JP6998907B2 - 検知システム、検知器及び検知方法 - Google Patents

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Description

本開示は、対象液体が漏洩した位置を検知する検知システム、検知器及び検知方法に関する。
従来、対象液体の漏洩の有無を検知する検知システムが知られている。例えば、実開昭63-79546号公報(特許文献1)は、2本の電極線が絶縁体層によって被覆された検知線を用いて硫酸の漏洩の有無を検知する技術を開示している。硫酸が漏洩した場合、絶縁体層が溶解することにより2本の電極線間の絶縁抵抗が低下する。そのため、絶縁抵抗の低下により硫酸の漏洩が検知される。
また、対象液体が漏洩した位置を検知するために、対象液体の浸透により特性インピーダンスが変化する検知ケーブルを用いて、TDR(Time Domain Reflectometry)法により対象液体の浸透位置を検知するシステムが知られている(特開昭51-9494号公報(特許文献2)、特開昭58-33145号公報(特許文献3))。当該システムでは、検知ケーブルの一端(パルス入射端)にパルス信号を入力してから、対象液体の浸透位置の反射波によってパルス入力端の電圧が降下するまでの時間に基づいて、パルス入力端から浸透位置(つまり漏洩位置)までの距離が計測される。
実開昭63-79546号公報 特開昭51-9494号公報 特開昭58-33145号公報
反射波によるパルス入力端の電圧降下を検知するために、通常、パルス入力端の電圧値が閾値と比較される。従来、対象液体の浸透が生じていない状態での電圧値よりも僅かに低い固定値が閾値として予め設定される。
しかしながら、検知ケーブルのインピーダンスは、対象液体とは別の液体の浸透によっても変化し得る。例えば、野外に設置される配管からの酸(例えば硫酸)の漏洩を検知したい場合、対象液体である当該酸の浸透によりインピーダンスが変化する検知ケーブルが配管に沿って野外に敷設される。野外に敷設された検知ケーブルに雨水が付着すると、酸が付着したときよりも変化量は小さいものの、インピーダンスに変化が生じる。そのため、晴天時に定められた固定値が閾値として用いる場合、対象液体である酸とは別の液体である雨水の浸透の影響により、対象液体の浸透位置を精度良く検知できない可能性がある。降雨時のインピーダンスに応じて閾値を設定することが考えられるが、降雨量に応じてインピーダンスが変動するため、適切な1つの閾値を予め設定することが難しい。
また、例えば特許文献1に記載の方法により既に対象液体の漏洩が検知されている場合において、TDR法に従って対象液体の浸透位置を検知したいケースが考えられる。このようなケースでは、既に対象液体が浸透しているため、対象液体の浸透が生じていない状態での電圧値が不明である。そのため、適切な1つの閾値を予め設定することができない。
本開示は、上記の問題点に着目してなされたもので、適切な1つの閾値を予め設定することができない場合であっても、対象液体の漏洩位置を精度良く検知することができる検知システム、検知器及び検知方法を提供することを目的としている。
本開示に係る検知システムは、対象液体の浸透によってインピーダンスが変化する検知ケーブルと、パルス入力器と、カウンタと、位置検知部とを備える。パルス入力器は、検知ケーブルの一端にパルス信号を入力する。カウンタは、複数の閾値の各々について、パルス信号が検知ケーブルの一端に入力されてから検知ケーブルの一端の電圧値が当該閾値を下回るまでの検知時間を計測する。位置検知部は、複数の閾値のうち検知時間が予め定められた第1範囲内となる最小の閾値に対応する第1検知時間、または、複数の閾値それぞれに対応する複数の検知時間のうち第1検知時間との差が予め定められた第2範囲内となる最短の第2検知時間に基づいて、対象液体の浸透位置を検知する。
本開示の別の局面に係る、上記の検知システムに適用可能な検知器は、上記のパルス入力器と、上記のカウンタと、上記の位置検知部と、検知ケーブルの一端と接続可能な端子とを備える。
本開示の別の局面に係る検知方法は、対象液体の浸透によってインピーダンスが変化する検知ケーブルを用いて、対象液体の浸透位置を検知する。検知方法は、検知ケーブルの一端にパルス信号を入力するステップと、複数の閾値から1つの閾値を選択するステップと、パルス信号が検知ケーブルの一端に入力されてから検知ケーブルの一端の電圧値が選択された閾値を下回るまでの検知時間を計測するステップとを備える。入力するステップと選択するステップと計測するステップとは、複数の閾値の各々について実行される。検知方法は、さらに、複数の閾値のうち検知時間が予め定められた第1範囲内となる最小の閾値に対応する第1検知時間、または、複数の閾値それぞれに対応する複数の検知時間のうち第1検知時間との差が予め定められた第2範囲内となる最短の第2検知時間に基づいて、対象液体の浸透位置を検知するステップを備える。
上記の検知システム、検知器及び検知方法によれば、適切な1つの閾値を予め設定することができない場合であっても、対象液体の漏洩位置を精度良く検知することができる。
本開示によれば、適切な1つの閾値を予め設定することができない場合であっても、対象液体の漏洩位置を精度良く検知することができる。
実施の形態1に係る検知システムの概略的な全体構成を示す図である。 図1に示す検知システムが備える単位ケーブルの一例を示す断面図である。 図1に示す検知システムが備える単位ケーブルの別の例を示す断面図である。 図1に示す検知システムが備える単位ケーブルのさらに別の例を示す断面図である。 検知ケーブルの一端に入力されるパルス信号と当該一端の電圧波形との一例を示す図である。 検知ケーブルへの雨水の付着による電圧波形の変動の一例を示す図である。 実施の形態1に係る検知器の内部構成の一例を示すブロック図である。 パルス入力器の構成とコネクタ端子の電圧の時間変化とを示す図である。 第1の検知方法を説明する図である。 パルス信号の入力端である端子から酸の浸透位置までの距離による電圧波形の変化を模式的に示す図である。 第3の検知方法を説明する図である。 実施の形態1に係る検知器における検知処理の流れの一例を示すフローチャートである。 実施の形態2に係る位置検知システムの全体構成の一例を示す図である。 実施の形態2に係る浸透検知器の内部構成の一例を示すブロック図である。 実施の形態2に係る位置検知器の内部構成の一例を示すブロック図である。
