JP6989974B2 - コントローラ及びヘッドセット - Google Patents

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    • A42B3/04Parts, details or accessories of helmets
    • A42B3/30Mounting radio sets or communication systems
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04RLOUDSPEAKERS, MICROPHONES, GRAMOPHONE PICK-UPS OR LIKE ACOUSTIC ELECTROMECHANICAL TRANSDUCERS; DEAF-AID SETS; PUBLIC ADDRESS SYSTEMS
    • H04R1/00Details of transducers, loudspeakers or microphones
    • H04R1/10Earpieces; Attachments therefor ; Earphones; Monophonic headphones

Description

特許法第30条第2項適用 平成30年2月6日にホテルグリーンタワー幕張において開催された第34回ビジネスプラン発表で発表
本発明は、コントローラ及びヘッドセットに関する。
身体に装着可能な電子機器(以下、総称してウェアラブルデバイス)の市場が伸長している。ウェアラブルデバイスとして、例えば、時計型電子機器等の様々なデバイスが登場している。
ところで、ここ数年、オートバイ向け電子機器用品が盛り上がりを見せ始めている。その中には、ヘルメット型のヘッドセットが開示されている(特許文献1)。このヘッドセットでは、スマートフォン等の携帯端末からの音声が、Bluetooth(登録商標)等の無線で送信され、ヘルメットに設けられたスピーカで受信される。また、加速度センサが内蔵された腕時計型のウェアラブルデバイスが、ユーザの動作状態を判断する装置が開示されている(特許文献2)。
特開2013-61299号公報 特開2014-59824号公報
このようなウェアラブルデバイスは、省電力化とユーザビリティの向上が求められる。しかしながら、現時点のウェアラブルデバイスには、次のような課題がある。(1)ウェアラブルデバイスに搭載されているバッテリの容量には限りがある。そのために、ユーザは、電源のON/OFFをこまめに行うことが必要である。しかしながら、ユーザ自身が、その都度、電源のON/OFFの操作を行うことはユーザビリティに欠ける。また、ユーザが電源のOFFの操作を忘れたときには、無駄な電力が消費される。(2)スマートフォン等の携帯端末に対する通信の接続処理や切断処理が、ユーザの操作に任された場合、ユーザが当該操作を忘れたときには、無駄な電力が消費される。そして、ユーザ自身が、使用前後の都度、当該操作を行うことはユーザビリティに欠ける。
そして、これらの課題は、ウェアラブルデバイスを頭部に装着したユーザの動作状況を判断する技術や、その判断結果に基づいて制御(電源制御や通信の接続切断制御等)する技術が十分に確立していないことである。
特許文献1では、ユーザがヘルメットを脱いだ状態であるとヘッドセットが判断した場合に、ヘッドセットは、自動的に電源をOFFにする機能を備えている。しかしながら、ユーザがヘルメットを着用した状態であるとヘッドセットが判断した場合に、ヘッドセットは、自動的に電源をONにする機能を備えていない。さらに、ヘッドセットは、ヘルメットの装着状態に基づいて、通信の接続処理や切断処理を自動制御する機能を備えていない。したがって、特許文献1に記載の技術は、省電力化と、ユーザビリティの点で改善する部分がまだまだ多い。
特許文献2の装置は、ウェアラブルデバイスを腕に装着したユーザの動作状態を判断しており、頭部に装着するウェアラブルデバイスに関する装置ではない。また、この装置は、加速度センサを用いてウェアラブルデバイスを装着しているユーザの動作状態を判断しているが、デバイスの傾き、すなわち加速度の方向情報のみによってユーザの状態を検出しており、加速度の方向情報及び振幅情報によってユーザの状態を判断していない。このため、ユーザの状態を精度よく判断することができない。
本発明は、斯かる実情に鑑み、ユーザの状態を判断し、判断結果に基づいた適切な制御を可能とし、ひいては、ウェアラブルデバイスの省電力とユーザビリティの向上を図るコントローラを提供することを目的とする。また、本発明は、かかるコントローラを適用したヘッドセットを提供することを目的とする。
本発明に係るコントローラは、頭部装着物に着脱可能で加速度センサを備えたコントローラであって、前記頭部装着物の加速度を検知可能な前記加速度センサのセンシング信号を受信する受信手段と、前記センシング信号に基づいて前記頭部装着物の傾きを演算する傾き演算手段と、前記センシング信号に基づいて前記加速度の振幅を演算する振幅演算手段と、前記頭部装着物が装着状態であるか否かを判定する装着状態判定手段と、これら各手段を制御する制御手段と、を備え、前記傾き演算手段は、前記加速度センサの基準軸と重力方向とがなす角度を演算し、
