JP6999212B1 - 欠陥検査方法、及び欠陥検査装置 - Google Patents

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Abstract

ドリフト層の基底面転位だけではなく、TEDに変換されたバッファ層の基底面転位もPL検査によって容易に検出することができる欠陥検査方法を提供する。炭化珪素基板のドリフト層及びバッファ層に存在するBPDを検出する欠陥検査方法であって、炭化珪素基板の全体に、第一紫外光を照射する第一照射工程(S1)と、第一紫外光により励起された炭化珪素基板のPL光を、波長が380nm帯の光を選択的に透過するフィルタに透過させて撮影する第一撮影工程(S2)と、第一撮影工程(S2)で撮影された第一PL発光画像において、暗影が生じた候補領域を検出する第一検出工程(S3)と、炭化珪素基板の候補領域に、BPDからSSFを拡張させる第二紫外光を、第一励起光よりも高強度で照射する第二照射工程(S4)と、炭化珪素基板に、第三紫外光を第二紫外光よりも低強度で照射する第三照射工程(S6)と、第三紫外光により励起された炭化珪素基板のPL光を、波長が420nm帯の光を選択的に透過するフィルタに透過させて撮影する第二撮影工程(S7)と、第二撮影工程で撮影された第二PL発光画像において、SSFの欠陥像が生じた候補領域を、BPDが存在する領域として検出する第二検出工程(S9)とを包含する。

Description

本発明は、炭化珪素基板のバッファ層に存在する基底面転位を検出する欠陥検査方法、及び欠陥検査装置に関する。
炭化珪素は、ワイドギャップ半導体であり、パワーデバイス分野において近年注目されている材料である。通常、パワーデバイスに用いる炭化珪素基板は、基板層上にドリフト層を結晶成長させるエピタキシャル成長法により製造されるが、炭素原子と珪素原子との原子半径の差が大きいため、同じワイドギャップ半導体である窒化ガリウムと比較して、ドリフト層に結晶欠陥を生じやすい。結晶欠陥は、デバイス特性に影響を及ぼす順方向通電劣化の原因となるため、パワーデバイスの製造において問題となる。
パワーデバイスにおける順方向通電劣化の発生は、ドリフト層中の基底面転位(以下、「BPD」と称する。)においてキャリアが捕捉され、捕捉されたキャリアの再結合エネルギーによりショックレー型積層欠陥(以下、「SSF」と称する。)が拡張することが原因であると考えられる。そこで、エピタキシャル成長法による成膜工程においてドリフト層におけるBPDの形成を抑制する技術が開発されている。例えば、オフ角を4°に設定することで、基板層のBPDからエピタキシャル成長法により成膜されたドリフト層に継承される結晶欠陥の95%以上を、貫通刃状転位(以下、「TED」と称する。)に構造変換させることができる。
また、ドリフト層の結晶欠陥を検出する手法として、フォトルミネッセンス(以下、「PL」と称する。)を利用した検査方法が開発されている。例えば、炭化珪素基板に照明ビームを投射して反射光を検出した反射画像と、PL光を検出したフォトルミネッセンス画像とを形成することにより結晶欠陥を検出する検査方法がある(例えば、特許文献1を参照)。特許文献1の検査方法では、フォトルミネッセンス画像にライン状の欠陥像が検出され、反射画像に欠陥像が検出されない場合に、検出された欠陥をBPDに分類できるとされている。
特開2015-119056号公報
パワーデバイスに用いる炭化珪素基板では、ドリフト層におけるSSFの拡張を抑えるために、基板層とドリフト層との界面にキャリア寿命の短いバッファ層を挿入して、通電時にドリフト層へ注入されるキャリア密度を減少させている。
しかしながら、車載用途のパワーデバイスでは、特殊な状況、例えば脱輪時等に定格電流を超えた大電流が通電することがあり、このような場合、バッファ層/ドリフト層の界面においてTEDに変換されているバッファ層のBPDからもSSFが拡張することがある。また、電流密度が小さくとも、長期にわたる使用ではバッファ層のBPDからSSFが拡張することが考えられる。そのため、車載用途でのパワーデバイスのさらなる安定性向上のためには、炭化珪素基板の検査において、ドリフト層に継承されたBPDだけではなく、TEDに変換されたバッファ層のBPDも検出することが望まれる。
しかしながら、キャリア寿命の短いバッファ層では、炭化珪素基板に励起光を照射してもBPDにおいてPL光が発光しない。そのため、特許文献1の検査方法では、ドリフト層のBPDは検出できても、TEDに変換されたバッファ層のBPDは検出することができなかった。
このように従来のPL検査技術は、TEDに変換されたバッファ層のBPDの検出に十分に対応できておらず、新たな手法の開発が求められている。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、ドリフト層の基底面転位だけではなく、TEDに変換されたバッファ層の基底面転位もPL検査によって容易に検出することができる欠陥検査方法、及び欠陥検査装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するための本発明に係る欠陥検査方法の特徴構成は、
炭化珪素基板のドリフト層及びバッファ層に存在する基底面転位(BPD)を検出する欠陥検査方法であって、
前記炭化珪素基板の全体に、第一紫外光を照射する第一照射工程と、
前記第一紫外光により励起された前記炭化珪素基板のPL光を、波長が380nm帯の光を選択的に透過するフィルタに透過させて撮影する第一撮影工程と、
前記第一撮影工程で撮影された第一PL発光画像において、線状の暗影が生じた候補領域を検出する第一検出工程と、
前記炭化珪素基板の前記候補領域に、基底面転位(BPD)からショックレー型積層欠陥(SSF)を拡張させる第二紫外光を、前記第一励起光よりも高強度で照射する第二照射工程と、
前記炭化珪素基板に、第三紫外光を前記第二紫外光よりも低強度で照射する第三照射工程と、
前記第三紫外光により励起された前記炭化珪素基板のPL光を、波長が420nm帯の光を選択的に透過するフィルタに透過させて撮影する第二撮影工程と、
前記第二撮影工程で撮影された第二PL発光画像において、ショックレー型積層欠陥(SSF)の欠陥像が生じた前記候補領域を、基底面転位(BPD)が存在する領域として検出する第二検出工程と
を包含することにある。
