JP7002706B1 - 絶縁成形体および静止誘導器 - Google Patents

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Abstract

熱硬化性樹脂混合物を含む絶縁成形体であって、熱硬化性樹脂混合物は、熱硬化性樹脂および扁球状中空樹脂ビーズを含み、扁球状中空樹脂ビーズは、中空部と、中空部を囲む熱可塑性樹脂からなる外殻を有し、扁球状中空樹脂ビーズは、熱硬化性樹脂混合物の中で厚み方向に配向している、絶縁成形体。

Description

本開示は、絶縁成形体および静止誘導器に関する。
静止誘導器である電力用油入変圧器は、近年、大容量化および高電圧化が進んでいるが、設置される発電所や変電所の立地条件の厳しさや輸送費の削減のため、装置の小型化が求められている。小型化するにあたり、高圧、低圧コイル間の寸法を縮小する方法がある。しかしながら、コイル間の寸法を縮小した場合、巻線と絶縁スペーサと絶縁油が接する三重点では、比誘電率の低い絶縁油への電界集中が大きくなり、放電による絶縁破壊が生じやすくなる。
同様の課題はモールド変圧器も有しており、例えば、特許文献1(特開平5-198208号公報)および特許文献2(特開平6-145475号公報)では、モールド変圧器において巻線近傍に配置されるモールド樹脂に中空ビーズを充填し、モールド樹脂の比誘電率を低くすることで、発生する電界を緩和できる旨記載されている。
油入変圧器においても絶縁スペーサの比誘電率を低くすると三重点における電界が緩和でき、巻線間の寸法を縮小することが可能となる。また、電力用油入変圧器の大容量化および高電圧化に伴い、絶縁スペーサには低比誘電率であることに加え、高い耐電圧性能も求められている。
特開平5-198208号公報 特開平6-145475号公報
しかしながら、特許文献1および特許文献2のように、中空粒子を用いて絶縁スペーサの比誘電率を低くすると、中空粒子内の空気層において放電が発生し、絶縁スペーサの耐電圧性能が低下する。
本開示は、上記課題に鑑みてなされたものであり、低比誘電率および高耐電圧性能を併せ持った絶縁成形体およびこれを用いた静止誘導器を提供することを目的とする。
熱硬化性樹脂混合物を含む絶縁成形体であって、
熱硬化性樹脂混合物は、熱硬化性樹脂および扁球状中空樹脂ビーズを含み、
扁球状中空樹脂ビーズは、中空部と、中空部を囲む熱可塑性樹脂からなる外殻と、を有し、
扁球状中空樹脂ビーズは、熱硬化性樹脂混合物の中で厚み方向に配向している、絶縁成形体。
本開示では、低比誘電率および高耐電圧性能を併せ持った絶縁成形体およびこれを用いた静止誘導器を提供することができる。
図1は、実施の形態1に係る内鉄形変圧器の全体構成図の例である。 図2は、実施の形態1に係る内鉄形変圧器の上面図の例である。 図3は、図2のAの矢印方向から見た断面図である。 図4は、図3のB領域の拡大図の例である。 図5は、実施の形態1に係る内鉄形変圧器の図4のC領域の拡大図の例である。 図6は、実施の形態2に係る内鉄形変圧器の図4のC領域の拡大図の例である。 図7は、実施の形態3に係る外鉄形変圧器の全体図の例である。 図8は、図7のD領域の拡大図の例である。
以下、本開示の実施の形態について説明する。なお、図面において、長さ、幅、厚さ、深さなどの寸法関係は図面の明瞭化と簡略化のために適宜変更されており、実際の寸法関係を表すものではない。
実施の形態1.
