JP2017184326A - 電力制御システム及び電力制御方法 - Google Patents

電力制御システム及び電力制御方法 Download PDF

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佑一 中重
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Abstract

【課題】系統電源から受電する電力を抑制することができる電力制御システムを提供する。
【解決手段】電力制御システムは、系統電源に接続され、機器に電力の供給を行う充電器と、充電器と接続される二次電池と、系統電源に接続された負荷と、充電器に備えられ、二次電池から機器に供給する電力と系統電源から機器に供給する電力とを制御する電力制御用コントローラと、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、電力制御システム及び電力制御方法に関する。
ガソリンスタンドやコンビニエンスストア等の商業施設、又は工場施設に充電器が併設されていることがある。この充電器は、電気を駆動源とする電気自動車や電気バス、電動フォークリフト等の充電に用いられる。このような場合、「施設全体で必要となる電力」は「施設の電力需要」と「充電器の電力需要」の和となる。この電力を全て系統からの受電電力で賄った場合、施設全体の契約電力は、負荷が最も高い時点における電力需要を基準に決定される必要がある。
なお、特許文献1には、コンビニエンスストア等の電力消費施設に設けられ、電気自動車などに電力を供給する二次電池の充放電を制御する方法が記載されている。
特開2012−151938号公報
最も高い負荷に合わせて電力を確保しようとすると、負荷が高い時間帯が極端に少ない場合でも、その時間帯の需要に合わせて電力を賄わなければならない。また、施設全体で必要となる電力には、日毎にばらつきがあるため、最も高い負荷を決定することが、難しい場合がある。
そこでこの発明は、上述の課題を解決することのできる電力制御システム及び電力制御方法を提供することを目的としている。
本発明の第1の態様によれば、電力制御システムは、系統電源に接続され、機器に電力の供給を行う充電器と、前記充電器と接続される二次電池と、系統電源に接続された負荷と、前記充電器に備えられ、前記二次電池から前記機器に供給する電力と前記系統電源から前記機器に供給する電力とを制御する電力制御用コントローラと、を備える。
このような構成により、系統電源から負荷に供給される電力の大きさに応じて、系統電源から充電器に供給する電力を調整し、不足分を二次電池から充電器へ供給する。これにより、負荷と充電器に供給する電力を全て系統電源から供給する必要が無く、系統電源から受電する電力を削減することができる。
本発明の第2の態様によれば、前記電力制御用コントローラは、所定の充電条件が成立すると前記系統電源から前記二次電池へ電力を供給してもよい。
このような構成により、適切な充電条件の下で二次電池を充電することができる。
本発明の第3の態様によれば、前記電力制御用コントローラは、前記機器へ供給する電力と前記負荷へ供給する電力との合計が前記系統電源から供給される所定の契約電力以下となるよう前記系統電源から前記機器に供給する電力を制御し、さらに前記二次電池から、前記機器が使用する電力と前記系統電源から前記機器に供給する電力との差を供給する。
このような構成によって二次電池が供給する電力を活用することで、負荷で使用する電力と機器へ供給する電力との和を契約電力以下となるよう制御することができる。
本発明の第4の態様によれば、電力制御システムは、一つまたは複数の前記充電器と、前記二次電池と、前記負荷と、各充電器が使用する電力の実績値と前記負荷が使用する電力の実績値とを記憶する記憶部と、1つの前記充電器からの問い合わせに応じて、当該充電器を除くすべての充電器が使用する電力の実績値と前記負荷が消費する電力との合計値を計算する電力合計計算部と、を備える電力合計管理サーバと、を備える。
このような構成により、電力合計管理サーバは、負荷が使用する電力と各充電器が使用する電力を記憶するだけでよく、各充電器へ供給する電力の制御を行う必要が無い。
本発明の第5の態様によれば、前記電力制御用コントローラは、前記機器へ供給する電力が、所定の契約電力と前記電力合計計算部が計算した合計値との差以下となるよう制御してもよい。
このような構成により、各充電器は、電力合計管理サーバへ問い合わせるだけで、自装置で使用できる電力の上限を認識することができ、システム全体で系統電源から供給される契約電力を上回ることなく充電を行うことができる。
本発明の第6の態様によれば、前記二次電池の使用に関するパラメータを蓄積する記憶部と、前記蓄積したパラメータに基づいて前記二次電池の劣化程度を判定する劣化程度判定部と、を備える劣化判定装置、をさらに備えていてもよい。
このような構成により、二次電池を使用しながら得られるパラメータによって、二次電池の劣化程度を判定することができる。
本発明の第7の態様によれば、前記劣化程度判定部は、設置環境温度、サイクル回数、使用年数、放電深度、保存SOCの5つのパラメータに基づいて劣化程度を判定してもよい。
このような構成により、設置環境温度、サイクル回数、使用年数、放電深度、保存SOCの5つのパラメータを測定することで二次電池の劣化程度を判定することができる。
本発明の第8の態様によれば、前記劣化程度判定部は、前記二次電池のサイクル特性と保存劣化特性の積に基づいて、劣化程度を判定してもよい。
このような構成により、二次電池のサイクル特性と保存劣化特性を用いることで二次電池の劣化程度を判定することができる。
