JP7012623B2 - 管路閉塞用ストッパおよび管路閉塞方法 - Google Patents

管路閉塞用ストッパおよび管路閉塞方法 Download PDF

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Description

本発明は、管路閉塞用ストッパおよび管路閉塞方法に関し、特に、流体が流通している状態であっても、管路を一時的に閉塞することが可能な管路閉塞用ストッパおよび管路閉塞方法に関するものである。
従来から、流体(例えば、都市ガス)が流通している状態で、管路(例えば、ガス管)を閉塞することが可能な管路閉塞用ストッパとして、例えば、特許文献1に記載のサービスチーズストッパが知られている。
このサービスチーズストッパは、ガス管の工事に用いられるものであって、
一端側に鍔部を有する押えバーと、
押えバーの他端側に設けられ、ハンドルを操作することにより回動されるナットと、
ナットに螺合するネジ部を有し、押えバーに内装されるシャフトと、
シャフトの一端側に設けられる円板と、
鍔部と円板との間に配置されるゴム製のシール体と、
を備えたものである。
このようなサービスチーズストッパによれば、サービスチーズの上部に取り付けたノーブロー作業バッグ内で、
(a)サービスチーズの上部に取り付けられたプラグを取り外す、
(b)サービスチーズの上部(開口端)からサービスチーズストッパを挿入する、
(c)サービスチーズストッパのハンドルを回してシール体を拡径させる、
といった手順を踏むことにより、ガスが流通している状態であっても、サービスチーズ内の流路を閉塞することが可能である。
実開昭48-040120号公報
ところで、特許文献1のような従来のストッパでは、管路に挿入した状態でハンドルを回すと(上記「(c)」の作業をおこなうと)、これにつられてシール体も供回りしてしまうため、管軸に対してシャフトを斜めにした状態で押し込むなどして、このような作業(回転操作)をおこなっているのが実情である。
すなわち、従来のストッパでは、管路の閉塞に、ある程度の熟練を要するため、作業者の熟練度等によっては、外部への流体の流出を止めることができず、かかる場合、上述したような作業を繰り返しおこなわなければならない、といった不都合があった。
特に、このような作業を、特許文献1のように、ノーブロー作業バッグ内でおこなう場合にあっては、「片手」でおこなわなければならないため、さらなる熟練を要しなければ、ガス管を閉塞することができない、といった問題が生じていた。
この点、特許文献1のような従来のストッパは、作業の容易性および効率性の観点から、改善の余地が多大にあるものといえる。
本発明は、このような問題を解消するためになされたものであり、その目的は、熟練を要することなく、管路を容易に閉塞することが可能な管路閉塞用ストッパおよび管路閉塞方法を提供することにある。
上記課題は、本発明にかかる管路閉塞用ストッパによれば、軸部材と、前記軸部材が挿通されるスリーブ部材と、前記軸部材の一端側に設けられる第1フランジ部材と、前記スリーブ部材の前記一端側に設けられる第2フランジ部材と、前記スリーブ部材の他端側に配置され、所定方向に回転させることで前記第1フランジ部材と前記第2フランジ部材との間の距離を変更することが可能なハンドル部材と、前記第1フランジ部材と前記第2フランジ部材との間に設けられ、前記第1フランジ部材と前記第2フランジ部材との間の距離が短縮されることにより拡径されて管路の内面に圧着されるシール部材と、を備えた管路閉塞用ストッパにおいて、前記管路閉塞用ストッパは、前記スリーブ部材に前記シール部材と間隔を空けて設けられ、前記ハンドル部材の回転操作により拡径されて前記管路を閉塞する第2シール部材を備え、前記第1フランジ部材と前記第2フランジ部材との間の距離は、前記ハンドル部材の回転操作により前記第2シール部材が拡径された後に短縮される、ことにより解決される。
また、上記課題は、本発明にかかる管路閉塞方法によれば、軸部材と、前記軸部材を挿通可能なスリーブ部材と、前記軸部材の一端側に設けられる第1フランジ部材と、前記スリーブ部材の前記一端側に設けられる第2フランジ部材と、前記スリーブ部材の他端側に配置され、所定方向に回転させることで前記第1フランジ部材と前記第2フランジ部材との間の距離を変更することが可能なハンドル部材と、前記第1フランジ部材と前記第2フランジ部材との間に設けられ、前記第1フランジ部材と前記第2フランジ部材との間の距離が短縮されることにより拡径されて管路の内面に圧着されるシール部材と、を備えた管路閉塞用ストッパを用いて管路を閉塞する管路閉塞方法において、前記管路閉塞用ストッパは、前記スリーブ部材に前記シール部材と間隔を空けて設けられ、前記ハンドル部材の回転操作により拡径されて前記管路を閉塞する第2シール部材を備え、前記第1フランジ部材と前記第2フランジ部材との間の距離は、前記ハンドル部材の回転操作により前記第2シール部材が拡径された後に短縮され、前記管路閉塞用ストッパを前記管路の開口端から挿入する挿入工程と、前記ハンドル部材を回転操作して前記第2シール部材を前記管路の内面に圧着させる第1圧着工程と、前記第1圧着工程をおこなった後、前記ハンドル部材を回転操作して前記シール部材を前記管路の内面に圧着させる第2圧着工程と、を含む、ことによっても解決される。
なお、ここでいう「管路」とは、可燃性ガスや空気等の気体や、水や油等の液体が流通する管路に限られず、このような流体が流通しない管路、例えば、電線等が配線される管路をも広く含む意味である。
上記構成では、「ハンドル部材」を所定方向に回すと、他端側(挿入方向の反対側)に配置される「第2シール部材」が拡径された後、一端側(挿入方向側)に配置される「シール部材」が拡径されるように構成されている。
このため、上記構成では、
(a)まず、「管路閉塞用ストッパ」を「管路の開口端」から挿入して、「第2シール部材」を「管路の開口端」の内面上に位置させる、
