JP6991769B2 - ドローンポート - Google Patents

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Description

本発明は、集合住宅や病院その他の建築物において、災害時等にドローンによる荷物の受け渡しに使用することができるドローンポートに関する。
ドローン(小型の無人飛行機)の機能の向上に伴い、撮影、測量、監視等のほか、医薬品、商品その他の物品の宅配サービスや各種荷物の運搬の実用化に向けて様々な実証実験が進められつつある。
特許文献1には、配送車が配送荷物と共にドローンを搭載して宅配する、ドローンを使った配送システムが記載されている。
ところで、ドローンによる荷物の運搬、受け渡しを行う際、ドローンによる荷物の受け渡し場所としては、戸建ての住宅等においては庭等の平地が考えられる。
しかし、集合住宅等の建物を例にとると、各住戸にバルコニーや共用廊下があっても、これらは一般に幅が狭く手摺等があるため、そのままでは、ドローンによる荷物の受け渡し場所として使用することは容易ではない。
そして、地震等の災害による停電により、集合住宅のエレベータが停止してしまった場合、飲料水や医薬品等の物資を上階に運搬するには、階段を使用することとなり、高齢者が多く住む集合住宅や中高層・超高層の建物では、その作業が困難となる。
仮に上記運搬作業をドローンで行おうとしても、前述のとおり、既存の集合住宅の共用廊下やバルコニーを荷物の受け渡し場所として使用することは容易ではなく、ドローンが容易かつ安全に着陸できるスペースはない。
特開2016-153337号公報
本発明は、集合住宅や病院その他の建築物において、共用廊下等の建物の室外のスペースに簡単に設置することができ、ドローンによる荷物の受け渡しを安全かつ確実に行うことのできるドローンポートを提供することを目的とする。
(1)建物の室外の床と、該床の直上階の天井部と、前記床の端部に立設された手摺とを備えた場所に設けられるドローンポートであって、
前記建物の室外の床と該床の直上階の天井部との間に固定可能な固定部材と、
ドローンから荷物を受け取るための平面部を有するステージとを備えてなり、
前記固定部材は、前記床と前記天井部とに両端部が当接して支持、固定される支柱状であり、
前記ステージは、前記平面部の水平状態を維持した状態で、前記固定部材に対し、回動することにより、ほぼ水平方向に、前記手摺の内側の位置から前記手摺の外側の位置へ移動可能にかつ元の位置へ復帰可能に設けられていることを特徴とする、ドローンポートである。
)建物の室外の床と天井部との間に、又は、建物の室外の手摺に、固定可能な固定部材と、
ドローンから荷物を受け取るための平面部を有するステージとを備えてなり、
前記ステージは、前記平面部の水平状態を維持した状態で、前記固定部材に対し、回動及び/又はスライドすることにより、ほぼ水平方向に所定距離、移動及び復帰可能に設けられ、かつ
前記ステージは、前記平面部が、前記建物の室外の手摺の内側面に沿って位置するように、水平状態から略鉛直状態に折り畳み可能に設けられている、ドローンポートである。
(1)本発明に係るドローンポートは、建物の室外の床と、該床の直上階の天井部と、前記床の端部に立設された手摺とを備えた場所において、建物の室外の床と該床の直上階の天井部との間に、床と天井部とに両端部が当接して支持、固定される支柱状の固定部材を固定することにより、設置して使用することができる。
固定部材に設けられたステージは、平面部の水平状態を維持した状態で、固定部材に対し、回動することにより、ほぼ水平方向に手摺の内側の位置から手摺の外側の位置へ移動可能にかつ元の位置へ復帰可能に設けられているため、ドローンによる荷物の受け渡しを行う際は、所定位置(廊下や踊り場側:手摺等の内方側)にあるステージを手摺等の外側空間へ移動させることにより、手摺等が障害物となることなく、ドローンの着陸や荷物のリリースが安全かつ確実に行われる。
また、ドローンが荷物をリリースした後は、ステージを所定位置へ復帰させることにより、人が手摺等から身体を乗り出すことなく安全に荷物を受け取ることができる。
