JP6998576B2 - 航路上のリスクに適応した航行支援方法及び航行支援システム - Google Patents

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本発明は、航路上のリスクに適応した航行支援方法及び航行支援システムに関する。
出発地から目的地へ到る航路を船舶が航行するに当り、座礁の危険海域を回避するように多数の通過点を設定して航路の選択を行い、選択された航路における現在の位置及び時刻に基づいて到着予定時刻に見合うように通過点ごとに船舶の通過予定時刻、航海速度及び舵角を順次設定する航行計画支援システムが開示されている(特許文献1)。また、気象・海象の情報に基づいて制御を行うことが開示されている。
また、現在地点と目標地点との間のエリアに、M×N個の格子点を設定し、到達時間に関する全格子点の評価値データを記憶保持し、レーダ等を利用して他船の通航時刻データを各格子点に割り付け、衝突危険度を導出し航行する船舶の他船との衝突の危険性が最も少なく、かつ最短の航路を決定する衝突回避航路決定方法が開示されている(特許文献2)。
また、自船航行情報及び他船航行情報並びに海図情報に基づいて各変針行動案における他船との衝突危険度及び避険領域への侵入危険度からなる予測情報を算出し、これら予測情報に基づいて避航針路を求める避航支援装置が開示されている(特許文献3)。
また、船舶の位置、移動方向及び移動速度に基づいて、自己の船舶の衝突の可能性を地形データ、海流データ及び気象データも考慮して判断し、警報を発する航路案内システムが開示されている(特許文献4)。
特開2005-162117号公報 特開昭63-66700号公報 特開平9-22499号公報 特開2002-245599号公報
ところで、特許文献1に記載の技術では、航行時において船舶に生じ得る危険に対するリスクを評価するものではない。
また、特許文献2及び3に記載の技術では、航行時における船舶に対するリスクを求めるものであるが、船舶の近傍におけるリスクのみを評価するものであり、計画航路の全行程におけるリスクを評価するものではない。
また、特許文献4に記載の技術では、船舶の近傍の衝突の可能性を判断し警報を発したり、AIS情報以外の船舶についても情報を提供するが、現状の船舶の状況に応じて警報を発するものであり、計画航路の全行程におけるリスクを評価するものではない。
請求項1に対応した航路上のリスクに適応した航行支援方法は、船舶の航行の安全を確保するためのリスクを考慮した航行支援方法であって、前記船舶の航行計画を立案する航行計画立案ステップと、立案された前記航行計画に基づいて計画航路の設定を行う計画航路設定ステップと、前記計画航路の全行程における他船舶の通航状況と前記計画航路上における気象・海象予測情報とに基づいて前記計画航路のリスク値を求めるリスク解析予測ステップと、前記リスク解析予測ステップにおいて求められた前記リスク値をリスク情報として出力するリスク情報提供ステップとを備え、前記リスク解析予測ステップでは、前記計画航路の前記リスク値を求めるに当たり、前記計画航路に含まれる領域のリスクを評価するリスク評価モデルを使用するとともに、前記リスク評価モデルは、前記領域の航跡データの解析結果より導かれる前記通航状況に対する衝突の発生頻度に関する情報と、前記気象・海象予測情報としての前記領域の過去の気象・海象データの解析結果を使用することを特徴とする。なお、ここでいうリスクには、衝突リスク、座礁リスク、転覆リスク等およそ船舶の航行に当り、想定されるリスクの全般を含むものとする。
また、前記リスク評価モデルは、前記領域における事故データの解析結果を使用することが好適である。ここで、前記リスク評価モデルは、前記領域における事故補償データの解析結果を使用することが好適である。
また、前記リスク解析予測ステップでは、前記計画航路における自船の位置及び当該位置における通航時刻に対応付けて前記リスク値を求めることが好適である。
また、前記リスク値は、前記計画航路における自船の位置と当該位置における通航時刻での予測確率指標と事故被害指標の積であることが好適である。
また、前記リスク解析予測ステップでは、前記計画航路の全行程に亘って前記リスク値を積算したリスク蓄積値を更に求め、前記リスク情報提供ステップでは、前記リスク情報として前記リスク蓄積値を出力することが好適である。
また、前記リスク解析予測ステップでは、前記計画航路の前記リスク値を求めるに当たり、過去の事故情報を利用することが好適である。
