JP7004281B2 - 粉体供給システムおよび粉体供給方法 - Google Patents

粉体供給システムおよび粉体供給方法 Download PDF

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本発明は、粉体供給システムおよび粉体供給方法に関し、特に、粉体を定量的かつ安定的に長時間連続して供給することができ、粉体供給装置の方式を限定しないことから、導入コストを抑えることができる粉体供給システムおよび粉体供給方法に関する。
従来から、例えば、溶射装置、液晶基板のスペーサ散布装置、粉体圧縮成形、サンドブラスト装置、粉体塗装装置などでは、金属、セラミックス、プラスチックなどの微細な粒径を持つ粉体を定量的に安定して供給する装置が広く用いられている(例えば、特許文献1、2参照)。
特許文献1には、下部容器の粉体は、下部容器と共に回転して、噴出口から噴出したキャリアーガスにより舞い上がり、粉体が流出口からキャリアーガスに搬送されて、外部に搬送される装置が開示されている。また、特許文献2には、フィードノズルの先端に設けた流出口と、カセット容器内の粉体の表面とを最適な相対位置に設定して、粉体の性状に合わせて所望の量の粉体を連続して溶射装置などに供給する装置が開示されている。
特開平2-111431号公報 特開平8-309177号公報
しかしながら、特許文献1、2に開示されているような、従来から使用されている粉体を供給するための装置の粉体の供給時間は、粉体を収容する容器のストック量、すなわち、容器の容量に依存するが、容器の容量を大きくすることは、粉体の安定した供給、装置の設置面積などの観点から現実的制限がある。また、従来から使用されている粉体を供給するための装置は、搬送ガスに粉体を同伴させて粉体を溶射装置などに供給しているため、粉体を定量的に供給するために、搬送ガス流量を変化させずに粉体を容器内に補給することは困難である。そのため、このような従来から使用されている粉体を供給するための装置では、容器内の粉体が無くなったら、その度ごとに作業を停止して、容器内に粉体を補給しなければならず、粉体を定量的に安定して長時間連続して溶射装置などに供給することが困難であった。そのため、例えば、粉体を溶射装置などに供給して溶射作業などを行う際、溶射作業を再開するたびに、回転工具(グラインダー)などの修正作業が必要であるため、作業負担が増大し、時間的、経済的損失が大きい。
そこで、溶射作業などの作業負担の軽減、作業時間の短縮、製造コストの低減などを図る上で、粉体を定量的に安定して長時間連続して供給することができるシステムが希求されている。
本発明者らは、上述した問題に鑑みて、粉体を定量的かつ安定的に長時間連続して供給することができる粉体供給装置および粉体供給方法に係る発明を特許第5749385号として提案した。しかしながら、当該発明の実施に伴ってその普及を拒む新たな課題が判明した。具体的には、特許第5749385号に係る発明は、供給装置と補給装置とをセットで設備することにより有効に活用されるものであり、粉体の供給装置と補給装置との両方を設置するための費用負担が軽視できず、普及の大きな障害となっていた。本発明は、そのような課題を解決するために、供給装置を限定することなく、常用されるあらゆる供給装置と伴に用いて連続供給の効果を提供するものである。
上述の課題を解決するため、本発明による粉体供給システムは、
粉体を供給装置へ補給する補給装置と、
前記補給装置から補給された粉体を噴射装置へ供給する供給装置と、
前記供給装置から供給された粉体を噴射する噴射装置と、
前記補給装置と前記供給装置とを連結し、前記補給装置から前記供給装置へ搬送ガスおよび粉体が移送される第1搬送ラインと、
前記供給装置と前記補給装置とを連結し、前記供給装置から前記補給装置へ搬送ガスが移送される第2搬送ラインと、
前記供給装置、補給装置、ならびに第1搬送ラインおよび第2搬送ラインにガスを循環させる循環ポンプと、
を少なくとも備える粉体定量供給システムにおいて、
前記循環ポンプにより前記供給装置から前記第2搬送ラインに取り込まれたガスは、前記補給装置に送り込まれ、
前記供給装置から取り込まれたガスと等量のガスは、前記補給装置から前記供給装置へ帰還することを特徴とする。
本発明においては、前記補給装置が、
前記粉体を収容する第1粉体収容容器と、
前記容器内にガス気密的に挿入される取込ノズルと、
を少なくとも備え、
前記取込ノズルは、前記搬送ガスを前記第1粉体収容容器内に供給するガス流入孔と、前記搬送ガスを前記粉体と共に前記粉体収容容器から排出するガス流出孔とを具備し、
前記循環ポンプは、前記取込ノズルへ搬送ガスを供給することが好ましい。
本発明においては、前記補給装置が、前記取込ノズルを上下方向に移動させる第1駆動部をさらに具備してなることが好ましい。
本発明においては、前記第1粉体収容容器を粉体保管容器で代用することができ、好ましくは、前記粉体保管容器は、ポリ瓶である。そのような場合には、前記第1粉体収容容器は、取込ノズルをガス気密的に挿入固定するために気密摺動軸受を備え、最大1気圧程度の耐圧強度を有する専用蓋を用いることが好ましい。また、前記粉体収容容器は、圧縮空気により振動を生起するエアバイブレーターをさらに具備していてもよい。
本発明においては、前記供給装置は、その供給原理に限定されるものではない。すなわち、前記供給装置は、常用されるあらゆるガス搬送式定量供給装置を用いることができる。例えば、本発明においては、前記供給装置は、登録特許第5749385号において用いた装置(以下、「表面倣い式装置」という)に加え、従来から用いられているような升切り等により定量制御を行う装置(以下、「容量式装置」という)などのガス搬送式定量供給装置とすることができる。
本発明においては、供給装置は独立したガス供給系を有する。一方、補給装置は独立したガス供給系を必要としない。補給装置から供給装置へ粉体を搬送するガスは、供給装置内の第2粉体収容空間から循環ポンプを介して取り込まれ、補給装置に備えられた取込ノズルへ搬送ガスとして送り込まれる。送り込まれた搬送ガスは、取込ノズルの先端部から補給装置の第1粉体収容容器内の粉体中に放出され、その近傍に粉体とガスとの局部流動空間を形成する。
そのようにして局部流動化された粉体およびガスは、取込ノズル頂部への連絡孔を介して取込ノズル先端中央開口部から取込ノズル頂部に搬送され、前記取込ノズル頂部に接続された第1搬送ラインに取り込まれる。
第1搬送ラインに取り込まれた粉体およびガスは、該第1搬送ライン内を移動し、供給装置に備えられた補給ノズルにより、供給装置に補給された粉体を収容する第2供給粉体収容空間に放出される。放出された粉体は、第2粉体収容空間を満たし、それと同時に、前記供給装置からポンプに取り込まれたガスと等量のガスを、前記供給装置の粉体収容空間から取り出し、前記補給装置へ帰還させる。供給装置の定量供給精度は、粉体収容空間の圧力変動に左右されることから、可能な限り一定させることが求められる。
したがって、循環ポンプにより供給装置の粉体収容空間から取り込まれたガスと等量のガスを補給装置へ送り込み、再び供給装置へ戻すという循環操作により、高い粉体定量供給精度を保つことが可能であり、かつ、補給装置について独立した新たなガス供給系を省くことができる。このような補給装置への搬送ガスの供給方法は、本来の搬送ガスの供給手段とは逆転の発想であり、複雑な構造を要することなく、本発明の課題の解決手段を提供しうるものである。
本発明において、供給装置の備える独立したガス供給系とは、前記供給装置へ前記ガス供給装置の底部からガス気密的に接続された配管を通じて、供給ガスを供給装置内の第2粉体収容容器へ供給するものである。ガス供給量は、流量計コントローラー、電磁弁等により調整することができる。そのようにして供給装置へ供給されたガスは、第2粉体収容容器内の粉体を同伴して供給ノズルに取り込まれ、供給ノズルから流出した流動体は、粉体供給通路を通り、溶射装置などに供給される。