)ステージは、平面部が建物の室外の手摺の内側面に沿って位置するように、水平状態から略鉛直状態に折り畳み可能に設けられている構成により、ドローンポートを使用しない時、ドローンポートのステージが、共用廊下等の空間に大きく出っ張って邪魔になるのを避けることができる。
なお、ステージの縁部に、ドローンから受け取った荷物の落下を防止するためのガード部が設けられている構成により、ステージから荷物が落下する危険を防止することができる。
実施例1のドローンポート1の側面図である。 実施例2のドローンポート1の側面図である。 実施例2のドローンポート1の斜視図である。 実施例3のドローンポート1の側面図である。 実施例3のドローンポート1の斜視図である。 実施例4のドローンポートの側面図である。 実施例4のドローンポートの側面図である。 実施例4のドローンポートの側面図(折り畳まれた状態)である。 実施例4のドローンポートの斜視図(折り畳まれた状態)である。 実施例4のドローンポートの斜視図である。
ドローンポートは、建物の室外の床と天井部との間に、又は、建物の室外の手摺に、固定可能な固定部材と、ドローンから荷物を受け取るための平面部を有するステージとを備え、ステージは、平面部の水平状態を維持した状態で、前記固定部材に対し、回動及び/又はスライドすることにより、ほぼ水平方向に所定距離、移動及び復帰可能に設けられている構成とした。
(実施例1)
図1に示す実施例1のドローンポート1は、建物の室外の床Fと天井部C(直上階の床部)との間に固定可能な固定部材10と、ドローンから荷物を受け取るための平面部21を有するステージ20とを備えている。
固定部材10は、両端部に床Fと天井部Cの夫々に当接する固定部10a,10bを備えた支柱状で、高さ調節機能を有し、建物の室外の床Fと天井部Cとの間に支持、固定されている。図は、固定部材10を共用廊下50のやや手摺60寄りに設置した例を示している。
固定部材10の中間部には、ステージ20に連結されたアーム22が回動可能に支持されており、ステージ20は、平面部21の水平状態を維持した状態で、固定部材10を軸心として固定部材10に対し回動するようになっている。回動機構は種々のものを採用し得る。アーム22を設けずに、ステージ20の一部分に回動部を設けてもよい。
ステージ20の構成は、実施例2に関する説明で述べる。
(使用方法)
ステージ20を手摺60の内側の位置(図1の実線で示す状態)からステージ20を水平方向に約180°回動させて、手摺60の外側(破線で示す状態)に移動させる。この移動された状態におけるロック機構を設けてもよい。ドローンDからの荷物をステージ20の平面部21で受け取った後、ステージ20を約180°回動させて、手摺60の内側の位置へと復帰させる。
これにより、ドローンによる荷物の受け渡しを行う際は、手摺等が障害物となることなく、ドローンの着陸や荷物のリリースが安全かつ確実に行われるとともに、ドローンDからリリースされた荷物は、人が手摺60から身体を乗り出すことなく安全に荷物を受け取ることができる。
(実施例2)
図2,3に示す実施例2のドローンポート1は、建物の室外の手摺60に固定可能な固定部材10と、ドローンから荷物を受け取るための平面部21を有するステージ20とを備えている。
図示の手摺60は、アルミニウム製の格子状の手摺60であり、この手摺60に対しボルトナットその他の固定具11を用いて、固定部材10を支持、固定するようになっている。図示の例は、固定部材10を手摺60の上部から嵌め込み、固定できる構成を示している。固定部材10の形状、取付け(固定)構造、素材等は特に限定されるものではなく、適宜選択し得る。
固定部材10の上部には、ステージ20に連結されたアーム22が回動可能に支持されており、ステージ20は、固定部材10の上部を軸心として回動するようになっている。
図3に示すとおり、ステージ20は、ドローンの離着陸あるいはドローンによる荷物の受け渡しが可能な一定の面積を備えた部材であり、ステージ20は、ドローンから荷物を受け取るための平面部21を有し、縁部にはガード部23が設けられている。ガード部23は、SUS製ワイヤーその他の横架部材あるいは立ち上がり状の壁部等とすることができる。ステージ20の角部ないし周縁部には、回動する際手で掴むためのハンドル24が設けられ、該ハンドル24を用いてステージ20の移動がし易いようになっている。