前記角度は、角度θx、角度θy、角度θzであって、下記式(1)~(3)を満たし、
-THx ≦θx≦ THx (1)
-THy ≦θy≦ THy (2)
-THz ≦θz≦ THz (3)
角度θx:X軸と前記頭部装着物が載置された水平面との角度
角度θy:Y軸と前記頭部装着物が載置された水平面との角度
角度θz:Z軸と重力方向との角度
THx、THy、THz:角度の閾値=45°
前記加速度は、Axpp、Aypp、Azppであって、下記式(4)~(6)の少なくとも1つを満たす、
Axpp ≧ TR (4)
Aypp ≧ TR (5)
Azpp ≧ TR (6)
Axpp:所定時間Δtppにおけるセンシング信号のX軸成分の加速度のピークtoピーク値
Aypp:所定時間Δtppにおけるセンシング信号のY軸成分の加速度のピークtoピーク値
Azpp:所定時間Δtppにおけるセンシング信号のZ軸成分の加速度のピークtoピーク値
TR:人間の一般的な動作で発生する周波数領域内での加速度の閾値
であって、前記装着状態判定手段は、前記角度が所定の範囲内であって、且つ、前記振幅が所定の範囲である場合には、前記頭部装着物が装着された装着状態と判定し、前記頭部装着物が水平な台に載置された場合には、前記角度θx~θzが全て0°となり、傾き条件を満たすと判定し、前記頭部装着物は水平な台に載置されているために振幅条件を満たさないと判定し、前記頭部装着物が装着されていない非装着状態と判定し、前記頭部装着物が水平な台に天地逆さまに載置された場合には、前記角度θzが180°となり、傾き条件を満たさないと判定し、前記頭部装着物は水平な台に載置されているために振幅条件を満たさないと判定し、前記頭部装着物が装着されていない非装着状態と判定し、前記頭部装着物のユーザが、前方部を持ってぶら下げた場合には、前記角度θx~θzが、それぞれ、90°、0°、90°となり、傾き条件を満たさないと判定し、前記ユーザの動作による振動が前記頭部装着物に伝わるため、振幅条件を満たすと判定し、前記頭部装着物が装着されていない非装着状態と判定し、前記制御手段は、前記装着状態判定手段の判定結果に基づき前記コントローラの電源の状態に応じて前記電源を制御することを特徴とする。
本発明に係るヘッドセットは、コントローラを有することを特徴とする。
前記ヘッドセットにおいて、前記頭部装着物には、マイクとスピーカとが設けられ、前記マイクで集音した外部環境音から音圧を測定し、平均化し、前記制御手段に平均化した音圧値を出力する音圧平均化処理部を有し、前記制御手段は、前記音圧値と予め設定される音圧閾値とを比較し、比較結果に基づいて、前記スピーカの音量を制御することを特徴とする。
前記ヘッドセットにおいて、前記ヘッドセットに接続される情報端末で、前記角度、前記頭部装着物へ給電する電源のOFF時間及び前記音圧閾値の少なくとも一つを制御できることを特徴とする。
本発明のコントローラによれば、ユーザの状態を判断し、判断結果に基づいて適切に制御することにより、ウェアラブルデバイスの省電力化とユーザビリティの向上を図ることができる。さらに、本発明のヘッドセットによれば、省電力化とユーザビリティの向上を図ることができる。
音声伝送システムのシステム構成図である。 音声伝送システムのハードウェア構成図である。 加速度センサの基準軸を示す説明図である。 図4Aは、ヘルメットが水平姿勢であることを示す図であり、図4Bは、図4Aの状態における加速度センサの各成分の換算角度を示す図である。 図5Aは、斜め上を向いた姿勢であることを示す図であり、図5Bは、図5Aの状態における加速度センサの各成分の換算角度を示す図である。 図6Aは、まっすぐ上を向いた姿勢であることを示す図であり、図6Bは、図6Aの状態における加速度センサの各成分の換算角度を示す図である。 コントローラの機能ブロック図である。 図8Aは、ヘルメットが水平姿勢であることを示す図であり、図8Bは、図8Aの状態におけるヘルメットの傾きを示す図であり、図8Cは、ヘルメットが斜め上を向いた姿勢であることを示す図であり、図8Dは、図8Cの状態におけるヘルメットの傾きを示す図であり、図8Eは、ヘルメットがまっすぐ上を向いた姿勢であることを示す図であり、図8Fは、図8Eの状態におけるヘルメットの傾きを示す図である。 振幅演算部による処理の概要の説明図である。 加速度センサの基準軸、重力方向及び水平面の関係を示す説明図である。 装着状態判定の概要の説明図である。 図12Aは、非装着状態(1)と判定されるヘルメットの概要を示す説明図であり、図12Bは、非装着状態(2)と判定されるヘルメットの概要を示す説明図であり、図12Cは、装着状態と判定されるヘルメット、図12Dは、非装着状態(3)と判定されるヘルメットの一例を示す説明図である。 通信デバイスの制御方法の概要を示すフローチャートである。 図14Aは、Z軸と重力方向が一致する場合の加速度センサの基準軸、重力方向及び水平面の関係を示す説明図であり、図14Bは、Z軸と重力方向が一致しない場合の加速度センサの基準軸、重力方向及び水平面の関係を示す説明図である。 操作信号の有効判定条件の概要を示す説明図である。 音声伝送システムの変形例の説明図である。 図17Aは、外部環境音の波形を示す図であり、図17Bは、音圧平均値を示す図である。 スマートフォンの表示部を示す図である。
