JP7011628B2 - プリント装置 - Google Patents

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Description

本発明は、プリント装置に関する。
搬送ローラにより用紙を搬送する用紙搬送装置では、ロール用紙の巻き取りにおいて安定的に巻き取り動作を行うことが要求される。特許文献1に開示される大判プリント装置は、プリンタヘッドの下流に巻き取り装置を配置させ、用紙搬送ローラにより繰り出されたロールシートを巻き取る。このとき長尺状に連続する用紙を歪みや皺が生じないように搬送するため、プリント位置より媒体搬送方向の上流側に送りローラ対が設けられ、下流側にテンションローラが設けられている。このテンションローラは用紙に付与するテンション(張力)を調整可能である。
また特許文献2に開示されるメディア搬送機構では、プリンタから送り出されて来る用紙の巻管周囲への巻き取り量が増えると、巻管の重量及び直径が増し、巻管の慣性モーメント値が増大する。そのため、巻管周囲に巻き取られる用紙に加わるテンションが大きく変化して、プリンタ内で順送りされる用紙部分に加わるテンションが大きく変化してしまう問題がある。この様な用紙へのストレスを軽減するために、上記メディア搬送機構では、用紙にテンションを付加しつつ搬送する際に、所定の頻度で巻き取りモータのオン/オフを切り替えることにより、用紙に対するテンションの付加/開放を行う。
特開2012-236305号公報 特開2011-11889号公報
しかしながら特許文献1に記載の大判プリント装置では、用紙を紙管周囲に巻き取る巻き取り機構部とプリント位置との間に、テンション付与部としてのテンションローラを配置する構成となる。このようなプリント装置では、巻き取り機構部とテンション付与部とが異なる部材となり、装置構成も複雑、大型化することになり、製造コストも増加することになる。
また特許文献2に記載のメディア搬送機構では、所定の頻度でテンションの付加/開放を行っている。そのための巻き取りモータのオン/オフ制御の起点は、用紙の幅方向におけるテンション差を検出する第一検出部、幅方向における位置ずれを検出する第二検出部の検出結果、もしくは所定時間毎や所定スキャン回数毎のカウント値を採用している。このモータのオン/オフといったデジタル的な制御方式では、用紙の重量如何によっては弛みすぎてしまい、巻き取りが不安定になる可能性が考えられる。例えば1スキャン毎にモータのオン/オフ制御を行う場合には、用紙の弛みが肥大化することも考えられる。また第一及び第二検出部等の特別な検出部を設けることで装置構成が複雑になることも懸念される。
本発明の目的は、簡略な構成で安定した巻き取り動作を行う技術を提供することにある。
上記の目的を達成する本発明に係るプリント装置は、
連続シートにプリントを行うプリントヘッドと、
連続シートの搬送方向において前記プリントヘッドの上流側に配され、連続シートを搬送する搬送ローラと、
前記プリントヘッドによってプリントされた連続シートを巻き取る巻取手段と
前記巻取手段を駆動する駆動部と、を備え、
前記プリントヘッドによってプリントされたプリント面を外側にして連続シートを巻き取る第1の動作と前記プリント面を内側にして連続シートを巻き取る第2の動作を実行できるプリント装置において、
連続シートの巻取条件に基づいて、前記駆動部の駆動力を設定する設定手段を備え、
前記設定手段は、前記第1の動作を実行するときの連続シートに弛みがない状態において前記搬送ローラに対して発生する張力と前記第2の動作を実行するときの連続シートに弛みがない状態において前記搬送ローラに対して発生する張力とが均しくなるように、前記第2の動作を実行するときの前記駆動部の駆動力を前記第1の動作を実行するときの前記駆動部の駆動力よりも大きく設定することを特徴とする。
本発明によれば、簡略な構成で安定した巻き取り動作を行うことができる。
巻き取り装置を有するインクジェットプリンタの概略断面図。 ロールシートの本体取り付け部の構成を示した斜視図。 巻き取り装置を有するインクジェットプリンタの概略断面図。 第一実施形態における非同期制御の巻取動作の説明図。 第二実施形態における非同期制御の巻取動作の説明図。 第三実施形態における同期制御の巻取動作の説明図。 ロールシートの紙管への取り付け例の説明図。 第四実施形態におけるロック状態の巻取動作の説明図。 制御部のブロック図。 巻き取り駆動のフローチャート。 動作モード、回転力設定のテーブル。 第五実施形態における給紙巻取り兼用機構を有するインクジェットプリンタの概略断面図。
以下、本発明の例示的な実施形態について図面を参照して説明する。各図において、同じ参照符号は、同じ要素を示している。各図において、紙面に対する上下左右方向を、本実施形態における装置の上下左右方向として、本文中の説明の際に用いることとする。
なお、この明細書において、「記録」とは、文字、図形等有意の情報を形成する場合のみを表すものではない。これに加えて、有意無意を問わず、また人間が視覚で知覚し得るように顕在化したものか否かを問わず、広く記録媒体上に画像、模様、パターン等を形成する、または媒体の加工を行う場合も表す。また、「連続シート」とは、一般的な記録装置で用いられる記録媒体としての紙のみならず、広く、布、プラスチック・フィルム、金属板、ガラス、セラミックス、木材、皮革等、記録可能なものやインクを受容可能なものも表す。さらに「連続シート」とは、搬送方向に長くされた連続シートを意味する。「インク」(「液体」と言う場合もある)とは、上記「記録」の定義と同様広く解釈されるべきものである。即ち、記録媒体上に付与されることによって、画像、模様、パターン等の形成または記録媒体の加工、或いはインクの処理(例えば記録媒体に付与されるインク中の色剤の凝固または不溶化)に供され得る液体を表すものとする。
<本体構成>
以下、本発明のインクジェット記録装置の実施形態について説明する。本実施形態に係るインクジェット記録装置(以下「記録装置」と略称する場合もある。)を構成する各機構部は、その役割に応じて、給紙部、搬送部、プリント部等に分類することができる。以下、各機構部についてそれぞれ説明する。なお、本実施形態においては、インクジェット記録装置を例に説明するが、記録装置を備えず連続シートをロール状に巻き取る巻取装置にも本発明は適用可能である。また本発明はプリンタ、プリンタ複合機、複写機、ファクシミリ装置、各種デバイスの製造装置などのプリント装置に広く適用可能である。プリント処理はインクジェット方式、電子写真方式、熱転写方式、ドットインパクト方式、液体現像方式など方式は問わない。本発明はプリント処理に限らずロールシートに種々の処理(記録、加工、塗布、照射、読取、検査等)を行うシート処理装置にも適用可能である。
図1は、本発明の実施例における給紙機構部1と巻き取り機構部7aとを備えたプリント装置の一例であるインクジェットプリンタの概略断面図である。図2は、図1における給紙機構部1および巻き取り機構部7a、7bの少なくともいずれか一方(巻取部)における、ロールシート14の本体取り付け部の構成を示した斜視図である。以下に本実施例における記録媒体(ロールシート14)をセットする操作から説明していく。
<給紙部>
