JP7003963B2 - スイッチ装置、スイッチシステム、キー入力装置及びキー入力システム - Google Patents

スイッチ装置、スイッチシステム、キー入力装置及びキー入力システム Download PDF

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Description

本発明は、可動部材を押下することにより電気的な接離状態を切り替えるスイッチ装置、並びにそのようなスイッチ装置を備えるスイッチシステム、キー入力装置及びキー入力システムに関する。
コンピュータ等の電子機器への入力装置として、複数のキースイッチが並べて配設されたキーボードが普及している。例えば、特許文献1では、接点を閉じるための操作力を認知できるように強めること等を目的としたキースイッチを用いたキーボードが開示されている。特許文献1に開示されるように、キースイッチでは、操作を行った場合におけるユーザに認識させる力の変化、音等の機能が重要である。
特開昭59-146113号公報
しかしながら、操作を行った場合にユーザに認識させる機能、特に音については、時間帯、操作環境、使用用途等の様々な状況下において要求品質が変化する場合がある。具体的には、日中であれば操作を行ったことを認識し易いように大きな音が求められ、夜間であれば周囲への配慮から音を小さくすることを求められる場合がある。また、例えば、eスポーツに使用されるキーボード用のスイッチには、素早く認識して反応することへの要求、嗜好性に基づく要求等の理由から大きな音が求められる反面、素早く多数回の操作が求められるため、時間帯、場所等の環境要因から周囲へ十分に配慮しなければならない状況も生じ得る。
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、音の発生及び抑制をユーザの操作により切り替え可能なキースイッチ等のスイッチ装置の提供を主たる目的とする。
また、本発明は、そのようなスイッチ装置を用いたスイッチシステムの提供を他の目的とする。
また、本発明は、そのようなスイッチ装置を用いたキー入力装置の提供を他の目的とする。
また、本発明は、そのようなキー入力装置を用いたキー入力システムの提供を更に他の目的とする。
上記課題を解決するため、本願記載のスイッチ装置(キースイッチ)は、固定部材と、押下操作を受けて前記固定部材に対して押下方向である第1方向へ移動する可動部材と、前記可動部材を第1方向の反対方向である第2方向へ付勢する第1付勢部材と、前記可動部材が第1方向へ移動する過程で電気的な接離状態を切り替える接点部材とを備えるスイッチ装置であって、第1方向及び第2方向へ移動可能で、他の部材を衝打する衝打部材と、前記衝打部材を第2方向へ付勢する第2付勢部材と、前記衝打部材の衝打対象となる剛性部及び弾性部とを備え、前記可動部材に対する押下操作により、接離状態を切り替える際に、前記衝打部材は、前記第2付勢部材に付勢されて前記剛性部又は前記弾性部を衝打するようにしてあり、前記衝打部材による衝打対象は、切替可能であることを特徴とする。
更に、本願記載のスイッチ装置は、固定部材と、押下操作を受けて前記固定部材に対して押下方向である第1方向へ移動する可動部材と、前記可動部材を第1方向の反対方向である第2方向へ付勢する第1付勢部材と、前記可動部材が第1方向へ移動する過程で電気的な接離状態を切り替える接点部材とを備えるスイッチ装置であって、第1方向及び第2方向へ移動可能で、他の部材を衝打する衝打部材と、前記衝打部材を第2方向へ付勢する第2付勢部材とを備え、前記可動部材は、剛性部と、前記剛性部に対する相対位置を移動可能な弾性部とを備え、前記可動部材に対する押下操作により、接離状態を切り替える際に、前記衝打部材は、前記第2付勢部材に付勢されて前記弾性部又は前記剛性部を衝打するようにしてあり、前記弾性部の相対位置を移動させることにより、前記衝打部材による衝打対象を前記剛性部又は前記弾性部に切替可能であることを特徴とする。
更に、本願記載のスイッチ装置は、固定部材と、押下操作を受けて前記固定部材に対して押下方向である第1方向へ移動する可動部材と、前記可動部材を第1方向の反対方向である第2方向へ付勢する第1付勢部材と、前記可動部材が第1方向へ移動する過程で電気的な接離状態を切り替える接点部材とを備えるスイッチ装置であって、第1方向及び第2方向へ移動可能で、他の部材を衝打する衝打部材と、前記衝打部材を第2方向へ付勢する第2付勢部材とを備え、前記可動部材は、前記衝打部材の衝打を受ける被衝打部材を備え、前記被衝打部材は、前記衝打部材と対向するように形成された剛性部と、前記剛性部に対する相対位置を移動可能な消音部材とを備え、前記消音部材は、前記衝打部材と対向するように形成された弾性部と、外部からの非接触操作を受ける被操作部とを備え、前記可動部材に対する押下操作により、接離状態を切り替える際に、前記衝打部材は、前記第2付勢部材に付勢されて前記被衝打部材を衝打するようにしてあり、前記消音部材は、前記被操作部が外部から非接触操作を受けた場合に、相対位置を移動するようにしてあり、前記消音部材の前記弾性部が、前記剛性部より第1方向側に位置するとき、前記衝打部材は、前記被衝打部材が備える前記消音部材の前記弾性部を衝打し、前記消音部材の前記弾性部が、前記剛性部より第2方向側に位置するとき、前記衝打部材は、前記被衝打部材が備える前記剛性部を衝打することを特徴とする。
また、前記スイッチ装置において、前記消音部材は、他の部材と係合するカム部を有し、前記被操作部が、外部からの非接触操作を受けた場合に、前記カム部が他の部材と係合することで、第1方向及び第2方向を回転軸として回転し、回転により他の部材との係合関係を変化させて、回転軸方向に沿って、前記剛性部に対する相対位置を移動するように形成されていることを特徴とする。
また、前記スイッチ装置において、前記消音部材を第2方向へ向けて付勢する第3付勢部材と、前記消音部材の第2方向への移動を、前記消音部材の位置に応じて規制する規制部とを備え、前記被操作部は、外部からの非接触操作により、第1方向へ向かう力を受けるようにしてあり、前記消音部材は、他の部材と係合するカム部を有し、前記被操作部が、外部からの非接触操作により、第1方向へ向かう力を受けた場合に、第1方向へ向かうと共に、前記カム部が他の部材と係合することで、第1方向及び第2方向を回転軸として回転し、非接触操作の後に、前記第2付勢部材に付勢されて第2方向へ向かうと共に、前記カム部が他の部材と係合することで、第1方向及び第2方向を回転軸として回転するようにしてあり、前記第2付勢部材に付勢された第2方向への移動は、回転後の回転方向の位置に応じて前記規制部により規制されるようにしてあり、前記消音部材の回転軸方向の位置が、回転方向の位置に応じて前記規制部に規制されることにより、前記消音部材は、回転軸方向に沿って、前記剛性部に対する相対位置を移動するように形成されていることを特徴とする。
更に、本願記載のスイッチ装置は、固定部材と、押下操作を受けて前記固定部材に対して押下方向である第1方向へ移動する可動部材と、前記可動部材を第1方向の反対方向である第2方向へ付勢する第1付勢部材と、前記可動部材が第1方向へ移動する過程で電気的な接離状態を切り替える接点部材とを備えるスイッチ装置であって、第1方向及び第2方向へ移動可能で、他の部材を衝打可能な衝打部材と、前記衝打部材を第2方向へ付勢する第2付勢部材と、前記衝打部材の衝打対象となり得る被衝打部材とを備え、前記被衝打部材は、配置位置を前記衝打部材の移動範囲内又は移動範囲外に切替可能であり、前記衝打部材は、前記可動部材に対する押下操作により、接離状態を切り替える際に、前記衝打部材は、前記第2付勢部材に付勢されて第2方向へ移動するようにしてあり、前記被衝打部材の配置位置が移動範囲内である場合に、前記被衝打部材を衝打することを特徴とする。
