JP2020201140A - 吸光度計 - Google Patents

吸光度計 Download PDF

Info

Publication number
JP2020201140A
JP2020201140A JP2019108524A JP2019108524A JP2020201140A JP 2020201140 A JP2020201140 A JP 2020201140A JP 2019108524 A JP2019108524 A JP 2019108524A JP 2019108524 A JP2019108524 A JP 2019108524A JP 2020201140 A JP2020201140 A JP 2020201140A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
light receiving
sample container
light guide
unit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Abandoned
Application number
JP2019108524A
Other languages
English (en)
Inventor
金市 森田
Kinichi Morita
金市 森田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ushio Denki KK
Ushio Inc
Original Assignee
Ushio Denki KK
Ushio Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ushio Denki KK, Ushio Inc filed Critical Ushio Denki KK
Priority to JP2019108524A priority Critical patent/JP2020201140A/ja
Publication of JP2020201140A publication Critical patent/JP2020201140A/ja
Abandoned legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Investigating Or Analysing Materials By Optical Means (AREA)

Abstract

【課題】加湿機構付き恒温培養器の内部で使用される吸光度計であって、多湿の環境にあっても当該環境の影響を受けずに適切に吸光度を測定することができる吸光度計を提供する。【解決手段】吸光度計10は、投光部12aと、受光部12bと、受光部と試料容器20との間に配置された導光部13と、受光部および導光部を収容し、槽内の雰囲気に対して気密に封止された受光側筐体15eとを備える。導光部は、投光部から放出され、試料容器に収容された試料を通過した光を受光部へ導光する受光用導光路13aと、受光用導光路を、光を吸収する特性を有する顔料を含有する顔料含有樹脂により包囲する包囲部材13bと、を有する。受光側筐体は、収容された導光部の受光部とは反対側に、光に対して透明な材料からなる受光側窓部15fを有し、吸湿性を有さない材料により構成されており、投光部と受光側窓部との間に試料容器を設置する試料容器設置空間を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、吸光度計に関し、特に、動物細胞などが培養される加湿機構付き恒温培養器の内部で使用される吸光度計に関する。
従来、例えばアクリル、ポリエチレン、ポリスチレン、ガラス等からなり、多数の窪み(ウェル)が設けられた平板状のマイクロプレートを用いて、試薬の分離、合成、抽出、分析、細胞培養などが行われている。例えば、抗体が固定された各ウェルに抗原を含む試薬を注入することにより発生する抗体抗原反応(酵素免疫反応)に関する測定(例えば、ELISA法による測定)が、マイクロプレートを用いて行われる。
マイクロプレートの各ウェルに収容された試料に対しては、例えば、当該試料の光学的性質が測定される。この測定は、上記試料に対して光学的測定を行う測定装置であるマイクロプレートリーダーによって行われる。マイクロプレートリーダーは、例えば、吸光、蛍光、化学発光、蛍光偏光等の光学的性質を測定可能である。
従来のマイクロプレートリーダーとして、例えば特許文献1に記載の技術がある。特許文献1に記載のマイクロプレートリーダーでは、投光部と受光部との組が全てのウェルに対してそれぞれ設けられており、マイクロプレートの各ウェルに収容される試料の全ての光測定をほぼ同時に行うことが可能である。また、導光路を、外光や散乱光を吸収可能な顔料含有樹脂により包囲するので、簡易な構成で外光や散乱光等が迷光(ノイズ光)となって受光部に入射されることを抑制することができる。
国際公開第2019/044969号
しかしながら、上記特許文献1に記載の技術では、ウェルに収容された試料を通過した光を受光部に導光する導光部は、シリコーン樹脂により構成されている。加湿機構付き恒温培養器の内部は、培養液が蒸発しないようにするなどの理由から、高い湿度に保たれている。シリコーン樹脂は水分を吸収しやすく、水分を吸収すると体積が膨張して光路長さが変化したり、光の屈折率が変化して透過率が変化したりする。そのため、シリコーン樹脂により構成された導光部を有する分析装置を恒温培養器内に設置した場合、ランベルト・ベールの法則による吸光度の測定に用いるパラメータに直接的な影響を与え、測定誤差が生じることになる。
そこで、本発明は、加湿機構付き恒温培養器の内部で使用される吸光度計であって、多湿の環境にあっても当該環境の影響を受けずに適切に吸光度を測定することができる吸光度計を提供することを課題としている。
上記課題を解決するために、本発明に係る吸光度計の一態様は、加湿機構付き恒温培養器の槽内で使用される吸光度計であって、試料を収容する試料容器の一方の側に配置され、前記試料容器に対応した投光部と、前記試料容器を挟んで前記投光部とは反対側に配置され、前記試料容器に対応した受光部と、前記受光部と前記試料容器との間に配置され、前記投光部から放出され、前記試料容器に収容された試料を通過した光を、前記受光部へ導光する受光用導光路と、前記受光用導光路を、光を吸収する特性を有する顔料を含有する顔料含有樹脂により包囲する包囲部材と、を有する導光部と、前記受光部および前記導光部を収容し、前記槽内の雰囲気に対して気密に封止された受光側筐体と、を備え、前記受光側筐体は、収容された前記導光部の前記受光部とは反対側に、前記光に対して透明な材料からなる受光側窓部を有し、吸湿性を有さない材料により構成されており、前記投光部と前記受光側窓部との間に、前記試料容器を設置する試料容器設置空間を有する。
