JP7009801B2 - 取出装置及び取出方法 - Google Patents

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Description

本発明は、取出装置及び取出方法に関する。
特許文献1には、複数のチューブが積み重ねられた状態で収容されるチューブストッカーを備え、チューブストッカー内の最下段のチューブを取出して、そのチューブを供給するチューブ供給装置が開示されている。
特開平02-127322号公報
特許文献1のチューブ供給装置では、最下段の1つ上の段のチューブをチューブストッカーの側面に押し当てることにより、当該チューブの落下を防ぎつつ、最下段のチューブを取出している。
本発明は、最下段の1つ上の段の筒体を側壁に押し当てた状態で最下段の筒体を取出す構成に比べ、収容部から複数の筒体が一度に取出されることを抑制することを目的とする。また、本発明は、貫通孔を通じて筒体を取出した際に筒体に傷が入ることを抑制することを目的とする。
態様の発明は、可撓性の筒体の幅よりも幅が狭い貫通孔が底に形成され、該底の上に該筒体が積み重ねられて収容される収容部と、該収容部の最下段の筒体を吸着した吸着部を降下させ、該貫通孔を通じて該最下段の筒体を該収容部の下へ取出す取出部と、を備える。
態様の発明では、前記貫通孔は、前記筒体の軸方向に沿った長さが、前記筒体の軸方向長さよりも長い。
態様の発明は、前記収容部内の最上段の筒体に対して下向きの荷重を付与する付与部を備える。
態様の発明では、前記付与部は、自重により前記最上段の筒体を下側へ押す錘を有している。
態様の発明では、前記取出部は、前記付与部が最上段の筒体に対して下向きの荷重を付与した状態で、最下段の筒体に対する前記吸着部による吸着を開始し、前記付与部が前記最上段の筒体から退避した状態で、前記吸着部を降下させて、前記貫通孔を通じて前記最下段の筒体を前記収容部の下へ取出す。
態様の発明は、前記収容部の側方に配置された台を備え、前記取出部は、前記貫通孔を通じて前記収容部の下へ取出した筒体を前記側方へ移動させ、前記吸着部による吸着を解除して前記筒体を前記台に置く。
態様の発明では、前記台は、前記台に置かれた前記筒体を搬送する搬送部材が前記筒体を保持する位置に、前記筒体を位置決めする位置決部を有する請求項6に記載の取出装置。
態様の発明は、可撓性の筒体の幅よりも幅が短い貫通孔が底に形成された収容部の前記底の上に、前記筒体を積み重ねて収容する収容工程と、前記収容部の最下段の筒体を吸着した吸着部を降下させ、前記貫通孔を通じて前記最下段の筒体を前記収容部の下へ取出す取出工程と、を備える。
態様の発明における前記収容工程では、前記底の貫通孔における前記筒体の軸方向に沿った長さが、前記筒体の軸方向長さよりも長い収容部を用いる。
10態様の発明における前記取出工程では、付与部が、前記収容部内の最上段の筒体に対して下向きの荷重を付与した状態で、前記最下段の筒体に対する前記吸着部による吸着を開始する。
11態様の発明における前記取出工程では、前記付与部が錘の自重により前記最上段の筒体を下側へ押した状態で、前記最下段の筒体に対する前記吸着部による吸着を開始する。
12態様の発明における前記取出工程では、前記付与部が前記最上段の筒体から退避した状態で、前記吸着部を降下させて、前記貫通孔を通じて前記最下段の筒体を前記収容部の下へ取出す。
13態様の発明は、前記取出工程において前記貫通孔を通じて前記収容部の下へ取出した筒体を側方へ移動させ、前記吸着部による吸着を解除して、前記収容部の側方に配置された台に置く置き工程を有する。
14態様の発明は、前記置き工程において前記台に置かれた前記筒体を搬送する搬送部材が前記筒体を保持する位置に、前記筒体を位置決めする位置決工程を有する。
本発明の態様の構成によれば、最下段の1つ上の段の筒体を側壁に押し当てた状態で、最下段の筒体を取出す構成に比べ、収容部から複数の筒体が一度に取出されることを抑制できる。
本発明の態様の構成によれば、貫通孔の長さが、筒体の軸方向長さ以下である構成に比べ、貫通孔を通じて筒体を取出した際に筒体に傷が入ることを抑制できる。
本発明の態様の構成によれば、筒体に作用する下向きの荷重が筒体の自重のみである構成に比べ、吸着部の吸着不良を抑制できる。
本発明の態様の構成によれば、付与部が錘の自重以外の外力を筒体に加えて筒体を下側へ押す構成に比べ、積み重なった筒体の高さが変化しても、筒体に作用する下向きの荷重が変化しにくい。
本発明の態様の構成によれば、付与部が最上段の筒体に対して下向きの荷重を付与した状態で、貫通孔を通じて筒体を下へ取出す構成に比べ、筒体の取出し不良が抑制される。
本発明の態様の構成によれば、取出部が取出した筒体を搬送する搬送部材に該筒体を直接受け渡す構成に比べ、単位時間当たりに収容部から取出す取出し数を多くできる。
本発明の態様の構成によれば、取出部が筒体を台に置いた位置にそのまま筒体を位置させる場合に比べ、搬送部材による筒体の保持不良を抑制できる。
本発明の態様の方法によれば、最下段の1つ上の段の筒体を側壁に押し当てた状態で、最下段の筒体を取出す場合に比べ、収容部から複数の筒体が一度に取出されることを抑制できる。
本発明の態様の方法によれば、貫通孔の長さが、筒体の軸方向長さ以下である収容部を用いる場合に比べ、貫通孔を通じて筒体を取出した際に筒体に傷が入ることを抑制できる。
本発明の10態様の方法によれば、筒体に作用する下向きの荷重が筒体の自重のみである場合に比べ、吸着部の吸着不良を抑制できる。
本発明の11態様の方法によれば、付与部が錘の自重以外の外力を筒体に加えて筒体を下側へ押す場合に比べ、積み重なった筒体の高さが変化しても、筒体に作用する下向きの荷重が変化しにくい。
本発明の12態様の方法によれば、付与部が最上段の筒体に対して下向きの荷重を付与した状態で、貫通孔を通じて筒体を取出す場合に比べ、筒体の取出し不良が抑制される。
本発明の13態様の方法によれば、取出部が取出した筒体を搬送する搬送部材に該筒体を直接受け渡す場合に比べ、単位時間当たりに収容部から取出す取出し数を多くできる。