前記供給装置、第1ガス搬送ライン、第2ガス搬送ライン、および補給装置は、大気に対して閉じた空間を形成し、該空間におけるガス収支は、下式:
a+b=c+d
(式中、aは独立したガス供給系より供給装置へ供給されるガス(L/min)を指し、bは供給装置および補給装置間の第2搬送ライン内を移動する搬送ガス(L/min)、cは供給装置から溶射装置などに供給されるガス(L/min)、dは補給装置および供給装置間の第1搬送ライン内を移動する搬送ガス)L/min)を指し、ここで、前記補給装置、供給装置、第1搬送ライン、および第2搬送ラインのガス搬送量は同一に保たれることから、b=dであり、したがって、a=cである。)の関係性を有する。
したがって、本発明による粉体供給システムにおいては、等量の粉体搬送ガスを循環させて用いることができる。そのようなガスとしては、例えば、アルゴンガスを用いることができるが、前記ガスを循環利用できることにより、設備が簡略化でき、長時間の連続運転を可能にする。
本発明の第1の態様によける供給装置は、前記補給装置から補給された搬送ガス中の前記粉体を収容する第2粉体収容容器と、前記補給装置から供給された前記第2粉体収容容器に供給する補給ノズルと、前記第2粉体収容容器内の前記粉体を供給ガスに同伴させて排出する供給ノズルと、前記第2粉体収容容器に供給ガスを供給する供給ガス導入口と、前記補給ノズルを上下方向に移動させる第2駆動部と、前記供給ノズルを上下方向に移動させる第3駆動部とを具備してなることが好ましい。
本態様においては、前記供給装置の第2粉体収容容器へ供給ガス導入口から供給ガスを供給し、該供給ガスは前記第2粉体収容容器内の粉体を同伴して供給ノズルに取り込まれ、供給ノズルから流出した流動体は、粉体供給通路を通り、溶射装置などに供給される。
本発明の第2の態様においては、前記供給装置は、前記補給装置から補給された搬送ガス中の前記粉体を収容し、底部が開口した第2粉体収容容器と、前記補給装置から供給された粉体およびガスを前記第2粉体収容容器に供給する補給ノズルと、前記供給されたガスが前記循環ポンプにより引き抜かれる吸気口と、前記第2粉体収容容器下部に設置され、その上面に円周方向に延びる周溝を備える円盤と、前記円盤上の周溝に供給ガスを供給する供給ガス導入管と、前記第2粉体収容容器から供給された粉体を前記供給ガスに同伴させる供給ノズルと、前記円盤を前記円盤の軸方向に対して水平方向に回転させる第3回転駆動部を具備してなることが好ましい。本態様においては、前記円盤は、ケーシング内部に水平に設けられ、前記第2粉体収容容器の底部開口部は、前記ケーシング内外を連通可能にする粉体供給管と連通可能に設けられ、前記ケーシングの内部の空気圧が外部よりも高く設けられ、内外における圧力差により、前記ケーシングの内部から前記供給ノズルに流れ込む空気流動を生じせしめ、前記円盤の回転により連続的に搬送される前記周溝内の粉体を、前記空気流動にのせて前記ケーシングの外部に定量的に供給することができる。
そのようにしてケーシングの外部に定量供給される粉体は、供給ガス導入管から供給される供給ガスに同伴されて供給ノズルに取り込まれ、供給ノズルから流出した流動体は、粉体供給通路を通り、溶射装置などに供給される。
本発明においては、前記第2粉体収容容器内の前記粉体の重量を測定する第1測定部と、前記第1測定部で測定された前記粉体の重量に応じて、前記駆動部を制御して、前記補給ノズルの高さを調整する制御部と、をさらに具備してなることが好ましい。
本発明においては、前記第1粉体収容容器内の前記粉体の重量を測定する第2測定部をさらに具備してなり、前記制御部は、前記第1測定部で測定された前記第2粉体収容容器内の前記粉体の重量の減少量と前記第2測定部で測定された前記第1粉体収容容器内の前記粉体の重量の減少量との差から、前記第2粉体収容容器内から排出された前記粉体の量を求めることが好ましい。
本発明においては、前記第1粉体収容容器内の前記粉体を前記搬送ガスに同伴させる際、前記取込ノズルの前記ガス流入孔およびガス流出孔が、前記粉体内に埋められてなることが好ましい。
本発明の第1の態様においては、前記第2粉体収容容器内の前記粉体を前記供給ガスに同伴させる際、前記供給ノズルの先端部に設けた流出口が前記粉体の表面近傍に配置されてなることが好ましい。
本発明においては、前記補給装置が、前記第1粉体収容容器を軸方向に対して水平方向に回転させる第1回転駆動部をさらに具備してなることが好ましい。
本発明の第1の態様においては、前記供給装置が、前記第2粉体収容容器を軸方向に対して水平方向に回転させる第2回転駆動部をさらに具備してなることが好ましい。
本発明の第1の態様による粉体供給方法は、第1粉体収容容器内の粉体を取込ノズルのガス流入孔から前記第1粉体収容容器内に供給された搬送ガスに同伴させ、前記粉体を含む搬送ガスを前記取込ノズルのガス流出孔から排出して、前記粉体を含む搬送ガスを、第1搬送ラインを通って補給ノズルに供給して、前記搬送ガス中の前記粉体が第2粉体収容容器に収容されると、循環ポンプにより補給装置から供給されたのと等量のガスが第2搬送ラインへ取り込まれ、補給装置へと戻されることを特徴とする。前記第2粉体収容容器内の前記粉体は、供給ガス導入口より第2粉体収容容器へ供給された供給ガスに同伴させて供給ノズルから排出する。この場合、前記供給装置内の前記粉体の重量を測定し、測定された前記粉体の重量に応じて、前記取込ノズルの高さを調整することが望ましい。また、所望により、前記第1粉体収容容器へ搬送ガスを別途供給する搬送ガス供給ライン、ならびに該第1粉体収容容器内の圧力を制御するための制御バルブおよび圧力センサーを更に備えていてもよい。
本発明の第2の態様による粉体供給方法は、補給装置内の粉体を取込ノズルのガス流入孔から前記第1粉体収容容器内に供給された搬送ガスに同伴させ、前記粉体を含む搬送ガスを前記取込ノズルのガス流出孔から排出して、前記粉体を含む搬送ガスを、第1搬送ラインを通って補給ノズルに供給して、前記搬送ガス中の前記粉体は前記供給装置の第2粉体収容容器内に収容され、前記第2粉体収容容器底部開口部から、ケーシング内外を連通する粉体供給管を介して、前記ケーシング内に設けられた円盤上の周溝に供給され、前記円盤を第3回転駆動部で供給ノズル位置に回転させ、前記ケーシングの内部の空気圧が外部よりも高く設けられ、内外における圧力差により、前記ケーシングの内部から前記供給ノズルに流れ込む空気流動を生じせしめ、前記円盤の回転により連続的に搬送される前記周溝内の粉体は、前記空気流動にのせて前記ケーシングの外部に定量的に供給され、そのようにしてケーシングの外部に定量供給される粉体は、供給ガス導入管より供給された供給ガスに同伴させて供給ノズルから排出されることを特徴とする。この場合、前記第2粉体収容容器内の前記粉体の重量を測定し、測定された前記粉体の重量に応じて、前記円盤の回転速度を調整することが好ましい。
本発明の第2の態様においては、前記供給装置内の粉体収容容器から前記円盤上の周溝への粉体の供給は、該粉体収容容器底部に設けられた開口部を介して行われる。前記粉体の供給は、粉体の自重落下、振動、ガス流入などの任意の公知の方法により行うことができる。
本発明においては、前記第1粉体収容容器内の前記粉体の重量をさらに測定し、前記第2粉体収容容器内の前記粉体の重量の減少量と前記第1粉体収容容器内の前記粉体の重量の減少量との差から前記第2粉体収容容器内から排出された前記粉体の量を求めることが好ましい。
本発明においては、前記第1粉体収容容器および前記第2粉体収容容器内の前記粉体の重量を測定し、前記第2粉体収容容器内の前記粉体の重量の減少量と前記第1粉体収容容器内の前記粉体の重量の減少量との差から前記第2粉体収容容器内から排出された前記粉体の量を求めることが好ましい。
本発明においては、前記粉体補給装置の粉体収容容器に、粉体山崩しを用いることができ、例えば、エアバイブレーターとすることができる。該エアバイブレーターは、粉体収容容器壁に固定され、圧縮空気により振動を生起し、粉体の排出に伴いノズル先端部の周囲に生じる空間を粉体崩落により埋め戻す。
