JP7007717B2 - 円盤体処理装置及び円盤体処理方法 - Google Patents

円盤体処理装置及び円盤体処理方法 Download PDF

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本発明は円盤体を処理する方法及び装置に関する。ここで円盤体とは、硬貨、メダル、トークン等を総称したものをいう。
円盤体処理装置の1つとして、以下においては、硬貨処理装置を例に挙げて説明する。
硬貨処理装置の内部で硬貨を移動させる手法には、重力を利用して、高い位置から低い位置へ硬貨を落下させるものがある。このような方式をシュート方式という。硬貨処理装置は、例えば各種の自動販売機や、POS(Point Of Sales)端末等の決済端末に内蔵されている。
硬貨処理装置の内部において硬貨を移動する方式として、高低差を利用するシュート方式がある。一般に硬貨は重い金属製であることが多い。このため、硬貨を高い位置から低い位置に向かって移動させるのは有効である。硬貨処理装置では、例えば、硬貨を一時的に保留する一時保留庫から、硬貨を長期に収納する収納庫への硬貨の移動や、一時保留庫から返却口への硬貨の移動の方式として、シュート方式が採用されている。
シュート方式の硬貨処理装置には、硬貨を装置内で鉛直下方に落下させるものがある。この種の硬貨処理装置は、硬貨が落下するための経路として、鉛直方向に延びる通路(シュート)を備える。この種のシュート方式をここでは鉛直落下方式と呼ぶものとする。鉛直落下方式のシュートを鉛直シュートと呼ぶものとする。
また、他のシュート方式の硬貨処理装置として、シュートを斜めに配置するものがある。この種の硬貨処理装置では、硬貨はシュート内部の傾斜面を滑り落ちる。この種のシュート方式をここでは滑落方式と呼ぶものとする。滑落方式のシュートを滑落シュートと呼ぶものとする。
ここで鉛直落下方式と滑落方式とを比較する。鉛直落下方式では、移動元と移動先の両方を同一の鉛直直線上に配置する必要がある。このため、移動元と移動先の位置関係が限定される。また、硬貨処理装置の全高が高くなりやすい。これに対して、滑落方式では、硬貨を滑落シュートに沿って斜め下方に移動させるため、鉛直方向から見たときの移動元と移動先の位置をずらすことができる。また、硬貨処理装置の全高を低く抑えやすい。
しかし、滑落方式では、硬貨は滑落シュートの傾斜面と接触しながら移動する。このため、例えば傾斜面の摩擦抵抗により、硬貨がシュート内部に滞留する恐れがある。硬貨の滞留を避けるため、滑落方式の硬貨処理装置では、滑落シュート内部の形状、材質、表面処理に様々な工夫がされている。しかし、このような工夫がなされているにも拘わらず、滑落方式の硬貨処理装置においては、この技術分野においてブリッジ障害(後述する)と呼ばれる障害の発生を防止することが困難である。
ここで、ブリッジ障害とは、一度に大量の硬貨を硬貨処理装置に投入したときに発生しやすい障害である。詳述すると、複数の硬貨が同時に傾斜面を滑落すると、滑落シュートの内壁面(側壁面、傾斜面等)と複数の硬貨とが互いに支え合って均衡が取れた状態になり、それ以上硬貨が滑落シュートを滑落しないことがある。このような障害を、この技術分野では、ブリッジ障害と呼ぶ。
ブリッジ障害の発生頻度は比較的低い。しかし、ブリッジ障害は違算を引き起こし、取引ミスの原因となる。このため、ブリッジ障害は重大な障害である。
どのようなシュート形状であっても、投入する硬貨の枚数が増えるとシュート内部で硬貨同士の重なりは発生しやすくなる。シュート内部の摩擦抵抗を低減することにより、ブリッジ障害の発生率をある程度低減することは可能なものの限界がある。シュート内部の摩擦抵抗を下げるのみでは、無視できない程度のブリッジ障害が発生する。硬貨以外の円盤体、例えばメダル、トークンを処理する装置であっても同様である。
特許文献1~3には本発明に関連した発明が記載されている。特許文献1には硬貨処理装置が記載されている。特許文献2には両替機のコイン回収補助装置が記載されている。特許文献3には自動販売機が記載されている。しかし、特許文献1~3にはブリッジ障害についての記載はない。また、ブリッジ障害対策についての記載もない。
