JP7003471B2 - 蓄電池劣化診断方法 - Google Patents

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Description

本発明は、蓄電池の劣化を診断する蓄電池診断方法に関する。
各種設備において、停電時などに備えて機器(例えば通信機器)に蓄電池を接続していた場合、停電時には商用電源に代えて、蓄電池から供給される電力によって機器を運用することになる。
しかし蓄電池は、充放電を繰り返すことにより、劣化して電池容量が徐々に減少してしまう。そこで、停電時であっても機器を運用するためには、蓄電池の劣化を診断し、劣化した蓄電池を取り替える必要がある。
特許文献1には、充電部、放電部、電圧測定部および判定部を備えた電池劣化判定装置が記載されている。充電部は、電池に供給する電流値が一定の値以下になるまで、定電流-定電圧方式で電池に電力を供給して充電する。放電部は、充電が終了した電池を一定電流で所定の時間放電させる。電圧測定部は、放電後の電池の電圧を測定する。判定部は、測定された電池の電圧が所定の値未満である場合に、電池が劣化したと判定する。
特許文献1の電池劣化判定装置では、電池を完全に充電してから放電試験を行うので、電池の充電残存容量に依存することなく、より高い精度で電池の劣化を判定できる、としている。
特開2009-210494号公報
しかし特許文献1に記載の技術は、放電後の電池の電圧を所定の閾値と比べているが、電圧が低下するほどに放電させるためには長時間を要する。
また、若干の劣化が進行している蓄電池でも、現地の負荷電流が低ければ、蓄電池としての機能を満足している場合もある。それにもかかわらず、一律の劣化診断方法で劣化と判断した場合には取替を行っているため、無駄が生じているという問題がある。
本発明は、このような課題に鑑み、蓄電池の放電開始時または充電開始時での電圧の変化に基づいて、短時間で無駄なく蓄電池の劣化を診断できる蓄電池診断方法を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明にかかる蓄電池劣化診断方法の代表的な構成は、蓄電池の劣化を診断する蓄電池劣化診断方法であって、蓄電池の電圧を計測しながら実際の負荷を接続して短時間放電した後に充電し、蓄電池の充電開始時の電圧変化量がピークを形成するように立ち上がっているとき、蓄電池は劣化していると診断することを特徴とする。
本発明者は、劣化した蓄電池は、充電を経た放電開始時または放電を経た充電開始時の電圧変化量が、正常な蓄電池に比べて大きいことを見出し、本発明を完成するに至った。具体的には、劣化した蓄電池は、充電開始時に電圧がピークを形成するように立ち上がる。このため、劣化した蓄電池の電圧の変動は、充電開始時において、正常な蓄電池のものとは明らかな差異がみられる。上記構成では、このような蓄電池の特性を用いることで、蓄電池の劣化を診断することができる。
上記構成では、電圧の放電開始時の立ち下がりと充電開始時の立ち上がりで判断している。したがって放電も充電も短時間でよく、診断全体が短時間で完了する。また、蓄電池が満充電である必要がなく、蓄電池の充電残存容量に依存せず、いつでも診断を開始することができる。したがって特許文献1のように、まず充電するという待ち時間が発生しない点においても、診断を迅速に開始および完了させることができる。
また、「実際の負荷で放電させた結果から蓄電池の寿命を予測する」ことによって、負荷と蓄電池の組合せにマッチした寿命予測が可能となり、真の寿命期まで運用できるという効果が得られる。
上記課題を解決するために、本発明にかかる蓄電池劣化診断方法の他の代表的な構成は、蓄電池の劣化を診断する蓄電池劣化診断方法であって、蓄電池の電圧を計測しながら実際の負荷を接続して短時間放電し、放電開始時の電圧変化量が所定値より大きく立ち下がっているとき、蓄電池は劣化していると診断することを特徴とする。
劣化した蓄電池は、放電開始時に電圧が立ち下がるときの電圧変化量が、正常な蓄電池の電圧変化量よりも大きくなる。上記構成によれば、この蓄電池の特性を用いることで、蓄電池の劣化を診断することができる。
