JP7012437B2 - クリーンルーム - Google Patents

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Description

本発明は、病院や製剤などのクリーンルームなどに使用され清浄空気を吹き出すフェイス、及びそのような吹き出し口を用いた空調システムに関する。
電子、精密、食品、衛生、バイオ、医療、製剤など清浄な作業環境が必要とされる分野ではクリーンルームが広く利用されている。
例えば、特許文献1(特開平11-294816号公報)には、クリーン化したい部屋の天井裏面側に配設された空調ダクトに連結し、該クリーン化したい部屋の天井下面に配設した分岐接続ボックスと、該分岐接続ボックスから水平方向に延設された室内ダクトとからなり、該分岐接続ボックスの下面と室内ダクトの下面とは水平面を形成するように配設され、該室内ダクトの下面に空気清浄化用フィルタが取付固定されたことを特徴とする空気清浄化装置が開示されている。
特開平11-294816号公報
特許文献1に記載されているように、従来技術に係るクリーンルームでは、室全体の空気清浄度の確保を目的に、フィルタを経由した複数の吹き出し口を天井に分散して設けることが一般的であった。
したがって、各吹き出し口までのダクト距離を長くする必要があり、材料費・工事作業の増加を引き起こし、クリーンルーム構築のためのコストが増大する、という問題があった。
さらに、従来方式の場合、分散された吹き出し口の直下に生産装置が設置されることも多く、吹き出し口前段に設置されるHEPAフィルタの交換といったメンテナンスが容易でない、という問題もあった。また、天井から床面へ清浄空気を吹き降ろす従来の吹き出し口は、室全体の空気を撹拌して清浄度を保持しようとするものであり、その換気効率が必ずしもよくない、という問題もあった。
この発明は、上記課題を解決するものであって、本発明に係るクリーンルームは、天井裏に設けられたHEPAフィルタユニットによって浄化された空気を室内に吹き出すフェイスが用いられたクリーンルームであって、天井から鉛直下方に突出する突出部を有し、前記突出部の側面には鉛直面内に含まれる第1吹き出し口が設けられ、前記突出部の底面には水平面内に含まれる第2吹き出し口が設けられ、前記突出部の底面が矩形であり、前記突出部の側面が互いに異なる4つの面であり、前記4つの面のうち、3つの面に第1吹き出し口が設けられ、前記4つの面のうち、1つの面には第1吹き出し口は設けられておらず、第1吹き出し口が設けられる3つの面と対向する壁面との間の距離はいずれも、第1吹き出し口が設けられていない面と対向する壁面との間の距離よりも長く、第1吹き出し口にはその高さ方向の風速分布について、鉛直下方部から上方部へ段階的に風速が大きくなるものが含まれることを特徴とする。
また、本発明に係るクリーンルームは、前記第1吹き出し口から吹き出される空気の第1平均 風速は、前記第2吹き出し口から吹き出される空気の第2平均風速より大きいことを特徴 とする。
また、本発明に係るクリーンルームは、前記第1吹き出し口から吹き出される気流の制御と、前記第2吹き出し口から吹き出される気流の制御にパンチングメタルを用いることを特徴とする。
本発明に係るフェイスは、天井から鉛直下方に突出する突出部を有し、前記突出部の側面には鉛直面内に含まれる第1吹き出し口が設けられており、この第1吹き出し口からも、浄化された空気が吹き出されるようになっており、このような本発明に係るフェイスによれば、前記第1吹き出し口から天井面に沿うような気流を吹き出すことで、コアンダ効果を発現させて室奥まで気流を到達させることができるので、鉛直下方への吹き出しのみを行う従来の吹き出し口ほど、吹き出し口の数が必要でなくなる。これにより、従来に比べダクトなどの材料を削減したり、工期を短縮できたりするので、クリーンルーム構築のためのコストを抑制することが可能となる。
また、本発明に係るフェイスによれば、室一端に吹き出し口を設け、生産装置が下部に設置されることを回避する空調計画とすることで、メンテナンス性を向上させることができる。
また、本発明に係るフェイスは、従来のように、室全体の空気を撹拌して清浄度を保持しようとするものでなく、従来に比べ、換気効率を向上させることが可能となる。
