JP6994641B2 - シャシダイナモメータの車輌固縛装置 - Google Patents

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Description

本発明は、自動車等の車輌の馬力や燃費の測定等といった各種走行試験等に用いられるシャシダイナモメータに関し、特にこのシャシダイナモメータ上に被試験車輌の車体を所要の状態で固縛固定することができるシャシダイナモメータの車輌固縛装置に関する。
車輌の各種走行試験を行う際に用いられるシャシダイナモメータとしては、車輌の駆動輪を載せ置く、当該車輌の左右方向を回転軸方向とするローラを、車輌の前後方向に移動可能に設けたシャシダイナモメータが一般に知られている。
従来この種のシャシダイナモメータにおいて、望まれることは、駆動輪をローラの頂部に載せた状態で、車輌の車体をワイヤロープなどで確実に固縛し、所要の固定状態を得ることができるように構成することである。
このため、この種のシャシダイナモメータでは、車体底部に設けられている車両運搬時の車両固定用フックを利用し、ワイヤロープやベルト等で固縛することが従来から一般に行われている。すなわち、この車輌固定用フックにベルトの一端を引っ掛け、他端を車体前方や後方に引き出し、試験装置床面上の適宜の位置に設けたアンカー等に掛止めし、牽引することで、車体を固定するようにしている(例えば、特許文献1参照)。
特許第5170671号公報
ところで、上述したシャシダイナモメータ等の試験装置において、電波暗室内に設けられ、この電波暗室内で車輌の各種走行試験等を行うことが知られている。そして、このような電波暗室内での各種走行試験を行うにあたっては、被試験車輌の車体を、シャシダイナモメータに適切な姿勢状態で確実に固縛固定することが望まれている。
特に、この種の電波暗室内でのシャシダイナモメータによる試験を行うにあたっては、測定精度を確保するために、電波、電磁波などの障害にならないように構成する必要があり、車輌からの出っ張りは最小限しなければならない。
このため、従来から、上述した牽引用のワイヤロープやその掛止め部分が、車体の外側に可能な限り張り出さないようにする必要があり、牽引用のワイヤロープ等を可能な限り試験装置床面近くに付設したり、樹脂製のラッシングベルトなどを用いて車体を固定する等の対策を講じている。
近年は、車輌側でレーダ波、レーザ波、カメラなどを使い、自車の位置などを把握するので、車輌の周りにあるロープ、ベルトなども障害となるもので、これを排除することが必要である。
さらに、この種のシャシダイナモメータでは、試験中の車輌の挙動を防ぎ、測定精度をより一層向上させ得るような対策を講じることも要望されている。即ち、ローラ上に搭載される走行車輪による負荷を減らすことも望まれる。
特に、最近は、この種のシャシダイナモメータにおいて、車輌の走行車輪を操舵した状態でも所要の運転性能試験、走行試験等を行えるように、又自動運転時にプログラム通りの走行経路を辿れるか、等といった車輌走行軌跡のシュミュレーションを行えるように構成することが望まれる。このような場合には、シャシダイナモメータ上に車輌を簡単かつ確実に固縛固定することが必要となっており、このような要請にも対処できるような対策を講じることが望まれている。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、電波暗室内で車輌の各種走行試験等を行うシャシダイナモメータ等の試験装置において、走行車輪をローラの頂部に載せた状態で、車輌車体を、シャシダイナモメータ等の試験装置上に適切な姿勢状態で簡単かつ確実に固縛固定でき、しかも電波、電磁波などの障害とならないように固縛固定することができるととともに、精度のよい正確な各種試験を行うことができるシャシダイナモメータの車輌固縛装置を得ることを目的とする。
このような目的に応えるために本発明(請求項1記載の発明)に係るシャシダイナモメータは、被試験車輌の走行車輪が載置されるローラを備え、車輌の各種走行試験を行うシャシダイナモメータにおいて、該被試験車輌を固縛する車輌固縛装置であって、
前記被試験車輌の車体を試験装置床面上に所定高さ位置で支えるリフター手段と、前記車体下部に設けられている牽引フック掛止め用の掛止め部に一端が掛止めされ他端が前記試験装置床面を貫通して垂下される牽引手段とを備え、
この牽引手段を所定トルクで牽引し、前記試験装置床面の下側でロックするロック手段を設けるとともに、
前記ローラを前記走行車輪から離間させる方向に移動可能に支持する昇降手段を設け、
前記走行車輪に対する負荷を軽減できるように構成したことを特徴とする。
本発明(請求項2記載の発明)に係るシャシダイナモメータの車輌固縛装置は、請求項1記載のシャシダイナモメータの車輌固縛装置において、
前記牽引手段は、前記被試験車輌の車体下部の少なくとも3個所(実際には4個所など)に設けられている掛止め部から垂下するように配置され、前記車体を前記試験装置に対して固縛していることを特徴とする。
本発明(請求項3記載の発明)に係るシャシダイナモメータの車輌固縛装置は、請求項1または請求項2記載のシャシダイナモメータの車輌固縛装置において、