(b)次に、「ハンドル部材」を回転操作して、「第2シール部材」を「管路の開口端」に圧着させる、
(c)その後、さらに「ハンドル部材」を回転操作して、「シール部材」を「管路」内の所定部分(「管路の開口端」から離れた部分)に圧着させる、
といった手順を踏むことにより、「管路」を閉塞することが可能である。
すなわち、上記構成では、「第2シール部材」による拡径状況を確認等しながら「管路の開口端」を塞いだ後、「管路」内の所定部分を「シール部材」でさらに塞ぐことができるため、流体が流通している場合であっても、外部への流体の流出を抑えつつ、「管路」を確実に閉塞することが可能である。
また、上記構成では、「ハンドル部材」の一連の操作(回転操作)により、「管路の開口端」および「管路」内の所定部分を閉塞することができるため、このような作業を「片手」でも十分におこなうことが可能である。
このように、上記構成を備えた発明によれば、比較的簡単な作業で「管路」を確実に閉塞することができる。
なお、上記管路閉塞用ストッパにかかる発明においては、前記第2シール部材は、その前記一端側の一端部から前記他端側の他端部に向けて漸次拡径する傾斜面を有し、前記管路の内径は、前記一端部の外径よりも大きく、前記他端部の外径よりも小さい、と好適である。
また、上記管路閉塞用ストッパにかかる発明においては、前記第2シール部材の硬度は、前記シール部材の硬度よりも低い、と好適である。
さらに、上記管路閉塞用ストッパにかかる発明においては、前記スリーブ部材は、前記第2フランジ部材が設けられる第1スリーブ部材と、前記第1スリーブ部材の前記他端側に連結される第2スリーブ部材と、を有し、前記管路閉塞用ストッパは、前記第1スリーブ部材の前記他端側に設けられる第3フランジ部材と、前記第2スリーブ部材に設けられる第4フランジ部材と、をさらに備え、前記第3フランジ部材と前記第4フランジ部材との間の距離は、前記ハンドル部材の回転操作により短縮され、前記第2シール部材は、前記第3フランジ部材と前記第4フランジ部材との間に設けられ、これらの間の距離が短縮されることにより拡径される、と好適である。
この場合、前記第1スリーブ部材は、その前記他端側の内面に形成され、前記軸部材の前記他端側に形成された第1ネジ部と螺合する第2ネジ部と、その前記他端側の外面に形成される第3ネジ部と、を有し、前記第2スリーブ部材は、その前記一端側の内面に形成され、前記第3ネジ部と螺合する第4ネジ部を有する、と好適である。
このとき、前記第1ネジ部および前記第2ネジ部の各ネジ山のピッチは、前記第3ネジ部および前記第4ネジ部の各ネジ山のピッチよりも大きい、とより好適である。
また、上記管路閉塞用ストッパにかかる発明においては、前記管路閉塞用ストッパは、前記ハンドル部材と前記第2シール部材との間に設けられ、前記スリーブ部材の外周部の少なくとも一部を覆った状態で前記ハンドル部材と前記第2シール部材との間の距離を保持可能な保持部材をさらに備える、ように構成することも可能である。
以上のように、本発明にかかる管路閉塞用ストッパおよび管路閉塞方法によれば、簡易な構成でありながらも、熟練を要することなく、比較的簡単な作業で管路を確実に閉塞することができる。
本実施形態にかかる管路閉塞用ストッパの一例を示す断面図である。 図1の管路閉塞用ストッパを構成する第2シール部材の斜視図である。 図1のサービスチーズの内面を管路閉塞用ストッパで閉塞している様子を示す断面図であって、(a)はサービスチーズの下流端側を第2シール部材で閉塞している状態を示す図、(b)はサービスチーズの上流端側を第1シール部材で閉塞している状態を示す図である。 本実施形態にかかる管路閉塞方法を説明するためのフロー図である。 管路閉塞用ストッパの変形例を示す断面図である。 図5の管路閉塞用ストッパを構成する保持部材の斜視図である。
以下、本発明の一形態を図面に基づいて説明する。図1は本実施形態にかかる管路閉塞用ストッパの一例を示す断面図、図2は図1の管路閉塞用ストッパを構成する第2シール部材の斜視図、図3は図1のサービスチーズの内面を管路閉塞用ストッパで閉塞している様子を示す断面図であって、(a)はサービスチーズの下流端側を第2シール部材で閉塞している状態を示す図、(b)はサービスチーズの上流端側を第1シール部材で閉塞している状態を示す図、図4は本実施形態にかかる管路閉塞方法を説明するためのフロー図である。なお、以下の説明において、「一端」側はサービスチーズの上流端側(管路閉塞用ストッパでは第1シール部材側)を、また、「他端」側はサービスチーズの下流端側(管路閉塞用ストッパではハンドル部材側)を、それぞれ示している。
図1は、本実施形態にかかる管路閉塞用ストッパ1を用いて、ガス管Pおよびこれに接続される継手類(例えば、サービスチーズST)等からなる管路PLを閉塞している様子を示したものである。なお、上記管路閉塞用ストッパ1と、管路PLとが、それぞれ、特許請求の範囲に記載の「管路閉塞用ストッパ」と、「管路」とに該当する。
ここで、管路閉塞用ストッパ1について説明する前に、本実施形態にかかる管路PLについて図1を参照しつつ説明する。
図1に示すように、管路PLを構成するガス管Pは、樹脂(例えば、塩化ビニル樹脂)等によって被覆された鋼管(被覆層Cを有する鋼管)からなり、基幹となるガス供給ラインから供給された可燃性ガス(本実施形態では、都市ガス)をガスメータ等に導出するための配管である。
管路PLの所定位置には、ガス管P同士を連結する分岐継手(いわゆるチーズ)が設けられ、この分岐継手の分岐部に、サービスチーズSTがネジ接合により取り付けられている。なお、これらサービスチーズST等の継手類の外面には、ガス管Pと同様、その外面に被覆層Cが設けられている。