このように、導光路を、外光や散乱光を吸収可能な顔料含有樹脂により包囲するので、小型で効率良く外光や散乱光等が迷光(ノイズ光)となって受光部に入射されることを抑制することができる。そのため、当該迷光による測定誤差を低減することができ、高精度な測定が可能となる。また、受光部および導光部を防水することができるので、導光部が吸湿性を有する樹脂(例えば、シリコーン樹脂)により構成されている場合であっても、測定に悪影響を及ぼす吸湿を防止することができる。
また、上記の吸光度計において、前記受光部の上方に前記導光部が配置され、前記導光部の上方に前記試料容器設置空間が設定されており、前記試料容器は、前記導光部の上方に配置された前記受光側窓部の上に載置可能であってもよい。
このように、試料容器を受光側窓部の上に載置して光測定を行うことができるので、試料容器の上方に導光部を配置する場合と比較して、試料容器の光出射面と受光用導光路の光入射端との距離を短くすることができる。したがって、その分、受光用導光路への外光の侵入を抑制することができる。
さらに、上記の吸光度計において、前記試料容器設置空間は、前記試料容器としてマイクロプレートを設置可能な空間であってもよい。この場合、マイクロプレートのウェルに収容された試料に対して適切に光測定を行うことができる。
また、上記の吸光度計は、少なくとも前記マイクロプレートのウェルの数の前記投光部と、少なくとも前記マイクロプレートのウェルの数の前記受光部と、を備えていてもよい。この場合、マイクロプレートの各ウェルに収容された試料の全ての光測定をほぼ同時に行うことが可能となり、測定時間を短縮することができる。また、各ウェルに収容された試料の全ての光測定を行うために、マイクロプレートを走査させるための複雑な駆動機構等を設ける必要がなく、小型化を実現することができる。
さらにまた、上記の吸光度計において、前記受光用導光路は、前記1つのウェルに対して複数設けられていてもよい。
このように、1つのウェルに対して複数の受光用導光路(導光路群)を設けるので、1つのウェルを通過した光を良好なS/N比で効率的に受光部へ導光させることができる。したがって、高精度な測定が可能となる。また、導光部の薄型化が可能となる。
また、上記の吸光度計において、前記受光用導光路は、光透過特性を有するシリコーン樹脂により構成されていてもよい。この場合、受光用導光路と包囲部材との界面における光の反射や散乱を抑制することができる。
さらに、上記の吸光度計において、前記受光用導光路は、前記顔料含有樹脂を構成する光透過特性を有する樹脂により構成されていてもよい。この場合、受光用導光路と包囲部材との界面における光の反射や散乱を効果的に抑制することができる。
また、上記の吸光度計は、前記投光部を収容し、前記槽内の雰囲気に対して気密に封止された投光側筐体をさらに備え、前記投光側筐体は、収容された前記投光部の前記受光部と対向する側に、前記光に対して透明な材料からなる投光側窓部を有し、吸湿性を有さない材料により構成されていてもよい。このように、投光部を防水することで、多湿の環境下において発生し得る投光部の不具合を防止することができる。
本発明の吸光度計は、多湿の環境にあっても当該環境の影響を受けずに適切に吸光度を測定することができる。
本実施形態におけるマルチチャンネル吸光度計の概略構成図である。 マイクロプレートの一例を示す図である。 導光プレート部の一例を示す図である。 導光路に侵入する外光について説明する図である。 加湿機構付き恒温培養器の概略構成図である。 加湿機構付き恒温培養器の本体内部を示す図である。 試料容器の別の例を示す図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
(第一の実施形態)
図1は、本実施形態におけるマルチチャンネルの吸光度計10の概略構成図である。
本実施形態における吸光度計10は、多湿の環境、例えば、加湿機構付き恒温培養器の槽内において使用される。ここでいう多湿とは、例えば湿度90%以上である環境である。
この吸光度計10は、投光用基板11aと、測定用基板11bと、複数の光源(投光部)12aと、複数の受光センサ(受光部)12bと、導光プレート部(導光部)13と、を備える。複数の光源12aは、投光用基板11aに設けられており、複数の受光センサ12bは、測定用基板11bに設けられている。投光用基板11aおよび複数の光源12aは、筐体15aに収容されている。測定用基板11b、複数の受光センサ12bおよび導光プレート部13は、筐体15eに収容されている。
(筐体)
筐体15aは、投光用基板11aおよび複数の光源12aを収容し、外部(恒温培養器の槽内)の雰囲気に対して気密に封止されている。筐体15aは、その下面に、光源12aからの光に対して透明な材料からなる窓部15bを有する。ここでいう透明とは、可視光に対して透明な場合に限られず、紫外光に対して透明な場合をも含む。具体的には、筐体15aは、下方に開口部を有する容器部15cと、当該開口部を気密に封止する窓部15bと、を有する。容器部15cの側壁と窓部15bの外縁部との間には環状の封止部材15dが設けられている。窓部15bの表面側(上面側)とは反対側の面、若しくは容器部15cの側壁の窓部15bと当接する面のいずれか、又は両方に、封止部材15dが嵌合される溝が設けられており、筐体15aの内部と外部が気密に遮断されている。また、筐体15a内には、投光用電源部16aも配置される。
筐体15a内の湿度は、外部(恒温培養器の槽内)の湿度よりも低く設定されている。なお、筐体15a内の湿度を低く保つために乾燥材を封入してもよい。
ここで、窓部15bは、可視光に対して透明な平板状の部材とすることができる。また、筐体15a(窓部15bおよび容器部15c)は、吸湿性を有さない材料により構成する。投光する光の波長にもよるが、例えば、窓部15bは、ガラスやアクリル樹脂、シクロオレフィンポリマー(COP)樹脂により構成することができる。また、容器部15cは、例えばABS樹脂やアクリル樹脂により構成することができる。封止部材15dは、ゴムのような弾性材料、例えばポリウレタンにより構成することができる。
なお、筐体15aを構成する材料としては、水分により腐食してコンタミネーションが生じるおそれの無い材料を使用するものとする。
筐体15eは、測定用基板11b、複数の受光センサ12bおよび導光プレート部13を収容し、外部(恒温培養器の槽内)の雰囲気に対して気密に封止されている。導光プレート部13は、筐体15e内において、複数の受光センサ12bが設けられた測定用基板11bの上に配置される。
筐体15eは、その上面に、光源12aからの光に対して透明な材料からなる窓部15fを有する。具体的には、筐体15eは、上方に開口部を有する容器部15gと、当該開口部を気密に封止する窓部15fと、を有する。容器部15gの側壁と窓部15fの外縁部との間には封止部材15hが設けられている。また、筐体15e内には、測定用電源部16bも配置される。
筐体15e内の湿度は、外部(恒温培養器の槽内)の湿度よりも低く設定されている。
