JP7001221B2 - 業務支援装置および業務支援方法 - Google Patents
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Description
本発明は、業務支援装置および業務支援供方法に関するものであり、具体的には、宿泊税に関する業務の手間を適宜に抑制し、当該業務の効率および精度を良好なものとする技術に関する。
ホテルや旅館といった宿泊施設では、その利用者から基本的には宿泊税が徴収される。宿泊税は、いわゆる法定外目的税であって、宿泊料金に一定の税率で課税され、当該地域の観光振興等の財源となりうる。
このような、宿泊施設利用に伴う課税処理等を取り扱う技術としては、例えば、請求内容に宿泊利用者と宿泊以外の利用科目を目的とする利用者が混在する場合でも、同一の利用科目を適用することにより、ルームマスタの伝票トランザクションの利用科目の項目数を少なくすることを目的として、利用科目毎に入力された利用金額を記憶し、前記利用金額と消費税と特別地方消費税との合計金額を演算して請求書を印字して発行するフロント会計機において、利用科目毎に入力される利用人数を記憶する利用人数記憶手段を設け、前記請求書の発行時に前記利用人数記憶手段に格納された利用人数を印字手段に出力する利用人数データ出力手段を設けたことを特徴とするフロント会計機(特許文献1参照)などが提案されている。
また、団体利用客向けに発行される料金精算書の形式を前以て登録し、以後、登録した形式に従った各種利用料金及び特別地方消費税の課税額の算出を可能にすることを目的として、団体利用客向けの料金精算書を発行する宿泊施設における料金精算システムにおいて、前記団体利用客に対して発行する料金精算書の形式として、団体一括の料金精算書、部屋単位の料金精算書、個人単位の料金精算書のいずれによるかを前以て登録し、料金精算時に、前記登録した料金精算書の形式による利用人数に従って特別地方消費税を含む各種税金の課税額を算定し、利用料金と前記算定した課税額とを記した前記登録形式の料金精算書を発行することを特徴とする宿泊施設における料金精算システム(特許文献2参照)なども提案されている。
各宿泊施設は、自社サイトでの客室販売に加え、いわゆるOTAへの販売委託を行い、幅広く販売機会の拡大等を図っている。宿泊施設としては、様々な販売チャネルを通じて、自身の客室在庫を効率的に販売することを想定している。
また、上述のように、様々な販売チャネルで客室販売を行うに際しては、宿泊施設ごとに、利用している各販売チャネルの管理を一括で行うサイトコントローラが利用されるケースも多い。こうしたサイトコントローラを利用することで、OTA間でのダブルブッキングなどのトラブルを回避するとともに、客室在庫や料金、予約といった各種データを集約管理できる。
こうして客室の販売、管理を効率化する種々のシステムを利用する宿泊施設であるが、宿泊税に関する業務については、当該業務の特性ゆえに適宜な効率化が図れていない。すなわち、販売する客室の属性や販売時期、パッケージ内容、或いは実際の利用形態(例:同伴する子供のベッド使用有無等々)などにより、宿泊料金や食事料金が様々なパターンに変化しやすいという特性の存在がある。
そうした場合、宿泊施設側では、担当者が各利用者の宿泊料金や食事料金をそれぞれチェックし、手作業で宿泊税の登録やレジ業務等を行う必要があった。多くの利用者が詰めかける繁忙期等であれば、当該業務を処理するだけでも担当者の負担は課題となり、全体の業務効率低下につながりかねない。
また、上述のごとき状況は担当者のミスを誘発するケースや、場合によっては、手間を厭うあまり、実態を反映していない税額算定や登録につながるケースも想定される。そうなれば、結果的には不正確な申告と、それに伴う業界全体の信頼感低下に至る可能性もある。
そこで本発明の目的は、宿泊税に関する業務の手間を適宜に抑制し、当該業務の効率および精度を良好なものとする技術を提供することにある。
上記課題を解決する本発明の業務支援装置は、宿泊施設が利用する販売代理業者またはサイトコントローラから予め得ている、前記販売代理業者または前記サイトコントローラが前記宿泊施設に関して管理する販売データを、保持する記憶装置と、前記宿泊施設に関する前記販売データが示す宿泊料金に、所定の税率を乗じて宿泊税額を算定する処理と、前記宿泊施設の端末から、当該宿泊施設における宿泊税の申告データを取得し、当該申告データが示す宿泊税額を、前記算定した宿泊税額と照合し、前記申告データ由来の宿泊税額と前記販売データ由来の宿泊税額との間の乖離を判定する処理と、前記乖離が所定基準を超える場合、前記宿泊施設の端末または予め定めた通知先の端末に、所定のアラートを通知する処理を実行する演算装置と、を含むことを特徴とする。