本開示の実施の形態1に係る全体の構成を説明する。図1は、本開示の実施の形態1に係る静止誘導器の一例である内鉄形変圧器1が三相分油浸された三相形の電力用油入変圧器の全体図の例である。
図1で示すように、内鉄形変圧器1は、鉄心3と鉄心3の主脚部を中心軸として同心円状に巻回された低圧コイル4と低圧コイル4の周りに巻回された高圧コイル5とを備えている。また、低圧コイル4および高圧コイル5はいずれも円筒状で、両者は円筒状のコイル間絶縁板6および縦長平板状の縦絶縁スペーサ7を介して隣り合っている。コイル間絶縁板6および縦絶縁スペーサ7は、低圧コイル4と高圧コイル5とを電気絶縁するために設置されている。
図1に示された三相形の電力用油入変圧器は、タンク2を備えており、タンク2内には絶縁媒体および冷却媒体である絶縁油が充填されている。絶縁油として、例えば、鉱油、エステル油、シリコン油等が用いられる。鉄心3、低圧コイル4および高圧コイル5を備えた内鉄形変圧器1は三相分がタンク内に収容され油浸されている。
図2は、図1で示した内鉄形変圧器1の上面図である。鉄心3を中心軸として、内側には低圧コイル4、外側には高圧コイル5、各々の間にコイル間絶縁板6を備えている。縦絶縁スペーサ7は、周方向に一定間隔で、低圧コイル4、高圧コイル5およびコイル間絶縁板6の間に設けられている。
図3は、図2のAの矢印方向から見た断面図である。高圧コイル5は、複数の高圧巻線8および複数の短形平板状の層間絶縁スペーサ9で構成されている。高圧巻線8は、鉄心3を軸にして同心上に巻回されている。また、図3において上下方向に積み重なった高圧巻線8の間には、層間絶縁スペーサ9が設置されている。高圧巻線8間に発生する電位差が大きい場合、層間絶縁スペーサ9が複数枚重ねて設置される場合もある。縦絶縁スペーサ7は、鉄心の軸方向に延在し、層間絶縁スペーサ9を介して上下方向に積層された複数の高圧巻線8を支持している。
低圧コイル4と高圧コイル5の間には、低圧コイル4および高圧コイル5の軸を中心とした円筒状のコイル間絶縁板6が設置されている。図3では、コイル間絶縁板6が2個示されているが、必要に応じて1個でも3個以上設置されていてもよい。また、円筒状の低圧コイル4、高圧コイル5およびコイル間絶縁板6の各々の間に、縦絶縁スペーサ7が設けられている。
図4は、図3のB領域を拡大して示す断面図である。高圧巻線8は、マグネットワイヤ12が多重に巻回されて構成され、図4では3重に巻回された例を示している。したがって、高圧巻線8は、図4の断面図では横長の形状で示されている。
図5は、図4のC領域を拡大して示す断面図である。マグネットワイヤ12は、絶縁紙11でコイル導体10を覆って作られている。マグネットワイヤ12、縦絶縁スペーサ7および絶縁油が接する部分が三重点13、マグネットワイヤ12、層間絶縁スペーサ9および絶縁油が接する部分が三重点14である。矢印aは縦絶縁スペーサ7と層間絶縁スペーサ9にかかる電場の方向を示している。縦絶縁スペーサ7と層間絶縁スペーサ9は熱硬化性樹脂15に扁球状中空樹脂ビーズ16を分散させた絶縁成形体を用いる。
機器の小型化のためには、縦絶縁スペーサ7および層間絶縁スペーサ9の比誘電率が低い必要がある。縦絶縁スペーサ7および層間絶縁スペーサ9の比誘電率が高い場合、マグネットワイヤ12、縦絶縁スペーサ7および層間絶縁スペーサ9に囲まれた絶縁油空間において、三重点13および三重点14の両方に電界が特に集中し、これらの部位が放電しやすい弱点部となるからである。この電界集中度合いは縦絶縁スペーサ7、層間絶縁スペーサ9および絶縁油の比誘電率によって異なる。例えば、鉱油の比誘電率2.2に対して、縦絶縁スペーサ7および層間絶縁スペーサ9にこれまで用いられてきたプレスボードの比誘電率は3.4と大きい。電界は比誘電率の低い媒体により集中し、比誘電率の差が大きいほどその集中度合いは強まる。つまり、三重点13および三重点14の電界集中を緩和するためには縦絶縁スペーサ7および層間絶縁スペーサ9の両方の比誘電率を2.2に近づけることが求められる。比誘電率を低くすることで、三重点13および三重点14における電界集中を緩和し、高圧、低圧コイル間の寸法を縮小でき、機器を小型かつ軽量化することが可能となる。
縦絶縁スペーサ7は低圧コイル4と高圧コイル5の絶縁性確保を、層間絶縁スペーサ9は高圧巻線8間の絶縁性確保と冷媒流路の確保を目的として設置される。層間絶縁スペーサ9は上に設置される巻線の荷重を支える必要があり、低比誘電率に加え、高い圧縮強度も求められる。
