JP6999916B2 - 細胞培養観察装置と細胞観察ユニット - Google Patents

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本発明は細胞を培養しながらリアルタイムで観察することができる細胞培養観察装置と、それに用いる細胞観察ユニットに係るものである。
近年ライフサイエンス分野の研究および実用が進んでいる。細胞培養はこの分野の基礎である。例えば、研究フェーズとしては、細胞自体のメカニズムの研究や、薬剤の評価、ウイルスの研究といった分野がある。一方、実用面としては、再生医療のための細胞培養や治療成績のための試験といった分野がある。
特に少子化対策の一環として、中小規模不妊治療施設の治療成績の向上のため、胚(受精卵)を培養し、その卵割過程を観察・評価することが求められている。胚培養に代表される上記の如き要求を満たすためには、所定の培養環境で細胞を培養しつつ、観察を行うための装置が必要である。
そのような装置として、従来、インキュベータ内に培養細胞観察装置を配置して、所定の培養環境を維持して細胞を培養しながら、同時に細胞観察装置による観察を行う方法が検討されていた。しかし、細胞の死滅をもたらす培養環境の変動を回避することは容易ではなかった。
例えば、特許文献1では、培養空間とは別に緩衝空間を設け、外部の環境変化による影響を緩和することにより、培養細胞へのダメージを軽減する方法が提案されている。
また、特許文献2では、モータや照明光源の動作による温度状態の変化を推定して、その推定変化量分の温度変化を相殺するように温度制御する方法が提案されている。
このように、従来技術では、緩衝空間を設けたり、温度状態の変化の推定やその推定変化量分を相殺するための温度制御を行ったりするなど、極めて複雑で高価な装置となってしまっていた。
特開2006-025789号公報 特開2007-006841号公報
特許文献1は、細胞を培養している空間を完全に密閉しており、培養環境は安定しているといえる。しかし、装置自体が嵩高く、高額であるため、多くの細胞を培養し観察するには妥当な方法とはいえない。
一方、特許文献2は、多くの細胞培養皿を1つの装置内で培養し、所望の培養皿を随時観察できるようにしたものである。したがって、多くの細胞を培養観察することは可能である。しかしながら、受精卵という極めて個人的な細胞を取り扱う場合は、他の細胞との取り違えや、なんらかの原因による培養中の汚染が全細胞に影響を及ぼさないように、個々の細胞を個別に培養観察する必要がある。
そのような要求においては、特許文献2の場合、多くの細胞を1つの恒温室内で培養しているため、培養皿の取り違えが生じたり、恒温室内の汚染が全ての細胞に及んだりするといった課題がある。
また、培養環境に培養皿の移動のためのモータが配置されており、温度変化を予測しつつ環境条件を制御するとしても、温度に敏感な細胞に影響を与えなくするのは容易ではないという課題があった。
本発明は上記の課題に鑑みて想到されたものであり、1つの恒温槽中に細胞培養皿と細胞観察ユニットを収納したものである。
より具体的には本発明に係る細胞培養観察装置は、
透明窓部を蓋体に有する細胞観察ユニットと、
前記透明窓部に載置される透明培養皿と、
前記細胞観察ユニットと前記透明培養皿を収納する恒温槽を有し、
前記細胞観察ユニットは、
箱状の筐体と、
透明窓部が設けられ前記筐体を液密に密閉する蓋体と、
前記蓋体の外側で前記透明窓部上方から光を照射する照明ユニットと、
一端に対物レンズを有する鏡筒と、
撮像素子と共に前記鏡筒の他端に配置され、前記撮像素子および前記照明ユニットを制御し、断熱層で囲まれた統合制御部と、
前記鏡筒を前記対物レンズが前記透明窓部に臨んだ状態で、前記蓋体の裏面および前記筐体の内部底面から離して固定する固定具と、
