JP7008186B2 - 冷蔵庫 - Google Patents

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本発明は、収納室の扉として引出し式を有し、その引出し式扉の自動開扉手段を備えた冷蔵庫に関する。
近年では、食生活の変化や郊外型の大型スーパーマーケットの増加から、日々買い物をする習慣が薄れて来ており、例えば1週間分の食料品を纏め買いして冷蔵庫に保存しておくような傾向が強くなっている。また、比較的大型の冷蔵庫を使用する高齢者が増加しており、そのようなユーザーにとって纏め買いした食品と扉との総重量が重く、収納室の開閉が負担に感じられるようになってきた。
このような手動開扉の課題に対し、収納室の引出し扉の開扉負担を軽減する冷蔵庫として、アクチュエータにより自動開扉させ、その操作部を開扉する扉前面に設けるものがある(例えば、特許文献1参照)。
図11は特許文献1に記載された従来の冷蔵庫の引出し式冷凍室部分の閉扉状態での縦断面図、図12は図11の開スイッチA部の詳細構成図を示すものである。図11および図12において、冷凍室1の前面の冷凍室扉1aの上端部には押しボタン2が設けられ、押しボタン2の奥側には出力レバー3が設けられている。押しボタン2と出力レバー3の間には戻しバネ4が介在し、スライド可能に支持されており、戻しバネ4によって生じる戻し力を押しボタン2及び出力レバー3に伝達する。また、枠体5の冷凍室扉1aと接する側には、マイクロスイッチのスイッチ本体6が設けられており、枠体5の内部に設けられたスイッチ本体6から本体の制御マイコンに至る配線7が設けられている。
ここで、ユーザーが押しボタン2を手で押すと、図12(b)に示すように、押しボタン2を押し量8だけ図示右側に移動できる構成となっている。押しボタン2の移動によって、戻しバネ4を介して出力レバー3が移動される。これによって、出力レバー3がスイッチ本体6に設けられたプランジャ9を押してスイッチ本体6内部に設けられた図示しない接点を閉じることにより、ユーザーが押しボタン2を押した信号を制御マイコンに伝達することができる。ユーザーが押しボタン2から手を離すと、戻しバネ4が発生する力によって押しボタン2と出力レバー3とは図12(a)に示した状態に復帰する。これによって、プランジャ9が復帰してスイッチ本体6内部の接点は開放状態に戻る。
このような構成で、ユーザーが押しボタン2を押した時点では扉駆動装置10には通電されず、一旦押した押しボタン2から手を離した際に、扉駆動装置10に通電される動作となるように制御マイコンで制御を行う。扉駆動装置10は通電されると収納ケース11が押し出され、収納ケース11を保持しているスライドレール12も同時に移動し、冷凍室扉1aが開き方向13に向かって開扉されることとなる。
特許第4477646号公報
しかしながら、上記従来の構成では、ユーザーが操作する押しボタン2は広い面積のある冷凍室扉1aの一部分に固定されており(本従来例では上端部)、この限定された部位を押すことは特にユーザーの両手が塞がった状態では操作しづらい。また近年主流のガラス面材のフラットな冷蔵庫において、押しボタン2の凹凸があることは清掃しづらく、意匠的にも高級感を損なうという課題を有していた。
本発明は、上記の課題を解決するもので、ユーザーが開扉トリガーとして操作する操作部を広範囲として使用し易くし、その操作部を扉裏側で構成することでガラス面材のフラットな高級感を損なうことがない、意匠性の高い冷蔵庫を提供することを目的とする。
上記従来の課題を解決するために、本発明の冷蔵庫は、筐体と、筐体内に備えられた収納室と、収納室を閉塞する引出し式扉と、引出し式扉を自動で開放する自動開扉手段と、引出し式扉から加えられた力を検知する検知部とを備え、検知部は筐体側に設けられ、引出し式扉の閉扉状態と閉扉状態から押圧された時における検知部の出力値の変化量が所定値に達していれば、自動開扉手段により引出し式扉が自動で開放し、引出し式扉に設けられた弾性体部材により検知部を押圧するものである。
本発明の冷蔵庫は、自動開扉装置を動作させるための操作を、引出し式扉広範囲の任意の位置を押し込むという動作で行うので、ユーザーの使い勝手の向上を図ることができる。また、扉面側に装置を配置しないので、操作部の凹凸による清掃性の低下や、フラットなガラス面材の意匠性を損なうことはなく、高級感のある意匠を保つことができる。
