JP6996108B2 - 半導体レーザ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体レーザ装置に関するものである。
従来、ヘッドアップディスプレイ等に使用される半導体レーザ装置が知られている。特許文献1に記載の半導体レーザ装置では、筐体に対し、レーザダイオードが固定されたホルダ(以下「LDホルダ」という)と、レンズが固定されたホルダ(以下「レンズホルダ」という)とが固定されている。そのLDホルダは、筐体の外壁に設けられた穴に対し、筐体の外壁の外側から接着剤により固定されている。LDホルダに固定されたレーザダイオードは、筐体の内側の空間に光を照射する。一方、レンズホルダは、レーザダイオードから照射される光の光軸に直交する方向に設けられた筐体の角穴から筐体内の空間に挿入され、その角穴の内壁に接着剤により固定されている。LDホルダとレンズホルダとは、レーザダイオードから照射される光の光軸とレンズの光軸とが一致するように位置調整された状態で固定されている。
特開2015-143732号公報
しかしながら、特許文献1に記載の半導体レーザ装置は、筐体とLDホルダとを接着する接着剤が塗布された部位の面積および光軸に対する位置と、筐体とレンズホルダとを接着する接着剤が塗布された部位の面積および光軸に対する位置とが異なっている。また、筐体とLDホルダとを接着する部位の形状と、筐体とレンズホルダとを接着する部位の形状の違いから、それらの部位には異なる量の接着剤が塗布されていると考えられる。その場合、半導体レーザ装置が使用される環境温度が変化したとき、または、接着剤が硬化するときに、接着剤が膨張または収縮すると、LDホルダとレンズホルダとは、それぞれ異なる方向に異なる距離変位する。したがって、この半導体レーザ装置は、温度変化に対し、レーザダイオードから照射される光の光軸とレンズの光軸との相対的なずれが大きくなるおそれがある。
なお、一般に、半導体レーザ装置に使用される微小な接着剤の塗布量および塗布位置を高精度に制御するには、高価な設備が必要であり、また、塗布時間も長くかかる。さらに、筐体とレンズホルダを接着する際、筐体とレンズホルダの隙間から筐体の内側に流れ込んだ接着剤の有無を視認することは容易ではない。このことは、筐体とLDホルダを接着する際も同じである。したがって、半導体レーザ装置に使用される微小な接着剤の塗布量および塗布位置を高精度に制御することは困難である。
本発明は上記点に鑑みて、レーザ部から照射される光の光軸とレンズの光軸との相対的なずれを抑制可能な半導体レーザ装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明の半導体レーザ装置は、光が通る通路(13)を有する筐体(10)と、
筐体の通路の内壁の一部に形成され、通路の中心から遠ざかる方向へ凹む形状のレンズ固定部(15)と、
導光部から離れた位置で筐体の通路の内壁の一部に形成されているレーザ固定部(16)と、
光を透過するレンズ(200)で構成されるか、或いは、レンズとレンズの外側を囲うレンズホルダ(25)とを含んで構成され、レンズ固定部(15)に充填された接着剤(40)により通路内に固定される導光部(20)と、
半導体発光素子(300)を有する発光モジュール(34)で構成されるか、或いは、発光モジュールと発光モジュールの外側を囲うレーザホルダ(35)とを含んで構成され、レーザ固定部(16)に充填された接着剤により通路内に固定され、半導体発光素子が発する光をレンズに向けて照射するレーザ部(30)と、
導光部の外形のうち接着剤と接着する部位を除く部位に塗布されると共に、レーザ部の外形のうち接着剤と接着する部位を除く部位に塗布される接着防止剤(50)と、を備え、
筐体は、基部(14)、その基部に設けられた第1壁(11)、その第1壁に対向する位置で基部に設けられた第2壁(12)、および、第1壁と第2壁との間に光が通る通路を有するものであり、
レンズ固定部は、第1壁の一部に設けられ、通路の中心から遠ざかる方向へ凹む形状の第1レンズ固定部(151)と、第2壁の一部に設けられ、通路の中心から遠ざかる方向へ凹む形状の第2レンズ固定部(152)とを含んで構成され、
レーザ固定部は、第1壁の一部に設けられ、通路の中心から遠ざかる方向へ凹む形状の第1レーザ固定部(161)と、第2壁の一部に設けられ、通路の中心から遠ざかる方向へ凹む形状の第2レーザ固定部(162)とを含んで構成されている
これによれば、導光部およびレーザ部のうち、接着防止剤が塗布された箇所は、接着剤が収縮または膨張したときに接着剤から力が作用することが防がれる。そのため、導光部およびレーザ部が接着剤と接着する部位の面積および光軸に対する位置を揃えることで、接着剤が収縮又は膨張したとき、導光部およびレーザ部に対して接着剤から作用する力の方向と大きさを近似したものにすることが可能である。したがって、接着剤が収縮又は膨張したとき、導光部とレーザ部とは略同じ方向に略同じ距離変位する。その結果、この半導体レーザ装置は、導光部が有するレンズの光軸と、レーザ部から照射される光の光軸との相対的なずれを抑制できる。
なお、以下の説明では、レーザ部から照射される光の光軸を、「レーザ光の光軸」という。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係の一例を示すものである。
第1実施形態に係る半導体レーザ装置の模式図である。 図1のII部分の平面図である。 (A)は図2のIIIA-IIIAの断面図であり、(B)は図2のIIIB-IIIBの断面図である。 部品左右の接着面積の比と、部品ずれ量との関係を示すグラフである。 比較例の半導体レーザ装置の模式図である。 第2実施形態に係る半導体レーザ装置の模式図である。 第3実施形態に係る半導体レーザ装置の模式図である。 第4実施形態に係る半導体レーザ装置の模式図である。 第5実施形態に係る半導体レーザ装置の部分的な斜視図である。 (A)は図9のXA-XAの断面図であり、(B)は図9のXB-XBの断面図である。 図9のXI方向の断面図である。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、同一符号を付して説明を行う。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態について図面を参照しつつ説明する。本実施形態の半導体レーザ装置1は、例えば車両の運転に必要な各種情報をフロントガラスなどに表示するヘッドアップディスプレイ等に用いられるものである。
<構成>
まず、第1実施形態の半導体レーザ装置1の構成を説明する。図1から図3に示すように、半導体レーザ装置1は、筐体10、導光部20、レーザ部30、接着剤40および接着防止剤50などを備えている。
図1は、筐体10の模式図である。筐体10は、例えばアルミニウムなどの金属により形成されている。筐体10は、基部14と、その基部14に設けられた第1壁11および第2壁12などを有している。基部14と第1壁11と第2壁12とは、一体に形成されている。
また、筐体10は、第1壁11と第2壁12との間に、レーザ部30から照射された光を通すための通路13を有している。第1壁11と第2壁12とは、いずれも通路13が延びる方向に連続して形成されている。第1壁11と第2壁12とは、通路13を挟んで互いに対向する位置に設けられている。筐体10の通路13の内壁の一部に、導光部20とレーザ部30とが固定されている。
図2に示すように、導光部20は、光が透過するレンズ200を含んで構成されている。このレンズ200は、平行光をつくるためのコリメートレンズである。このレンズ200は、例えばガラスにより形成されている。
レーザ部30は、図示していない半導体発光素子300としてのレーザダイオードを有しており、そのレーザダイオードが発する光をレンズ200に向けて照射するものである。
