JP7009514B2 - テクスチャの少ないアルミニウム合金物品およびその作製方法 - Google Patents

テクスチャの少ないアルミニウム合金物品およびその作製方法 Download PDF

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Description

関連出願の相互参照
本出願は、2017年6月6日に出願された米国仮出願第62/515,714号の利益及び優先権を主張するものであり、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
本開示は、概して、冶金に関し、より具体的には、金属製造に関する。特定の態様において、本開示は、テクスチャ(例えば、再結晶集合組織)の少ない圧延表面を有する圧延アルミニウム合金物品を提供する。特定の態様において、本開示はまた、かかる物品の作製方法を提供する。特定の他の態様において、本開示は、自動車、輸送機関、電子機器、および産業用途などにおける、かかる物品のさまざまな最終用途を提供する。
アルミニウム合金物品は、強度および耐久性が特に望まれる用途など、多くの異なる用途での使用に望ましい。例えば、アルミニウム合金は、一般的に自動車の構造用途に鋼鉄の代わりに使用される。アルミニウム合金は、一般的に、鋼鉄の約2.8倍密度が低いため、かかる材料を使用することにより、車両の重量が軽減され、燃費が大幅に向上する。それでも、現在利用可能なアルミニウム合金を自動車およびその他の用途に使用するに際し、いくつか課題がある。
かかる課題の1つは、物品の表面上に高度な異方性をもたらす、アルミニウム合金物品の加工(例えば、圧延)中の再結晶集合組織の出現に関する。したがって、アルミニウム合金圧延物品(例えば、アルミニウム合金プレート、アルミニウム合金シェート、およびアルミニウム合金シート)は、加工過程において発生するかなりの量の再結晶集合組織を有し得る。
アルミニウム合金圧延物品のテクスチャ形成は、機械的特性、強度特性、および形成特性を変更し得る。そのため、ほぼ等方性な表面、したがってほぼ均一な表面性状を有するアルミニウム合金圧延物品を提供することが望ましいであろう。本開示は、再結晶集合組織を実質的に含まない表面、またはその一部、を有するアルミニウム物品、並びにかかる物品を作製および使用する方法を提供する。
実施形態という用語および同様の用語は、本開示の主題および以下の「特許請求の範囲」の全てを広く指すように意図されている。これらの用語を含む記述は、本明細書に記載される主題を限定するものでもなく、以下の「特許請求の範囲」の意味または範囲を限定するものでもないと理解されるべきである。本明細書で網羅される本開示の実施形態は、この「発明の概要」ではなく、以下の「特許請求の範囲」によって定義される。この「発明の概要」は、本開示の様々な態様の大まかな概要であり、以下の「発明を実施するための形態」でさらに説明される概念のいくつかを紹介する。この「発明の概要」は、特許請求された主題の重要なまたは本質的な特徴を特定することを意図するものではなく、特許請求される主題の範囲を決定するために単独で使用されることも意図していない。本主題は、本開示の明細書全体の適切な部分、任意のまたは全ての図面および各請求項を参照することによって理解されるべきである。
本開示の実施形態は、再結晶集合組織を実質的に含まない第1の表面部分を含む圧延表面などの圧延表面を含むアルミニウム合金圧延物品を含む。いくつかの非限定的な例では、第1の表面部分は、複数のテクスチャ成分を含む等方性テクスチャなどの、等方性テクスチャを有し得る。例として、異なるテクスチャ成分は、第1の表面部分の約1体積パーセント(vol%)またはそれ未満を構成してもよい。いくつかの態様では、複数のテクスチャ成分は、立方体成分、ゴス成分、真鍮成分、S成分、および銅成分からなる群から選択される表面テクスチャ成分を含む。例えば、一実施形態では、アルミニウム合金圧延物品は、再結晶集合組織を含まないかまたは実質的に含まず、かつ約1体積パーセントまたはそれ未満(すなわち、0~1体積パーセント)の立方体テクスチャ成分、ゴステクスチャ成分、真鍮テクスチャ成分、Sテクスチャ成分、および銅テクスチャ成分を含む、少なくとも一部分を有する圧延表面を含む。
かなりの量の立方体または他のテクスチャ成分を有する表面は、実施形態において、等方性テクスチャを有しない表面に対応していてもよい。言い換えると、かなりの量の立方体または他のテクスチャ成分を含む表面は、長手方向に沿ったまたは短手方向(圧延方向に対して垂直)に沿った場合よりも、表面の長手方向(圧延方向)から対角の(diagonal)方向において低くなるラングフォード係数(R値)を示してもよい。少量の表面テクスチャを有する、またはランダムに表面テクスチャ形成されたアルミニウム合金圧延物品を生成することにより、物品は、ラングフォード係数が長手方向からの角度に応じて大きく変動しない等方性特性を示し得る。
第1の表面部分は、0.80~1.25の、1つ以上の表面テクスチャ比を任意選択に有する。実施形態では、表面テクスチャ比は、第1の表面テクスチャと第2の表面テクスチャとの体積百分率の関係に対応する。いくつかの非限定的な例では、第1の表面部分は、0.80~1.25の立方体成分対真鍮成分比、0.80~1.25の立方体成分対ゴス成分比、0.80~1.25の立方体成分対S成分比、0.80~1.25の立方体成分対銅成分比、0.80~1.25のゴス成分対真鍮成分比、0.80~1.25のゴス成分対S成分比、0.80~1.25のゴス成分対銅成分比、0.80~1.25の真鍮成分対S成分比、0.80~1.25の真鍮成分対銅成分比、0.80~1.25のS成分対銅成分比、0.80~1.25の立方体成分対ゴス成分対真鍮成分比、0.80~1.25の立方体成分対ゴス成分対S成分比、0.80~1.25の立方体成分対ゴス成分対銅成分比、0.80~1.25のゴス成分対真鍮成分対S成分比、0.80~1.25のゴス成分対真鍮成分対銅成分比、0.80~1.25の真鍮成分対S成分対銅成分比、0.80~1.25の立方体成分対ゴス成分対真鍮成分対S成分比、0.80~1.25の立方体成分対ゴス成分対真鍮成分対銅成分比、0.80~1.25のゴス成分対真鍮成分対S成分対銅成分比、または0.80~1.25の立方体成分対ゴス成分対真鍮成分対S成分対銅成分比を有する。異なるテクスチャ成分の量および比率を調整することにより、アルミニウム圧延物品は、より等方的な特性を示してもよい。
いくつかの非限定的な例では、アルミニウム合金圧延物品は、任意の好適な幅または長さを有し得る。任意選択的に、アルミニウム合金圧延物品の合金は、5xxxアルミニウム合金または6xxxアルミニウム合金である。いくつかのさらなる例では、アルミニウム合金圧延物品は、冷間圧延せずに(すなわち、最終ゲージまで熱間圧延して)製造され得る。言い換えると、アルミニウム合金圧延物品は、任意選択的に、最終ゲージまたは厚さへの物品の冷間圧延を使用しないプロセスで形成されてもよい。いくつかの非限定的な例では、本明細書に記載のアルミニウム合金圧延物品は、溶融アルミニウム合金組成物を提供することと、アルミニウム合金鋳造物を形成するために溶融アルミニウム合金組成物を連続鋳造することと、均質化されたアルミニウム合金鋳造物を形成するためにアルミニウム合金鋳造物を均質化することと、7mm以下、例えば、0.01mm~7mm、0.01mm~6mm、0.01mm~5mm、0.01mm~4mm、0.01mm~3mm、または0.01mm~2mmの厚さを有するアルミニウム合金圧延物品を形成するために均質化されたアルミニウム合金鋳造物を圧延することと、を含むプロセスによって形成され得る。有利には、圧延することは、300℃以上、例えば、300℃~550℃の温度で行われてもよい。実施形態において、高温での圧延は、アルミニウム合金圧延物品の再結晶化および関連するテクスチャ形成を防止または低減するために有用であり得る。
いくつかの非限定的な例では、アルミニウム合金圧延物品を作製するための方法は、溶融アルミニウム合金組成物を提供することと、アルミニウム合金鋳造物を形成するために溶融アルミニウム合金組成物を連続鋳造することと、均質化されたアルミニウム合金鋳造物を形成するためにアルミニウム合金鋳造物を均質化することと、7mm以下、例えば、0.01mm~7mm、0.01mm~6mm、0.01mm~5mm、0.01mm~4mm、0.01mm~3mm、または0.01mm~2mmの厚さを有するアルミニウム合金圧延物品を形成するために均質化されたアルミニウム合金鋳造物を圧延することと、を含み、圧延することは、300℃以上、例えば、300℃~550℃の温度で行われる。圧延することに続いて、圧延されたアルミニウム合金圧延物品に対して、任意選択的に、焼入れを行ってもよい。いくつかの例では、直接チル鋳造は使用しない。いくつかの例では、アルミニウム合金圧延物品は、圧延中に最終厚さへと圧延され、後続の冷間圧延プロセスは、アルミニウム合金圧延物品の最終厚さを得るために使用しない。
任意選択的に、アルミニウム合金鋳造物を均質化することは、例えば連続鋳造機から出てきた後に、アルミニウム合金鋳造物の均質化温度を調整することを含む。任意選択的に、均質化温度は、400℃~600℃、450℃~600℃、400℃~500℃、または500℃~600℃である。いくつかの例では、アルミニウム合金鋳造物は、均質化の前(すなわち、鋳造と均質化との間)に400℃未満に冷却されない。他の例では、しかしながら、アルミニウム合金鋳造物は、均質化の前(すなわち、鋳造と均質化との間)に400℃未満に冷却されてもよい。