本発明の実施の形態1による冷蔵庫の正面図 本発明の実施の形態1による冷蔵庫の図1の野菜室のB-B断面図 本発明の実施の形態1による冷蔵庫の図2の主要部C部の詳細構成図 本発明の実施の形態1による冷蔵庫の野菜室扉を外した時の検知部の複数個配置例の正面図 本発明の実施の形態1による冷蔵庫の応力センサ出力の時系列変化グラフ 本発明の実施の形態1による冷蔵庫の動作フローチャート 本発明の実施の形態2による冷蔵庫の閉扉状態での野菜室要部の縦断面図 本発明の実施の形態2による冷蔵庫の誘導型センサ出力の時系列変化グラフ 本発明の実施の形態2による冷蔵庫の動作フローチャート 本発明の実施の形態3による冷蔵庫の閉扉状態での野菜室要部の縦断面図 従来の冷蔵庫の引出し式冷凍室部分の閉扉状態での縦断面図 従来の冷蔵庫の図11の開スイッチA部の詳細構成図
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によってこの発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1による冷蔵庫の正面図、図2は同実施の形態1による冷蔵庫の図1の野菜室のB-B断面図、図3は同実施の形態1による冷蔵庫の図2の主要部C部の詳細構成図、図4は同実施の形態1による冷蔵庫の野菜室扉を外した時の検知部の複数個配置例の正面図、図5は同実施の形態1による冷蔵庫の応力センサ出力の時系列変化グラフ、図6は同実施の形態1による冷蔵庫の動作フローチャートである。
図1から図3において、筐体101である断熱箱体は、主に鋼板を用いた外箱と、ABSなどの樹脂で成形された内箱と、外箱と内箱の間に注入した断熱材で構成されている。
筐体101は、複数の収納室に断熱区画されており、最上部に冷蔵室102、その冷蔵室102の下部に製氷室103もしくは切換室104が横並びに設けられ、その製氷室103と切換室104の下部に冷凍室105、そして最下部に野菜室106が配置され、各収納室の前面には外気と区画するための断熱扉が筐体101の前面開口部にそれぞれ構成されている。冷蔵室102の断熱扉である冷蔵室扉102aは観音開き式で、中央部付近には表示操作部108が設けられ、各室の庫内温度設定や製氷および急速冷却などの設定を行うことができる。
冷蔵室102内の最上部の後方領域に形成された機械室内には、圧縮機、水分除去を行うドライヤ等の冷凍サイクルの構成部品が収納されている。冷凍室105の背面には冷気を生成する冷却室が設けられ、冷却室内には、冷却器、および、冷却器で冷却した冷却手段である冷気を冷蔵室102、製氷室103、切換室104、冷凍室105、野菜室106に送風する冷却ファンが配置される。さらに冷却ファンからの風量を調節する風量調節ダンパーが風路内に設置されている。また、冷却器やその周辺に付着する霜や氷を除霜するためにラジアントヒータ、ドレンパン、ドレンチューブ蒸発皿等が構成されている。
冷蔵室102は冷蔵保存のために凍らない温度を下限に通常1℃~5℃とし、最下部の野菜室106は冷蔵室102と同等もしくは若干高い温度設定の2℃~7℃としている。また、冷凍室105は冷凍温度帯に設定されており、冷凍保存のために通常-22℃~-15℃で設定されているが、冷凍保存状態の向上のために、例えば-30℃や-25℃の低温で設定されることもある。
製氷室103は冷蔵室102内の貯水タンクから送られた水で室内上部に設けられた自動製氷機で氷をつくり、室内下部に配置した貯氷容器に貯蔵する。
切換室104は、1℃~5℃で設定される冷蔵、2℃~7℃で設定される野菜、通常-22℃~-15℃で設定される冷凍の温度帯以外に、冷蔵温度帯から冷凍温度帯の間で予め設定された温度帯に切り換えることができる。切換室104は製氷室103に並設された独立扉を備えた収納室であり、引き出し式の扉を備えることが多い。
なお、本実施の形態1では、切換室104を、冷蔵と冷凍の温度帯までを含めた収納室としているが、冷蔵は冷蔵室102と野菜室106、冷凍は冷凍室105に委ねて、冷蔵と冷凍の中間の上記温度帯のみの切り換えに特化した収納室としても構わない。また、特定の温度帯、例えば近年冷凍食品の需要が多くなってきたことに伴い、冷凍に固定された収納室でも構わない。