前記鏡筒と前記蓋体の裏面との間に設けた断熱層を有し
前記筐体の内部底面には断熱層は配置されておらず、
前記筐体内にはモータが配置されていないことを特徴とする。
また、本発明に係る細胞観察ユニットは、
箱状の筐体と、
透明窓部が設けられ前記筐体を液密に密閉する蓋体と、
前記蓋体の外側で前記透明窓部上方から光を照射する照明ユニットと、
一端に対物レンズを有する鏡筒と、
撮像素子と共に前記鏡筒の他端に配置され、前記撮像素子および前記照明ユニットを制御し、断熱層で囲まれた統合制御部と、
前記鏡筒を前記対物レンズが前記透明窓部に臨んだ状態で、前記蓋体の裏面および前記筐体の内部底面から離して固定する固定具と、
前記鏡筒と前記蓋体の裏面との間に設けた断熱層を有し
前記筐体の内部底面には断熱層は配置されておらず、
前記筐体内にはモータが配置されていないことを有することを特徴とする。
従来の細胞培養観察装置が細胞を培養する培養空間の外側に観察装置を配置するという構成であるのに対して、本発明に係る細胞培養観察装置は、観察装置自体を培養空間に収めてしまうというものである。
したがって、1つの恒温槽内で1つ若しくは1種類の細胞を培養し、同時に観察することができるので、細胞同士の取り違えや、恒温槽中の環境の汚染による全細胞の死滅といったリスクを回避することができる。
本発明に係る細胞培養観察装置の構成を示す図である。 細胞観察ユニットの外観を示す斜視図である。 細胞観察ユニットの側面の一部断面図である。 蓋体を裏面側から見た図である。
以下に本発明に係る細胞培養観察装置について図面および実施例を示し説明を行う。なお、以下の説明は、本発明の一実施形態および一実施例を例示するものであり、本発明が以下の説明に限定されるものではない。以下の説明は本発明の趣旨を逸脱しない範囲で改変することができる。
図1に本発明に係る細胞培養観察装置1の構成を示す。細胞培養観察装置1は、恒温槽10と、細胞観察ユニット12と、透明培養皿14を有する。また、外部制御装置60が接続される。そして、細胞観察ユニット12と透明培養皿14は、恒温槽10中に収納される。このような構成では、恒温槽10中に発熱源を収納することとなるので、恒温槽10中の環境条件の変化が問題となる。つまり、発熱源となる細胞観察ユニット12を恒温槽10中に収納することで、恒温槽10中の温度が変化し、その影響で細胞が死滅することが想定される。細胞の培養では、管理温度に対して±0.5℃程度の精度で温度制御が必要とされているからである。
そこで、本発明に係る細胞培養観察装置1において、細胞観察ユニット12は、必要最低限の発熱源を備え、発熱源の周囲に断熱層を設ける。結果、細胞観察ユニット12の外側の環境に及ぼす影響を非常に小さくすることができる。以下順次詳細を説明する。
恒温槽10は、温湿度および二酸化炭素濃度を一定に維持することができれば特に制限はない。通常細胞の培養は温度37℃、湿度90%、二酸化炭素濃度3~8%程度の環境が必要である。したがって、このような環境を維持することができる恒温槽10が好適に利用される。恒温槽10の床面10aは熱伝導性の高い材質のものであるのが望ましい。後述するように、細胞観察ユニット12からの熱の逃げ道となるからである。
恒温槽10の大きさは、透明培養皿14と細胞観察ユニット12が収納できればよい。透明培養皿14は細胞観察ユニット12上に載置される。細胞観察ユニット12の外形は、幅150mm、長さ300mm、高さ150mm程度に構成することができるので、少なくとも内部がこの程度の大きさがあればよい。
図2に細胞観察ユニット12の外観斜視図を示す。細胞観察ユニット12は、箱状の筐体20と、筐体20の蓋となる蓋体22が嵌合して、略直方体形状を呈する。蓋体22の一端に近い部分の上面22aには、透明窓部24が形成されている。透明窓部24には、透明培養皿14が載置される。したがって、少なくとも透明窓部24の部分は平坦に形成されている。
