JP7001525B2 - 斜板式液圧回転機械 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば油圧ポンプ又は油圧モータとして用いられる、斜板式液圧回転機械に関する。
斜板式液圧回転機械は、ケーシングと、ケーシングに軸受を介し回転可能に支持されたシャフトと、シャフトと一体に回転するようにシャフトの外周側にスプライン結合され、複数のシリンダを有するシリンダブロックと、複数のシリンダにそれぞれ挿入された複数のピストンと、ケーシング側に保持され、複数のピストンの先端側にそれぞれ設けられた複数のシューに当接する斜板と、ケーシング側に取付けられ、シリンダブロックの回転に伴い複数のシリンダに対して交互に連通する低圧ポート及び高圧ポートを有する弁板とを備えている。この斜板式液圧回転機械は、例えば、油圧ショベル等の建設機械に搭載される油圧ポンプ又は油圧モータとして使用される。
油圧ポンプとして使用される場合は、エンジン又はモータの駆動によってシャフトが回転し、これに伴い、シリンダブロック及びピストンが回転する。そして、斜板によってピストンの回転力が移動力に変換されて、ピストンがシリンダ内を移動する。シリンダ内のピストンが斜板側(言い換えれば、弁板とは反対側)に移動したときに、低圧ポートを介してシリンダに油(作動液)が吸入される。その後、シリンダ内のピストンが弁板側に移動したときに、高圧ポートを介してシリンダから圧油が吐出される。
油圧モータとして使用される場合は、ポンプからの圧油が高圧ポートを介してシリンダに供給され、シリンダ内のピストンが斜板側に移動する。そして、斜板によってピストンの移動力が回転力に変換されて、シリンダブロック及びシャフトが回転する。なお、シリンダブロックの回転に伴い、シリンダ内のピストンが弁板側に移動したときに、低圧ポートを介してシリンダから油が排出される。
特許文献1は、シャフト(回転軸)のたわみによるシリンダブロックの傾きを抑えるため、シャフトとシリンダブロックとのスプライン結合を2箇所とすることを開示している。詳しく説明すると、シャフトのたわみのピーク位置から軸方向の一方側及び反対側に同じ距離にある2箇所にて、スプライン結合している。これにより、シャフトのたわみによって、シリンダブロックが傾かず、径方向へ移動するようになっている。特許文献2は、シリンダブロックの傾きを抑えるため、シリンダブロックの外周側を支持するすべり軸受を設けることを開示している。
特開平7-180653号公報 特開2017-048689号公報
上述した斜板式液圧回転機械において、弁板のシール面(シールラウンド)は、対向するシリンダブロックのシール面を液膜を介して支持する静圧軸受を構成している。詳しく説明すると、弁板のシール面とシリンダブロックのシール面の間に隙間を生じさせている。そして、弁板のポートからシリンダブロックのシリンダに作動液が流入するときや、シリンダブロックのシリンダから弁板のポートへ作動液が流出するときの、作動液の漏れによって、弁板のシール面とシリンダブロックのシール面の間に液膜を形成させている。この液膜の圧力(静圧)は、シリンダブロックを弁板側とは反対側(言い換えれば、斜板側)に押す力(解離力)となる。一方、シリンダブロックのシリンダ内の作動液の圧力などは、シリンダブロックを弁板側に押す力となる。前者の力と後者の力の釣り合いによって、弁板のシール面とシリンダブロックのシール面との間隔を保持している。
ところで、シャフトを支持する軸受や、シャフトとシリンダブロックとのスプライン結合には、僅かながらもガタが存在する。また、シリンダブロックは、斜板の傾きに起因するピストンからの横分力を受けており、この力がスプライン結合を介してシャフトに伝わる。そのため、シャフトがたわむか若しくは径方向へ移動し、これに追従してシリンダブロックが径方向へ移動するので、弁板のシール面とシリンダブロックのシール面に位置ずれが生じる(特に、弁板のシール面の開口とシリンダブロックのシール面の開口に位置ずれが生じる)。これにより、弁板のシール面とシリンダブロックのシール面の間で形成される液膜の領域が減少し、液膜による解離力が低下する。したがって、弁板のシール面とシリンダブロックのシール面が当接して摩耗し、耐久性が低下する可能性がある。