上記課題を解決するために、本発明にかかる蓄電池劣化診断方法のさらに他の代表的な構成は、蓄電池の劣化を診断する蓄電池劣化診断方法であって、蓄電池の電圧を計測しながら実際の負荷を接続して短時間放電した後に充電し、蓄電池の電圧が放電によって立ち下がった下限値と充電によって立ち上がった上限値の差分である電圧変化量が所定値より大きいとき、蓄電池は劣化していると診断することを特徴とする。
劣化した蓄電池は、放電開始時に電圧が立ち下がるときの電圧変化量が正常な蓄電池の電圧変化量よりも大きく、また充電開始時に電圧がピークを形成するように立ち上がる。このため、劣化した蓄電池においては、放電開始時と充電開始時の電圧変化量に、正常な蓄電池のものとは明らかな差異がみられる。上記構成によれば、この蓄電池の特性を用いることで、蓄電池の劣化を診断することができる。
上記の蓄電池の充放電を所定回数繰り返した後の放電開始時または充電開始時に、蓄電池の電圧変化量を計測するとよい。このように蓄電池の充放電を所定回数(例えば3回)繰り返すことで、充放電時の蓄電池内の化学反応を安定させることができる。蓄電池内の化学反応を安定させた状態で、放電開始時または充電開始時の電圧変化量を計測するため、蓄電池の劣化の診断をより正確に行うことができる。
上記の蓄電池が劣化していると診断された後、蓄電池を長時間放電し、放電後の電圧が閾値より大きい場合には、蓄電池を継続運用可能と判定し、閾値以下である場合には蓄電池を劣化していると再度判定するとよい。このように、劣化していると診断された蓄電池であっても、長時間放電後の電圧が閾値より大きい場合は、継続運用可能と判定することで、継続運用可能な蓄電池までも取り替えられる事態を回避できる。一方、電圧が閾値以下である蓄電池を、劣化していると再度判定することで、取り替えるべき蓄電池を確実に特定できる。
上記の蓄電池の劣化の診断を通信網を介して遠隔制御し、劣化の診断結果を受信して自動的に通報するとよい。このように、通信網を介した遠隔制御によって蓄電池の劣化の診断を行うので、作業者(保守員)が現場へ出向して劣化診断を行う必要がない。また、劣化の診断結果が自動的に通報されるため、保守員は、劣化したとされる蓄電池を予め把握して現場へ出向し、蓄電池の取替作業を効率的に行うことができる。
本発明によれば、蓄電池の放電開始時または充電開始時での電圧の変化に基づいて、短時間で無駄なく蓄電池の劣化を診断できる蓄電池劣化診断方法を提供することができる。
本発明の実施形態における蓄電池劣化診断装置が適用される蓄電池を含む設備の概要を説明する図である。 図1の劣化診断装置および電力事業者の機能ブロック図である。 本発明の実施形態における蓄電池劣化診断方法の処理を示すフローチャートである。 図1の蓄電池の充放電を3回繰り返した場合での蓄電池の電圧および電流の変動を示す図である。 ニッケル水素電池の充放電に伴う電圧の変動を示す図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値などは、発明の理解を容易とするための例示に過ぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
図1は、本発明の実施形態における蓄電池劣化診断装置(以下、劣化診断装置100)が適用される蓄電池102を含む設備104の概要を説明する図である。ここでは設備104として、基地局などの通信機器(以下、機器106)を保護対象とし、停電時などに備えて機器106に蓄電池102が接続されているものを例示している。なお蓄電池102は、鉛蓄電池であって、直列接続された25個のセルで構成され、各セルの合計電圧が50V(1セルあたり2V)となっている。
設備104において、各種発電所で発電された電力は、通常時には、電力事業者108から配電線110を通されて、商用電源として配電される。配電された電力は、機器106に接続された充電器(不図示)まで供給され、交流から直流に変換される。このようにして、機器106を運用するために必要な電力は、通常時には、商用電源として配電された後、充電器を介して得られる。
一方停電時には、商用電源に代えて、蓄電池102から供給される電力によって機器106が運用される。しかし蓄電池102は、充放電を繰り返すことにより、劣化して電池容量が徐々に減少してしまう。このため、停電時であっても機器106を運用するためには、蓄電池102の劣化を診断する必要がある。