詳しくは後述するが、本実施形態では、サービスチーズSTの下流端STbを塞ぐプラグ(図示省略)を取り外した後、その下流端STbから管路閉塞用ストッパ1を挿入して、サービスチーズST内の流路を閉塞するようにしている。なお、以下においては、管路閉塞用ストッパ1でサービスチーズST内の流路を閉塞した後、サービスチーズSTの分岐端STcに接続されるガス管Pを撤去する場合を例にとって説明するが、分岐端STcに新たなガス管Pを接続して配管してもよいことはもちろんである。
次に、管路閉塞用ストッパ1について図1~図3を参照しつつ説明する。
図1および図2に示すように、管路閉塞用ストッパ1は、軸部材10と、スリーブ部材20と、第1フランジ部材30と、第2フランジ部材40と、第1シール部材50と、第3フランジ部材60と、第4フランジ部材70と、第2シール部材80と、ハンドル部材90とを備えている。なお、上記軸部材10と、スリーブ部材20と、第1フランジ部材30と、第2フランジ部材40と、第1シール部材50と、第3フランジ部材60と、第4フランジ部材70と、第2シール部材80と、ハンドル部材90とが、それぞれ、特許請求の範囲に記載の「軸部材」と、「スリーブ部材」と、「第1フランジ部材」と、「第2フランジ部材」と、「シール部材」と、「第3フランジ部材」と、「第4フランジ部材」と、「第2シール部材」と、「ハンドル部材」とに該当する。
軸部材10は、棒状に形成された鋼製の部材からなり、その一端側および他端側に、それぞれ、雄ネジ部10a,10bが形成されている。なお、上記雄ネジ部10bが特許請求の範囲に記載の「第1ネジ部」に該当する。
雄ネジ部10aには、雌ネジ部30aが形成された第1フランジ部材30を螺着した後、ナット11が締め込まれるようになっている。すなわち、本実施形態では、ナット11および第1フランジ部材30が、いわゆるダブルナットの状態で、軸部材10に固定されるように構成されている。
後述するが、雄ネジ部10bは、軸部材10と、スリーブ部材20の第1スリーブ部材21とを組み付けた状態で、第1スリーブ部材21の雌ネジ部21aに螺合されるようになっている。
スリーブ部材20は、筒状に形成された鋼製の部材からなり、第1スリーブ部材21と、第1スリーブ部材21の他端側に連結される第2スリーブ部材22とを有している。なお、上記第1スリーブ部材21と、第2スリーブ部材22とが、それぞれ、特許請求の範囲に記載の「第1スリーブ部材」と、「第2スリーブ部材」とに該当する。
第1スリーブ部材21には、その一端に第2フランジ部材40が、また、他端側寄りの外周面に第3フランジ部材60が、それぞれ、溶接等により取り付けられている。また、第1スリーブ部材21の他端側には、その内周面に雌ネジ部21aが、また、外周面に雄ネジ部21bが、それぞれ、形成されている。なお、上記雌ネジ部21aと、雄ネジ部21bとが、それぞれ、特許請求の範囲に記載の「第2ネジ部」と、「第3ネジ部」とに該当する。
雌ネジ部21aは、軸部材10の雄ネジ部10bと同一ピッチのネジ山を有し、軸部材10と第1スリーブ部材21とを組み付けた状態で、軸部材10の雄ネジ部10bに螺合されるようになっている。
一方、雄ネジ部21bは、後述する第2スリーブ部材22の雌ネジ部22aと同一ピッチのネジ山を有し、第1スリーブ部材21と第2スリーブ部材22とを組み付けた状態で、第2スリーブ部材22の雌ネジ部22aに螺合されるようになっている。
第2スリーブ部材22は、その一端側の内周面に第1スリーブ部材21の雄ネジ部21bと螺合可能な雌ネジ部22aが形成されるとともに、他端側にハンドル部材90が溶接等により接合されている。また、この第2スリーブ部材22には、その他端側寄りの外周面に、第4フランジ部材70が溶接等により取り付けられている。なお、上記雌ネジ部22aが特許請求の範囲に記載の「第4ネジ部」に該当する。
このように、本実施形態では、軸部材10、第1スリーブ部材21および第2スリーブ部材22が、互いにネジで連結されているため、ハンドル部材90を所定方向(本実施形態では、時計回り)に回すと、その回転力が、第2スリーブ部材22→第1スリーブ部材21→軸部材10の順で伝達されるように構成されている。
具体的に、本実施形態では、
(a)ハンドル部材90を回すと、その回転力が、まず、第1スリーブ部材21の雄ネジ部21bおよび第2スリーブ部材22の雌ネジ部22aに伝達されるため、これに伴って、第1スリーブ部材21(第3フランジ部材60)が他端側へ向けて移動され(図3(a)参照)、
(b)その後、ハンドル部材90をさらに回すと、その回転力が、軸部材10の雄ネジ部10bおよび第1スリーブ部材21の雌ネジ部21aにも伝達されるようになるため、これにより、第1スリーブ部材21に遅れて、軸部材10(第1フランジ部材30)も他端側へ向けて移動されるようになっている(図3(b)参照)。
また、本実施形態では、このような回転力の伝達を確実にするため、第1スリーブ部材21の雄ネジ部21bおよび第2スリーブ部材22の雌ネジ部22aの各ネジ山のピッチが、軸部材10の雄ネジ部10bおよび第1スリーブ部材21の雌ネジ部21aの各ネジ山のピッチよりも小さくなるように形成されている。
すなわち、本実施形態では、ハンドル部材90の回転による回転力が、ネジ山のピッチが大きいネジ部(軸部材10の雄ネジ部10bおよび第1スリーブ部材21の雌ネジ部21a)に伝達されにくくなるため、より確実に、軸部材10(第1フランジ部材30)が、第1スリーブ部材21(第3フランジ部材60)に遅れて、他端側へ向けて移動されるようになっている(図3参照)。なお、本実施形態では、第1スリーブ部材21の雄ネジ部21bおよび第2スリーブ部材22の雌ネジ部22aの各ネジ山のピッチを、軸部材10の雄ネジ部10bおよび第1スリーブ部材21の雌ネジ部21aの各ネジ山のピッチよりも小さく形成したが、これら各ネジ山のピッチを同じに形成することも可能である。
次に、第1フランジ部材30について説明する。
第1フランジ部材30は、円環状に形成された鋼製の板部材からなり、その中央部に、軸部材10の雄ネジ部10aに螺合可能な雌ネジ部30aが形成されている。