前記牽引手段はワイヤロープからなり、
このワイヤロープが前記車体下部の掛止め部から垂下され、前記試験装置床面を貫通して垂下された下端側が滑車を介して設けられたウインチにより所定トルクを与えられ、
前記試験装置床面の下面側に設けたロック手段により、ワイヤロープをロック固定することにより、前記車体と固定位置との間の距離を最短にした状態で、前記車体を固縛するように構成されていることを特徴とする。
本発明(請求項4記載の発明)に係るシャシダイナモメータの車輌固縛装置は、請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のシャシダイナモメータの車輌固縛装置において、
前記リフター手段はジャッキ機構であり、
前記車輌の車体下部の少なくとも3個所(現実的には4個所以上)に配置されて、車体を試験装置床面から所定高さ位置に支えるように構成されていることを特徴とする。
本発明(請求項5記載の発明)に係るシャシダイナモメータの車輌固縛装置は、請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載のシャシダイナモメータの車輌固縛装置において、
前記ローラは、前記試験装置床面の床下側に配置された台座上に配置され、この台座が前記試験装置床面の床下空間において上下動可能に設けられ、
この台座を昇降動作させるように前記昇降手段を設けることを特徴とする。
本発明(請求項6記載の発明)に係るシャシダイナモメータの車輌固縛装置は、請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載のシャシダイナモメータの車輌固縛装置において、
前記シャシダイナモメータは、前記ローラを回転自在に軸支するローラ支持部材と、このローラ支持部材を支持定盤上で旋回動作可能に支持する旋回手段を備えており、
前記走行車輪は、その接地点が前記ローラの天頂部に位置するように前記ローラ上に載置されるとともに、その車軸方向が前記ローラの回転軸線に略並行する状態を維持するように位置付けられており、
前記ローラの走行車輪載置部付近には、該走行車輪の左右両側から挟み込むように配置され、かつ該走行車輪の左右方向への操舵時における挙動を検知するための複数の押えガイドが設けられ、
前記押えガイドには前記走行車輪との距離を検知するセンサが設けられ、
前記走行車輪の操舵時の挙動に応じて前記旋回手段を駆動制御し、前記ローラを軸支する前記ローラ支持部材を、前記支持定盤上で所定の旋回軸を中心として旋回動作させるように構成されていることを特徴とする。
本発明(請求項7記載の発明)に係るシャシダイナモメータの車輌固縛装置は、請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載のシャシダイナモメータの車輌固縛装置において、
前記ローラの天頂部に載置される前記走行車輪の走行方向前側と後側とに進退可能に配置され、進出時に前記走行車輪を前、後から挟み込んで固縛する前、後補助ローラを、更に備えていることを特徴とする。
本発明(請求項8記載の発明)に係るシャシダイナモメータの車輌固縛装置は、請求項6記載のシャシダイナモメータの車輌固縛装置において、
前記ローラの天頂部に載置される前記走行車輪の走行方向前側と後側とに進退可能に配置され、進出時に前記走行車輪を前、後から挟み込んで固縛する前、後補助ローラを、更に備え、
これらの補助ローラは、前記ローラ支持部材に進退可能に付設されていることを特徴とする。
以上説明したように本発明に係るシャシダイナモメータの車輌固縛装置によれば、被試験車輌の車体を試験装置床面上に所定高さ位置で支えるリフター手段と、車体下部に設けられている牽引フック掛止め用の掛止め部に一端が掛止めされ他端が試験装置床面を貫通して垂下され所定トルクで車輌を固縛可能な牽引手段とを用いるとともに、ローラを走行車輪から離間させる方向に移動可能に支持することで走行車輪に対する負荷を軽減できるように構成する昇降手段を設けることにより、電波暗室用のシャシダイナモメータにおいて、走行車輪をローラの頂部に載せた状態で、車輌車体を、シャシダイナモメータ等の試験装置上に適切な姿勢状態で簡単かつ確実に固縛固定でき、しかも電波、電磁波等の障害とならず、精度のよい正確な各種運転試験、走行試験等を行え、しかも試験装置上に簡単かつ確実に固縛することができる。
特に、本発明によれば、シャシダイナモメータを設けた電波暗室内において、リフター手段を用いることにより、車輌を所定の高さ位置に維持した状態で確実に固縛することができるから、電波、電磁波などの障害とはならず、測定精度を大幅に向上させることができ、またローラに対する走行車輪の負荷を可能な限り軽減し、これにより安定した固縛状態を確保でき、測定精度をより一層高めることができる。
さらに、本発明によれば、走行車輪が搭載されるローラを、昇降手段で所要の位置まで降下させることができるから、ローラに対する走行車輪の負荷をより一層効果的な状態に調整制御し、測定精度のより一層高めることができ、また例えばローラと舵角検知の負荷が軽くなり、タイヤバーストのリスクを下げることができ、しかもたとえバーストしてもリフター手段であるジャッキなどでサポートでき、車輌の無用な挙動を防ぎ、安全性を確保できる。
