JP7011824B2 - 美粧用スポンジ - Google Patents

美粧用スポンジ Download PDF

Info

Publication number
JP7011824B2
JP7011824B2 JP2018110308A JP2018110308A JP7011824B2 JP 7011824 B2 JP7011824 B2 JP 7011824B2 JP 2018110308 A JP2018110308 A JP 2018110308A JP 2018110308 A JP2018110308 A JP 2018110308A JP 7011824 B2 JP7011824 B2 JP 7011824B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sponge
pores
cosmetic
less
cosmetic sponge
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2018110308A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2019209039A (ja
Inventor
朋哉 厳本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyopolymer Co Ltd
Original Assignee
Toyopolymer Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyopolymer Co Ltd filed Critical Toyopolymer Co Ltd
Priority to JP2018110308A priority Critical patent/JP7011824B2/ja
Priority to PCT/JP2019/021670 priority patent/WO2019235374A1/ja
Priority to CN201980037514.5A priority patent/CN112218560B/zh
Priority to KR1020207035760A priority patent/KR102613473B1/ko
Publication of JP2019209039A publication Critical patent/JP2019209039A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7011824B2 publication Critical patent/JP7011824B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A45HAND OR TRAVELLING ARTICLES
    • A45DHAIRDRESSING OR SHAVING EQUIPMENT; EQUIPMENT FOR COSMETICS OR COSMETIC TREATMENTS, e.g. FOR MANICURING OR PEDICURING
    • A45D33/00Containers or accessories specially adapted for handling powdery toiletry or cosmetic substances
    • A45D33/34Powder-puffs, e.g. with installed container
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A45HAND OR TRAVELLING ARTICLES
    • A45DHAIRDRESSING OR SHAVING EQUIPMENT; EQUIPMENT FOR COSMETICS OR COSMETIC TREATMENTS, e.g. FOR MANICURING OR PEDICURING
    • A45D34/00Containers or accessories specially adapted for handling liquid toiletry or cosmetic substances, e.g. perfumes
    • A45D34/04Appliances specially adapted for applying liquid, e.g. using roller or ball
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08JWORKING-UP; GENERAL PROCESSES OF COMPOUNDING; AFTER-TREATMENT NOT COVERED BY SUBCLASSES C08B, C08C, C08F, C08G or C08H
    • C08J9/00Working-up of macromolecular substances to porous or cellular articles or materials; After-treatment thereof
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A45HAND OR TRAVELLING ARTICLES
    • A45DHAIRDRESSING OR SHAVING EQUIPMENT; EQUIPMENT FOR COSMETICS OR COSMETIC TREATMENTS, e.g. FOR MANICURING OR PEDICURING
    • A45D2200/00Details not otherwise provided for in A45D
    • A45D2200/10Details of applicators
    • A45D2200/1009Applicators comprising a pad, tissue, sponge, or the like
    • A45D2200/1018Applicators comprising a pad, tissue, sponge, or the like comprising a pad, i.e. a cushion-like mass of soft material, with or without gripping means
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08JWORKING-UP; GENERAL PROCESSES OF COMPOUNDING; AFTER-TREATMENT NOT COVERED BY SUBCLASSES C08B, C08C, C08F, C08G or C08H
    • C08J2375/00Characterised by the use of polyureas or polyurethanes; Derivatives of such polymers
    • C08J2375/04Polyurethanes

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Cosmetics (AREA)
  • Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)