そこで設備104では、劣化診断装置100が、電力事業者108との間で通信網112を介して通信する機能を有し、電力事業者108の遠隔制御により蓄電池102の劣化の診断を実行したり、蓄電池102の劣化の診断結果を電力事業者108に送信したりすることを可能とする。なお通信網112は、無線通信であっても有線通信であってもよい。
設備104はさらに、開閉器114を備える。開閉器114は、劣化診断装置100が蓄電池102の劣化の診断を実行する際に開閉制御される。蓄電池102は、開閉器114が開状態であれば、機器106を実負荷として放電し、閉状態であれば充電される。
図2は、図1の劣化診断装置100および電力事業者108の機能ブロック図である。図3は、本発明の実施形態における蓄電池劣化診断方法の処理を示すフローチャートである。
まず、蓄電池劣化診断方法では、図2に示す電力事業者108の劣化診断起動部116が起動信号を送信する。この起動信号が通信網112を介して劣化診断装置100の充放電制御部118に受信されることで、蓄電池102の劣化診断が開始される(ステップS100)。
ステップS100で劣化診断が開始された際、図1に示す開閉器114は閉じていて、蓄電池102は充電された状態にある。また劣化診断の開始とともに、電流計120により蓄電池102の充放電電流を計測し、さらに電圧計122により蓄電池102の各セルの電圧を計測する。
つぎに、充放電制御部118は、開閉器114を開いて蓄電池102を放電する(ステップS102)。蓄電池102が放電している間、図1に示すように蓄電池102には実際の負荷である機器106が接続されている。また放電時間は、短時間(例えば10分程度)である。
充放電制御部118は、蓄電池102を短時間放電した後に、充電部124を制御して蓄電池102を充電する(ステップS104)。充電部124は、蓄電池102を充電するための電圧(例えば56V)を生成する電源である。また充電時間も、放電時間と同様に、短時間(例えば10分程度)である。
続いて電圧計122は、ステップS104での充電開始時の電圧変化量を計測する(ステップS106)。そして充放電制御部118は、蓄電池102の充放電を所定回数(例えば3回)繰り返したか否かを判定し(ステップS108)、所定回数に満たない場合には(No)、再びステップS102の処理を行う。
一方、ステップS108で蓄電池102の充放電を所定回数繰り返した場合には(Yes)、判定部126は、異常判定処理を行う(ステップS110)。なお異常判定とは、劣化の可能性がある蓄電池102を判定することであり、継続運用不可能であって取り替えるべき劣化した蓄電池を特定するものではない。
図4は、図1の蓄電池102の充放電を3回繰り返した場合での蓄電池102の電圧および電流の変動を示す図である。なお図4(a)、図4(b)および図4(c)は、1回目、2回目および3回目の充放電に伴う測定結果をそれぞれ示している。
図中、横軸は蓄電池102の電圧および電流を計測した時間(t)であって、taが放電を開始した時間、tbが放電した後に充電を開始した時間である。ここでは放電開始時間ta-充電開始時間tb間(放電時間)は9分間とし、充電開始時間tbから8分間充電して計測を終了した。つまり、蓄電池102の電圧を計測しながら実際の負荷に接続して、短時間放電した後に短時間充電している。
図中、縦軸には、蓄電池102のセル電圧のスケールを示している。グラフAは、各セルの電圧を示していて、放電開始時間taから立ち下がって、充電開始時間tbに立ち上がる変化が明らかに示されている。グラフBは、蓄電池102の総電圧を示している。グラフCは、蓄電池102の充放電電流を示している。
図4(a)に示すように、グラフAに含まれる1つの波形Dが、他の波形に比べて明らかに異なっている。すなわち、波形Dでは、短時間放電した後の充電開始間tbの電圧変化量Vaがピークを形成するように立ち上がっている。充電開始時間tbの電圧変化量Vaは、図4(a)に示すように、電圧が放電によって立ち下がった下限値Eと、充電によって立ち上がった上限値Fとの差分である。なお充電開始時間tbでピークを形成した電圧は、その後、グラフCに示す充放電電流の低下に伴って下降する。
本発明者は、蓄電池102が劣化すると、放電を経た充電開始時(あるいは充電を経た放電開始時)の電圧変化量が、正常な蓄電池102に比べて大きくなるという特性を見出した。ただし、ここでは蓄電池102内の充放電に伴う化学反応を安定させた状態で、充電開始時の電圧変化量を計測するために、充放電を繰り返している。