なお、図示していないが、筐体10には、レーザ部30から照射されて導光部20のレンズ200を通過した光をフロントガラスなどに向けて投射する投射部、および、その投射部が投射する光をフロントガラス上で走査する走査部などの構成部品を設置することが可能である。なお、筐体10は、それらの構成部品が組み込まれた後、図示していないカバーが被せられ、密閉される。
図2および図3に示すように、導光部20は、筐体10の通路13の内壁の一部に形成されたレンズ固定部15に接着剤40により固定されている。レンズ固定部15は、第1壁11の一部に設けられた第1レンズ固定部151と、第2壁12の一部に設けられた第2レンズ固定部152により構成されている。導光部20の外壁のうちレンズの光軸21に直交する一方の側は、接着剤40により第1レンズ固定部151に固定される。導光部20の外壁のうちレンズの光軸21に直交する他方の側は、接着剤40により第2レンズ固定部152に固定される。
レーザ部30は、筐体10の通路13の内壁の一部に形成されたレーザ固定部16に接着剤40により固定されている。レーザ固定部16は、導光部20から離れた位置に設けられている。レーザ固定部16は、第1壁11の一部に設けられた第1レーザ固定部161と、第2壁12の一部に設けられた第2レーザ固定部162により構成されている。レーザ部30の外壁のうちレーザ光の光軸31に直交する一方の側は、接着剤40により第1レーザ固定部161に固定される。レーザ部30の外壁のうちレーザ光の光軸31に直交する他方の側は、接着剤40により第2レーザ固定部162に固定される。
図2では、第1壁11のうち、第1レンズ固定部151となる部位の境界を破線αで示し、第1レーザ固定部161となる部位の境界を破線βで示している。ただし、その境界α、βは説明の便宜上示したものであり、第1レンズ固定部151と第1レーザ固定部161とは、第1壁11の中で連続して設けられているものである。
また、図2では、第2壁12のうち、第2レンズ固定部152となる部位の境界を破線γで示し、第2レーザ固定部162となる部位の境界を破線δで示している。ただし、その境界γ、δは説明の便宜上示したものであり、第2レンズ固定部152と第2レーザ固定部162とは、第2壁12の中で連続して設けられているものである。
なお、図2では、導光部20のレンズの光軸21と、レーザ光の光軸31とが一致した状態が示されている。
図3(A)は、導光部20、第1レンズ固定部151および第2レンズ固定部152などを示している。
導光部20と第1レンズ固定部151との間、および導光部20と第2レンズ固定部152との間には、接着剤40が設けられている。そのため、導光部20と第1レンズ固定部151とは、それらの間に接着剤40を挟んで離れた状態で固定されている。また、導光部20と第2レンズ固定部152とは、それらの間に接着剤40を挟んで離れた状態で固定されている。なお、導光部20と第1レンズ固定部151との間に設けられる接着剤40の量と、導光部20と第2レンズ固定部152との間に設けられる接着剤40の量とは、同一であってもよく、または、異なっていてもよい。
図3(B)は、レーザ部30、第1レーザ固定部161および第2レーザ固定部162などを示している。なお、図3(B)では、レーザ部30の外縁のみを示し、レーザ部30の内部の構成の図示を省略している。
レーザ部30と第1レーザ固定部161との間、およびレーザ部30と第2レーザ固定部162との間には、接着剤40が設けられている。そのため、レーザ部30と第1レーザ固定部161とは、それらの間に接着剤40を挟んで離れた状態で固定されている。また、レーザ部30と第2レーザ固定部162とは、それらの間に接着剤40を挟んで離れた状態で固定されている。なお、レーザ部30と第1レーザ固定部161との間に設けられる接着剤40の量と、レーザ部30と第2レーザ固定部162との間に設けられる接着剤40の量とは、同一であってもよく、または、異なっていてもよい。
図3(A)、(B)に示したように、第1レンズ固定部151のうち導光部20側の内壁と、第2レンズ固定部152のうち導光部20側の内壁との距離を、導光部間距離L1とする。第1レーザ固定部161のうちレーザ部30側の内壁と、第1レーザ固定部161のうちレーザ部30側の内壁との距離を、レーザ部間距離L2とする。このとき、導光部間距離L1とレーザ部間距離L2とは揃っている。
また、第1レンズ固定部151が設けられた箇所の第1壁11の厚みT1と、第1レーザ固定部161が設けられた箇所の第1壁11の厚みT2とは、揃っている。また、第2レンズ固定部152が設けられた箇所の第2壁12の厚みT3と、第2レーザ固定部162が設けられた箇所の第2壁12の厚みT4とは、揃っている。
また、第1レンズ固定部151および第2レンズ固定部152が設けられた箇所における基部14の厚みTH1と、第1レーザ固定部161および第2レーザ固定部162が設けられた箇所における基部14の厚みTH2とは、揃っている。
詳細には、図3(A)に示した断面視において、第1レンズ固定部151および第2レンズ固定部152が設けられた箇所における基部14の厚みTH1と、レーザ部間距離L2との積である基部14の面積を、導光部20の基部面積S1とする。図3(B)に示した断面視において、第1レーザ固定部161および第2レーザ固定部162が設けられた箇所における基部14の厚みTH2と、レーザ部間距離L2との積である基部14の面積を、レーザ部30の基部面積S2とする。このとき、導光部20の基部面積S1とレーザ部30の基部面積S2とは、揃っている。
なお、本明細書において、「2か所の距離、厚みまたは面積が揃っている」とは、2か所の距離、厚みまたは面積が同一であることに加え、製造公差などを加味した上で、95%以上揃っていることを含むものである。
さらに、第1レンズ固定部151の断面形状と、第1レーザ固定部161の断面形状とは、揃っている。したがって、導光部20とレーザ部30とが並ぶ方向から見たとき、第1レンズ固定部151の断面形状と、第1レーザ固定部161の断面形状とは、少なくとも一部が重なるものとなる。これにより、第1レンズ固定部151の線膨張率と第1レーザ固定部161の線膨張率とが近似したものとなる。すなわち、第1レンズ固定部151と第1レーザ固定部161とは線膨張率が揃っている。したがって、温度変化により構成部材が熱膨張または熱収縮したとき、第1レンズ固定部151と第1レーザ固定部161とは、略同一の形状変化を示す。なお、「線膨張率が揃っている」とは、線膨張率が同一であることに加え、製造公差などによる僅かな誤差を含むものである。
また、第2レンズ固定部152の断面形状と、第2レーザ固定部162の断面形状とは、揃っている。したがって、導光部20とレーザ部30とが並ぶ方向から見たとき、第2レンズ固定部152の断面形状と、第2レーザ固定部162の断面形状とは、少なくとも一部が重なるものとなる。これにより、第2レンズ固定部152の線膨張率と第2レーザ固定部162の線膨張率とが近似したものとなる。すなわち、第2レンズ固定部152と第2レーザ固定部162とは線膨張率が揃っている。そのため、温度変化により構成部材が熱膨張または熱収縮したとき、第2レンズ固定部152と第2レーザ固定部162とは、略同一の形状変化を示す。
したがって、温度変化により構成部材が熱膨張または熱収縮したとき、導光部20とレーザ部30とは略同じ方向に略同じ距離変位する。その結果、導光部20が有するレンズの光軸21と、レーザ光の光軸31との相対的なずれが抑制される。
次に、第1実施形態の半導体レーザ装置1の接着に関する構成を説明する。図3(A)に示すように、本実施形態では、導光部20およびレンズ固定部15のうち、接着剤40と接着する部位を除く部位に、接着防止剤50が塗布されている。具体的には、接着防止剤50は、導光部20の第1レンズ固定部151側の面のうち、接着剤40と接着する部位を除く部位に塗布されており、導光部20の第2レンズ固定部152側の面のうち、接着剤40と接着する部位を除く部位に塗布されている。これにより、導光部20の第1レンズ固定部151側の面のうち、接着剤40と接着する部位が位置決めされ、導光部20の第2レンズ固定部152側の面のうち、接着剤40と接着する部位が位置決めされる。