また、本発明の業務支援装置において、前記演算装置は、記販売代理業者または前記サイトコントローラのシステムから、前記宿泊施設に関する前記販売データを取得し、前記記憶装置に格納する処理を実行するものである、としてもよい。
また、本発明の業務支援装置において、前記演算装置は、記宿泊施設の客室販売に関して、前記宿泊施設による直接販売と前記販売代理業者による代理販売の売上比率を、前記宿泊施設の所在エリアでの、同種および同クラスの宿泊施設平均に基づき推定し、前記販売データおよび前記推定した売上比率に基づき、前記宿泊施設における宿泊料金総額を算定し、当該宿泊料金総額に前記税率を乗じて前記宿泊税額を算定するものである、としてもよい。
また、本発明の業務支援装置において、前記演算装置は、前記サイトコントローラから予め得た前記販売データが示す、前記宿泊施設の予約データに対して所定のキャンセル率を乗じることで、販売データとして扱うものである、としてもよい。
また、本発明の業務支援方法は、情報処理装置が、宿泊施設が利用する販売代理業者またはサイトコントローラから予め得ている、前記販売代理業者または前記サイトコントローラが前記宿泊施設に関して管理する販売データを保持し、前記宿泊施設に関する前記販売データが示す宿泊料金に、所定の税率を乗じて宿泊税額を算定する処理と、前記宿泊施設の端末から、当該宿泊施設における宿泊税の申告データを取得し、当該申告データが示す宿泊税額を、前記算定した宿泊税額と照合し、前記申告データ由来の宿泊税額と前記販売データ由来の宿泊税額との間の乖離を判定する処理と、前記乖離が所定基準を超える場合、前記宿泊施設の端末または予め定めた通知先の端末に、所定のアラートを通知する処理と、を実行することを特徴とする。
また、本発明の業務支援方法において、前記情報処理装置が、記販売代理業者または前記サイトコントローラのシステムから、前記宿泊施設に関する前記販売データを取得し、記憶装置に格納する処理を実行する、としてもよい。
また、本発明の業務支援方法において、前記情報処理装置が、前記宿泊施設の客室販売に関して、前記宿泊施設による直接販売と前記販売代理業者による代理販売の売上比率を、前記宿泊施設の所在エリアでの、同種および同クラスの宿泊施設平均に基づき推定し、前記販売データおよび前記推定した売上比率に基づき、前記宿泊施設における宿泊料金総額を算定し、当該宿泊料金総額に前記税率を乗じて前記宿泊税額を算定する、としてもよい。
また、本発明の業務支援方法において、前記情報処理装置が、前記サイトコントローラから予め得た前記販売データが示す、前記宿泊施設の予約データに対して所定のキャンセル率を乗じることで、販売データとして扱う、としてもよい。
本発明によれば、宿泊税に関する業務の手間を適宜に抑制し、当該業務の効率および精度を良好なものとできる。
***全体構成***
以下に本発明の実施形態について図面を用いて詳細に説明する。図1は、本実施形態の業務支援装置100を含むネットワーク構成図である。図1に示す業務支援装置100は、宿泊税に関する業務の手間を適宜に抑制し、当該業務の効率および精度を良好なものとするコンピュータ装置である。
以下に本発明の実施形態について図面を用いて詳細に説明する。図1は、本実施形態の業務支援装置100を含むネットワーク構成図である。図1に示す業務支援装置100は、宿泊税に関する業務の手間を適宜に抑制し、当該業務の効率および精度を良好なものとするコンピュータ装置である。
より具体的には、業務支援装置100は、例えば、種々の宿泊施設と提携する所定の事業者や、或いは自治体など各種の公的機関が運用するサーバ装置を想定できるが、これに限定しない。例えば、宿泊施設の運営事業者やOTAの事業者、或いはサイトコントローラの事業者が運用する装置としてもよい。
一方、本実施形態の業務支援装置100が、処理結果である情報を出力し提示する対象は、当該業務支援装置100によるサービス提供を享受すべく契約ないし登録した宿泊業者(の端末、すなわち宿泊施設端末200)、或いは当該情報の通知先として予め規定されている上述の公的機関のシステム、もしくはOTAやサイトコントローラの事業者の端末である。勿論、これに限定するものではなく、他の種々の事業者等の端末やシステムを情報の出力対象として想定することも可能である。
また、業務支援装置100は、各宿泊施設の利用者に関して発生する販売データを得るべく、当該宿泊施設が利用中のOTAのネットエージェントサーバ300、およびサイトコントローラサーバ400と通信可能に結ばれている。
よって、業務支援装置100は、インターネットなどの適宜なネットワーク10を介し、各宿泊業者の備える宿泊施設端末200、OTAのネットエージェントサーバ300、サイトコントローラのサイトコントローラサーバ400、および自治体システム500らと通信可能に接続されている。