図1に示されるように、音声伝送システム2は、ヘッドセット4及びスマートフォン6を備える。スマートフォン6とヘッドセット4とは、通信回線8により、所定の音声データの送受信を行う。
スマートフォン6は、ユーザの操作に従って、所定の要求信号をヘッドセット4へ送信し、ヘッドセット4から所定の演算結果を受信する。なお、スマートフォン6に代えてタブレットPCやノートPC等の携帯端末や、自立型PC等(これらを情報端末と総称する)を用いてもよい。
通信回線8は、無線通信回線が望ましい。通信回線8として、例えば、Bluetooth(登録商標)やWiFiのような短距離通信回線を用いることができる。
ヘッドセット4は、マイクMC、スピーカSP及びコントローラ10を備える。
スピーカSPは、ヘルメットHLの内部に対して着脱自在に取り付けられる。また、スピーカSPは、コントローラ10の制御の下、スマートフォン6からの音声データを所定のボリュームで出力する。ヘルメットHLを装着するユーザは、スピーカSPから出力された音声を聞くことができる。マイクMCは、ヘルメットHLの内側に設けられることが好ましい。また、マイクMCは、ユーザが発した音を検知する。なお、スピーカSPやマイクMCは、ヘルメットHLに対して着脱自在に取り付けられることが好ましい。
コントローラ10は、ヘッドセット用のコントローラであって、図2に示されるように、マイコン11、加速度センサ12、通信デバイス13及びバッテリ14を備え、これらは、筐体18に収容される。マイコン11と加速度センサ12、マイコン11と通信デバイス13との間は信号配線SLで接続される。バッテリ14から、マイコン11、加速度センサ12及び通信デバイス13に、電力配線PLを介して電力が供給される。
マイコン11は、CPU、RAM、ROM及び所定の入出力装置を備える。CPUは、各種プログラムの実行により各種サービスを実現する。RAMは、CPUの作業領域として使用される。ROMには、CPUで実行される基本OSや各種プログラムが記憶される。また、RAMのアドレスには、各種カウンタのための領域や、コントローラ10の電源のON状態や電源のOFF状態が書きこまれる領域等が割り当てられている。
加速度センサ12は、3つの基準軸(X軸、Y軸、Z軸)について加速度を検知して、出力する。以下、図3に示すように、加速度センサ12の3つの基準軸、すなわち、X軸、Y軸及びZ軸は互いに直交する。水平な台に載置されたヘルメットHLにコントローラ10を装着した際、X軸がヘルメットHLの前後方向であり、Y軸がヘルメットHLの左右方向であり、Z軸は、ヘルメットHLの上下方向である。なお、本実施形態では、X軸は前方向、Y軸は左方向、Z軸は下方向(重力方向DG1)を正の値とする(図4A)。
開口部分(頭を挿入する部分)を下向きにしたヘルメットHLが水平な台に水平に静置された場合(図4A)、X軸の加速度成分及びY軸の加速度成分はほぼ0となり、Z軸の加速度成分は重力のオフセット値に一致する(図4B)。なお、図4Bの縦軸は、加速度センサの出力値(AD変換値)を角度に換算した換算角度Θの値を示す。横軸は、時間を示す。角度Θは、以下の式を満たす。
cosΘ =(加速度センサの出力値)/(加速度センサが1Gを検知した際の出力値) G:重力加速度
なお、図5B、図6Bの縦軸も、図4Bの縦軸と換算角度Θを示す。
次に、ヘルメットHLが、図4Aの水平状態から下方へ45°傾けられた場合(図5A)、重力はX軸の加速度成分とZ軸の加速度成分に分解され、Y軸の加速度成分はほぼ0となる(図5B)。
また、ヘルメットHLが、図4Aの水平状態から上方へ90°傾けられた場合(図6A)、X軸の加速度成分は、重力の負のオフセット値をとり、Y軸の加速度成分及びZ軸の加速度成分はほぼ0となる(図6B)。
通信デバイス13は、マイコン11の制御の下、通信回線8を介してスマートフォン6と通信可能である。
バッテリ14は、電力配線PLを介して、マイコン11、加速度センサ12や通信デバイス13等の各部品に対して、個別に電力を供給する。また、マイコン11は、電力配線PLに設けられたスイッチ(図示省略)により、各部品への電力の供給を制御する。さらに、マイコン11、加速度センサ12及び通信デバイス13の電源ON状態と、電源OFF状態を有する。各状態は、自在に切り替えられる。また、通信デバイス13は、電源ON状態において、通信が可能となる通常状態と、通常状態よりも消費電力の低い省電力状態とを有する。各状態は、自在に切り替えられる。
筐体18は、ヘルメットHLの後頭部に対して着脱自在となっている。