本発明の14態様の方法によれば、取出部が筒体を台に置いた位置にそのまま筒体を位置させる場合に比べ、搬送部材による筒体の保持不良を抑制できる。
本実施形態に係る供給装置の構成を示す斜視図である。 本実施形態に係る供給装置の構成を示す正面図である。 本実施形態に係る収容部の構成を示す平面図である。 本実施形態に係る錘が退避位置に位置し、吸着部が待機位置に位置する状態を示す正断面図である。 本実施形態に係る錘が上方位置に位置し、吸着部が待機位置に位置する状態を示す正断面図である。 本実施形態に係る錘が進入位置に位置し、吸着部が待機位置に位置する状態を示す正断面図である。 本実施形態に係る錘が進入位置に位置し、吸着部が吸着位置に位置する状態を示す正断面図である。 本実施形態に係る錘が上方位置に位置し、吸着部が吸着位置に位置する状態を示す正断面図である。 本実施形態に係る錘が上方位置に位置し、吸着部が取出位置に位置する状態を示す正断面図である。 本実施形態に係る錘が上方位置に位置し、吸着部が降下位置に位置する状態を示す正断面図である。 本実施形態に係る位置決部の構成を示す平面図である。 本実施形態に係る位置決部がチューブを位置決めした状態を示す平面図である。
以下に、本発明に係る実施形態の一例を図面に基づき説明する。
(供給装置10)
本実施形態に係る供給装置10の構成を説明する。図1は、本実施形態に係る供給装置10の構成を示す斜視図である。図2は、本実施形態に係る供給装置10の構成を示す正面図である。
なお、下記の説明で用いる+X方向、-X方向、+Y方向、-Y方向、+Z方向(上方)及び-Z方向(下方)は、図中に示す矢印方向である。また、+X方向及び-X方向の両方向を含む方向をX方向という。また、+Y方向及び-Y方向の両方向を含む方向をY方向という。また、+Z方向及び-Z方向の両方向を含む方向をZ方向という。また、X方向、Y方向、Z方向は、互いに交差する方向(具体的には、直交する方向)である。
また、図中の「○」の中に「×」が記載された記号は、紙面の手前から奥へ向かう矢印を意味する。また、図中の「○」の中に「・」が記載された記号は、紙面の奥から手前へ向かう矢印を意味する。また、各図に示す各部材における各部分同士のX方向、Y方向、Z方向の寸法比や、各部材同士のX方向、Y方向、Z方向の寸法比は、実際の寸法比と異なる場合がある。
供給装置10は、チューブ100(図4参照)を取出す取出装置の一例である。具体的には、供給装置10は、チューブ100を収容部20から取出して、そのチューブ100を供給する供給装置である。なお、チューブ100は、例えば、チューブ100をロールの外周に被覆するなどの後処理を行う後処理装置へ供給される。
供給装置10は、図1及び図2に示されるように、収容部20と、付与部14と、台12、15、取出部13と、搬送部70(図1参照)と、を有している。以下、供給装置10の供給対象であるチューブ100、及び供給装置10の各部(収容部20、付与部14、台12、15、取出部13及び、搬送部70)の具体的な構成について説明する。
(チューブ100)
チューブ100(図4参照)は、可撓性の筒体の一例である。具体的には、チューブ100は、円筒状(円管状)に形成され、且つ、可撓性を有している。すなわち、チューブ100は、弾性変形可能とされている。このチューブ100には、一例として、PFAやPTFEなどのフッ素樹脂が用いられている。なお、チューブ100は、後述するように、径方向に潰れた扁平状態で収容部20の内部に収容される。
本実施形態では、円筒状(円管状)のチューブ100を用いているが、これに限られない。例えば、筒体としては、角筒状であってもよく、軸方向視における形状は、特定の形状に限定されるものではない。
(収容部20及び台12)
収容部20は、チューブ100(図4参照)を収容する収容部の一例である。具体的には、収容部20は、図1及び図4に示されるように、上端部(+Z方向端部)に開口20Aを有する箱状のケースで構成されている。この収容部20は、図1及び図3に示されるように、Y方向に長さを有している。収容部20は、具体的には、底壁25(底の一例)と、4つの側壁21、23、22、24と、を有している。
-X方向側の側壁21及び+X方向側の側壁23は、X方向視にて、Z方向(上下方向)よりもY方向が長くされた略長方形状に形成されている。-Y方向側の側壁22及び+Y方向側の側壁24は、Y方向視にて、X方向よりもZ方向(上下方向)が長くされた略長方形状に形成されている。側壁22は、X方向の中央部において、-Y方向側へ張り出す張出部22Aを有している。側壁24は、X方向の中央部において、+Y方向側へ張り出す張出部24Aを有している。張出部22Aは、張出部24Aに対して-Y方向側で対向して配置されている。張出部22A及び張出部24Aは、X方向幅が同じとされている。
側壁21、23、22、24の上端(+Z方向端)には、外側(外周側)に張り出すフランジ部29が形成されている。フランジ部29は、図3に示されるように、平面視にて枠状に形成されている。
底壁25は、図4に示されるように、Z方向(上下方向)を厚み方向とする板状に形成されている。チューブ100は、複数が底壁25の上に積み重ねられた状態で、収容部20の内部に収容される。なお、底壁25の上に積み重ねられたチューブ100は、軸方向がY方向を向いた状態で、且つ、Z方向(上下方向)に潰れた扁平状態で、収容部20の内部に収容される。すなわち、チューブ100は、径方向に潰れた扁平状態で、収容部20の内部に収容される。
底壁25には、収容部20の内部からチューブ100が取出される取出口25Aが形成されている。取出口25Aは、底壁25を貫通している。すなわち、取出口25Aは、貫通孔の一例である。
取出口25AのX方向幅は、チューブ100のX方向幅よりも狭くされている。ここでのチューブ100のX方向幅は、底壁25の上に積み重ねられた状態のチューブ100のX方向幅を意味する。これにより、底壁25の上に積み重ねられた状態のチューブ100は、取出口25Aに対する+X方向側及び-X方向側で底壁25に支持される。なお、取出口25AのX方向幅は、チューブ100を円筒状としたときにおける直径よりも狭くされている。