さらに、本発明によれば、本発明を特徴づけるリフター手段、牽引手段、さらに昇降手段を、被試験車輌の各種試験を任意の操舵状態においても適切かつ確実に行うことができるように構成したシャシダイナモメータに適用することにより、ローラに対するタイヤの負荷を最小限とし、測定精度を向上させるとともに、車輌の安定した固縛状態を得て、安定性、安全性に優れた車輌の固定状態を確保することができる。
また、本発明によれば、車体底部の掛止め部から垂下した牽引手段であるワイヤロープを、試験装置床面に設けたロープ貫通用スリットを貫通させ、その床下空間に滑車を介して設置したウインチのトルク制御で、ワイヤロープの張力を所要の状態とし、このワイヤロープを、前記試験装置床面の裏側に設けたロック手段でロック固定することにより、車体側の掛止め部との間の寸法を最短にすることができるから、車体底部に設けた複数本(例えば4本)のワイヤロープのテンション誤差などが少なくなり、車輌の固定が正確となり、安定した固縛状態を得られ、またステアリング操舵時の検出誤差が少なくなるといった利点もある。
さらに、これら牽引に必要な各部材を床下空間内に配置することで、電波暗室内での電波、電磁波などの障害とならないように構成することができ、試験装置としての性能を確保することができる。
また、本発明によれば、前記牽引手段による第1の固縛装置に加えて、ローラ天頂部に載置される走行車輪の走行方向前側と後側とに進退可能に配置され、進出時に走行車輪を前、後から挟み込んで固縛する第2の固縛装置としての前、後補助ローラを更に備えるように構成したので、被試験車輌の各走行車輪を、より一層確実に固縛固定することが可能となり、シャシダイナモメータの車輌固縛装置としての車輌固縛状態をより一層確実に行えるという優れた効果を奏する。
さらに、上述した第2の固縛装置としての前、後補助ローラを、走行車輪の操舵時における走行試験等を行えるように構成した走行試験装置において、ローラを走行車輪の操舵に追随して可動可能に支持するローラ支持部材の支持ボックス側部に走行車輪の前側又は後側に進退自在に付設するようにしているから、試験時に走行車輪が操舵されたときでも、これを簡単かつ確実に固縛固定することができる。
本発明に係る車輌固縛装置を採用したシャシダイナモメータの一実施形態を示す全体の概略側断面図。 図1を車輌の前方から見た概略側断面図。 図1のIII-III線で断面して見た図。 ローラを軸支するローラ支持部材の旋回軸を、走行車輪の幅方向中央のローラに対する接地点を通る鉛直方向の垂線であるセンタ軸S、被試験車輌固有の条件によって予め定められる走行車輪の転舵中心となるピボット軸Pとの関係を説明するための説明図。 図1の概略平面図。 図4において、車輌の前輪を転舵操作した際の走行試験装置の動作説明図。 本発明を特徴付けるローラ支持部材及び旋回手段等を拡大して示す概略斜視図。 図6のローラ支持部材及び旋回手段等に関し、支持ボックスを想像線で示した概略斜視図。 本発明に係るシャシダイナモメータの車輌固縛装置の他の実施形態を示し、一つの走行車輪に対応して配置される走行試験装置を構成するローラ支持部材とこれに付設される第2の固縛装置を示す概略側面図。 図9の概略正面図。
図1ないし図8は本発明に係るシャシダイナモメータの車輌固縛装置の一実施形態を示す。
これらの図において、全体を符号1で示すものは、被試験車輌Cの各種走行試験を行うために用いられる試験装置としてのシャシダイナモメータであり、この実施形態では、シャシダイナモメータ1として、被試験車輌Cの走行車輪Tのうち操舵輪が操舵されたときでも、各種運転性能試験、走行試験等を行えるように構成したものを用いている。
即ち、このようなシャシダイナモメータ1を用い、操舵輪が操舵されているときでも試験を行える構成とすることにより、被試験車輌Cを疑似走行状態とすることで実走行時に見合った各種走行試験を行うために用いられる走行試験装置とすることができるものである。
そして、試験エリア2に凹設された凹陥部3の開口付近に、被試験車輌Cの前、後の左、右走行車輪Tに対応するローラ16及びこれを支持するローラ支持部材10が配置されている。これら前後二対のローラ支持部材10は、それぞれの支持ボックス12内に支持シャフト14を支架し、これらの各支持シャフト14に、それぞれ前、後、左、右の走行車輪Tに対応して前、後、左、右のローラ16が軸支されている。
ここで、図1中6は前記凹陥部3の開口を覆うように配置される試験装置床面を構成するベース板であり、その一部開口から前記ローラ16の天頂部が露呈し、被試験車両Cを搬入し、その車輪Tをローラ16の天頂部に載せた状態とすることができるように構成されている。
さて、本発明によれば、電波暗室用として用いられるシャシダイナモメータ1の試験エリア2において、走行車輪Tをローラ16上に載置した被試験車輌Cを固縛する車輌固縛装置として、前記被試験車輌Cの車体を試験装置床面(ベース板)6上に所定高さ位置で支えるリフター手段90と、前記車体底部92に設けられている牽引フック掛止め用の掛止め部71に一端が掛止めされ他端が前記試験装置床面6を貫通して垂下される牽引手段70とを備えている。そして、この牽引手段70を所定トルクで牽引し、前記試験装置床面6の下側で前記ワイヤロープ72を緊迫保持することでロックするロック手段75を設けている。