特許文献1に記載の従来技術では、シリンダブロックの傾きを抑えることができるものの、シリンダブロックが径方向へ移動するため、弁板とシリンダブロックの位置ずれを抑制することができない。特許文献2に記載の従来技術では、弁板とシリンダブロックの位置ずれを抑制することができるものの、シリンダブロックの外周側に軸受を設けるため、機械損失が増大する。
本発明は、上述の事柄に鑑みてなされたものであり、その目的は、機械損失を抑えつつ、弁板とシリンダブロックの位置ずれを抑制して、耐久性を向上させることができる斜板式液圧回転機械を提供することにある。
上記目的を達成するために、代表的な本発明は、ケーシングと、前記ケーシングに軸受を介し回転可能に支持されたシャフトと、前記シャフトと一体に回転するように前記シャフトの外周側にスプライン結合され、複数のシリンダを有するシリンダブロックと、前記複数のシリンダにそれぞれ挿入された複数のピストンと、前記ケーシング側に保持され、前記複数のピストンの先端側にそれぞれ設けられた複数のシューに当接する斜板と、前記ケーシング側に取付けられ、前記シリンダブロックの回転に伴い前記複数のシリンダに対して交互に連通する低圧ポート及び高圧ポートを有する弁板とを備え、前記弁板のシール面は、対向する前記シリンダブロックのシール面を液膜を介して支持する静圧軸受を構成する斜板式液圧回転機において、前記シャフトに追従して前記弁板が移動するように、前記シャフトと前記弁板の間で設けられた追従用軸受と、前記弁板に対し遊嵌され、前記弁板の回動を規制する回り止め機構とを備え、前記追従用軸受は、前記弁板及び前記シャフトのうちの一方に対して圧入され、他方に対して隙間をもつように前記シャフトと前記弁板との間に組み込まれており、前記回り止め機構は、位置決めピンと、前記弁板に形成されて前記位置決めピンが挿入されるピン穴と、前記ケーシングに形成されて前記位置決めピンが挿入されるピン穴と、を含み、前記弁板の前記ピン穴及び前記ケーシングの前記ピン穴の少なくとも一方は、前記位置決めピンよりも大きな径を有し、前記シャフトに追従して前記シリンダブロックが前記シャフトの径方向に移動した場合、前記弁板も前記径方向に移動可能である。
本発明によれば、機械損失を抑えつつ、弁板とシリンダブロックの位置ずれを抑制して、耐久性を向上させることができる。
本発明の第1の実施形態における斜板式油圧ポンプの全体構造を表す断面図である。 本発明の第1の実施形態における弁板の構造を表す、シリンダブロック側から見た図である。 従来技術における斜板式油圧ポンプの要部構造を表す断面図である。 本発明の第1の実施形態における斜板式油圧ポンプの要部構造を表す断面図である。 本発明の第2の実施形態における斜板式油圧ポンプの要部構造を表す断面図である。 本発明の第1の変形例における斜板式油圧ポンプの要部構造を表す断面図である。 本発明の第2の変形例における斜板式油圧ポンプの要部構造を表す断面図である。 本発明の第3の実施形態における斜板式油圧ポンプの要部構造を表す断面図である。
本発明の適用対象として斜板式油圧ポンプを例にとり、本発明の第1の実施形態を、図面を参照しつつ説明する。
図1は、本実施形態における斜板式油圧ポンプの全体構造を表す断面図である。図2は、本実施形態における弁板の構造を表す、シリンダブロック側から見た図である。
本実施形態の斜板式油圧ポンプは、ケーシング1と、ケーシング1内に回転可能に設けられたシャフト2と、シャフト2の外周側にスプライン結合され、複数(例えば9つ)のシリンダ3を有するシリンダブロック4と、複数のシリンダ3にそれぞれ挿入された複数のピストン5と、ケーシング1側に保持された斜板6と、ケーシング1側に取付けられた弁板7とを備えている。