また、筐体20は、熱伝導性の高い材料が好適である。後述するように細胞観察ユニット12は内部に断熱層38(図3参照)が設けられる。しかし、細胞観察ユニット12の内壁全面を断熱処理してしまったのでは、内部で発生する熱の逃げ場がない。筐体20の熱伝導性が高ければ、内部で生じた熱は筐体20を伝わり、恒温槽10の床面10a(図1参照)に逃げる、若しくは筐体20の側面、蓋体22からの放射、対流によって逃げるからである。
蓋体22の透明窓部24から離れた位置に照明ユニット26が配置されている。照明ユニット26の一端26aは蓋体22を貫通して筐体20内と連通している。なお、照明ユニット26の一端26aと蓋体22との接続部は液密に構成されている。筐体20内に外気が浸入しないようにするためである。照明ユニット26の他端26bは、透明窓部24の上方に位置し、透明窓部24に対して鉛直上方から光を照射することができる。
筐体20の透明窓部24が配置されたのと反対側には通信線28が配置されている。通信線28は筐体20内部と通電できていればどのような構成であってもよい。例えば、筐体20に貫通孔を設け、そこに通信線28を通し、貫通孔を液密に封止するといった構成が考えられる。また、筐体20内のコネクタ端子を筐体20の外部に露出させるようにしておき、通信線28は、そのコネクタ端子と連結することで、筐体20内部と電気的に導通するようにしてもよい。なお、通信線28は、信号だけでなく、電力を供給できるようにしてもよい。
なお、通信線28は外部制御装置60(図1参照)に連結される。図1を参照して、外部制御装置60は通常のコンピュータを好適に利用できる。また外部制御装置60には、表示装置62dとキーボードといった入力装置62kを有する入出力装置62が接続される。
図3に細胞観察ユニット12の側面の一部断面図を示す。なお、恒温槽10は点線で表した。蓋体22の裏面22bには、鏡筒30が固定具32aと固定具32bによって懸架されている。鏡筒30の一端30aには、統合制御部34が配置されている。統合制御部34は、撮像素子36と照明ユニット26を制御する。
統合制御部34は、外部制御装置60からの指示によって撮像素子36からの画像信号Saを外部制御装置60に出力する。また統合制御部34は、外部制御装置60からの指示によって照明ユニット26を動作させる。
統合制御部34は、細胞観察ユニット12の中で主たる発熱源となる。そこで、統合制御部34の周囲には断熱層38材が配置される。図3では、断熱層38を紗のかかった点線長四角で表した。断熱層38は比熱が大きい若しくは熱容量が大きいものが好適に利用できる。例えば、水、アンモニアといった高比熱材料を密封したものを統合制御部34の周囲に配置することで、断熱層38は構成することができる。また、統合制御部34の周囲に空間を配置し、空気を断熱層38として用いることもできる。
断熱層38は、恒温槽10の中で細胞観察ユニット12を稼働させた際に、細胞観察ユニット12が透明培養皿14中の細胞の培養に影響を与えない程度の温度上昇に抑えることができればよい。したがって、統合制御部34の消費電力が小さい場合は空気の層で十分に断熱層38を構成することができる。
図4を参照する。図4は蓋体22を裏面22b側から見た図であり、統合制御部34の周囲に配置する断熱層38の位置を示す。断熱層38は、少なくとも統合制御部34の蓋体22の裏面22bに配置する断熱層38bと、蓋体22の左右の側壁面に配置する断熱層38c、38dおよび、統合制御部34の後方側に配置する断熱層38aがあればよい。
図4には、その他の部分にも断熱層38を配置した状態を示しているが、好ましくはその他の部分にも配置するのがよい。