また、接着防止剤50は、第1レンズ固定部151のうち、接着剤40と接着する部位を除く部位に塗布されており、第2レンズ固定部152のうち、接着剤40と接着する部位を除く部位に塗布されている。これにより、第1レンズ固定部151のうち、接着剤40と接着する部位が位置決めされ、第2レンズ固定部152のうち、接着剤40と接着する部位が位置決めされる。
また、図3(B)に示すように、本実施形態では、レーザ部30およびレーザ固定部16うち、接着剤40と接着する部位を除く部位に、接着防止剤50が塗布されている。具体的には、接着防止剤50は、レーザ部30の第1レーザ固定部161側の面のうち、接着剤40と接着する部位を除く部位に塗布されており、レーザ部30の第2レーザ固定部162側の面のうち、接着剤40と接着する部位を除く部位に塗布されている。これにより、レーザ部30の第1レーザ固定部161側の面のうち、接着剤40と接着する部位が位置決めされ、レーザ部30の第2レーザ固定部162側の面のうち、接着剤40と接着する部位が位置決めされる。
また、接着防止剤50は、第1レーザ固定部161のうち、接着剤40と接着する部位を除く部位に塗布されており、第2レーザ固定部162のうち、接着剤40と接着する部位を除く部位に塗布されている。これにより、第1レーザ固定部161のうち、接着剤40と接着する部位が位置決めされ、第2レーザ固定部162のうち、接着剤40と接着する部位が位置決めされる。
接着防止剤50は、接着剤40による接着力を防ぐことの可能な種々の物質により構成される。接着防止剤50として、フッ素コーティング、シリコーンコーティングまたは油脂系コーティングなどのいわゆる離型剤が例示される。導光部20、レンズ固定部15、レーザ部30およびレーザ固定部16(以下、各構成という)のうち、接着防止剤50が塗布された箇所は、接着剤40が収縮または膨張したとき、接着剤40から力が作用することが防がれる。そのため、各構成が接着剤40と接着する部位の面積および光軸21、31に対する位置を揃えることで、接着剤40が収縮又は膨張したとき、各構成に接着剤40から作用する力の方向と大きさを近似させることが可能である。したがって、接着剤40が収縮又は膨張したとき、導光部20とレーザ部30とは略同じ方向に略同じ距離変位する。その結果、本実施形態の半導体レーザ装置1は、導光部20が有するレンズの光軸21と、レーザ光の光軸31との相対的なずれを抑制することができる。
続いて、導光部20、レンズ固定部15、レーザ部30およびレーザ固定部16が、接着防止剤50を挟むことなく接着剤40と接着する面積および光軸を中心とした方向に関し、次の(1)~(8)に詳細に説明する。
(1)図3(A)、(B)に示すように、導光部20のうち第1レンズ固定部151側の面が接着剤40と接着する面積S3と、レーザ部30のうち第1レーザ固定部161側の面が接着剤40と接着する面積S4とは実質的に同一である。また、導光部20のうち第2レンズ固定部152側の面が接着剤40と接着する面積S5と、レーザ部30のうち第2レーザ固定部162側の面が接着剤40と接着する面積S6とは実質的に同一である。
これによれば、接着剤40が収縮又は膨張したとき、導光部20のうち第1レンズ固定部151側の面に作用する力の大きさと、レーザ部30のうち第1レーザ固定部161側の面に作用する力の大きさとが近似したものになる。また、導光部20のうち第2レンズ固定部152側の面に作用する力の大きさと、レーザ部30のうち第2レーザ固定部162側の面に作用する力の大きさとが近似したものになる。そのため、接着剤40が収縮又は膨張したとき、第1壁11と導光部20との距離の変化と、第1壁11とレーザ部30との距離の変化とが近似したものとなり、第2壁12と導光部20との距離の変化と、第2壁12とレーザ部30との距離の変化とが近似したものになる。
(2)第1レンズ固定部151が接着剤40と接着する面積S7と、第1レーザ固定部161が接着剤40と接着する面積S8とは実質的に同一である。また、第2レンズ固定部152が接着剤40と接着する面積S9と、第2レーザ固定部162が接着剤40と接着する面積S10とは実質的に同一である。
これによれば、接着剤40が収縮又は膨張したとき、第1レンズ固定部151に作用する力の大きさと、第1レーザ固定部161に作用する力の大きさとが近似したものになる。また、第2レンズ固定部152に作用する力の大きさと、第2レーザ固定部162に作用する力の大きさとが近似したものになる。そのため、接着剤40が収縮又は膨張したとき、第1壁11と導光部20との距離の変化と、第1壁11とレーザ部30との距離の変化とが近似したものとなり、第2壁12と導光部20との距離の変化と、第2壁12とレーザ部30との距離の変化とが近似したものになる。
(3)導光部20のうち第1レンズ固定部151側の面が接着剤40と接着する部位と、レーザ部30のうち第1レーザ固定部161側の面が接着剤40と接着する部位とは、レンズの光軸21またはレーザ光の光軸31から見て同じ方向に配置されている。また、導光部20のうち第2レンズ固定部152側の面が接着剤40と接着する部位と、レーザ部30のうち第2レーザ固定部162側の面が接着剤40と接着する部位とは、レンズの光軸21またはレーザ光の光軸31から見て同じ方向に配置されている。
これによれば、接着剤40が収縮又は膨張したとき、導光部20のうち第1レンズ固定部151側の面に作用する力の方向と、レーザ部30のうち第1レーザ固定部161側の面に作用する力の方向とが近似したものになる。また、導光部20のうち第2レンズ固定部152側の面に作用する力の方向と、レーザ部30のうち第2レーザ固定部162側の面に作用する力の方向とが近似したものになる。
(4)第1レンズ固定部151が接着剤40と接着する部位と、第1レーザ固定部161が接着剤40と接着する部位とは、レンズの光軸21またはレーザ光の光軸31から見て同じ方向に配置されている。また、第2レンズ固定部152が接着剤40と接着する部位と、第2レーザ固定部162が接着剤40と接着する部位とは、レンズの光軸21またはレーザ光の光軸31から見て同じ方向に配置されている。
これによれば、接着剤40が収縮又は膨張したとき、第1レンズ固定部151に作用する力の方向と、第1レーザ固定部161に作用する力の方向とが近似したものになる。また、第2レンズ固定部152面に作用する力の方向と、第2レーザ固定部162に作用する力の方向とが近似したものになる。
(5)図3(A)に示すように、導光部20のうち第1レンズ固定部151側の面が接着剤40と接着する面積S3と、導光部20のうち第2レンズ固定部152側の面が接着剤40と接着する面積S5とは実質的に同一である。これによれば、接着剤40が収縮又は膨張したとき、導光部20のうち第1レンズ固定部151側の面に作用する力の大きさと、導光部20のうち第2レンズ固定部152側の面に作用する力の大きさとが近似したものになる。そのため、第1レンズ固定部151と第2レンズ固定部152に対する導光部20の位置ずれが防がれる。
また、図3(B)に示すように、レーザ部30のうち第1レーザ固定部161側の面が接着剤40と接着する面積S4と、レーザ部30のうち第2レーザ固定部162側の面が接着剤40と接着する面積S6とは実質的に同一である。これによれば、接着剤40が収縮又は膨張したとき、レーザ部30のうち第1レーザ固定部161側の面に作用する力の大きさと、レーザ部30のうち第2レーザ固定部162側の面に作用する力の大きさとが近似したものになる。そのため、第1レーザ固定部161と第2レーザ固定部162に対するレーザ部30の位置ずれが防がれる。
(6)図3(A)に示すように、第1レンズ固定部151が接着剤40と接着する面積S7と、第2レンズ固定部152が接着剤40と接着する面積S9とは実質的に同一である。これによれば、接着剤40が収縮又は膨張したとき、第1レンズ固定部151に作用する力の大きさと、第1レンズ固定部151に作用する力の大きさとが近似したものになる。そのため、第1レンズ固定部151と第2レンズ固定部152に対する導光部20の位置ずれが防がれる。