更に、本願記載のスイッチ装置は、固定部材と、押下操作を受けて前記固定部材に対して押下方向である第1方向へ移動する可動部材と、前記可動部材を第1方向の反対方向である第2方向へ付勢する第1付勢部材と、前記可動部材が第1方向へ移動する過程で電気的な接離状態を切り替える接点部材とを備えるスイッチ装置であって、第1方向及び第2方向へ移動可能で、他の部材を衝打可能な衝打部材と、前記衝打部材を第2方向へ付勢する第2付勢部材と、を備え、前記可動部材は、前記衝打部材の衝打対象となり得る被衝打部材を備え、前記被衝打部材は、外部からの非接触操作を受ける被操作部を備え、前記被操作部が外部から非接触操作を受けた場合に、配置位置を前記衝打部材の移動範囲内又は移動範囲外に切り替えるようにしてあり、前記被衝打部材が、前記衝打部材の移動範囲内に位置するとき、前記可動部材に対する押下操作により、接離状態を切り替える際に、前記衝打部材は、前記第2付勢部材に付勢されて第2方向へ移動して、前記被衝打部材を衝打することを特徴とする。
また、前記スイッチ装置において、前記被衝打部材を第2方向へ向けて付勢する第3付勢部材と、前記被衝打部材の第2方向への移動を規制する規制部とを備え、前記被操作部は、外部からの非接触操作により、第1方向へ向かう力を受けるようにしてあり、前記被衝打部材は、他の部材と係合するカム部を有し、前記被操作部が、外部からの非接触操作により、第1方向へ向かう力を受けた場合に、第1方向へ向かうと共に、前記カム部が他の部材と係合することで、第1方向及び第2方向を回転軸として回転し、非接触操作の後に、前記第2付勢部材に付勢されて第2方向へ向かうと共に、前記カム部が他の部材と係合することで、第1方向及び第2方向を回転軸として回転するようにしてあり、前記第2付勢部材に付勢された第2方向への移動は、回転後の回転方向の位置に応じて前記規制部により規制されるようにしてあり、前記被衝打部材の回転軸方向の位置が、回転方向の位置に応じて前記規制部に規制されることにより、前記被衝打部材は、回転軸方向に沿って、配置位置を移動するように形成されていることを特徴とする。
また、前記スイッチ装置において、前記被操作部は、被操作用磁石を有することを特徴とする。
また、前記スイッチ装置において、前記可動部材は、前記衝打部材と係合する係合部材を備え、前記可動部材の第1方向への移動により、接離状態を切り替える際に、前記衝打部材は、前記可動部材が備える前記係合部材と係合して前記第2付勢部材からの付勢に抗し、更に付勢されて前記係合部材との係合が外れた場合に、前記第2付勢部材に付勢されて他の部材を衝打可能となることを特徴とする。
また、前記スイッチ装置において、前記衝打部材は、前記可動部材が第1方向へ移動した場合に、前記係合部材と当接する当接部を有し、前記係合部材は、可撓性を有し、前記衝打部材の当接部と当接し、押圧されて撓むことにより係合が外れることを特徴とする。
更に、本願記載のスイッチシステム(キースイッチ及び切替マグネット)は、前記スイッチ装置と、操作用磁石を有する操作装置とを備え、前記操作装置が有する操作用磁石は、前記スイッチ装置が備える被操作部の被操作用磁石に第1方向へ向かう力を生じさせることを特徴とする。
更に、本願記載のキー入力装置(キーボード等)は、配設されたキースイッチとして、前記スイッチ装置を備えることを特徴とする。
更に、本願記載のキー入力システム(キーボード等及び切替マグネット)は、複数のキースイッチが配設されたキー入力装置と、操作用磁石を有する操作装置とを備え、配設されたキースイッチとして、前記スイッチ装置を備え、前記操作装置が備える操作用磁石は、前記スイッチ装置が備える被操作部の被操作用磁石に第1方向へ向かう力を生じさせることを特徴とする。
本願記載のスイッチ装置、スイッチシステム、キー入力装置及びキー入力システムは、音の発生及び抑制の切替が可能である。
本発明に係るスイッチ装置、スイッチシステム、キー入力装置及びキー入力システムは、接離状態を切り替える際に衝打部材が衝打する対象又は対象の有無を切り替え可能である。衝打部材が衝打する対象又は対象の有無を切り替えることにより、音の発生及び抑制の切替が可能である等の優れた効果を奏する。
本願記載のキー入力システムの外観の一例を示す概略斜視図である。 本願記載のキー入力システムが備える切替マグネットの一例を示す概略断面斜視図である。 本願記載のキースイッチの外観の一例を示す概略斜視図である。 本願記載のキースイッチの外観の一例を示す概略斜視図である。 本願記載のキースイッチの一例を示す概略分解斜視図である。 本願記載のキースイッチの一例を示す概略断面図である。 本願記載のキースイッチの一例を示す概略断面斜視図である。 本願記載のキースイッチが備える被衝打部材及び係合部材の一例を示す概略断面斜視図である。 本願記載のキースイッチが備える被衝打部材の一部の一例を示す概略斜視図である。 本願記載のキースイッチが備える可動部材の一部の例を示す概略図である。 本願記載のキースイッチが備える可動部材の一部の例を示す概略図である。 本願記載のキースイッチに対する切替操作の一例を示す概略斜視図である。 本願記載のキースイッチの切替操作に関する機構の一例を概念的に示す概略模式図である。 本願記載のキースイッチの切替操作に関する機構の一例を概念的に示す概略模式図である。 本願記載のキースイッチの切替操作に関する機構の一例を概念的に示す概略模式図である。 本願記載のキースイッチの切替操作に関する機構の一例を概念的に示す概略模式図である。 本願記載のキースイッチの切替操作に関する機構の一例を概念的に示す概略模式図である。 本願記載のキースイッチが備える可動部材並びに可動部材が備える被衝打部材及び係合部材の一例を示す概略断面図である。 本願記載のキースイッチが備える可動部材並びに可動部材が備える被衝打部材及び係合部材の一例を示す概略断面図である。 本願記載のキースイッチの押下操作に関する機構の一例を示す概略断面図である。 本願記載のキースイッチの押下操作に関する機構の一例を示す概略断面図である。 本願記載のキースイッチの押下操作に関する機構の一例を示す概略断面図である。 本願記載のキースイッチの押下操作に関する機構の一例を示す概略断面図である。 本願記載のキースイッチが備える可動部材並びに可動部材が備える被衝打部材及び係合部材の一例を示す概略断面図である。 本願記載のキースイッチが備える可動部材並びに可動部材が備える被衝打部材及び係合部材の一例を示す概略断面図である。 本願記載のキースイッチが備える一部の部材の一例を示す概略断面図である。
<適用例>
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。本願記載のキー入力装置は、例えば、コンピュータ等の電子機器へ文字、数字及び記号の他、各種命令等のデータの入力に用いられるキーボード、更には、コンピュータ及びキーボードを一体化したノート型コンピュータ(以下、ノートPCという)等の装置に用いられる。以下では、このようなキーボード、ノートPC等のキー入力装置をキーボードKBとして示した図面を用いて実施形態を説明する。
<第1実施形態>
<キー入力システム>
図1は、本願記載のキー入力システムの外観の一例を示す概略斜視図である。本願記載のキー入力システムは、キーボードKB及びキーボードKBに対する非接触操作を行う操作装置として用いられる切替マグネット2を備えている。キーボードKBには、スイッチ装置として、文字キー、数字キー、その他ファンクションキー等の複数のキースイッチ1が並べて配列されている。なお、図1に例示したキーボードKBは、構造を簡略化して技術内容を容易に認識できることを目的として、同形状のキースイッチ1を並べて配列しているが、実装に際してはこのような形状に限るものではない。例えば、QWERTY配列のキーボードKBに適用して、文字キーのみを同形状とし、文字キーの周辺に配置されるエンターキー等の特定の機能を有するキースイッチ1は、文字キーと異なる形状に構成する等、適宜設計することが可能である。