請求項に記載の航行支援システムは、船舶の航行の安全を確保するためのリスクを考慮した航行支援システムであって、立案された航行計画に基づいて計画航路の設定を行う計画航路設定手段と、設定された前記計画航路の全行程における他船舶の通航状況と、前記計画航路上における気象・海象予測情報と、前記計画航路上における事故の被害度に基づいて前記計画航路のリスク値を求めるリスク解析予測手段と、前記リスク解析予測手段において求められた前記リスク値をリスク情報として出力するリスク情報提供手段とを備え、さらに前記リスク解析予測手段は、前記計画航路の前記リスク値を求めるに当たり、前記計画航路が含まれる領域のリスクを評価するリスク評価モジュールを有し、前記リスク評価モジュールは、前記領域の航跡データの解析結果より導かれる前記通航状況に対する衝突の発生頻度に関する情報と、前記気象・海象予測情報としての前記領域の過去の気象・海象データの解析結果と、前記計画航路における事故の被害度の解析結果を記憶する記憶部を有することを特徴とする。
た、前記リスク評価モジュールは、少なくともAIS情報及び/又はレーダ情報より導かれる前記通航状況と前記気象・海象予測情報と前記計画航路における前記事故の被害度の解析結果に基づいて前記計画航路の前記リスク値を求めるリスク評価ロジック部を有することが好適である。
また、前記リスク情報提供手段は、前記リスク情報を前記船舶及び/又は前記船舶の関連部門に送信する送信手段を備えることが好適である。また、前記リスク情報提供手段は、前記リスク情報を前記船舶及び/又は前記船舶の関連部門で表示する表示手段を備えることが好適である。
請求項1に対応した航路上のリスクに適応した航行支援方法によれば、船舶の航行の安全を確保するためのリスクを考慮した航行支援方法であって、前記船舶の航行計画を立案する航行計画立案ステップと、立案された前記航行計画に基づいて計画航路の設定を行う計画航路設定ステップと、前記計画航路の全行程における他船舶の通航状況と前記計画航路上における気象・海象予測情報とに基づいて前記計画航路のリスク値を求めるリスク解析予測ステップと、前記リスク解析予測ステップにおいて求められた前記リスク値をリスク情報として出力するリスク情報提供ステップとを備え、前記リスク解析予測ステップでは、前記計画航路の前記リスク値を求めるに当たり、前記計画航路に含まれる領域のリスクを評価するリスク評価モデルを使用するとともに、前記リスク評価モデルは、前記領域の航跡データの解析結果より導かれる前記通航状況に対する衝突の発生頻度に関する情報と、前記気象・海象予測情報としての前記領域の過去の気象・海象データの解析結果を使用することによって、航行計画に基づいて航行におけるリスクの全容を把握して評価することが容易になる。すなわち、航行計画に基づいて計画全体又は航行中の以降の航路において遭遇しうるリスクを知ることができ、リスクに基づいて航行計画を変更する等の作業を容易にすることができる。
また、前記リスク評価モデルは、前記領域における事故データの解析結果を使用することによって、例えば被害度に応じたリスク値の算出及び評価ができる。ここで、前記リスク評価モデルは、前記領域における事故補償データの解析結果を使用することによって、例えば過去の事故の補償の状況に応じた補償額を含めて考慮したリスク値を正確に求めることができる。
また、前記リスク解析予測ステップでは、前記計画航路における自船の位置及び当該位置における通航時刻に対応付けて前記リスク値を求めることによって、自船の位置及び通航時刻に応じた適切なリスク値を求めることができる。
また、前記リスク値は、前記計画航路における自船の位置と当該位置における通航時刻での予測確率指標と事故被害指標の積であることによって、各領域におけるリスクを示すリスク値を把握することが容易になる。
また、前記リスク解析予測ステップでは、前記計画航路の全行程に亘って前記リスク値を積算したリスク蓄積値を更に求め、前記リスク情報提供ステップでは、前記リスク情報として前記リスク蓄積値を出力することによって、計画航路の全行程又は残りの行程におけるリスクを示すリスク蓄積値を把握することが容易になる。
また、前記リスク解析予測ステップでは、前記計画航路の前記リスク値を求めるに当たり、過去の事故情報を利用することによって、過去の事故の情報を確認しながらリスクを評価することが容易になる。
請求項に対応した航行支援システムによれば、船舶の航行の安全を確保するためのリスクを考慮した航行支援システムであって、立案された航行計画に基づいて計画航路の設定を行う計画航路設定手段と、設定された前記計画航路の全行程における他船舶の通航状況と、前記計画航路上における気象・海象予測情報と、前記計画航路上における事故の被害度に基づいて前記計画航路のリスク値を求めるリスク解析予測手段と、前記リスク解析予測手段において求められた前記リスク値をリスク情報として出力するリスク情報提供手段とを備え、さらに前記リスク解析予測手段は、前記計画航路の前記リスク値を求めるに当たり、前記計画航路が含まれる領域のリスクを評価するリスク評価モジュールを有し、前記リスク評価モジュールは、前記領域の航跡データの解析結果より導かれる前記通航状況に対する衝突の発生頻度に関する情報と、前記気象・海象予測情報としての前記領域の過去の気象・海象データの解析結果と、前記計画航路における事故の被害度の解析結果を記憶する記憶部を有することによって、航行計画に基づいて航行におけるリスクの全容を把握して評価することが容易になる。すなわち、航行計画に基づいて計画全体又は航行中の以降の航路において遭遇しうるリスクを知ることができ、リスクに基づいて航行計画を変更する等の作業を容易にすることができる。
