JP6993940B2 - 漏油検出システムおよび漏油検出方法 - Google Patents

漏油検出システムおよび漏油検出方法 Download PDF

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Description

本発明は、漏油検出システムおよび漏油検出方法に関する。
従来から、貯油タンクや変圧器等の油入機器では、劣化或いは事故等により、油漏れ(漏油)が発生する懸念があった。漏油は、環境汚染や災害につながる可能性があるため、初期段階の漏油を簡易、かつ、高精度に検出する技術が求められてきた。
この問題を解決する従来技術として、特許文献1に記載されたものがある。この文献には、漏油の吸収波長を含む紫外光を被測定対象物(変圧器などの検査対象物)に照射した際に、漏油が反射する蛍光を検出することで漏油を検出する技術が記載されている。より具体的には、紫外光照射中の撮影画像の各ピクセルを画像処理することで各ピクセルの明度と彩度を演算し、明度-彩度グラフおよび明度-彩度特性曲線を作成するとともに、この明度-彩度特性曲線から所定値以上乖離したピクセルを蛍光箇所、すなわち、漏油箇所と認識する技術が記載されている。
特開2016-90560号公報
上述した特許文献1に記載の技術は、夜間などの環境の照度が低い時間帯における漏油の検出には有効である。一方、太陽光による環境の照度が大きい昼間はバックグランドノイズが大きくなる。さらに、天候によって照度が変動するため、漏油の検出精度が低下する課題があった。
本発明は、上記事情に鑑み、太陽光によって環境の照度が大きく、かつ、天候によって環境の照度が変動する昼間であっても、漏油を正確に検出することができる漏油検出システムおよび漏油検出方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するための本発明の一態様は、被測定対象物が設置されている環境の照度を測定する環境照度測定装置と、被測定対象物に紫外光を照射する光源と、紫外光の強度を測定する紫外光強度測定装置と、紫外光が照射された前記被測定対象物の画像を取得する撮像機と、環境照度測定装置、光源、紫外光強度測定装置および撮像機を制御する制御装置とを備え、制御装置は、環境照度測定装置によって測定された環境の照度が基準値以上である場合、環境の照度に影響されない手段を用いて被測定対象物の漏油の有無を診断することを特徴とする漏油検出システムである。環境の照度に影響されない手段は、より具体的には、撮像機で取得された被測定対象物の画像の青色成分に基づいて前記被測定対象物の漏油の有無を診断する。
また、本発明の他の態様は、被測定対象物が設置されている環境の照度を測定する工程と、被測定対象物に紫外光を照射し、紫外光が照射された被測定対象物の画像を撮像機によって取得する工程と、紫外光の強度を測定する工程とを有し、環境の照度が基準値以上である場合、環境の照度に影響されない手段を用いて被測定対象物の漏油の有無を診断することを特徴とする漏油検出方法である。環境の照度に影響されない手段は、より具体的には、撮像機で取得された被測定対象物の画像の青色成分に基づいて前記被測定対象物の漏油の有無を診断する。
本発明のより具体的な構成は、特許請求の範囲に記載される。
本発明によれば、太陽光によって環境の照度が大きく、かつ、天候によって環境の照度が変動する昼間であっても、漏油を正確に検出することができる漏油検出システムおよび漏油検出方法を提供することができる。
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
実施例1の漏油検出システムの構成を示すブロック図。 実施例1の漏油検出方法のフロー図。 実施例1の漏油検出システムの被測定対象物、紫外光源および撮像機の配置の一例を示す模式図。 実施例1の漏油検出システムにおいて、紫外光源および撮像機を一体化してポータブル装置とした例を示す模式図。 被測定対象物に紫外光を照射して得られた画像のR、G、B成分の強度と紫外光の強度との関係を示すグラフである。 被測定対象物に紫外光を照射して得られた画像のB成分の強度と環境照度との関係を示すグラフである。 被測定対象物に紫外光を照射して得られた画像のR、G、B成分の強度と紫外光の強度との関係を示すグラフである。 スイッチを備えた紫外光源の一例を示す模式図 紫外光源と被測定対象物の配置の一例を示す模式図 実施例2の漏油付着部位の画像解析において周波数変換を用いる態様を示す模式図 実施例3の漏油検出システムの模式図 実施例4の漏油検出システムを示す模式図 実施例5の漏油検出システムの一部を示す模式図 実施例6の漏油検出システムの撮像機と光源の模式図 実施例6の撮像機と紫外光源の動作の経時変化を示すグラフ 実施例7の漏油検出システムの光源と撮像機を示す模式図である。 実施例7の干渉縞の測定原理を示す模式図 実施例8の漏油検出システムの光源と撮像機の模式図 実施例9の漏油検出システムの光源と撮像機の模式図 実施例10の漏油検出システムの光源と撮像機の模式図 実施例11の漏油検出システムの光源と撮像機の模式図 実施例12の漏油検出システムの信号発生器、光源と撮像機の模式図 被測定対象物の温度の時間変化を示すグラフ 実施例13の漏油検出システムの信号発生器、光源と撮像機の模式図 実施例13の漏油付着部位のB成分の経時変化を示すグラフ 実施例13の被測定対象物表面部位のB成分の経時変化を示すグラフ 実施例13の漏油付着部位の成分Bの経時変化を示すグラフ 実施例13の漏油付着部位の成分Bの経時変化を示すグラフ 実施例13の検出信号S(t)およびS´(t)の圧縮パルス波形を得る方法のフロー図 実施例14の漏油検出システムの信号発生器、光源および撮像機の模式図 実施例1においてB成分から漏油を診断する方法のフロー図の一例 被測定対象物に紫外光を照射して得られた画像のB成分の強度と照度との関係および蛍光のB成分の強度と外乱光(環境ノイズ光)のB成分の強度の比率とを示すグラフ