本発明の実施形態に係るフェイス10が取り付けられたクリーンルーム1の一例を示す斜視図である。 本発明の実施形態に係るフェイス10とHEPAフィルタユニット5との関係を分解して示す図である。 シミュレーションに用いた本発明に係るフェイス10を説明する図である。 本発明に係るフェイス10を適用したクリーンルーム1の斜視図である。 本発明に係るフェイス10のシミュレーション条件を示す図である。 本発明に係るフェイス10によるx=1000における気流性状のシミュレーション結果を示す図である。 本発明に係るフェイス10によるx=3000における気流性状のシミュレーション結果を示す図である。 本発明に係るフェイス10によるz=1500における気流性状のシミュレーション結果を示す図である。 本発明に係るフェイス10によるz=2500における気流性状のシミュレーション結果を示す図である。 本発明に係るフェイス10によるx=1000における粒子濃度分布のシミュレーション結果を示す図である。 本発明に係るフェイス10によるx=3000における粒子濃度分布のシミュレーション結果を示す図である。 本発明に係るフェイス10によるz=1500における粒子濃度分布のシミュレーション結果を示す図である。 本発明に係るフェイス10によるz=2500における粒子濃度分布のシミュレーション結果を示す図である。 従来のフェイス10’のシミュレーション条件を示す図である。 従来のフェイス10’によるx=1000における気流性状のシミュレーション結果を示す図である。 従来のフェイス10’によるx=3000における気流性状のシミュレーション結果を示す図である。 従来のフェイス10’によるz=1500における気流性状のシミュレーション結果を示す図である。 従来のフェイス10’によるx=3000における粒子濃度分布のシミュレーション結果を示す図である。 従来のフェイス10’によるx=3000における粒子濃度分布のシミュレーション結果を示す図である。 従来のフェイス10’によるz=1500における粒子濃度分布のシミュレーション結果を示す図である。 本発明に係るフェイス10の内部構造の一例である。 本発明に係るフェイス10の内部構造の一例である。 本発明に係るフェイス10の内部構造の一例である。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。図1は本発明の実施形態に係るフェイス10が取り付けられたクリーンルーム1の一例を示す斜視図である。本実施形態においては、クリーンルーム1としては製剤室を想定しているが、本発明に係るフェイス10は病院の手術室やその他の各種クリーンルームでも利用することが可能である。
本実施形態ではクリーンルーム1内に、1台の生産装置Mが設置され、3人の作業者Wが作業に従事している場合を例示している。また、クリーンルーム1内の空気は、2つの排気口50から室外に排気されるようになっている。
HEPAフィルタユニット5は不図示のダクトが接続されており、空調システム(不図示)で温度・湿度調整された空気が当該ダクトからHEPAフィルタユニット5に導入される。HEPAフィルタユニット5は、当該ダクトから導入された空気を、内蔵する図示しないHEPA(High Efficiency Particulate Air)フィルタによって浄化し、鉛直下方に吹き出す構成となっている。
HEPAフィルタユニット5は、クリーンルーム1の天井3裏に配されている。一方、フェイス10は、HEPAフィルタユニット5の下方に気密に取り付けられていると共に、クリーンルーム1に飛び出すように設けられている。
図2は本発明の実施形態に係るフェイス10とHEPAフィルタユニット5との関係を分解して示す図である。図2に示すように、HEPAフィルタユニット5によって浄化された空気は、クリーンルーム1の室内側に配されているフェイス10上部に供給される。図2において、フェイス10の内部構造については図示省略している。
本発明に係るフェイス10は、クリーンルーム1などの室内側鉛直下方に突出する突出部20を有している。本実施形態においては、突出部20の底面22は矩形をなすものであるが、底面22の形状がこれに限られるものではない。