た、前記リスク評価モジュールは、少なくともAIS情報及び/又はレーダ情報より導かれる前記通航状況と前記気象・海象予測情報と前記計画航路における前記事故の被害度の解析結果に基づいて前記計画航路の前記リスク値を求めるリスク評価ロジック部を有することによって、自船と他船との衝突等のリスクを正確に求めることができる。
また、前記リスク情報提供手段は、前記リスク情報を前記船舶及び/又は前記船舶の関連部門に送信する送信手段を備えることによって、船舶及び/又は船舶の関連部門においてリスクを容易に把握することができる。また、前記リスク情報提供手段は、前記リスク情報を前記船舶及び/又は前記船舶の関連部門で表示する表示手段を備えることによって、船舶及び/又は船舶の関連部門においてリスクを容易に把握することができる。
本発明の実施の形態における航行支援システムの構成を示す図である。 本発明の実施の形態における航行支援装置の構成を示す図である。 本発明の実施の形態における航行領域を説明するための図である。 本発明の実施の形態における航行支援方法のフローチャートを示す図である。 本発明の実施の形態における航行支援システムの機能ブロックを示す図である。
本発明の実施の形態における航行支援システム100は、図1に示すように、航行支援装置102、船舶自動識別装置(AIS装置)104、レーダ装置106及び気象・海象データ提供装置108を含んで構成される。なお、この実施の形態における航行支援システムにおいては、船舶の航行に当って想定されるリスクのうち衝突リスクを取り上げて説明をする。
図1においては、AIS装置104、レーダ装置106及び気象・海象データ提供装置108は、1台のみ記載しているが、船舶の航行計画の全行程における他船の状況や気象・海象(天気・風速・波高等)の状況が把握できるように複数備えるようにしてもよい。
航行支援装置102は、AIS装置104及びレーダ装置106から船舶の航行状況に関する情報を取得し、また気象・海象データ提供装置108から気象及び海象の状況に関する情報を取得し、これらの情報を用いて航行計画の全行程における衝突リスク値(危険度)を算出してユーザに提示する処理を行う。以下、航行計画の対象となる船舶を「自船」とし、その他の船舶を「他船」とする。
なお、本実施の形態では、海を航行する船舶を前提として説明するが、河川や湖等の水上を航行する船舶を対象としてもよい。
航行支援装置102は、図2に示すように、処理部10、記憶部12、入力部14、出力部16及び通信インターフェース部18を含んで構成される。航行支援装置102は、一般的なコンピュータによって実現することができる。
処理部10は、CPU等の演算処理を行う手段を含む。処理部10は、記憶部12に記憶されている航行支援プログラムを実行することによって、本実施の形態における航行支援処理を実現する。記憶部12は、半導体メモリ、ハードディスク等の記憶装手段を含む。記憶部12は、処理部10とアクセス可能に接続され、航行支援プログラム、航行支援処理に供される各種情報等を記憶する。入力部14は、航行支援装置102に情報を入力する手段を含む。入力部14は、例えば、ユーザからの入力を受けるタッチパネルやキーボードを備える。また、入力部14は、航行支援装置102の外部から情報を受け取るネットワークインターフェース等を含み、航行支援プログラム、航行支援処理に供される各種情報を取得するために用いられる。出力部16は、航行支援装置102で処理された情報を出力する手段を含む。出力部16は、例えば、ユーザに対して情報を呈示するディスプレイを備える。ここで、ユーザには、船舶の船主や船舶に搭載される荷物の荷主を含んでもよい。また、航行支援装置102は、外部へ情報を送信する通信インターフェース部18を含み、外部の装置との情報のアクセスを行うことができる。
航行支援装置102は、航行支援プログラムを実行することによって自船の航行計画における衝突リスク値を算出して出力する。航行支援装置102での処理については後述する。
AIS装置104は、無線を利用した船舶を自動識別する装置である。AIS装置104は、航行中の船舶の識別符号、船名、位置、針路、速力及び目的地等の他船の航行状況を示すデータを発信する。航行支援装置102は、通信インターフェース部18を介して、AIS装置104から送信されてくる航行状況を示すデータを受信して記憶部12に記憶させる。航行支援装置102は、当該航行状況を示すデータを参照することによって、他船の航行状況を把握することができる。
