JP2009222663A - サージ電流検出方法及び避雷器 - Google Patents

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Abstract

【課題】 構成簡単で廉価にしてサージ電流を検出すると共に、避雷素子の劣化状態を検出できるようにすること。
【解決手段】 結合部15は避雷素子11〜13に流れるサージ電流を誘導結合によって検出し、前記サージ電流の一部を駆動部16に出力する。駆動部16が避雷素子11〜13に流れるサージ電流の大きさが所定値以上であることを検出したとき、漏洩電流検出部17は避雷素子13に流れる漏洩電流を検出し、前記漏洩電流が所定値以上のときに警報送出部18は警報を送出する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、電子機器のサージ電流を検出するサージ電流検出方法、避雷器に関する。
従来から、電子機器を落雷から保護するために避雷器が利用されている。
従来の避雷器は、バリスタと直列に実装したヒューズの溶断を検出したら警報を送出していたが(例えば特許文献1参照)、避雷器を交換するまでの間に次の誘導雷サージが印加された場合にはバリスタ未接続状態のため誘導雷サージが抑圧されず、後段に接続された電源機器等を破損させてしまうという不具合があった。
また、放電回数を計測し所定の回数を超えたらバリスタが劣化したと判定し警報を送出していたが(例えば特許文献2参照)、バリスタが劣化しない放電の回数も計測しているため、正しい劣化判定といえず、バリスタがまだ劣化領域に入っていないにもかかわらず警報を送出するという不具合があった。また複雑な構成のため高コストであった。
また、誘導結合器として一次巻線と二次巻線を有したトランスを使っていたため立体的回路となり大きなスペースが必要となり、また高コストになるという不具合があった。
一方、特許文献3には、1次導体及び2次導体をプリント板の配線パターンで形成するようにした漏洩遮断機用零相変流器が開示されている。しかしながら、単にプリント基板の配線パターンによって誘導結合を実現しているにすぎず、避雷器におけるサージ電流の検出とは関連性がない。
また、特許文献4には、避雷器の漏れ電流を検出することによって避雷器の劣化を検出する避雷器の劣化検出装置が開示されている。しかしながら、単に漏れ電流を直流電力に変換して蓄積し、避雷器の劣化を検出しているにすぎない。
このように、特許文献1〜4のいずれにも、構成簡単で廉価にしてサージ電流を検出し、避雷器の劣化状態を検出するような構成は開示持されていない。
特開2002−238110号公報 特開2003−37932号公報 特開平08−306296号公報 特許第2946624号公報
本発明は、構成簡単で廉価にしてサージ電流を検出できるようにすることを課題としている。
本発明は、構成簡単で廉価にしてサージ電流を検出すると共に、避雷素子の劣化状態を検出できるようにすることを課題としている。
本発明によれば、電源ラインに接続された避雷素子にサージ電流が流れたとき、前記避雷素子に接続されると共にプリント基板上に形成された第1結合パターンに流れるサージ電流の一部を、誘導結合または静電結合によって、前記プリント基板上に形成された第2結合パターンから出力することを特徴とするサージ電流検出方法が提供される。
電源ラインに接続された避雷素子にサージ電流が流れたとき、前記避雷素子に接続されると共にプリント基板上に形成された第1結合パターンに流れるサージ電流の一部を、誘導結合または静電結合によって、前記プリント基板上に形成された第2結合パターンから出力する。
ここで、前記第1結合パターンと第2結合パターンが誘導結合する構成の場合、前記第1結合パターンと第2結合パターンは前記プリント基板の同じ面に配設されて成るように構成してもよい。
また、前記第1結合パターンと第2結合パターンは渦巻き状に形成されて成るように構成してもよい。
また、前記第1結合パターンと第2結合パターンが静電結合する構成の場合、前記第1結合パターンと第2結合パターンは前記プリント基板の異なる面に配設されて成るように構成してもよい。
また、前記第1結合パターンと第2結合パターンは前記プリント基板の異なる面に対称に配設されて成るように構成してもよい。
また、サージ電流が流れる毎に、前記避雷素子に流れる漏洩電流を検出し、前記漏洩電流が所定量以上になったとき、前記避雷素子の劣化状態の警報を行うように構成してもよい。