本構成の欠陥検査方法によれば、炭化珪素基板の全体に、第一紫外光を照射する第一照射工程と、第一紫外光により励起された炭化珪素基板のPL光を、波長が380nm帯の光を選択的に透過するフィルタに透過させて撮影する第一撮影工程と、第一撮影工程で撮影された第一PL発光画像において、線状の暗影が生じた候補領域を検出する第一検出工程と、炭化珪素基板の候補領域に、基底面転位(BPD)からショックレー型積層欠陥(SSF)を拡張させる第二紫外光を、第一励起光よりも高強度で照射する第二照射工程と、炭化珪素基板に、第三紫外光を第二紫外光よりも低強度で照射する第三照射工程と、第三紫外光により励起された炭化珪素基板のPL光を、波長が420nm帯の光を選択的に透過するフィルタに透過させて撮影する第二撮影工程と、第二撮影工程で撮影された第二PL発光画像において、ショックレー型積層欠陥(SSF)の欠陥像が生じた候補領域を、基底面転位(BPD)が存在する領域として検出する第二検出工程とを包含するため、ドリフト層に基底面転位が存在することで炭化珪素単結晶(4H-SiC)が発光する波長380nmのPL光の強度が小さくなっている領域だけではなく、ドリフト層との界面でTEDに変換されている基底面転位がバッファ層に存在するために波長380nmのPL光の強度が小さくなっている領域も候補領域として、ドリフト層及びバッファ層の何れのBPDにも確実に高強度の第二紫外光を照射することができる。ドリフト層及びバッファ層の何れにBPDが存在する候補領域でも、第二紫外光の照射により生じたキャリアがBPDに捕捉されてSSFが拡張し、第二PL発光画像にSSFの欠陥像が生じる。その結果、ドリフト層のBPDだけではなく、TEDに変換されたバッファ層のBPDもPL検査によって検出することができる。
第一PL発光画像にはTED等のBPD以外の欠陥によっても暗影が生じるが、BPD以外の欠陥によって暗影が生じた候補領域では、第二紫外光を照射してもSSFが拡張せず、第二PL発光画像にSSFの欠陥像が生じることがない。また、炭化珪素単結晶のPL光の波長が炭化珪素単結晶の励起波長と近いため、第一PL発光画像にはノイズが生じやすくなるが、このようなノイズによって第一PL発光画像に暗影が生じた候補領域でも、第二紫外光の照射によってSSFが拡張することはない。そのため、本構成の欠陥検査方法では、BPD以外の欠陥やノイズ等を除外して、ドリフト層のBPD、及びTEDに変換されたバッファ層のBPDを容易に検出することができる。
本発明に係る欠陥検査方法において、
前記第二照射工程において、前記第二紫外光を5W/cm以上の強度で照射することが好ましい。
本構成の欠陥検査方法によれば、第二照射工程において第二紫外光を5W/cm以上の強度で照射するため、バッファ層に十分なキャリアを発生させ、バッファ層中のBPDからSSFを適切に拡張させることができる。
本発明に係る欠陥検査方法において、
前記第二PL発光画像を撮影した後の前記炭化珪素基板を、第二照射工程における前記第二紫外光の照射時の前記炭化珪素基板の温度よりも高温となるように加熱し、前記ショックレー型積層欠陥(SSF)を収縮させる収縮工程をさらに包含することが好ましい。
本構成の欠陥検査方法によれば、第二PL発光画像を撮影した後の炭化珪素基板を、第二照射工程における第二紫外光の照射時の炭化珪素基板の温度よりも高温となるように加熱し、ショックレー型積層欠陥(SSF)を収縮させる収縮工程をさらに包含するため、検査後の炭化珪素基板において、BPDから拡張したSSFを収縮させることができる。その結果、検査後の炭化珪素基板のより広い領域を、パワーデバイスの製造に用いることができる。
本発明に係る欠陥検査方法において、
前記収縮工程において、加熱された状態の前記炭化珪素基板に、前記第二照射工程における前記第二紫外光の照射強度より低強度で第四紫外光を照射することが好ましい。
本構成の欠陥検査方法によれば、収縮工程において、加熱された状態の炭化珪素基板に、第二照射工程における第二紫外光の照射強度より低強度で第四紫外光を照射することにより、検査後の炭化珪素基板において、BPDから拡張したSSFを短時間で収縮させることができる。
本発明に係る欠陥検査方法において、
前記第三紫外光により励起された前記炭化珪素基板のPL光を、波長が700nm以上の光を透過するフィルタに透過させて撮影する追加撮影工程と、
前記追加撮影工程で撮影された第三PL発光画像において、基底面転位(BPD)の欠陥像が生じたドリフト層基底面転位領域を検出する追加検出工程と、
前記第二検出工程において検出した領域から、前記ドリフト層基底面転位領域を除外したものを、バッファ層に存在する基底面転位(BPD)がドリフト層において貫通刃状転位(TED)に変換されている領域として検出する第三検出工程とをさらに包含することが好ましい。
本構成の欠陥検査方法によれば、第三紫外光により励起された炭化珪素基板のPL光を、波長が700nm以上の光を透過するフィルタに透過させて撮影する追加撮影工程と、追加撮影工程で撮影された第三PL発光画像において、基底面転位(BPD)の欠陥像が生じたドリフト層基底面転位領域を検出する追加検出工程と、第二検出工程において検出した領域から、ドリフト層基底面転位領域を除外したものを、バッファ層に存在する基底面転位(BPD)がドリフト層において貫通刃状転位(TED)に変換されている領域として検出する第三検出工程とをさらに包含することにより、バッファ層まで継承されたBPDを除外して、バッファ層とドリフト層との界面においてTEDに変換されているBPDを特異的に検出することができる。
上記課題を解決するための本発明に係る欠陥検査装置の特徴構成は、
炭化珪素基板のドリフト層及びバッファ層に存在する基底面転位(BPD)を検出する欠陥検査装置であって、
強度を変化させて紫外光を照射できる照射手段と、
前記炭化珪素基板のPL発光画像を撮影する撮影手段と、
前記照射手段、及び前記撮影手段を制御する制御手段と、
前記炭化珪素基板の結晶欠陥を検出する検出手段と、
を備え、
前記制御手段は、
前記炭化珪素基板の全体に第一紫外光を前記照射手段に照射させ、前記第一紫外光により励起された前記炭化珪素基板のPL光を、波長が380nm帯の光を選択的に透過するフィルタに透過させて第一PL発光画像を前記撮影手段に撮影させ、前記第一PL発光画像において線状の暗影が生じた前記炭化珪素基板の候補領域に、前記第一紫外光よりも高強度で第二紫外光を前記照射手段に照射させて、基底面転位(BPD)からショックレー型積層欠陥(SSF)を拡張させた後に、前記炭化珪素基板に、前記第二紫外光よりも低強度で第三紫外光を前記照射手段に照射させ、前記第三紫外光により励起された前記炭化珪素基板のPL光を、波長が420nm帯の光を選択的に透過するフィルタに透過させて第二PL発光画像を前記撮影手段に撮影させ、