また、フェイス10における突出部20の周りには、互いに異なる4つの側面21が設けられている。これらの4つの側面21のそれぞれには、コアンダ効果を発現させることができる気流を吹き出すことができる吹き出し口が設けられている。これら側面21に設けられ、鉛直面内に含まれる吹き出し口を、本発明では第1吹き出し口31として定義する。一方、底面22にも吹き出し口が設けられている。底面22に設けられ、水平面内に含まれる吹き出し口を、第2吹き出し口32として定義する。
また、第1吹き出し口31から吹き出される清浄空気の平均風速を第1平均風速V1として、第2吹き出し口32から吹き出される清浄空気の平均風速を第2平均風速V2として定義する。本発明に係るフェイス10においては、第1平均風速V1を第2平均風速V2より速くなるように設定すると、より好ましいことを発明者がシミュレーション結果などによって確認した。
また、本実施形態においては、4つの側面21の全てに、第1吹き出し口31が設けられているが、4つの側面21のうち、必要となる側面21のみに第1吹き出し口31を設けるようにしてもよい。
本発明に係るフェイス10は、天井から鉛直下方に突出する突出部20を有し、前記突出部20の側面21には鉛直面内に含まれる第1吹き出し口31が設けられており、底面22の第2吹き出し口32の他に、第1吹き出し口31からも、浄化された空気が吹き出されるようになっており、このような本発明に係るフェイス10によれば、前記第1吹き出し口31から天井面に沿うような気流を吹き出すことで、コアンダ効果を発現させて室奥まで気流を到達させることができるので、鉛直下方への吹き出しのみを行う従来の吹き出し口ほど、吹き出し口の数が必要でなくなる。これにより、従来に比べダクトなどの材料を削減したり、工期を短縮できたりするので、クリーンルーム構築のためのコストを抑制することが可能となる。
また、本発明に係るフェイスによれば、室一端に吹き出し口を設け、生産装置が下部に設置されることを回避する空調計画(図4、図5に示すようなレイアウト)とすることで、メンテナンス性を向上させることができる。
また、本発明に係るフェイス10は、従来のように、室全体の空気を撹拌して清浄度を保持しようとするものでなく、従来に比べ、換気効率を向上させることが可能となる。
以下、複数に分散していた従来型の吹き出し口の清浄化性能を、1台の本発明のフェイス10で発揮できる清浄空気吹き出しユニットを例として説明する。具体的には、室の天井面の一端に設置したフェイス10から、室長手方向に対して天井面に沿うように気流を吹き出すことでコアンダ効果を発現させ、室奥まで気流を到達させるフェイス10である。フェイス10が室の一端に集約されることで、天井内ダクト工事量および材料の大幅な削減と、天井内メンテナンススペースの増大による作業性向上を図れる。
以下、シミュレーションに用いたフェイス10について説明する。図3はシミュレーションに用いた本発明に係るフェイス10を説明する図である。図3(A)はフェイス10の底面図を示しており、図3(B)はフェイス10の正面図を示しており、図3(C)乃至(E)はフェイス10の側面図を示している。
本シミュレーションに用いたフェイス10は、第1吹き出し口31が3つ設けられた構成となっている。本シミュレーションに用いたフェイス10はクリーンルーム1の天井面の一端側に対してのみの設置を想定していることから、四側面のうち近接する壁面に対向した一側面は開口を持たず、完全に閉塞されたものとなっている。
具体的なフェイス10の設定に際しては、数値流体解析により各吹き出し箇所の寸法、および吹き出し風速を検討した。解析モデルは図4に示すような製剤室(9000×6000×H3000mm)であり、長手方向の一端の天井面にフェイス10を、もう一方の壁面下部の両端に排気口50をそれぞれ設けた。
クリーンルーム1の室内には生産装置M(4000×2000×H2000mm)および作業者を模擬した熱負荷を作成し、3人の作業者Wからは400,000個/min/人で発じん負荷も与えた。生産装置Mの発熱負荷は10kWとし、室の短手中心線上、かつフェイス10の正面と相対する壁面に接するように設置した。また、同室において従来の分散型吹き出し方式(4か所の600×600mm吹き出し口)から同風量で吹き出す条件でも解析し、本発明が従来方式に対して同等以上の性能を発揮し得るか比較検討した。
