JP6996063B2 - 内接歯車式ポンプのアウターロータの歯形創成方法 - Google Patents

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Description

本発明は、歯数がnのインナーロータと歯数が(n+1)のアウターロータからなるポンプロータを有する内接歯車式ポンプ、詳しくは、作動時の騒音を低減した内接歯車式ポンプとそのポンプを実現するためのアウターロータの歯形創成方法に関する。
首記の内接歯車式ポンプは、車両のエンジン潤滑用、自動変速機(AT・CVT)や自動ブレーキ装置の油圧発生用、ディーゼルエンジンの燃料供給用など、様々な用途に利用されている。
その内接歯車式ポンプ、中でも車両に搭載されるものは、乗員に不快感を与える懸念を払拭するために作動音の小さなものが要求されている。
内接歯車式ポンプの先行技術として、例えば、下記特許文献1~3に記載されたものなどが知られている。
特許文献1に記載された内接歯車式ポンプは、下記のインナーロータとアウターロータを組み合わせたポンプロータ{メガフロイドロータ(住友電工社商標)と称されている}を備えるものである。
インナーロータ:第1の基礎円に接して転がる外転円と第2の基礎円に接して転がる内転円とによって描かれる二つのサイクロイド曲線間にインボリュート曲線を介在した歯形を有する。
アウターロータ:組み合わせ相手のインナーロータを特許文献1の請求項2に記載の方法で自転、公転させて得られるインナーロータの歯形曲線群の包絡線で創成された歯形を有する。
特許文献1の請求項2に記載のアウターロータの歯形創成法は、アウターロータの中心を中心とする直径(2e+t)の創成円(以下では創成円と言う)上をインナーロータの中心が1周公転し、その間にインナーロータが(1/n)回自転し、このときのインナーロータの歯形曲線群の包絡線をアウターロータの歯形となすものである。
ここに、 n:インナーロータの歯数
e:アウターロータとインナーロータの偏心量
t:アウターロータとそのアウターロータに押し付けたインナーロータとの間に生じるチップクリアランスの中央値
特許文献2に記載された内接歯車式ポンプは、自転する創成円の中心位置を自在変化させ、創成円上の一点の軌跡を歯形曲線にしたインナーロータと、そのインナーロータを前記特許文献2の請求項2に記載の方法と同様の方法で自転、公転させて得られるインナーロータの歯形曲線群の包絡線で創成された歯形を有するアウターロータを組み合わせたポンプロータ{ジオクロイドロータ(住友電工社商標)と称されている}を備えるものである。
特許文献3に記載された内接歯車式ポンプは、アウターロータの歯形創成法を改善したものである。特許文献1の請求項2に記載のアウターロータの歯形創成法は、前掲の式のチップクリアランスt(以下ではこのtをΔeと置き換えて説明を行なう)が、規格の最小値になる寸法をもったインナーロータとアウターロータが互いに組み合わされた場合、両ロータの干渉が起こってロータの回転が妨げられることがある。
前記チップクリアランスΔeは、上限値と下限値が規定される場合がある。この場合には、寸法が許容範囲内で最小のインナーロータと、寸法が許容範囲内で最大のアウターロータを組み合わせたときのチップクリアランスが最大値Δemaxとして設定され、また、寸法が許容範囲内で最大のインナーロータと、寸法が許容範囲内で最小のアウターロータを組み合わせたときのチップクリアランスが最小値Δeminとして設定される。
特許文献1,2などは、偏心量eにチップクリアランスΔeの中央値{Δemin+(Δemax-Δemin)/2}の1/2を加算した長さをインナーロータの中心が公転する創成円の半径にして上記の方法でインナーロータの歯形曲線群の包絡線を描き、その包絡線をアウターロータの歯形にしていたが、この方法では、インナーロータとアウターロータの干渉を回避することができない。
そこで、特許文献3は、インナーロータの中心をアウターロータの中心周りに直径2eの創成円上を公転させ、インナーロータの中心がその創成円を1周公転する間にインナーロータを1/n回自転させ、こうして得られるインナーロータの歯形曲線群の包絡線をアウターロータの仮の歯形にし、その仮の歯形とインナーロータの元の歯形の少なくとも一方をオフセット又はスケールによりΔe相当量変位させることで、インナーロータとアウターロータ間に干渉回避のために歯間隙間を作り出すようにしている。
