JP7003816B2 - 周波数分離機能付きヒューズ - Google Patents

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Description

本発明は、例えば、電源線や通信線等のケーブルに侵入した雷サージ電流のような高周波電流を分離するための周波数分離機能付きヒューズに関する。
従来、電気・電子機器を雷サージ電流のような高周波電流から保護するため、避雷素子(SPD;Surge Protective Device)を用いて、ケーブルに侵入した雷サージを、接地線や他のケーブルにバイパスし、その機器を保護する方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、電気・電子機器の漏電や短絡事故により、ケーブルに、低周波の異常電流(漏電電流や地絡電流等)が流れた場合の感電あるいは焼損事故対策として、機器の内部回路にヒューズを実装する方法が知られている。この方法によれば、溶断電流量を超える電流が流れた場合、ヒューズ内部が溶断し、異常電流の侵入を遮断することができる。
このように、SPDや、ヒューズによって、電気・電子機器を、安全に使用することが可能となる。
特開2016-163523号公報
しかしながら、このような従来の方法では、以下のような問題がある。
SPDは、一定以上の雷サージが侵入すると動作(導通)し、雷サージが通過すると回復(絶縁)する素子であり、ヒューズは、一定以上の電流が流れると溶断し、電流を遮断する素子である。
しかしながら、ヒューズは、異常電流だけでなく、雷サージ電流によっても溶断することがある。ヒューズはSPDとは異なり、一度動作(溶断)すると回復しない。
ヒューズが溶断すると、その電気・電子機器は使用できなくなる場合が多い。そのため、電気・電子機器に雷サージが侵入する頻度が高い多雷地域では、落雷が発生する度にヒューズが溶断し、頻繁に機器が使用不能になってしまう。
そこで、雷サージ電流によってヒューズが溶断しないように、ヒューズが溶断する電流値を上げることが考えられる。しかしながら、ヒューズが溶断する電流値を上げると、ヒューズは、異常電流に対しても溶断しにくくなるために、機器に異常電流が侵入する可能性も高くなるという問題がある。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、雷サージ電流で溶断せず、異常電流で溶断する周波数分離機能付きヒューズを提供することを目的とする。
上記目的を達成するためのこの発明の第1の観点の周波数分離機能付きヒューズは、予め決定された電流量を超えない通常電流、前記予め決定された電流量を超える異常電流、および雷サージ電流の入力端子となる入力ポート部と、前記通常電流、前記異常電流、および前記雷サージ電流の出力端子となる出力ポート部と、前記入力ポート部と前記出力ポート部との間に設けられ、前記入力ポート部へ侵入した前記雷サージ電流を通過させ、前記出力ポート部へ導く第1の通過部と、前記入力ポート部と前記出力ポート部との間に設けられ、前記入力ポート部へ侵入した前記通常電流および前記異常電流を通過させることが可能な第2の通過部と、前記入力ポート部と前記第2の通過部との間、または、前記第2の通過部と前記出力ポート部との間に設けられ、前記通常電流が通過しても溶断せず、前記異常電流が通過すると溶断する溶断機構部とを備えている
この発明の第の観点はさらに、前記第1の通過部を、前記入力ポート部および前記出力ポート部へ接触させ、前記第1の通過部を、前記入力ポート部および前記出力ポート部のうち、少なくとも一方に固定せず、前記第2の通過部を、前記入力ポート部および前記出力ポート部のうちの何れか一方に固定し、前記溶断機構部を、前記入力ポート部および前記出力ポート部のうち、前記第2の通過部に固定されていないポート部へ固定する。