また、本発明によれば、避雷素子に流れる電流が流れると共にプリント基板上に形成された第1結合パターンと、前記プリント基板上に形成されると共に前記第1結合パターンと誘導結合または静電結合する第2結合パターンを備え、前記避雷素子にサージ電流が流れたとき、前記第1結合パターンに流れるサージ電流の一部を、誘導結合または静電結合によって前記第2結合パターンから出力することを特徴とする避雷器が提供される。
避雷素子にサージ電流が流れたとき、第1結合パターンに流れるサージ電流の一部を、誘導結合または静電結合によって第2結合パターンから出力する。
ここで、前記第1結合パターンと第2結合パターンが誘導結合する構成の場合、前記第1結合パターンと第2結合パターンは前記プリント基板の同じ面に配設されて成るように構成してもよい。
また、前記第1結合パターンと第2結合パターンは渦巻き状に形成されて成るように構成してもよい。
また、前記第1結合パターンと第2結合パターンが静電結合する構成の場合、前記第1結合パターンと第2結合パターンは前記プリント基板の異なる面に配設されて成るように構成してもよい。
また、前記第1結合パターンと第2結合パターンは前記プリント基板の異なる面に対称に配設されて成るように構成してもよい。
また、前記避雷素子に流れる電流が所定レベル以上のとき、警報を出力する警報出力手段を備えて成るように構成してもよい。
また、前記警報出力手段は、前記第2結合パターンからの信号に基づいて前記サージ電流の大きさが所定値以上か否かを検出する駆動部と、前記駆動部が前記所定値以上のサージ電流を検出したときに前記避雷素子に流れる漏洩電流を検出する漏洩電流検出部と、前記漏洩電流検出部が検出した漏洩電流が所定値以上のときに前記警報を出力する警報送出部とを備えて成るように構成してもよい。
また、前記漏洩電流検出部は、前記駆動部が前記所定値以上のサージ電流を検出する毎に、前記避雷素子に流れる漏洩電流を検出するように構成してもよい。
本発明に係るサージ電流検出方法によれば、構成簡単で廉価にしてサージ電流を検出することが可能になる。また、構成簡単で廉価にしてサージ電流を検出すると共に、避雷素子の劣化状態を検出することが可能になる。
また、本発明に係る避雷器によれば、構成簡単で廉価にしてサージ電流を検出することが可能になる。また、構成簡単で廉価にしてサージ電流を検出すると共に、避雷素子の劣化状態を検出することが可能になる。
本実施の形態に係るサージ電流の検出方法、避雷器の概要を説明すると、本実施の形態では、避雷素子に流れるサージ電流を安価な構成により検出する機能と、過大サージが印加される毎に避雷素子に定常的に流れる漏洩電流を検出する機能を具備することにより、避雷素子の初期の劣化状態を的確に検出し、警報を発することができるように構成している。また避雷素子は初期の劣化状態のため、次の大きな誘導雷サージが入力されても十分な避雷機能を有しており、避雷器を交換するための時間的余裕を確保可能である。
より詳細にいえば、本実施の形態では、避雷素子の劣化を検出し警報を送出する機能を備えた避雷器において、プリント基板上に形成した電磁誘導結合パターンにより避雷素子に流れるサージ電流を検出する機能を有し、避雷素子が劣化するサージ電流が流れた場合には避雷素子に流れる漏洩電流を測定することにより避雷素子の初期の劣化状態を的確に検出し、警報を発する機能を有するように構成している。
以下、本実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本発明の第1の実施の形態における全体構成を示す図で、電源構成図を示している。
図1において、受電端に供給される直流(DC)電源は、−線(本実施の形態では−48V)、+線(Return)、接地線FG(Frame Ground)の3線構成であり、−線または+線に過大電流が流れた時に遮断する機能を有するブレーカ2を経て、−48Vを扱い易いDC電圧に変換する電源機器3に接続される。避雷器1は受電端とブレーカ2との間の−線、+線、FGに接続され、容易に交換できる構造である。
図2は、避雷器1の詳細なブロック図を示しており、−線と+線間に誘導雷サージを所定の電圧にクランプする避雷素子11、+線と結合部15を経由してFG間に誘導雷サージを所定の電圧にクランプする避雷素子12、−線と結合部15を経由してFG間に誘導雷サージを所定の電圧にクランプする避雷素子13がそれぞれ接続されている。