本発明の第9の態様によれば、前記劣化程度判定部による判定の結果が、前記二次電池が交換時期であることを示す場合、前記二次電池の交換を促す情報を通知する劣化通知部、を備えていてもよい。
このような構成により、二次電池の交換時期を認識することができる。それによって、二次電池および関連装置(二次電池から電力の供給を受ける装置や二次電池と近い位置に設置された装置など)の破損の未然防止が可能となる。
本発明の第10の態様は、系統電源に接続され、機器に電力の供給を行う充電器と、前記充電器と接続される二次電池と、系統電源に接続された負荷と、を備える電力制御システムにおいて、前記充電器が備える電力制御用コントローラが、前記二次電池から前記機器に供給する電力と前記系統電源から前記機器に供給する電力とを制御する、電力制御方法である。
本発明の電力制御システムによれば、施設全体(施設の付帯設備と充電器)で必要となる電力のうち、充電器で必要な電力に対しては、系統からの電力と二次電池から供給する電力とで賄う。また、本発明の電力制御システムは、付帯設備が使用する電力に応じて、系統から充電器へ供給する電力を調整し、充電器が必要とする電力の不足分は、二次電池から充電器へ供給する電力で賄うことで、系統から購入する契約電力を削減することができる。
本発明に係る第一実施形態における電力制御システムの概略図である。 本発明に係る第一実施形態における電力制御システムの電力制御用コントローラのブロック図である。 本発明に係る第一実施形態における電力制御方法の一例を示すフローチャートである。 本発明に係る第一実施形態における電力制御結果の一例を示す図である。 本発明に係る第一実施形態における二次電池への充電制御方法の一例を示すフローチャートである。 本発明に係る第二実施形態における電力制御システムの概略図である。 本発明に係る第二実施形態における電力合計管理サーバのブロック図である。 本発明に係る第二実施形態における電力制御方法を説明する図である。 本発明に係る第二実施形態における電力制御方法の一例を示すフローチャートである。 本発明に係る第三実施形態における電力制御システムの概略図である。 本発明に係る第三実施形態における二次電池の劣化判定方法を説明する第一の図である。 本発明に係る第三実施形態における二次電池の劣化判定方法を説明する第二の図である。 本発明に係る第三実施形態における二次電池の劣化判定方法の一例を示すフローチャートである。 本発明に係る第三実施形態における二次電池の劣化判定方法の測定精度を示す図である。 従来の電力制御システムの一例を示す概略図である。
<第一実施形態>
以下、本発明の第一実施形態による電力制御システムを図1〜図5を参照して説明する。
図1は、本発明に係る第一実施形態における電力制御システムの概略図である。電力制御システム100は、系統電源1と、施設2の負荷23と、充電器3と、二次電池41と、電池5とを含む。系統電源1の電力は、施設2側と充電器3側に供給される。系統電源1から施設2側に供給された電力は、変圧器22で電圧を調整され、施設2内の負荷23に供給される。負荷23とは、施設2内に備えられた照明、空調機などの各種付帯設備である。一方、系統電源1から充電器3側に供給された電力は、充電器3が備えるAC/DCコンバータ31が、電力を調整しつつ直流に変換して、所定の電力を充電対象となる電池5に供給する。電池5とは、充電のため充電器3に接続された電気自動車等が搭載する電池である。二次電池収納装置4は、二次電池41を収納する。二次電池41は、充電が可能な電池であり、例えばリチウムイオン蓄電池である。二次電池41は、充電器3に電力を供給する。二次電池41が供給した電力は、充電器3が備えるDC/DCコンバータ32によって、電力が調整されて電池5に供給される。充電器3が備える電力制御用コントローラ30は、AC/DCコンバータ31、DC/DCコンバータ32に電力指令値を出力する。AC/DCコンバータ31は、電力制御用コントローラ30の電力指令値に基づいて、系統電源1からの電力を電池5に供給する。DC/DCコンバータ32は、電力制御用コントローラ30の電力指令値に基づいて、二次電池41からの電力を電池5に供給する。次に電力制御用コントローラ30について説明する。
図2は、本発明に係る第一実施形態における電力制御システムの電力制御用コントローラのブロック図である。
電力制御用コントローラ30は、入出力部301と、電力指令部302とを備えている。
入出力部301は、他装置とのデータの入出力を行う。例えば、入出力部301は、電力量計21から負荷23による電力の使用状況を示す電力量の測定値を取得する。また、例えば、入出力部301は、電池5が接続されたか否か、電池5から充電に必要な電圧などの情報を、電池5を搭載する機器(電気自動車など)から取得する。
電力指令部302は、負荷23に供給する電力とAC/DCコンバータ31が電池5に供給する電力との合計が契約電力(契約上、使用できる系統電源1から受電する電力)以下となるように、AC/DCコンバータ31への電力指令値を決定する。また、電力指令部302は、DC/DCコンバータ32への電力指令値を、AC/DCコンバータ31が電池5に供給する電力に応じて変化させ、二次電池41が電池5へ供給する電力を制御する。また、電力指令部302は、DC/DCコンバータ32への電力指令値を制御することで、系統電源1から充電器3側に供給された電力を、二次電池41へ供給し、二次電池41を充電する。
図3は、本発明に係る第一実施形態における電力制御方法の一例を示すフローチャートである。