なお、上述の宿泊業者は、自宿泊施設の客室販売(宿泊プランの販売概念も含みうる)のため、複数のOTAすなわちネットエージェントとそれぞれ契約し、これらのネットエージェントに対して自宿泊施設の客室販売を委託しているものとする。ただし、宿泊業者が自らの自社サイトでも客室販売を行う形態も排除しない。
また、宿泊業者は、上述のOTAらのネットエージェントサーバ300それぞれで提供される予約管理機能等について、それらを集約して一括管理するため、サイトコントローラと契約しているものとする。
一方、ネットエージェントサーバ300を運用する各事業者は、契約先の宿泊施設に対して、ネット上に開設している販売サイトを通じた集客や客室販売、および送客などのサービスを提供する事業者となる。この事業者は、当該サービスの顧客たる宿泊施設各々に関して、その客室販売実績すなわち販売データを例えば一定時間毎に観測し、これを販売データDB325(後述)にて管理している。
こうしたネットエージェントサーバ300は、客室販売先である利用者の端末から、宿泊施設(やそのパッケージ商品等)の予約要求を受け付けて、当該宿泊施設に関する予約処理やそれに伴う在庫管理処理を実行する。また、当該予約要求の対象に関する、上述の支払額、予約者の国籍、旅行形態(例:家族連れか一人旅かといった同行者の属性、数)、キャンセル有無、キャンセル時期、といった情報を管理している。
また、上述のサイトコントローラサーバ400を運用する各事業者は、契約先の宿泊施設に対して、当該宿泊施設と契約中の上述の各OTAのネットエージェントサーバ300の管理機能を集約した形で提供する事業者となる。この事業者は、当該サービスの顧客たる宿泊施設各々に関して、各OTAでの客室販売実績すなわち販売データを例えば一定時間毎にネットエージェントサーバ300から取得し、これを販売データDB425(後述)にて管理している。
また、本実施形態の業務支援装置100は、多くの宿泊業者が契約しているネットエージェントのWEBサイトでの、各宿泊業者の客室商品(すなわち宿泊施設)に関する販売実績の情報として、当該客室の客室カテゴリ、プラン内容、販売時期、および販売額(ネットエージェントのWEBサイトでの掲載額)、利用者の各種属性等といった情報を、一定時間毎にネットエージェントサーバ300から取得する。
業務支援装置100は、同様に、サイトコントローラサーバ400から、サイトコントローラサーバ400が集約管理しているネットエージェントサーバ300での管理情報すなわち、各宿泊業者の客室商品(すなわち宿泊施設)に関する販売実績の情報として、当該客室の客室カテゴリ、プラン内容、販売時期、および販売額(ネットエージェントのWEBサイトでの掲載額)、利用者の各種属性等といった情報を、一定時間毎に取得する。
また、業務支援装置100は、宿泊施設端末200から得る、宿泊税の申告データの適正性を、本発明の業務支援方法によって検証し、その結果を宿泊施設端末200に通知する一方で、そうした検証を経ることで(宿泊施設側で)適正化された申告データを、当該宿泊施設の運用者たる宿泊業者の指示(宿泊施設端末200から受ける)に基づき、自治体システム500に送信し申告処理を実行することが可能である。
そうした宿泊税の申告処理を受け付けるのが自治体システム500である。自治体システム500は、そのハードウェア構成等の詳細は図示しないが、各自治体が宿泊税等の税務申告を受け付けて処理するための既存システムとなる。
また、宿泊施設端末200は、宿泊施設を運営する宿泊業者が運用する端末である。この宿泊施設端末200は、業務支援装置100から、宿泊税の申告内容に関する情報提供を受け、これをディスプレイ等に出力させる端末となる。具体的には、PC、スマートフォン、タブレット端末、などネットワーク通信可能な一般的な情報処理端末を想定する。
***各装置のハードウェア構成***
本実施形態の業務支援装置100のハードウェア構成は、図2に示すごとくとなる。業務支援装置100は、記憶装置101、メモリ103、演算装置104、および、通信装置105、を少なくとも備える。
本実施形態の業務支援装置100のハードウェア構成は、図2に示すごとくとなる。業務支援装置100は、記憶装置101、メモリ103、演算装置104、および、通信装置105、を少なくとも備える。
このうち記憶装置101は、SSD(Solid State Drive)やハードディスクドライブなど適宜な不揮発性記憶素子で構成される。また、メモリ103は、RAMなど揮発性記憶素子で構成される。
また、演算装置104は、記憶装置101に保持されるプログラム102をメモリ103に読み出すなどして実行し装置自体の統括制御を行なうとともに各種判定、演算及び制御処理を行なうCPUである。
また、通信装置105は、インターネットなどの適宜なネットワーク10と接続し、宿泊施設端末200、ネットエージェントサーバ300、サイトコントローラサーバ400、および自治体システム500といった他装置との通信処理を担う、ネットワークインターフェイスカードを想定できる。