以下、図面を用いながら、本発明の漏油検出システム及び漏油検出方法の実施例を説明する。なお、各実施例において、同一構成部品には同符号を使用する。なお、以下の実施例では、被測定対象物として変電所内の油入変圧器を例にするが、変圧器の他に、コンデンサー、GIS(ガス絶縁開閉装置)の油圧操作器、整流器、コンバーターおよびインバーター等の油入機器にも適用可能である。
図1は実施例1の漏油検出システムの構成を示すブロック図である。図1は、被測定対象物1を変電所に設置される油入変圧器とした例である。図1に示すように、実施例1の漏油検出システム100は、被測定対象物1が設置されている環境の照度を測定する環境照度測定装置6と、被測定対象物1に紫外光を照射するための紫外光源4と、被測定対象物1に照射する紫外光の強度を測定する紫外光強度測定装置5と、紫外光が照射された被測定対象物1を撮影する撮像機3と、被測定対象物1の臭気を測定する臭気測定装置2を備える。
漏油検出システム100は、さらに、表示装置7と、上述した各装置で得られたデータを転送する通信装置8と、撮像機3で撮影した画像の保存および処理を行う画像保存・処理装置9と、各機器を制御する制御装置10とを備えている。表示装置7は、環境照度測定装置6で測定された照度値、紫外光源5の紫外光強度値、撮像機3で撮影した画像の番号、臭気測定装置2で測定された臭気の濃度、漏油の有無の診断頻度または時刻および診断結果等のデータを表示することができる。さらに、上記表示装置7、通信装置8、画像保存・処理装置9および制御装置10を一体化していてもよい。
紫外光源4は、ブラックライトやLED紫外光源及び高輝度キセノンランプなどを利用することができる。撮像機3は、可視光を撮影するデジタルカメラや監視カメラ等の汎用品を利用することができ、カラー撮像機能を有するのが望ましい。
表示装置7の表示画面では、照度測定装置6で測定した照度値、紫外光強度測定装置5で測定した紫外光強度値、撮像機3で得られた画像番号入力、臭気測定装置2で測定した臭気濃度値、作業員が設定した診断頻度または診断の時刻、画像保存・処理装置9で処理した結果診断結果表示などの表示欄を有する。これらの測定値は、照度測定装置6、紫外光強度測定装置5、撮像機3および臭気測定装置2から自動で入力される。無論、作業員が手動で入力しても良い。一方、上記内容はすべて表示する必要は無く、必要な内容のみ表示することもできる。また、すべての内容を同じ画面に表示するのではなく、多数画面で分割表示しても良い。
図2は実施例1の漏油検出方法のフロー図である。図2に沿って、本実施例の漏油診断のプロセスを説明する。
まず始めに、照度測定装置6で被測定対象物1が設置されている環境の照度を測定し、測定された環境照度が基準値未満であるか、それとも基準値以上であるかを判断する(STEP1)。これは、上述した特許文献1等に記載の従来の漏油検出方法が適用できる環境照度であるか否かを調べるものである。環境照度の基準値は、紫外光の強度によって定められる。例えば、紫外光の強度が5000μW/cm未満の時、1000lux以上の環境照度では従来の方法では漏油の有無を判断することが難しくなる。すなわち、紫外光の強度が5000μW/cm未満の時は、環境照度の基準値が1000luxこれを本実施例での基準値とする。1000luxは、おおよそ、太陽光が照射される昼間の時間帯の照度である。照度測定装置6での測定結果は、通信装置8を通して制御装置10に送信される。
測定した環境照度が基準値未満である場合には、従来の漏油検出方法を実施する。すなわち、制御装置10による自動遠隔操作で紫外光源4から被測定対象物1に紫外光を照射し、撮像機3で写真を撮影する(STEP3a)。例えば、夕方から夜間の照明がない環境では、照度が100lux以下となり、本実施例の基準値未満となる。この時間帯では、作業員の作業時間外であるため、制御装置10で自動撮影を行う。このような自動遠隔測定の頻度として、一般的に1回/1日でよいが、無論、作業員が自由に設定可能である。
図3は実施例1の漏油検出システムの被測定対象物、紫外光源および撮像機の配置の一例を示す模式図である。図3に示すように、紫外光源4は被測定対象物1の測定部位11に紫外光を照射できる位置であれば、被測定対象物1の近傍に配置しても遠方に配置してもよい。遠方に設置する場合、できれば強度の強い紫外光源4を利用したほうが良い。漏油検出精度と高くするために、漏油部位に当たる紫外光の強度は50μW/cm以上とすることが望ましい。
撮像機3は測定部位11の画像を取得できる位置に設置されていればよく、紫外光源4よりも遠方に配置することもできる。例えば、変電所の監視カメラを撮像機3として利用することができる。このようにすることで、既設装置の利用が可能なため、システムの構成として装置を新設することなく、コストを削減できる。撮像機3と紫外光源4と一体化して、測定部位11の近傍または遠方に設置しても良い。
STEP3aで撮影した画像は、画像保存・処理装置9によって画像解析を行い、漏油の状況と場所を確認し、結果を保存する(STEP4a)。この処理は、上述した特許文献1等に記載された従来の漏油の検出方法と同様である。すなわち、被測定対象物1に紫外光を照射した際に放出される蛍光を画像解析し、漏油の有無を診断する。
一方、環境照度が基準値以上の場合は、従来の画像解析による漏油の診断では、精度が低くなる恐れがある。本実施例では、環境照度が基準値以上の場合は、環境照度に影響されない手段を用いて漏油の有無を診断する(STEP3b)。環境照度に影響されない手段の1つとして、以下に、測定部位11に紫外光を照射した際に放出される蛍光の青色(B)成分に基づく漏油の診断方法について説明する。
基準値以上の環境照度として、本実施例では1000~10000luxを想定する。この照度は、おおよそ、作業員変電所に入って作業ができる昼間の時間帯であり、太陽光が直接照射しない日陰のところや曇りの日等の照度である。環境照度が基準値以上の場合、作業員を派遣し、漏油の精密検査を行うことが好ましい。これは、環境照度が基準値以上である場合、漏油以外の蛍光物質や外乱光等を漏油と誤認識する懸念があり、作業員による精密点検が必要となるためである。