取出口25AのY方向長さは、図3に示されるように、底壁25の上に積み重ねられた状態のチューブ100のY方向長さ(チューブ100の軸方向長さ)よりも長くされている。
収容部20は、図1、図2及び図4に示されるように、台12の上に配置されている。この台12は、Z方向(上下方向)を厚み方向とする板状に形成されている。台12には、図4に示されるように、収容部20の内部から取出されたチューブ100が通過する開口12Aが形成されている。
この開口12Aは、台12をZ方向(上下方向)に貫通している。開口12AのX方向幅は、取出口25Aよりも広くされている。開口12Aの上端(+Z方向端)は、取出口25Aの下端(-Z方向端)と通じている。なお、開口12AのX方向中央の位置と、取出口25AのX方向中央の位置が一致している。また、開口12AのY方向中央の位置と、取出口25AのY方向中央の位置が一致している。
また、開口12AのX方向幅は、取出口25AのX方向幅よりも広く、且つ、底壁25の上に積み重ねられた状態のチューブ100のX方向幅よりも狭くされている。開口12AのY方向長さは、取出口25AのY方向長さ以上の長さとされている。したがって、開口12AのY方向長さは、底壁25の上に積み重ねられた状態のチューブ100のY方向長さ(チューブ100の軸方向長さ)よりも長くされている。
(付与部14)
付与部14は、収容部20内の最上段のチューブ100に対して下向きの荷重を付与する付与部の一例である。付与部14は、具体的には、図1及び図2に示されるように、錘60と、支持部80と、移動機構40と、を有している。なお、最上段のチューブ100とは、底壁25上に積み重ねられた複数のチューブ100のうち、最も上側(+Z方向側)の位置に配置されたチューブ100である。各図では、適宜、最上段のチューブ100が符号100Aにて示されている。
錘60は、自重により最上段のチューブ100を下側へ押す錘の一例である。具体的には、錘60は、図1及び図2に示されるように、錘本体62と、一対の棒64と、固定部材66と、を有している。
錘本体62は、Y方向へ長くされた棒状に形成されている。錘本体62の下面は、最上段のチューブ100に接触する接触面62Aとされている。この接触面62Aは、Y方向視にて、円弧状(R状)の曲面とされている。
錘本体62のX方向幅は、図3に示されるように、-X方向側の側壁21と+X方向側の側壁23との間の距離よりも狭い幅とされている。具体的には、錘本体62のX方向幅は、張出部22A、24AのX方向幅よりも狭くされている。また、錘本体62のX方向幅は、取出口25AのX方向幅よりも広くされている。
錘本体62のY方向長さは、側壁22の張出部22Aと、側壁24の張出部24Aとの間の距離よりも短くされ、且つ、側壁22における張出部22A以外の部分と、側壁24における張出部24A以外の部分との間の距離よりも長くされている。錘本体62は、Y方向両端部が、側壁22の張出部22A及び側壁24の張出部24Aの内側に位置するように、収容部20の内部に進入可能とされている。
したがって、錘本体62のY方向長さは、チューブ100のY方向長さ(軸方向長さ)よりも長くされている。錘本体62は、最上段のチューブ100に対する軸方向外側(-Y方向側及び+Y方向側)に張り出した状態で、最上段のチューブ100に対して、Y方向の一端部から他端部にわたって接触する。なお、本実施形態では、錘本体62のY方向長さと取出口25AのY方向長さとが同じとされているが、錘本体62のY方向長さは、取出口25AのY方向長さよりも長くてもよいし、取出口25AのY方向長さよりも短くてもよい。
一対の棒64は、図1に示されるように、Z方向(上下方向)へ延び、且つ、Y方向に並んで配置されている。一対の棒64の下端部(-Z方向端部)は、錘本体62に上面に固定されている。固定部材66は、上下方向を厚み方向とする板状に形成されている。固定部材66の下面に一対の棒64の上端部(+Z方向端部)が固定されている。
支持部80は、錘60をZ方向(上下方向)に移動可能(移動自在)に支持する支持部である。支持部80は、図1及び図2に示されるように、支持プレート82、84を有している。
支持プレート82は、図2に示されるように、Y方向視にてL字状に形成されている。具体的には、支持プレート82は、Z方向(上下方向)を厚み方向とする板部82Aと、板部82Aの-X方向端部から上方へ延び、且つX方向を厚み方向とする板部82Bと、を有している。
一対の棒64は、Z方向(上下方向)へ移動可能に板部82AをZ方向(上下方向)に貫通している。これにより、錘本体62に対して上方への外力(例えば、収容部20に収容されたチューブ100からの反力)が作用すると、錘60が板部82Aに対して上昇した状態となる。板部82Aに対して上昇した錘60に作用する外力が、作用しなくなると、錘60の自重により錘60が降下し、固定部材66が板部82Aに支持されることで、錘60の板部82Aに対する降下が制限される。なお、本実施形態において、「上昇」とは、+Z方向(上方)へ移動させることである。また、本実施形態において、「降下」とは、-Z方向(下方)へ移動させることである。
支持プレート84は、Y方向視にて逆L字状に形成されている。支持プレート84は、X方向を厚み方向とする板部84Aと、板部84Aの+Z方向端部(上端部)から-X方向へ延び、且つZ方向(上下方向)を厚み方向とする板部84Bと、を有している。板部84Aは、支持プレート82の板部82Bに固定されている。
移動機構40は、錘60をZ方向(上下方向)及びX方向へ移動させる移動機構である。具体的には、移動機構40は、シリンダ41、42と、を有している。
シリンダ41は、シリンダ本体41Bと、ロッド41Aと、を有している。シリンダ本体41Bは、X方向へ移動可能に台12上に配置されている。ロッド41Aは、シリンダ本体41Bから+Z方向(上方)へ延び出ている。このロッド41Aは、空気圧や油圧等の圧力により、Z方向(上下方向)に伸縮する。