レーダ装置106は、探索範囲内に存在する船舶を検出して出力するレーダを含んで構成される。レーダ装置106は、探索範囲となる領域に電波を送出し、対象物である船舶に当たって反射してきた反射波を検出する。レーダ装置106を用いることによって、AIS装置104の対象とならない小型船の航行状況、例えば船舶の位置、針路、速力等を把握するために利用することができる。なお、レーダ装置106の探索範囲は、航行計画の全行程における領域に対して狭い範囲であることが多いので、航行計画の全行程における領域を網羅できるように必要に応じて複数のレーダ装置106を用いることが好適である。航行支援装置102は、通信インターフェース部18を介して、レーダ装置106から送信されてくる航行状況を示すデータを受信して記憶部12に記憶させる。航行支援装置102は、当該航行状況を示すデータを参照することによって、他船の航行状況を把握することができる。
気象・海象データ提供装置108は、航行計画における航行領域における気象及び海象の情報を航行支援装置102へ提供する装置である。気象・海象データ提供装置108は、例えば、航行領域における気象・海象に関するデータを航行支援装置102へ提供する。航行支援装置102は、通信インターフェース部18を介して、気象・海象に関するデータを受信して記憶部12に記憶させる。航行支援装置102は、当該気象・海象に関するデータを参照することによって、航行領域における気象及び海象を把握することができる。
なお、他船の航行状況に関する情報及び気象及び海象の状況に関する情報は、衝突リスク値の算出に必要な情報であれば現在の状況に関する情報のみならず、将来の状況に関する予測を含んでもよい。また、本実施の形態では、気象及び海象の両方に関する情報を利用して衝突リスク値の算出処理を行う態様について示すが、気象及び海象のいずれか一方のみの情報を利用してもよい。
また、衝突リスク値の算出処理には、気象・海象に対する衝突の発生頻度に関する情報が利用される。気象・海象に対する衝突の発生頻度に関する情報とは、過去の衝突のデータに基づいて、気象・海象の状況に応じて衝突が発生した頻度(又は確率。以下、頻度を確率と読み替えて処理をしてもよい。)を表す情報である。具体的には、気象・海象データ提供装置108から与えられる天気、風速、波高等をパラメータとして、気象・海象に対して衝突が発生する頻度を求める関数やデータベースを設定すればよい。
例えば、台風等の強風の際には船舶が避難するため、衝突事故の発生頻度は少なくなるものの、台風来襲の前後においては衝突事故の発生頻度が高くなる傾向がみられるように気象・海象に対する衝突の発生頻度に関する情報が設定される。また、気象・海象に関する複数のパラメータの組み合わせ毎に衝突の発生頻度を設定してもよい。
また、衝突リスク値の算出処理には、他船の通航状況に対する衝突の発生頻度に関する情報が利用される。衝突の発生頻度に関する情報とは、相手船による妨害ゾーン(OZT:Obstacle Zone by Target)や海域毎の他船の通航状況に応じた自船が他船に遭遇する頻度(遭遇頻度)を表す情報である。OZTは、自船の変針に対して相手船によって妨害される領域を相手船の予定針路上に仮想的に示した領域の集合体である。ここで、相手船の妨害とは、相手船と自船が一定の距離以内に同時に存在することが予測され、この状態に至ることを回避するために針路を変更する必要があることを意味する。
また、海域毎の他船の通航状況に応じた自船が他船に遭遇する頻度(遭遇頻度)とは、1日のうちの各時刻、1週間のうちの各曜日、1年のうちの各月日等の時間情報をパラメータとして海域毎に船舶同士が遭遇して衝突する頻度を表す情報である。例えば、季節、日、曜日、時刻等の時間の情報をパラメータとした海域毎の過去の衝突のデータに基づいて、当該時間に該当するときに各海域を船舶が通航する際に他船と衝突する頻度を求め、当該頻度を当該時間をパラメータとした海域毎の他船の通航状況に応じた自船が他船に遭遇する頻度(遭遇頻度)として設定すればよい。また、例えば、季節、日、曜日、時刻等の時間の情報をパラメータとしてAIS装置104及び/又はレーダ装置106から入力された海域毎の他船の出現数(混雑度)に基づいて、当該他船の出現数に応じて当該時間に該当するときの海域毎の他船の通航状況に応じて自船が他船に遭遇する頻度(遭遇頻度)を設定してもよい。すなわち、他船の出現数が増加するほど自船との衝突する頻度が増えるものとして、時間及び海域の組み合わせ毎に他船の通航状況に応じた自船が他船に遭遇する頻度(遭遇頻度)を設定してもよい。
さらに、衝突リスク値の算出処理には、衝突に対する事故データから得られる被害度の情報も利用される。衝突に対する被害度の情報とは、過去の衝突のデータに基づいて、船舶の種類、船舶のサイズ、船速等のパラメータに応じて衝突において与えられた被害の度合いを表す情報である。例えば、船舶の種類、船舶のサイズ、船速のパラメータとして過去の衝突において船舶の種類、船舶のサイズ及び事故時の船速の組み合わせ毎に支払われた補償金額を衝突に対する被害度の情報とすればよい。衝突に対する被害度の情報は、予め航行支援装置102の記憶部12に記憶させておけばよい。