記録媒体には、ロール状に巻かれた連続シートであるロールシート14が用いられる。図2に示すように、ロールシート14には、巻き中心にある紙管13にスプールシャフト12が貫通される。スプールシャフト12上に配置された基準側ロールシートホルダ10の基準側装填部8が紙管13の内壁に対して半径方向への弾性力によって食い込むことで、ロールシート14は基準側装填部8に固定保持される。尚、基準側ロールシートホルダ10はスプールシャフト12に回転不動に固定されている。
次いで、ロールシート14を挟み込むように、基準側ロールシートホルダ10の逆側から非基準側ロールシートホルダ11がスプールシャフト12に通されると共に紙管13にセットされる。非基準側ロールシートホルダ11は非基準側装填部9を備え、非基準側装填部9が半径方向への弾性力を伴って紙管13の内壁に食い込むことで、非基準側ロールシートホルダ11は紙管13に対して固定保持される。そして、スプールシャフト12の両端を図1の給紙部機構1に回動自在に支持することによって、ロールシート14も回動自在に保持される。ロールセット後には、スプールシャフト12の先に接続された駆動ギア15を経由してロールモータ16の回転力がスプールシャフト12に伝達され、ロールシート14を回転させて後述する変更可能なテンション(張力)の制御が行われる。このテンション制御のための構成一式がロール部(張力発生部)及びロール部の回転駆動と待機駆動とを切替え制御するロール制御部(制御部)に相当する。なお本実施形態において巻き取り機構部7a、7bには、ロールシート14を保持しない紙管13が回動自在に支持される。
<ロールシート搬送>
続いて給紙機構部1から巻き取り機構部7aまでのロールシート搬送について説明していく。給紙機構部1にセットされたロールシート14は、ロール状の部分から繰り出される先端が給紙パス2を経由して搬送ローラ対(搬送ローラ)3へと導かれる。給紙パス2内には不図示の用紙検知センサが設けられており、ロールシート14の先端通過を検知すると、搬送ローラ対3は搬送モータ(モータ)4により用紙搬送方向に回転を開始する。なお給紙パス2内でのロールシート14の搬送は、ユーザの手により搬送されるものや、給紙機構部1が回転駆動することにより搬送されるものがあり、特に搬送方法は限定されない。
ロールシート14が搬送ローラ対3に狭持された後、搬送ローラ対3の回転量がロールシート14の搬送量(送り量)となる。搬送ローラ対3がさらに回転すると、ロールシート14はプラテン6上へと搬送される。プラテン6の上方にはロールシート14へのプリント(記録)を実行し、例えばプリントヘッド、キャリッジ部等を収容したキャリア5が配置される。搬送されたロールシート14は、キャリア5に搭載された不図示の端部検知センサによって用紙の通紙検知が行われる。そしてロールシート14がプラテン上まで届いていることが確認される。この搬送ローラ対3や搬送モータ4を含むロールシート14の搬送構成一式が搬送部に相当する。
<巻き取り機構部7>
ロールシート14を巻き取りつつプリントを行う場合には、搬送ローラ対3を更に用紙搬送方向に回転させ、巻き取り機構部7aの近傍までロールシート14の先端を移動させる。巻き取り機構部7aにロールシート14が到達していない初期状態においては、図2の紙管13のみがスプールシャフト12に通され、巻き取り機構部7aに回転自在に支持されている状態となる。この紙管13に対し、搬送ローラ対3により送り出されたロールシート14の先端をテープなどで固定することで巻き取り機構部7aへのロールセットが行われるものとなる(例えば図7参照)。次いで巻き取り機構部7aの紙管13を回転することで、ロールシート14は巻き取り機構部7aの紙管13に巻回される。このとき主に紙管13の回転方向を変えることで、紙管13がロールシート14を巻き取る巻取方向を変更することができる。詳細は以下に説明する2通りとなる。
<巻取方向>
図1に示す実施形態では、キャリア5によりプリントが行われたロールシート14のプリント面が巻き取り機構7aの紙管13の外側を向くように巻きつけていく巻取方向である。このとき紙管13は、反時計方向(図2中矢印A方向)に回転してロールシート14の巻き取り動作を行っている。この巻き取り動作を、以降、外巻き動作という。また、図3に示す実施形態では、キャリア5によりプリントが行われたロールシート14のプリント面が巻き取り機構部7bの紙管13の内側を向くように巻きつけていく巻取方向である。このとき紙管13は、時計方向(図3中矢印B方向)で回転してロールシート14の巻き取り動作を行っている。この巻き取り動作を、以降、内巻き動作という。
<プリント部>
続いてプラテン6まで搬送されたロールシート14に対するプリント(記録)部に関して説明する。プリントはキャリア5が、搬送方向と直行するロールシート14の幅方向に駆動し、キャリア5に搭載されるプリントヘッドからインクが吐出されることで行われる。キャリア5の駆動と搬送ローラ対3によるロールシート14の搬送とが交互に行われることによりプリントが進められる。
<巻取条件>
搬送ローラ対3によりロールシート14を搬送させつつプリントを行う際、給紙機構部1では、給紙機構部1と搬送ローラ対3との間に存在するロールシート14に対し適切なテンション(張力)を付与する。このためロールモータ16の回転力を制御して、所定の画像品位を実現する。その回転力は、所定の巻取条件から搬送ローラ対3の単位長あたりのテンションが均一になるように制御される。巻取条件には、巻取方向、ロールシート14の用紙紙種情報(シート種別)、用紙幅情報(シート幅)、随時変化する用紙直径情報(ロールの径、ロール部に巻き取られた連続シートの径)等が含まれる。なお制御についての詳細の説明は後述する。
<巻取時の作用力>
図1、図3における外巻き動作及び内巻き動作における巻き取り動作時の作用力の関係を述べる。まず給紙機構部1ではロールシート14が紙管13に巻きつけられており、この状態でロールシート14が保存されていることで、ロールシート14には紙管13に巻きつく方向に癖がついている。ロールシート14はこの癖によりロールシート14を屈曲させる力が発生するものになり、これは主にカールと呼ばれる現象である。プラテン6上のロールシート14では、プリント面をキャリア5に押し上げる方向にカールの力が作用するものとなる。このカールを相殺する構成としては、プラテン6内に構成された不図示の風圧口からの負圧によりロールシート14を吸いつけるものがある。プリントが終了したロールシート14は、巻き取り機構部7aの紙管13が回転することで、この紙管13に順次巻き取られることになる。
図1の外巻き動作における巻き取り機構部7aでは、給紙機構1で発生するカール方向と同じ方向でロールシート14を巻き取る構成となり、比較的小さい力でカールを相殺することが可能となる。これ対して、図3の内巻き動作における巻き取り機構部77bでは、給紙機構1で発生するカール方向と逆方向でロールシート14を巻き取る構成となる。このときカールにより紙管13の中心から乖離する方向にロールシート14が膨らむ力が発生することにより、カールによる用紙癖を押しつぶしながら巻き取りを行う必要性が生じる。そして、完全にカールを相殺できない場合には、紙管13の中心から乖離したロールシート14の一部が巻き取り近傍の部材に接触し、摺動摩擦による負荷が増加することも考えられる。その為、同じ材質のロールシート14を巻き取る場合においては、外巻き動作に比較して、内巻き動作ではより大きな力で巻き取り動作を行う必要性が発生する。