上述したように、本実施形態では、軸部材10の雄ネジ部10aに、第1フランジ部材30の雌ネジ部30aを螺合させた後、ナット11を締め込むことにより、これらがダブルナットの状態で軸部材10に固定されるようになっている。
第2フランジ部材40は、第1フランジ部材30と同様、円環状に形成された鋼製の板部材からなり、第1スリーブ部材20の他端部に溶接等により取り付けられている。
第1シール部材50は、略円柱状に形成されたゴム部材(例えば、ブチルゴムや天然ゴム)からなり、その中央部には、軸部材10を挿通可能な貫通穴51が形成されている。
第1シール部材50は、貫通穴51に軸部材10を挿通させた状態で、第1フランジ部材30と第2フランジ部材40との間に狭み込まれるようにして取り付けられている。
このように取り付けられた第1シール部材50は、第1フランジ部材30と第2フランジ部材40との間の距離が短縮(第1フランジ部材30が他端側へ移動)されることにより、拡径(潰れ変形)されるようになっている(図3(b)参照)。
詳しくは後述するが、本実施形態では、第1シール部材50をサービスチーズSTの上流端STa側の位置で拡径させることにより、その位置よりも下流側への可燃性ガスの流出を抑制することが可能となっている。
第3フランジ部材60は、円環状に形成された鋼製の板部材からなり、第1スリーブ部材21の他端側寄りの外周面から鍔状に突出するように固定されている。
第4フランジ部材70は、第3フランジ部材60と同様、円環状に形成された鋼製の板部材からなり、第2スリーブ部材22の他端側寄りの外周面から鍔状に突出するように固定されている。
第2シール部材80は、第1シール部材50よりも硬度の低いゴム部材(例えば、ブチルゴムや天然ゴム)からなり、略円錐台状に形成されている。
具体的に、この第2シール部材80は、サービスチーズSTの下流端STbの内径よりも小さい直径の一端面80aと、サービスチーズSTの下流端STbの内径よりも大きい直径の他端面80bと、一端面80aと他端面80bとを連結する傾斜面80cとが設けられた形状となっている。なお、上記サービスチーズSTの下流端STbと、一端面80aと、他端面80bと、傾斜面80cとが、それぞれ、特許請求の範囲に記載の「開口端」と、「一端部」と、「他端部」と、「傾斜面」とに該当する。
また、第2シール部材80は、貫通穴81と、切断部82とを有し、一端面80aが第1シール部材50側(一端側)となる向きで、第2スリーブ部材22に取り付けられるようになっている。
第2シール部材80は、第2スリーブ部材22に取り付けられた状態で、第3フランジ部材60と第4フランジ部材70との間に挟み込まれるようにして配置される。
貫通穴81は、一端面80aおよび他端面80bの各中央部を貫通するように形成され、第2スリーブ部材22の外径と略同一の直径を有している。
切断部82は、傾斜面80cと貫通穴81との間で、かつ、一端面80aと他端面80bとの間を、それぞれ、直線状に切断するように形成されている。
第2シール部材80は、切断部82を開口させた状態で、第2スリーブ部材22の側方から押し込むことにより、第2スリーブ部材22の外周面に簡単に取り付けることができるようになっている。なお、第2シール部材80を第2スリーブ部材22から取り外す場合、これと逆の手順を踏めばよい。
このように、本実施形態では、第2シール部材80に切断部82が設けられているため、第2シール部材80を交換する場合、例えば、第2シール部材80が劣化した場合や、内径の異なるその他の管路PLに管路閉塞用ストッパ1を用いる場合、このような作業を簡単におこなうことが可能となっている。
第2シール部材80は、第3フランジ部材60と第4フランジ部材70との間の距離が短縮(本実施形態では、第3フランジ部材60が他端側へ移動)されることにより、拡径(潰れ変形)されるようになっている(図3(a)参照)。
詳しくは後述するが、本実施形態では、第2シール部材80をサービスチーズSTの下流端STbで拡径させることにより、サービスチーズSTの下流端STbが閉塞されるように構成されている。
特に、本実施形態では、第2シール部材80が、第1シール部材50よりも硬度の低い部材、すなわち、拡径(潰れ変形)させやすい部材により形成されているため、比較的少ない力(回転力)で、サービスチーズSTからの可燃性ガスの流出を止めることが可能となっている。
ハンドル部材90は、鋼製の部材からなり、本体部91と、把持部92とを有している。本体部91は、略円柱状に形成され、第2スリーブ部材22の他端部に、溶接等により取り付けられている。また、把持部92は、本体部91の外周面から径方向外側へ向けて突出して設けられ、その先端部には、把持部92の長さを延長することが可能な延長部92aが軸支されている。
次に、管路閉塞用ストッパ1を用いた管路PLの閉塞方法(管路閉塞方法)について図1~図4を参照しつつ説明する。なお、以下においては、
・管路PLに可燃性ガスが流通している、
・サービスチーズSTの下流端STbにプラグ(図示省略)が取り付けられている、
といった条件のもと、サービスチーズSTの分岐端STcから延設されるガス管Pを撤去する場合を例にとって説明する。
図4に示すように、本実施形態にかかる管路閉塞方法は、ノーブロー作業バッグ取付工程S100と、プラグ取外工程S200と、管路閉塞用ストッパ挿入工程S300と、第2シール部材圧着工程S400と、ノーブロー作業バッグ取外工程S500と、第1シール部材圧着工程S600と、ガス管撤去工程S700と、復旧工程S800とを備えている。なお、上記管路閉塞用ストッパ挿入工程S300と、第2シール部材圧着工程S400と、第1シール部材圧着工程S600とが、それぞれ、特許請求の範囲に記載の「挿入工程」と、「第1圧着工程」と、「第2圧着工程」とに該当する。
(ノーブロー作業バッグ取付工程S100)
図1および図4に示すように、本実施形態にかかる管路閉塞方法は、ノーブロー作業バッグ取付工程S100をおこなうことから始まる。