一般的には、避雷素子11、12、13としては、応答速度の早いバリスタ電圧82Vのバリスタ(電位差48Vの場合)を選定する。誘導雷サージとして最大20KV(時間は約20μs)が印加されるが、バリスタによりクランプされる時にサージ電流が流れる。クランプ電圧はサージ電流の大きさによって変動し、20KV印加時のクランプ電圧は約150Vとなり、サージ電流は約2KAとなる。10KV印加時のクランプ電圧は、120V程度となり、サージ電流は約1KAとなる。
結合部15は避雷素子12、13の接続点とFG間に挿入されており、結合部15の出力は駆動部16に供給されている。駆動部16の出力は漏洩電流検出部17に、漏洩電流検出部17の出力は警報送出部18にそれぞれ供給されている。
DC電源(−48V)を低電圧に変換する電圧コンバータ14の出力電圧(+V)は、駆動部16、漏洩電流検出部17および警報出力部18に接続されている。電圧コンバータ14は50mA程度の出力電流を供給できる小さな電源容量で十分である。
誘導雷サージの到来があっても避雷素子11、12、13により低電圧にクランプされるため電源機器3は保護される。一般的には、誘導雷サージは−線とFG間および+線とFG間に同レベルのエネルギーが印加される。そのため、避雷素子11には避雷素子12と避雷素子13それぞれのクランプ電圧の差しか印加されないので、サージ電流は殆ど流れないが、避雷素子12、13には大きなサージ電流が流れることになる。保証できるサージ電流であれば避雷素子12、13の劣化はないが、保証を超えるサージ電流が流れた場合には、避雷素子12、13は同時に劣化することにより低抵抗となり、48Vが印加されているため漏洩電流が増大し発熱するという特性劣化を発生する。
誘導雷サージの到来があった場合に、避雷素子12、13でクランプされた時にサージ電流が結合部15に流れる。結合部15では、誘導結合パターンにより誘導サージ電流を検出し、サージ電流に対応する信号であるサージ電流の一部を駆動部16に送出する。駆動部16では避雷素子が劣化するサージ電流以上と判定した場合に、一定時間だけ漏洩電流検出部17のリレーを動作させる。漏洩電流検出部17ではリレーが動作することにより避雷素子13に流れる漏洩電流を検出する。警報送出部18では漏洩電流が閾値を超えたらフリップフロップ回路を動作させて警報を外部に送出する。
このようにして、本第1の実施の形態では、避雷素子に流れるサージ電流を平面回路かつ安価な構成により検出する機能と、過大サージが印加される毎に、避雷素子に定常的に流れる漏洩電流を検出する機能を具備することにより、避雷素子の初期の劣化状態を的確に検出し、警報を発することができる。
尚、駆動部16、漏洩電流検出部17及び警報送出部18は警報出力手段を構成している。
図3は、避雷素子12、13に流れるサージ電流を検出し検波する結合部15のブロック図である。誘導結合によりサージ電流を検出する誘導結合器101、負荷終端のための負荷抵抗102、負荷抵抗102の両端に発生するサージ電流を検波し電圧に変換するブリッジダイオード103により構成される。サージ電流は電源線からFGに流れる場合とFGから電源線に流れる場合の2種類あるので、両者のサージ電流を検出できる構成になっている。
図4は誘導結合器101の構成を示す図で、図4(a)はプリント基板表面側の誘導結合器101のパターン図、図4(b)はその裏面側のパターン図を示している。図4において、図4図(a)は誘導結合器101をプリント基板501表面に渦巻き状パターン502、503で実現した構成を示す表面側の図であり、図4(b)はプリント基板501裏面側の構成を示している。
太い第1渦巻き状パターン(第1結合パターン)502の一端は避雷素子12、13の接続点に、他端はFGに接続されている。このパターン幅は、最大の誘導雷サージが印加されると2〜3KA(約20μs)のサージ電流が流れるため、この電流で破損しない2〜3mmの太さとしている。
細い第2渦巻き状パターン(第2結合パターン)503は負荷抵抗102に接続されている。このパターン幅は、誘導される誘導サージ電流が1/10程度になるため、0.5mm程度の太さで十分である。
それぞれのパターン502、503のFG側終点は、スルーホール504、505により表裏が接続されている。パターン間距離を小さくする程、誘導結合度は上昇するため誘導される誘導サージ電流も上昇する。また、渦巻状パターン502、503の裏面側は、誘導結合度を上げるため(それぞれのインダクタンスを上昇させるため)に銅箔のくり抜き506を形成しておく。