まず始めに、被測定対象物1に紫外光源4によって紫外光を照射し、このときの画像を撮像機3によって撮影する。従来のように被測定対象物に紫外光を照射したときの画像を取得し、解析するものであるが、解析方法が従来と異なる。
図4は実施例1の漏油検出システムにおいて、紫外光源および撮像機を一体化してポータブル装置とした例を示す模式図である。作業員12は、精密点検をする際に、例えば、図4に示すポータブル測定装置を利用することができる。ポータブル測定装置13は、撮像機3と紫外光源4と表示部14が含まれる。撮像機3で撮影された画像が無線通信装置15を通して、画像保存・処理装置9に転送される。処理した結果は表示部14に表示され、作業員が現場で診断結果を確認し、そのまま被測定対象物1の修理作業を行うことができる。
また、図4では撮像機3と紫外光源4と表示部14は一体化しているが、別々の装置として作業員が手で持ったり、首や肩にかけて携帯していてもよい。
次に、得られた画像の青色成分に基づき、漏油の有無を診断する。図5は被測定対象物に紫外光を照射して得られた画像のR、G、B成分の強度と紫外光の強度との関係を示すグラフであり、図32は被測定対象物に紫外光を照射して得られた画像のB成分の強度と照度との関係および蛍光のB成分の強度と外乱光(環境ノイズ光)のB成分の強度の比率とを示すグラフである。油入変圧器に用いられる油は、鉱油やエステル油等が一般的である。変圧器の表面に漏れた鉱油やエステル油等に紫外光(中心波長:365nm)を照射して放出される蛍光の中心波長は405nmである。この波長は、カラー撮像機で撮影された場合、青色(B)成分として観察される。
図32に示すように、環境照度が高くなるにつれて蛍光のB成分の強度と外乱光(環境ノイズ光)のB成分の強度の比率は低下する。図32において、紫外高強度は、紫外光強度1>紫外光強度2>紫外高強度3の関係を有する。同じ照度の時は、紫外光強度が高いほど蛍光のB成分の強度と外乱光(環境ノイズ光)のB成分の強度の比率は高くなる。
そのため、撮像機3で撮影した画像では、漏油付着部位と漏油が付着していない被測定対象物表面部位の各画素の赤(R)、緑(G)、青(B)成分の数値を見ると、図5に示すように、紫外光を高めるとともにB成分の強度(IBおよびIB)が増し、G成分およびR成分の強度(IGおよびIR)は、紫外高強度によらずほぼ一定の値となる特徴がある。なお、R、G、B成分の正確な数値を得るために、カメラの露光値が飽和値を超えないように調整する必要がある。
図5に示すように、ある一定の環境照度の時に、被測定対象物1の同じ部位(画素)に対して紫外光の強度を増加すると、漏油付着部位のB成分の変化率KBと、漏油が付着していない部位(すなわち、被測定対象物1の表面部位)のB成分の変化率KBとを比較すると、KB>KBの関係となる。また、ある紫外光強度U1において、漏油付着部位の強度IBと漏油が付着していない部位の強度IBとを比較すると、IB>IBとなる。
一方、漏油付着部位のR成分の変化率KRと漏油が付着していない部位のR成分の変化率KRとを比べると、KRとKRはほぼ同じとなる。また、ある紫外光強度U1において、漏油付着部位の強度IRと漏油が付着していない部位のIRとを比較すると、IRとIRはほぼ同じとなる。G成分に関しても、R成分と同じ傾向である。
以上の傾向から、比率1:KB/KB、比率2:IB/IGまたはIB/IR、比率3:IB/IGまたはIB/IR、比率4:IB/IB、差分1:KB-KB、差分2:IB―IGまたはIB―IR、差分3:IB―IGまたはIB―IRまたは差分4:IB―IB等を利用して、漏油の検出が可能となる。
図6は被測定対象物に紫外光を照射して得られた画像のB成分の強度と環境照度との関係を示すグラフである。環境照度が変化した場合は、図6に示す関係がある。すなわち、撮像機3で撮影した画像では、漏油付着部位と漏油が付着していない部位の各画素のB成分は、照度の増加と共に増加していくが、漏油付着部位の増加率KB´は、漏油が付着していない部位のKB´より小さい。したがって、比率5:KB´/KB´または差分5:KB´―KB´を利用すれば、漏油付着部位の検出が可能となる。
以上のように、B成分を解析することで、紫外光の強度及び天候により照度が変動する場合でも、正確に漏油を検出することができる。なお、無論、漏油付着部位と漏油が付着していない被測定対象物表面部位のそれぞれに含まれるすべて画素値のR成分の平均、B成分の平均および赤G成分の平均から、または、ある画素のR、G、B成分から輝度値を算出し、輝度を利用しても前記手法を適用可能となる。輝度値を算出するには、たとえば、一般的に、(R+G+B)/3が利用される。
図7は被測定対象物に紫外光を照射して得られた画像のR、G、B成分の強度と紫外光の強度との関係を示すグラフである。図7では、付着量の異なるグラフを併記している。図7のKB、KBおよびKBが示すように、漏油付着量が少ない場合の変化率KBは、漏油の付着量が多い場合の変化率KBより小さいが、漏油が付着していない場合の変化率KBより大きい。また、ある紫外光強度の時、IB>IB>IBとなる。したがって、変化率や強度の差分の関係から、漏油の量もわかる。図7のグラフを予め作成しておくことで、漏油の付着量を予測することができる。
KBおよびKBの具体例として、例えば照度が7000luxの環境で1.5mlの油に紫外光を照射する場合、KBは約0.003であり、KB2は0.0005となる。
図31は実施例1においてB成分から漏油を診断する方法のフロー図の一例である。図31に示すように、B成分からの漏油の検出は、(i)環境照度計6で照度Lを測定、(ii)被測定対象物1に紫外光源4から紫外光を照射、(iii)撮像機3によって画像を取得し、分析部位各ピクセルのB成分を抽出し、強度Iを算出、(iv)必ず漏油がない部位のIを算出し、分析部位のIとIの比率Rを算出、(v)蛍光信号と外乱光のB成分の比率R=kLを呼び出し、照度Lの時のRを算出する、(vi)RとRとを比較し、R=Rを漏油部位と認識する。