本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中の同一または相当部分については、同一符号を付してその説明は繰返さない。また、以下で説明する実施の形態または変形例は、適宜選択的に組み合わされてもよい。以下では、漏洩位置の検知対象となる液体(対象液体)が酸(例えば塩酸、硫酸など)である検知システムについて説明する。ただし、検知システムは、酸以外の液体の漏洩位置を検知するシステムであってもよい。
<実施の形態1>
(検知システムの全体構成)
図1は、実施の形態1に係る検知システムの概略的な全体構成を示す図である。図2は、図1に示す検知システムが備える検知ケーブルの一例を示す断面図である。図3は、図1に示す検知システムが備える単位ケーブルの別の例を示す断面図である。図4は、図1に示す検知システムが備える単位ケーブルのさらに別の例を示す断面図である。図1に示されるように、実施の形態1に係る検知システム100は、検知ケーブル1と検知器2とを備える。
図2に示されるように、検知ケーブル1は、2本の検知用心線11,12と、編組体13とを含んでもよい。検知用心線11,12は撚り合され、その外周に、酸に溶けないポリエチレンの糸と酸に溶けやすいポリエステルの糸とによって構成された編組体13が設けられる。
好ましくは、図3に示されるように、検知ケーブル1には、2本の検知用心線11,12の各検知用心線上にも編組体14aが設けられてもよい。これにより、漏洩した液体が検知用心線11,12上の編組体14aに浸透し毛細管現象で線状にも液体が含浸するため、より検知性能が良好になる。
さらに好ましくは、図4に示されるように、検知ケーブル1には、図3において編組体13の外側(最外層)に編組体14bが設けられてもよい。編組体が二重に施されることで漏洩した液体がさらに浸透し易くなり、編組体14aや編組体14bに漏洩した液体がさらに留まりやすくなる。それにより、さらに検知性能が良好になるとともに2本の検知用心線11,12が傷付き難くなるなど、検知システム上の作業特性も向上する。
検知用心線11,12は、例えば軟銅線により構成された導体11a,12aと、導体11a,12aの外周を被覆する可溶性絶縁被膜11b,12bとをそれぞれ有する。可溶性絶縁被膜11b,12bは、酸に溶けやすい耐水性高分子(例えばポリエステル系熱可塑性エラストマー)によって構成される。
このような構成の検知ケーブル1において、検知用心線11の点c1(図1参照)及び検知用心線12の点c2の周囲に酸が浸透したとする。このとき、点c1付近の可溶性絶縁被膜11bと点c2付近の可溶性絶縁被膜12bとが酸に溶解または浸透し、検知用心線11と検知用心線12とのインピーダンスが変化する。点c1と点c2との間のインピーダンスZsは、可溶性絶縁被膜11b,12bの酸への溶解量または浸透量が増大するにつれて低下する。
図1に示されるように、検知ケーブル1の一端に位置する検知用心線11のコネクタ端子15と検知用心線12のコネクタ端子16とは検知器2に接続される。コネクタ端子16は、グラウンドにも接続される。
検知ケーブル1の他端に位置する検知用心線11のコネクタ端子17と検知用心線12のコネクタ端子18との間には、検知ケーブル1の断線が検知できるように終端抵抗器19が接続され、特性インピーダンスと整合がとられる。
検知器2は、検知ケーブル1への酸の浸透を検知するとともに、酸の浸透が生じた場合にTDR法を用いて浸透位置を検知する。検知器2は、表示装置20と、操作キー23と、コネクタ端子24,25と、電源端子26とを備える。
表示装置20は、表示パネル21と警告灯22とを含む。警告灯22は、例えば発光ダイオードで構成され、検知ケーブル1への酸の浸透を通知するために用いられる。表示パネル21は、例えば液晶ディスプレイであり、酸の浸透の発生時刻、酸の浸透位置を通知するために用いられる。操作キー23は、作業者の操作を受け付ける。
コネクタ端子24,25は、検知ケーブル1のコネクタ端子15,16にそれぞれ接続可能な端子である。コネクタ端子24,25がコネクタ端子15,16にそれぞれ接続されることにより、検知器2は、検知ケーブル1への酸の浸透及び浸透位置を検知できる。電源端子26は、電源に接続され、検知器2を駆動するための電力を受ける。
(酸の浸透位置の検知原理)
図5を参照して、検知器2による酸の浸透位置の検知原理について説明する。図5は、検知ケーブルの一端に入力されるパルス信号と当該一端の電圧波形との一例を示す図である。
図5の上段に示されるように、検知器2は、電圧Va、時間Tpのパルス信号を検知ケーブル1のコネクタ端子15に入力する。電圧Vaは例えば5Vである。上述したように、検知器2はTDR法を用いて浸透位置を検知する。TDR法は、パルス信号を入力してから対象液体の浸透位置の反射波がパルス信号の入力端まで戻ってくるまでの時間に基づいて浸透位置を検知する方法である。そのため、時間Tpは、パルス信号が検知ケーブル1を往復するのに要する時間以上となるように設定される。
検知ケーブル1の全長L0(図1参照)は、敷設場所に応じて適宜設定される。例えば、長さが異なる複数種類の検知ケーブルの中から敷設場所に応じた検知ケーブル1が選択される。当該複数種類の検知ケーブルのいずれが選択された場合でも浸透位置が検知可能なように、時間Tpは、当該複数種類の検知ケーブルのうち最長の検知ケーブルをパルス信号が往復するのに要する時間以上となるように設定されてもよい。
検知ケーブル1におけるパルス信号及び反射波の伝達速度Vは、真空中の光速をc、検知ケーブル1の比誘電率をεとすると、V=c/ε1/2の式で表される。ε1/2が約1.5である場合、V=約2×10m/sとなり、パルス信号が100mの検知ケーブルを往復するのに要する時間は約1μsである。例えば複数種類の検知ケーブルのうち最長の検知ケーブルの全長が500mである場合、時間Tpは5μsに設定される。図5の上段には、全長500mの検知ケーブルをパルス信号が往復するのに要する時間が時間Tpとして設定されたパルス信号の例が示される。
図5の中段及び下段には、全長L0=200mの検知ケーブル1のコネクタ端子15に上段に示すパルス信号が入力されたときのコネクタ端子15の電圧の時間変化が示される。図5の中段には、検知ケーブル1に酸が浸透していない場合の例が示される。図5の中段に示されるように、パルス信号を入力してから当該パルス信号が検知ケーブル1の全長L0を往復するのに要する時間T0が経過するまでの期間において、電圧は略一定となる。図5に示す例では、時間T0は、時間Tpの2/5である。
図5の下段には、検知ケーブル1に酸が浸透している場合の例が示される。検知ケーブル1に酸が浸透している場合、浸透位置(図1の点c1,c2参照)において検知用心線11と検知用心線12との間のインピーダンスZsが低下する。その結果、酸の浸透位置において、反射波が生じる。反射波の位相は、パルス信号と逆位相である。そのため、酸の浸透位置からの反射波がコネクタ端子15に到達するタイミングで、コネクタ端子15に入力されているパルス信号と反射波とが重畳し、コネクタ端子15の電圧が降下する。