シリンダ41のロッド41Aの先端部は、支持プレート84の板部84Bの下面に固定されている。シリンダ41は、ロッド41Aを伸縮させることで、支持部80及び錘60を上下方向へ移動させる。
具体的には、ロッド41Aの伸縮により、錘60は、錘本体62が収容部20の内部に進入する進入位置(図6及び図7に示す位置)と、錘本体62が収容部20に対する+Z方向側(上側)に位置する上方位置(図2、図5、図8、図9及び図10に示す位置)と、に移動される。
付与部14では、錘60は、固定部材66が板部82Aに支持された状態で、シリンダ41のロッド41Aの伸長により固定部材66が持上げられることで、上方位置へ移動する。
また、錘60は、固定部材66が板部82Aに支持された状態で、シリンダ41のロッド41Aが縮むことで降下して、進入位置へ移動する。このとき、錘本体62が収容部20の底壁25の上面に接触した場合の固定部材66の位置よりも、支持プレート82の板部82Aは降下する。したがって、固定部材66は、進入位置において、固定部材66は、支持プレート82の板部82Aの上面よりも上側に位置する。すなわち、錘60は、進入位置において、固定部材66が板部82Aから離れた状態となる(図6及び図7参照)。これにより、錘60は、進入位置において、最上段のチューブ100に載ると共に、該チューブ100を自重により下側へ押す。
シリンダ42は、図2に示されるように、シリンダ本体42Bと、ロッド42Aと、を有している。シリンダ本体42Bは、台12上に固定されている。
ロッド42Aは、シリンダ本体42Bから+X方向へ延び出ている。このロッド42Aは、空気圧や油圧等の圧力により、X方向に伸縮する。
シリンダ42のロッド42Aの先端部は、シリンダ41のシリンダ本体41Bに固定されている。シリンダ42は、ロッド42Aを伸縮させることで、シリンダ41、支持部80及び錘60をX方向へ移動させる。
具体的には、ロッド41Aの伸縮により、錘60は、前述の上方位置(図2、図5、図8、図9及び図10に示す位置)と、錘本体62が収容部20に対する-X方向に退避した退避位置(図4に示す位置)と、に移動される。なお、シリンダ42は、錘60が進入位置(図6及び図7に示す位置)に位置する状態では作動が禁止される構成とされている。
(台15及び搬送部70)
台15は、取出部13によって収容部20から取り出されたチューブ100が置かれる台である。台15は、Z方向(上下方向)を厚み方向とする板状に形成されている。台15は、図1に示されるように、台12及び収容部20に対する+Y方向(側方の一例)に配置されている。この台15は、図2に示されるように、台12に対する-Z方向側(下方側)に配置されている。
台15には、図1に示されるように、後述の吸着部32が入り込む切欠部15Aが形成されている。切欠部15Aは、台15を上下方向に貫通し、且つ-Y方向側が開口している。チューブ100を吸着した吸着部32が切欠部15Aに入り込んだ状態で、チューブ100に対する吸着を解除し、且つ吸着部32が降下することで、切欠部15Aにまたがってチューブ100が、台15の上面に置かれる(図11参照)。
搬送部70は、台15に置かれたチューブ100を搬送する搬送部である。搬送部70は、具体的には、図1に示されるように、吸着ヘッド72と、支持部74と、移動機構76と、を有している。吸着ヘッド72は、台15に置かれたチューブ100を搬送する搬送部材の一例である。具体的には、吸着ヘッド72は、吸引により、チューブ100を吸着するヘッドである。吸着ヘッド72の下面は、チューブ100を吸着する吸着面72Aとされている。吸着ヘッド72は、吸着面72Aにチューブ100を吸着することで、チューブ100を保持する。この吸着ヘッド72は、Y方向に長くされた角柱形状に形成されている。
支持部74は、吸着ヘッド72を支持する機能を有している。支持部74は、Z方向(上下方向)を厚み方向とする板状の支持プレート74A、74Bを有している。支持プレート74Aの上面に、支持プレート74Bの下面が固定されている。支持部74は、吸着ヘッド72をZ方向(上下方向)に移動可能に支持している。吸着ヘッド72は、圧縮バネ74Cによって-Z方向(下方)へ押されている。
移動機構76は、シリンダ78と、シリンダ78を移動させる移動部79と、を有している。シリンダ78は、シリンダ本体78Bと、ロッド78Aと、を有している。ロッド78Aは、シリンダ本体78Bから-Z方向(下方)へ延び出ている。このロッド78Aは、空気圧や油圧等の圧力により、Z方向(上下方向)に伸縮する。
シリンダ78のロッド78Aの先端部は、支持部74の支持プレート74Bの上面に固定されている。シリンダ78は、ロッド78Aを伸縮させることで、吸着ヘッド72及び、吸着ヘッド72に吸着されたチューブ100をZ方向(上下方向)へ移動させる。
移動部79は、一例として、シリンダ78をX方向に沿った軸周りに90度回転させる回転部で構成されている。移動部79は、具体的には、吸着ヘッド72の下面が-Z方向を向いた状態から、+Y方向を向く状態に回転させる。
さらに、台15は、図1、図11及び図12に示されるように、台15に置かれたチューブ100を位置決めする位置決部50を有している。位置決部50は、搬送部70の吸着ヘッド72が吸着により、チューブ100を保持する保持位置(図12に示す位置)にチューブ100を位置決めする。具体的には、位置決部50は、位置決部材51と、移動機構53と、一対の位置決部材52と、移動機構54と、を有している。
位置決部材51は、チューブ100をY方向に位置決めする位置決部材である。位置決部材51は、Y方向を厚み方向とする板状とされ、且つ、Y方向視にてZ方向(上下方向)に長くされた矩形状に形成されている。この位置決部材51は、台15に形成された矩形孔15B内に配置され、且つ、台15に対する+Z方向(上方)へ延び出ている。
なお、矩形孔15Bは、切欠部15Aに対する-X方向側で、切欠部15Aの+Y方向側部分に沿って配置されている。矩形孔15Bは、平面視にて、Y方向に長くされた矩形状に形成されている。