具体的に、ノーブロー作業バッグ取付工程S100では、サービスチーズSTの下流端STbにノーブロー作業バッグNBを取り付ける作業をおこなう。
なお、ノーブロー作業バッグNBは、今や公知であるため、詳しい説明を省略するが、本実施形態においても、外部への可燃性ガスの流出を抑えつつ、その内部において、プラグの取り外し等のガス工事を「片手」でおこなうことができるように構成されている。
本実施形態では、このようなノーブロー作業バッグ取付工程S100をおこなった後、次工程であるプラグ取外工程S200がおこなわれるようになっている。なお、ノーブロー作業バッグ取付工程S100においては、可燃性ガスの外部への不用意な流出を防止する観点から、ノーブロー作業バッグNBの内部に、次工程以降で用いられる管路閉塞用ストッパ1や、その他の工具(例えば、レンチ)等を事前に格納しておくのが望ましい。
(プラグ取外工程S200)
プラグ取外工程S200では、サービスチーズSTの下流端STbに取り付けられたプラグ(図示省略)を取り外す作業をおこなう。
具体的に、プラグ取外工程S200では、ノーブロー作業バッグNB内で、レンチ等の工具を用いてプラグを取り外す作業をおこなう。
本実施形態では、このようなプラグ取外工程S200をおこなった後、次工程である管路閉塞用ストッパ挿入工程S300がおこなわれるようになっている。
(管路閉塞用ストッパ挿入工程S300)
管路閉塞用ストッパ挿入工程S300では、サービスチーズSTの下流端STbから管路閉塞用ストッパ1を挿入する作業をおこなう。
具体的に、管路閉塞用ストッパ挿入工程S300では、ノーブロー作業バッグNB内で、管路閉塞用ストッパ1をサービスチーズST内に挿入して、第2シール部材80の傾斜面80cをサービスチーズSTの下流端STbの内面に当接させる作業をおこなう。なお、本実施形態では、この状態で、第1シール部材50が、サービスチーズSTの上流端STa側を塞ぐことが可能な位置に配置されるようになっている。
本実施形態では、このような管路閉塞用ストッパ挿入工程S300をおこなった後、次工程である第2シール部材圧着工程S400がおこなわれるようになっている。
(第2シール部材圧着工程S400)
図3(a)および図4に示すように、第2シール部材圧着工程S400では、ノーブロー作業バッグNB内で、ハンドル部材90を所定方向(本実施形態では、時計回り)に回して、第2シール部材80を拡径させる作業をおこなう。
上述したように、本実施形態では、
(a)ハンドル部材90による回転力が、軸部材10の雄ネジ部10bおよび第1スリーブ部材21の雌ネジ部21aよりも先に、第1スリーブ部材21の雄ネジ部21bおよび第2スリーブ部材22の雌ネジ部22aに伝達されやすくなっているうえ、
(b)第2シール部材80が、第1シール部材よりも硬度の低い部材(変形しやすい部材)で形成されている、
ため、ハンドル部材90を回すと、軸部材10(第1フランジ部材30)よりも先に、第1スリーブ部材21(第3フランジ部材60)が、他端側へ向けて移動されるように構成されている。
換言すれば、本実施形態では、ハンドル部材90を回すと、第3フランジ部材60と第4フランジ部材70との間の距離が短縮(第2シール部材80が拡径)された後に、第1フランジ部材30と第2フランジ部材40との間の距離が短縮(第1シール部材50が拡径)されるようになっている。
このため、第2シール部材圧着工程S400では、可燃性ガスの流出音を聞きつつ、第2シール部材80の拡径状況をノーブロー作業バッグNB(図1参照)越しに視ながら、第2シール部材80によってサービスチーズSTの下流端STbが閉塞されるまで、ハンドル部材90を「片手」で回す作業をおこなう。
本実施形態では、サービスチーズSTの下流端STbが閉塞される(サービスチーズSTの下流端STbからの可燃性ガスの流出が止まる)ことで終了し、その後、次工程であるノーブロー作業バッグ取外工程S500がおこなわれるようになっている。
(ノーブロー作業バッグ取外工程S500)
ノーブロー作業バッグ取外工程S500では、サービスチーズSTの下流端STbに取り付けられたノーブロー作業バッグNBを取り外す作業をおこなう。
本実施形態では、上記ノーブロー作業バッグ取外工程S500をおこなった後、次工程である第1シール部材圧着工程S600がおこなわれるようになっている。
(第1シール部材圧着工程S600)
図3(b)および図4に示すように、第1シール部材圧着工程S600では、ハンドル部材90をさらに回して、第1シール部材50を拡径(第1フランジ部材30と第2フランジ部材40との間の距離を短縮)させる作業をおこなう。
これにより、サービスチーズSTの上流端STaが第1シール部材50によって閉塞(圧着)されるため、それよりも下流側(サービスチーズSTの下流端STbおよび分岐端STc)への可燃性ガスの流出を止めることが可能となる。なお、本実施形態では、第1シール部材圧着工程S600をおこなう前に、ノーブロー作業バッグNBがサービスチーズSTから取り外されているため、第1シール部材50によるサービスチーズSTの閉塞を「両手」で確実におこなうことが可能である。
本実施形態では、サービスチーズSTの上流端STaが第1シール部材50によって閉塞されることで終了し、その後、次工程であるガス管撤去工程S700がおこなわれるようになっている。なお、本実施形態では、ノーブロー作業バッグ取外工程S500を、第1シール部材圧着工程S600をおこなう前におこなったが、第1シール部材圧着工程S600をおこなった後におこなうことも可能である。
(ガス管撤去工程S700)
ガス管撤去工程S700では、サービスチーズSTの分岐端STcから延びるガス管Pを撤去するとともに、この分岐端STcにプラグ(図示省略)を取り付ける作業をおこなう。
本実施形態では、このようなガス管撤去工程S700をおこなった後、次工程である復旧工程S800がおこなわれるようになっている。
(復旧工程S800)
