JP6990120B2 - ロボット制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ロボット制御装置に関する。
従来、温度変化による影響を考慮してロボットの位置決め精度を向上させる技術がある。例えば特許文献1及び特許文献2には、温度変化によるロボットアームの長さ変化を補正して、ロボットの位置決め精度を向上させる技術が開示されている。
特開2015-141583号公報 特開平5-261686号公報
しかし、本来、ロボットにおいて、温度変化による影響は、上記従来技術のようにロボットアームを構成するリンクに限られるものではない。このため、温度変化による影響を考慮したロボットの位置決め精度は更なる改善の余地があった。
本発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、温度変化による影響を考慮したロボットの位置決め精度の向上を図ることを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明のある形態に係るロボット制御装置は、基端から先端に向かって、第1関節及び前記第1関節よりも先端側に設けられた第2関節を有し、これらの関節を介して複数のリンクが連結されて構成されたロボットアームにおいて、前記第1関節の基準位置から前記第2関節よりも先端側の前記ロボットアームの所定の動作箇所の位置を制御するロボット制御装置であって、少なくとも前記第1関節に設けられた温度センサの温度データが入力され、前記第1関節の基準位置から前記所定の動作箇所までの距離と、前記第1関節における基準温度に対する温度偏差に基づいて、温度偏差に伴う前記第1関節の変形による前記所定の動作箇所の位置ずれ量を算出する。
上記構成によれば、例えば6軸多関節アームの第1関節の基準位置からロボットアームの所定の動作箇所(例えば手先位置)までの距離と、第1関節における基準温度に対する温度偏差に基づいて、温度偏差に伴う第1関節の変形による所定の動作箇所の位置ずれ量を算出する。これにより、ロボットの位置決め精度を向上させることができる。
また、前記第1関節は、モータ及び当該モータの回転を減速する減速機を備え、上記ロボット制御装置は、温度偏差に伴う前記減速機の角度変化による前記所定の動作箇所の位置ずれ量を算出するようにしてもよい。
上記構成によれば、温度偏差に伴う減速機の角度変化による位置ずれ量を算出することにより、ロボットの位置決め精度を向上させることができる。
また、前記温度センサは、前記モータの回転角度位置を検出する位置検出器に設けられた温度監視用の温度センサであってもよい。
上記構成によれば、システムに別途温度センサを付加することなくロボットの位置決め精度の温度補償をすることができる。
上記構成によれば、モータの回転軸に連結されたロータリエンコーダに設けられた監視用の温度センサを用いることができるので、新たな部材を追加する必要が無い。
上記ロボット制御装置は、前記距離を直交3軸座標系における各軸方向成分である第1方向距離、第2方向距離及び第3方向距離に分解し、各前記方向距離と前記温度偏差とに基づいて、前記位置ずれ量を各軸方向毎に算出するようにしてもよい。
上記構成によれば、温度変化によるロボットの位置ずれ量をより正確に算出することができる。
尚、前記第1関節の中心軸の方向が前記直交3軸座標系における一の軸の方向に一致する場合には、前記距離を、前記直交3軸座標系における他の二つの軸の方向成分である二つの方向距離に分解し、前記二つの方向距離と前記温度偏差とに基づいて、前記位置ずれ量を前記二つの軸方向毎に算出するようにしてもよい。
また、前記算出された位置ずれ量を用いて、前記動作箇所の位置ずれが生じないように前記動作箇所の位置を制御するようにしてもよい。尚、前記ロボットアームの所定の動作箇所は、前記ロボットアームの先端部であってもよい。
また、前記第1関節は、ねじり関節であり、前記第2関節は、曲げ関節であってもよい。
