JP7000732B2 - 反射鏡ユニット及びヘッドアップディスプレイ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、反射鏡ユニット及びヘッドアップディスプレイ(以下、HUD(Head Up Display)という)装置に関する。
従来、投射ユニットから投射した表示光像を反射鏡ユニットにより反射して車両の投影部材に投影することで、車両の車室内にて乗員により視認可能に表示光像を虚像表示するHUD装置は、広く知られている。
このようなHUD装置の反射鏡ユニットとして特許文献1に開示のものでは、板状の樹脂材料への金属蒸着により反射面が形成されている。これにより反射面は、投射ユニットからの表示光像を投影部材側へと反射する。
特開2016-60445号公報
さて、特許文献1に開示の反射鏡ユニットでは、樹脂材料からなるベース体の板面が全体的に、金属蒸着の反射膜体により覆われている。こうしたベース体は通常、樹脂成形されることになるため、ベース体の外縁部では、樹脂成形時にヒケが発生して表面平滑性が悪化し易くなる。ベース体の外縁部に成膜される反射膜体では、表面平滑性の悪化に起因した凹凸が現出することで、反射に伴う歪みが表示光像に与えられてしまう。歪みの与えられた表示光像は、乗員による虚像表示の視認性低下を招くので、望ましくない。
本発明は、以上説明した問題に鑑みてなされたものであって、その目的は、虚像表示の視認性を確保する反射鏡ユニット及びHUD装置を、提供することにある。
以下、課題を達成するための発明の技術的手段について、説明する。尚、発明の技術的手段を開示する特許請求の範囲及び本欄に記載された括弧内の符号は、後に詳述する実施形態に記載された具体的手段との対応関係を示すものであり、発明の技術的範囲を限定するものではない。
上述の課題を解決するために開示された第一発明は、
投射ユニット(20)から投射した表示光像(5)を車両(2)の投影部材(4)に投影することにより、車両の車室(2a)内にて乗員により視認可能に表示光像を虚像表示するヘッドアップディスプレイ装置(1)において、投射ユニットからの表示光像を投影部材側へ反射する反射鏡ユニット(2003)であって、
板状に樹脂成形されており、外縁部(2343)よりも薄く突出した段差部(2344)を有するベース体(2341)と、
段差部を覆って成膜されており、投射ユニットからの表示光像を反射する反射膜体(2342)とを、備え、
段差部と共に反射膜体は、ベース体のうち、乗員の視認領域(7)まで届く表示光像を反射可能な反射領域(345)の全域を含み且つ当該反射領域よりも大きな特定領域(347)に、設けられており、
反射鏡ユニットは、ベース体への光の入射を規制する入射規制体(2033)を、さらに備え、
段差部と共に反射膜体は、外縁部のうち、入射規制体により入射の規制される箇所(2343f)まで、広がっている
また、上述の課題を解決するために開示された第二発明は、
第一発明の反射鏡ユニット(3)と、投射ユニット(20)とを、含んで構成されているヘッドアップディスプレイ装置(1)であって、
投射ユニットから投射した表示光像(5)を反射鏡ユニットにより反射して車両(2)の投影部材(4)に投影することにより、車両の車室(2a)内にて乗員により視認可能に前記表示光像を虚像表示する。
こうした第一及び第二発明によると、板状に樹脂成形されたベース体において外縁部よりも薄く突出した段差部を、反射膜体が覆っている。これによれば、樹脂成形時にヒケの発生し易いベース体の外縁部を段差部で明確に外して成膜され得る反射膜体では、当該外縁部での表面平滑性の悪化に起因した凹凸が現出し難くなる。故に、反射膜体での反射に伴う歪みが表示光像に与えられる事態を抑制して、虚像表示の視認性を確保することが可能となる。
第一実施形態によるHUD装置を示す構成図である。 第一実施形態による虚像表示状態を例示する正面模式図である。 第一実施形態による反射鏡ユニットの鏡本体を示す側面模式図である。 第一実施形態による反射鏡ユニットの鏡本体を示す正面模式図である。 第一実施形態による反射鏡ユニットの鏡本体を示す底面模式図である。 第一実施形態による鏡本体の製造方法を例示するための正面模式図である。 第一実施形態による鏡本体の製造方法を例示するための正面模式図である。 第二実施形態による反射鏡ユニットの鏡本体を示す側面模式図である。 第二実施形態による反射鏡ユニットの鏡本体を示す正面模式図である。 図3の変形例を示す側面模式図である。 図3の変形例を示す側面模式図である。