縦絶縁スペーサ7および層間絶縁スペーサ9は、従来のプレスボードに代わり、熱硬化性樹脂15および扁球状中空樹脂ビーズ16を含む熱硬化性樹脂混合物から形成される絶縁成形体を用いる。これにより、絶縁スペーサの比誘電率を低くすることができ、上記の三重点13および三重点14に発生する電界を緩和することができる。
(熱硬化性樹脂)
次に、本実施の形態において、熱硬化性樹脂混合物に含まれる熱硬化性樹脂15について説明する。熱硬化性樹脂15は、絶縁性、耐電圧性、耐熱性等に優れることから、本実施形態における絶縁成形体に好適に用いることができる。
熱硬化性樹脂15は、80℃以上の熱で硬化する樹脂であることが好ましく、例えば、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ジアリルフタレート樹脂、熱硬化性アクリル樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂等が挙げられる。機械強度および絶縁性に優れる観点から、不飽和ポリエステル樹脂またはエポキシ樹脂を用いることが好ましい。
絶縁成形体の全体積に対する熱硬化性樹脂15の体積の比率(以下、充填率という。)は、50体積%以上であることが好ましく、60体積%以上95体積%以下であることがより好ましい。熱硬化性樹脂15の充填率が50体積%未満の場合、後述する扁球状中空樹脂ビーズ16が絶縁成形体中に占める比率が高くなり、耐電圧性能が低くなる可能性がある。
また、熱硬化性樹脂15は、本開示の目的を阻害しない限り、硬化反応に必要な添加剤を含有してもよい。添加剤としては、特に制限はないが、硬化剤、重合触媒、硬化促進剤、重合開始剤等が挙げられる。
本実施形態において使用可能なその他の添加剤としては、本開示の目的を阻害しない限り、難燃剤、難燃助剤、酸化防止剤、安定剤、着色剤等の公知の添加剤を挙げることができる。
(扁球状中空樹脂ビーズ)
次に、本実施の形態において、熱硬化性樹脂混合物に含まれる扁球状中空樹脂ビーズ16について説明する。
扁球状中空樹脂ビーズ16は、中空部18と、中空部18を囲む熱可塑性樹脂17からなる外殻と、を有する。中空部18は、比誘電率の低い空気(比誘電率:1.00059)または炭化水素(例えば、ペンタン:1.841、ベンゼン:2.264)等の気体で満たされている。これにより、本実施形態における絶縁成形体の内部に比誘電率の低い中空部18を形成し、絶縁成形体全体の比誘電率を低くすることが可能になる。
熱可塑性樹脂17の融点は、熱硬化性樹脂15の硬化温度よりも高いことが好ましい。熱可塑性樹脂17の融点が熱硬化性樹脂15の硬化温度よりも低い場合、熱硬化性樹脂15が加熱されて硬化する場合に、扁球状の形状を維持できない可能性がある。
本実施形態における「扁球状」とは、楕円をその長軸または短軸を回転軸として回転したときに得られる楕円回転体を意味し、完全な扁球形状だけでなく、部分的に凹凸を有する扁球形状であってもよい。また、本実施形態において、扁球状中空樹脂ビーズ16の断面における該扁球状中空樹脂ビーズ(粒子)の外周上の2点を結ぶ線分(2点間線分)のうち最大の長さを有する線分(最長線分)の長さを、扁球状中空樹脂ビーズ16の「長径」と称し、該最長線分の方向を「長軸方向」と称する。また、最長線分と垂直に交わる2点間線分のうち、最大長さを有する2点間線分の長さを「短径」と称し、2点間線分の方向を「短軸方向」と称する。
本実施形態における扁球状中空樹脂ビーズ16の形状の確認と、長径および短径の測定には、粒子画像分析装置が用いられる。例えば、スペクトリス社製の「モフォロギ4」等が使用されてもよい。同装置と同等の機能を有する粒子画像分析装置が使用されてもよい。粒子画像分析装置により、個々の粒子の画像が取得される。個々の粒子の形状の確認と、長径および短径が測定される。
扁球状中空樹脂ビーズ16において、上記短軸方向は、熱硬化性樹脂混合物の中で、成形時の熱硬化性樹脂15の流動により、熱硬化性樹脂15の流動方向、すなわち厚み方向に垂直な方向になるように、配向している。縦絶縁スペーサ7および層間絶縁スペーサ9において、高圧巻線8と接する面に電位差が発生し、高圧巻線8と接する面の垂直方向(図5中の矢印a)に電場が発生する。このとき、扁球状中空樹脂ビーズ16の短軸方向が、電場と同様に、高圧巻線8と接する面と垂直方向になるように絶縁成形体を用いることで、電場の向きに対して中空部18の距離を短くすることができる。これにより、中空部18の中での放電の発生が抑制され、絶縁成形体の耐電圧性能を向上させることが可能となる。なお、本実施形態においては、耐電圧性能を損なわない範囲であれば、扁球状中空樹脂ビーズ16の短軸方向は、高圧巻線8と接する面に対して、厳密な意味での「垂直」からずれていてもよい。