図2は、本願記載のキー入力システムが備える切替マグネット2の一例を示す概略断面斜視図である。図1及び図2に示す切替マグネット2は、キーボードKBの設定を非接触で切替操作する装置である。切替マグネット2により切り替えられるキーボードKBの設定とは、キースイッチ1を押下した場合に生じる音、所謂クリック音の有無である。切替マグネット2は、片手の指で把持可能な程度の大きさの棒状をなしており、内部には永久磁石を用いた操作用磁石20が組み込まれている。操作用磁石20としては、決まった方向の磁界の発生が可能であれば、永久磁石に限らず、電磁石を用いることも可能である。操作用磁石20として電磁石を用いる場合、例えば、切替マグネット2に押ボタン等の操作部を設け、操作部を操作した時に磁界を発生させるように構成することで実現可能である。
<キースイッチ1>
次に、キーボードKBに配設されたキースイッチ1について説明する。本願記載のキーボードKBが備えるキースイッチ1は、様々な形態として実現することが可能であり、ここでは、その一部の形態を例示して説明する。
キースイッチ1の構造について説明する。図3A及び図3Bは、本願記載のキースイッチ1の外観の一例を示す概略斜視図である。図3Aは、キースイッチ1のキートップ12、並びにキーボードKB内に内蔵される基板3、及びキーボードKB内部を異物から保護する保護カバー4が取り付けられた状態を示しており、図3Bは、キートップ12、基板3及び保護カバー4が取り外された状態を示している。キースイッチ1は、キーボードKBに内蔵された基板3に固定される固定部材10と、使用者の押下操作により下方へ押し込まれる上下に移動可能な可動部材11とを備えている。可動部材11の上端には、使用者の押下操作を受け付ける被押下部材としてキートップ12が取り外し可能に取り付けられている。キートップ12及び可動部材11は、このような押下操作による押圧にて押下方向である下方(第1方向)へ移動し、押下操作による押圧から解放されると押下方向の反対方向である上方(第2方向)へ移動する。即ち、可動部材11は、キートップ12が押下操作による押圧を受けていない場合、移動範囲の上端(以下、上死点という)に位置し、押下操作を受けた場合、移動範囲の下端(以下、下死点という)まで移動する。そして、押圧から解放された場合、可動部材11は、後述する第1付勢部材13(図4等参照)により上方へ付勢されて、下死点から上死点まで移動する。
固定部材10は、略直方体状をなす筐体であり、上半体10aと下半体10bとを組み合わせて形成されている。固定部材10の上面には、可動部材11を挿嵌する略正方形状の挿嵌口100が開設されている。固定部材10の下面からは、キースイッチ1を基板3に固定する脚部101と、後述する接点部材14(図4等参照)の端子140とが突出している。
可動部材11は、略直方体状の外形をなしており、下部は固定部材10の挿嵌口100内に挿嵌されており、上部には、キートップ12を取り付ける取付部110が形成されている。
図3Aに示すように、キースイッチ1にキートップ12を取り付けた状態で、使用者はキーボードKBを操作可能となる。使用者がキーボードKBに配設されたキースイッチ1のキートップ12に触れ、キートップ12を押下する操作を行うことにより、キースイッチ1では、電気回路の接離状態が切り替わり、接離状態の切り替わりを検出したキーボードKBから、接続されているパーソナルコンピュータ等の電子機器へキースイッチ1毎のオン信号が出力される。また、キートップ12の押下を解除することにより、押下から開放されたキースイッチ1は、上昇して元の位置に復帰する。
キースイッチ1の内部構造について説明する。図4は、本願記載のキースイッチ1の一例を示す概略分解斜視図である。図5A及び図5Bは、本願記載のキースイッチ1の一例を示す概略断面図である。図5A及び図5Bは、図3Bに示すA-Bを通る垂直面で切断したキースイッチ1の断面であり、図5Aは断面方向からの視点で示し、図5Bは斜め上方向からの視点で示している。キースイッチ1は、前述の固定部材10、可動部材11及びキートップ12の他、第1付勢部材13、接点部材14、衝打部材15、第2付勢部材16、被衝打部材17、係合部材18等の各種部材を備えている。
固定部材10の内部には、底部の中央近傍に円筒状をなす第1筒状軸部102が突設されており、第1筒状軸部102の下部は円柱状に周囲に広がる台部103となっている。第1筒状軸部102は、円筒状をなす衝打部材15及び圧縮コイルバネ等の第2付勢部材16に挿通されている。衝打部材15は、第2付勢部材16により上方へ付勢されて可動部材11が備える被衝打部材17を衝打する機能を有している。衝打部材15の形状及び動作の詳細については後述する。第2付勢部材16の上端は、衝打部材15を上方へ付勢しており、下端は台部103上に取り付けられている。なお、第1筒状軸部102の内側の底部又はその下方の基板3には、光を発するLED(Light Emitting Diode)等の発光部(図示せず)が配設されている。発光部から発せられた下方からの光は、第1筒状軸部102内を通って上方のキートップ12を下方から照射する。台部103の周囲には、台部103から離隔した位置に、平面視円状をなす内壁が固定部材10の内底部から突出している。
固定部材10の台部103と内壁との間の内底部には、可動部材11を上方へ押圧する圧縮コイルバネ等の第1付勢部材13が取り付けられている。第1付勢部材13は、下端が固定部材10の内底面に取り付けられ、上端が可動部材11に取り付けられて、上端で可動部材11を上方へ押圧している。
固定部材10の内壁の外側には、電気的な接離状態を切り替えるスイッチとなる接点部材14が固定部材10の内底面に圧入により立設されている。立設された接点部材14は、固定部材10の下面から下方へ突出する2本の端子140を備えている。接点部材14には、可動部材11の移動に伴う押圧作用を受けて当該キースイッチ1に係る電気回路を開閉する接離部141が形成されている。接点部材14の接離部141は、接点部材14を構成する2枚の金属板により、接点部材14の側面を形成する固定片141aと、押圧により撓む可動片141bとが重畳するように構成されている。固定片141aは、可動片141bの外側に位置し、可動片141bは、固定片141aの内側に位置している。可動片141bは、移動する可動部材11の接点押圧突起112aに押圧されて、内側に撓むことで固定片141aと離隔し、押圧が解除されると元の形状に復帰して固定片141aと接触する。なお、固定片141a及び可動片141bの相対する面にはそれぞれ接点が突設されている。接点部材14を構成する2枚の金属板にて形成された固定片141a及び可動片141bの離隔/接触は、接点部材14の2本の端子140に接続される当該キースイッチ1に係る電気回路を開閉し、開閉に基づくオン信号がキーボードKBから電子機器へ出力される。
固定部材10の第1筒状軸部102が挿通する衝打部材15及び第2付勢部材16について説明する。衝打部材15は、略筒状をなし、内側の貫通孔には第1筒状軸部102が貫通している。衝打部材15は、第1筒状軸部102に沿って下方(第1方向)及び上方向(第2方向)へ移動可能である。衝打部材15の側面には、外側に向けて突出する一対の当接部150が、180度の間隔を開けて突設されている。衝打部材15の上面は、第1筒状軸部102が挿通する開口を有する上底面となっており、上底面に対して下方から第2付勢部材16が上方へ向けて付勢している。衝打部材15は、第2付勢部材16に付勢されて上方へ移動し、可動部材11が備える被衝打部材17を衝打する。