パルス信号をコネクタ端子15に入力してから、コネクタ端子15の電圧が降下するまでの時間T1は、コネクタ端子から酸の浸透位置までの距離L1(図1参照)をパルス信号が往復する時間に相当する。すなわち、以下の式(1)の関係が成り立つ。
T1=2×L1/V・・・式(1)
そのため、検知器2は、時間T1を計測することにより、浸透位置までの距離L1を検知することができる。
(問題点)
TDR法を用いて浸透位置を検知するためには、コネクタ端子15の電圧降下を検知する必要がある。電圧波形を取得するオシロスコープのような高価な装置を用いることなく電圧降下を検知するため、電圧値と閾値とを比較する比較器が一般に用いられる。比較器は、例えば、電圧値が閾値を超えている場合にハイレベルの信号を出力し、電圧値が閾値未満である場合にローレベルの信号を出力する。比較器からの信号がハイレベルからローレベルに変化したことにより、電圧降下を検知することができる。
しかしながら、検知ケーブル1が野外に敷設される場合、検知ケーブル1には対象液体である酸以外の雨水も付着し得る。検知ケーブル1の特性インピーダンスは、雨水の付着によっても変動し得る。そのため、酸の浸透が生じていない状態での電圧値よりもわずかに低い固定値が閾値として設定された場合、雨水が付着すると、酸の浸透を精度良く検知することができなくなる。
図6は、検知ケーブルへの雨水の付着による電圧波形の変動の一例を示す図である。図6において、実線は、雨水が付着していない検知ケーブル1にパルス信号を入力したときのコネクタ端子15の電圧変化を示す。破線は、雨水が付着した検知ケーブル1にパルス信号を入力したときのコネクタ端子15の電圧変化を示す。
図6に示されるように、雨水が付着の有無により電圧波形のレベルが変動する。そのため、閾値Th_cが設定されている場合、雨水が付着していなければ、酸の浸透による電圧降下を検知できるが、雨水が付着してしまうと、酸の浸透による電圧降下を検知できない。
(検知器の内部構成)
本実施の形態に係る検知器2は、上記のような問題点を解決するための構成を備える。図7は、実施の形態1に係る検知器の内部構成の一例を示すブロック図である。図7に示されるように、検知器2は、表示装置20と、操作キー23と、コネクタ端子24,25と、AC抵抗計測器27と、パルス計測器28と、スイッチ32と、閾値設定部33と、制御部34と、基準時計39と、出力インターフェース40と、避雷器41とを備える。なお、図7では、図1に示す電源端子26と各部に電力を供給する電源回路との図示を省略している。
避雷器41は、コネクタ端子24とコネクタ端子25との間に接続され、異常な高電圧から検知器2を保護する。コネクタ端子25はグラウンドに接続される。
スイッチ32は、例えばフォトMOS(Metal-Oxide-Semiconductor)リレーで構成される。スイッチ32は、コネクタ端子24がAC抵抗計測器27に接続された第1状態と、コネクタ端子24がパルス計測器28に接続された第2状態とのいずれかの状態をとる。
AC抵抗計測器27は、スイッチ32が第1状態である場合に、コネクタ端子24に接続された検知ケーブル1のインピーダンス(交流抵抗)を計測する。
パルス計測器28は、スイッチ32が第2状態である場合に動作する。具体的には、パルス計測器28は、検知ケーブル1のコネクタ端子15にパルス信号を入力し、パルス信号を入力してからコネクタ端子15の電圧値が閾値を下回るまでの検知時間T2を計測する。図7に示されるように、パルス計測器28は、パルス入力器29と、比較器30と、カウンタ31とを有する。
パルス入力器29は、パルス信号を生成し、スイッチ32及びコネクタ端子24を介してパルス信号を検知ケーブル1のコネクタ端子15に入力する。
比較器30は、コネクタ端子15の電圧値と閾値設定部33によって設定された閾値とを比較し、比較結果を出力する。例えば、比較器30は、電圧値が閾値を超えている場合にハイレベルの信号を出力し、電圧値が閾値未満である場合にローレベルの信号を出力する。
カウンタ31は、パルス信号を入力してからコネクタ端子15の電圧値が閾値を下回るまでの検知時間T2を計測する。カウンタ31は、所定周波数の基準信号を用いて検知時間T2を計測する。基準信号は、例えば矩形波である。具体的には、カウンタ31は、パルス信号を入力してから比較器30の出力がハイレベルからローレベルに変化するまでの間の矩形波の個数をカウントする。検知時間T2は、基準信号の周期にカウント値を乗算することにより求められる。
基準信号の周波数は、検知ケーブル1におけるパルス信号の伝達速度Vと、要求される分解能とに応じて予め定められる。例えばパルス信号の伝達速度Vが2×10m/sである場合、パルス信号が1mの検知ケーブルを往復するのに要する時間は10nsとなる。要求される分解能が1mである場合、10nsを周期とする基準信号すなわち100MHzの基準信号が設定される。
閾値設定部33は、複数の閾値Th_1,Th_2,・・・の中から1つの閾値を順に選択し、選択した閾値をパルス計測器28に設定する。これにより、パルス計測器28は、複数の閾値Th_1,Th_2,・・・の各々について検知時間T2を計測する。以下、閾値Th_iを用いて計測された検知時間T2を検知時間T2_iとする。
複数の閾値Th_1,Th_2,・・・の間隔は、酸の浸透による電圧降下量よりも小さくなるように設定される。
制御部34は、例えば1または複数のマイクロコンピュータによって構成され、検知器2の各部の動作を制御する。具体的には、制御部34は、CPU(Central Processing Unit)と、処理プログラム等を記憶するROM(Read Only Memory)及びデータを一時的に記憶するRAM(Random Access Memory)とを有し、さらに各種信号を入出力するための入出力ポート等を備える(いずれも図示せず)。制御部34は、ROMに記憶されたプログラムに従って、各種のデータ処理を実行する。制御部34により実行される処理については、ソフトウェアによる処理に限られず、専用のハードウェア(電子回路)で処理することも可能である。
図7に示されるように、制御部34は、浸透検知部35と、切替制御部36と、位置検知部37と、出力処理部38とを有する。浸透検知部35、切替制御部36及び位置検知部37は、酸の浸透及び浸透位置を検知する検知処理を実行する。出力処理部38は、検知結果の出力処理を実行する。制御部34を2つのマイクロコンピュータで構成し、2つのマイクロコンピュータの一方によって浸透検知部35、切替制御部36及び位置検知部37が実現され、他方によって出力処理部38が実現されてもよい。