本発明は、以上に説明した構成を有し、温度変化による影響を考慮したロボットの位置決め精度を向上させることができる。
図1は、本発明の一実施形態に係るロボットシステムの構成を示す概略図である。 図2は、ロボット制御装置のブロック図である。 図3は、ベース座標系における各軸の方向成分を示す図である。 図4は、ロボットアームの先端部をA点からB点へ位置制御する場合の位置ずれを示す模式図である。 図5は、図4の場合の位置ずれ補正処理の一例を示すフローチャートである。
以下、好ましい実施形態を、図面を参照しながら説明する。なお、以下では全ての図面を通じて同一または相当する要素には同一の参照符号を付して、その重複する説明を省略する。また、図面は理解しやすくするために、それぞれの構成要素を模式的に示したものである。
[ロボットの構成]
図1は、本発明の一実施形態に係るロボットシステムの構成を示す図である。図1に示すように、ロボットシステム100は、ロボットアーム1と、ロボットアーム1の動作を制御する制御装置10とを備える。ロボットアーム1は、本実施形態では、6軸の垂直多関節型のロボットアームである。
ロボットアーム1は、工場の床面などの据え付け面に固定されるベースリンク(ベース)2に、第1リンク3、第2リンク(以下、「下部アーム」ともいう)4、第3リンク(以下、「上部アーム」ともいう)5、フランジ6を第1~第6の各関節JT1~JT6により順次連結して構成されている。本実施形態のロボットアーム1は、基端から先端に向かって、ねじり関節(JT1)、曲げ関節(JT2)、曲げ関節(JT3)、捩り関節(JT4)、曲げ関節(JT5)および捩り関節(JT6)を有し、これらの関節を介して複数のリンク(2~6)により順次連結して構成されている。
第1リンク3はベース2上に第1関節JT1によって捻り回転可能に連結される。下部アーム4は第1リンク3の上端部に第2関節JT2によって上下(鉛直)方向に旋回可能に支持される。上部アーム5は下部アーム4の先端部に第3関節JT3によって上下方向に旋回可能に支持されるとともに、第4関節JT4によって捻り回転可能に支持される。フランジ6は上部アーム5の先端部に第6関節JT6によって捩り回転可能に支持される。
[制御装置の構成]
制御装置10は、本実施形態では、マイクロコントローラ等のコンピュータを備えたロボットコントローラであり、ロボット本体とケーブルを介して接続される。制御装置10は単一の装置とは限らず、複数の装置で構成されてもよい。制御装置10は、所定の目標軌跡に沿って制御対象であるロボットアーム1の先端部の位置を追従させる制御(以下、位置制御ともいう)を行う。本実施形態の制御装置10は、この位置制御に際し、温度変化に伴うロボットアーム1の先端部の位置ずれ量を算出し、位置ずれ量を補正する機能(以下、「位置ずれ補正」ともいう)を備えている。
図2は、制御装置10のブロック図である。図2に示すように、制御装置10は、演算部20と、サーボ制御部21と、記憶部22と、インターフェース部(図示しない)を備える。複数の関節JT1~JT6のうち、ここでは第1関節JT1のみ示している。各関節JT1~JT6は、サーボモータM及びモータの回転を減速する減速機Dを備える。本実施形態では、サーボモータM及び減速機Dはモータの回転軸と出力軸が一致しているギヤードモータである。サーボモータMには、モータの位置(回転子の基準回転角度位置に対する回転角度位置)を検出する位置検出器Eと、モータに流れる電流値を検出する電流センサ(図示しない)が取り付けられる。尚、本実施形態では、位置検出器Eは、ロータリエンコーダであり、ロータリエンコーダが実装された基板(以下、エンコーダ基板ともいう)には温度監視用の温度センサが設けられる。本実施形態のロボットシステム100では、全ての関節JT1~JT6において温度変化が検出されるように構成されている。制御装置10は、インターフェース部(図示しない)を介して、位置検出器Eで検出されたモータの位置、温度センサSで検出された温度データ、電流センサで検出されたサーボモータに流れる電流値を取得するように構成されている。