なお、図5および図7では紫外光の強度を変化させているが、例えば以下の方法により紫外光の強度を変化させることができる。図8はスイッチを備えた紫外光源の一例を示す模式図である。紫外光源4として、例えばLEDライトを使用する場合、スイッチ80によってLEDライトの発光本数や強度を変更することで被測定対象物1に照射する紫外光の強度を変化させることができる。
図9は紫外光源と被測定対象物の配置の一例を示す模式図である。図9に示すように、紫外光源4と被測定対象物1の測定部位11との間の相対距離dを変更して(d、d等)、測定部位11に照射する紫外光の強度を変化させることができる。紫外光源の強度Uと距離dは、一般的にU=α/d(αは比例定数)の関係がある。
なお、熟練した作業員等の場合、紫外光源4を漏油に照射した際の青色の蛍光を目で確認しても良いので、このような場合、画像処理が必要なく、撮像機3と無線通信装置15を利用しなくても良い。
また、本実施例では鉱油を例として、B成分に基づく画像解析によって漏油の有無を判定する例を説明しているが、他の油を利用する場合または紫外光源4の波長を変化させる場合、B成分ではなくて、R成分またはG成分にも上述したB成分のような傾向を持つ場合があるので、R成分またはG成分に基づく画像解析によって漏油の有無を判定してもよい。
STEP4aおよびSTEP3bの診断後、漏油の程度を知らせるアラームや、メンテナンスのスケジュール指示等を表示装置7に画面や音声で表示することができる。
本実施例によれば、太陽光によって環境の照度が大きく、かつ、天候によって環境の照度が変動する昼間であっても、照度の影響を受けない方法で漏油を正確に検出することができる漏油検出システムおよび漏油検出方法を提供することができる。
図10は実施例2の漏油付着部位の画像解析において周波数変換を用いる態様を示す模式図である。本実施例は、図2の環境照度に影響されない手段として、画像解析で漏油付着部位を周波数変換している。基準値以上の環境照度下で、環境照度に対して紫外光源の強度が十分ではない場合、漏油付着部位と漏油が付着しない部位の差分が小さくなる。この場合、周波数変換を利用して、漏油付着部位を鮮明にすることができる。周波数を変換後、上述した画像解析を行うことで、環境照度が基準値以上の環境であっても、環境照度に影響を受けることなく精度の高い診断を行うことができる。なお、この手法は、環境照度が従来の基準値未満である時の画像解析(STEP4a)の際に用いてもよい。
図11は実施例3の漏油検出システムの模式図である。本実施例では、図2の環境照度に影響されない手段として、環境照度を低くして画像解析を実施している。図11に示すように、本実施例の漏油検出システム200は、撮像機3と紫外光源4が箱16の内部に配置されている。作業員12は、伸縮可能な棒17を通して、箱16の配置位置を制御することが可能となっている。このような構成とすることで、作業員が日中、変電所内で作業するのに便利なポータブル測定装置とすることができる。
箱16は柔軟性を持つ材料で構成されることが好ましい。例えば、ゴム製が好ましい。このような箱16を被測定対象物1の測定部位11を含む表面の形に沿ってカバーする。このようにすることで、箱16の内部の環境照度を低くし、従来の画像解析(STEP3a,4a)によって漏油の有無を診断することができる。
箱16も伸縮可能な棒17も、絶縁性の高い材料であることが好ましい。特に、変圧器のブッシングと変圧器タンクとの間のフランジ付近は高電圧であるため、十分な絶縁性を確保する必要がある。
本実施例では、箱16によって環境照度を低くしていることから、測定部位11の周辺の照度値が低いため、撮像機3と紫外光源4は、市販のウェブカメラや照射強度低い紫外光源も利用することができる。
撮像機3と紫外光源4と制御・表示・保存装置18との間の通信は有線でもよいし、無線でも可能である。制御・表示・保存装置18は一般的に使われているタブレット、スマートフォンなどのスマート端末を使用することができる。この制御・表示・保存装置18は、ポータブルな漏油検出システム200の他の構成とは一体化していなくても良い。
上記の通り、本実施例では、環境照度はもちろん、雨等の天候の影響を受けることなく、精度の高い漏油の診断ができる。
図12は実施例4の漏油検出システムの模式図である。本実施例では、図2の環境照度に影響されない手段として、環境照度を低くして画像解析を実施している。具体的な構成として、実施例3の漏油検出システム200の箱16の一部に、365nmの中心波長を有するバンドパスフィルター19を設けており、紫外光源を取り出している。太陽光の中には365nmの光があるので、その成分を紫外光源として利用することができる。したがって、本実施例では紫外光源4を設ける必要が無い。
上記の通り、本実施例では、実施例3と同様な効果が得られることは勿論、紫外光源を省略することができる。
図13は実施例5の漏油検出システムの一部を示す模式図である。本実施例では、図2の環境照度に影響されない手段として、環境照度を低くして画像解析を実施している。具体的な構成として、作業員12が測定作業を実施する時に、被測定対象物1の測定部位11と太陽光との間に立ち、測定部位11の周辺に影20を作る。このように影20を作れば、実施例3および実施例4と同様に環境照度を低くすることができるため、従来の被測定対象物1に紫外光照射した際の画像解析で漏油を検出することができる。漏油検出システムのその他の構成は、実施例1~4と同様である。
影20は、作業員12によって作る他、傘や漏油検出システムの構成機器の一部を利用して作り出してもよい。また、ドローン等を利用して影20を作り、さらにドローンで測定を行ってもよい。
上記の通り、本実施例の方法を利用すれば、環境照度の影響を受けずに、簡単に精度高く漏油を診断することができる。
図14は実施例6の漏油検出システムの撮像機と紫外光源の模式図である。本実施例では、図2の環境照度に影響されない手段として、被測定対象物1に紫外光を照射した際に放出される蛍光のB成分に基づいて漏油の有無を診断するものである。具体的な構成として、本実施例は撮像機3として高速度カメラを利用し、紫外光源4は高輝度パルス光源を利用する。高輝度パルス光源は、一般的に、すべての波長が含まれる。そのため、紫外光源4の照射部に中心波長365nmのバンドパスフィルター21を配置し、高速度カメラの撮像部に中心波長405nmのバンドパスフィルター22を配置する。なお、中心波長が365nmの高輝度レーザー光源を利用する場合、365nmのバンドパスフィルター21の利用を省略できる。