一方、扁球状中空樹脂ビーズ16の長軸方向は、電場の向きに対して垂直に交差するため、中空部18の距離が長くても耐電圧性能への影響は少ない。これにより、本実施形態における絶縁成形体は、例えば、扁球状中空樹脂ビーズ16の短径と同じ長さの直径をもつ真球状中空樹脂ビーズを使用した場合と比較して、耐電圧性能を維持しつつも、より低い比誘電率を有する。
扁球状中空樹脂ビーズ16の短径は、5μm以上50μm未満であることが好ましく、10μm以上30μm未満であることがより好ましい。扁球状中空樹脂ビーズ16の短径が5μm未満の場合、十分な中空部18を得ることができず、比誘電率が高くなる可能性がある。扁球状中空樹脂ビーズ16の短径が50μm以上の場合、中空部18にて放電が発生しやすくなり、耐電圧性能が低くなる可能性がある。
扁球状中空樹脂ビーズ16のアスペクト比は、1.2以上であることが好ましく、1.4以上であることがより好ましい。ここで、本実施形態における「アスペクト比」とは、扁球状中空樹脂ビーズ16の長径を短径で除した値である。アスペクト比が1.2以上の場合、絶縁成形体を成形した際に扁球状中空樹脂ビーズ16を一定方向に配向させることができる。
絶縁成形体の全体積に対する扁球状中空樹脂ビーズ16の充填率は、50体積%未満であることが好ましく、5体積%以上40体積%未満であることがより好ましい。扁球状中空樹脂ビーズ16の充填率が50体積%以上の場合、扁球状中空樹脂ビーズ16が絶縁成形体中に占める比率が高くなり、中空部18の比率も高くなることから、放電が発生しやすくなり、耐電圧性能が低くなる可能性がある。
扁球状中空樹脂ビーズ16は、熱可塑性中空樹脂ビーズを加熱プレスすることにより作製することができる。熱可塑性中空樹脂ビーズは、熱可塑性樹脂からなる外殻と、その内部に中空部を有し、加熱によって外殻が軟化することから、扁球状中空樹脂ビーズの作製に好適に用いることができる。具体的には、熱可塑性中空樹脂ビーズを、油圧加熱プレス装置および高さ可変の金型を用いて加熱プレスすることで得られる。また、熱可塑性中空樹脂ビーズへの加熱と加圧は必ずしも上記装置で行う必要はなく、例えば、オーブンと油圧プレス装置を組み合わせて作製してもよい。
熱可塑性中空樹脂ビーズは、例えば、熱可塑性アクリル樹脂を含む中空樹脂ビーズ、ポリアクリロニトリルを含む中空樹脂ビーズ等が挙げられる。熱可塑性アクリル樹脂としては、ポリメタクリル酸メチル、アクリル酸ブチル-ジメタクリル酸グリコール共重合体等が挙げられる。
熱可塑性アクリル樹脂を含む中空樹脂ビーズとしては、例えば、テクポリマーNH(積水化成品工業(株))、マツモトマイクロスフェアーM-600、MHB-R(松本油脂製薬(株))等が挙げられる。ポリアクリロニトリルを含む中空樹脂ビーズとしては、例えば、マツモトマイクロスフェアーMFL、F-65DE、F-80DE(松本油脂製薬(株))等が挙げられる。
また、扁球状中空樹脂ビーズ16は、熱膨張性マイクロカプセルを加熱処理することにより作製することもできる。熱膨張性マイクロカプセルは、熱可塑性樹脂からなる外殻と、その内部に液状の低沸点炭化水素を内包した構造を有し、加熱によって外殻の軟化と内部の炭化水素の気化が起こり、膨張する特性があることから、扁球状中空樹脂ビーズの作製に好適に用いることができる。具体的には、熱膨張性マイクロカプセルを、オーブン等を用いて加熱し、所望する扁球の短径に合わせた隙間の中で挟み込むことで得られる。
熱膨張性マイクロカプセルは、例えば、ポリ塩化ビニリデンを含むマイクロカプセル、ポリアクリロニトリルを含むマイクロカプセル等が挙げられる。
ポリ塩化ビニリデンを含むマイクロカプセルとしては、例えば、エクスパンセル(日本フィライト(株))、マツモトマイクロスフェアーF-29(松本油脂製薬(株))等が、ポリアクリロニトリルを含むマイクロカプセルとしては、例えば、アドバンセルEM(積水化学工業(株))、マツモトマイクロスフェアーF-65、FN-100M(松本油脂製薬(株))等が挙げられる。
なお、扁球状中空樹脂ビーズ16の作製方法として、熱可塑性中空樹脂ビーズの加熱プレスおよび熱膨張性マイクロカプセルの加熱処理を説明したが、これらは一例に過ぎず、扁球状中空樹脂ビーズ16の作製方法を限定するものではない。