まず、入出力部301は、充電器3に電池5を搭載した機器が接続されたか否かを監視する(ステップS10)。例えば、電池5を備える機器が電気自動車の場合、入出力部301は、CAN通信などで、電気自動車から充電指示信号を取得すると、電池5が接続されたと判定する。機器が接続されたと判定しない場合(ステップS10;No)、入出力部301は監視を続ける。機器が接続されたと判定した場合(ステップS10;Yes)、入出力部301は、電池5の充電に必要な電力の情報を取得する(ステップS11)。充電に必要な電力も接続された機器から取得できる。次に入出力部301は、電力量計21から負荷23が使用した電力量の測定値を取得する(ステップS12)。入出力部301は、電池5の充電に必要な電力の情報、負荷23が使用した電力量の測定値を、電力指令部302に出力する。電力指令部302は、AC/DCコンバータ31およびDC/DCコンバータ32の出力を制御する(ステップS13)。まず、電力指令部302は、電力量計21の測定値に基づいて、例えば、過去30分間の電力量から負荷23が使用する電力を算出する。そして、電力指令部302は、系統電源1から施設2側に供給される電力と充電器3側に供給される電力との和が契約電力を超えないようにAC/DCコンバータ31の出力を決定する。電力指令部302は、決定した出力に対応する電力指令値をAC/DCコンバータ31に出力する。なお、契約電力の値は、例えば、電力指令部302が有する図示しない記憶部に記録されている。また、電力指令部302は、AC/DCコンバータ31からの出力だけでは電池5の充電に足りない電力を、二次電池41からの電力で補うようにDC/DCコンバータ32の出力を決定する。電力指令部302は、決定した出力に対応する電力指令値をDC/DCコンバータ32に出力する。
ここで、図4を用いて、ステップS13の電力制御の具体例について説明する。
図4は、本発明に係る第一実施形態における電力制御結果の一例を示す図である。
例えば、負荷23が使用している電力(付帯設備への供給電力α2)と電池5の充電に必要な電力との和が、契約電力(平準化受電電力α5)より小さい場合、電力指令部302は、例えば、AC/DCコンバータ31の出力が電池5の充電に必要な電力より所定の値(充電器への電力供給α4)だけ小さな値となるような電力指令値を、AC/DCコンバータ31に出力する。また、電力指令部302は、DC/DCコンバータ32の出力が充電器への電力供給α4となるような電力指令値を、DC/DCコンバータ32に出力する。このような制御は、例えば、図4における0:00〜9:00、16:00〜24:00に行われている。なお、充電器への電力供給α4の分だけ二次電池41から供給するように制御する理由は、二次電池41の電力は使用しない場合、自然に放電し無駄になる為、充電器3が必要とする電力が増加した際に影響がない範囲で二次電池41の電力を使用し、その分、少しでも契約電力を低下させようとすることによる。
また、施設全体で必要とする電力が増加し、負荷23が使用している電力(付帯設備への供給電力α2)と電池5の充電に必要な電力との和が、契約電力(平準化受電電力α5)を超える場合、電力指令部302は、例えば、AC/DCコンバータ31の出力(充電器3への電力供給α1)と負荷23が使用している電力(付帯設備への供給電力α2)との和が契約電力(平準化受電電力α5)より所定の値だけ小さくなるようにAC/DCコンバータ31の出力(充電器3への電力供給α1)を決定する。所定の値だけ小さくするのは、契約電力に対して余裕を持たせるためである。また、電力指令部302は、DC/DCコンバータ32の出力(充電器への電力供給α4)とAC/DCコンバータ31の出力(充電器3への電力供給α1)との合計が電池5の充電に必要な電力となるような電力指令値を、DC/DCコンバータ32に出力する。このような制御は、例えば、図4における13:00〜15:00に行われている。
電力指令部302は、施設全体の負荷が所定の閾値(例えば契約電力−上記のα4)より低い場合には二次電池41からの供給電力を減少させる。また、施設全体の負荷が所定の閾値より高い場合には二次電池41からの供給電力を増大させる。このように、系統電源1からの受電電力が契約電力を超過しないように二次電池41からの供給電力を制御し、施設全体の受電電力の平準化を可能とする。
次に、二次電池41の充電処理について説明を行う。上述のように、二次電池41は、電池5を充電する電力源として利用される。従って、二次電池41に対しても、電池5へ供給することによって消費した電力を充電する必要がある。
図5は、本発明に係る第一実施形態における二次電池への充電制御方法の一例を示すフローチャートである。
まず、電力指令部302は、二次電池41の充電条件が成立したかどうかを判定する(ステップS20)。二次電池41の充電条件とは、例えば、二次電池41のSOCが所定の閾値を下回ったことである。あるいは、二次電池41の充電条件とは、例えば、電力の使用が低下する所定の時間帯(夜間など)を迎えたことである。あるいは、過去の電力使用実績に基づいて、施設2側で使用される電力(負荷23に供給される電力)、充電器3側で使用される電力の傾向(単位時間あたりの電力使用量の変化)を算出しておき、それらの合計値が少なくなる時間帯を迎えると充電条件が成立したと判定してもよい。あるいは、電力需要が少なくなる時間帯を迎える以前の所定の期間における電力量計21の測定値や電池5に供給した電力の実績が、算出した電力の使用傾向どおりの挙動を示している場合、施設2側および充電器3側に供給される電力の合計値が小さくなる時間帯を迎えると充電条件が成立したと判定してもよい。二次電池41の充電条件が成立していないと判定した場合(ステップS20;No)、電力指令部302は、ステップS20の判定を繰り返す。二次電池41の充電条件が成立したと判定した場合(ステップS20;Yes)、電力指令部302は、AC/DCコンバータ31、DC/DCコンバータ32の出力値を制御して、充電器3側へ供給された電力を二次電池41へ供給し、二次電池41を充電する(ステップS21)。これにより、契約電力の範囲内で、二次電池41の充電を行い、負荷23や電池5への電力の供給が必要な場面に備えることができる。