野菜室扉106aは前面にフラット形状のガラス面材106bを有し、フレーム110によって支持された収納ケース111が取付けられている。引出しレール112は野菜室106の内壁に固定されており、フレーム110は引出しレール112上をスライドする構成となっている。また、フレーム110と野菜室扉106aは一体構造となっているため、フレーム110と収納ケース111は野菜室扉106aの開閉に伴って動作する。
また、野菜室106の内壁には、扉開閉手段116が引出しレール112の近くに設けられている。扉開閉手段116は、モータ、およびギア機構などで構成され、モータの動力をリンク117に伝達する。リンク117は凹型の形状となっており、扉開閉手段116内のガイド118に沿って動作する。フレーム110には突起部119が設けられており、リンク117の凹部に突起部119が入り込んで係合すると、リンク117の動作に伴ってフレーム110が動作する。
なお、ガイド118は単純な直線形状ではなく、図2のように野菜室扉106aが閉扉状態ではリンク117と突起部119の係合が外れるように、やや右下方向に角度をつけている。これは、リンク117と突起部119が常時係合されていた場合、ユーザーが自動ではなく手動で野菜室扉106aを開扉するときに扉開閉手段116内のギア機構やモータが負荷となり、開扉に通常よりも強い力が必要となってしまうためである。
まず、開扉動作が開始された後は、リンク117と突起部119はガイド118の直線区間において係合し、リンク117の動作に伴って野菜室扉106aが開いていく。さらに、野菜室扉106aが一定量開いた後には、やや左下方向に角度をつけたガイド118へ移動し、リンク117と突起部119の係合が外れ、野菜室扉106aは惰性で更に少し開いて停止する。
次に、閉扉動作の場合は、上記の自動開扉動作の逆動作であり、ユーザーが突起部119をリンク117と係合できる位置まで、野菜室扉106aを閉じたときに自動閉扉が開始される。即ち、リンク117と突起部119が係合し、野菜室扉106aを閉じる方向へと動作させる。扉が閉じた後は、図2のようにリンク117と突起部119の係合が外れ、自動開扉または手動開扉のいずれも可能な状態で待機できる。
この野菜室扉106aが閉扉状態において野菜室106の密閉性を高めるため、バネやレールの傾斜等を利用した密閉保持機構120が設けられており、開扉を妨げない程度の力でフレーム110を閉じる方向に引き込んでいる。なお、この密閉保持機構120は扉開閉手段116内に内蔵しても良い。
このような機構により、フレーム110と野菜室扉106a、および収納ケース111は接続され連動して動作するため、扉開閉手段116により野菜室扉106aを自動開閉することが可能となる。
また、野菜室106と冷凍室105を区切る断熱仕切板109の野菜室扉106aの内壁と面する側には検知部114、野菜室扉106aの断熱仕切板109と面する内壁には検知部114と対向する形で操作伝達部115が設けられ、この検知部114と操作伝達部115とで開扉トリガー装置113を構成している。
次に、図3を用いて開扉トリガー装置113周辺の構成について説明する。断熱仕切板109と野菜室扉106aは、気密性確保と閉扉衝撃吸収のためにガスケット(図示せず)を介して、距離Dを保って閉扉状態を維持している。この時、操作伝達部115は弾性体部材で構成されおり、気密性確保のためのガスケットによる応力で、対向する検知部114と密着している。
また、閉扉状態を検知するのが扉開閉状態検知手段125で、断熱仕切板109側にホールIC等の磁気センサ、野菜室扉106a側にマグネット等の磁性体を一対配置した電子式検知が一般的であるが、距離D以上では接点が切れて距離がDになると接点が接合する機械式のスイッチで構成しても良い。
検知部114には応力センサ121を本実施の形態では用いており、操作伝達部115からの応力を検知するもので、具体的には応力により抵抗値が変化する歪抵抗素子や導電ゴムで構成されるセンサ、あるいは静電容量値が変化する方式の感圧センサを適用すれば良い。
制御回路基板122内には電源部123と制御部124があり、応力センサ121へ電源部123から電力S1を供給するとともに、制御部124へ検知した信号S2を送信する。また、制御部124は扉開閉状態検知手段125から扉開閉状態を検知した信号S3を入力とする。
