JP7010715B2 - 熱交換器用タンクの接続構造 - Google Patents
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Description
そのヘッダプレートは、環状溝の外周にその端縁から所定距離離れた位置にフランジ部に平行な多数のスリットが間欠的に形成され、そのスリットに隣接する端部がフランジ部に平行に塑性変形されて、平面視U字状の係止爪が形成される。そして、その係止爪のスリット側の端縁がフランジ部の平面に係止されるものである。
そこで、本発明はタンクに内圧および振動が作用しても、係止爪に亀裂が生じ難く、よって耐圧性および耐振性が高く信頼性の高い接続構造を提供することを課題とする。
そのタンク本体3のフランジ部2がシールパッキン4を介して被嵌されていると共に、前記フランジ部2の前記シールパッキン4と反対側の端面5を、爪部6でカシメ締結するプレート7と、を有する熱交換器用タンクの接続構造において、
前記プレート7の前記フランジ部2側の端部に、前記タンク本体3の前記端面5に平行なスリット8が形成されており、
前記爪部6は、スリット8に隣接するプレート7の端部が湾曲した湾曲面9で形成されていると共に、爪部6は端面5に立設されており、その湾曲面9のスリット8側の係止縁6aが前記フランジ部2の前記端面5に係止されており、
前記湾曲面9は、前記スリット8側の係止縁6aの両端から外側に扇状に拡開されて、その湾曲面9の端縁側の長さCとスリット8側の係止縁6aの長さDの関係が、C>Dとなることを特徴とする熱交換器用タンクの接続構造である。
そのため、爪部6に加わる荷重は、爪部6のスリット8側から放射方向外側に分散して支持される。それにより、爪部の変形および亀裂を防止し、タンクとプレートとの接続部の信頼性を向上できる。
本発明の熱交換器用タンクの接続構造は、図1に示す如く、プレート7とタンク本体3とを接続するものである。そのタンク本体3は、図2に示す如く、その開口1の外周にフランジ部2が環状に突設形成されている。また、フランジ部2に対して垂直な支柱部11がタンク本体3の周方向に定間隔に突設されている。
支柱部11は、図2(B)に示す如く、フランジ部2の外周から距離t分だけオフセットされて突設されていることが好ましい。
図3(A)に示す如く、プレート7と内ブラケット14の間に形成された環状溝にシールパッキン4を介して、タンク本体3のフランジ部2が内ブラケット14に配置されている。タンク本体3のフランジ部2は、プレート7のスリット8に隣接する端部の湾曲面9からなる爪部6により係止されている。
示す如く、その爪部6の係止縁6aが、フランジ部2の端面5に係止されている。
前記塑性変形に際して、プレート7は図4(B)に示す如く、スリット8に隣接する縁部の中間位置が周方向に離間する一対の支柱部11との間に位置している。
その塑性変形後の爪部6は、図5(A)の正面図に示す如く、その係止縁6aを基準として、その変形部が扇形に拡開された湾曲面9を有する形状である。即ち、図5(B)に示す如く、爪部6の湾曲面9は、湾曲面9のスリット8側の係止縁6aの長さDと湾曲面9の先端縁の長さCとの関係が、C>Dとなっており、湾曲面9の両端の開き角度θは、鋭角となる。
各架橋部19からプレート7の先端縁にかけての傾斜を形成する場合、支柱部11をランジ部2の外周から距離t分だけオフセットさせて突設したオフセット型の形状とする手段を用いることができる(図2(B))。この手段により、カシメの際、各架橋部19からプレート7の先端縁にかけて容易に傾斜させることができる。また、支柱部11の形状をオフセット型とする代わりに、図8に示す如く、フランジ部2の端面5から離れるにしたがって先細りする傾斜面としても、同様の効果が得られる。
図6は、この実施例の爪部6の引張試験結果の一例を示し、その爪部6に、それをタンク3の外面から引離す加重を加えたときの加重と、その変位との関係を示す。また、図7は、その疲労試験結果の一例を、耐久回数と加重との関係で表したものである。
図7のグラフの横軸の目盛1.E+05、1.E+06は、それぞれ1×105、1×106を意味する。
これらのデータから、この実施例による爪部6の支持強度は、図11の従来型の爪部の支持強度よりも高いことが確認できる。
その違いは、図3(B)の爪部6の湾曲面9が、スリット8の長手方向の中心部において、タンク本体3の側壁に接しているのに対し、この例では、爪部6の湾曲面9が、フランジ部2の端面5に対して、湾曲面9の先端縁のみがタンク本体3の側壁に接しており、そのスリット8側の係止縁6aが傾斜してフランジ部2の端面5に接している。
そのため、タンク本体3の内圧および振動により、爪部6に荷重が加わった場合でも、爪部6はより開きにくくなっている。それにより、さらに、タンクとプレートとの接続部の信頼性が向上する。
2 フランジ部
3 タンク本体
4 シールパッキン
5 端面
6 爪部
6a 係止縁
7 プレート
8 スリット
9 湾曲面
13 コア
14 内ブラケット
15 偏平チューブ
16 膨出部
17 カシメ治具
18 カシメ曲線
19 架橋部
C 長さ
D 長さ
t 距離
θ 開き角度
α 傾斜角度
Claims (2)
- 一端が開口(1)とされ、その開口(1)の端部外周にフランジ部(2)が突設されているタンク本体(3)と、
そのタンク本体(3)のフランジ部(2)がシールパッキン(4)を介して被嵌されていると共に、前記フランジ部(2)の前記シールパッキン(4)と反対側の端面(5)を、爪部(6)でカシメ締結するプレート(7)と、を有する熱交換器用タンクの接続構造において、
前記プレート(7)の前記フランジ部(2)側の端部に、前記タンク本体(3)の前記端面(5)に平行なスリット(8)が形成されており、
前記爪部(6)は、スリット(8)に隣接するプレート(7)の端部が湾曲した湾曲面(9)で形成されていると共に、爪部(6)は端面(5)に立設されており、その湾曲面(9)のスリット(8)側の係止縁(6a)が前記フランジ部(2)の前記端面(5)に係止されており、
前記湾曲面(9)は、前記スリット(8)側の係止縁(6a)の両端から外側に扇状に拡開されて、その湾曲面(9)の端縁側の長さ(C)とスリット(8)側の係止縁(6a)の長さ(D)の関係が、C>Dとなることを特徴とする熱交換器用タンクの接続構造。 - 前記爪部(6)の前記湾曲面(9)は、前記スリット(8)の長手方向の中心部において、前記フランジ部(2)の前記端面(5)に対して、その反対側が僅かにタンク本体(3)の外面側に傾斜していることを請求項1に記載の熱交換器用タンクの接続構造。
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JP2018012413A JP7010715B2 (ja) | 2018-01-29 | 2018-01-29 | 熱交換器用タンクの接続構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2018012413A JP7010715B2 (ja) | 2018-01-29 | 2018-01-29 | 熱交換器用タンクの接続構造 |
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JPS59199131A (ja) * | 1983-04-26 | 1984-11-12 | Toyo Radiator Kk | 熱交換器用タンクの製造方法 |
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2018
- 2018-01-29 JP JP2018012413A patent/JP7010715B2/ja active Active
Patent Citations (2)
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