また、このカールによる作用力はロールシート14の種別等の物性値によっても変化するものとなる。例えば、紙種物性となる剛度や紙厚が小さい普通紙等ではカールによる作用力は比較的小さい。これに対して、光沢紙等では剛度や紙厚も大きいものとなり、カールによる作用力は大きなものとなる。
一方、巻き取り動作を伴うプリントにおいて画像品位を向上させていくには、ロールシート14の巻き取り動作に必要となる最小限の力で巻き取り動作を行うことが求められる。その為、ロールシート14の紙幅や巻径値に対し、搬送ローラ対3の単位長あたりのテンションが均一になるように適時巻き取り制御を行うことに加え、最小限の巻き取り力を設定する。最小限の巻き取り力とは、用紙種別によるカールによる作用力の増減や、外巻き動作や内巻き動作での巻き取り機能におけるカールによる作用力の差等を鑑み、巻き取り動作に必要となる最小限の巻き取り力のことをいう。最小限の巻き取り力を設定した後、その巻き取り力に相当する回転力をロールモータ16に発生させる。このような巻き取り力の設定に関して図4、図5、図6に各種動作モードでの搬送制御とロール制御との関係を示す。
<第一実施形態>
図4は、第一実施形態としての搬送制御とロール制御との関係を示す。ロールシート14の用紙種別は同じで、用紙の紙幅と巻き取られた用紙の直径が変化した場合において、図1の外巻き動作を例として搬送ローラ対3による搬送制御と巻き取り機構部7aによるロール制御との関係を説明するものとなる。図4には、上段、中段、下段にそれぞれ波形を示す。上段波形では、縦軸が速度値、横軸が時間を示し、搬送ローラ対3及び巻き取り機構部7aの紙管13(ロール部)の速度波形を示すものである。搬送ローラ対3の搬送制御における搬送速度変化が搬送速度波形として実線で示してあり、紙管13のロール制御における巻き取り速度変化がロール速度波形として点線で示している。
図4の中段波形では、上段速度波形の時系列に合わせた、ロール制御におけるロールモータ(ロール駆動部)16の回転力の変化を示すものとなる。中段波形の縦軸は、ロールモータ16に発生させる回転力(駆動力)を示し、上に上がるほど、より大きな回転力を発生させることを示す。また本中段波形では、ロールシート14の巻取条件として、用紙幅情報が小、用紙直径情報が小の場合を小回転力波形として実線(小回転力設定)、用紙紙幅情報が大、用紙直径情報が大の場合を大回転力波形として点線(大回転力設定)で示している。大回転力設定は小回転力設定より大きいロールモータ回転力に設定されている。
図4の下段波形では、搬送ローラ対3の単位長あたりのテンションに対し、巻き取り機構部7aを起点として、搬送ローラ対3に対して発生する巻き取りテンションを示している。縦軸が大きいほど、より大きなテンションが発生した状態となる。
図4の動作条件としては、基本思想として搬送ローラ対3の駆動が止まっている間に、巻き取り機構部7aによる巻き取り駆動を遅延させて行い、搬送ローラ対3に対する巻き取りテンションを発生させる動作となる。搬送制御により搬送ローラ対3が駆動してロールシート14を所定時間搬送して巻き取り機構部7aへ送り出している領域を図4では領域Aとして示している。領域Aでは、巻き取り機構部7aのロールモータ回転力設定は0を示しており、巻き取り機構部7aにおけるロールシート14はメカ負荷につりあう形で停止している(搬送されたロールシート14によって巻き取り機構部7aが回転されない)状態となる。このとき、送りだされたロールシート14の搬送量分だけ、搬送ローラ対3と巻き取り機構部7との間にロール弛みが発生している。
ロールシート14は、搬送ローラ対3が搬送開始した後所定時間停止する間に、巻き取り機構部7aの巻き取り動作により巻き取られる。その領域を図4の領域B、Cで示す。領域Bでは、巻き取り機構部7aが巻き取り動作を開始した直後、ロール弛みが発生している状況となる為、巻き取り駆動部7aは弛みが無くなるまで所定の目標速度で巻き取り動作を行う。この状態でのロール回転力は、ロールシート14の加速時(加速駆動領域)には後述するロールイナーシャの加速トルク(加速イナーシャ)を考慮した回転力が発生される。またロールシート14が定速駆動(定速駆動領域)になった後はメカ負荷につりあった回転力が発生される。
上記ロール弛みが無くなった状態まで巻き取り動作が完了すると、ロールシート14は動かなくなり(停止後領域)、この条件に移行した状態が図4の領域Cに示す状態となる。領域Cでは巻取駆動部7a内で目標速度に到達できない状態になることからFB制御の計算結果が増加する方向になる。その際の回転力上限値(駆動力の上限値)を、巻き取り駆動時のロールモータ回転力設定(ロール制御部)における巻き取り回転力設定値(駆動力)とすることで、任意の巻き取りテンションを発生させるものとなる(下段波形参照)。領域Cにおいて回転力上限値で巻き取りを行い、ロールシートが動かなくなって(ロック状態となって)所定時間経過したのち、今回巻き取り動作における動作が終了したとみなし、領域Dに遷移する。
領域Dは、次回の搬送制御の駆動に備える為の期間となり、ここでは領域Aと同じ回転力設定に遷移するものとしている。領域B、Cが巻き取り駆動に相当し、領域A、Dが待機駆動に相当するものとなる。本実施形態における領域Aから領域Dまでの一連の繰り返し動作が非同期制御モード(非同期モード)の動きを示すものとなり、領域Cでのみ最小限の巻き取りテンションを付与するものとなる。領域Cでのみ巻き取りテンションを発生させることで、用紙ダメージを最小化するとともに、巻き取り時の用紙ストレスを領域A、Dで開放することから巻き取り動作における不具合を最小限に抑えることが可能となる。この非同期制御モードが、ロール制御部において選択されるものとなる。
図4の中段波形では、小回転力波形(図中実線)と大回転力波形(図中点線)の2つを図示している。ロールシート14の紙幅が大きい場合には、搬送ローラ対3で狭持する領域が増えることになり、紙幅小と同じ回転力設定では単位長辺りのテンションが下がることになる。用紙幅の増加に伴い、ロール回転力を大きくすることで、搬送ローラ対3の単位長あたりのテンションを均一にすることが可能となる。なお用紙幅は、例えば予め後述するROM24に記録させた用紙幅を利用したり、図示しない光学センサをロールシート14の幅方向に配列したラインセンサを用いて検知してもよい。
また紙管13に巻き取られたロールシート14の直径が大きい場合、ロールモータ16の回転力は、ロール円周方向に発生するテンションに変換され、直径に反比例することから、直径小と同じ回転力設定では単位長辺りのテンションが下がる。なおロールシート14の直径は、例えばROM24に記録されているロールシート14の厚みと紙管13が巻き取った回転数とから求めてもよい。またロールシート14の直径は、図示しない光学センサをロール半径方向に配置したラインセンサを用いて検知してもよい。なお、ロールシート14の巻取径としては、その直径に限定されず半径を採用してもよい。
上記直径の増加に伴い、ロール回転力を大きくすることで、搬送ローラ対3の単位長あたりのテンションを均一にすることが可能となる。これらの事情を合わせ、紙幅情報が小、用紙直径情報が小の場合のロールモータ回転力は、用紙紙幅情報が大、用紙直径情報が大の場合の回転力よりも小さな値が設定されるものとなる。図4の中段波形では、その様子を実線の小回転力波形、点線の大回転力波形として示している。そして、実際に発生した回転力の上限値が小回転力設定、大回転力設定となる。それぞれの回転力設定は異なるものの、実際に発生する単位長辺りのテンションは等しいものとなり、その様子が図4の下段波形として巻き取りテンションにあらわされるものとなっている。