圧縮コイルバネ等の第2付勢部材16は、衝打部材15の内側に配置され、第1筒状軸部102が挿通している。第2付勢部材16は、下端が固定部材10の台部103上に取り付けられており、上端で衝打部材15の上底面を上方へ付勢している。
可動部材11の内部には、固定部材10側の衝打部材15による衝打の対象となる被衝打部材17を収容する収容空間が設けられている。収容空間は上面視で円状をなす上下に延びる空間であり、下方が開放されている。可動部材11の上面視で中央部分には、円筒状をなす第2筒状軸部111が下方へ向けて収容空間内に突設されている。第2筒状軸部111の内側は、発光部から発せられて第1筒状軸部102内の光路を通った下方からの光を上方へ通す光路となっている。第2筒状軸部111内の光路を通った光は、上方のキートップ12を下方から照射する。キートップ12の文字部分又は上面全体を半透明の材質で形成することにより、下方から照射された光にてキートップ12の文字部分又は上面全体が発光するという演出が行われる。なお、可動部材11の第2筒状軸部111及び固定部材10の第1筒状軸部102の内壁面は、反射率が高くなるように鏡面加工を施すことが望ましい。可動部材11の収容空間内には、第2筒状軸部111の周囲に、被衝打部材17と被衝打部材17に取り付けられた係合部材18とを収容しており、被衝打部材17及び係合部材18は、押下操作により移動する可動部材11と一体的に上下に移動する。被衝打部材17及び係合部材18の詳細については後述する。また、可動部材11において、収容空間の周囲の下面には、第1付勢部材13の上端が嵌め込まれる嵌合溝が略環状に凹設されている。更に、可動部材11の相対する一対の側面は、下方へ向けて延びた一対の押圧側壁112として形成されている。可動部材11の押圧側壁112の下端近傍には、接点部材14を押圧する接点押圧突起112aが内側へ向けて突設されている。
図6は、本願記載のキースイッチ1が備える被衝打部材17及び係合部材18の一例を示す概略断面斜視図である。図7は、本願記載のキースイッチ1が備える被衝打部材17の一部の一例を示す概略斜視図である。キースイッチ1が備える可動部材11の被衝打部材17は、可動部材11の収容空間の内壁に固定された環状をなす発音部材170と、発音部材170の内側に位置し、第2筒状軸部111が挿通された消音部材171と、圧縮コイルバネ等の第3付勢部材172とを備えている。図7は、被衝打部材17のうち、消音部材171を示している。
被衝打部材17の発音部材170は、上面視で環状をなし、径方向の断面が略長方形状をなす部材であり、硬質樹脂等の硬質材料から形成されている。発音部材170の上面には、周方向に傾斜する傾斜面を有する複数の下方係合突起1700が周方向に沿って等間隔に形成されている。発音部材170の下面において、衝打部材15に衝打される部位は、硬質の剛性部1701として衝打部材15と対向するように形成されており、衝打部材15の衝打により衝打音が発生する。発音部材170の下部において、剛性部1701の周囲の衝打を受けない部位には、下方へ向けて延びる係合部材18が取り付けられている。また、発音部材170の内壁面には、第3付勢部材172の下端を載置する載置台1702が内側へ向けて突出するように形成されている。
被衝打部材17に取り付けられた係合部材18は、可撓性材料を用いて形成されており、発音部材170の下面の縁部から下方へ向けて延びている。係合部材18の下部は、衝打部材15側へ屈曲した押圧部180となっている。係合部材18の押圧部180は、衝打部材15の当接部150と当接し、当接した状態で当接部150を押圧する。そして、係合部材18は、当接部150からの反力により、撓むようになっている。
被衝打部材17の消音部材171は、略円筒形状を2段に積み重ねた形状をなしており、上段の外径が下段の外径より長い形状に形成されている。2段の円筒状をなす消音部材171には、第2筒状軸部111が挿嵌するようになっている。消音部材171は、上下に延びる第2筒状軸部111を軸として回動可能であり、また、第2筒状軸部111に案内されて上下に移動可能である。なお、消音部材171の上下の移動範囲は、可動部材11の内天面から発音部材170の上面までである。
消音部材171の下端には、軟質ゴム、低反発性樹脂等の弾性部1710が、衝打部材15と対向するように形成されている。弾性部1710は、衝打部材15に衝打される部位であるが、衝打部材15に衝打されても、衝打の衝撃を吸収するため、衝打による音の発生が抑制される。
消音部材171の上段の円筒の内側には、切替マグネット2からの非接触操作を受ける被操作部として、永久磁石である環状マグネットを用いた被操作用磁石1711が嵌め込まれている。なお、被操作用磁石1711は、切替マグネット2からの磁界により斥力を受ける向きに嵌め込まれている。消音部材171の上段の外側には、外側へ向けて突出するカム突起1712が突設されている。カム突起1712は、上側及び下側がそれぞれテーパー状の斜面として形成されたカム面となっている。カム突起1712の下側のカム面が、発音部材170の下方係合突起1700と係合することにより、消音部材171は回転カムとして機能する。また、カム突起1712の上側のカム面が、可動部材11の内天面に形成された上方係合突起113(図8A、図8B等参照)と係合することにより、消音部材171は回転カムとして機能する。更に、消音部材171の上面には、複数の規制突起1713が突出している。規制突起1713は、可動部材11の内天面に当接し、第3付勢部材172にて上方へ付勢される消音部材171の上昇を規制する。
図8A及び図8Bは、本願記載のキースイッチ1が備える可動部材11の一部の例を示す概略図である。図8A及び図8Bは、可動部材11から消音部材171等の部材を外して内天面を視認可能にした図である。図8Aは、下方からの視点で示す概略底面図であり、図8Bは、斜め下方からの視点で示す断面斜視図である。可動部材11の内天面は、可動部材11内部の円筒状の壁面に囲まれ、中心となる第2筒状軸部111の周囲に形成された環状の面である。可動部材11の内天面のうちで、外側には、周方向に傾斜する傾斜面を有する複数の上方係合突起113が周方向に沿って等間隔に形成されており、上方係合突起113は、消音部材171のカム突起1712の上側のカム面と係合する。可動部材11の内天面のうちで、上方係合突起113の内周側には、消音部材171の規制突起1713が遊びをもって嵌まり込む受け穴114が周方向に沿って等間隔に複数凹設されている。可動部材11の内天面において、上方係合突起113の数は、受け穴114の2倍である。可動部材11の内天面において、上方係合突起113と受け穴114との配置は、径方向で重ならないように互い違いに配置されている。ただし、上方係合突起113の数は、受け穴114の数の2倍であるため、上方係合突起113間で、受け穴114が形成されている位置と、形成されていない位置とがある。
図6及び図7に戻り、可動部材11の消音部材171の下段の周囲には、消音部材171を巻回するように、圧縮コイルバネ等の第3付勢部材172が配置されている。第3付勢部材172の下端は、発音部材170の内壁面に形成された載置台1702上に載置されており、第3付勢部材172の上端は、消音部材171の上段を下方から押圧している。