任意選択的に、均質化されたアルミニウム合金鋳造物を圧延することは、圧延中に圧延温度を調整することを含む。例えば、圧延の開始温度は、任意選択的に、400℃~550℃である。任意選択的に、圧延の出口温度または仕上げ温度は、300℃~500℃である。いくつかの例では、均質化されたアルミニウム合金鋳造物を圧延することは、均質化されたアルミニウム合金の再結晶温度以上の温度を維持することを含む。
いくつかの非限定的な例では、アルミニウム合金圧延物品が本明細書において提供され、そのアルミニウム合金圧延物品は、溶融アルミニウム合金組成物を提供することと、アルミニウム合金鋳造物を形成するために溶融アルミニウム合金組成物を連続鋳造することと、均質化されたアルミニウム合金鋳造物を形成するためにアルミニウム合金鋳造物を均質化することと、7mm以下、例えば、0.01mm~7mm、0.01mm~6mm、0.01mm~5mm、0.01mm~4mm、0.01mm~3mm、または0.01mm~2mmの厚さを有するアルミニウム合金圧延物品を形成するために均質化されたアルミニウム合金鋳造物を圧延することと、を含むプロセスであって、圧延することが、300℃以上、例えば、300℃~550℃の温度で行われる、プロセスによって形成される。いくつかの非限定的な例では、プロセスは、直接チル鋳造を含まない。いくつかのさらなる非限定的な例では、連続鋳造することは、ツインベルト連続鋳造を使用することまたはその使用を含む。いくつかのさらなる非限定的な例では、プロセスは、冷間圧延を含まない。
いくつかの態様では、アルミニウム合金圧延物品は、再結晶集合組織を実質的に含まない第1の表面部分などの、第1の表面部分を含む。任意選択的に、第1の表面部分は、複数のテクスチャ成分を含む等方性テクスチャなどの、等方性テクスチャを有する。例えば、複数のテクスチャ成分の各テクスチャ成分は、第1の表面部分の1体積パーセント未満を任意選択的に構成してもよい。いくつかの例では、アルミニウム合金圧延物品は、圧延方向に対する角度に沿って著しく変化しない(例えば、10%未満、5%未満、または1%未満)R値などの、角度的に均一な(等方性の)ラングフォード係数(R値)を有してもよい。例えば、角度的に均一な圧延アルミニウム物品のR値は、圧延方向に対して平行な方向(長手)、圧延方向に対して垂直な方向(短手)、および長手方向と短手方向との間の方向(対角)において、0%~10%(例えば、0%、1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、または10%)で有利に変化してもよい。
いくつかの非限定的な例では、アルミニウム合金製造物品が本明細書において提供される。アルミニウム合金製造物品は、自動車の車体部品(例えば、構造部品またはアウターパネル)となり得る。アルミニウム合金製造物品は、電子機器のハウジング、航空機の本体部品、輸送機関の本体部品、または容器部品(例えば、貯蔵タンクまたはアルミニウム缶)となり得る。アルミニウム合金製造物品は、再結晶集合組織を含まないかまたは実質的に含まない表面を有するアルミニウム合金圧延物品に対してスタンピング、絞り、または他の成形プロセスを施すことを含む技術などによって、再結晶集合組織を含まないかまたは実質的に含まない表面を有するアルミニウム合金圧延物品から任意選択的に形成されてもよい。
本明細書は、以下の添付の図面を参照するが、異なる図面における同様の参照番号の使用は、同様または類似の構成要素を例示することを意図している。
本開示の特定の態様による、アルミニウム合金圧延物品を作製する方法および作製するためのシステムを示す概略図である。 本開示の特定の態様に従って製造されたアルミニウム合金の立方体テクスチャ成分および真鍮テクスチャ成分を比較したグラフである。 本開示の特定の態様に従って製造されたアルミニウム合金の立方体テクスチャ成分、ゴステクスチャ成分、真鍮テクスチャ成分、Sテクスチャ成分、および銅テクスチャ成分を比較した、AA6451合金のグラフである。 本開示の特定の態様に従って製造されたアルミニウム合金の立方体テクスチャ成分、ゴステクスチャ成分、真鍮テクスチャ成分、Sテクスチャ成分、および銅テクスチャ成分を比較した、AA6111合金のグラフである。 本開示の特定の態様に従って製造されたアルミニウム合金の立方体テクスチャ成分、ゴステクスチャ成分、真鍮テクスチャ成分、Sテクスチャ成分、および銅テクスチャ成分を比較した、AA5754合金のグラフである。
本開示の特定の態様および特徴は、等方性表面テクスチャを有するアルミニウム合金物品に関する。等方性表面テクスチャを有するアルミニウム合金物品は、等方性の機械的特性をさらに有し、高成形性のアルミニウム合金物品を提供し得る。本開示のさらなる態様および特徴は、等方性表面テクスチャを有するアルミニウム合金物品を製造する方法に関する。本開示の尚さらなる態様および特徴は、等方性表面テクスチャを有するアルミニウム合金圧延物品を含む。
定義および説明
本明細書で使用される「発明」、「その発明」、「この発明」、および「本発明」という用語は、本特許出願および以下の「特許請求の範囲」の主題の全てを広く参照することが意図されている。これらの用語を含有する記述は、本明細書に記載の主題を限定するものではなく、または以下の「特許請求の範囲」の意味もしくは範囲を限定するものではないことが理解されるべきである。
この説明では、例えば「系」または「6xxx」などのアルミニウム工業記号によって識別された合金を参照する。アルミニウムおよびその合金の命名および識別に最も一般的に使用されている番号記号システムを理解するために、「International Alloy Designations and Chemical Composition Limits for Wrought Aluminum and Wrought Aluminum Alloys」または「Registration Record of Aluminum Association Alloy Designations and Chemical Compositions Limits for Aluminum Alloys in the Form of Castings and Ingot」を参照されたい(いずれもアルミニウム工業会によって発行されている)。
アルミニウム合金は、それらの元素組成に関して、合金の総重量に基づく重量百分率(wt%)で記載され得る。各合金の特定の例において、残部はアルミニウムであり、不純物の合計に対する最大wt%は0.15%である。
本明細書で開示される全ての範囲は、その中に包括される任意および全ての部分範囲を包含すると理解される。例えば、「1~10」と記載された範囲は、最小値1と最大値10との間の(およびそれらを含む)任意および全ての部分範囲、すなわち、最小値の1またはそれ以上、例えば、1~6.1で始まり、最大値の10またはそれ以下、例えば、5.5~10で終わる全ての部分範囲を含むと考慮されるべきである。
本明細書で使用される場合、「a」、「an」、または「the」の意味は、文脈上他に明確に指示されない限り、単数および複数の言及を含む。
本明細書で使用される場合、プレートは、一般に、約15mmを超える厚さを有する。例えば、プレートは、約15mmもしくはそれを超える、約20mmもしくはそれを超える、約25mmもしくはそれを超える、約30mmもしくはそれを超える、約35mmもしくはそれを超える、約40mmもしくはそれを超える、約45mmもしくはそれを超える、約50mmもしくはそれを超える、または約100mmもしくはそれを超える厚さを有するアルミニウムまたはアルミニウム合金製品もしくは物品を指してもよい。
本明細書で使用される場合、シェート(シートプレートとも称される)は、一般に、約4mm~約15mmの厚さを有する。例えば、シェートは、約4mm、約5mm、約6mm、約7mm、約8mm、約9mm、約10mm、約11mm、約12mm、約13mm、約14mm、または約15mmの厚さを有してもよい。
本明細書で使用される場合、シートは、一般に、約4mm未満の厚さを有するアルミニウム(またはアルミニウム合金)鋳造製品または物品を指す。例えば、シートは、約4mm未満、約3mm未満、約2mm未満、約1mm未満、約0.5mm未満、約0.3mm未満(例えば、約0.2mm)、または0.2mm~4mmの厚さを有してもよい。
本出願では、合金の調質度または状態について言及するものとする。最も一般的に使用される合金の調質度の記載の理解のために、「American National Standards(ANSI)H35 on Alloy and Temper Designation Systems」を参照されたい。F状態または調質度は、製造されたままのアルミニウム合金を指す。本明細書においてH調質度とも称されるHxx状態または調質度は、熱処理(例えば、アニーリング)を伴うかまたは伴わない冷間圧延後の非熱処理アルミニウム合金を指す。好適なH調質度としては、HX1、HX2、HX3、HX4、HX5、HX6、HX7、HX8、またはHX9調質度が挙げられる。T1状態または調質度は、熱間加工から冷却され、自然に(例えば、室温で)エイジングさせたアルミニウム合金を指す。T2状態または調質度は、熱間加工から冷却され、冷間加工され、自然にエイジングさせたアルミニウム合金を指す。T3状態または調質度は、溶体化処理され、冷間加工され、自然にエイジングさせたアルミニウム合金を指す。T4状態または調質度は、溶体化処理され、自然にエイジングさせたアルミニウム合金を指す。T5状態または調質度は、熱間加工から冷却され、人工的に(高温で)エイジングさせたアルミニウム合金を指す。T6状態または調質度は、溶体化処理され、人工的にエイジングさせたアルミニウム合金を指す。T7状態または調質度は、溶体化処理され、人工的に過剰にエイジングさせたアルミニウム合金を指す。T8x状態または調質度は、溶体化処理され、冷間加工され、人工的にエイジングさせたアルミニウム合金を指す。T9状態または調質度は、溶体化処理され、人工的にエイジングさせ、冷間加工されたアルミニウム合金を指す。W状態または調質度は、溶体化熱処理後のアルミニウム合金を指す。