短径が短く中空部18の体積が小さい扁球状中空樹脂ビーズ16は、耐電圧性能に優れるが比誘電率の低減効果は小さくなる。一方、短径が長く中空部の体積が大きい扁球状中空樹脂ビーズ16は、比誘電率の低減効果は大きいが耐電圧性能に劣る。そのため、比誘電率と耐電圧性能のバランスを調整するために、サイズの異なる複数種の扁球状中空樹脂ビーズ16を使用してもよい。
(真球状中空ビーズ)
本実施の形態において、熱硬化性樹脂混合物は、真球状中空ビーズをさらに含有してもよい。
真球状中空ビーズは、中空部と、中空部を囲む有機樹脂、ガラス、シリカ、無機化合物およびセラミックからなる群から選択される少なくとも1種からなる外殻と、を有する。中空部は、比誘電率の低い空気または炭化水素等の気体で満たされている。これにより、本実施形態における絶縁成形体の内部に比誘電率の低い中空部をさらに形成し、絶縁成形体全体の比誘電率をより低くすることが可能になる。
真球状中空ビーズは、例えば、中空ガラスビーズ、中空シリカビーズ、フライアッシュバルーン等の中空無機ビーズ、熱可塑性アクリル樹脂を含む中空樹脂ビーズ、ポリアクリロニトリルを含む中空樹脂ビーズ等が挙げられる。熱可塑性アクリル樹脂としては、ポリメタクリル酸メチル、アクリル酸ブチル-ジメタクリル酸グリコール共重合体等が挙げられる。
中空無機ビーズとしては、例えば、Q-CEL7040S(ポッターズ・バロティーニ(株))、Extendospheres(ポッターズ・バロティーニ(株))等が挙げられる。熱可塑性アクリル樹脂を含む中空樹脂ビーズとしては、例えば、テクポリマーNH(積水化成品工業(株))、マツモトマイクロスフェアーM-600、MHB-R(松本油脂製薬(株))等が挙げられる。ポリアクリロニトリルを含む中空樹脂ビーズとしては、例えば、マツモトマイクロスフェアーMFL(松本油脂製薬(株))等が挙げられる。
絶縁成形体の全体積に対する真球状中空ビーズの充填率は、50体積%未満であることが好ましく、5体積%以上30体積%未満であることがより好ましい。また、絶縁成形体の全体積に対する扁球状中空樹脂ビーズ16および真球状中空ビーズの合計の充填率は、50体積%未満であることが好ましく、5体積%以上30体積%未満であることがより好ましい。扁球状中空樹脂ビーズ16および真球状中空ビーズの合計の充填率が50体積%以上の場合、扁球状中空樹脂ビーズ16および真球状中空ビーズが絶縁成形体中に占める比率が高くなり、中空部18の比率も高くなることから、放電が発生しやすくなり、耐電圧性能が低くなる可能性がある。
実施の形態2.
実施の形態1では、扁球状中空樹脂ビーズ16が分散した熱硬化性樹脂15からなる絶縁成形体を、内鉄形変圧器1の縦絶縁スペーサ7および層間絶縁スペーサ9に用いた。実施の形態2では、絶縁成形体が繊維状無機充填剤19をさらに含有する点で実施の形態1と異なる。なお、実施の形態1に係る内鉄形変圧器1と同様の構成については、同一の符号を付してその説明を繰り返さない。
図6は、実施の形態2における図4のC領域を拡大して示す断面図である。図6に示すように、本実施の形態において、熱硬化性樹脂混合物は、繊維状無機充填剤19をさらに含有してもよい。
繊維状無機充填剤19は、ガラス繊維およびセラミック繊維からなる群から選択される少なくとも1種であり、2種以上を併用してもよい。繊維状無機充填剤19を含有することで、絶縁成形体の圧縮強度および耐熱性を向上させることができる。
ガラス繊維としては、例えば、ミルドファイバーEFH150-01、EFDE50-1(セントラル硝子(株))等が挙げられる。セラミック繊維としては、例えば、ウォラストナイトNYAD1250、400(巴工業(株))等が挙げられる。
繊維状無機充填剤19の繊維長は、扁球状中空樹脂ビーズ16の長径よりも長いことが好ましい。繊維長の長い繊維状無機充填剤19を用いる場合、成形時の熱硬化性樹脂15の流動により、繊維状無機充填剤19が扁球状中空樹脂ビーズ16の長径に垂直な方向に配向しやすくなることから、絶縁成形体の圧縮強度をより向上させることができる。
絶縁成形体の全体積に対する繊維状無機充填剤19の充填率は、50体積%未満であることが好ましく、5体積%以上30体積%未満であることがより好ましい。繊維状無機充填剤19は、比誘電率が高い(3~7程度)ため、繊維状無機充填剤19の充填率が50体積%以上の場合、絶縁成形体の比誘電率が高くなる可能性がある。
実施の形態3.