また、図3(B)に示すように、第1レーザ固定部161が接着剤40と接着する面積S8と、第2レーザ固定部162が接着剤40と接着する面積S10とは実質的に同一である。これによれば、接着剤40が収縮又は膨張したとき、第1レーザ固定部161に作用する力の大きさと、第2レーザ固定部162に作用する力の大きさとが近似したものになる。そのため、第1レーザ固定部161と第2レーザ固定部162に対するレーザ部30の位置ずれが防がれる。
(7)図3(A)に示すように、導光部20のうち第1レンズ固定部151側の面が接着剤40と接着する部位と、導光部20のうち第2レンズ固定部152側の面が接着剤40と接着する部位とは、レンズの光軸21を挟んで対向する位置にある。これによれば、接着剤40が収縮又は膨張したとき、導光部20のうち第1レンズ固定部151側の面に作用する力の方向と、導光部20のうち第2レンズ固定部152側の面に作用する力の方向とが対称になる。そのため、第1レンズ固定部151と第2レンズ固定部152に対する導光部20の位置ずれが防がれる。
また、図3(B)に示すように、レーザ部30のうち第1レーザ固定部161側の面が接着剤40と接着する部位と、レーザ部30のうち第2レーザ固定部162側の面が接着剤40と接着する部位とは、レーザ光の光軸31を挟んで対向する位置にある。これによれば、接着剤40が収縮又は膨張したとき、レーザ部30のうち第1レーザ固定部161側の面に作用する力の方向と、レーザ部30のうち第2レーザ固定部162側の面に作用する力の方向とが対称になる。そのため、第1レーザ固定部161と第2レーザ固定部162に対するレーザ部30の位置ずれが防がれる。
(8)図3(A)に示すように、第1レンズ固定部151が接着剤40と接着する部位と、第2レンズ固定部152が接着剤40と接着する部位とは、レンズの光軸21を挟んで対向する位置にある。これによれば、接着剤40が収縮又は膨張したとき、第1レンズ固定部151に作用する力の方向と、第2レンズ固定部152に作用する力の方向とが対称になる。そのため、第1レンズ固定部151と第2レンズ固定部152に対する導光部20の位置ずれが防がれる。
また図3(B)に示すように、、第1レーザ固定部161が接着剤40と接着する部位と、第2レーザ固定部162が接着剤40と接着する部位とは、レーザ光の光軸31を挟んで対向する位置にある。これによれば、接着剤40が収縮又は膨張したとき、第1レーザ固定部161に作用する力の方向と、第2レーザ固定部162に作用する力の方向とが対称になる。そのため、第1レーザ固定部161と第2レーザ固定部162に対するレーザ部30の位置ずれが防がれる。
本実施形態の半導体レーザ装置1は、上記(1)~(8)の少なくとも1つの構成を備えることで、導光部20が有するレンズの光軸21と、レーザ光の光軸31との相対的なずれを抑制することができる。
ここで、上記(1)~(8)で記載した「実質的に同一」の意味について説明する。本明細書において、「実質的に同一」とは、完全同一に加え、±13%の誤差の範囲を含むものである。この範囲であれば、導光部20が有するレンズの光軸21と、レーザ光の光軸31との相対的な位置ずれを十分に抑制できることが、発明者の実験により証明されている。
図4は、部品左右の接着面積の比と、部品の光軸のずれ量との関係を示している。なお、部品とは、導光部20またはレーザ部30を意味し、左右とは、部品に対する第1壁11側と第2壁12側を意味している。すなわち、「部品左右の接着面積の比」とは、例えば、導光部20のうち第1レンズ固定部151側の面が接着剤40と接着する面積をSLとし、導光部20のうち第2レンズ固定部152側の面が接着剤40と接着する面積をSRとしたときに、SL/SR で示される値である。また、「部品の光軸のずれ量」とは、例えば、接着剤40が収縮又は膨張する前のレンズの光軸21の位置と、接着剤40が収縮又は膨張したときのレンズの光軸21の位置とのずれ量である。
図4に示すように、部品左右の接着面積の比が大きくなると、部品の光軸のずれ量も大きくなる。発明者の実験により、接着剤40の塗布量が所定量の場合、部品左右の接着面積の比が、1~1.13の範囲であれば、導光部20の光軸21の位置ずれを十分に抑制でき、レーザ光の光軸31の位置ずれを十分に抑制できることが分かっている。したがって、本明細書において「実質的に同一」とは、完全同一に加え、±13%の誤差の範囲を含むものである。
<製造方法>
続いて、本実施形態の半導体レーザ装置1の製造方法に関し、筐体10に対し導光部20とレーザ部30とを固定する方法の一例について説明する。
まず、導光部20およびレンズ固定部15のうち、接着剤40と接着する部位を除く部位に、接着防止剤50を塗布する。具体的には、導光部20の第1レンズ固定部151側の面のうち、接着剤40と接着する部位を除く部位に接着防止剤50を塗布し、導光部20の第2レンズ固定部152側の面のうち、接着剤40と接着する部位を除く部位に接着防止剤50を塗布する。また、第1レンズ固定部151のうち、接着剤40と接着する部位を除く部位に接着防止剤50を塗布し、第2レンズ固定部152のうち、接着剤40と接着する部位を除く部位に接着防止剤50を塗布する。
さらに、レーザ部30およびレーザ固定部16うち、接着剤40と接着する部位を除く部位に、接着防止剤50を塗布する。具体的には、レーザ部30の第1レーザ固定部161側の面のうち、接着剤40と接着する部位を除く部位に接着防止剤50を塗布し、レーザ部30の第2レーザ固定部162側の面のうち、接着剤40と接着する部位を除く部位に接着防止剤50を塗布する。また、第1レーザ固定部161のうち、接着剤40と接着する部位を除く部位に接着防止剤50を塗布し、第2レーザ固定部162のうち、接着剤40と接着する部位を除く部位に接着防止剤50を塗布する。
次に、第1レンズ固定部151と第2レンズ固定部152との間に導光部20を配置する。このとき、導光部20は、第1レンズ固定部151と第2レンズ固定部152から離れた状態で、図示していない治具などにより保持される。その状態で、導光部20と第1レンズ固定部151との間、および導光部20と第2レンズ固定部152との間に接着剤40を充填する。そして、その接着剤40に紫外線を照射し、接着剤40を固化する。
続いて、第1レーザ固定部161と第2レーザ固定部162との間にレーザ部30を配置する。このとき、レーザ部30は、第1レーザ固定部161と第2レーザ固定部162から離れた状態で、図示していない治具などにより保持される。その状態で、レーザ部30と第1レーザ固定部161との間、およびレーザ部30と第2レーザ固定部162との間に接着剤40を充填する。続いて、導光部20のレンズの光軸21と、レーザ光の光軸31とが一致するように、レーザ部30の位置を調整する。2つの光軸21、31が一致するようにレーザ部30の位置調整がされた状態で、接着剤40に紫外線を照射し、その接着剤40を固化する。その後、紫外線照射により固化した接着剤40をさらに加熱し、その接着剤40を完全に固化する。
なお、第1レンズ固定部151と第2レンズ固定部152に対して導光部20を固定する工程と、第1レーザ固定部161と第2レーザ固定部162に対してレーザ部30を固定する工程は、上記の説明と逆の順序で行ってもよい。
すなわち、まず、第1レーザ固定部161と第2レーザ固定部162との間にレーザ部30を配置し、接着剤40を充填する。そして、その接着剤40に紫外線を照射し、接着剤40を固化する。
次に、第1レンズ固定部151と第2レンズ固定部152との間に導光部20を配置し、接着剤40を充填する。続いて、導光部20のレンズの光軸21と、レーザ光の光軸31とが一致するように、導光部20の位置を調整する。2つの光軸21、31が一致するように導光部20の位置調整がされた状態で、接着剤40に紫外線を照射し、その接着剤40を固化する。その後、紫外線照射により固化した接着剤40をさらに加熱し、その接着剤40を完全に固化する。