なお、業務支援装置100は、上述の構成に加え、ユーザからのキー入力や音声入力を受け付けるキーボードやマウスなどの入力装置、演算装置104での処理データの表示を行うディスプレイ等の出力装置も備えるとしてよい。
なお、記憶装置101には、本実施形態の業務支援装置として必要な機能を実装する為のプログラム102において、申告業務プログラム111を少なくとも具備している。この申告業務プログラム111については後述する。一方、申告業務プログラム111は、業務支援装置100が、宿泊施設の運営者たる宿泊業者の指示に従って宿泊税の申告処理を実行するプログラムである。ただし、この申告業務プログラム111は必須ではない。
また、記憶装置101は、上述のプログラム102に加えて、販売データDB125、申告データDB126、および売上比率DB127が少なくとも記憶されている。これら、販売データDB125、申告データDB126、および売上比率DB127の詳細については後述する。
一方、本実施形態のネットエージェントサーバ300は、図3に示すように、記憶装置301、メモリ303、演算装置304、および、通信装置305、を少なくとも備える。このうち記憶装置301は、SSD(Solid State Drive)やハードディスクドライブなど適宜な不揮発性記憶素子で構成される。また、メモリ303は、RAMなど揮発性記憶素子で構成される。
また、演算装置304は、記憶装置301に保持されるプログラム302をメモリ303に読み出すなどして実行し装置自体の統括制御を行なうとともに各種判定、演算及び制御処理を行なうCPUである。
また、通信装置305は、インターネットなどの適宜なネットワーク10と接続し、宿泊施設端末200、業務支援装置100、およびサイトコントローラサーバ400といった他装置との通信処理を担う、ネットワークインターフェイスカードを想定できる。
なお、ネットエージェントサーバ300は、上述の構成に加え、ユーザからのキー入力や音声入力を受け付けるキーボードやマウスなどの入力装置、演算装置304での処理データの表示を行うディスプレイ等の出力装置も備えるとしてよい。
なお、記憶装置301には、本実施形態のネットエージェントサーバとして必要な機能を実装する為のプログラム302の他に、販売データDB325が少なくとも記憶されている。ただし、販売データDB325の詳細については後述する。
また、本実施形態の宿泊施設端末200は、図4で例示するように、記憶装置401、メモリ403、演算装置404、入力装置405、出力装置406、および、通信装置407、を少なくとも備える。
このうち記憶装置401は、SSD(Solid State Drive)やハードディスクドライブなど適宜な不揮発性記憶素子で構成される。また、メモリ403は、RAMなど揮発性記憶素子で構成される。
また、演算装置404は、記憶装置401に保持されるプログラム402をメモリ403に読み出すなどして実行し装置自体の統括制御を行なうとともに各種判定、演算及び制御処理を行なうCPUである。
また、入力装置405は、ユーザたる宿泊施設の担当者からのキー入力や音声入力を受け付けるキーボードやマウス、マイクなどの装置である。また、出力装置406は、演算装置404での処理データの表示を行うディスプレイやスピーカー等の装置である。
また、通信装置407は、インターネットなどの適宜なネットワーク10と接続し、業務支援装置100やネットエージェントサーバ300、サイトコントローラサーバ400といった他装置との通信処理を担う、ネットワークインターフェイスカードを想定できる。
また、記憶装置501は、上述のプログラム502に加えて、宿泊税に関する申告データ225が少なくとも記憶されている。ただし、この申告データ225の詳細については後述する。
また、本実施形態のサイトコントローラサーバ400は、図5に示すように、記憶装置401、メモリ403、演算装置404、および、通信装置407、を少なくとも備える。
このうち記憶装置401は、SSD(Solid State Drive)やハードディスクドライブなど適宜な不揮発性記憶素子で構成される。また、メモリ403は、RAMなど揮発性記憶素子で構成される。
また、演算装置404は、記憶装置401に保持されるプログラム402をメモリ403に読み出すなどして実行し装置自体の統括制御を行なうとともに各種判定、演算及び制御処理を行なうCPUである。
また、通信装置405は、インターネットなどの適宜なネットワーク10と接続し、業務支援装置100や宿泊施設端末200、ネットエージェントサーバ300といった他装置との通信処理を担う、ネットワークインターフェイスカードを想定できる。
