JP7008665B2 - ベルト駆動機構および自動ドア装置 - Google Patents
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Description
一方、従動プーリーは、特許文献1に記載の従動プーリーのように、歯付きベルトが掛かる溝内周面に歯が形成されるものもあるが、いわゆるアイドラとしての機能でよい場合、図6に示すように、溝内周面に歯が形成されないものが用いられている。
また、従動プーリーは、図6に示すように、軸方向の両端部に溝内周面に対して略垂直に立上げられた一対の直立壁が設けられたフランジ形状になっている。
この一対の直立壁は、回転駆動中の歯付きベルトが従動プーリーの端部寄りに移動した場合に、歯付きベルトの端面に接触することによって、歯付きベルトが従動プーリーから外れることを阻止する機能をなしている。
また、従来のベルト駆動機構は、歯付きベルト300の両端面310が従動プーリー200の一対の直立壁210に擦れて経年劣化することによって、歯付きベルト300の端面310が一対の直立壁210に接触した際に異音が発生するという問題があった。
駆動モーターに連結された駆動プーリーとの間で前記歯付きベルトを環状に架け渡すために該歯付きベルトを掛ける溝の溝内周面が、軸方向の両端部から軸方向の幅の中央部が最底となるように前記両端部から前記中央部に向けて漸次高さが低くなるように形成された曲面形状である従動プーリーと、
を有し、
前記溝内周面は、
前記駆動モーターによって回転駆動された前記駆動プーリーとの間で回転される前記歯付きベルトが前記両端部から外れないような曲面形状に形成され、
さらに、前記溝内周面は、
前記歯付きベルトの歯の先端面を前記溝内周面に追従させつつ、前記歯付きベルトを前記従動プーリーの軸方向における前記両端部いずれかに寄った位置から前記軸方向における前記中央部へと移動させるように回転可能に形成され、かつ、前記中央部から前記両端部までの高さが、前記歯付きベルトを前記従動プーリーに掛けたときの前記歯の先端面から前記歯付きベルトの前記歯が形成される面とは反対側の面までの高さと略同等となるように形成され、かつ、前記溝内周面における前記従動プーリーの軸方向の幅が前記歯付きベルトの長手方向に直交する方向でかつ前記歯の先端面に沿う方向の幅よりも大きくなるように形成されていることを特徴とする。
また、本発明に係るベルト駆動機構は、前記溝内周面が前記駆動モーターによって回転駆動された前記駆動プーリーとの間で回転される前記歯付きベルトが前記両端部から外れないような曲面形状になっている。
このため、本発明に係るベルト駆動機構は、前記従動プーリーの両端部に従来の従動プーリーのような一対の直立壁がないため、前記駆動プーリーと前記従動プーリーの間で前記歯付きベルトを環状に架け渡す際、前記従動プーリーの幅方向一端部側から前記溝内周面に向けて前記歯付きベルトを容易に移動させることができる。
また、本発明に係るベルト駆動機構は、弾性材からなる断面四角形状の幅方向を弾性を利用して撓ませ、歯の先端面を前記溝内周面の曲面形状に追従させることによって、前記歯付きベルトの両端面が前記溝内周面に接触され難くなり、しかも、前記歯付きベルトが、回転中に前記従動プーリーの前記端部寄りに移動しても、最底となる中央部に戻されることによって、前記従動プーリーから外れないようになっている。
従って、本発明に係るベルト駆動機構は、従動プーリーが歯付きベルトを掛け易く、かつ、長期の使用においても歯付きベルトが従動プーリーに接触することによる異音の発生を防ぐことができる。
なお、図1は、自動ドア装置100が、エンジンベース120内部に収容されたベルト駆動機構1が目視できるようにエンジンベース120のカバー121を外した状態になっている。
また、図5は、軸32に対して回転可能に連結するためのベアリング33についても図示している。
本発明の実施例に係るベルト駆動機構1は、動力の伝達に歯付きベルト40を用いたものである。
また、本発明の実施例に係る自動ドア装置100は、ベルト駆動機構1が組み込まれ、ベルト駆動機構1が歯付きベルト40に連結されたドア140を開閉駆動させるようになっている。
この本体フレーム110には、エンジンベース120等、自動ドア装置100の各部品が固定される。
また、駆動プーリー20は、軸方向の両端部に略垂直に立上げられた一対の直立壁23、23が設けられたフランジ形状になっている。
一対の直立壁23、23は、駆動中の歯付きベルト40が端部寄りに移動した場合に、歯付きベルト40の端面40bに接触することによって、歯付きベルト40が駆動プーリー20から外れることを阻止する機能をなしている。