記憶部22は、ロボットコントローラの基本プログラム、ロボットの動作プログラム、リンクパラメータ、その他位置ずれ補正に必要な情報を予め記憶する。
演算部20は、各種の演算処理を実行する演算装置である。演算部20は、記憶部22に格納された所定のプログラムを実行することにより、制御指令生成部23と、位置ずれ量算出部24と、指令値補正部25を含む各機能ブロックを実現する(各機能ブロックとして動作する)ように構成されている。
制御指令生成部23は、ロボットアーム1の先端部の位置を所定の目標軌跡に沿って追従させる位置制御を行うように制御指令を生成する。具体的には、ロボットの動作プログラムに基づいて、複数の関節JT1~JT6を駆動するサーボモータMの位置指令値を生成し、生成した位置指令値とエンコーダの検出値(実際値)の偏差に基づいて速度指令値を生成する。そして、生成した速度指令値と速度現在値の偏差に基づいてトルク指令値(電流指令値)を生成し、生成した電流指令値と電流センサとの偏差の検出値(実際値)に基づいて制御指令を生成し、サーボ制御部21に出力する。
位置ずれ量算出部24は、位置制御に際し、温度センサSから温度データが入力された場合は、後述する補正式を用いて、温度変化に伴うロボットアーム1の先端部の位置ずれ量を算出する。
指令値補正部25は、位置ずれ量算出部24により算出した位置ずれ量を用いて、温度変化の影響によってロボットアーム1の先端部の位置ずれが生じないように関節JT1~JT6を駆動するモータの位置指令値を補正する。
サーボ制御部21は、与えられる指令値(制御指令)に基づいて電流を発生し、発生した電流を、関節JT1~JT6のサーボモータMに流す。ロボットアーム1の関節JT1~JT6の動作が制御される。
[位置ずれ量の算出]
次に、本実施形態における位置ずれ量の算出方法について説明する。図3は、ベース座標系における各軸の方向成分を示す図である。ベース座標系は、ロボットアーム1のベース2の上面を基準として定義された直交3軸座標系である。ベース座標系のZ軸と第1関節JT1の中心軸(モータの回転軸)は一致している。図3に示すように、ベース座標系における下部アーム4、上部アーム5、ベース2からロボットアーム1の先端部までの長さ(距離)の方向成分はA~Iで表現される。
A:下部アームの長さのX方向成分
B:上部アームの長さのX方向成分
C:ベースからロボットアームの先端部までの距離のX方向成分
D:下部アームの長さのY方向成分
E:上部アームの長さのY方向成分
F:ベースからロボットアームの先端部までの距離のY方向成分
G:下部アームの長さのZ方向成分
H:上部アームの長さのZ方向成分
I:ベースからロボットアームの先端部までの距離のZ方向成分
従来は、温度変化による影響を考慮したロボットの位置決め精度を向上させる技術は温度変化によるロボットアームの長さ変化を考慮したものが主流であった。これに対し、本発明者等は、ロボットアーム1の伸び以外の要素にも着目し、温度変化により、ロボットアーム1を駆動する関節部分の変形が生じていることを見出した。そこで、本実施形態では、温度変化に伴う第1関節JT1の変形による先端の位置ずれ量を、第1関節JT1のベース座標系における基準位置からロボットアーム1の先端までの距離と、第1関節JT1における温度変化に基づいて算出する。具体的には、第1関節JT1の基準位置からロボットアーム1の先端までの距離を、ベース座標系における各軸方向成分であるX軸方向距離C、Y軸方向距離F及びZ軸方向距離Iに分解する(図3参照)。そして、各方向距離C,I,Fと温度変化とに基づいて、第1関節JT1の変形による先端の位置ずれ量を、各軸方向毎に算出する。尚、第1関節JT1の変形による先端の位置ずれ量は、第1関節JT1のモータの減速機Dの角度変化である。なぜなら、温度上昇に伴う関節部分の変形は、関節部分の構成要素の中でも、特に、減速機の角度変化に与える影響が大きいからである。