Description

本発明は、美粧用スポンジに関するものである。
化粧用やエステ用などの美粧用途においてスポンジが使用される。スポンジは、例えば液状の化粧料を肌に塗布する塗布具や、洗顔や肌のクレンジングを行うためのクレンジング用具などとして広く使用されている。そのようなスポンジの例が特許文献1および特許文献2に開示されている。
特開2007-330771号公報 特開2015-116370号公報
メイクやクレンジングなどの美粧用途に使用されるスポンジは直接肌に触れるように使用されるものであり、スポンジの種類によって大きく使用感が変わり、スポンジ次第で肌触りやメイクのし易さ、クレンジングのし易さなどは大きく変わる。なかでも肌触りなどの使用感がよく、メイクやクレンジングに使いやすく仕上がりのよい美粧用スポンジが求められている。
例えばファンデーションなどの化粧料をスポンジで塗布する場合、使用するスポンジ次第で化粧の仕上がりに大きな差が出る。自然なメイク仕上がりにするには、薄付きでムラなく肌の上でファンデーションを広げることができるスポンジが所望される。またエステなどで行われるフェイシャルクレンジングの際にもスポンジが使用されている。このような用途においては、肌に優しく汚れの落ちやすいスポンジが求められている。
そこで、使用感がよく、化粧やエステなどの美粧用途に適した美粧用スポンジを提供することを目的の1つとする。
本願発明の美粧用スポンジは、複数の気孔を有するポリウレタン製の多孔質弾性体からなり、その断面において、気孔の長径の平均値が60μm以下で、かつ気孔の長径の標準偏差が60μm以下である。
上記美粧用スポンジは、気孔の長径の平均値が60μm以下であり非常に目が細かい。また気孔の長径の標準偏差が60μm以下であり、気孔の大きさにおけるばらつきが少ない。そのため、目が細かくかつ均一性の高いスポンジを提供することが可能となる。例えば化粧用スポンジとしてファンデーションの塗布にこのようなスポンジを使用した場合、肌の上にファンデーションが均一に転写され、化粧ムラの少ない、仕上がりのよいメイクが可能となる。またファンデーションが均一に転写された結果、ファンデーションが均一に広がりやすくなめらかな仕上がりのメイクを施すことができる。またエステにおいてクレンジング用途に上記スポンジが使用される場合においても、細かい汚れの吸着が良好で、かつ肌触りがよく清浄性に優れたスポンジとして好適に使用することができる。
上記美粧用スポンジにおいては、断面において、気孔の短径の最大値が120μm以上であるのが好ましい。スポンジの気孔を細かくした場合、その気孔を取り囲むスポンジの骨格構造が細く弱くなり、スポンジの強度や弾力が低下する傾向がある。スポンジの強度や弾力を一定のレベルに維持するためには、スポンジ内の一部に太い骨格部分を有することが好ましい。
気孔の長径の平均値が60μm以下でありながら、気孔の短径の最大値が120μm以上であるスポンジは、小径の気孔と大径の気孔とが併存することを特徴とする。また径の小さい気孔を主体としつつ、部分的に径の大きな気孔を含む内部構造を有する。このように、全体としては小径の気孔が多く、そのために気孔の長径の平均値が小さいにもかかわらず、気孔の短径の最大値が長径の平均値を大きく上回る(当然ながら、そのような短径を有する気孔の長径はさらに大きい)、という特徴を有する。
このような構造においては、スポンジの内部構造の一部に径の大きな気孔を部分的に含むことにより、スポンジの強度や弾性が向上するという効果がある。これは、径の大きな気孔を取り囲む部分のスポンジの骨格構造の太さが、径の小さな気孔を取り囲む部分の骨格構造の太さに比べて太くなる傾向があることによる。径の大きな気孔を取り囲む部分のスポンジの、そのような太い骨格構造がスポンジの内部構造を支える柱のような役割を果たすことで、スポンジの強度や弾性が高くなり、スポンジがへたりにくくなる。また、さらに気孔の長径の平均値が60μm以下であることで、化粧ムラの少ない、仕上がりのよいメイクを施すことが可能で、かつへたりにくいスポンジを提供することができる。そのような理由から、上記美粧用スポンジにおいては、断面において、気孔の短径の最大値が120μm以上であるのが好ましい。
上記美粧用スポンジにおいては、スポンジの断面における10mm×10mmの範囲内に、200個以上の気孔を有するのが好ましい。このような、小さな気孔を多数有する目の細かいスポンジであれば、より化粧ムラが少ない化粧用スポンジや、より肌触りがよく、より清浄性に優れたエステ用スポンジを提供することが容易となる。
上記美粧用スポンジは、その断面において、気孔の短径の平均値が20μm以上35μm以下で、かつ気孔の短径の標準偏差が15μm以上40μm以下であるのが好ましい。短径が一定の大きさを有することで、気孔の空洞部の容積をある程度の大きさに維持することができる。それにより気孔内に化粧料やオイルなどの液体を十分な量含ませることができる。そのため、より美粧用スポンジとして好適となる。
25℃におけるアスカーFP硬度が50ポイント以上70ポイント以下であるのが好ましい。上記アスカーFP硬度が50ポイント以上であることで、弾力性に優れ、充分な強度を有しへたりにくいスポンジを提供することができる。またアスカーFP硬度が70ポイント以下であることで、柔らかく肌触りのよいスポンジとすることができる。
上記美粧用スポンジは化粧用又はエステ用であるのが好ましい。上記美粧用スポンジは目が細かく、かつ均一性の優れるため、化粧用又はエステ用として好適に使用することができる。
本願発明によれば、使用感がよく、化粧やエステなどの美粧用途に適した美粧用スポンジを提供することが可能となる。
美粧用スポンジの一例を示す図である。 美粧用スポンジの断面写真の一例である。 美粧用スポンジの断面画像の一部を2値化処理した処理画像の図である。 気孔の長径および短径を説明するための図である。 気孔の長径および短径を説明するための図である。 ノイズを除去するための画像処理の一例を説明するための図である。 ノイズを除去するための画像処理の一例を説明するための図である。 比較例1の美粧用スポンジの断面写真である。 実施例1の美粧用スポンジの断面写真である。 実施例2の美粧用スポンジの断面写真である。 実施例3の美粧用スポンジの断面写真である。 実施例4の美粧用スポンジの断面写真である。 比較例1の美粧用スポンジを用いたファンデーションの転写状態を示す写真である。 実施例1の美粧用スポンジを用いたファンデーションの転写状態を示す写真である。
次に、本願発明の美粧用スポンジの一実施の形態について説明する。本願発明の美粧用スポンジは、複数の気孔を有するポリウレタン製の多孔質弾性体からなり、その断面において、気孔の長径の平均値が60μm以下で、かつ気孔の長径の標準偏差が60μm以下である。図1に美粧用スポンジの一例を示す。また図2に美粧用スポンジ内部の気孔の状態を示すための断面写真の一例を示す。
[美粧用スポンジの成分および製造方法]
