JP6990786B1 - 軟鉄鍛造製ゴルフクラブヘッド製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】軟鉄材料からなるアイアンヘッドやウェッジヘッドの変形や消耗を抑えると共に、良好な打球性能を維持できる、軟鉄鍛造製ゴルフクラブヘッド製造方法を提供することを目的としている。【解決手段】軟鉄鍛造製ゴルフクラブヘッド製造方法は、低硬度鉄系材料を所定形状のクラブヘッド半製品に形成してその上に凹槽を形成するクラブヘッド半製品を成形する工程と、高硬度鉄系材料をクラブヘッド半製品上に形成された凹槽の形状と一致している補強部材に形成する補強部材を成形する工程と、補強部材をクラブヘッド半製品上の凹槽に嵌め込んで一体に溶接接合するクラブヘッド半製品と補強部材とを溶着接合する工程と、一体に溶着接合された補強部材とクラブヘッド半製品を一緒に鍛造金型に入れて少なくとも一回の鍛造加工を施する共鍛造によりクラブヘッド完成品を成形する工程とを含むことを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、ゴルフクラブヘッドの製造方法に関し、特に軟鉄鍛造製のゴルフアイアン(iron)クラブヘッドあるいはウェッジ(wedge)クラブヘッドの製造方法に関するものである。
アイアンクラブやウェッジクラブでの打球時の柔らかい打球感、優れたコントロール性、及び良好な打球音を得るために、低硬度の軟鉄材料を利用して、アイアンヘッドやウェッジヘッドを製作することが多い。その軟鉄材料について、米国金属材料記号SAE 1020C、SAE 1025C、SAE 1030C、SAE 1035Cなどの低炭素鋼材を使うのが一般的である。
上述した軟鉄材料からなるアイアンヘッドやウェッジヘッドの材料硬度が低く、大体HRB70~HRB90の範囲であることから、ユーザーはゴルフをする時、クラブを持ち運ぶ際に、クラブヘッドが当たってしまい、損傷を受けたり、外観に永久的な傷を付けたり、また、複数回の打球衝突によって、磨耗や変形しやすく、ヘッドの表面が凹んでしまう虞があり、これにより、打球方向性のコントロールや、ボールを捉える精度に影響を与え、また、打撃面のフェイスラインも減り込みやすいことから、打球時にボールに与えるスピン量(spin)にも影響を及ぼすので、ボールの飛ぶ距離と方向性の低下に繋がり、それに加え、ヘッドのソール部(sole)も消耗しやすいことから、ソールバンス角(sol bounce angle)が潰れやすいので、ボールの弾道角度や、打球の高さ、飛ぶ距離に影響を与えてしまう。
台湾特許第I469808号公報
本発明は、前記の従来技術の欠点に鑑みてなされたものであり、軟鉄材料からなるアイアンヘッドやウェッジヘッドの変形や消耗を抑えると共に、良好な打球性能を維持できる、軟鉄鍛造製ゴルフクラブヘッド製造方法を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明に係る軟鉄鍛造製ゴルフクラブヘッド製造方法は、クラブヘッド半製品を成形する工程と、補強部材を成形する工程と、クラブヘッド半製品と補強部材とを溶着接合する工程と、共鍛造によりクラブヘッド完成品を成形する工程とを含み、
前記クラブヘッド半製品を成形する工程において、ロックウェル硬度試験における硬度規格HRB50以上、HRB105以下の範囲である低硬度鉄系材料を、所定形状のクラブヘッド半製品に形成し、さらに、所定形状に形成したクラブヘッド半製品上の補強予定部位において凹槽を形成し、
前記補強部材を成形する工程において、ロックウェル硬度試験における硬度規格HRC15以上、HRC55以下の範囲である高硬度鉄系材料を、所定形状の補強部材に形成し、該補強部材の形状は、前記クラブヘッド半製品上の補強予定部位に形成された凹槽の形状と一致し、