ケーシング1は、フロントケーシング8とリアケーシング9で構成されており、リアケーシング9には、低圧流路10と高圧流路11が形成されている。シャフト2は、フロントケーシング8及びリアケーシング9にそれぞれ設けられた軸受12A,12Bによって回転可能に支持されている。シャフト2の一方側(図1中右側)の端部は、フロントケーシング8から突出しており、例えばエンジン又はモータの出力軸と接続される。そして、エンジン又はモータの駆動によってシャフト2が回転するようになっている。
シャフト2の中央部には、雄スプライン歯13が形成されており、この雄スプライン歯13は、シリンダブロック4の一方側(言い換えれば、斜板6側)に形成された雌スプライン歯14と噛み合わされている。これにより、シリンダブロック4は、シャフト2に対して軸方向(図1中左右方向)に変位可能としつつ、シャフト2と一体に回転するようになっている。また、雄スプライン歯13は、リテーナガイド15に形成された雌スプライン歯とも噛み合わされている。これにより、リテーナガイド15は、シャフト2に対して軸方向に変位可能としつつ、シャフト2と一体に回転するようになっている。
複数のシリンダ3は、シリンダブロック4の周方向に互いに離間して配置され、軸方向に延在している。複数のピストン5の先端側(言い換えれば、斜板6側)には複数のシュー16が揺動可能にそれぞれ設けられている。複数のシュー16はリテーナ17で保持され、このリテーナ17がリテーナガイド15によって揺動可能に支持されている。シリンダブロック4とリテーナガイド15の間には押しバネ(図示せず)が設けられており、この押しバネの付勢力がリテーナガイド15及びリテーナ17を介し伝達されて複数のシュー16が斜板6に押し付けられている。そして、シュー16は、シリンダブロック4及びピストン5と共に回転したときに、斜板6の表面で摺動するようになっている。
斜板6は、フロントケーシング8側で保持されており、ピストン5の回転力を移動力に変換する。そして、シリンダ3内のピストン5が斜板6側(言い換えれば、弁板7とは反対側)に移動したときに、前述の低圧流路10及び後述の低圧ポート18を介してシリンダ3に油(作動液)が吸入される。その後、シリンダ3内のピストン5が弁板7側に移動したときに、前述の高圧流路11及び後述の高圧ポート19を介してシリンダ3から圧油が吐出される。
弁板7は、リアケーシング9に取付けられており、リアケーシング9の低圧流路10に連通する低圧ポート18と、リアケーシング9の高圧流路11に連通する高圧ポート19とを有している。低圧ポート18及び高圧ポート19は、シリンダブロック4の回転に伴い、複数のシリンダ3に対して交互に連通するようになっている。
また、弁板7はシール面(シールラウンド)20(図2及び後述の図4参照)を有しており、このシール面20は、対向するシリンダブロック4のシール面21(後述の図4参照)を油膜(液膜)を介して支持する静圧軸受を構成している。詳しく説明すると、弁板7のシール面20及びシリンダブロック4のシール面21は平面形状であり、図示しないものの、それらの間に隙間を生じさせている。そして、弁板7の低圧ポート18からシリンダブロック4のシリンダ3に油が流入するときや、シリンダブロック4のシリンダ3から弁板7の高圧ポート19へ油が流出するときの、油の漏れによって、弁板7のシール面20とシリンダブロック4のシール面21の間に油膜を形成させている。この油膜の圧力(静圧)は、シリンダブロック4を弁板7側とは反対側に押す力(解離力)となる。一方、シリンダブロック4のシリンダ3内の油の圧力などは、シリンダブロック4を弁板7側に押す力となる。前者の力と後者の力の釣り合いによって、弁板7のシール面20とシリンダブロック4のシール面21との間隔を保持している。
ここで本実施形態の特徴の一つとして、シャフト2に追従して弁板7が移動するように、シャフト2と弁板7の間に追従用軸受22が設けられている。追従用軸受22は、弁板7及びシャフト2のうちのいずれか一方に対して圧入され、他方に対して隙間(詳細には、例えばシャフト2とシリンダブロック4とのスプライン結合で生じる隙間と同じ間隔)をもって組み込まれる。