図1および図2を参照して、上記美粧用スポンジ10は複数の気孔を有するポリウレタン製の多孔質弾性体20により構成される。多孔質弾性体20のマトリクスを形成するポリウレタンは、ポリオール成分と、ポリイソシアネート成分とを重合反応させることにより製造することができる。
上記ポリオール成分は、高分子量ポリオールと鎖伸長剤とを含む。高分子量ポリオールの例としては、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ポリマーポリオール等のポリエーテルポリオール、アジペート系ポリオール、ポリカプロラクトンポリオール等のポリエステルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリオレフィンポリオール等が挙げられる。また鎖伸長剤の例としては、エチレングリコール、1,3-プロパンジオール、1,4-ブタンジオール、1,5ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、3-メチル-1,5-ペンタンジオール等の低分子量ジオールが挙げられる。
ポリイソシアネート成分はポリイソシアネート化合物を含む。上記ポリイソシアネート成分に含まれるポリイソシアネートの例としては、トリレンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタン-4,4’-ジイソシアネート(MDI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)、1,5-ナフタレンジイソシアネート(NDI)、およびテトラメチルキシリレンジイソシアネート(TMXDI)等の芳香族系イシシアネート、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、および水添キシリレンジイソシアネート(H6XDI)等の脂環系イソシアネート、並びにヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、ダイマー酸ジイソシアネート(10-[5,6-ジヘキシル-2-(8-イソシアナトオクチル)-3-シクロヘキセン-1-イル]-9-デセニルイソシアナート)、ノルボルネンジイソシアネート(NBDI)等の脂肪族系イソシアネート等が挙げられる。
上記ポリオール成分は、単独で用いてもよく、また上記のうち2種類以上を組み合わせて用いてもよい。またポリイソシアネート成分も同様に、単独で用いてもよく、また上記のうち2種類以上を組み合わせて用いてもよい。またポリウレタンの前駆体として、予め上記ポリオール成分とがポリイソシアネート成分とから形成されるポリウレタンが水系溶剤中に分散されたポリウレタン水分散体を用いてもよい。
上記多孔質弾性体20は、例えば以下のように形成することができる。特に限定されないが、一例として、水凝固法という手法により、上記ポリオール成分、上記ポリイソシアネート成分の他に、気孔形成成分、およびその他の添加剤(界面活性剤など)を用いて水系溶剤中で上記多孔質弾性体を形成する方法について説明する。
まず上記ポリオール成分、上記ポリイソシアネート成分に加え、気孔形成成分、水系溶剤、およびその他の添加剤を準備する。
気孔形成成分としては、水溶性の無機塩からなる気孔形成剤を使用することができる。そのような無機塩の例としては、ナトリウム塩やカリウム塩が挙げられる。より具体的には、塩化ナトリウムや塩化カリウム等の塩化物、硫酸ナトリウム(芒硝)塩や硫酸カリウム(硫加)などの硫酸塩などが挙げられる。
気孔形成成分がポリウレタン中で溶解することにより、気孔形成成分が存在した場所に空洞が形成される。この空洞が多孔質弾性体の気孔の源となる。形成される気孔の大きさは気孔形成剤の粒子径およびそのばらつきにより影響を受けることから、気孔の長径の平均値が60μm以下で、かつ気孔の長径の標準偏差が60μm以下である多孔質弾性体を得るためには、気孔形成剤の粒子径およびそのばらつきを制御する必要がある。一例ではあるが、気孔形成成分が、平均粒子径が30μm以下の気孔形成剤を少なくとも一部含むのが好ましい。また形成される気孔の径のばらつきを小さくするために、粒度分布の狭い気孔形成剤を含む気孔形成成分を用いるのが好ましい。
一方、気孔径が細かくなると、スポンジの強度や弾性が下がる傾向がある。したがって、多孔質弾性体は、一部に径の大きな気孔を含むのが好ましい。径の大きな気孔を取り囲む部分のスポンジの骨格構造の太さは、径の小さな気孔を取り囲む部分の骨格構造の太さに比べて太い傾向がある。そこのような太い骨格構造はスポンジの内部構造を支える柱のような役割を果たす。これにより、スポンジの強度や弾性が高くなり、スポンジがへたりにくくなる。
したがって上記気孔形成成分は、平均粒子径が30μm以下の第1の気孔形成剤と、平均粒子径が30μm超の第2の気孔形成剤の両方を含むのが好ましい。上記気孔形成成分の総量に占める上記第2の気孔形成材の比率は、必要な強度や弾性率を考慮して適宜選択可能である。その比率は、上記気孔形成成分100質量%のうち、たとえば40質量%以下、または30質量%以下、または20質量%以下、または10質量%以下である。
上記気孔形成成分の量は、形成されるポリウレタンの固形分100質量部あたり、好ましくは100質量部以上2000質量部以下、より好ましくは500質量部以上1500質量部以下の範囲で添加する。気孔形成成分の量が少なすぎると、気孔形成材がポリウレタンの全体に行き渡らず気孔の分布が不均一になりやすい。また気孔形成成分の量が多すぎると多孔質弾性体の強度が低下しやすい。形成されるポリウレタンの固形分100質量部あたり、100質量部以上2000質量部以下の気孔形成剤を使用する場合、多孔質弾性体内に形成される気孔の分布および多孔質弾性体の強度や弾性が適度であることから好ましい。
上記水系溶剤としては、水、または水と水溶性の溶剤の混合物が挙げられる。水溶性の溶剤の例としては、例えばメタノール、エタノール、エチレングリコールなどのアルコール系溶剤が挙げられる。環境への負荷が少ない点やコストなどの観点から、上記水系溶剤としては水を単独で使用するのが好ましい。
上記水系溶剤(好ましくは水)の量は、形成されるポリウレタンの固形分100質量部あたり、10質量部以上300質量部以下であるのが好ましく、10質量部以上200質量部以下であるのが好ましい。このような範囲であれば、ポリウレタン含有溶液の粘度が適度で、かつ得られるポリウレタンも適度な強度と弾性を有する点で好ましい。
上記その他の添加剤の添加剤としては、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリエチレングリコールオレエートなどの界面活性剤が挙げられる。界面活性剤は、例えば、形成されるポリウレタンの固形分100質量部あたり、5質量部以上50質量部以下であるのが好ましい。
これらの原料を用いて水凝固法という手法によりポリウレタン製の多孔質弾性体を形成する。まず上記各成分を混練装置内に仕込んで混練する。混練には、ニーダー、オーガ混練機、バンバリーミキサー、スクリュー押出機等を使用することができる。