尚、72は車輌固縛用のワイヤロープ、73は滑車、74はウインチであり、このワイヤロープ72は、前記車体底部92に設けられている牽引フック掛止め用の掛止め部71に一端に設けたフックを引っかけることで、車体底面から下方に向かって垂下されている。ここで、前記試験装置床面となるベース板6には、様々な車輌の大きさに合わせてワイヤロープ72を貫通させるためのロープ貫通用のスリット78などが設けられていることは言うまでも無い。
そして、このワイヤロープ72の下端は、床下空間61に上下動可能に配設された台座60上に設けた滑車73を介してウインチ74に接続され、このウインチ74のトルク制御で所定の張力を作用させ得るように構成されている。前記ロック手段75は、試験装置床面6の下面側に設けられ、ワイヤロープ72を所定の張力を作用させた状態で車輌Cの車体を最短距離で牽引状態で固定できるように構成されている。
ここで、このような牽引手段70は、車体底部において前、後二個所づつの合計4個所に設けられている。そして、車体を均等にバランスさせて緊迫支持し、牽引できるように構成されている。勿論、この牽引個所としては、少なくとも3個所以上(現実的には4個所以上の偶数個)であればよい。
また、上述したリフター手段90としては、例えばジャッキ機構が用いられている。ここでは、エア、油圧等によるシリンダ機構でピストン91を上下動させ、車体底部92の所定個所を持ち上げ支持することができる機構を用いているが、これに限定されるものではない。また、このようなリフター手段90は、車体底部92の4個所に設けられ、所要の動きを行えるように構成されるが、これに限定されず、少なくとも3個所以上(現実的には4個所以上の偶数個所)の複数個所に設けることで、車体を均等に上下動させ得る構成であればよい。
このような構成によれば、電波暗室用シャシダイナモメータ1において、車輌Cの車体を、電波、電磁波等の障害とならず、精度のよい正確な各種試験を行え、しかも試験装置上に所要の状態で簡単かつ確実に固縛できる。
また、本発明によれば、上述したリフター手段90、牽引手段70に加えて、前記ローラ16を前記走行車輪Tから離間させる方向に移動可能に支持する昇降手段80を、更に備えている。このような昇降手段80を用いることにより、ローラ16の前記走行車輪Tに対する負荷を軽減できるように構成されている。
ここで、82はねじ軸、83はこれに噛み合うナット部材であり、通常台座60の四個所に設けられ、台座60を床下空間61内で平均してバランスよく上下動させ得るように構成されている。なお、図示は省略しているが、これらの昇降機構80は、自動的に水平に上下動させて所定の設置値、例えば数mm下げなどと制御できるように構成されている。
このような昇降手段80を設けると、ローラ16と車輪Tとの負荷を所定の状態にすることが可能であり、シャシダイナモメータ1において適正な測定精度を得ることができる。しかも、車輌Cが大型車輌であっても、ローラ16と車輪Tとの間での適正な負荷状態による設置が可能となり、シャシダイナモメータ1での測定が適切に行える。
以上説明したように本発明による車輌固縛装置によれば、被試験車輌Cの車体を試験装置床面6上に所定高さ位置で支えるリフター手段(ジャッキ機構)90と、車体下部に設けられている牽引フック掛止め用の掛止め部71に一端が掛止めされ他端が試験装置床面を貫通して垂下され所定トルクで車輌を固縛可能な牽引手段(ワイヤロープ72による)70とを用いることにより、電波暗室用のシャシダイナモメータ1において、車輌車体を、電波、電磁波等の障害とならず、精度のよい正確な各種運転試験、走行試験等を行え、しかも試験装置上に簡単かつ確実に固縛することができる。
特に、上述した構成によれば、シャシダイナモメータ1を設けた電波暗室内において、リフター手段90を用いることにより、車輌を所定の高さ位置に維持した状態で確実に固縛することができるから、電波、電磁波などの障害とはならず、測定精度を大幅に向上させることができ、またローラに対する走行車輪の負荷を可能な限り軽減し、これにより安定した固縛状態を確保でき、測定精度をより一層高めることができる。
さらに、走行車輪Tが搭載されるローラ16を、昇降手段80で所要の位置まで降下させることができるから、例えばローラ16と舵角検知の負荷が軽くなり、タイヤバーストのリスクを下げることができ、しかもたとえバーストしてもリフター手段であるジャッキなどでサポートでき、車輌の無用な挙動を防ぎ、安全性を確保できる。
さらに、上述した構成によれば、リフター手段90、牽引手段70、さらに昇降手段80を、被試験車輌Tの各種試験を任意の操舵状態においても適切かつ確実に行うことができるように構成したシャシダイナモメータ1に適用することにより、ローラ16に対するタイヤTの負荷を最小限とし、測定精度を向上させるとともに、車輌の安定した固縛状態を得て、安定性、安全性に優れた車輌の固定状態を確保することができる。