浸透検知部35は、AC抵抗計測器27の計測結果に基づいて、検知ケーブル1への酸の浸透を検知する。検知ケーブル1に液体が浸透した場合、当該液体の影響により検知ケーブル1のインピーダンスが低下する。ただし、上述したように、検知ケーブル1は、酸に溶解しやすい可溶性絶縁被膜11b,12bを有する。そのため、検知ケーブル1へ酸が浸透した場合のインピーダンスの変化幅は、検知ケーブル1へ雨水が浸透した場合のインピーダンスの変化幅に比べて大きい。そこで、浸透検知部35は、検知ケーブル1へ雨水が浸透した場合のインピーダンスの変化幅を超える基準値を予め記憶しておき、AC抵抗計測器27によって計測されたインピーダンス値と基準値とを比較する。浸透検知部35は、計測されたインピーダンス値が基準値よりも下回る場合に、酸の浸透が生じていると判断すればよい。
切替制御部36は、スイッチ32の状態の切替制御を行なう。切替制御部36は、起動時にスイッチ32の状態を第1状態に制御する。切替制御部36は、浸透検知部35によって酸の浸透が検知された場合に、スイッチ32の状態を第1状態から第2状態に制御する。
位置検知部37は、パルス計測器28によって計測された複数の検知時間T2_1,T2_2,・・・に基づいて、酸の浸透位置を検知する。浸透位置の検知方法の詳細については後述する。
出力処理部38は、浸透検知部35及び位置検知部37の検知結果を出力する処理を行なう。具体的には、出力処理部38は、浸透検知部35により酸の浸透が検知された場合に、表示装置20を構成する警告灯22(図1参照)を点灯させる。このとき、出力処理部38は、浸透が検知された時刻を基準時計39から取得し、表示装置20を構成する表示パネル21(図1参照)に当該時刻を表示してもよい。
出力処理部38は、位置検知部37によって検知された浸透位置を表示パネル21(図1参照)に表示する。浸透位置は、例えばコネクタ端子15からの距離で示される。
さらに、出力処理部38は、出力インターフェース40を介して、浸透検知部35及び位置検知部37の検知結果を外部装置に出力してもよい。
(パルス入力器の構成)
図8は、パルス入力器の構成とコネクタ端子の電圧の時間変化とを示す図である。図8(a)にはパルス入力器の構成の第1の実施例が示され、図8(b)にはパルス入力器の構成の第2の実施例が示される。
図8(a)に示されるように、第1の実施例に係るパルス入力器29Aは、パルス信号を発生させるパルス発生器291と、パルス信号を出力するための出力端子293と、パルス発生器291と出力端子293との間に接続された抵抗器292とを含む。第1の実施例に係るパルス入力器29Aを用いた場合、コネクタ端子15の電圧波形は、パルス信号を入力した直後の期間(立ち上がり期間)においてなまる。すなわち、コネクタ端子15の電圧は、立ち上がり期間において、徐々に上昇してから一定値で安定する。
図8(b)に示されるように、第2の実施例に係るパルス入力器29Bは、第1の実施例に係るパルス入力器29Aと比較して、抵抗器292に並列接続されたコンデンサ294をさらに含む点で相違する。第2の実施例に係るパルス入力器29Bを用いた場合、コネクタ端子15の電圧波形は、立ち上がり期間において急峻となる。すなわち、コネクタ端子15の電圧は、立ち上がり期間において、急激に上昇してから降下し、一定値で安定する。立ち上がり期間における電圧の上昇度は、コンデンサ294の容量によって調整される。
図5の下段に示されるように、酸の浸透が生じた場合、浸透位置に応じたタイミングでコネクタ端子15の電圧降下が生じる。電圧降下は、比較器30の出力がハイレベルからローレベルに変化したことにより検知される。図8(a)に示す電圧波形において、コネクタ端子15に近い位置で酸の浸透が生じた場合、当該浸透による電圧降下を検知できない可能性がある。立ち上がり期間の電圧波形がなまっているため、酸の浸透による電圧降下が見えづらくなるためである。そのため、パルス入力器29は、第2の実施例に係る構成を有することが好ましい。
(浸透位置の検知方法)
次に、位置検知部37による浸透位置の検知方法について説明する。位置検知部37は、例えば以下の第1~第3の検知方法のいずれかに従って、酸の浸透位置を検知する。
(第1の検知方法)
図9は、第1の検知方法を説明する図である。図9において、実線は、晴天時に酸の浸透が生じたときのコネクタ端子15の電圧波形を示し、破線は、降雨時に酸の浸透が生じたときのコネクタ端子15の電圧波形を示す。位置検知部37が浸透位置を検知する際には、浸透検知部35によって酸の浸透有りと判断されている。そのため、図9に示されるように、酸の浸透による電圧降下が見られる。
位置検知部37は、複数の閾値のうちパルス計測器28によって計測された検知時間T2が予め定められた検知範囲内となる最小の閾値に対応する検知時間(以下、「第1検知時間T3」と称する。)に基づいて、酸の浸透位置を検知する。
図9に示す例では、検知範囲の上限は、検知ケーブル1の全長L0(図1参照)をパルス信号が往復するのに要する時間に予め設定される。検知範囲の下限は、パルス信号を入力してから電圧波形が安定するまでの時間に設定される。
晴天時において、複数の閾値のうち検知時間T2が検知範囲内となる最小の閾値は、閾値Th_3である。そのため、位置検知部37は、閾値Th_3に対応する検知時間T2_3を第1検知時間T3として決定する。なお、閾値Th_3よりも小さい閾値Th_1,Th_2が設定されたときには、比較器30の出力がハイレベルのままとなり、カウンタ31によって計測される検知時間T2は、検知範囲を超える計測最大値(または計測不能)を示す。
降雨時において、複数の閾値のうち検知時間T2が検知範囲内となる最小の閾値は、閾値Th_1である。そのため、位置検知部37は、閾値Th_1に対応する検知時間T2_1を第1検知時間T3として決定する。
位置検知部37は、第1検知時間T3でパルス信号が往復する距離L3を以下の式(2)に従って算出する。
L3=T3×V/2・・・式(2)
位置検知部37は、距離L3を検知ケーブル1のコネクタ端子15から浸透位置までの距離として算出する。