そして、位置決部材51は、Y方向に移動可能に台15に設けられている。移動機構53は、矩形孔15B内で位置決部材51をY方向に移動させる。移動機構53は、一例として、空気圧や油圧等の圧力により、位置決部材51をY方向に移動させるシリンダで構成されている。位置決部材51は、移動機構53によってY方向へ移動することで、台15の上面に置かれたチューブ100の+Y方向端部に接触して、チューブ100をY方向に位置決めする。
一対の位置決部材52は、チューブ100をX方向に位置決めする位置決部材である。一対の位置決部材52は、Y方向に間隔をおいて配置されている。位置決部材52は、切欠部15Aに対する+X方向側にX方向に移動可能に配置されている。具体的には、台15にX方向に沿って形成された溝部15Cに取り付けられ連結部材56に一対の位置決部材52が固定されることで、位置決部材52はX方向に移動可能とされている。位置決部材52は、Y方向が厚み方向とされた板状に形成され、かつ、+Z方向端部(上端部)が-X方向へ張り出している。なお、連結部材56は、X方向を厚み方向とする板状に形成されている。
移動機構54は、一例として、ロッド54Aを有するシリンダで構成されている。ロッド54Aは、連結部材56を介して、位置決部材52に固定されている。移動機構54では、空気圧や油圧等の圧力により、ロッド54AをX方向に伸縮することで、位置決部材52をX方向へ移動させる。一対の位置決部材52は、移動機構54によってX方向へ移動することで、台15の上面に置かれたチューブ100の+X方向の側面に対して、側面52Aが接触して、チューブ100をX方向に位置決めする。
このように、位置決部50では、位置決部材51及び位置決部材52によって、チューブ100をY方向及びX方向に位置決めすることで、吸着ヘッド72がチューブ100を保持する保持位置(図12に示す位置)に、チューブ100を位置決めする。
(取出部13)
取出部13は、収容部20内の最下段のチューブ100を取出口25Aから収容部20の下へ取り出す取出部の一例である。取出部13は、具体的には、図2に示されるように、吸着機構30と、移動機構39と、を有している。なお、最下段のチューブ100とは、底壁25上に積み重ねられた複数のチューブ100のうち、最も下の位置(すなわち、底壁25に接触する位置)に配置されたチューブ100である。各図では、適宜、最下段のチューブ100が符号100Bにて示されている。
吸着機構30は、図2に示されるように、吸着部32と、吸引部36と、を有している。吸着部32は、収容部20内の最下段のチューブ100を吸着する吸着部の一例である。具体的には、吸着部32は、吸着部本体33と、複数(具体的には、例えば6個(図1参照))の吸着パッド34と、を有している。
吸着部本体33は、図1に示されるように、Y方向に長くされた角柱形状に形成されている。複数の吸着パッド34は、吸着部本体33の上面にY方向に沿って配置されている。各吸着パッド34は、図2に示されるように、吸着部本体33の上面から+Z方向(上方向)へ延び出ている。
各吸着パッド34の上面(先端面)が、チューブ100を吸着する吸着面34Aとされている。吸着面34Aには、チューブ100を吸引する吸引孔34Bが形成されている。吸引孔34Bは、吸着部本体33を-Z方向(下方向)へ貫通している。吸引孔34Bは、吸着部本体33の下面側で吸引管(図示省略)を介して吸引部36と通じている。吸引部36は、一例として、ブロアで構成されている。吸着機構30では、吸引部36を作動させることで、吸引孔34Bを通じて最下段のチューブ100を吸引して、各吸着パッド34の吸着面34Aにチューブ100を吸着する。
吸着パッド34のX方向幅は、図4に示されるように、吸着部本体33のX方向幅よりも狭くされている。吸着パッド34は、吸着部本体33のX方向中央部に配置されている。また、吸着パッド34のX方向幅は、台12の開口12AのX方向幅、及び収容部20の取出口25AのX方向幅よりも狭くされている。これにより、吸着パッド34が、図7及び図8に示されるように、開口12A及び取出口25Aに進入可能となっている。
吸着部本体33のX方向幅は、台12の開口12AのX方向幅よりも狭く、且つ、収容部20の取出口25AのX方向幅よりも広くされている。これにより、吸着部本体33は、開口12Aに進入可能であるが、取出口25Aには進入できない(図7及び図8参照)。
移動機構39は、吸着部32をZ方向(上下方向)及びY方向へ移動させる移動機構である。移動機構39は、具体的には、待機位置(図2、図4、図5及び図6に示す位置)、吸着位置(図7及び図8に示す位置)、取出位置(図9に示す位置)、置き位置(図1に示す位置)及び降下位置(図10に示す位置)に、吸着部32を移動させる。
待機位置(図2、図4、図5及び図6に示す位置)は、吸着部32が待機する位置である。待機位置は、台12及び収容部20に対する下側の位置である。さらに、待機位置は、平面視にて、吸着部32が、台12の開口12A内に納まる位置であって、全ての吸着パッド34が収容部20の取出口25A内に納まる位置である。
吸着位置(図7及び図8に示す位置)は、吸着パッド34が最下段のチューブ100を吸着する位置である。さらに、吸着位置は、吸着パッド34が収容部20の取出口25Aに対して下側から進入し、且つ、吸着部本体33が収容部20の取出口25Aに対して下側から進入した位置である。この吸着位置は、待機位置に対する上方の位置である。
取出位置(図9に示す位置)は、吸着部32で吸着したチューブ100を収容部20の-Z方向(下方)へ取り出すための位置である。取出位置は、台12及び収容部20に対する下側の位置である。すなわち、取出位置は、吸引位置に対する下方の位置である。さらに、取出位置は、待機位置に対する上方の位置である。
置き位置(図1に示す位置)は、収容部20から取り出したチューブ100を台15上に置くための位置である。置き位置は、取出位置に対する+Y方向側の位置である。置き位置と取出位置との高さは、同じとされている。置き位置は、吸着部32が台15の切欠部15A内に配置される位置である。この置き位置では、吸着部32に吸着されたチューブ100が、台15の上方に位置する。