前記クラブヘッド半製品と補強部材とを溶着接合する工程において、前記補強部材を、対応する前記クラブヘッド半製品上の凹槽に嵌め込み、さらに、該補強部材とクラブヘッド半製品の凹槽の周壁との間の結合部位を、溶接手段により全体的に一体接合し、
前記共鍛造によりクラブヘッド完成品を成形する工程において、一体に溶着接合された前記補強部材とクラブヘッド半製品を一緒に鍛造金型に入れ、700℃~1100℃の温度範囲で加熱し、少なくとも一回の鍛造加工を施し、その結果、該補強部材とクラブヘッド半製品は、熱間鍛造により共晶接合されると共に、所定形状のアイアンヘッドの完成品に成形されることを特徴とする。
前記クラブヘッド半製品と補強部材とを溶着接合する工程においては、前記補強部材とクラブヘッド半製品の凹槽の周壁との間の結合部位を溶接手段により全体的に一体接合した後、該補強部材とクラブヘッド半製品との溶接部位にサンドブラストをかけるようにして、溶接時に生じた高温によって生成された酸化物を落とし、さらに、溶着接合された補強部材とクラブヘッド半製品との溶接部位に表面研磨を施すようにして、溶接時に生じた過剰なスラグを除去することにより、鍛造成形されたクラブヘッド完成品の品質を確保する。
本発明に係る軟鉄鍛造製ゴルフクラブヘッド製造方法はさらに、異なるクラブヘッドの設計要件に応じて、クラブヘッド半製品の凹槽の深さを変えることができ、これに対して、補強部材の高さは、凹槽の深さに応じて適切に変更することができる。このような設計により、硬さの異なるクラブヘッド半製品と補強部材が、溶着接合工程及び高温高圧での鍛造加工を経て出来上がったクラブヘッド完成品において、異材接合されたクラブヘッド半製品と補強部材との間に、より良い融合状態を達成することができ、それに加え、低硬度鉄系材料のヘッド本体と高硬度鉄系材料の補強部材が適切な位置に配置されていることから、柔らかい打球感、良好な打球音、優れたコントロール性、及び打球性能を兼ね備えることが可能となる。
上記の技術手段によれば、本発明に係る軟鉄鍛造製ゴルフクラブヘッド製造方法は、少なくとも以下に示す優れた点と効果を有する。
1、本発明の製造方法によれば、軟鉄鍛造製のゴルフアイアンヘッドにおけるよく破損する補強予定部位に、高硬度材料からなる補強部材を設置することにより、持ち運ぶ際の衝撃による外観の永久的な損傷を低減し、かつクラブヘッドの補強予定部位の硬度が高いので、打球衝突による摩耗や変形を抑えることができ、これにより、本発明の製造方法によって作られたアイアンヘッドやウェッジヘッドは、従来の単なる軟鉄で作られたクラブヘッドと比べると、使用寿命が延びている。
2、本発明の製造方法において、硬さの異なるクラブヘッド半製品と補強部材とを溶着接合し、その後、高温高圧での鍛造加工を経て、クラブヘッド完成品が出来上がり、このような、異材接合されたクラブヘッド半製品と補強部材に、両者の間の結合部位全部を溶接して固着させる工程を施すことで、互いに材質成分の異なる金属部品同士を一体化した金属構造体とし、さらに、共鍛造加工を経て、確実に共晶接合して、完全に一体化した金属構造体になるので、最終的な鍛造成形されたクラブヘッド完成品の外観が一体感を呈する。一方で、当該クラブヘッド完成品の主体部分のほとんどは、元の低硬度鉄系材料からなるので、ただ一部の特定の補強予定部分だけに、高硬度鉄系材料を入れ替えることで、軟鉄鍛造製のクラブヘッド本来の柔らかい打球感、優れたコントロール性、及び良好な打球音をそのまま維持することができる。