なお、サイトコントローラサーバ400は、上述の構成に加え、ユーザからのキー入力や音声入力を受け付けるキーボードやマウスなどの入力装置、演算装置404での処理データの表示を行うディスプレイ等の出力装置を備えるとしてもよい。
***データ構造例***
続いて、本実施形態の業務支援装置100が用いるデータベースについて説明する。図6に、本実施形態における販売データDB125の一例を示す。
続いて、本実施形態の業務支援装置100が用いるデータベースについて説明する。図6に、本実施形態における販売データDB125の一例を示す。
販売データDB125は、各チャネルすなわちネットエージェントサーバ300で販売された、各宿泊施設の客室販売履歴を、各ネットエージェントサーバ300やサイトコントローラサーバ400から取得・蓄積したデータベースである。
そのデータ構造は、例えば、宿泊施設を一意に特定する施設IDをキーとして、当該宿泊施設の所在エリア、種類、客室販売を請け負ったチャネル(OTAの識別情報)、販売日時、泊数、販売価格、利用者、食事、寝具利用、および宿泊税対象額といったデータを対応付けたレコードの集合体である。
なお、上述の食事欄の値は、その販売実績が示す客室販売のプランで設定されている食事の有無やその料金を含むものとする。その値が「-」である場合、設定が無かったプランであることを指す。
また、利用者欄の値は、その販売実績が示す客室販売のプランを購入した利用者とその総数に関する情報を含むものとする。また、寝具利用欄の値は、利用者それぞれの寝具利用有無の情報を含むものとする。
なお、ネットエージェントサーバ300が保持する販売データDB325や、サイトコントローラサーバ400が保持する販売データDB425は、上述の販売データDB125の含むレコードのうち、当該ネットエージェントサーバ300やサイトコントローラサーバ400の識別情報が付与されたもののみからなるデータベースである。
また、図7に、本実施形態における申告データDB126の一例を示す。本実施形態における申告データDB126は、各宿泊施設が宿泊税を申告する際の申告データを、当該宿泊施設の宿泊施設端末200から得て蓄積したデータベースである。
そのデータ構造は、各宿泊施設を一意に特定する施設ID、当該宿泊施設の納税者ID、申告の対象期間、宿泊税の納付先、および申告額といったデータを対応付けたレコードの集合体である。一方、宿泊施設端末200が保持する申告データ225は、上述の申告データDB126の含むレコードのうち、当該宿泊施設の施設IDが付与されたものとなる。
続いて、図8に、本実施形態における売上比率DB127の一例を示す。本実施形態における売上比率DB127は、各宿泊施設における客室販売の全売上に占める、ネットエージェントサーバ300を介して行われた客室販売の売上の割合、を売上比率として対象期間ごとに記録したデータベースである。
そのデータ構造は、宿泊施設の種類をキーとして、所在エリア、対象期間、および上述の売上比率といったデータを対応付けたレコードの集合体である。この売上比率の情報は、宿泊施設の直販売上とネットエージェントサーバ300を経由した売上とが判明している宿泊施設、対象期間に関して、当該宿泊施設やネットエージェントサーバ300から開示があった情報を、施設種類および所在エリア、対象期間ごとに集計し、平均値を算定した値となっている。
本実施形態では、図8で例示するように、宿泊施設の種類やクラスといった属性ごと、さらには対象時期ごとに、集計した統計値を売上比率DB127で管理する形態を想定したが、宿泊施設個別の売上比率を管理している形態も採用可能である。その場合、上述の集計や平均値の算定を別途行うことになる。
***フロー例***
以下、本実施形態における業務支援方法の実際手順について図に基づき説明する。以下で説明する業務支援方法に対応する各種動作は、業務支援装置100がメモリ等に読み出して実行するプログラムによって実現される。そして、このプログラムは、以下に説明される各種の動作を行うためのコードから構成されている。
以下、本実施形態における業務支援方法の実際手順について図に基づき説明する。以下で説明する業務支援方法に対応する各種動作は、業務支援装置100がメモリ等に読み出して実行するプログラムによって実現される。そして、このプログラムは、以下に説明される各種の動作を行うためのコードから構成されている。
図9は、本実施形態における業務支援方法のフロー例を示す図である。この場合、業務支援装置100は、ネットエージェントサーバ300またはサイトコントローラサーバ400から、所定の又はそれぞれの宿泊施設に関する販売データを取得し、これを記憶装置101の販売データDB125に格納する(s10)。