本発明によれば、粉体を定量的かつ安定的に長時間連続して供給することができ、さらに、粉体供給システムの方式を限定する必要がなくなることから、常用されるあらゆるガス搬送式定量供給装置に適用可能な粉体補給装置を提供することができる。また、補給装置に独立したガス供給源を設ける必要がないことから、補給装置を簡易な構造とすることができる。
本発明の第1の実施形態による粉体供給システムを示す図である。 本発明の第1の実施形態の別の態様による粉体供給システムを示す図である。 取込ノズルの一部を示す図である。 図3中のA-A方向から見たときの断面図である。 供給ノズルの一部を示す図である。 本発明の第3の実施形態の一態様による粉体供給システムを示す図である。 本発明の第3の実施形態の別の態様による粉体供給システムを示す図である。 ロッドの先端付近に取り付けられる把持部の構成を示す図である。 本発明の第2の実施形態による供給装置の内部構造の概略図である。 本発明の第2の実施形態による供給装置の内部構造の上面図である。 制御部の運転の一例を示すフローチャートである。 制御部の運転の別の一例を示すフローチャートである。
以下、本発明を実施するための形態(以下、実施形態という)を図面に基づいて詳細に説明する。なお、下記実施形態により本発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のものが含まれる。さらに、下記実施形態で開示した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。
[第1の実施形態]
<粉体供給システム>
本発明の第1の実施形態による粉体供給システムについて説明する。図1は、本実施形態による粉体供給システム10Aの構成を示す図である。図1に示すように、粉体供給システム10Aは、補給装置11A、供給装置12A、制御装置13、第1搬送ラインL14A、第2搬送ラインL14B、および循環ポンプ14を少なくとも備える。
(補給装置)
本発明の第1の実施形態において、補給装置11Aは、第1粉体収容容器20と、取込ノズル21と、第1駆動部15と、第1モーター(第1回転駆動部)26とを有する。
第1粉体収容容器20は、粉体27を収容するものである。第1粉体収容容器20は、例えば、円筒型に形成されている。第1粉体収容容器20の容量は大きいほど、その分、粉体27を充填しておくことができるため好ましいが、例えば、50~100Lとする。
粉体27の原料としては、アルミナ、ジルコニア、チタニアなどの酸化物系セラミックス、タングステンカーバイト(WC)などの炭化物系セラミックス、窒化ケイ素などの非酸化物セラミックス、金属シリコンなどを用いることができる。
取込ノズル21は、循環ポンプ14により供給装置12A内の第2粉体収容容器40から第2搬送ラインL14Bに取り込まれ、移送された搬送ガスを第1粉体収容容器20内に供給すると共に、第1粉体収容容器20内に供給された搬送ガス36を粉体27と共に第1粉体収容容器20から排出するノズルである。取込ノズル21は、搬送ガス36をノズル先端部22に供給するガス流入通路29と、ノズル先端部22から流入した搬送ガス36が通るガス流出通路25とを有する。取込ノズル21は、ノズル先端部22に、ガス流入通路29に連結され、搬送ガス36を第1粉体収容容器20内に供給するガス流入孔23と、ガス流出通路25に連結され、搬送ガス36を粉体27と共に第1粉体収容容器20から排出するガス流出孔24とを備える。図3は、取込ノズル21の一部を示す図であり、図4は、図3中のA-A方向から見たときの断面図である。図3、4に示すように、取込ノズル21は、その中心にガス流出孔24が設けられ、その周囲に複数のガス流入孔23が設けられている。
循環ポンプ14は、図1に示すように、供給装置12Aと第2搬送ラインL14Bとの間に設けることが好ましい。前記循環ポンプ14は、例えば、ダイヤフラム式ポンプなどの任意のポンプとすることができる。また、前記ポンプ14の流量は、制御装置13により制御されることが好ましい。
第1粉体収容容器20内の粉体27を搬送ガス36に同伴させる際、取込ノズル21のガス流入孔23およびガス流出孔24は、粉体27内に埋められている。搬送ガス36が、ガス流入通路29を通って、ガス流入孔23から噴出すると、搬送ガス36は、粉体27に埋没したガス流入孔23からガス流入孔23の回りに排出されることで、噴出近傍の粉体27を搬送ガス36により局部的に流動させ、搬送ガス36中に粉体27が取り込まれる(図5)。搬送ガス36と粉体27が混然とした流動体37は、ガス流出孔24から取込ノズル21の中心に設けられたガス流出通路25を通って、ガス流出通路25のガス出口側に接続された第1搬送ラインL14Aに供給される。
循環ポンプ14により第2粉体収容容器40から補給装置11Aに供給される搬送ガス36の供給速度は、1~50L/minであることが好ましい。
なお、本実施形態においては、取込ノズル21を1つ設けるようにしているが、複数設けるようにしてもよい。例えば、第1粉体収容容器20に対称的に2つの取込ノズル21を設けるようにしてもよい(図示せず)。取込ノズル21を2つ設ければ、後述するように、取込ノズル21の上下方向の移動に伴う負荷のバランスの調整を行い易くすることができる。
補給装置11Aは、ノズル先端部22を粉体27中に埋めて、ガス流出孔23を搬送ガス36が通る際には、粉体27は搬送ガス36に同伴されるため、粉体27が搬送ガス36で流動性の高い粉体であるか否かなど粉体の性状に関わらず、搬送ガス36は粉体27を含んで第1搬送ラインL14Aに供給される。
第1駆動部15は、第1粉体収容容器20の上部に設けられ、取込ノズル21を上下方向に移動させるものである。第1駆動部15は、取込ノズル21を上下方向に移動可能とする構成のものであればよく、任意の構成とすることができる。本実施形態においては、第1駆動部15は、取込ノズル21を上下方向に移動する補給ノズル昇降シリンダー35と、取込ノズル21をクランプする把持部32とを有する。
第1駆動部15は、補給ノズル昇降エアシリンダー35の高さを調整することにより、把持部32に保持されている取込ノズル21の高さを調整することができる。例えば、コンプレッサーなどのガス供給源から圧縮ガスがロッド内に供給され、ロッド内の空間に充填されるガス量を調整することで、エアシリンダー35は、ロッド内の空間に充填される圧縮ガスにより押し上げられ、エアシリンダー35の高さを任意の位置に調整できる。圧縮ガスの供給量は、調節弁V11により調整される。ロッド内の空間に充填されている圧縮ガスの排出量は、ロッドに設けた開放弁V12により調整される。エアシリンダー35の高さが任意の位置に調整されることで、把持部32と連結した取込ノズル21の高さも任意の高さに調整される。第1駆動部15は、第1粉体収容容器20内の粉体27を第1搬送ラインL14Aに供給する場合には、ロッド内の空間に充填されているガス量を減らして、取込ノズル21を下降させることで、ガス流入孔およびガス流出孔を粉体中に埋める。一方、第1粉体収容容器20内の粉体27を第1搬送ラインL14Aに供給することを停止する場合には、ロッド内の空間に充填されているガス量を増大して取込ノズルを上昇させ、ガス流入孔23およびガス流出孔24が粉体27の表面と接触しないようにする(図示せず)。
よって、補給装置11Aは、第1駆動部15で取込ノズル21を上下方向に移動することで、搬送ガス36に粉体27を同伴させるか否かを調整することができるため、搬送ガス36の供給を停止することなく粉体供給の調整を行うことができる。
第1モーター26は、第1粉体収容容器20を軸方向に対して水平方向に回転させる回転駆動モーターである。第1モーター26は、回転速度を任意に変更可能である。第1粉体収容容器20はその底部の中心に回転軸31をもつ回転座30に置かれ、第1モーター26が運転して回転軸31が回転することにより第1粉体収容容器20が回転する。第1粉体収容容器20内の粉体27の排出は、取込ノズル21の先端近傍に粉体27が無くなると、停止する。第1粉体収容容器20を回転させることにより、取込ノズル21の先端近傍に粉体27が無くなることを抑制することで、粉体27の排出を安定して行うことができる。また、第1粉体収容容器20の回転数が調整されることで、搬送ガス36に同伴される粉体27の量を調整することができる。