3、上述のように、本発明のクラブヘッド半製品と補強部材とを溶着接合する工程において、クラブヘッド半製品と補強部材との間の結合部位全部を溶接して固着する工程を施したことで、互いに異なる材質成分の金属部品同士を隙間なく一体的な金属構造体とし、その後、高温高圧での共鍛造によりクラブヘッド完成品を成形する工程を経て行われ、その結果、鍛造成形加工中に補強部材とクラブヘッド半製品との間にずれが生じる問題を効果的に防止できるので、補強部位の正確性を確保でき、同時に、最終的な鍛造成形されたクラブヘッド完成品の外観には、溶接痕などの損傷が付かず、完成度の高い一体感を呈することができる。
4、軟鉄鍛造製のアイアンクラブヘッドにおける損傷しやすいと予想される補強予定部位は、打撃面部やソール部と設定される場合、高硬度の補強部材を打撃面部及びソール部として利用され、さらに、その表面にフェイスラインを入れることで、打撃面部及びソール部としての補強部材の耐摩耗性を向上させることができ、これにより、フェイスラインや設計されたソールバンス角などを長時間にわたり維持することができるので、打球の精度を長く維持することができる。
本発明に係る軟鉄鍛造製ゴルフクラブヘッド製造方法のフローチャートである。 図1に示した軟鉄鍛造製ゴルフクラブヘッド製造方法におけるクラブヘッド半製品を成形する工程の好適な実施態様を示す模式図である。 図2に示した、鍛造成形されたアイアンヘッドプリフォームに、機械加工により、凹槽を形成する模式図である。 本発明に係る軟鉄鍛造製ゴルフクラブヘッド製造方法において、予めに形成されたクラブヘッド半製品と、予めに形成された補強部材とを接合する前の状態を示す模式図である。 本発明に係る軟鉄鍛造製ゴルフクラブヘッド製造方法において、予めに形成されたクラブヘッド半製品と、予めに形成された補強部材とを溶着接合した実施形態を示す模式図である。 図5に示した、溶着接合されたクラブヘッド半製品と補強部材の側面視断面図である。 本発明に係る軟鉄鍛造製ゴルフクラブヘッド製造方法において、予めに形成されたクラブヘッド半製品と、予めに形成された補強部材とを溶着接合した他の実施形態を示す模式図である。 図7に示した、溶着接合されたクラブヘッド半製品と補強部材の側面視断面図である。 本発明に係る軟鉄鍛造製ゴルフクラブヘッド製造方法において、予めに形成されたクラブヘッド半製品と、予めに形成された補強部材とを溶着接合した更に他の実施形態を示す側面視断面図である。
本発明は、軟鉄鍛造製ゴルフクラブヘッド製造方法を提案しており、当該軟鉄鍛造製ゴルフアイアンヘッドは少なくとも、アイアン(iron)クラブヘッドとウェッジ(wedge)クラブヘッドに適用することができる。図1に示したフローチャートのように、前記軟鉄鍛造製ゴルフクラブヘッド製造方法は、クラブヘッド半製品を成形する工程と、補強部材を成形する工程と、クラブヘッド半製品と補強部材とを溶着接合する工程と、共鍛造(Co-Forging)によりクラブヘッド完成品を成形する工程を含む。以下にて、上記各工程について、例示された図面を参照しながら詳説する。
前記クラブヘッド半製品を成形する工程において、ロックウェル硬度試験(Rockwell hardness test)における硬度規格HRB50以上、HRB105以下の範囲である低硬度鉄系材料を、所定形状のクラブヘッド半製品に形成し、さらに、図5~図9に示すように、所定形状に形成したクラブヘッド半製品20上における補強予定部位に凹槽21、21A、21Bを形成する。前記補強予定部位が、クラブヘッドの設計要件により位置決めされており、詳しく述べると、該補強予定部位が、クラブヘッドの刃部(blade)、背後部(back)、打撃面部(face)、及びソール部(sole)の少なくとも一つ又は複数の部位であってもよく、また、該補強予定部位は、クラブヘッドの刃部(blade)、背後部(back)、打撃面部(face)、及びソール部(sole)などの各部位の局部または全体を占めてもよい。図5は、前記凹槽21が形成された補強予定部位が、打撃面部全体を占める態様を示すものである。図7は、前記凹槽21が形成された補強予定部位が、打撃面部の局部を占める態様を示すものである。図9は、前記凹槽21、21A、21Bが形成された補強予定部位が、打撃面部、背後部及びソール部である態様を示すものである。