図7に示されるように、マイコン11は、受信手段11U、フィルタ手段11F、傾き演算手段11E、振幅演算手段11A、装着状態判定手段11W及び制御手段11Cを備える。各手段は、マイコン11のROMに記憶された基本OSや制御プログラムがCPUによって実行される。受信手段11Uは、加速度センサ12からセンシング信号を受信する機能を有する。フィルタ手段11Fは、センシング信号をフィルタ処理する機能を有する。傾き演算手段11Eは、センシング信号に基づいてヘルメットHLの傾きを演算する機能を有する。振幅演算手段11Aは、センシング信号の加速度の振幅を演算する機能を有する。装着状態判定手段11Wは、ヘルメットHLが装着された状態か否かを判定する機能を有する。
フィルタ手段11Fは、閾値以上の高周波領域をカットするフィルタ処理を行うことが好ましい。フィルタ処理として、例えば、移動平均処理やローパスフィルタ処理が用いられる。また、閾値として、例えば、人間の動作によって発生し得る周波数の限界値が閾値として設定される。このように閾値を設定することにより、オートバイ等の乗車中に発生する外乱ノイズ(エンジンなどの機械振動、路面の凹凸に起因する振動等)の除去が可能となり、結果として、ヘルメットHLの傾き判断の精度が担保される。
傾き演算手段11Eは、フィルタ手段11Fによってフィルタ処理されたセンシング信号から重力方向DG1を算出する。重力方向DG1は、各基準軸における加速度ベクトルの合力として算出される(図8A、8C、8E)。次に、傾き演算手段11Eは、重力方向DG1に直交する水平面HP1を決定する(図8A、8C、8E)。その後、傾き演算手段11Eは、ヘルメットHLの傾きとして、角度θx、θy及びθzを算出する。ここで、角度θxは、加速度センサ12のX軸と水平面HP1との角度であり、角度θyは、加速度センサ12のY軸と水平面HP1との角度であり、角度θzは加速度センサ12のZ軸と重力方向DG1との角度である。なお、本実施形態では、角度θx、θy及びθzの向きは反時計回りを正の値とし、角度θx、θy及びθzの取り得る値の範囲は、-180°以上180°未満とする。
振幅演算手段11Aは、各軸のピークtoピーク値Appを演算する(図9)。ピークtoピーク値Appの演算は、例えば、次の様に行われる。まず、振幅演算手段11Aは、対象期間の振幅値を記憶し、記憶した振幅値を逐一読みこむ。振幅演算手段11Aは、一番目に読みこんだ振幅値を最大値及び最小値として設定する。振幅演算手段11Aは、次に読みこんだ振幅値と、最大値及び最小値と比較する。振幅演算手段11Aは、読みこんだ振幅値が最大値より大きい場合には、当該振幅値を最大値に設定する。一方、振幅演算手段11Aは、読みこんだ振幅値が最小値より小さい場合には、当該振幅値を最小値に設定する。なお、振幅演算手段11Aは、読みこんだ振幅値が最大値と最小値の中間であれば、最大値及び最小値はそのまま維持する。振幅演算手段11Aは、この処理を繰り返すことにより、所定期間における振幅値の最大値及び最小値を求めることができる。その後、振幅演算手段11Aは、最大値から最小値を減じて、ピークtoピーク値Appを求める。
装着状態判定手段11Wは、傾き条件及び振幅条件に基づいて、ヘルメットHLの装着状態を判定する。ここで、傾き条件とは、角度θx、θy、θzに関する式(1)~(3)をいう。
-THx ≦θx≦ THx (1)
-THy ≦θy≦ THy (2)
-THz ≦θz≦ THz (3)
角度θx:X軸と水平面HP1との角度
角度θy:Y軸と水平面HP1との角度
角度θz:Z軸と重力方向DG1との角度
なお、本実施形態では、閾値THx、THy及びTHzが、それぞれ45°である場合について説明する。
角度θx、θy、θzが式(1)~(3)を満たす場合に、装着状態判定手段11Wは、角度θx、θy、θzが傾き条件を満たすと判定する。具体的には、装着状態判定手段11Wは、角度θx、θyやθzに基づいて、ヘルメットHLの傾きが所定範囲内であるか(図8A、8C)、または、ヘルメットHLの傾きが所定範囲外(図8E)であるかを判定する。
振幅条件とは、Axpp、Aypp、Azppに関する式(4)~(6)をいう。
Axpp ≧ TR (4)
Aypp ≧ TR (5)
Azpp ≧ TR (6)
Axpp:所定時間Δtppにおけるセンシング信号のX軸成分の振幅のピークtoピーク値
Aypp:所定時間Δtppにおけるセンシング信号のY軸成分の振幅のピークtoピーク値
Azpp:所定時間Δtppにおけるセンシング信号のZ軸成分の振幅のピークtoピーク値
なお、所定時間Δtppは、ピークtoピークを適切に検出するために必要な時間であり、1.5秒~5秒、好ましくは2秒前後である。また、閾値TRは、人間の一般的な動作で発生する周波数領域内での加速度の閾値である。ここで、重力加速度を1gとした場合に、閾値TRは、0.1g以下、好ましくは0.05g以下である。
Axpp、Aypp、Azppが式(4)~(6)の少なくとも一つを満たす場合に、装着状態判定手段11Wは、Axpp、Aypp、Azppが振幅条件を満たすと判定する。
装着状態判定手段11Wが、傾き条件及び振幅条件を満たしている判定した場合には、ヘルメットHLは、装着された装着状態である判定される。一方、装着状態判定手段11Wが、傾き条件又は振幅条件の少なくとも一方を満たさないと判定した場合には、ヘルメットHLは装着されていないと判定される(図11)。