本明細書で使用される場合、「表面テクスチャを実質的に含まない」という用語は、調製された金属プレート、シェート、またはシートの表面の全体または一部分の特徴を指し、立方体テクスチャ成分、ゴステクスチャ成分、真鍮テクスチャ成分、Sテクスチャ成分、または銅テクスチャ成分はいずれも、調製された金属プレート、シェート、またはシートの表面の一部分において見られる支配的なテクスチャ成分ではない。例えば、表面テクスチャを実質的に含まない表面は、例えば約1体積パーセントもしくはそれ未満または約1面積パーセントもしくはそれ未満の、低い体積率または面積率の立方体テクスチャ成分、ゴステクスチャ成分、真鍮テクスチャ成分、Sテクスチャ成分、および銅テクスチャ成分を有してもよい。
本明細書で使用される場合、「均一な薄化」という用語は、圧延変形を指し、調製された金属プレート、シェート、またはシートの厚さは、圧延中に減少し、調製された金属プレート、シェート、またはシートの第1の部分の厚さは、調製された金属プレート、シェート、またはシートの任意の他の部分の厚さの±2%以内にとどまる。いくつかの場合には、均一な薄化は、異なる方向(例えば、長手方向(圧延方向)、短手方向(圧延方向に対して垂直)、または対角方向(短手方向と長手方向との間の方向)に沿って引張応力を受ける際の、調製された金属プレート、シェート、またはシートの厚さの減少の均一性を指してもよい。任意選択的に、均一な薄化が施される材料は、角度(すなわち、圧延方向からの角度)に応じて大きく変動しないラングフォード係数(R値)を有してもよい。
本明細書で使用される場合、「鋳造製品」「鋳造金属製品」、「鋳造アルミニウム製品」、「鋳造アルミニウム合金製品」、「アルミニウム合金鋳造製品」などの用語は、交換可能であり、直接チル鋳造(直接チル共鋳造を含む)、半連続鋳造、連続鋳造(例えば、ツインベルト鋳造機、ツインロール鋳造機、ブロック鋳造機、もしくは任意の他の連続鋳造機を使用することによるものを含む)、電磁鋳造、ホットトップ鋳造、または任意の他の鋳造方法によって製造された製品を指してもよい。
アルミニウム合金圧延物品
アルミニウム合金圧延物品の表面
いくつかの非限定的な例では、圧延表面を有するアルミニウム合金圧延物品は、0%~1%の体積分率などの低い体積分率の立方体テクスチャ成分、ゴステクスチャ成分、真鍮テクスチャ成分、Sテクスチャ成分、および銅テクスチャ成分を有するか、または再結晶集合組織を実質的に含まない、少なくとも第1の表面部分を有し得る。本開示の文脈において、再結晶集合組織を実質的に含まない表面部分とは、表面部分として定義された領域にわたって均一である表面部分を指し、いずれの再結晶集合組織成分も支配的ではない。いくつかの非限定的な例では、0%~1%の体積分率などの低い体積分率の立方体テクスチャ成分、ゴステクスチャ成分、真鍮テクスチャ成分、Sテクスチャ成分、および銅テクスチャ成分を有するか、または再結晶集合組織を実質的に含まない、表面部分とは、表面部分の全体的なラングフォード係数が等方的(すなわち、実質的に角度依存ではないかまたは実質的に角度的に均一)となるように、角度依存したラングフォード係数を示す再結晶集合組織がほんの少量だけ存在している表面部分を指してもよい。いくつかの非限定的な例では、表面部分は、等方性テクスチャを有し得、等方性テクスチャは、複数のテクスチャ成分を含み、各テクスチャ成分は、表面部分の1体積パーセント(vol%)未満を構成する。いくつかの態様では、複数のテクスチャ成分は、立方体成分、ゴス成分、真鍮成分、S成分、および銅成分からなる群から選択される表面テクスチャ成分を含む。
いくつかの場合には、本明細書に記載のアルミニウム合金圧延物品は、各テクスチャ成分間の比率として記載される等方性表面テクスチャを有し得る。いくつかの非限定的な例では、表面部分は、0.80~1.25の立方体成分対真鍮成分比(同様に、真鍮成分対立方体成分比)を有し得る。例えば、表面部分は、0.80、0.81、0.82、0.83、0.84、0.85、0.86、0.87、0.88、0.89、0.90、0.91、0.92、0.93、0.94、0.95、0.96、0.97、0.98、0.99、1.00、1.01、1.02、1.03、1.04、1.05、1.06、1.07、1.08、1.09、1.10、1.11、1.12、1.13、1.14、1.15、1.16、1.17、1.18、1.19、1.20、1.21、1.22、1.23、1.24、または1.25の立方体成分対真鍮成分比を有し得る。いくつかの例では、立方体成分対真鍮成分比は、1.00未満であり得る。
いくつかの非限定的な例では、表面部分は、0.80~1.25の立方体成分対ゴス成分比(同様に、ゴス成分対立方体成分比)を有し得る。例えば、表面部分は、0.80、0.81、0.82、0.83、0.84、0.85、0.86、0.87、0.88、0.89、0.90、0.91、0.92、0.93、0.94、0.95、0.96、0.97、0.98、0.99、1.00、1.01、1.02、1.03、1.04、1.05、1.06、1.07、1.08、1.09、1.10、1.11、1.12、1.13、1.14、1.15、1.16、1.17、1.18、1.19、1.20、1.21、1.22、1.23、1.24、または1.25の立方体成分対ゴス成分比を有し得る。いくつかの例では、立方体成分対ゴス成分比は、1.00未満であり得る。
いくつかの非限定的な例では、表面部分は、0.80~1.25の立方体成分対S成分比(同様に、S成分対立方体成分比)を有し得る。例えば、表面部分は、0.80、0.81、0.82、0.83、0.84、0.85、0.86、0.87、0.88、0.89、0.90、0.91、0.92、0.93、0.94、0.95、0.96、0.97、0.98、0.99、1.00、1.01、1.02、1.03、1.04、1.05、1.06、1.07、1.08、1.09、1.10、1.11、1.12、1.13、1.14、1.15、1.16、1.17、1.18、1.19、1.20、1.21、1.22、1.23、1.24、または1.25の立方体成分対S成分比を有し得る。いくつかの例では、立方体成分対S成分比は、1.00未満であり得る。
いくつかの非限定的な例では、表面部分は、0.80~1.25の立方体成分対銅成分比(同様に、銅成分対立方体成分比)を有し得る。例えば、表面部分は、0.80、0.81、0.82、0.83、0.84、0.85、0.86、0.87、0.88、0.89、0.90、0.91、0.92、0.93、0.94、0.95、0.96、0.97、0.98、0.99、1.00、1.01、1.02、1.03、1.04、1.05、1.06、1.07、1.08、1.09、1.10、1.11、1.12、1.13、1.14、1.15、1.16、1.17、1.18、1.19、1.20、1.21、1.22、1.23、1.24、または1.25の立方体成分対銅成分比を有し得る。いくつかの例では、立方体成分対銅成分比は、1.00未満であり得る。
いくつかの非限定的な例では、表面部分は、0.80~1.25のゴス成分対真鍮成分比を有し得る。例えば、表面部分は、0.80、0.81、0.82、0.83、0.84、0.85、0.86、0.87、0.88、0.89、0.90、0.91、0.92、0.93、0.94、0.95、0.96、0.97、0.98、0.99、1.00、1.01、1.02、1.03、1.04、1.05、1.06、1.07、1.08、1.09、1.10、1.11、1.12、1.13、1.14、1.15、1.16、1.17、1.18、1.19、1.20、1.21、1.22、1.23、1.24、または1.25のゴス成分対真鍮成分比(同様に、真鍮成分対ゴス成分比)を有し得る。いくつかの例では、ゴス成分対真鍮成分比は、1.00未満であり得る。
いくつかの非限定的な例では、表面部分は、0.80~1.25のゴス成分対S成分比(同様に、S成分対ゴス成分比)を有し得る。例えば、表面部分は、0.80、0.81、0.82、0.83、0.84、0.85、0.86、0.87、0.88、0.89、0.90、0.91、0.92、0.93、0.94、0.95、0.96、0.97、0.98、0.99、1.00、1.01、1.02、1.03、1.04、1.05、1.06、1.07、1.08、1.09、1.10、1.11、1.12、1.13、1.14、1.15、1.16、1.17、1.18、1.19、1.20、1.21、1.22、1.23、1.24、または1.25のゴス成分対S成分比を有し得る。いくつかの例では、ゴス成分対S成分比は、1.00未満であり得る。