本実施の形態では、航行支援装置102は、航行計画における全行程における衝突リスク値を算出するため、図3に示すように、海域をメッシュ状に所定の形状及び大きさの区画領域Xに区切る。そして、区画領域X毎に、航行計画に沿った自船の航行状況、他船の航行状況に関する情報及び気象・海象の状況に関する情報に基づいて、航行計画に沿った航行時における自船の衝突リスク値を算出する。
より具体的には、図3に示すように、航行計画における出発地点Aから到着地点Bまでの航路Cの全行程における衝突リスク値を算出して出力する。すなわち、区画領域Xのうち航路Cを含む処理対象領域Y(図中、ハッチングをした区画領域X)毎に衝突リスク値を算出し、航路Cの全行程に亘って処理対象領域Y毎に算出された衝突リスク値を積算することで航路Cの全行程に対する衝突リスク蓄積値を求める。
以下、本実施の形態における航行支援の具体的な処理について説明する。図4は、本実施の形態における航行支援処理のフローチャートである。また、図5は、フローチャートに示した各処理を実行することによって実現される航行支援装置102の機能ブロック図である。
ステップS10では、航行計画が受け付けられる。当該処理によって、航行支援装置102は、航行計画取得手段20として機能する。航行支援装置102は、入力部14又は通信インターフェース部18を介して、衝突リスク値の算出処理の対象となる航行計画を取得する。航行計画は、出発地点A、出発時刻、到着地点B、到着時刻、経由位置及び経由位置の通航時刻を含む。航行計画は、荷主からの運搬発注等の情報に基づいて設定される。
また、航行計画は、自船に関する情報を含んでもよい。自船に関する情報とは、自船のサイズ(船体長、排斥量、積載量等)、最大航行速度、巡航速度、針路、回頭角速度、気象・海象に対する安定性等の衝突リスク値の算出処理に有効な情報を含んでもよい。航行計画の情報は、記憶部12に記憶される。
なお、これらの情報は、入力部14を介して人が航行支援装置102へ入力してもよいし、外部のサーバ等に予め入力しておき、通信インターフェース部18を介して航行支援装置102が取得するようにしてもよい。
ステップS12では、航行計画に基づいて航行計画に対する航路Cが算出される。当該処理によって、航行支援装置102は、計画航路設定手段22として機能する。航行支援装置102の処理部10は、ステップS10で取得した航行計画の情報に基づいて航路Cを設定する。処理部10は、出発地点Aと次の経由位置を繋ぐ経路を求め、その経路に対して出発時刻に出発して経由時刻に経由位置に到着するために必要な速度から経路上の各地点の通航時刻(日時)を算出する。このとき、自船の速度は、最大加速度、最大航行速度及び巡航速度等を考慮して設定することが好適である。また、地形データ等の情報により、自船が通過できない場所を回避するように経路を定めるようにしてもよい。そして、当該航路と速度を設定する処理を経由位置から次の経由位置へと繰り返し、到着地点Bまで到着時刻に間に合うように経路と当該経路上の各地点の通航時刻、自船の速度(エンジンの回転数や翼角等のパラメータで設定してもよい)を繋ぎ合わせて航路Cとして設定する。このようにして、出発地点Aから到着地点Bまでの航路Cが設定される。
なお、航路Cの設定方法は、上記方法に限定されるものではない。例えば、人によって出発地点Aから到着地点Bまでの経路と当該経路上の各点の通航時刻、自船の速度等を設定し、当該情報を入力部14又は通信インターフェース部18を介して航行支援装置102に航行計画における航路Cとして入力するようにしてもよい。
ステップS14では、航路Cに対応する処理対象領域Yとその予想通航時刻(日時)を算出する。当該処理によって、航行支援装置102は、予想通航時刻設定手段24として機能する。航行支援装置102の処理部10は、図3に示したように、海域をメッシュ状に分割した区画領域Xのうち航路Cと重なり合う処理対象領域Yを求める。そして、処理部10は、処理対象領域Y毎に自船の予想通航時刻(日時)を決定する。本実施の形態では、予想通航時刻は、航路Cにおいて各処理対象領域Yに入る時刻と出る時刻との中間時刻とするが、これに限定されるものではなく、各処理対象領域Yに入る時刻又は出る時刻等に適宜設定すればよい。
ステップS16では、航路Cに対応する処理対象領域Yにおける衝突リスク値が算出される。当該処理によって、航行支援装置102は、リスク評価モジュール26及び予測モジュール28の一部として機能する。航行支援装置102の処理部10は、衝突リスク評価ロジック26aに基づいてステップS14で設定された処理対象領域Y毎に、その予想通航時刻における自船に対する衝突リスク値を算出する。