実施の形態1および2では、内鉄形変圧器について述べたが、実施の形態3では、静止誘導器の一例である外鉄形変圧器20について述べる。図7は、本開示の実施の形態3に係る外鉄形変圧器20が単相分油浸された単相形の電力用変圧器の全体図の例である。
図7で示すように、外鉄形変圧器20は、鉄心21と鉄心21が外側にくるように巻回している低圧コイル22と低圧コイル22同士に挟まれるように鉄心21を巻回している高圧コイル23とを備えている。タンク24内には、絶縁媒体および冷却媒体である絶縁油が充填されている。絶縁油としては、例えば、鉱油・エステル油・シリコン油が用いられる。鉄心21、低圧コイル22および高圧コイル23はタンク24内に収容されている。
図8は、図7のD領域の要部を拡大した図であり、外鉄形変圧器20の一部を示す。なお、図8においては、鉄心21より上側のみ図示している。高圧コイル23は、複数の高圧巻線25と、隣り合う高圧巻線25間に発生する電位差に応じて、層間絶縁板26および層間絶縁スペーサ27または層間絶縁スペーサ27のみで構成される。
図8では、隣り合う高圧巻線25間に、4枚の層間絶縁板26と8枚の層間絶縁スペーサ27が設置される場合を示している。隣り合う高圧巻線25a~25d間に発生する電位差が大きい場合、層間絶縁板26が複数枚設置される場合もある。層間絶縁スペーサ27は、隣り合う高圧巻線25の間、高圧巻線25と層間絶縁板26の間、隣接する層間絶縁板26同士の間に、重なり合う領域の全域にわたって周方向に一定間隔を置いて複数枚設置されている。隣接する層間絶縁スペーサ27同士の間の空間は、左右方向に冷却媒体が流れる冷却媒体流路となっている。
なお、低圧コイル22も高圧コイル23と同様の構成である。低圧コイル22を構成している低圧巻線と高圧コイル23を構成している高圧巻線25との間には、コイル間絶縁板28が1枚または複数枚設置されている。図8では、コイル間絶縁板28が3枚設置されている。低圧巻線とコイル間絶縁板28との間、高圧巻線25とコイル間絶縁板28との間、隣接するコイル間絶縁板28同士の間には、重なり合う領域の全域にわたって周方向に一定間隔を置いて複数枚のコイル間絶縁スペーサ29が設置されている。図8では、コイル間絶縁スペーサ29が4枚設置されている。隣接するコイル間絶縁スペーサ29同士の間の空間は、図8の紙面に対して直角の方向に冷却媒体が流れる冷却媒体流路となっている。
コイル間絶縁スペーサ29には、従来のプレスボードに代わり、実施の形態1または実施の形態2に記載の絶縁成形体を用いる。これにより、コイル間絶縁スペーサ29の比誘電率を低くすることができ、高圧巻線25近傍の絶縁油に発生する電界を緩和し、高圧巻線25間の寸法を縮小することができる。
また、コイル間絶縁スペーサ29には、図8の紙面に対して水平方向に電場が発生する。実施の形態1および実施の形態2と同様に、絶縁成形体の扁球状中空樹脂ビーズ16の短径は、電場と同じ方向になるように配向している。
以下、実施例を挙げて本開示を詳細に説明するが、本開示はこれらに限定されるものではない。
<扁球状中空樹脂ビーズの作製>
熱可塑性中空樹脂ビーズとして、マツモトマイクロスフェアーMHB-R(松本油脂製薬(株)製、平均粒径:5~25μm)、マツモトマイクロスフェアーM600(松本油脂製薬(株)製、平均粒径:20~25μm)、マツモトマイクロスフェアーF-65DE(松本油脂製薬(株)製、平均粒径:40~60μm)およびマツモトマイクロスフェアーF-80DE(松本油脂製薬(株)、平均粒径:90~130μm)を、それぞれ準備した。
上述のマツモトマイクロスフェアーMHB-Rを、加熱プレス装置((株)井元製作所製、IMC-180C)および高さ可変の金型を用いて、温度130℃、圧力2MPa、高さ15μmの条件で加熱プレスし、扁球状とした。同様に、上記装置および金型を用いて、上述のマツモトマイクロスフェアーM600を、温度130℃、圧力2MPa、高さ35μmの条件で、上述のマツモトマイクロスフェアーF-65DEを、温度130℃、圧力2MPa、高さ50μmの条件で、上述のマツモトマイクロスフェアーF-80DEを、温度130℃、圧力2MPa、高さ60μmの条件で、それぞれ加熱プレスし、扁球状とした。