本実施形態の電力制御の導入により、施設全体での電力制御を一元管理することができる。また、二次電池を持つ機器によるエネルギー管理システムが普及した場合、二次電池を持つ機器と一緒に併設してある施設全体における電力制御が求められるが、本実施形態の電力制御方法であれば、総合的な電力制御が可能である。
<第二実施形態>
以下、本発明の第二実施形態による電力制御システムを図6〜図9、図15を参照して説明する。
図6は、本発明に係る第二実施形態における電力制御システムの概略図である。電力制御システム100Aは、系統電源1と、施設2の負荷23と、複数の充電器3(3A、3B、3C、・・・)と、複数の二次電池41(41A、41B、41C、・・・)と、複数の電池5(5A、5B、5C・・・)と、電力合計管理サーバ60と、通信用端末24と、通信用端末33(33A、33B、33C、・・・)とを含む。第二実施形態の電力制御システムでは、系統電源1の電力は、施設2と充電器3A、3B、3C・・・に供給される。充電器3Aは、第一実施形態における充電器3と同様の構成を備えている。例えば、充電器3Aは、電力制御用コントローラ30A、AC/DCコンバータ31A、DC/DCコンバータ32Aを備えている。また、電力制御用コントローラ30Aは、入出力部301A、電力指令部302Aを備えている。第二実施形態における入出力部301Aおよび電力指令部302Aの機能については、後に図9を用いて説明する。また、充電器3Aは電池5Aと接続され電池5Aを充電する。第一実施形態と同様にAC/DCコンバータ31Aは、電力制御用コントローラ30Aが備える電力指令部302Aによる電力指令値に基づいて、系統電源1から充電器3Aに供給された電力を電池5Aに供給する。DC/DCコンバータ32Aは、電力指令部302Aによる電力指令値に基づいて、二次電池41Aからの電力を電池5Aに供給する。充電器3B、3Cについても同様である。二次電池収納装置4A、4B、4Cは、第一実施形態における二次電池収納装置4と同様の構成を備えている。例えば、二次電池収納装置4Aは、二次電池41Aを備えており、二次電池41Aは充電器3Aに電力を供給する。なお、複数の充電器3B、3C、・・・を総称して充電器3と記載することがある。他の二次電池収納装置4、二次電池41、電池5などについても同様である。
通信用端末24は、施設2に設けられた電力量計21および電力合計管理サーバ60と通信可能に接続されている。電力量計21は、通信用端末24に測定結果を出力する。通信用端末24は、電力量計21の測定結果に基づく施設電力実績Pfを、例えば所定の時間間隔で電力合計管理サーバ60へ送信する。通信用端末33Aは、充電器3Aおよび電力合計管理サーバ60と通信可能に接続されている。通信用端末33Aは、充電器3Aが使用した電力の実績値(充電器電力実績Pc1)を電力合計管理サーバ60へ送信する。ここで、充電器電力実績Pc1とは、AC/DCコンバータ31Aを介して電池5Aへ供給した電力の実績値である。同様に、通信用端末33Bは、充電器電力実績Pc2(AC/DCコンバータ31Bを介して電池5Bへ供給した電力の実績値)を電力合計管理サーバ60へ送信する。通信用端末33Cは、充電器電力実績Pc3(AC/DCコンバータ31Cを介して電池5Cへ供給した電力の実績値)を電力合計管理サーバ60へ送信する。次に電力合計管理サーバ60について説明する。
図7は、本発明に係る第一実施形態における電力合計管理サーバのブロック図である。
図示するように、電力合計管理サーバ60は、記憶部601と、入出力部602と、電力合計計算部603と、実績データ記録部604とを備えている。
記憶部601は、通信用端末24から送信された施設電力実績Pf、通信用端末33A等から送信された充電器電力実績Pc1等を記憶する。
入出力部602は、他装置とのデータの入出力を行う。例えば、入出力部602は、施設電力実績Pf、充電器電力実績Pc1等の実績データを取得する。また、入出力部602は、充電の要求があった充電器3へ、契約電力のうち、電力合計計算部603が計算した施設2および他の充電器3で使用中の電力の合計を応答する。このとき、入出力部602は、複数の通信用端末33からの問い合わせを同時に受け付けないよう排他制御を行う。
電力合計計算部603は、施設電力実績Pfおよび各通信用端末33から送信された充電器電力実績Pc1等の合計を計算する。
実績データ記録部604は、各通信用端末33A等から取得した充電器電力実績Pc1等の実績データを記憶部601に記録する。
次に図8、図9を参照して、本実施形態における電力制御用コントローラ30の電力制御について説明する。
図8は、本発明に係る第二実施形態における電力制御方法を説明する図である。
図9は、本発明に係る第二実施形態における電力制御方法の一例を示すフローチャートである。
第二実施形態では、電力制御用コントローラ30は、電力量計21が測定した負荷23の電力消費状況に代えて、図8に示す施設電力実績Pfと他充電器実績Pcの合計値(合計値αとする)を取得する。他充電器実績Pcとは、例えば、充電器3Aの電力制御用コントローラ30Aの場合、通信用端末33Bが送信した充電器電力実績Pc2、通信用端末33Cが送信した充電器電力実績Pc3などの合計である。