特開2005-36735号公報 WO2010/016473公開公報 特開2006-220137号公報
特許文献3のアウターロータの歯形の創成法は、インナーロータとアウターロータの干渉を無くす目的で開発されたが、ポンプの騒音低減に関してまだ改善の余地を残していた。
特許文献3の方法では、チップクリアランスの規格値Δeについて最小値が求められたときのインナーロータとアウターロータの噛み合い部(両ロータ間でトルク伝達がなされる部分)における歯間隙間が必要以上に大きくなり、それが原因で、そのロータを採用した内接歯車式ポンプの作動音(騒音)が大きくなることがわかった。
本発明の課題は、騒音の抑制を図った内接歯車式ポンプと、そのポンプのアウターロータの歯形の創成方法、詳しくは、インナーロータとアウターロータのチップクリアランスの規格について最小値が求められたときのポンプロータの噛み合い部における歯間隙間を小さくし得る歯形創成方法を提供することである。
上記の課題を解決するため、この発明は、一態様にかかる内接歯車式ポンプとして、下記のポンプ、即ち、
内周に一定ピッチで(n+1)個の歯をもつ環状のアウターロータと、前記アウターロータの内側に配置される、外周に一定ピッチでn個の歯をもつインナーロータとを組み合わせたポンプロータと、
そのポンプロータを収容するポンプケースと、を有し、
前記インナーロータの中心は前記アウターロータの中心からずれた位置に偏心配置されて前記インナーロータと前記アウターロータとの間にポンプロータ回転に伴って体積が増減するチャンバ(ポンプ室)が形成され、
そのチャンバの体積が最小となる側において前記インナーロータと前記アウターロータ
の歯が互いに噛み合い、
前記インナーロータと前記アウターロータの歯の噛み合い部における歯間隙間が0~0.005mmの範囲にあるものを提供する。
かかる内接歯車式ポンプ、即ち、内周に一定ピッチで(n+1)個の歯をもつ環状のアウターロータと、前記アウターロータの内側に配置される、外周に一定ピッチでn個の歯をもつインナーロータとを組み合わせたポンプロータと、
そのポンプロータを収容するポンプケースと、を有し、
前記インナーロータの中心は前記アウターロータの中心からずれた位置に偏心配置されて前記インナーロータと前記アウターロータとの間にポンプロータ回転に伴って体積が増減するチャンバ(ポンプ室)が形成され、
そのチャンバの体積が最小となる側において前記インナーロータと前記アウターロータ
の歯が互いに噛み合う内接歯車式ポンプのアウターロータは、以下のようにして歯形を創成する。即ち、
前記インナーロータと前記アウターロータの互いの中心の偏心量をe、前記インナーロータと前記アウターロータの最大体積のチャンバを仕切る位置でのチップクリアランスの規格の最小値をΔemin、下記の補正値をxとして、前記チップクリアランスの規格の最小値Δeminが求められたときに、
前記アウターロータの中心を中心とする直径d=(2e+Δemin+x)の創成円上をインナーロータの中心が1周公転し、その間にインナーロータが(1/n)回自転し、このときのインナーロータの歯形曲線群の包絡線をアウターロータの基本歯形となす。
ここに、噛み合い部の歯間隙間の定義:偏心位置にあるインナーロータとアウターロータ間に生じる歯間隙間の最小値。
補正値x:前記チップクリアランスの規格の最大値をΔemax、チップクリアランスの規格の最小値Δeminとチップクリアランスの規格の最大値Δemaxの中央値をΔemedとして、Δemin<(Δemin+x)<Δemedの式を成立させる数値の中から選ばれて前記インナーロータと前記アウターロータの歯の噛み合い部における歯間隙間を0~0.005mmにする値。
ここで言うアウターロータの基本歯形は、アウターロータの歯底がインナーロータの歯先に隙間無く沿うものを言う。
この発明は、上記の歯形創成方法も併せて提供する。
本発明の内接歯車式ポンプは、上記の構成となしたことで騒音が抑制される。
また、本発明のアウターロータ歯形の創成方法によれば、チップクリアランス下限時にてインナーロータとアウターロータが理論偏心位置にあるときの両ロータの噛み合い部における歯間隙間を0.005mm以下にすることができる。