また、上述した構成によれば、車体底部の掛止め部71から垂下した牽引手段であるワイヤロープ72を、試験装置床面6に設けたロープ貫通用スリット78を貫通させ、その床下空間に滑車を介して設置したウインチのトルク制御で、ワイヤロープの張力を所要の状態とし、このワイヤロープ72を、前記試験装置床面6の裏側に設けたロック手段75でロック固定することにより、車体側の掛止め部との間の寸法を最短にすることができるから、車体底部に設けた複数本(例えば4本)のワイヤロープ72のテンション誤差などが少なくなり、車輌の固定が正確となり、安定した固縛状態を得られ、またステアリング操舵時の検出誤差が少なくなるといった利点もある。
さらに、これら牽引に必要な各部材を床下空間61内に配置することで、電波暗室内での電波、電磁波などの障害とならないように構成することができ、試験装置としての性能を確保することができる。
換言すれば、上述した車輌固縛装置を用いることにより、車輌Cを完全に固定したい、固縛用ワイヤロープ72を車体外側へのエリアに出したくない、床下空間61にワイヤロープ72を固定するロック装置75を付け、固定位置と車体の距離を最短にする等の要望に応えることができる。しかも、各ロープ72のテンション誤差などが少なくなり車両の固定が正確になり、さらに後述するような操舵状態での走行試験を行えるシャシダイナモメータ1を用いることによるステアリング操舵状態での検出誤差も少なくなるといった利点もある。
ここで、本実施形態によれば、シャシダイナモメータを構成する走行試験装置1において、被試験車輌Cの前後、左右一対をなす走行車輪Tが天頂部に載置されるローラ16を支持するローラ支持部材10のそれぞれを、図6および図7に拡大して示すような旋回手段20により、垂直方向に延びた旋回軸(P)を中心として水平面上で旋回可能に支持するように構成している。
これを説明すると、前記各走行車輪Tが天頂部に搭載されるローラ16は、水平方向に延びた回転軸14を中心として回転自在に軸支するローラ支持部材10を備え、このローラ支持部材10を構成する支持ボックス12を、後述する旋回手段20を介して支持定盤22上で旋回動作可能に支持するように構成されている。
これにより、被試験車輌Cの各走行車輪Tが転舵制御されることにより、各走行車輪Tが載置されているローラ16は、車輪Tの転舵量に応じて旋回動作し、車輪Tとの接地関係が常に一定姿勢となるように構成されている。
即ち、前記走行車輪Tは、その接地点が前記ローラ16の天頂部に位置するように前記ローラ6上に載置されるとともに、その車軸方向が前記ローラ16の回転軸線に略並行する状態を維持するように位置付けられている。
ここで、前記ローラ16を軸支するローラ支持部材10は、図6、図7等からも明らかなように、天頂部を残して収容し、回転軸となる支持シャフト14で回転自在に軸支するローラケースである支持ボックス12と、その側方で回転軸14カップリングを介して連結される電気動力計(ダイナモメータ)18等からなるローラユニットを有している。
一方、支持定盤22は、前記試験エリア2の凹陥部3の底面部等に水平状態を保って支持固定され、この支持定盤22上に旋回手段20及びオフセット位置調整手段(後述する)としてのテーブルユニットを介在させた状態で、前記ローラ支持部材10を含めたローラユニットが配置されている。
このテーブルユニットとしての旋回手段20を構成する旋回駆動部40は、上、下回転円板44,42間に、例えばボールベアリングを介在させることにより、これらの回転円板44,42同士を旋回軸を中心として相対的に回動動作させるように構成され、またその駆動源としてその大ギヤ44aをピニオン46aで駆動するための旋回モータ46等を備えている。
また、前記下回転円板42は、前記支持定盤30上にy方向スライドレール手段(レール22a,溝24a)を介してスライド可能な状態で配置される下スライド板24上に配置固定されている。なお、このスライド板24を移動調整可能とするy方向位置決め手段26として、サーボモータ入りシリンダ26bとこれに対応するアーム26aが設けられている。
前記上回転円板44も、前記ローラユニットとなるローラ支持部材10の支持ボックス12の底部との間にx方向スライドレール手段(レール12a,溝30a)を介してスライド調整可能に配置される上スライド板30の下面に固定されている。これにより、車輌毎に異なる車輌固有の条件で定められる走行車輪の転舵中心となるピボット軸Pを旋回手段20による旋回軸(P)に一致させるようにx、y方向の位置決め調整等を行えるように構成されている。なお、このスライド板30を移動調整可能とするx方向位置決め手段32として、サーボモータ入りシリンダ32bとこれに対応するアーム32aが設けられている。
即ち、上述したy方向位置決め手段26、x方向位置決め手段32で移動調整されるスライド板24、30等によるx、y平面上で移動調整用のオフセット位置調整テーブルによって、前記被試験車輌C固有の条件によって予め定められる走行車輪Tの転舵中心となるピボット軸Pと、前記ローラ支持部材10の支持定盤22上での旋回軸(P)との間に生じるx、y方向(x,yはタイヤの操舵角度の関数)のずれを一致させるように構成されている。