取込ノズル21から排出される流動体37は、第1搬送ラインL14Aを通って、供給装置12Aに供給される。また、補給装置11Aから供給装置12Aに供給される搬送ガス36の供給速度は、1~50L/minであることが好ましい。
(供給装置例1)
供給装置12Aは、本体50と、第2粉体収容容器40と、補給ノズル51と、吸気口52と、供給ノズル53と、第2駆動部54Aと、第3駆動部54Bと、第1測定部55と、第2モーター(第2回転駆動部)56と、供給ガス導入孔57と、変位センサー58を備える。
本体50は、その内部に、第2粉体収容容器40と第2モーター56とを備える。本体50は、例えば、円筒型に形成されている。
第2粉体収容容器40は、補給装置11Aから供給された流動体37中の粉体27を収容するものであり、補給ノズル51から排出された流動体37中の粉体27は、第2粉体収容容器40で回収される。粉体27は、第2粉体収容容器40内に運転開始前に充填されていてもよいし、補給装置11Aから補給されて充填されるようにしてもよい。運転開始時から粉体27を外部に供給できるようにするため、粉体27は第2粉体収容容器40に予め充填させておくようにすることが好ましい。第2粉体収容容器40の容量は、特に限定されるものではないが、例えば、0.30~2Lとする。第2粉体収容容器40の容量が上記範囲内であれば、粉体27を安定して定量的に外部に供給することができる。
補給ノズル51aは、補給装置11Aから供給された流動体37を第2粉体収容容器40に供給するものである。補給ノズル51から本体50内に放出される。補給ノズル51から第2粉体収容容器40内に放出された流動体37中の粉体27は第2粉体収容容器40内に回収され、第2粉体収容容器40内の粉体27が補給される。これにより、供給装置11Aから排出された分の粉体27が第2粉体収容容器40内に補給される。その後、循環ポンプ14により補給装置11Aから供給された搬送ガス36と等量の搬送ガス36は第2粉体収容容器40から第2搬送ラインL14Bへ取り込まれ、補給装置11Aへと戻される。
補給ノズル51は、先端の流出口51aが本体の上部に設けられる蓋部59から内部に挿入されている。補給ノズル51は、第2駆動部54Aにより本体50内を上下方向に移動可能に構成されている。
供給ノズル53は、第2粉体収容容器40内の粉体27を供給ガス導入孔57から供給された供給ガス38に同伴させて排出するものである。前記第2粉体収容容器40に供給された供給ガス38は、第2粉体収容容器40内の粉体27を同伴して供給ノズル53に取り込まれ、供給ノズル53から流出した流動体60は、粉体供給通路L12を通り、溶射装置61などに供給される。
また、供給装置12Aから溶射装置61に供給される流動体60中の供給ガス38の供給速度は、制御装置13から供給装置12Aに供給される供給ガス38の供給速度と等しく、制御パネル17等により調整することができる。
第2粉体収容容器40内の粉体27を供給ガス38に同伴させる際、供給ノズル53の先端部に設けた流出口は、粉体27の表面近傍に配置され、粉体27の表面に接するか浅く進入させておくことが好ましい。これにより、供給ノズル53に流れる供給ガス38の吸引作用で、供給ノズル53の先端の近傍にある粉体27が同時に取り込まれ、供給ガス38に同伴して排出される。搬送される粉体27の量は、先端部の粉体27の表面からの侵入深さや、ノズル先端の開口部への粉体27の侵入速度(粉体の移動速度)に依存する。なお、供給ノズル53の先端部の流出口への粉体27の侵入速度は、第2粉体収容容器40の回転速度などに依存する。
供給ノズル53は、蓋部59から本体50の内部に挿入されている。供給ノズル53は、第3駆動部54Bにより本体50内を上下方向に移動可能に構成されている。
なお、本実施形態では、補給ノズル51を、直接、本体50内に供給するようにしているが、例えば、補給ノズル51は、本体50と粉体27の表面との間に一定の高さを保った筒状のセパレーターを設けることができる(図示せず)。粉体27の補給時、補給ノズル51の先端から放出される粉体27が第2粉体収容容器40の外に飛散することを抑制することができる。
第2駆動部70A、第3駆動部70Bは、本体50の上部の蓋部59に設けられ、補給ノズル51および供給ノズル53を上下方向に移動可能とするものである。本実施形態においては、第2駆動部70A、第3駆動部70Bとしては、電動シリンダーを用いることができる。
第2駆動部70Aは、補給ノズル51を上下方向に移動するシリンダー本体62Aと、本体50の内部に挿入され、シリンダー本体62A内を上下方向に移動可能なロッド63Aと、ロッド63Aの下端部に固定され、補給ノズル51を把持する把持部64Aと、第2駆動部(モーター)54Aとを有する。
把持部64Aは、本体50の内部に挿入されたロッド63Aの先端部に設けられており、切り欠きが形成された半円状のリング部材で構成されている。把持部64Aは少なくとも1つの貫通孔を有している。補給ノズル51はそのうちの1つの貫通孔に挿入されて、把持部64Aの下面に設けた締結部65Aにより固定される。
また、把持部64Aのロッド63Aへの固定方法は、特に限定されないが、例えば、把持部64Aにボルト穴を設け、このボルト穴にボルトを挿入して締めることで、把持部64Aはロッド63Aの外周に固定される。なお、把持部64Aは、半円状のリング部材に限らず、円盤状のリング部材であってもよい。
第2駆動部70Aは、ロッド63Aの高さを調整することにより、把持部64Aに保持されている補給ノズル51の高さを調整することができる。補給ノズル51は、シリンダー本体62Aの把持部64Aをロッド63Aを介して上下方向に移動させ、補給ノズル51の先端部の位置を調整する。これにより、補給ノズル51の先端部の位置を、粉体27の高さに応じて適宜に任意の位置に調整することができる。
第3駆動部70Bは、供給ノズル53を上下方向に移動するシリンダー本体62Bと、シリンダー本体62B内で上下方向に移動可能なロッド63Bと、ロッド63Bに連結され、供給ノズル53を把持する把持部64Bと、第3駆動部(モーター)54Bとを有する。
把持部64Bは、本体50の内部に挿入されたロッド63Bの先端部に設けられており、把持部64Aと同様、半円状のリング部材で構成されている。把持部64Bは、把持部64Aと同様、少なくとも1つの貫通孔を有している。供給ノズル53は、そのうちの1つの貫通孔に挿入されて、把持部64Bの下面に設けた締結部65Bにより固定される。
また、把持部64Bのロッド63Bへの固定方法は、把持部64Aと同様、例えば、把持部64Bにボルト穴を設け、このボルト穴にボルトを挿入して締めることで、把持部64Bはロッド63Bの外周に固定される。なお、把持部64Bは、把持部64Aと同様、半円状のリング部材に限らず、円盤状のリング部材であってもよい。
第3駆動部70Bは、ロッド63Bの高さを調整することにより、把持部64Bに保持されている供給ノズル53の高さを調整することができる。供給ノズル53は、シリンダー本体62Bの把持部64Bをロッド63Bを介して上下方向に移動させ、供給ノズル53の先端部の位置を調整する。これにより、供給ノズル53の先端部に設けた流出口を粉体27の表面近傍の適性位置に調整することができる。例えば、第3駆動部70Bは、第2粉体収容容器40内の粉体27を粉体供給通路L12に供給する場合には、供給ノズル53の先端部を、第2粉体収容容器40内の粉体27の表面に向って下降する。一方、第2粉体収容容器40内の粉体を粉体供給通路L12に供給することを停止する場合には、供給ノズル53を上昇させ、供給ノズル53の先端部が粉体27と接触しないようにする(図示せず)。