ここで、窓部15fは、光源12aからの光に対して透明な平板状の部材とすることができる。窓部15fと導光プレート部13との間は、離間していてもよい。また、筐体15e(窓部15fおよび容器部15g)は、吸湿性を有さない材料により構成する。
例えば、窓部15fは、ガラスやアクリル樹脂、シクロオレフィンポリマー(COP)樹脂により構成することができる。また、容器部15gは、例えばABS樹脂やアクリル樹脂により構成することができる。容器部15gは、可視光、及び光源12aからの光に対して遮光性を有することが好ましい。封止部材15hは、例えばポリウレタンにより構成することができる。
なお、筐体15eを構成する材料としては、水分により腐食してコンタミネーションが生じるおそれの無い材料を使用するものとする。
筐体15aの窓部15bと筐体15eの窓部15fとの間には、支持部材15iが設けられている。支持部材15iは、例えば棒状部材であって、窓部15b、15fの四隅に設けられている。この支持部材15iによって、窓部15bと窓部15fとが上下方向に所定距離離間された状態で、筐体15aと筐体15eとが固定される。ここで、支持部材15iは、吸湿性を有さない材料、つまり、水分を吸収することで伸長することのない材料により構成することが好ましい。
吸光度計10は、光源12aと窓部15fとの間に、試料を収容した試料容器を設置する試料容器設置空間を有し、試料容器設置空間に設置された試料容器が収容する試料の吸光特性を測定する。
本実施形態では、吸光度計10は、受光センサ12bの上方に導光プレート部13が配置され、導光プレート部13の上方に試料容器設置空間が設定された構成を有する。具体的には、光源12aの下方に配置された窓部15bと、導光プレート部13の上方に配置された窓部15fとの間の空間が、試料容器が設置される試料容器設置空間である。そして、試料容器は、窓部15fの上に載置可能である。
図1において、筐体15aが投光側筐体に対応し、窓部15bが投光側窓部に対応し、筐体15eが受光側筐体に対応し、窓部15fが受光側窓部に対応している。
(試料容器)
試料容器は、光透過特性を有する材料により構成された透明な容器である。本実施形態では、試料容器が、試料を収容する複数のウェルを有するマイクロプレート20である場合について説明する。
マイクロプレート20は、例えばアクリル、ポリエチレン、ポリスチレン、ガラス等からなる平板状の部材である。マイクロプレート20は、例えば図2に示すように長方形状の平板であり、表面に多数のウェル21が設けられている。ウェル21の形状は、例えば平底を有する円柱形状である。また、ウェル21の数は、6個、24個、96個、384個等であり、容量は数μリットル〜数mリットルである。
(投光部および受光部)
光源12aは、光を放出する投光部であり、投光用基板11aの一方の表面(本実施形態では、下部表面)に配置される。受光センサ12bは、光を受光する受光部であり、測定用基板11bの一方の表面(本実施形態では、上部表面)に配置される。光源12aは、例えば発光ダイオード(LED)である。受光センサ12bは、光電変換素子であり、例えばフォトダイオードである。光源12aは、例えばチップLED(表面実装型LED)とすることができる。この場合、1つの光源12aは、複数の発光部(発光点)を有するチップLEDを含む。なお、光源12aは、レーザダイオード(LD)であってもよく、OLEDによる面光源、多数のLED、LDに拡散板を介した面光源であってもよい。
吸光度計10は、試料容器がマイクロプレートである場合に対応可能となるように、光源12aおよび受光センサ12bを、少なくともそれぞれマイクロプレート20のウェル21と同じ数だけ備える。つまり、マイクロプレート20の1つのウェル21に対し、1つの光源12aおよび1つの受光センサ12bが対応して設けられている。マイクロプレート20のウェル21が複数個ある場合、投光用基板11aにはそれに対応する複数個の光源12aが設けられる。図2に示すように、例えば投光用基板11aには24個の光源12aが設けられ、測定用基板11bには24個の受光センサ12bが設けられる。
(投光用基板および測定用基板)
投光用基板11aは、光源12aが接続される光源用電源ラインを有する。複数の光源12aは、投光用基板11aに設けられた光源用電源ラインに接続され、光源用電源ラインから電力を得ている。投光用基板11aの光源用電源ラインには、投光用電源部16aから電力が供給される。
同様に、測定用基板11bは、受光センサ12bが接続されるセンサ用電源ラインを有する。複数の受光センサ12bは、測定用基板11bに設けられたセンサ用電源ラインに接続され、センサ用電源ラインから電力を得ている。測定用基板11bのセンサ用電源ラインには、測定用電源部16bから電力が供給される。
(導光プレート部)
導光プレート部13は、受光用導光路13aを備える。受光用導光路13aは、投光用基板11aに設けられた光源12aから放出され、マイクロプレート20のウェル21に入射し、後述するようにウェル21に収容された試料30等を通過して放出される光を受光センサ12bに導光する。
導光プレート部13は、試料容器がマイクロプレートである場合に対応可能となるように、受光用導光路13aを、マイクロプレート20のウェル21と同じ数だけ備える。つまり、マイクロプレート20の1つのウェル21に対し、少なくとも1つの受光用導光路13aが対応して設けられる。例えばマイクロプレート20のウェル21が24個ある場合、図3に示すように、導光プレート部13は、24個の受光用導光路13aを備える。
なお、マイクロプレート20は1つの部材により構成される場合に限られず、複数の部材に構成される場合を排除しない。例えば96個の受光用導光路を用意する場合、8個の受光用導光路が一列に並んだ棒状の導光体を12個並べて構成してもよい。
受光用導光路13aは、窓部15f上にマイクロプレート20が載置された場合に、受光用導光路13aの光入射端が、マイクロプレート20のウェル21の底面に対応する位置に配置されるように、導光プレート部13に設けられている。すなわち、図示を省略した位置決め手段により、マイクロプレート20は、各ウェル21の底面が、受光用導光路13aの光入射端に対向する位置に位置決めされる。また、受光用導光路13aは、当該受光用導光路13aの光出射端が、測定用基板11bに設けられた受光センサ12bに対応する位置に配置されるように、導光プレート部13に設けられている。
測定用基板11b上に導光プレート部13が配置され、導光プレート部13上に窓部15fを介してマイクロプレート20が配置され、マイクロプレート20上に窓部15bを介して投光用基板11aが配置された状態では、光源12a、受光用導光路13aの光入射端、受光用導光路13aの光出射端および受光センサ12bは、鉛直方向に一列に配置される。
なお、光源12a、受光用導光路13aの光入射端、受光用導光路13aの光出射端および受光センサ12bの配置は、厳密に鉛直方向に一列である必要はなく、光源12aから放出され、マイクロプレート20のウェル21に収容された試料30等を通過して放出される光が、受光センサ12bに到達可能な配置であればよい。