すなわち、図4(b)に示す充電開始時間tbでの電圧変化量Vbは、2回目の充放電後の電圧変化量であって、図4(a)の電圧変化量Vaよりも小さくなっている。さらに図4(c)に示す充電開始時間tbでの電圧変化量Vcは、3回目の充放電後の電圧変化量であって、図4(b)の電圧変化量Vbよりも小さくなっている。
ステップS110において、判定部126は、蓄電池102内の充放電に伴う化学反応を安定させた状態で、図4(c)に示した充電開始時間tbでの電圧変化量Vcに基づいて異常判定を行う。図4(c)に示す充放電を3回繰り返して計測された波形Dは、他の波形とは異なり、充電開始時間tbでの電圧変化量Vcがピークを形成するように立ち上がっている。
このため判定部126は、蓄電池102の異常の有無を判定するとき(ステップS112)、波形Dを示すセルを異常と判定する(Yes)。一方、判定部126は、他のセルを異常なしと判定して(No)、他のセルを継続運用可と判定する(ステップS114)。
つぎに、充放電制御部118は、ステップS112で異常と判定されたセルに対して長時間放電(例えば3時間程度)を行う(ステップS116)。判定部126は、長時間放電後に、電圧が閾値(例えば1.8V)以下か否かを判定し(ステップS118)、閾値より大きい場合には(No)、セルを継続運用可と判定する(ステップS114)。
一方、ステップS118で電圧が閾値以下である場合には(Yes)、判定部126は、セルが劣化していると判定する(ステップS120)。このように判定部126は、ステップS110の異常判定によって劣化の可能性があるものを判定し、さらにステップS120の劣化判定によって継続運用不可能な劣化したものを特定している。
そして判定部126は、診断結果を生成する。診断結果には、継続運用可と判定されたセル、および、継続運用不可能であって取り替えるべきと判定されたセルが特定されている。つぎに、診断結果送信部128は、通信網112を介して診断結果を電力事業者108に送信する(ステップS122)。送信された診断結果は、診断結果受信部130によって受信され(ステップS124)、さらに通報部132によって保守員に自動的に通報される(ステップS126)。
このように、劣化の診断結果が自動的に通報されるため、保守員は、劣化したとされる蓄電池102を予め把握して現場へ出向でき、蓄電池102の取替作業を効率的に行うことができる。また、電力事業者108からの通信網112を介した遠隔制御によって、劣化診断装置100による劣化診断を起動できるため、保守員が現場へ出向して劣化診断を行う必要がない。
本実施形態の蓄電池診断方法によれば、劣化した蓄電池102の電圧の変動が充電開始時において、正常な蓄電池102のものとは明らかな差異がみられるという蓄電池102の特性を用いることで、蓄電池102の劣化を診断できる。
また本実施形態では、短時間放電した後の電圧の充電開始時の立ち上がりで蓄電池102の劣化を判定しているため、放電も充電も短時間でよく、診断全体が短時間で完了する。さらに、蓄電池102が満充電である必要がないため、蓄電池102の充電残存容量に依存せず、いつでも診断を開始することができる。したがって、蓄電池102を完全に充電してから放電試験を行う必要がないため、まず充電するという待ち時間が発生しない点においても、診断を迅速に開始および完了させることができる。
また、実際の負荷すなわち機器106で放電させた結果から蓄電池102の寿命を予測している。このため、負荷と蓄電池102の組合せにマッチした寿命予測が可能となり、真の寿命期まで蓄電池102を運用できる。
また、蓄電池102の充放電を繰り返して蓄電池102内の化学反応を安定させた状態で、充電開始時の電圧変化量を計測するため、蓄電池102の劣化の診断をより正確に行うことができる。
また、一旦は異常と判定された蓄電池102であっても、長時間放電後の電圧が閾値より大きい場合は、継続運用可能と判定することで、継続運用可能な蓄電池102までも取り替えられる事態を回避できる。
上記実施形態では、診断対象となる蓄電池102として鉛蓄電池を例示して説明したが、これに限られず、ニッケル水素電池であってもよい。本発明者は、鉛蓄電池だけではなく、ニッケル水素電池の充放電に伴う電圧の変動を検証した(図5参照)。