なお、上述の販売データの取得に際し、業務支援装置100は、ネットエージェントサーバ300やサイトコントローラサーバ400に対して、それが開示したAPI等を介してリクエストを送信し取得する形態の他、ネットエージェントサーバ300やサイトコントローラサーバ400が定期的に該当情報を自動的に配信してくるものを受信する形態も想定できる。
あるいは、ネットエージェントサーバ300やサイトコントローラサーバ400、または宿泊施設端末200から、該当情報が記述されたスプレッドシート等のファイルのアップロード操作を受け付ける形態も想定できる。
また、業務支援装置100は、所定の宿泊施設端末200から、当該宿泊施設における宿泊税の申告データを取得し、これを記憶装置101の申告データDB126に格納する(s11)。
この申告データの取得は、宿泊施設の予約管理システム等が開示したAPI等を介してリクエストを送信し取得する形態の他、宿泊施設端末200が定期的に該当情報を自動的に配信してくるものを受信する形態も想定できる。
あるいは、宿泊施設端末200から、該当情報が記述されたスプレッドシート等のファイルのアップロード操作を受け付ける形態も想定できる。
続いて、業務支援装置100は、s11で申告データを得た宿泊施設に関して、記憶装置101の販売データDB125から所定期間に関するレコードを抽出し、該当レコードから宿泊料金の値を特定する(s12)。
この場合、業務支援装置100は、該当レコードから販売価格、食事、利用者、および利用形態の各値を抽出し、食事の値がなしで利用者の計人数が1の場合、販売価格が宿泊料金と特定する。また、食事の値がある場合、販売価格から食事の値を差引した額を宿泊料金と特定する。勿論、こうした特定パターンのみならず、同伴者に幼児が含まれ、寝具利用なしの場合、など種々の条件に応じて宿泊料を特定するとしてよい。
続いて、業務支援装置100は、s12で特定した宿泊料金に、所定の税率を乗じて宿泊税額を算定する(s13)。この税率は、当該宿泊施設の所在エリアの自治体ごとに適用形態や値が規定されている。よって、業務支援装置100は、自治体ごとの宿泊税の算定ルールの情報を、予め利用可能に記憶装置101で保持しているものとする。
また、業務支援装置100は、s11で宿泊施設端末200から得ている申告データと、上述のs13で算定した宿泊税額と照合し、s11の処理すなわち申告データ由来の宿泊税額と、s13の処理すなわち販売データ由来の宿泊税額との間の乖離を判定する(s14)。
具体的には、業務支援装置100は、申告データ由来の宿泊税額と、販売データ由来の宿泊税額との差異を算定し、例えば、50000円の乖離、などと算定する。
また、業務支援装置100は、s14で判定した乖離が、予め定めた基準を超えるか判定する(s15)。この判定の結果、乖離が基準以下である場合(s15:No)、業務支援装置100は、当該宿泊施設端末400からの指示に応じて、上述の申告データを申告業務プログラム111にセットし、自治体システム500への申告処理を実行する(s17)。
一方、上述の判定の結果、乖離が基準を超える場合(s15:Yes)、業務支援装置100は、上述の宿泊施設端末200(または予め定めた通知先の端末。例えば、自治体システム500)に対し、例えば、申告内容と販売実態との乖離が大きいため申告内容の修正を勧めるメッセージを含むアラートを送信する(s16)。
他方、上述のアラートを受けた宿泊施設端末200は、これを出力装置206で表示(図10の画面1000)させ、宿泊施設の担当者に閲覧させる。この担当者は、宿泊税の申告内容に関して誤りがあった旨を理解し、実態に対応した内容となるよう修正することとなる。宿泊施設端末400は、こうした修正を経た申告データを業務支援装置100に再送する。業務支援装置100は、修正を経た申告データの受信に伴い、上述のs11以降の処理を再度実行する。
なお、上述の例では、宿泊施設ごとの客室販売の実データが、ネットエージェントサーバ300やサイトコントローラサーバ400から網羅的に得られる前提で処理が実行される形態を説明した。ところが、そうした実データが販売データの全てとは限らず、宿泊施設での直販や、リアルの旅行代理店を通じて電話やファックスで受けた予約に基づく販売に関しては、ネットエージェントサーバ300やサイトコントローラサーバ400、および業務支援装置100が情報を得るのは難しい。
そこで、業務支援装置100は、当該宿泊施設の客室販売に関して、宿泊施設による直接販売(およびリアルの旅行代理店経由の販売含む。以後同様)と、ネットエージェントサーバ300による代理販売との売上比率を、売上比率DB127に基づき推定する。例えば、当該宿泊施設の所在エリアでの同種の宿泊施設平均の売上比率の値のうち、対象期間の値を、売上比率DB127から読取り、当該宿泊施設における売上比率と推定する。
また、業務支援装置100は、該当期間の宿泊施設に関してネットエージェントサーバ300やサイトコントローラサーバ400から得られている販売データが示す販売価格の集計値を、上述で推定した売上比率の値で除算し、全売上額を推算する。