また、他の特徴として、弁板7に対し遊嵌され、弁板7の回動を規制する回り止め機構23が設けられている。詳しく説明すると、回り止め機構23は、複数(本実施形態では2つ)の位置決めピン24と、弁板7に形成されて複数の位置決めピン24の一方側部分がそれぞれ挿入する複数のピン穴と、リアケーシング9に形成されて複数の位置決めピン24の他方側部分がそれぞれ挿入するピン穴とで構成されている。そして、弁板7側のピン穴及びリアケーシング9側のピン穴のうちの少なくとも一方側のピン穴は、シャフト2のたわみによる変形に追従して弁板7が移動可能なように設定された所定値(詳細には、例えばシャフト2とシリンダブロック4とのスプライン結合で生じる隙間と同じ間隔)だけ、位置決めピン24の径寸法に対して大きくなっている。これにより、シャフト2のたわみによる変形に追従して弁板7が移動可能なように、弁板7の回動を規制している。なお、少なくとも一方側のピン穴の形状は、シャフト2がどの方向にたわんでもシャフト2に追従して弁板7が移動可能なように、位置決めピン24と同様の円形状を有する事が好ましいが、本発明の効果を奏することができる限りその形状は特に限定されず、例えば楕円形であってもよい。
次に、従来技術と比較しながら本実施形態の作用効果を説明する。図3は、従来技術における斜板式油圧ポンプの要部構造を表す断面図であり、シャフト2がたわんだ状態を示す。図4は、本実施形態における斜板式油圧ポンプの要部構造を表す断面図であり、シャフト2がたわんだ状態を示す。なお、図3及び図4(並びに後述する図5~図8)においては、便宜上、ピストン5等の図示を省略している。
シャフト2を支持する軸受12A,12Bや、シャフト2とシリンダブロック4とのスプライン結合には、僅かながらもガタが存在する。また、シリンダブロック4は、斜板6の傾きに起因するピストン5からの横分力を受けており、この力がスプライン結合を介してシャフト2に伝わる。そのため、シャフト2がたわむか若しくは径方向へ移動し、これに追従してシリンダブロック4が径方向(図3及び図4中矢印Aの方向)へ移動する。
ここで、図3で示す従来技術では、シャフト2と弁板7の間に追従用軸受22が設けられていない。また、位置決めピン24、弁板7側のピン穴、及びリアケーシング9側のピン穴からなる固定機構25が設けられており、弁板7側のピン穴及びリアケーシング9側のピン穴が位置決めピン24の径寸法に対してほぼ同じである。すなわち、リアケーシング9に対し弁板7が固定されている。
そのため、シャフト2に追従してシリンダブロック4が径方向へ移動した場合に、弁板7のシール面20とシリンダブロック4のシール面21に位置ずれが生じる(特に、弁板7のシール面20の開口とシリンダブロック4のシール面21の開口に位置ずれが生じる)。これにより、弁板7のシール面20とシリンダブロック4のシール面21の間で形成される油膜の領域が減少し、油膜による解離力が低下する。したがって、弁板7のシール面20とシリンダブロック4のシール面21が当接して摩耗し、耐久性が低下する可能性がある。
一方、図4で示す本実施形態では、シャフト2と弁板7の間に追従用軸受22が設けられている。また、位置決めピン24、弁板7側のピン穴、及びリアケーシング9側のピン穴からなる回り止め機構23が設けられており、弁板7側のピン穴及びリアケーシング9側のピン穴のうちの少なくとも一方側のピン穴が位置決めピン24の径寸法に対して大きくなっている。これにより、シャフト2に追従して弁板7が移動するようになっている。
そのため、シャフト2に追従してシリンダブロック4が径方向へ移動した場合に、弁板7も径方向(図4中矢印Bの方向)へ移動するので、弁板7のシール面20とシリンダブロック4のシール面21の位置ずれを抑制することができる。これにより、弁板7のシール面20とシリンダブロック4のシール面21の間で形成される油膜の領域の減少を抑え、油膜による解離力の低下を抑えることができる。したがって、弁板7のシール面20とシリンダブロック4のシール面21が当接して摩耗するのを回避し、耐久性を向上させることができる。また、油膜の領域の減少を抑えることは、油の漏れを抑えることにもつながるため、容積効率の低下を抑制することができる。