<第二実施形態>
図5は、第二実施形態としての搬送制御とロール制御との関係を示す。ロールシート14の用紙種別、用紙の紙幅、直径は同じで、図1の外巻き動作に対して図3の内巻き動作を例として搬送制御とロール制御との関係を示す。図5も図4と同様に、上段に速度波形、中段にロールモータ回転力の波形、下段に単位長さあたりの発生テンションの波形をそれぞれ示す。上段波形では、縦軸が速度値、横軸が時間を示し、搬送ローラ対3及び巻き取り機構部7bの紙管13(ロール部)の速度波形を示すものである。搬送ローラ対3の搬送制御における搬送速度変化が搬送速度波形として実線で示してあり、紙管13のロール制御における巻き取り速度変化がロール速度波形として点線で示している。
図5の中段波形では、上段速度波形の時系列に合わせた、ロール制御におけるロールモータ(ロール駆動部)16の回転力の変化を示すものとなる。比較のために図1の外巻き動作の場合を小回転力波形として実線で示しており、図3の内巻き動作の場合を大回転力波形として点線で示している。大回転力波形は、小回転力波形に対して後述する回転力差分だけロールモータ回転力が大きく設定されている。
図5の下段波形では、搬送ローラ対3の単位長あたりのテンションに対し、巻き取り機構部7bを起点として、搬送ローラ対3に対して発生する巻き取りテンションを示している。縦軸が大きいほど、より大きなテンションが発生した状態となる。
図5の動作条件の基本思想は、図4にて説明した非同期制御モードに準じるものとなる。図4との差異としては、中段波形での回転力設定の与え方が異なる。上述したように図1の外巻き動作と図3の内巻き動作においては、ロールシート14に発生するカールの作用力が異なるものになる。本実施形態においては図4に示した実施形態のロールシート14と紙幅、直径条件が同じでものであるが、外巻き動作のためと内巻き動作のためとで異なる回転力を設定しているものとなる。
例えば外巻き動作と同じ回転力設定を内巻き動作で設定した場合、カールを相殺する際に回転力が消費され、内巻き動作では外巻き動作に比較して単位長辺りのテンションが下がることになる。場合によってはカールを相殺する力が足りずに巻きとり不良を起こす可能性にもつながってくる。その為、巻き取り駆動となる領域B、Cでは、カールの相殺に応じた回転力(回転力差分)が上乗せされたものとなり、その様子が点線と実線との回転力差分の矢印で示されている。
また、待機駆動となる領域A、Dにおいても、内巻き動作における回転力設定では0ではなく、カールによる作用力と釣り合うだけの回転力を発生するものとしており、その様子が回転力差分となり示される。したがって内巻き動作では、全般的に回転力差分を上乗せしてロールモータ回転力を大きくしている。こうすることで、搬送ローラ対3の単位長あたりのテンションを均一にし、巻き取り動作でのロールシート14の回転を安定化することで画像品位の向上と、巻き取り動作の安定性を両立することが可能となる。この回転力設定値の大小関係は、ロール制御部において巻き取り駆動時、待機駆動時により個別に設定されるものであり、巻取条件毎に、その設定値に対し用紙幅、用紙直径を加味して最終的な設定値が算出される。
なお上記実施形態では、図4及び図5に示す外巻き動作における待機動作領域A、Dのロールモータ回転力の設定値を0としているが、外巻き動作でも用紙種別によっては大きめのカールが発生し、巻きほぐれが発生する場合が考えられる。このような場合には、外巻き動作における待機動作領域A、Dの設定値を非0の値にすることで対応してもよい。つまりこれらは用紙種別によって、待機駆動時のロール制御部における巻き取り回転力を調整することで対応するものであり、0の設定に固定することに限定するものではないが、電力消費を最小化する観点では0の値に設定してもよい。なお例えば薄めの用紙でカール作用力が小さいロールシート14を使用する場合、図4、図5のように0に設定してもよい。加えて、待機駆動時の巻き取りテンションが0に設定される場合、用紙特性によっては微弱なテンションを与える場合も考えられ、この場合には待機駆動時における巻き取り回転力の設定値を非0のわずかに大きな値に設定してもよい。
さらに待機動作領域A、Dでのロールシート14の回転を安定化させる際には、ロール制御部により設定された待機駆動時のロールモータ回転力を基準(基準値)として、さらに回転力(位置制御結果の値)を加算してもよい。具体的には、待機駆動に遷移したロールシート14の位置を目標位置(停止目標位置)とし、目標位置に対してずれが発生した場合、ロール制御部にそのずれを修正する方向にロール回転力(位置制御結果の値)を付与させるホールド制御を行ってもよい。プリント条件や、環境変化などでロールシート14の重量は変化するものであるので、上記のホールド制御によって変動条件を相殺することで、全体的な安定性を高めることが可能となる。
また、図4、図5の非同期制御モードにおいては、搬送ローラ対3が駆動を停止したのち、巻き取り駆動機構7a、7bによる巻き取り駆動を行うこととしている。しかし、搬送ローラ対3における1回の搬送量が非常に大きな場合には、駆動を停止するまでに、多大なロール弛みが発生し、巻き取り不良を起こす可能性が考えられる。この様な場合に対応する方法としては、搬送ローラ対3における搬送駆動が開始された状態からロール弛みをモニタリングし、駆動停止の前でも、所定量以上の弛みが発生した時点で、巻き取り駆動を開始することが考えられる。その際においてもロール弛みが発生した条件で巻き取ることに変わりはないため、実際に発生する巻き取りテンションは、巻き取り動作が完了して領域Cに遷移した後に発生することに変わりはない。
加えて、ロール弛みを安定化する方法の一つとしては、ロール弛みの量に応じて、巻き取り駆動の駆動目標速度を調整することも考えられる。弛みが大きいときは高速でロールシート14の巻きとりを行い、弛みが小さい時は低速でロールシート14の巻き取りを行うことで、領域Cに遷移する際の過剰なテンションを抑えつつ、安定的な巻き取り動作を実現することが可能となる。
<第三実施形態>
図6を参照して、第三実施形態としての搬送制御とロール制御との関係を示す。図4、図5の非同期制御モードに対し、ロールシート14に対して常時テンションを与えつつ巻き取り駆動を行うことが必要となる、同期制御モード(同期モード)の説明を行う。これは、例えばビニール系の用紙に対し、用紙を引き延ばしつつ、プリントを行うことが必要となる場合に対応する際の、巻き取り駆動の説明となる。
図6では、ロールシート14の用紙の紙幅と巻き取られたロールシート14の直径は同じで、ロールシート14の用紙種別が異なるため、テンション設定が異なるパターンに対する搬送制御とロール制御との関係を説明する。内巻き動作と外巻き動作とを特に指定するものではなく、用紙種別の差から引き延ばしを可能とするテンション設定に大小関係が発生している場合を想定した説明となる。
図6も図4と同様に、上段に速度波形、中段にロールモータ回転力の波形、下段に単位長さあたりの発生テンションの波形をそれぞれ示す。図6の上段波形では、縦軸が速度値、横軸が時間を示し、搬送ローラ対3における搬送速度変化が搬送速度波形として実線で示され、巻き取り駆動部7a、7bにおける巻き取り速度変化がロール速度波形として点線で示されている。