これにより、レンズの光軸21とレーザ光の光軸31とが一致した状態で、導光部20とレーザ部30とが筐体10に固定される。
以上説明した第1実施形態の半導体レーザ装置1と比較するため、比較例の半導体レーザ装置2について説明する。
図5に示すように、比較例の半導体レーザ装置2は、導光部20、レンズ固定部15、レーザ部30およびレーザ固定部16に対し、接着防止剤50が塗布されていないものである。それ以外、比較例の構成と第1実施形態の構成は同一である。
一般に、導光部20とレンズ固定部15との間に微小量の接着剤40を充填し、レーザ部30とレーザ固定部16との間に微小量の接着剤40を充填することは非常に困難である。そのため、接着剤40の塗布量および塗布位置は、導光部20の左右およびレーザ部30の左右で異なることがある。さらに、導光部20とレンズ固定部15との隙間の奥、または、レーザ部30とレーザ固定部16との隙間の奥へ流れ込んだ接着剤40の有無を視認することは容易ではない。そのため、導光部20の左右で接着剤40の塗布量および塗布位置のばらつきが生じ、レーザ部30の左右で接着剤40の塗布量および塗布位置のばらつきが生じることがある。
図5(A)では、比較例の半導体レーザ装置2において、導光部20の第1レンズ固定部151側の接着剤40の塗布量より、導光部20の第2レンズ固定部152側の接着剤40の塗布量が多い状態を示している。導光部20の第2レンズ固定部152側の接着剤40は、導光部20と第2レンズ固定部152との隙間の奥へ流れ込んでいる。そのため、導光部20のうち第1レンズ固定部151側の面が接着剤40と接着する面積S3は、導光部20のうち第2レンズ固定部152側の面が接着剤40と接着する面積S5より小さい。また、導光部20のうち第1レンズ固定部151側の面が接着剤40と接着する部位の中心C1に対し、導光部20のうち第2レンズ固定部152側の面が接着剤40と接着する部位の中心C2は、筐体10の基部14側へずれている。
また、図5(B)では、比較例の半導体レーザ装置2において、レーザ部30の第1レーザ固定部161側の接着剤40の塗布量より、レーザ部30の第2レーザ固定部162側の接着剤40の塗布量が多い状態を示している。レーザ部30の第1レーザ固定部161側の接着剤40は、レーザ部30と第1レーザ固定部161との隙間の奥へ流れ込んでいる。そのため、レーザ部30のうち第1レーザ固定部161側の面が接着剤40と接着する面積S4は、レーザ部30のうち第2レーザ固定部162側の面が接着剤40と接着する面積S6より大きい。また、レーザ部30のうち第1レーザ固定部161側の面が接着剤40と接着する部位の中心C3は、レーザ部30のうち第2レーザ固定部162側の面が接着剤40と接着する部位の中心C4に対し、筐体10の基部14側へずれている。
これにより、図5に示した比較例の半導体レーザ装置2では、接着剤40が収縮又は膨張したとき、導光部20の第1レンズ固定部151側の面に作用する力より、導光部20の第2レンズ固定部152側の面に作用する力が大きいものとなる。また、導光部20の第1レンズ固定部151側の面に作用する力の方向と、導光部20の第2レンズ固定部152側の面に作用する力の方向とが非対称となる。
また、この比較例の半導体レーザ装置2では、接着剤40が収縮又は膨張したとき、レーザ部30の第1レーザ固定部161側の面に作用する力が、レーザ部30の第2レーザ固定部162側の面に作用する力が大きいものとなる。また、レーザ部30の第1レーザ固定部161側の面に作用する力の方向と、レーザ部30の第2レーザ固定部162側の面に作用する力の方向とが非対称となる。
したがって、比較例の半導体レーザ装置2は、第1実施形態の半導体レーザ装置1と比べて、接着剤40が収縮又は膨張したとき、導光部20が有するレンズの光軸21と、レーザ光の光軸31との相対的なずれが大きくなる。
上述した比較例に対し、第1実施形態の半導体レーザ装置1は、導光部20、レンズ固定部15、レーザ部30およびレーザ固定部16のうち、接着剤40と接着する部位を除く部位に接着防止剤50が塗布されている。
これによれば、各構成のうち、接着防止剤50が塗布された箇所は、接着剤40が収縮または膨張したときに接着剤40から力が作用することが防がれる。そのため、各構成が接着剤40と接着する部位の面積および光軸に対する位置を揃えることで、接着剤40が収縮又は膨張したとき、接着剤40から各構成に作用する力の方向と大きさを近似したものにすることが可能である。したがって、接着剤40が収縮又は膨張したとき、導光部20とレーザ部30とは略同じ方向に略同じ距離変位する。その結果、第1実施形態の半導体レーザ装置1は、導光部20が有するレンズの光軸21と、レーザ光の光軸31との相対的なずれを抑制できる。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態について説明する。第2実施形態は、第1実施形態に対して接着防止剤50を塗布する箇所を変更したものであり、その他については第1実施形態と同様であるため、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
図6に示すように、第2実施形態では、導光部20およびレーザ部30のうち、接着剤40と接着する部位を除く部位に、接着防止剤50が塗布されている。一方、レンズ固定部15およびレーザ固定部16には接着防止剤50が塗布されていない。
第2実施形態の構成によっても、接着剤40が収縮又は膨張したとき、接着剤40から導光部20とレーザ部30に作用する力の方向と大きさを近似させることが可能である。したがって、接着剤40が収縮又は膨張したとき、導光部20とレーザ部30とは略同じ方向に略同じ距離変位する。その結果、本実施形態の半導体レーザ装置1は、導光部20が有するレンズの光軸21と、レーザ光の光軸31との相対的なずれを抑制することができる。
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態について説明する。第3実施形態も、第1実施形態に対して接着防止剤50を塗布する箇所を変更したものであり、その他については第1実施形態と同様であるため、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
図7に示すように、第3実施形態では、接着防止剤50は、導光部20のうち、導光部20とレーザ部30とが並ぶ方向の面22、23に塗布されている。また、接着防止剤50は、レーザ部30のうち、導光部20とレーザ部30とが並ぶ方向の面32、33に塗布されている。なお、図示していないが第1および第2実施形態と同様に、第3実施形態においても、接着防止剤50は、少なくとも、導光部20の第1レンズ固定部151側の面のうち接着剤40と接着する部位を除く部位に塗布されている。また、接着防止剤50は、少なくとも、導光部20の第2レンズ固定部152側の面のうち接着剤40と接着する部位を除く部位に塗布されている。また、接着防止剤50は、少なくとも、レーザ部30の第1レーザ固定部161側の面のうち接着剤40と接着する部位を除く部位に塗布されている。また、接着防止剤50は、少なくとも、レーザ部30の第2レーザ固定部162側の面のうち接着剤40と接着する部位を除く部位に塗布されている。
ここで、第1レンズ固定部151と第2レンズ固定部152とが対向する方向に交差し、且つ、導光部20とレーザ部30とが並ぶ方向に対し交差する所定の仮想線を、レンズ側の仮想線VL1ということとする。図7では、レンズ側の仮想線VL1は、紙面垂直方向に延びているものとする。第3実施形態では、接着防止剤50を、導光部20のうち、導光部20とレーザ部30とが並ぶ方向の面22、23に塗布している。これにより、接着剤40が収縮又は膨張したとき、導光部20のうち、導光部20とレーザ部30とが並ぶ方向の面22、23に対して接着剤40から力が作用することが防がれる。したがって、レンズ側の仮想線VL1を中心として、図7の矢印R1の方向に導光部20が回転するように変位することを防ぐことができる。
