JP2002514269A - 低イヤリングアルミニウム合金製造のための連続的鋳造工程 - Google Patents

低イヤリングアルミニウム合金製造のための連続的鋳造工程

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、連続鋳造アルミニウム合金製造方法の改良と、アルミニウム合金の組成物の改良とに関する。同方法は、誘導加熱炉を用いて中間焼きなましにおいて冷間圧延片を連続的に焼きなます工程及び誘導加熱炉内で熱間圧延片を連続的に焼きなます工程のうちの少なくともいずれか一方の工程を含む。合金の組成は、安定化焼きなましの時間及び温度を変化させることによって選択的に変化可能な機械的性質を有する。

Description

【発明の詳細な説明】 低イヤリングアルミニウム合金製造のための連続的鋳造工程 発明の属する分野 本発明はアルミニウム合金シートとその製造方法に関するもので、さらに詳し くは延伸・しごき加工による容器本体製造用アルミニウム合金シートとその製造 方法に関する。 発明の背景 一般にアルミニウム飲料缶は、側壁と底の部分(本明細書では「容器本体」と する)及び蓋の部分の2部分から構成されている。容器本体は従来技術として良 く知られる方法で形成される。一般に円形の平らなアルミニウムシート(例、本 体ストック)からカップを成形し、次にこれを絞り穴が順次小さくなる一連のダ イを通過させて側壁を伸ばして薄板化して製造する。この工程は容器本体の「延 伸・しごき加工」と呼ばれる。蓋ストックから容器蓋を形成し容器本体へ装着す る。容器を開けて中身を取り出すための容器上部蓋のタブはタブストックから形 成される。 アルミニウム合金シートはの最も一般的な加工法はインゴット鋳造法である。 このプロセスでは最初にアルミニウム合金材を鋳造し、例えば厚さ約50.8〜 約76.2cm(20〜30インチ)のインゴットを加工する。次にインゴットを 一般に約579〜約621℃(1075〜1150°F)の範囲の温度へ約6〜 24時間加熱し均質化する。「均質化」はインゴットの温度を固相線温度近くま で上昇させてその温度で維持時間を変化させる 工程である。この工程はアルミニウム粒子の中で溶解した原子の拡散を促進しミ クロ的分離が減少し加工性が向上する。均質化によってインゴットの結晶構造は 変化しない。均質化したインゴットを複数の熱間圧延工程にかけて厚さを低減す る。続いて熱間圧延シートを冷間圧延し所望の最終ゲージを得る。 インゴット鋳造法はアルミニウム合金シート加工において広く用いられる技術 であるが、アルミニウム合金シート加工において高度に利点の多い方法は連続鋳 造金属溶融技術である。連続鋳造技術では溶融した金属が相対的長く薄いスラブ へと直接連続鋳造され、続いて鋳造スラブは熱間圧延及び冷間圧延され、最終製 品が加工される。 ある特定の合金から連続鋳造法で容器本体の延伸・しごき加工に特に適する機 械的特性を有するアルミニウムシートを加工するのは困難である。その理由の例 として、降伏強さ、引張強さ及び加工性が低くイヤリングが高いなどで多くの問 題が生じている。 連続アルミニウム鋳造工程でアルミニウム合金シートから望ましい形の容器が 容易に加工できることが望まれる。連続鋳造法で高度な加工性、低いイヤリング 、高い強度を有するアルミニウム合金シートが加工されれば利益が高い。 発明の概要 本発明の技術及びアルミニウム合金組成は前述の要請やその他の要請に応える 。 本発明の第一の実施形態において、本実施形態の方法は、 (a)アルミニウム合金を連続鋳造し溶融して鋳造片を形成する工程と、 (b)鋳造片を熱間圧延し熱間圧延片を形成する工程と、 (c)熱間圧延片を冷間圧延し中間冷間圧延片を形成する工程と、 (d)約371〜565℃の温度範囲で中間冷間圧延片を連続焼きなましし、中 間焼きなまし片を形成する工程と、 (e)中間冷間圧延片を冷間圧延しアルミニウム合金シートを形成する工程と を有する。 連続焼きなましの適用により運転コスト及び合金製造コストは著しく低減され 製造高が向上する。従来のバッチ式焼きなまし技術は著しい労働力を必要とし、 バッチ式焼きなまし炉の容量にも制限が在る。本発明はこれらの欠点を改善でき る。 連続鋳造工程(d)は最も好ましくはトランスフラックス誘導加熱炉を用いて 誘導加熱によって実施する。本発明の焼きなまし工程(d)では後の安定化焼き なまし又は低温焼きなまし(本明細書では安定化焼きなましと総称する)の温度 及び時間を変化させることによって選択的に管理可能な機械的特性(例、降伏引 張強さ及び採集引張強さ)を有する中間焼きなまし片を量産できる。連続鋳造工 程(d)における冷間圧延片全ての誘導加熱炉の保持時間は約2〜30秒の間で ある。 誘導加熱炉によって、より微細な粒径のアルミニウム合金シートが得られるだ けでなく十分に微細で均一な粒子分布のコイルが中間焼きなまし片から加工でき ることが発見されている。相対的に微細な粒径によってコイル全体にわたりより 均一な機械的特性が得られるだけでなく、後の安定化焼きなまし工程の温度及び 時間を調整し、機械的特性を管理することが可 能である。 アルミニウム合金の焼きなましには誘導加熱炉の方が均一に片を加熱するため 輻射炉に比して優れている。輻射炉では加熱空気中に片を設置するため、片総断 面の焼きなましは熱の移動に依存する。従って片/コイルの外部表面は熱に良く 曝されるが、中心部への曝露は少ないという場合が多く生じている。反対に誘導 加熱炉は電磁エネルギーで片を加熱するので断面を通じて十分に均一に加熱され る。従って誘導加熱炉の焼きなましでは輻射炉に比して優れた機械的特性が得ら れるので、選択的な特性を達成するために消費する高価な合金材の量は少なくて 済む。 本発明の工程で生成するアルミニウム合金シートは、とりわけ製罐業において 本体ストックの加工に有効である。容器製造に望まれるイヤリング性を達成する ため、冷間圧延工程(c)で片のゲージを相対的大幅に減らし、冷間圧延(e) では中間冷間圧延片のゲージの低減率は相対的低い(例、焼き入れの量が少ない) 。焼き入れの量が少ないと同時に降伏率及び最終的引張強さの増加が少なくなる 。しかし後の安定化焼きなまし工程で焼きなまし方法、温度及び時間を適切に選 択すればイヤリングの著しい増加なしで降伏率及び最終的引張強さを望むレベル へ増加させることができる。 本発明の他の実施形態では、熱間圧延後の安定化焼きなましなどの焼きなまし 工程に誘導加熱炉を用いている。誘導加熱炉の独特な長所によってアルミニウム 合金シートの希望する機械的特性が高度に達成され、かつ前述のように後の焼き なまし工程でそれを管理することができる。 缶本体製造に有用な好ましいプロセスには数多くの追加工程がある。 全体の工程には、 (a)溶融アルミニウム合金を連続鋳造し、鋳造出力温度を有する鋳造片を形成 する工程と、 (b)熱間圧延前又は部分熱間圧延後に、約6〜52℃の温度範囲で鋳造出力温 度以上に次の(c)工程後に再結晶させるため鋳造片を加熱する工程と、 (c)鋳造片を熱間圧延し熱間圧延片を形成する工程と、 (c)熱間圧延片を冷間圧延し、中間冷間圧延片を形成する工程と、 (d)中間冷間圧延片を誘導加熱炉内で約371〜565℃の温度範囲で中間焼 きなましし中間焼きなまし片を形成する工程と、 (e)中間冷間圧延片を冷間圧延しアルミニウム合金シートを形成する工程と が含まれる。 工程(e)の後にアルミニウム合金シートを適宜安定化焼きなましし、希望の 機械的特性を得ることが可能である。「再結晶」とは片を再結晶温度以上に加熱 した結果、相の変化なしに起こる粒子構造の変化である。 本プロセスで本体ストックを製造するのに有効な合金は、以下の組成を有する 。 (i)約0.9〜約1.5重量%のマグネシウム (ii)約0.8〜約1.2重量%のマンガン (iii)約0.05〜約0.5重量%の銅 (iv)約0.05〜約0.5重量%の鉄 (v)約0.05〜約0.5重量%のケイ素 本発明の合金及びプロセスを用いて加工する本体ストックは特に好ましい特性 を有する。例えば本アルミニウム合金シートの圧延時の降伏強さは 少なくとも約2.62×108(N/m2)(38ksi)、引張強さは約2.93× 108(N/m2)(42.5ksi)、イヤリングは約1.8%以下、及び/又は伸 び率は少なくとも約3%である。「イヤリング」は45度イヤリング又は45度 圧延組織で一般に測定される。45度とは圧延方向に対してアルミニウム合金シ ートの位置が45度であることを示す。45度イヤリングはまずカップ中で突出 したイヤリングの高さからイヤリング間の谷の深さを差し引いて差を計算する。 この差の値を谷の深さで割り、100倍して%値を求める。驚くべきことは誘導 加熱炉で中間焼きなましした片の圧延時の降伏強さ及び引張強さは、バッチ式炉 を用いた場合の片に比して一般に約2.07〜約3.45×107(N/m2)( 約3〜約5ksi)大きいことである。 本発明では本体ストックから加工された容器本体も優れた特性を持つ。アルミ ニウム合金シートから製造する容器本体の座屈強度は少なくとも6.81×108 (N/m2)(90psi)で支柱強度は少なくとも約1.24×109(N/m2)( 180psi)である。 図面の簡単な説明 図1は本発明に従って形成したアルミニウム合金ストックの等軸状粒子構造を 示す。 図2は従来のプロセスに従って形成したアルミニウム合金ストックの条線の通 った構造を示す。 図3〜6は本発明のプロセスに従った様々な実施形態のフロー図を示す。 図7は本発明のプロセスに従った別の実施形態のフロー図である。 図8は本発明のプロセスに従ったさらに別の実施形態のフロー図である。 図9は本発明のプロセスに従ったさらに別の実施形態のフロー図である。 図10は本発明のプロセスに従ったさらに別の実施形態のフロー図である。 図11及び図12はさまざまなサンプルの試験結果である。 発明の詳細な説明 はじめに 本発明の様々な連続鋳造工程には、従来技術に比して高強度、低イヤリング、 特定の加工特性の高い達成度及び微細な等軸状構造を有するアルミニウム合金シ ートを得るための多くの新しい工程が含まれている。本明細書の「連続鋳造」と はロッド又はインゴットの形成工程に対して連続片を形成する連続鋳造工程を示 す。例えば連続鋳造工程には最後の熱間圧延工程の前に鋳造片を加熱するプロセ スも含むことができる(すなわち、鋳造装置と1番目の熱間圧延装置の間、熱間 圧延装置同士の間)。加熱プロセスによって熱間圧延装置への負荷を低減し、熱 間圧延鋳造片を大幅に低減し、等軸状粒子構造の熱間圧延片を提供し及び/又は 非加熱片を冷却する時に自己焼きなまし(すなわち再結晶)を促進する。この手 段により多くの場合熱間圧延焼きなましの必要性を除去する。熱間圧延工程の低 減によって1っ以上の冷延圧延パスを減らすことが可能となる。本発明のプロセ スではさらに誘導加熱炉内で冷聞圧延片の連続中聞焼きなましを行うことができ る。連続焼きなましによってさらに均一な機械特性、微細な粒径のアルミニウム 合金シートが得られ、さらに安定化焼きなましによって機械的特性を管理するこ とができる。さらに、本発明では工程、合金消費コストを著しく低減し、生産能 力を向上することができる。連続中問焼きなましに誘導加熱炉を用いて降伏率、 最終引張強さ、伸び率及び特性が本体ストック製造に適するアルミニウム合金シ ートを生産できることを始めて発見したのは驚くべきことであると同時に予期せ ぬことである。これは安定化焼 きなましの温度、時間を密接に管理する手段によって達成される。一般に本体ス トックの降伏引張強さ、最終引張強さ及び伸び率は焼きなまし時間と温度の増加 に伴い減少する。本発明のアルミニウム合金シートの優れた特性は相対的に細か い粒径とシートの合金製造法に由来する。中間焼きなましは特に本体ストックに 有効である。最後に本発明のプロセスでは、連続鋳造工程に冷間圧延片を誘導加 熱炉内で安定化又は低温焼きなましする工程を含むことができる。誘導加熱炉に よって望む特性の高い達成度が可能となり、特に容器本体ストックの製造に適す るアルミニウム合金シートが得られる。 本発明の重要な点は本発明の様々な実施形態に従えば、十分な強度及び加工性 を持ち、相対的にゲージが薄いアルミニウム合金シートを製造することが可能な ことである。この特性はアルミニウム合金シートを用いて延伸・しごき加工で容 器用タブ、蓋及び本体ストックを形成する場合に特に重要である。製罐業界の最 近の傾向は、容器の製造において、延伸・しごき加工によってさらに薄いアルミ ニウム合金を用いてアルミニウム合金の使用量を減らし、コストを低減すること にある。かし薄いゲージのアルミニウム合金シートを使用しながらも望む物理的 特性は維持しなければならない。驚くべきことは本発明の連続鋳造法によって、 アルミニウム合金シートを形成し、それを用いて製罐業界の基準に適合するタブ 、蓋、及び/又は本体ストックを形成することが可能であることを発見したこと である。 鋳造装置と1番目の熱間圧延機との間 又は熱間圧延装置間に鋳造片を加熱する 前述の最初の新しいプロセスでは、鋳造片及び/又は部分熱間圧延片(本明細 書では合わせて「非加熱片」と記する)をある特定の温度まで加熱し、 従来のアルミニウム合金シートに比して等軸性がさらに高い粒子構造を有するア ルミニウム合金シートを形成し、熱間圧延工程で厚さの低減を行うことができる 。 特定の理論に基づくものではないが、一般に熱間圧延完了後に加熱すると片 は自己焼きなまし又は再結晶しより等軸性の高い粒子構造が得られると考えられ ている。 図1及び図2を参照すると本発明の技術によるアルミニウム合金シートと従来 技術による比較用アルミニウム合金シートの粒子構造の間に大きな差が存在する のがわかる。図2では連続鋳造した比較用アルミニウム合金シートの粒子10が 何連もの条線構造(例、長いレンズ状粒子)がシートを縦断して存在しているの がわかる。一般にこの構造では条線構造のためにアルミニウム合金シートの強度 は条線と平行な「X」軸方向には強いが「Y」軸方向に弱くなる(例、低いせん断強度) 。結果として比較用アルミニウム合金シートでは製造過程中に末端の割れや多く の傷が生成される。図1を参照して判るように、本発明のアルミニウム合金シー トは十分な等軸状の構造をなしており、全ての方向に均一な高い強度が提供され る。