以下、本発明の複数の実施形態を図面に基づいて説明する。尚、各実施形態において対応する構成要素には同一の符号を付すことにより、重複する説明を省略する場合がある。各実施形態において構成の一部分のみを説明している場合、当該構成の他の部分については、先行して説明した他の実施形態の構成を適用することができる。また、各実施形態の説明において明示している構成の組み合わせばかりではなく、特に組み合わせに支障が生じなければ、明示していなくても複数の実施形態の構成同士を部分的に組み合わせることができる。
(第一実施形態)
図1に示すように、本発明の第一実施形態によるHUD装置1は、車両2に搭載されることで、同車両2の車室2a内にて乗員により視認可能に表示光像5を虚像表示する。具体的にHUD装置1は、ハウジング10、投射ユニット20、光学系30、調整スイッチ80及び制御ユニット90を含んで構成されている。
ハウジング10は、硬質樹脂により中空形状に形成されている。ハウジング10は、車室2a内の運転席前方においてインストルメントパネル2bに設置され、HUD装置1の構成要素20,30等を収容している。車両2において運転席前方に設置された「投影部材」としてのウインドシールド4に対してハウジング10は、車両の上下方向で対向する位置に透光性の出射窓14を有している。
投射ユニット20は、透過照明式の液晶パネル又は有機ELパネル等を主体に構成され、画面22を有している。画面22は、投射ユニット20に内蔵されるバックライトにより、透過照明される。画面22に実像表示される画像は、この透過照明を受けて発光することで、表示光像5として投射される。投射ユニット20から投射される表示光像5は、車両2に関連する車両関連情報を表している。表示光像5は、例えば図2に示す車両進行方向等のナビゲーション情報を表していてもよいし、それ以外にも車速、燃料残量、冷却水温度等の車両状態情報や、交通状況等の車外状況情報を表していてもよい。
図1に示すように光学系30は、反射鏡ユニット3を含む複数の光学ユニットから、構成されている。但し、図1では、光学系30のうち反射鏡ユニット3以外の構成要素については、図示を省略している。
反射鏡ユニット3は、支持体32、鏡本体34、駆動源36及び弾性部材38,39を備えている。支持体32は、硬質金属又は硬質樹脂によりフレーム状に形成されている。支持体32は、固定部320及び軸受部321を有している。複数の固定部320は、ハウジング10においてそれぞれ対応する箇所に、固定される。1対の軸受部321は、車両の上下方向に沿って配置される。
鏡本体34は、図1,3に示すように本実施形態では、滑らかな曲面状に凹む反射表面34aを有した凹面鏡である。図1の如く投射ユニット20から投射されて鏡本体34へと直接的又は間接的に入射された表示光像5は、反射表面34aでの光学作用により拡大されてウインドシールド4側に反射される。
こうして反射された表示光像5は、出射窓14を透過することで、ウインドシールド4へと投影される。その結果、車室2a内にて運転席上に着座する乗員のアイポイント6には、ウインドシールド4により反射された表示光像5の光が到達する。乗員は、アイポイント6への到達光を知覚することで、ウインドシールド4よりも前方に結像される表示光像5の虚像を視認可能となる。ここで表示光像5の虚像が視認可能となるのは、乗員の視認領域7内にアイポイント6が位置するときに限られる。換言すれば、アイポイント6が視認領域7から外れている場合には、乗員による表示光像5の虚像は視認困難となる。
以上より、車室2a内のうち予め規定された視認領域7では乗員により視認可能に、表示光像5が虚像表示されることとなる。ここで視認領域7は、運転席に着座した任意の乗員を想定した場合にアイポイント6の存在可能な空間領域としてのアイリプス内に収まるよう、例えば横長長方形等の領域に予め規定される。