以上のように構成された被衝打部材17は、可動部材11内で固定された発音部材170に対して、消音部材171が相対的に移動可能である。即ち、可動部材11が備える発音部材170の剛性部1701に対して、可動部材11が備える消音部材171の弾性部1710は、相対的に押圧方向である下方(第1方向)及び押圧方向の反対方向である上方(第2方向)へ移動可能である。剛性部1701に対する相対位置を変更可能な弾性部1710が、剛性部1701より下方に位置する場合、衝打部材15は、被衝打部材17の弾性部1710を衝打する。また、弾性部1710が剛性部1701より上方に位置する場合、衝打部材15は、被衝打部材17の剛性部1701を衝打する。衝打部材15が弾性部1710を衝打した場合、衝打時の衝撃が弾性部1710に吸収されるため、衝打による音の発生は抑制される。衝打部材15が剛性部1701を衝打した場合、衝打時の衝撃による音が発生する。なお、衝打の対象の名称を剛性部1701及び弾性部1710として説明しているが、これらの名称はそれぞれの部位の相対的な意味であり、衝打した場合に振動による音が発生し易い方を剛性部1701とし、衝打の衝撃を吸収して音が発生し難い方を弾性部1710と称したものである。従って、剛性部1701及び弾性部1710は、これらの部位の材料、構造、形状、特性等の構成を絶対的に限定するものではない。
<動作>
次に、本願記載のスイッチ装置の動作について説明する。先ず、切替操作の際の動作について説明する。図9は、本願記載のキースイッチ1に対する切替操作の一例を示す概略斜視図である。図9は、切替マグネット2により、キースイッチ1に対して非接触で切替操作(非接触操作)を行っている状況を示している。キースイッチ1に対して上方から切替マグネット2を近付けることにより、キースイッチ1の押下操作の際における音の発生及び抑制を切り替えることができる。
図10A乃至図10Eは、本願記載のキースイッチ1の切替操作に関する機構の一例を概念的に示す概略模式図である。図11A及び図11Bは、本願記載のキースイッチ1が備える可動部材11並びに可動部材11が備える被衝打部材17及び係合部材18の一例を示す概略断面図である。図10A乃至図10Eは、キースイッチ1の可動部材11の内天面に凹設された上方係合突起113及び受け穴114、発音部材170の下方係合突起1700、並びに消音部材171のカム突起1712及び規制突起1713の配置を2次元平面上に展開した模式図として示している。
図10Aは、切替マグネット2を近付けた非接触操作が行われていない状況を示している。切替マグネット2が近付けられていない場合、消音部材171は、第3付勢部材172により上方へ付勢されている。図10Aに示す状態は、消音部材171の上面に形成された規制突起1713が、可動部材11の内天面に凹設された受け穴114に嵌まり込んだ状態を示している。図10Aに示す状態では、第3付勢部材172により、消音部材171が可動部材11の内天面に当接するまで上昇している。図11Aは、図10Aに示す状態における各種部材の位置関係を断面図として示している。図10A及び図11Aに示す状態において、被衝打部材17では、発音部材170の剛性部1701の下端より、消音部材171の弾性部1710の下端が上方に位置する状態となる。剛性部1701より、消音部材171が上方に位置するため、衝打部材15は、被衝打部材17の剛性部1701を下方から衝打することになり、衝打の際に音が発生する。
図10Bは、図10Aに示す状態から切替マグネット2を近付けて非接触操作を行っている状況を示している。切替マグネット2の操作用磁石20にて発生する磁界により、消音部材171の被操作用磁石1711は、下方へ向かう斥力を受ける。被操作用磁石1711が受ける斥力は、第3付勢部材172を圧縮する程度に強いため、被操作用磁石1711を嵌め込まれた消音部材171は、下方へ移動する。消音部材171が下方へ移動する際に、消音部材171のカム突起1712の下側のカム面が、発音部材170の下方係合突起1700と係合することにより、消音部材171は下方への移動に伴い上下方向を回転軸として周方向に回転する。消音部材171の回転は、上面視で左回り(反時計回り)方向であり、図10Bに示す概略模式図では、消音部材171は、向かって右方向に移動する。
図10Cは、図10Bに示す状態から切替マグネット2を離した状況を示している。切替マグネット2を離すことにより、操作用磁石20からの斥力が消え、消音部材171は、第3付勢部材172に付勢されて上方へ移動する。消音部材171が上方へ移動する際に、消音部材171のカム突起1712の上側のカム面が、可動部材11の内天面の上方係合突起113と係合することにより、消音部材171は上方への移動に伴い上下方向を回転軸として周方向に回転する。消音部材171の回転は、上面視で左回り方向であり、図10Cに示す概略模式図では、向かって右方向に移動する。図10Cに示す状況において、可動部材11の内天面で、消音部材171の規制突起1713が対応する位置には、受け穴114が凹設されていないため、規制突起1713は可動部材11の内天面に当接し、上方への移動が規制される。図11Bは、図10Cに示す状態における各種部材の位置関係を断面図として示している。図10C及び図11Bに示す状態において、被衝打部材17では、発音部材170の剛性部1701の下端より、消音部材171の弾性部1710の下端が下方に位置する状態となる。剛性部1701より、消音部材171が下方に位置するため、衝打部材15は、被衝打部材17の弾性部1710を下方から衝打することになり、衝打の際に発生する音が抑制される。
図10Dは、図10Cに示す状態から切替マグネット2を近付けて非接触操作を行っている状況を示している。切替マグネット2の操作用磁石20にて発生する磁界により、消音部材171の被操作用磁石1711は下方へ向かう斥力を受け、消音部材171は下方へ移動する。消音部材171が下方へ移動する際に、消音部材171のカム突起1712の下側のカム面が、発音部材170の下方係合突起1700と係合することにより、消音部材171は下方への移動に伴い上下方向を回転軸として周方向に回転する。消音部材171の回転は、上面視で左回り方向であり、図10Dに示す概略模式図では、消音部材171は、向かって右方向に移動する。
図10Eは、図10Dに示す状態から切替マグネット2を離した状況を示している。切替マグネット2を離すことにより、操作用磁石20からの斥力が消え、消音部材171は、第3付勢部材172に付勢されて上方へ移動する。消音部材171が上方へ移動する際に、消音部材171のカム突起1712の上側のカム面が、可動部材11の内天面の上方係合突起113と係合することにより、消音部材171は上方への移動に伴い上下方向を回転軸として周方向に回転する。消音部材171の回転は、上面視で左回り方向であり、図10Eに示す概略模式図では、向かって右方向に移動する。図10Eに示す状況において、可動部材11の内天面で、消音部材171の規制突起1713が対応する位置には、受け穴114が凹設されているため、規制突起1713は受け穴114に嵌まり込む。図10Eに示す状態は、図10A及び図11Aに示す状態と同様に、被衝打部材17では、発音部材170の剛性部1701の下端より、消音部材171の弾性部1710の下端が上方に位置する状態となり、衝打部材15は、被衝打部材17の剛性部1701を下方から衝打して、衝打の際に音が発生する。
以上のように、本願記載のキースイッチ1では、切替マグネット2を近付けるという簡単な操作を行うことにより、キースイッチ1の押下操作の際における音の発生及び抑制を切り替えることが可能となる。
次に、本願記載のスイッチ装置の押下操作の際の動作について説明する。図12A乃至図12Dは、本願記載のキースイッチ1の押下操作に関する機構の一例を示す概略断面図である。図12A乃至図12Dでは、押下操作に関する機構として、可動部材11が備える被衝打部材17の一部及び係合部材18、並びに固定部材10側の衝打部材15及び第2付勢部材16等の部材を抜き出した断面図として示している。