第1測定部55は、第2粉体収容容器40内の粉体27の重さを測定するものである。
第2モーター56は、第2粉体収容容器40を軸方向に対して水平方向に回転させるものである。第2粉体収容容器40はその底部の中心に回転軸72aをもつ回転座71aに置かれ、第2モーター56が運転して回転軸72aが回転することにより第2粉体収容容器40が回転する。第2モーター56は、制御装置13により運転が制御され、流動体37の供給量に応じた速度で回転軸75を回転させることができる。第2粉体収容容器40を回転させることにより、供給ノズル53の先端近傍に粉体27が無くなることを抑制することで、粉体27の取り込みを安定して行うことができる。
変位センサー58Aは、蓋部59の上部に固定されており、粉体27の表面の位置を検出するためのものである。変位センサー58Aの測定結果から、供給ノズル53の高さは制御部13により適宜任意の高さに調整される。
変位センサー58Bは、補給ノズル51の先端と所定の高さを保持して補給ノズル51に固定されており、補給ノズル51の先端の位置を測定基準として粉体27の表面までの距離を計測するためのものである。変位センサー58Bは、第2粉体収容容器40の回転に対して描かれる相対運動の軌道上で、第2粉体収容容器40の先端の流出口51aの前方の粉体27の表面位置を検出する。これにより、前記流出口51aから吸い込まれる粉体27の表面位置と前記流出口51aとの高さを事前に測定することができる。変位センサー58Bの測定結果から、補給ノズル51の高さは、制御部13により適宜任意の高さに調整される。
また、本実施形態においては、把持部64Aに補給ノズル51を固定し、把持部64Bに供給ノズルを固定しているが、把持部には他の部材を固定して備えるようにしてもよい。例えば、図8に示すように、把持部64Aの裏面に、スクレーパー71、フラップ72、およびブラシ73などを固定して垂下させることが好ましい。把持部64Aに、スクレーパー71、フラップ72、およびブラシ73を固定して垂下させることにより、第2粉体収容容器40内の粉体27の表面がならされるため、粉体27の表面を滑らかにすることができる。これにより、粉体27の表面高さの差をより正確に測定することができる。
また、把持部64Aと同様に、把持部64Bの裏面に、スクレーパー71、フラップ72、およびブラシ73などを固定して垂下させることが好ましい。把持部64Bに、スクレーパー71、フラップ72、およびブラシ73を固定して垂下させることにより、第2粉体収容容器40内の粉体27の表面がならされ、滑らかな表面にすることができる。これにより、粉体27の表面高さの差を低減できるため、供給ノズル53からの粉体27の取り込み量を安定にすることができる。
また、把持部64Aおよび64Bには、スクレーパー71、フラップ72、およびブラシ73が全て備えられている必要はなく、これらの一つ以上を備えるようにしてもよい。
制御部13は、第1モーター26、第1測定部55、第2モーター56、変位センサー58A、58B、第2モーター56、調節弁、開放弁など粉体供給システム10Aを構成する各部材と連結されている。制御部13は、第1測定部55で測定された第2粉体収容容器40内の粉体27の重さ、変位センサー58A、58Bで検出された粉体27の表面の位置などに基づいて、第1モーター26、第2モーター56、第2駆動部(モーター)54A、第3駆動部(モーター)54B、調節弁V11、開放弁V12、などを制御することで、取込ノズル21の高さ、補給ノズル51の高さ、供給ノズル53の高さ、第1粉体収容容器20の回転速度、第2粉体収容容器40の回転速度などを適宜制御することができる。また、循環ポンプ14の出力を制御することにより、搬送ガス36の循環量を適宜制御することができる。これにより、補給装置11Aから供給装置12Aへの粉体27の補給量、供給装置12Aから溶射装置61への粉体27の供給量などの調整が可能となっている。
制御部13は、例えば、制御プログラムや各種記憶情報を格納する記憶手段と、制御プログラムに基づいて動作する演算手段とを含んで構成することができる。制御部13は、供給装置12Aへの粉体27の補給量を算出するため、前記記憶手段には、試験等により、第2粉体収容容器40内の粉体27の重さと取込ノズル21の高さとの関係、第2粉体収容容器40内の粉体27の重さと第2モーター56の回転速度との関係、第2粉体収容容器40内の粉体27の重さと供給ノズル53の高さとの関係などを予め求め、算出された関係式または相関表などを記憶させておく。
制御部13は、前記関係式または相関表などに基づき、第1測定部55で測定された粉体27の重さに応じて、補給装置11Aから供給装置12Aへの粉体27の補給量、供給装置12Aから溶射装置61への粉体27の供給量などを任意に適宜調整することができる。粉体27の供給時には、第2粉体収容容器40内の粉体27の重さは減少するため、その変化量から、制御部13は、取込ノズル21の高さなどを調整し、補給装置11Aからの粉体27の補給開始または停止のタイミングを制御することができる。また、制御部13は、第2モーター56の回転速度、供給ガス38量などを調整し、供給装置12Aから溶射装置61への流動体60中に含まれる粉体27の供給量を制御することができる。
(第2粉体収容容器内への粉体の補給方法)
次に、粉体供給システム10Aを用いた粉体の補給方法の一例について説明する。制御部の運転の一例のフローチャートを示す。
図11に示すように、第1測定部55は、第2粉体収容容器40内の粉体27の重量を測定し、測定結果が制御部13に伝達される(ステップS11)。制御部13は、第1測定部55で測定された粉体27の重量が下限値を下回っているか否か判断する(ステップS12)。本実施形態において、下限値とは、例えば、第2粉体収容容器40内の粉体27が供給ノズル53から安定して取り出されなくなる量の値をいう。
制御部13は、第1測定部55で測定された粉体27の重さが下限値未満と判定した場合(ステップS12:Yes)には、制御部13は、第2粉体収容容器40内の粉体27の量が少なくなっていると判断し、調節弁V11を閉じると共に開放弁V12を開いて、ロッド内の空間に充填されている圧縮空気を開放弁から放出する(ステップS13)。これにより、エアシリンダーの高さは下がり、把持部32に保持されている取込ノズル21のノズル先端部22は粉体27内に埋まる。この結果、第1粉体収容容器20内の粉体27が、第2粉体収容容器40に供給される。
一方、制御部13は、第1測定部55で測定された粉体27の重量が下限値未満でないと判定した場合(ステップS12:No)には、制御部13は、第2粉体収容容器40内の粉体27をまだ溶射装置61に安定して供給できると判断する。
第1測定部55は第2粉体収容容器40内の粉体27の重量を測定し、測定結果が制御部13に伝達される(ステップS14)。制御部13は、第1測定部55で測定された粉体27の重量が上限値を超えているか否か判断する(ステップS15)。本実施形態において、上限値とは、例えば、第2粉体収容容器40で収容できる粉体27の80~90%程度の量をいう。
制御部13は、第1測定部55で測定された粉体27の重量が、上限値を超えていると判定した場合(ステップS15:Yes)には、第2粉体収容容器40内の粉体27の量が多すぎると判断し、制御部13は、開放弁V12を閉じると共に調節弁V11を開放して圧縮空気をエアシリンダーの内部に供給して、ロッド内の空間に充填する(ステップS16)。これにより、取込ノズル21のノズル先端部22は任意の位置まで上昇して、取込ノズル21のガス流入孔23およびガス流出孔24が粉体27の表面に接触しないようにする。
その後、制御部13は、上記のステップS11に移行して、第1測定部55で第2粉体収容容器40内の粉体27の重量を再度、測定する。
一方、制御部13は、第1測定部55で測定された粉体27の重量が上限値以下であると判定した場合(ステップS15:No)には、制御部13は、第2粉体収容容器40内の粉体27が第2粉体収容容器40からまだあふれることなく溶射装置61に安定して供給できると判断する。