図6の中段波形では、上段速度波形の時系列に合わせた、ロール制御におけるロールモータ16の回転力の変化を示すものとなる。用紙種別の差異により同期制御モードでのテンション設定が低めの場合を小回転力波形として実線で示しており、テンション設定が高めの場合を大回転力波形として点線で示している。縦軸がロールモータに発生させる回転力であり、上に上がるほど、より大きな回転力を発生させるものとなる。
図6の下段波形では、搬送ローラ対3の単位長あたりのテンションに対し、巻き取り機構部7a、7bを起点として、搬送ローラ対3に対して発生する巻き取りテンションを示したものとなる。縦軸が大きいほど、より大きなテンションが発生した状態となる。
図6の動作条件としては、基本思想として搬送ローラ対3の駆動時、待機時を問わず、所望の巻き取りテンションを発生させる動きを目指した動作となる。搬送ローラ対3が駆動してロールシート14を巻き取り機構部7a、7bへ送り出している領域を図6では領域Eとして示している。領域Eでは、巻き取り駆動時の巻き取り回転力を基準として、搬送ローラ対3におけるロールシート14の加速駆動領域、定速駆動領域、減速駆動領域に応じて、回転力を増減させる様子を示している。
付与すべきテンションを一定とする場合、ロールシート14の加速駆動領域における加速時にはロールイナーシャの加速トルク(加速イナーシャ)とメカ負荷につりあう回転力が必要になる。またロールシート14の定速駆動領域における定速時にはメカ負荷につりあう回転力が必要であり、減速駆動領域における減速時にはロールイナーシャの減速トルクとメカ負荷につりあう回転力が求められる。これらの変動要因を考慮して、発生させるべきテンションに相当する回転力(駆動力)を基準となる回転力に加算する必要がある。その為、巻き取り駆動時における巻き取り回転力にメカ負荷とのつりあい分を加算した値が、小回転力波形、大回転力波形の中心値として算出される。その値に加速時には加速イナーシャ分が加算、減速時には減速イナーシャ分が減算された値が駆動力として設定される。
小回転力波形、大回転力波形との差分値が、発生させるべきテンション目標の差分に相当する回転力となり、図中矢印で回転力差分として示す。つまり領域Eにおけるロール制御部は、ロール部の速度の目標値を、搬送ローラ対3の速度と同速度以上の値としてFB制御させ、その出力値の上限を回転力設定値として所望のテンションをロール部に発生させることになる。
領域Eにて搬送ローラ対3の駆動領域が終了した後には、領域Fに遷移する。この領域Fは搬送ローラ対3が駆動中にとり切れなかったロール弛みが発生した場合に、ロール弛みが無くなった状態まで巻き取り動作を完了させることを意図した動きを示す。
ロール駆動部を所定時間駆動させた後、ロールシート14が動かなくなって所定時間経過すると今回の巻き取り動作における動作が終了したとみなし、領域Gに遷移する。領域Gは、次回の搬送制御の駆動に備える為の期間となる。小回転力設定では、搬送ローラ対3の待機時には駆動時に比較して微弱なテンションを与えることを想定した動きとなる。対して、大回転設定では、搬送ローラ対3の駆動時、待機時を問わず一様なテンションを与えることを想定した動きとなる。この設定は、巻き取るべき用紙特性等の関係から、任意に適切な設定を選択して動作させてもよい。小回転力設定においても、駆動時と待機時で一様なテンションが必要となる用紙には、領域Gに遷移後も、領域Fと同じ値の回転力を付与してもよい。その後再び領域Eに状態を遷移させ、搬送ローラ対3を駆動する。
図6の下段波形では、小回転力設定でのテンションを巻き取りテンション小として示し、大回転力設定でのテンションを巻き取りテンション大として示している。それぞれの差分が付与するテンション差を示すものであり、領域Gの巻き取りテンション小では、領域E、Fに比較して小さな値を示しており、これは用紙ダメージの低減、消費電力の低減を示したものとなる。
本実施形態においては領域E、Fが巻き取り駆動に相当し、領域Gが待機駆動に相当するものとなる。ロール制御部において、巻き取り駆動の駆動力が設定される。また待機駆動においては、ロール制御部において待機駆動条件により個別に駆動力が設定される。両駆動力もその設定値に対し用紙幅、用紙直径を加味して最終的な設定値が算出されるものとなる。領域Eから領域Gまでの一連の繰り返し動作が同期制御モードの動きを示すものとなり、常時必要最小限の巻き取りテンションを付与するものとなる。この同期制御モードが、ロール制御部において選択されるものとなる。
<第四実施形態>
図7は、例えば図3に示す内巻き動作において、紙管13にロールシート14を固定する際、ロール14の紙種物性が高剛度な場合に発生する現象を示したものとなる。図7での黒枠15は、ロールシート14を固定するテープ等の固定部材を示す。この条件でテープ止めを行うと、ロールシート14が高剛度な特性を持つ場合、カールによる反力が強いものとなり、図7に示すようにテープがある領域とない領域とで、用紙先端が波打ったような状況が発生する。この様な状態で巻き取り動作を行っていくと、紙管13が一回転する間にテープ止めを行っていない領域のみ膨れ上がり周囲に擦れ、それ以外の部分は擦れないことで、大きな負荷変動が発生する場合がある。この様な負荷変動は、ユーザのロールシート設置条件で如何様にも変化するものであり、事前に条件が確定するものではない。また、そもそも設置するロールシート14そのものが様々な特性を持つものであり、あらかじめ特性が分かっている用紙がとりつけられる確証もない。この様な条件下で所定の巻き取りテンションになるように設定した回転力のみで巻き取り動作を行っていたのでは、結果的に巻きとり動作が行えなくなる場合が考えられる。
そこでこのような物理現象を吸収するための回転力設定を行うことを説明したものが図8に示す第四実施形態となる。図8は、図3の内巻き動作における巻き取りを例として、搬送制御とロール制御との関係を説明するものとなる。しかしながら本実施形態は、内巻き動作に限定されるものではない。図8は、上段に速度波形、下段にロールモータ回転力の波形をそれぞれ示す。上段の速度波形では、縦軸が速度値、横軸が時間を示し、搬送ローラ対3における搬送速度変化が搬送速度波形として実線で示してあり、ロール制御部における巻き取り速度変化がロール速度波形として点線で示している。
下段波形のロールモータ回転力の波形では、上段速度波形の時系列に合わせた、ロール制御部におけるロールモータ16の回転力の変化を示すものとなる。縦軸がロールモータに発生させる回転力であり、上に上がるほど、より大きな回転力を発生させるものとなる。図8の動作条件の基本思想は、図4、図5にて説明した非同期制御モードに準じるものとなるのでその説明は省略する。
図8では3回分の搬送状態を示しており、搬送ローラ対3による搬送領域をA1、A2、A3として示している。本実施形態の概略を説明すると、領域A1ーD1の搬送タイミングで巻き取り不良を起こしている。そして、領域A2ーD2の搬送タイミングで領域A1ーD1の巻き取り不良をうけた回転力調整を行い、まずは巻き取り動作を可能とする状態を作り出している。そして、領域A3ーD3の搬送タイミングで、領域A2ーD2での動作条件をうけて学習された回転力を設定し、以降の駆動を安定化していくといった回転力調整制御の例を示すものとなる。