いくつかの非限定的な例では、表面部分は、0.80~1.25のゴス成分対銅成分比(同様に、銅成分対ゴス成分比)を有し得る。例えば、表面部分は、0.80、0.81、0.82、0.83、0.84、0.85、0.86、0.87、0.88、0.89、0.90、0.91、0.92、0.93、0.94、0.95、0.96、0.97、0.98、0.99、1.00、1.01、1.02、1.03、1.04、1.05、1.06、1.07、1.08、1.09、1.10、1.11、1.12、1.13、1.14、1.15、1.16、1.17、1.18、1.19、1.20、1.21、1.22、1.23、1.24、または1.25のゴス成分対銅成分比を有し得る。いくつかの例では、ゴス成分対銅成分比は、1.00未満であり得る。
いくつかの非限定的な例では、表面部分は、0.80~1.25の真鍮成分対S成分比(同様に、S成分対真鍮成分比)を有し得る。例えば、表面部分は、0.80、0.81、0.82、0.83、0.84、0.85、0.86、0.87、0.88、0.89、0.90、0.91、0.92、0.93、0.94、0.95、0.96、0.97、0.98、0.99、1.00、1.01、1.02、1.03、1.04、1.05、1.06、1.07、1.08、1.09、1.10、1.11、1.12、1.13、1.14、1.15、1.16、1.17、1.18、1.19、1.20、1.21、1.22、1.23、1.24、または1.25の真鍮成分対S成分比を有し得る。いくつかの例では、真鍮成分対S成分比は、1.00未満であり得る。
いくつかの非限定的な例では、表面部分は、0.80~1.25の真鍮成分対銅成分比(同様に、銅成分対真鍮成分比)を有し得る。例えば、表面部分は、0.80、0.81、0.82、0.83、0.84、0.85、0.86、0.87、0.88、0.89、0.90、0.91、0.92、0.93、0.94、0.95、0.96、0.97、0.98、0.99、1.00、1.01、1.02、1.03、1.04、1.05、1.06、1.07、1.08、1.09、1.10、1.11、1.12、1.13、1.14、1.15、1.16、1.17、1.18、1.19、1.20、1.21、1.22、1.23、1.24、または1.25の真鍮成分対銅成分比を有し得る。いくつかの例では、真鍮成分対銅成分比は、1.00未満であり得る。
いくつかの非限定的な例では、表面部分は、0.80~1.25のS成分対銅成分比(同様に、銅成分対S成分比)を有し得る。例えば、表面部分は、0.80、0.81、0.82、0.83、0.84、0.85、0.86、0.87、0.88、0.89、0.90、0.91、0.92、0.93、0.94、0.95、0.96、0.97、0.98、0.99、1.00、1.01、1.02、1.03、1.04、1.05、1.06、1.07、1.08、1.09、1.10、1.11、1.12、1.13、1.14、1.15、1.16、1.17、1.18、1.19、1.20、1.21、1.22、1.23、1.24、または1.25のS成分対銅成分比を有し得る。いくつかの例では、S成分対銅成分比は、1.00未満であり得る。
いくつかの非限定的な例では、表面部分は、0.80~1.25の立方体成分対ゴス成分対真鍮成分比(または立方体成分、ゴス成分、および真鍮成分を含む任意の好適な比率)を有し得る。例えば、表面部分は、0.80、0.81、0.82、0.83、0.84、0.85、0.86、0.87、0.88、0.89、0.90、0.91、0.92、0.93、0.94、0.95、0.96、0.97、0.98、0.99、1.00、1.01、1.02、1.03、1.04、1.05、1.06、1.07、1.08、1.09、1.10、1.11、1.12、1.13、1.14、1.15、1.16、1.17、1.18、1.19、1.20、1.21、1.22、1.23、1.24、または1.25の立方体成分対ゴス成分対真鍮成分比を有し得る。いくつかの例では、立方体成分対ゴス成分対真鍮成分比は、1.00未満であり得る。
いくつかの非限定的な例では、表面部分は、0.80~1.25の立方体成分対ゴス成分対S成分比(または立方体成分、ゴス成分、およびS成分を含む任意の好適な比率)を有し得る。例えば、表面部分は、0.80、0.81、0.82、0.83、0.84、0.85、0.86、0.87、0.88、0.89、0.90、0.91、0.92、0.93、0.94、0.95、0.96、0.97、0.98、0.99、1.00、1.01、1.02、1.03、1.04、1.05、1.06、1.07、1.08、1.09、1.10、1.11、1.12、1.13、1.14、1.15、1.16、1.17、1.18、1.19、1.20、1.21、1.22、1.23、1.24、または1.25の立方体成分対ゴス成分対S成分比を有し得る。いくつかの例では、立方体成分対ゴス成分対S成分比は、1.00未満であり得る。
いくつかの非限定的な例では、表面部分は、0.80~1.25の立方体成分対ゴス成分対銅成分比(または立方体成分、ゴス成分、および銅成分を含む任意の好適な比率)を有し得る。例えば、表面部分は、0.80、0.81、0.82、0.83、0.84、0.85、0.86、0.87、0.88、0.89、0.90、0.91、0.92、0.93、0.94、0.95、0.96、0.97、0.98、0.99、1.00、1.01、1.02、1.03、1.04、1.05、1.06、1.07、1.08、1.09、1.10、1.11、1.12、1.13、1.14、1.15、1.16、1.17、1.18、1.19、1.20、1.21、1.22、1.23、1.24、または1.25の立方体成分対ゴス成分対銅成分比を有し得る。いくつかの例では、立方体成分対ゴス成分対銅成分比は、1.00未満であり得る。
いくつかの非限定的な例では、表面部分は、0.80~1.25のゴス成分対真鍮成分対S成分比(またはゴス成分、真鍮成分、およびS成分を含む任意の好適な比率)を有し得る。例えば、表面部分は、0.80、0.81、0.82、0.83、0.84、0.85、0.86、0.87、0.88、0.89、0.90、0.91、0.92、0.93、0.94、0.95、0.96、0.97、0.98、0.99、1.00、1.01、1.02、1.03、1.04、1.05、1.06、1.07、1.08、1.09、1.10、1.11、1.12、1.13、1.14、1.15、1.16、1.17、1.18、1.19、1.20、1.21、1.22、1.23、1.24、または1.25のゴス成分対真鍮成分対S成分比を有し得る。いくつかの例では、ゴス成分対真鍮成分対S成分比は、1.00未満であり得る。
いくつかの非限定的な例では、表面部分は、0.80~1.25のゴス成分対真鍮成分対銅成分比(またはゴス成分、真鍮成分、および銅成分を含む任意の好適な比率)を有し得る。例えば、表面部分は、0.80、0.81、0.82、0.83、0.84、0.85、0.86、0.87、0.88、0.89、0.90、0.91、0.92、0.93、0.94、0.95、0.96、0.97、0.98、0.99、1.00、1.01、1.02、1.03、1.04、1.05、1.06、1.07、1.08、1.09、1.10、1.11、1.12、1.13、1.14、1.15、1.16、1.17、1.18、1.19、1.20、1.21、1.22、1.23、1.24、または1.25のゴス成分対真鍮成分対銅成分比を有し得る。いくつかの例では、ゴス成分対真鍮成分対銅成分比は、1.00未満であり得る。
いくつかの非限定的な例では、表面部分は、0.80~1.25の真鍮成分対S成分対銅成分比(または真鍮成分、S成分、および銅成分を含む任意の好適な比率)を有し得る。例えば、表面部分は、0.80、0.81、0.82、0.83、0.84、0.85、0.86、0.87、0.88、0.89、0.90、0.91、0.92、0.93、0.94、0.95、0.96、0.97、0.98、0.99、1.00、1.01、1.02、1.03、1.04、1.05、1.06、1.07、1.08、1.09、1.10、1.11、1.12、1.13、1.14、1.15、1.16、1.17、1.18、1.19、1.20、1.21、1.22、1.23、1.24、または1.25の真鍮成分対S成分対銅成分比を有し得る。いくつかの例では、真鍮成分対S成分対銅成分比は、1.00未満であり得る。
いくつかの非限定的な例では、表面部分は、0.80~1.25の立方体成分対ゴス成分対真鍮成分対S成分比(または立方体成分、ゴス成分、真鍮成分、およびS成分を含む任意の好適な比率)を有し得る。例えば、表面部分は、0.80、0.81、0.82、0.83、0.84、0.85、0.86、0.87、0.88、0.89、0.90、0.91、0.92、0.93、0.94、0.95、0.96、0.97、0.98、0.99、1.00、1.01、1.02、1.03、1.04、1.05、1.06、1.07、1.08、1.09、1.10、1.11、1.12、1.13、1.14、1.15、1.16、1.17、1.18、1.19、1.20、1.21、1.22、1.23、1.24、または1.25の立方体成分対ゴス成分対真鍮成分対S成分比を有し得る。いくつかの例では、立方体成分対ゴス成分対真鍮成分対S成分比は、1.00未満であり得る。
いくつかの非限定的な例では、表面部分は、0.80~1.25の立方体成分対ゴス成分対真鍮成分対銅成分比(または立方体成分、ゴス成分、真鍮成分、および銅成分を含む任意の好適な比率)を有し得る。例えば、表面部分は、0.80、0.81、0.82、0.83、0.84、0.85、0.86、0.87、0.88、0.89、0.90、0.91、0.92、0.93、0.94、0.95、0.96、0.97、0.98、0.99、1.00、1.01、1.02、1.03、1.04、1.05、1.06、1.07、1.08、1.09、1.10、1.11、1.12、1.13、1.14、1.15、1.16、1.17、1.18、1.19、1.20、1.21、1.22、1.23、1.24、または1.25の立方体成分対ゴス成分対真鍮成分対銅成分比を有し得る。いくつかの例では、立方体成分対ゴス成分対真鍮成分対銅成分比は、1.00未満であり得る。