本発明のフェイス10に対する解析結果の一例について、図5に記載の各断面における気流性状を図6~図 9に、粒子濃度を図10~図13にそれぞれ示す。ここでは、幅1800mmで高さ75mmの正面の第1吹き出し口31、および幅550mmで高さ75mmの左右側面の第1吹き出し口31を有し、底面には1650×500mmの開口を持つ第2吹き出し口32を想定している(図 3)。室温を23℃設定とし、各スリットから3m/s(第1平均風速)、底面から0.5m/s(第2平均風速)で14.5℃の気流を吹き出す条件とした。製剤室の最低換気回数は20h-1であり、この吹き出し条件では23.7h-1程度に相当する風量となる。
正面の第1吹き出し口31からの吹き出し気流は生産装置M上部に到達し、その上部を流れて対向壁面に衝突したのち、両側壁面に沿うように逆流し、生産装置Mの周囲に清浄空気を供給できている様子がうかがえる(図 7、図9)。
室奥に適切に清浄空気を導くためには、このように生産装置M上部に正面の第1吹き出し口31からの気流を到達させる必要があることが、幾度かの試行で確認された。またそのためには、正面の第1吹き出し口31からの吹き出し風量および風速、加えて第1吹き出し口31の高さが重要なパラメータであり、最低換気回数との兼ね合いから、本条件が最適であることが確認された。
また底面22における第2吹き出し口32ならびに左右側面の第1吹き出し口31からの気流も、正面の第1吹き出し口31からの気流の安定に少なからず寄与しており、その値はある程度制限される。
ただし本発明は、これらのパラメータを適切に変更することで室内の清浄度を保持することができ、たとえば本解析モデルでは、第1吹き出し口31からの吹き出し風速が2.0m/sであれば200mm程度、2.5m/sであれば125mm程度、4.0m/sであれば50mm程度、と第1吹き出し口31の高さを確保することで、気流が生産装置M上部に到達し得ることが確認できた。
さらに、正面の第1吹き出し口31の高さ方向の風速分布について、鉛直下方部から上方部へ段階的に風速が大きくなることでその後の気流の挙動が安定する結果も得られた。
次に、図15乃至図20に従来の吹き出し口分散方式で解析した結果を示す。解析条件は、吹き出し口の構成以外、本発明を対象としたものと同様である。従来型のフェイス10’のレイアウトについては図14に示されている。従来方式では、本発明方式に比べ、作業者からの粉じんが大きく撹拌し、汚染度が室全体として高い様子が確認できる(図20)。
また生産装置M上部に清浄空気が十分に供給されないことから、その領域の汚染度が高くなってしまっている(図19)。図示はしていないが、同様の理由から同領域が高温となることも確認された。さらに気流の挙動に着目すると、排気口50に近い吹き出し口10’からの気流は、床面まで吹き降ろされる過程で排気口50に引き寄せられてショートサーキットを起こし、室内を室内の清浄化に寄与しないまま排気されてしまう様子がうかがえる(図15)。
以上の解析から、本発明で生産装置M上部に清浄な気流を到達させることで、従来型の吹き出し口を複数用いるよりも効果的にクリーンルーム1の清浄度を保持できることが確認された。また本発明に期待される性能を満足するためには、幅1800mm程度で高さ75mmの第1吹き出し口31を正面に、幅600mm程度で高さ75mmの第1吹き出し口31を左右側面に、1650mm×600mm程度の第2吹き出し口32を底面に有し、各第1吹き出し口31から3.0m/s、底面の第2吹き出し口32から0.5m/sで吹き出すことのできるフェイス10が必要である。この場合、第1吹き出し口31と第2吹き出し口32からの吹き出し風量比は6:4程度であった。さらに、第1吹き出し口31の高さ方向の風速分布は、下から段階的に増加することが望ましいことが確認された。このように、本発明に係るフェイス10においては、第1平均風速V1を第2平均風速V2より速くなるように設定すると、より好ましい
次に、第1吹き出し口31からの清浄空気の吹き出しが第1平均風速V1となり、第2吹き出し口32からの清浄空気の吹き出しが第2平均風速V2となるようなフェイス10の内部構造について説明する。