図9に示されるように、コネクタ端子15の電圧波形のレベルは、降雨の有無に応じて変動する。しかしながら、パルス信号をコネクタ端子15に入力してから酸の浸透による電圧降下が生じるまでの時間は、降雨の有無に依存しない。そのため、複数の閾値のうち検知時間T2が検知範囲内となる最小の閾値に対応する第1検知時間T3は、降雨の有無に依存せず、略一定となる。すなわち、晴天時において、パルス信号を入力してからコネクタ端子15の電圧が閾値Th_3を下回るまでの検知時間T2_3と、降雨時において、パルス信号を入力してからコネクタ端子15の電圧が閾値Th_1を下回るまでの検知時間T2_1とは、略同じとなる。したがって、晴天時において第1検知時間T3(=T2_3)から演算される距離L3と、降雨時において第1検知時間T3(=T2_1)から演算される距離L3とは、略同じとなる。このように、位置検知部37は、降雨の有無にかかわらず、酸の浸透位置を検知することができる。
(第2の検知方法)
第2の検知方法は、上記の第1の検知方法によって検知される距離L3を補正量だけ補正する方法である。
複数の閾値Th_1,Th_2,・・・の間隔を小さくすることにより、当該複数の閾値のうち検知時間T2が検知範囲内となる最小の閾値は、酸の浸透による電圧降下の極小付近に近づく。これにより、第1検知時間T3は、パルス信号を入力してからコネクタ端子15の電圧が極小となるまでの時間に近づく。
ただし、酸の浸透位置からの反射波は、コネクタ端子15と当該浸透位置との距離が長くなるほど減衰しやすい。そのため、反射波によるコネクタ端子15の電圧降下波形は、コネクタ端子15と当該浸透位置との距離が長くなるほどなまる。言い換えると、電圧降下波形の傾きが緩やかになる。
図10は、パルス信号の入力端である端子から酸の浸透位置までの距離による電圧波形の変化を模式的に示す図である。図10(a)には、コネクタ端子15から酸の浸透位置までの距離が短いときの電圧波形が示される。図10(b)には、コネクタ端子15から酸の浸透位置までの距離が長いときの電圧波形が示される。図10(c)には、コネクタ端子15から酸の浸透位置までの距離が図10(b)のときよりもさらに長いときの電圧波形が示される。図10において、時刻t0は、パルス信号を入力するタイミングである。
図10(a)に示されるように、コネクタ端子15から酸の浸透位置までの距離が短い場合、時刻t0から電圧が降下し始めるまでの降下開始時間Ta_1と、時刻t0から電圧値が極小値をとるまでの極小到達時間Ta_2との時間差ΔTaは、非常に短い。降下開始時間は、コネクタ端子15から酸の浸透位置までの距離をパルス信号が往復する真の時間に相当する。そのため、第1検知時間T3から演算される距離L3をコネクタ端子15から酸の浸透位置までの距離と見なしても、検知誤差は小さい。
図10(b)に示されるように、コネクタ端子15から酸の浸透位置までの距離が長くなると、時刻t0から電圧が降下し始めるまでの降下開始時間Tb_1と、時刻t0から電圧値が極小値をとるまでの極小到達時間Tb_2との時間差ΔTbは長くなる。図10(c)に示されるように、コネクタ端子15から酸の浸透位置までの距離がさらに長くなると、時刻t0から電圧が降下し始めるまでの降下開始時間Tc_1と、時刻t0から電圧値が極小値をとるまでの極小到達時間Tc_2との時間差ΔTcはさらに長くなる。そのため、第1検知時間T3から演算される距離L3をコネクタ端子15から酸の浸透位置までの距離と見なすと、検知誤差が大きくなる。すなわち、距離L3は、コネクタ端子15から酸の浸透位置までの真の距離よりも長くなる。
このような検知誤差を小さくするために、第2の検知方法では、位置検知部37は、距離L3を補正量だけ短くなるように補正した補正距離L3’を、コネクタ端子15から酸の浸透位置までの距離として算出する。補正量は、電圧降下波形に応じて予め定められる。
図10(b)に示す例では、降下開始時間Tb_1と極小到達時間Tb_2との差ΔTbを上記の式(2)のT3に代入することにより得られる距離が補正量として予め定められることが好ましい。同様に、図10(c)に示す例では、降下開始時間Tc_1と極小到達時間Tc_2との差ΔTcを上記の式(2)のT3に代入することにより得られる距離が補正量として予め定められることが好ましい。そのため、パルス信号を入力してから電圧が降下し始めるまでの降下開始時間とパルス信号を入力してから電圧が極小となるまでの極小到達時間との時間差と、当該極小到達時間でパルス信号が往復する距離との相対関係が予め実験等により確認される。補正量は、当該時間差を上記の式(2)のT3に代入することにより得られる。これにより、距離と補正量との対応関係を示す情報が予め作成される。図10に示されるように、降下開始時間と極小到達時間との時間差は、極小到達時間が長いほど長くなる。そのため、補正量は、距離L3(すなわち第1検知時間T3)が長くなるほど大きくなる。
例えば、位置検知部37は、距離と補正量との対応関係を示すテーブルを予め記憶しておき、距離L3に対応する補正量を当該テーブルから読み出す。位置検知部37は、距離L3から補正量だけ減算した補正距離L3’を、コネクタ端子15から酸の浸透位置までの距離として算出する。
(第3の検知方法)
図11は、第3の検知方法を説明する図である。位置検知部37は、複数の閾値Th_1,Th_2,・・・それぞれに対応する複数の検知時間T2_1,T2_2,・・・のうち、第1検知時間T3との差が予め定められた有効範囲内となる最短の第2検知時間T4に基づいて、酸の浸透位置を検知する。
図10を用いて説明したように、コネクタ端子15から酸の浸透位置までの距離をパルス信号が往復する真の時間は、パルス信号をコネクタ端子15に入力してからコネクタ端子15の電圧が降下し始めるまでの降下開始時間に相当する。そのため、有効範囲は、酸の浸透により電圧の降下が開始してから電圧が極小に到達するまでの時間となるように定められる。上述したように、パルス信号を入力してから電圧が降下し始めるまでの降下開始時間とパルス信号を入力してから電圧が極小となるまでの極小到達時間との時間差は、コネクタ端子15と酸の浸透位置との距離が長くなるほど長くなる。従って、有効範囲は、電圧降下波形に応じて予め定められる。具体的には、有効範囲は、検知時間が長くなるほど広くなるように予め定められる。
図11に示す例では、閾値Th_3に対応する検知時間T2_3が第1検知時間T3として決定される。そして、閾値Th_4,Th_5にそれぞれ対応する検知時間T2_4,T2_5と第1検知時間T3(=T2_3)との差が有効範囲内である。そのため、位置検知部37は、検知時間T2_4,T2_5のうち最短の検知時間T2_5を第2検知時間T4として決定する。
位置検知部37は、第2検知時間T4でパルス信号が往復する距離L4を以下の式(3)に従って算出する。
L4=T4×V/2・・・式(3)
位置検知部37は、距離L4を検知ケーブル1のコネクタ端子15から浸透位置までの距離として算出する。
(検知処理の流れ)