また、第1レーザ固定部161と第2レーザ固定部162とが対向する方向に交差し、且つ、導光部20とレーザ部30とが並ぶ方向に対し交差する仮想線を、レーザ側の仮想線VL2ということとする。図7では、レーザ側の仮想線VL2は、紙面垂直方向に延びているものとする。第3実施形態では、接着防止剤50を、レーザ部30のうち、導光部20とレーザ部30とが並ぶ方向の面32、33に塗布している。これにより、接着剤40が収縮又は膨張したとき、レーザ部30のうち、導光部20とレーザ部30とが並ぶ方向の面32、33に対して接着剤40から力が作用することが防がれる。したがって、レーザ側の仮想線VL2を中心として、図7の矢印R2の方向にレーザ部30が回転するように変位することを防ぐことができる。
(第4実施形態)
本発明の第4実施形態について説明する。第4実施形態は、第1実施形態に対して導光部20とレーザ部30の構成を変更したものであり、その他については第1実施形態と同様であるため、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
図8に示すように、第4実施形態では、導光部20は、光を透過するレンズ本体24と、そのレンズ本体24の外側を囲うレンズホルダ25とを有している。このレンズ本体24は、コリメートレンズであり、光軸側から見て円形に形成されている。レンズホルダ25は、有底筒状に形成されており、底部251および筒部252を有している。レンズホルダ25は、接着剤40により、レンズ本体24に固定されている。底部251には、レーザ部30から照射された光を通すための孔26が設けられている。筒部252は、底部251の外縁から筒状に延び、レンズ本体24の外側を囲う形状となっている。レンズホルダ25は、接着剤40によって第1レンズ固定部151と第2レンズ固定部152に固定されている。
レーザ部30は、半導体発光素子300を含む発光モジュール34と、その発光モジュール34の外側を囲うレーザホルダ35とを有している。発光モジュール34は、半導体発光素子300が発する光をレンズ本体24に向けて照射するものである。レーザホルダ35は、有底筒状に形成されており、底部351および筒部352を有している。レーザホルダ35は、接着剤40又ははんだ等により、発光モジュール34に固定されている。レーザホルダ35は、例えばアルミニウムなどの金属から形成され、ヒートシンクとしての機能を有している。レーザホルダ35の筒部352は、底部351の外縁から筒状に延び、発行モジュールの外側を囲う形状となっている。レーザホルダ35は、接着剤40によって第1レーザ固定部161と第2レーザ固定部162に固定されている。
レーザホルダ35に設けられた孔の内側を発光モジュール34から延びるPIN端子36、+端子37、-端子38が挿通している。PIN端子36と+端子37とはいずれも、絶縁被膜によって被覆され、レーザホルダ35に対して電気的に絶縁されている。一方、-端子38は、ベース電極であり、発熱源となる半導体発光素子300に接続されると共に、レーザホルダ35にも接続されている。これにより、レーザホルダ35は、半導体発光素子300が発する熱を吸収する。
ここで、レンズホルダ25の筒部252の外幅W1と、レーザホルダ35の筒部352の外幅W2とは、揃っている。そのため、導光部20が有するレンズ本体24の外幅と、レーザ部30が有する発光モジュール34の外幅とが異なる場合でも、導光部20の外幅とレーザ部30の外幅とを揃えることが可能である。したがって、第4実施形態では、第1レンズ固定部151と第2レンズ固定部152との間の距離L1と、第1レーザ固定部161と第2レーザ固定部162との間の距離L2とを、近似したものに揃えることが可能である。したがって、レンズホルダ25の筒部252と第1レンズ固定部151との間に充填される接着剤40の量と、レーザホルダ35の筒部352と第1レーザ固定部161との間に充填される接着剤40の量とを揃えることができる。また、レンズホルダ25の筒部252と第2レンズ固定部152との間に充填される接着剤40の量と、レーザホルダ35の筒部352と第2レーザ固定部162との間に充填される接着剤40の量とを揃えることができる。
第4実施形態では、接着防止剤50は、レンズホルダ25およびレーザホルダ35のうち、接着剤40と接着する部位を除く部位に塗布されている。具体的には、接着防止剤50は、レンズホルダ25の第1レンズ固定部151側の面のうち、接着剤40と接着する部位を除く部位に塗布されており、レンズホルダ25の第2レンズ固定部152側の面のうち、接着剤40と接着する部位を除く部位に塗布されている。また、接着防止剤50は、レンズホルダ25のうち、導光部20とレーザ部30とが並ぶ方向の面22、23にも塗布されている。
接着防止剤50は、レーザホルダ35の第1レーザ固定部161側の面のうち、接着剤40と接着する部位を除く部位に塗布されており、レーザホルダ35の第2レーザ固定部162側の面のうち、接着剤40と接着する部位を除く部位に塗布されている。また、接着防止剤50は、レーザホルダ35のうち、導光部20とレーザ部30とが並ぶ方向の面32、33にも塗布されている。
第4実施形態では、レンズホルダ25およびレーザホルダ35が接着剤40と接着する部位の面積および光軸に対する位置を揃えることで、接着剤40が収縮又は膨張したとき、接着剤40から導光部20とレーザ部30に作用する力の方向と大きさが近似したものになる。そのため、接着剤40が収縮又は膨張したとき、導光部20とレーザ部30とは略同じ方向に略同じ距離変位する。したがって、第4実施形態の半導体レーザ装置1も、上述した第1~第3実施形態と同様に、導光部20が有するレンズの光軸21と、レーザ光の光軸31との相対的なずれを抑制することができる。
(第5実施形態)
本発明の第5実施形態について説明する。第5実施形態は、第1実施形態に対して導光部20とレーザ部30の構成を変更したものであり、その他については第1実施形態と同様であるため、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
図9~図11に示すように、第5実施形態では、筐体10が円筒状に形成されている。なお、図9では、筐体10、導光部20およびレーザ部30の上半分のみを図示している。
図11に示すように、筐体10は、その内側に、レーザ部30から照射された光を通すための通路13を有している。筐体10は、その通路13の内壁に、内径が変化する第1段差部17および第2段差部18を有している。第1段差部17に導光部20が当接している。第2段差部18にレーザ部30が当接している。
第5実施形態では、筐体10の通路13の内壁のうち、第1段差部17に対し第2段差部18とは反対側の部位が、レンズ固定部15である。導光部20は、そのレンズ固定部15に接着剤40により固定される。
また、筐体10の通路13の内壁のうち、第2段差部18に対し第1段差部17とは反対側の部位が、レーザ固定部16である。レーザ部30は、そのレーザ固定部16に接着剤40により固定される。
なお、図11では、筐体10のうち、レンズ固定部15となる部位の境界を破線εで示し、レーザ固定部16となる部位の境界を破線ζで示している。ただし、その境界ε、ζは説明の便宜上示したものであり、レンズ固定部15とレーザ固定部16とは、筐体10の中で連続して設けられているものである。
レンズ固定部15とレーザ固定部16とは、断面形状、材質などが揃っている。したがって、レンズ固定部15とレーザ固定部16とは、線膨張率が揃っている。なお、「線膨張率が揃っている」とは、線膨張率が同一であることに加え、製造公差などによる僅かな誤差を含むものである。