混練後、得られる混合物を脱泡する。脱泡後、所望の形に成形する。脱泡の方法は特に制限されない。例えばベント式押出機を使用して減圧脱泡を行なってもよい。また成形の方法についても特に限定されない。例えば減圧脱泡に用いたベント式押出機に、所望の形状に対応する成形口金(Tダイ)を接続し、賦型してもよい。
成形後、得られた成形体を水又は水溶液に投入する。この操作により、溶剤を水に置換してポリウレタンを析出させる。この操作を水凝固と呼ぶ。成形体を投入するまでの手順は特に限定されないが、例えば、成形工程において、ステンレス304等からなるパンチングメタルを用いて上面が開いた箱状にしたものに混練物を押し出して充填し、成形を行い、得られた成形物を水又は水溶液に投入する方法を採用することができる。
水凝固の操作の後、水溶性の無機塩からなる気孔形成剤を水に溶解させることにより除去する。その方法は特に限定されないが、例えば以下の方法が挙げられる。容器に入った混練物の成形体を温水中に放置して気孔形成剤の大半を溶解させる。その後、一般的な洗濯機等に上記成形体を投入し、20℃~80℃程度の水中で15分~90分程洗浄する。なお洗浄時には、必要に応じて洗浄水の入れ替えを行うのが好ましい。
このようにして得られた成形体を乾燥する。ポリウレタンの熱による劣化を防ぐため、例えば110℃以下の乾燥機内で乾燥を行う。このようにしてポリウレタン製の多孔質弾性体からなる美粧用スポンジが得られる。
[美粧用スポンジ]
次に本願の美粧用スポンジについて説明する。図1~図3を参照して、本実施の形態に係る美粧用スポンジ10は、複数の気孔を有するポリウレタン製の多孔質弾性体20からなる。美粧用スポンジ10は、その断面100において、気孔の長径の平均値が60μm以下で、かつ気孔の長径の標準偏差が60μm以下である。本実施の形態に係る美粧用スポンジ10は、例えば上述の方法により製造することができる。但し、製造方法については特に限定されない。
気孔の分析は、美粧用スポンジ10をカットし、その断面100を走査電子顕微鏡(SEM)により観察し、得られるSEM像を画像分析することにより行うことができる。画像分析は画像処理により画像分析を行ってもよく、目視で測定してもよい。但し、後述のように誤差を低減できる点で画像処理による画像分析を行うのが好ましい。また画像処理には適切な画像処理ソフトウェアや画像処理アプリケ-ションを用いることができる。
図2~図5を参照して断面100における気孔の分析方法の一例を説明する。図3は美粧用スポンジの断面画像の一部を2値化処理した処理画像の図である。図4および図5は、それぞれ気孔の長径および短径を説明するための図である。気孔の分析は、ポリウレタン弾性体の断面100の拡大SEM写真を撮影し、スポンジの骨格構造30によって取り囲まれた閉塞部分を気孔40,42と判断するように設定して画像分析を行う。
画像分析においては、断面中に含まれる気孔の数がカウントされる。気孔は、画像の輝度値に基づいて2値化されることにより抽出される。輝度値の2値化は、画像処理ソフトによる自動認識で好適な2つの値を設定した状態で行ってもよく、対象物の画像を輝度分布ヒストグラムから判断して輝度レンジを直接設定した状態で行ってもよい。
次に、得られた2値画像から気孔径の計測を行う。気孔の長径は、断面100上に投影される気孔の投影画像に対する外接矩形のうち、長辺の長さが最大となる外接矩形における長辺の長さに相当する。また気孔の短径は、長辺の長さが最大となる上記外接矩形における短辺の長さ(上記長径に直交する方向の辺の長さ)に相当する。図4および図5を参照して、例えば気孔40,42の長径LDは、断面100上に投影される気孔の投影画像に対する外接矩形のうち、長辺の長さが最大となる外接矩形50,52の長辺の長さとして求められる。また気孔40,42の短径SDは、上記外接矩形50,52の短辺の長さ(上記長径に直交する方向の長さ)として求められる。
SEM写真に基づき得られた2値画像から気孔径を求める際、実際には気孔とは無関係のノイズが断面100上に映り込むことがある。このようなノイズは気孔径の検出精度を低下させることがある。そのため、必要に応じて画像処理によりノイズ除去処理を行ってもよい。
ノイズ除去処理の方法は特に限定されないが、例としては、「穴埋め」および「小片除去」という処理などが挙げられる。「穴埋め」とは2値画像のうち、濃色領域内に現れる、微細な淡色領域をノイズとして認識し、濃色に置換する処理である。また「小片除去」とは、淡色領域内に現れる、所定の大きさ以下の微細な濃色領域をノイズとして認識し、淡色に置換する処理である。ノイズを濃色化または淡色化することで、実際の気孔とは無関係に映り込んだノイズを除去し、気孔の形成状態をより厳密に分析することができる。
実際の画像処理の例を図6および図7に示す。図6および図7は、それぞれノイズを除去するための画像処理の一例を説明するための図である。図6には「穴埋め」の処理の例を示す。図6において、SEM写真に基づき得られた2値画像には、気孔40を示す濃色領域の一部に色調の薄い淡色領域60が存在している。このような淡色領域60は誤差の原因となるノイズであり正確な分析を妨げることから、ノイズ除去処理を行う必要がある。そのため、濃色領域内に存在する所定の大きさ以下(例えば100ピクセル以下)の淡色領域60についてはノイズと見なし、濃色化を行う。本願の美粧用スポンジ10の気孔40,42の大きさはそのようなノイズと比較して明確に区別できる程度に大きい。そのため、このようなノイズ除去処理を行っても、気孔を誤って見逃すおそれは少ない。このようなノイズ除去処理により、より正確な気孔の分析を行うことができる。
また図7には「小片除去」の処理の例を示す。図7において、SEM写真に基づき得られた2値画像には、淡色領域の一部に色調の濃い濃色領域70が存在している。このような濃色領域70は誤差の原因となるノイズであり正確な分析を妨げることから、ノイズ除去処理を行う必要がある。そのため、淡色領域内に存在する所定の大きさ以下(例えば100ピクセル以下)の濃色領域70についてはノイズと見なし、淡色化を行う。本願の美粧用スポンジ10の気孔40,42の大きさはそのようなノイズと比較して明確に区別できる程度に大きい。そのため、このようなノイズ除去処理を行っても、気孔を誤って見逃すおそれは少ない。このようなノイズ除去処理により、より正確な気孔の分析を行うことができる。
これらの画像処理を行うことにより、実際は気孔ではない部分の映り込みによる誤差を著しく低減することができる。そのため、2値画像から気孔径を求める前の前処理として、上記ノイズ除去処理を行うことが好ましい。以上の処理の後(あるいは不要な場合には処理を行わずに)、自動計測を実施することにより気孔の統計データを得ることができる。
なお上記説明においては、上記所定の大きさを100ピクセル以下としたが、この大きさはノイズが充分に除去できる大きさであればよく、適宜変更することが可能である。例えば200ピクセル以下、50ピクセル以下等に適宜調整してもよい。