一般的に、サージ電流の周波数成分は1M〜10MHzであり、その周波数で必要な検波電圧を得るための両パターン長と両パターン間距離の最適化を行っておく。ブリッジダイオード103の出力である、サージ電流と比例関係にある検波電圧は駆動部16に供給される。以上のような構成により、渦巻き状パターン502、503の電磁誘導によって渦巻き状パターン502に流れるサージ電流に応じた信号が渦巻き状パターン503に発生する。
図5はサージ電流対検波電圧の関係を示したグラフであり、サージ電流が増えると検波電圧も比例的に増えるという傾向がある。ここで劣化しない領域とは避雷素子12、13が劣化しないサージ電流範囲を示しており、劣化領域とは避雷素子12、13が劣化するサージ電流範囲を示している。バリスタのサイズによって劣化するサージ電流値は異なるが、一般的なバリスタが劣化するサージ電流は約2.5KA(時間は約20μs)である。
図6は、検波された電圧が閾値を超えたら一定時間だけリレーを動作させる駆動部を示した図である。即ち、図6には、結合部15より供給された検波電圧が所定の閾値を超えたら一定時間出力をONする駆動部16のブロック図を示している。
図6において、駆動部106は、検波電圧に含まれる高周波成分を除去するコンデン201、所定の電圧に設定された基準電圧202、比較増幅する比較器203、比較器203の出力が供給されたら抵抗205とコンデンサ206の積(時定数)によって決定される時間だけ出力をONとする1ショットマルチ回路204、1ショットマルチ回路204よりON出力が供給されたらONするオープンコレクタのトランジスタ207を備えている。
基準電圧202は避雷素子12、13が劣化する検波電圧(図5の劣化ポイント)に設定しておく。基準電圧202は避雷素子12、13に流れる電流が所定レベル(第1基準レベル)以上か否かを判定する基準となる。
入力された検波電圧(その大きさはサージ電流の大きさに対応する)が基準電圧より高くなると比較器203の出力は高(HIGH)となり、1ショットマルチ204がON、したがってトランジスタ207がONする。1ショットマルチ204がONする時間は、1sec程度で十分である。
図7は、避雷素子13に定常的に流れる漏洩電流を検出する漏洩電流検出部17のブロック図である。避雷素子13の一端にリレー301の接点301aの一端、避雷素子13の他端に接点301bの一端が接続され、接点301aの他端には抵抗302、接点301bの他端には抵抗303が接続されている。リレー301の駆動コイル304の一端には+Vの電圧が供給されており、他端には結合部15のトランジスタ207のコレクタが接続されている。
一方、避雷素子12と避雷素子13は直列に接続されており、両端には常時48Vの電圧が印加されているため、両避雷素子が劣化している場合には矢印の方向で漏洩電流が流れている。結合部15より出力が供給されるとリレー301は動作し、接点301a、302bはオープン状態から接状態になるため、抵抗303、302には矢印の方向で漏洩電流の一部が流れることより、抵抗303には漏洩電圧が発生する。
避雷素子13が正常の場合の抵抗値は1MΩ以上であるが、初期の劣化状態時の抵抗は10KΩ程度である。そのため抵抗303は10KΩ、抵抗302は100KΩに設定する。劣化した避雷素子13に流れる漏洩電流は約2.4mA(48V÷20KΩ)であり、抵抗303に分流する電流は約0.2mAとなるため漏洩電圧は約2Vとなる。
避雷素子12、13は劣化が進むと漏洩電流が1Aを超えることになり、避雷素子12、13は発熱し発煙状態になるが、それよりも十分小さい漏洩電流の段階から検出を行うのでそのような状態を回避できる。漏洩電流は避雷素子12と避雷素子13の接続点から結合部15を経てFGに流れることはない。
一方、避雷素子12、13が劣化していない場合はそれぞれ1MΩ以上の高抵抗値を有しており、この場合に抵抗303に分流する電流は最大でも約0.04mAとなるため、漏洩電圧は最大0.4Vとなる。この例では、検出する避雷素子12、13の劣化時の抵抗を10KΩとしたが、5KΩとか1KΩに設定することにより、もう少し劣化が進んだ状態で検出することも可能である。
図8は、漏洩電流が所定の閾値(第2基準レベル)電流を超えた場合に警報を送出する警報送出部18のブロック図であり、警報送出部18は、漏洩電流検出部17より出力される漏洩電圧を受けて所定の閾値を超えた場合に(漏洩電流が第2基準レベルを超えた場合に)警報を送出するように構成されている。