本発明ではこの等軸状構造により、末端の割れ、傷の生成及びイヤリングが 低く加工性の高いシートが得られる。 本発明では加熱工程をバッチ式に対し連続式で行うのが好ましく、適切な方法 で加熱することができる。好ましい炉にはソレノイド炉、トランスフラックス誘 導加熱炉などの誘導加熱炉、赤外線炉及びガス燃焼炉が挙げられるがソレノイド 炉が最も好ましい。ガス燃焼式加熱炉は適切なコスト及び限られた時聞で所定の 焼きなまし温度へ到達するのが能力上難しく、非加熱片の温度が不必要に上昇し てしまうので好適性は低下する。 非加熱片の加熱後の温度(片が炉がら出た時のアウトプット温度)は元 の温度以上(非加熱片入炉時のインプット温度)以上及び再結晶温度以上である が鋳造片の溶融点以下に加熱されるのが好ましい。非加熱片の加熱後の温度は入 炉時温度から最低で好ましくは約−7℃(約20°F)、最も好ましくは約10℃ (約50°F)の上昇温度であるが、最高で約52℃(約125°F)以下であ り、さらに好ましくは約27℃(約80°F)を越えない。 加熱工程温度は鋳造片を加熱するのか部分熱間圧延片を加熱するのかによって 異なる。鋳造片を加熱する場合は、最低加熱温度は、好ましくは約432℃(約 820°F)、最も好ましくは約454℃(約850°F)、最高加熱温度は、好 ましくは約565℃(約1,080°F)、最も好ましくは約538℃(約1,0 00°F)である。部分熱間圧延片を加熱する場合の好ましい温度範囲は約39 9℃(750°F)〜約454℃(850°F)である。加熱温度が高すぎると 鋳造片から形成されたアルミニウム合金シートの末端に熱間圧延中に割れ目が生 じる可能性がある。非加熱片全ての連続式炉中の保持時間は、最低で好ましくは 約8秒、最高で約3分間以下、さらに好ましくは2分以下、最も好ましくは約3 0秒以下である。好ましくは、熱間圧延の冷却を除いて加熱片を熱間圧延の前に 焼き入れなどの急激な冷却に曝さないようにする。 非加熱片の厚さは熱間圧延前に片を加熱し実現する熱間圧延後の自己焼きなま し(例、再結晶)の程度に重要であることが発見されている。片が厚すぎると片 は部分的に加熱されない可能性がある。非加熱片の好ましいゲージは約24mm 以下、さらに好ましくは約12〜約24mmの範囲、最も好ましくは約16〜約 19mmの範囲である。誘導加熱炉中での冷間圧延片の連続中間焼きなまし 第2の新しい工程では部分冷間圧延片を連続高温焼きなましし、高い加工性、 十分に均一な物理的特性及び管理可能な強度特性(例、安定化焼きなまし又は低 温焼きなまし時の温度及び時間の増加に伴い強度特性は増加する)を有するアル ミニウム合金を形成する。連続焼きなましは好ましくはトランスフラックス誘導 加熱炉などの誘導加熱炉中で行う。 特定の理論に基づくわけではないが、誘導加熱炉は部分冷間圧延片の全体積を 通じて均一に加熱し、長さ、幅を通じて高度に均一な微細粒径の中間焼きなまし 片を生成すると考えられている。これは誘導加熱炉が電磁的に十分に均一な電磁 流を誘導し、それを片の厚さを縦断して提供するためである。反対に従来の特に バッチ式炉などの輻射式炉では部分冷間圧延片の全体積を通じてコイル型又は非 コイル型に係わらず不均一に加熱する。この型の炉では熱は片/コイルの外部表 面から中心に向かって伝えられるため片/コイルの外部表面は内部に比してより 多く熱エネルギーへ曝露されることになる。熱への不均一な曝露は特に焼きなま しコイルにおいて、全長や全幅にわたり粒径が不均一となる原因となる。一般に 片/コイルの中心の粒径は小さく、外部の粒径は大きくなる。 最低焼きなまし温度は、好ましくは約371℃(約700°F)、より好ましく は約426℃(約800°F)、最も好ましくは約454℃(約850°F)であ り、最高焼きなまし温度は、好ましくは約565℃(約1050°F)、より好ま しくは約547℃(約1025°F)、最も好ましくは約537℃(約1000° F)である。焼きなまし片全ての炉内保持時間は、炉での片のライン速度に応じ て、最低で好ましくは約2秒間、最大で好ましくは約2.5分、さらに好ましく は約30秒、最も好ましくは約20秒 である。 誘導加熱炉内の冷間圧延片の安定化又は低温焼きなまし 本発明のさらに別の実施形態では、連続炉内で冷間圧延片を安定化又は低温焼 きなまし(本明細書では共に「安定化焼きなまし」と記する)し、高い所望の特 性を有するアルミニウム合金シートを形成する。上述の連続中間焼きなましでは 安定化又は低温焼きなましによって一定の物理的特性を有するアルミニウム合金 シートを生成し生産量を増大させることが可能である。物理的特性は焼きなまし の温度及び時間を調整して(例、炉内の片のライン速度)高度に管理可能である 。 連続式加熱装置とは、好ましくは誘導加熱炉であり、トランスフラックス誘導 加熱炉が最も好ましい。 焼きなまし温度は、好ましくは約148〜約287℃(約300〜約550° F)の範囲である。誘導加熱炉内における冷間圧延片全ての保持時間は、最低で 好ましくは約2秒間、最大で好ましくは約2.5分間、さらに好ましくは30秒 間、最も好ましくは20秒間であるが、炉内の片のライン速度による。 新しいプロセス工程を取り入れたプロセス 図3に非加熱片の加熱工程を取り入れた連続鋳造法の最初の実施形態を示す。 この工程は製罐製造の特にタブ、本体及び蓋ストックの製造に有用である。 図3を参照すると溶融アルミニウム合金組成を連続鋳造20して鋳造片24を 形成する。連続鋳造工程ではベルト式鋳造装置や回転式鋳造装置など様々な連続 鋳造装置を用いることができる。連続鋳造工程にはアルミニウム合金を鋳造し溶 融して薄板化するブロック鋳造装置の使用が好ましい。ブロック鋳造装置は米国 特許第3,709,281号、3,744,545号、3,747,666号、 3,759,313号に開示される型が好ましく、本明細書に参考として記載す る。連続鋳造法は同時係属の米国特許出願番号08/713,080及び08/ 401,418に記載されており、これらは本発明に文献援用される。 本発明に従って製造する合金化合物ではプラントスクラップ、容器スクラップ 、消費材スクラップなどのスクラップ金属材料を部分的に使用することができる 。本体ストックでは好ましくは少なくとも約75%、さらに好ましくは約95% 、タブ及び蓋ストックでは少なくとも約5〜約50%の総スクラップ量で合金化 合物を形成する。 溶融物を作るためには金属を炉内に入れて約752℃(約1385°F)(フ ィード材の溶融点以上)まで加熱し金属を完全に溶融させる。合金を処理し溶解 している水素、非金属含有物など合金鋳造及び最終生成物にとって有害なものを 除去する。合金を濾過しさらに非金属含有物を金属から除去することもできる。 次にノズルを通じて金属を鋳造し鋳造穴へ送る。ノズルは長く狭い先を有し溶融 金属を送る時に絞ることができる。ノズルの先の厚さは、好ましくは約10〜2 5ミリ、さらに好ましくは約14〜24ミリ、最も好ましくは約14〜19ミリ で、好ましい幅は約254〜2160ミリの間である。 溶融金属はノズルの先を出て向かい合う1対の回転チルブロックからな る鋳造穴に到達する。金属は鋳造穴を移動する間に熱のチルブロックへの伝達の ために冷却され固形化する。鋳造穴の末端では連続ウェブ上に在るチルブロック から鋳造片24が分離する。チルブロックは冷却器を移動し、ブロックは再利用 の前に処理され冷却される。 ブロック鋳造装置を出る鋳造片24の温度は、好ましくは鋳造片の再結晶温度 以上である。鋳造出力温度(例、鋳造片が鋳造装置を出る時の出力温度)は、好 ましくは約426〜約565℃(約800〜約1050°F)、さらに好ましくは 約482〜約565℃(約900〜約1050°F)である。 鋳造装置を出た鋳造片は、前述のように加熱(又は焼きなまし)工程28に入 り、等軸粒子構造の加熱片32が形成される。 加熱工程28を出ると加熱片32は続いて熱間圧延機内の熱間圧延工程36に 入り熱間圧延片40が形成される。熱間圧延機には1対以上の相対する回転式ロ ーラー(1つ以上の熱間圧延装置)が備わっており、ローラー間には段差がある 。片がローラー間のこの段差を通過する時に厚さが低減される。加熱片32が熱 間圧延機に入る時の入力温度の好ましい温度は最低約426℃(約800°F)、 さらに好ましくは約482℃(約900°F)であり、好ましい最高温度は約5 38℃(約1000°F)、さらに好ましくは約538℃(約1000°F)である 。熱間圧延による片の厚さの好ましい低減率は約80%、さらに好ましくは約8 4%、最も好ましくは最低約88%であるが最高で約94%を越えない範囲であ る。熱間圧延片のゲージの好ましい範囲は約0.165〜約0.267cm(約 0.065〜約0.105インチ)である。熱聞圧延片が熱聞圧延を出る好まし いアウトプット温度は最低で約260℃(約550°F)、より好ましくは約 315℃(約600°F)で、最高で好ましくは約426℃(約800°F)、よ り好ましくは約426℃(約800°F)である。本発明の工法に従うと、各熱 間圧延装置の通過ごとに相対的に高いゲージの低減率が得られ、後に1つ以上の 冷間圧延工程を省略することができることが発見されている。 金属によっては、熱間圧延機から出た直後に熱間圧延片40に焼きなまし工程 も溶液加熱処理も行わない。追加の焼きなまし及び/又は溶液加熱処理(自己焼 きなまし)工程の省略によってバッチ式焼きなまし熱間圧延に比して著しく生産 高を上げることができる。 熱間圧延片40を適切な方法で空気中の温度〜約49℃(約120°F)の温 度へ冷却させる。一般に冷却時間は約48〜72時間である。合金によっては片 40を焼き入れなどのような急速冷却で冷間圧延のために冷却することが可能で ある。 熱間圧延を冷却後、続いて処理工程44へ進みアルミニウム合金シート48を 形成する。追加の処理工程44はもちろん合金の組成やアルミニウム合金シート 48の用途によって変わる。 1実施形態において、図4は、容器の形成に有用なタブストックをの処理方法 44を示す。図4を参照すると、冷間圧延片40を冷間圧延52にかけて最終ゲ ージの冷間圧延片68を形成している。冷間圧延は多くの冷間圧延にある1対以 上の回転冷間圧延装置を金属が通過して行われる。冷間圧延52の工程の間、片 厚は少なくとも1装置につき好ましくは約35%、さらに好ましくは約35〜約 60%、最も好ましくは約45〜約55%、冷間圧延52の工程を通じた合計の 低減率は、好ましくは少なくと も約70%、さらに好ましくは約85〜95%の間である。好ましくは、最終ゲ ージの低減は2〜3の回転冷間圧延装置を通過して行われる。 最終ゲージはアルミニウム合金シート48の希望の最終的特性に基づいて選択 する。好ましくは、アルミニウム合金シートの最終ゲージの最低値は約0.20 mm、さらに好ましくは0.22mm、最も好ましくは約0.24mmであり、 最大値は約0.61mm、さらに好ましくは0.56mm、最も好ましくは約0 .46mmである。 冷間圧延片68を安定化焼きなまし72にかけてアルミニウム合金シート48 を形成する。この安定化焼きなましにはどのような加熱装置を用いても良いが、 最も好ましくは誘導加熱炉などの連続式加熱装置である。誘導加熱炉を用いた安 定化焼きなまし72の温度及び時間については前述した。バッチ式安定化焼きな まし72の好ましい温度は約149〜260℃(300〜500°F)の範囲であ る。バッチ式安定化焼きなまし72の好ましい時間は約10〜約20時間の範囲 である。 1実施形態において、安定化焼きなましをタブ洗浄ラインに置くことができる 。タブ洗浄ラインには(i)油や他の残留物をアルミニウム合金シートから除去 するために硝酸銀洗浄液などの洗浄液でシートを洗浄する(ii)シートを水な どの液で洗浄する(iii)洗浄したシートに油などの潤滑剤を添付する工程を 入れても良い。潤滑化したシートを後にレベラー及びスプリッターを通過させて タブストックを形成する。本プロセスではシートの腐食を防ぐため従来技術に比 して硝酸銀洗浄液の濃度が低いので、安定化焼きなまし72を工程(i)の直前 に行うことができる。安定化焼きなましで温度を上げると腐食がおこることがあ る。さらに別の実施形態では、安定化焼きなまし72を工程(i)及び(ii) の間、工 程(ii)及び(iii)の聞又は工程(iii)の後に行っている。このプロ セス工程は非常に有効である。薄い洗浄液を使用できるので安定化焼きなましに よってシートの温度が上がると洗浄硬化が増加するので著しいコスト低減となる 。 本プロセスで形成されるアルミニウム合金シートはタブストックとして特に有 用である。タブストックに特に適するアルミニウム合金化合物は、 (i)好ましくは約0.05重量%以上、さらに好ましくは0.10〜0.2 0重量%、好ましくは約0.5重量%以下、さらに好ましくは約0.20重量% 以下の含有量のマンガン、 (ii)好ましくは約3.5〜約4.9重量%間の含有量のマグネシウム、 (iii)好ましくは約0.05〜約0.15重量%であるが、最も好ましく は約0.10重量%以下の含有量の銅、 (iv)好ましくは約0.05重量%以上、さらに好ましくは約0.10重量 %以上で約0.35重量%以下、さらに好ましくは約0.20重量%以下の含有 量の鉄、 (v)好ましくは約0.05〜約0.20重量%、さらに好ましくは約0.1 0重量%以下のケイ素、 を含む。 アルミニウム合金シート48は特にタブストックに適する特性を有する。好ま しくは、圧延時の降伏強さは約2.83×108(N/m2)(41ksi)以上、さ らに好ましくは約3.17×108(N/m2)(46ksi)以上で約3.52×1 08(N/m2)(49ksi)以下、さらに好ましくは約3.52×108(N/m2 )(51ksi)の範囲である。 アルミニウム合金シート48の伸び率は、好ましくは約3%以上、さらに好ま しくは6〜8%以下である。また圧延時の引張強さは、好ましくは約3.38× 108(N/m2)(49ksi)以上、さらに好ましくは約3.79×108(N/m2 )(55ksi)以上、最も好ましくは約3.93×108(N/m2)(57ksi)以 上で約4.21×108(N/m2)(61ksi)以下さらに好ましくは約4.07 ×108(N/m2)(59ksi)以下である。