図1,3に示すように鏡本体34には、回転軸340が設けられている。回転軸340は、車両2の上下方向に対する直交方向(例えば左右方向)の両側に、それぞれ突出している。各回転軸340は、図1の如くそれぞれ対応する軸受部321により、回転自在に軸受される。これにより鏡本体34は、各回転軸340を軸受する支持体32の固定されたハウジング10を介して、車両2により支持される。
駆動源36は、ステップモータ及び歯車減速機構を主体に構成されている。駆動源36は、一方の軸受部321により支持されている。駆動源36は、ステップモータへの通電により発生した回転トルクを、歯車減速機構により増幅して一方の回転軸340へと出力する。これにより、一方の回転軸340が所定駆動範囲内にて回転駆動されることで、鏡本体34の反射表面34aにて表示光像5の反射される方向は、当該回転軸340の回転位置に応じて変化する。その結果として表示光像5の虚像表示位置は、図2に実線で示す下限表示位置と、同図に破線で示す上限表示位置との間にて調整されることとなる。
図1に示すように第一弾性部材38は、弾性金属によりコイルバネ状に形成されている。第一弾性部材38は、一方の軸受部321により支持されることで、一方の回転軸340を回転方向に付勢している。これに対して第二弾性部材39は、弾性金属により板バネ状に形成されている。第二弾性部材39は、一方の軸受部321により支持されることで、一方の回転軸340をスラスト方向に付勢している。
調整スイッチ80は、車室2a内の運転席周辺において乗員により操作可能に、設置されている。調整スイッチ80は、レバー式又はプッシュ式等といった操作部材82,83を有している。アップ操作部材82は、表示光像5の虚像表示位置を上方に変化させたい乗員により、操作される。この操作を受けて調整スイッチ80は、アップ調整指令を与える指令信号を、出力する。一方でダウン操作部材83は、表示光像5の虚像表示位置を下方に変化させたい乗員により、操作される。この操作を受けて調整スイッチ80は、ダウン調整指令を与える指令信号を、出力する。
制御ユニット90は、ハウジング10の外部又は内部に設置されている。制御ユニット90は、表示制御回路92及びスイッチング回路93を備えている。表示制御回路92は、マイクロコンピュータを主体に構成されている。表示制御回路92は、投射ユニット20と調整スイッチ80とに電気接続されている。スイッチング回路93は、トランジスタ等のスイッチング素子を主体に構成されて、表示制御回路92及び駆動源36に電気接続されている。スイッチング回路93は、調整スイッチ80からの指令信号に応じて表示制御回路92から入力される制御信号に従って、駆動源36のステップモータへと印加する通電信号を変化させる。
(鏡本体の詳細)
以下、反射鏡ユニット3の鏡本体34について詳細に説明する。図3~5に示すように鏡本体34は、ベース体341及び反射膜体342を組み合わせて構成されている。
ベース体341は、ポリフェニレンサルファイド(PPS)又はポリブチレンテレフタレート(PBT)等の硬質樹脂により、全体として湾曲板状に樹脂成形されている。ベース体341は、車両2の上下方向に対する直交方向(例えば左右方向)を、自身の長手方向Dlに実質一致させて配置される。ベース体341において外縁部343は、四つの側面343aにより略長方形の外形輪郭を与えている。本実施形態ではベース体341が黒色樹脂により形成されることで、ベース体341での光の反射を規制する反射規制部346としての機能を外縁部343が果たす。また本実施形態では、ベース体341の外縁部343にて外縁面343bと側面343aとがなすエッジ部は、略直角断面をもって形成されている。尚、図1,3に示すように、外縁部343において互いに対向する二つの側面343aから、それぞれ回転軸340が相反方向へ突出している。
図3~5に示すようにベース体341は、外縁部343よりも薄く突出した段差部344を、片面側に有している。段差部344は、ベース体341よりも一まわり小さな略長方形の外形輪郭を、四つの側面344aにより与えている。段差部344において各側面344aの突出側最外縁により囲まれる突出面344bは、突出側とは反対側へ凹む凹面状に、湾曲している。突出面344bは、ベース体341における長手方向Dl及び短手方向Ds(即ち、長手方向Dlに対する直交方向)の双方にて曲率を有している。但し、長手方向Dl及び短手方向Dsのうち一方のみにて曲率を有するように、突出面344bが当該一方のみにて凹んでいてもよい。