受光用導光路13aは、光源12aから放出され、マイクロプレート20のウェル21に収容された試料30等を通過する光に対して透明な樹脂(例えば、有色顔料不添加のシリコーン樹脂)により構成される。また、受光用導光路13aは、顔料含有樹脂からなる包囲部材13bにより包囲されている。包囲とは、導光路の伸びる方向を直進光の進行方向と考えた場合に、この進行方向に対して垂直な面において導光路の外周を包囲するという意味での包囲である。ここで、顔料含有樹脂は、光透過特性を有する樹脂(例えば、シリコーン樹脂)に、迷光を吸収する特性を有する顔料を含有したものである。上記顔料は、例えば、黒色顔料であるカーボンブラック等を採用することができる。
本実施形態では、受光用導光路13aを構成する透明な樹脂と、顔料含有樹脂を構成する光透過性を有する樹脂との材質を同じにする。これにより、両樹脂の界面での反射および散乱が抑制される。また、顔料含有樹脂に入射した迷光は、その顔料含有樹脂で吸収され、受光用導光路13aにほとんど戻らず、迷光の複雑な多重反射がほとんど発生しない。
特に本実施形態のように、光源から受光素子に至るまでの直進光の直進光路の途中において、窓部のように有限の厚みのある透明体が配置され、その窓部の内部反射による外乱光が生じることが必定である場合、本実施形態の受光用導光路がそれを遮断する効果を奏し得る。すなわち、筐体の気密性保持と受光のために透明な窓部を配置した場合には、測定したい試料の近傍の試料を透過した光や、それ以外の光による外乱光の影響が発生してしまうが、本実施形態の受光用導光路によりその影響を大きく低減できるから、このような窓部を設置できるともいえる。
図4に示すように、受光用導光路13aに侵入する外光等のノイズ光L11のうち、受光用導光路13aの光軸と同方向に進む成分は非常に少なく、大部分は、受光用導光路13aと顔料含有樹脂からなる包囲部材13bとの界面から顔料含有樹脂へと入射し、顔料により吸収される。このとき、上記界面での反射は、受光用導光路13aを構成する透明な樹脂と、包囲部材13bを構成する顔料含有樹脂との材質を同じとすることにより、発生しない。
なお、顔料に入射する外光やその散乱光は、当該顔料によりほぼ吸収されるが、わずかながら顔料表面で散乱される。しかしながら、その散乱光は、再度顔料含有樹脂からなる包囲部材13bへと入射する場合が多く、顔料含有樹脂の顔料により吸収されることになる。
したがって、図4に示すように、受光用導光路13aから取り出される光の大部分は、受光用導光路13aの光軸に沿った直進光L1となる。
ところで、受光用導光路13aの断面積や光路長の設定によっては、顔料表面によりわずかながら散乱される散乱光の一部が、受光用導光路13aの光出射端から放出される場合がある。そのため、受光用導光路13aの断面積や光路長を適宜設定し、その強度を測定に影響しない程度にまで減衰することが好ましい。
受光用導光路13aの光入射端の面積が大きくなると、受光用導光路13aへ入射する光量は大きくなる。よって、当該光入射端の面積が大きくなると、受光用導光路13aを進む直進光の強度も、受光用導光路13aの光入射端で散乱して光出射端へと散乱光として到達する外光の強度も大きくなる。
本発明者は、受光用導光路13aの光入射端の面積に対する直進光の強度依存性、および外光の強度依存性を調査した。その結果、受光用導光路13aの直径の増加に対する外光の強度の増加量は、測定光の強度の増加量よりも大きいことがわかった。
つまり、受光用導光路13aの光入射端の面積が狭いほど、S/N比が向上することがわかった。具体的には、光入射端から光出射端までの距離(L)に対する、受光用導光路13aの光入射端の面積(A)の平方根の比(√A/L)が、0.4以下であると、S/N比が十分に高い光測定が可能となることがわかった。
したがって、受光用導光路13aの断面積や光路長は、上記の条件を満たすように設定することが好ましい。これにより、散乱光の光測定への悪影響を適切に抑制することができる。
なお、本実施形態では、1つのウェル21に対して1本の受光用導光路13aが配置される場合について説明したが、1つのウェル21に対して複数の受光用導光路13aからなる導光路群が配置されるようにしてもよい。複数の受光用導光路13aを1つのウェルに対して複数設けることで、これら複数の受光用導光路13aを使用した場合と同じ測定光強度が得られる1本の受光用導光路13aを使用した場合と比較して、S/N比を向上させることができる。したがって、導光プレート部13の薄型化を図ることができる。
(投光用基板における光源の配置)
上述したように、マイクロプレート20の1つのウェル21には、1つの光源12aおよび1つの受光センサ12bが対応して配置される。すなわち、1つの光源12aから放出される光が、マイクロプレート20のウェル21が収容する試料30に照射され、試料30とウェル21とを通過して受光用導光路13aに入射し、当該受光用導光路13aから放出される光が1つの受光センサ12bによりセンシングされる。
この1つの光源12aに隣接する他の光源12aから放出される光の一部が、試料30およびウェル21を通過して受光用導光路13aに外光として入射した場合であっても、その光の殆どは、図4に示すように、受光用導光路13aと顔料含有樹脂からなる包囲部材13bとの界面から顔料含有樹脂へと入射し、顔料により吸収される。
しかしながら、投光用基板11aにおける光源12aの配置位置によっては、上記の他の光源12aから放出される光の一部が受光用導光路13aに外光として入射し、受光用導光路13aと包囲部材13bとの界面に入射することなく、受光用導光路13aの光出射端から外部に放出される可能性がある。この場合、光測定精度が低くなってしまう。
そこで、本実施形態では、1つのウェル21に対応する受光用導光路13aを通過して受光センサ12bに到達する光は、1つの光源12aから放出された光となるように、各光源12aの配置、受光用導光路13aの形状および配置を規定する。これにより、隣接する他の光源12aからの光が、受光用導光路13aを包囲する顔料含有樹脂によって吸収されずに外光として直接受光センサ12bに到達することを防止することができる。そのため、例えば、384ウェルのマイクロプレートのようにウェル自体が小型であり、各ウェルに対応させて複数の光源12aを近接させて配置する必要がある場合であっても、隣接する他の光源12aからの光が測定結果に悪影響を及ぼすことを防止し、測定誤差を適切に低減することができる。
(通信部)
吸光度計10は、外部装置との間でデータのやり取りを行う通信部15jを備えていてもよい。通信部15jは、例えば無線通信により外部装置との間で通信を行うことができる。なお、通信部15jは、有線通信により外部装置との間で通信を行ってもよい。ただし、この場合、通信ケーブルには、防水ワイヤ等を使用することが好ましい。