詳細には、領域A1ーD1の搬送タイミングでは、図5で示した第二実施形態における内巻き動作で説明した回転力設定で巻き取りを行う。このときの回転力設定値は、基準巻き取り回転力設定値(基準駆動力)に、用紙幅情報と用紙直径情報(巻取条件)を加味した回転力である。図8中に基準回転力設定と示した値が上限値となる。このとき図7で説明したように負荷変動が大きくなっている状態では、事前に決定された回転力では巻き取り動作が行うことができない場合がある。例えばロールシート14が動かなくなってしまうとロール制御部では、ロールシート14が巻き取り切った状態と誤認識(領域C1)し、待機駆動に遷移し(領域D1)、次回の搬送制御開始(領域A2)まで待つ状態となっている。
領域A2ーD2の搬送タイミングでは、前回領域A1でロールシート14が動かなかった状態を検出し、その状態を受けて回転力調整(搬送可能回転力値、領域B2)を行い、巻き取り動作を行っている。ロールシート14が動かなかった状態をここではロック状態(ロック)と定義する。ロック状態を起こした回数は、ロック回数検出部(検出部)でカウントされる。ロック回数検出部は、ロック状態が連続して起こった場合にはロック回数を加算していき、ロック状態が解除され正常に巻き取り動作が行えた場合にはロック回数を0に初期化する。ロック解除にむけた回転力設定では、調整部がロック回数に応じて、駆動力の調整値を算出する。
ロック解除用に大きな回転力を採用すればロック状態から脱出しやすくなるが、反面、用紙ダメージが増えるといったことも考えられる。用紙ダメージを極小化しつつ、ロック状態を解除する観点において、ロック回数により、ロック解除用の回転力を除除に増加させる方法が考えられる。領域C2に示すロック解除用の回転力の上限値となるロック解除回転力設定値(解除駆動力)を算出するにはいくつかの方法が考えられる。その一つは、調整部が基準回転力設定値に対して係数掛けをして、上乗せする回転力を決定するものである。
基準回転力設定値は、基準巻き取り回転力設定値(基準駆動力)にロールシート14の紙幅、直径(巻取条件)を加味した値となるものである。したがって、調整部は、この値に係数(調整値)掛けすることより得られるロック解除回転力設定値(解除駆動力)も紙幅、直径を加味した値を求める。係数掛けをする場合は、この係数値(調整値)に基づいた値がロック解除回転力設定値に相当するものとなる。異なる方法としては、調整部は、ある紙幅、直径で加算するロック解除用の回転力を設定しておき、この値を基準巻き取り回転力設定値に加算し、紙幅、直径を加味して、最終的な回転力設定値を求める方法が考えられる。この回転力設定値がロック解除回転力設定値に相当するものとなる。
いずれにせよ、調整部は、ロック回数が所定回数以下である場合、ロック回数に応じてロック解除回転力設定値が選択され、紙幅、直径を加味したロック解除回転力設定値を求めるものとなる。なお、所定回数は巻取回転力を変更することでロック状態を解除可能とする回数で、例えば数回を例示することができる。このロック解除回転力設定値が紙種情報毎に個別に設定されることで、用紙特性に応じた最小トルクでロック状態を解除させ、巻き取り動作を続行することが可能になると考えられる。なおロック回数が所定回数より大きい場合、調整部はエラー状態と判断して駆動力の設定を中断してもよい。領域D2では、領域B2-C3で調整された基準回転力に基づき、次回の搬送制御の駆動に備える。
領域A3ーC3の搬送タイミングでは、領域A2ーD2でのロック解除状態による回転力情報をもとにして、基準回転力を調整した駆動となる。領域A2ーD2のロック解除動作は、まずはロック解除を行い巻き取り動作を継続することを目的としたものであるので、必ずしも、最適回転力で巻き取り動作を行っているものではない。かつ領域A2では動かなくなった後初めて発生する回転力設定になるので、領域A2の繰り返しでは、巻き取り動作とロック状態とを繰り返すものになってしまう。したがって必ずしも巻き取り動作の安定性を確保するものではない。その為領域A2ーD2でのロック状態解除動作で、実際に巻き取り動作が可能となる回転力を学習する。次いで領域B3-C3でこの値を基準として次回以降の学習巻き取り回転力調整値の上限値(更新駆動力)を算出することで、巻き取り時の負荷変動に応じた回転力設定を行うことが可能になる。
以上のようにロック解除用の係数を紙種毎に設けておくことで、ロールシート14の負荷変動に応じた最小限の回転力を発生させ、メディアダメージの最小化と安定的巻き取り動作を実現することが可能になる。ここでのロック解除係数は用紙紙種別に設けられるが、係数を0にすれば機能させないことも可能であり、搬送する用紙種別により自由に設定できるものとなる。また、ここでの説明では係数として扱っているが、固定値や、紙幅・直径等のテーブルから算出する方式も考えられ、係数に固定するものではない。
<制御構成>
図4、図5、図6、図8に示す各実施形態における同期制御モード、非同期制御モード、ロック解除の制御方式、およびそれぞれのモードにおける巻き取り駆動時の各回転力設定値について説明した。さらに巻取駆動時の回転力設定値、待機駆動時の待機回転力設定値(待機駆動力)を、巻取条件や内巻き動作や外巻き動作の回転方向指定により使い分けることを説明した。これら回転力設定値を基準として、用紙幅や用紙直径により最終的な回転力(駆動力)を算出し、ロールモータへの駆動力として設定することが本発明となる。これらの考え方をインクジェットプリンタで実施していくにあたり、図9が、実施形態に係るインクジェットプリンタのハードウェア構成の一例を示すブロック図となる。そして、図9でのCPU22により行われる駆動制御の一例を説明したものが図10の駆動制御フローとなる。
図9のハードウェア構成図において、画像処理や諸々のアクチュエータ制御を行う制御部17があり、CPU22を含むものとなる。制御部17は、ロール制御部、搬送部の制御、ロック回数検出部、調整部を含む。CPU22は演算処理装置であり、ROM24に格納されるプログラムを、RAM23に展開しつつ、諸々の制御演算処理を行うものとなる。紙種情報に応じた諸々の回転力設定は、ROM24等にあらかじめ保持されるものであり、起動時にRAM23に展開され諸々の制御に用いられるものとなる。操作パネル19は、プリンタの様々な設定に用いられるものとなり、本実施形態においては給紙動作などでユーザが紙種情報を設定する際に使用されるものとなる。また、操作パネル19によって、紙種種別ごとの回転力を設定する場合も考えられ、ROM24に保存されている回転力を更に調整するといった動作も考えられる。ASIC20は画像処理やアクチュエータ動作を行うための集積回路で構成された演算処理部となり、CPU22の命令を受けて演算処理を実行するものとなる。CPU22内には用紙搬送制御演算ブロックが存在し、その中に搬送モータ駆動制御演算ブロック、ロールモータ制御演算ブロックが存在し、プリントシーケンスに従い、各モータの駆動タイミングの制御、駆動演算を実行していく。通信部21はPC18から、画像データを含むプリント命令を発行する際に用いられるものであり、プリンタ側は通信部21での画像データを受けた時点よりプリント動作を開始するものとなる。
<駆動制御フロー>