再び図3を参照して、統合制御部34の消費電力が大きい場合は、より熱容量の大きな断熱層38を形成しなければ細胞観察ユニット12自体が透明培養皿14中の細胞に影響を与えてしまい、所定の培養ができなくなる。
図3では、発熱源である統合制御部34は、撮像素子36と共に、鏡筒30の一端30aに固定されている。その鏡筒30は、固定具32a、固定具32bによって筐体20内部で懸架固定されている。したがって、統合制御部34の周囲には空気の層が配置されている。この構成であっても断熱層38となる。もちろん、高比熱材料を密封したものをさらに配置し、断熱性を高めてもよい。
また、蓋体22を高比熱若しくは高熱容量に構成してもよい。蓋体22の上面22aへの熱伝導を抑制するためである。例えば、蓋体22を二重構造として中身を真空にする構造や、蓋体22の肉厚を厚くする等であってもよい。このような構成にすることで、細胞観察ユニット12が内部に発熱源を持っていたとしても、細胞観察ユニット12の表面温度が周囲環境に対して上昇することを抑制することができる。結果、透明培養皿14中の細胞に対しては、ほとんど温度負荷をかけない。
一方、筐体20の内部底面20bは、断熱層38は配置しない。細胞観察ユニット12の全内壁に断熱層38を配置すると、内部で発生した熱の逃げ場がなくなるからである。培養される細胞は蓋体22の上面22aに載置されるので、蓋体22の上面22aの温度上昇が抑制できればよい。したがって、筐体20の内部底面20bからは熱が逃げるようにするのが望ましい。
なお、筐体20の外部底面20aは、恒温槽10の床面10a(図1参照)との間で熱伝導性がよく、両面をよく密着させることのできる密着層39を別途設けてもよい。
また、統合制御部34の発熱量をできるだけ抑制するように設計することで、統合制御部34の周囲の断熱層38を空気とし、透明培養皿14付近の温度上昇を管理温度から0.1℃の範囲に抑えることもできる。このような場合は、結局細胞観察ユニット12の内部は空気だけになるが、本発明はそのような構成も含む。
また、筐体20内部には、乾燥剤(図示せず)を配置してもよい。細胞観察ユニット12は、細胞を培養している間は、恒温槽10中に収納したままになる。したがって、光学系が結露によって曇ると観察できない状態になる。細胞培養の場合は、恒温槽10中の環境は室内より高温となっているので、筐体20内部を外部に対して液密にしておけば、筐体20の内部温度が上昇すると相対湿度は低くなり、結露が生じる可能性は低い。しかし、さらに乾燥剤を配置することで、結露のおそれを著しく抑制することができる。
鏡筒30の他端30bには、屈折用プリズム42を介して対物レンズ44が配置されている。また鏡筒30には、光学系を形成するレンズ(ここでは光学レンズ群46と呼ぶ。)が適宜配置される。なお、撮像素子36の直前に配置される接眼レンズもこの光学レンズ群46に含まれる。鏡筒30および対物レンズ44を含む光学レンズ群46で顕微鏡が構成されている。
対物レンズ44は、蓋体22の透明窓部24に臨むように配置される。透明窓部24には、透明培養皿14が載置される。その中の細胞に焦点が合う位置に予め配置される。具体的には、固定具32aおよび固定具32bの長さで調節すればよい。なお、対物レンズ44の装着部分に焦点調節用の鏡筒ネジが形成されていてもよい。
対物レンズ44を含んで光学レンズ群46で形成される光学系は、倍率は大きくなくてもよい。むしろ焦点深度が深いものが好適である。本発明に係る細胞培養観察装置1では、細胞観察ユニット12に顕微鏡の焦点を外部から調整する手段を搭載していない。透明培養皿14と対物レンズ44の距離を調節するモータが最も大きな発熱源となるからである。つまり、細胞を培養している間はほとんど画像の焦点調節を行うことはできない。したがって、焦点深度の深い光学系を搭載し、焦点調節が必要ない状態にしておくのがよい。