通信部15jは、受光センサ12bにより測定された光強度情報を外部装置に送信することができる。この場合、外部装置は、通信部15jから受信した光強度情報をもとに、ランベルト・ベールの法則に基づいて試料30の光学特性(吸光度)を測定する。ここで、外部装置は、吸光度計10が設置される恒温培養器であってもよいし、当該恒温培養器とは異なる装置であってもよい。
なお、吸光度計10が、受光センサ12bにより測定された光強度情報をもとに試料30の吸光度を算出する算出部を備える場合、通信部15jは、算出部により算出された吸光度情報を外部装置に送信してもよい。
(恒温培養器)
以下、吸光度計10が設置される加湿機構付き恒温培養器について説明する。
図5は、加湿機構付き恒温培養器100の概略構成を示す図である。
恒温培養器100は、本体110と、扉120と、を備える。図6に示すように、本体110は、その内部に収容空間111を備える。本体110は、前面に開口部を有する箱型の収容体である。扉120は、例えば片開き式のドアであり、本体110に対して開閉可能に取り付けられている。本体110の収容空間111は、扉120により本体110の開口部が塞がれることで、外部に対する密封性と断熱性とが保持される。
図6に示すように、本体110の収容空間111内は、複数の棚板112が上下方向に離間して水平に配置されている。そして、その棚板112の上に、上述した吸光度計10が複数配置されている。各吸光度計10の試料容器設置空間には、それぞれマイクロプレート20を設置可能である。
なお、収容空間111内に設置される吸光度計10の数は、図6に示す数に限定されるものではない。
また、図5に示すように、扉120は、本体110の収容空間111内が見えるように、透光性を有する観察窓121を備える。なお、観察窓121は、収容空間111の断熱性を確保できる材質または構成であることが好ましい。
本体110の下面の例えば四隅には、キャスタ131が設けられている。このキャスタ131により、恒温培養器100は、所望の位置に移動可能である。
また、本体110の例えば前面上部には、表示部132が設けられている。この表示部132は、例えば、収容空間111内の温度や湿度、ガス濃度、培養細胞の状態といった各種情報を表示することができる。表示部132は、液晶モニタとすることができる。なお、表示部132は、タッチパネルにより構成されていてもよい。
さらに、本体110には、制御部140が内蔵されている。制御部140は、収容空間111内が、細胞培養に好適な温度(例えば、37℃)や湿度(例えば、90%以上)に維持されるように、また、収容空間111内が、所定の二酸化炭素濃度(例えば、5%)に維持されるように、収容空間111内の状態を制御する。
また、制御部140は、収容空間111内に配置された吸光度計10への給電制御や、吸光度計10により測定されたデータの収集、分析等を行ってもよい。さらに、制御部140は、吸光度計10や外部装置との間でデータのやり取りを行う通信機能を有していてもよい。なお、通信方式は、無線であってもよいし、有線であってもよい。
医療や創薬の分野において、培養細胞の状態管理は重要視されている。例えば、再生医療においては、iPS細胞などの幹細胞を目的の細胞へと分化誘導する際(あるいは未分化を維持する際)、培養容器中の細胞全体(群)の状態を把握する必要がある。また、創薬やバイオ分野においては、高精度かつ効率的なスクリーニングのために培養細胞群の条件統一が求められる。
従来、これらの細胞品質管理には、顕微鏡を用いた形態評価や、分光光度計による吸光度測定、濁度の測定、細胞培養技術者による培地の色変化をもとにした判断などが行われてきたが、細胞の状態を把握する度に恒温培養器から細胞サンプルを移動させる操作が必要となり、不純物混入の要因となっていた。また、それら作業を技術者の経験に依存すること、人為的ミスによる細胞の汚染、品質の不均質性など様々な課題があった。
これに対して、本実施形態における吸光度計10は、加湿機構付き恒温培養器100の槽内である収容空間111に設置されて使用される。したがって、従来のように細胞の状態を把握する度に恒温培養器から細胞サンプルを移動させる操作が不要となり、上記のような不純物混入等の問題を回避することができる。
本実施形態における吸光度計10は、上述したように、試料を収容する試料容器の一方の側に配置され、試料容器に対応した投光部としての光源12aと、試料容器を挟んで投光部とは反対側に配置され、試料容器に対応した受光部としての受光センサ12bと、を備える。また、吸光度計10は、受光部と試料容器との間に配置された導光部としての導光プレート部13を備える。導光部は、投光部から放出され、試料容器に収容された試料を通過した光を、受光部へ導光する受光用導光路13aと、受光用導光路13aを、光を吸収する特性を有する顔料を含有する顔料含有樹脂により包囲する包囲部材13bと、を有する。
さらに、吸光度計10は、受光部および導光部を収容し、恒温培養器100の槽内の雰囲気に対して気密に封止された受光側筐体としての筐体15eを備える。受光側筐体は、収容された導光部の受光部とは反対側に、上記光に対して透明な材料からなる窓部15fを有し、吸湿性を有さない材料により構成されている。
このように、受光用導光路13aを、外光や散乱光を吸収可能な顔料含有樹脂により包囲した導光プレート部13を用いるので、小型で効率良く外光や散乱光等が迷光(ノイズ光)となって受光センサ12bに入射されることを抑制することができる。そのため、当該迷光による測定誤差を低減することができ、高精度な測定が可能となる。
また、受光センサ12bおよび導光プレート部13が防水されているので、導光プレート部13が吸湿性を有するシリコーン樹脂等により構成されている場合であっても、導光プレート部13が水分を吸収することを防止することができる。その結果、シリコーン樹脂が水分を吸収することに起因する受光用導光路の光路長変化や屈折率変化を防止することができ、光測定への悪影響を防止することができる。
また、吸光度計10は、投光部を収容し、恒温培養器100の槽内の雰囲気に対して気密に封止された投光側筐体としての筐体15aを備えていてもよい。このように、投光部を防水することで、多湿の環境下において発生し得る投光部の不具合を防止することができる。
また、吸光度計10は、受光センサ12bの上方に導光プレート部13が配置され、導光プレート部13の上方に配置された窓部15f上に試料容器を載置可能な構成を有する。このように、試料容器を窓部15fの上に載置して光測定を行うことができるので、試料容器の上方に導光プレート部13を配置する場合と比較して、試料容器の光出射面と受光用導光路13aの光入射端との距離を短くすることができる。したがって、その分、受光用導光路13aへの外光の侵入を抑制することができる。