また、本実施形態においては、追従用軸受22によって機械損失が生じるものの、例えば特許文献2に記載のようにシリンダブロックの外周側を支持する軸受を設ける場合と比べて、機械損失を抑えることができる。
本発明の第2の実施形態を、図5を用いて説明する。図5は、本実施形態における斜板式油圧ポンプの要部構造を表す断面図であり、シャフトがたわんだ状態を示す。なお、本実施形態において、第1の実施形態と同等の部分は同一の符号を付し、適宜、説明を省略する。
本実施形態では、弁板7Aのシール面20A及びこれに対向するシリンダブロック4Aのシール面21Aは、球面形状(詳細には、例えば平行な二平面で挟まれた球面の部分である球帯の形状)としている。
以上のように構成された本実施形態においても、第1の実施形態と同様、機械損失を抑えつつ、弁板7Aとシリンダブロック4Aの位置ずれを抑制して、耐久性を向上させることができる。また、本実施形態においては、弁板7Aのシール面20A及びシリンダブロック4Aのシール面21Aを球面形状とすることにより、第1の実施形態のように平面形状とする場合に比べ、シャフト2のたわみによってシリンダブロック4Aが傾いたときのシール面20Aとシール面21Aの間の広がりを抑えることができる。したがって、油の漏れをさらに抑えて、容積効率の低下をさらに抑制することができる。
なお、第1及び第2の実施形態において、シャフト2とシリンダブロック4又は4Aとのスプライン結合の位置は、斜板6に隣接する場合を例にとって示したが、これに限られず、本発明の趣旨及び技術思想を逸脱しない範囲内で変形が可能である。例えば図6又は図7で示す変形例のように、シャフト2とシリンダブロック4又は4Aとのスプライン結合の位置は、弁板7又は7Aに隣接してもよい。あるいは、図示しないものの、シャフト2とシリンダブロック4又は4Aとのスプライン結合の位置は、斜板6及び弁板7又は7Aにそれぞれ隣接する2箇所としてもよい。これらの変形例では、シャフト2のたわみによるシリンダブロック4又は4Aの移動量と弁板7又は7Aの移動量を近づけることができる。したがって、弁板7又は7Aとシリンダブロック4又は4Aの位置ずれをさらに抑制することができる。
また、第1及び第2の実施形態並びに上記変形例において、回り止め機構23は、位置決めピン24、弁板7又は7A側のピン穴、及びリアケーシング9側のピン穴で構成されており、弁板7又は7A側のピン穴及びリアケーシング9側のピン穴のうちの少なくとも一方側のピン穴が位置決めピン24に遊嵌する場合を例にとって説明したが、これに限られず、本発明の趣旨及び技術思想を逸脱しない範囲内で変形が可能である。回り止め機構は、例えば、弁板7又は7A及びリアケーシング9のうちの一方に形成された突部と、他方に形成されて前述した突部に遊嵌する窪み部とで構成されてもよい。この場合も、上記同様の効果を得ることができる。
本発明の第3の実施形態を、図8を用いて説明する。図8は、本実施形態における斜板式油圧ポンプの要部構造を表す断面図であり、シャフトがたわんだ状態を示す。なお、本実施形態において、第1及び第2の実施形態並びに上記変形例と同等の部分は同一の符号を付し、適宜、説明を省略する。
本実施形態では、固定弁板26と弁板7Bからなる二段構造としている。固定弁板26は、リアケーシング9と弁板7Bの間に介在しており、リアケーシング9の低圧流路10及び弁板7Bの低圧ポート18に連通する低圧ポート27と、リアケーシング9の高圧流路11及び弁板7Bの高圧ポート19に連通する高圧ポート28とを有している。
固定弁板26は、固定機構25によってリアケーシング9に固定されている。詳しく説明すると、固定機構25は、複数(例えば2つ)の位置決めピン24と、固定弁板26に形成されて複数の位置決めピン24の一方側部分がそれぞれ挿入する複数のピン穴と、リアケーシング9に形成されて複数の位置決めピン24の他方側部分がそれぞれ挿入するピン穴とで構成されている。そして、固定弁板26側のピン穴及びリアケーシング9側のピン穴は、位置決めピン24の径寸法に対してほぼ同じである。これにより、リアケーシング9に対し固定弁板26が固定されている。