鏡筒30が、固定具32a、固定具32bによって蓋体22の裏面22bに固定されるのは上述した通りである。この時、鏡筒30は、蓋体22および筐体20で形成される内部空間の中央付近に固定される。統合制御部34の周囲に断熱層38を形成する空間を形成するためである。
なお、鏡筒30は蓋体22の裏面22bに固定すれば、透明培養皿14に焦点を合わせる作業が容易になるので、好ましい。しかし、鏡筒30を筐体20側に固定することを排除しない。蓋体22および筐体20のどちら側で支持したとしても、鏡筒30は、蓋体22および筐体20から離れて固定される。
照明ユニット26は、発光源26Lと、ライトガイド、ロッドインテグレータ、90°反射プリズム、拡散板を兼ねたアクリルロッド26Rで構成されている。発光源26Lは、LED(Light Emitting Diode)ライトを好適に利用することができる。寿命が長く、消費電力当たりの照度が高いからである。照明ユニット26は、拡散板若しくは拡散板と同様の効果を奏する物を用いるのが好適である。観察対象となる細胞に発光源26Lからの光を集中して照射すると、細胞にとっては光毒となるからである。
また、比較的低倍率で広視野の顕微鏡にとっては、集中された照明ユニット26からの光は、焦点以外の部分が暗くなり観察がしにくくなるからである。一方、拡散板を通した光は、顕微鏡の視野全体に広がり、照度も緩和され光毒となりにくい。
蓋体22の裏面22bには、照明ユニット26の一端26aが貫設されている。この部分は、照明ユニット26の発光源26Lに繋がる導線27が筐体20内に引き込まれている。つまり、照明ユニット26の一端26aは、発光源26Lの電力線ポートを形成している。なお、発光源26Lの電力線ポートは、照明ユニット26の一端26a以外の部分に形成されていてもよい。
照明ユニット26の他端26bは90°反射プリズムが配置されている。発光源26Lからの光を透明培養皿14に向けるためである。ここでは、アクリルロッド26Rの端部を45°にカットしたもので代用している。
透明培養皿14は、底面が平面であるものが望ましい。下方(蓋体22内側の対物レンズ44)から見た時に、透明培養皿14内の細胞の映像が歪まないようにするためである。また、透明培養皿14は、複数のディップ(凹み)を有するものであってもよい。本発明に係る細胞培養観察装置1は、ヒトの受精卵だけでなく、汚染の危険性をあまり注意する必要のない動物の受精卵の観察にも使用することができるからである。そのような場合であれば、顕微鏡の視野内に複数の細胞を配置して観察することができる。
また、透明培養皿14は、蓋体22の透明窓部24と一体に形成されてもよい。透明培養皿14と透明窓部24が一体に形成されていると、透明培養皿14の載置位置および載置角度によって顕微鏡での見え方が細胞観察ユニット12毎に違うというバラツキが少なくなる。このような場合、透明窓部24に透明培養皿14が設けられていると言ってよい。
以上の構成に加え、透明培養皿14の周辺および筐体20の内部の温度・湿度を測定する環境センサ54oおよび環境センサ54iを備えてもよい。これらの環境センサからの信号は、統合制御部34を経由せず、直接外部制御装置60に送られてもよい。なお、図3では、これらの環境センサからの信号線は省略した。
以上の構成を有する細胞培養観察装置1の使用方法について説明する。細胞観察ユニット12は、筐体20と蓋体22を嵌合させ固定する。これで、筐体20内は外部から気体の侵入は遮断される。
透明培養皿14には、培養液と観察対象となる細胞を導入する。その後、透明培養皿14は細胞観察ユニット12の透明窓部24上に配置される。この状態で細胞観察ユニット12は、恒温槽10に収納される。透明培養皿14が載置されるまでに、細胞観察ユニット12は予め恒温槽10内に収納され、恒温槽10内の環境になじませておくとより好ましい。