アルミニウム合金シート48の好ま しいタブ強度は約2kg以上、さらに好ましくは約2.3kg(約5ポンド)以 上、最も好ましくは約2.7kg(約6ポンド)以上であり好ましくは約3.6 kg以下、最も好ましくは約3.6kg(8ポンド)以下である。 図5に示す別の実施形態では蓋ストック及び/又はタブストック(後にコーテ ィング処理)を形成するための安定化焼きなましを追加できる。コーティングラ インで蓋又はタブストックを加熱しても良いが、これは安定化焼きなまし又は低 温焼きなましと同じ機能を果たす。 図5では冷間圧延片40を冷間圧延80にかけてアルミニウム合金シート8 4を形成している。冷間圧延80の間片の厚さは、好ましくは約70%以上、よ り好ましくは約80〜約95%低減される。アルミニウム合金シート84の最終 の最低ゲージは、好ましくは約0.018cm(約0.007インチ)、さらに好 ましくは約0.024cm(約0.0095インチ)、最も好ましくは約0.02 2cm(約0.0085インチ)、最高ゲージは、好ましくは約0.03cm(約 0.012インチ)、さらに好ましくは約0.029cm(約0.0115インチ )、最も好ましくは約0.028cm(約0.0110インチ)である。 安定化焼きなましを用いる場合には、バッチ式又は連続式加熱装置(誘 導加熱炉がより好ましい)を用いることができる。バッチ式では好ましい温度範 囲約120〜約205℃(約250〜約400°F)、さらに好ましくは約145 〜約190℃(約300〜約375°F)、連続式では好ましい温度範囲約145 〜約260℃(約300〜500°F)、さらに好ましくは約200〜235℃(約 400〜450°F)で加熱する。 このプロセスで形成する特にタブストックに適するアルミニウム合金化合物は 、 (i)好ましくは約0.05重量%以上0.23重量%以下、さらに好ましく は約0.15重量%以下の含有量のマンガン、 (ii)好ましくは約3.8重量%以上約4.9重量%以下、さらに好ましく は約4.7重量%以下の含有量のマグネシウム、 (iii)好ましくは最低約0.05〜最高約0.15重量%であるが、最も 好ましくは約0.10重量%以下の含有量の銅、 (iv)好ましくは約0.20重量%以上、約0.35重量%以下さらに好ま しくは約0.30重量%以下の含有量の鉄、 及び (v)好ましくは約0.05重量%以上、約0.20重量%以下、さらに好ま しくは約0.10重量%以下のケイ素 を含む。 タブストックに最も好ましいアルミニウム合金化合物は、 (i)約0.05〜約0.15重量%の含有量のマンガン、 (ii)約4.0〜約4.7重量%の含有量のマグネシウム、 (iii)約0.05〜約0.10重量%の含有量の銅、 (iv)約0.20〜約0.30重量%の含有量の鉄、 及び (v)約0.05〜約0.10重量%のケイ素 の組成を有する。 蓋ストックを製造するのに特に適するアルミニウム合金化合物は、 (i)好ましくは約0.05〜0.20重量%、さらに好ましくは約0.15 重量%以下の含有量のマンガン、 (ii)好ましくは約3.8重量%以上、さらに好ましくは約4.0重量%以 上、好ましくは約5.2重量%以下、さらに好ましくは約4.7重量%以下の含 有量のマグネシウム、 (iii)好ましくは約0.05〜約0.15重量%、さらに好ましくは約0 .10重量%以下の含有量の銅、 (iv)好ましくは約0.20〜約0.35重量%、さらに好ましくは約0. 30重量%以下の含有量の鉄、 及び (v)好ましくは約0.05〜約0.20重量%、さらに好ましくは約0.1 5重量%以下のケイ素 の組成を有する。 蓋ストック用に最も好ましいアルミニウム合金化合物は (i)好ましくは約0.05〜約0.15重量%の含有量のマンガン、 (ii)好ましくは約3.8〜約5.0重量%の含有量のマグネシウム、 (iii)好ましくは約0.05〜約0.10重量%の含有量の銅、 (iv)好ましくは約0.20〜約0.30重量%の含有量の鉄、 及び (v)好ましくは約0.05〜約0.15重量%のケイ素 を含む。 アルミニウム合金シート84は特に蓋ストックに適する特性を有する。アルミ ニウム合金シート84の好ましいコート後の降伏強さは約2.83×108(N /m2)(約41ksi)以上、さらに好ましくは約3.24×108(N/m2)(約 47ksi)、最も好ましくは約3.28×108(N/m2)(約47.5ksi)以 上である。アルミニウム合金シート84のコート後の引張強さは約3.52×1 08(N/m2)(約49ksi)以上、さらに好ましくは約3.52×108(N/m2 )(約51ksi)以上、最も好ましくは3.65×108(N/m2)(約53ksi) 以上、約3.79×108(N/m2)(約55ksi)以下、最も好ましくは約4. 14×108(N/m2)(約60ksi)以下である。アルミニウム合金シート84 の好ましい伸び率は約3%以上、最も好ましくは約6%以上及び約8%以下であ る。 図6に示したさらに別の実施形態では、さらなる処理工程44で、中間焼きな まし100及び安定化焼きなまし106の両方を行って、本体ストックを製造す る。安定化焼きなましすなわち低温焼きなましの時間及び温度によって、本体ス トックの特性が決まる。 やはり図6について説明すると、冷熱間圧延片40に対して冷間圧延108を 行って、部分冷間圧延片112を形成する。冷間圧延108の際、片の厚さは好 ましくは約40%以上、より好ましくは約45%以上、最も好ましくは約50% 以上、そして約70%以下、最も好ましくは約65%以下で低下させる。部分冷 間圧延片112の最小ゲージは、好ましくは約0.030cm(約0.012イ ンチ)以上、より好ましくは約0.038cm(約0.015インチ)以上であ り、最大ゲージは好ましくは約0.089cm(約0.035インチ)以下、よ り好ましくは約0.076cm(約0.030インチ)以下である。その低減率 は、回転する冷間ローラーを1回パス(通過させて)得る。 部分冷間圧延片112に対して中間焼きなまし工程100を行って、低温加工 部(work)が低減しイヤリングの少ない中間焼きなまし片116を形成する。中 間焼きなまし工程100では、連続加熱炉又はバッチ式加熱炉を使用することが でき、誘導加熱炉などの連続加熱炉が最も好ましい。 中間焼きなましの温度は使用する炉の種類によって決まる。連続加熱炉を用い る焼きなましの温度及び期間については、前述した通りである。バッチ式加熱炉 の場合、片112の中間焼きなましは、好ましくは約650F(すなわち約34 3℃)以上の最低温度、好ましくは約900F(すなわち、約482℃)以下の 最高温度で、約2時間〜約3時間の範囲の浸漬時間にて行う。 中間焼きなまし片116に対してさらに冷間圧延120を行って、冷間圧延片 124を得る。冷間圧延工程120での低減量は、冷間圧延片124の最終ゲー ジ及び部分冷間圧延片112のゲージによって決まる。好ましくは、アルミニウ ム合金シート128の最終ゲージは、約0.023cm(約0.009インチ) 以上、より好ましくは約0.025cm(約0.010インチ)以上であって、 約0.033cm(約0.013インチ)以下、より好ましくは約0.318c m(約0.125インチ)以下とする。好ましい実施形態では、冷間圧延工程1 20での冷圧延機の厚さ低減率は約40〜約60%である。冷間圧延工程は好ま しくは、1回パスで行う。 冷間圧延片124に対して安定化焼きなまし104を行って、アルミニウム合 金シート128を得る。安定化焼きなましでは、いかなる種類の加熱炉も使用可 能であるが、中間焼きなまし工程100で連続(例:誘導) 加熱炉を使用した場合は、連続(例:誘導)加熱炉を用いることが最も好ましい 。誘導加熱炉を利用した安定化焼きなまし104の温度及び期間については、上 記で詳細に説明してある。バッチ式加熱炉の場合、焼きなまし温度は約300〜 約450F(約149℃〜約232℃)の範囲とし、浸漬時間は約2〜約3時間 とする。 アルミニウム合金シート128は、本体ストックとして特に有用である。本体 ストック用に本方法で特に有用なアルミニウム合金組成物には、 (i)マンガン(好ましくは約0.85重量%以上、より好ましくは約0.9 重量%以上、及び約1.2重量%以下、より好ましくは約1.1重量%以下の量 ) (ii)マグネシウム(好ましくは約0.9重量%以上、より好ましくは約1 .0重量%以上、及び約1.5重量%以下の量) (iii)銅(好ましくは約0.05重量%以上、より好ましくは約0.20 重量%以上、及び約0.50重量%以下の量) (iv)鉄(好ましくは約0.05重量%以上、より好ましくは約0.35重 量%以上、及び約0.60重量%以下の量) (v)ケイ素(好ましくは約0.05重量%以上、より好ましくは約0.3重 量%以上、及び約0.5重量%以下、より好ましくは約0.4重量%以下の量) が含まれる。 本体ストック用に最も好ましいアルミニウム合金組成物は、以下の構成要素を 含む。 (i)マンガン(約0.85重量%以上、約1.1重量%以下の量) (ii)マグネシウム(約1.0重量%以上、約1.5重量%以下の量) (iii)銅(約0.35重量%以上、約0.50重量%以下の量) (iv)鉄(約0.35重量%以上、約0.60重量%以下の量) (v)ケイ素(約0.2重量%以上、約0.4重量%以下の量) 上記の各種合金形成元素が、本発明のアルミニウム合金シートの優れた特性に 部分的に寄与していると考えられる。いずれかの理論に束縛されるものではない が、マグネシウムとマンガンは、極限引張強さ及び降伏引張強さを上昇させるも のと考えられ;銅は、本体ストックにおける機械的特性の焼成後低下を遅らせる と考えられ;鉄は、極限引張強さ及び降伏引張強さを上昇させるだけでなく、粒 子サイズを小さくすると考えられ;ケイ素は、本体製造装置の操作において摩損 /スコア発生を抑制する上で役立つ比較的大きいアルファ相変態粒径を与えると 考えられる。 該アルミニウム合金シートは、本体ストックに特に有用な特性を有する。アル ミニウム合金シートを本体ストックとして使用する場合、該合金シートは好まし くは、約2.76×108N/m2(約40ksi)以上、より好ましくは約2. 90×108N/m2(約42ksi)以上、最も好ましくは約2.93×108 N/m2(約42.5ksi)以上であって、約3.24×108N/m2(約4 7ksi)以下、より好ましくは約3.17×108N/m2(約46ksi)以 下、最も好ましくは約3.10×108N/m2(約45ksi)以下の圧延後引 張強さを有する。圧延後降伏強さは好ましくは、約2.55×108N/m2(約 37ksi)以上、より好ましくは約2.62×108N/m2(約38ksi) 以上、最も好ましくは約2.69×108N/m2(約39ksi)以上であって 、約2.96×108N/m2(約43ksi)以下、より好ましくは約2.90 ×108N/m2(約42ksi)以下、最も好ましくは約2.83×108N/ m2(約41ksi)以下である。アルミニウム合金シート128は好ましくは 、約3%以上、最も好ましくは約4%以上であって、約10%以下、最 も好ましくは約8%以下の伸長率を有する。 許容される延伸・しごき加工容器本体を得るには、本体ストックとして使用す るアルミニウム合金シート128において、イヤリングパーセントが低くなけれ ばならない。イヤリングは、本体を運搬装置で運搬できる程度のものでなければ ならないとともに、容器本体の許容できる取り扱い及びトリミングを妨害するほ ど大きいものであってはならない。好ましくは、本発明によれば、アルミニウム 合金シート128においては、試験イヤリングが約2.0%以下、より好ましく は約1.9%以下、最も好ましくは約1.8%以下である。 本発明の当該実施形態のアルミニウム合金シート128から作製された容器本 体は、比較的高い強度を有する。容器本体は、現在の市販の厚さで、約6.21 ×105N/m2(約90psi)以上、より好ましくは約6.41×105N/ m2(約93psi)以上の最小ドーム反転強度(又は最小座曲強度)を有し、 約6.76×105N/m2(約98psi)以下の最大ドーム反転強度(又は最 大座曲強度)を有する。容器本体の支柱部強度は、好ましくは約1.24×106 N/m2(約180psi)以上、最も好ましくは約1.45×106N/m2( 約210psi)以上であって、約1.93×106N/m2(約280psi) 以下、最も好ましくは約1.79×106N/m2(約260psi)以下である 。 焼きなましの時間及び温度によって冷間圧延片の特性を変えることができるこ とから、比較的低いイヤリング率及び高強度という特性は容易に得られるもので ある。一方で片の強度特性と他方で安定化焼きなましの時間・温度との間に正比 例の関係があることから、アルミニウム合金シートの物性を選択的に制御するこ とができる。イヤリングは、行われる冷間圧 延の低減量に正比例することから、冷間圧延工程120では、冷間圧延の低減量 を比較的低くすることで、許容できるイヤリングを得ることができる。好ましく は、冷間圧延による総ゲージ低減の約30%以上を冷間圧延工程108で行う。 この冷間圧延の量が減少するということは、加工物硬化が少なくなり、従って強 度特性が低くなるということであることから、安定化焼きなましを用いて、強度 特性を所望のレベルまで向上させる。 図7には、図3及び図6に示したものに対する、代替の本体ストック構成を示 してある。図7に示したように、熱間圧延時(圧延後ではない)に、加熱工程1 32を行う。図からわかる通り、図4〜6に示したさらなる処理工程44につい ての実施形態のいずれかと、この構成を組み合わせることができる。 図7について説明すると、1対以上の熱間圧延機スタンド間で加熱工程132 を行う。それは代表的には、第1及び第2の熱間圧延機スタンド間として、熱ミ リングの際に、片の温度を該片の加熱炉投入温度より高いレベルまで上昇させる 。そうして、鋳造片24を熱間圧延して(36a)、部分熱間圧延片136を形成 し、加熱して(132)加熱片140を得て、熱間圧延して(36b)熱間圧延 片144を形成する。加熱工程での好ましい温度は、約750〜約850F(す なわち、約399〜約454℃)の範囲である。