まず、入出力部301Aは、充電器3Aに電池5Aを搭載した機器が接続されたか否かを監視する(ステップS20)。機器が接続されたと判定しない場合(ステップS20;No)、入出力部301Aは監視を続ける。機器が接続されたと判定した場合(ステップS20;Yes)、入出力部301Aは、電池5Aの充電に必要な電力の情報を取得し、その情報を電力指令部302Aに出力する。電力指令部302Aは、電池5Aの充電に必要な電力の情報を、入出力部301A、通信用端末33Aを介して電力合計管理サーバ60に送信しつつ、電力の合計値(合計値α)を問い合わせる(ステップS21)。電力の合計値αとは、負荷23が使用する電力と、他の充電器3B、3C等が使用する電力との合計値である。
電力合計管理サーバ60では、電力合計計算部603が、この問い合わせに対し、記憶部601から最新の施設電力実績Pf、他の充電器電力実績Pc2、Pc3を読み出して、それらを合計して電力の合計値αを計算する(ステップS22)。また、実績データ記録部604が、入出力部602を介して、電池5Aの充電に必要な電力(「X」とする)の情報を取得する。次に、実績データ記録部604が、記憶部601に記録された充電器3Aの電力の実績値(充電器電力実績Pc1)を更新する(ステップS23)。具体的には、それまで、充電器3Aでは充電が行われていない場合、記憶部601には、充電器3Aについて電力実績「0」が記録されている。実績データ記録部604は、この値を「X」で更新する。
次に、電力合計計算部603は、入出力部602、通信用端末33Aを介して電力の合計値αを充電器3Aに送信する(ステップS24)。充電器3Aでは、電力制御用コントローラ30Aが合計値αを取得し、AC/DCコンバータ31およびDC/DCコンバータ32の出力を制御する(ステップS25)。具体的には、電力指令部302Aは、合計値αと契約電力を比較して、合計値αとAC/DCコンバータ31Aとの和が、契約電力を超えないような電力指令値をAC/DCコンバータ31Aに出力する。つまり、電力指令部302Aは、図8に示す「系統から充電器への供給電力」の範囲内で電池5Aへ供給する電力を制御する。また、電力指令部302Aは、AC/DCコンバータ31Aのからの出力だけでは電池5Aの充電に必要な電力に足りない分を、二次電池41Aからの電力で補うようにDC/DCコンバータ32Aの出力を決定し、その出力に対応する電力指令値をDC/DCコンバータ32Aへ出力する。
なお、ステップS21の充電器3Aから電力の合計値の問い合わせを受けてから、このステップS23の更新処理が終わるまでの間、入出力部602は、他の充電器3B等からのアクセスを禁止する排他制御を行う。排他制御を行う理由は、例えば、契約電力が「120」、合計値αが「100」の場合、使用予定電力が「10」である複数の充電器3A、3D、3Eから、同時に行われた問い合わせに対して、それぞれの充電器3A、3D、3Eに、合計値α「100」を応答すると、充電器3A、3D、3Eのそれぞれが「10」の電力を使用してしまい、全体として契約電力を超えてしまう可能性があり、それを防止するためである。
第一実施形態の場合は、電力制御用コントローラ30は、電力量計21が測定した負荷23の電力使用状況と契約電力とに基づいて、AC/DCコンバータ31、DC/DCコンバータ32の電力指令値を決定した。本実施形態では、負荷23の電力使用状況(施設電力実績Pf)に加え、他の全ての充電器3における電力使用状況(他充電器実績Pc)を電力合計管理サーバ60から取得することができる。これにより、充電器3を複数備える電力制御システム100Aにおいて、各電力制御用コントローラ30は、系統電源1から電力制御システム100Aへの電力供給量を、契約電力の範囲内に抑えつつ、電池5への供給する電力を決定することができる。
上述のように本実施形態における電力合計管理サーバ60は、施設2側の電力使用状況、各充電器3での電力使用状況の情報を集約して記憶している。一方、各充電器3では、電力合計管理サーバ60から合計値αを取得するだけで、各電力制御用コントローラ30は、各々自律的に電力制御を行う。次に、このような疎結合されたシステム構成のメリットについて説明を行う。
図15は、従来の電力制御システムの一例を示す概略図である。
図15に示す電力制御システムは、電力制御用中央コントローラ91を備えている。電力制御用中央コントローラ91は、各充電器3が備える電力制御用コントローラ35(35A、35B、35C)と接続されており、電力制御用中央コントローラ91が、各電力制御用コントローラ35へ指示信号を出力し、各電力制御用コントローラ35は、その指示信号に基づいてAC/DCコンバータ31の出力を制御する。このような構成の場合、電力制御用中央コントローラ91は、全ての充電器3に対して、適切な電力配分を計算しなければならず、充電器3の数が増えるほど、処理負荷が高くなる。また、このような構成の場合、充電器3の追加・削除に伴い、電力制御用中央コントローラ91に対しても新たな電力制御用コントローラ35の登録・削除などの更新処理やシステムの再構成を行わなければならないことも多く、システム全体の停止が必要になることもある。
これに対して、本実施形態の電力制御システム100Aでは、電力合計管理サーバ60は、施設2や各充電器3から送信された電力の情報を蓄積し、それらの合計値αを計算する等の処理を行うだけなので処理負荷も低く済む。また、充電器3を追加・削除しても、電力合計管理サーバ60における変更は、追加された充電器3から新たに電力使用状況のデータを取得する(追加の場合)、または、これまで取得していた電力使用状況のデータを取得しなくなる(削除の場合)だけであって、充電器3の構成の変化による再構成などは必要ない。このように、本実施形態の電力制御システム100Aは、中央コントローラで制御する従来の電力システムと比較して可用性に優れている。