使用者は、所定時間毎に、照明ユニット26で透明培養皿14の上方から光を当てる。そして、顕微鏡を使って画像信号Saを取得する。その後連続して観察を継続してもよいし、撮像素子36および照明ユニット26の電源を切って、培養を継続してもよい。
以上のように、本発明に係る細胞培養観察装置1は、細胞観察ユニット12を恒温槽10中に透明培養皿14と共に収納したので、小型で廉価な細胞培養観察装置1を構築することができる。このような細胞培養観察装置1は、細胞毎若しくはコロニー毎の培養・観察が可能となり、サンプルの取り違えや、汚染による全サンプルの死滅といったリスクを回避させることができる。
本発明は細胞を培養しながら観察する細胞培養観察装置として好適に利用することができる。
1 細胞培養観察装置
10 恒温槽
10a 床面
12 細胞観察ユニット
14 透明培養皿
20 筐体
20a 外部底面
20b 内部底面
22 蓋体
22a 上面
22b 裏面
24 透明窓部
26 照明ユニット
26a 一端
26b 他端
26L 発光源
26R アクリルロッド
27 導線
28 通信線
30 鏡筒
30a 一端
30b 他端
32a 固定具
32b 固定具
34 統合制御部
36 撮像素子
38 断熱層
39 密着層
42 屈折用プリズム
44 対物レンズ
46 光学レンズ群
54o 環境センサ
54i 環境センサ
60 外部制御装置
62d 表示装置
62k 入力装置
62 入出力装置
Sa 画像信号

Claims (5)

  1. 透明窓部を蓋体に有する細胞観察ユニットと、
    前記透明窓部に載置される透明培養皿と、
    前記細胞観察ユニットと前記透明培養皿を収納する恒温槽を有し、
    前記細胞観察ユニットは、
    箱状の筐体と、
    透明窓部が設けられ前記筐体を液密に密閉する蓋体と、
    前記蓋体の外側で前記透明窓部上方から光を照射する照明ユニットと、
    一端に対物レンズを有する鏡筒と、
    撮像素子と共に前記鏡筒の他端に配置され、前記撮像素子および前記照明ユニットを制御し、断熱層で囲まれた統合制御部と、
    前記鏡筒を前記対物レンズが前記透明窓部に臨んだ状態で、前記蓋体の裏面および前記筐体の内部底面から離して固定する固定具と、
    前記鏡筒と前記蓋体の裏面との間に設けた断熱層を有し
    前記筐体の内部底面には断熱層は配置されておらず、
    前記筐体内にはモータが配置されていないことを特徴とする細胞培養観察装置。
  2. 前記筐体内に乾燥剤が配置されていることを特徴とする請求項1に記載された細胞培養観察装置。
  3. 前記照明ユニットは、
    発光源と拡散板を有する請求項1または2の何れかの請求項に記載された細胞培養観察装置。
  4. 前記透明窓部に前記透明培養皿が設けられた請求項1乃至3の何れか一の請求項に記載された細胞培養観察装置。
  5. 箱状の筐体と、
    透明窓部が設けられ前記筐体を液密に密閉する蓋体と、
    前記蓋体の外側で前記透明窓部上方から光を照射する照明ユニットと、
    一端に対物レンズを有する鏡筒と、
    撮像素子と共に前記鏡筒の他端に配置され、前記撮像素子および前記照明ユニットを制御し、断熱層で囲まれた統合制御部と、
    前記鏡筒を前記対物レンズが前記透明窓部に臨んだ状態で、前記蓋体の裏面および前記筐体の内部底面から離して固定する固定具と、
    前記鏡筒と前記蓋体の裏面との間に設けた断熱層を有し
    前記筐体の内部底面には断熱層は配置されておらず、
    前記筐体内にはモータが配置されていないことを有する細胞観察ユニット。
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