また、ステージ20の平面部21は、板状、格子状、多孔状あるいはネット状のもの等とすることができ、各種素材を使用することができる。通常、ステージ20は矩形状であるが、円形その他の形状としてもよい。
(使用方法)
ステージ20を手摺60の内側の位置(図2の実線で示す状態)からステージ20を約180°回動させて、手摺60の外側(破線で示す状態)に移動させる。移動された状態を図3の斜視図に示す。ドローンDからの荷物をステージ20の平面部21で受け取った後、ステージ20を約180°回動させて、手摺60の内側の位置へと復帰させる。
(実施例3)
図4,5に示す実施例3のドローンポート1は、建物の室外の手摺60に固定可能な固定部材10と、ドローンから荷物を受け取るための平面部21を有するステージ20とを備えている。
図示の手摺60は、RCの手摺60であり、この手摺60に対しボルトその他の固定具11を用いて、固定部材10を支持、固定するようになっている。
(使用方法)
ステージ20を手摺60の内側の位置(図4の実線で示す状態)からステージ20を約180°回動させて、手摺60の外側(破線で示す状態)に移動させる。移動された状態を図5の斜視図に示す。ドローンDからの荷物をステージ20の平面部21で受け取った後、ステージ20を約180°回動させて、手摺60の内側の位置へと復帰させる。
(実施例4)
図6~10に示す実施例4のドローンポート1は、建物の室外の手摺60に固定可能な固定部材10と、ドローンから荷物を受け取るための平面部21を有するステージ20とを備えている。
前述の各実施例と異なり、ステージ20は、平面部21の水平状態を維持した状態で、固定部材10に対し、回動ではなくスライドすることにより、ほぼ水平方向に所定距離、移動及び復帰可能に設けられているものである。
固定部材10は、手摺60に固定される左右一対の取付け部12と、この取付け部12に対し回動可能にするように、取付け部12の上部に設けられた左右一対の回動部13を備えている。図示の例では、回動部13はスペーサ14とスペーサ14に連結された回動台部15を介して、取付け部12に取り付けられている。取付け部12の手摺60に対する固定は、ボルトナットその他適宜固定具等を用いることができる(図示省略)
回動部13には、ステージ20が、ステージ20の平面部21をコ字状に囲む枠部24を介して設けられている。平面部21は枠部24に対してスライド可能に保持されている。
しかして、枠部24は、回動部13が回動して、枠部24に保持されたステージ20の平面部21が、手摺60の内側面に沿って位置するように、水平状態から略鉛直状態に折り畳み可能に設けられている(図8,9参照)。
(使用方法)
ステージ20の平面部21が、手摺60の内側面に沿って位置するように折り畳まれた状態(図8,9)から説明すると、この状態から、回動部13を回転させて、ステージ20を約270°回動させる。そうすると、ステージ20の平面部21を保持する枠部24が、手摺60の上面に位置する状態に保持され、ステージ20の平面部21の水平状態が維持された状態となる(図6,10参照)。
この状態で、ドローンDからの荷物をステージ20の平面部21で受け取ることができる。
ステージ20の平面部21は枠部24に対してスライド可能に保持されているため、荷物70を受け取った後、ステージ20を手摺60の内側へとスライドさせることにより、手摺60の内側の位置へと移動させる(図7参照)。
これにより、ドローンによる荷物の受け渡しを行う際は、手摺等が障害物となることなく、ドローンの着陸や荷物のリリースが安全かつ確実に行われるとともに、ドローンDからリリースされた荷物70は、人が手摺60から身体を乗り出すことなく安全に荷物を受け取ることができる。
図7の破線で示す状態を始点とすれば、固定部材10に設けられたステージ20は、平面部21の水平状態を維持した状態で、固定部材10に対し、スライドすることにより、ほぼ水平方向に所定距離、移動し(図7に実線で示す状態又は図6の状態)、ドローンからの荷物を受けた後、図7の破線で示す状態へと復帰させることができる。
ステージ20のスライド構造は、上記のような枠部24を設けて行う構成に限られるものではない。例えば、枠部24を設けずに、ステージ20を直接、回動部13にスライド移動可能なように取り付けてもよい。スライド機構も種々の構成を採用し得る。要は、ステージ20の平面部21の水平状態が維持される状態において、ステージ20をスライド可能に構成することが肝要である。