衝突リスク値の算出処理には、リスク評価モデルが用いられる。具体的には、衝突リスク値の算出処理には、他船の航行状況に関する情報及び気象・海象の状況に関する情報並びに衝突に対する被害度の情報が用いられる。
第1に、気象・海象に対する衝突リスク値の算出処理が行われる。処理部10は、気象・海象データ提供装置108から入力された処理対象領域Y毎の航行領域における気象・海象の情報に基づいて処理対象領域Y毎の衝突リスク値を算出する。衝突リスク値の算出処理では、予め記憶部12に記憶されている気象・海象に対する衝突の発生頻度に関する情報が参照される。処理部10は、処理対象領域Y毎の気象及び海象の情報(天気、風速、波高等)をパラメータとして、該当パラメータに該当する当該気象・海象に対する衝突の発生頻度を求める。
このとき、処理対象領域Y毎の気象及び海象の情報(航行領域における天気、風速、波高等の情報)として、航行計画において自船が処理対象領域Yを通過する時刻における気象及び海象の情報(航行領域における天気、風速、波高等の予報値)を用いることが好適である。すなわち、航行計画において航路Cに該当する処理対象領域Yを自船が通過する時刻は将来の時刻であるので、気象・海象に対する衝突の発生頻度に関する情報において当該将来の時刻における気象及び海象の予報値に該当する衝突の発生頻度を求めることが好適である。
さらに、処理部10は、予め記憶部12に記憶されている衝突に対する被害度の情報を参照して、気象・海象の状況と自船の船種・サイズ・船速等の状況に応じて、処理対象領域Y毎に求められた気象・海象に関する衝突の発生頻度に当該衝突に相当する被害度を乗算して当該処理対象領域Yにおける気象・海象に対する衝突リスク値を算出する。
第2に、他船に対する衝突リスク値の算出処理が行われる。処理部10は、AIS装置104から入力された他船の航行状況を示すデータに基づいた処理対象領域Y毎の衝突リスク値、及び、レーダ装置106から入力された他船の航行状況を示すデータに基づいた処理対象領域Y毎の衝突リスク値を算出する。衝突リスク値の算出処理では、予め記憶部12に記憶されている他船の通航状況に対する衝突の発生頻度に関する情報が参照される。
まず、処理部10は、記憶部12に記憶されているOZTを参照して、処理対象領域Y毎にAIS装置104によって得られた当該処理対象領域Yを通過する自船と他船との衝突の頻度を算出する。すなわち、処理対象領域Y毎に、当該処理対象領域Yを通過する際の自船の速度及び針路と、AIS装置104から得られた情報から予測モジュール28によって予測した他船の速度及び針路に基づいてOZTを考慮して当該処理対象領域Yを通過する他船と自船との衝突の頻度を算出する。
このとき、AIS装置104から入力された他船の航行状況を示すデータに基づいて航行計画において自船が処理対象領域Yを通過する時刻における当該処理対象領域Yにおける他船の通航状況をリスク算出処理に用いることが好適である。すなわち、航行計画において航路Cに該当する処理対象領域Yを自船が通過する時刻は将来の時刻であるので、AIS装置104から入力された他船の針路や速度の情報を用いて当該他船の将来の位置を予測し、当該予測値に基づいて自船が処理対象領域Yを通過する時刻に当該他船が同じ処理対象領域Yを通過するか否かに応じて衝突の頻度を算出することが好適である。
さらに、処理部10は、予め記憶部12に記憶されている衝突に対する被害度の情報を参照して、自船及び他船の船種・サイズ・船速等の状況に応じて、処理対象領域Y毎に求められたAIS装置104によって得られた当該処理対象領域Yを通過する他船と自船との衝突の頻度(又は、確率。以下、頻度を確率に読み替えて処理をしてもよい。)に当該衝突に相当する被害度を乗算して当該処理対象領域Yにおける他船に対する衝突リスク値を算出する。
また、処理部10は、レーダ装置106から入力された他船の航行状況を示すデータに基づいて処理対象領域Y毎を通過する自船と他船との衝突の頻度を算出する。処理部10は、レーダ装置106から入力された処理対象領域Y毎の他船の航行状況に応じて当該他船と自船との衝突の頻度(又は、確率。以下、頻度を確率に読み替えて処理をしてもよい。)を算出する。例えば、レーダ装置106から入力された処理対象領域Y毎の他船の出現数に応じて当該処理対象領域Yにおいて自船が他船に衝突する頻度を算出すればよい。具体的には、他船の出現数が増加するほど自船と遭遇する頻度(遭遇頻度)が増えると考えられるので、自船が他船に衝突する頻度も高まるものとして衝突の頻度を算出すればよい。
また、上記のように、過去の他船の通航状況の統計データに基づいて区画領域X毎に時間情報(季節、日、曜日、時刻等)に対する他船に遭遇する頻度(遭遇頻度)を予め求めておき、当該時間情報と遭遇頻度との関係に基づいて各処理対象領域Yを自船が通過する時刻に他船と衝突する頻度を算出するようにしてもよい。