復旧工程S800では、
(a)まず、サービスチーズSTの下流端STbにノーブロー作業バッグNBを取り付ける、
(b)次に、ノーブロー作業バッグNB内で、ハンドル部材を所定方向(本実施形態では、反時計回り)に回して、管路閉塞用ストッパ1を取り外すとともに、サービスチーズSTの下流端STbにプラグ(図示省略)を取り付ける、
(c)その後、ノーブロー作業バッグNBをサービスチーズSTから取り外す、
といった作業をおこなう。
本管路閉塞方法は、このような復旧工程S800をおこなうことで終了するようになっている。
以上のように、本実施形態では、サービスチーズSTの下流端STbの内面上に、第2シール部材80の傾斜面80cを位置させた状態で、ハンドル部材90を所定方向に回すと、
(a)まず、サービスチーズSTの下流端STb側が第2シール部材80によって閉塞され、
(b)その後、サービスチーズSTの上流端STa側が第1シール部材50によって閉塞される、
ように構成されている。
すなわち、本実施形態では、
(a)第2シール部材80による拡径状況等を確認しながら、サービスチーズSTの下流端STb側を塞いだ後、
(b)サービスチーズSTの上流端STa側を第1シール部材50でさらに塞ぐことができる、
ように構成されているため、可燃性ガスが管路PL内を流通している状態あっても、外部への可燃性ガスの流出を抑えつつ、管路PL(サービスチーズST)を確実に閉塞することが可能である。
また、本実施形態では、ハンドル部材90の一連の操作(回転操作)で、サービスチーズSTの上流端STa側および下流端STb側が閉塞されるように構成されているため、このような作業を「片手」でも十分におこなうことができる。
このように、本実施形態では、比較的簡単な作業で管路PL(サービスチーズST)を確実に閉塞することが可能である。
なお、本実施形態(以下、この形態を「第1実施形態」と称す)では、軸部材10、第1スリーブ部材21および第2スリーブ部材22を、互いにネジで連結することにより、第2シール部材80→第1シール部材50の順で拡径されるように構成したが、これに限定されるものではない。
例えば、図5に示す管路閉塞用ストッパ101(以下、これを「第2実施形態」と称す)のように、このようなネジによる連結を省略することも可能である。
以下、このような管路閉塞用ストッパ101について図5および図6を参照しつつ説明する。なお、以下において、上記「第1実施形態」と同様な構成については、必要がある場合を除き、同一の符号を付してその説明を省略する。
図5および図6に示すように、管路閉塞用ストッパ101は、軸部材110と、スリーブ部材120と、第1フランジ部材30と、第2フランジ部材40と、第1シール部材50と、第2シール部材80と、ハンドル部材190と、保持部材195とを備えている。なお、上記管路閉塞用ストッパ101と、軸部材110と、スリーブ部材120と、第1フランジ部材30と、第2フランジ部材40と、第1シール部材50と、第2シール部材80と、ハンドル部材190と、保持部材195とが、それぞれ、特許請求の範囲に記載の「管路閉塞用ストッパ」と、「軸部材」と、「スリーブ部材」と、「第1フランジ部材」と、「第2フランジ部材」と、「シール部材」と、「第2シール部材」と、「ハンドル部材」と、「保持部材」とに該当する。
軸部材110は、棒状に形成された鋼製の部材からなり、その外周面には、その全域にわたって雄ネジ部110aが形成されている。
軸部材110の一端側には、上記「第1実施形態」と同様、ナット11および第1フランジ部材30が、ダブルナットの状態で固定される一方、軸部材110の他端側には、雌ネジ部191aが形成されたハンドル部材190が回動自在に取り付けられている。
スリーブ部材120は、筒状に形成された鋼製の部材からなり、軸部材110を挿通可能な大きさに形成されている。
このスリーブ部材120の一端には、上記「第1実施形態」と同様、第2フランジ部材40が溶接等により取り付けられている。
第1シール部材50は、軸部材110およびスリーブ部材120を組み付けた状態で、第1フランジ部材30と第2フランジ部材40との間に挟み込まれるようにして配置される。
なお、このような組み付けは、
(a)ナット11および第1フランジ部材30が固定された軸部材110を、第1シール部材50の貫通穴51に挿通する、
(b)第1シール部材50が組み付けられた軸部材110を、第2フランジ部材40が取り付けられたスリーブ部材120に挿通する、
ことにより、おこなうことができる。
ハンドル部材190は、鋼製の部材からなり、本体部191と、把持部192とを有している。
本体部191は、略円柱形状を有し、その中央部に、軸部材110の雄ネジ部110aに螺合可能な雌ネジ部191aが形成されている。
把持部192は、本体部191の外周面から径方向外側へ向けて突出して設けられ、その先端部には、把持部192の長さを延長することが可能な延長部192aが軸支されている。
このように構成されたハンドル部材190は、軸部材110の雄ネジ部110aに本体部191の雌ネジ部191aを螺着することにより、軸部材110に対して回動自在に取り付けられるようになっている。
第2シール部材80は、上記「第1実施形態」と同様に、スリーブ部材120の側方から押し込むことにより、スリーブ部材120の外周面の適宜位置に取り付けることができるように構成されている。
保持部材195は、鋼製の部材からなり、断面略C字状に形成された本体部196と、本体部196の軸方向両端に取り付けられる板状の一対の当接板部197,197とを有している。
当接板部197は、略C字状に形成され、その内周の曲率半径が、スリーブ部材120の外周面の曲率半径よりも大きく形成されている。
保持部材195は、スリーブ部材120に対して着脱自在に構成され、スリーブ部材120に取り付けられた状態で、第2シール部材80とハンドル部材190との間に配置されるようになっている。