図15は実施例6の撮像機と紫外光源の動作の経時変化を示すグラフである。紫外光源4の発光開始時刻をt、撮像機3のシャッターオープン時刻をt´、紫外光源4の発光完了時刻をtおよび撮像機3のシャッタークローズ時刻をt´とする。基本的に、Δt=t―t、Δt´=t´―t´、Δt≧Δt´を満たすとき、外乱ノイズ光を減らせる。たとえば、図9のように、t=t´、t≧t´とする。
本実施例の方法を利用すれば、環境照度の影響を受けずに、バンドパスフィルターによって光源から紫外光を、被測定対象物1から青色成分を取り出し、簡単に精度高く漏油の有無を診断することができる。
図16は実施例7の漏油検出システムの光源と撮像機を示す模式図である。本実施例では、図2の環境照度に影響されない手段として、被測定対象物1に光を照射した際に観測される干渉縞に基づいて漏油の有無を診断するものである。本実施例の光源24は、一般的なLEDライトでよい。このLEDライトは、様々な波長λ…λの光を放出する。この光源24の発光部に光フィルター23を設け、単一波長(λ)の光が被測定対象物1の測定部位11に照射されるようにする。
図17は実施例7の干渉縞の測定原理を示す模式図である。図17に示すように、λの波長の光が油に照射するときに、入射した光は油と被測定対象物1の塗装面の界面で反射され、空気と油の界面に干渉現象が発生する。光の波のピークは、同位相の場合強め合い、逆位相の場合弱めあう。カメラで撮影すると、油が付着した部位に油の干渉縞が観察される。
このような油の干渉縞は、塗装面の屈折率が油の屈折率より小さく、油膜が薄い場合に適用可能である。油の屈折率は、一般的に1.4-1.5程度であり、屈折率がそれより小さいフッ素樹脂およびフッ化リチウムなどが塗装面の材料として利用されている場合、干渉縞の観察によって漏油の検出が可能である。干渉縞を利用する漏油の検出方法は、油膜が薄い場合に特に有効である。
本実施例の方法を利用すれば、環境照度の影響を受けずに、遠隔で簡単に精度高く漏油を診断することができる。
図18は実施例8の漏油検出システムの光源と撮像機の模式図である。実施例7では光源24として複数の波長を持つLEDライトを使用し、バンドパスフィルター23によって単色光を得ている。本実施例では、単色光を放出するレーザー光源を利用する。レーザー光源を使用すれば、バンドパスフィルター等の光フィルターを利用しなくても、同じ効果が得られる。
上記の通り、本実施例では、実施例7の効果に加えて、装置構成の簡略化を図ることができる。
図19は実施例9の漏油検出システムの光源と撮像機の模式図である。実施例7および8では、LEDライトやレーザー光の光源を設けているが、本実施例は太陽光を直接利用し、太陽光と測定部位11との間に、光フィルタを設ける。このような構成によって、太陽光から単一波長(λ)の光を取り出し、被測定対象物1に照射することができる。
上記構成によって、光源を省略することができるため、実施例7および実施例8と比べて装置構成の簡略化を図ることができる。
図20は実施例10の漏油検出システムの光源と撮像機の模式図である。本実施例では、図2の環境照度に影響されない手段として、紫外高強度を環境照度に対して十分に高くして漏油の有無を診断するものである。具体的な構成として、紫外光源4から照射した紫外光を、紫外光反射凹面鏡25を利用して、測定部位11に集中して照射する。反射材として、たとえば、一般的に使用されているアルミニウム板を使用することができる。
本実施例によれば、一般の市販の紫外光源でも高強度な紫外光を作れるため、強い太陽光による環境照度の場合でも漏油の検出が可能である。
図21は実施例11の漏油検出システムの光源と撮像機の模式図である。本実施例では、実施例10の紫外光反射凹面鏡25に代えて、紫外光透過凸レンズ26を用いて測定部位11に紫外光を集中して照射する。紫外光透過凸レンズ26としては、紫外線を透過する結晶材料を用いることができる。具体的には、例えば、一般的に使用されている蛍石(フローライト)及び光学石英ガラス等が使用可能である。
本実施例によれば、実施例10と同様に、一般の市販の紫外光源でも高強度な紫外光を作れるため、強い太陽光による環境照度の場合でも漏油の検出が可能である。
図22は実施例12の漏油検出システムの信号発生器、光源と撮像機の模式図である。本実施例では、図2の環境照度に影響されない手段として、被測定対象物にパルス光を与えた時の温度変化を観察して漏油の有無を診断するものである。具体的な構成として信号発生器27を備え、光源28にパルス信号、たとえば、チャープ信号を送信し、パルス光を作る。このパルス光は、測定部位11の表面を振動させ、測定部位11の表面温度を変化させる。油と被測定対象物1の表面部位は同じ振動に対して、温度の変化が異なるため、この温度の変化をIR(Infrared)撮像機29を利用して、漏油の有無を診断することができる。光源28は普通のハロゲンランプでよい。
温度の変化は、一フレームの画像上、各ピクセルの温度の分布を見ることで観測することができる。例えば、漏油部位の温度をT、ある閾値Tとすると、T>TまたはT<Tの場合は漏油と認識する。この関係は、被測定対象物1の表面材料特性に依存する。
図23は被測定対象物の温度の時間変化を示すグラフである。温度の変化を見るために、例えば、各フレームの同じピクセルの温度変化グラフを作ればよい。図23はその一例である。図23に示すように、漏油付着部位の温度は、漏油が付着していない被測定対象物表面部位と比べて、温度の増加が遅い。
本実施例によれば、基準値以上の高い環境照度の場合でも、精度の高い漏油の検出が可能である。