本発明の内接歯車式ポンプの一態様の要部を示す断面図である。 本発明におけるアウターロータの歯形創成方法の解説図である。 本発明の方法でアウターロータの歯形を創成したポンプロータの回転角0°時の歯間隙間の具体例を示す図である。 図3(a)の位置からポンプロータが18°回転した位置での歯間隙間の具体例を示す図である。 補正値を用いない方法でアウターロータの歯形を創成したポンプロータの回転角0°時の歯間隙間の具体例を示す図である。 図4(a)の位置からポンプロータが18°回転した位置での歯間隙間の具体例を示す図である。
[本発明の実施形態の説明]
本発明の一態様にかかる内接歯車式ポンプは、内周に一定ピッチで(n+1)個の歯をもつ環状のアウターロータと、前記アウターロータの内側に配置される、外周に一定ピッチでn個の歯をもつインナーロータとを組み合わせたポンプロータと、
そのポンプロータを収容するポンプケースと、を有し、
前記インナーロータの中心は前記アウターロータの中心からずれた位置に偏心配置されて前記インナーロータと前記アウターロータとの間にポンプロータの回転に伴って体積が増減するチャンバが形成され、
そのチャンバの体積が最小となる側において前記インナーロータと前記アウターロータ
の歯が互いに噛み合い、
前記インナーロータと前記アウターロータの歯の噛み合い部における歯間隙間が0~0.005mmの範囲にあるものである。
このように、インナーロータとアウターロータの歯の噛み合い部における歯間隙間が0~0.005mmと極めて小さくなっているので、ポンプ作動時にインナーロータとアウターロータが相対的に振れて両ロータの歯が接したときの衝撃とその衝撃による騒音が小さくなる。
前記アウターロータの歯底部には、前記インナーロータの歯先との間に空間を生じさせる逃がし部を設けることができる。
その逃がし部を有するアウターロータを採用した内接歯車式ポンプは、インナーロータとアウターロータとの間に形成されるチャンバの圧縮比が逃がし部の無いポンプに比べて小さくなり、これにより、ポンプの吐出量の変化が緩やかになって脈動低減および脈動に起因した騒音の低減が図られる。
かかる内接歯車式ポンプのアウターロータは以下のようにして歯形を創成する。
その方法は、内周に一定ピッチで(n+1)個の歯をもつ環状のアウターロータと、
前記アウターロータの内側に配置される、外周に一定ピッチでn個の歯をもつインナーロータと、
前記インナーロータと前記アウターロータとを収容するポンプケースと、を有し、
前記インナーロータの中心は前記アウターロータの中心からずれた位置に偏心配置されて前記インナーロータと前記アウターロータとの間にロータ回転に伴って体積が増減するチャンバが形成され、
そのチャンバの体積が最小となる側において前記インナーロータと前記アウターロータ
の歯が互いに噛み合う上記内接歯車式ポンプのインナーロータとアウターロータの互いの中心の偏心量をe、前記インナーロータと前記アウターロータのチップクリアランスの規格の最小値をΔemin、下記の補正値をxとして、前記チップクリアランスの規格の最小値Δeminが求められたときに、
前記アウターロータの中心を中心とする直径d=(2e+Δemin+x)の創成円上を前記インナーロータの中心が1周公転し、その間にインナーロータが(1/n)回自転し、このときのインナーロータの歯形曲線群の包絡線をアウターロータの基本歯形となすものである。
なお、噛み合い部の歯間隙間の定義と、補正値xに関する定義は、既に述べたのでここでの説明は省く。
このアウターロータの歯形創成方法によれば、インナーロータとアウターロータの噛み合い部における歯間隙間が、最適化されて従来のポンプよりも小さくなる。
前記補正値xは、(チップクリアランスの規格の中央値Δemed-チップクリアランスの規格の最小値Δemin)の2/3程度にするとよい。そのようにすると、チップクリアランスの規格の中央値Δemedから補正値xを簡単に求めることができる。
[本発明の実施形態の詳細]
本発明の実施形態にかかる内接歯車式ポンプの具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。なお、本発明はこれ等の例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
図1に例示した内接歯車式ポンプ1は、ポンプロータ2をポンプケース3に収納して構成されている。