さらに、処理部10は、予め記憶部12に記憶されている衝突に対する被害度の情報を参照して、自船及び他船の船種・サイズ・船速等の状況に応じて、処理対象領域Y毎に求められたレーダ装置106によって得られた当該処理対象領域Yを通過する他船と自船との衝突の頻度に当該衝突の衝突に相当する被害度を乗算して当該処理対象領域Yにおける他船に対する衝突リスク値を算出する。
そして、処理部10は、処理対象領域Y毎にAIS装置104からの情報に基づいて算出された他船に対する衝突リスク値とレーダ装置106からの情報に基づいて算出された他船に対する衝突リスク値とを加算して当該処理対象領域Yに対する他船に対する衝突リスク値とする。
なお、本実施の形態では、AIS装置104からの情報及びレーダ装置106からの情報の両方を用いる態様について説明したが、いずれか一方のみを用いて衝突リスク値を算出してもよい。
上記のように処理対象領域Y毎に算出された気象・海象に対する衝突リスク値と他船に対する衝突リスク値を加算することで、処理対象領域Y毎の航行上の衝突リスク値(予測確率指標と事故被害指標の積)を求めることができる。
ステップS18では、航路Cの全行程における衝突リスク蓄積値が算出される。当該処理によって、航行支援装置102は、リスク評価モジュール26及び予測モジュール28の一部として機能する。航行支援装置102の処理部10は、ステップS16において処理対象領域Y毎に算出された気象・海象に対するリスクと他船に対するリスクを航路Cの全行程に亘って加算して航路Cの全行程におけるリスク(衝突リスク蓄積値)を算出する。
ステップS20では、リスクに関する情報が出力される。当該処理によって、航行支援装置102は、リスク情報提供手段30として機能する。航行支援装置102の処理部10は、出力部16に対してステップS18において算出された航路Cの全行程における衝突リスク蓄積値を出力させる。また、航路Cの全行程におけるリスクに加えて、又は代えて、航路C上の処理対象領域Y毎の衝突リスク値を出力するようにしてもよい。このとき、図3に示した海図のように、航路C上の処理対象領域Y毎に衝突リスク値を表示させてもよい。また、衝突リスク値に対する基準値を設けて、当該基準値よりも高い衝突リスク値の処理対象領域Yを他の処理対象領域Yとは異なる表示態様(異なる色、異なる輝度、異なるマーク等)で強調するように表示してもよい。また、これらの情報を紙等の印刷媒体や電子情報端末にレポートとして出力するようにしてもよい。
また、通信インターフェース部18を介して、航行支援装置102から外部装置へリスクに関する情報を出力するようにしてもよい。例えば、自船の船主や運搬する荷物の荷主等に対して航行計画に対するリスクの情報を提供するようにしてもよい。
また、複数の航行計画に対して、それぞれリスクの情報を算出して出力するようにしてもよい。例えば、航行計画における出発時刻、到着時刻、経由位置及び経由位置の通航時刻の少なくとも1つを変更し、当該航行計画の変更に伴った衝突リスク値や衝突リスク蓄積値の変化を算出し、リスクがどのように変化するかを出力するようにしてもよい。
また、本実施の形態では、自船の出船前に航行計画の全行程に対する衝突リスク蓄積値を算出する処理について説明したが、自船の出船後に航行計画に残りの行程に対する衝突リスク蓄積値を算出するようにしてもよい。これにより、航行中にAIS装置104、レーダ装置106及び気象・海象データ提供装置108から得られる情報を更新しつつ、更新された新たな情報に基づいてより正確な衝突リスク蓄積値を算出及び評価することができる。
また、上記のように算出された衝突リスク値や衝突リスク蓄積値と共に、航行計画における航路Cの各点における過去の事故情報を表示させるようにしてもよい。
以上のように、本発明によれば、航行計画に基づいて航行におけるリスクの全容を把握して評価することが容易になる。すなわち、これまで航行中の各局面において自船からみた他船との遭遇状況や海域管理の局面において特定領域の複数船舶の遭遇状況に関する情報を提供する技術は知られていたが、特定の船舶が航行計画立案時又は航行中において計画全体又は以降の航行において事故に遭遇しうる危険がどの程度あるのか把握する技術がなかった。本発明によれば、航行計画に基づいて計画全体又は航行中の以降の航路において遭遇しうるリスクを知ることができ、リスクに基づいて航行計画を変更する等の作業を容易にすることができる。また、衝突リスクのみならず、座礁リスク、転覆リスク等およそ船舶の航行に当り、想定されるリスクの全般に適用することができる。したがって、船舶による輸送の安定性と航行上の安全性を広く向上させることができる
本発明は、移動計画に基づいて移動する移動体のリスク値及びリスク蓄積値の算出に適用することができる。特に、海、河川、湖等の水上を航行する船舶の航行計画に対するリスク値及びリスク蓄積値の算出に適用することができる。