よって、本実施形態によれば、制御部13は、第2粉体収容容器40内の粉体27の量に応じて、第1駆動部15を制御して、取込ノズル21の高さを調整して、第1粉体収容容器20から第2粉体収容容器40内に補給される粉体27の量を調整することができる。このため、第2粉体収容容器40内の粉体27の量を安定して保持することができるため、搬送ガス36の供給を停止することなく粉体27を連続して安定して供給することができる。
このように、粉体供給システム10Aは、補給装置11Aから供給装置12Aに粉体27を補給しながら、粉体27を供給装置12Aから溶射装置61などに供給することができるため、供給装置12Aから粉体27を定量的に安定して長時間連続して供給することができる。
また、粉体供給システム10Aは、第1測定部55で測定された第2粉体収容容器40内の粉体27の量に応じて、第1駆動部15、第2駆動部、第3駆動部、循環ポンプ14などを制御して、取込ノズル21の高さ、補給ノズル51、供給ノズル53の高さ、循環ガス36量などを調整することにより、補給装置11Aから供給装置12Aへの粉体27の補給量、供給装置12Aから溶射装置61などへの粉体27の供給量などを調整して、第2粉体収容容器40内に粉体27を所定量保つことができる。このため、粉体供給システム10Aは、補給装置11Aから供給装置12Aに粉体27を補給しつつ、供給装置12Aから溶射装置61などへの粉体27の供給を連続して行うことができる。
したがって、粉体供給システム10Aによれば、従来の供給装置のように作業途中で粉体などの原料切れによって作業を中断する必要は一切なくなり、仮に作業が長時間続く場合でも原料を外部に連続して供給することができるため、例えば、溶射装置などで溶射作業などを行う際に、作業中断また作業再開により生じる作業負担、時間的、経済的損失を低減することができる。これにより、例えば、溶射装置に、原料をごく微少量、経時的な供給量の変動が実質的にないか変動を極めて抑制した状態で、安定的に供給することができる。
また、循環ポンプ14により、補給装置11A、供給装置12A、第1搬送ラインL14Aおよび第2搬送ラインL14Bに搬送ガスを循環させることができ、補給装置12Aに独立したガスの供給源を設ける必要がなく、アルゴンガスなどの搬送ガスを循環させて再利用することができる。
なお、本実施形態においては、粉体を溶射装置に供給する場合について説明したが、液晶基板のスペーサ散布装置、粉体圧縮成形、サンドブラスト装置、粉体塗装装置などでも同様に適用することができる。
また、本発明の第1の実施形態による粉体供給システム10Aは、別の好ましい態様において、図1に示す粉体供給システム10Aの補給装置11Aが、第2測定部28を備えていてもよい。第2測定部28は、第1粉体収容容器20内の粉体27の重さを測定するものである。第2測定部28は、第1モーター26の下に設けられている。
制御部13は、さらに、第2測定部28と連結されている。制御部13は、第1測定部55および第2測定部26で測定されたそれぞれの粉体27の重量に応じて、補給装置11Aから供給装置12Aへの粉体27の補給量、供給装置12Aから溶射装置61への粉体27の供給量などをそれぞれ調整する。
(第2粉体収容容器内への粉体の補給方法)
次に、粉体供給システム10Aを用いた粉体27の補給方法の一例について説明する。
制御部13の運転の一例のフローチャートを図12に示す。
図12に示すように、第1測定部55は、第2粉体収容容器40内の粉体27の重量を測定し、測定結果が制御部13に伝達され、第2測定部28は、第1粉体収容容器20内の粉体27の重量を測定し、測定結果が制御部13に伝達される(ステップS21)。
次いで、制御部13は、第1測定部55で測定された所定時間における第2粉体収容容器40内の粉体27の重量の減少量Δt1と、第2測定部28で測定された所定時間における第1粉体収容容器20内の粉体27の重量の減少量Δt2との差を算出し、第2粉体収容容器40内の粉体27の重量変化量を求める(ステップS22)。
次いで、制御部13は、この減少量Δt1と減少量Δt2との差から、第2粉体収容容器40内から排出された粉体27の正確な排出量を算出する(ステップS23)。供給装置12Aの第1測定部55の重量変化は、供給装置12Aから排出される粉体量と、補給装置11Aから補給された粉体量との差になる。そのため、供給装置12Aにおける粉体27の受け入れ量、すなわち、補給装置11Aからの粉体27の補給量を算出することで、制御部13は、減少量Δt1と減少量Δt2との差から、粉体27の補給時においても供給装置12Aからの粉体27の正確な排出量が求められる。
よって、粉体供給システム10Aによれば、第1測定部55で測定された第2粉体収容容器40内の粉体27の重さの減少量Δt1と第2測定部28で測定された第1粉体収容容器20内の粉体27の重さの減少量Δt2との差から、第2粉体収容容器40内の粉体27の正確な重量変化を求めることができるため、粉体27の補給時においても、第2粉体収容容器40からの粉体27の正確な排出量を求めることができる。したがって、粉体供給システム10Aは、供給装置12Aから粉体27を定量的に安定して長時間連続して供給しつつ、粉体27の供給量の調整を更に精度高く安定して行うことができる。
また、制御部13は、本実施形態の粉体の補給方法の運転に、上記第1の態様で説明した図11に示す粉体の補給方法の運転も組み合わせて行うこともできる。
以上のように、本発明は、供給装置から粉体を定量的に安定して長時間連続して供給できることから、例えば、カレンダーロール表面への耐摩耗溶射コーティング、太陽電池用シリコンの精製、大型プラズマディスプレーパネルの絶縁コーティングなどに好適に適用することができる。
[第2の実施形態]
<粉体供給システム>
本発明の第2の実施形態による粉体供給システムについて説明する。図2は、本実施形態による粉体供給システム10Bの構成を示す図である。図2に示すように、粉体供給システム10Bは、補給装置11A、供給装置12B、制御装置(制御部)13、第1搬送ラインL14A、第2搬送ラインL14B、および循環ポンプ14を備える。なお、本発明の第1の実施形態と同様の部材については、同一符号を付して重複した説明は省略する。補給装置11Aは、第1の実施形態と同様の構成を有する。
(供給装置例2)
供給装置12Bは、本体80と、第2粉体収容容器(粉体容器)81と、補給ノズル82と、周溝83aを備えた円盤83と、モーター(第3回転駆動部)84と、供給ノズル85と、吸気口86と、供給ガス導入管88を備える。
本体は、その内部に、第2粉体収容容器81と、ケーシング内外を連通する粉体供給管81aを備えるケーシング87内に設置され、その上面に周溝83aが施された円盤83と、供給ガス導入管88と、モーター84とを備える。本体80は、例えば、円筒形に形成されている。
第2粉体収容容器81は、補給装置11Aから供給された流動体37中の粉体27を収容するものである。補給ノズル82から排出された流動体37中の粉体27は、第2粉体収容容器81で回収される。粉体27は、第2粉体収容容器81内に運転開始前に充填されていてもよいし、補給装置11Aから補給されて充填されるようにしてもよい。運転開始時から粉体27を外部に供給できるようにするため、粉体27は第2粉体収容容器81に予め充填させておくようにすることが好ましい。第2粉体収容容器81の容量は、特に限定されるものではないが、例えば、0.30~2Lとする。第2粉体収容容器81の容量が上記範囲内であれば、粉体27を安定して定量的に外部に供給することができる。
補給ノズル82は、補給装置11Aから供給された流動体37を第2粉体収容容器81に供給する。吸気口86は、補給装置11Aからの流体動体37に含まれるのと等量のガスを循環ポンプ14により第2搬送ラインL14Bに取り込み、取り込まれたガス36は補給装置11Aへと帰還する。補給装置11Aから第1搬送ラインL14Aを介して移送された粉体27は、補給ノズル82から本体81内に放出される。補給ノズル82から第2粉体収容容器81内に放出された流動体37中の粉体27は、第2粉体収容容器81内に回収され、第2粉体収容容器81内の粉体27が補給される。これにより、供給装置12Bから排出された分の粉体27が第2粉体収容容器81内に補給される。