図12Aは、キースイッチ1のキートップ12が押下されていない状態を示している。キートップ12が押下されていない場合、第1付勢部材13からの付勢を受けて可動部材11は上死点に位置している。図12Aに示す状態において、被衝打部材17に取り付けられた係合部材18の押圧部180は、衝打部材15の当接部150より上方に位置している。
図12Bは、図12Aに示す状態からキートップ12が押下され、可動部材11が下方へ押圧された状態を示している。図12Bに示すように、可動部材11が下方へ押圧されることにより、可動部材11と一体的に移動する係合部材18が下方へ移動し、係合部材18の押圧部180が、衝打部材15の当接部150に上方から当接する。
図12Cは、図12Bに示す状態から更にキートップ12が押下され、可動部材11が下方へ押圧された状態を示している。図12Bに示す状態からキートップ12が更に押圧されることにより、係合部材18の押圧部180が、衝打部材15の当接部150に当接した状態で、第2付勢部材16の付勢力に抗して衝打部材15を下方へ押圧する。押圧された衝打部材15は、図12Cに示すように固定部材10の内底面に当接するまで下方へ移動する。
図12Dは、図12Cに示す状態から更にキートップ12が押下され、可動部材11が下死点まで下がった状態を示している。図12Cに示す状態からキートップ12が更に押圧されることにより、係合部材18が外側へ撓む。係合部材18が撓むと、係合部材18の押圧部180と衝打部材15の当接部150との係合が外れ、衝打部材15は、第2付勢部材16に付勢されて上方へ勢いよく移動し、被衝打部材17の下端を衝打する。図12Dは、衝打部材15が被衝打部材17を衝打した状態を示している。この時、被衝打部材17の弾性部1710と剛性部1701とのいずれが下方に位置しているかにより、衝打音の発生の有無が決定する。
なお、図12A乃至図12Dでは示されていないが、図12Cから図12Dへ遷移する際に、可動部材11の押圧側壁112に突設された接点押圧突起112aが、接点部材14の可動片141bを押圧し、接点部材14の接離状態が切り替わる。接点部材14の接離状態が切り替わることにより、当該キースイッチ1が押下されたことを示すオン信号がキーボードKBから電子機器へ出力される。
以上のように、本願記載の第1実施形態に係るキースイッチ1は、使用者の押下操作に伴う可動部材11の押下方向への移動により、接点部材14の接離状態を切り替える際に、衝打部材15が被衝打部材17を衝打する。衝打部材15が被衝打部材17の剛性部1701を衝打した場合、衝打に伴う音が発生し、衝打部材15が被衝打部材17の弾性部1710を衝打した場合、衝打に伴う音の発生を抑制する。衝打の対象となる剛性部1701及び弾性部1710の切替は、切替マグネット2を近付けることにより、弾性部1710を備える消音部材171を相対的に移動させることで行うことができる。このような構成により、使用者は、衝打に伴い発生する音をクリック音として認識することが可能である。また、音の発生が好ましくない状況下においては、切替マグネット2を近付けるという簡単な操作により音の発生を抑制することが可能である。
<第2実施形態>
第2実施形態は、第1実施形態において、衝打部材15が、被衝打部材17の発音部材170及び消音部材171のいずれを衝打するかで音の発生及び抑制を切り替えるのではなく、衝打部材15が、被衝打部材17を衝打するか否かにより、音の発生及び抑制を切り替える形態である。なお、以降の説明において、第1実施形態と同様の構成については、第1実施形態と同様の符号を付し、詳細な説明を省略する。
図13A及び図13Bは、本願記載のキースイッチ1が備える可動部材11並びに可動部材11が備える被衝打部材17及び係合部材18の一例を示す概略断面図である。第2実施形態における可動部材11は、第1実施形態と同様に被衝打部材17を備えている。被衝打部材17は、支持部173と、移動部174とを備えている。支持部173は、第1実施形態における発音部材170と実質的に同様であり、下方係合突起1700及び載置台1702を備えており、移動部174を相対的に上下に移動可能に支持している。ただし、支持部173は、衝打部材15の衝打対象とはならない。
移動部174は、第1実施形態における消音部材171と形状については略同様であるが、全体が硬質樹脂等の硬質材料を用いて形成されており、下端部分は、硬質材料を用いて形成された剛性部1740となっている。
図13A及び図13Bは、支持部173に対して、剛性部1740が相対的に移動した状態を示している。被衝打部材17は、図13Aに示すように、上方に配置された状態から、図13Bに示すように、下方に配置された状態まで配置位置を移動可能である。
図14は、本願記載のキースイッチ1が備える一部の部材の一例を示す概略断面図である。図14では、本願記載のキースイッチ1が備える機構として、可動部材11が備える被衝打部材17の一部及び係合部材18、並びに固定部材10側の衝打部材15及び第2付勢部材16等の部材を抜き出した断面図として示している。図14は、可動部材11が下死点まで下がった状態を示しており、衝打部材15が第2付勢部材16に付勢されて上方へ移動し、移動範囲の上限まで上がった状態を示している。衝打部材15が移動範囲の上限に位置する場合、衝打部材15の先端は、被衝打部材17の支持部173の下端より下方に位置している。従って、図13Aに示すように、被衝打部材17の移動部174が上方に位置する場合、衝打部材15は、被衝打部材17に当たることはないが、図13Bに示すように、被衝打部材17の移動部174が下方に位置する場合、衝打部材15は、被衝打部材17を衝打可能となる。
以上のように構成された本願記載のキースイッチ1では、図13Aに示すように、被衝打部材17の移動部174が上方に位置する場合、被衝打部材17の移動部174の配置位置は、衝打部材15の移動範囲の上端から外れることになる。図13Aに示すように、被衝打部材17が、衝打部材15の移動範囲外に位置する場合、衝打部材15は、上方へ移動したときであっても、衝打対象がなくなるので、衝打による音が発生せず、音の発生が抑制されることになる。
また、図13Bに示すように、被衝打部材17の移動部174が下方に位置する場合、被衝打部材17の移動部174の配置位置は、衝打部材15の移動範囲内に位置することになる。被衝打部材17が、衝打部材15の移動範囲内に位置する場合、衝打部材15が、第2部付勢部材に付勢されて上方へ移動したときに、被衝打部材17の下端の剛性部1740を衝打する。衝打部材15が被衝打部材17の剛性部1740を衝打することにより、衝打の際に音が発生する。
なお、被衝打部材17の移動部174を上下させるためのカム構造等の構成は、第1実施形態と同様であるので、第1実施形態を参照するものとし、詳細な説明を省略する。
以上のように、本願記載の第2実施形態に係るキースイッチ1は、使用者の押下操作に伴う可動部材11の押下方向への移動により、接点部材14の接離状態を切り替える際に、衝打部材15が上方へ移動する。衝打部材15が上方へ移動した場合で、被衝打部材17の配置位置が衝打部材15の移動範囲内に位置しているとき、衝打部材15は、被衝打部材17を衝打して音が発生する。衝打部材15が上方へ移動した場合で、被衝打部材17の配置位置が衝打部材15の移動範囲外に位置しているとき、衝打部材15は、衝打対象がないため、音の発生は抑制される。衝打対象の有無の切替は、切替マグネット2を近付けることにより、被衝打部材17の移動部174を、支持部173に対して相対的に移動させることで行うことができる。このような構成により、使用者は、衝打に伴い発生する音をクリック音として認識することが可能である。また、音の発生が好ましくない状況下においては、切替マグネット2を近付けるという簡単な操作により音の発生を抑制することが可能である。