この場合、業務支援装置100は、この全売上額から宿泊料金総額を算定し、当該宿泊料金総額に宿泊税の税率を乗じて宿泊税額を算定する。なお、全売上額から宿泊料金総額を算定する場合、ネットエージェントサーバ300やサイトコントローラサーバ400から得られている販売データが示す販売価格のうち宿泊料金の占める割合を、全売上額に適用して宿泊料金総額を算定する形態を想定出来る。
或いは、業務支援装置100が、深層学習エンジンをプログラム102で備えて、上述の販売価格のうち宿泊料金の占める割合を求めるとしてもよい。その場合、深層学習エンジンは、各宿泊施設の種類、所在エリア、販売時期、販売価格、食事、利用者、および利用形態といった属性(の少なくともいずれか)と、当該宿泊施設における販売価格のうち宿泊料金の占める割合との相関について、これまでに各宿泊施設に関して得ている販売データに基づいて学習し、学習モデルを生成しているものとする。よって、上述の宿泊料金総額の算定に際し、対象となる宿泊施設の属性を当該学習モデルに入力すれば、当該宿泊施設に関する販売データが示す販売価格のうち宿泊料金の占める割合を特定できる。業務支援装置100は、ここで特定した割合を上述の全売上額に適用して宿泊料金総額を算定することとなる。
なお、上述の手法を実行するに際し、サイトコントローラから得た販売データを利用する場合、当該販売データが示す予約データに対して所定のキャンセル率を乗じた上で、販売データとして扱うものとする。
なお、所定の宿泊施設に関して、サイトコントローラ経由またはOTAからAPI等を経由した直接接続による、当該業務支援システム100への販売データの提供が、一定期間途絶える場合、又は所定期間中における提供頻度が全期間平均より一定割合以上低下した場合、業務支援システム100は、当該宿泊施設に関して、電話またはFAX等の他手段による客室販売が潜在していると判定し、当該宿泊施設の宿泊施設端末200や自治体システム500など、所定の通知対象に対してアラートを配信するとしてもよい。
この場合、業務支援システム100は、当該宿泊施設ないし当該宿泊施設と属性が一致/類似する他宿泊施設に関し得ている、過去における販売データが示す、ネットエージェントサーバ300やサイトコントローラサーバ400を経由した客室販売と、上述の「他手段」による客室販売との比率について、例えば、上述の深層学習エンジンにより学習し、全期間通じた平均値や、週や月、季節といった時期ごとの平均値、といった複数パターンを予め保持しているとすれば好適である。
業務支援システム100は、上述のアラートの配信に際し、各時期の比率のうち、該当宿泊施設に対応するものを選択し、当該比率が、「他手段」による客室販売の存在を示す場合(すなわち、他手段による客室販売がゼロでない場合)、上述の販売データの提供が途絶/頻度低下した期間も同様に「他手段」での客室販売が発生しているもの推定し、上述のアラートを配信することとする。
こうした対応を行うことで、業務支援システム100が、ネットエージェントサーバ300やサイトコントローラサーバ400から販売データを得られない状況(業務支援システム100が、ネットエージェントサーバ300やサイトコントローラサーバ400とAPI等で接続がなく、宿泊施設端末200から担当者の手動による申告データしか得られない状態)であっても、宿泊施設の担当者らによるデータ入力忘れ、申告漏れ等を事前に防止することにつながる。
以上、本発明を実施するための最良の形態などについて具体的に説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
こうした本実施形態によれば、宿泊税に関する業務の手間を適宜に抑制し、当該業務の効率および精度を良好なものとできる。
こうした本実施形態によれば、宿泊税に関する業務の手間を適宜に抑制し、当該業務の効率および精度を良好なものとできる。
10 ネットワーク
100 業務支援装置
101 記憶装置
102 プログラム
103 メモリ
104 演算装置
105 通信装置
111 申告業務プログラム
125 販売データDB
126 申告データDB
127 売上比率DB
200 宿泊施設端末
201 記憶装置
202 プログラム
203 メモリ
204 演算装置
205 入力装置
206 出力装置
207 通信装置
225 申告データ
300 ネットエージェントサーバ
301 記憶装置
302 プログラム
303 メモリ
304 演算装置
305 通信装置
325 販売データDB
400 サイトコントローラサーバ
401 記憶装置
402 プログラム
403 メモリ
404 演算装置
405 通信装置
425 販売データDB
500 自治体システム
100 業務支援装置