また、本実施形態では、弁板7Bに対し遊嵌され、固定弁板26に対する弁板7Bの回動を規制する回り止め機構23が設けられている。詳しく説明すると、回り止め機構23は、複数(例えば2つ)の位置決めピン24と、弁板7Bに形成されて複数の位置決めピン24の一方側部分がそれぞれ挿入する複数のピン穴と、固定弁板26に形成されて複数の位置決めピン24の他方側部分がそれぞれ挿入するピン穴とで構成されている。そして、弁板7B側のピン穴及び固定弁板26側のピン穴のうちの少なくとも一方側のピン穴は、シャフト2のたわみによる変形に追従して弁板7Bが移動可能なように設定された所定値だけ、位置決めピン24の径寸法に対して大きくなっている。これにより、シャフト2のたわみによる変形に追従して弁板7Bが移動可能なように、弁板7Bの回動を規制している。なお、少なくとも一方側のピン穴の形状は、シャフト2がどの方向にたわんでもシャフト2に追従して弁板7Bが移動可能なように、位置決めピン24と同様の円形状を有する事が好ましいが、本発明の効果を奏することができる限りその形状は特に限定されず、例えば楕円形であってもよい。
固定弁板26の摺動面29及びこれに対向する弁板7Bの摺動面30は、球面形状(詳細には、例えば平行な二平面で挟まれた球面の部分である球帯の形状)としている。これにより、シャフト2に追従して弁板7Bが移動したときに、弁板7Bの角度(言い換えれば、低圧ポート18及び高圧ポート19の向き)が変わるようになっている。
また、第2の実施形態と同様、弁板7Bのシール面20A及びこれに対向するシリンダブロック4Aのシール面21Aは、球面形状(詳細には、例えば平行な二平面で挟まれた球面の部分である球帯の形状)としている。
以上のように構成された本実施形態においても、第1及び第2の実施形態と同様、機械損失を抑えつつ、弁板7Bとシリンダブロック4Aの位置ずれを抑制して、耐久性を向上させることができる。また、本実施形態においては、シャフト2に追従して弁板7Bが移動したときに弁板7Bの角度が変わるため、低圧ポート18,27及び低圧流路10の連通性と、高圧ポート19,28及び高圧流路11の連通性を確保しつつ、弁板7Bとシリンダブロック4Aの位置ずれを抑制することができる。また、第2の実施形態と同様、容積効率の低下を抑制することができる。
なお、第3の実施形態において、シャフト2とシリンダブロック4Aとのスプライン結合の位置は、弁板7Bに隣接する場合を例にとって示したが、これに限られず、本発明の趣旨及び技術思想を逸脱しない範囲内で変形が可能である。第1及び第2の実施形態と同様、シャフト2とシリンダブロック4Aとのスプライン結合の位置は、斜板6に隣接してもよい。あるいは、シャフト2とシリンダブロック4Aとのスプライン結合の位置は、斜板6及び弁板7Bにそれぞれ隣接する2箇所としてもよい。
また、第3の実施形態において、回り止め機構23は、位置決めピン24、弁板7B側のピン穴、及び固定弁板26側のピン穴で構成されており、弁板7B側のピン穴及び固定弁板26側のピン穴のうちの少なくとも一方側のピン穴が位置決めピン24に遊嵌する場合を例にとって説明したが、これに限られず、本発明の趣旨及び技術思想を逸脱しない範囲内で変形が可能である。回り止め機構は、例えば、弁板7B及び固定弁板26のうちの一方に形成された突部と、他方に形成されて前述した突部に遊嵌する窪み部とで構成されてもよい。この場合も、上記同様の効果を得ることができる。
なお、以上においては、本発明の適用対象として斜板式油圧ポンプを例にとって説明したが、これに限られず、例えば斜板式油圧モータや、油以外の作動液を用いる斜板式液圧回転機械であってもよい。
1 ケーシング
2 シャフト
3 シリンダ
4,4A シリンダブロック
5 ピストン
6 斜板
7,7A,7B 弁板
12A,12B 軸受
16 シュー
18 低圧ポート
19 高圧ポート
20,20A シール面
21,21A シール面
22 追従用軸受
23 回り止め機構