+Vを適切な値に分圧する抵抗401、402および403、抵抗303と抵抗402の並列抵抗に発生するバイアス電圧を受けて比較増幅する比較器404、比較器404の出力を受けて出力をラッチするフリップフロップ405により構成される。比較器404には抵抗303と抵抗402の並列抵抗により約1.5Vの負極性のバイアス電圧が入力されるように設定されており、抵抗303に発生する漏洩電圧の極性と異なっている。すなわち、漏洩電圧はバイアス電圧を打ち消すように印加されることになる。抵抗402は抵抗303と比較し十分小さい1KΩ以下の値とする。
リレー301が非動作時には漏洩電圧はゼロであり、リレー301が動作しても避雷素子12、13が正常の場合には漏洩電圧は0.4V以下となるためバイアス電圧は1.1V(1.5−0.4)の負極性となり、比較器404は動作せず、出力はLOWであるためフリップフロップ405から警報は送出されない。
一方、リレー301が動作時に避雷素子12、13が劣化しているとし漏洩電圧が2V以上になればバイアス電圧は0.5V(1.5−2)の正極性となり、比較器404の出力は反転しHIGHとなるため、フリップフロップ405より警報が出力される。この警報はラッチされるため連続して送出される。
常時リレー301を動作させて避雷素子12、13の漏洩電流を常に監視することも考えられるが、誘導雷サージが印加された時に誘導雷サージがリレー301や抵抗303,302に侵入することにより、これら部品を破損させるため不可である。
このように、避雷素子に流れるサージ電流を安価な構成により検出し、過大サージが印加される毎に避雷素子に定常的に流れる漏洩電流を検出することにより、避雷素子の初期の劣化状態を的確に検出し、警報を発することができる。
以上のように構成された本発明の第1の実施の形態の動作を、図1〜図8を参照して説明する。
誘導雷サージが印加された場合について説明する。一般的に誘導雷サージは−線とFG間、+線とFG間に同時に同エネルギーが印加される。避雷素子12、13としてバリスタ(例えばバリスタ電圧82V)を使用するが、クランプ時にサージ電流が避雷素子12、13に流れる。
サージ電流は結合部15を経てFGに流れ込むが、この時にサージ電流は検出される。図5に示すような避雷素子12、13が特性劣化しない範囲のサージ電流であれば、図6に示す駆動部16の比較器203、1ショットマルチ204、トランジスタ207は動作しない。そのため、図7に示す漏洩電流検出部17のリレー301の駆動コイル304の電源側ではない方の端子が接地(GND)に駆動されないため、接点301a、301bは遮断された状態(開状態)が続く。
図8に示す警報送出部18の比較器404の入力には、抵抗303と抵抗402の並列抵抗により約1.5Vの負極性のバイアス電圧が印加されているため、比較器404の出力は低レベル(LOW)のままとなり、フリップフロップ405より警報の信号は出力されない。
一方、図5に示すような避雷素子12、13が特性劣化する劣化領域でサージ電流を検出した場合は、駆動部16の比較器203の出力が高レベル(HIGH)となるため1ショットマルチ204が例えば約1secの間、ONする。1ショットマルチ204の出力は、トランジスタ207を経てリレー301の駆動コイル304に接続されているため、接点301a、301bが約1secの間、接状態(閉状態)となる。
避雷素子12、13の両方が初期の劣化状態である場合は、直列に接続されている避雷素子12と避雷素子13の両端には常時48Vの電圧が印加されているため、矢印の方向で漏洩電流が流れている。漏洩電流が約2.4mAを超えている場合には、接点301a、301bは接状態になっているため、抵抗303には図7の矢印の方向で漏洩電流の一部が流れることより、抵抗303には正極性の漏洩電圧約2Vが発生する。
比較器404の入力には抵抗303と抵抗402の並列抵抗により約1.5Vの負極性のバイアス電圧が印加されており、正極性の漏洩電圧約2Vが加算されることより比較器404の入力電圧は正極性の0.5Vとなる。そのため比較器404の出力は反転し、フリップフロップ405より警報を表す信号が連続して送出される。
このようにして、本第1の実施の形態では、避雷素子に流れるサージ電流を平面回路を用いてかつ安価な構成により検出する機能と、過大サージが印加される毎に避雷素子に定常的に流れる漏洩電流を検出する機能を具備することにより、避雷素子の初期の劣化状態を的確に検出し、警報を発することができる。