以下に示す補正式(1-1)~(1-3)は、温度変化に伴うロボットアーム1の伸びの要素と第1関節JT1の変形の双方を考慮したときの、ロボットアーム1の先端部の位置ずれ量を各軸方向毎に表現したものである。
ΔX=αAΔT+βBΔT+γCΔT・・・(1-1)
ΔY=αDΔT+βEΔT+γFΔT・・・(1-2)
ΔZ=αGΔT+βHΔT+γIΔT・・・(1-3)
ΔX,ΔY,ΔZ:位置ずれ量
ΔT :温度変化量(所定の基準温度に対する温度偏差)
α :下部アームの温度変化に対する伸び率
β :上部アームの温度変化に対する伸び率
γ :減速機の角度の温度変化に対する変化率
式(1-1)はロボットのベース座標系にけるX軸成分のロボットアーム1の先端部の位置ずれ量ΔXを示している。第1項は下部アーム4において、第1関節JT1の回転軸から第3関節JT3の回転軸の中心までのリンクのX軸成分の伸びがロボットアーム1の先端部の位置ずれに影響を与える項である。第2項は上部アーム5において、第3関節JT3の回転軸の中心から第5関節JT5の回転軸までのリンクのX軸成分の伸びがロボットアーム1の先端部の位置ずれに影響を与える項である。第3項は温度変化量ΔTに伴う第1関節JT1(減速機D)の変形のX軸成分がロボットアーム1の先端部の位置ずれに影響を与える項である。ここで第1関節JT1(減速機D)の角度変化のX軸成分の向きは、第1関節JT1の中心軸(ベース座標系におけるZ軸)を中心に定義された仮想円の接線方向をベース座標系におけるX軸成分とY軸成分に分解したときのX軸成分である。
式(1-2)はロボットのベース座標系にけるY軸成分のロボットアーム1の先端部の位置ずれ量ΔYを示している。第1項は下部アーム4において、第1関節JT1の回転軸から第3関節JT3の回転軸の中心までのリンクのY軸成分の伸びがロボットアーム1の先端部の位置ずれに影響を与える項である。第2項は上部アーム5において、第3関節の回転軸の中心から第5関節の回転軸までのリンクのY軸成分の伸びがロボットアーム1の先端部の位置ずれに影響を与える項である。第3項は温度変化量ΔTに伴う第1関節JT1(減速機D)の変形のY軸成分がロボットアーム1の先端部の位置ずれに影響を与える項である。ここで第1関節JT1(減速機D)の角度変化のY軸成分の向きは、第1関節JT1の中心軸(ベース座標系におけるZ軸)を中心に定義された仮想円の接線方向をベース座標系におけるX軸成分とY軸成分に分解したときのY軸成分である。
式(1-3)はロボットのベース座標系にけるZ軸成分のロボットアーム1の先端部の位置ずれ量ΔZを示している。第1項は下部アーム4において、第1関節JT1の回転軸から第3関節JT3の回転軸の中心までのリンクのZ軸成分の伸びがロボットアーム1の先端部の位置ずれに影響を与える項である。第2項は上部アーム5において、第3関節の回転軸の中心から第5関節の回転軸までのリンクのZ軸成分の伸びがロボットアーム1の先端部の位置ずれに影響を与える項である。第3項は温度変化量ΔTに伴う第1関節JT1の減速機Dの変形のZ軸成分がロボットアーム1の先端部の位置ずれに影響を与える項である。
尚、式(1-1)~(1-3)において、第1項の温度変化量ΔTは下部アーム4における第2関節JT2及び第3関節JT3に設けられた温度センサSの温度変化量の平均値を用いる。第2項の温度変化量ΔTは上部アーム5における第4関節JT4及び第5関節JT5に設けられた温度センサSの温度変化量の平均値を用いる。第3項の温度変化量ΔTはベース2の第1関節JT1に設けられた温度センサSの温度変化量の平均値を用いる。
また、式(1-1)~(1-3)において、α,β,γは、事前に算出した値を用いる。例えばレーザトラッカー等の3次元の座標位置を計測可能な装置を用いて、ロボットを任意のプログラムで動かしたときの実際の位置ずれ量ΔX,ΔY,ΔZの値を予め測定する。そして、最小二乗法等の手法を用いて連立方程式を作成し、α,β,γの値を予め算出しておく。