以下、正面と左右側面に計3つの第1吹き出し口31があり、底面22に第2吹き出し口32が設けられたシミュレーションを行ったものと同タイプのフェイス10を例に説明するが、寸法については必ずしもシミュレーション条件とは同様ではない。以下、図21乃至図23は本発明に係るフェイス10の内部構造の一例を示すものであり、各図の(A)は正面図、(B)は側面図、(C)は平面図、(D)は底面図である。
図21に示すフェイス10においては、2枚の矩形枠60が、スペーサー63によって所定間隔離間され配されている。2枚の矩形枠60の間の間隔が第1吹き出し口31の高さとなる。フェイス10では、パンチングメタル70によって風量を制御するようにしている。
第1吹き出し口31は鉛直上方から、パンチングメタル70が設けられていない領域、開口率が大きいパンチングメタル70(D=5.5mm、P=7mm、開口率55.6%))が設けられている領域、開口率が小さいパンチングメタル70(D=4mm、P=7mm、開口率29.4%)が設けられている領域が順(25mm毎)に設けられている。第1吹き出し口31をこのような構成とすることで、第1吹き出し口31の高さ方向の風速分布を下から段階的に増加するようなものとしている。
また、第2吹き出し口32には、底面を形成する矩形枠60の上面に、D=2mm、P=3.5mm、開口率29.4%)のパンチングメタル70を取り付け、下面に(D=4mm、P=7mm、開口率29.4%)のパンチングメタル70を取り付けるようにして、風量を制御している。2枚のパンチングメタル70は、底面を形成する矩形枠60の厚さ分離間されることとなり、HEPAフィルタユニット5より吹き降ろされた清浄空気の一部が、底面を形成する矩形枠60に取り付けられた2枚のパンチングメタル70の孔を抜け、560×260mmの断面で床面方向に抜けるつくりとなっている。
また、底面を形成する矩形枠60の2枚のパンチングメタル70を抜けずに方向を変えた気流は、第1吹き出し口31から流出しようとする。この際、その気流は底面を形成する矩形枠60の上面に沿うように流れるため、第1吹き出し口31の下方の領域に大きな風速を有する気流が形成される。
この気流が、先述の第1吹き出し口31のパンチングメタル70に衝突することで、一部が当該パンチングメタル70の孔を抜け、残りが方向を変えてパンチングメタル70の障壁を乗り越え、第1吹き出し口31の上部(25mm)のパンチングメタル70が設けられていない領域を抜けて流れ出ることが期待される。
さらに第1吹き出し口31のパンチングメタル70は、先述のとおり上部25mmと下部25mmとでその開口率が異なるため、下部よりも上部の方が抵抗が小さいことから、気流が容易に通りぬけ、障壁上部の風速が大きくなる。これにより、HEPAフィルタユニット5から吹き降ろされた下向きの気流を、第1吹き出し口31と第2吹き出し口32とに分配し、さらに第1吹き出し口31においては高さ方向の風速分布を、下部から上部へと徐々に大きいものとすることで、コアンダ効果を有効に発現できる気流が形成される。
図22に示すフェイス10は、上方側及び下方側で互いに平行に対向する2枚のパンチングメタル70と、当該2枚のパンチングメタル70との間に配され、正面側、左右面側でそれぞれ傾斜の異なる3枚のパンチングメタル70とから構成されており、これらのパンチングメタル70によって、基本的な気流の流れを形成する。
さらに、第1吹き出し口31の正面側と右面側とを区画する仕切り板65と、第1吹き出し口31の正面側と左面側とを区画する仕切り板65の2枚の仕切り板65が配されている。また、第1吹き出し口31には、高さの調整が可能な2枚のルーバー羽根67が設けられている。
図22に示すようなフェイス10によっても、第1吹き出し口31からの清浄空気の吹き出しが第1平均風速V1となり、第2吹き出し口32からの清浄空気の吹き出しが第2平均風速V2となるようなフェイス10を構成することができる。
図23に示すフェイス10においては、2枚の矩形枠60が、スペーサー63によって所定間隔離間され配されている。2枚の矩形枠60の間には、3枚のパンチングメタル70が25mmの間隔をあけて、互いに平行となるように設けられている。3枚のパンチングメタル70は上から下へ目が細かく開口率の小さいものになるように取り付けられている。