以上説明したように、本第1の実施の形態によれば、結合部15は避雷素子11〜13に流れるサージ電流を誘導結合によって検出し、前記サージ電流の一部を駆動部16に出力する。駆動部16が避雷素子11〜13に流れるサージ電流の大きさが所定値以上であることを検出したとき、漏洩電流検出部17は避雷素子13に流れる漏洩電流を検出し、前記漏洩電流が所定値以上のときに警報送出部18は警報を送出する。
したがって、本第1の実施の形態にサージ電流検出方法、避雷器1によれば、構成簡単で廉価にしてサージ電流を検出することが可能になる。また、構成簡単で廉価にしてサージ電流を検出すると共に、避雷素子の劣化状態を検出することが可能になる。
また、プリント基板の誘導結合パターンを使用した誘導結合器のため、低コストでサージ電流を検出ことが可能である。また、過大サージが印加される毎に、避雷素子に定常的に流れる漏洩電流を検出することにより、避雷素子の初期の劣化状態を的確に検出することが可能である。また、避雷素子の劣化を検出後に警報を送出できるという効果をも奏する。
次に、本発明の第2の実施の形態及び構成について図9及び図10を参照して詳細に説明する。
本発明の第2の実施の形態は、前記第1の実施の形態の誘導結合パターンすなわち誘導結合器101の構成を変更したもので、静電結合パターンの例を示しており、他の構成は同じである。
図9(a)はプリント基板表面側に形成された第1静電結合パターン(第1結合パターン)901の図であり、パターン901は避雷素子12、13の接続点とFG間を接続している。図9(b)はプリント基板裏面側に形成された第2静電結合パターン(第2結合パターン)902の図であり、パターン902は負荷抵抗101に接続されている。図9(a)と図9(b)のパターン901、902は、各々、つづら折り状のパターン形状を有しており、又、絶縁体のプリント基板1001を挟んで対称となるように(パターンが対向するように)配置し、両パターンが静電結合するように構成する。
図10は、図9(a)、図9(b)の点線Aでの断面図を示している。絶縁体である基板1001の厚み(層間厚)を薄くすればするほど、又、両パターン901、902のパターン長を長くすればするほど、静電結合度は上昇し誘導サージ電流も上昇するので、必要な検波電圧を得るための両パターン901、902のパターン長と絶縁体基板1001の厚みの最適化を行っておく。
図4(a)の例は誘導結合が支配的な結合パターンの例であるのに対し、図9及び図10の例は静電結合が支配的な結合パターンの例である。図9及び図10に示した例は一例であり、異なるパターンでもよい。図9(b)のパターン902に流れる誘導サージ電流は小さいので、図4(a)のように幅を2〜3mmに太くする必要は無い。
以上のように構成された本第2の実施の形態の動作を、図3、図9及び図10を参照して説明する。
図9(a)のパターン901にサージ電流が流れると、図9(b)のパターン902には静電結合により静電誘導サージ電流が流れる。誘導サージ電流は、前記第1の実施の形態と同様に1/10程度になるようにパターン長と絶縁体である基板1001の厚みの最適化を行っておく。
誘導サージ電流は負荷抵抗102を経てブリッジダイオード103に供給され検波電圧に変換される。以降は、前記第1の実施の形態と同じ動作を行う。このようにして、第2の実施の形態においても、前記第1の実施の形態と同様の効果を奏し、避雷素子の初期の劣化状態を的確に検出し、警報を発することができる。
本発明は、電源機器等を備えた各種電気機器のサージ電流検出や、前記電気機器に使用する避雷器に利用できる。
本発明の第1の実施の形態における全体構成を示す図で、電源構成図を示す図である。 本発明の第1の実施の形態に係る避雷器の詳細ブロック図である。 本発明の第1の実施の形態おける結合部のブロック図である。 本発明の第1の実施の形態における誘導結合器のブロック図である。 本発明の第1の実施の形態におけるサージ電流対検波電圧の関係を示す特性図である。 本発明の第1の実施の形態における駆動部のブロック図である。 本発明の第1の実施の形態における漏洩電流検出部のブロック図である。 本発明の第1の実施の形態における警報送出部のブロック図である。 本発明の第2の実施の形態における結合パターンの図である。 図9における点線Aでの断面図である。
符号の説明
1・・・避雷器
2・・・ブレーカ
3・・・電源機器
11、12、13・・・避雷素子
14・・・電圧コンバータ
15・・・結合部
16・・・駆動部
17・・・漏洩電流検出部
18・・・警報送出部
101・・・誘導結合器
102・・・負荷抵抗
103・・・ブリッジダイオード
201・・・コンデンサ
202・・・基準電圧