図12を参照して、検知器2における検知処理の流れについて説明する。図12は、実施の形態1に係る検知器における検知処理の流れの一例を示すフローチャートである。
まず、検知器2の制御部34は、AC抵抗計測器27によって計測されたインピーダンスに基づいて、酸の浸透の有無を判断する(ステップS1)。酸の浸透無しと判断された場合(ステップS1でNO)、検知処理は再度ステップS1に戻る。
酸の浸透有りと判断された場合(ステップS1でYES)、制御部34は、警告灯22(図1参照)を点灯させ、酸の浸透が発生した旨を通知する(ステップS2)。さらに、制御部34は、スイッチ32の状態を第2状態(スイッチ32とパルス計測器28とが接続された状態)に切り替える(ステップS3)。
次に、閾値設定部33は、予め定められた複数の閾値のうちの1つを選択する(ステップS4)。例えば、閾値設定部33は、複数の閾値のうち未選択である最小の閾値を選択する。
次に、パルス計測器28は、検知ケーブル1のコネクタ端子15にパルス信号を入力する(ステップS5)。パルス計測器28は、選択された閾値を用いて、パルス信号をコネクタ端子15に入力してからコネクタ端子15の電圧が閾値を下回るまでの検知時間T2を計測する(ステップS6)。
次に、閾値設定部33は、未選択の閾値が存在するか否かを判断する(ステップS7)。未選択の閾値が存在する場合(ステップS7でYES)、検知処理はステップS4に戻る。これにより、複数の閾値それぞれに対応する検知時間T2が計測される。
未選択の閾値がない場合(つまり全ての閾値が選択された場合)(ステップS7でNO)、制御部34は、複数の閾値それぞれに対応する複数の検知時間T2に基づいて、酸の浸透位置を検知する(ステップS8)。具体的には、検知器2は、上記の第1~第3の検知方法のいずれかに従って、酸の浸透位置を検知する。
次に、検知器2は、検知された浸透位置を通知する(ステップS9)。例えば、表示パネル21(図1参照)に浸透位置が表示される。もしくが、外部装置に浸透位置が出力される。ステップS9の後、検知処理は終了する。
(利点)
以上のように、検知システム100は、対象液体の浸透によってインピーダンスが変化する検知ケーブル1と、パルス入力器29と、カウンタ31と、位置検知部37とを備える。パルス入力器29は、検知ケーブル1の一端であるコネクタ端子15にパルス信号を入力する。カウンタ31は、複数の閾値の各々について、パルス信号が検知ケーブル1のコネクタ端子15に入力されてからコネクタ端子15の電圧値が当該閾値を下回るまでの検知時間T2を計測する。位置検知部37は、複数の閾値のうち検知時間T2が予め定められた検知範囲内となる最小の閾値に対応する第1検知時間T3に基づいて、対象液体の浸透位置を検知する。または、位置検知部37は、複数の閾値それぞれに対応する複数の検知時間T2のうち第1検知時間T3との差が予め定められた有効範囲内となる最短の第2検知時間T4に基づいて、対象液体の浸透位置を検知する。これにより、降雨の有無に応じてコネクタ端子15の電圧レベルが変動するために適切な1つの閾値を予め設定することができない場合であっても、対象液体の漏洩位置を精度良く検知することができる。
第1の検知方法では、位置検知部37は、第1検知時間T3でパルス信号が往復する距離L3を、検知ケーブル1のコネクタ端子15から浸透位置までの距離として算出する。第2の検知方法では、位置検知部37は、第1検知時間T3でパルス信号が往復する距離L3から補正量だけ短い距離L3’を、検知ケーブル1のコネクタ端子15から浸透位置までの距離として算出する。第3の検知方法では、位置検知部37は、第2検知時間T4でパルス信号が往復する距離L4を、検知ケーブル1のコネクタ端子15から浸透位置までの距離として算出する。
第1の検知方法は、第2の検知方法に比べて、補正のための演算を行なわないため演算負荷が小さくなる。さらに、第1の検知方法は、第3の検知方法に比べて、第2検知時間T4を抽出する処理を行なわないため、検知時間が短くなる。
第2の検知方法は、第1の検知方法に比べて、電圧降下波形に応じて予め定められる補正量を用いて距離Lが補正されることにより、浸透位置の検知精度を向上させることができる。
第2検知時間T4は、第1検知時間T3よりも、パルス信号を入力してからコネクタ端子15の電圧が降下し始めるまでの降下開始時間に近づく。コネクタ端子15から酸の浸透位置までの距離をパルス信号が往復する真の時間は、パルス信号をコネクタ端子15に入力してからコネクタ端子15の電圧が降下し始めるまでの降下開始時間に相当する。そのため、第3の検知方法では、第1の検知方法に比べて、浸透位置の検知精度を向上させることができる。
パルス入力器29は、パルス信号を発生するパルス発生器291と、パルス発生器291と検知ケーブル1のコネクタ端子15との間に接続された抵抗器292と、抵抗器292に並列接続されたコンデンサ294とを含むことが好ましい。これにより、コネクタ端子15の電圧波形は、パルス信号を入力した直後の期間(立ち上がり期間)において急峻に上昇させることができる。その結果、閾値を用いて対象液体の浸透による電圧降下を確認しやすくなる。
検知システム100は、検知ケーブル1のインピーダンスの変化に基づいて、検知ケーブル1への対象液体の浸透を検知するための浸透検知部35をさらに備える。パルス入力器29、カウンタ31および位置検知部37は、浸透検知部35により対象液体の浸透が検知された場合に動作する。具体的には、検知システム100は、検知ケーブル1のコネクタ端子15が浸透検知部35に接続された第1状態と、検知ケーブル1のコネクタ端子15がパルス入力器29に接続された第2状態とを切り替えるスイッチ32をさらに備える。スイッチ32は、浸透検知部35により対象液体の浸透が検知された場合に、第1状態から第2状態に切り替える。
対象液体の浸透が生じている状況では、複数の閾値のうち検知時間T2が予め定められた検知範囲内となる最小の閾値は、対象液体の浸透によって降下しているときの電圧値と一致する。そのため、位置検知部37は、複数の閾値にそれぞれ対応する複数の検知時間T2に基づいて浸透位置を検知できる。
(変形例1)
上記の説明では、降雨の有無にかかわらず、検知器2は、図12に示すフローチャートに従って検知処理を実行するものとした。しかしながら、晴天時のように検知ケーブル1が乾燥しており、かつ、酸の浸透がない場合には、パルス信号を入力したときのコネクタ端子15の電圧は略一定値で安定する。この場合、固定の閾値を用いて酸の浸透及び浸透位置を検知することができる。