この構成では、鋳造片24に対 しては好ましくは、第1の熱間圧延機スタンド以前に、焼きなましその他の加熱 を行わない。 最終の本体ストックに用いられる上記の方法に対して若干の変更を加えた上で 使用することで、他の用途用のシートを製造することができる。例として、該シ ートを用いて、冷却機フィンなどのホイル製品を作製することができる。そのよ うなシートに好ましい合金組成は次の通りである。 (i)マンガン(約0.05重量%以下の量) (ii)マグネシウム(約0.05重量%〜約0.10重量%の範囲の量) (iii)銅(約0.05重量%〜約0.10重量%の範囲の量) (iv)鉄(約0.4重量%〜約1.0重量%の範囲の量) (v)ケイ素(約0.3重量%〜約1.1重量%の範囲の量) 図8には、本発明による方法のさらに別の実施形態を示してある。この実施形 態における方法では、熱間圧延前又は該圧延時における適宜の加熱工程28、適 宜の熱圧延機焼きなまし工程148、ならびに中間焼きなまし工程152を行う 。バッチ式中間焼きなましでは、最後の熱間圧延機スタンドの前に、バッチ式熱 圧延機焼きなましと連続加熱の両方を行った場合に最も良い結果が得られ、誘導 加熱炉を用いる中間焼きなましでは、最後の熱間圧延機スタンドの前に、熱圧延 機焼きなましを行わず、連続加熱のみを行った場合に、最も良い結果が得られる 。この方法によって、本体ストックに特に有用な優れた物性を有するアルミニウ ムシート156が得られる。 図8について説明すると、アルミニウム合金組成物の溶融物を形成し、連続的 に鋳造(20)して、鋳造片24を得る。ノズル先端の大きさは、好ましくは約 10〜約25mm、より好ましくは約10〜約18.0mmの範囲であり、先端 の大きさが最大で17.5mmであることが最も好ましく、鋳造片24に対して 熱間圧延(160)を行って、熱間圧延片164を形成する。鋳造片24に対し ては適宜に、上記の方法に従って加熱工程28を行って、該片に等軸性の高くな った粒子構造を与えることもできる。熱間圧延工程160では、鋳造片24の厚 さを好ましくは、約80%以上、より好ましくは約84%以上、最も好ましくは 約88%以上であっ て、約94%以下、より好ましくは約94%以下、最も好ましくは約94%以下 の量だけ低減し、ゲージを好ましくは約0.165〜約0.267cm(約0. 065〜約0.105インチ)の範囲とする。 熱間圧延片164を、バッチ式又は連続加熱炉で熱圧延機焼きなましする(1 48)。連続加熱炉は、ガス燃焼式、赤外線又は誘導加熱炉とすることができる 。 焼きなましの温度及び期間は、使用する炉の種類によって決まる。好ましくは 、約650F(すなわち、約343℃)の最低温度及び好ましくは約900F( すなわち、482℃)以下の最高温度で、該片の中間焼きなましを行う。連続加 熱炉の場合、片のいかなる部分であっても焼きなまし時間は、最長で好ましくは 約2.5分、より好ましくは約30秒、最も好ましくは約20秒であり、最短で 約2秒である。バッチ式加熱炉の場合、焼きなまし時間は好ましくは、最短で約 2時間であり、好ましくは最長で約3時間である。 やはり図8について説明すると、熱圧延機焼きなまし片170を放冷し、冷間 圧延(174)を行って、部分冷間圧延片178を形成する。冷間圧延174の 際、片170の厚さを、約40%以上、より好ましくは約50%以上であって、 約70%以下、より好ましくは約65%以下の量だけ低減する。好ましくは、中 間ゲージへの厚さ低減は、1〜2回パスで行う。部分冷間圧延片178の最小ゲ ージは、好ましくは約0.030cm(約0.012インチ)、より好ましくは約 0.0292cm(約0.0115インチ)であり、最大ゲージは好ましくは約 0.089cm(約0.035インチ)、より好ましくは約0.076cm(約0 .030インチ)である。 部分冷間圧延片178に対して中間焼きなまし(152)を行って、焼きなま し片182を形成する。その中間焼きなまし工程152は、連続又はバッチ式加 熱炉で行うことができる。好ましい連続加熱炉は誘導加熱炉であり、トランスフ ラックス誘導加熱炉(transflux induction heater,TFIH)が最も好ましい。誘 導加熱炉を用いた焼きなまし152の期間及び温度は好ましくは、前述の通りで ある。バッチ加熱炉の場合、片178の中間焼きなまし152は、好ましくは約 650F(すなわち約343℃)の最低温度及び約900F(すなわち、約48 2℃)の最高温度で行う。バッチ式加熱炉の場合の焼きなまし時間は、好ましく は約2〜約3時間の範囲とする。 焼きなまし片182に対しては好ましくは、焼きなまし工程又は溶体化熱処理 後、クエンチングなど急冷を行わない。 焼きなまし片182を放冷し、冷間圧延186を行って、アルミニウム合金シ ート156を形成する。好ましくは、部分冷間圧延片178の厚さは、約40% 以上、より好ましくは約50%以上であって、約70%以下、より好ましくは約 65%以下の量だけ低減させ、ゲージは1回パスで約0.023〜約0.033 cm(約0.009〜約0.013インチ)の範囲とする。 本実施形態での本体ストックに特に有用なアルミニウム合金組成物には、以下 の元素を含有させる。 (i)マンガン(好ましくは約0.85重量%以上、より好ましくは約0.9 重量%以上、及び約1.2重量%以下、より好ましくは約1.1重量%以下の量 ) (ii)マグネシウム(好ましくは約0.9重量%以上、より好ましく は約1.0重量%以上、及び約1.5重量%以下の量) (iii)銅(好ましくは約0.20重量%以上、及び約0.50重量%以下 の量) (iv)鉄(好ましくは約0.35重量%以上、及び約0.60重量%以下の 量) (v)ケイ素(好ましくは約0.3重量%以上、及び約0.5重量%以下、よ り好ましくは約0.4重量%以下の量) 本体ストック用に特に有用なアルミニウム合金組成物は、以下の構成要素を含 む。 (i)マンガン(約0.85重量%以上、約1.1重量%以下の量) (ii)マグネシウム(約1.0重量%以上、約1.5重量%以下の量) (iii)銅(約0.35重量%以上、約0.50重量%以下の量) (iv)鉄(約0.35重量%以上、約0.60重量%以下の量) (v)ケイ素(約0.2重量%以上、約0.4重量%以下の量) 該アルミニウム合金シートは、本体ストックに特に有用な特性を有する。アル ミニウム合金シートを本体ストックとして使用する場合、該合金シートは好まし くは、約2.55×108N/m2(約37ksi)以上、より好ましくは約2. 62×108N/m2(約38ksi)以上、最も好ましくは約2.69×108 N/m2(約39ksi)以上であって、約2.96×108N/m2(約43k si)以下、より好ましくは約2.90×108N/m2(約42ksi)以下、 最も好ましくは約2.83×108N/m2(約41ksi)以下の圧延後降伏強 さを有する。圧延後引張強さは好ましくは、約2.76×108N/m2(約40 ksi)以上、より好ましくは約2.90×108N/m2(約42ksi)以上 、最も好ましくは約2.93×108N/m2(約42.5ksi)以上であって 、約3.2 4×108N/m2(約47ksi)以下、より好ましくは約3.17×108N /m2(約46ksi)以下、最も好ましくは約3.10×108N/m2(約4 5ksi)以下である。アルミニウム合金シート128は好ましくは、約3%以 上、最も好ましくは約4%以上の伸長率を有する。 許容される延伸・しごき加工容器本体を得るには、本体ストックとして使用す るアルミニウム合金シート128において、イヤリングパーセントが低くなけれ ばならない。好ましくは、本発明によれば、アルミニウム合金シート128にお いては、試験イヤリングが約2.0%以下、より好ましくは約1.9%以下、最 も好ましくは約1.8%以下である。 本発明の当該実施形態のアルミニウム合金シート128から作製された容器本 体は、比較的高い強度を有する。容器本体は、現在の市販の厚さで、約6.21 ×105N/m2(約90psi)以上、より好ましくは約6.41×105N/ m2(約93psi)以上の最小ドーム反転強度を有する。容器本体の支柱部強 度は、好ましくは約1.38×106N/m2(約200psi)以上、より好ま しくは約1.59×106N/m2(約230psi)以上である。 図9には、本体ストック製造に特に有用な方法のさらに別の実施形態を示して ある。この実施形態における方法では、熱聞圧延前又は該圧延時に加熱工程を行 わず、熱圧延機焼きなまし工程300、中間焼きなまし工程304及び安定化焼 きなまし工程308を行う。この方法により、本体ストックに特に有用な優れた 物性を有するアルミニウムシート312が製造される。この方法によって、比較 的イヤリングが小さいアルミニウム合金シート312を製造することができ;( 本体製造装置が)シートから容器本体を作製する際に加工物硬化を回避すること ができ、それによって、割り フランジ及び本体製造装置による不完全なトリミングが防止され、安定化焼きな まし308の浸漬時間及び温度を変えることで物性(すなわち、圧延後降伏及び 引張強さ)が向上する。 安定化焼きなましの浸漬時間及び温度とシート312の物性との間の関係は、 シート312の化学的性質と比較的小さい粒径によるものであると考えられる。 中間焼きなまし工程で誘導加熱炉を用いると、粒径は特に小さい。その関係は驚 くべきものであり、上記の化学的特性を有するシートについては予想外のもので ある。当該方法により、単に安定化焼きなましの浸漬時間及び/又は温度を変え ることで、各種規格に従ってシートを製造することができる。 図9について説明すると、アルミニウム合金組成物の溶融物を形成し、連続的 に鋳造(20)して、鋳造片24を得る。ノズル先端の大きさは、好ましくは約 10〜約25mm、より好ましくは約10〜約20mmの範囲であり、先端の大 きさが最大で17.5mmであることが最も好ましい。先端の大きさを17.5 mm以下と小さくすることで、シート312における試験イヤリングを0.2% 以上低減することができ、他の方法によって製造されるアルミニウム合金シート と比較して、引張強さ及び降伏強さが約6.895×106N/m2(1ksi) 上昇する。 鋳造片24に対して熱間圧延(160)を行って、熱間圧延片164を形成す る。熱間圧延工程160では、鋳造片24の厚さを好ましくは、約50%以上、 より好ましくは約55%以上、最も好ましくは約68%以上であって、約45% 以下、より好ましくは約90%以下、最も好ましくは約95%以下の量だけ低減 し、ゲージを好ましくは約0.165〜約0.305cm(約0.065〜約0 .120インチ)、より好ましくは約0. 216〜約0.279cm(約0.085〜約0.110インチ)の範囲とする 。熱間圧延片のゲージを0.267cm(0.105インチ)から約0.165 〜約0.229cm(約0.065〜約0.090インチ)の範囲まで低減する ことで、シートの試験イヤリングをさらに低減し、表面粒径を向上させ、強度特 性を向上させることができる。 熱間圧延片164を、バッチ式又は連続加熱炉で熱圧延機焼きなましして(3 00)、熱圧延機焼きなまし片316を形成する。連続加熱炉は、ガス燃焼式、 赤外線又は誘導加熱炉とすることができる。 焼きなましの温度及び期間は、使用する炉の種類によって決まる。好ましくは 、約650F(すなわち、約343℃)、より好ましくは約700F(すなわち、 約371℃)の最低温度及び好ましくは約900F(すなわち、482℃)、より 好ましくは850F(すなわち、約454℃)以下の最高温度で、該片の中間焼 きなましを行う。誘導加熱炉の場合、最低温度は好ましくは約482℃(約90 0F)であり、最高温度は好ましくは約538℃(約1000F)である。連続 加熱炉の場合、片のいかなる部分であっても焼きなまし時間は、好ましくは最長 で約1分間、より好ましくは約30秒、最も好ましくは約20秒であり、最短で 約2秒である。バッチ式加熱炉の場合、焼きなまし時間は好ましくは、最短で約 2時間であり、好ましくは最長で約3時間である。 やはり図9について説明すると、熱圧延機焼きなまし片316を放冷し、冷間 圧延(320)を行って、部分冷間圧延片324を形成する。冷間圧延工程32 0において、片316の厚さを好ましくは、約50%以上、より好ましくは約6 0%以上であって、約70%以下、より好ましくは約65%以下の量だけ低減す る。好ましくは、中間ゲージへの厚さ低減は、1 〜2回パスで行う。部分冷聞圧延片324の最小ゲージは、好ましくは約0.0 33cm(約0.013インチ)であり、最大ゲージは好ましくは約0.076 cm(約0.030インチ)である。 部分冷間圧延片324に対して中間焼きなまし(304)を行って、中間焼き なまし片328を形成する。その中間焼きなまし工程304は、連続又はバッチ 式加熱炉で行うことができる。好ましい連続加熱炉は誘導加熱炉であり、トラン スフラックス誘導加熱炉が最も好ましい。誘導加熱炉を用いた焼きなまし304 の最低温度は好ましくは、約399℃(約750F)、より好ましくは約427 ℃(約800F)、最も好ましくは約510℃(約950F)である。焼きなま し304の最高温度は好ましくは約566℃(約1050F)、より好ましくは約 538℃(約1000F)、最も好ましくは約549℃(約1020F)である。 焼きなましの期間は前述の通りである。バッチ加熱炉の場合、片324の中間焼 きなまし304は、好ましくは約650F(すなわち約343℃)以上、より好 ましくは約825F(すなわち、約440℃)以上の最低温度及び約900F( すなわち、約482℃)以下、より好ましくは約1000F(すなわち、約53 7℃)以下の最高温度で行う。バッチ式加熱炉の場合の焼きなまし温度での浸漬 時間は、好ましくは約2〜約3時間の範囲とし、連続加熱炉、特に誘導加熱炉の 場合は、約2秒〜約30秒である。 焼きなまし片328に対しては、焼きなまし後に、クエンチング及び/又は窒 素パージなど急冷を行うことができる。 冷却後、焼きなまし片328について冷間圧延332を行って、冷間圧延片3 36を形成する。冷間圧延における厚さ低減量は、中間焼きなまし304で使用 する加熱炉の種類によって決まる。