通信部21を経由してプリント命令が発行された際、図1、図3に示す巻き取り装置を含むプリンタを実際に動作させていくための駆動制御フローを図10に示す。図10では、図1、図3に示す搬送ローラ対3の駆動源としての搬送モータ4の駆動、巻き取り機構部7a、7bとしてロールモータ16の駆動を示している。動作条件としては、非同期制御モードを想定したものであり、搬送モータ4の駆動完了後に、ロールシート14を巻き取るフローとしている。給紙機構部1の駆動は割愛するが、基本的には搬送モータ4に合わせて一定テンションとなるようにテンション制御を行っているものとなる。
図10ではプリント命令をうけてプリント開始となり、まずは巻き取るべき用紙の状態を確認するためにS101で用紙情報確認が行われる。S101の用紙情報確認では、巻き取り動作を行う為の巻き取り方向や、搬送対象となる用紙の用紙紙種情報がまず確認される。ここで確認された巻き取り方向や用紙紙種情報に対し、ひも付けされた設定すべき回転力がテーブルより参照され諸々制御設定値として変数領域に展開される。このテーブルの例を示したものが図11の制御設定テーブルとなる。
図11では紙種情報毎に、用紙の巻き取り方向が区分として設定されている。紙種情報と巻き取り方向毎に、ロール制御部の動作モードにおける同期制御モードと非同期制御モードや、基準巻き取り回転力設定値(基準駆動力)、ロック解除回転力設定値(解除駆動力)、基準待機回転力設定値(待機駆動力)がひも付けされるものとなる。図11の制御設定テーブルの例では、紙種情報1では非同期制御モード、紙種情報2では同期制御モードが選択されるものとしている。紙種情報1においては、比較的剛度の小さい、薄めの用紙を例としており、外巻きでは小さめの回転力、内巻きでは大きめの回転力で動かすことを想定した設定例であり、この結果の駆動が図5の第二実施形態で説明するものとなる。外巻きでは過度な回転力を必要とせずロック状態に陥ることもないと想定されるため、ロック解除回転力設定値、基準待機回転力設定値とも0としており、これを受けて対象制御時の回転力も0が選択されるものとなる。
これに対して、内巻きではカールによる負荷変動が考えられるため、ロック解除回転力設定値E、基準待機回転力設定値Fには非0の値が入るものとなる。なおE、Fには、0でない任意の数値が設定される。基準巻き取り回転力設定値では、内巻き動作時の方が高回転力が必要なため、基準巻き取り回転力設定値A<基準巻き取り回転力設定値Dの関係となる値が入るものとなる。
紙種情報2においては同期制御モードであり、常時回転力を発生させる紙種条件であるので、基準巻き取り回転力設定値、ロック解除回転力設定値、基準待機回転力設定値とも非0の値が入るものとなる。全般的に内巻き設定は、外巻き設定に比較して大きめな値が入ることで負荷変動に対処するものとなる。この様な紙種情報が用紙種別ごとに設定され、用紙特性に応じた制御を反映させるものとなる。
図10の説明に戻る。S101で用紙情報確認での設定値をうけて、S102で実際の制御変数として展開するロールモータ駆動選択実行となる。これは制御モードの選択フラグの設定や、現在のロールシート状態における用紙幅情報や用紙直径情報を加味して最終的に反映させる回転力を決定し、変数領域に展開されるものとなる。
S102のロールモータ駆動選択実行後、S103で巻き取り動作を行うべく、ロールモータ駆動開始が実行される。まずは、S104でオフライン状態でのロール弛みを緩和するためにロールモータ巻き取り動作が行われる。この巻き取り動作(S104)が終了することで、搬送ローラ対3から巻き取り機構部7a、7bまでの間に存在するロールシート14から余分な弛みが取り除かれ、安定した巻き取り動作を行うために事前準備が整うものとなる。
なお、巻き取り装置に求められる機能の一例としては、搬送ローラ対3が駆動中に巻き取り動作を開始するようなものがある。この様な場合には、ロールモータ16の巻き取り完了を待つことはできないので、巻き取り動作をキャンセルして搬送駆動が継続されることも考えられる。プリンタの全体的な動きにより使い分けられるものであり、ロールモータ16の巻き取り動作待ちを一意に定めるものではない。
S104のロールモータ巻き取り動作終了後、S105で搬送モータ搬送駆動実行が行われる。搬送ローラ対3により用紙をキャリア直下に搬送させるものとなる。S105の搬送モータ搬送駆動実行終了後、S106でキャリア直下の用紙は停止状態となり、この用紙に直行する方向にキャリアが駆動され、プリントが開始される。このプリントがキャリア駆動プリント実行(S106)となる。S106でのキャリア駆動プリント実行と同時に、非同期制御モードではロールモータによる巻き取り動作が実施される。巻き取り動作前に、S107で最新の用紙直径情報を加味した回転力に更新されるものであり、これが回転力更新となる。S107の回転力更新による最新の回転力設定を回転力上限値とし、S108でロールモータ巻き取り動作実行し、巻き取り動作が行われる。S108のロールモータ巻き取り動作実行にて、ロールモータ駆動が停止したと判別されたのちには、S109でロールモータ待機駆動実行に遷移する。以上の様子を説明したものが図4、図5で示した波形での状態遷移となる。そしてS109のロールモータ待機駆動実行に遷移した際、搬送モータの駆動量に応じてロールモータが駆動されたと判別された際にはS110で最新の用紙直径更新が行われる。S106のキャリア駆動プリント実行が終了したのち、S111でプリントデータがすべて終了したかどうかの判別がプリントJOB終了で行われ、プリントデータが終了した際にはS112でロールモータ駆動停止が行われ、プリント終了となる。これに対して、プリントデータが残っている場合には、S105で搬送モータ搬送駆動実行が行われ、プリントを継続するものとなる。
S107の回転力更新の際、前回ロールモータ巻き取り動作実行(S108)でロールシート14がロック状態であったと検出した場合、かつ、ロック解除駆動回転力設定にロック解除動作が有効になる設定が設定されている場合がある。この場合には、基準回転力設定にロック解除駆動回転力設定が加算された値で回転力が設定され、ロック解除動作を行う。この説明は図8で行ったものとなる。
なお、動作条件として同期制御モードが設定されている場合には、S107の回転力設定が搬送モータ行動実行(S105)の前に行われ、搬送モータ行動実行(S105)とロールモータ巻き取り駆動実行(S108)が同時に実行されるものとなる。この様子を示したものが図6の説明となる。
この様に図4から図11までに示す説明による巻き取り駆動を実現することで、巻き取り機構部やカール等で発生する負荷変動、剛度や厚み等で異なる用紙物性変動の中でも、必要最低限のテンションを付与しつつ安定した巻き取り動作を行うことができる。そして、ロールシートの弛みを所定範囲内に安定させつつ用紙ストレスを低減させ、かつ、それらを簡易な装置構成から実現することで小型化を実現し、画像品を向上させることが可能になる。
<第五実施形態>
第五実施形態として、図1、図3で説明した本発明の第一及び第二実施形態となる巻き取り機構部7a、7bを、給紙機構部として兼用したプリント装置構成がある。図12に巻き取り機構部を、第二給紙機構部18として使用した場合の一例であるインクジェットプリンタの概略断面図を示す。ここでは給紙機構部1の下方に、第二給紙機構部18が設けられ、異なるロールシート14が、異なる給紙パス2’を経由して、搬送ローラ対3へと導かれるものとなる。
例えばプリンタ設定から、第二給紙機構部18の巻き取り機構部が巻き取り機能として使用することを指令された場合には、第一実施形態で説明した方法によりロールシート14の巻き取り動作を行うものとなる。これに対して、第二給紙機構部18の巻き取り機構部を給紙機能として使用することが指令された場合には、第二給紙機構部18は搬送ローラ対3から上流側に発生するテンション制御を行う。