特開2011-238002号公報 特開2009-193374号公報 特開平09-016838号公報
本発明はこのような状況に鑑みてなされた。本発明が解決しよとする課題は、滑落方式の円盤体処理装置におけるブリッジ障害の発生を抑制することである。
上述の課題を解決するため、本発明は、その一態様として、円盤体を一時的に保留するための一時保留庫と、前記一時保留庫の底板を開閉可能な開閉手段と、前記開閉手段を駆動して前記底板を開閉動作させる駆動手段と、前記一時保留庫から前記底板を介して落下した前記円盤体が滑落する傾斜面と、一端が前記底板に固定された紐状部品とを備え、少なくとも前記駆動手段が前記開閉手段によって前記底板を完全に開いたとき、前記紐状部品の少なくとも一部は前記傾斜面に沿って配置され、前記駆動手段が前記開閉手段によって前記底板を閉じる動作を行う際、前記紐状部品は、前記底板の動作に従って、前記傾斜面から離間するように動作する円盤体処理装置を提供する。
また、本発明は、他の一態様として、一時保留庫に円盤体を保留する段階と、開閉手段によって前記一時保留庫の底板を開けることにより、前記円盤体を傾斜面に落下させると共に、前記底板に固定した紐状部品の一部を、前記傾斜面に向かって降下させる段階と、前記開閉手段によって前記底板を閉じることにより、前記紐状部品が前記傾斜面から離間するように動作させる段階とを含む、円盤体の処理方法を提供する。
本発明によれば、滑落方式の円盤体処理装置におけるブリッジ障害の発生を抑制することができる。
本発明の一実施の形態である円盤体処理装置の一種としての硬貨処理装置の模式図である。 本発明の一実施の形態である硬貨処理装置の模式断面図であって、一時保存庫と収納庫との間を接続する滑落シュートについて説明するための図である。 本発明の一実施の形態である硬貨処理装置の模式断面図であって、硬貨処理装置の滑落シュート内に設ける紐状部品について説明するための図である。 本発明の一実施の形態である硬貨処理装置の制御システムについて説明するための機能ブロック図である。 本発明の一実施の形態である硬貨処理装置の模式断面図であって、底板が完全に閉じているときの紐状部品、重りの状態について説明するための図である。 本発明の一実施の形態である硬貨処理装置の模式断面図であって、底板が完全に開き、一時保留庫から落下した硬貨が、滑落シュートで滞留した状態について説明するための図である。 本発明の一実施の形態である硬貨処理装置の滑落シュートの模式断面図であって、滑落シュートにおいて硬貨が残留した地点ついて説明するための図である。 本発明の一実施の形態である硬貨処理装置の模式断面図であって、底板が完全に閉まり、リフトアップ部が浮き上がった状態について説明するための図である。 本発明の一実施の形態である硬貨処理装置の滑落シュートの模式断面図であって、紐状部品の動作が残留硬貨に与える影響について説明するための図である。
本発明の一実施の形態である硬貨処理装置100について図1を参照して説明する。硬貨処理装置100は円盤体処理装置の一種である。円盤体処理装置とは、硬貨、メダル、トークン等の円盤状の金属媒体を処理する装置である。
硬貨処理装置100は硬貨現金の取引を自動的に処理する機器である。硬貨処理装置100において取り扱う円盤体は、日本円の硬貨のうち、500円玉、100円玉、50円玉、10円玉の4つの金種である。
硬貨処理装置100は、硬貨入金口1、出金口2、硬貨補充口3、回収庫4、認識部5、振分部6、一時保留庫7、および収納庫8を備える。
硬貨入金口1は、主に利用者が硬貨処理装置100に硬貨を投入するための開口である。
出金口2は、硬貨処理装置100が主に利用者に対して硬貨を返却するために、硬貨を排出するための開口である。
硬貨補充口3は、硬貨処理装置100に硬貨を補充するための開口である。硬貨の補充を行うのは例えば硬貨処理装置100の点検作業者である。
回収庫4は、ひとつの金種の硬貨を収納する収納部である。硬貨処理装置100は4つの回収庫4を備える。4つの回収庫4は、それぞれ、500円玉、100円玉、50円玉、10円玉のいずれかの硬貨に対応する。