本実施の形態に係る美粧用スポンジにおいて、美粧用スポンジを構成する上記多孔質弾性体の断面における気孔の長径の平均値は60μm以下である。また気孔の長径の標準偏差が60μm以下である。本実施の形態に係る美粧用スポンジは、このように非常に目が細かく、また気孔の大きさのばらつきが小さい。これらの気孔の長径の平均値および標準偏差は、上述のように、SEM写真に基づき得られた2値画像から、上述の手順に従って求めることができる。
また美粧用スポンジの断面において、気孔の短径の平均値が20μm以上35μm以下で、かつ気孔の短径の標準偏差が15μm以上40μm以下であるのが好ましい。このような短径を有することで液体を含むための空洞内の容積が充分に確保される。短径の平均値および気孔の長径の平均値についても、上述のように、SEM写真に基づき得られた2値画像から、上述の手順に従って求めることができる。
さらに美粧用スポンジの断面において、気孔の短径の最大値が120μm以上であるのが好ましい。上述のようにスポンジの気孔を細かくした場合、その気孔を取り囲むスポンジの骨格構造が細く弱くなり、スポンジの強度や弾力が低下する傾向がある。スポンジの強度や弾力を一定のレベルに維持するためには、スポンジ内の一部に太い骨格部分を有することが好ましい。
気孔の長径の平均値が60μm以下でありながら、気孔の短径の最大値が120μm以上であるスポンジは、径の小さい気孔を主体としつつ、部分的に径の大きな気孔を含む内部構造を有する。スポンジの内部構造の一部に径の大きな気孔を部分的に含むことにより、スポンジの強度や弾性が向上するという効果がある。これは、径の大きな気孔を取り囲む部分のスポンジの骨格構造の太さが、径の小さな気孔を取り囲む部分の骨格構造の太さに比べて太くなることによる。すなわち、径の大きな気孔を取り囲む部分のスポンジの骨格構造がスポンジの内部構造を支える柱のような役割を果たすことで、スポンジの強度や弾性が高くなり、スポンジがへたりにくくなる。そのような理由から、上記美粧用スポンジにおいては、断面において、気孔の短径の最大値が120μm以上であるのが好ましい。
断面における気孔の数としては、例えば美粧用スポンジの断面における10mm×10mmの範囲内に、200個以上の気孔を有するのが好ましい。美粧用スポンジの断面における10mm×10mmの範囲内に、200個以上の気孔を有する場合、美粧用スポンジの内部では小さな容積の気孔が緻密に配置されている。すなわち、非常に目の細かい美粧用スポンジとなっている。このような目の細かい美粧用スポンジは、肌の上にファンデーションが均一に転写され、化粧ムラの少ない、仕上がりのよいメイクが可能となる点で、特にファンデーション塗布用のスポンジとして好適である。
多孔質弾性体の気孔の径および分布は、ポリウレタンを構成するポリオール成分およびポリウレタン成分の比率、混練時の条件や混練時間、添加剤の種類や量、気孔形成剤の量や粒径、粒度分布などを調整することにより制御される。特に、ポリウレタン成分の種類に応じて気孔の形成されやすさも異なる。そのためポリウレタン成分の特性や必要とされる特性などに応じて各種条件を適宜調整する。また、界面活性剤の種類や量を調整することによっても、気孔の形成状態が変化する。
美粧用スポンジの硬度については、25℃におけるアスカーFP硬度が50ポイント以上70ポイント以下であるのが好ましい。このような硬度を有する美粧用スポンジは、適度な弾性と強度を有し、肌触りが良い。硬度はポリオール成分とポリイソシアネート化合物の組合せと配合比率の選択、および多孔質弾性体の気孔率などの調製により、自由に制御することができる。アスカーFP硬度は、アスカーゴム硬度計FP型を用いて測定することができる。
[用途]
本実施の形態にかかる美粧用スポンジは、目が細かく、肌ざわりがよく肌にも優しいことから、化化粧用またはエステ用などの美粧用途に好適に使用することができる。化粧用スポンジとしては、特にファンデーションを塗布するための塗布用スポンジとして好適である。本実施の形態に係る美粧用スポンジを用いることにより、薄付きでムラなく肌の上でファンデーションを広げることができ、自然なメイクに仕上げることができる。
またエステ用途においてはクレンジング用のスポンジとして好適に使用することができる。本実施の形態にかかる美粧用スポンジは、肌に優しく汚れの落ちやすいクレンジング用スポンジとして特に好適に使用することができる。
以下において、実施例を参照して本発明をより具体的に説明する。なお本発明の範囲は、これら実施例の記載によって限定して解釈されるものではない。
[美粧用スポンジの調製]
上記実施の形態に記載の方法(水凝固法)に従って実施例と比較例の美粧用スポンジを得た。原料としては以下のものを用いた。
(ポリウレタン成分(溶液))
ポリウレタンA:ポリエステル系ポリウレタン(分子量値10万~20万、分子量分布の最頻値約15万)、固形分30%(溶媒:ジメチルホルムアミド(DMF))
ポリウレタンB:ポリエーテル系ポリウレタン(分子量値10万~20万、分子量分布の最頻値約15万)、固形分30%(溶媒:ジメチルホルムアミド(DMF))
(気孔形成剤)
比較用無水芒硝:中性無水硫酸ナトリウム
無水芒硝A:中性無水硫酸ナトリウム
無水芒硝E:中性無水硫酸ナトリウム(シリカ処理品)
(溶媒)
ジメチルホルムアミド(DMF)
(界面活性剤)
ソルビタンセスキオレエート(HLB値3.7)
湿式シリカ
(粘性調整剤)
非イオン性セルロースエーテル
(顔料)
カーボンブラック
(水分調整剤)
ジメチルホルムアミド(DMF)2.8質量部と水(濾過水)
なお気孔形成剤として使用する比較用無水芒硝、無水芒硝A、および無水芒硝Eの粒径の測定値を表1に示す。粒径測定は、レーザ回折式粒度分布測定装置(SALD-2200、(株)島津製作所製)を用いて行った。結果を表1に示す。なお5%径、50%径、75%径に関し、芒硝の粒子径分布において、その粉体の集団の全体積を100%として累積カーブを求めたとき、その累積カーブが25%、50%、75%となる点の粒子径をそれぞれ25%径、50%径、75%径(μm)という。メディアン径と50%径は同義である。モード径とは、芒硝の粒子径分布における最頻値の値をいう。
Figure 0007011824000001
(※表中の数値の単位はμmである。)
(実施例1~4および比較例1)
下記表2の配合表に示す組成に従って原料を準備し、化粧用スポンジを作製した。実施例1~4においては、それぞれ配合比率の異なる無水芒硝Aと無水芒硝Eのブレンドを用いた。比較例1においては比較用芒硝と無水芒硝Aのブレンドを用いた。なお表2において、数値単位は「質量部」を表す。