作製した扁球状中空樹脂ビーズの形状の確認と、長径および短径の測定には、粒子画像分析装置(スペクトリス社製、モフォロギ4)を用いた。これにより、マツモトマイクロスフェアーMHB-Rを扁球状とした扁球状中空樹脂ビーズA(短径:12μm、長径:17μm、アスペクト比:1.42)を、マツモトマイクロスフェアーM600を扁球状とした扁球状中空樹脂ビーズB(短径:30μm、長径:38μm、アスペクト比:1.27)を、マツモトマイクロスフェアーF-65DEを扁球状とした扁球状中空樹脂ビーズC(短径:48μm、長径:59μm、アスペクト比:1.23)を、マツモトマイクロスフェアーF-80DEを扁球状とした扁球状中空樹脂ビーズD(短径:54μm、長径:157μm、アスペクト比:2.91)を、それぞれ得た。
<実施例1~12、比較例1~3>
表1に示す組成の割合の各成分を混合し、撹拌した後、金型に注入し、100℃で12時間加熱硬化処理を行った。これにより、厚さ2.0mmの絶縁成形体(実施例1~12、比較例1~3)を作製した。
<比較例4>
比較例4には、従来の電力用変圧器の絶縁スペーサとして一般に使用されているプレスボードを厚さ2.0mmにして用いた。
表1に示される各成分(記号表記の各成分)は、以下の通りである。なお、熱硬化性樹脂AおよびBは、以下に示す各重合開始剤を1体積%ずつ含み、表1中の熱硬化性樹脂の欄の値は、熱硬化性樹脂と重合開始剤との合計の体積%を示す。
〔熱硬化性樹脂〕
熱硬化性樹脂A:不飽和ポリエステル樹脂(DICマテリアル(株)製、サンドーマ XPB-222)、重合開始剤(日油(株)製、パーヘキサC)
熱硬化性樹脂B:エポキシ樹脂(三菱ケミカル(株)製、JER 828)、重合開始剤(四国化成工業(株)製、キュアゾール 2E4MZ)
〔真球状中空樹脂ビーズ〕
真球状中空樹脂ビーズA:マツモトマイクロスフェアーM600(松本油脂製薬(株)製、平均粒径:20~25μm)
真球状中空樹脂ビーズB:マツモトマイクロスフェアーF-65DE(松本油脂製薬(株)製、平均粒径:40~60μm)
〔真球状ガラスビーズ〕
真球状ガラスビーズA:Q-CEL7040S(ポッターズ・バロティーニ(株)製、平均粒径:45μm、中空部:あり)
真球状ガラスビーズB:EガラスビーズEGB063Z(ポッターズ・バロティーニ(株)製、平均粒径:25μm、中空部:なし)
〔繊維状無機充填剤〕
繊維状無機充填剤A:ミルドファイバーEFH150-01(セントラル硝子(株)製、繊維長:150μm)
繊維状無機充填剤B:ミルドファイバーEFDE50-01(セントラル硝子(株)製、繊維長:50μm)
繊維状無機充填剤C:ウォラストナイトNYAD1250(巴工業(株)製、繊維長:9μm)
<評価方法>
評価は下記の方法により行った。なお、下記評価に用いる絶縁成形体の試験片は、平板試験片(縦13mm×横13mm×厚さ2.0mm)である。
(1)比誘電率
あらかじめ恒温槽で乾燥させた上記絶縁成形体を、絶縁油(鉱油)の入った容器に入れ、真空下で絶縁油を上記絶縁成形体に含浸させる。上記絶縁成形体を電極間に挟み、絶縁油に電極と上記絶縁成形体を含浸した状態で、LCRメータ(日置電機(株)製、IM3536)を用いて、周波数60Hz、温度30℃の条件で測定した。比誘電率が3.4未満を良好とした。
(2)絶縁破壊強度
上述の「(1)比誘電率」と同様の手順で絶縁油に含浸させた上記絶縁成形体を用いて、雷インパルス試験機(へフリー・テスト社製)によりステップ幅8kV、温度20℃の条件で測定した。絶縁破壊強度が90kV/mm以上を良好とした。
(3)圧縮強度
あらかじめ恒温槽で乾燥させた上記絶縁成形体を、絶縁油(鉱油)の入った容器に入れ、真空下で絶縁油を上記絶縁成形体に含浸させる。上記絶縁成形体を8枚積層し、精密万能試験機((株)島津製作所製、オートグラフAG-100kNXplus)により温度20℃、湿度60%の条件で測定した破壊荷重から圧縮強度を算出した。当該試験は、JIS K6911:2006の「5.19 圧縮強さ」に準拠して行われた。圧縮強度が60MPa以上を良好とした。
得られた評価用の絶縁成形体の平板試験片(実施例1~12および比較例1~4)についての上記(1)~(3)の評価結果を表1に示す。
Figure 0007002706000001