10 処理部、12 記憶部、14 入力部、16 出力部、18 通信インターフェース部、20 航行計画取得手段、22 計画航路設定手段、24 予想通航時刻設定手段、26 リスク評価モジュール、26a 衝突リスク評価ロジック、28 予測モジュール、30 リスク情報提供手段、100 航行支援システム、102 航行支援装置、104 船舶自動識別装置(AIS装置)、106 レーダ装置、108 気象・海象データ提供装置。

Claims (11)

  1. 船舶の航行の安全を確保するためのリスクを考慮した航行支援方法であって、
    前記船舶の航行計画を立案する航行計画立案ステップと、
    立案された前記航行計画に基づいて計画航路の設定を行う計画航路設定ステップと、
    前記計画航路の全行程における他船舶の通航状況と前記計画航路上における気象・海象予測情報とに基づいて前記計画航路のリスク値を求めるリスク解析予測ステップと、
    前記リスク解析予測ステップにおいて求められた前記リスク値をリスク情報として出力するリスク情報提供ステップとを備え、前記リスク解析予測ステップでは、前記計画航路の前記リスク値を求めるに当たり、前記計画航路に含まれる領域のリスクを評価するリスク評価モデルを使用するとともに、前記リスク評価モデルは、前記領域の航跡データの解析結果より導かれる前記通航状況に対する衝突の発生頻度に関する情報と、前記気象・海象予測情報としての前記領域の過去の気象・海象データの解析結果を使用することを特徴とする航路上のリスクに適応した航行支援方法。
  2. 前記リスク評価モデルは、前記領域における事故データの解析結果を使用することを特徴とする請求項に記載の航路上のリスクに適応した航行支援方法。
  3. 前記リスク評価モデルは、前記領域における事故補償データの解析結果を使用することを特徴とする請求項又はに記載の航路上のリスクに適応した航行支援方法。
  4. 前記リスク解析予測ステップでは、前記計画航路における自船の位置及び当該位置における通航時刻に対応付けて前記リスク値を求めることを特徴とする請求項から請求項のうちの1項に記載の航路上のリスクに適応した航行支援方法。
  5. 前記リスク値は、前記計画航路における自船の位置と当該位置における通航時刻での予測確率指標と事故被害指標の積であることを特徴とする請求項1から請求項のうちの1項に記載の航路上のリスクに適応した航行支援方法。
  6. 前記リスク解析予測ステップでは、前記計画航路の全行程に亘って前記リスク値を積算したリスク蓄積値を更に求め、
    前記リスク情報提供ステップでは、前記リスク情報として前記リスク蓄積値を出力することを特徴とする請求項1から請求項のうちの1項に記載の航路上のリスクに適応した航行支援方法。
  7. 前記リスク解析予測ステップでは、前記計画航路の前記リスク値を求めるに当たり、過去の事故情報を利用することを特徴とする請求項1から請求項のうちの1項に記載の航路上のリスクに適応した航行支援方法。
  8. 船舶の航行の安全を確保するためのリスクを考慮した航行支援システムであって、
    立案された航行計画に基づいて計画航路の設定を行う計画航路設定手段と、
    設定された前記計画航路の全行程における他船舶の通航状況と、前記計画航路上における気象・海象予測情報と、前記計画航路上における事故の被害度に基づいて前記計画航路のリスク値を求めるリスク解析予測手段と、
    前記リスク解析予測手段において求められた前記リスク値をリスク情報として出力するリスク情報提供手段とを備え、さらに前記リスク解析予測手段は、前記計画航路の前記リスク値を求めるに当たり、前記計画航路が含まれる領域のリスクを評価するリスク評価モジュールを有し、前記リスク評価モジュールは、前記領域の航跡データの解析結果より導かれる前記通航状況に対する衝突の発生頻度に関する情報と、前記気象・海象予測情報としての前記領域の過去の気象・海象データの解析結果と、前記計画航路における事故の被害度の解析結果を記憶する記憶部を有することを特徴とする航路上のリスクに適応した航行支援システム。
  9. 前記リスク評価モジュールは、少なくともAIS情報及び/又はレーダ情報より導かれる前記通航状況と前記気象・海象予測情報と前記計画航路における前記事故の被害度の解析結果に基づいて前記計画航路の前記リスク値を求めるリスク評価ロジック部を有することを特徴とする請求項に記載の航路上のリスクに適応した航行支援システム。
  10. 前記リスク情報提供手段は、前記リスク情報を前記船舶及び/又は前記船舶の関連部門に送信する送信手段を備えたことを特徴とする請求項8又は請求項記載の航路上のリスクに適応した航行支援システム。
  11. 前記リスク情報提供手段は、前記リスク情報を前記船舶及び/又は前記船舶の関連部門で表示する表示手段を備えたことを特徴とする請求項から請求項10のうちの1項に記載の航路上のリスクに適応した航行支援システム。
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