ベース体341において段差部344の外周側全域を囲む箇所では、外縁部343が外縁面343bを形成している。外縁面343bは、段差部344の突出する側とは反対側へと凹む凹面状に、湾曲している。外縁面343bは、ベース体341における長手方向Dl及び短手方向Dsの双方にて突出面344bと実質同一の曲率を有している。但し、長手方向Dl及び短手方向Dsのうち一方のみにて曲率を有するように、外縁面343bが当該一方のみにて凹んでいてもよい。
ここで、外縁部343において各側面343aと外縁面343bとがなす最外縁343cから、同縁部343が段差部344側にて各側面344aとなす最内縁343dに到るまでの幅として、本実施形態ではいずれの側面344a側でも実質一定の幅を図4,5の如くWoと定義する。また、外縁部343において外縁面343bから反対側面343eに到るまでの厚さとして、本実施形態ではいずれの側面344a側でも実質一定の厚さを図5の如くToと定義する。さらに、段差部344において外縁面343bから突出面344bに到るまでの突出厚さとして、本実施形態ではいずれの側面344a側且つ中央部側でも実質一定の厚さを図5の如くTsと定義する。またさらに、外縁部343の厚さToと段差部344の厚さTsとの合計厚さ(即ち、段差部344の形成部分におけるベース体341の全体厚さ)を、Ttと定義する。
これらの定義下にて外縁部343の幅Woと、外縁部343及び段差部344の合計厚さTtとの間には、下記式1が成立する。また段差部344の厚さTsと、外縁部343及び段差部344の合計厚さTtとの間には、下記式2が成立する。
1.0×Tt≦Wo≦3.0×Tt …(式1)
0.01×Tt≦Ts≦0.5×Tt …(式2)
外縁部343の幅Woが1.0×Tt未満と狭くなり過ぎる場合には、段差部344が外縁部343の最外縁343cに近づき過ぎることで表面平滑性の悪化を招くため、上記式1では幅Woが1.0×Tt以上に制限される。外縁部343の幅Woが3.0×Tt超過と広がり過ぎる場合には、段差部344が外縁部343の最外縁343cから離れ過ぎることによる反射鏡ユニット3のサイズ拡大を招くため、上記式1では幅Woが3.0×Tt以下に制限される。
段差部344の厚さTsが0.01×Tt未満と薄くなり過ぎる場合には、後述の成膜時に突出面344b全域の反射膜体342が外縁部343まで食み出すことによる表面平滑性の悪化を招くため、上記式2では厚さTsが0.01×Tt以上に制限される。段差部344の厚さTsが0.5×Tt超過と厚くなり過ぎる場合には、段差部344の各側面344aが光反射し易くなることで、各側面344aにて反射された光が乗員のアイポイント6へと誤って届き易くなるため、上記式2では厚さTsが0.5×Tt以下に制限される。
図3~5に示すように反射膜体342は、段差部344の突出面344b上に成膜されている。反射膜体342は、例えばアルミニウム等といった光反射性金属を突出面344bに蒸着させることで、段差部344の厚さ方向Dtに積層されている。反射膜体342は、本実施形態では突出面344bの全域を実質一定厚さで覆っている。反射膜体342の厚さは、段差部344の厚さTsよりも十分に薄く、例えば200nm等に設定されている。こうした構成により反射膜体342は、突出面344bに沿って凹む凹面状の反射表面34aを、形成している。尚、図1,3,5では説明の理解を容易にするため、外縁部343及び段差部344の厚さTo,Tsに対する反射膜体342の相対厚さが、実際の相対厚さよりも大きく描かれている。
段差部344と共に反射膜体342は、図4,5に示すベース体341のうち、乗員の視認領域7まで届く表示光像5を反射可能な反射領域345の全域を含む特定領域347に、設けられている。即ち、反射膜体342において段差部344の各側面344aに合わせて形成される略長方形の外形輪郭内には、反射領域345の全域が収まっている。ここで回転軸340の少なくとも一回転位置にて、反射表面34aのうち反射した表示光像5が視認領域7内へと入り込み得る箇所を全て包含するように、反射領域345は視認領域7に合わせた例えば長方形領域等に規定される。