図10および図11に示すように、第5実施形態でも、導光部20およびレンズ固定部15のうち、接着剤40と接着する部位を除く部位に、接着防止剤50が塗布されている。具体的には、接着防止剤50は、導光部20の径方向外側の面のうち、接着剤40と接着する部位を除く部位に塗布されている。また、接着防止剤50は、導光部20のうち、導光部20とレーザ部30とが並ぶ方向の面22にも塗布されている。これにより、導光部20のうち径方向外側の面が接着剤40と接着する部位が位置決めされる。導光部20が接着剤40と接着する部位は、導光部20の周方向に3か所設定されている。以下の説明では、その3か所の部位を、第1レンズ接着部210、第2レンズ接着部220、第3レンズ接着部230と称する。
接着防止剤50は、レーザ部30の径方向外側の面のうち、接着剤40と接着する部位を除く部位に塗布されている。また、接着防止剤50は、レーザ部30のうち、導光部20とレーザ部30とが並ぶ方向の面33にも塗布されている。これにより、レーザ部30のうち径方向外側面が接着剤40と接着する部位が位置決めされる。レーザ部30が接着剤40と接着する部位は、レーザ部30の周方向に3か所設定されている。以下の説明では、その3か所の部位を、第1レーザ接着部310、第2レーザ接着部320、第3レーザ接着部330と称する。
第1レンズ接着部210と第1レーザ接着部310とは、導光部20とレーザ部30とが並ぶ方向から見て、少なくとも一部が重なる位置に設けられている。第2レンズ接着部220と第2レーザ接着部320も、導光部20とレーザ部30とが並ぶ方向から見て、少なくとも一部が重なる位置に設けられている。第3レンズ接着部230と第3レーザ接着部330も、導光部20とレーザ部30とが並ぶ方向から見て、少なくとも一部が重なる位置に設けられている。
換言すれば、第1レンズ接着部210と第1レーザ接着部310とは、レンズの光軸21またはレーザ光の光軸31から見て同じ方向に配置されている。第2レンズ接着部220と第2レーザ接着部320も、レンズの光軸21またはレーザ光の光軸31から見て同じ方向に配置されている。第3レンズ接着部230と第3レーザ接着部330も、レンズの光軸21またはレーザ光の光軸31から見て同じ方向に配置されている。
これによれば、接着剤40が収縮又は膨張したとき、導光部20のうち第1レンズ接着部210に作用する力の方向と、レーザ部30のうち第1レーザ接着部310に作用する力の方向とが近似したものになる。導光部20のうち第2レンズ接着部220に作用する力の方向と、レーザ部30のうち第2レーザ接着部320に作用する力の方向とが近似したものになる。導光部20のうち第3レンズ接着部230に作用する力の方向と、レーザ部30のうち第3レーザ接着部330に作用する力の方向とが近似したものになる。
また、第1レンズ接着部210の面積S11と第1レーザ接着部310の面積S12とは、実質的に同一である。第2レンズ接着部220の面積S13と第2レーザ接着部320の面積S14も、実質的に同一である。第3レンズ接着部230の面積S15と第3レーザ接着部330の面積S16も、実質的に同一である。
これによれば、接着剤40が収縮又は膨張したとき、導光部20のうち第1レンズ接着部210に作用する力の大きさと、レーザ部30のうち第1レーザ接着部310に作用する力の大きさとが近似したものになる。導光部20のうち第2レンズ接着部220に作用する力の大きさと、レーザ部30のうち第2レーザ接着部320に作用する力の大きさとが近似したものになる。導光部20のうち第3レンズ接着部230に作用する力の大きさと、レーザ部30のうち第3レーザ接着部330に作用する力の大きさとが近似したものになる。
したがって、第5実施形態の構成でも、接着剤40が収縮又は膨張したとき、導光部20とレーザ部30とは略同じ方向に略同じ距離変位する。その結果、半導体レーザ装置1は、導光部20が有するレンズの光軸21と、レーザ光の光軸31との相対的なずれを抑制できる。
(第6実施形態)
本発明の第6実施形態について説明する。第6実施形態は、第1~第5実施形態に対して接着防止剤50などの色を変更したものであり、その他については第1~第5実施形態と同じであるため、第1~第5実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
上述した第1~第5実施形態では、接着防止剤50の色に限定はなく、透明または非透明のいずれであってもよい。これに対し、第6実施形態では、接着防止剤50は、少なくとも導光部20を構成するレンズに塗布された接着防止剤50を非透明(すなわち有色)とする。これにより、レンズに接着防止剤50が塗布された箇所を容易に視認することが可能となる。したがって、半導体レーザ装置1の製造工程において、カメラで撮像したレンズの画像をコンピュータで画像処理するなどにより、レンズの周方向の位置決めを容易に行うことができる。
なお、接着防止剤50は、少なくともレンズに塗布された接着防止剤50が黒色または濃色であることがより好ましい。これにより、半導体レーザ装置1の使用時において、レンズの径方向の外周面から迷光が発生することを防ぐことが可能である。なお、その場合、接着剤40も黒色または濃色であれば、迷光の発生をより防ぐことが可能である。
(他の実施形態)
本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した範囲内において適宜変更が可能である。また、上記各実施形態は、互いに無関係なものではなく、組み合わせが明らかに不可な場合を除き、適宜組み合わせが可能である。また、上記各実施形態において、実施形態を構成する要素は、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。また、上記各実施形態において、実施形態の構成要素の個数、数値、量、範囲等の数値が言及されている場合、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではない。また、上記各実施形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に特定の形状、位置関係等に限定される場合等を除き、その形状、位置関係等に限定されるものではない。
(1)上述した実施形態では、半導体レーザ装置1は、例えばヘッドアップディスプレイに使用するものとして説明したが、これに限定されない。他の実施形態では、半導体レーザ装置1は、プロジェクタなどに使用するものとしてもよい。
(2)上述した実施形態では、筐体10は、例えばアルミニウムなどの金属により形成されるものとして説明したが、これに限定されない。他の実施形態では、筐体10は、アルミニウム以外の金属または樹脂等から形成されるものとしてもよい。
1 半導体レーザ装置
10 筐体
13 通路
15 レンズ固定部
16 レーザ固定部
20 導光部
30 レーザ部
40 接着剤
50 接着防止剤

Claims (17)

  1. 光が通る通路(13)を有する筐体(10)と、
    前記筐体の前記通路の内壁の一部に形成され、前記通路の中心から遠ざかる方向へ凹む形状のレンズ固定部(15)と、
    光を透過するレンズ(200)で構成されるか、或いは、前記レンズと前記レンズの外側を囲うレンズホルダ(25)とを含んで構成され、前記レンズ固定部(15)に充填された接着剤(40)により前記通路内に固定される導光部(20)と、
    前記導光部から離れた位置で前記筐体の前記通路の内壁の一部に形成され、前記通路の中心から遠ざかる方向へ凹む形状のレーザ固定部(16)と、
    半導体発光素子(300)を有する発光モジュール(34)で構成されるか、或いは、前記発光モジュールと前記発光モジュールの外側を囲うレーザホルダ(35)とを含んで構成され、前記レーザ固定部(16)に充填された接着剤により前記通路内に固定され、前記半導体発光素子が発する光を前記レンズに向けて照射するレーザ部(30)と、
    前記導光部の外形のうち接着剤と接着する部位を除く部位に塗布されると共に、前記レーザ部の外形のうち接着剤と接着する部位を除く部位に塗布される接着防止剤(50)と、を備え、
    前記筐体は、基部(14)、その基部に設けられた第1壁(11)、その第1壁に対向する位置で前記基部に設けられた第2壁(12)、および、前記第1壁と前記第2壁との間に光が通る前記通路を有するものであり、