また、図4に示すように、複数個の検知部114を断熱仕切板109に配置し、それぞれに対向する操作伝達部115も複数個設けることで、複数個の開扉トリガー装置113の情報をもとに平均化すれば、非常に精度のよい検知が可能となる。
以上のように構成された冷蔵庫について、以下その動作、作用を図5の応力センサ出力の時系列変化グラフ、図6の動作フローチャートを用いて説明する。
まずステップ1で、野菜室扉106aが閉扉状態で電源が冷蔵庫に供給されると、制御回路基板122が動作を開始し、電源部123から電力S1が応力センサ121に供給される。(図5の時点a)
次にステップ2では、扉開閉状態検知手段125で野菜室扉106aの開閉状態を検知して閉扉状態か否かを判断し、閉扉であれば信号S3を制御部124へ出力して論理をステップ3へ進め、開扉であれば信号S3を制御部124へ出力して論理をステップ2で待機する。この時、閉扉状態であればガスケットによる応力で、応力センサ121は押圧され出力がP2となっている。(時点b)
ステップ3では、野菜室扉106aが閉扉状態であると制御部124は判断し、応力センサ121から信号S2を受け取り、出力値P2を記憶して論理をステップ4へ進める。(時点b~c)
次にステップ4では、応力センサ121の出力値を制御部124が継続して測定し、論理をステップ5へ進め、P3とP2出力値差が予め規定されたΔPに達したか否かを判断し、ΔPに達していれば野菜室扉106aを通常閉扉状態からユーザーが更に押し込んだと判断して論理をステップ6へ進め、そうでなければ論理をステップ4へ戻して開扉操作があるまで待機する。(時点c~f)
ここで図5において、時点eで出力値がP3(変化量としてΔP)を越えるのは、ユーザーが野菜室扉106aを押し切るまでの時間遅れの影響である。また操作後にて手を野菜室扉106aから離した時点fで出力値がP2に戻らず、若干変動したP1になっているのは、操作伝達部115やガスケットの弾性体の持つヒステリシス影響である。そのため次回以降では通常閉扉状態の出力値P2を更新することとしている。
そして、ステップ6では制御部124が応力センサ121からの信号S2と扉開閉状態検知手段からの信号S3とを入力して判断し、開扉操作があったと確定して論理をステップ7に進める。(時点f)
ここでユーザーが野菜室扉106aを押し込んだ時ではなく、手を離した時の時点e~fを開扉操作しているのは、動作的に違和感を与えないためである。
次にステップ7では、制御回路基板122が扉開放動作開始と判断し、扉開閉手段116を動作させ論理をステップ8に進める。(時点f)
そしてステップ8で、扉開閉状態検知手段125で野菜室扉106aが開扉状態であることを確認し、論理をステップ2に戻す。(時点g)
以上のように、本実施の形態においては、断熱壁で構成された筐体101と、筐体101内に備えられた野菜室106と、野菜室106を開閉自在に閉塞する引出し式の野菜室扉106aと、開扉トリガー装置113の検知部114を筐体101側の断熱仕切板109に配置し、開扉トリガー装置113の操作伝達部115を引出し式の野菜室扉106aの検知部114と対向する部位に配置したことにより、開扉操作部として機械式スイッチ等の凹凸のある機構を野菜室扉106a前面のガラス面材106bに設けないので、扉表面の高級感のあるフラット形状が維持できる。さらに、静電タッチセンサやマイクロ波センサ等で扉面意匠を変更せずに操作部を構成する手段もあるが、引出し式扉側への電源供給が必要で、ワイヤレス給電を使用する場合のコストアップや取付スペース確保という課題発生もなくすことができる。
なお、本実施の形態では、野菜室扉106aでの適用を説明したが、前面にガラス面材105bを備えた冷凍室扉105a等の引出し式扉にも適用することができ、引出し式扉を備えた収納室であれば同様に構成することができる。