図5は、ニッケル水素電池の充放電に伴う電圧の変動を示す図である。図中横軸を時間(t)、縦軸を電圧(V)とした。ここでは、ニッケル水素電池(公称電圧:1.2V/個)を4個直列接続(約4.8V/組)して1組の蓄電池とした。この蓄電池に、疑似負荷として電球(1.4Ω)、充電器(出力電圧:約6V、出力電流:約2A)を接続して模擬回路を構成した。模擬回路では、充電器に対して負荷と蓄電池とを並列に接続し、さらに蓄電池の充放電を可能とするために充電器と蓄電池との間および蓄電池と電流との間にスイッチをそれぞれ接続した。
この模擬回路において、まず浮動充電を行い、続いて30分間放電した後、充電を再開し10分間充電した。なお図5では、正常品のセルの電圧の変動を実線で示し、劣化品のセルの電圧の変動を点線で示している。
正常品のセルと劣化品のセルとを比較すると、劣化品のセルは、図示のように、放電開始時tcに電圧が立ち下がるときの電圧変化量Vdが、正常なセルの電圧変化量Veよりも大きい。さらに、劣化品のセルは、充電開始時tdに電圧が立ち上がるときの電圧変化量Vfが、正常なセルの電圧変化量Vgよりも大きい。なお電圧変化量Vfは、劣化品のセルの電圧が放電によって立ち下がった下限値と充電によって立ち上がった上限値の差分である。このように劣化品のセルの電圧の変動は、充電開始時に限らず、放電開始時においても、正常なセルとは明らかな差異がみられる。
なお劣化品のセルの電圧は、図中矢印Gに示すように、充電を再開して5分後、一旦上昇した後、さらに5分後充電を終了するまで下降した。一方、正常品のセルの電圧は、充電再開後は上昇し続けて、劣化品のセルのような充電再開後の電圧の変動とは明らかな差異がみられる。
このため、蓄電池としてニッケル水素電池を用いた場合には、ニッケル水素電池の上記特性を用いて、蓄電池の劣化を診断できる。具体的には、蓄電池診断方法では、蓄電池の電圧を計測しながら実際の負荷を接続して短時間放電し、放電開始時tcの電圧変化量Vdが所定値より大きく立ち下がっているとき、蓄電池は劣化していると診断できる。なお所定値とは、図5に示す正常なセルの放電開始時tcの電圧変化量Veである。
また蓄電池劣化診断方法では、蓄電池の電圧を計測しながら実際の負荷を接続して短時間放電した後に充電し、充電開始時tdの電圧変化量Vfが所定値より大きいとき、蓄電池は劣化していると診断できる。なお所定値とは、図5に示す正常なセルの充電開始時tdの電圧変化量Vgである。
したがって本実施形態の蓄電池劣化方法では、劣化した蓄電池において放電開始時と充電開始時の電圧変化量に、正常な蓄電池のものとは明らかな差異がみられることから、この蓄電池の特性を用いることで、蓄電池の劣化を診断できる。劣化の診断については、上記したように、充電開始時のピークだけに基づいてもよいし、放電開始時の立ち下がりだけに基づいてもよい。さらに、放電開始時の下限値と充電開始時の上限値はさらに顕著な差異が生じるため、これに基づいて診断してもよい。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
本発明は、蓄電池の劣化を診断する蓄電池診断方法として利用することができる。
100…劣化診断装置、102…蓄電池、104…設備、106…機器(負荷)、108…電力事業者、110…配電線、112…通信網、114…開閉器、116…劣化診断起動部、118…充放電制御部、120…電流計、122…電圧計、124…充電部(電源)、126…判定部、128…診断結果送信部、130…診断結果受信部、132…通報部

Claims (1)

  1. 蓄電池の劣化を診断する蓄電池劣化診断方法であって、
    蓄電池の電圧を計測しながら実際の負荷を接続して所定時間放電した後に充電し、
    前記蓄電池の充電開始時の電圧変化量がピークを形成するように立ち上がっているとき、該蓄電池は劣化していると診断し、
    前記蓄電池が劣化していると診断された後、該蓄電池を前記所定時間より長時間放電し、
    放電後の電圧が閾値より大きい場合には、前記蓄電池を継続運用可能と判定し、閾値以下である場合には前記蓄電池を劣化していると再度判定することを特徴とする蓄電池劣化診断方法。
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