203・・・比較器
204・・・1ショットマルチ
205・・・抵抗
206・・・コンデンサ
207・・・トランジスタ
301・・・リレー
302、303、401、402、403・・・抵抗
304・・・コイル
404・・・比較器
405・・・フリップフロップ
501・・・プリント基板
502、503・・・渦巻き状パターン
504、505・・・スルーホール
506・・・くり抜き部

Claims (14)

  1. 電源ラインに接続された避雷素子にサージ電流が流れたとき、前記避雷素子に接続されると共にプリント基板上に形成された第1結合パターンに流れるサージ電流の一部を、誘導結合または静電結合によって、前記プリント基板上に形成された第2結合パターンから出力することを特徴とするサージ電流検出方法。
  2. 前記第1結合パターンと第2結合パターンが誘導結合する構成の場合、前記第1結合パターンと第2結合パターンは前記プリント基板の同じ面に配設されて成ることを特徴とする請求項1記載のサージ電流検出方法。
  3. 前記第1結合パターンと第2結合パターンは渦巻き状に形成されて成ることを特徴とする請求項2記載のサージ電流検出方法。
  4. 前記第1結合パターンと第2結合パターンが静電結合する構成の場合、前記第1結合パターンと第2結合パターンは前記プリント基板の異なる面に配設されて成ることを特徴とする請求項1記載のサージ電流検出方法。
  5. 前記第1結合パターンと第2結合パターンは前記プリント基板の異なる面に対称に配設されて成ることを特徴とする請求項4記載のサージ電流検出方法。
  6. サージ電流が流れる毎に、前記避雷素子に流れる漏洩電流を検出し、前記漏洩電流が所定量以上になったとき、前記避雷素子の劣化状態の警報を行うことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一に記載のサージ電流検出方法。
  7. 避雷素子に流れる電流が流れると共にプリント基板上に形成された第1結合パターンと、前記プリント基板上に形成されると共に前記第1結合パターンと誘導結合または静電結合する第2結合パターンを備え、前記避雷素子にサージ電流が流れたとき、前記第1結合パターンに流れるサージ電流の一部を、誘導結合または静電結合によって前記第2結合パターンから出力することを特徴とする避雷器。
  8. 前記第1結合パターンと第2結合パターンが誘導結合する構成の場合、前記第1結合パターンと第2結合パターンは前記プリント基板の同じ面に配設されて成ることを特徴とする請求項7記載の避雷器。
  9. 前記第1結合パターンと第2結合パターンは渦巻き状に形成されて成ることを特徴とする請求項8記載の避雷器。
  10. 前記第1結合パターンと第2結合パターンが静電結合する構成の場合、前記第1結合パターンと第2結合パターンは前記プリント基板の異なる面に配設されて成ることを特徴とする請求項7記載の避雷器。
  11. 前記第1結合パターンと第2結合パターンは前記プリント基板の異なる面に対称に配設されて成ることを特徴とする請求項10記載の避雷器。
  12. 前記避雷素子に流れる電流が所定レベル以上のとき、警報を出力する警報出力手段を備えて成ることを特徴とする請求項7乃至11のいずれか一に記載の避雷器。
  13. 前記警報出力手段は、前記第2結合パターンからの信号に基づいて前記サージ電流の大きさが所定値以上か否かを検出する駆動部と、前記駆動部が前記所定値以上のサージ電流を検出したときに前記避雷素子に流れる漏洩電流を検出する漏洩電流検出部と、前記漏洩電流検出部が検出した漏洩電流が所定値以上のときに前記警報を出力する警報送出部とを備えて成ることを特徴とする請求項7乃至12のいずれか一に記載の避雷器。
  14. 前記漏洩電流検出部は、前記駆動部が前記所定値以上のサージ電流を検出する毎に、前記避雷素子に流れる漏洩電流を検出することを特徴とする請求項13記載の避雷器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011130905A1 (zh) * 2010-04-20 2011-10-27 安阳安科电器股份有限公司 脉冲电流传感器及采用该传感器制成的记录电涌波防雷箱
JP2014228298A (ja) * 2013-05-20 2014-12-08 Necプラットフォームズ株式会社 バリスタ寿命検出装置、方法及びプログラム

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