認識部5は、例えば硬貨の重量や大きさ等を測定するセンサを備える。認識部5はこれらセンサによる測定結果に基づいて硬貨の金種を特定する。認識部5についての詳しい説明は省略する。
振分部6は、認識部5での認識結果に基づいて、硬貨を金種別に振り分ける。振分部6は、振り分けた硬貨を、4つの一時保留庫7のうち、その金種に予め割り当てられたものに渡す。
一時保留庫7はひとつの金種の硬貨を一時的に保留する。硬貨処理装置100は4つの一時保留庫7を備える。4つの一時保留庫7は、それぞれ、500円玉、100円玉、50円玉、10円玉のいずれかの硬貨に対応する。一時保留庫7の硬貨は、所謂「機外のお金」であり、取引確定前の硬貨として取り扱われる。
一時保留庫7は底板7Aを備える。底板7Aは一時保留庫7の底部に設けられている。底板7Aは回動支点7B(後述する図2等を参照)を備える。底板7Aは、後述する駆動部31(図4)によって、回動支点7Bを中心とした回動動作を行う。これにより、回動支点7Bは、駆動部31の駆動によって、一時保留庫7の底板7Aを下方に向けて開閉する開閉手段として動作する。
底板7Aが水平状態(0°)のとき、底板7Aと、一時保留庫7の側壁との間には隙間がない。このとき硬貨は一時保留庫7の中に留まる。底板7Aが垂直状態(90°)のとき、底板7Aと、一時保留庫7の側壁との間には隙間が生まれる。このとき、一時保留庫7にある硬貨は収納庫8に向かって落下する。
収納庫8は落下した硬貨を収納する。硬貨処理装置100は4つの収納庫8を備える。4つの収納庫8は、それぞれ、500円玉、100円玉、50円玉、10円玉のいずれかの硬貨に対応する。各組の一時保留庫7、収納庫8は、それぞれ、図2に示すような、滑落シュート9によって互いに接続されている。
収納庫8に収められた硬貨は、取引確定後の硬貨であり、所謂「機内のお金」として取り扱われる。収納庫8に収められた硬貨は、金種毎に計数管理される。また、収納庫8の硬貨は釣銭等の出金にも用いられる。収納庫8への硬貨の補充や、硬貨の回収は、例えば硬貨処理装置100の点検作業者が行う。
図2を参照すると、滑落シュート9はすべり面9Aと、ガイドリブ形状9Bとを有する。すべり面9Aは硬貨が滑り落ちる傾斜面である。ガイドリブ形状9Bはすべり面9Aの上に形成された凸部である。ガイドリブ形状9Bの凸部は、すべり面9Aの上端側(一時保留庫7側)から下端側(収納庫8側)にかけて、すべり面9Aの幅方向の中央に形成されている。凸部の断面形状は、すべり面9Aを底辺とする二等辺三角形である(図7、図9のガイドリブ形状9Bを参照)。
図3を参照すると、滑落シュート9は、紐状部品11と、重り12と、滑車13とを更に備える。
紐状部品11は細くて柔軟な紐状の部品である。紐状部品11は、例えば、たこ糸、麻紐等の天然繊維からなる紐であってもよいし、アクリル、ナイロン、ポリエステル等の合成繊維からなる紐であってもよい。
紐状部品11は、一時保留庫7が一度に保留する最大枚数の硬貨と、重り12との重さによる張力に耐えられるだけの強度を少なくとも有するものとする。紐状部品11は耐摺動性に優れた材質であることが好ましい。
紐状部品11は、多少の伸縮性を有していてもよいが、小さいことが好ましい。紐状部品11の伸縮性は、重り12を持ち上げたときに、後述するリフトアップが実現可能な範囲とする。伸縮性が大きすぎると、紐状部品11は後述する残留硬貨16を崩すことができない。
紐状部品11は、必要な強度を確保した上で、できるだけ細いことが好ましい。その理由は、もし紐状部品11が太いと、滑落シュート9内での硬貨の滑落を妨げる恐れがあるためである。
重り12は、紐状部品11の中間部に吊るされる重りである。重り12の重さによって紐状部品11に張力を作用させることにより、紐状部品11のたるみを防止する。
滑車13はその回転軸の回りで回転自在な定滑車である。滑車13は滑落シュート9の下流側の内壁面14に固定される。滑車13は、少なくとも、すべり面9Aの下端よりも高い位置に固定される。本実施形態では、紐状部品11を案内する案内手段として滑車13を用いているが、本発明は、滑車以外の案内手段を用いていても良いのは勿論である。例えば、滑車13の代わりに、紐状部品11を摺動する、例えば棒状の摺動部材(摺動軸)を用いてもよい。しかしながら、紐状部品11の摩耗を防止するためには、案内手段として滑車13を用いることが好ましい。