前記検出手段は、前記第二PL発光画像においてショックレー型積層欠陥(SSF)の欠陥像が生じた前記候補領域を、基底面転位(BPD)が存在する領域として検出することにある。
本構成の欠陥検査装置によれば、炭化珪素基板の全体に第一紫外光を照射手段に照射させ、第一紫外光により励起された炭化珪素基板のPL光を、波長が380nm帯の光を選択的に透過するフィルタに透過させて第一PL発光画像を撮影手段に撮影させ、第一PL発光画像において線状の暗影が生じた炭化珪素基板の候補領域に、第一紫外光よりも高強度で第二紫外光を照射手段に照射させて、基底面転位(BPD)からショックレー型積層欠陥(SSF)を拡張させた後に、炭化珪素基板に、第二紫外光よりも低強度で第三紫外光を照射手段に照射させ、第三紫外光により励起された炭化珪素基板のPL光を、波長が420nm帯の光を選択的に透過するフィルタに透過させて第二PL発光画像を撮影手段に撮影させるため、ドリフト層に基底面転位が存在することで炭化珪素単結晶(4H-SiC)が発光する波長380nmのPL光の強度が小さくなっている領域だけではなく、ドリフト層との界面でTEDに変換されている基底面転位がバッファ層に存在するために波長380nmのPL光の強度が小さくなっている領域も候補領域として、ドリフト層及びバッファ層の何れのBPDにも確実に高強度の第二紫外光を照射することができる。ドリフト層及びバッファ層の何れにBPDが存在する候補領域でも、第二紫外光の照射により生じたキャリアがBPDに捕捉され、BPDからSSFが拡張し、第二PL発光画像にSSFの欠陥像が生じる。その結果、ドリフト層のBPDだけではなく、TEDに変換されたバッファ層のBPDもPL検査によって検出することができる。
また、TED等のBPD以外の欠陥によって第一PL発光画像に暗影が生じた候補領域では、第二紫外光を照射してもSSFが拡張せず、第二PL発光画像にSSFの欠陥像が生じることがない。また、炭化珪素単結晶のPL光の波長が炭化珪素単結晶の励起波長と近いため、第一PL発光画像にはノイズが生じやすくなるが、このようなノイズによって第一PL発光画像に暗影が生じた候補領域でも、第二紫外光の照射によってSSFが拡張することはない。そのため、本構成の欠陥検査装置では、BPD以外の欠陥やノイズ等を除外して、ドリフト層のBPD、及びTEDに変換されたバッファ層のBPDを容易に検出することができる。
図1は、炭化珪素基板を模式的に示す断面図である。 図2は、ドリフト層に存在するBPDからのSSFの拡張を模式的に示す斜視図である。 図3は、バッファ層に存在する潜在BPDからのSSFの拡張を模式的に示す斜視図である。 図4は、波長700nm以上の光を透過するフィルタを介して炭化珪素基板を撮影したPL発光画像である。 図5は、波長380nm帯の光を選択的に透過するフィルタを介して炭化珪素基板を撮影したPL発光画像である。 図6は、高強度の紫外光の照射後に波長420nm帯の光を選択的に透過するフィルタを介して炭化珪素基板を撮影したPL発光画像である。 図7は、本発明の欠陥検査装置の概略構成図である。 図8は、本発明の欠陥検査方法の手順を示すフローチャートである。 図9は、第一PL発光画像の一例である。 図10は、第二PL発光画像の一例である。 図11は、図10に示す第二PL発光画像の領域yを適正露出で撮影した画像である。 図12は、第三PL発光画像の一例である。
以下、本発明の欠陥検査方法、及び欠陥検査装置に関する実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、各図に示される炭化珪素基板の層構造の厚み関係は、説明の容易化のため適宜誇張又は簡略化しており、実際の各層の厚みの大小関係を厳密に反映したものではない。また、本発明は、以下に説明する構成に限定されることを意図しない。
〔炭化珪素基板〕
本発明の欠陥検査方法、及び欠陥検査装置を説明する前に、パワーデバイスの製造に用いる炭化珪素基板について説明する。図1は、炭化珪素基板100を模式的に示す断面図である。
炭化珪素基板100は、基板層101、バッファ層102、及びドリフト層103が積層された構造を有する。基板層101は、エピタキシャル成長法による薄膜製造のための下地となる炭化珪素単結晶(4H-SiC)の基板である。バッファ層102、及びドリフト層103は、エピタキシャル成長法により基板層101上に堆積された炭化珪素単結晶(4H-SiC)からなる薄膜である。バッファ層102は、窒素、バナジウム等の不純物が高濃度にドープされており、パワーデバイスにおいてドリフト層103への小数キャリアの到達を抑制するよう機能する。ドリフト層103は、不純物がバッファ層102よりも低濃度にドープされており、SiC-MOSFETのドリフト層として機能する。
炭化珪素基板100では、BPDの一部はドリフト層103まで継承されている。ドリフト層103まで継承されたBPDは、炭化珪素基板100への励起光の照射により生成されるキャリアの再結合により波長710nmのPL光を発光する。一方、BPDがバッファ層102とドリフト層103との界面IにおいてTEDに変換されている場合、界面Iで変換される前のバッファ層102中のBPD(以下、「潜在BPD」と称する。)は、バッファ層102におけるキャリア寿命が短いため、炭化珪素基板100に励起光が照射されてもPL光が発光しない。
図2は、ドリフト層103に存在するBPDからのSSFの拡張を模式的に示す斜視図であり、図3は、バッファ層102に存在する潜在BPDからのSSFの拡張を模式的に示す斜視図である。なお、図2、及び図3では、炭化珪素基板100の一部を切り欠いて基底面に平行な平面を図示している。また、図3では、切り欠いた領域に存在したTEDを併せて図示している。炭化珪素基板100を用いて製造されたパワーデバイスにおいて順方向通電劣化が発生するメカニズムは、通電により生じたキャリアがBPDに捕捉されて再結合することで、再結合エネルギーによりBPDからSSFが拡張し、デバイスの特性が変化するというものである。このとき、ドリフト層103では、図2において矢印で示すように、SSFは、基底面と平行に形成されたBPDから基底面と平行な平面に沿って拡張し、角θが30°の直角三角形状となる。また、パワーデバイスに定格電流を超えるような大電流が通電する場合には、ドリフト層103に継承されたBPDからだけではなく、TEDに変換されたバッファ層102中の潜在BPDからもSSFが拡張する。バッファ層102の潜在BPDから拡張する場合、図3に矢印で示すように、SSFは、界面Iを超えてドリフト層103まで拡張する。