例えば、水平な台にヘルメットHLが載置された場合を考える(図12A)。この場合、角度θx~θzが全て0°となるので、装着状態判定手段11Wは、傾き条件を満たすと判定する。しかしながら、ヘルメットHLが、水平な台に載置されているため、装着状態判定手段11Wは、振幅条件は満たさないと判定する。したがって、装着状態判定手段11Wは、非装着状態と判定する(図11「非装着状態(1)」)。
水平な台にヘルメットHLが天地逆さまに載置された場合を考える(図12B)。この場合、角度θzが180°となるので、装着状態判定手段11Wは、傾き条件を満たさないと判定する。また、ヘルメットHLが、水平な台に載置されているため、装着状態判定手段11Wは、振幅条件は満たさないと判定する。したがって、装着状態判定手段11Wは、非装着状態と判定する(図11「非装着状態(2)」)。
直立姿勢のユーザがヘルメットHLを装着している場合を考える(図12C)。この場合、角度θx~θzが全て0°となるので、装着状態判定手段11Wは、傾き条件を満たすと判定する。また、ユーザの動作による振動がヘルメットに伝わるため、装着状態判定手段11Wは、振幅条件は満たされると判定する。したがって、装着状態判定手段11Wは、装着状態と判定する(図11「装着状態」)。
ユーザがヘルメットHLの前方部を持ってぶら下げた場合を考える(図12D)。この場合、角度θx~θzが、それぞれ、90°、0°、90°となるので、装着状態判定手段11Wは、傾き条件を満たさないと判定する。一方、ユーザの動作による振動がヘルメットに伝わるため、装着状態判定手段11Wは、振幅条件は満たされると判定する。したがって、装着状態判定手段11Wは、装着状態と判定する(図11「非装着状態(3)」)。
制御手段11Cは、主たる機能として、通信デバイス13の電源がONとなっているか、OFFとなっているかを判定する機能や、装着状態判定手段11Wによる判定結果に応じて所定の信号を出力する機能を有する。後者の機能として、例えば、制御手段11Cは、通信デバイス13に、電源ON信号、電源OFF信号、ペアリング開始信号やペアリング解除信号等を出力する。
次に、図13に基づいて、コントローラ10による通信デバイスの制御方法を説明する。なお、通信回線8として、例えば、Bluetooth(登録商標)が用いられている場合とする。
まず初めに、受信手段11Uは、センサ確認タイマ周期に基づいて取得した加速度センサ12のセンシング信号を受信する(S110)。次に、フィルタ手段11Fは、センシング信号に対し、移動平均処理をする(S120)。その後、制御手段11Cは、RAMの所定のアドレスを読みこみ、コントローラ10が電源状態を確認する(S130)。
コントローラ10が電源OFF状態となっている場合、傾き演算手段11Eは、ヘルメットHLの傾きを示す角度θx、θyやθzを演算する。装着状態判定手段11Wは、傾きの演算結果が傾き条件を満たすか否かを判定する(S210)。傾きの演算結果が傾き条件を満たさない場合(S210 N)、装着状態判定手段11Wは、ヘルメットHLは非装着状態であると判定して(S910)、電源ONカウンタをクリアした後(S920)、処理は、S110へ戻る。
傾きの演算結果が傾き条件を満たす場合(S210 Y)、振幅演算手段11Aが加速度センサ12のセンシング信号の振幅を演算する。装着状態判定手段11Wは、振幅の演算結果が振幅条件を満たすか否かを判定する(S220)。振幅の演算結果が振幅判定条件を満たす場合(S220 Y)、装着状態判定手段11Wは、ヘルメットHLは装着状態であると判定する(S230)。一方、振幅の演算結果が振幅条件を満たさない場合(S220 N)、装着状態判定手段11Wは、ヘルメットHLは非装着状態であると判定し(S910)、電源ONカウンタをクリアした後(S920)、処理は、S110へ戻る。
ヘルメットHLが装着状態であると判定された場合(S230)、制御手段11Cは、電源ONカウンタをインクリメントする(S240)。次いで、制御手段11Cは、電源ONカウンタがカウンタアップしているか否かを判定する(S250)。電源ONカウンタがカウンタアップしていない場合(S250 N)、処理は、S110へ戻る。一方、電源ONカウンタがカウンタアップしている場合(S250 Y)、制御手段11Cは、電源ONカウンタをクリアした後(S260)、通信デバイス13に対し電源ON信号を出力する(S270)。通信デバイス13は、制御手段11Cから電源ON信号を受信し、電源OFF状態から電源ON状態となる。その後、制御手段11Cは、RAMの所定のアドレスに電源ON状態を書きこむ。その後、制御手段11Cは、通信デバイス13に対しペアリング開始信号を出力する。通信デバイス13は、制御手段11Cからペアリング開始信号を受信し、スマートフォン6とのペアリングを開始する(S280)。その後、処理は、S110へ戻る。
次に、コントローラ10が電源ON状態となっている場合、傾き演算手段11Eが、角度θx、θyやθzを演算する。装着状態判定手段11Wは、傾きの演算結果が傾き条件を満たすか否かを判定する(S310)。傾きの演算結果が傾き条件を満たさない場合(S310 N)、装着状態判定手段11Wは、ヘルメットHLは非装着状態であると判定する(S330)。