これにより、制御装置10(位置ずれ量算出部24)は、位置制御に際し、温度センサSから温度データが入力された場合は、上記補正式(1-1)~(1-3)を用いて、温度変化量ΔTに伴うロボットアーム1の先端部の位置ずれ量ΔX,ΔY,ΔZを算出することができる。
[位置ずれ補正制御]
制御装置10は、算出された位置ずれ量を用いて、ロボットアーム1の先端部の位置ずれが生じないように先端部の位置を制御する。このような位置ずれ補正の具体的な処理の流れについて説明する。図4は、ロボットアーム1の先端部をA点からB点へ位置制御する場合に発生し得る位置ずれを示す模式図である。図5は、図4の場合の位置ずれ補正処理の一例を示すフローチャートである。
まず、制御装置10は、A点での各関節JT1~JT6の回転角度位置を位置検出器(エンコーダ)Eから取得する(図5のステップS1)。
次に、制御装置10は、予め記憶部22に記憶されていたリンクパラメータ(リンク長さやツール情報)を読み出して、ロボットアーム1の先端部(手先)の位置を算出する(図5のステップS2)。このとき、温度の影響によりロボットアーム1の手先位置は位置ずれが生じている。
次に、制御装置10は、各関節JT1~JT6のエンコーダ基板に設けられた温度センサSより温度データを取得し、温度変化量ΔTを算出する(図5のステップS3)。
次に、制御装置10は、温度の影響によりずれた先端部の位置A’をA点に補正する(図5のステップS4)。具体的には、制御装置10は、温度センサSから温度データが入力された場合は、上記補正式(1-1)~(1-3)を用いて、温度変化量ΔTに伴うロボットアーム1の先端部の位置ずれ量ΔX,ΔY,ΔZを算出する。制御装置10は、算出された位置ずれ量を用いて、ロボットアーム1の先端部の位置ずれ(A’)が生じないように先端部の位置(A)を制御する。
次に、制御装置10は、ロボットアーム1の先端がB点に到達するために必要なモータ回転量をエンコーダ値に変換する(図5のステップS5)。
次に、制御装置10は、各関節JT1~JT6のエンコーダ基板に設けられた温度センサより温度データを取得し、温度変化量ΔTを算出する(図5のステップS6)。
次に、制御装置10は、温度の影響によりずれたB‘点をB点に補正する(図5のステップS7)。具体的には、制御装置10は、温度センサSから温度データが入力された場合は、上記補正式(1-1)~(1-3)を用いて、温度変化量ΔTに伴うロボットアーム1の先端部の位置ずれ量ΔX,ΔY,ΔZを算出する。制御装置10は、算出された位置ずれ量を用いて、ロボットアーム1の先端部の位置ずれ(B’)が生じないように先端部の位置(B)を制御する。
次に、制御装置10は、B点到達に必要なエンコーダ値となるまで、ロボットアーム1の先端の位置をフィードバック制御する(図5のステップS8)。これにより、ロボットの位置決め精度を向上させることができる。
また、本実施形態では、位置ずれ量の算出において使用する温度センサSは、エンコーダ基板に設けられた温度監視用の温度センサであるので、システム100に別途温度センサを付加することなくロボットの位置決め精度の温度補償をすることができる。尚、エンコーダに設けられた温度センサに代えて、モータに設けられた温度センサを使用してもよい。
尚、本実施形態では、ロボットアーム1の先端部の位置ずれ量を算出したが、第1関節JT1の基準位置から第2関節JT2よりも先端側のロボットアーム1の所定の動作箇所の位置であれば、これに限られない。
尚、本実施形態の上記補正式では、温度変化に伴う関節の変形は、第1関節JT1の減速機の角度変化のみを考慮したが、その他の一の関節(例えば第2関節又は第3関節)における減速機の角度変化を考慮してもよいし、複数の関節(例えば第1関節及び第3関節、又は全ての関節)における複数の減速機の角度変化を考慮してもよい。
尚、本実施形態の上記補正式(1-1)~(1-3)では、温度変化に伴うロボットアーム1の伸びの要素と減速機の角度変化の双方を考慮したものであるが、減速機の角度変化のみを考慮した補正式であってもよい。