降下位置(図10に示す位置)は、置き位置から降下した位置である。すなわち、置き位置に対する-Z方向側(下方側)の位置である。降下位置と待機位置との高さは同じとされている。すなわち、降下位置は、待機位置に対する+Y方向側の位置である。
なお、移動機構39としては、例えば、吸着部32をY方向及びZ方向に移動させる機構を備えた二軸ロボットが用いられる。
取出部13では、移動機構39は、吸着部32を待機位置(図6に示す位置)から上昇させることで、吸着位置(図7に示す位置)に移動させる。吸着部32は、吸着位置において、吸着パッド34に最下段のチューブ100を吸着する。
なお、付与部14の錘60が最上段のチューブ100に載せられることで、チューブ100に対して下向きの荷重が付与された状態で、吸着部32は、最下段のチューブ100に対する吸着を開始する(図7参照)。すなわち、錘60が進入位置(図7に示す位置)に位置する状態で、吸着部32は、最下段のチューブ100に対する吸着を開始する。
さらに、移動機構39は、吸着部32を吸着位置(図8に示す位置)から降下させることで取出位置(図9に示す位置)に移動させる。これにより、最下段のチューブ100を、取出口25Aを通じて収容部20の下へ取出す。
なお、付与部14の錘60が最上段のチューブ100から退避した状態で、吸着部32は吸着位置から取出位置に移動する(図8参照)。すなわち、錘60が上方位置(図8に示す位置)に位置する状態で、吸着部32は吸着位置から取出位置に移動する
さらに、移動機構39は、吸着部32を取出位置(図9に示す位置)から+Y方向へ移動させることで置き位置(図1に示す位置)に移動させる。これにより、収容部20から取り出された最下段のチューブ100が、+Y方向へ移動する。そして、吸着部32が置き位置に位置する状態において、吸引部36の作動を停止することで、吸着部32による吸着を解除する。
さらに、移動機構39は、吸着部32を置き位置から降下させることで降下位置(図10に示す位置)に移動させる。これにより、収容部20から取り出された最下段のチューブ100が、台15に置かれる。さらに、移動機構39は、吸着部32を降下位置から-Y方向へ移動させることで待機位置に移動させる。
台15に置かれたチューブ100は、具体的には、図11に示されるように、切欠部15Aに対する+X方向側及び-X方向の台15の上面にまたがった状態で、台15上に置かれる。そして、台15上に置かれたチューブ100は、図12に示されるように、-X方向へ移動する一対の位置決部材52によって-X方向側に押され、且つ、-Y方向へ移動する位置決部材51によって-Y方向側に押される。これにより、吸着ヘッド72による予め定められた保持位置に位置決めされる。なお、図12には、二点鎖線にて吸着ヘッド72がチューブ100を保持する位置が示されている。
(本実施形態に係る取出方法)
本実施形態に係る取出方法について説明する。
本取出方法は、供給装置10において収容部20からチューブ100を取出す取出方法である。本取出方法は、具体的には、収容工程と、取出工程と、置き工程と、位置決工程と、を有している。
(収容工程)
収容工程では、図4に示されるように、収容部20の底壁25の上にチューブ100を積み重ねて、該チューブ100を収容部20の内部に収容する。収容工程では、錘60は、退避位置(図4に示す位置)に位置する。これにより、収容部20の上方が開放され、チューブ100を収容する際に、チューブ100が錘60と干渉しにくい。チューブ100の収容は、一例として、作業者の手作業により行われる。
なお、チューブ100が積み重ねられた底壁25の取出口25Aは、X方向幅が当該チューブ100のX方向幅よりも狭くされ、且つ、Y方向長さが当該チューブ100のY方向長さ(軸方向長さ)よりも長くされている(図3参照)。
(取出工程)
取出工程では、最下段のチューブ100を吸着した吸着部32を降下させ、最下段のチューブ100を、取出口25Aを通じて収容部20の下へ取出す。具体的には、取出工程は以下のように行われる。
取出工程では、まず、移動機構40のシリンダ42がロッド42Aを伸長させることで、図5に示されるように、錘60を上方位置に移動させる。さらに、移動機構40のシリンダ41がロッド41Aを縮めることで、図6に示されるように、錘60を進入位置に移動させる。これにより、錘60が、自重によりチューブ100を下側へ押し、最上段のチューブ100に対して下向きの荷重が付与される。
次に、移動機構39(図2参照)が、図7に示されるように、吸着部32を吸着位置に移動させる。これにより、吸着部32の吸着パッド34の吸着面34Aが、最下段のチューブ100の下面に接触する。
次に、錘60が進入位置に位置した状態で、吸引部36(図2参照)を作動させて、最下段のチューブ100に対する吸着部32による吸着を開始する。すなわち、付与部14が最上段のチューブ100に対して下向きの荷重を付与した状態で、最下段のチューブ100に対する吸着部32による吸着を開始する。
次に、移動機構40のシリンダ41がロッド41Aを伸長させることで、図8に示されるように、錘60を上方位置に移動させる。これにより、錘60が最上段のチューブ100から退避する。
次に、錘60が上方位置に位置する状態で、移動機構39(図2参照)が、図9に示されるように、吸着部32を取出位置に移動させる。すなわち、錘60が最上段のチューブ100から退避した状態で、移動機構39(図2参照)が吸着部32を降下させて取出位置に移動させる。これにより、最下段のチューブ100が、取出口25Aを通じて収容部20の下へ取出される。なお、最下段のチューブ100は、X方向中央部が吸着部32に吸着され、取出口25Aを通過する際に、X方向中央部で-Z方向(下方)へ凸になるように変形する。
(置き工程)
置き工程では、取出工程において取出口25Aから収容部20の下へ取出したチューブ100を+Y方向(側方)へ移動させ、吸着部32による吸着を解除して、台15に置く。具体的には、置き工程は以下のように行われる。