この発明の第の観点は、第1の観点の周波数分離機能付きヒューズにおいて、前記第1の通過部は、前記入力ポート部から前記出力ポート部へ向かって延びた円筒形状からなり、該円筒の厚さを、前記雷サージ電流の周波数帯域が十分に通過できる表皮深さとし、前記第2の通過部は、前記入力ポート部から前記出力ポート部へ向かって延びた円柱形状からなり、当該円柱の直径を、前記雷サージ電流が前記第2の通過部よりも前記第1の通過部をより流れ、前記異常電流が前記第1の通過部よりも前記第2の通過部をより流れるように、前記第1の通過部および前記第2の通過部のインピーダンスを調整するためのパラメータとして使用する。
この発明の第の観点は、第2の観点の周波数分離機能付きヒューズにおいて、前記第1の通過部と前記第2の通過部との間の空間を、誘電体で充填する。
本発明によれば、雷サージ電流が流れる経路と、異常電流が流れる経路とを分離し、雷サージ電流で溶断せず、異常電流で溶断する周波数分離機能付きヒューズを実現することができる。
第1の実施形態に係る周波数分離機能付きヒューズの構成例を示す概念図である。 第2の実施形態に係る周波数分離機能付きヒューズの構成例を示す概念図である。 第2の実施形態に係る周波数分離機能付きヒューズにおいて、溶断機構部が溶断した状態を例示する概念図である。 第3の実施形態に係る周波数分離機能付きヒューズの構成例を示す斜視図である。 図3Aに対応する側面図である。 第3の実施形態に係る周波数分離機能付きヒューズの変形例の構成例を示す斜視図である。 第4の実施形態に係る周波数分離機能付きヒューズの構成例を示す斜視図である。 第4の実施形態に係る周波数分離機能付きヒューズの別の構成例を示す斜視図である。 第4の実施形態に係る周波数分離機能付きヒューズのさらに別の構成例を示す斜視図である。 第4の実施形態に係る周波数分離機能付きヒューズのさらにまた別の構成例を示す斜視図である。
以下、本発明を実施する実施形態について図面を用いて説明する。但し、本発明は多くの異なる形態で実施することが可能であり、これら実施形態の記載内容に限定して解釈されるべきではない。
〔第1の実施形態〕
第1の実施形態に係る周波数分離機能付きヒューズについて説明する。
図1は、第1の実施形態に係る周波数分離機能付きヒューズの構成例を示す概念図である。
周波数分離機能付きヒューズ1は、入力ポート部1a、出力ポート部1b、高周波通過部1c、異常電流溶断部1d、入力導線1e、および出力導線1fから構成される。
入力ポート部1aには入力導線1eが、出力ポート部1bには出力導線1fがそれぞれ付属している。入力導線1eおよび出力導線1fは、高周波電流である雷サージ電流と、低周波電流である給電電流や電気信号電流等のように、予め決定された電流量を超えない通常電流とのための入力端および出力端となる。また、低周波電流はさらに、漏電電流や地絡電流等のように、予め決定された電流量を超える異常電流をも含む。
入力ポート部1aおよび出力ポート部1bと接続するための導線1hおよび導線1iが付属されている高周波通過部1cは、雷サージ電流の周波数帯域(例えば、10kHz~2MHz)を通過させることが可能な機能を有しており、例えば、バンドパスフィルタが好適である。
入力ポート部1aおよび出力ポート部1bと接続するための導線1jおよび導線1kが付属されている異常電流溶断部1dは、通常電流および異常電流のように低周波数帯域(50Hzまたは60Hz)を通過させることができる低周波通過部1d-1(例えば、ローパスフィルタなど)と、通常電流が流れた場合には溶断しないが、異常電流が流れた場合には溶断し、入力ポート部1aと出力ポート部1bとの間の電気的接続を切り離す機能を有する溶断機構部1d-2(例えば、ヒューズエレメントなど)とから構成される。
高周波通過部1cは、入力ポート部1aと出力ポート部1bとの間の電気的接続を維持するために、導線1hおよび導線1iの先端が、入力ポート部1aおよび出力ポート部1bへ、半田や溶接等でそれぞれ固定(融着)されている。同様に、異常電流溶断部1dもまた、入力ポート部1aと出力ポート部1bとの間の電気的接続を維持するために、導線1jおよび導線1kの先端が、入力ポート部1aおよび出力ポート部1bへ、半田や溶接等でそれぞれ固定(融着)されている。
