JP6998907B2 - 検知システム、検知器及び検知方法 - Google Patents
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(検知システムの全体構成)
図1は、実施の形態1に係る検知システムの概略的な全体構成を示す図である。図2は、図1に示す検知システムが備える検知ケーブルの一例を示す断面図である。図3は、図1に示す検知システムが備える単位ケーブルの別の例を示す断面図である。図4は、図1に示す検知システムが備える単位ケーブルのさらに別の例を示す断面図である。図1に示されるように、実施の形態1に係る検知システム100は、検知ケーブル1と検知器2とを備える。
図5を参照して、検知器2による酸の浸透位置の検知原理について説明する。図5は、検知ケーブルの一端に入力されるパルス信号と当該一端の電圧波形との一例を示す図である。
T1=2×L1/V・・・式(1)
そのため、検知器2は、時間T1を計測することにより、浸透位置までの距離L1を検知することができる。
TDR法を用いて浸透位置を検知するためには、コネクタ端子15の電圧降下を検知する必要がある。電圧波形を取得するオシロスコープのような高価な装置を用いることなく電圧降下を検知するため、電圧値と閾値とを比較する比較器が一般に用いられる。比較器は、例えば、電圧値が閾値を超えている場合にハイレベルの信号を出力し、電圧値が閾値未満である場合にローレベルの信号を出力する。比較器からの信号がハイレベルからローレベルに変化したことにより、電圧降下を検知することができる。
本実施の形態に係る検知器2は、上記のような問題点を解決するための構成を備える。図7は、実施の形態1に係る検知器の内部構成の一例を示すブロック図である。図7に示されるように、検知器2は、表示装置20と、操作キー23と、コネクタ端子24,25と、AC抵抗計測器27と、パルス計測器28と、スイッチ32と、閾値設定部33と、制御部34と、基準時計39と、出力インターフェース40と、避雷器41とを備える。なお、図7では、図1に示す電源端子26と各部に電力を供給する電源回路との図示を省略している。
図8は、パルス入力器の構成とコネクタ端子の電圧の時間変化とを示す図である。図8(a)にはパルス入力器の構成の第1の実施例が示され、図8(b)にはパルス入力器の構成の第2の実施例が示される。
次に、位置検知部37による浸透位置の検知方法について説明する。位置検知部37は、例えば以下の第1~第3の検知方法のいずれかに従って、酸の浸透位置を検知する。
図9は、第1の検知方法を説明する図である。図9において、実線は、晴天時に酸の浸透が生じたときのコネクタ端子15の電圧波形を示し、破線は、降雨時に酸の浸透が生じたときのコネクタ端子15の電圧波形を示す。位置検知部37が浸透位置を検知する際には、浸透検知部35によって酸の浸透有りと判断されている。そのため、図9に示されるように、酸の浸透による電圧降下が見られる。
L3=T3×V/2・・・式(2)
位置検知部37は、距離L3を検知ケーブル1のコネクタ端子15から浸透位置までの距離として算出する。
第2の検知方法は、上記の第1の検知方法によって検知される距離L3を補正量だけ補正する方法である。
図11は、第3の検知方法を説明する図である。位置検知部37は、複数の閾値Th_1,Th_2,・・・それぞれに対応する複数の検知時間T2_1,T2_2,・・・のうち、第1検知時間T3との差が予め定められた有効範囲内となる最短の第2検知時間T4に基づいて、酸の浸透位置を検知する。
L4=T4×V/2・・・式(3)
位置検知部37は、距離L4を検知ケーブル1のコネクタ端子15から浸透位置までの距離として算出する。
図12を参照して、検知器2における検知処理の流れについて説明する。図12は、実施の形態1に係る検知器における検知処理の流れの一例を示すフローチャートである。
以上のように、検知システム100は、対象液体の浸透によってインピーダンスが変化する検知ケーブル1と、パルス入力器29と、カウンタ31と、位置検知部37とを備える。パルス入力器29は、検知ケーブル1の一端であるコネクタ端子15にパルス信号を入力する。カウンタ31は、複数の閾値の各々について、パルス信号が検知ケーブル1のコネクタ端子15に入力されてからコネクタ端子15の電圧値が当該閾値を下回るまでの検知時間T2を計測する。位置検知部37は、複数の閾値のうち検知時間T2が予め定められた検知範囲内となる最小の閾値に対応する第1検知時間T3に基づいて、対象液体の浸透位置を検知する。または、位置検知部37は、複数の閾値それぞれに対応する複数の検知時間T2のうち第1検知時間T3との差が予め定められた有効範囲内となる最短の第2検知時間T4に基づいて、対象液体の浸透位置を検知する。これにより、降雨の有無に応じてコネクタ端子15の電圧レベルが変動するために適切な1つの閾値を予め設定することができない場合であっても、対象液体の漏洩位置を精度良く検知することができる。
上記の説明では、降雨の有無にかかわらず、検知器2は、図12に示すフローチャートに従って検知処理を実行するものとした。しかしながら、晴天時のように検知ケーブル1が乾燥しており、かつ、酸の浸透がない場合には、パルス信号を入力したときのコネクタ端子15の電圧は略一定値で安定する。この場合、固定の閾値を用いて酸の浸透及び浸透位置を検知することができる。