本発明は、以上説明した実施形態に限定されるものではなく、他の様々な形態で実施することが可能である。そのため、上述した実施形態はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。本発明の技術範囲は、請求の範囲によって説明するものであって、明細書本文には何ら拘束されない。更に、請求の範囲の均等範囲に属する変形及び変更は、全て本発明の範囲内のものである。
例えば、前記実施形態では、切替マグネット2が備える操作用磁石20からの斥力により、消音部材171を移動させ、音の発生の有無を切り替える構成を示したが、本発明はこれに限るものではない。例えば、下方から異なる極となる磁石を近付けて、磁石の引力により、消音部材171を移動させ、音の発生の有無を切り替えるようにしてもよく、更には、ピン状の突起物を消音部材171に接触させて押し込む等、物理的な接触操作により切り替えるようにしてもよい。
また、前記実施形態に示すカム構造は、一例であり、消音部材171が上下動に伴い、周方向に回転し、消音部材171の上下方向の相対的な位置を変更するのであれば、様々なカム構造、更には、カム以外のリンク、ギア等の機構を用いて形成してもよい。また、その場合、回転方向も一方向に限る必要はない。更に、消音部材171の上下方向の相対的な位置を変更することができるのであれば、必ずしも周方向への回転を必要としない。このようにカム構造のみをとっても自由に構成することが可能であるため、消音部材171のカム突起1711が係合する相手は様々な部材の様々な位置に形成することが可能である。また、カム構造だけに限らず、消音部材171の動作に関する機構として、前記実施形態では、消音部材171の上昇を規制する規制部として、消音部材171が、規制突起1713を有する形態を示したが、本発明はこのような形態に限るものではない。例えば、可動部材11の内底面側に規制部を形成する等、適宜設計することが可能である。
また、前記実施形態では、剛性部1701に対して、弾性部1710が相対的に移動する形態を示したが、本発明はこのような形態に限るものではない。例えば、剛性部1701が相対的に移動してもよく、更には、剛性部1701及び弾性部1720が相互に移動するようにする等、様々な形態に展開することが可能である。
また、前記実施形態では、一つの係合部材18が消音部材171の一方から当接する形態を示したが、複数の係合部材18を設け、消音部材171に対して様々な方向から当接する形態に展開し、操作を安定させるように構成することも可能である。
また、前記実施形態では、第1付勢部材13、第2付勢部材16及び第3付勢部材172として、圧縮コイルバネを用いる形態を示したが、本発明はこれに限らず、付勢力を有する部材であれば、板バネ、弾性ゴム等の他の部材を用いて構成することも可能である。
更に、例えば、前記実施形態では、キーボードKB等の主として文字を入力するキー入力装置に適用する形態を示したが、本発明はこれに限るものではない。例えば、テンキー等の数字キー専用のキー入力装置、その他、コンピュータ以外の電子機器、例えば、ゲーム専用機に対して用いられる各種スイッチ等の様々なキー入力装置に適用することが可能である。また、キーボードKBとコンピュータとが一体化したノートPCに適用することも可能である。更に、複数のキースイッチ1が配設されたキーボードKBのようなキー入力装置と切替マグネット2を備えるキー入力システムだけではなく、一つのキースイッチ1と、切替マグネット2とを備えるスイッチシステムとして構成することも可能である。
KB キーボード(キー入力装置)
1 キースイッチ(スイッチ装置)
10 固定部材
11 可動部材
113 上方係合突起
114 受け穴
13 第1付勢部材
14 接点部材
15 衝打部材
150 当接部
16 第2付勢部材
17 被衝打部材
170 発音部材
1700 下方係合突起
1701 剛性部
171 消音部材
1710 弾性部
1711 被操作用磁石(被操作部)
1712 カム突起
1713 規制突起(規制部)
172 第3付勢部材
173 支持部
174 移動部
1740 剛性部
18 係合部材
180 押圧部
2 切替マグネット(操作装置)
20 操作用磁石

Claims (14)

  1. 固定部材と、押下操作を受けて前記固定部材に対して押下方向である第1方向へ移動する可動部材と、前記可動部材を第1方向の反対方向である第2方向へ付勢する第1付勢部材と、前記可動部材が第1方向へ移動する過程で電気的な接離状態を切り替える接点部材とを備えるスイッチ装置であって、
    第1方向及び第2方向へ移動可能で、他の部材を衝打する衝打部材と、
    前記衝打部材を第2方向へ付勢する第2付勢部材と、
    前記衝打部材の衝打対象となる剛性部及び弾性部と
    を備え、
    前記可動部材に対する押下操作により、接離状態を切り替える際に、前記衝打部材は、前記第2付勢部材に付勢されて前記剛性部又は前記弾性部を衝打するようにしてあり、
    前記衝打部材による衝打対象は、切替可能である
    ことを特徴とするスイッチ装置。
  2. 固定部材と、押下操作を受けて前記固定部材に対して押下方向である第1方向へ移動する可動部材と、前記可動部材を第1方向の反対方向である第2方向へ付勢する第1付勢部材と、前記可動部材が第1方向へ移動する過程で電気的な接離状態を切り替える接点部材とを備えるスイッチ装置であって、
    第1方向及び第2方向へ移動可能で、他の部材を衝打する衝打部材と、
    前記衝打部材を第2方向へ付勢する第2付勢部材と
    を備え、
    前記可動部材は、
    剛性部と、
    前記剛性部に対する相対位置を移動可能な弾性部と
    を備え、
    前記可動部材に対する押下操作により、接離状態を切り替える際に、前記衝打部材は、前記第2付勢部材に付勢されて前記弾性部又は前記剛性部を衝打するようにしてあり、
    前記弾性部の相対位置を移動させることにより、前記衝打部材による衝打対象を前記剛性部又は前記弾性部に切替可能である
    ことを特徴とするスイッチ装置。
  3. 固定部材と、押下操作を受けて前記固定部材に対して押下方向である第1方向へ移動する可動部材と、前記可動部材を第1方向の反対方向である第2方向へ付勢する第1付勢部材と、前記可動部材が第1方向へ移動する過程で電気的な接離状態を切り替える接点部材とを備えるスイッチ装置であって、
    第1方向及び第2方向へ移動可能で、他の部材を衝打する衝打部材と、
    前記衝打部材を第2方向へ付勢する第2付勢部材と
    を備え、
    前記可動部材は、
    前記衝打部材の衝打を受ける被衝打部材を備え、
    前記被衝打部材は、
    前記衝打部材と対向するように形成された剛性部と、
    前記剛性部に対する相対位置を移動可能な消音部材と
    を備え、
    前記消音部材は、
    前記衝打部材と対向するように形成された弾性部と、
    外部からの非接触操作を受ける被操作部と
    を備え、
    前記可動部材に対する押下操作により、接離状態を切り替える際に、前記衝打部材は、前記第2付勢部材に付勢されて前記被衝打部材を衝打するようにしてあり、
    前記消音部材は、前記被操作部が外部から非接触操作を受けた場合に、相対位置を移動するようにしてあり、