表1に示される評価結果から、実施例1~12では、低比誘電率および高耐電圧性能を併せ持った絶縁成形体が得られることが確認できる。また、高い圧縮強度を併せ持つことも確認できる。
一方、比較例1~4は、比誘電率または耐電圧性能のいずれかで実施例に劣る結果となった。
比較例1は、耐電圧性能に劣っていた。実施例5に用いた扁球状中空樹脂ビーズCは、比較例1に用いた真球状中空樹脂ビーズBを扁球状としたものであり、両者の違いは充填した中空樹脂ビーズの形状のみである。この結果から、中空樹脂ビーズの形状を扁球状とすることで、耐電圧性能が向上することが確認できる。
比較例2は、比誘電率に劣っていた。比較例2に用いた真球状ガラスビーズAは、比誘電率の低い熱可塑性樹脂(比誘電率:2~3)からなる外殻を有する扁球状中空樹脂ビーズと比較して、比誘電率の高いガラス(比誘電率:6~7)からなる外殻を有する。この結果から、比誘電率の低い熱可塑性樹脂からなる外殻を有する扁球状中空樹脂ビーズを用いることで、比誘電率を低くすることが可能となることが確認できる。
比較例3は、比較例2よりもさらに比誘電率に劣っていた。比較例2に用いた真球状ガラスビーズAは、中空部を有しているものの、比較例3に用いた真球状ガラスビーズBは、中空部を有さない。この結果から、中空部を有することで、比誘電率を低くすることが可能となることが確認できる。
今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本開示の範囲は上記した説明ではなくて請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 内鉄形変圧器、2 タンク、3 鉄心、4 低圧コイル、5 高圧コイル、6 コイル間絶縁板、7 縦絶縁スペーサ、8 高圧巻線、9 層間絶縁スペーサ、10 コイル導体、11 絶縁紙、12 マグネットワイヤ、13 三重点、14 三重点、15 熱硬化性樹脂、16 扁球状中空樹脂ビーズ、17 熱可塑性樹脂、18 中空部、19 繊維状無機充填剤、20 外鉄形変圧器、21 鉄心、22 低圧コイル、23 高圧コイル、24 タンク、 25,25a,25b,25c,25d 高圧巻線、26 層間絶縁板、27 層間絶縁スペーサ、28 コイル間絶縁板、29 コイル間絶縁スペーサ。

Claims (8)

  1. 熱硬化性樹脂混合物を含む絶縁成形体であって、
    前記熱硬化性樹脂混合物は、熱硬化性樹脂および扁球状中空樹脂ビーズを含み、
    前記扁球状中空樹脂ビーズは、中空部と、前記中空部を囲む熱可塑性樹脂からなる外殻と、を有し、
    前記扁球状中空樹脂ビーズの短径は、10μm以上30μm未満であり、
    前記扁球状中空樹脂ビーズのアスペクト比は、1.2以上であり、
    前記扁球状中空樹脂ビーズは、前記熱硬化性樹脂混合物の中で厚み方向に配向している、絶縁成形体。
  2. 前記熱硬化性樹脂は、不飽和ポリエステル樹脂またはエポキシ樹脂である、請求項1に記載の絶縁成形体。
  3. 前記扁球状中空樹脂ビーズは、加熱プレスされた熱可塑性中空樹脂ビーズまたは加熱処理された熱膨張性マイクロカプセルである、請求項1または2に記載の絶縁成形体。
  4. 前記熱可塑性樹脂は、ポリメタクリル酸メチルまたはポリアクリロニトリルからなる群から選択される少なくとも1種である、請求項1から3のいずれか1項に記載の絶縁成形体。
  5. 前記扁球状中空樹脂ビーズの充填率は、50体積%未満である、請求項1からのいずれか1項に記載の絶縁成形体。
  6. 前記熱硬化性樹脂混合物は、真球状中空ビーズをさらに含有し、
    前記真球状中空ビーズは、有機樹脂、ガラス、シリカ、無機化合物およびセラミックからなる群から選択される少なくとも1種からなる外殻を有する、請求項1からのいずれか1項に記載の絶縁成形体。
  7. 前記熱硬化性樹脂混合物は、繊維状無機充填剤をさらに含有し、
    前記繊維状無機充填剤は、ガラス繊維およびセラミック繊維からなる群から選択される少なくとも1種である、請求項1からのいずれか1項に記載の絶縁成形体。
  8. 請求項1からのいずれか1項に記載の絶縁成形体から形成される絶縁スペーサを有する静止誘導器。
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