いくつかの非限定的な例では、表面部分は、0.80~1.25のゴス成分対真鍮成分対S成分対銅成分比(またはゴス成分、真鍮成分、S成分、および銅成分を含む任意の好適な比率)を有し得る。例えば、表面部分は、0.80、0.81、0.82、0.83、0.84、0.85、0.86、0.87、0.88、0.89、0.90、0.91、0.92、0.93、0.94、0.95、0.96、0.97、0.98、0.99、1.00、1.01、1.02、1.03、1.04、1.05、1.06、1.07、1.08、1.09、1.10、1.11、1.12、1.13、1.14、1.15、1.16、1.17、1.18、1.19、1.20、1.21、1.22、1.23、1.24、または1.25のゴス成分対真鍮成分対S成分対銅成分比を有し得る。いくつかの例では、ゴス成分対真鍮成分対S成分対銅成分比は、1.00未満であり得る。
いくつかの非限定的な例では、表面部分は、0.80~1.25の立方体成分対ゴス成分対真鍮成分対S成分対銅成分比(または立方体成分、ゴス成分、真鍮成分、S成分、および銅成分を含む任意の好適な比率)を有し得る。例えば、表面部分は、0.80、0.81、0.82、0.83、0.84、0.85、0.86、0.87、0.88、0.89、0.90、0.91、0.92、0.93、0.94、0.95、0.96、0.97、0.98、0.99、1.00、1.01、1.02、1.03、1.04、1.05、1.06、1.07、1.08、1.09、1.10、1.11、1.12、1.13、1.14、1.15、1.16、1.17、1.18、1.19、1.20、1.21、1.22、1.23、1.24、または1.25の立方体成分対ゴス成分対真鍮成分対S成分対銅成分比を有し得る。いくつかの例では、立方体成分対ゴス成分対真鍮成分対S成分対銅成分比は、1.00未満であり得る。
いくつかの態様では、アルミニウム合金物品の圧延方向に対する任意の方向(例えば、長手、短手、対角)において、0%~1%の体積分率などの低い体積分率の立方体テクスチャ成分、ゴステクスチャ成分、真鍮テクスチャ成分、Sテクスチャ成分、および銅テクスチャ成分を有するか、または再結晶集合組織を実質的に含まない(例えば、等方性テクスチャ、もしくはテクスチャレス表面)、部分を有するアルミニウム合金物品は、アルミニウム合金物品の圧延方向に対する任意の方向において等方性の機械的特性を有するアルミニウム合金を提供し得る。例えば、等方性の機械的特性を有するアルミニウム合金物品は、例えば、対角方向に異方性形成を示さない一方、長手方向および/または短手方向に等方性形成を示すアルミニウム合金物品を提供し得る。
いくつかの例では、比較アルミニウム合金物品は、溶融アルミニウム合金から直接チル鋳造してアルミニウム合金インゴットを形成し得るアルミニウム合金物品に対応していてもよい。アルミニウム合金インゴットは、次いで均質化および熱間圧延され、中間ゲージのアルミニウム合金プレートとなり得る。中間ゲージのアルミニウム合金プレートは、任意選択的にさらに冷間圧延され、最終ゲージのアルミニウム合金物品となり得る。比較アルミニウム合金物品は、支配的なテクスチャ成分を有する複数の表面部分を有し得る。例えば、第1の表面部分は、立方体テクスチャが支配的であり得、少なくとも第2の表面部分は、ゴステクスチャ成分が支配的であり得る。したがって、比較アルミニウム合金物品の圧延方向に対する対角方向には、異方的な再結晶集合組織が存在し得、第1の表面部分は、立方体テクスチャ成分が支配的であり得、少なくとも第2の表面部分は、ゴステクスチャ成分が支配的であり得る。形成中に表面部分を圧延方向に対して対角方向に裂く(例えば、第1の表面部分を少なくとも第2の表面部分から離れるように引っ張る)ことによって、対角方向への圧延中において、薄化をより少ない量で実施することができる。以下に説明する方法に従って製造された例示的なアルミニウム合金物品は、圧延方向に対して任意の方向に等方性表面テクスチャを有し得、圧延方向に対して任意の方向に均一な薄化をもたらし得る。
アルミニウム合金圧延物品のゲージおよび組成
いくつかの非限定的な例では、アルミニウム合金圧延物品は、上述のように、プレートゲージ、シェートゲージ、またはシートゲージで製造され得る。いくつかの態様では、アルミニウム合金圧延物品は、溶融アルミニウム合金から製造され得る。溶融アルミニウム合金は、5xxx系アルミニウム合金または6xxx系アルミニウム合金であり得る。
非限定的で例示的なAA5xxx系アルミニウム合金としては、AA5005、AA5005A、AA5205、AA5305、AA5505、AA5605、AA5006、AA5106、AA5010、AA5110、AA5110A、AA5210、AA5310、AA5016、AA5017、AA5018、AA5018A、AA5019、AA5019A、AA5119、AA5119A、AA5021、AA5022、AA5023、AA5024、AA5026、AA5027、AA5028、AA5040、AA5140、AA5041、AA5042、AA5043、AA5049、AA5149、AA5249、AA5349、AA5449、AA5449A、AA5050、AA5050A、AA5050C、AA5150、AA5051、AA5051A、AA5151、AA5251、AA5251A、AA5351、AA5451、AA5052、AA5252、AA5352、AA5154、AA5154A、AA5154B、AA5154C、AA5254、AA5354、AA5454、AA5554、AA5654、AA5654A、AA5754、AA5854、AA5954、AA5056、AA5356、AA5356A、AA5456、AA5456A、AA5456B、AA5556、AA5556A、AA5556B、AA5556C、AA5257、AA5457、AA5557、AA5657、AA5058、AA5059、AA5070、AA5180、AA5180A、AA5082、AA5182、AA5083、AA5183、AA5183A、AA5283、AA5283A、AA5283B、AA5383、AA5483、AA5086、AA5186、AA5087、AA5187、およびAA5088が挙げられる。
非限定的で例示的なAA6xxx系アルミニウム合金としては、AA6101、AA6101A、AA6101B、AA6201、AA6201A、AA6401、AA6501、AA6002、AA6003、AA6103、AA6005、AA6005A、AA6005B、AA6005C、AA6105、AA6205、AA6305、AA6006、AA6106、AA6206、AA6306、AA6008、AA6009、AA6010、AA6110、AA6110A、AA6011、AA6111、AA6012、AA6012A、AA6013、AA6113、AA6014、AA6015、AA6016、AA6016A、AA6116、AA6018、AA6019、AA6020、AA6021、AA6022、AA6023、AA6024、AA6025、AA6026、AA6027、AA6028、AA6031、AA6032、AA6033、AA6040、AA6041、AA6042、AA6043、AA6151、AA6351、AA6351A、AA6451、AA6951、AA6053、AA6055、AA6056、AA6156、AA6060、AA6160、AA6260、AA6360、AA6460、AA6460B、AA6560、AA6660、AA6061、AA6061A、AA6261、AA6361、AA6162、AA6262、AA6262A、AA6063、AA6063A、AA6463、AA6463A、AA6763、A6963、AA6064、AA6064A、AA6065、AA6066、AA6068、AA6069、AA6070、AA6081、AA6181、AA6181A、AA6082、AA6082A、AA6182、AA6091、およびAA6092が挙げられる。
作製方法
例示的なアルミニウム合金圧延物品は、溶融アルミニウム合金組成物を提供することと、アルミニウム合金鋳造物を形成するために溶融アルミニウム合金組成物を連続鋳造することと、均質化されたアルミニウム合金鋳造物を形成するためにアルミニウム合金鋳造物を均質化することと、7mm以下、例えば、0.01mm~7mm、0.01mm~6mm、0.01mm~5mm、0.01mm~4mm、0.01mm~3mm、または0.01mm~2mmの厚さを有するアルミニウム合金圧延物品を形成するために均質化されたアルミニウム合金鋳造物を熱間圧延することと、を含むプロセスによって形成され得る。圧延することは、300℃以上の温度で行われ得る。例示的なアルミニウム合金圧延物品は、冷間圧延を含まないプロセスによって形成され得る。任意選択的に、圧延することの後に、例示的なアルミニウム合金圧延物品に対して焼入れを行ってもよい。図1は、アルミニウム合金圧延物品を作製する方法およびシステムの概略例を提供する。実施形態において、図1は、最終ゲージへの熱間圧延および焼戻し(temper)と呼ばれるプロセスの概要を提供する。
連続鋳造