この従動プーリー30は、駆動モーター10によって回転駆動された駆動プーリー20との間で回転される歯付きベルト40が両端部30a、30aから外れないような曲面形状になっている。
このような従動プーリー30は、金型成形以外に、樹脂製の円柱状部材に溝内周面31aを削り出すことによって容易に製造することができる。
なお、この実施例の歯付きベルト40は、断面形状が厚み方向よりも幅方向を長尺にした長方形状になっている。
すなわち、歯付きベルト40は、断面四角形状の幅方向を弾性を利用して撓ませることによって、歯42の先端面42aを溝内周面31aの曲面形状に追従させている。
また、もう一つの要因として、歯付きベルト40がベルト本体41の内周面40aの周方向に沿って、歯42が形成された凸部42と、歯42が形成されない凹部43とが交互に並んで形成されていることが挙げられる。
換言すれば、従動プーリー30の溝内周面31aに接触される部分となる歯付きベルト40の面が、各歯42の先端面42aという歯付きベルト40の周方向い沿って薄肉部分となる凹部43を境界として分離された領域になっているため、溝内周面31aの曲面形状に追従し易い形状になっていることが挙げられる。
より具体的には、従動プーリー30の溝内周面31aは、従動プーリー30の軸32方向の一端部30aから他端部30aまで形成された曲面形状である。このため、歯付きベルト40の歯42の先端面42aが溝内周面31aの曲面形状に追従されることによって、歯付きベルト40の下側から歯付きベルト40の両端面40bより外方に拡がる溝内周面31aは、歯付きベルト40の両端面40bの下側から従動プーリー30の両端部30aに向けて漸次高くなるように変化している。
すなわち、歯付きベルト40の両端面40bの両側に拡がる溝内周面31aは、両端面40bから両端部30aまで、両端面40bから離れるに従って漸次高さを増加させている。
このため、歯付きベルト40の両端面40bは、従動プーリーに擦れ難くなっている。
このため、歯付きベルト40は、回転中に従動プーリー30の端部30a寄りに移動しても、最底となる中央部30bに戻されることによって、従動プーリー30から外れないようになっている。
エンジンベース120は、駆動モーター10および従動プーリー30の軸32方向先端側を開口120aに向けてベルト駆動機構1が収容されるケースである。
このエンジンベース120は、自動ドア装置100のメンテナンス性を考慮して前面側を開口120aとして本体フレーム110に固定される。
すなわち、エンジンベース120内に軸10a、32方向先端側を開口120aに向けて収容されるベルト駆動機構1は、駆動モーター10が開口120a側に最も突出される部位であるため、カバー121を取り付けた状態で、カバー121が駆動モーター10に干渉しない位置にエンジンベース120の開口120aが形成されている。
このため、歯付きベルト40は、従動プーリー30から外れることなく、しかも、両端面40bを従動プーリー30に接触させずに回転される。
この作業では、作業者は、歯付きベルト40を、駆動プーリー20に掛けられた環の一端側を支点として従動プーリー30に向けて環の他端側を引っ張りつつ、従動プーリー30の幅方向一端側から溝内周面31aに向けて移動させることによって、駆動プーリー20と従動プーリー30の間で環状に架け渡す。
作業者は、駆動プーリー20と従動プーリー30の間で歯付きベルト40を環状に架け渡す際、従動プーリー30の両端部30aには、従来の従動プーリーのような一対の直立壁がないため、従動プーリー30の幅方向一端部30a側から溝内周面31aに向けて歯付きベルト40を容易に移動させることができる。
また、本発明の実施例に係るベルト駆動機構1は、溝内周面31aが駆動モーター10によって回転駆動された駆動プーリー20との間で回転される歯付きベルト40が両端部から外れないような曲面形状になっている。
このため、本発明の実施例に係るベルト駆動機構1は、従動プーリー30の両端部30aに従来の従動プーリーのような一対の直立壁がないため、駆動プーリー20と従動プーリー30の間で歯付きベルト40を環状に架け渡す際、従動プーリー30の幅方向一端部30a側から溝内周面31aに向けて歯付きベルト40を容易に移動させることができる。
また、本発明の実施例に係るベルト駆動機構1は、弾性材からなる断面四角形状の幅方向を弾性を利用して撓ませ、歯42の先端面42aを溝内周面31aの曲面形状に追従させることによって、歯付きベルト40の両端面40bが溝内周面31aに接触され難くなり、しかも、歯付きベルト40が、回転中に従動プーリー30の端部30a寄りに移動しても、最底となる中央部30bに戻されることによって、従動プーリー30から外れないようになっている。