連続加熱炉、特に誘導加 熱炉の場合、焼きなまし片328の好ましい厚さ低減量は約20%以上、より好 ましくは約25%以上であって、約55%以下、より好ましくは約60%以下、 さらに好ましくは約65%以下であり、1回パスでゲージを約0.033〜約0 .023cm(約0.013〜約0.009インチ)とする。バッチ式加熱炉の 場合、片328の好ましい厚さ低減量は、約40%以上、より好ましくは約50 %以上であって、約70%以下、より好ましくは約65%以下であり、1回パス で、ゲージを約0.033〜約0.023cm(約0.013〜約0.009イ ンチ)とする。誘導加熱炉で中間焼きなましを行った焼きなまし片328は、バ ッチ式加熱炉で中間焼きなましした焼きなまし片328より、その後の低温加工 からのイヤリング増加に対して感受性がかなり高い。従って、誘導式での焼きな まし片についての冷間圧延による厚さ低減は、バッチ式での焼きなまし片につい ての場合より小さい。冷間圧延片336に対して安定化焼きなまし308を行っ て、アルミニウム合金シート312を形成する。安定化焼きなまし308には、 バッチ式又は連続加熱炉を用いることができる。冷間圧延片336の安定化焼き なましは好ましくは、約300F(すなわち、約146℃)以上、より好ましく は約325F(すなわち、約162℃)以上の最低温度ならびに好ましくは約5 00F(すなわち、約260℃)以下、より好ましくは約550F(すなわち、 約287℃)以下の最高温度で行う。最も好ましい温度は約350F(すなわち 、約176℃)である。バッチ式加熱炉についての焼きなまし時間は好ましくは 、約2〜約3時間の範囲であり、連続加熱炉、特に誘導加熱炉の場合には、約2 〜約30秒の範囲である。 本実施形態における本体ストックに特に有用なアルミニウム合金組成物は、以 下の元素を含む。 (i)マンガン(好ましくは約0.85重量%以上、より好ましくは約 0.9重量%以上、最も好ましくは約0.95重量%以上、及び約1.2重量% 以下、より好ましくは約1.1重量%以下、最も好ましくは約1.1重量%以下 の量) (ii)マグネシウム(好ましくは約0.9重量%以上、より好ましくは約1 .0重量%以上、最も好ましくは約1.0重量%以上、及び好ましくは約1.5 重量%以下、より好ましくは約1.4重量%以下、最も好ましくは約1.35重 量%の量) (iii)銅(好ましくは約0.20重量%以上、より好ましくは約0.40 重量%以上、及び好ましくは約0.60重量%以下、より好ましくは約0.55 重量%以下の量) (iv)鉄(好ましくは約0.35重量%以上、より好ましくは約0.40重 量%以上、及び好ましくは約0.50重量%以下、より好ましくは約0.60重 量%以下の量) (v)ケイ素(好ましくは約0.3重量%以上、及び約0.5重量%以下、よ り好ましくは約0.4重量%以下の量) 本方法を用いる本体ストックに対して特に有用なアルミニウム合金組成物は、 以下の構成要素を含む。 (i)マンガン(約0.85重量%以上、約1.2重量%以下の量) (ii)マグネシウム(約0.85重量%以上、約1.5重量%以下の量) (iii)銅(約0.20重量%以上、約0.60重量%以下の量) (iv)鉄(約0.20重量%以上、約0.60重量%以下の量) (v)ケイ素(約0.30重量%以上、約0.50重量%以下の量) 該アルミニウム合金シート312は、本体ストックに特に有用な特性を有する 。アルミニウム合金シート312を本体ストックとして使用する場 合、該合金シートは好ましくは、約2.55×108N/m2(約37ksi)以 上、より好ましくは約2.59×108N/m2(約37.5ksi)以上、最も 好ましくは約2.65×108N/m2(約38.5ksi)以上であって、約3 .10×108N/m2(約45ksi)以下、より好ましくは約2.96×108 N/m2(約43ksi)以下、最も好ましくは約2.93×108N/m2(約 42.5ksi)以下の最終降伏強さを有する。最終引張強さは好ましくは、約 2.76×108N/m2(約40ksi)以上、より好ましくは約2.83×1 08N/m2(約41ksi)以上、最も好ましくは約2.96×108N/m2( 約43ksi)以上であって、約3.24×108N/m2(約47ksi)以下 、より好ましくは約3.21×108N/m2(約46.5ksi)以下、最も好 ましくは約3.17×108N/m2(約46.0ksi)以下である。アルミニ ウム合金シート312は好ましくは、約3%以上、最も好ましくは約4%以上の 伸長率を有する。 許容される延伸・しごき加工容器本体を得るには、本体ストックとして使用す るアルミニウム合金シート312において、イヤリングパーセントが低くなけれ ばならない。好ましくは、本発明によれば、アルミニウム合金シート312にお いては、試験イヤリングが約2.5%以下、より好ましくは約2.2%以下、最 も好ましくは約2%以下である。誘導加熱炉は冷間圧延工程332で相対的に低 減率が低いことから、イヤリングのパーセントを低くすることができる。好まし くは、誘導加熱炉を用いて製造されるアルミニウム合金シート312は、約2. 0%以下、より好ましくは約1.9%以下の試験イヤリングを有する。 本発明の当該実施形態のアルミニウム合金シート312から作製された容器本 体は、比較的高い強度を有する。容器本体は、現在の市販の厚さで、 約6.21×105N/m2(約90psi)以上、より好ましくは約6.41× 105N/m2(約93psi)以上の最小ドーム反転強度を有する。容器本体の 支柱部強度は、好ましくは約1.45×106N/m2(約210psi)以上、 より好ましくは約1.59×106N/m2(約230psi)以上である。 本発明のさらに別の実施形態によれば、アルミニウム合金シートの作製方法で あって、最初の冷間圧延工程を、熱間圧延後であって第1の冷間圧延工程前の焼 きなまし工程を行わずに実施し、及び/又は中間焼きなまし間及び最終中間焼き なまし後の片の厚さ低減率を所定レベル以下とすることで、完全硬化条件を回避 する方法が提供される。第1の中間焼きなまし工程は第1の冷間圧延工程後に行 い。第2の中間焼きなまし工程は、次の冷間圧延工程後に行う。該方法には、以 下の工程がある。 (i)アルミニウム合金溶融物を形成する工程; (ii)該合金溶融物を連続鋳造して、鋳造片を形成する工程; (iii)適宜に、熱間圧延前に前記鋳造片を加熱する工程; (iv)前記鋳造片を熱間圧延して、熱間圧延片を形成する工程; (v)該熱間圧延片を冷却して、該熱間圧延片の再結晶温度以下の温度とする 工程; (vi)該熱間圧延片の冷間圧延を行って、部分冷間圧延片を形成する工程; (vii)好ましくはバッチ式焼きなましで、前記部分冷間圧延片を焼きなま しして、第1の中問焼きなまし片を形成する工程; (viii)前記第1の中間冷間圧延片をさらに冷間圧延して、さらなる冷間 圧延片を形成する工程; (ix)連続焼きなまし又はバッチ式焼きなましのいずれかで、前記さらなる 冷間圧延片をさらに焼きなましして、第2の中間焼きなまし片を形 成する工程;ならびに (x)前記第2の中間焼きなまし片を成形して、アルミニウム合金シートとす る工程。所望に応じて、焼きなまし工程(ix)の後、第2の中間焼きなまし片 に対して、さらなる冷間圧延及び/又は安定化焼きなましを行って、アルミニウ ム合金シートを形成することができる。 熱間圧延工程直後の焼きなまし工程をなくし、冷間圧延工程後のみで2回の別 個の焼きなまし工程を行うことで、多くの利点が得られる。それは特に、得られ るシートを缶などの容器作製で使用する場合に当てはまる。該アルミニウム合金 シートから製造される容器において、イヤリングの程度を低くし、シートから製 造される容器での割りフランジ及び側壁の発生を低減することができる。プラグ (plug)径を、所定のプラグ径の許容公差内とすることができる。該シートから 製造される容器においては、異なった組成を有する及び/又は他の方法によって 製造される容器と比較して、容器のくびれ/フランジ側壁における張り出しの発 生率が大幅に低くなる。本発明の合金シートでは、連続鋳造合金以外のシートで あって、直接チル又はインゴット鋳造シートに匹敵するシートからの容器作製時 において、加工物硬化が低減されるのが普通である。例えば、缶を缶製造機から 取り出し、高温加熱して、缶の塗料を乾燥させる際に、加工物硬化が生じ得る。 前述のように、2回の中間焼きなまし工程間と最終中間焼きなまし工程後におけ る片の各厚さ低減率は、片が完全硬化条件を生じるのに必要なレベル以下に維持 する。以前の実施形態での焼きなまし(すなわち、鋳造後及び熱間圧延前、そし て再度冷間圧延後に行う焼きなまし)と比較して薄いシートゲージで焼きなまし することで(すなわち、冷間圧延工程後のみで行われる焼きなまし)、低減量が高 まり、それは各冷間圧延機パスで十分に達成することができ、従って、以前の実 施形態と比較して、冷間圧延機パスを1回以上なくすことができる。最終的に、 本実施形態のシートの物性 においては、他の合金シートの物性における製造時の劣化と比較して、製造時の 劣化をかなり軽減することができる。例えば缶製造の分野では、既存の連続鋳造 合金シートでは、deco/IBO炉でシートを加熱した後に、バックル強度に 約1.8kg(4ポンド)以上及び支柱強度に約9.1kg(20ポンド)以上 という物性劣化が生じ得る。 上記の方法によって製造されるアルミニウム合金シートは、特に缶製造分野に おいて、多くの望ましい特性を有すると考えられる。例として、圧延後極限引張 強さが約2.93×105N/m2(約42.5psi)であり、圧延後降伏引張 強さが約2.65×105N/m2(約38.5psi)であり、イヤリングが約 2.0%以下の範囲であり、ないしは圧延後伸長率が約4%以下であるシートを 得ることができる。 いずれかの理論に束縛されるものではないが、全冷圧延機低減率(例:第1及 び第2の中間焼きなまし工程の間ならびに最終ゲージシートを製造するための第 2の中間焼きなまし工程後の冷圧延機低減率)を製作時にシートの完全硬化特性 を生じるのに必要なレベル未満に維持することが、特性の向上、特にイヤリング の低減において重要な要素であると考えられる。本発明は、第1及び第2の中間 焼きなまし工程の間ならびに第2の中間焼きなまし工程後の全冷圧延機低減率を 、好ましくは約73%未満に維持することで、該シートが完全硬化特性を持たな いようにするものである。直接チル鋳造シートと比較して、連続鋳造シートの方 が粒径が小さいことから、連続鋳造シートの方が、冷圧延機での所定の低減パー セントでのイヤリング増加率がかなり高い。 この方法に特に有用なアルミニウム合金は、(a)好ましくは約0.85〜約 1.20重量%、より好ましくは約0.95〜約1.10重量%のマ ンガン、(b)好ましくは約0.85〜約1.50重量%、より好ましくは約1 .3〜約1.45重量%のマグネシウム、(c)好ましくは約0.20〜約0. 60重量%、より好ましくは約0.28〜約0.40重量%の銅、(d)好まし くは約0.30〜約0.50重量%、より好ましくは約0.25〜約0.35重 量%のケイ素、(e)好ましくは約0.20〜約0.60重量%、より好ましく は約0.40〜約0.45重量%の鉄を含有し、残りの量はアルミニウムならび に臨時の追加材料及び不純物である。臨時の追加材料及び不純物は好ましくは、 それぞれ約0.05重量%までに制限し、臨時の追加材料及び不純物の総合計は 好ましくは、約0.15重量%を超えない。 前記アルミニウム合金シートは、好ましくは連続鋳造によって製造し、より好 ましくは上記のいずれかの方法によって製造する。好ましくは該シートにおいて は、焼成後降伏引張強さが約2.55×108N/m2(約37.0ksi)以上 、より好ましくは約2.62×108N/m2(約38.0ksi)以上、さらに 好ましくは約2.69×108N/m2(約39.0ksi)以上である。該シー トにおいてイヤリングは、好ましくは約2.0%未満、より好ましくは約1.8 %未満、最も好ましくは約1.6%未満である。該シートにおいて伸長率は、好 ましくは約4%超、より好ましくは約4.5%超である。最後に、該シートにお いて焼成後極限引張強さは、好ましくは約2.93×108N/m2(約42.5 ksi)以上、より好ましくは約2.96×108N/m2(約43.0ksi) 以上、さらに好ましくは約3.00×108N/m2(約43.5ksi)以上で ある。 さらに図10について説明すると、この方法では、約17〜約19mmの範囲 の好ましい先端径を有する鋳造キャビティで連続鋳造片24を製造し、それにつ いて前述の方法に従って熱間圧延を行って、熱間圧延片40 を形成する。該熱圧延機においては好ましくは、鋳造片の厚さが、1回以上のバ スで約70%以上、より好ましくは約80%以上低減する。鋳造片のゲージは好 ましくは、約1.27cm〜約2.41cm(約0.50インチ〜約0.95イ ンチ)の範囲であり、熱間圧延片のゲージは約0.152〜約0.356cm( 約0.060〜約0.140インチ)の範囲である。熱間圧延片は好ましくは、 約260〜約399℃(約500〜約750F)の範囲の温度で熱圧延機を出る 。鋳造片の前記総低減率は、2〜3回パスで得るのが好ましく、2回パスで得る のが最も好ましい。 適宜行う工程として、連続鋳造片24を前述の方法に従って加熱して(29)、 加熱片32を形成することができる。次に、該加熱片32について熱間圧延(3 6)を行って、熱間圧延片40を形成する。 該熱間圧延片40を直接、冷却工程400に送ってから、第1の冷間圧延工程 を行って、冷却片404を形成する。冷間圧延前に、熱間圧延片40を放冷して 、該熱間圧延片の再結晶温度より低い温度とする。好ましくは、熱間圧延片40 を十分な期間放冷して、約24〜約60℃(約75〜約140F)の範囲の温度 の熱間圧延シートを得る。通常は、熱間圧延片40は約48時間冷却する。該片 に対しては好ましくは、クエンチング等の溶体化熱処理は行わない。 第1の冷間圧延工程408では、必要に応じて冷間圧延片404を冷間ローラ 間に通過させて、中間ゲージを有する冷間圧延片412を形成する。