<第三実施形態>
以下、本発明の第三実施形態による電力制御システムを図10〜図14を参照して説明する。
図10は、本発明に係る第三実施形態における電力制御システムの概略図である。
本実施形態に係る電力制御システム100Bは、第二実施形態の構成に加えて、BMS(Battery Management System)42A、劣化判定装置70を含む。BMS42Aは、二次電池収納装置4Aに二次電池41Aとともに収納されている。BMS42Aは、二次電池41Aの状態を監視するシステムである。BMS42Aは、二次電池41Aの設置環境温度、充放電のサイクル回数、使用年数、DOD(depth of battery discharge:放電深度)、保存時のSOC(State of charge)を定周期(例えば1秒)で測定して、二次電池管理端末80Aへ出力する。なお、設置環境温度は、二次電池収納装置4Aに設けられた温度センサ43Aが測定した温度である。二次電池管理端末80Aは、記憶部81Aにこれら二次電池の使用に関するパラメータの測定情報を記録する。二次電池管理端末80Aは、記憶部81Aに記録した測定情報を、例えば、インターネット回線などを介して、劣化判定装置70へ送信する。なお、図示は省略するが、電力制御システム100Bには、充電器3B、3C・・・、二次電池収納装置4B、4C・・・、電池5B、5C・・・、二次電池管理端末80B、80C・・・が含まれていてもよい。
図示するように劣化判定装置70は、劣化程度判定部71、劣化通知部72、記憶部73を備えている。
劣化程度判定部71は、記憶部73が記憶する所定期間にわたる二次電池41ごとの二次電池の使用に関するパラメータの測定情報に基づいて、当該二次電池41の劣化程度を判定する。
劣化通知部72は、劣化程度判定部71による判定の結果が、二次電池41が交換時期を迎えていることを示す場合、例えば、施設2の運営企業など、二次電池41を管理しているユーザの所有する携帯端末装置90に電子メール等でその旨を通知する。
記憶部73は、二次電池管理端末80Aが送信した測定情報を記憶する。記憶部73は、図示しない他の二次電池管理端末80B、80C、・・・が送信した測定情報も記憶する。また、記憶部73は、劣化程度判定部71が二次電池41の劣化程度の判定に用いるグラフ(関数)を記憶する。次にこのグラフについて説明する。
図11は、本発明に係る第三実施形態における二次電池の劣化程度判定方法を説明する第一の図である。
図11は、リチウムイオン蓄電池の保存特性を示すグラフである。リチウムイオン蓄電池は二次電池の一例である。
図11は、保存温度25℃における、リチウムイオン蓄電池の劣化程度と使用年数を、保存SOC別に示したグラフである。図11の縦軸は劣化程度を、横軸は使用年数を示している。保存SOCとはどれぐらいの保存時のSOC(どのようなSOCで保存するか)のことである。
グラフR1は、SOCが50%での状態でリチウムイオン蓄電池を保存した場合の使用年数と劣化程度との関係を示している。同様に、グラフR2はSOCが80%の状態で保存した場合、グラフR3はSOCが90%の状態で保存した場合の使用年数と劣化程度との関係を示している。図示するようにこのリチウムイオン蓄電池の場合、50%、80%、90%の中ではSOCが50%の状態で保存することができれば最も劣化を防ぐことができる。なお、図11に例示するグラフは一例であって、記憶部73は、様々な保存温度条件下における保存特性を示すグラフを記憶している。また、記憶部73は、劣化判定の対象となる二次電池の種類ごとに保存特性を示すグラフを記憶している。
図12は、本発明に係る第三実施形態における二次電池の劣化程度判定方法を説明する第二の図である。
図12は、リチウムイオン蓄電池のサイクル特性を示すグラフである。
図12は、保存温度25℃における、リチウムイオン蓄電池の劣化程度と充放電のサイクル回数を、DOD別に示したグラフである。図12の縦軸は劣化程度を、横軸はサイクル回数を示している。
グラフC1は、DODが10%となるように充放電を行った場合のサイクル回数と劣化程度との関係を示している。同様に、グラフC2はDODが20%の場合、グラフC3はDODが40%の状態で充放電を繰り返した場合のサイクル回数と劣化程度との関係を示している。図示するようにこのリチウムイオン蓄電池の場合、10%、20%、40%の中ではDODが10%となるように充放電を行った場合に最も劣化を防ぐことができる。記憶部73は、様々な保存温度条件下におけるサイクル特性を示すグラフを記憶している。また、記憶部73は、劣化判定の対象となる二次電池の種類ごとにサイクル特性を示すグラフを記憶している。
次に図13を用いて、二次電池41の劣化程度の判定方法について説明する。
図13は、本発明に係る第三実施形態における二次電池の劣化判定方法の一例を示すフローチャートである。
まず、劣化程度判定部71が、記憶部73から劣化程度の判定対象となる二次電池41(二次電池βとする)について記録された測定情報を読み出して、所定期間にわたる5つのパラメータの値を求める(ステップS31)。5つのパラメータとは、設置環境温度、サイクル回数、使用年数、DOD(放電深度)、保存SOCである。まず、設置環境温度、DOD、保存SOCについては、平均値を求める。記憶部73には、二次電池βの設置環境における、例えば、数分ごとの設置環境温度が記録されている。また、記憶部73には、二次電池βの例えば、1秒ごとのSOCが記録されている。また、記憶部73には、二次電池βについて1回の充放電ごとのDODが記録されている。劣化程度判定部71は、これらのデータから設置環境温度、DOD、保存SOCの平均値をそれぞれ求める。また、劣化程度判定部71は、二次電池βに関する最新のサイクル回数および使用年数のデータを読み出す。