尚、本実施形態では、第1関節JT1の中心軸の方向がベース座標系におけるZ軸の方向に一致しているので、第1関節JT1の中心軸方向の減速機の角度変化は考慮しなくてもよい。そこで、第1関節JT1の基準位置からロボットアーム1の先端までの距離を、ベース座標系におけるX軸及びY軸の方向成分である二つの方向距離C,Fに分解し、二つの方向距離C,Fと温度変化量ΔTとに基づいて、位置ずれ量を二つの軸方向毎に算出するようにしてもよい。つまり、上記補正式(1-3)の第3項を省略してもよい。
また、本実施形態では、ロボットアーム1は、6軸の垂直多関節型のロボットアーム(図1参照)であったが、基端から先端に向かって、第1関節JT1及び第1関節JT1よりも先端側に設けられた第2関節JT2を有するロボットアームであれば、これに限られない。
上記説明から、当業者にとっては、本発明の多くの改良や他の実施形態が明らかである。従って、上記説明は、例示としてのみ解釈されるべきであり、本発明を実行する最良の態様を当業者に教示する目的で提供されたものである。本発明の精神を逸脱することなく、その構造および/または機能の詳細を実質的に変更できる。
本発明は、ロボットの位置決め精度の補正技術に有用である。
1 ロボットアーム
2 ベースリンク(ベース)
3 第1リンク
4 第2リンク(下部アーム)
5 第3リンク(上部アーム)
6 フランジ
10 制御装置
20 演算部
21 サーボ制御部
22 記憶部
23 制御指令生成部
24 位置ずれ量算出部
25 指令値補正部
100 ロボットシステム
E 位置検出器
S 温度センサ
M サーボモータ
D 減速機
JT1~JT6 第1関節~第6関節

Claims (8)

  1. 基端から先端に向かって、第1関節及び前記第1関節よりも先端側に設けられた第2関節を有し、これらの関節を介して複数のリンクが連結されて構成されたロボットアームにおいて、前記第1関節の基準位置から前記第2関節よりも先端側の前記ロボットアームの所定の動作箇所の位置を制御するロボット制御装置であって、
    少なくとも前記第1関節に設けられた温度センサの温度データが入力され、前記第1関節の基準位置から前記所定の動作箇所までの距離と、前記第1関節における基準温度に対する温度偏差に基づいて、温度偏差に伴う前記第1関節の変形による前記所定の動作箇所の位置ずれ量を算出する、ロボット制御装置。
  2. 前記第1関節は、モータ及び当該モータの回転を減速する減速機を備え、
    温度偏差に伴う前記減速機の角度変化による前記所定の動作箇所の位置ずれ量を算出する、請求項1に記載のロボット制御装置。
  3. 前記温度センサは、前記モータの回転角度位置を検出する位置検出器に設けられた温度監視用の温度センサである、請求項2に記載のロボット制御装置。
  4. 前記距離を直交3軸座標系における各軸方向成分である第1方向距離、第2方向距離及び第3方向距離に分解し、
    各前記方向距離と前記温度偏差とに基づいて、前記位置ずれ量を各軸方向毎に算出する、請求項1乃至3のいずれか一項に記載のロボット制御装置。
  5. 前記第1関節の中心軸の方向が前記直交3軸座標系における一の軸の方向に一致する場合には、前記距離を、前記直交3軸座標系における他の二つの軸の方向成分である二つの方向距離に分解し、
    前記二つの方向距離と前記温度偏差とに基づいて、前記位置ずれ量を前記二つの軸方向毎に算出する、請求項4に記載のロボット制御装置。
  6. 前記算出された位置ずれ量を用いて、前記動作箇所の位置ずれが生じないように前記動作箇所の位置を制御する、請求項1乃至5のいずれか一項に記載のロボット制御装置。
  7. 前記ロボットアームの所定の動作箇所は、前記ロボットアームの先端部である、請求項1乃至6のいずれか一項に記載のロボット制御装置。
  8. 前記第1関節は、ねじり関節であり、前記第2関節は、曲げ関節である、請求項1乃至7のいずれか一項に記載のロボット制御装置。
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