化粧用スポンジは以下のようにして作製した。まず上記の各原料を、内温40℃に調節した30L容量のニーダー内に投入した。投入後、15rpmの回転数で混合物を30分間混練した。これを、内寸300×20mmのTダイを取り付けたベント式押出機から減圧脱泡しながら、設定温度40℃で押し出した。押し出された成形物を、SUS304パンチングメタル製の内寸幅300×長さ600×高さ30mmの上面が開口している箱型容器に充填した。充填後、50℃の水中に24時間浸漬してジメチルホルムアミドを水で置換することにより水凝固させた。凝固の完了後、気孔形成剤の大半を溶解させて除去し、成形物を箱型容器から取り出した。成形物を家庭用洗濯機に投入し、50℃の水で洗浄した。その後、乾燥機内で100℃で8時間かけて乾燥した。得られたスポンジを、漉割り機にて上下の部分を除去して、所定の厚み(約1.5mm)の化粧用スポンジを得た。
Figure 0007011824000002
※表中の数値の単位は質量部
[美粧用スポンジの評価]
次に美粧用スポンジを以下の評価項目に基づいて評価した。評価項目及びその評価手順を以下に示す。
[断面観察]
上記のようにして得られたスポンジの一部を厚み方向に沿ってカットすることにより断面を露出させた。その断面を、走査電子顕微鏡(SEM)(株式会社キーエンス製、3Dリアルサーフェスビュー顕微鏡VE-8800)を用いて観察した。比較例1および実施例1~4で得られた美粧用スポンジの各断面写真を図8~図12に示す。図8は比較例1で得られた美粧用スポンジの断面写真である。図9~図12はそれぞれ、実施例1~4で得られた美粧用スポンジの断面写真である。
[硬度]
高分子計器株式会社製のアスカー硬度計FP型を用いて美粧用スポンジの硬度を測定した。結果を表3に示す。表中の硬度の単位は「ポイント」(「°」ともいう)である。
Figure 0007011824000003
[気孔の分析]
上記[断面観察]の項目において取得した、SEMにより美粧用スポンジの断面写真を撮影し、撮影された断面画像を画像解析処理することにより気孔の形成状態を分析した。画像解析により、気孔の面積、周囲長、フェレー(Feret)径、気孔の長径および短径のそれぞれの最大値、最小値、平均値、標準偏差、並びに10mm×10mmの範囲内の気孔の数を求めた。気孔数については、撮像範囲内において実際に測定された数を、10mm×10mmの面積あたりの数に換算した。気孔の分析結果を表4に示す。
Figure 0007011824000004
[化粧性評価試験]
上記比較例1および実施例3の美粧用スポンジを用いて実際にファンデーションを基材上に転写することにより化粧性を評価した。化粧性の評価は以下のように行った。
厚み1.5mmになるように上記方法にて作製した比較例1および実施例3のスポンジを試料として準備した。また評価用のファンデーションとして、粘度3000mPa・sのファンデーションを準備した。
(1)人肌へのパッティング仕上がり具合の比較
試料のスポンジに上記ファンデーションを1回押し付けて肌の上に転写し、スポンジ表面へのファンデーションの付着状態および肌に転写した際の転写状態の評価を行った。
比較例1のスポンジの場合、スポンジ表面へのファンデーションの付着量が少ないにも関わらず、肌への転写量が多くムラが見られた。
これに対し、実施例3のスポンジの場合、スポンジ表面へのファンデーションの付着量は比較的多かった。またそのまま肌に転写した場合にも肌への転写量も多かった。また肌への転写量が多いにも関わらず均一に転写されていた。いわゆる、化粧のノリがよく、ムラがない状態であった。
また肌のカバー力を比較すると、比較例ではムラが多くカバー力が劣っていたのに対し、実施例の場合は充分かつ均一に肌表面がコートされ、肌がカバーされていた。
(2)合成皮革へのパッティングテスト
下記方法にて合成皮革へのファンデーション転写を行い、スポンジ表面へのファンデーションの付着状態および合成皮革に転写した際の転写状態の評価を行った。
まずPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルム上にファンデーション0.01gを直径が6mmになるように載せた。ファンデーションを覆うようにPETフィルム上にスポンジを載せ、スポンジの、ファンデーションと接触していない側の表面に対し700gf(6.86N)荷重を1秒以下かけてプレスする操作を10回繰り返し、スポンジにファンデーションを吸収させた。スポンジ表面のファンデーションの付着状態を目視で評価した。
次にファンデーションの付着面が接するように合成皮革の表面にスポンジを載せ、スポンジの、合成皮革と接触していない側の表面に対し700gf(6.86N)荷重を1秒以下かけてプレスする操作を10回繰り返してファンデーションを合成皮革の表面に転写した。合成皮革の表面のファンデーションの付着状態を目視で評価した。また合成皮革の表面の拡大SEM写真を撮影した。比較例1のスポンジを用いてファンデーションを塗布した場合における合成皮革表面のファンデーションの転写状態の拡大写真を図13に示す。それに対し、実施例3のスポンジを用いてファンデーションを塗布した場合におけるファンデーションの転写状態の拡大写真を図14に示す。
スポンジ表面のファンデーションの付着状態を目視にて評価したところ、実施例のスポンジの表面に付着したファンデーションの方が、比較例に比べて粒子が細かく、より均一に付着されていた。
また図13および図14の写真からわかるように、合成皮革表面における転写状態を比較したところ、ファンデーションの転写状態に大きな差が見られることが明らかとなった。まず比較例1のスポンジを用いてファンデーションを転写した合成皮革の表面(図13)は、ファンデーションの粒子が荒く、かつ転写された部分と転写されていない部分との色調の差がかなりあることがわかる。これに対し、実施例3のスポンジを用いてファンデーションを転写した合成皮革の表面(図14)は、ファンデーションの転写量は比較的多いにも関わらず、粒子が細かく均一に転写されていた。いわゆる、薄付きの状態が形成されていた。
このように、本願発明に係る美粧用スポンジである実施例のスポンジを用いた場合、ファンデーションが、転写量が充分であり、かつ転写されたファンデーションの粒子が細かく、ムラなく転写されていることがわかる。このようなスポンジは、化粧ムラの少ない、仕上がりのよいメイクを行うのに好適である。
(まとめ)
以上の結果から、本願発明にかかる美粧用スポンジは目が細かくかつ均一性の高いスポンジであって、美粧用途に好適に使用できるスポンジであることがわかる。このようなスポンジは、使用感がよく、メイクやクレンジングに適した目の細かい美粧用スポンジとして好適に使用することができる。
今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって、どのような面からも制限的なものではないと理解されるべきである。本発明の範囲は上記した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本願の美粧用スポンジは化粧用途やエステ用途などの美粧分野において、特に有利に適用され得る。
10 美粧用スポンジ、20 多孔質弾性体、30 骨格構造、40,42 気孔、50,52 外接矩形、60 淡色領域、70 濃色領域、100 断面