上記の実施例では、ステージ20の平面部21が、手摺60の内側面に沿って位置するように折り畳まれた状態(図8,9)から、回動部13を回転させて、ステージ20を約270°回動させることにより、ステージ20の平面部21を保持する枠部24が、手摺60の上面に位置する状態に保持され、ステージ20の平面部21の水平状態が維持された状態(図6,10参照)となる構成を示したが、例えば、ステージ20の平面部21が、手摺60の内側面に沿って位置するように折り畳まれた状態(図8,9)から、回動部13を回転させて、ステージ20を約90°回動させることにより、ステージ20の平面部21が水平となる状態とし(ロック機構等を設けることにより水平状態を保持させることができる。)、その状態から、ステージ20を、手摺60の外側へ水平移動させるように構成してもよい。
本発明に係るドローンポートは、仮設型のものとして普段は防災備蓄倉庫等に保管しておき、災害時その他の必要時に設置することができるほか、外部から持ち込んで設置することもできる。もちろん、常設型のドローンポートとして使用することもできる。
災害時等において地上から上階のドローンポートへの荷物の運搬だけでなく、ドローンポートから地上へ、ゴミや不要になった物資の荷下ろしに使用することも可能である。
災害時等だけでは無く、共同住宅や病院等の建物の改修工事時などに、工事物資の上げ下ろしにドローンを使用する際、仮設のドローンポートとして使用することもできる。
固定部材、ステージの各パーツごとに組立・分解が可能に構成することも可能である。
共用廊下、階段の踊り場、バルコニー、ボイド内共用廊下など、既存の集合住宅その他の建物の様々な個所に設置して使用することができ、便利である。
ステージ20が、固定部材10に対し、回動又はスライドする実施例を説明したが、水平移動をできることが重要であり、回動及びスライドの両動作を伴う移動を行うように構成してもよい。
また、ステージ20を手動により移動させる構成を示したが、ステージ20の回動及び/又はスライドをモーターを使用した電動とすることもできる。
ステージ20の水平移動におけるスライドは、歯車を利用したり、伸縮構造部材を使用することもできる。
ステージ20を照らす照明器具を付加したり、ドローンの充電システム(太陽光利用)を付加してもよい。
以上、発明を実施するための形態を説明したが、本発明は上記したものに限定されず、本発明の要旨の範囲で適宜、付加、変更等なし得るものである。
1 ドローンポート
10 固定部材
11 固定具
12 取付け部
13 回動部
20 ステージ
21 平面部
23 ガード部
24 ハンドル
50 共用廊下
60 手摺
70 荷物
F 床
C 天井部
D ドローン

Claims (2)

  1. 建物の室外の床と、該床の直上階の天井部と、前記床の端部に立設された手摺とを備えた場所に設けられるドローンポートであって、
    前記建物の室外の床と該床の直上階の天井部との間に固定可能な固定部材と、
    ドローンから荷物を受け取るための平面部を有するステージとを備えてなり、
    前記固定部材は、前記床と前記天井部とに両端部が当接して支持、固定される支柱状であり、
    前記ステージは、前記平面部の水平状態を維持した状態で、前記固定部材に対し、回動することにより、ほぼ水平方向に、前記手摺の内側の位置から前記手摺の外側の位置へ移動可能にかつ元の位置へ復帰可能に設けられていることを特徴とする、
    ドローンポート。
  2. 建物の室外の床と天井部との間に、又は、建物の室外の手摺に、固定可能な固定部材と、
    ドローンから荷物を受け取るための平面部を有するステージとを備えてなり、
    前記ステージは、前記平面部の水平状態を維持した状態で、前記固定部材に対し、回動及び/又はスライドすることにより、ほぼ水平方向に所定距離、移動及び復帰可能に設けられ、かつ
    前記ステージは、前記平面部が、前記建物の室外の手摺の内側面に沿って位置するように、水平状態から略鉛直状態に折り畳み可能に設けられている、ドローンポート。
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