前記クラブヘッド半製品は、炭素含有量が0.5%以下の低炭素鋼材或いは中炭素鋼材を使用し、例えば、米国金属材料記号SAE 1020C、SAE 1025C、SAE 1030C、SAE 1035Cなどの低炭素鋼材や、SAE 1040Cなどの中炭素鋼材、SAE 8620ニッケル―クロム―モリブデン合金鋼材、またはニッケル(Ni)、クロム(Cr)、マンガン(Mn)などの微量金属元素を含むその他の低炭素合金鋼材などを使用する。
図2に示すように、前記クラブヘッド半製品を成形する工程の好適な実施形態においては、まず、低硬度鉄系材料(軟鉄材料)の棒材10を折り曲げ、次に、鍛造加工手段で予備成型し、さらに鍛造加工手段でクラブヘッドプリフォーム200を形成する。図3に示すように、鍛造加工手段を経て、クラブヘッドプリフォーム200を所望の形状に形成した後、機械加工により、凹槽21を有するクラブヘッド半製品20を形成する。尚、前記クラブヘッド半製品20の補強予定部位に形成する凹槽が、特定の鍛造金型を利用して、鍛造加工手段で予備成型すると同時に成形してもよい。
前記クラブヘッド半製品を成形する工程において、図6、図8及び図9に示すように、前記凹槽21の深さを、0.2mm~5.0mmの範囲にすることが好ましい。詳しく述べると、前記凹槽21、21A、21Bの深さは、異なる前記クラブヘッド半製品20上の補強予定部位の設計要件に応じて調整することができる。具体的には、図6及び図9に示すように、前記凹槽21の深さは、該凹槽21の各部位に渡って一致してもよく、または、該凹槽21の各部位に渡って変化してもよく、例えば、図8に示した、該凹槽21の周囲部分の深さは、該凹槽21の中央区域の深さよりも浅い実施形態であってもよい。
前記補強部材を成形する工程において、ロックウェル硬度試験(Rockwell hardness test)における硬度規格HRC15以上、HRC55以下の範囲である高硬度鉄系材料を、所定形状の補強部材に形成し、図4~図9に示すように、該補強部材30、30A、30Bの形状は、前記クラブヘッド半製品20上の補強予定部位に形成された凹槽21、21A、21Bの形状とは一致し、かつ該補強部材30、30A、30Bの硬度は、該クラブヘッド半製品20の硬度よりも高い。
前記補強部材を成形する工程において、前記補強部材に利用される高硬度鉄系材料は、硬度規格HRC20以上、HRC50以下の範囲での中炭素鋼材或いは高炭素鋼材を使用することができる。例えば、米国金属材料記号SAE 1045C、SAE 1050C、SAE 1055C、SAE 1060Cなどの炭素鋼材或いは硬度規格HRC20以上、HRC50以下の範囲で、炭素含有量が0.3%~0.6%の他の合金元素を含む合金鋼材を利用することもできる。例えば、米国金属材料記号SAE 4130クロムモリブデン(CrMo)合金鋼、SAE 4140クロムモリブデン合金鋼、SAE 4340クロムモリブデン合金鋼或いは硬度規格HRC20以上、HRC50以下の範囲でのステンレス鋼を利用することもできる。例えば、マルテンサイト系ステンレス鋼(SUS630)或いはマルエージング鋼(Maraging steel)などを利用することもできる。