好ましくは 該中間ゲージは、約0.127〜約0.229cm(約0.050〜約0.09 0インチ)、より好ましくは約0.140〜約0.224cm(約0.055〜 約0.088インチ)の範囲である。冷間ローラを通過した後の総低減率は、好 ましくは約65%未満であり、より好ましく は、約25〜約45%の範囲、さらに好ましくは約25〜約40%の範囲である 。前記全シート低減率は、2回以下のパスで得るのが好ましく、1回パスで得る のが最も好ましい。 第1の冷間圧延工程408後に所望の中間焼きなましゲージが得られたら、冷 間圧延片412についてブレークダウン(breakdown)すなわちバッチ式焼きな まし炉中での第1の中間焼きなましを行って、第1の中間焼きなまし片420を 形成し、冷加工物の残留を減らし、アルミニウムシートのイヤリングを低下させ る。第1の中間焼きなまし416は好ましくは、熱浸漬焼きなましである。好ま しくは片412の中間焼きなましは、約371℃(約700F)以上の最低温度 、より好ましくは約427℃(約800F)以上の最低温度、さらには好ましく は約482℃(約900F)の最高温度、最も好ましくは約454℃(約850 F)の最高温度で行う。最も好ましい焼きなまし温度は約441℃(約825F )である。焼きなまし浸漬時間は好ましくは、最短で約1時間以上であり、最も 好ましくは約3時間である。 好ましくは、第1の中間焼きなまし片420は、該片の再結晶温度より低い温 度まで放冷してから、別の冷間圧延工程に供する。冷間圧延の好ましい温度は、 約約24〜約60℃(約75〜約140F)の範囲である。冷却時間は代表的に は48時間である。明らかなように、バッチ式焼きなまし炉中に窒素ガスを導入 して、該片をかなり短時間で強制的に冷却して、シート温度を約121℃(約2 50F)まで低下させることができる。しかしながら、該片については好ましく は、溶体化熱処理は行わない。 片420を室温まで冷却した後、必要に応じて別の冷間圧延工程424を行っ て、さらに小さい中間ゲージを有するさらなる冷間圧延片428を 形成する。好ましくはその中聞ケージは、約0.038〜約0.102cm(約 0.015〜約0.040インチ)、より好ましくは約0.051〜約0.07 6cm(約0.020〜約0.030インチ)の範囲とする。片の厚さを合計で 73%未満低減するのが好ましく、より約71%以下であり、より好ましくは約 70%以下である。その総低減率は2回以下のパスで得るのが好ましく、1回パ スが好ましい。 焼きなまし箇所間の総低減率を完全硬化条件が生じるのに必要なレベルより低 く維持することで(すなわち、約73%以上)、イヤリングは比較的低レベルに維 持される。明らかなように、片のイヤリングは、該片で起こる低温加工の量に正 比例する。最終冷間圧延工程での低減率を選択して、最終のアルミニウム合金シ ートで所望の強度特性を得るようにする。 前記のさらなる冷間圧延片428について、好ましくは連続又はバッチ式焼き なまし炉で再度の焼きなまし、すなわち第2の中間焼きなまし432を行って、 第2の中間焼きなまし片436を形成する。該焼きなましは、熱浸漬焼きなまし 又は誘導加熱炉中等での連続焼きなましとすることができる。好ましくは、バッ チ式加熱炉での焼きなまし温度は、約316〜約482℃(約600〜約900 F)、より好ましくは約343〜約399℃(約650〜約750F)の範囲と する。最も好ましい温度は約374℃(約705F)である。焼きなまし又は浸 漬時間は好ましくは、約0.5時間以上、より好ましくは約2時間以上とし、最 も好ましくは約3時間である。連続加熱炉の場合の焼きなまし温度は好ましくは 、約371℃〜約566℃(約700F〜約1050F)であり、より好ましく は約510℃(約950F)である。焼きなまし又は浸漬時間は好ましくは、約 2秒〜約2.5分の範囲であり、より好ましくは約3秒〜約10秒の範囲である 。 好ましくは、第2の中間焼きなまし片436を放冷して、該片の再結晶 温度より低い温度としてから、最終冷間圧延工程440に供する。冷間圧延の好 ましい温度は、約24〜約60℃(約75〜約140F)である。冷却時間は代 表的には約48時間である。明らかなように、バッチ式焼きなまし炉中に窒素ガ スを導入して、該片をかなり短時間で強制的に冷却して、シート温度を約121 ℃(約250F)まで低下させることができる。しかしながら、該片については 好ましくは、溶体化熱処理は行わない。 最後に、最終冷間圧延工程440を行って、最終冷間圧延片444に最終的な 特性を与える。通常は最終ゲージが指定されていることから、最終冷間圧延工程 440での所望の低減パーセントが決まる。他の冷間圧延工程及び熱間圧延工程 での低減率は、所望の最終ゲージに基づいて逆算する。上記のように、第1の中 間焼きなまし工程416前、第1及び第2の中間焼きなまし工程416及び43 2の間、ならびに第2の中間焼きなまし工程432後の合計の冷圧延機低減率は それぞれ、完全硬化条件を生じるのに必要なレベル未満とする。 好ましい実施形態では、最終ゲージまでの総低減率は、その工程で約40%〜 70%、より好ましくは約50%〜約60%、最も好ましくは約55%〜約65 %である。好ましくは、その低減率は1回パスで得る。該片を延伸・しごき加工 容器本体用に作製する場合、最終ゲージは例えば、約0.025〜約0.036 cm(約0.010〜約0.014インチ)とすることができる。最終冷間圧延 工程は好ましくは、約24℃〜約49℃(約75F〜約120F)の範囲の温度 (片の送り込み時温度)で実施する。 該方法では、安定化焼きなまし工程452を行って、アルミニウム合金シート 448に所望の特性を与えることができる。安定化焼きなまし工程 452は、バッチ式又は連続加熱炉のいずれかで行うことができる。上記のよう に、連続加熱炉には、誘導加熱炉などがあり得る。安定化焼きなましの温度は、 バッチ式加熱炉の場合には、好ましくは約120〜約205℃、より好ましくは 約145〜約175℃の範囲とし、連続加熱炉の場合には、約145〜約260 ℃、より好ましくは約200〜約235℃の範囲とする。 上記の合金から本方法によって製造されるアルミニウム合金シート448は本 質的に、延伸・しごき加工容器本体に有用である。該アルミニウム合金シートを 延伸・しごき加工容器本体作製に使用する場合、該合金シートは、約2.59× 108N/m2(約37.5ksi)以上、より好ましくは約2.62×108N /m2(約38.0ksi)以上、最も好ましくは約2.65×108N/m2( 約38.5ksi)以上の圧延後降伏引張強さを有する。最大圧延後降伏引張強 さは、約2.76×108N/m2(約40.0ksi)以下である。好ましくは 、焼成後降伏引張強さは、約2.48×108N/m2(約36.0ksi)以上 、より好ましくは約2.55×108N/m2(約37.0ksi)以上、最も好 ましくは約2.62×108N/m2(約38.0ksi)以上であって、好まし くは約2.72×108N/m2(約39.5ksi)以下である。該アルミニウ ム合金シートは好ましくは、約2.93×108N/m2(約42.5ksi)以 上、より好ましくは約2.96×108N/m2(約43.0ksi)以上、最も 好ましくは約3.00×108N/m2(約43.5ksi)以上であって、好ま しくは約3.10×108N/m2(約45.0ksi)未満の圧延後極限引張強 さを有する。焼成後極限引張強さは、好ましくは約2.93×108N/m2(約 42.5ksi)以上、より好ましくは約2.96×108N/m2(約43.0 ksi)以上、最も好ましくは約3.00×108N/m2(約43.5ksi) 以上であって、好ましくは約3.0 3×108N/m2(約44.0ksi)以下である。好ましくは、アルミニウム 合金シートは、約2%未満、より好ましくは約1.8%未満、最も好ましくは約 1.6%未満のイヤリングを有する。イヤリングは代表的には、約1.5%〜約 1.7%の範囲である。該シートは好ましくは、約4.5%以上、より好ましく は約5.0%以上、最も好ましくは約5.5%以上の焼成後伸長率を有する。該 シートは好ましくは、約4.0%以上、より好ましくは約4.5%以上、最も好 ましくは約5.0%以上の圧延後伸長率を有する。さらに、本発明の合金から作 製される容器本体は、現在の市販の厚さで、約6.21×105N/m2(約90 psi)以上、より好ましくは約6.55×105N/m2(約95psi)以上 の最小ドーム反転強度を有する。 実施例1 本発明の製法を含む様々な製法によって製造されたシートを比較するための試 験を行った。この試験の目的には、(i)第1熱間圧延機スタンドの前方に配設 されたソレノイド加熱炉を用いる熱間圧延機によるバッチ焼なましを置き換えて 、熱間圧延工程の終了後に片の自己焼なましを行わせることが可能かどうかを調 べること、(ii)中間バッチ焼なましを、トランスフラックス誘導加熱炉を用 いる連続焼なましで置き換えることが可能かどうかを調べること、及び、(ii i)熱間圧延機の出口を約0.17cm(0.065インチ)ゲージにすること により、1回の冷間圧延機パス及び熱間圧延機による焼なましを省略することが できるという、以前の試験結果を確認することが含まれる。表1及び表2を参照 して、サンプル29〜31,32〜33,34,35,36〜37,38,39 〜42及び43〜44は、各サンプルの製造に用いられた製法に基づくサンプル のグループ分けである。表6で用いられる、「TFIH」はトランスフラックス 誘導加熱炉を意味し、「加熱炉」は連続ソレノイド加熱炉を意味し、「バッチ」 はバッチガス燃焼加熱炉を意味する。各サンプルの化学的重量百分率組成を表1 に示す。組成は本体ストックに対するものと同じである。各サンプルについての 連続焼なまし試験の結果、すなわちイヤリング、極限引張強さ、降伏引張強さ、 及び伸び率、ならびにサンプルからコイルを製造をするのに用いられた製法が表 2に示されている。 サンプル34〜38に対しては、ソレノイド加熱炉を熱間圧延機の第1スタン ドの前に配設した。加熱炉では、鋳込速度を約5.00m/分(16.4フィー ト/分)、平板厚さを19.0mmとして、タブ温度を最高約71.1℃(16 0°F)まで上げた。表8は、本製法を用いて製造されたコイルに対する試験結 果を示す。 ソレノイド加熱炉は以下のような利点を有することが分かった。(i)鋳造片 のゲージが小さい場合に、3時間にわたる約441℃(825°F)における熱 間圧延機による焼なましが不要になる。(ii)熱間圧延機からの出口ゲージが 減少すると、熱間圧延機スタンドのアンペア数及び負荷が低減される。(iii )鋳造片の厚さが19mm未満である場合に、鋳造片に伝達される熱量が増加す る。(すなわち、鋳造片は薄いほど速く冷えるため、熱間圧延機に過剰な電力を かけることなく、負荷及びアンペア数を高めることができ、したがって出口ゲー ジを制限することができる。)(iv)熱間圧延片中の条線を無くす。 表8に示すように、熱間圧延機の出口ゲージ約0.267cm(0.105イ ンチ)で、ソレノイド加熱炉を用いて製造されたサンプル36〜38は好ましく なかった。微小構造から、この出口ゲージを用いて製造されたコイルは再結晶し ないことが確認された。このことは、最終的ゲージイヤリング/機械的性質のデ ータからも確認される。他のいかなる理論と組み合わせるまでもなく、鋳造片の ゲージは、ソレノイド加熱炉内における利用可能な時間及び消費電力に対して厚 すぎたものと考えられる。このことと、サンプルの化学的性質とが組合わさって 、再結晶を複雑化している。他の理由としては、スタンド内ゲージが、約1.7 cm(0.65インチ)ゲージの材料では0.19mmであるのに対して、0. 22mmとより大きくなっていることが考えられる。スタンド内ゲージが大きい と、スタン ド内温度によって、鋳造片は第2熱間圧延の前まで再結晶点よりも高温に保たれ る。 ソレノイド加熱炉及び約1.7cm(0.65インチ)の出口ゲージを用いて 作製されたコイルの場合には、材料は自己焼なまし熱間バンド(hotband)とし て反応させ、再結晶させた。たとえば表7及び表8を参照すると、サンプル29 及び34のいずれも再結晶化している。ソレノイド加熱炉を用いずに作製された サンプル29は、約0.267cm(0.105インチ)ゲージで熱間圧延機か ら送出し、約0.16cm(0.062インチ)ゲージになるように冷間圧延し た。次にこれを約441℃(825°F)、浸潰時間3時間にわたるバッチ焼なま しに供し、再結晶させた。全焼なましサイクル時間は、浸漬時間で12〜18時 間であった。これに対し、サンプル34は、有効電力30%のソレノイド加熱炉 を備える熱間圧延機から約1.7cm(0.65インチ)出口ゲージで送出した 。サンプル34に対しては、最初の冷間圧延機パスの後にバッチ焼なましを行わ なかった。冷間圧延機パスに3回通したサンプル29とは異なり、サンプル34 は2回しか冷間圧延機パスに通さなかった。第2の冷間圧延機パスの後、仕上げ 冷間圧延機パスの前に、両サンプルを約0.064cm(0.025インチ)ゲ ージでバッチ焼なました場合、それらの性質にわずかな違いしか見られないこと がデータから示される。 すなわち、性質が僅かしか違わないということは、ソレノイド加熱炉を熱間圧 延機の前に配設可能であり、また、約1.7cm(0.65インチ)以下の出口 ゲージを用いることにより、許容される性質を維持したまま、冷間圧延機パス及 び熱間圧延機による焼なましパスの両方も省略することができることを示すもの である。 中間バッチ焼なましを、誘導加熱炉を用いる中間連続焼なましと比較した結果 を表2〜8に示した。トランスフラックス誘導加熱炉は、約36.8cm(14 .5インチ)幅の片しか受容することができず、受入重量は最大でも約453. 6kg(1000ポンド)に限られていた。TFIHの焼なまし温度は、バッチ 焼なまし温度が約374℃(705°F)であるのに対し、約510℃(950 °F)であった。この温度差異は、バッチ焼なましの場合と比較してTFIHの 全露出時間が著しく短いことに因るものである。TFIHにおける片の全露出時 間は、約2〜6秒であった。 