図24は実施例13の漏油検出システムの信号発生器、光源と撮像機の模式図である。本実施例は、図2の環境照度に影響されない手段として、被測定対象物に光を照射した際に放出される蛍光を観察して漏油の有無を診断するものの全てに適用可能である。具体的な構成として、本実施例では、紫外光源4から紫外光を照射し、蛍光の撮影は高速度撮像機30を利用する。
図25は実施例13の漏油付着部位のB成分の経時変化を示すグラフであり、図26は実施例13の被測定対象物の表面部位のB成分の経時変化を示すグラフである。図25および図26は、高速度撮像機30で撮影された画像から解析された、各フレームの同じピクセルのB成分の強度と時間の関係を示すグラフである。図25に示すように、漏油付着部位のピクセルのB成分の強度変化は、入射光源と同じような周波数で変化する。一方、図26に示すように、漏油が付着していない被測定対象物表面部位では、基本的には太陽光による反射光のため、B成分の強度は大きく変化しない。
図27および図28は実施例13の漏油付着部位の成分Bの経時変化を示すグラフである。図27に示すように、得られたB成分の強度S´(t)は、蛍光の信号と太陽光の反射によるバックグラウンド光信号の両方が含まれる。蛍光の信号はバックグランド光信号より強い場合、S´(t)で漏油の検出が可能である。
しかし、図28に示すように、蛍光の信号がバックグラウンド光信号の強度とほぼ同程度の場合、S´(t)で漏油の検出が困難である。このような場合、次の手法を利用することで、漏油の検出S/N比を向上することができる。
図29は実施例13の検出信号S(t)およびS´(t)の圧縮パルス波形を得る方法のフロー図である。パルス光を作製するための信号発生器27の波形と時間の関係はS(t)とする。図29に示すように、S(t)とS´(t)の相関関係を計算することで、圧縮パルス波形が得られる。この圧縮パルス波形から、ノイズ信号に埋めた蛍光の信号が明らかにすることができる。このような手法を利用すると、漏油付着部位のピクセルのB成分の強度はS/N比を向上することが可能となる。状況によって、計算時にフーリエ変換を利用しても良い。また、油の種類により、R成分、G成分または輝度を利用することも可能である。
本実施例によれば、被測定対象物に光を照射した際に放出される蛍光を観測することで漏油の有無を診断する方法において、精度をより高めることができる。
図30は実施例14の漏油検出システムの信号発生器、光源および撮像機の模式図である。本実施例は、実施例16と同様に、被測定対象物に光を照射した際に放出される蛍光を観測することで漏油の有無を診断する方法において、漏油の場所を特定できるものである。具体的な構成として、紫外光源4は被測定対象物の表面をスキャンしながら、反射光の信号を取得する。たとえば、まず漏油が付着していない部位35に紫外光を照射し、次に漏油付着部位36に照射する。それぞれを照射した場合の光信号は光電変換素子31に通して、電気信号に変換し、得られた電気信号の強度を時間軸に対する波形を取得する波形測定素子32を通して、検出信号S´(t)が得られる。信号処理装置33で送信信号S(t)と検出信号S´(t)の相関を取得し、漏油があるかどうかを判断する。スキャンする場所の強度から画像生成装置34で画像を生成し、漏油の場所を特定することができる。
本実施例は、図2の環境照度に影響されない手段として、臭気測定装置2によって被測定対象物周辺の臭気を測定し、漏油の有無を診断するものである。例えば、環境照度が10000luxを超えるような場合は、高い紫外光強度が必要となり、紫外光を利用する画像解析では診断が難しい場合がある。漏油の有無は臭気によっても診断することができる。このような方法によれば、高い環境照度でも、漏油の有無を検出することができる。
本実施例は、図2の環境照度に影響されない手段として、被測定対象物に光を照射した際に放出される蛍光を観察して漏油の有無を診断するものの全てに適用可能である。一般的に、変圧器の流動帯電及び油の酸化を防止するために、1H-Benzotriazole(BTA)とButylhydroxytoluene(BHT)が油の中に添加されている。上記2種類の材料の添加により、蛍光の強度を増加させることが本発明者の実験で確認されている。そのため、変圧器に絶縁特性を影響しない程度で、油入機器の油の中にこのような蛍光放出物質の量を多めに添加することにより、同じ強度の紫外光源でも蛍光を放出する強度が増加するため、漏油検出感度を増加することが可能である。
無論、他の蛍光を増強する材料の添加も可能である。油入機器の性能を影響されない程度添加すればよい。
本実施例では、被測定対象物から放出される蛍光の強度を高めることができるため、漏油の検出の診断の精度を向上することができる。
本実施例は、図2の環境照度に影響されない手段として、被測定対象物に光を照射した際に放出される蛍光を観察して漏油の有無を診断するものの全てに適用可能である。作業員は、一般的に使われている蛍光増強材を被測定対象物の表面に散布する。蛍光増強材は、粉末状のものが良い。漏油があれば、粉末は油の表面に粘着する。紫外光で当たるときに、蛍光の強度の増強が可能となるため、漏油検出感度を増加することが可能である。この蛍光増強材の粉末は実施例16で説明したBTAとBHTを入れた粉末であってもよい。
本実施例では、実施例16と同様に、被測定対象物から放出される蛍光の強度を高めることができるため、漏油の検出の診断の精度を向上することができる。
以上、説明したように、本発明によれば、漏油を正確に検出することができる漏油検出システムおよび漏油検出方法を提供することができる。
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かり易く説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
例えば、上述した各実施例に記載の方法を2以上組み合わせてもよい。また、本発明の対象は、絶縁油のみではなく、他の絶縁物(ガスおよび樹脂等)の劣化度の検出にも適用できる。さらに、紫外光を照射した際の蛍光を観察する実施例は、蛍光を発する物質と、蛍光を発しない物質を識別する検査装置一般に適用することもできる。