本明細書に記載のアルミニウム合金製品は、連続鋳造(CC)プロセスを使用して鋳造され得る。連続鋳造プロセスは、例えば、ツインベルト鋳造機、ツインロール鋳造機、またはブロック鋳造機を使用することによって実施され得る。
図1に示すように、いくつかの例では、アルミニウム合金圧延物品を作製する方法は、溶融アルミニウム合金105を提供することと、溶融金属を溶融金属インジェクタから連続鋳造機110に連続注入してアルミニウム合金鋳造物115を形成することと、を含む。本方法はまた、鋳造アルミニウム合金シート、プレート、またはシェートなどのアルミニウム合金鋳造物を、連続鋳造機の出口から取り出すことを含み得る。
圧延
アルミニウム合金鋳造物115は、次いで、任意の好適な手段により処理され得る。任意選択的に、加工工程を使用して、アルミニウム合金圧延物品を調製してもよい。かかる加工工程としては、図1に示すようにブロック120で起こり得る均質化、および図1に示すようにセクション125で起こり得る熱間圧延が挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの非限定的な例では、以下でより詳細に説明するように、6xxx系アルミニウム合金または5xxx系アルミニウム合金などの連続鋳造アルミニウム合金製品は、最終ゲージまで熱間圧延され得る。加工は、冷間圧延工程を伴わずに実施され得る(すなわち、鋳造製品は、冷間圧延されずに最終ゲージまで圧延され得る)。いくつかの場合には、連続鋳造アルミニウム合金製品を最終ゲージまで熱間圧延することにより、それによって形成されるアルミニウム合金圧延物品の表面内に等方的な再結晶集合組織をもたらすことができる。いくつかのさらなる場合には、連続鋳造アルミニウム合金製品を最終ゲージまで熱間圧延することにより、等方性の機械的特性を有するアルミニウム合金圧延物品を提供することによって成形性を向上することができる。
任意選択的に、均質化は、鋳造の直後に実施され得る。任意選択的に、アルミニウム合金鋳造物115の温度は、鋳造と均質化との間で400℃を下回ってはいけない。均質化温度は、例えば、400℃~600℃であり得る。いくつかの例では、均質化は、鋳造合金の温度を、特定の値またはある値の範囲に、ある期間、例えばいくつかの例では最大1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、または30時間の間、維持するのに有用となり得る。いくつかの例では、均質化は、鋳造合金を特定の開始温度で熱間圧延段階に提供するのに有用となり得る。ブロック120で均質化が実施された後、アルミニウム合金鋳造物115は、均質化されたアルミニウム合金鋳造物と呼ぶことができる。
任意選択的に、熱間圧延工程は、鋳造の直後または均質化に続いて実施することができる。熱間圧延温度は、少なくとも300℃、例えば300℃~550℃であり得る。例えば、熱間圧延温度は、少なくとも300℃、少なくとも310℃、少なくとも320℃、少なくとも330℃、少なくとも340℃、少なくとも350℃、少なくとも360℃、少なくとも370℃、少なくとも380℃、少なくとも390℃、少なくとも400℃、少なくとも410℃、少なくとも420℃、少なくとも430℃、少なくとも440℃、少なくとも450℃、少なくとも460℃、少なくとも470℃、少なくとも480℃、少なくとも490℃、少なくとも500℃、少なくとも510℃、少なくとも520℃、少なくとも530℃、少なくとも540℃、または最大550℃であり得る。任意選択的に、熱間圧延温度は、アルミニウム合金の再結晶温度であり得るか、またはそれを含み得る。熱間圧延段階に入る均質化されたアルミニウム合金鋳造物またはアルミニウム合金鋳造物は、例えば、400℃~550℃の温度を有し得る。
熱間圧延工程中に、アルミニウム合金鋳造物のゲージの厚さが減少する。いくつかの場合には、熱間圧延中に減少する厚さの総量は、85%、80%、75%、70%、65%、60%、55%、50%、45%、40%、35%、30%、25%、20%、または15%以下であり得る。いくつかの場合には、鋳造製品は、金属シートであってもよく、圧延物品の最終ゲージは、7mm以下、6mm以下、5mm以下、4mm以下、3mm以下、2mm以下、1.9mm以下、1.8mm以下、1.7mm以下、1.6mm以下、1.5mm以下、1.4mm以下、1.3mm以下、1.2mm以下、1.1mm、1.0mm以下、0.9mm以下、0.8mm以下、0.7mm以下、0.6mm以下、0.5mm以下、0.4mm以下、0.3mm以下、0.2mm以下、または0.1mm程度である。熱間圧延段階から出る際、アルミニウム合金圧延物品は、例えば、300℃~500℃の温度を有し得る。
任意選択的な加工工程
本方法は、図1の要素130で示すように、熱間圧延の後にアルミニウム合金圧延物品を焼入れする工程を任意選択的に含み得る。アルミニウム合金圧延物品は、焼入れ工程において、約300℃以下の温度、例えば50℃~300℃の温度まで冷却され得る。例えば、アルミニウム合金圧延物品は、290℃以下、280℃以下、270℃以下、260℃以下、250℃以下、240℃以下、230℃以下、220℃以下、210℃以下、200℃以下、190℃以下、180℃以下、170℃以下、160℃以下、150℃以下、140℃以下、130℃以下、約120℃、110℃以下、または100℃以下の温度まで冷却され得る。アルミニウム合金圧延物品は、熱間圧延の直後にまたは熱間圧延の後短時間以内(例えば、10時間以内、9時間以内、8時間以内、7時間以内、6時間以内、5時間以内、4時間以内、3時間以内、2時間以内、1時間以内、または30分以内)に焼入れされ得る。アルミニウム合金圧延物品は、図1の要素135で示すように、熱間圧延および/または焼入れの後に、任意選択的にコイル状にされ保管され得る。
使用方法
自動車および輸送機関
本明細書に記載のアルミニウム合金圧延物品から製造されるアルミニウム合金製造物品(例えば、シートおよびシェート)は、自動車用途並びに航空機および鉄道用途を含む他の輸送機関用途において使用され得る。例えば、アルミニウム合金圧延物品は、アウターパネル、インナーパネル、サイドパネル、バンパー、サイドビーム、ルーフビーム、クロスビーム、ピラー補強材(例えば、Aピラー、Bピラー、およびCピラー)、インナーフード、アウターフード、またはトランクリッドパネルなどの、自動車の構造部品を調製するために使用され得る。本明細書に記載のアルミニウム合金圧延物品および方法はまた、航空機または鉄道車両の用途において、例えばアウターパネルおよびインナーパネルを調製するために使用され得る。
電子機器
本明細書に記載のアルミニウム合金圧延物品は、電子機器用途にも使用され得る。例えば、本明細書に記載のアルミニウム合金圧延物品および方法は、携帯電話およびタブレットコンピュータを含む、電子機器用のハウジングを調製するために使用され得る。いくつかの例では、アルミニウム合金圧延物品は、陽極酸化品質のシートおよび材料を調製するために使用され得る。
格納
本明細書に記載のアルミニウム合金圧延物品は、アルミニウム缶本体材料およびアルミニウム缶エンド材料を含む、容器用途に使用され得る。
機械的特性
本明細書に記載のアルミニウム合金圧延物品は、0%~1%の体積分率などの低い体積分率の立方体テクスチャ成分、ゴステクスチャ成分、真鍮テクスチャ成分、Sテクスチャ成分、および銅テクスチャ成分を有するか、または再結晶集合組織を実質的に含まない、表面を有し得る。この性質の表面(例えば、等方性表面)を有するアルミニウム合金物品は、等方性の機械的特性(例えば、アルミニウム合金鋳造物の圧延方向に対する表面を横切る任意の方向において均一であり得る機械的特性)を有するアルミニウム合金物品を提供し得る。等方性の機械的特性を有するアルミニウム合金圧延物品に対して、高い成形性が要求される形成プロセスを施すことができる。いくつかの非限定的な例では、本明細書に記載のアルミニウム合金圧延物品に対して、複雑な形成プロセスを施すことができる。いくつかのさらなる例では、本明細書に記載のアルミニウム合金圧延物品に対して、複数工程の形成プロセスを施すことができる。
本明細書に記載のアルミニウム合金鋳造物およびアルミニウム合金圧延物品、並びにアルミニウム合金鋳造物およびアルミニウム合金圧延物品を作製する方法を使用して、様々な利点を達成することができる。例えば、上述のとおり、アルミニウム合金圧延物品は、等方性表面などの、有利な機械的特性を示し得る。さらに、アルミニウム合金圧延物品は、張力を受けた際に等方的な薄化特性を示し得る。つまり、アルミニウム合金圧延物品は、引っ張られている間、全ての方向にほぼ同じ量だけ薄くなる傾向を有し得る。この特性は、本明細書に記載のアルミニウム合金圧延物品を使用して製造物品を形成するのに利点をもたらし得る。
例えば、従来の冷間圧延アルミニウムは、機械的異方性を示す場合があり、これは冷間圧延アルミニウムの機械的特性が異なる方向(例えば、圧延方向、短手方向、対角方向など)に沿って均一ではないことを意味する。冷間圧延アルミニウムに成形または絞りを施して製造物品を生成する場合、材料は、異なる方向に沿って張力を受けると、異なった量薄くなる傾向を有し得る。製造物品の形状や特定の形態に応じて、物品は、ある場所では他の場所よりも著しく薄くなる場合がある。他よりもはるかに薄くなる傾向がある方向に沿って(例えば、対角方向に沿って)十分な張力を受け薄化が施されると、製造物品は、その臨界点においてまたはその臨界方向に沿って破損、破壊、または故障する可能性がある。