ポンプロータ2は、外周に一定ピッチでn個(図示のポンプはn=10)の歯Tiをもつインナーロータ2iと、外周に一定ピッチで(n+1)個の歯Toをもつ環状のアウターロータ2oと、インナーロータ2iとアウターロータ2oとを収容するポンプケース3と、を組み合わせたものになっている。
インナーロータ2iは、そのインナーロータ2iの中心Oiを、アウターロータ2oの中心Ooに対して一軸方向にe偏心させてアウターロータ2oの内側に配置されている。インナーロータ2iの中心Oiとアウターロータ2oの中心Ooがe偏心した位置をここでは理論偏心位置と言う。
このインナーロータ2iとアウターロータ2oの間にはポンプロータ回転に伴って体積が増減するチャンバ(ポンプ室)6が形成され、そのチャンバ6の体積が最小となる側においてインナーロータ2iの歯Tiとアウターロータ2oの歯Toが互いに噛み合っている。
ポンプケース3は、ケース本体3aと、そのケース本体3aに設けられたロータ収納室3bの入口を塞ぐ蓋(図示省略)を組み合わせた周知の構造のケースである。
ケース本体3aは、吸入ポート4と吐出ポート5を有する。その吸入ポート4と吐出ポート5は、ロータ収納室3bの、ポンプロータ2の側面と向き合う端面に開口している。
吸入ポート4は、インナーロータ2iとアウターロータ2oが理論偏心位置にある状態で、最小体積のチャンバ(図1の最上部のチャンバ)部でのインナーロータ2iの歯Tiとアウターロータ2oの歯Toの噛み合い位置及び最大体積のチャンバ(図1の最下部のチャンバ)を吸入側の隣接チャンバから仕切る箇所(歯TiとToの接触部)と重ならない位置にある。
ポンプロータ2の側面に向き合ってポンプケース3に形成される吐出ポート5も、インナーロータ2iとアウターロータ2oが理論偏心位置にある状態で、最小体積のチャンバ部におけるインナーロータ2iの歯Tiとアウターロータ2oの歯Toとの噛み合い位置及び最大体積のチャンバを吐出側の隣接チャンバから仕切る位置と重ならない位置にある。
例示の内接歯車式ポンプは、チップクリアランスの規格の下限値の0.06mmの要求を満たすものに仕上げられており、インナーロータとアウターロータの噛み合い部における歯間隙間は0~0.005mmの範囲に納まっている。
このように、噛み合い部における歯間隙間が0.005mm以下と極めて小さいため、ポンプ作動時にインナーロータとアウターロータが相対的に振れて両ロータの歯が接したときの衝撃とその衝撃による騒音が小さくなる。
また、前記噛み合い部における歯間隙間は、最小値が0であるので、両ロータの干渉によるポンプロータの回転規制も起こらない。
この図1の内接歯車式ポンプ1のアウターロータ2oは、以下の方法で歯形が創成されている。その方法は、インナーロータ2iとアウターロータ2oの互いの中心の偏心量をe、インナーロータ2iとアウターロータ2oの最大体積のチャンバを仕切る位置での歯間隙間の規格の最小値をΔemin、下記の補正値をxとして、前記チップクリアランスの規格の最小値Δeminの要求に応えるために、
図2に示すように、アウターロータ2oの中心Ooを中心とする直径d=(2e+Δemin+x)の創成円上をインナーロータ2iの中心Oiが1周公転し、その間にインナーロータ2iが(1/n)回自転し、このときのインナーロータ2iの歯形曲線群の包絡線をアウターロータの基本歯形となし、その基本歯形の歯底部に、インナーロータ2iの歯先との間に空間を生じさせる逃がし部7を形成している。
補正値xは、先に述べた通り、Δemin<(Δemin+x)<Δemedの式を成立させる数値の中から選ばれて前記インナーロータと前記アウターロータの歯の噛み合い部における歯間隙間を0~0.005mmにする値である。
また、nは、インナーロータ2iの歯数、Δeminは、チップクリアランスの規格の最小値、Δemaxは、チップクリアランスの規格の最大値、Δemedは、チップクリアランスの規格の中央値である。
アウターロータ2oの歯底部に逃がし部7が設けられた図1の内接歯車式ポンプ1は、チャンバ(ポンプ室)6の圧縮比が逃がし部の無いポンプに比べて小さくなり、そのために、ポンプの吐出量の変化が緩やかになって脈動低減および脈動に起因した騒音の低減が図られる。なお、逃がし部7は好ましい要素であるが、必須ではない。
例示のインナーロータ2iは、パラコイドロータ(住友電工社商標)と称されているトロコイド曲線をベースにした歯形を有するものである。そのインナーロータ2iには、トロコイド曲線の歯形のほかにサイクロイド曲線の歯形も多用されているが、インナーロータ2iの歯形はそれらに限定されるものではなく、任意の歯形を採用できる。