ここまで説明した反射鏡ユニット3の鏡本体34を製造するには、図6,7に例示する一つ又は複数のゲート100から成形型のキャビティ内へと注入した溶融樹脂を冷却固化させることで、ベース体341を樹脂成形する。その結果、ゲート100の数及び位置に拘わらずベース体341の外縁部343にはヒケが生じ易くなるが、ベース体341において外縁部343から外れた段差部344にはヒケが生じ難い。そこで樹脂成形後には、段差部344の突出面344bに光反射性金属を蒸着させることで、ゲートの数及び位置に拘わらず反射表面34aでの平滑性が担保された反射膜体342を、成膜可能となっている。
(作用効果)
以上説明した第一実施形態の作用効果を、以下に説明する。
第一実施形態によると、板状に樹脂成形されたベース体341において外縁部343よりも薄く突出した段差部344を、反射膜体342が覆っている。これによれば、樹脂成形時にヒケの発生し易いベース体341の外縁部343を段差部344で明確に外して成膜され得る反射膜体342では、当該外縁部343での表面平滑性の悪化に起因した凹凸が現出し難くなる。故に、反射膜体342での反射に伴う歪みが表示光像5に与えられる事態を抑制して、虚像表示の視認性を確保することが可能となる。
また、第一実施形態によるベース体341のうち、乗員の視認領域7まで届く表示光像5を反射可能な反射領域345の全域を含む特定領域347にて、段差部344と共に外縁部343を外れる反射膜体342は、反射に伴う歪みを表示光像5に与え難くなる。故に、視認領域7内にて乗員のアイポイント6がずれたとしても、虚像表示の視認性を確保し続けることが可能となる。
また、第一実施形態による反射膜体342は、ベース体341において外縁部343を外れた段差部344のうち突出面344bの全域を覆っているので、反射により虚像表示される表示光像5の外形輪郭は、段差部344の側面344aに合わせた反射膜体342の外形輪郭に沿って決まる。故に、表示光像5がその輪郭にあっても歪み難くして、虚像表示の視認性を高めることが可能となる。
また、第一実施形態によるベース体341では、段差部344の厚さTsと、外縁部343及び段差部344の合計厚さTtとの間にて、0.01×Tt≦Ts≦0.5・Ttが成立する。これによれば、段差部344の厚さTsが薄くなり過ぎて成膜時に反射膜体342が外縁部343まで食み出すことによる表面平滑性の悪化を回避して、歪みを与えるような凹凸が反射膜体342に現出する事態を抑制できる。また、厚さTsの厚くなり過ぎた段差部344の側面344aが光反射し易くなることで、当該側面344aにて反射された光が乗員のアイポイント6へと届いて表示光像5の視認が阻害される事態を抑制できる。こうしたことから、虚像表示の視認性を高めることが可能となる。
また、第一実施形態によるベース体341では、外縁部343において最外縁343cから段差部344側の最内縁343dに到る幅Woと、外縁部343及び段差部344の合計厚さTtとの間にて、1.0×Tt≦Wo≦3.0×Ttが成立する。これによれば、段差部344が外縁部343の最外縁343cに近づき過ぎることによる表面平滑性の悪化を回避して、歪みを与えるような凹凸が反射膜体342に現出する事態を抑制できる。また、段差部344が外縁部343の最外縁343cから離れ過ぎることによる反射鏡ユニット3のサイズ拡大を、抑制できる。こうしたことから虚像表示の視認性を、小型の反射鏡ユニット3により高めることが可能となる。
また、第一実施形態によるベース体341では、外縁部343が反射規制部346として機能することで、光反射が規制される。これによれば、反射膜体342の成膜される段差部344から外れた外縁部343にて反射された表示光像5の光又は外光が乗員のアイポイント6に届くことで、表示光像5の視認が阻害される事態を抑制できる。故に、虚像表示の視認性を高めることが可能となる。
(第二実施形態)
図8,9に示すように本発明の第二実施形態は、第一実施形態の変形例である。