従って、本発明の実施例に係るベルト駆動機構1は、従動プーリー30が歯付きベルト40を掛け易く、かつ、長期の使用においても歯付きベルト40が従動プーリー30に接触することによる異音の発生を防ぐことができる。
このため、本発明の実施例に係る自動ドア装置100は、エンジンベース120内に収容されるベルト駆動機構1の駆動モーター10が開口120a側に最も突出される部位であるため、カバー121を取り付けた状態で、従動プーリー30の軸32方向先端側にカバー121との間に余剰空間が生まれる。
従って、本発明の実施例に係る自動ドア装置100は、軸方向空間を有効に利用して溝内周面31aの曲面形状の形成に必要な従動プーリー30の軸方向の幅を設定することができる。
10 駆動モーター
10a 軸
10b 先端面
11 減速機構
20 駆動プーリー
21 溝
21a 溝内周面
22 歯
23 直立壁
30 従動プーリー
30a 端部
30b 中央部
31 溝
31a 溝内周面
32 軸
33 ベアリング
40 歯付きベルト
40a 内周面
40b 端面
41 ベルト本体
42 歯(凸部)
42a 先端面
43 凹部
100 自動ドア装置
110 本体フレーム
120 エンジンベース
120a 開口
121 カバー
130 連結金具
140 ドア
Claims (5)
- 弾性材からなる断面四角形状の歯付きベルトと、
駆動モーターに連結された駆動プーリーとの間で前記歯付きベルトを環状に架け渡すために該歯付きベルトを掛ける溝の溝内周面が、軸方向の両端部から軸方向の幅の中央部が最底となるように前記両端部から前記中央部に向けて漸次高さが低くなるように形成された曲面形状である従動プーリーと、
を有し、
前記溝内周面は、
前記駆動モーターによって回転駆動された前記駆動プーリーとの間で回転される前記歯付きベルトが前記両端部から外れないような曲面形状に形成され、
さらに、前記溝内周面は、
前記歯付きベルトの歯の先端面を前記溝内周面に追従させつつ、前記歯付きベルトを前記従動プーリーの軸方向における前記両端部いずれかに寄った位置から前記軸方向における前記中央部へと移動させるように回転可能に形成され、かつ、前記中央部から前記両端部までの高さが、前記歯付きベルトを前記従動プーリーに掛けたときの前記歯の先端面から前記歯付きベルトの前記歯が形成される面とは反対側の面までの高さと略同等となるように形成され、かつ、前記溝内周面における前記従動プーリーの軸方向の幅が前記歯付きベルトの長手方向に直交する方向でかつ前記歯の先端面に沿う方向の幅よりも大きくなるように形成されている
ことを特徴とするベルト駆動機構。 - 前記溝内周面は、
円弧状の曲面である
ことを特徴とする請求項1に記載のベルト駆動機構。 - 前記従動プーリーは、
前記駆動モーターの軸と平行に軸が配置され、かつ、前記駆動モーターの軸方向の先端面よりも内側となる軸方向空間を利用することによって前記溝内周面の曲面形状の形成に必要な前記軸方向の幅を設定している
ことを特徴とする請求項1または2に記載のベルト駆動機構。 - 請求項1、2または3に記載のベルト駆動機構が組み込まれ、
前記ベルト駆動機構の前記歯付きベルトにドアが連結されることによって、該ドアが開閉駆動される
ことを特徴とする自動ドア装置。 - 前記駆動モーターおよび前記従動プーリーの軸方向先端側をカバーが取付けられる開口に向けて前記ベルト駆動機構が収容され、かつ、前記開口側に最も突出される前記ベルト駆動機構の部位である前記駆動モーターの軸方向の寸法に対応して、前記カバーが干渉することなく取付けられる位置に前記開口が形成されたエンジンベースを有する
ことを特徴とする請求項4に記載の自動ドア装置。
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JP2005351425A (ja) | 2004-06-11 | 2005-12-22 | Bando Chem Ind Ltd | 歯付プーリ及びそれを備えたベルト式伝動装置 |
JP2013203156A (ja) | 2012-03-27 | 2013-10-07 | Showa Corp | 電動パワーステアリング装置の減速装置 |
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- 2019-06-28 JP JP2019120834A patent/JP7008665B2/ja active Active
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