ここで、バッファ層102中の潜在BPD自体は、炭化珪素基板100に励起光が照射されてもPL光が発光しないが、潜在BPDからドリフト層103まで拡張したSSFは、励起光の照射により波長420nmのPL光を発光する。このことから、PL発光を撮影する前に、バッファ層102中の潜在BPDからSSFを拡張させておき、PL発光を撮影した画像(以下、「PL発光画像」と称する。)においてSSFの欠陥像を抽出することで、パワーデバイスに大電流が通電したときに順方向通電劣化が生じる虞のある潜在BPDが存在する領域を検出することが可能になると考えられる。そこで、パワーデバイスを製造する前のウエハ等の段階で炭化珪素基板100をPL検査するために、バッファ層102中に潜在BPDが存在する領域へ高い強度で紫外光を照射することにより、潜在BPDからSSFを拡張させることを検討した。
図4は、波長700nm以上の光を透過するフィルタを介して炭化珪素基板100を撮影したPL発光画像である。撮影には、バッファ層102とドリフト層103とが何れも10nmの厚みに形成された炭化珪素基板100を用いた。この炭化珪素基板100にはBPDが形成されており、領域aにドリフト層103中のBPDが存在し、領域bにバッファ層102中のBPDが存在している。図4のPL発光画像では、領域aに周囲より明るい線状の欠陥像を確認できる。これは、ドリフト層103中のBPDにおいて発光した波長710nmのPL光に由来するBPDの欠陥像である。一方、領域bには、バッファ層102中にBPDが存在するが、バッファ層102におけるキャリア寿命が短く波長710nmのPL光が発光しないため、欠陥像が生じていない。このように、単純に波長700nm以上の光を撮影した図4のPL発光画像では、バッファ層102中のBPDを検出することができない。
図5は、波長380nm帯の光を選択的に透過するフィルタを介して炭化珪素基板100を撮影したPL発光画像である。図5のPL発光画像は、図4のPL発光画像と同じ炭化珪素基板100を撮影したものである。波長380nm帯の光を選択的に透過するフィルタとしては、炭化珪素単結晶(4H-SiC)が発光する波長380nmのPL光を透過するが、波長が近い炭化珪素単結晶の励起光を透過しないフィルタが好ましい。図5のPL発光画像の撮影には、波長300~350nmの紫外光を励起光とし、波長371~392nmの光を透過するバンドパスフィルタを用いた。なお、本発明において「光を透過する」とは、透過率が1%以上であることを意味し、バンドパスフィルタの透過帯域は、透過率が1%以上となる波長の帯域を意味する。炭化珪素単結晶が発光する波長380nmのPL光の強度は、炭化珪素基板100に結晶欠陥が存在する領域で小さくなる。そのため、波長380nm帯を選択的に透過するバンドパスフィルタを介して基板表面の法線方向からPL発光を撮影した図5のPL発光画像では、ドリフト層103中にBPDが存在する領域a、及びバッファ層102中にBPDが存在する領域bの何れでも、線状に周囲より暗い像(以下、「暗影」と称する。)が生じている。このように、図5のPL発光画像では、ドリフト層103中のBPDだけではなく、バッファ層102中のBPDも線状の暗影として確認できる。ただし、波長380nm帯を選択的に透過するバンドパスフィルタを介して撮影したPL発光画像では、TED等のBPD以外の結晶欠陥によっても暗影が生じる。また、炭化珪素単結晶のPL光の波長が励起光の波長と近いため、図5のPL発光画像にはノイズが生じやすい。そのため、波長380nm帯を選択的に透過するバンドパスフィルタを介して撮影したPL発光画像において暗影が生じた全ての領域を、BPDが存在する領域であると判断することはできない。
炭化珪素基板100にキャリアを発生させ、BPDからSSFを拡張させるために、図4及び図5のPL発光画像を撮影した炭化珪素基板100の領域a及び領域bに、波長が365nmの光を透過するフィルタを介して高強度の紫外光を照射した。通常、PL発光のための励起光として紫外光を照射する場合は、照射強度を0.1W/cm以下に留める。ここでは、バッファ層102中の潜在BPDからSSFを拡張させることができる十分な量のキャリアを発生させるために、レンズを用いてレーザー光を集光させることによって、100W/cmの高強度の紫外光を領域a及び領域bの夫々でパルス照射の累積時間が3秒となるように照射した。図6は、高強度の紫外光の照射後に波長420nm帯の光を選択的に透過するフィルタを介して炭化珪素基板100を撮影したPL発光画像である。図6のPL発光画像の撮影には、波長408~433nmの光を透過するバンドパスフィルタを用いた。図6のPL発光画像では、ドリフト層103中にBPDが存在する領域a、及びバッファ層102中にBPDが存在する領域bの何れでも、周囲より明るい線状の欠陥像を確認できる。図6のPL発光画像における明るい線状の欠陥像は、SSFにおいて発光した波長420nmのPL光に由来するSSFの欠陥像である。このことから、領域aに存在するドリフト層103のBPD、及び領域bに存在するバッファ層102のBPDの何れでも、高強度の紫外光の照射によりSSFが拡張したと考えられる。
そこで、このような知見に基づき、PL検査法によって、炭化珪素基板100のドリフト層103及びバッファ層102にBPDが存在する領域を検出することができる検査方法、及び装置を開発した。本発明の欠陥検査方法、及び欠陥検査装置は、先ず、炭化珪素基板100の全体にPL光を発光させるための励起光となる紫外光(以下、「第一紫外光」と称する。)を照射して、第一紫外光により励起された炭化珪素基板100のPL光を、波長が380nm帯の光を選択的に透過するフィルタに透過させて撮影し、波長が380nm帯のPL光を撮影したPL発光画像(以下、「第一PL発光画像」と称する。)において線状の暗影が生じた領域(以下、「候補領域」と称する。)を選出する。この候補領域に高強度の紫外光(以下、「第二紫外光」と称する。)を照射することで、ドリフト層103及びバッファ層102に存在するBPDからSSFを拡張させ、その後に、候補領域にPL光を発光させるための励起光となる紫外光(以下、「第三紫外光」と称する。)を照射して、第三紫外光により励起された炭化珪素基板100のPL光を、波長が420nm帯の光を選択的に透過するフィルタに透過させて撮影し、波長が420nm帯のPL光を撮影したPL発光画像(以下、「第二PL発光画像」と称する。)においてSSFの欠陥像が生じた候補領域を、BPDが存在する領域として検出するものである。
[欠陥検査装置]