次に、図3を参照して、紐状部品11、重り12、および滑車13の配置について詳細に説明する。紐状部品11の一端である固定端点11Aは、滑落シュート9の上流側の内壁面に固定されている。紐状部品11は、固定端点11Aから、すべり面9Aの上を、すべり面9Aの傾斜方向に沿って延びる。
ここで、紐状部品11のうちすべり面9Aに沿った部分をリフトアップ部15(図5参照)と呼ぶものとする。リフトアップ部15はすべり面9Aに接していてもよい。或いは、リフトアップ部15は、すべり面9Aとの間に若干の隙間を有していてもよい。紐状部品11の中間部は、すべり面9Aの下端から、収納庫8に向かう縦穴に落ちる。縦穴内部において、紐状部品11の中間点11Bには重り12が吊り下げられている。
紐状部品11は重り12から上方に向かう。上方に向かった紐状部品11は滑車13を経由する。更に、紐状部品11は滑車13から底板7Aに向かって延びる。紐状部品11のもう一方の端部である可動端点11Cは一時保留庫7の底板7Aに固定されている。
紐状部品11は、底板7Aの開閉の如何を問わず、重り12を宙空に支持可能な長さを有する。紐状部品11が長過ぎると、重り12が収納庫8や収納庫8内の硬貨と干渉する恐れがある。底板7Aが開いているときも閉じているときもたるみが生じないような長さを紐状部品11は有する。底板7Aが開いたとき、リフトアップ部15がすべり面9Aに接するか、若干の隙間を空けてすべり面9Aに沿って配置されるような長さを、紐状部品11は有するものとする。また、底板7Aが閉じたとき、リフトアップ部15がすべり面9Aからある程度離間する(後述するリフトアップする)程度の長さを、紐状部品11は有するものとする。
尚、紐状部品11、重り12、および滑車13は、硬貨の落下をできるだけ妨げないように構成されることが好ましい。重り12の形状は硬貨の落下を妨げないものとする。例えば、重り12の形状は円錐形等の錐体または略錐体であることが好ましい。また、硬貨の落下を妨げないため、重り12は、硬貨の移動経路からできるだけ離して配置されることが好ましい。例えば、重り12は内壁面14に沿って配置される。内壁面14は、滑落シュート9の内壁面のうち、収納庫8への縦穴を挟んですべり面9Aの反対側に位置するものである。このとき滑車13の回転軸は例えば内壁面14の上端部の近傍に固定される。
底板7Aが開いている状態から閉じている状態に移行するとき、可動端点11Cが底板7Aによって引き上げられる。このとき底板7Aは紐状部品11を引き上げ、紐状部品11は重り12を引き上げる。また、このとき、紐状部品11は、そのリフトアップ部15を、固定端点11Aを支点としてすべり面9Aから離間するように動く(図5参照)。このときの紐状部品11の動きをリフトアップと呼ぶものとする。底板7Aが完全に閉じたとき、紐状部品11のリフトアップ部15はすべり面9Aから離間して、すべり面9Aの下端部においてある程度浮き上がるように構成される。例えば、底板7Aが完全に閉じたとき、すべり面9Aの下端部において、紐状部品11のリフトアップ部15はすべり面9Aから10mm程度浮き上がることが好ましい。
逆に、底板7Aが閉じている状態から開いている状態に移行するとき、底板7Aの下降に連れて可動端点11Cが下方に移動し、重り12が自重によって内壁面14に沿って降下する。
このとき、重り12に引っ張られて、リフトアップしていた紐状部品11のリフトアップ部15が下降する。底板7Aが完全に開いたとき、紐状部品11のリフトアップ部15はすべり面9Aに着地し、すべり面9Aの上を這うような状態で配置される。
また、底板7Aが完全に開いたとき、紐状部品11のリフトアップ部15はすべり面9Aの上でガイドリブ形状9Bに沿うように配置されるように構成されることが好ましい。このような構成は、例えば、固定端点11Aを滑落シュート9の内壁に固定する位置や、内壁面14の上端部近傍に滑車13の回転軸を固定する位置を適切に定めることにより実現することができる。