以下、このように構成された管路閉塞用ストッパ101による管路閉塞方法について、図4および図5を参照しつつ説明する。
図4および図5に示すように、本実施形態にかかる管路PLの閉塞方法(管路閉塞方法)は、上記「第1実施形態」と同様に、ノーブロー作業バッグ取付工程S100~管路閉塞用ストッパ挿入工程S300をおこなうことで、管路閉塞用ストッパ101がサービスチーズSTにセットされるように構成されている。なお、管路閉塞用ストッパ101をサービスチーズSTにセットした状態では、保持部材195の当接板部197,197が、それぞれ、第2シール部材80の他端面80bおよびハンドル部材190に当接されるようになっている。
また、「管路閉塞用ストッパ挿入工程S300」が完了すると、本実施形態においても、ハンドル部材190を回転操作して、第1シール部材50および第2シール部材80を拡径させる作業等(第2シール部材圧着工程S400~第1シール部材圧着工程S600)がおこなわれるようになっている。
ここで、ハンドル部材190を回転操作したときの第1シール部材50および第2シール部材80の変形挙動について説明する。
本実施形態では、ハンドル部材190を回すと、(軸部材110に取り付けられた)第1フランジ部材30の他端側への移動に伴って、
(a)第1フランジ部材30と、第2フランジ部材40との間の距離が短縮されるほか、
(b)第1フランジ部材30と、第2シール部材80に当接する保持部材195の当接板部197との間の距離も短縮される、
ようになっている。
すなわち、本実施形態では、ハンドル部材190を回していくと、
(a)第1フランジ部材30と第2フランジ部材40との間の距離が短縮されるため、これにより、第1シール部材50が、潰れ変形(拡径)されるばかりか、
(b)第1フランジ部材30と他端側の当接板部197との距離が短縮されるため、その結果、第2シール部材80が、保持部材195によって押圧されるかのごとく変形される、
ようになっている。
ところで、このような第1シール部材50および第2シール部材80の変形は、ハンドル部材190の回転による回転力が、第1シール部材50に作用するタイミング(第1フランジ部材30、第1シール部材50および第2フランジ部材40等の各部材間の隙間がなくなったタイミング)以降でおこなわれる。このため、これらの変形が、一見、同時におこなわれるように見えがちである。
しかしながら、本実施形態では、第2シール部材80が、
・回転力の発生源であるハンドル部材190に保持部材195を介して接しているうえ、
・第1シール部材50よりも変形しやすい部材(硬度の低い部材)で形成されている、
ため、ハンドル部材190の回転による回転力が、第1シール部材50よりも先に、第2シール部材80に作用しやすいものとなっている。なお、この点については、本件の発明者が実際にこれと同じものを製作して実証済みである。
このため、本実施形態においても、上記「第1実施形態」と同様、ハンドル部材190を回すことによって、サービスチーズSTの下流端STb側→上流端STa側といった順で閉塞することが可能となっている(「第2シール部材圧着工程S400」~「第1シール部材圧着工程S600」参照)。
なお、本実施形態では、第2シール部材80の他端面80b側に、「第1実施形態」のような「第4フランジ部材70」が設けられていないため(図1参照)、「第1シール部材圧着工程S600」をおこなった後、保持部材195および第2シール部材80をスリーブ部材120から取り外すことも可能である。
本実施形態では、サービスチーズSTの下流端STb側および上流端STa側の閉塞が完了すると(第1シール部材圧着工程S600がおこなわれると)、上記「第1実施形態」と同様に、それ以降の工程(ガス管撤去工程S700および復旧工程S800)をおこなわれるようになっている。
以上のように、本実施形態では、スリーブ部材120に保持部材195をセットする、といった簡単な構成でありながらも、上記「第1実施形態」と同様、比較的簡単な作業でサービスチーズST(管路PL)を確実に閉塞することが可能である。
なお、上記「第2実施形態」では、保持部材195をスリーブ部材120に対して着脱可能な形状に形成としたが、取り外し不能または困難な形状(例えば、筒状)に形成することも可能である。
また、上記「第1実施形態」および「第2実施形態」では、管路閉塞用ストッパ1(管路閉塞用ストッパ101)を、樹脂で被覆された鋼製の管路PLに用いたが、その他の管路(例えば、ポリエチレン製の管路および鋳鉄製の管路)に用いることも可能である。
さらに、上記「第1実施形態」および「第2実施形態」では、管路閉塞用ストッパ1(管路閉塞用ストッパ101)を、可燃性ガスが流通する管路PLに用いたが、他の流体(例えば、空気、水および油)が流通する管路や、流体が流通しない管路(例えば、電線管)に用いてもよい。
また、上記「第1実施形態」および「第2実施形態」では、第2シール部材80に切断部82を設けたが、これを省略してもよい。
さらに、上記「第1実施形態」および「第2実施形態」では、第2シール部材80を、円錐台状に形成したが、その他の形状(例えば、円柱状)に形成することも可能である。
また、上記「第1実施形態」および「第2実施形態」では、第2シール部材80を、第1シール部材50よりも硬度の低い部材で形成したが、第1シール部材50と同じ硬度の部材で形成してもよく、第1シール部材50よりも硬度の高い部材で形成することも可能である。
以上、本発明者によってなされた発明を適用した実施形態について説明したが、この実施形態による本発明の開示の一部をなす論述および図面により、本発明は限定されるものではない。すなわち、この実施形態に基づいて当業者等によりなされる他の実施形態、実例および運用技術等はすべて本発明の範疇に含まれることはもちろんであることを付け加えておく。
1,101 管路閉塞用ストッパ
10,110 軸部材
10a,110a 雄ネジ部
10b 雄ネジ部
11 ナット