傾きの演算結果が傾き条件を満たす場合(S310 Y)、振幅演算手段11Aは加速度センサ12のセンシング信号の振幅を演算する。装着状態判定手段11Wは、振幅の演算結果が振幅判定条件を満たすか否かを判定する(S320)。
振幅の演算結果が振幅条件を満たす場合(S320 Y)、装着状態判定手段11Wは、ヘルメットHLは装着状態であると判定し(S960)、電源OFFカウンタをクリアした後(S970)、処理は、S110へ戻る。一方、振幅の演算結果が振幅条件を満たさない場合(S320 N)、装着状態判定手段11Wは、ヘルメットHLは非装着状態であると判定する(S330)。
ヘルメットHLが非装着状態と判定された場合(S330)、制御手段11Cは、電源OFFカウンタをインクリメントする(S340)。次いで、制御手段11Cは、電源OFFカウンタがカウンタアップしているか否かを判定する(S350)。電源OFFカウンタがカウンタアップしていない場合、処理は、S110へ戻る。電源OFFカウンタがカウンタアップしている場合、制御手段11Cは、電源OFFカウンタをクリアする(S360)。その後、制御手段11Cは、通信デバイス13に対しペアリング解除信号を出力する(S370)。通信デバイス13は、制御手段11Cからペアリング解除信号を受信し、スマートフォン6とのペアリングが解除される。制御手段11Cは、通信デバイス13に対し電源OFF信号を出力する(S380)。通信デバイス13は、制御手段11Cから電源OFF信号を受信し、電源は、ON状態からOFF状態に切り替わる。その後、制御手段11Cは、RAMの所定のアドレスに電源OFF状態を書きこむ。その後、処理は、S110へ戻る。
このように、コントローラ10は、加速度センサ12のセンシング信号からヘルメットHLの傾き、加速度の振幅のピークtoピーク値を演算する。コントローラ10は、双方の演算結果に基づいて、ユーザがヘルメットHLを装着しているか否かを判定する。ヘルメットHLが装着されていると判定された場合、コントローラ10は、通信デバイス13の電源投入を自動で行い、通信デバイス13によるペアリングを自動で開始する。一方、ヘルメットHLが装着されていないと判定された場合、通信デバイス13によるペアリングが自動解除され、通信デバイス13の電源は、ON状態からOFF状態になるように自動切断される。
したがって、コントローラ10によれば、加速度センサの傾き情報と振幅情報に基づいて、ユーザの装着状態が判定され、その判定結果に基づいて適切な電源制御やペアリング制御をすることにより、電力化とユーザビリティの向上を図ることができる。また、ヘッドセット4により、省電力化とユーザビリティの向上を図ることができる。
なお、上記実施形態では、電源ON信号や電源OFF信号を用いて、電源制御のターゲットデバイス、すなわち通信デバイス13の電源状態が切り替えられたが、本発明はこれに限られない。例えば、制御手段11Cは、装着状態と判定された場合、電力配線PLに設けられたスイッチを閉じて電源を供給し、非装着状態と判定された場合、当該スイッチを開いて電源供給を停止してもよい。
また、省電力化のターゲットデバイスは、通信デバイス13に限られず、他のデバイス、すなわち、加速度センサ12、コントローラ10に内蔵されたLEDランプ等や、スマートフォン6等としてもよい。
上記実施形態では、非装着状態の場合、電源ON状態のターゲットデバイス(通信デバイス13等)の電源がOFF状態に切り替えられたが、本発明はこれに限られない。非装着状態の場合、電源ON状態のターゲットデバイスの電源が省電力状態へ切り替えられてもよい。さらに、所定条件を満たした場合には、ターゲットデバイスの電源が、省電力状態から電源ON状態へ切り替えられてもよい。
さらに、非装着状態と判断された場合、マイコン11の電源が通常状態から省電力状態へ切り替えられてもよい。この場合において、加速度センサ12からのセンシング信号を読み取るセンサ確認タイマ割り込み周期は、通常状態よりも省電力状態のほうが長くなるように設定される。そして、省電力状態のマイコン11が定期的に加速度センサ12の振幅を確認し、当該振幅が所定の閾値を超えた場合、センサ確認タイマ割り込み周期が通常状態の周期に設定された上で、装着状態が判定されるようにしてもよい。省電力状態のマイコン11のセンサ確認タイマ割り込み周期は、通常状態に比べて長いため、ローパスフィルタとしても機能する。このため、結果として、比較的低い周波数の振幅にのみ、電源の状態が切り替えられる。すなわち、マイコン11が省電力状態の場合、人の操作のように周波数が比較的小さな振動が検知された場合には、マイコン11の電源は、省電力状態から通常状態へ切り替えられる。一方、機械振動のような比較的周波数の高い振動のみが検知された場合、マイコン11の電源は、省電力状態のままである。したがって、非装着状態において、マイコン11の電源の省電力状態は、不用意に解除されない。なお、省電力状態のマイコン11の確認タイマ割り込み周期は、人間の動作によって発生し得る周波数f1に基づいて決定され、例えば、f1の2倍程度に設定されればよい。