図4に示すように、硬貨処理装置100は、更に、制御システム30を備える。制御システム30は、駆動部31、センサ部32、および制御部33を備える。
駆動部31は、底板7Aを開閉する際の動力源となるモータや、モータの動力を伝達して、底板7Aの開閉動作に変換する動力伝達機構からなる。駆動部31の動力源は、一時保留庫7が一度に保留する最大枚数の硬貨を底板7Aに載せた状態で、底板7Aが閉じた状態を維持することが可能な程度のトルクを有するものとする。
センサ部32は駆動部31、或いは、駆動部31によって開閉する底板7Aの動作状態を検出するためのセンサである。センサ部32は、例えば、駆動部31のモータの回転(たとえば、回転角度や回転数)を測定するエンコーダである。
制御部33は例えばCPU(Central Processing Unit)等の制御装置である。制御部33は、硬貨処理装置100の不図示のボタンを押す等の操作や、センサ部32の検出結果に基づいて、駆動部31を制御して底板7Aの開閉を行う。
例えば、駆動部31の動力伝達機構の一部として、底板7Aの回動支点7Bの軸方向の先には歯車を組み込むことが考えられる。更に、駆動部31は、モータと、モータの回転を減速する減速ユニットを備えることとする。底板7Aの回動支点7Bに組み込んだ歯車を、減速ユニットに駆動連結する。モータが正転した際には底板7Aは垂直状態になるように回動動作し、底板7Aが開く。モータが逆転した際には底板7Aはその逆方向に回動動作し、底板7Aが閉じる。モータにはセンサ部32としてエンコーダを取り付ける。制御部33は、エンコーダ32によってモータの回転を検知し、底板7Aの回動角度が0°~90°の範囲になるように制御する。
次に、硬貨処理装置100の動作について説明する。ここでは、硬貨処理装置100は自動販売機に組み込まれているものとする。
(ステップS1)利用客が自動販売機に硬貨を投入したとする。このとき、硬貨は、硬貨入金口1、認識部5、および振分部6を経由して、その硬貨の金種に対応する一時保留庫7に保留される。
今、図5に示すように、制御部33は、センサ部32の検出結果に基づいて、駆動部31を制御し、底板7Aを閉じた状態を維持している。一時保留庫7は不図示の硬貨を保留しているものとする。底板7Aは完全に閉じているので、上述のように、紐状部品11のリフトアップ部15はすべり面9Aからリフトアップしている。
(ステップS2)利用客が自動販売機の商品を購入する操作を行うと、図6に示すように、制御部33は、駆動部31を制御して、センサ部32の検出結果に基づいて底板7Aを開く。底板7Aが開くと、一時保留庫7の硬貨は滑落シュート9に落下する。
また、底板7Aが開く動作に連動して、紐状部品11の可動端点11Cは下方に移動する。可動端点11Cが移動すると、紐状部品11のリフトアップ部15は重り12の作用によってすべり面9Aの上に着地する。
ここで、滑落シュート9内においてブリッジ障害が発生し、一時保留庫7から落下した硬貨の一部乃至全部が、すべり面9A上で残留したとする。硬貨の残留地点を参照符号10で示す。図7は残留地点10における滑落シュート9の模式断面図である。
上述のように、底板7Aが開く動作に伴って、紐状部品11のリフトアップ部15はガイドリブ形状9Bに沿ってすべり面9Aの上に載っている。残留硬貨16は、リフトアップ部15及びガイドリブ形状9Bの上で、滑落シュート9の内壁面やお互いと支え合うことにより、残留地点10に留まっている。
(ステップS3)例えば、底板7Aを完全に開いた後、所定の時間が経過すると、制御部33は、センサ部32の検出結果に基づいて駆動部31を制御して、底板7Aを閉じる。
図8に示すように、底板7Aを閉じる動作を実行すると、可動端点11Cは上方に移動する。これに伴い、重り12は紐状部品11によって持ち上げられる。更に、これに伴い、紐状部品11のリフトアップ部15はすべり面9Aから浮き上がる。