図7は、本発明の欠陥検査装置10の概略構成図である。欠陥検査装置10は、半導体に励起光を照射したときに発生するPL光を利用して炭化珪素単結晶の炭化珪素基板100を検査する装置である。欠陥検査装置10は、照射手段11、撮影手段12、制御手段13、及び検出手段14を備えている。また、欠陥検査装置10は、任意の構成として、載置台15を備えている。
照射手段11は、炭化珪素基板100に紫外光を照射する手段である。照射手段11の光源には、紫外線レーザー、水銀キセノンランプ等を用いることができる。照射手段11は、照射位置及び照射強度を変更可能に構成される。例えば、照射手段11の位置及び光軸方向を変更するモータ(図示せず)の駆動、並びに光軸へのレンズ等の集光手段11aの挿入が制御手段13によって制御されることで、照射手段11による紫外光の照射は、紫外光L1のように、炭化珪素基板100の全体を0.1W/cm以下の照射強度で照射するモード(第一紫外光、第三紫外光の照射)と、紫外光L2のように、炭化珪素基板100の任意の位置を5W/cm以上の照射強度で照射するモード(第二紫外光の照射)とに切り替えられる。紫外光L2は、SSFを過剰に拡張させることがないように、照射範囲の直径が2mm以下になるように集光されることが好ましい。また、照射手段11は、炭化珪素単結晶である炭化珪素基板100を適切に励起しながら、第一PL発光画像の撮影においてPL光と確実に分離できるように、波長350nm以下の光を透過するフィルタ、例えば、300~350nmの光を透過するバンドパスフィルタを含んで構成されることが好ましい。
撮影手段12は、CCD(Charged-coupled devices)、CMOS(Complementary metal-oxide-semiconductor)等の固体撮像素子を二次元アレイ状に配列したイメージセンサーを有し、撮影手段12への入射光を、イメージセンサーで検知するデジタルカメラである。撮影手段12は、炭化珪素基板100の任意の位置を、基板表面の法線方向から撮影できるように、移動可能に構成されることが好ましい。撮影手段12は、波長が380nm帯の光を選択的に透過する第一フィルタ、波長が420nm帯の光を選択的に透過する第二フィルタ、及び波長が700nm以上の光を透過する第三フィルタを切り替え可能なフィルタ手段12aを有し、照射手段11から第一紫外光として紫外光L1が低強度で照射された後に、第一フィルタにPL光L3を透過させた第一PL発光画像を撮影し、照射手段11から第三紫外光として紫外光L1が低強度で照射された後に、第二フィルタにPL光L3を透過させた第二PL発光画像、及び第三フィルタにPL光L3を透過させた第三PL発光画像を撮影する。波長が380nm帯の光を選択的に透過する第一フィルタは、炭化珪素基板100全体から放出される微弱な波長380nmのPL光を、第一紫外光から分離できるものが好ましく、例えば、波長370~390nmを透過帯域とするバンドパスフィルタを用いることが好ましい。波長が420nm帯の光を選択的に透過する第二フィルタは、SSFから放出される波長420nmのPL光を選択的に透過するものであり、例えば、波長400~440nmを透過帯域とするバンドパスフィルタを用いることが好ましい。波長が700nm以上の光を透過する第三フィルタは、BPDから放出される波長710nmのPL光を選択的に透過するものであり、例えば、700nm以上を透過帯域とするハイパスフィルタを用いることができる。この結果、第一PL発光画像では、何らかの結晶欠陥が存在する位置に暗影が生じ、第二PL発光画像では、SSFが存在する位置に明るい線状の欠陥像が生じ、第三PL発光画像では、ドリフト層103にBPDが存在する位置にのみ明るい線状欠陥像が生じる。撮影手段12は、撮影した画像を、例えば、ハードディスク等のストレージに記録する。
制御手段13、及び検出手段14は、CPU、メモリ、ストレージ等を有するコンピュータにおいて、メモリに記録されているプログラムをCPUが読み出して実行することで、それらの機能が実現される。制御手段13は、第一PL発光画像を撮影するために照射手段11及び撮影手段12を制御し、BPDからSSFを拡張させる第二紫外光を照射するために照射手段11を制御し、さらに、第二PL発光画像を撮影するために照射手段11及び撮影手段12を制御する。
先ず、第一PL発光画像を撮影するための制御では、制御手段13は、炭化珪素基板100にPL光L3を発光させるために、照射手段11に低強度の第一紫外光として紫外光L1を照射させ、第一紫外光により励起され炭化珪素基板100から放出されるPL光L3を、第一フィルタに透過させて撮影手段12に撮影させる。第一紫外光の強度は、0.1W/cm以下であることが好ましい。第一紫外光の強度が0.1W/cm以下であれば、炭化珪素基板100を適切に励起し、PL光L3を発光させることができる。
次に、第二紫外光を照射するための制御では、制御手段13は、後述する検出手段14により候補領域とされた炭化珪素基板100の領域に向けて、照射手段11に高強度の第二紫外光として紫外光L2を照射させる。第二紫外光の強度は、5W/cm以上であることが好ましい。第二紫外光の強度が5W/cm以上であれば、バッファ層102に十分な量のキャリアを発生させ、ドリフト層103中のBPDだけではなく、バッファ層102中の潜在BPDからもSSFを適切に拡張させることができる。第二紫外光の強度が5W/cmより小さい場合、SSFの拡張速度が遅くなり、パワーデバイスの製造プロセスにおいて望まれる迅速な検査を行うことができない虞がある。第二紫外光の照射時間は、1~10秒であることが好ましい。第二紫外光の照射時間が1~10秒であれば、第二紫外光を5W/cm以上の強度で照射したときに、潜在BPDからSSFを確実に拡張させることができる。これにより、PL発光画像においてSSFの欠陥像が容易に検出可能な大きさとなる。また、制御手段13は、第二紫外光の照射時に、炭化珪素基板100の温度が30~150℃になるように、後述する載置台15に設けたヒーター等を加熱させることが好ましく、80~100℃になるように加熱させることがより好ましい。炭化珪素基板100を30~150℃に加熱した状態では、第二紫外光の照射によるキャリアの発生効率が向上する。この結果、短時間でSSFが拡張するため、第二紫外光の照射時間を短縮することができる。また、第二紫外光の照射時の温度を、自動車のエンジンルーム等での使用温度として想定される80~100℃に設定することで、車載用パワーデバイスにおいて順方向通電劣化を引き起こす恐れのある潜在BPDを適切に検出することができる。