等方性の機械的特性により、現在説明しているアルミニウム合金鋳造物およびアルミニウム合金圧延物品は、これらおよび他の加工困難を克服している。0%~1%の体積分率などの低い体積分率の立方体テクスチャ成分、ゴステクスチャ成分、真鍮テクスチャ成分、Sテクスチャ成分、および銅テクスチャ成分を有するか、または再結晶集合組織を実質的に含まない、表面を有することによって、表面がラングフォード係数(R値)などの等方性の機械的特性を示し得、その結果、現在説明しているアルミニウム合金圧延物品を使用して製造物品を形成しても上述の臨界方向に沿ってまたは上述の臨界点において同様の破損は起こらない。
以下の実施例は、本発明をさらに説明するのに役立つが、同時にそのいかなる限定も構成しない。それどころか、本明細書の説明を読んだ後に、本発明の趣旨から逸脱することなくそれら自体を当業者に示唆し得る様々な実施形態、変更および均等物に頼ることができることを明確に理解されたい。
実施例A
本明細書に記載の方法に従って、アルミニウム合金サンプルを提供した。合金6111、6451、および5754は、連続鋳造、均質化および最終ゲージへの熱間圧延を含む、例示的な方法によって製造した。合金6451および5754は、連続鋳造、均質化および最終ゲージへの冷間圧延を含む、比較のための任意選択的な方法によってさらに製造した。合金6111、6451、および5754は、直接チル鋳造、均質化、熱間圧延、および冷間圧延を含む、比較方法に従って製造した。アルミニウム合金サンプルは、再結晶集合組織に関して分析を行った。図1は、再結晶集合組織分析の結果を示す棒グラフである。立方体テクスチャ成分(各ペアの左側のヒストグラム)と真鍮テクスチャ成分(各ペアの右側のヒストグラム)とが比較形式で示されている。立方体テクスチャ成分および真鍮テクスチャ成分に関して、テクスチャ成分の体積分率(%)が示されている。連続鋳造合金は、本明細書では「CC」と称し、直接チル鋳造合金は、本明細書では「DC」と称する。加工方法は、以下の表1に記載されている。
Figure 0007009514000001
最終ゲージへの熱間圧延および焼戻し(temper)は、図1に示すように、連続鋳造、均質化、および最終ゲージへの熱間圧延を含む、本明細書に記載の例示的な方法を示す。図2、図3、および図4に示しかつ以下で記載するように、例示的な方法により、テクスチャ成分の均一な分布を有するアルミニウム合金圧延物品が提供された。比較方法により、異方的な再結晶集合組織を有するアルミニウム合金圧延物品が提供され、その表面は、立方体テクスチャが支配的であった。等方性表面の再結晶集合組織は、本明細書に記載の例示的な方法により提供された。
図2、図3、および図4は、再結晶集合組織分析の結果を示す棒グラフである。立方体テクスチャ成分(各セットの左側のヒストグラム)、ゴステクスチャ成分(各セットの左から2番目のヒストグラム)、真鍮テクスチャ成分(各セットの中央のヒストグラム)、Sテクスチャ成分(各セットの左から4番目のヒストグラム)、および銅テクスチャ成分(各セットの右側のヒストグラム)を比較のために示す。図2、図3、および図4において明らかなように、例示的な方法により、テクスチャ成分の均一な分布を有するアルミニウム合金圧延物品が提供され、アルミニウム合金の表面内には1%より大きい体積分率を有するテクスチャ成分は観察されなかった。比較方法により、異方的な再結晶集合組織を有するアルミニウム合金圧延物品が提供され、その表面は、立方体テクスチャが支配的であった。等方性表面の再結晶集合組織は、本明細書に記載の例示的な方法により提供された。
実施例1~61
以下で使用される場合、一連の実施例へのいかなる言及も、それらの実施例の各々に対する言及として離接的に理解されるべきである(例えば、「実施例1~4」は、「実施例1、2、3、または4」として理解されるべきである)。
実施例1は、圧延表面を含むアルミニウム合金圧延物品であり、圧延表面は、少なくとも第1の表面部分を含む第1の表面部分を含み、第1の表面部分は、再結晶集合組織を実質的に含まないか、または第1の表面部分は、0%~1%の体積分率の立方体テクスチャ成分、ゴステクスチャ成分、真鍮テクスチャ成分、Sテクスチャ成分、および銅テクスチャ成分を有する。
実施例2は、実施例1のアルミニウム合金圧延物品であり、第1の表面部分は、等方性テクスチャを有し、等方性テクスチャは、複数のテクスチャ成分を含み、各テクスチャ成分は、第1の表面部分の1体積パーセント未満を構成する。
実施例3は、実施例2のアルミニウム合金圧延物品であり、複数のテクスチャ成分は、立方体成分、ゴス成分、真鍮成分、S成分、および銅成分からなる群から選択される表面テクスチャ成分を含む。
実施例4は、実施例1~3のアルミニウム合金圧延物品であり、第1の表面部分は、形成中に、第1の表面部分にわたって圧延方向に対して任意の方向に実質的に均一な薄化を示す。
実施例5は、実施例1~4のアルミニウム合金圧延物品であり、第1の表面部分は、0.80~1.25の立方体成分対真鍮成分比を有する。
実施例6は、実施例1~5のアルミニウム合金圧延物品であり、第1の表面部分は、0.80~1.25の立方体成分対ゴス成分比を有する。
実施例7は、実施例1~6のアルミニウム合金圧延物品であり、第1の表面部分は、0.80~1.25の立方体成分対S成分比を有する。
実施例8は、実施例1~7のアルミニウム合金圧延物品であり、第1の表面部分は、0.80~1.25の立方体成分対銅成分比を有する。
実施例9は、実施例1~8のアルミニウム合金圧延物品であり、第1の表面部分は、0.80~1.25のゴス成分対真鍮成分比を有する。
実施例10は、実施例1~9のアルミニウム合金圧延物品であり、第1の表面部分は、0.80~1.25のゴス成分対S成分比を有する。
実施例11は、実施例1~10のアルミニウム合金圧延物品であり、第1の表面部分は、0.80~1.25のゴス成分対銅成分比を有する。
実施例12は、実施例1~11のアルミニウム合金圧延物品であり、第1の表面部分は、0.80~1.25の真鍮成分対S成分比を有する。
実施例13は、実施例1~12のアルミニウム合金圧延物品であり、第1の表面部分は、0.80~1.25の真鍮成分対銅成分比を有する。
実施例14は、実施例1~13のアルミニウム合金圧延物品であり、第1の表面部分は、0.80~1.25のS成分対銅成分比を有する。
実施例15は、実施例1~14のアルミニウム合金圧延物品であり、第1の表面部分は、0.80~1.25の立方体成分対ゴス成分対真鍮成分比を有する。
実施例16は、実施例1~15のアルミニウム合金圧延物品であり、第1の表面部分は、0.80~1.25の立方体成分対ゴス成分対S成分比を有する。
実施例17は、実施例1~16のアルミニウム合金圧延物品であり、第1の表面部分は、0.80~1.25の立方体成分対ゴス成分対銅成分比を有する。
実施例18は、実施例1~17のアルミニウム合金圧延物品であり、第1の表面部分は、0.80~1.25のゴス成分対真鍮成分対S成分比を有する。
実施例19は、実施例1~18のアルミニウム合金圧延物品であり、第1の表面部分は、0.80~1.25のゴス成分対真鍮成分対銅成分比を有する。
実施例20は、実施例1~19のアルミニウム合金圧延物品であり、第1の表面部分は、0.80~1.25の真鍮成分対S成分対銅成分比を有する。
実施例21は、実施例1~20のアルミニウム合金圧延物品であり、第1の表面部分は、0.80~1.25の立方体成分対ゴス成分対真鍮成分対S成分比を有する。
実施例22は、実施例1~21のアルミニウム合金圧延物品であり、第1の表面部分は、0.80~1.25の立方体成分対ゴス成分対真鍮成分対銅成分比を有する。
実施例23は、実施例1~22のアルミニウム合金圧延物品であり、第1の表面部分は、0.80~1.25のゴス成分対真鍮成分対S成分対銅成分比を有する。
実施例24は、実施例1~23のアルミニウム合金圧延物品であり、第1の表面部分は、0.80~1.25の立方体成分対ゴス成分対真鍮成分対S成分対銅成分比を有する。
実施例25は、実施例1~24のアルミニウム合金圧延物品であり、アルミニウム合金圧延物品は、6.5mm~40mの幅または長さを有する。
実施例26は、実施例1~25のアルミニウム合金圧延物品であり、アルミニウム合金圧延物品は、5xxxアルミニウム合金を含むか、またはそれから構成される。
実施例27は、実施例1~26のアルミニウム合金圧延物品であり、アルミニウム合金圧延物品は、6xxxアルミニウム合金を含むか、またはそれから構成される。
実施例28は、実施例1~27のアルミニウム合金圧延物品であり、アルミニウム合金圧延物品は、冷間圧延を含まないプロセスによって形成される。
実施例29は、実施例1~28のアルミニウム合金圧延物品であり、アルミニウム合金圧延物品は、溶融アルミニウム合金組成物を提供することと、アルミニウム合金鋳造物を形成するために溶融アルミニウム合金組成物を連続鋳造することと、均質化されたアルミニウム合金鋳造物を形成するためにアルミニウム合金鋳造物を均質化することと、0.01mm~7mmの厚さを有するアルミニウム合金圧延物品を形成するために均質化されたアルミニウム合金鋳造物を圧延することと、を含むプロセスであって、圧延することが、300℃~550℃の温度で行われる、プロセスによって形成される。
実施例30は、アルミニウム合金圧延物品を作製する方法であって、溶融アルミニウム合金組成物を提供することと、アルミニウム合金鋳造物を形成するために溶融アルミニウム合金組成物を連続鋳造することと、均質化されたアルミニウム合金鋳造物を形成するためにアルミニウム合金鋳造物を均質化することと、0.01mm~7mmの厚さを有するアルミニウム合金圧延物品を形成するために均質化されたアルミニウム合金鋳造物を圧延することと、を含み、圧延することは、300℃~550℃の温度で行われる、方法である。