第二実施形態の反射鏡ユニット2003は、入射規制体2033をさらに備えている。入射規制体2033は、硬質金属又は硬質樹脂により屈曲板状に形成されている。入射規制体2033は、支持体32又はハウジング10に固定されている。入射規制体2033は、ベース体2341において段差部2344を囲む外縁部2343のうち上部箇所2343fへの光の入射を、回転軸340の駆動範囲内にて規制可能に配置される。
第二実施形態では、段差部2344と共に反射膜体2342は、ベース体2341の外縁部2343のうち上部箇所2343fに到るまで、広がっている。これにより入射規制体2033は、反射膜体2342のうち上部箇所2343fに成膜された特定膜部2342aへの光の入射も、回転軸340の駆動範囲内にて規制可能となっている。
以上の如き第二実施形態によるベース体2341の外縁部2343では、入射規制体2033によりベース体2341への光入射が規制される上部箇所2343fまで、反射膜体2342が段差部2344と共に広がっている。これによれば、外縁部2343のうち光入射の規制により光反射も規制されることになる上部箇所2343fでは、段差部2344と共に反射膜体2342が設けられていても、反射に伴う表示光像5の歪みを惹起し難くなる。故に、虚像表示の視認性を高めることが可能となる。
(他の実施形態)
以上、本発明の複数の実施形態について説明したが、本発明は、それらの実施形態に限定して解釈されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の実施形態及び組み合わせに適用することができる。
第一及び第二実施形態に関する変形例1では、ベース体341,2341の外縁部343,2343にて外縁面343bと側面343aとがなすエッジ部に、図10に示すR状(即ち、湾曲凸状)又は図11に示す平面状に、面取り部1343gが設けられていてもよい。この変形例1では、黒色のベース体341,2341に代えて、面取り部1343gが採用されることで、ベース体341での光反射を規制する反射規制部346としての機能が果たされる。ここで、黒色のベース体341,2341に代えて面取り部1343gが採用される場合には、例えば透明等といった黒色以外のベース体341,2341が採用されてもよい。尚、図10,11は、第一実施形態に関する変形例1を代表的に示している。
第一及び第二実施形態に関する変形例2では、ベース体341,2341の外縁部343,2343における外縁面343bに、黒色塗装面及びシボ面の少なくとも一方が設けられていてもよい。この変形例2では、黒色のベース体341,2341に代えて、黒色塗装面及びシボ面の少なくとも一方が採用されることで、ベース体341での光反射を規制する反射規制部346としての機能が果たされる。ここで、黒色のベース体341,2341に代えて黒色塗装面及びシボ面の少なくとも一方が採用される場合には、例えば透明等といった黒色以外のベース体341,2341が採用されてもよい。
第一及び第二実施形態に関する変形例3では、変形例1,2の採用なしで透明等といった黒色以外のベース体341,2341が採用されることで、外縁部343,2343が反射規制部346としての機能を果たしていなくてもよい。第二実施形態に関する変形例4では、ベース体2341の外縁部2343のうち、入射規制体2033により光入射の規制される箇所は、上部箇所2343f以外にて段差部2344及び反射膜体2342の設けられる箇所に、設定されてもよい。
第一及び第二実施形態に関する変形例5では、外縁面343bと突出面344bと反射表面34aとを凸面状に形成した凸面鏡が、鏡本体34として採用されてもよい。第一及び第二実施形態に関する変形例6では、外縁面343bと突出面344bと反射表面34aとを平面状に形成した平面鏡が、鏡本体34として採用されてもよい。第一及び第二実施形態に関する変形例7では、式1,2の少なくとも一方が成立していなくてもよい。
第一及び第二実施形態に関する変形例8では、段差部344,2344と共に反射膜体342,2342は、反射領域345の全域から部分的に外れていてもよい。第一及び第二実施形態に関する変形例9では、突出面344bのうち一部を覆い且つ残部を露出させるように、反射膜体342,2342が成膜されていてもよい。