また、開扉トリガー装置113の検知部114を応力センサ121とし、野菜室扉106aが閉扉状態から押圧された時に、操作伝達部115がその応力を検知部114へ伝達する弾性体で構成することにより、ユーザーが野菜室扉106aを押し込んだ時の応力を、応力センサ121から電圧や抵抗値などの物理量出力変化として取り出せるので、具体的に開扉トリガー装置113が構成でき、開扉操作の判断が精度よく行える。また、本実施の形態では操作伝達部115を弾性体としているので、断熱仕切板109と野菜室扉106aの気密性確保と閉扉衝撃吸収のためにガスケット自体で検知部114を押圧する構成とすれば、操作伝達部115を新たに設ける必要はない。さらに、野菜室扉106aの閉扉毎に応力センサ121の出力値P2を更新するので、ガスケットや操作伝達部115の経年劣化により断熱仕切板109と野菜室扉106aの隙間Dが変動したとしても、操作性の信頼性と精度を一定に保つことができる。
また、実施の形態の動作説明の中では、応力センサ121の出力値の変化量ΔP以上があった時を開扉操作と判定したが、その間の操作時間(図5のc~dまでの時間)を判定基準に含めれば、衝突等による不慮の衝撃力なのか否かも判別でき、さらに使い勝手のより開扉トリガー装置113が可能になる。
(実施の形態2)
図7は本発明の実施の形態2による冷蔵庫の閉扉状態での野菜室要部の縦断面図、図8は同実施の形態2による冷蔵庫の誘導型センサ出力の時系列変化グラフ、図9は同実施の形態2による冷蔵庫の動作フローチャートである。なお、実施の形態1と同一構成については同一符号を付して、異なる部分について説明する。
図7において、開扉トリガー装置113周辺の構成について説明する。断熱仕切板109と野菜室扉106aは、気密性確保と閉扉衝撃吸収のためにガスケット(図示せず)を介して、距離Eを保って閉扉状態を維持している。この時、操作伝達部115は凸型で樹脂成型品等で構成された剛体部材であり、気密性確保のためのガスケットによる応力で、対向する検知部114の第一の電極127と応力がかからない程度に密着している。
また、閉扉状態を検知するのが扉開閉状態検知手段125で、断熱仕切板109側にホールIC等の磁気センサ、野菜室扉106a側にマグネット等の磁性体を一対配置した電子式検知が一般的であるが、距離E以上では接点が切れて距離がEになると接点が接合する機械式のスイッチで構成しても良い。
検知部114には誘導型センサ131を本実施の形態では用いており、操作伝達部115からの応力を検知するものであり、誘導型センサ131内部には、第一の電極127と第二の電極128が金属製の捻りバネ126で可動可能に接続されており、第一の電極127と第二の電極128がそれぞれ別に周波数検知部130に電気的に接続されている。また、第一の電極127と第二の電極128の捻りバネ126とは別端の間には、コンデンサ129が電気的に接続されている。すなわち操作伝達部115の凸部が応力により押し込まれると、第一の電極127が移動し、固定されている第二の電極128との間の捻りバネ126が圧縮され、全長が縮むことでそのインダクタンス値が大きくなる。
制御回路基板122内には電源部123と制御部124があり、周波数検知部130へ電源部123から電力S4を供給するとともに、制御部124へ検知した信号S5を送信する。また、制御部124は扉開閉状態検知手段125から扉開閉状態を検知した信号S6を入力とする。
以上のように構成された冷蔵庫について、以下その動作、作用を図8の誘導型センサ出力の時系列変化グラフ、図9の動作フローチャートを用いて説明する。
まずステップ9で、野菜室扉106aが閉扉状態で電源が冷蔵庫に供給されると、制御回路基板122が動作を開始し、電源部123から電力S4が誘導型センサ131の周波数検知部130に供給される。この時、誘導型センサ131は捻りバネ126のインダクタンスとコンデンサ129のキャパシタンスで共振回路が形成されて、その共振周波数fは(式1)となる。
Figure 0007008186000001
(式1)において、Lは捻りバネ126のインダクタンス値、Cはコンデンサ129のキャパシタンス値で固定値である。
すなわち、この共振周波数fを周波数検知部130において、(式1)を用いてL値に換算し、その値を信号S5として制御部124へ出力して論理をステップ10に進める。(図8の時点h)
次にステップ10では、扉開閉状態検知手段125で野菜室扉106aの開閉状態を検知して閉扉状態か否かを判断し、閉扉であれば信号S6を制御部124へ出力して論理をステップ11へ進め、開扉であれば信号S6を制御部124へ出力して論理をステップ10で待機する。この時、閉扉状態であればガスケットによる応力で、誘導型センサ131の捻りバネ126は操作伝達部115の凸型を介して押し込まれ、縮むことで全長が短くなり初期よりもインダクタンス値は大きくなり出力がL2となる。なぜならコイルバネには(数2)の関係式の特性があるからで、同じ巻数であれば全長が短いほどそのインダクタンス値は比例して大きくなるからである。(時点i)