次に劣化程度判定部71は、ステップS31で求めた5つのパラメータのうち、設置環境温度(平均値)、保存SOC(平均値)、使用年数(最新値)を用いて、記憶部73から保存特性を示すグラフを読み出す(ステップS32)。具体的には、劣化程度判定部71は、ステップS31で求めた設置環境温度および保存SOCの条件下での使用年数と劣化程度の関係が規定されたグラフを選択して記憶部73から読み出す。例えば、保存温度が25℃であって保存SOCが50%であれば、図11で例示したグラフR1を読み出す。次に劣化程度判定部71は、保存劣化特性T1を求める(ステップS33)。ここで、保存劣化特性T1は、設置環境温度、保存SOC、使用年数の関数として表される値であって、劣化程度判定部71は、ステップS31で求めたパラメータとステップS32で読み出したグラフに基づいて保存劣化特性T1を求める。具体的には、ステップS32で読み出したグラフ(二次電池βに関する設置環境温度、保存SOCに対応するグラフ)において二次電池βの使用年数に対応する劣化程度の値(図11のグラフの縦軸の値)である。
次に劣化程度判定部71は、ステップS31で求めた5つのパラメータのうち、設置環境温度(平均値)、DOD(平均値)、サイクル回数(最新値)を用いて、記憶部73からサイクル特性を示すグラフを読み出す(ステップS34)。具体的には劣化程度判定部71は、ステップS31で求めた設置環境温度およびDODの条件下での使用年数と劣化程度の関係が規定されたグラフを選択して記憶部73から読み出す。例えば、保存温度が25℃であってDODが10%であれば、図12で例示したグラフC1を読み出す。次に劣化程度判定部71は、サイクル劣化特性T2を求める(ステップS35)。ここで、サイクル劣化特性T2は、設置環境温度、DOD、サイクル回数の関数として表される値であって、劣化程度判定部71は、ステップS31で求めたパラメータとステップS34で読み出したグラフに基づいてサイクル劣化特性T2を求める。具体的には、ステップS34で読み出したグラフ(二次電池βに関する設置環境温度、DODに対応するグラフ)において二次電池βのサイクル回数に対応する劣化程度の値(図12のグラフの縦軸の値)である。
次に劣化程度判定部71は、劣化程度Tを求める(ステップS36)。劣化程度Tは、保存劣化特性T1とサイクル劣化特性T2との積である。つまり、劣化程度Tは、以下の式で表すことができる。
T = t1(A,C,E)× t2(A,B,D) ・・・・(1)
ここで、Aは設置環境温度、Bはサイクル回数、Cは使用年数、DはDOD、Eは保存SOC、t1は保存劣化特性の関数、t2はサイクル劣化特性の関数、である。つまり、T1=t1(A,C,E)、T2=t2(A,B,D)である。劣化程度判定部71は、保存特性のグラフに基づいて求めた保存劣化特性T1と、サイクル特性のグラフに基づいて求めたサイクル劣化特性T2とを乗じて二次電池βの劣化程度Tを算出する。なお、式(1)をより一般化して劣化程度T2を以下の式を用いてもよい。
T = K×t1(A,C,E)× K×t2(A,B,D) ・・・・(2)
なお、Kは保存劣化特性t1(A,C,E)に対する重み付け係数、Kはサイクル劣化特性t2(A,B,D)に対する重み付け係数である。例えば、保存劣化特性t1がサイクル劣化特性t2に比べて大きく影響する環境で二次電池41が使用されていたり、二次電池41の特性上、t1およびt2のうち一方の劣化特性が劣化程度の推定により大きな影響を与えたりする場合、係数K、Kを調整することでより精度の高い劣化程度を推定することができる。劣化程度判定部71は、算出したTを記憶部73に記録する。
次に劣化程度判定部71は、二次電池βが交換時期かどうかの判定を行う(ステップS37)。例えば、劣化程度判定部71は、二次電池βの交換推奨時期を判定するための所定の閾値を記憶部73から読み出して、算出した劣化程度Tと比較する。劣化程度Tが閾値を上回る場合、劣化程度判定部71は、二次電池βが交換時期であると判定する。交換時期と判定した場合(ステップS37;Yes)、劣化通知部72は、電子メールなどで二次電池βを管理するユーザの携帯端末装置90に、二次電池βが交換時期を迎えていることを通知する(ステップS38)。
次に本実施形態の方法で算出した劣化程度Tの精度について説明する。
図14は、本発明に係る第三実施形態における二次電池の劣化判定方法の測定精度を示す図である。
図14の表は、電池1〜電池4について、一般的な方法(電流積算値による評価法)を用いて劣化程度を評価した結果と、本実施形態の方法で劣化程度を評価した結果とを比較した表である。表中、一般的な方法で評価した劣化程度は、「実測値による劣化程度」の列に記載されている。本実施形態の方法で評価した劣化程度は、「推定による劣化程度」の列に記載されている。例えば、電池1の場合、一般的な方法で評価すると劣化程度は「3.739」、本実施形態の方法では「6.807」であり、その差は「3.068」である。他の電池2〜電池4についても同様である。図14の表によれば、2〜4%程度に収まっており、本実施形態の劣化程度の判定方法が有効であることが分かる。