既述のメガフロイドロータやジオクロイドロータのほかに楕円を組み合わせた形状の歯形なども提案されている。インナーロータは、そのような歯形を有するものであってもよい。
上記の方法でアウターロータ2oの歯形を創成した図2の内接歯車式ポンプ1は、インナーロータ2iとアウターロータ2oの噛み合い部における歯間隙間が0~0.005mmの範囲に納まり、作動時の騒音が小さくなる。
この発明の実施形態の内接歯車式ポンプに採用されたポンプロータ(内接歯車)の歯間隙間の一例を図3(a)に、また、比較用ポンプロータの歯間隙間の一例を図4(a)にそれぞれ示す。両図の数値の単位はmmである。
図3(a)、図4(a)は、ポンプロータ2が回転する前の状態(初期位置)、図3(b)、図4(b)は、初期位置からポンプロータがインナーロータ2iの歯間ピッチの1/2(例示のポンプロータ2は18°)回転した状態を表している。
図3(a)、図4(a)のポンプロータ2の諸元は、
・インナーロータ2iの歯数n=10
・アウターロータ2oの歯数n+1=11
・インナーロータ2iの歯先径=67.480mm
・インナーロータ2iの歯底径=55.860mm
・インナーロータの中心Oiとアウターロータの中心Ooの偏心量e=2.905mm
・チップクリアランスの規格の最小値Δemin=0.06mm
・チップクリアランスの規格の最大値Δemax=0.14mm
・チップクリアランスの規格の中央値Δemed=0.10mm
図3(a)のポンプロータ2は、式(2)で直径を求めた創成円上をインナーロータの中心Oiが1周公転し、その間にインナーロータ2iが(1/n)回自転し、このときのインナーロータ2iの歯形曲線群の包絡線をアウターロータ2oの基本歯形となしたものである。前記創成円の中心は、アウターロータの中心と一致する位置にある。
2e+Δe+x(補正値)・・・・・式(2)
図3(a)、図3(b)のカッコ無しの数値は、チップクリアランスの規格の中央値Δemed(この例ではΔemed=0.1mm)を式(2)のΔeとして用いて直径を求めた、創成円上をインナーロータの中心Oiが自転しながら公転して描かれる歯形曲線群の包絡線をアウターロータ2oの歯形としたときの、インナーロータ2iとアウターロータ2oの噛み合い部の歯間隙間の計算値である。創成円は、その円の中心がアウターロータの中心Oo上におかれる。
図3(a)、図3(b)において最大体積のチャンバ6を仕切る箇所の歯間隙間は、チップクリアランスの規格の中央値が0.1mmであるので、その半分(半径分)の0.050mmになっている。
図3(a)、図3(b)における、インナーロータ2iとアウターロータ2oの噛み合い部は、インナーロータ2iの最上部の歯とその隣の歯がアウターロータ2oに接している箇所である。
チップクリアランスの規格として最小値が要求されたときには、上記式(2)のΔeとして、チップクリアランスの規格の最小値Δeminを用い、上記式(2)でインナーロータの中心Oiが公転する創成円の直径を求める。
こうして直径を求めた創成円上をインナーロータの中心Oiが自転しながら1周公転して描かれる歯形曲線群の包絡線をアウターロータ2oの歯形としたときのインナーロータ2iとアウターロータ2oの噛み合い部の歯間隙間の計算値を、図3(a)、図3(b)にカッコ付きの数値として示す。
補正値xは、式(1)を成立させる値の中から選ばれる数値であって、インナーロータ2iとアウターロータ2oの噛み合い部の歯間隙間を0~0.005mmに制限する値である。
Δemin<(Δemin+x)<Δemed・・・式(1)
式(1)の補正値xは、(チップクリアランスの規格の中央値Δemed-チップクリアランスの規格の最小値Δemin)の2/3程度が好ましい。ここでは、その補正値xとして、0.025mmを用いた。
前記ΔeとしてΔemedを採用し、既述の式(2)で直径を求めた創成円を使ってインナーロータの歯形曲線群の包絡線を描き、その包絡線をアウターロータの基本歯形としたときにインナーロータ2iとアウターロータ2oの噛み合い部に生じる歯間隙間を、図3(a)、図3(b)にカッコ無しの数値で示す。
図3のポンプロータは、Δemed=0.1mm、Δemin=0.06mmであるから、ΔemedとΔeminの差が0.04mmである。その0.04mmは直径での差であるので、半径での差は0.02mmである。