第一及び第二実施形態に関する変形例10では、少なくとも一つの側面343a側にて他の側面343a側とは異なるように、外縁部343,2343の幅Woが設定されていてもよい。第一及び第二実施形態に関する変形例11では、少なくとも一つの側面343a側にて他の側面343a側とは異なるように、外縁部343,2343の厚さToが設定されていてもよい。第一及び第二実施形態に関する変形例12では、少なくとも一つの側面344a側にて他の側面344a側及び中央部側とは異なるように、段差部344,2344の厚さTsが設定されていてもよい。
第一及び第二実施形態に関する変形例13では、光学系30が反射鏡ユニット3を複数備えていてもよい。第一及び第二実施形態に関する変形例14では、表示光像5となるレーザ光を微小電気機械システムにより投射するレーザスキャナ、又は表示光像5となる可視若しくはレーザ光をデジタルミラーデバイスにより投射する映像表示システム等が、投射ユニット20として採用されてもよい。第一及び第二実施形態に関する変形例15では、車室2a内にてHUD装置1に専用に設置される「投影部材」としてのコンバイナ等へと向かって、表示光像5が投影されてもよい。
1 HUD装置、2 車両、2a 車室、3,2003 反射鏡ユニット、4 ウインドシールド、5 表示光像、6 アイポイント、7 視認領域、20 投射ユニット、30 光学系、34 鏡本体、34a 反射表面、36 駆動源、100 ゲート、341,2341 ベース体、342,2342 反射膜体、343,2343 外縁部、343c 最外縁、343d 最内縁、344,2344 段差部、344b 突出面、345 反射領域、346 反射規制部、347 特定領域、1343g 面取り部、2033 入射規制体、2343f 上部箇所

Claims (6)

  1. 投射ユニット(20)から投射した表示光像(5)を車両(2)の投影部材(4)に投影することにより、前記車両の車室(2a)内にて乗員により視認可能に前記表示光像を虚像表示するヘッドアップディスプレイ装置(1)において、前記投射ユニットからの前記表示光像を前記投影部材側へ反射する反射鏡ユニット(2003)であって、
    板状に樹脂成形されており、外縁部(2343)よりも薄く突出した段差部(2344)を有するベース体(2341)と、
    前記段差部を覆って成膜されており、前記投射ユニットからの前記表示光像を反射する反射膜体(2342)とを、備え、
    前記段差部と共に前記反射膜体は、前記ベース体のうち、前記乗員の視認領域(7)まで届く前記表示光像を反射可能な反射領域(345)の全域を含み且つ当該反射領域よりも大きな特定領域(347)に、設けられており、
    前記反射鏡ユニットは、前記ベース体への光の入射を規制する入射規制体(2033)を、さらに備え、
    前記段差部と共に前記反射膜体は、前記外縁部のうち、前記入射規制体により前記入射の規制される箇所(2343f)まで、広がっている反射鏡ユニット。
  2. 前記反射膜体は、前記段差部のうち突出面(344b)の全域を覆っている請求項1に記載の反射鏡ユニット。
  3. 前記段差部の厚さをTsと定義し、前記外縁部及び前記段差部の合計厚さをTtと定義すると、
    0.01×Tt≦Ts≦0.5×Ttが成立している請求項2に記載の反射鏡ユニット。
  4. 前記外縁部において最外縁(343c)から前記段差部側の最内縁(343d)に到る幅をWoと定義し、前記外縁部及び前記段差部の合計厚さをTtと定義すると、
    1.0×Tt≦Wo≦3.0×Ttが成立している請求項1~3のいずれか一項に記載の反射鏡ユニット。
  5. 前記外縁部は、前記ベース体での光の反射を規制する反射規制部(346)として、機能する請求項1~4のいずれか一項に記載の反射鏡ユニット。
  6. 請求項1~のいずれか一項に記載の反射鏡ユニット(2003)と、投射ユニット(20)とを、含んで構成されているヘッドアップディスプレイ装置(1)であって、
    前記投射ユニットから投射した表示光像(5)を前記反射鏡ユニットにより反射して車両(2)の投影部材(4)に投影することにより、前記車両の車室(2a)内にて乗員により視認可能に前記表示光像を虚像表示するヘッドアップディスプレイ装置。
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