また、吸光度計10は、試料容器としてマイクロプレート20を用い、光測定を行うことができる。ここで、吸光度計10は、マイクロプレート20の各ウェル21全てに対応して、当該ウェル21に収容される試料30に光を照射するための光源12aと、当該試料30から放出される光を計測する受光センサ12bを備えることができる。したがって、1回の測定でマイクロプレート20の各ウェル21に収容される試料30の全ての光測定をほぼ同時に行うことが可能であり、測定時間を短縮することができる。
マイクロプレートの各ウェルに収容された試料に対して光学的測定を行うマイクロプレートリーダー内で細胞を培養する、もしくは恒温培養器内にマイクロプレートリーダーを設置するという着想はあったが、装置が専用設計となり大型化してしまう、従来から設置されている恒温培養器を活用できず不経済であるといった問題があった。本実施形態における吸光度計10は、小型で、加湿機構付き恒温培養器の内部での使用が可能であり、マイクロプレートのウェルに収容された試料に対して適切に光測定を行うことができる。したがって、従来から設置されている恒温培養器を活用して、マイクロプレートを用いた細胞培養と、恒温培養器内での光学的測定とを行うことができる。
また、導光プレート部13の受光用導光路13aを、光透過特性を有するシリコーン樹脂により構成し、受光用導光路13aを包囲する顔料含有樹脂を構成する光透過特性を有する樹脂と同じ材質とすることができる。これにより、両樹脂の界面での反射や散乱を適切に抑制することができる。つまり、顔料含有樹脂に入射した迷光は当該顔料含有樹脂により吸収され導光路に殆ど戻らず、迷光の複雑な多重反射がほとんど発生しない。また、受光用導光路13aの断面積や光路長を適宜設定することにより、外光の影響を著しく抑制することもできる。
すなわち、装置内部に外光が進入したとしても、導光プレート部13における受光用導光路13aにおいて、外光の影響は著しく減衰される。よって、吸光度計内部の光学系に対して厳密にノイズ光対策を行う必要がなく、また、そのノイズ光対策のために装置自体が大がかりになることもない。
以上のようなシリコーン樹脂を用いたモノリシックな光学系の技術を、SOT(Silicone Optical Technologies)と呼称する。本実施形態では、SOT構造を吸光度計の光学系に採用することにより、外光(ノイズ光)の影響をほぼ無視することが可能となり、装置の小型化と高精度な光測定とが実現された吸光度計とすることができる。
また、本実施形態の吸光度計10において、試料容器の下面(マイクロプレート20のウェル21の底面)と導光プレート13の上面(受光用導光路13aの光入射端)との間には窓部15fが介在している。そのため、窓部15fの厚み分、受光用導光路13aには、試料30を通過してウェル21から放出される光以外の外光が侵入しやすい。しかしながら、本実施形態では、SOT構造の導光プレート部13を採用しているため、窓部15fが介在されていても外光の影響を無視することができる。さらに、図1に示すように、窓部15fの下面と導光プレート13の上面とが離間しており、所定の隙間が形成されていても、外光の影響を無視することができる。
したがって、シリコーン樹脂により構成された導光プレート部13を防水するための防水機構として、導光プレート部13を収容する容器部15gと、容器部15gの開口部を気密に封止する窓部15fとを備える筐体15eを採用することができ、簡易な構成で適切に導光プレート部13を防水することができる。
以上のように、本実施形態における吸光度計10は、多湿の環境にあっても当該環境の影響を受けずに適切に吸光度を測定することができる。
(変形例)
上記実施形態においては、吸光度計10が、複数の光源12aと複数の受光センサ12bとを備えるマルチチャンネル吸光度計である場合について説明したが、1チャンネル吸光度計であってもよい。
また、上記実施形態の吸光度計10においては、マイクロプレート20の各ウェル21に収容された試料に対して光測定を行う場合について説明したが、試料容器はマイクロプレート20に限定されない。試料容器は、例えば図7に示すような透明な細胞培養容器20Aであってもよい。この場合、1つの吸光度計10の試料容器設置空間には、1つの細胞培養容器20Aする構成であってもよいし、複数の細胞培養容器20Aを設置する構成であってもよい。さらに、試料容器は、特に図示しないが、例えば蓋付きのシャーレ等であってもよい。
また、上記実施形態においては、マイクロプレート20が載置される窓部15fは、平板状の透明部材である場合について説明した。しかしながら、窓部15fは、その下面の受光用導光部13aの光入射端に対向する位置に、試料30を通過しウェル21から放出される光を受光用導光部13aの光入射端に集光するためのレンズを備えていてもよい。これにより、試料30を通過した光を、適切に受光センサ12bに受光させることができる。
また、上記実施形態においては、吸光度計10は、マイクロプレート20のウェル21の上方から光を照射し、ウェル21を通過した光をウェル21の底面側で受光する構造である場合について説明した。しかしながら、吸光度計10は、マイクロプレート20のウェル21の下方から光を照射し、ウェル21を通過した光をウェル21の上方で受光する構造であってもよい。
また、上記実施形態において、受光用導光路13aを透明な樹脂により構成する場合について説明したが、受光用導光路13aは空洞であってもよい。その場合、受光用導光路を透明な樹脂により構成した場合のような、受光用導光路とそれを包囲する顔料含有樹脂からなる包囲部材13bとの界面における迷光反射の抑制効果は得られない。しかしながら、顔料含有樹脂に入射した迷光は当該顔料含有樹脂によって吸収されるので、迷光の複雑な多重反射はある程度抑制される。
さらに、上記実施形態においては、投光部(光源)と受光部(受光センサ)とを1組ずつ個別に駆動可能な構成であってもよい。この場合、マイクロプレートのウェル数および位置に応じて、必要な数および位置の投光部と受光部とを選択的に駆動することもできる。これにより、ウェル数の異なるマイクロプレートに対応したnチャンネル吸光度計とすることができる。
また、上記実施形態においては、投光部(光源)数、受光部(受光センサ)数とウェル数とは必ずしも一致する必要はなく、投光部数および受光部数よりも少ないウェル数のマイクロプレートを配置することもできる。
また、上記実施形態においては、必ずしもマイクロプレートを水平配置して、その鉛直方向に投光部と受光部とを配置することに限られるものではなく、例えばマイクロプレートを垂直配置したり、マイクロプレートの斜め方向に投光部と受光部とを配置したりするなど、ウェルに収容されている試料が光測定できる範囲内で適宜変形可能である。
10…吸光度計、11a…投光用基板、11b…測定用基板、12a…光源、12b…受光センサ、13…導光プレート部、13a…受光用導光路、13b…包囲部材、15a…投光用筐体、15b…窓部、15c…容器部、15d…封止部材、15e…受光用筐体、15f…窓部、15g…容器部、15h…封止部材、15i…支持部材、15j…通信部、20…マイクロプレート、21…ウェル、100…恒温培養器、110…本体、111…収容空間、120…扉