インナーロータ2iとアウターロータ2oが初期位置にある図3(a)では、Δeとしてチップクリアランスの規格の中央値Δemedを用いたときのインナーロータ2iとアウターロータ2oの噛み合い部の歯間隙間0.025mmから前記0.02mmを差し引いた0.005mm(カッコ付き数値)が、Δeとしてチップクリアランスの規格の最小値Δeminを用いたときのインナーロータ2iとアウターロータ2oの噛み合い部の歯間隙間となる。
その噛み合い部の歯間隙間は、ポンプロータ2が初期位置からインナーロータ2iの歯間ピッチの1/2ピッチ(例示のポンプは18°)回転した図3(b)の状態ではさらに縮小して0.003mmになっている。
ここで、チップクリアランスの規格の中央値Δemed=0.10mm、チップクリアランスの規格の最小値Δemin=0.06mm、上記式(2)の補正値x=0.025mmであると仮定して、チップクリアランスの規格の最小値が求められたときのアウターロータの歯形創成に用いる創成円(これをS2とする)の直径を求めると、(2e+Δe+x)=(2e+0.06+0.025)となる。
一方、上記のΔeとしてチップクリアランスの規格の中央値を用い、補正値を加えずに創成円(これをS1とする)の直径を求めると、(2e+Δe)=(2e+0.1)となる。
また、上記のΔeとしてチップクリアランスの規格の最小値を用い、補正値を加えずに創成円(これをS3とする)の直径を求めると、(2e+Δe)=(2e+0.06)となる。
このケースでは、創成円S1に対して創成円S2は直径が0.015mm小さいので、創成円S1を用いてアウターロータの歯形を創成したポンプロータに比べて歯間隙間が縮小され、騒音が小さくなる。
この場合の縮小量は、創成円の半径での差が0.0075mmとなるので、インナーロータが半径で0.00375mm拡径し、アウターロータが半径で0.00375mm縮径したものになる。
また、創成円S3に対して創成円S2は直径が0.025mm大きいので、創成円S3を用いてアウターロータの歯形を創成したポンプロータに比べて歯間隙間が拡大され、インナーロータとアウターロータの干渉回避につながる。
この場合の拡大量は、創成円の半径での差が0.0125mmとなるので、インナーロータが半径で0.00625mm縮径し、アウターロータが半径で0.00625mm拡径したものになる。
図4(a)のポンプロータは、アウターロータ2oの歯形の創成を、補正値の含まれない下式(3)で直径を求めた創成円上をインナーロータの中心Oiが1周公転し、その間にインナーロータ2iが(1/n)回自転し、このときのインナーロータ2iの歯形曲線群の包絡線をアウターロータ2oの仮の歯形となし、その仮の歯形をオフセットにより半径で0.02mm(直径で0.04mm)歯間隙間が拡大する方向に変位させたものである。
2e+Δemin・・・・・(式3)
図4(a)、図4(b)のカッコ無しの数値は、オフセットにより拡大させた歯間隙間の計算値を表している。また、カッコ付きの数値は、オフセット有りのポンプロータの噛み合い部の歯間隙間(カッコ無しの数値)から半径でのオフセット値0.02mmを差し引いた値を示している。
この図3(a)、図4(a)のポンプロータ2の比較結果から、アウターロータ2oの歯形創成時にインナーロータ2iの中心Oiを公転させる創成円の直径の算出において、2e+Δeに補正値を加算することの有効性を確認することができる。
その補正値を加算することで、インナーロータとアウターロータの噛み合い部の歯間隙間が従来採用されている方法に比べて縮小されて0~0.005mmと極めて小さくすることができ、それにより、ポンプの作動時の騒音が抑制されて小さくなる。
図3に示す形状の歯形を有する内接歯車式ポンプを下記の条件で運転したときの騒音の大きさを調べた。
その内接歯車式ポンプのポンプロータの寸法諸元は、
・インナーロータ2iの歯数n=10
・アウターロータ2oの歯数n+1=11
・インナーロータ2iの歯先径=67.480mm
・インナーロータ2iの歯底径=55.86mm
・インナーロータの中心Oiとアウターロータの中心Ooの偏心量e=2.905mm
である。
-ポンプの運転条件-
駆動油圧:0.1MPa
油音 :80℃
ロータ回転数 :1000rpm