例えば前記ローラ支持部材10の支持定盤22上での旋回軸(P)が、図4において、前記走行車輪Tの幅方向中央のローラ16に対する接地点を通る鉛直方向の垂線であるセンタ軸Sの位置にあるとき、被試験車輌C固有の条件によって予め定められるピボット軸Pの位置に位置しているとき、前記x、y平面上で移動調整用のオフセット位置調整テーブルをスライド駆動し、旋回軸(P)をピボット軸Pの位置に一致させるように調整して位置決めすればよい。
なお、x、y方向のずれは小さいが、特にy方向のずれは微小であり、その調整は容易に行える。
勿論、このようなオフセット位置調整手段は、上述したx、y方向移動調整用のテーブルによるものに限らず、適宜の構造を取り得るものであり、また場合によっては、x方向又はy方向のいずれか一方の調整機構であってもよいことは言うまでもない。
ここで、上述したピボット軸Pの旋回中心の座標がローラ16の頂上部で動くのは、実際には、車両独自のトーイン、キャンバー、キャスター角の組合せに依るもので、本来の中心はローラ16の内部点にある。
そして、旋回軸(P)をローラ16の頂上部x,y平面に於いて移動することにより、地面走行と同様なローラ16上の走行になるのである。
なお、上述した図2、図5、図6は分かりやすいように、この三種の角度(トーイン、キャンバー、キャスター角度)は示していない。
一方、前記ローラ16の走行車輪載置部付近には、前記走行車輪Tの左右方向への操舵時における挙動を検知するための車輪挙動検知手段50として走行車輪Tの左右両側面に当接することにより当該走行車輪Tの転舵動作を検出する左右二対のセンサ付きのガイドローラ52が、これを兼ねる押えガイドとして配置されている。
これらのガイドローラ52は、図1,図2、図7、図8等から明らかなように、前記走行車輪Tの左右両側面部を前記ローラ16に対して所定姿勢を保持するように添接して支える左、右保持手段として機能し、走行試験時に前記車輌Cの走行車輪Tを前記ローラ16の天頂部上に所要の姿勢で支持するとともに、車輪Tの転舵時の動きを検出し得るように構成されている。
また、各ガイドローラ52は、ローラ支持部材10を構成する支持ボックス12の上部開口付近に支持されたシャフト54に対し、ローラ16の回転軸方向に位置を調整可能な状態で設けられている。このようなスライド調整は、被試験車輌Cを搬入し、それぞれの走行車輪Tをローラ6上に載置した時点で、車輪Tの両側面を挟み込むようにセットするためのものである。
換言すれば、前記ローラ6上に車輪Tを載せ、その両側面を挟み込むように押えガイドとしてのガイドローラ52を位置決めすることにより、前記ローラ6の幅方向中央の接地点を通る鉛直方向の垂線の位置が分かるので、そこからオフセットして位置x、yが旋回中心となるようにすればよい。
なお、上述した車輪挙動検知手段50としては、センサ付きガイドローラ52に限らず、例えば車輪Tの左右両側面に対向して複数位置に配置される距離センサ(例えば超音波センサや圧力センサ)等といった種々のセンサであってもよいことは言うまでもない。即ち、このようなセンサは、車輪Tとの間の距離を測定する車輪、センサ間の距離測定装置として機能し、これにより車輪Tの転舵時の動きを検知し得るものである。
このような車輪挙動検知手段であるガイドローラ52による前記走行車輪Tの挙動に応じて前記旋回手段20を駆動制御し、前記ローラ16を軸支する前記ローラ支持部材10を、前記支持定盤22上で所定の旋回軸(P)を中心として旋回動作させるように構成されている。
ここで、このローラ支持部材10の支持定盤22上での旋回軸(P)は、被試験車輌固有の条件によって予め定められ、前記支持定盤22から前記ローラ16のセンターを通る鉛直軸であって、前記ローラ天頂部の車輪接地点と該ローラ16のセンターを通る垂線によるセンタ軸Sからずれた車輌固有のオフセット位置に調整可能に設定されている。
即ち、左右の走行車輪Tは、車輌Cの転舵走行時において、異なる転蛇角度で操舵されるものであり、左、右それぞれの走行車輪Tが搭載される左、右ローラ6を支持する左、右ローラ支持手段10は、左、右それぞれの支持定盤22上での所定の旋回軸Pを中心に左、右それぞれの転蛇角度に応じた旋回角度で旋回駆動されるように構成されている。
以上のようなシャシーダイナモメータを用いた被試験車両Cの試験は、被試験車両C各走行車輪Tをローラ16の天頂部に載置した状態で、前述した車輌固縛装置によるワイヤロープ72等を用いて被試験車両Cを固縛固定し、ローラ16を回転しながら、被試験車両Cの駆動輪とローラ周面間で作用する力を、各ダイナモメータ18を用いて計測することにより行われる。
この試験時に車輌Cの転舵動作が行われた場合には、それぞれの走行車輪Tが転舵時に動作に応じて変位したときに、これに応じて車輪の挙動が検知され、それに応じてそれぞれのローラ16が旋回動作されるようになっている。即ち、試験時には車輪Tとローラ16との接地姿勢が常に一定の関係となるように設定する必要があり、個々の車輪Tの転舵時の動きを検知することで、ローラ16を旋回駆動制御することにより、常に安定した状態での走行試験が行えるものである。
なお、被試験車輌Cにおいて左右の走行車輪Tは、それぞれ異なる転舵角度になるがが、これらの動きに応じて車輪Tが接地するローラ16を旋回制御することで、簡単に、しかも安全に走行試験を行えるものである。