そこで、検知器2は、図12に示すフローチャートに従って検知処理を行なう第1モードの他に、固定の閾値を用いて酸の浸透の有無及び浸透位置を検知する第2モードを有してもよい。検知器2は、操作キー23(図1,図7参照)への入力に従って、第1モード及び第2モードのいずれかに切り替える。作業者は、晴天時には第2モードに切り替える指示を入力し、降雨時には第1モードに切り替える指示を入力すればよい。
第2モードが選択されている場合、切替制御部36は、スイッチ32の状態を第2状態に切り替える。そして、閾値設定部33は、定期的(例えば1日1回)に閾値を設定する。閾値設定部33は、パルス入力器29によりコネクタ端子15にパルス信号が入力された後のコネクタ端子15の電圧値に基づいて、閾値を設定する。例えば、閾値設定部33は、パルス信号が入力された後の所定期間中の電圧の最小値よりも所定値だけ低い値を閾値として設定すればよい。
第2モードが選択されている場合、位置検知部37は、パルス計測器28から出力される検知時間T2が検知範囲内である場合に酸の浸透有りと判断し、当該検知時間T2を上記の式(2)のT3に入力することにより得られる距離を、コネクタ端子15から浸透位置までの距離として検知する。
(変形例2)
図8に示されるように、パルス信号をコネクタ端子15に入力した直後の立ち上がり期間においてコネクタ端子15の電圧が不安定になりやすい。当該立ち上がり期間に酸の浸透位置からの反射波による電圧降下があったとしても、当該電圧降下を確認できない可能性がある。そこで、検知ケーブル1のうちコネクタ端子15側の一定長の端部を、酸の漏洩及び雨水の付着のない安全場所に配設するようにしてもよい。安全場所に配設される端部の長さは、立ち上がり期間でパルス信号が往復する長さ以上となるように定められる。これにより、酸の漏洩が想定される範囲の全域において、酸の浸透位置を精度良く検知することができる。
<実施の形態2>
上記の実施の形態1では、検知器2は、検知ケーブル1のインピーダンスに基づいて酸の浸透の有無を判断する浸透検知処理と、酸の浸透有りと判断された場合に浸透位置を検知する位置検知処理との両方を実行する。しかしながら、検知器2は、浸透検知処理を実行する浸透検知器と、位置検知処理を実行する位置検知器とに分離されていてもよい。
(検知システム及び検知器の構成)
図13は、実施の形態2に係る位置検知システムの全体構成の一例を示す図である。図13に示されるように、実施の形態2に係る検知システム100Aは、検知ケーブル1と、浸透検知器102と、位置検知器202とを備える。
浸透検知器102は、検知ケーブル1のインピーダンスの変動に基づいて、検知ケーブル1への酸の浸透を検知する。浸透検知器102は、警告灯22と、コネクタ端子24,25と、電源端子26とを備える。コネクタ端子24,25がコネクタ端子15,16にそれぞれ接続されることにより、浸透検知器102は、検知ケーブル1への酸の浸透を検知できる。検知ケーブル1への酸の浸透が検知されると、警告灯22が点灯される。
位置検知器202は、酸の浸透位置を検知する。位置検知器202は、固定型であっても携帯型であってもよいが、検知現場での操作性や対象液体の漏洩を検知した後にできるだけ早く対処できる点を考慮すると、携帯型の方が好ましい。位置検知器202が携帯型である場合、位置検知器202は、酸の浸透位置の調査が必要な場所に適宜持ち運ばれる。例えば、浸透検知器102の警告灯22の点灯を確認した作業者は、位置検知器202を検知ケーブル1の一端まで持ち運び、当該検知ケーブル1への酸の浸透位置を調べる。
位置検知器202は、表示パネル21と、操作キー23と、コネクタ端子24,25と、電源端子26とを備える。コネクタ端子24,25がコネクタ端子15,16にそれぞれ接続されることにより、位置検知器202は、検知ケーブル1への酸の浸透位置を検知できる。検知された浸透位置は、表示パネル21に表示される。
図14は、実施の形態2に係る浸透検知器の内部構成の一例を示すブロック図である。図14に示されるように、浸透検知器102は、図7に示す検知器2と比較して、パルス計測器28、スイッチ32及び閾値設定部33を含まず、かつ、制御部34の代わりに制御部134を含む点で相違する。制御部134は、図7に示す制御部34と比較して、切替制御部36及び位置検知部37を含まず、かつ、出力処理部38の代わりに出力処理部138を含む点で相違する。
出力処理部138は、浸透検知部35によって酸の浸透が検知された場合に、警告灯22を点灯させる。さらに、出力処理部138は、出力インターフェース40を介して、酸の浸透の発生を外部装置に通知してもよい。
図15は、実施の形態2に係る位置検知器202の内部構成の一例を示すブロック図である。図15に示されるように、位置検知器202は、図7に示す検知器2と比較して、AC抵抗計測器27及びスイッチ32を含まず、かつ、制御部34の代わりに制御部234を含む点で相違する。制御部234は、図7に示す制御部34と比較して、浸透検知部35及び切替制御部36を含まず、かつ、出力処理部38の代わりに出力処理部238を含む点で相違する。
出力処理部238は、位置検知部37によって検知された浸透位置を表示パネル21に表示させる。さらに、出力処理部138は、出力インターフェース40を介して、酸の浸透位置を外部装置に通知してもよい。
位置検知器202は、浸透検知器102によって酸の浸透が検知された場合に利用される。すなわち、位置検知器202は、既に酸の浸透が発生している検知ケーブル1に対して浸透位置を検知する処理を実行する。そのため、酸の浸透が発生していない状態においてパルス信号をコネクタ端子15に入力したときのコネクタ端子15の電圧レベルを確認できず、当該電圧レベルに応じた閾値を予め設定することができない。
しかしながら、実施の形態2に係る位置検知器202は、上述した閾値設定部33と、パルス計測器28と、位置検知部37とを含む。閾値設定部33は、予め定められた複数の閾値の中から1つの閾値を順に選択し、選択した閾値をパルス計測器28に設定する。パルス計測器28は、複数の閾値の各々について、パルス信号をコネクタ端子15に入力してからコネクタ端子15の電圧値が当該閾値を下回るまでの検知時間T2を計測する。位置検知部37は、複数の閾値それぞれに対応する複数の検知時間T2に基づいて、酸の浸透位置を検知する。具体的には、位置検知部37は、第1~第3の検知方法のいずれかに従って、コネクタ端子15から浸透位置までの距離を出力する。このように、既に酸の浸透が発生しており、適切な1つの閾値を予め設定することができない場合であっても、位置検知器202は、酸の浸透位置を検知することができる。
(検証実験)
実施の形態2に係る位置検知器202の効果を検証する実験を行なった。検証実験は、以下の条件で行なわれた。