図8に示されるように、パルス信号をコネクタ端子15に入力した直後の立ち上がり期間においてコネクタ端子15の電圧が不安定になりやすい。当該立ち上がり期間に酸の浸透位置からの反射波による電圧降下があったとしても、当該電圧降下を確認できない可能性がある。そこで、検知ケーブル1のうちコネクタ端子15側の一定長の端部を、酸の漏洩及び雨水の付着のない安全場所に配設するようにしてもよい。安全場所に配設される端部の長さは、立ち上がり期間でパルス信号が往復する長さ以上となるように定められる。これにより、酸の漏洩が想定される範囲の全域において、酸の浸透位置を精度良く検知することができる。
上記の実施の形態1では、検知器2は、検知ケーブル1のインピーダンスに基づいて酸の浸透の有無を判断する浸透検知処理と、酸の浸透有りと判断された場合に浸透位置を検知する位置検知処理との両方を実行する。しかしながら、検知器2は、浸透検知処理を実行する浸透検知器と、位置検知処理を実行する位置検知器とに分離されていてもよい。
図13は、実施の形態2に係る位置検知システムの全体構成の一例を示す図である。図13に示されるように、実施の形態2に係る検知システム100Aは、検知ケーブル1と、浸透検知器102と、位置検知器202とを備える。
実施の形態2に係る位置検知器202の効果を検証する実験を行なった。検証実験は、以下の条件で行なわれた。
・検知ケーブル1の全長:110m
・位置検知部37の検知方法:第2の検知方法。
浸透検知器102は、検知ケーブル1のインピーダンスではなく、検知ケーブル1を構成する検知用心線11,12間の直流抵抗または容量に基づいて、検知ケーブル1への酸の浸透を検知してもよい。ただし、検知用心線11,12間の直流抵抗または容量を計測するためには、インピーダンスを直流抵抗成分、容量成分等に分けるための回路が必要となる。そのため、浸透検知器102は、インピーダンスに基づいて、検知ケーブル1への酸の浸透を検知することが好ましい。
Claims (8)
- 対象液体の浸透によってインピーダンスが変化する検知ケーブルと、
前記検知ケーブルの一端にパルス信号を入力するためのパルス入力器と、
複数の閾値の各々について、前記パルス信号が前記検知ケーブルの前記一端に入力されてから前記検知ケーブルの前記一端の電圧値が当該閾値を下回るまでの検知時間を計測するためのカウンタと、
前記複数の閾値のうち前記検知時間が予め定められた第1範囲内となる最小の閾値に対応する第1検知時間、または、前記複数の閾値それぞれに対応する複数の前記検知時間のうち前記第1検知時間との差が予め定められた第2範囲内となる最短の第2検知時間に基づいて、前記対象液体の浸透位置を検知するための位置検知部とを備え、
前記第2範囲は、前記検知時間が長くなるほど広くなるように予め定められる、検知システム。 - 前記位置検知部は、前記第1検知時間または前記第2検知時間で前記パルス信号が往復する距離を、前記検知ケーブルの前記一端から前記浸透位置までの距離として算出する、請求項1に記載の検知システム。
- 前記位置検知部は、前記第1検知時間で前記パルス信号が往復する距離から補正量だけ短い距離を、前記検知ケーブルの前記一端から前記浸透位置までの距離として算出し、
前記補正量は、前記第1検知時間が長くなるほど大きい、請求項1に記載の検知システム。 - 前記パルス入力器は、
前記パルス信号を発生するパルス発生器と、
前記パルス発生器と前記検知ケーブルの前記一端との間に接続された抵抗器と、
前記抵抗器に並列接続されたコンデンサとを含む、請求項1から3のいずれか1項に記載の検知システム。 - 前記検知ケーブルのインピーダンスの変化に基づいて、前記検知ケーブルへの前記対象液体の浸透を検知するための浸透検知部をさらに備え、
前記パルス入力器、前記カウンタ及び前記位置検知部は、前記浸透検知部により前記対象液体の浸透が検知された場合に動作する、請求項1から4のいずれか1項に記載の検知システム。 - 前記検知ケーブルの前記一端が前記浸透検知部に接続された第1状態と、前記検知ケーブルの前記一端が前記パルス入力器に接続された第2状態とを切り替えるスイッチをさらに備え、
前記スイッチは、前記浸透検知部により前記対象液体の浸透が検知された場合に、前記第1状態から前記第2状態に切り替える、請求項5に記載の検知システム。 - 請求項1から4のいずれか1項に記載の検知システムに適用可能な検知器であって、
前記パルス入力器と、
前記カウンタと、
前記位置検知部と、
前記検知ケーブルの前記一端と接続可能な端子とを備える、検知器。 - 対象液体の浸透によってインピーダンスが変化する検知ケーブルを用いて、前記対象液体の浸透位置を検知する検知方法であって、
前記検知ケーブルの一端にパルス信号を入力するステップと、
複数の閾値から1つの閾値を選択するステップと、
前記パルス信号が前記検知ケーブルの前記一端に入力されてから前記検知ケーブルの前記一端の電圧値が選択された閾値を下回るまでの検知時間を計測するステップとを備え、
前記入力するステップと前記選択するステップと前記計測するステップとは、前記複数の閾値の各々について実行され、
前記検知方法は、さらに、
前記複数の閾値のうち前記検知時間が予め定められた第1範囲内となる最小の閾値に対応する第1検知時間、または、前記複数の閾値それぞれに対応する複数の前記検知時間のうち前記第1検知時間との差が予め定められた第2範囲内となる最短の第2検知時間に基づいて、前記対象液体の浸透位置を検知するステップを備え、
前記第2範囲は、前記検知時間が長くなるほど広くなるように予め定められる、検知方法。
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