100…漏油検出装置、1…被測定対象物、2…臭気測定装置、3…撮像機、4…紫外光源、5…紫外光強度測定装置、6…照度測定装置、7…表示装置、8…通信装置、9…画像保存・処理装置、10…制御装置、11…測定部位、12…作業員、13…ポータブル測定装置、14…表示部、15…無線通信装置、16…箱、17…棒、18…制御・表示・保存装置、20…影、19,21,22,23…バンドパスフィルター、24…光源、25…紫外光反射凹面鏡、26…紫外光透過凸レンズ、27…信号発生器、28…光源、29…IR撮像機、30…高速度撮像機、31…光電変換素子、32…波形測定素子、33…信号処理装置、34…画像生成装置、35…漏油が付着していない部位、36…漏油付着部位、80…スイッチ。

Claims (20)

  1. 被測定対象物が設置されている環境の照度を測定する環境照度測定装置と、
    前記被測定対象物に紫外光を照射する光源と、
    前記紫外光の強度を測定する紫外光強度測定装置と、
    前記紫外光が照射された前記被測定対象物の画像を取得する撮像機と、
    前記環境照度測定装置、前記光源、前記紫外光強度測定装置および前記撮像機を制御する制御装置とを備え、
    前記制御装置は、前記環境照度測定装置によって測定された前記環境の照度が基準値以上である場合、前記環境の照度に影響されない手段を用いて前記被測定対象物の漏油の有無を診断するものであり、
    前記環境の照度に影響されない手段は、前記被測定対象物の漏油が付着している部位の画像の画素から青色成分の強度IBの紫外光強度に対する変化率KBと、前記被測定対象物の漏油が付着していない部位の画像の画素から青色成分の強度IBの紫外光強度に対する変化率KBとを算出し、
    前記KBと前記KBの比率KB/KBまたは所定の紫外光強度での前記KBと前記KBの差分KB-KBから前記被測定対象物の漏油の有無を判断することを特徴とする漏油検出システム。
  2. 被測定対象物が設置されている環境の照度を測定する環境照度測定装置と、
    前記被測定対象物に紫外光を照射する光源と、
    前記紫外光の強度を測定する紫外光強度測定装置と、
    前記紫外光が照射された前記被測定対象物の画像を取得する撮像機と、
    前記環境照度測定装置、前記光源、前記紫外光強度測定装置および前記撮像機を制御する制御装置とを備え、
    前記制御装置は、前記環境照度測定装置によって測定された前記環境の照度が基準値以上である場合、前記環境の照度に影響されない手段を用いて前記被測定対象物の漏油の有無を診断するものであり、
    前記環境の照度に影響されない手段は、前記被測定対象物の漏油が付着している部位の画像の画素から所定の紫外光強度を照射した時の青色成分の強度IB、緑色成分の強度IGおよび赤色成分の強度IRを算出し、前記被測定対象物の漏油が付着していない部位の画像の画素から青色成分の強度IB、緑色成分の強度IGおよび赤色成分の強度IRを算出し、
    前記IBと前記IGの比率IB/IG、前記IBと前記IRの比率IB/IR、前記IBと前記IGの比率IB/IG、前記IBと前記IRの比率IB/IR、前記IBと前記IBの比率IB/IB、前記IBと前記IGの差分IB-IG、前記IBと前記IRの差分IB-IR、前記IBと前記IGの差分IB-IG、前記IBと前記IRの差分IB-IRまたは前記IBと前記IBの差分IB-IBから前記被測定対象物の漏油の有無を判断することを特徴とする漏油検出システム。
  3. 被測定対象物が設置されている環境の照度を測定する環境照度測定装置と、
    前記被測定対象物に紫外光を照射する光源と、
    前記紫外光の強度を測定する紫外光強度測定装置と、
    前記紫外光が照射された前記被測定対象物の画像を取得する撮像機と、
    前記環境照度測定装置、前記光源、前記紫外光強度測定装置および前記撮像機を制御する制御装置とを備え、
    前記制御装置は、前記環境照度測定装置によって測定された前記環境の照度が基準値以上である場合、前記環境の照度に影響されない手段を用いて前記被測定対象物の漏油の有無を診断するものであり、
    前記環境の照度に影響されない手段は、前記被測定対象物の漏油が付着している部位の画像の画素から青色成分の強度IBの前記環境の照度に対する変化率KB´と、前記被測定対象物の漏油が付着していない部位の画像の画素から青色成分の強度IBの前記環境の照度に対する変化率KB´とを算出し、
    前記KB´と前記KB2´の比率KB´/KB´または前記KB´と前記KB´の差分KB´-KB´から前記被測定対象物の漏油の有無を判断することを特徴とする漏油検出システム。
  4. 前記環境の照度に影響されない手段として、さらに、前記環境の照度を低くする手段を有することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の漏油検出システム。
  5. 前記光源および前記撮像機が収納された箱を有し、
    前記環境の照度を低くする手段は、前記被測定対象物の測定部位を含む表面を前記箱で覆うことを特徴とする請求項に記載の漏油検出システム。
  6. 前記箱に伸縮自在な棒が設けられていることを特徴とする請求項に記載の漏油検出システム。
  7. 前記環境の照度を低くする手段は、作業員または前記漏油検出システムを構成する機器によって、前記被測定対象物の測定部位を含む表面に影を作ることを特徴とする請求項に記載の漏油検出システム。
  8. 前記環境の照度に影響されない手段は、前記光源からの紫外光の強度を、紫外光反射凹面鏡または紫外光透過凸レンズによって高めることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の漏油検出システム。
  9. 前記光源は太陽であり、前記太陽と前記被測定対象物との間に光フィルターが設けられており、前記太陽の光が前記光フィルターを通って紫外光として前記被測定対象物に照射されることを特徴とする請求項1から請求項のいずれか1項に記載の漏油検出システム。