バッチ焼なましを用いた場合に比べて、連続中間焼なましを用いた場合に最終 イヤリングが悪化していることが表から明らかである。イヤリングの大きさは、 材料の製造に用いた製法によって異なっていた。 TFIHにより、シートの圧延時の機械的性質が、引張強さで約2.1×107 N/m2(3.0ksi)、降伏強さで約2.4×107N/m2(3.5ksi) 増大した。重要なのは、THIHコイルをさらなる加熱処理に供したときに、引 張強さ及び降伏強さが増大するかどうかということである。通常は、圧延時の材 料を約325°F〜400°F(163℃〜204℃)の温度範囲で加熱すると 、機械的性質は、降伏強さに関しては著しく低下し、引張強さに関しては僅かに 低下し、伸び率に関しては僅かに増大する。TFIHを用いる製法によって製造 されたコイルの場合、引張強さ及び降伏強さ、ならびに伸び率はコイルの加熱と ともに増大する。この現象は表7及び図11及び12に示されている。加熱によ る引張強さ及び降伏強さの増大は、約163℃(325°F)で1時間安定化焼 なましを行った場合で約3×107N/m2(5ksi)程度、約204℃(40 0°F)で10分間後焼きを行った場合で約5×107N/m2(7ksi)程度 である。この増大は安定化温度が約204℃(約400°F) に達するまで続く。 以上のことに基づくと、試験結果は以下のことを示している。(i)中間バッ チ焼なましとともに、ソレノイド加熱炉及び約1.7cm(0.65インチ)以 下の出口片ゲージを導入することにより、1回の冷間圧延機パスと熱間圧延機焼 なましを省略することができる(ii)中間焼なまし時点(最終減少の55%) で使用したTFIHは、最終イヤリングを少なくとも0.6%まで増加させる。 この数値は許容され得るものではない。同じ方法を、約325°F〜400°F (163℃〜204℃)の温度範囲において行った場合には、全体的な機械的性 質(すなわち引張強さ及び降伏強さ)が約3〜5×107N/m2(5〜7ksi )上昇したが、この数値もまた、IBO及びデコオーブン(deco oven)によっ て缶が減径加工やフランジングに耐えられるように強化される缶製造プラントに おいては、許容され得ないものである。 実施例2 図9の製法に従って製造されたアルミニウム合金の性質を調べるために、さら なる試験を行った。サンプル70及び71は、中間焼なまし(焼なまし温度約4 41℃(825°F))において、17.5mmの大きさのチップと、バッチ加熱 炉とを用いて製造した。一方、サンプル72及び73は、中間焼なまし(焼なま し温度約510℃(950°F)において、19.0mmの大きさのチップと、 トランスフラックス誘導加熱炉とを用いて製造した。すべてのサンプルは、60 %の熱間圧延、約441℃(825°F)の熱間圧延機焼なまし温度、第1パス における約60%の冷間圧延及び第2パスにおける約50〜65%の熱間圧延、 ならびに約177℃(350°F)の安定化焼なまし温度を用いて製造した。 最終ゲージに対する冷間圧延はサンプルごとに違わせた。サンプル70につい ては55%、サンプル71については50%、サンプル72につい ては30%、サンプル73については35%圧延した。 各サンプルの性質は以下の通りである。サンプル70 安定化焼なまし前 引張強さ 約2.88×108N/m2(41.8ksi) 降伏強さ 約2.724×108N/m2(39.51ksi) 伸び率 3.39% イヤリング 1.8% 安定化焼なまし後 引張強さ 約3.116×108N/m2(45.19ksi) 降伏強さ 約2.723×108N/m2(39.49ksi) 伸び率 6.4%サンプル71 安定化焼なまし前 引張強さ 約2.792×108N/m2(40.49ksi) 降伏強さ 約2.665×108N/m2(38.65ksi) 伸び率 3.33% イヤリング 1.7% 安定化焼なまし後 引張強さ 約3.088×108N/m2(44.78ksi) 降伏強さ 約2.686×108N/m2(38.95ksi) 伸び率 6.8%サンプル72 安定化焼なまし前 引張強さ 約3.02×108N/m2(43.8ksi) 降伏強さ 約2.950×108N/m2(42.78ksi) 伸び率 1.55% イヤリング 1.5% 安定化焼なまし後 引張強さ 約3.297×108N/m2(47.82ksi) 降伏強さ 約2.879×108N/m2(41.75ksi) 伸び率 7.24%サンプル73 安定化焼なまし前 引張強さ 約3.066×108N/m2(44.46ksi) 降伏強さ 約2.836×108N/m2(41.13ksi) 伸び率 4.51% イヤリング 1.6% 安定化焼なまし後 引張強さ 約3.311×108N/m2(48.02ksi) 降伏強さ 約2.826×108N/m2(40.98ksi) 伸び率 8.5% 上記の結果から分かるように、バッチ焼なましされたサンプル及び中間焼なま しされたサンプルのどちらも、本体ストックに対しては許容され得る性質を有し ていた。引張強さ、降伏強さ、及び伸び率は安定化焼なましによって高められて いた。最も高い引張強さ、降伏強さ、及び伸び率は、中間焼なましにおいて誘導 加熱炉を使用し、その後安定化焼なましされたサンプルに対して得られた。 実施例3〜11 本発明のアルミニウム合金シートの利点を、他の連続鋳造及びインゴット鋳造 法によって製造されたアルミニウム合金シートと比較して示すために、多数のア ルミニウム合金をシート状に成形した。試験においては、他の連続鋳造法又はイ ンゴット鋳造法を用いて製造されたの6つの3000系合金サンプルを、本発明 の方法に従って製造された3つの3000系合金サンプルと比較した。結果を表 9(A)及び(B)に示す。 各サンプルにおける組成の残りがアルミニウムである。サンプル74〜81は 、ブロックキャスタ中で連続鋳造し、続いて熱間圧延を施した。サンプル74〜 78に対しては、焼なまし、冷間圧延、第2の焼なまし、冷間圧延の順で処理を 施し、アルミニウム合金シートを成形した。本発明の方法に従って、サンプル7 9〜81に対しては、冷間圧延、焼きなまし、冷間圧延、焼きなまし、冷間圧延 の順で処理を施し、アルミニウム合金シートを成形した。焼なましはそれぞれ約 3時間かけて行った。サンプル74,76〜79及び82から従来の缶製造装置 上で缶を製造し、サンプルの缶製造挙動を調べた。 表10は、加工されたシートの試験結果を示している。 サンプル74及び76〜77から製造した缶には引掻傷(スコア:score)が見 られるとともに、ネッキング/フランジング挙動でも劣っていた。さらにサンプ ル74及び77は公正なバックル(座屈:buckle)を示したが、サンプル76の イヤリングは低かった。サンプル77は、缶の引掻傷、バックル、及びネッキン グ/フランジング挙動において、公正な品質を示したが、イヤリングは低かった 。これらとは非常に対照的に、本発明の方法によって製造されたサンプル79は 、缶の引掻傷の程度も低く、許容されるバックル、ネッキング/フランジング挙 動、及びイヤリングを示した。 インゴット鋳造技術によって製造され、かなり高品質な缶製造用ストックである サンプル82は、実際のところサンプル79よりも高いイヤリングを有していた 。 サンプル78及び79を、インゴット鋳造技術によって製造された高品質な缶 製造用シートであるサンプル82と比較した。各シートサンプルを缶に成型した 。結果を下記の表11に示す。 極限引張強さ(UTS)、降伏引張強さ(YTS)、及び伸び率を、容器が本体製 造装置から出た後、及び容器がデコ工程を経た後に測定した。デコ工程あるいは 焼成工程後に、合金シートを約204℃(400°F)で約10分間加熱する工 程が含まれている。本体製造装置サンプルの機械的特性は、容器薄壁の横断方向 について調べたものである。 サンプル78は、本体製造装置後及びデコ工程後のいずれにおいても、サンプ ル79よりも高いUTS及びYTSと低い伸び率を示した。サンプル79はサン プル78よりも高い伸び率を示したが、特にデコ工程の後には顕著であった。実 際のところ、サンプル79の性質は、サンプル82の性質と極めて類似しており 、該サンプル82は上でも注目したように、か なり高品質な缶製造用ストックであり、両者は本体製造装置後及びデコ工程後の UTS及びYTSについて、またデコ工程後の伸び率について、類似した性質を 示した。サンプル79と82の間の物理的性質の違いは、これらの範疇のいずれ においても互いに試験誤差の範囲内であった。しかしながら、サンプル82は、 本体製造装置後において、サンプル16よりも測定上有意に高い伸び率を示した 。それにもかかわらず、サンプル79はサンプル82と同等の缶製造特性を有し ている。これは、インゴット鋳造シートに比べてかなり多くの冷間加工を経た連 続鋳造されたアルミニウム合金シートにとって、驚くべき予期せぬ結果である。 本発明の様々な実施形態を詳細に説明してきたが、当業者によってそれらの実 施形態の修正や改変が行われるであろうことは明らかである。そのような修正や 改変が本発明の精神及び範囲内でなされることを強く理解されたい。
【手続補正書】特許法第184条の8第1項 【提出日】平成11年6月22日(1999.6.22) 【補正内容】 請求の範囲 1.アルミニウムシート製品の製造方法であって、 (a)第1温度において溶融アルミニウム合金を連続的に鋳込んで、鋳造 片を形成する工程と、 (b)鋳造片を冷間圧延して、冷間圧延片を形成する工程と、 (c)冷間圧延片を焼なまして、第1の中間焼なまし片を形成する工程と 、 (d)第1の中間冷間圧延機焼なましシートをさらに冷間圧延して、さら なる冷間圧延片を形成する工程と、 (e)前記さらなる冷間圧延片をさらに焼なまして、第2の中間焼なまし 片を形成する工程と、 (f)第2の中間焼なまし片をさらに冷間圧延して、アルミニウム合金シ ートを形成する工程と から成ることを特徴とする方法。 2.鋳造片の均質化を行わずに鋳造片を熱間圧延し、熱間圧延片を形成する工 程をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。 3.さらなる冷間圧延工程(d)の間における、第1の中間焼なまし片の厚み の総低減率は約73%未満であることを特徴とする請求項1に記載の方法。 4.冷間圧延工程は、熱間圧延片の焼なましを行わなわずに実施されることを 特徴とする請求項2に記載の方法。 5.さらなる冷間圧延工程(f)における、第2の中間焼なまし片の総 低減率は約73%未満であることを特徴とする請求項1に記載の方法。 6.熱間圧延工程の前に鋳造片を加熱する工程をさらに含むことを特徴とする 請求項2に記載の方法。 7.溶融アルミニウム合金は、 (i)約0.85〜約1.20重量%のマンガンと、 (ii)約0.85〜約1.50重量%のマグネシウムと、 (iii)約0.20〜約0.60重量%の銅と、 (iv)約0.30〜約0.50重量%のケイ素と、 (v)約0.20〜約0.60重量%の鉄と、 を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。 8.アルミニウム合金シートの製造方法であって、 (a)溶融アルミニウム合金を連続的に鋳込んで、鋳造片を形成する工程 と、 (b)鋳造片を熱間圧延して、熱間圧延片を形成する工程と、 (c)熱間圧延片を冷間圧延して、冷間圧延片を形成する工程と、 (d)誘導炉中にて冷間圧延片に連続的に電磁気エネルギーを与えて、ア ルミニウム合金シートを形成する工程と から成ることを特徴とする方法。 9.アルミニウム合金シートは、焼なまし工程の後に冷間圧延されないことを 特徴とする請求項8に記載の方法。 10.前記連続的に電磁気エネルギーを与える工程は、 (e)加熱炉内の冷間圧延片に約371〜約565℃の範囲の温度で電 磁気エネルギーを与えて、中間焼きなまし片を形成する工程であって、加熱炉内 における中間冷間圧延片の任意の部分の滞留時間は約2分未満である工程と、 (f)前記中間焼きなまし片を冷聞圧延してアルミニウム合金シートを形成す る工程であって、工程(f)における熱間圧延片の厚さの低減率は、工程(e) における中間焼きなまし片の厚さの低減率よりも大きい工程とを含むことを特徴 とする請求項8に記載の方法。 11.鋳造片は鋳造出力温度を有し、熱間圧延工程(b)は鋳造片を加熱炉内 において加熱温度まで加熱する工程を含み、同加熱温度は前記鋳造出力温度より も約6〜52℃高いことを特徴とする請求項8に記載の方法。 12.溶融アルミニウム合金は、 (i)約3.5〜約4.9重量%のマグネシウムと (ii)約0.05〜約0.5重量%のマンガンと、 (iii)約0.05〜約0.15重量%の銅と、 (iv)約0.05〜約0.35重量%の鉄と、 (v)約0.05〜約0.20重量%のケイ素とを含み、 その残りがアルミニウム及び付随する付加物質及び不純物であることを特徴とす る請求項8に記載の方法。 13.前記アルミニウム合金シートは、少なくとも約2.8×108(N/m2 )(41ksi)の圧延時の降伏強さを有することを特徴とする請求項12に記載 の方法。 14.前記アルミニウム合金シートは、少なくとも約3.4×108(N/m2 )(49ksi)の圧延時の引張強さを有することを特徴とする請求 項12に記載の方法。 15.前記アルミニウム合金シートは、少なくとも約3%の破断時の伸び率を 有することを特徴とする請求項12に記載の方法。 16.熱間圧延工程(b)と冷間圧延工程(c)との間にさらに、 誘導炉内で熱間圧延片を連続的に焼きなまして、焼きなまし片を形成する工程 を含み、 連続的に電磁気エネルギーを与える工程において、アルミニウム合金シートの 降伏引張強さ及び極限引張強さの少なくとも一方が、このさらなる焼きなまし工 程の持続時間及び温度に直接関係している ことを特徴とする請求項8に記載の方法。 17.熱間圧延工程は、 (e)鋳造片を部分的に熱間圧延して、部分的に熱間圧延された片を形成 する工程と、 (f)鋳造片及び部分的熱間圧延片の少なくとも一方を加熱して、加熱片 を形成する工程であって、該鋳造片及び部分的熱間圧延片の少なくとも一方は、 加熱工程の直前に加熱炉入力温度を有し、該鋳造片及び部分的熱間圧延片の少な くとも一方は、該加熱工程において加熱炉入力温度を超える加熱温度まで加熱さ れる工程と、 (g)部分的熱間圧延片をさらに熱間圧延して、熱間圧延片を形成する工 程と、 を含むことを特徴とする請求項8に記載の方法。 