騒音は、インナーロータとアウターロータの噛み合い部の歯間隙間を異ならせ、歯間隙間小仕様、歯間隙間大仕様、歯間隙間適正化品の歯間隙間での数値を求めた。その結果を表1にまとめる。表1の歯間隙間適正化品は、本発明の方法でアウターロータの歯形を創成したものである。
表1のアウターは、アウターロータを表し、インナーは、インナーロータを表す。また、*1は、歯間隙間の最大値を、*2は、騒音値を表す。
Figure 0006996063000001
この表1からわかるように、歯間隙間適正化品は、チップクリアランス規格最小時の歯間隙間が大仕様品などに比べて極端に小さく、作動時の騒音低減が図れる
1 内接歯車式ポンプ
2 ポンプロータ
2i インナーロータ
Ti インナーロータの歯
2o アウターロータ
To アウターロータの歯
3 ポンプケース
3a ケース本体
3b ロータ収納室
4 吸入ポート
5 吐出ポート
6 チャンバ
7 逃がし部
Oi インナーロータの中心
Oo アウターロータの中心
S アウターロータの歯形創成においてインナーロータの中心が公転する創成円
e インナーロータの中心とアウターロータの中心の偏心量
n インナーロータの歯数
Δemin チップクリアランスの規格の最小値
Δemax チップクリアランスの規格の最大値
Δemed チップクリアランスの規格の中央値
x 補正値

Claims (3)

  1. 内周に一定ピッチで(n+1)個の歯をもつ環状のアウターロータと、
    前記アウターロータの内側に配置される、外周に一定ピッチでn個の歯をもつインナーロータと、
    前記インナーロータと前記アウターロータとを収容するポンプケースと、を有し、
    前記インナーロータの中心は前記アウターロータの中心からずれた位置に偏心配置されて前記インナーロータと前記アウターロータとの間にロータ回転に伴って体積が増減するチャンバが形成され、
    そのチャンバの体積が最小となる側において前記インナーロータと前記アウターロータの歯が互いに噛み合う内接歯車式ポンプのアウターロータの歯形創成方法であって、
    前記インナーロータと前記アウターロータの互いの中心の偏心量をeとし、許容範囲内で最小の寸法をもつ前記インナーロータと許容範囲内で最大の寸法をもつ前記アウターロータとを組み合わせたときのチップクリアランスの大きさをチップクリアランスの規格の最大値Δe max として予め設定し、許容範囲内で最大の寸法をもつ前記インナーロータと許容範囲内で最小の寸法をもつ前記アウターロータとを組み合わせたときのチップクリアランスの大きさをチップクリアランスの規格の最小値Δmin として予め設定し、下記の補正値xを設定し、
    前記アウターロータの中心を中心とする直径d=(2e+Δemin+x)の創成円上を前記インナーロータの中心が1周公転し、その間にインナーロータが(1/n)回自転し、このときのインナーロータの歯形曲線群の包絡線をアウターロータの基本歯形となす内接歯車式ポンプのアウターロータの歯形創成方法。
    ここに、
    歯間隙間の定義:前記インナーロータの中心と前記アウターロータの中心が前記e偏心し、かつ、吸入側と吐出側で歯間隙間の大きさが対称となる理論偏心位置にあるインナーロータとアウターロータ間に生じる歯間隙間。
    補正値x:前記チップクリアランスの規格の最小値Δemin前記チップクリアランスの規格の最大値Δemaxの中央値をΔemedとして、Δemin<(Δemin+x)<Δemedの式を成立させる数値の中から選ばれて前記インナーロータと前記アウターロータの歯の噛み合い部における歯間隙間から前記Δe med と前記Δe min の差(直径での差)の半分の大きさ(半径での差)を差し引いた値を0~0.005mmの範囲にする値。
  2. 前記補正値xを、(チップクリアランスの規格の中央値Δemed-チップクリアランスの規格の最小値Δemin)の2/3以下にする請求項に記載の内接歯車式ポンプのアウターロータの歯形創成方法。
  3. 前記チップクリアランスの規格の最大値Δemaxが0.14mm、前記チップクリアランスの規格の最小値Δeminが0.06mm、前記チップクリアランスの規格の中央値Δemedが0.10mmにそれぞれ設定され、このときの補正値xとして0.025mmを採用した請求項に記載の内接歯車式ポンプのアウターロータの歯形創成方法。
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