以上のように構成した本発明の実施形態に係る周波数分離機能付きヒューズ1によれば、入力導線1eから入力ポート部1aへ雷サージ電流が侵入した場合、雷サージ電流は、導線1h、高周波通過部1c、導線1iを通過し、出力ポート部1bへ到達するため、溶断機構部1d-2は溶断しない。すなわち、周波数分離機能付きヒューズ1は、雷サージ電流が侵入した場合であっても溶断しない。
また、入力導線1eから入力ポート部1aへ異常電流が侵入した場合、異常電流は、導線1jを介して異常電流溶断部1dへ侵入する。このとき、溶断機構部1d-2が、異常電流によって溶断されるので、異常電流は、出力ポート部1bへ到達することなく、遮断される。
なお、入力導線1eから入力ポート部1aへ通常電流が侵入した場合、通常電流は、導線1jを介して異常電流溶断部1dへ侵入するものの、溶断機構部1d-2は、通常電流によって溶断されないので、通常電流は、低周波通過部1d-1を通過し、導線1kを介して出力ポート部1bへ到達する。
このように、本実施形態に係る周波数分離機能付きヒューズ1は、異なる周波数帯域のための2系統の電流通過経路を備えた構造によって、雷サージ電流が侵入した場合であっても、溶断することなく、入力ポート部1aから出力ポート部1bへ通常電流を通過させ続けることが可能である一方、異常電流が侵入した場合には、溶断機構部1d-2が溶断することによって、異常電流を遮断することが可能となる。
なお、図1では、溶断機構部1d-2を、入力ポート部1aと低周波通過部1d-1との間に設けているが、溶断機構部1d-2を、出力ポート部1bと低周波通過部1d-1との間に設けても良い。このような構成であっても、同様な効果が得られる。
〔第2の実施形態〕
第2の実施形態に係る周波数分離機能付きヒューズについて説明する。
図2Aは、第2の実施形態に係る周波数分離機能付きヒューズの構成例を示す概念図である。
第2の実施形態に係る周波数分離機能付きヒューズ2は、第1の実施形態に係る周波数分離機能付きヒューズ1の変形例である。従って、図2Aでは、図1と同一部位については、図1と同じ符号を付すことによって、重複説明を避ける。
すなわち、第2の実施形態に係る周波数分離機能付きヒューズ2では、高周波通過部1cは、入力ポート部1aと出力ポート部1bとの間の電気的接続を維持するために、導線1hおよび導線1iの先端が、入力ポート部1aおよび出力ポート部1bへそれぞれ接触しているものの、入力ポート部1aと出力ポート部1bとの少なくとも一方は、導線1h、1iと(例えば、半田や溶接等によって)固定(融着)されていないことが、第1の実施形態に係る周波数分離機能付きヒューズ1と異なる。
すなわち、高周波通過部1cの導線1hおよび導線1iの先端は、入力ポート部1aおよび出力ポート部1bと接触しているものの、固定されているのは、入力ポート部1aと導線1hのみであるか、出力ポート部1bと導線1iのみである。あるいは、入力ポート部1aと導線1h、および、出力ポート部1bと導線1iの何れも固定されていない。
なお、異常電流溶断部1dは、第1の実施形態と同様に、導線1jの先端が入力ポート部1aへ、導線1kの先端が出力ポート部1bへ、それぞれ(例えば、半田や溶接等によって)固定(融着)されている。
また、第1の実施形態では、雷サージ電流は、高周波通過部1cのみを流れ、異常電流は、異常電流溶断部1dのみを流れるとしていた。しかしながら、第2の実施形態では、雷サージ電流は、大部分が高周波通過部1cを流れるものの、一部が異常電流溶断部1dを流れ、異常電流は、大部分が異常電流溶断部1dを流れるものの、一部が高周波通過部1cを流れるものとする。
この場合、雷サージ電流が発生すると、雷サージ電流の一部が異常電流溶断部1dを流れるものの、雷サージ電流の大部分は高周波通過部1cを流れるため、異常電流溶断部1dは溶断しない。
一方、異常電流が発生すると、異常電流の大部分が異常電流溶断部1dを流れることによって、第1の実施形態で説明したように、溶断機構部1d-2が溶断する。しかしながら、溶断機構部1d-2の溶断後も、異常電流の一部が、高周波通過部1cを流れ続けるのであれば、入力ポート部1aと出力ポート部1bとの間を流れる異常電流を完全に遮断することはできないことになる。