  10. 前記光源は太陽であり、前記箱の表面に光フィルターが設けられており、前記太陽の光が前記光フィルターを通って紫外光として前記被測定対象物に照射されることを特徴とする請求項に記載の漏油検出システム。
  11. 前記光源はLEDライトであり、前記光源と前記被測定対象物との間に光フィルターが設けられ、前記光源の光が前記光フィルターを通って紫外光として前記被測定対象物に照射されることを特徴とする請求項1から請求項のいずれか1項に記載の漏油検出システム。
  12. 前記被測定対象物と前記撮像機との間に中心波長が405nm光フィルターが設けられ、前記被測定対象物から放出される蛍光が前記被測定対象物と前記撮像機との間の前記光フィルターを通って前記撮像機に入射することを特徴とする請求項1から請求項のいずれか1項に記載の漏油検出システム。
  13. 前記被測定対象物の油または前記被測定対象物の表面に蛍光の強度を増加させる材料が含まれていることを特徴とする請求項1から請求項のいずれか1項に記載の漏油検出システム。
  14. 前記環境の照度に影響されない手段は、前記紫外光が前記被測定対象物に照射された際の干渉縞を観測することによって前記被測定対象物の漏油の有無を判断することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の漏油検出システム。
  15. 前記光源に信号発生器が設けられ、前記信号発生器によって前記光源からパルス光が生成され、
    前記環境の照度に影響されない手段は、前記被測定対象物にパルス光を照射した際の前記被測定対象物の温度変化によって漏油の有無を診断することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の漏油検出システム。
  16. 前記光源に信号発生器が設けられ、前記信号発生器によって前記光源からパルス光が生成され、
    前記環境の照度に影響されない手段は、前記被測定対象物にパルス光を照射した際の前記撮像機で取得された画像から、青色成分と時間との関係をグラフとし、前記青色成分の強度の時間変化と、前記パルス光の強度の時間変化とを比較して漏油の有無を診断することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の漏油検出システム。
  17. 臭気測定装置をさらに備え、
    前記環境の照度に影響されない手段として、さらに、前記臭気測定装置で測定された臭気から漏油の有無を診断することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の漏油検出システム。
  18. 被測定対象物が設置されている環境の照度を測定する工程と、
    前記被測定対象物に紫外光を照射し、前記紫外光が照射された前記被測定対象物の画像を撮像機によって取得する工程と、
    前記紫外光の強度を測定する工程とを有し、
    前記環境の照度が基準値以上である場合、前記環境の照度に影響されない手段を用いて前記被測定対象物の漏油の有無を診断し、
    前記環境の照度に影響されない手段は、前記被測定対象物の漏油が付着している部位の画像の画素から青色成分の強度IB の紫外光強度に対する変化率KB と、前記被測定対象物の漏油が付着していない部位の画像の画素から青色成分の強度IB の紫外光強度に対する変化率KB とを算出し、
    前記KB と前記KB の比率KB /KB または所定の紫外光強度での前記KB と前記KB の差分KB -KB から前記被測定対象物の漏油の有無を判断することを特徴とする漏油検出方法。
  19. 被測定対象物が設置されている環境の照度を測定する工程と、
    前記被測定対象物に紫外光を照射し、前記紫外光が照射された前記被測定対象物の画像を撮像機によって取得する工程と、
    前記紫外光の強度を測定する工程とを有し、
    前記環境の照度が基準値以上である場合、前記環境の照度に影響されない手段を用いて前記被測定対象物の漏油の有無を診断し、
    前記環境の照度に影響されない手段は、前記被測定対象物の漏油が付着している部位の画像の画素から所定の紫外光強度を照射した時の青色成分の強度IB 、緑色成分の強度IG および赤色成分の強度IR を算出し、前記被測定対象物の漏油が付着していない部位の画像の画素から青色成分の強度IB 、緑色成分の強度IG および赤色成分の強度IR を算出し、
    前記IB と前記IG の比率IB /IG 、前記IB と前記IR の比率IB /IR 、前記IB と前記IG の比率IB /IG 、前記IB と前記IR の比率IB /IR 、前記IB と前記IB の比率IB /IB 、前記IB と前記IG の差分IB -IG 、前記IB と前記IR の差分IB -IR 、前記IB と前記IG の差分IB -IG 、前記IB と前記IR の差分IB -IR または前記IB と前記IB の差分IB -IB から前記被測定対象物の漏油の有無を判断することを特徴とする漏油検出方法。
  20. 被測定対象物が設置されている環境の照度を測定する工程と、
    前記被測定対象物に紫外光を照射し、前記紫外光が照射された前記被測定対象物の画像を撮像機によって取得する工程と、
    前記紫外光の強度を測定する工程とを有し、
    前記環境の照度が基準値以上である場合、前記環境の照度に影響されない手段を用いて前記被測定対象物の漏油の有無を診断し、
    前記環境の照度に影響されない手段は、前記被測定対象物の漏油が付着している部位の画像の画素から青色成分の強度IB の前記環境の照度に対する変化率KB ´と、前記被測定対象物の漏油が付着していない部位の画像の画素から青色成分の強度IB の前記環境の照度に対する変化率KB ´とを算出し、
    前記KB ´と前記KB2´の比率KB ´/KB ´または前記KB ´と前記KB ´の差分KB ´-KB ´から前記被測定対象物の漏油の有無を判断することを特徴とする漏油検出方法。
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