101 記憶装置
102 プログラム
103 メモリ
104 演算装置
105 通信装置
111 申告業務プログラム
125 販売データDB
126 申告データDB
127 売上比率DB
200 宿泊施設端末
201 記憶装置
202 プログラム
203 メモリ
204 演算装置
205 入力装置
206 出力装置
207 通信装置
225 申告データ
300 ネットエージェントサーバ
301 記憶装置
302 プログラム
303 メモリ
304 演算装置
305 通信装置
325 販売データDB
400 サイトコントローラサーバ
401 記憶装置
402 プログラム
403 メモリ
404 演算装置
405 通信装置
425 販売データDB
500 自治体システム
Claims (8)
- 宿泊施設が利用する販売代理業者またはサイトコントローラから予め得ている、前記販売代理業者または前記サイトコントローラが前記宿泊施設に関して管理する販売データを、保持する記憶装置と、
前記宿泊施設に関する前記販売データが示す宿泊料金に、所定の税率を乗じて宿泊税額を算定する処理と、前記宿泊施設の端末から、当該宿泊施設における宿泊税の申告データを取得し、当該申告データが示す宿泊税額を、前記算定した宿泊税額と照合し、前記申告データ由来の宿泊税額と前記販売データ由来の宿泊税額との間の乖離を判定する処理と、前記乖離が所定基準を超える場合、前記宿泊施設の端末または予め定めた通知先の端末に、所定のアラートを通知する処理を実行する演算装置と、
を含むことを特徴とする業務支援装置。 - 前記演算装置は、
前記販売代理業者または前記サイトコントローラのシステムから、前記宿泊施設に関する前記販売データを取得し、前記記憶装置に格納する処理を実行するものである、
ことを特徴とする請求項1に記載の業務支援装置。 - 前記演算装置は、
前記宿泊施設の客室販売に関して、前記宿泊施設による直接販売と前記販売代理業者による代理販売の売上比率を、前記宿泊施設の所在エリアでの、同種および同クラスの宿泊施設平均に基づき推定し、前記販売データおよび前記推定した売上比率に基づき、前記宿泊施設における宿泊料金総額を算定し、当該宿泊料金総額に前記税率を乗じて前記宿泊税額を算定するものである、
ことを特徴とする請求項1または2に記載の業務支援装置。 - 前記演算装置は、
前記サイトコントローラから予め得た前記販売データが示す、前記宿泊施設の予約データに対して所定のキャンセル率を乗じることで、販売データとして扱うものである、
ことを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載の業務支援装置。 - 情報処理装置が、
宿泊施設が利用する販売代理業者またはサイトコントローラから予め得ている、前記販売代理業者または前記サイトコントローラが前記宿泊施設に関して管理する販売データを保持し、
前記宿泊施設に関する前記販売データが示す宿泊料金に、所定の税率を乗じて宿泊税額を算定する処理と、前記宿泊施設の端末から、当該宿泊施設における宿泊税の申告データを取得し、当該申告データが示す宿泊税額を、前記算定した宿泊税額と照合し、前記申告データ由来の宿泊税額と前記販売データ由来の宿泊税額との間の乖離を判定する処理と、前記乖離が所定基準を超える場合、前記宿泊施設の端末または予め定めた通知先の端末に、所定のアラートを通知する処理と、
を実行することを特徴とする業務支援方法。 - 前記情報処理装置が、
前記販売代理業者または前記サイトコントローラのシステムから、前記宿泊施設に関する前記販売データを取得し、記憶装置に格納する処理を実行する、
ことを特徴とする請求項5に記載の業務支援方法。 - 前記情報処理装置が、
前記宿泊施設の客室販売に関して、前記宿泊施設による直接販売と前記販売代理業者による代理販売の売上比率を、前記宿泊施設の所在エリアでの、同種および同クラスの宿泊施設平均に基づき推定し、前記販売データおよび前記推定した売上比率に基づき、前記宿泊施設における宿泊料金総額を算定し、当該宿泊料金総額に前記税率を乗じて前記宿泊税額を算定する、
ことを特徴とする請求項5または6に記載の業務支援方法。 - 前記情報処理装置が、
前記サイトコントローラから予め得た前記販売データが示す、前記宿泊施設の予約データに対して所定のキャンセル率を乗じることで、販売データとして扱う、
ことを特徴とする請求項5~7のいずれかに記載の業務支援方法。
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2020
- 2020-05-11 JP JP2020099694A patent/JP7001221B2/ja active Active
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