補給ノズル82は、先端の流出口が本体の上部に設けられる蓋部89から内部に挿入されている。補給ノズル82は、任意の駆動機構により本体内を上下方向に移動可能に構成されていてもよい(図示せず)。
第2粉体収容容器81に補給された粉体27は、該収容容器81の底部開口部からケーシング87内外を連通する粉体供給管81aを介して該粉体収容容器81下部に設けられたケーシング87内の円盤83上の周溝83aに移送される。例えば、前記粉体27は、底部開口部から自重により前記周溝83aへ落下し、または振動、ガス流入など常用される任意の方法により前記周溝に移送される。そのような機構としては、例えば、圧縮空気によるエアバイブレーター90が好ましい。前記周溝83aに移送された粉体27は、スクレーパー84により升切りされる。また前記円盤83は、モーター84により回転される。前記ケーシング87の内部の空気圧は外部よりも高く設定されており、内外における圧力差により、前記ケーシング87の内部から前記供給ノズル85に流れ込む空気流動を生じせしめ、前記円盤83の回転により連続的に搬送される前記周溝83a内の粉体27を前記空気流動に乗せて前記ケーシング87の外部に定量的に供給することができる。
そのようにしてケーシング87の外部に定量供給される粉体27は、供給ガス導入管88から供給される供給ガス91に同伴され、供給ノズル85から流出した流動体60は、粉体供給通路L12を通り、溶射装置61などに供給される。また、供給装置12Bから溶射装置61に供給される供給ガス91の供給速度は、1~50L/minであることが好ましい。
本発明による粉体供給システムは、本実施形態に記載のような本願の出願時において広範に用いられている粉体供給装置とも組み合わせて用いることが可能である点において、本実施形態による粉体供給装置と組み合わせて用いることができない特許第5749385号に係る発明による粉体供給システムと比較して汎用性が高く、本発明による課題を解決可能にするものである。
(第2粉体収容容器内への粉体の補給方法)
次に、粉体供給システムを用いた粉体の補給方法の一例について説明する。制御部の運転の一例のフローチャートを図11に示す。
図12に示すように、第1測定部55は、第2粉体収容容器81内の粉体27の重量を測定し、測定結果が制御部13に伝達され、第2測定部28は、第1粉体収容容器20内の粉体27の重量を測定し、測定結果が制御部13に伝達される(ステップS21)。
次いで、制御部13は、第1測定部55で測定された所定時間における第2粉体収容容器81内の粉体27の重量の減少量Δt1と、第2測定部28で測定された所定時間における第1粉体収容容器20内の粉体27の重量の減少量Δt2との差を算出し、第2粉体収容容器81内の粉体27の重量変化量を求める(ステップS22)。
次いで、制御部13は、この減少量Δt1と減少量Δt2との差から、第2粉体収容容器81内から排出された粉体27の正確な排出量を算出する(ステップS23)。供給装置12Bの第1測定部55の重量変化は、供給装置12Bから排出される粉体量と、補給装置11Aから補給された粉体量との差になる。そのため、供給装置12Bにおける粉体27の受け入れ量、すなわち、補給装置11Aからの粉体27の補給量を算出することで、制御部13は、減少量Δt1と減少量Δt2との差から、粉体27の補給時においても供給装置12Bからの粉体27の正確な排出量が求められる。
よって、粉体供給システム10Bによれば、第1測定部55で測定された第2粉体収容容器81内の粉体の重さの減少量Δt1と第2測定部28で測定された第1粉体収容容器20内の粉体27の重さの減少量Δt2との差から、第2粉体収容容器81内の粉体27の正確な重量変化を求めることができるため、粉体27の補給時においても、第2粉体収容容器81からの粉体27の正確な排出量を求めることができる。したがって、粉体供給システム10Bは、供給装置12Bから粉体27を定量的に安定して長時間連続して供給しつつ、粉体27の供給量の調整を更に精度高く安定して行うことができる。
また、制御部13は、本実施形態の粉体27の補給方法の運転に、上記第1の実施形態で説明した図11に示す粉体の補給方法の運転も組み合わせて行うこともできる。
以上のように、本発明は、供給装置12Bから粉体27を定量的に安定して長時間連続して供給できることから、例えば、カレンダーロール表面への耐摩耗溶射コーティング、太陽電池用シリコンの精製、大型プラズマディスプレーパネルの絶縁コーティングなどに好適に適用することができる。
[第3の実施形態]
本発明の第3の実施形態による粉体供給システムについて説明する。図6および図7は、それぞれ、本実施形態による粉体供給システム10Cおよび10Dの構成を示す図である。図6に示すように、粉体供給システム10Cは、補給装置11B、供給装置12A、制御装置(制御部)13、第1搬送ラインL14A、第2搬送ラインL14B、および循環ポンプ14を備える。また、図7に示すように、粉体供給システム10Dは、補給装置11B、供給装置12B、制御装置(制御部)13、第1搬送ラインL14A、第2搬送ラインL14B、および循環ポンプ14を備える。なお、本発明の第1および第2の実施形態と同様の部材については、同一符号を付して重複した説明は省略する。供給装置は、これらに限定されるものではなく、任意の全てのガス搬送式供給装置を用いることができる。
(補給装置)
補給装置11Bは、第1および2の実施形態における補給装置11Aよりも簡易な構造を有することができる。例えば、前記粉体収容容器を粉体保管容器20Cで代用することができ、好ましくは、前記粉体保管容器20Cは、粉体27を保管するのに常用されている市販のポリ瓶である。その場合、容器蓋は、取込ノズルをガス気密的に挿入固定するための気密摺動軸受けを備え、最大1気圧程度の圧力強度を有する専用蓋を作成し、使用することが好ましい。また、前記粉体収容容器20Cは、圧縮空気により振動を生起するエアバイブレーター95をさらに具備していてもよい。該エアバイブレーター95は、粉体収容容器壁に固定され、圧縮空気により振動を生起し、粉体の排出に伴いノズル先端部22の周囲に生じる空間を粉体崩落により埋め戻すことにより、長時間にわたって安定的に粉体をノズル21から取り込むことができる。さらに、補給装置11Bは、例えば台車96などによって移動させることができる。
(第2粉体収容容器内への粉体の補給方法)
制御部13は、本実施形態の粉体の補給方法の運転に、上記第1の実施形態で説明した図11に示す粉体の補給方法の運転を行うこともできる。
以上のように、本発明は、供給装置から粉体を定量的に安定して長時間連続して供給できることから、例えば、カレンダーロール表面への耐摩耗溶射コーティング、太陽電池用シリコンの精製、大型プラズマディスプレーパネルの絶縁コーティングなどに好適に適用することができる。
以下、実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。
(実施例1:カレンダーロール表面への耐摩耗溶射コーティング層の形成)
図1に示す粉体供給システム10Aを用いて、WC粉体を溶射装置に供給して、カレンダーロール表面にWC粉体を溶射し、耐摩耗性の溶射コーティング層を形成した。このとき、粉体供給システム10AはWC粉体を溶射装置に連続して24時間供給することができ、溶射装置はWC粉体を連続して24時間溶射することができた。
(実施例2:太陽電池用シリコンの精製)
図1に示す粉体供給システム10Aを用いて、金属シリコン粉体を溶融炉に供給して、金属シリコン粉体を溶解して、シリコンを精製した。このとき、粉体供給システム10Aは金属シリコン粉体を溶融炉に連続して70時間供給することができ、溶融炉は金属シリコン粉体を連続して70時間溶解することができた。