前記クラブヘッド半製品と補強部材とを溶着接合する工程において、図4~図9に示すように、予めに形成された前記補強部材30を、予めに形成された前記クラブヘッド半製品20上の凹槽21に嵌め込み、さらに、該補強部材30とクラブヘッド半製品20の凹槽21の周壁との間の結合部位を、溶接手段によって全体的に一体接合する。詳しく述べると、前述した、前記補強部材30とクラブヘッド半製品20の凹槽21の周壁との間の結合部位を、溶接手段によって全体的に一体接合することとは、該補強部材30の裏表面及び外周側面と、該クラブヘッド半製品20の凹槽21の周壁に対応して接合する部位を全面的に溶接して固着させ、その結果、該補強部材30とクラブヘッド半製品20との接合部位に隙間が生じることを避け、かつ異材接合された補強部材30とクラブヘッド半製品20との接合部位の接合安定性を確保する。尚、上述した溶接手段は、前記補強部材30及びクラブヘッド半製品20に使われる材料に応じて、溶接加熱温度を調整することができる。本発明の好適な実施例において、当該溶接手段の溶接加熱温度は、1700℃~2500℃の温度範囲に設定される。また、前記溶接手段は、アルゴンアーク溶接や、プラズマ溶接、あるいはレーザ溶接方法などを利用することができる。
前記クラブヘッド半製品と補強部材とを溶着接合する工程において、前記補強部材とクラブヘッド半製品の凹槽の周壁との間の結合部位を溶接手段によって全体的に一体接合した後、該補強部材とクラブヘッド半製品との溶接部位にサンドブラストをかけ、これで、溶接時に生じた高温によって生成された酸化物を落とし、さらに、溶着接合された補強部材とクラブヘッド半製品との溶接部位に、表面研磨を施し、これで、溶接時に生じた過剰なスラグを除去する。
上述した共鍛造(Co-Forging)によりクラブヘッド完成品を成形する工程において、一体に溶着接合された前記補強部材とクラブヘッド半製品を一緒に鍛造金型に入れ、700℃~1100℃の温度範囲で加熱し、少なくとも一回の鍛造加工を施し、その結果、一緒に鍛造金型に入っている当該補強部材とクラブヘッド半製品とを、高温高圧で共鍛造加工することにより共晶接合させて、所定形状のアイアンヘッドの完成品に成形する。当該クラブヘッド半製品と補強部材との間で鍛造加工を行った後、二つの異なる金属材料を共晶化させるように融合一体化して、金属組織を緊密に結合しているので、ヘッド完成品は、溶接による表面傷や溶接痕が現れることなく、一体感を待った外観となる。
前記共鍛造によりアイアンヘッド完成品を成形する工程において、鍛造加工の回数は、加工要件や、補強部材が溶着接合されたクラブヘッド半製品における材料の性能要件に応じて設定することができる。理論的には、鍛造加工の回数が多いほど、溶着接合されたクラブヘッド半製品の金属材料と補強部材の金属材料との間の共晶接合が緊密になり、両者の金属材料の金属微細組織がより緻密になる。
前記共鍛造によりクラブヘッド完成品を成形する工程の後に、所要のクラブヘッド製品要件に従って、クラブヘッドの打撃面部に溝入れ加工や外形加工を行い、その後、研磨、洗浄、塗装或はメッキなどの表面加工処理を経て、クラブヘッド最終製品を完成する。尚、上述した溝入れ加工や、研磨、洗浄、塗装及びメッキなどの表面加工処理は、既存の加工技術であるので、ここでは説明を省略する。
前述の説明から分かるように、本発明の軟鉄鍛造製ゴルフクラブヘッド製造方法は、軟鉄鍛造製のクラブヘッドにおける損傷しやすい補強予定部位に、高硬度材料からなる補強部材を入れ替えると共に、クラブヘッド半製品と補強部材との接合部位全周を溶接固着するようにすることにより、互いに異なる材質成分の金属部品同士を隙間なく一体的な金属構造体となり、さらに、共鍛造加工による高温高圧処理を経て、確実に共晶接合して、完全に一体化した金属構造体になることから、最終的な鍛造成形されたヘッド完成品の外観が完璧な一体感を呈する。一方で、当該ヘッド完成品の主体部分のほとんどは、元の低硬度鉄系材料からなり、一部の特定された補強予定部位のみに、高硬度鉄系材料を入れ替えることで、軟鉄鍛造アイアンヘッド本来の柔らかい打球感、優れたコントロール性、及び良好な打球音をそのまま維持することができる。