次に図9を参照して、ステップS2からステップS3にかけての紐状部品11のリフトアップ部15の動作について説明する。ステップS2の時点では、リフトアップ部15は参照符号15Aの位置にあった。リフトアップに伴い、リフトアップ部15は参照符号15Bの位置に向かって移動する。その際、リフトアップ部15は残留硬貨16を崩しながら移動する。
残留硬貨16は、残留地点10において、滑落シュート9の内壁面や、残留硬貨16同士で支え合った状態、即ち、ブリッジ状態を形成することにより、残留地点10に留まっている。このため、リフトアップ部15が浮き上がり、残留硬貨16の一部を動かすだけであっても、残留硬貨16全体のバランスを崩すことができる。このため、残留硬貨16は残留地点10から離れて、すべり面9Aを滑り落ちる。
硬貨処理装置100によれば、一時保留庫7の底板7Aの開閉という、取引の際に必ず行う動作を行う毎に、紐状部品11の上げ下げを行う。このため、一時保留庫7から落下した硬貨が、滑落シュート9内でブリッジを形成したとしても、リフトアップした紐状部品11がブリッジを形成している残留硬貨16のバランスを崩し、硬貨の滑落を促すことができる。その結果、ブリッジ障害の発生率を実質的にゼロとするように抑制することができる。
ブリッジ障害は発生頻度が少ない障害であるため、その対策に大きなコストをかけにくい。硬貨処理装置100の特殊な構成要素は、紐状部品11、重り12、および滑車13であるが、これらの追加は比較的低コストで実現することができる。このため、本実施の形態によれば、ブリッジ障害の発生を低コストで極めてゼロの近くまで抑制することができる。
本発明の構成は硬貨処理装置100に限定されるものではなく、様々な変形が可能である。
例えば、硬貨処理装置100は紐状部品11を用いることとして説明したが、紐状部品11の代わりに、金属製のワイヤを用いることとしてもよい。また、より細い繊維を束ねて形成した紐状部品11を用いる代わりに、環状或いはかぎ状のピースを連ねた鎖として形成した紐状部品11を用いることとしてもよい。
また、硬貨処理装置100では、一本の滑落シュート9について一本の紐状部品11を配置した。その代わりに、一本の滑落シュート9について複数本の紐状部品11を配置することとしてもよい。その場合、重り12、滑車13も紐状部品11の数に合わせて滑落シュート9に設けることになる。
例えば、硬貨処理装置100では、図7、図9に示すように、紐状部品11(リフトアップ部15)をガイドリブ形状9Bの断面の片側のみに沿って配置したが、一本の滑落シュート9につき2本の紐状部品11を設け、ガイドリブ形状9Bの断面の両側に沿って一本ずつ紐状部品11を配置することとしてもよい。
また、硬貨処理装置100では、一時保留庫7と収納庫8とを接続する滑落シュート9に紐状部品11を設けることとして説明したが、紐状部品11を設ける滑落シュート9は、一時保留庫7と収納庫8とを結ぶものに限らない。例えば、硬貨処理装置において、出金口と一時保留庫とを接続する滑落シュートに、上述の実施形態と同様の紐状部品、重り、および滑車を設けることとしてもよい。
上述の硬貨処理装置100では、滑車13を設けて紐状部品11を案内した。滑車13の代わりに、内壁面14の上端部近傍に摺動軸を固定し、この摺動軸を用いて案内することとしてもよい。ここではこの摺動軸を固定軸と呼ぶものとする。固定軸は内壁面14に対して所定距離だけ離間した状態で、平行にかつ水平に配置されるように支持される。案内手段として滑車13を用いる場合、滑車の索輪の外周に紐状部品11が接する。紐状部品11を案内する際には索輪が回転する。これに対し、案内手段として固定軸を用いる場合、紐状部品11を案内する際には、固定軸をなす円柱体の円柱側面を紐状部品11が滑る。固定軸を用いる場合、滑車を用いる場合と比較して構成を簡素化することができる。しかしながら、上述したように、紐状部品11が摩耗してしまうという短所がある。
上述の硬貨処理装置100では、紐状部品11の中間部に重り12を下げることとした。重り12はその重さによって紐状部品11にある程度の張力を与える役割を有する。紐状部品11そのものにある程度の重さがある場合、重り12を省略することとしてもよい。例えば金属製の鎖を紐状部品11として用いる場合、紐状部品11自体がある程度重いので、重り12を省略しても必要な張力を得ることができる。