18.熱間圧延工程は、焼なましされた鋳造片の溶液熱処理を行わずに実施さ れることを特徴とする請求項8に記載の方法。 19.冷間圧延工程(c)は、 (e)前記熱間圧延片を冷間圧延して、部分的に冷間圧延された片を形成 する工程であって、この冷間圧延工程により第1の総低減率の分だけ熱間圧延片 のゲージが減小する工程と、 (f)前記部分的冷間圧延片に対し、中間焼なまし温度において中間焼き なましを施して、中間焼なましされた冷間圧延片を形成する工程と、 (g)中間焼なましされた冷間圧延片をさらに冷間圧延して、冷間圧延片 を形成する工程であって、この冷間圧延工程(g)により第2の総低減率の分だ け部分冷間圧延片のゲージが減小する工程と を含み、 前記第1の総低減率がこの第2の低減率よりも大きく、第2の低減率は約55 %よりも小さく、降伏引張強さ及び極限引張強さの少なくとも1つは連続的に電 磁気エネルギーを与える工程によって増加されることを特徴とする請求項8に記 載の方法。 20.溶融アルミニウム合金は、 (i)約0.9〜約1.5重量%のマグネシウムと、 (ii)約0.8〜約1.2重量%のマンガンと、 (iii)約0.05〜約0.5重量%の銅と、 (iv)約0.05〜約0.6重量%の鉄と、 (v)約0.05〜約0.5重量%のケイ素とを含み、 その残りがアルミニウム及び付随する付加物質及び不純物であることを特徴とす る請求項19に記載の方法。 21.前記アルミニウム合金シートは、少なくとも約2.65×108N/m2 (38.5ksi)の圧延時の降伏強さを有し、第1の総低減率は約 40%以上であることを特徴とする請求項19に記載の方法。 22.前記アルミニウム合金シートは、少なくとも約3.0×108N/m2( 43ksi)の圧延時の引張強さを有することを特徴とする請求項19に記載の 方法。 23.前記アルミニウム合金シートは、少なくとも約3.5パーセントの破断 時の伸び率を有することを特徴とする請求項19に記載の方法。 24.前記アルミニウム合金シートは、容器本体に成形され、該容器本体は少 なくとも約6.2×105N/m2(90psi)の柱強度を有することを特徴と する請求項20に記載の方法。 25.アルミニウム合金シートから製造される容器は、少なくとも約1.24 ×106N/m2(180psi)のドーム反転強度(dome reversal strength) を有することを特徴とする請求項20に記載の方法。 26.冷間圧延工程(b)は、熱間圧延機焼なましを行わずに実施されること を特徴とする請求項8に記載の方法。 27.アルミニウム合金シートの製造方法であって、 (a)加熱炉を熱間圧延機スタンドと連続鋳造機との間に配置する工程と、 (b)溶融アルミニウム合金を連続鋳造機内で連続的に鋳込んで、鋳造出力温 度を有する鋳造片を形成する工程と、 (c)加熱炉内において鋳造片を加熱温度まで連続的に加熱する工程であって 、同加熱温度は鋳造片の再結晶化温度よりも高く、約432℃〜約 565℃の範囲である工程と、 (d)鋳造片を熱間圧延機スタンド内で熱間圧延して、熱間圧延片を形成する 工程と、 (e)鋳造片及び熱間圧延片の少なくとも一方を再結晶化する工程と、 (f)熱間圧延片をさらに処理して、アルミニウム合金シートを形成する工程 と から成ることを特徴とする方法。 28.前記鋳造出力温度は、約426℃〜約538℃の範囲にあることを特徴 とする請求項27に記載の方法。 29.アルミニウム合金シートには、熱間圧延工程の直後に焼なましを施さな いことを特徴とする請求項27に記載の方法。 30.再結晶化工程(e)は、熱間圧延工程後に加熱を行わずに実施されるこ とを特徴とする請求項27に記載の方法。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C22F 1/00 630 C22F 1/00 630A 673 673 686 686A 691 691B (31)優先権主張番号 08/869,817 (32)優先日 平成9年6月4日(1997.6.4) (33)優先権主張国 米国(US) (31)優先権主張番号 60/052,326 (32)優先日 平成9年7月11日(1997.7.11) (33)優先権主張国 米国(US) (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR, NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,KE,L S,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL ,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR, BY,CA,CH,CN,CU,CZ,DE,DK,E E,ES,FI,GB,GE,GH,GM,GW,HU ,ID,IL,IS,JP,KE,KG,KP,KR, KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,M D,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL ,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK, SL,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,US,U Z,VN,YU,ZW (72)発明者 プリドモーア、チャールズ アメリカ合衆国 78247 テキサス州 サ ン アントニオ オールド オーク パー ク ドライブ 3403 (72)発明者 ローレンス、ハリー エル. アメリカ合衆国 78263 テキサス州 サ ン アントニオ エス.イー.ループ ワ ンサウザンドシックスハンドレッドフォー 11305 (72)発明者 アイビー、ジャッキー エス. アメリカ合衆国 78130 テキサス州 ニ ューブラウンフェルズ エフエム セブン ハンドレッドトゥエンティーファイブ ロ ード 2464

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.アルミニウムシート製品の製造方法であって、 (a)第1温度において溶融アルミニウム合金を連続的に鋳込んで、鋳造 片を形成する工程と、 (b)熱間圧延された片を冷間圧延して、冷間圧延片を形成する工程と、 (c)冷間圧延片を焼なまして、第1の中間焼なまし片を形成する工程と 、 (d)第1の中間冷間圧延機焼なましシートをさらに冷間圧延して、さら なる冷間圧延片を形成する工程と、 (e)前記さらなる冷間圧延片を焼なまして、第2の中間焼なまし片を形 成する工程と、 (f)第2の中間焼なまし片をさらに冷間圧延して、アルミニウム合金シ ートを形成する工程と から成ることを特徴とする方法。 2.鋳造片の均質化を行わずに鋳造片を熱間圧延し、熱間圧延片を形成する工 程をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。 3.さらなる冷間圧延工程(d)の間における、第1の中間焼なまし片の厚み の総低減率は約73%未満であることを特徴とする請求項1に記載の方法。 4.冷間圧延工程は、熱間圧延片の焼なましを行わなわずに実施されることを 特徴とする請求項2に記載の方法。 5.さらなる冷間圧延工程(f)における、第2の中間焼なまし片の総低減率 は約73%未満であることを特徴とする請求項1に記載の方法。 6.熱間圧延工程の前に鋳造片を加熱する工程をさらに含むことを特徴とする 請求項2に記載の方法。 7.溶融アルミニウム合金は、 (i)約0.85〜約1.20重量%のマンガンと、 (ii)約0.85〜約1.50重量%のマグネシウムと、 (iii)約0.20〜約0.60重量%の銅と、 (iv)約0.30〜約0.50重量%のケイ素と、 (v)約0.20〜約0.60重量%の鉄と、 を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。 8.アルミニウム合金シートの製造方法であって、 (a)溶融アルミニウム合金を連続的に鋳込んで、鋳造片を形成する工程 と、 (b)鋳造片を熱間圧延して、熱間圧延片を形成する工程と、 (c)熱間圧延片を冷間圧延して、冷間圧延片を形成する工程と、 (d)誘導炉中にて冷間圧延片を連続的に焼なまして、アルミニウム合金 シートを形成する工程と から成ることを特徴とする方法。 9.アルミニウム合金シートは、焼なまし工程の後に冷間圧延されないことを 特徴とする請求項8に記載の方法。 10.誘導炉内における冷間圧延片の任意の部分の滞留時間は、約2〜 約30秒の範囲内であることを特徴とする請求項8に記載の方法。 11.鋳造片は鋳造出力温度を有し、熱間圧延工程(b)は鋳造片を加熱炉内 において加熱温度まで加熱する工程を含み、同加熱温度は前記鋳造出力温度より も約6〜52℃高いことを特徴とする請求項8に記載の方法。 12.溶融アルミニウム合金は、 (i)約3.5〜約4.9重量%のマグネシウムと (ii)約0.05〜約0.5重量%のマンガンと、 (iii)約0.05〜約0.15重量%の銅と、 (iv)約0.05〜約0.35重量%の鉄と、 (v)約0.05〜約0.20重量%のケイ素とを含み、 その残りがアルミニウム及び付随する付加物質及び不純物であることを特徴とす る請求項8に記載の方法。 13.前記アルミニウム合金シートは、少なくとも約2.8×108(N/m2 )(41ksi)の圧延時の降伏強さを有することを特徴とする請求項12に記 載の方法。 14.前記アルミニウム合金シートは、少なくとも約3.4×108(N/m2 )(49ksi)の圧延時の引張強さを有することを特徴とする請求項12に記載 の方法。 15.前記アルミニウム合金シートは、少なくとも約3%の破断時の伸び率を 有することを特徴とする請求項12に記載の方法。 16.前記アルミニウム合金シートは、タブストックに成形され、該タ ブストックは、少なくとも約2.3kg(5ポンド)のタブ強度を有することを 特徴とする請求項12に記載の方法。 17.熱間圧延工程は、 (e)鋳造片を部分的に熱間圧延して、部分的に熱間圧延された片を形成 する工程と、 (f)鋳造片及び部分的熱間圧延片の少なくとも一方を加熱して、加熱片 を形成する工程であって、該鋳造片及び部分的熱間圧延片の少なくとも一方は、 加熱工程の直前に加熱炉入力温度を有し、該鋳造片及び部分的熱間圧延片の少な くとも一方は、該加熱工程において加熱炉入力温度を超える加熱温度まで加熱さ れる工程と、 (g)部分的熱間圧延片をさらに熱間圧延して、熱間圧延片を形成する工 程と、 を含むことを特徴とする請求項8に記載の方法。 18.熱間圧延工程は、焼なましされた鋳造片の溶液熱処理を行わずに実施さ れることを特徴とする請求項8に記載の方法。 19.冷間圧延工程(c)は、 (e)前記熱間圧延片を冷間圧延して、部分的に冷間圧延された片を形成 する工程と、 (f)前記部分的冷間圧延片に対し、中間焼なまし温度において中間焼き なましを施して、中間焼なましされた冷間圧延片を形成する工程と、 (g)中間焼なましされた冷間圧延片をさらに冷間圧延して、冷間圧延片 を形成する工程と、 を含むことを特徴とする請求項8に記載の方法。 20.溶融アルミニウム合金は、 (i)約0.9〜約1.5重量%のマグネシウムと、 (ii)約0.8〜約1.2重量%のマンガンと、 (iii)約0.05〜約0.5重量%の銅と、 (iv)約0.05〜約0.6重量%の鉄と、 (v)約0.05〜約0.5重量%のケイ素とを含み、 その残りがアルミニウム及び付随する付加物質及び不純物であることを特徴とす る請求項19に記載の方法。 21.前記アルミニウム合金シートは、少なくとも約2.65×108N/m2 (38.5ksi)の圧延時の降伏強さを有することを特徴とする請求項19に 記載の方法。 22.前記アルミニウム合金シートは、少なくとも約3.0×108N/m2( 43ksi)の圧延時の引張強さを有することを特徴とする請求項19に記載の 方法。 23.前記アルミニウム合金シートは、少なくとも約3.5パーセントの破断 時の伸び率を有することを特徴とする請求項19に記載の方法。 24.前記アルミニウム合金シートは、容器本体に成形され、該容器本体は少 なくとも約6.2×105N/m2(90psi)の柱強度を有することを特徴と する請求項20に記載の方法。 25.アルミニウム合金シートから製造される容器は、少なくとも約1.24 ×106N/m2(180psl)のドーム反転強度(dome reversal strength) を有することを特徴とする請求項20に記載の方法。 26.冷間圧延工程(b)は、熱間圧延機焼なましを行わずに実施されること を特徴とする請求項8に記載の方法。 27.アルミニウム合金シートの製造方法であって、 (a)溶融アルミニウム合金を連続的に鋳込んで、鋳造出力温度を有する 鋳造片を形成する工程と、 (b)加熱炉内において鋳造片を加熱温度まで連続的に加熱する工程であ って、同加熱温度は鋳造片の再結晶化温度よりも高く、約432℃〜約565℃ の範囲である工程と、 (c)鋳造片を熱間圧延して、熱間圧延片を形成する工程と、 (d)熱間圧延片を再結晶化する工程と、 (e)熱間圧延片をさらに処理して、アルミニウム合金シートを形成する 工程と から成ることを特徴とする方法。 28.前記鋳造出力温度は、約426℃〜約538℃の範囲にあることを特徴 とする請求項27に記載の方法。 29.アルミニウム合金シートには、熱間圧延工程の直後に焼なましを施さな いことを特徴とする請求項27に記載の方法。 30.再結晶化工程(d)は、熱間圧延工程後に加熱を行わずに実施されるこ とを特徴とする請求項27に記載の方法。
JP50273099A 1997-06-04 1998-05-29 低イヤリングアルミニウム合金製造のための連続的鋳造工程 Pending JP2002514269A (ja)

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