Claims (8)

  1. 加湿機構付き恒温培養器の槽内で使用される吸光度計であって、
    試料を収容する試料容器の一方の側に配置され、前記試料容器に対応した投光部と、
    前記試料容器を挟んで前記投光部とは反対側に配置され、前記試料容器に対応した受光部と、
    前記受光部と前記試料容器との間に配置され、前記投光部から放出され、前記試料容器に収容された試料を通過した光を、前記受光部へ導光する受光用導光路と、前記受光用導光路を、光を吸収する特性を有する顔料を含有する顔料含有樹脂により包囲する包囲部材と、を有する導光部と、
    前記受光部および前記導光部を収容し、前記槽内の雰囲気に対して気密に封止された受光側筐体と、を備え、
    前記受光側筐体は、収容された前記導光部の前記受光部とは反対側に、前記光に対して透明な材料からなる受光側窓部を有し、吸湿性を有さない材料により構成されており、
    前記投光部と前記受光側窓部との間に、前記試料容器を設置する試料容器設置空間を有することを特徴とする吸光度計。
  2. 前記受光部の上方に前記導光部が配置され、
    前記導光部の上方に前記試料容器設置空間が設定されており、
    前記試料容器は、前記導光部の上方に配置された前記受光側窓部の上に載置可能であることを特徴とする請求項1に記載の吸光度計。
  3. 前記試料容器設置空間は、前記試料容器としてマイクロプレートを設置可能な空間であることを特徴とする請求項1または2に記載の吸光度計。
  4. 少なくとも前記マイクロプレートのウェルの数の前記投光部と、
    少なくとも前記マイクロプレートのウェルの数の前記受光部と、を備えることを特徴とする請求項3に記載の吸光度計。
  5. 前記受光用導光路は、前記1つのウェルに対して複数設けられていることを特徴とする請求項3または4に記載の吸光度計。
  6. 前記受光用導光路は、光透過特性を有するシリコーン樹脂により構成されていることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の吸光度計。
  7. 前記受光用導光路は、前記顔料含有樹脂を構成する光透過特性を有する樹脂により構成されていることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の吸光度計。
  8. 前記投光部を収容し、前記槽内の雰囲気に対して気密に封止された投光側筐体をさらに備え、
    前記投光側筐体は、収容された前記投光部の前記受光部と対向する側に、前記光に対して透明な材料からなる投光側窓部を有し、吸湿性を有さない材料により構成されていることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の吸光度計。
JP2019108524A 2019-06-11 2019-06-11 吸光度計 Abandoned JP2020201140A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019108524A JP2020201140A (ja) 2019-06-11 2019-06-11 吸光度計