実施例31は、実施例30の方法であり、アルミニウム合金鋳造物を均質化することは、連続鋳造機から出てきた後に、アルミニウム合金鋳造物の均質化温度を調整することを含み、均質化温度は、400℃~600℃である。
実施例32は、実施例30~31の方法であり、アルミニウム合金鋳造物は、均質化の前に400℃未満に冷却されない。
実施例33は、実施例30~32の方法であり、均質化されたアルミニウム合金鋳造物を圧延することは、圧延中に圧延温度を調整することを含み、圧延の開始温度は、400℃~550℃であり、圧延の出口温度は、300℃~500℃である。
実施例34は、実施例30~33の方法であり、均質化されたアルミニウム合金鋳造物を圧延することは、均質化されたアルミニウム合金鋳造物の再結晶温度以上の温度を維持することを含む。
実施例35は、実施例30~34の方法であり、圧延することに続いて、アルミニウム合金圧延物品に焼入れを行うことをさらに含む。
実施例36は、実施例30~35の方法であり、方法は、直接チル鋳造を含まない。
実施例37は、実施例30~36の方法であり、方法は、アルミニウム合金圧延物品を最終厚さに冷間圧延することを含まない。
実施例38は、実施例30~37の方法であり、アルミニウム合金圧延物品は、少なくとも第1の表面部分を含み、第1の表面部分は、再結晶集合組織を実質的に含まないか、または第1の表面部分は、0%~1%の体積分率の立方体テクスチャ成分、ゴステクスチャ成分、真鍮テクスチャ成分、Sテクスチャ成分、および銅テクスチャ成分を有する。
実施例39は、アルミニウム合金圧延物品であり、溶融アルミニウム合金組成物を提供することと、アルミニウム合金鋳造物を形成するために溶融アルミニウム合金組成物を連続鋳造することと、均質化されたアルミニウム合金鋳造物を形成するためにアルミニウム合金鋳造物を均質化することと、0.01mm~7mmの厚さを有するアルミニウム合金圧延物品を形成するために均質化されたアルミニウム合金鋳造物を圧延することと、を含むプロセスであって、圧延することが、300℃~550℃の温度で行われる、プロセスによって形成される。
実施例40は、実施例39のアルミニウム合金圧延物品であり、アルミニウム合金鋳造物を均質化することは、連続鋳造機から出てきた後に、アルミニウム合金鋳造物の均質化温度を調整することを含み、均質化温度は、400℃~600℃である。
実施例41は、実施例39~40のアルミニウム合金圧延物品であり、アルミニウム合金鋳造物は、均質化の前に400℃未満に冷却されない。
実施例42は、実施例39~41のアルミニウム合金圧延物品であり、均質化されたアルミニウム合金鋳造物を圧延することは、圧延中に圧延温度を調整することを含み、圧延の開始温度は、400℃~550℃であり、圧延の出口温度は、300℃~500℃である。
実施例43は、実施例39~42のアルミニウム合金圧延物品であり、均質化されたアルミニウム合金鋳造物を圧延することは、均質化されたアルミニウム合金鋳造物の再結晶温度以上の温度を維持することを含む。
実施例44は、実施例39~43のアルミニウム合金圧延物品であり、プロセスは、圧延することに続いて、アルミニウム合金圧延物品に焼入れを行うことをさらに含む。
実施例45は、実施例39~44のアルミニウム合金圧延物品であり、プロセスは、直接チル鋳造を含まない。
実施例46は、実施例39~45のアルミニウム合金圧延物品であり、プロセスは、アルミニウム合金圧延物品を最終厚さに冷間圧延することを含まない。
実施例47は、実施例39~46のアルミニウム合金圧延物品であり、少なくとも第1の表面部分を含み、第1の表面部分は、再結晶集合組織を実質的に含まないか、または第1の表面部分は、0%~1%の体積分率の立方体テクスチャ成分、ゴステクスチャ成分、真鍮テクスチャ成分、Sテクスチャ成分、および銅テクスチャ成分を有する。
実施例48は、実施例47のアルミニウム合金圧延物品であり、第1の表面部分は、等方性テクスチャを有する。
実施例49は、実施例48のアルミニウム合金圧延物品であり、等方性テクスチャは、複数のテクスチャ成分を含み、各テクスチャ成分は、第1の表面部分の1体積パーセント未満を構成する。
実施例50は、実施例47~49のアルミニウム合金圧延物品であり、第1の表面部分は、形成中に、第1の表面部分にわたって圧延方向に対して任意の方向に実質的に均一な薄化を示す。
実施例51は、アルミニウム合金製造物品であり、実施例1~29のアルミニウム合金圧延物品、実施例39~50のいずれか1つのアルミニウム合金圧延物品、または実施例30~38のいずれか1つの方法によって形成されたアルミニウム合金圧延物品を含む。
実施例52は、実施例51のアルミニウム合金製造物品であり、アルミニウム合金圧延物品に対して、スタンピング、成形、または絞りプロセスが施される。
実施例53は、実施例51~52のアルミニウム合金製造物品であり、アルミニウム合金製造物品は、自動車の車体部品である。
実施例54は、実施例53のアルミニウム合金製造物品であり、自動車の車体部品は、構造部品を含む。
実施例55は、実施例53のアルミニウム合金製造物品であり、自動車の車体部品は、アウターパネルである。
実施例56は、実施例51~52のアルミニウム合金製造物品であり、アルミニウム合金製造物品は、電子機器のハウジングである。
実施例57は、実施例51~52のアルミニウム合金製造物品であり、アルミニウム合金製造物品は、航空機の本体部品である。
実施例58は、実施例51~52のアルミニウム合金製造物品であり、アルミニウム合金製造物品は、輸送機関の本体部品である。
実施例59は、実施例51~52のアルミニウム合金製造物品であり、アルミニウム合金製造物品は、容器部品である。
実施例60は、実施例59のアルミニウム合金製造物品であり、アルミニウム合金製造物品は、貯蔵タンクである。
実施例61は、実施例59のアルミニウム合金製造物品であり、アルミニウム合金製造物品は、アルミニウム缶エンドである。
上に引用された全ての特許、刊行物、および要約は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。図示した実施形態を含む実施形態の前述の説明は、例示および説明の目的でのみ提示されており、網羅的であることまたは開示された正確な形態に限定することを意図するものではない。その多数の修正、適合、および使用は、当業者には明らかである。

Claims (7)

  1. アルミニウム合金圧延物品を作製するための方法であって、
    溶融アルミニウム合金組成物を提供することと、
    アルミニウム合金鋳造物を形成するために前記溶融アルミニウム合金組成物を連続鋳造することと、
    均質化されたアルミニウム合金鋳造物を形成するために前記アルミニウム合金鋳造物を均質化することであって、前記アルミニウム合金鋳造物を均質化することが、連続鋳造機から出てきた後に、前記アルミニウム合金鋳造物の均質化温度を調整することを含み、前記均質化温度が、400℃~600℃であることと、
    0.01mm~7mmの厚さを有するアルミニウム合金圧延物品を形成するために前記均質化されたアルミニウム合金鋳造物を圧延することであって、前記圧延することが、300℃~550℃の温度で行われることと、
    前記圧延することに続いて、前記アルミニウム合金圧延物品に焼入れを行うこと、を含み、
    前記方法は前記アルミニウム合金圧延物品を最終厚さに冷間圧延することを含まず、
    前記アルミニウム合金圧延物品の合金は、5xxxアルミニウム合金または6xxxアルミニウム合金である、方法。
  2. 前記アルミニウム合金鋳造物が、前記均質化することの前に400℃未満に冷却されない、請求項1に記載の方法。
  3. 前記均質化されたアルミニウム合金鋳造物を圧延することが、圧延中に圧延温度を調整することを含み、前記圧延の開始温度が、400℃~550℃であり、前記圧延の出口温度が、300℃~500℃である、請求項1に記載の方法。
  4. 前記均質化されたアルミニウム合金鋳造物を圧延することが、前記均質化されたアルミニウム合金鋳造物の再結晶温度以上の温度を維持することを含む、請求項1に記載の方法。
  5. 前記アルミニウム合金圧延物品が、0%~1%の体積分率の立方体テクスチャ成分、0%~1%の体積分率のゴステクスチャ成分、0%~1%の体積分率の真鍮テクスチャ成分、0%~1%の体積分率のSテクスチャ成分、および0%~1%の体積分率の銅テクスチャ成分を有する少なくとも第1の表面部分を含む、請求項1に記載の方法。
  6. アルミニウム合金圧延物品であって
    .01mm~7mmの厚さを有し、
    0.80~1.25の三つ以上の表面テクスチャ比を有する第1の表面部分を含み、ここで、表面テクスチャ比は、異なる表面テクスチャの体積百分率の関係に対応し、第1の表面部分は0%~1%の体積分率の立方体テクスチャ成分、0%~1%の体積分率のゴステクスチャ成分、0%~1%の体積分率の真鍮テクスチャ成分、0%~1%の体積分率のSテクスチャ成分、および0%~1%の体積分率の銅テクスチャ成分を示す、
    前記アルミニウム合金圧延物品の合金は、5xxxアルミニウム合金または6xxxアルミニウム合金である、アルミニウム合金圧延物品。
  7. 前記第1の表面部分が、等方性テクスチャを有する、請求項に記載のアルミニウム合金圧延物品。
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