Figure 0007008186000002
(式2)において、μは透磁率、Nは巻数、dはコイル直径、lは全長である。
ステップ11では、野菜室扉106aが閉扉状態であると制御部124は判断し、周波数検知部130から信号S5を受け取り、出力値L2を記憶して論理をステップ12へ進める。(時点i~j)
次にステップ12では、誘導型センサ131の出力値を制御部124が継続して測定し、論理をステップ13へ進め、L3とL2出力値差が予め規定されたΔLに達したか否かを判断し、ΔLに達していれば野菜室扉106aを通常閉扉状態からユーザーが更に押し込んだと判断して論理をステップ14へ進め、そうでなければ論理をステップ12へ戻して開扉操作があるまで待機する。(時点j~m)
ここで図8において、時点lで出力値がL3(変化量としてΔL)を越えるのは、ユーザーが野菜室扉106aを押し切るまでの時間遅れの影響である。また操作後にて手を野菜室扉106aから離した時点mで出力値がL2に戻らず、若干変動したL1になっているのは、捻りバネ126のバネ定数やガスケットの弾性体の持つヒステリシス影響である。そのため次回以降では通常閉扉状態の出力値L2を更新することとしている。
そして、ステップ14では制御部124が誘導型センサ131からの信号S5と扉開閉状態検知手段からの信号S6とを入力して判断し、開扉操作があったと確定して論理をステップ15に進める。(時点m)
ここでユーザーが野菜室扉106aを押し込んだ時ではなく、手を離した時の時点l~mを開扉操作しているのは、動作的に違和感を与えないためである。
次にステップ15では、制御回路基板122が扉開放動作開始と判断し、扉開閉手段116を動作させ(時点f)、扉開閉状態検知手段125で野菜室扉106aが開扉状態であることを確認し、論理をステップ10に戻す(時点n)。
以上のように、本実施の形態においては、開扉トリガー装置113の検知部114を内蔵された捻りバネ126のインダクタンス値を検知する誘導型センサ、操作伝達部115を凸部を持つ剛体とし、引出し式の野菜室扉106aが閉扉状態から押圧された時に、操作伝達部115がその応力を検知部114へ伝達して捻りバネ126を圧縮することにより、ユーザーが野菜室扉106aを押し込んだことを、捻りバネ126が圧縮されたインダクタンス値の変化で開扉操作を決定するので、扉が押し込まれた距離変位量を確実な数値で判断し、応力検知のような力の分散によるバラツキが抑えられるので、ユーザーの操作感覚に違和感を与えることがない。
(実施の形態3)
図10は本発明の実施の形態3による冷蔵庫の閉扉状態での野菜室要部の縦断面図である。なお、実施の形態1及び2と同一構成については同一符号を付して、異なる部分について説明する。特に、実施の形態2と誘導型センサの構成が異なるので、その部分を中心に詳細に説明する。
図10において、断熱仕切板109と野菜室扉106aは、気密性確保と閉扉衝撃吸収のためにガスケット(図示せず)を介して、距離Fを保って閉扉状態を維持している。この時、操作伝達部115は平板の金属板であり、気密性確保のためのガスケットによる応力で、対向する検知部114のコイル状導電パターン132と距離Fを保って近接しており、コイル状導電パターン132は可能な限り断熱仕切板109の表面に近い位置が好ましい。尚、コイル状導電パターン132の具体的な構成としては、プリント配線板上の銅箔をループアンテナ状にしたり、銅線を渦巻き状にして固定するなどの方式がある。
誘導型センサ131内部のコイル状導電パターン132の両端は、周波数検知部130のそれぞれ電気的に接続され、その間にコンデンサ129も電気的に接続されている。すなわち野菜室扉106aが押し込まれると、操作伝達部115とコイル状導電パターン132との距離が、初期のFから小さくなる。
以上のように構成された冷蔵庫について、以下その動作を説明する。