(実施例3:プラズマディスプレーパネルの絶縁コーティング層の形成)
図1に示す粉体供給システム10Aを用いて、アルミナ粉体を溶射装置に供給して、大型プラズマディスプレーパネル表面にアルミナ粉体を溶射し、絶縁性のコーティング層を形成した。このとき、粉体供給システム10Aはアルミナ粉体を溶射装置に連続して12時間供給することができ、溶射装置はアルミナ粉体を連続して12時間溶射することができた。
10A、10B、10C、10D 粉体供給システム
11A、11B 補給装置
12A、12B 供給装置
13 制御部
14 循環ポンプ
15 第1駆動部
17 制御パネル
20 第1粉体収容容器
20C 粉体保管容器
21 取込ノズル
22 ノズル先端部
23 ガス流入孔
24 ガス流出孔
25 ガス流出通路
26 第1モーター
27 粉体
28 第2測定部
29 ガス流入通路
30 回転座
31 回転軸
32 把持部
35 エアシリンダー
36 搬送ガス
37 流動体
38 供給ガス
40 第2粉体収容容器
50 本体
51 補給ノズル
51a 流出口
52 吸気口
53 供給ノズル
54A 第2駆動部(モーター)
54B 第3駆動部(モーター)
55 第1測定部
56 第2モーター(第2回転駆動部)
57 供給ガス導入孔
58A、58B 変位センサー
59 蓋部
60 流動体
61 溶射装置
62A、62B シリンダー本体
63A、63B ロッド
64A、64B 把持部
65A、65B 締結部
70A 第2駆動部
70B 第3駆動部
71 スクレーパー
72 フラップ
73 ブラシ
74 回転座
75 回転軸
80 本体
81 第2粉体収容容器
81a 粉体供給管
82 補給ノズル
83 円盤
83a 周溝
84 スクレーパー
85 供給ノズル
86 吸気口
87 ケーシング
88 供給ガス導入管
89 蓋部
90 エアバイブレーター
91 供給ガス
95 エアバイブレーター
96 台車
L12 粉体供給通路
L14A 第1ガス搬送ライン
L14B 第2ガス搬送ライン
V11 調節弁
V12 開放弁

Claims (17)

  1. 粉体を供給装置へ補給する補給装置と、
    前記補給装置から補給された粉体を噴射装置へ供給する供給装置と、
    前記供給装置から供給された粉体を噴射する噴射装置と、
    前記補給装置と前記供給装置とを連結し、前記補給装置から前記供給装置へ搬送ガスおよび粉体が移送される第1搬送ラインと、
    前記供給装置と前記補給装置とを連結し、前記供給装置から前記補給装置へ搬送ガスが移送される第2搬送ラインと、
    前記供給装置、補給装置、ならびに第1搬送ラインおよび第2搬送ラインにガスを循環させる循環ポンプと、
    を少なくとも備える粉体定量供給システムにおいて、
    前記供給装置は、独立した搬送ガス供給装置を具備し、
    前記循環ポンプにより前記供給装置から前記第2搬送ラインに取り込まれた搬送ガスは、前記補給装置に送り込まれ、
    前記供給装置から取り込まれた搬送ガスと等量のガスは、前記補給装置から前記供給装置へ帰還することを特徴とする、粉体定量供給システム。
  2. 前記補給装置が、
    前記粉体を収容する第1粉体収容容器と、
    前記容器内にガス気密的に挿入される取込ノズルと、
    を少なくとも備え、
    前記取込ノズルが、前記搬送ガスを前記第1粉体収容容器内に供給するガス流入孔と、前記搬送ガスを前記粉体と共に前記第1粉体収容容器から排出するガス流出孔とを具備し、
    前記循環ポンプは、前記取込ノズルへ搬送ガスを供給する、請求項1に記載の粉体定量供給システム。
  3. 前記補給装置が、前記取込ノズルを上下方向に移動させる第1駆動部をさらに具備してなる、請求項2に記載の粉体定量供給システム。
  4. 前記第1粉体収容容器を粉体保管容器で代用する、請求項2または3に記載の粉体定量供給システム。
  5. 前記粉体保管容器がポリ瓶である、請求項4に記載の粉体定量供給システム。
  6. 前記粉体保管容器が、圧縮空気により振動を生起するエアバイブレーターをさらに具備してなる、請求項4または5に記載の粉体定量供給システム。
  7. 前記供給装置が、
    前記補給装置から補給された搬送ガス中の前記粉体を収容する第2粉体収容容器と、
    前記補給装置から供給された前記第2粉体収容容器に供給する補給ノズルと、
    前記第2粉体収容容器内の前記粉体を供給ガスに同伴させて排出する供給ノズルと、 前記第2粉体収容容器に供給ガスを供給する供給ガス導入口と、
    前記補給ノズルを上下方向に移動させる第2駆動部と、
    前記供給ノズルを上下方向に移動させる第3駆動部と、
    を具備してなる、請求項2~6のいずれか一項に記載の粉体定量供給システム。
  8. 前記補給装置が、前記取込ノズルを上下方向に移動させる第1駆動部をさらに具備し、
    前記第2粉体収容容器内の前記粉体の重量を測定する第1測定部と、
    前記第1測定部で測定された前記粉体の重量に応じて、前記第1駆動部を制御して、前記取込ノズルの高さを調整する制御部と、
    をさらに具備してなる、請求項7に記載の粉体定量供給システム。
  9. 前記供給装置が、
    前記補給装置から補給された搬送ガス中の前記粉体を収容し、底部が開口した第2粉体収容容器と、
    前記補給装置から供給された粉体およびガスを含む流動体を、前記第2粉体収容容器に供給する補給ノズルと、
    前記補給装置から供給された流動体中のガスを前記循環ポンプにより吸引する吸気口と、
    前記第2粉体収容容器内の前記粉体を供給ガスに同伴させて排出する供給ノズルと、
    前記第2粉体収容容器下部に設置され、その上面に周溝を備える円盤と、
    前記供給ノズルに供給ガスを供給する供給ガス導入管と、
    前記円盤を前記円盤の軸方向に対して水平方向に回転させる第3回転駆動部と、
    を具備してなる、請求項2~6のいずれか一項に記載の粉体定量供給システム。
  10. 前記第2粉体収容容器内の前記粉体の重量を測定する第1測定部と、
    前記第1測定部で測定された前記粉体の重量に応じて、前記第3回転駆動部を制御して、前記円盤の回転速度を調整する制御部と、
    をさらに具備してなる、請求項9に記載の粉体定量供給システム。
  11. 前記第1粉体収容容器内の前記粉体の重量を測定する第2測定部をさらに具備してなり、
    前記制御部は、前記第1測定部で測定された第2粉体収容容器内の前記粉体の重量の減少量と前記第2測定部で測定された前記第1粉体収容容器内の前記粉体の重量の減少量との差から、前記第2粉体収容容器内から排出された前記粉体の量を求める、請求項8に記載の粉体定量供給システム。
  12. 前記第1粉体収容容器内の前記粉体を前記搬送ガスに同伴させる際、前記取込ノズルの前記ガス流入孔およびガス流出孔が、前記粉体内に埋められてなる、請求項2~11のいずれか一項に記載の粉体定量供給システム。
  13. 前記第2粉体収容容器内の前記粉体を前記供給ガスに同伴させる際、前記供給ノズルの先端部に設けた流出孔が表面近傍に配置されてなる、請求項7~11のいずれか一項に記載の粉体定量供給システム。
  14. 前記補給装置が、前記第1粉体収容容器を軸方向に対して水平方向に回転させる第1回転駆動部をさらに具備してなる、請求項2~13のいずれか一項に記載の粉体定量供給システム。
  15. 前記供給装置が、前記第2粉体収容容器を軸方向に対して水平方向に回転させる第2回転駆動部をさらに具備してなる、請求項7~11、および13のいずれか一項に記載の粉体定量供給システム。
  16. 請求項1~15のいずれか一項に記載の粉体定量供給システムに使用される、粉体補給装置。
  17. 請求項16に記載の粉体補給装置を用いた、粉体補給方法。
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