置き工程では、まず、移動機構39(図2参照)が、チューブ100を吸着した状態の吸着部32を置き位置に移動させる(図1参照)。次に、吸引部36(図2参照)の作動を停止し、最下段のチューブ100に対する吸着部32の吸着を解除する。
次に、移動機構39(図2参照)が、図10に示されるように、吸着部32を降下位置に移動させる。これにより、収容部20から取り出された最下段のチューブ100が、台15に置かれる。なお、台15に置かれたチューブ100は、図11に示されるように、切欠部15Aに対する+X方向側及び-X方向の台15の上面にまたがった状態で、台15上に置かれる。
(位置決工程)
位置決工程では、置き工程において台15に置かれたチューブ100を、搬送部70がチューブ100を保持する保持位置に位置決めする。具体的には、位置決工程は以下のように行われる。
位置決工程では、台15上に置かれたチューブ100は、図12に示されるように、-X方向へ移動する一対の位置決部材52によって-X方向側に押され、且つ、-Y方向へ移動する位置決部材51によって-Y方向側に押される。これにより、吸着ヘッド72による予め定められた保持位置に位置決めされる。
以上のように、収容工程、取出工程、置き工程、及び位置決工程を経て取り出されたチューブ100は、吸着ヘッド72(図1参照)の吸着面72Aに吸着されることで、吸着ヘッド72に保持される。そして、移動部79が吸着ヘッド72を移動させることで、吸着ヘッド72に保持されたチューブ100が搬送されて、後処理装置へ供給される。
(本実施形態の作用)
本実施形態では、前述のように、収容部20の底壁25の上に積み重ねられたチューブ100のうち、最下段のチューブ100が、当該チューブ100のX方向幅よりもX方向幅が狭くされた取出口25Aを通じて取り出される。
これにより、最下段のチューブ100は変形して取出口25Aを通過するが、最下段の1つ上の段のチューブ100の下面が、底壁25の取出口25Aに対する-X方向側部分と+X方向側部分によって支持される。すなわち、最下段の1つ上の段のチューブ100における-Z方向(下方)の移動が、チューブ100の下面が底壁25に支持されることで、制限される。
このため、最下段の1つ上の段のチューブ100を側壁に押し当てた状態で、最下段のチューブ100を取出す構成(比較例1)に比べ、収容部20から複数のチューブ100が一度に取出されることが抑制される。すなわち、比較例1に比べ、取出部13による1回の取出し動作において、収容部20から複数のチューブ100が取出されることが抑制される。
また、本実施形態では、取出口25AのY方向長さが、チューブ100のY方向長さ(軸方向長さ)よりも長くされている。このため、取出口25AのY方向長さが、チューブ100のY方向長さ(軸方向長さ)以下である構成(比較例2)に比べ、チューブ100を、取出口25Aを通じて取り出した際に、チューブ100の軸方向端部が底壁25に接触しにくい。したがって、比較例2に比べ、チューブ100を、取出口25Aを通じて取り出した際に、チューブ100に傷が入ることが抑制される。
また、本実施形態では、付与部14が最上段のチューブ100に対して下向きの荷重を付与した状態で、最下段のチューブ100に対する吸着部32による吸着を開始する。このため、チューブ100に作用する下向きの荷重がチューブ100の自重のみである構成(比較例3)に比べ、吸着部32の吸着面34Aに最下段のチューブ100が押し付けられる。したがって、比較例3に比べ、吸着部32の吸着不良が抑制される。
また、付与部14は、具体的には、錘60の自重によりチューブ100を下側へ押し、最上段のチューブ100に対して下向きの荷重を付与する。ここで、付与部14が錘60の自重以外の外力をチューブ100に加えてチューブ100を下側へ押す構成(比較例4)の場合では、積み重なったチューブ100の高さが変化すると、チューブ100へ作用する下向きの荷重が変化する場合がある。例えば、圧縮ばねを用いてチューブ100を下側へ押す場合では、積み重なったチューブ100の高さが低くなって、圧縮ばねの圧縮量が減少すると、チューブ100へ作用する下向きの荷重が小さくなる。
これに対して、本実施形態では、錘60の自重により最上段のチューブ100に対して下向きの荷重を付与するので、比較例4に比べ、積み重なったチューブ100の高さが変化しても、チューブ100に作用する下向きの荷重が変化しにくい。
また、本実施形態では、錘60が最上段のチューブ100から退避した状態で、吸着部32を降下させて、最下段のチューブ100を、取出口25Aを通じて収容部20の下へ取出す。ここで、付与部14が最上段のチューブ100に対して下向きの荷重を付与した状態で、最下段のチューブ100を、取出口25Aを通じて収容部20の下へ取出す場合(比較例5)では、最下段のチューブ100が、最下段の1つ上の段のチューブ100と底壁25との間で挟さまれ、移動抵抗を受ける。
これに対して、本実施形態では、錘60が最上段のチューブ100から退避した状態で、最下段のチューブ100が収容部20の下へ取出されるので、比較例5に比べ、最上段のチューブ100が移動抵抗を受けず、最上段のチューブ100の取出し不良が抑制される。
また、本実施形態では、収容部20から取り出された最下段のチューブ100を、吸着部32は台15に置く。ここで、収容部20から取出したチューブ100を吸着部32から吸着ヘッド72へ直接受け渡す場合(比較例6)では、吸着ヘッド72の保持位置に吸着部32が待機する必要があるため、すぐに吸着部32が吸着位置に戻れない。したがって、単位時間当たりに収容部20から取出されるチューブ100の取出し数が少なくなる。
これに対して、本実施形態では、収容部20から取り出された最下段のチューブ100が台15に置かれるので、比較例6に比べ、吸着部32はすぐに吸着位置に戻れる。このため、比較例6に比べ、単位時間当たりに収容部20から取出されるチューブ100の取出し数が多くなる。
また、本実施形態では、位置決部材51及び位置決部材52によって、チューブ100をY方向及びX方向に位置決めすることで、吸着ヘッド72がチューブ100を保持する保持位置に、チューブ100を位置決めする。このため、吸着部32がチューブ100を台15に置いた位置にそのままチューブ100を位置させる場合に比べ、吸着ヘッド72によるチューブ100の保持不良が抑制される。