    前記レンズ固定部は、前記第1壁の一部に設けられ、前記通路の中心から遠ざかる方向へ凹む形状の第1レンズ固定部(151)と、前記第2壁の一部に設けられ、前記通路の中心から遠ざかる方向へ凹む形状の第2レンズ固定部(152)とを含んで構成され、
    前記レーザ固定部は、前記第1壁の一部に設けられ、前記通路の中心から遠ざかる方向へ凹む形状の第1レーザ固定部(161)と、前記第2壁の一部に設けられ、前記通路の中心から遠ざかる方向へ凹む形状の第2レーザ固定部(162)とを含んで構成されている、半導体レーザ装置。
  2. 前記接着防止剤は、前記レンズ固定部の外形のうち接着剤と接着する部位を除く部位にさらに塗布されていると共に、前記レーザ固定部の外形のうち接着剤と接着する部位を除く部位にさらに塗布されている、請求項1に記載の半導体レーザ装置。
  3. 前記接着防止剤は、前記導光部の外形における、前記導光部と前記レーザ部とが並ぶ方向を向く面(22、23)にさらに塗布されている、請求項1または2に記載の半導体レーザ装置。
  4. 前記接着防止剤は、前記レーザ部の外形における、前記導光部と前記レーザ部とが並ぶ方向を向く面(32、33)にさらに塗布されている、請求項1ないし3のいずれか1つに記載の半導体レーザ装置。
  5. 前記導光部と前記レーザ部とが並ぶ方向から見たとき、
    前記レンズの光軸に直交する面における前記第1レンズ固定部の断面形状と、前記レーザ部から照射される光の光軸に直交する面における前記第1レーザ固定部の断面形状との少なくとも一部が重なっており、
    前記レンズの光軸に直交する面における前記第2レンズ固定部の断面形状と、前記レーザ部から照射される光の光軸に直交する面における前記第2レーザ固定部の断面形状との少なくとも一部が重なっている請求項1ないし4のいずれか1つに記載の半導体レーザ装置。
  6. 前記第1レンズ固定部が設けられた箇所の前記第1壁の厚み(T1)と前記第1レーザ固定部が設けられた箇所の前記第1壁の厚み(T2)とが揃っており、
    前記第2レンズ固定部が設けられた箇所の前記第2壁の厚み(T3)と前記第2レーザ固定部が設けられた箇所の前記第2壁の厚み(T4)とが揃っている請求項1ないし5のいずれか1つに記載の半導体レーザ装置。
  7. 前記第1レンズ固定部と前記第2レンズ固定部との間の距離(L1)は、前記第1レーザ固定部と前記第2レーザ固定部との間の距離(L2)と揃っている請求項ないしのいずれか1つに記載の半導体レーザ装置。
  8. 前記第1レンズ固定部および前記第2レンズ固定部が設けられた箇所における前記基部の厚み(TH1)と、前記第1レーザ固定部および前記第2レーザ固定部が設けられた箇所における前記基部の厚み(TH2)とは揃っている請求項ないしのいずれか1つに記載の半導体レーザ装置。
  9. 前記導光部のうち前記第1レンズ固定部側の面が前記接着防止剤を挟むことなく接着剤と接着する面積(S3)と、前記レーザ部のうち前記第1レーザ固定部側の面が前記接着防止剤を挟むことなく接着剤と接着する面積(S4)とは実質的に同一であり、
    前記導光部のうち前記第2レンズ固定部側の面が前記接着防止剤を挟むことなく接着剤と接着する面積(S5)と、前記レーザ部のうち前記第2レーザ固定部側の面が前記接着防止剤を挟むことなく接着剤と接着する面積(S6)とは実質的に同一である、請求項ないしのいずれか1つに記載の半導体レーザ装置。
  10. 前記第1レンズ固定部が前記接着防止剤を挟むことなく接着剤と接着する面積(S7)と、前記第1レーザ固定部が前記接着防止剤を挟むことなく接着剤と接着する面積(S8)とは実質的に同一であり、
    前記第2レンズ固定部が前記接着防止剤を挟むことなく接着剤と接着する面積(S9)と、前記第2レーザ固定部が前記接着防止剤を挟むことなく接着剤と接着する面積(S10)とは実質的に同一である、請求項ないしのいずれか1つに記載の半導体レーザ装置。
  11. 前記導光部のうち前記第1レンズ固定部側の面が前記接着防止剤を挟むことなく接着剤と接着する部位と、前記レーザ部のうち前記第1レーザ固定部側の面が前記接着防止剤を挟むことなく接着剤と接着する部位とは、前記レンズの光軸または前記レーザ部から照射される光の光軸から見て同じ方向に配置されており、
    前記導光部のうち前記第2レンズ固定部側の面が前記接着防止剤を挟むことなく接着剤と接着する部位と、前記レーザ部のうち前記第2レーザ固定部側の面が前記接着防止剤を挟むことなく接着剤と接着する部位とは、前記レンズの光軸または前記レーザ部から照射される光の光軸から見て同じ方向に配置されている、請求項ないし1のいずれか1つに記載の半導体レーザ装置。
  12. 前記第1レンズ固定部が前記接着防止剤を挟むことなく接着剤と接着する部位と、前記第1レーザ固定部が前記接着防止剤を挟むことなく接着剤と接着する部位とは、前記レンズの光軸または前記レーザ部から照射される光の光軸から見て同じ方向に配置されており、
    前記第2レンズ固定部が前記接着防止剤を挟むことなく接着剤と接着する部位と、前記第2レーザ固定部が前記接着防止剤を挟むことなく接着剤と接着する部位とは、前記レンズの光軸または前記レーザ部から照射される光の光軸から見て同じ方向に配置されている、請求項ないし1のいずれか1つに記載の半導体レーザ装置。
  13. 前記導光部のうち前記第1レンズ固定部側の面が前記接着防止剤を挟むことなく接着剤と接着する面積(S3)と、前記導光部のうち前記第2レンズ固定部側の面が前記接着防止剤を挟むことなく接着剤と接着する面積(S5)とは実質的に同一であり、
    前記レーザ部のうち前記第1レーザ固定部側の面が前記接着防止剤を挟むことなく接着剤と接着する面積(S4)と、前記レーザ部のうち前記第2レーザ固定部側の面が前記接着防止剤を挟むことなく接着剤と接着する面積(S6)とは実質的に同一である、請求項ないし1のいずれか1つに記載の半導体レーザ装置。
  14. 前記第1レンズ固定部が前記接着防止剤を挟むことなく接着剤と接着する面積(S7)と、前記第2レンズ固定部が前記接着防止剤を挟むことなく接着剤と接着する面積(S9)とは実質的に同一であり、
    前記第1レーザ固定部が前記接着防止剤を挟むことなく接着剤と接着する面積(S8)と、前記第2レーザ固定部が前記接着防止剤を挟むことなく接着剤と接着する面積(S10)とは実質的に同一である、請求項ないし1のいずれか1つに記載の半導体レーザ装置。
  15. 前記導光部のうち前記第1レンズ固定部側の面が前記接着防止剤を挟むことなく接着剤と接着する部位と、前記導光部のうち前記第2レンズ固定部側の面が前記接着防止剤を挟むことなく接着剤と接着する部位とは、前記レンズの光軸を挟んで対向する位置にあり、
    前記レーザ部のうち前記第1レーザ固定部側の面が前記接着防止剤を挟むことなく接着剤と接着する部位と、前記レーザ部のうち前記第2レーザ固定部側の面が前記接着防止剤を挟むことなく接着剤と接着する部位とは、前記レーザ部から照射される光の光軸を挟んで対向する位置にある、請求項ないし1のいずれか1つに記載の半導体レーザ装置。
  16. 前記第1レンズ固定部が前記接着防止剤を挟むことなく接着剤と接着する部位と、前記第2レンズ固定部が前記接着防止剤を挟むことなく接着剤と接着する部位とは、前記レンズの光軸を挟んで対向する位置にあり、
    前記第1レーザ固定部が前記接着防止剤を挟むことなく接着剤と接着する部位と、前記第2レーザ固定部が前記接着防止剤を挟むことなく接着剤と接着する部位とは、前記レーザ部から照射される光の光軸を挟んで対向する位置にある、請求項ないし1のいずれか1つに記載の半導体レーザ装置。
  17. 前記接着防止剤のうち、少なくとも前記レンズに塗布された前記接着防止剤は、非透明である、請求項1ないし1のいずれか1つに記載の半導体レーザ装置。
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