一般的に、二次電池は充放電サイクル回数と経年により劣化していき、劣化した二次電池は安全上の観点から交換が必要となる。二次電池の劣化程度を知る為には、現状、専用の試験環境を設け電流積算値や蓄電池の内部抵抗等の大掛かりな測定作業が必要となり、簡単に二次電池の交換時期を把握することは難しく、二次電池の交換周期に関しては各ユーザが個々に決定していることが多い。本実施形態によれば、二次電池が備えるBMSの測定値を利用して、手軽に凡その精度において二次電池41の劣化程度を推測することができる。また、二次電池41の交換推奨時期が近付いた場合には、ユーザに対して交換推奨時期を迎えたことを通知することができる。
また、従来は、二次電池ごとに劣化程度の情報を管理することが多い。本実施形態によれば、劣化判定装置70によって複数の二次電池41の劣化程度を一元管理することができる。これにより、管理の簡易化、交換し忘れ等による二次電池破損によるユーザへの危害防止や、二次電池および関連装置(二次電池から電力の供給を受ける装置や二次電池と近い位置に設置された装置など)の破損の未然防止を可能とする。また、二次電池の劣化程度の把握には、測定作業等による一時的な施設運用の停止が必要な場合が多い。本実施形態によれば、蓄電池の使用状況のみから劣化程度の推測が可能となる為、施設の運用停止回数の低減を可能となる。
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上記した実施の形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能である。また、この発明の技術範囲は上記の実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
100、100A、100B・・・電力制御システム
1・・・系統電源
2・・・施設
3、3A、3B、3C・・・充電器
4、4A、4B、4C・・・二次電池収納装置
5、5A、5B、5C・・・電池
23・・・負荷
24、33、33A、33B、33C・・・通信用端末
30・・・電力制御用コントローラ
301・・・入出力部
302・・・電力指令部
31・・・AC/DCコンバータ
32・・・DC/DCコンバータ
60・・・電力合計管理サーバ
41、41A、41B、41C・・・二次電池
42A・・・BMS
70・・・劣化判定装置
71・・・劣化程度判定部
72・・・劣化通知部
73・・・記憶部
80A・・・二次電池管理端末
90・・・携帯端末装置
91・・・電力制御用中央コントローラ

Claims (10)

  1. 系統電源に接続され、機器に電力の供給を行う充電器と、
    前記充電器と接続される二次電池と、
    系統電源に接続された負荷と、
    前記充電器に備えられ、前記二次電池から前記機器に供給する電力と前記系統電源から前記機器に供給する電力とを制御する電力制御用コントローラと、
    を備える電力制御システム。
  2. 前記電力制御用コントローラは、所定の充電条件が成立すると前記系統電源から前記二次電池へ電力を供給する、
    請求項1に記載の電力制御システム。
  3. 前記電力制御用コントローラは、前記機器へ供給する電力と前記負荷へ供給する電力との合計が前記系統電源から供給される所定の契約電力以下となるよう前記系統電源から前記機器に供給する電力を制御し、さらに前記二次電池から、前記機器が使用する電力と前記系統電源から前記機器に供給する電力との差を供給する、
    請求項1または請求項2に記載の電力制御システム。
  4. 一つまたは複数の前記充電器と、
    前記充電器に備えられる前記電力制御用コントローラと、
    前記二次電池と、
    前記負荷と、
    各充電器が使用する電力の実績値と前記負荷が使用する電力の実績値とを記憶する記憶部と、1つの前記充電器からの問い合わせに応じて、当該充電器を除くすべての充電器が使用する電力の実績値と前記負荷が消費する電力との合計値を計算する電力合計計算部と、を備える電力合計管理サーバと、
    を備える、請求項1から請求項3の何れか1項に記載の電力制御システム。
  5. 前記電力制御用コントローラは、前記機器へ供給する電力が、所定の契約電力と前記電力合計計算部が計算した合計値との差以下となるよう制御する、
    請求項4に記載の電力制御システム。
  6. 前記二次電池の使用に関するパラメータを蓄積する記憶部と、前記蓄積したパラメータに基づいて前記二次電池の劣化程度を判定する劣化程度判定部と、を備える劣化判定装置、
    をさらに備える、
    請求項1から請求項5の何れか1項に記載の電力制御システム。
  7. 前記劣化程度判定部は、設置環境温度、サイクル回数、使用年数、放電深度、保存SOCの5つのパラメータに基づいて劣化程度を判定する、
    請求項6に記載の電力制御システム。
  8. 前記劣化程度判定部は、前記二次電池のサイクル特性と保存劣化特性の積に基づいて、劣化程度を判定する、
    請求項6または請求項7に記載の電力制御システム。
  9. 前記劣化程度判定部による判定の結果が、前記二次電池が交換時期であることを示す場合、前記二次電池の交換を促す情報を通知する劣化通知部、
    をさらに備える、請求項6から請求項8の何れか1項に記載の電力制御システム。
  10. 系統電源に接続され、機器に電力の供給を行う充電器と、前記充電器と接続される二次電池と、系統電源に接続された負荷と、を備える電力制御システムにおいて、
    前記充電器が備える電力制御用コントローラが、
    前記二次電池から前記機器に供給する電力と前記系統電源から前記機器に供給する電力とを制御する、電力制御方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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