しかしながら、本発明の実施形態に係る周波数分離機能付きヒューズ2によれば、異常電流が入力導線1eから侵入し、溶断機構部1d-2が溶断すると、図2Bに例示するように、異常電流溶断部1dが分離し、これに応じて、固定されていない入力ポート部1aと導線1hとが離れる。
これによって、入力ポート部1a側と出力ポート部1b側とが物理的に分離されるので、異常電流は遮断される。
このように、本実施形態に係る周波数分離機能付きヒューズ2は、異常電流の一部が高周波通過部1cを通過することが可能であっても、異常電流が発生した場合には、入力ポート部1a側と出力ポート部1b側とを物理的に分離することによって、電流の流れを遮断することが可能となる。
〔第3の実施形態〕
第3の実施形態に係る周波数分離機能付きヒューズについて説明する。
図3Aは、第3の実施形態に係る周波数分離機能付きヒューズの構成例を示す斜視図であり、図3Bは、図3Aに対応する側面図である。
図3Aおよび図3Bでも、図1と同一部位については、図1と同じ符号を付すことによって、重複説明を避ける。
第3の実施形態に係る周波数分離機能付きヒューズ3は、図2における高周波通過部1cおよび異常電流溶断部1dの代わりに、フィルタ等の電気的な素子を用いていない高周波通過部3cおよび異常電流溶断部3dを備えている点が、第2の実施形態に係る周波数分離機能付きヒューズ2と異なる。
高周波通過部3cは、入力ポート部1aから出力ポート部1bへ延びた円筒形状となっており、中心部は空洞となっており、円筒厚さを、雷サージ電流の周波数帯域が十分に通過できる表皮深さとしている。この表皮深さは、一般的な表皮効果の原理式を用いて表すことができる。
例えば、高周波通過部3cの電気抵抗率をρsurge、高周波通過部1cの絶対透磁率をμsurge、雷サージ電流の角周波数をωsurgeとすると、高周波通過部1cの表皮深さdsurgeは、以下に示す(1式)によって表される。
Figure 0007003816000001
ここで、高周波になるほど表皮深さは浅くなるので、雷サージ電流の角周波数は、雷サージ電流の全ての周波数帯域を十分に流すため、低周波側の周波数を角周波数ωsurgeとすることが望ましい。
ただし、(1式)から導出される表皮深さは、表面電流の1/e(約0.37)になる表皮深さを示している。高周波通過部3cは、電流を流す導体であるため、雷サージ電流だけでなく異常電流も流れる。
高周波通過部3cは、第2の実施形態と同様に、入力ポート部1aと出力ポート部1bとの間の電気的接続を維持するために、両端が入力ポート部1aおよび出力ポート部1bとそれぞれ接触しているものの、入力ポート部1aと出力ポート部1bとの少なくとも一方において、(例えば、半田や溶接等によって)固定(融着)されていない。
次に、異常電流溶断部3dについて説明する。
異常電流溶断部3dは、入力ポート部1aから出力ポート部1bへ延びた円柱形状をしており、雷サージ電流と異常電流に対する表皮効果があるため、円柱の直径を変化させることで、雷サージ電流の流れやすさ(インピーダンス)を調整することができる。
また、異常電流溶断部3dは、入力ポート部1aと出力ポート部1bとの両方に、(例えば、半田や溶接等によって)固定(融着)されている。
円柱の直径をパラメータとして変化させながら、雷サージ電流に対するインピーダンスを下記(2式)、異常電流に対するインピーダンスを下記(3式)に従うように調整することで、雷サージ電流の大半を高周波通過部3cに、異常電流の大半を異常電流溶断部3dに流すことが可能となる。
高周波通過部3cのインピーダンス≪異常電流溶断部3dのインピーダンス (2式) (高周波通過部3cを流れやすい)
高周波通過部3cのインピーダンス≫異常電流溶断部3dのインピーダンス (3式) (異常電流溶断部3dを流れやすい)
さらに、異常電流溶断部3dを、一般的なヒューズで用いられているヒューズエレメントと同様に、一定以上の電流値を有する異常電流が流れた場合に溶断するようにしておくことで、第2の実施形態で説明した溶断機構部1d-2と同様の効果を奏することができる。