同様にして、加速度センサ12の電源は、通常状態と省電力状態との間で切り替えが可能なものを用いてもよい。マイコン11に出力するセンシング信号の出力タイマ割り込み周期は、省電力状態の方が通常状態に比べて長くなるように設定されている。すなわち、加速度センサ12の電源が省電力状態となっている場合、人の操作のように周波数が比較的小さな振動が検知された場合、加速度センサ12の電源は省電力状態から通常状態に切り替えられる。一方、機械振動のような比較的周波数の高い振動のみが検知された場合には、加速度センサ12の電源は、省電力状態のままである。したがって、非装着状態において、加速度センサ12の電源の省電力状態は、不用意に解除されない。なお、省電力状態の加速度センサ12の出力タイマ割り込み周期は、人間の動作によって発生し得る周波数f1に基づいて決定され、例えば、f1の2倍程度に設定されればよい。
上記実施形態では、説明の便宜上、加速度センサ12の基準軸のうちZ軸が上下方向に一致するとしたが、本発明はこれに限られない。X軸又はY軸のいずれか一方が上下方向に一致するとしてもよい。
上記実施形態では、コントローラ10は、ヘルメットHLの後頭部に取り付けられたが、本発明はこれに限られない。ヘルメットHLの頭頂部、側部や、その他の所定部位に取り付けられてもよい。
上記実施形態では、加速度センサ12の基準軸のうち、Z軸が重力方向DG1に一致し、X軸とY軸とが水平面内にある場合について、説明した(図14A)。しかしながら、実際には、ヘルメットHLに対するコントローラ10の取り付け位置により、Z軸が重力方向DG1に一致しない場合がある(図14B)。かかる場合には、マイコン11は、補正角度設定手段11Rを備えていることが好ましい(図7)。補正角度設定手段11Rは、補正角度φにより、角度θx、θy、θzを補正する。すなわち、装着状態判定手段11Wは、式(1)~(3)に替えて、次の式(1)'~(3)'を用いて、傾き条件を判定する。
-THx ≦θx-φx≦ THx (1)'
-THy ≦θy-φy≦ THy (2)'
-THz ≦θz-φz≦ THz (3)'
φx:X軸と水平面HP1との角度
φy:Y軸と水平面HP1との角度
φz:Z軸と重力方向DG1との角度
上記実施形態では、説明の便宜上、基準姿勢は、水平面に載置したヘルメットHLの姿勢としたが、本発明はこれに限られない。基準姿勢は、使用状態の姿勢、例えば、ユーザがオートバイに乗ったときのヘルメットHLの姿勢としてもよい。また、角度θx~θzの閾値THx~THzは45°としたが、本発明はこれに限られず、その目的に応じて適宜設定してもよい。
なお、上記実施形態では、コントローラ10の電源ON状態や電源OFF状態を書きこむ領域は、RAMに割り当てられていたが、当該RAMは、マイコン11に内蔵したものに限られず、マイコン11の外部に配されたRAMでもよい。また、コントローラ10の電源ON状態や電源OFF状態を書きこむ領域は、RAMに限らず、マイコン11が書き込み可能なメモリ、例えば、FROM等に割り当てられてもよい。
上記実施形態では、傾き条件として、ヘルメットHLの傾き(3つの角度θx~θz)を用いたが、本発明はこれに限られない。傾き判件として、3つの角度θx~θzのうち1つまたは2つの角度を用いてもよい。この場合において、最優先の角度は、基準軸と重力方向DG1とがなす角度とすることが好ましい。次に優先する角度は、基準軸と水平面内とがなす角度であることが好ましい。オートバイの場合は、2番目に優先する角度としては、前後方向よりも、左右方向とした方がよいが、目的に応じて適宜設定してもよい。また、3つの基準軸をもつ加速度センサ12に替えて、1つの基準軸をもつ加速度センサや、2つの基準軸をもつ加速度センサを用いてもよい。
なお、図15に示すように、制御手段11Cは、加速度センサ12が検知したパルス状のセンシング信号が所定条件を満たす場合には、加速度の振幅を操作信号として有効なものと判断する。一方、制御手段11Cは、所定条件を満たさない場合には、加速度の振幅を操作信号として無効なものと判断する。ここで、所定条件とは、例えば、次の(1)、(2)がある。
(1)所定時間Δt1の間に、パルス状のセンシング信号が1つだけ存在する。すなわち、パルス状のセンシング信号が複数存在する場合は除外される。
(2)上記(1)のセンシング信号の振幅が閾値TA以上である。
なお、所定条件として、例えば、上記(1)、(2)に加え、次の(3)、(4)をすべて満たすものとしてもよい。
(3)上記(1)~(2)を満たすパルス状のセンシング信号の立ち上がり時点から所定時間Δt2の経過後において、所定時間Δt3の範囲内で、パルス状のセンシング信号が1つだけ存在する。すなわち、パルス状のセンシング信号が複数存在する場合は除外される。
(4)上記(3)のパルス状のセンシング信号の振幅が閾値TA以上である。
これにより、ヘルメットHL上のシングルタップ操作やダブルタップ操作等のタッピング操作によって、コントローラ10を操作することができ、また、コントローラ10を介したスマートフォン6を操作することができる。ユーザが、コントローラ10やスマートフォン6に設けられた操作部(ボタンやタッチパネル等)で操作した場合と比べると、ユーザは、短時間且つスムーズで、当該機器の操作できる。したがって、オートバイの運転中における当該機器の操作が飛躍的に向上する。