パンチングメタル70の目の粗いパターンとして、例えば、上から(孔径D=8mm、ピッチP=10mm、開口率57.6%)のパンチングメタル70、(D=6mm、P=9mm、開口率40.0%)のパンチングメタル70、(D=4mm、P=7mm、開口率29.4%)のパンチングメタル70を用いることができる。
また、パンチングメタル70の細かいパターンとして、例えば、上から(D=6mm、P=9mm、開口率40.0%)のパンチングメタル70、(D=4mm、P=7mm、開口率29.4%)のパンチングメタル70、(D=2mm、P=3.5mm、開口率29.4%のパンチングメタル70を用いることができる。
図23に示すようなフェイス10によっても、第1吹き出し口31からの清浄空気の吹き出しが第1平均風速V1となり、第2吹き出し口32からの清浄空気の吹き出しが第2平均風速V2となるようなフェイス10を構成することができる。
以上、本発明に係るフェイス10は、天井から鉛直下方に突出する突出部20を有し、前記突出部20の側面には鉛直面内に含まれる第1吹き出し口31が設けられており、この第1吹き出し口31からも、浄化された空気が吹き出されるようになっており、このような本発明に係るフェイス10によれば、前記第1吹き出し口31から天井面に沿うような気流を吹き出すことで、コアンダ効果を発現させて室奥まで気流を到達させることができるので、鉛直下方への吹き出しのみを行う従来の吹き出し口ほど、吹き出し口の数が必要でなくなる。これにより、従来に比べダクトなどの材料を削減したり、工期を短縮できたりするので、クリーンルーム構築のためのコストを抑制することが可能となる。
また、本発明に係るフェイスによれば、室一端に吹き出し口を設け、生産装置が下部に設置されることを回避する空調計画とすることで、メンテナンス性を向上させることができる。
また、本発明に係るフェイス10は、従来のように、室全体の空気を撹拌して清浄度を保持しようとするものでなく、従来に比べ、換気効率を向上させることが可能となる。
1・・・クリーンルーム
3・・・天井
5・・・HEPAフィルタユニット
10・・・フェイス
10’ ・・・従来の吹き出し口(鉛直下方への吹き出しのみ)
20・・・突出部
21・・・側面
22・・・底面
31・・・第1吹き出し口
32・・・第2吹き出し口
50・・・排気口
60・・・矩形枠
63・・・スペーサー
65・・・仕切り板
67・・・ルーバー羽根
70・・・パンチングメタル
M・・・生産装置
W・・・作業者

Claims (3)

  1. 天井裏に設けられたHEPAフィルタユニットによって浄化された空気を室内に吹き出すフェイスが用いられたクリーンルームであって、
    天井から鉛直下方に突出する突出部を有し、
    前記突出部の側面には鉛直面内に含まれる第1吹き出し口が設けられ、
    前記突出部の底面には水平面内に含まれる第2吹き出し口が設けられ、
    前記突出部の底面が矩形であり、前記突出部の側面が互いに異なる4つの面であり、
    前記4つの面のうち、3つの面に第1吹き出し口が設けられ、
    前記4つの面のうち、1つの面には第1吹き出し口は設けられておらず、
    第1吹き出し口が設けられる3つの面と対向する壁面との間の距離はいずれも、
    第1吹き出し口が設けられていない面と対向する壁面との間の距離よりも長く、
    第1吹き出し口にはその高さ方向の風速分布について、鉛直下方部から上方部へ段階的に風速が大きくなるものが含まれることを特徴とするクリーンルーム。
  2. 前記第1吹き出し口から吹き出される空気の第1平均風速は、前記第2吹き出し口から吹き出される空気の第2平均風速より大きいことを特徴とする請求項1に記載のクリーンルーム。
  3. 前記第1吹き出し口から吹き出される気流の制御と、前記第2吹き出し口から吹き出される気流の制御にパンチングメタルを用いることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のクリーンルーム。
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