以上のように構成した本実施形態に係る周波数分離機能付きヒューズ3によれば、表皮効果を利用し、高周波通過部3cおよび異常電流溶断部3dのインピーダンスを、(2式)および(3式)に従うようにすることで、異常電流が異常電流溶断部3dを流れると異常電流溶断部3dが溶断する。このとき、高周波通過部3cは、入力ポート部1aまたは出力ポート部1bのうちの少なくとも一方に固定されていないので、第2の実施形態と同様に、入力ポート部1a側と出力ポート部1b側とが物理的に離れるために、異常電流は遮断される。
このように、本実施形態に係る周波数分離機能付きヒューズ3は、高周波である雷サージ電流と、低周波である異常電流とが通過する経路を分離することができる。これによって、雷サージ電流が発生した場合であっても、動作を継続することができる。さらに、異常電流が流れた場合には、異常電流溶断部3dが溶断し、入力ポート部1a側と出力ポート部1b側とが物理的に離れ、これに応じて、固定されていない高周波通過部3cが入力ポート部1aまたは出力ポート部1bから離れるので、異常電流を遮断することが可能となる。
なお、図4は、第3の実施形態に係る周波数分離機能付きヒューズ3の変形例である周波数分離機能付きヒューズ3’の構成例を示す斜視図である。
周波数分離機能付きヒューズ3’は、図3Aおよび図3Bに示す周波数分離機能付きヒューズ3の高周波通過部3cおよび異常電流溶断部3dの間を、誘電体等の他の素材で充填してなる。
高周波通過部3cと異常電流溶断部3dとの間の空間を誘電体で充填することで、高周波通過部3cを流れる電流によって発生する電磁界の異常電流溶断部3dへの影響と、逆に、異常電流溶断部3dを流れる電流によって発生する電磁界の高周波通過部3cへの影響とを低減し、雷サージ電流と異常電流との電気的な分離度を調整することができる。
〔第4の実施形態〕
第4の実施形態に係る周波数分離機能付きヒューズについて説明する。
第4の実施形態は、第3の実施形態の変形例である。
第3の実施形態で説明したように、周波数分離機能付きヒューズ3では、高周波通過部3cを流れる雷サージ電流の比率をより高く、異常電流溶断部3dを流れる異常電流の比率をより高くすることが望まれる。第3の実施形態では、これを実現するために、図3Aおよび図3Bに例示するように、高周波通過部3cを円筒形状とし、異常電流溶断部3dを円柱形状とした。
しかしながら、高周波通過部を流れる雷サージ電流の比率をより高く、異常電流溶断部を流れる異常電流の比率をより高くすることができるのであれば、高周波通過部および異常電流溶断部の形状は、図3Aおよび図3Bに例示される形状に限定されず、他の形状で実現することもできる。
本実施形態では、図5~図8に示すように、様々な形状で高周波通過部および異常電流溶断部が構成された周波数分離機能付きヒューズを説明する。なお、図5~図8でも、図1と同一部位については、同じ符号を付すことによって、重複説明を避ける。
図5に例示する第4の実施形態に係る周波数分離機能付きヒューズ4は、図3Aおよび図3Bに例示される周波数分離機能付きヒューズ3における円筒状の高周波通過部3cを、内部が空洞となっている四角管状の高周波通過部4cとし、周波数分離機能付きヒューズ3における円柱状の異常電流溶断部3dを、四角柱状の異常電流溶断部4dとしたものである。
なお、図5のように内部が空洞となっている四角管状の高周波通過部4cと、四角柱状の異常電流溶断部4dとに代えて、図示しないが、内部が空洞となっている三角管状の高周波通過部と、三角柱状の異常電流溶断部としてもよい。
さらに、図5のように内部が空洞となっている四角管状の高周波通過部4cと、四角柱状の異常電流溶断部4dとに代えて、図示しないが、内部が空洞となっている五角以上の角管状の高周波通過部と、五角以上の角柱状の異常電流溶断部としてもよい。
図6に例示する第4の実施形態に係る別の周波数分離機能付きヒューズ5は、図5に例示される周波数分離機能付きヒューズ4の四角管状の高周波通過部4cを、シート状とした高周波通過部5cとしたものである。シート状の高周波通過部5cの厚さは、雷サージ電流の周波数帯域が十分に通過できる表皮深さとする。