(変形例)
供給装置10は、収容部20内の最上段のチューブ100に対して下向きの荷重を付与する付与部14を有していたが、付与部14を有さない構成であってもよい。この場合では、チューブ100の自重が、チューブ100に対して下向きの荷重して作用する。
付与部14は、錘60の自重により、最上段のチューブ100を下側へ押していたが、これに限られない。例えば、付与部14としては、バネ等の弾性部材の弾性力を用いて、最上段のチューブ100を下側へ押す構成であってもよい。また、付与部14としては、例えば、風圧により最上段のチューブ100を下側へ押す構成であってもよい。
取出口25AのY方向長さは、底壁25の上に積み重ねられた状態のチューブ100のY方向長さ(チューブ100の軸方向長さ)よりも長くされていたが、これに限られない。例えば、取出口25AのY方向長さは、チューブ100のY方向長さ(チューブ100の軸方向長さ)以下の長さであってもよい。
本実施形態では、錘60が最上段のチューブ100から退避した状態で、吸着部32を降下させて、最下段のチューブ100を、取出口25Aを通じて収容部20の下へ取出していたが、これに限られない。例えば、付与部14が最上段のチューブ100に対して下向きの荷重を付与した状態で、最下段のチューブ100を、取出口25Aを通じて収容部20の下へ取出してもよい。
本実施形態では、収容部20から取り出された最下段のチューブ100を、吸着部32が台15に置いていたが、これに限られない。例えば、収容部20から取出したチューブ100を吸着部32から吸着ヘッド72へ直接受け渡す構成であってもよい。
本実施形態では、位置決部材51及び位置決部材52によって、吸着ヘッド72がチューブ100を保持する保持位置にチューブ100を位置決めしていたが、これに限られない。例えば、吸着部32がチューブ100を台15に置いた位置にそのままチューブ100を位置させて、該チューブ100を吸着ヘッド72が保持する構成であってもよい。
本発明は、上記の実施形態に限るものではなく、その主旨を逸脱しない範囲内において種々の変形、変更、改良が可能である。例えば、上記に示した変形例は、適宜、複数を組み合わせて構成してもよい。
10 供給装置(取出装置の一例)
13 取出部
14 付与部
15 台
20 収容部
25 底壁(底の一例)
25A 取出口(貫通孔の一例)
32 吸着部
50 位置決部
60 錘
72 吸着ヘッド(搬送部材の一例)
100 チューブ(筒体の一例)

Claims (8)

  1. 可撓性の筒体の幅よりも幅が狭く、該筒体の軸方向長さよりも該軸方向に沿った長さが長い貫通孔が底に形成され、該底の上に該筒体が積み重ねられて収容される収容部であって、積み重ねられて収容された該筒体の該軸方向の両端と対向する一対の側壁を有し、該一対の側壁における該軸方向と交差する方向の中央部に、該軸方向の外側に張り出す一対の張出部が形成された収容部と、
    自重により該収容部内の最上段の筒体を下側へ押し、該最上段の筒体との接触面が該軸方向視で円弧状の曲面とされた棒状の錘本体であって、該軸方向長さが該筒体の該軸方向長さよりも長く、両端部が該一対の張出部の内側に位置する錘本体と、
    該収容部の最下段の筒体を吸着した吸着部を降下させ、該貫通孔を通じて該最下段の筒体を該収容部の下へ取出す取出部と、
    を備える取出装置。
  2. 前記取出部は、
    前記錘本体が最上段の筒体を下側に押した状態で、最下段の筒体に対する前記吸着部による吸着を開始し、前記錘本体が前記最上段の筒体から退避した状態で、前記吸着部を降下させて、前記貫通孔を通じて前記最下段の筒体を前記収容部の下へ取出す
    請求項に記載の取出装置。
  3. 前記収容部の側方に配置された台を備え、
    前記取出部は、前記貫通孔を通じて前記収容部の下へ取出した筒体を前記側方へ移動させ、前記吸着部による吸着を解除して前記筒体を前記台に置く
    請求項1又は2に記載の取出装置。
  4. 前記台は、前記台に置かれた前記筒体を搬送する搬送部材が前記筒体を保持する位置に、前記筒体を位置決めする位置決部を有する
    請求項に記載の取出装置。
  5. 可撓性の筒体の幅よりも幅が短く、該筒体の軸方向長さよりも該軸方向に沿った長さが長い貫通孔が底に形成された収容部の前記底の上に、前記筒体を積み重ねて収容する収容工程であって、該収容部は、積み重ねられて収容された該筒体の両端と対向する一対の側壁を有し、該一対の側壁における該軸方向と交差する交差方向の中央部に、該軸方向の外側に張り出す一対の張出部が形成された収容工程と、
    前記収容部の最下段の筒体を吸着した吸着部を降下させ、前記貫通孔を通じて前記最下段の筒体を前記収容部の下へ取出す取出工程と、
    を備え
    該取出工程は、自重により該収容部内の最上段の筒体を下側へ押し、該最上段の筒体との接触面が該軸方向視で円弧状の曲面とされた棒状の錘本体であって、該軸方向長さが該筒体の該軸方向長さよりも長く、両端部が該一対の張出部の内側に位置する錘本体が、該収容部内の最上段の筒体を下側へ押した状態で、該最下段の筒体に対する該吸着部による吸着を開始する取出方法。
  6. 前記取出工程では、
    前記錘本体が前記最上段の筒体から退避した状態で、前記吸着部を降下させて、前記貫通孔を通じて前記最下段の筒体を前記収容部の下へ取出す
    請求項に記載の取出方法。
  7. 前記取出工程において前記貫通孔を通じて前記収容部の下へ取出した筒体を側方へ移動させ、前記吸着部による吸着を解除して、前記収容部の側方に配置された台に置く置き工程を有する
    請求項5又は6に記載の取出方法。
  8. 前記置き工程において前記台に置かれた前記筒体を搬送する搬送部材が前記筒体を保持する位置に、前記筒体を位置決めする位置決工程を有する
    請求項に記載の取出方法。
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