Claims (7)

  1. 複数の気孔を有するポリウレタン製の多孔質弾性体からなり
    その断面において、前記気孔の長径の平均値が43.0μm以上54.9μm以下で、かつ前記気孔の前記長径の標準偏差が30.9μm以上49.4μm以下である、美粧用スポンジ。
  2. 前記断面において、前記気孔の短径の最大値が120μm以上である、請求項1に記載の美粧用スポンジ。
  3. 前記断面における10mm×10mmの範囲内に、200個以上の前記気孔を有する、請求項1又は請求項2に記載の美粧用スポンジ。
  4. 前記断面において、前記気孔の短径の平均値が20μm以上35μm以下で、かつ前記気孔の前記短径の標準偏差が15μm以上40μm以下である、請求項1~請求項3のいずれか1項に記載の美粧用スポンジ。
  5. 25℃におけるアスカーFP硬度が50ポイント以上70ポイント以下である、請求項1~請求項4のいずれか1項に記載の美粧用スポンジ。
  6. 化粧用である、請求項1~請求項5のいずれか1項に記載の美粧用スポンジ。
  7. エステ用である、請求項1~請求項5のいずれか1項に記載の美粧用スポンジ。
JP2018110308A 2018-06-08 2018-06-08 美粧用スポンジ Active JP7011824B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018110308A JP7011824B2 (ja) 2018-06-08 2018-06-08 美粧用スポンジ
PCT/JP2019/021670 WO2019235374A1 (ja) 2018-06-08 2019-05-31 美粧用スポンジ
CN201980037514.5A CN112218560B (zh) 2018-06-08 2019-05-31 美妆用海绵
KR1020207035760A KR102613473B1 (ko) 2018-06-08 2019-05-31 미장용 스펀지