・検知ケーブル1の全長:110m
・位置検知部37の検知方法:第2の検知方法。
検証実験の結果を以下の表1に記す。表1において、滴下箇所及び検知位置は、コネクタ端子15からの距離で示される。実験No.1~3では、1カ所に硫酸98%を滴下した。実験No.4,5では、2カ所に硫酸98%を滴下した。
Figure 0006998907000001
表1に示されるように、コネクタ端子15に近い箇所に酸を滴下した場合に滴下箇所と検知位置との誤差が大きくなるものの、概ね精度良く酸の浸透位置を検知できることが確認された。また、硫酸98%の代わりに塩酸35%を滴下しても同等の結果が得られた。
実験No.4,5の結果に示されるように、複数箇所に酸の浸透が発生している場合、コネクタ端子15から近い箇所が検知される。これは、コネクタ端子15に近い方の酸の浸透位置の反射波が大きくなり、電圧降下量が大きいためである。複数箇所に酸の浸透が発生している場合には、検知された浸透位置における酸の漏洩を修復した後に再度位置検知器202を用いて別の浸透位置を検知することができる。
(変形例)
浸透検知器102は、検知ケーブル1のインピーダンスではなく、検知ケーブル1を構成する検知用心線11,12間の直流抵抗または容量に基づいて、検知ケーブル1への酸の浸透を検知してもよい。ただし、検知用心線11,12間の直流抵抗または容量を計測するためには、インピーダンスを直流抵抗成分、容量成分等に分けるための回路が必要となる。そのため、浸透検知器102は、インピーダンスに基づいて、検知ケーブル1への酸の浸透を検知することが好ましい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した説明ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 検知ケーブル、2 検知器、11,12 検知用心線、11a,12a 導体、11b,12b 可溶性絶縁被膜、13,14a,14b 編組体、15~18,24,25 コネクタ端子、19 終端抵抗器、20 表示装置、21 表示パネル、22 警告灯、23 操作キー、26 電源端子、27 AC抵抗計測器、28 パルス計測器、29,29A,29B パルス入力器、30 比較器、31 カウンタ、32 スイッチ、33 閾値設定部、34,134,234 制御部、35 浸透検知部、36 切替制御部、37 位置検知部、38,138,238 出力処理部、39 基準時計、40 出力インターフェース、41 避雷器、100,100A 検知システム、102 浸透検知器、202 位置検知器、291 パルス発生器、292 抵抗器、293 出力端子、294 コンデンサ。

Claims (8)

  1. 対象液体の浸透によってインピーダンスが変化する検知ケーブルと、
    前記検知ケーブルの一端にパルス信号を入力するためのパルス入力器と、
    複数の閾値の各々について、前記パルス信号が前記検知ケーブルの前記一端に入力されてから前記検知ケーブルの前記一端の電圧値が当該閾値を下回るまでの検知時間を計測するためのカウンタと、
    前記複数の閾値のうち前記検知時間が予め定められた第1範囲内となる最小の閾値に対応する第1検知時間、または、前記複数の閾値それぞれに対応する複数の前記検知時間のうち前記第1検知時間との差が予め定められた第2範囲内となる最短の第2検知時間に基づいて、前記対象液体の浸透位置を検知するための位置検知部とを備え
    前記第2範囲は、前記検知時間が長くなるほど広くなるように予め定められる、検知システム。
  2. 前記位置検知部は、前記第1検知時間または前記第2検知時間で前記パルス信号が往復する距離を、前記検知ケーブルの前記一端から前記浸透位置までの距離として算出する、請求項1に記載の検知システム。
  3. 前記位置検知部は、前記第1検知時間で前記パルス信号が往復する距離から補正量だけ短い距離を、前記検知ケーブルの前記一端から前記浸透位置までの距離として算出し、
    前記補正量は、前記第1検知時間が長くなるほど大きい、請求項1に記載の検知システム。
  4. 前記パルス入力器は、
    前記パルス信号を発生するパルス発生器と、
    前記パルス発生器と前記検知ケーブルの前記一端との間に接続された抵抗器と、
    前記抵抗器に並列接続されたコンデンサとを含む、請求項1から3のいずれか1項に記載の検知システム。
  5. 前記検知ケーブルのインピーダンスの変化に基づいて、前記検知ケーブルへの前記対象液体の浸透を検知するための浸透検知部をさらに備え、
    前記パルス入力器、前記カウンタ及び前記位置検知部は、前記浸透検知部により前記対象液体の浸透が検知された場合に動作する、請求項1から4のいずれか1項に記載の検知システム。
  6. 前記検知ケーブルの前記一端が前記浸透検知部に接続された第1状態と、前記検知ケーブルの前記一端が前記パルス入力器に接続された第2状態とを切り替えるスイッチをさらに備え、
    前記スイッチは、前記浸透検知部により前記対象液体の浸透が検知された場合に、前記第1状態から前記第2状態に切り替える、請求項5に記載の検知システム。
  7. 請求項1から4のいずれか1項に記載の検知システムに適用可能な検知器であって、
    前記パルス入力器と、
    前記カウンタと、
    前記位置検知部と、
    前記検知ケーブルの前記一端と接続可能な端子とを備える、検知器。
  8. 対象液体の浸透によってインピーダンスが変化する検知ケーブルを用いて、前記対象液体の浸透位置を検知する検知方法であって、
    前記検知ケーブルの一端にパルス信号を入力するステップと、
    複数の閾値から1つの閾値を選択するステップと、
    前記パルス信号が前記検知ケーブルの前記一端に入力されてから前記検知ケーブルの前記一端の電圧値が選択された閾値を下回るまでの検知時間を計測するステップとを備え、
    前記入力するステップと前記選択するステップと前記計測するステップとは、前記複数の閾値の各々について実行され、
    前記検知方法は、さらに、
    前記複数の閾値のうち前記検知時間が予め定められた第1範囲内となる最小の閾値に対応する第1検知時間、または、前記複数の閾値それぞれに対応する複数の前記検知時間のうち前記第1検知時間との差が予め定められた第2範囲内となる最短の第2検知時間に基づいて、前記対象液体の浸透位置を検知するステップを備え
    前記第2範囲は、前記検知時間が長くなるほど広くなるように予め定められる、検知方法。
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