特に、本発明を特徴付ける車輌固縛装置を用いることで、簡単かつ確実に車輌Cの車体をシャシダイナモメータ1の所定位置に設置させることが可能であり、しかもローラ16に対しての走行車輪Tとの負荷を必要最小限に設定することができるから、車輌が大型車輌であっても、操舵輪を操舵させた状態での測定を行え、実走行に見合った適切かつ精度のよい測定精度を得ることができる。
図9及び図10は本発明に係るシャシダイナモメータの車輌固縛装置の別の実施形態を示すものである。
これらの図において、符号100で示すものは前述した牽引手段としてのワイヤロープ72による第1の固縛装置に加えて用いている、補助ローラ102による第2の固縛装置である。すなわち、この第2の固縛装置100は、前記ローラ16の天頂部に載置される前記走行車輪Tの走行方向前側、後側とに進退可能に配置され、進出時に前記走行車輪を前、後から挟み込んで固縛する前、後補助ローラ102を備えている。換言すると、これらの補助ローラ102は、走行車輪Tが走行しながら操舵されることで旋回動作することから、この走行車輪Tがローラ16の前後方向に移動しないようにするためのものである。
そして、この補助ローラ102は、側面視逆L字状を呈する支持アーム103の先端に回転自在に支持され、水平方向スライド部材104に対し図9中左右方向、つまり走行車輪Tの走行方向に対してスライド移動可能な状態で設けられている。また、この水平方向スライド部材104は、前記ローラ支持部材10を構成する支持ボックス12の側面部に上下方向にスライド支持されている上下方向スライド部材105に対して図10に示すように走行車輪Tの幅方向にスライド可能に設けられている。
ここで、これらの図9、図10では、補助ローラ102を、X,Y,Z方向にスライド自在に支持するために、支持アーム103、スライド部材104,105、支持ボックス12側面部に間に設けたリニアガイドによるスライド構造で構成している。勿論、これに限定されず、補助ローラ102を走行車輪Tの前側又は後側に対し進退可能に構成できる構造であれば、適宜の手法を用いることは自由である。要は、ローラ支持部材10の側部に補助ローラ102を走行車輪Tに対して進退動作可能に付設すればよい。
なお、上述したスライド構造によるスライド駆動は通常モータ等の駆動源を用いて駆動しているが、ここでの図示等は省略する。
そして、上述したように前記牽引手段70による第1の固縛装置に加えて、ローラ16天頂部に載置される走行車輪Tの走行方向前側と後側とに進退可能に配置され、進出時に走行車輪Tを前、後から挟み込んで固縛する第2の固縛装置100としての前、後補助ローラ102を更に備えるように構成することにより、被試験車輌Cの各走行車輪Tを、より一層確実に固縛固定することが可能となり、シャシダイナモメータの車輌固縛装置としての車輌固縛状態をより一層確実に行える。
さらに、上述した第2の固縛装置100としての前、後補助ローラ102を、走行車輪Tの操舵時における走行試験等を行えるように構成した走行試験装置において、ローラ16を走行車輪Tの操舵に追随して可動可能に支持するローラ支持部材10の支持ボックス12側部などに走行車輪Tの前側又は後側に進退自在に付設するようにしているから、試験時に走行車輪Tが操舵されたときでも、これを簡単かつ確実に固縛固定することができるという利点を奏する。
すなわち、この実施形態では、走行車輪Tは、ローラ16の天頂部に載置された状態で、上述した前、後の補助ローラ102、さらに車輪挙動検知手段50を構成するガイドローラ52により、7個のローラによって確実に位置決めされて個縛固定されることになる。
なお、本発明は上述した実施の形態で説明した構造には限定されず、シャシダイナモメータによる走行試験装置1を構成する各部の形状、構造等を適宜変形、変更し得ることはいうまでもない。
たとえばローラ16を含めたローラ支持部材10によるローラユニットや旋回手段20等によるテーブルユニット、支持定盤22等の具体的構造などは適宜変形、変更できることは言うまでもない。
また、本発明に係るシャシダイナモメータとしての走行試験装置1に用いる被試験車輌Cとしては、通常の二輪操舵車、二輪駆動車はもちろん、四輪操舵車、四輪駆動車などであってもよく、例えばトラクタ等を始めとする種々の大型車輌でもよいものであり、必要に応じて適宜変形、変更し得ることも言うまでもない。
さらに、本発明に係るシャシダイナモメータとしての走行試験装置1では、前後の走行車輪Tのそれぞれに、ローラ支持部材10、旋回手段20を含めたユニットを配置した場合を例示して説明したが、本発明はこれに限定されず、前輪のみに対応するユニットを設ける場合であってもよいことは言うまでもない。
1 シャシダイナモメータとしての走行試験装置
2 試験エリア
3 凹陥部
6 ベース板(試験装置床面)
10 ローラ支持部材
12 支持ボックス
14 支持シャフト
16 ローラ
18 ダイナモメータ
20 旋回手段
22 支持定盤
24 スライド板
26 y方向位置決め手段
30 スライド板
32 x方向位置決め手段
40 旋回駆動部
42 下回転円板
44 上回転円板
50 車輪挙動検知手段