最後に、第二PL発光画像を撮影するための制御では、制御手段13は、炭化珪素基板100にPL光L3を発光させるために、照射手段11に低強度の第三紫外光として紫外光L1を照射させ、第三紫外光により励起され炭化珪素基板100から放出されるPL光L3を、第二フィルタに透過させて撮影手段12に撮影させる。第三紫外光の強度は、0.1W/cm以下であることが好ましい。第三紫外光の強度が0.1W/cm以下であれば、炭化珪素基板100を適切に励起し、PL光L3を発光させることができる。第二PL発光画像の撮影に加えて、制御手段13はさらに、第三紫外光により励起され炭化珪素基板100から放出されるPL光L3を、第三フィルタに透過させて、第三PL発光画像を撮影手段12に撮影させることが好ましい。
なお、欠陥検査装置10による検査後の炭化珪素基板100は、潜在BPDからSSFが拡張しているため、そのままでは、拡張したSSFの部位もパワーデバイスの製造に用いることができない。そこで、制御手段13はさらに、第二PL発光画像の撮影後に、拡張させたSSFを収縮させるように、照射手段11、及び載置台15に設けたヒーター等を制御することが好ましい。SSFを収縮させるために、制御手段13は、炭化珪素基板100の温度が第二紫外光の照射時の温度よりも高温となるように、後述する載置台15に設けたヒーター等を加熱させる。SSFを収縮させるときの炭化珪素基板100の温度は、200~500℃であることが好ましい。炭化珪素基板100の温度が上記の範囲にあれば、拡張したSSFを適切に収縮させ、検査後の炭化珪素基板100のより広い領域を、パワーデバイスの製造に用いることができる。SSFを収縮させるとき、制御手段13は、さらに照射手段11に第二紫外光よりも低強度で紫外光を照射させることが好ましい。以下では、SSFを収縮させるために照射する紫外光を「第四紫外光」と称する。第四紫外光の照射により、検査後の炭化珪素基板100において、BPDから拡張したSSFを短時間で収縮させることができる。第四紫外光の強度は、0.5W/cm未満であることが好ましい。第四紫外光の強度が0.5W/cm未満であれば、パワーデバイスの製造時に問題が生じない程度の大きさにSSFを収縮させることができる。
検出手段14は、第一PL発光画像を参照して、SSFを拡張させる候補領域を決定する動作、及び第二PL発光画像を参照して、炭化珪素基板100にBPDが存在する領域を検出する動作を実行する。
検出手段14による候補領域の決定動作では、具体的には、第一PL発光画像の全体を画像解析することによって線状の暗影を抽出し、この暗影が生じた領域を候補領域として検出する。暗影の抽出は、例えば、エッジ検出処理等により実行することができる。
検出手段14によるBPDが存在する領域の検出動作では、具体的には、第二PL発光画像の候補領域を画像解析することによって、線状の明るい欠陥像であるSSFの欠陥像を抽出し、この欠陥像が生じた領域を、BPDが存在する領域として検出する。欠陥像の抽出は、例えば、エッジ検出処理等により実行することができる。
載置台15は、ヒーターを内蔵し、上面に載置された炭化珪素基板100を加熱することができる。
[欠陥検査方法]
図8は、本発明の欠陥検査方法の手順を示すフローチャートである。欠陥検査方法は、図7の欠陥検査装置10において、第一照射工程、第一撮影工程、第一検出工程、第二照射工程、第三照射工程、第二撮影工程、及び第二検出工程の各工程を順に実行するものであるが、さらに任意の工程として、第二検出工程の実行後に、パワーデバイスの製造に用いることができる領域を拡大させるために、収縮工程を実行することができる。また、ドリフト層103まで継承されたBPDを除外して、TEDに変換されたバッファ層102中の潜在BPDのみを検出するための任意の工程として、第三照射工程の実行後に追加撮影工程、及び追加検出工程を実行し、第二検出工程の実行後に第三検出工程を実行することができる。なお、以下の検査方法の説明及び図8において、検査方法における各ステップを記号「S」で示してある。
〔第一照射工程:S1〕
第一照射工程では、照射手段11によって炭化珪素基板100に第一紫外光となる紫外光L1を照射することで、炭化珪素基板100を励起し、PL光L3を発光させる(S1)。第一紫外光は、炭化珪素単結晶である炭化珪素基板100を適切に励起しながら、第一撮影工程においてPL光L3と確実に分離できるように、波長が350nm以下であることが好ましい。第一照射工程における第一紫外光の照射条件は、0.1W/cm以下であることが好ましい。上記の照射条件で第一紫外光を照射することにより、炭化珪素基板100を適切に励起し、PL光L3を発光させることができる。
〔第一撮影工程:S2〕
第一撮影工程では、炭化珪素基板100がPL光L3を発光している状態で、波長が380nm帯の光を選択的に透過するフィルタ手段12aの第一フィルタにPL光L3を透過させて、撮影手段12によって第一PL発光画像を撮影する(S2)。一般に、SiC-MOSFET等のパワーデバイスでは、バッファ層102が厚み0.5~20μm程度に形成され、オフ角が4°に設定されるため、基板表面の法線方向から撮影したバッファ層102中のBPDの長さは7~286μm程度となる。そのため、第一PL発光画像は、長さが7~286μm程度であるBPDを、複数画素に相当する大きさで撮影する。第一撮影工程では、炭化珪素基板100の全体を一括して撮影してもよいし、炭化珪素基板100を複数の領域に分割して撮影してもよい。
〔第一検出工程:S3〕
第一検出工程では、検出手段14は、第一PL発光画像において線状の暗影が生じている領域を抽出し、この暗影が生じた領域を、候補領域として検出する(S3)。暗影の抽出は、例えば、エッジ検出処理等により実行することができる。第一PL発光画像では、BPDが存在する領域だけではなく、他の種類の結晶欠陥が存在する領域やノイズによっても暗影が生じやすい。このような第一PL発光画像において、検出漏れを避けるために単にエッジ検出の閾値を低く設定すると、候補領域が過剰に多くなり、検査時間の増大を招く恐れがある。そこで第一検出工程では、例えば、基底面の結晶成長方向に延びる線状の暗影を抽出して、この暗影が生じた領域のみを候補領域とすることが好ましい。BPDは炭化珪素基板100の基底面の結晶成長方向に長くなるため、基底面の結晶成長方向に延びる線状の暗影を含む領域を候補領域とすることで、検出漏れを防ぎながら、過剰な候補領域の検出を抑制することができる。なお、基底面の結晶成長方向は、炭化珪素基板100として2~6インチの炭化珪素ウエハを用いる場合、二次オリフラ(OrientationFlat)に直交する方向として特定可能である。図9は、第一PL発光画像の一例である。図9に示す第一PL発光画像では、領域x及び領域yに、炭化珪素基板100の基底面の結晶成長方向に延びる線状の暗影が存在しており、検出手段14は、領域x及び領域yを候補領域として検出する。候補領域は、少なくとも線状の暗影の全体が含まれるものであればよいが、候補領域のサイズは、照射手段11が集光手段11aによって紫外光L2を候補領域に集光して照射したときに、照射強度が5W/cm以上となるサイズであることが好ましい。