本発明の製造方法によれば、よく破損する、軟鉄鍛造ゴルフアイアンヘッドの補強予定部位に、高硬度材料からなる補強部材を設置することにより、持ち運ぶ際の衝撃による外観の永久的な損傷を低減し、かつクラブヘッドの補強予定部位の硬度が高いので、打球衝突による摩耗や変形を抑えることができ、これにより、本発明の製造方法によって作られたアイアンヘッドやウェッジヘッドは、従来の単なる軟鉄で作られたクラブヘッドと比べると、使用寿命が延びており、それに加え、打撃面部及びソール部の耐摩耗性を向上させることができることから、長時間にわたりそのフェイスラインや設計されるソールバンス角などを維持し、打球の精度を確保することができる。
10 棒材
20 クラブヘッド半製品
200 クラブヘッドプリフォーム
21、21A、21B 凹槽
30、30A、30B 補強部材

Claims (3)

  1. 軟鉄鍛造製ゴルフクラブヘッド製造方法であって、クラブヘッド半製品を成形する工程と、補強部材を成形する工程と、クラブヘッド半製品と補強部材とを溶着接合する工程と、共鍛造によりクラブヘッド完成品を成形する工程とを含み、
    前記クラブヘッド半製品を成形する工程において、ロックウェル硬度試験における硬度規格HRB50以上、HRB105以下の範囲である低硬度鉄系材料を、所定形状のクラブヘッド半製品に形成し、さらに、所定形状に形成したクラブヘッド半製品上の補強予定部位において凹槽を形成し、
    前記補強部材を成形する工程において、ロックウェル硬度試験における硬度規格HRC15以上、HRC55以下の範囲である高硬度鉄系材料を、所定形状の補強部材に形成し、該補強部材の形状は、前記クラブヘッド半製品上の補強予定部位に形成された凹槽の形状と一致し、
    前記クラブヘッド半製品と補強部材とを溶着接合する工程において、前記補強部材を、対応する前記クラブヘッド半製品上の凹槽に嵌め込み、さらに、該補強部材とクラブヘッド半製品の凹槽の周壁との間の結合部位を、溶接手段により全体的に一体接合し、
    前記共鍛造によりクラブヘッド完成品を成形する工程において、一体に溶着接合された前記補強部材とクラブヘッド半製品を一緒に鍛造金型に入れ、700℃~1100℃の温度範囲で加熱し、少なくとも一回の鍛造加工を施し、その結果、該補強部材とクラブヘッド半製品は、熱間鍛造により共晶接合されると共に、所定形状のアイアンヘッドの完成品に成形されることを特徴とする軟鉄鍛造製ゴルフクラブヘッド製造方法。
  2. 前記クラブヘッド半製品と補強部材とを溶着接合する工程において、溶接手段の溶接加熱温度は、1700℃~2500℃の温度範囲であり、前記補強部材とクラブヘッド半製品の凹槽の周壁との間の結合部位を溶接手段により全体的に一体接合した後、該補強部材とクラブヘッド半製品との溶接部位にサンドブラストをかけるようにして、溶接時に生じた高温によって生成された酸化物を落とし、さらに、溶着接合された補強部材とクラブヘッド半製品との溶接部位に表面研磨を施すようにして、溶接時に生じた過剰なスラグを除去することを特徴とする請求項1に記載の軟鉄鍛造製ゴルフクラブヘッド製造方法。
  3. 前記クラブヘッド半製品上の補強予定部位が、クラブヘッドの刃部、背後部、打撃面部、及びソール部の少なくとも一つの部位の局部あるいは全体を占め、前記凹槽の深さを、0.2mm~5.0mmの範囲に制御することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の軟鉄鍛造製ゴルフクラブヘッド製造方法。
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