図7に例示する第4の実施形態に係るさらに別の周波数分離機能付きヒューズ6は、図5に例示される周波数分離機能付きヒューズ4の四角管状の高周波通過部4cを、四角管状の高周波通過部4cの一側面が欠如した、コの字形の高周波通過部6cとしたものである。
また、図示しないが、図5に例示される周波数分離機能付きヒューズ4の四角管状の高周波通過部4cを、螺旋状の高周波通過部としても良い。
さらには、コの字形の高周波通過部6cが適用された場合、図7に示すように、コの字形の高周波通過部6cと、異常電流溶断部4dとを隔離させて平行に配置することに代えて、図8に例示するすように、コの字形の高周波通過部6cの内側の空間に、異常電流溶断部4dを配置しても良い。
以上のように構成した本実施形態に係る周波数分離機能付きヒューズ4、5、6、7によっても、表皮効果の原理によって、高周波である雷サージ電流と、低周波である異常電流とを分離することができる。これによって、雷サージ電流が発生した場合であっても、動作を継続することができる。一方、異常電流が流れた場合には、異常電流溶断部4dが溶断し、入力ポート部1a側と出力ポート部1b側とが物理的に離れるために、異常電流を遮断することができる。
この発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合せてもよい。
1、2、3、3’、4、5、6、7・・周波数分離機能付きヒューズ、1a・・入力ポート部、1b・・出力ポート部、1c、3c、4c、5c、6c・・高周波通過部、1d、3d、4d・・異常電流溶断部、1d-1・・低周波通過部、1d-2・・溶断機構部、1e・・入力導線、1f・・出力導線、1h、1i、1j、1k・・導線、4g・・充填剤。

Claims (3)

  1. 予め決定された電流量を超えない通常電流、前記予め決定された電流量を超える異常電流、および雷サージ電流の入力端子となる入力ポート部と、
    前記通常電流、前記異常電流、および前記雷サージ電流の出力端子となる出力ポート部と、
    前記入力ポート部と前記出力ポート部との間に設けられ、前記入力ポート部へ侵入した前記雷サージ電流を通過させ、前記出力ポート部へ導く第1の通過部と、
    前記入力ポート部と前記出力ポート部との間に設けられ、前記入力ポート部へ侵入した前記通常電流および前記異常電流を通過させることが可能な第2の通過部と、
    前記入力ポート部と前記第2の通過部との間、または、前記第2の通過部と前記出力ポート部との間に設けられ、前記通常電流が通過しても溶断せず、前記異常電流が通過すると溶断する溶断機構部とを備え、
    前記第1の通過部を、前記入力ポート部および前記出力ポート部へ接触させ、
    前記第1の通過部を、前記入力ポート部および前記出力ポート部のうち、少なくとも一方に固定せず、
    前記第2の通過部を、前記入力ポート部および前記出力ポート部のうちの何れか一方に固定し、
    前記溶断機構部を、前記入力ポート部および前記出力ポート部のうち、前記第2の通過部に固定されていないポート部へ固定した、周波数分離機能付きヒューズ。
  2. 前記第1の通過部は、前記入力ポート部から前記出力ポート部へ向かって延びた円筒形状からなり、該円筒の厚さを、前記雷サージ電流の周波数帯域が十分に通過できる表皮深さとし、
    前記第2の通過部は、前記入力ポート部から前記出力ポート部へ向かって延びた円柱形状からなり、
    当該円柱の直径を、前記雷サージ電流が前記第2の通過部よりも前記第1の通過部をより流れ、前記異常電流が前記第1の通過部よりも前記第2の通過部をより流れるように、前記第1の通過部および前記第2の通過部のインピーダンスを調整するためのパラメータとして使用する、請求項に記載の周波数分離機能付きヒューズ。
  3. 前記第1の通過部と前記第2の通過部との間の空間を、誘電体で充填した、請求項に記載の周波数分離機能付きヒューズ。
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