〔第二照射工程:S4〕
第二照射工程では、照射手段11が集光手段11aによって集光した紫外光L2を第二紫外光として、第一検出工程において検出した候補領域に照射する(S4)。第二照射工程における第二紫外光の照射条件は、5W/cm以上で1~10秒であることが好ましい。上記の照射条件で第二紫外光を照射することにより、ドリフト層103中のBPD、及びバッファ層102中の潜在BPDからSSFを拡張させることができる。また、第二照射工程では、炭化珪素基板100の温度が好ましくは30~150℃、より好ましくは80~100℃になるように加熱した状態で第二紫外光を照射することにより、SSFを確実に拡張させることができる。S5においては、制御手段13は、第二紫外光が照射されていない未処理の候補領域があるかを判定する。未処理の候補領域がある場合(S5:Yes)、S4に戻って未処理の候補領域に対する第二照射工程を繰り返し実行する。未処理の候補領域がない場合(S5:No)、第三照射工程へ処理を進める。
〔第三照射工程:S6〕
第三照射工程では、照射手段11によって炭化珪素基板100に第三紫外光となる紫外光L1を照射することで、炭化珪素基板100を励起し、PL光L3を発光させる(S6)。炭化珪素単結晶である炭化珪素基板100を適切に励起するために、第三紫外光は、波長が365nm以下であることが好ましい。第三照射工程における第三紫外光の照射条件は、0.1W/cm以下であることが好ましい。上記の照射条件で第三紫外光を照射することにより、炭化珪素基板100を適切に励起し、PL光L3を発光させることができる。
〔第二撮影工程:S7〕
第二撮影工程では、第三照射工程における第三紫外光の照射によって炭化珪素基板100がPL光L3を発光している状態で、波長が420nm帯の光を選択的に透過するフィルタ手段12aの第二フィルタにPL光L3を透過させて、撮影手段12によって第二PL発光画像を撮影する(S7)。第二撮影工程では、第一撮影工程と同様に、炭化珪素基板100の全体を一括して撮影してもよいし、炭化珪素基板100を複数の領域に分割して撮影してもよい。
〔追加撮影工程:S8〕
追加撮影工程では、第三照射工程における第三紫外光の照射によって炭化珪素基板100がPL光L3を発光している状態で、波長が700nm以上の光を透過するフィルタ手段12aの第三フィルタにPL光L3を透過させて、撮影手段12によって第三PL発光画像を撮影する(S8)。追加撮影工程では、第一撮影工程と同様に、炭化珪素基板100の全体を一括して撮影してもよいし、炭化珪素基板100を複数の領域に分割して撮影してもよい。
〔第二検出工程:S9〕
第二検出工程では、検出手段14は、第二PL発光画像において周囲より明るい部位となる欠陥像を抽出し、欠陥像が生じた領域が第一検出工程において検出した候補領域に相当する位置であれば、この欠陥像が生じた領域を、BPDが存在する領域として検出する(S9)。欠陥像の抽出は、例えば、エッジ検出処理等により実行することができる。第二PL発光画像において明るい部位となる欠陥像は、SSFにおいて発光した波長420nmのPL光に由来するSSFの欠陥像である。そのため、第二検出工程の実施により、第二照射工程における第二紫外光の照射によってSSFが拡張したドリフト層103のBPD、及びバッファ層102のBPDの何れも検出することができる。図10は、第二PL発光画像の一例である。図10に示す第二PL発光画像は、図9に示す第一PL発光画像と同じ炭化珪素基板100を撮影したものであり、領域xに周囲より明るい欠陥像が存在している。図11は、図10に示す第二PL発光画像の領域yを適正露出で撮影した画像である。図11に示す画像でも、周囲より明るい欠陥像が存在している。このような第二PL発光画像に基づいて、検出手段14は、領域x及び領域yをBPDが存在する領域として検出する。
〔追加検出工程:S10〕
追加検出工程では、検出手段14は、第三PL発光画像において周囲より明るい部位となる欠陥像を抽出し、欠陥像が生じた領域が第一検出工程において検出した候補領域に相当する位置であれば、この欠陥像が生じた領域を、ドリフト層基底面転位領域として検出する(S10)。欠陥像の抽出は、例えば、エッジ検出処理等により実行することができる。第三PL発光画像において明るい部位となる欠陥像は、BPDにおいて発光した波長710nmのPL光に由来するBPDの欠陥像である。ここで、ドリフト層103のBPDはPL光を発光するが、バッファ層102のBPDではPL光を発光しないため、追加検出工程の実施により、ドリフト層103までBPDが継承された領域のみを検出することができる。図12は、第三PL発光画像の一例である。図12に示す第三PL発光画像は、図9に示す第一PL発光画像と同じ炭化珪素基板100を撮影したものであり、領域yに周囲より明るい欠陥像が存在しているが、領域xには周囲より明るい欠陥像が存在していない。このような第三PL発光画像に基づいて、検出手段14は、領域yのみをドリフト層基底面転位領域として検出する。
〔第三検出工程:S11〕
第三検出工程では、第二検出工程において検出したBPDが存在する領域から、追加検出工程において検出したドリフト層基底面転位領域を除外したものを、バッファ層102に存在するBPDがドリフト層103においてTEDに変換されている領域、即ち潜在BPDが存在する領域として検出する。図9に示す第一PL発光画像を撮影した炭化珪素基板100では、検出手段14は、領域xを潜在BPDが存在する領域として検出する。
〔収縮工程:S12〕
収縮工程では、載置台15に設けたヒーター等によって炭化珪素基板100を加熱し、炭化珪素基板100中の拡張したSSFを収縮させる(S12)。収縮工程における炭化珪素基板100の温度は、第一照射工程の実行時の炭化珪素基板100の温度よりも高温であることが好ましく、200~500℃であることがより好ましい。上記の温度で加熱することにより、パワーデバイスの製造に用いることができる領域が実用上十分な広さとなる程度に、SSFを収縮させることができる。また、収縮工程では、炭化珪素基板100を加熱した状態で、照射手段11によって、炭化珪素基板100に第四紫外光を照射することが好ましい。第四紫外光の照射条件は、第二紫外光より低強度であることが好ましく、0.5W/cm未満であることがより好ましい。上記の照射条件の第四紫外光を照射することにより、検査後の炭化珪素基板100において、BPDから拡張したSSFを短時間で収縮させることができる。収縮工程の実行後は、炭化珪素基板100の検査を終了する。