搬送ローラ対3によりロールシート14を搬送させつつプリントを行う際、第二給紙機構部18では、第二給紙機構部18と搬送ローラ対3との間に存在するロールシート14に対し適切なテンションを付与するようにロールモータ16の回転力を制御する。したがって、望ましい画像品位が実現できる。
本実施形態は、図6で説明した同期制御モードの考えに近くなるものであり、ロールモータ16の回転力設定方向が、図6の第三実施形態に対し逆向き方向に発生し、単位長あたりのテンションも逆向きの巻き戻し方向に発生するものとなる。搬送ローラ対3の駆動状態に応じて、第二給紙機構部18におけるブレーキ駆動時の回転力設定値は、ロール制御部の設定に従い決定される。また、搬送ローラ対3が停止している際には、回転力設定値は巻き取り駆動時のロール制御部の設定に従い決定されるものとなる。これらの回転力の設定はロール制御部で行われているが、巻き取り機構部としての回転力の設定とは異なる設定がなされる。いずれも巻き取り側とは異なる固有の設定を持ち、給紙条件を鑑みた回転力設定がなされ、ロールシート14の用紙紙種情報や用紙幅情報、随時変化する用紙直径情報等より、搬送ローラ対3の単位長あたりのテンションが均一になるように適時制御される。
以上のように本発明は、プリントを行う諸々の用紙種別や、巻き取り装置の巻き取り条件によるに負荷変動条件の中でも安定した巻き取り動作を実現するものである。また用紙にかかるストレスを軽減しつつ、安定的にテンションを付与することで画像品位を向上させる。さらに装置構成を肥大化させることなく、簡易な装置構成から実現することができる。したがって、ロールシートの駆動源となるロールモータを搬送ローラ対に付与するテンション調整を兼ねる巻き取り機構とする装置構成を実現する。かつ、ロールシートへのテンション制御を用紙種別や巻き取り設定(内巻き動作や外巻き動作)に応じて個別設定することで、ロールシートへのテンション付与を必要最低限に抑えた巻き取り装置を実現する。
また本発明により、ロールシートへのテンション制御を、外巻き内巻き・用紙種別などに応じて個別設定することで、ロールシートへのテンション付与を必要最低限に抑えた巻き取り装置を実現できる。かつ、ロール部の駆動源となるロールモータをロールシートに付与するテンション調整を兼ねる巻き取り機構とすることで、特別なテンション付与機構を必要としない、簡易な構成で巻き取り装置を実現することが可能となる。さらにロールモータ制御を、給紙機構、もしくは巻き取り機構の選択により、適切な値を設定することで、2つの機構を兼用するプリント装置を提供することが可能になる。
1 給紙機構部、2 搬送パス、3 搬送ローラ対、4 搬送モータ、5 キャリア、6 プラテン、7 巻き取り機構部、8 基準側装填部、9 非基準側装填部、10 基準側ロールシートホルダ、11 非基準側ロールシートホルダ、12 スプールシャフト、13 紙管、14 ロールシート、15 駆動ギア、16 ロールモータ、17 第2の給紙機構部、

Claims (11)

  1. 連続シートにプリントを行うプリントヘッドと、
    連続シートの搬送方向において前記プリントヘッドの上流側に配され、連続シートを搬送する搬送ローラと、
    前記プリントヘッドによってプリントされた連続シートを巻き取る巻取手段と、
    前記巻取手段を駆動する駆動部と、を備え、
    前記プリントヘッドによってプリントされたプリント面を外側にして連続シートを巻き取る第1の動作と前記プリント面を内側にして連続シートを巻き取る第2の動作を実行できるプリント装置において、
    連続シートの巻取条件に基づいて、前記駆動部の駆動力を設定する設定手段を備え、
    前記設定手段は、前記第1の動作を実行するときの連続シートに弛みがない状態において前記搬送ローラに対して発生する張力と前記第2の動作を実行するときの連続シートに弛みがない状態において前記搬送ローラに対して発生する張力とが均しくなるように、前記第2の動作を実行するときの前記駆動部の駆動力を前記第1の動作を実行するときの前記駆動部の駆動力よりも大きく設定することを特徴とするプリント装置。
  2. 前記設定手段は、連続シートに弛みがない状態となる前においても、前記第2の動作を実行するときの前記駆動部の駆動力を前記第1の動作を実行するときの前記駆動部の駆動力よりも大きく設定することを特徴とする請求項1に記載のプリント装置。
  3. 前記設定手段によって設定する前記駆動部の駆動力は、連続シートを巻き取るために必要な最小限の力であることを特徴とする請求項1または2に記載のプリント装置。
  4. 前記設定手段は、前記巻取条件である、前記連続シートの種別、前記連続シートの幅、巻き取られた前記連続シートの直径の少なくとも一つに応じて、前記駆動部の駆動力を設定することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載のプリント装置。
  5. 前記搬送ローラによる搬送と同期せずに、前記連続シートを弛ませた後に前記駆動部によって連続シートに張力を発生させる非同期モードを実行できることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載のプリント装置。
  6. 前記搬送ローラと前記巻取手段との間の連続シートの長さが所定量を越えると前記搬送ローラが回転していても前記駆動部を駆動することを特徴とする請求項5に記載のプリント装置。
  7. 前記搬送ローラによる搬送と同期して、前記駆動部によって連続シートに張力を発生させる同期モードを選択できることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載のプリント装置。
  8. 前記プリントヘッドを搭載して移動するキャリッジを備え、前記搬送ローラによってシートを所定量搬送する動作と、シートが停止しているときに前記キャリッジを移動させながら前記プリントヘッドによってシートにプリントする動作とを繰り返すことによってシートにプリントすることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項に記載のプリント装置。
  9. 前記設定手段で設定された前記駆動部の駆動力で前記第2の動作によって連続シートを巻き取れなかった場合、前記駆動力を大きくし前記第2の動作を実行することを特徴とする請求項1ないし8のいずれか1項に記載のプリント装置。
  10. 前記第2の動作によって連続シートを巻き取れなかった場合に記駆動力を大きくすることによって前記巻き取れなかった連続シート巻き取り可能となった場合の駆動力を学習することを特徴とする請求項9に記載のプリント装置。
  11. 前記プリントヘッドに供給される連続シートをロール状に保持する第1の給紙機構と、前記プリントヘッドに供給される連続シートをロール状に保持する第2の給紙機構と、を備え、前記第1の給紙機構から供給され前記プリントヘッドによってプリントされたシートを前記第2の給紙機構で巻き取ることができることを特徴とする請求項1ないし10のいずれか1項に記載のプリント装置。
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