    前記消音部材の前記弾性部が、前記剛性部より第1方向側に位置するとき、前記衝打部材は、前記被衝打部材が備える前記消音部材の前記弾性部を衝打し、
    前記消音部材の前記弾性部が、前記剛性部より第2方向側に位置するとき、前記衝打部材は、前記被衝打部材が備える前記剛性部を衝打する
    ことを特徴とするスイッチ装置。
  4. 請求項3に記載のスイッチ装置であって、
    前記消音部材は、
    他の部材と係合するカム部を有し、
    前記被操作部が、外部からの非接触操作を受けた場合に、前記カム部が他の部材と係合することで、第1方向及び第2方向を回転軸として回転し、回転により他の部材との係合関係を変化させて、回転軸方向に沿って、前記剛性部に対する相対位置を移動するように形成されている
    ことを特徴とするスイッチ装置。
  5. 請求項3に記載のスイッチ装置であって、
    前記消音部材を第2方向へ向けて付勢する第3付勢部材と、
    前記消音部材の第2方向への移動を、前記消音部材の位置に応じて規制する規制部と
    を備え、
    前記被操作部は、外部からの非接触操作により、第1方向へ向かう力を受けるようにしてあり、
    前記消音部材は、
    他の部材と係合するカム部を有し、
    前記被操作部が、外部からの非接触操作により、第1方向へ向かう力を受けた場合に、第1方向へ向かうと共に、前記カム部が他の部材と係合することで、第1方向及び第2方向を回転軸として回転し、非接触操作の後に、前記第2付勢部材に付勢されて第2方向へ向かうと共に、前記カム部が他の部材と係合することで、第1方向及び第2方向を回転軸として回転するようにしてあり、
    前記第2付勢部材に付勢された第2方向への移動は、回転後の回転方向の位置に応じて前記規制部により規制されるようにしてあり、
    前記消音部材の回転軸方向の位置が、回転方向の位置に応じて前記規制部に規制されることにより、前記消音部材は、回転軸方向に沿って、前記剛性部に対する相対位置を移動するように形成されている
    ことを特徴とするスイッチ装置。
  6. 固定部材と、押下操作を受けて前記固定部材に対して押下方向である第1方向へ移動する可動部材と、前記可動部材を第1方向の反対方向である第2方向へ付勢する第1付勢部材と、前記可動部材が第1方向へ移動する過程で電気的な接離状態を切り替える接点部材とを備えるスイッチ装置であって、
    第1方向及び第2方向へ移動可能で、他の部材を衝打可能な衝打部材と、
    前記衝打部材を第2方向へ付勢する第2付勢部材と、
    前記衝打部材の衝打対象となり得る被衝打部材と
    を備え、
    前記被衝打部材は、
    配置位置を前記衝打部材の移動範囲内又は移動範囲外に切替可能であり、
    前記衝打部材は、
    前記可動部材に対する押下操作により、接離状態を切り替える際に、前記衝打部材は、前記第2付勢部材に付勢されて第2方向へ移動するようにしてあり、前記被衝打部材の配置位置が移動範囲内である場合に、前記被衝打部材を衝打する
    ことを特徴とするスイッチ装置。
  7. 固定部材と、押下操作を受けて前記固定部材に対して押下方向である第1方向へ移動する可動部材と、前記可動部材を第1方向の反対方向である第2方向へ付勢する第1付勢部材と、前記可動部材が第1方向へ移動する過程で電気的な接離状態を切り替える接点部材とを備えるスイッチ装置であって、
    第1方向及び第2方向へ移動可能で、他の部材を衝打可能な衝打部材と、
    前記衝打部材を第2方向へ付勢する第2付勢部材と、
    を備え、
    前記可動部材は、
    前記衝打部材の衝打対象となり得る被衝打部材を備え、
    前記被衝打部材は、
    外部からの非接触操作を受ける被操作部を備え、
    前記被操作部が外部から非接触操作を受けた場合に、配置位置を前記衝打部材の移動範囲内又は移動範囲外に切り替えるようにしてあり、
    前記被衝打部材が、前記衝打部材の移動範囲内に位置するとき、前記可動部材に対する押下操作により、接離状態を切り替える際に、前記衝打部材は、前記第2付勢部材に付勢されて第2方向へ移動して、前記被衝打部材を衝打する
    ことを特徴とするスイッチ装置。
  8. 請求項7に記載のスイッチ装置であって、
    前記被衝打部材を第2方向へ向けて付勢する第3付勢部材と、
    前記被衝打部材の第2方向への移動を規制する規制部と
    を備え、
    前記被操作部は、外部からの非接触操作により、第1方向へ向かう力を受けるようにしてあり、
    前記被衝打部材は、
    他の部材と係合するカム部を有し、
    前記被操作部が、外部からの非接触操作により、第1方向へ向かう力を受けた場合に、第1方向へ向かうと共に、前記カム部が他の部材と係合することで、第1方向及び第2方向を回転軸として回転し、非接触操作の後に、前記第2付勢部材に付勢されて第2方向へ向かうと共に、前記カム部が他の部材と係合することで、第1方向及び第2方向を回転軸として回転するようにしてあり、
    前記第2付勢部材に付勢された第2方向への移動は、回転後の回転方向の位置に応じて前記規制部により規制されるようにしてあり、
    前記被衝打部材の回転軸方向の位置が、回転方向の位置に応じて前記規制部に規制されることにより、前記被衝打部材は、回転軸方向に沿って、配置位置を移動するように形成されている
    ことを特徴とするスイッチ装置。
  9. 請求項3乃至請求項5、並びに請求項7及び請求項8のいずれか1項に記載のスイッチ装置であって、
    前記被操作部は、被操作用磁石を有する
    ことを特徴とするスイッチ装置。
  10. 請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載のスイッチ装置であって、
    前記可動部材は、前記衝打部材と係合する係合部材を備え、
    前記可動部材の第1方向への移動により、接離状態を切り替える際に、前記衝打部材は、
    前記可動部材が備える前記係合部材と係合して前記第2付勢部材からの付勢に抗し、更に付勢されて前記係合部材との係合が外れた場合に、前記第2付勢部材に付勢されて他の部材を衝打可能となる
    ことを特徴とするスイッチ装置。
  11. 請求項10に記載のスイッチ装置であって、
    前記衝打部材は、前記可動部材が第1方向へ移動した場合に、前記係合部材と当接する当接部を有し、
    前記係合部材は、
    可撓性を有し、
    前記衝打部材の当接部と当接し、押圧されて撓むことにより係合が外れる
    ことを特徴とするスイッチ装置。
  12. 請求項9に記載のスイッチ装置と、
    操作用磁石を有する操作装置とを
    備え、
    前記操作装置が有する操作用磁石は、前記スイッチ装置が備える被操作部の被操作用磁石に第1方向へ向かう力を生じさせる
    ことを特徴とするスイッチシステム。
  13. 複数のキースイッチが配設されたキー入力装置であって、
    配設されたキースイッチとして、請求項1乃至請求項11のいずれか1項に記載のスイッチ装置を備える
    ことを特徴とするキー入力装置。
  14. 複数のキースイッチが配設されたキー入力装置と、
    操作用磁石を有する操作装置と
    を備え、
    配設されたキースイッチとして、請求項9に記載のスイッチ装置を備え、
    前記操作装置が備える操作用磁石は、前記スイッチ装置が備える被操作部の被操作用磁石に第1方向へ向かう力を生じさせる
    ことを特徴とするキー入力システム。
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