以上のように、本発明の欠陥検査方法、及び欠陥検査装置では、ドリフト層103にBPDが存在することで炭化珪素単結晶が発光する波長380nmのPL光の強度が小さくなっている領域だけではなく、ドリフト層103との界面IでTEDに変換されているBPDがバッファ層102に存在するために波長380nmのPL光の強度が小さくなっている領域も候補領域として、ドリフト層103及びバッファ層102の何れのBPDにも確実に高強度の第二紫外光を照射することができる。ドリフト層103及びバッファ層102の何れにBPDが存在する候補領域でも、第二紫外光の照射により生じたキャリアがBPDに捕捉されてSSFが拡張し、第二PL発光画像にSSFの欠陥像が生じる。その結果、ドリフト層103のBPDだけではなく、TEDに変換されたバッファ層102のBPDもPL検査によって検出することができる。
第一PL発光画像にはTED等のBPD以外の欠陥によっても暗影が生じるが、BPD以外の欠陥によって暗影が生じた候補領域では、第二紫外光を照射してもSSFが拡張せず、第二PL発光画像にSSFの欠陥像が生じることがない。また、炭化珪素単結晶のPL光の波長が炭化珪素単結晶の励起波長と近いため、第一PL発光画像にはノイズが生じやすくなるが、このようなノイズによって第一PL発光画像に暗影が生じた候補領域でも、第二紫外光の照射によってSSFが拡張することはない。そのため、BPD以外の欠陥やノイズ等を除外して、ドリフト層103のBPD、及びTEDに変換されたバッファ層102のBPDを容易に検出することができる。
本発明の欠陥検査方法、及び欠陥検査装置は、SiC-MOSFET等のパワーデバイス素子の製造プロセスにおいて、炭化珪素基板の検査に利用することが可能である。
10 検査装置
11 照射手段
12 撮影手段
13 制御手段
14 検出手段
100 炭化珪素基板
101 基板層
102 バッファ層
103 ドリフト層

Claims (6)

  1. 炭化珪素基板のドリフト層及びバッファ層に存在する基底面転位(BPD)を検出する欠陥検査方法であって、
    前記炭化珪素基板の全体に、第一紫外光を照射する第一照射工程と、
    前記第一紫外光により励起された前記炭化珪素基板のPL光を、波長が380nm帯の光を選択的に透過するフィルタに透過させて撮影する第一撮影工程と、
    前記第一撮影工程で撮影された第一PL発光画像において、暗影が生じた候補領域を検出する第一検出工程と、
    前記炭化珪素基板の前記候補領域に、基底面転位(BPD)からショックレー型積層欠陥(SSF)を拡張させる第二紫外光を、前記第一励起光よりも高強度で照射する第二照射工程と、
    前記炭化珪素基板に、第三紫外光を前記第二紫外光よりも低強度で照射する第三照射工程と、
    前記第三紫外光により励起された前記炭化珪素基板のPL光を、波長が420nm帯の光を選択的に透過するフィルタに透過させて撮影する第二撮影工程と、
    前記第二撮影工程で撮影された第二PL発光画像において、ショックレー型積層欠陥(SSF)の欠陥像が生じた前記候補領域を、基底面転位(BPD)が存在する領域として検出する第二検出工程と
    を包含する欠陥検査方法。
  2. 前記第二照射工程において、前記第二紫外光を5W/cm以上の強度で照射する請求項1に記載の欠陥検査方法。
  3. 前記第二PL発光画像を撮影した後の前記炭化珪素基板を、第二照射工程における前記第二紫外光の照射時の前記炭化珪素基板の温度よりも高温となるように加熱し、前記ショックレー型積層欠陥(SSF)を収縮させる収縮工程をさらに包含する請求項1又は2に記載の欠陥検査方法。
  4. 前記収縮工程において、加熱された状態の前記炭化珪素基板に、前記第二照射工程における前記第二紫外光の照射強度より低強度で第四紫外光を照射する請求項3に記載の欠陥検査方法。
  5. 前記第三紫外光により励起された前記炭化珪素基板のPL光を、波長が700nm以上の光を透過するフィルタに透過させて撮影する追加撮影工程と、
    前記追加撮影工程で撮影された第三PL発光画像において、基底面転位(BPD)の欠陥像が生じたドリフト層基底面転位領域を検出する追加検出工程と、
    前記第二検出工程において検出した領域から、前記ドリフト層基底面転位領域を除外したものを、バッファ層に存在する基底面転位(BPD)がドリフト層において貫通刃状転位(TED)に変換されている領域として検出する第三検出工程とをさらに包含する請求項1~4の何れか一項に記載の欠陥検査方法。
  6. 炭化珪素基板のドリフト層及びバッファ層に存在する基底面転位(BPD)を検出する欠陥検査装置であって、
    強度を変化させて紫外光を照射できる照射手段と、
    前記炭化珪素基板のPL発光画像を撮影する撮影手段と、
    前記照射手段、及び前記撮影手段を制御する制御手段と、
    前記炭化珪素基板の結晶欠陥を検出する検出手段と、
    を備え、
    前記制御手段は、
    前記炭化珪素基板の全体に第一紫外光を前記照射手段に照射させ、前記第一紫外光により励起された前記炭化珪素基板のPL光を、波長が380nm帯の光を選択的に透過するフィルタに透過させて第一PL発光画像を前記撮影手段に撮影させ、前記第一PL発光画像において暗影が生じた前記炭化珪素基板の候補領域に、前記第一紫外光よりも高強度で第二紫外光を前記照射手段に照射させて、基底面転位(BPD)からショックレー型積層欠陥(SSF)を拡張させた後に、前記炭化珪素基板に、前記第二紫外光よりも低強度で第三紫外光を前記照射手段に照射させ、前記第三紫外光により励起された前記炭化珪素基板のPL光を、波長が420nm帯の光を選択的に透過するフィルタに透過させて第二PL発光画像を前記撮影手段に撮影させ、
    前記検出手段は、前記第二PL発光画像においてショックレー型積層欠陥(SSF)の欠陥像が生じた前記候補領域を、基底面転位(BPD)が存在する領域として検出する欠陥検査装置。

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