52 ガイドローラを兼ねるセンサ付きの押えガイド(ガイドローラ)
60 台座
61 床下空間
70 牽引手段
71 掛止め部
72 ワイヤロープ
75 ロック手段
80 昇降手段
90 リフター手段
92 車体下部
100 第2の固縛装置
102 補助ローラ
103 支持アーム
104 水平方向スライド部材
105 上下方向スライド部材
C 被試験車輌
T 走行車輪
S センタ軸
P ピボット軸

Claims (8)

  1. 被試験車輌の走行車輪が載置されるローラを備え、車輌の各種走行試験を行うシャシダイナモメータにおいて、該被試験車輌を固縛する車輌固縛装置であって、
    前記被試験車輌の車体を試験装置床面上に所定高さ位置で支えるリフター手段と、前記車体下部に設けられている牽引フック掛止め用の掛止め部に一端が掛止めされ他端が前記試験装置床面を貫通して垂下される牽引手段とを備え、
    この牽引手段を所定トルクで牽引し、前記試験装置床面の下側でロックするロック手段を設けるとともに、
    前記ローラを前記走行車輪から離間させる方向に移動可能に支持する昇降手段を設け、
    前記走行車輪に対する負荷を軽減できるように構成したことを特徴とするシャシダイナモメータの車輌固縛装置。
  2. 請求項1記載のシャシダイナモメータの車輌固縛装置において、
    前記牽引手段は、前記被試験車輌の車体下部に設けられている掛止め部から垂下するように配置され、前記車体を前記試験装置に対して固縛していることを特徴とするシャシダイナモメータの車輌固縛装置。
  3. 請求項1または請求項2記載のシャシダイナモメータの車輌固縛装置において、
    前記牽引手段はワイヤロープからなり、
    このワイヤロープが前記車体下部の掛止め部から垂下され、前記試験装置床面を貫通して垂下された下端側が滑車を介して設けられたウインチにより所定トルクを与えられ、
    前記試験装置床面の下面側に設けたロック手段により、ワイヤロープをロック固定することにより、前記車体と固定位置との間の距離を最短にした状態で、前記車体を固縛するように構成されていることを特徴とするシャシダイナモメータの車輌固縛装置。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のシャシダイナモメータの車輌固縛装置において、
    前記リフター手段はジャッキ機構であり、
    前記車輌の車体下部の少なくとも3個所に配置されて、車体を試験装置床面から所定高さ位置に支えるように構成されていることを特徴とするシャシダイナモメータの車輌固縛装置。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載のシャシダイナモメータの車輌固縛装置において、
    前記ローラは、前記試験装置床面の床下側に配置された台座上に配置され、この台座が前記試験装置床面の床下空間において上下動可能に設けられ、
    この台座を昇降動作させるように前記昇降手段を設けたことを特徴とするシャシダイナモメータの車輌固縛装置。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載のシャシダイナモメータの車輌固縛装置において、
    前記シャシダイナモメータは、前記ローラを回転自在に軸支するローラ支持部材と、このローラ支持部材を支持定盤上で旋回動作可能に支持する旋回手段を備えており、
    前記走行車輪は、その接地点が前記ローラの天頂部に位置するように前記ローラ上に載置されるとともに、その車軸方向が前記ローラの回転軸線に略並行する状態を維持するように位置付けられており、
    前記ローラの走行車輪載置部付近には、該走行車輪の左右両側から挟み込むように配置され、かつ該走行車輪の左右方向への操舵時における挙動を検知するための複数の押えガイドが設けられ、
    前記押えガイドには前記走行車輪との距離を検知するセンサが設けられ、
    前記走行車輪の操舵時の挙動に応じて前記旋回手段を駆動制御し、前記ローラを軸支する前記ローラ支持部材を、前記支持定盤上で所定の旋回軸を中心として旋回動作させるように構成されていることを特徴とするシャシダイナモメータの車輌固縛装置。
  7. 請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載のシャシダイナモメータの車輌固縛装置において、
    前記ローラの天頂部に載置される前記走行車輪の走行方向前側と後側とに進退可能に配置され、進出時に前記走行車輪を前、後から挟み込んで固縛する前、後補助ローラを、更に備えていることを特徴とするシャシダイナモメータの車輌固縛装置。
  8. 請求項6記載のシャシダイナモメータの車輌固縛装置において、
    前記ローラの天頂部に載置される前記走行車輪の走行方向前側と後側とに進退可能に配置され、進出時に前記走行車輪を前、後から挟み込んで固縛する前、後補助ローラを、更に備え、
    これらの補助ローラは、前記ローラ支持部材に進退可能に付設されていることを特徴とするシャシダイナモメータの車輌固縛装置。
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