26 固定弁板
27 低圧ポート
28 高圧ポート
29 摺動面
30 摺動面

Claims (3)

  1. ケーシングと、前記ケーシングに軸受を介し回転可能に支持されたシャフトと、前記シャフトと一体に回転するように前記シャフトの外周側にスプライン結合され、複数のシリンダを有するシリンダブロックと、前記複数のシリンダにそれぞれ挿入された複数のピストンと、前記ケーシング側に保持され、前記複数のピストンの先端側にそれぞれ設けられた複数のシューに当接する斜板と、前記ケーシング側に取付けられ、前記シリンダブロックの回転に伴い前記複数のシリンダに対して交互に連通する低圧ポート及び高圧ポートを有する弁板とを備え、
    前記弁板のシール面は、対向する前記シリンダブロックのシール面を液膜を介して支持する静圧軸受を構成する斜板式液圧回転機において、
    前記シャフトに追従して前記弁板が移動するように、前記シャフトと前記弁板の間で設けられた追従用軸受と、
    前記弁板に対し遊嵌され、前記弁板の回動を規制する回り止め機構とを備え
    前記追従用軸受は、前記弁板及び前記シャフトのうちの一方に対して圧入され、他方に対して隙間をもつように前記シャフトと前記弁板との間に組み込まれており、
    前記回り止め機構は、位置決めピンと、前記弁板に形成されて前記位置決めピンが挿入されるピン穴と、前記ケーシングに形成されて前記位置決めピンが挿入されるピン穴と、を含み、
    前記弁板の前記ピン穴及び前記ケーシングの前記ピン穴の少なくとも一方は、前記位置決めピンよりも大きな径を有し、
    前記シャフトに追従して前記シリンダブロックが前記シャフトの径方向に移動した場合、前記弁板も前記径方向に移動可能であることを特徴とする斜板式液圧回転機械。
  2. 請求項1に記載の斜板式液圧回転機械において、
    前記弁板のシール面及び前記シリンダブロックのシール面は、球面形状であることを特徴とする斜板式液圧回転機械。
  3. ケーシングと、前記ケーシングに軸受を介し回転可能に支持されたシャフトと、前記シャフトと一体に回転するように前記シャフトの外周側にスプライン結合され、複数のシリンダを有するシリンダブロックと、前記複数のシリンダにそれぞれ挿入された複数のピストンと、前記ケーシング側に保持され、前記複数のピストンの先端側にそれぞれ設けられた複数のシューに当接する斜板と、前記ケーシング側に取付けられ、前記シリンダブロックの回転に伴い前記複数のシリンダに対して交互に連通する低圧ポート及び高圧ポートを有する弁板と、前記ケーシングと前記弁板の間に介在するように前記ケーシングに固定され、前記弁板の低圧ポート及び高圧ポートにそれぞれ連通する他の低圧ポート及び他の高圧ポートを有する固定弁板とを備え、
    前記弁板のシール面は、対向する前記シリンダブロックのシール面を液膜を介して支持する静圧軸受を構成する斜板式液圧回転機において、
    前記シャフトに追従して前記弁板が移動するように、前記シャフトと前記弁板の間で設けられた追従用軸受と、
    記弁板に対し遊嵌され、前記固定弁板に対する前記弁板の回動を規制する回り止め機構とを備え、
    前記固定弁板の摺動面及びこれに対向する前記弁板の摺動面は、球面形状であり、
    前記追従用軸受は、前記弁板及び前記シャフトのうちの一方に対して圧入され、他方に対して隙間をもつように前記シャフトと前記弁板との間に組み込まれており、
    前記回り止め機構は、位置決めピンと、前記弁板に形成されて前記位置決めピンが挿入されるピン穴と、前記固定弁板に形成されて前記位置決めピンが挿入されるピン穴と、を含み、
    前記弁板の前記ピン穴及び前記固定弁板の前記ピン穴の少なくとも一方は、前記位置決めピンよりも大きな径を有し、
    前記シャフトに追従して前記シリンダブロックが前記シャフトの径方向に移動した場合、前記弁板も前記径方向に移動可能であることを特徴とする斜板式液圧回転機械。
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