20,120 スリーブ部材
21 第1スリーブ部材
21a 雌ネジ部
21b 雄ネジ部
22 第2スリーブ部材
22a 雌ネジ部
30 第1フランジ部材
30a 雌ネジ部
40 第2フランジ部材
50 第1シール部材
51 貫通穴
60 第3フランジ部材
70 第4フランジ部材
80 第2シール部材
80a 一端面
80b 他端面
80c 傾斜面
81 貫通穴
82 切断部
90,190 ハンドル部材
91,191 本体部
191a 雌ネジ部
92,192 把持部
92a,192a 延長部
195 保持部材
196 本体部
197 当接板部
PL 管路
P ガス管
C 被覆層
ST サービスチーズ
STa 上流端
STb 下流端
STc 分岐端
NB ノーブロー作業バッグ

Claims (8)

  1. 軸部材と、
    前記軸部材が挿通されるスリーブ部材と、
    前記軸部材の一端側に設けられる第1フランジ部材と、
    前記スリーブ部材の前記一端側に設けられる第2フランジ部材と、
    前記スリーブ部材の他端側に配置され、所定方向に回転させることで前記第1フランジ部材と前記第2フランジ部材との間の距離を変更することが可能なハンドル部材と、
    前記第1フランジ部材と前記第2フランジ部材との間に設けられ、前記第1フランジ部材と前記第2フランジ部材との間の距離が短縮されることにより拡径されて管路の内面に圧着されるシール部材と、
    を備えた管路閉塞用ストッパにおいて、
    前記管路閉塞用ストッパは、
    前記スリーブ部材に前記シール部材と間隔を空けて設けられ、前記ハンドル部材の回転操作により拡径されて前記管路を閉塞する第2シール部材を備え、
    前記第1フランジ部材と前記第2フランジ部材との間の距離は、
    前記ハンドル部材の回転操作により前記第2シール部材が拡径された後に短縮される、
    ことを特徴とする管路閉塞用ストッパ。
  2. 前記第2シール部材は、その前記一端側の一端部から前記他端側の他端部に向けて漸次拡径する傾斜面を有し、
    前記管路の内径は、前記一端部の外径よりも大きく、前記他端部の外径よりも小さいことを特徴とする請求項1に記載の管路閉塞用ストッパ。
  3. 前記第2シール部材の硬度は、前記シール部材の硬度よりも低いことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の管路閉塞用ストッパ。
  4. 前記スリーブ部材は、
    前記第2フランジ部材が設けられる第1スリーブ部材と、
    前記第1スリーブ部材の前記他端側に連結される第2スリーブ部材と、を有し、
    前記管路閉塞用ストッパは、
    前記第1スリーブ部材の前記他端側に設けられる第3フランジ部材と、
    前記第2スリーブ部材に設けられる第4フランジ部材と、をさらに備え、
    前記第3フランジ部材と前記第4フランジ部材との間の距離は、
    前記ハンドル部材の回転操作により短縮され、
    前記第2シール部材は、
    前記第3フランジ部材と前記第4フランジ部材との間に設けられ、これらの間の距離が短縮されることにより拡径される、
    ことを特徴とする請求項1~請求項3の何れか1項に記載の管路閉塞用ストッパ。
  5. 前記第1スリーブ部材は、
    その前記他端側の内面に形成され、前記軸部材の前記他端側に形成された第1ネジ部と螺合する第2ネジ部と、
    その前記他端側の外面に形成される第3ネジ部と、を有し、
    前記第2スリーブ部材は、
    その前記一端側の内面に形成され、前記第3ネジ部と螺合する第4ネジ部を有する、
    ことを特徴とする請求項4に記載の管路閉塞用ストッパ。
  6. 前記第1ネジ部および前記第2ネジ部の各ネジ山のピッチは、前記第3ネジ部および前記第4ネジ部の各ネジ山のピッチよりも大きいことを特徴とする請求項5に記載の管路閉塞用ストッパ。
  7. 前記管路閉塞用ストッパは、
    前記ハンドル部材と前記第2シール部材との間に設けられ、前記スリーブ部材の外周部の少なくとも一部を覆った状態で前記ハンドル部材と前記第2シール部材との間の距離を保持可能な保持部材をさらに備える、
    ことを特徴とする請求項1~請求項3の何れか1項に記載の管路閉塞用ストッパ。
  8. 軸部材と、
    前記軸部材を挿通可能なスリーブ部材と、
    前記軸部材の一端側に設けられる第1フランジ部材と、
    前記スリーブ部材の前記一端側に設けられる第2フランジ部材と、
    前記スリーブ部材の他端側に配置され、所定方向に回転させることで前記第1フランジ部材と前記第2フランジ部材との間の距離を変更することが可能なハンドル部材と、
    前記第1フランジ部材と前記第2フランジ部材との間に設けられ、前記第1フランジ部材と前記第2フランジ部材との間の距離が短縮されることにより拡径されて管路の内面に圧着されるシール部材と、
    を備えた管路閉塞用ストッパを用いて管路を閉塞する管路閉塞方法において、
    前記管路閉塞用ストッパは、
    前記スリーブ部材に前記シール部材と間隔を空けて設けられ、前記ハンドル部材の回転操作により拡径されて前記管路を閉塞する第2シール部材を備え、
    前記第1フランジ部材と前記第2フランジ部材との間の距離は、
    前記ハンドル部材の回転操作により前記第2シール部材が拡径された後に短縮され、
    前記管路閉塞用ストッパを前記管路の開口端から挿入する挿入工程と、
    前記ハンドル部材を回転操作して前記第2シール部材を前記管路の内面に圧着させる第1圧着工程と、
    前記第1圧着工程をおこなった後、前記ハンドル部材を回転操作して前記シール部材を前記管路の内面に圧着させる第2圧着工程と、を含む、
    ことを特徴とする管路閉塞方法。
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