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018110308A JP7011824B2 (ja) 2018-06-08 2018-06-08 美粧用スポンジ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019209039A JP2019209039A (ja) 2019-12-12
JP7011824B2 true JP7011824B2 (ja) 2022-01-27

Family

ID=68770334

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018110308A Active JP7011824B2 (ja) 2018-06-08 2018-06-08 美粧用スポンジ

Country Status (4)

Country Link
JP (1) JP7011824B2 (ja)
KR (1) KR102613473B1 (ja)
CN (1) CN112218560B (ja)
WO (1) WO2019235374A1 (ja)

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2015093085A1 (ja) 2013-12-19 2015-06-25 株式会社伏見製薬所 化粧用スポンジ、ポリウレタン弾性体の製造方法、及び化粧料塗布具

Family Cites Families (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3935907B2 (ja) * 2004-12-01 2007-06-27 株式会社伏見製薬所 連続気孔弾性体及びその製造方法、並びに吸水ローラー及びスワブ
JP4799896B2 (ja) * 2005-04-12 2011-10-26 西川ゴム工業株式会社 化粧用スポンジパフ
JP5148140B2 (ja) * 2007-03-13 2013-02-20 株式会社伏見製薬所 化粧用スポンジ、ポリウレタン弾性体の製造方法、及び化粧料塗布具
JP5285164B2 (ja) * 2012-01-19 2013-09-11 株式会社シャロン 化粧用スポンジパフ及びその製造方法
JP2015188577A (ja) * 2014-03-28 2015-11-02 株式会社コーセー 化粧用スポンジパフ
KR20150116370A (ko) 2014-04-07 2015-10-15 삼성전기주식회사 압전 변압기
KR101652756B1 (ko) * 2015-06-16 2016-09-01 주식회사 코스메카코리아 액상 색조 화장료의 다색 충전방법 및 이를 이용하여 제조된 다색액상 색조화장품
KR101920287B1 (ko) * 2016-03-14 2018-11-20 주식회사 엘지생활건강 개선된 함침재를 구비한 메이크업 화장품
CN106108346A (zh) * 2016-07-19 2016-11-16 御田二工业(深圳)有限公司 化妆品乳液容器多孔同步排液口
KR20180016814A (ko) * 2016-08-08 2018-02-20 주식회사 덕성 분첩용 시트 및 이의 제조방법

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2015093085A1 (ja) 2013-12-19 2015-06-25 株式会社伏見製薬所 化粧用スポンジ、ポリウレタン弾性体の製造方法、及び化粧料塗布具

Also Published As

Publication number Publication date
KR102613473B1 (ko) 2023-12-13
CN112218560A (zh) 2021-01-12
JP2019209039A (ja) 2019-12-12
CN112218560B (zh) 2024-09-27
KR20210018293A (ko) 2021-02-17
WO2019235374A1 (ja) 2019-12-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5148140B2 (ja) 化粧用スポンジ、ポリウレタン弾性体の製造方法、及び化粧料塗布具
JP6280361B2 (ja) 化粧用スポンジ、ポリウレタン弾性体の製造方法、及び化粧料塗布具
KR101234246B1 (ko) 연속기공탄성체와 이를 사용한 물흡수롤러 및 스와브
DE102015003240A1 (de) Chemisch-mechanisches polierkissen mit polierschicht und fenster
JP7011824B2 (ja) 美粧用スポンジ
JP6950834B2 (ja) ウレタン樹脂水分散体、皮革シート、及び、皮革シートの製造方法
DE102015003200A1 (de) Weiches und konditionierbares chemisch-mechanisches polierkissen mit fenster
JPWO2020017247A1 (ja) 樹脂成形品およびその製造方法
JP4588357B2 (ja) 化粧用スポンジとその製造方法
DE1809574C3 (de) Verfahren zur Herstellung eines porösen Folienmaterials aus Polyurethan
Śmiechowski et al. The relationship between water vapour permeability and softness for leathers produced in poland
Mršić et al. Irganox separation in spin coated polyurethane thin films
JP3605368B2 (ja) ポリウレタンラテックススポンジの製造方法及び化粧用塗布具
JP5913017B2 (ja) ポリウレタン連続気孔多孔質体の製造方法、ポリウレタン連続気孔多孔質体及びスワブ
JP3641146B2 (ja) 皮膚に於けるメラニンの分布バラツキの鑑別法
JP2012001693A (ja) 耐オレイン酸性に優れた天然皮革製品
Bao et al. Preparation of nanocomposites containing montmorillonite and SiO2 particle for leather tanning agent
KR20230078453A (ko) 친환경 화장용 원단의 제조방법 및 그 화장용 원단
WO2015093146A1 (ja) スプリットレザーおよびその製造方法
KR20200093550A (ko) 발포체
JPS5821932B2 (ja) 湿式合成皮革用のポリウレタンエラストマ−溶液組成物
DE1769399A1 (de) Verfahren zur Herstellung eines poroesen Folienmaterials
JP2014019744A (ja) 本革製品の製造方法および本革製品
KR20090054510A (ko) 인공피혁 및 그의 제조방법

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200901

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20201112

A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20210203

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210209

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20210427

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20210409

C60 Trial request (containing other claim documents, opposition documents)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C60

Effective date: 20210726

C876 Explanation why request for accelerated appeal examination is justified

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C876

Effective date: 20210726

C305 Report on accelerated appeal examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C305

Effective date: 20210811

C22 Notice of designation (change) of administrative judge

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C22

Effective date: 20210817

C13 Notice of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C13

Effective date: 20210907

C302 Record of communication

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C302

Effective date: 20211025

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20211026

C23 Notice of termination of proceedings

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C23

Effective date: 20211116

C03 Trial/appeal decision taken

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C03

Effective date: 20211214

C30A Notification sent

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C3012

Effective date: 20211214

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20220107

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7011824

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150