距離Fを保った初期の閉扉状態では、コイル状導電パターン132のインダクタンスは、自己インダクタンスと、操作伝達部115の金属干渉による相互インダクタンスを加えたものになる。この相互インダクタンス値は距離Fが小さくなる、すなわち野菜室扉106aが押し込まれるほど、反比例して大きくなる。従って、この様に変化するインダクタンス値を、実施の形態2で説明した動作にそのまま適用すれば、野菜室扉106aの押し込むことを扉開閉手段116のトリガーとすることができる。
以上のように、本実施の形態においては、開扉トリガー装置113の検知部114を内蔵されたコイル状導電パターン132のインダクタンス値を検知する誘導型センサ131、操作伝達部115を金属板とし、引出し式の野菜室扉106aが閉扉状態から押圧された時の検知部114と操作伝達部115との隙間の変位量を、インダクタンス値の変化量として検知することにより、開扉トリガー装置113には接触や可動といった構造的な誤差要因が排除できるので、高信頼性な装置が実現できる。また、操作伝達部115を磁性体とすることにより、金属板の場合よりも相互インダクタンス値の変化量が大きくなるので、更に高精度な開扉トリガー装置113が可能になる。
以上のように、本発明にかかる冷蔵庫は、自動開扉装置を動作させるための操作部を、引出し式扉の前面に設けることがなく、操作性が向上し、フラット扉の意匠性を損なわないので、引出し式扉を有する業務用冷蔵庫や冷凍冷蔵ショーケース、さらには温度調節が不要な収納庫等にも応用できる。
101 筐体
102 冷蔵室
102a 冷蔵室扉
103 製氷室
104 切換室
105 冷凍室
105a 冷凍室扉
105b ガラス面材
106 野菜室
106a 野菜室扉
106b ガラス面材
108 表示操作部
109 断熱仕切板
110 フレーム
111 収納ケース
112 引出しレール
113 開扉トリガー装置
114 検知部
115 操作伝達部
116 扉開閉手段
117 リンク
118 ガイド
119 突起部
120 密閉保持機構
121 応力センサ
122 制御回路基板
123 電源部
124 制御部
125 扉開閉状態検知手段
126 捻りバネ
127 第一の電極
128 第二の電極
129 コンデンサ
130 周波数検知部
131 誘導型センサ
132 コイル状導電パターン

Claims (7)

  1. 筐体と、前記筐体内に備えられた収納室と、前記収納室を閉塞する引出し式扉と、前記引出し式扉を自動で開放する自動開扉手段と、前記引出し式扉から加えられた力を検知する検知部とを備え、前記検知部は前記筐体側に設けられ、前記引出し式扉の閉扉状態と閉扉状態から押圧された時における前記検知部の出力値の変化量が所定値に達していれば、前記自動開扉手段により前記引出し式扉が自動で開放し、前記引出し式扉に設けられた弾性体部材により前記検知部を押圧することを特徴とする冷蔵庫。
  2. 前記弾性体部材は前記引出し式扉の内壁のうち前記検知部と対向する位置に設けられることを特徴とする請求項1に記載の冷蔵庫。
  3. 前記引出し式扉の閉扉状態における前記検知部の出力値を前記引出し式扉の閉扉毎に更新することを特徴とする請求項1または2に記載の冷蔵庫。
  4. 前記弾性体部材はガスケットであり、前記ガスケットにより前記検知部を押圧することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の冷蔵庫。
  5. 前記引出し式扉の閉扉状態から前記検知部の出力値の変化量が前記所定値に達するまでの時間を更に判断基準に含めて、前記自動開扉手段により前記引出し式扉が自動で開放することを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の冷蔵庫。
  6. 前記検知部は前記筐体側のうち前記引出し式扉の上部に対向する位置に設けられることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の冷蔵庫。
  7. 前記検知部は複数個設けられ、それぞれの検知部における前記変化量の平均値が前記所定値に達していれば、前記自動開扉手段により前記引出し式扉が自動で開放することを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の冷蔵庫。
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