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019108524A JP2020201140A (ja) 2019-06-11 2019-06-11 吸光度計

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2020201140A true JP2020201140A (ja) 2020-12-17

Family

ID=73743917

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019108524A Abandoned JP2020201140A (ja) 2019-06-11 2019-06-11 吸光度計

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2020201140A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7479590B2 (ja) 2022-01-21 2024-05-09 国立大学法人 熊本大学 導光ユニット、吸光度測定装置、およびインキュベータ

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7479590B2 (ja) 2022-01-21 2024-05-09 国立大学法人 熊本大学 導光ユニット、吸光度測定装置、およびインキュベータ

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6664113B2 (en) Fluorescence detection method capable of making measurement under external light
JP6807071B2 (ja) マイクロプレートリーダー
CN106568715B (zh) 一种在线式全光谱水质分析仪
CN107466362B (zh) 减少凝结的基于冷却型光电倍增管的光检测器及相关设备和方法
US20210155890A1 (en) Incubator device, cell culture environment control system, and cell culture environment control method
RU2442973C2 (ru) Иммунотурбидиметрический планшетный анализатор
JP6683980B1 (ja) マイクロプレートリーダー
JPH1090187A (ja) 化学ルミネセンス光を収集し伝送する収集伝送装置及び収集伝送方法
CN109374552A (zh) 一种基于分段光路的水体吸收系数测量装置
JP2020201140A (ja) 吸光度計
JP2020532993A (ja) 光学的細胞培養監視及び検体測定システム
JP6630947B2 (ja) マイクロプレートリーダー
EP1695050B1 (en) Arrangement for continuous determination of a substance
US20200278289A1 (en) Chemical sensor and method of forming the same
US6630108B1 (en) Optical measuring head, in particular for automatic chemical or biological reaction analyzer
JP2021052657A (ja) 細胞培養状態測定装置
CN210690395U (zh) 光学测定装置
CN216350316U (zh) 可快速测量多个样品的微量分光光度计
GB2494693A (en) Validating the determination of the optical path length of a sample
JP2009103480A (ja) マイクロプレートリーダー
CN111307769A (zh) 一种基于指示剂型荧光染料的酶反应检测装置
JP2000249650A (ja) マイクロプレートリーダ
WO2023053630A1 (ja) 劣化促進試験装置
NL1019782C2 (nl) Optische leesinrichting.
WO2021054325A1 (ja) 光測定装置およびマイクロプレートリーダー

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220325

A762 Written abandonment of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A762

Effective date: 20221222

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20221228