上述の実施の形態では、日本円の硬貨のうち、500円玉、100円玉、50円玉、10円玉の4つの金種を取り扱う硬貨処理装置を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。硬貨処理装置で取り扱う金種の種類とその組み合わせは問わない。処理対象とする硬貨が日本円であれば、500円玉、100円玉、50円玉、10円玉、5円玉、1円玉の6つの金種のうち、1~6種の任意の金種を処理対象としてよい。処理対象とする金種の組み合わせも任意である。
また、取り扱う硬貨は日本円に限定されるものではなく、他国の硬貨、例えば米ドル、中国元等の硬貨であってもよい。また、複数の国の硬貨が混在してもよい。
更に、本発明の円盤体処理装置が処理対象とする円盤体は硬貨に限らない。メダル、トークン等の金属媒体を含む、円盤状の媒体全般を処理対象とすることができる。
1 硬貨入金口
2 出金口
3 硬貨補充口
4 回収庫
5 認識部
6 振分部
7 一時保留庫
7A 底板
7B 回動支点
8 収納庫
9 滑落シュート
9A すべり面
9B ガイドリブ形状
10 残留地点
11 紐状部品
11A 固定端点
11B 中間点
11C 可動端点
12 重り
13 滑車(案内手段)
14 (収納庫8への縦穴を挟んですべり面9Aの反対側に位置する)内壁面
15、15A、15B リフトアップ部
16 残留硬貨
30 制御システム
31 駆動部
32 センサ部(エンコーダ)
33 制御部
100 硬貨処理装置(円盤体処理装置)

Claims (8)

  1. 円盤体を一時的に保留するための一時保留庫と、
    前記一時保留庫の底板を開閉可能な開閉手段と、
    前記開閉手段を駆動して前記底板を開閉動作させる駆動手段と、
    前記一時保留庫から前記底板を介して落下した前記円盤体が滑落する傾斜面と、
    一端が前記底板に固定された紐状部品とを備え、
    少なくとも前記駆動手段が前記開閉手段によって前記底板を完全に開いたとき、前記紐状部品の少なくとも一部は前記傾斜面に沿って配置され、
    前記駆動手段が前記開閉手段によって前記底板を閉じる動作を行う際、前記紐状部品は、前記底板の動作に従って、前記傾斜面から離間するように動作する
    円盤体処理装置。
  2. 少なくとも前記傾斜面の下端よりも高く、かつ、前記傾斜面から見て、前記傾斜面の下端側に離れた位置に固定された、前記紐状部品を案内するための案内手段を更に備え、
    前記紐状部品の一端は、前記傾斜面の上端側に固定され、
    前記紐状部品の他端は、前記底板に固定され、
    前記底板から延びた前記紐状部品は、前記案内手段から鉛直下方に案内される、
    請求項1に記載の円盤体処理装置。
  3. 前記底板から延びて、前記案内手段によって鉛直下方に案内された前記紐状部品の中間部に固定される重りを更に備える、請求項2に記載の円盤体処理装置。
  4. 前記重りの形状は錐体または略錐体である、請求項3に記載の円盤体処理装置。
  5. 前記傾斜面は凸部を備える、請求項1乃至請求項4のいずれかひとつに記載の円盤体処理装置。
  6. 前記凸部は、前記傾斜面の傾斜方向に沿って設けられ、
    前記紐状部品は、前記底板が開いたとき、前記凸部に沿って配置される、
    請求項5に記載の円盤体処理装置。
  7. 前記紐状部品を複数備える、請求項1乃至請求項6のいずれかひとつに記載の円盤体処理装置。
  8. 一時保留庫に円盤体を保留する段階と、
    開閉手段によって前記一時保留庫の底板を開けることにより、前記円盤体を傾斜面に落下させると共に、前記底板に固定した紐状部品の一部を、前記傾斜面に向かって降下させる段階と、
    前記開閉手段によって前記底板を閉じることにより、前記紐状部品が前記傾斜面から離間するように動作させる段階とを含む、円盤体の処理方法。
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