なお、コントローラ10は、Bluetooth(登録商標)やWiFi等の無線回線を介して、マイクMCから所定の音声データを受信し、所定の音声データをスピーカSPに送信してもよい。また、スピーカSPは、ヘルメットHLに設けられた骨伝導ユニットであってもよい。
上記実施形態では、頭部装着物として、オートバイ用のヘルメットHLが用いたが、本発明はこれに限られず、その他のヘルメット、例えば、乗用車用のヘルメット、工事用のヘルメット等でもよい。さらに、眼鏡、ゴーグル、マスクや帽子等でもあってもよい。
また、スピーカSPの音量をユーザの周りの外部環境音に応じて、制御してもよい。図16は、音声伝送システム2の変形例である音声伝送システム3の説明図である。図17Aは、外部環境音の波形Sを示す図である。縦軸がdB、横軸が時間tである。図17Bは、音圧平均値を示す図である。縦軸が電圧V、横軸が時間tである。
音声伝送システム3は、図2の音声伝送システム2に対して、音圧平均化処理部20とマイクMC1とが追加されている。また、スマートフォン6は、傾き検出角度、自動電源OFF時間、スピーカ音量を制御できるアプリケーションを有する。
音圧平均化処理部20は、外部環境音から音圧を測定し、平均化した音圧平均値vを出力する。制御手段11Cには、音圧閾値として、レベル毎にL1、L2、L3と予め複数設定される。音圧閾値L1、L2、L3に対しては、それぞれ、音量制御信号として、C1、C2、C3が設定されている。
音声伝送システム3では、マイクMC1が外部環境音を集音する。マイクMC1は、集音した外部環境音を音圧平均化処理部20に出力する。音圧平均化処理部20は、入力された外部環境音(図17A)から音圧を測定し、平均化した音圧平均値v(図17B)をマイコン11に出力する。マイコン11では、制御手段11Cは、音圧平均値と音圧閾値とを比較する。図17Bでは、音圧平均値が音圧閾値L1を超えているので、制御手段11Cは、通信デバイス13を介して、スピーカSPに音声を再生する音量を上げる音量制御信号C1を出力する。スピーカSPは、音量制御信号C1に基づいて、再生する音量を上げる。なお、音圧平均値が音圧閾値L2を超えている場合、制御手段11Cは、通信デバイス13を介して、スピーカSPに音量制御信号C2を出力する。音圧平均値が、音圧閾値L3を超えている場合、制御手段11Cは、通信デバイス13を介して、スピーカSPに音量制御信号C3を出力する。スピーカSPでは、音量制御信号C1の場合と同様に、音量制御信号C2、C3に基づいて再生する音量が制御される。なお、制御手段11Cは、所定間隔のサンプリングにおいて、音圧平均値が音圧閾値を所定回数超えた場合に、通信デバイス13を介して、スピーカSPに音量制御信号を出力する。
音声伝送システム3では、音圧閾値が多段階的に設定され、外部環境音に応じて、スピーカSPの再生する音量が変化することにより、ユーザは、スマートフォン6からの音声データに基づいた音声を快適に聞くことができる。
また、ユーザは、スマートフォン6を操作することにより、外部環境音に応じて、傾き検出角度の深さ、コントローラ10の電源をOFFする時間の長さ、スピーカSPで再生する音量を制御できる。図18は、スマートフォン6の表示部を示す図である。この表示部には、傾き検出角度、自動電源OFF時間、スピーカ音量が表示されている。
例えば、ユーザが傾き検出角度を変更する場合、ユーザはスマートフォン6の表示部でスライダを操作し、所望の角度を選ぶ。スマートフォン6は、その所望の角度に対応する信号を通信デバイス13、マイコン11を介して、加速度センサ12に出力する。加速度センサ12は、受信した前記信号に基づいて傾き条件の閾値THを変更する。これにより、傾き検出角度が変更される。また、ユーザはスマートフォン6の表示部でスライダを操作し、所望の音量を選ぶ。スマートフォン6は、その所望の音量に対応する信号をマイコン11に出力する。マイコン11では、前記信号に基づいて、音圧閾値が変更される。ユーザは、自動電源OFF時間、も同様に制御することができる。
音声伝送システム3では、ユーザは、スマートフォン6で簡便に傾き検出角度、自動電源OFF時間、音圧閾値の制御が可能になり、ユーザの所望のヘッドセット4の最適化及びユーザビリティの向上が図られる。
尚、本発明は、上記した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
2,3 音声伝送システム
4 ヘッドセット
6 スマートフォン
8 通信回線
10 コントローラ
11 マイコン
11A 振幅演算手段
11C 制御手段
11E 傾き演算手段
11F フィルタ手段
11R 補正角度設定手段
11U 受信手段
11W 装着状態判定手段
12 加速度センサ
13 通信デバイス
14 バッテリ
18 筐体
20 音圧平均化処理部
DG1 重力方向
HL ヘルメット
HP1 水平面
MC マイク
MC1 マイク
SP スピーカ

Claims (4)

  1. 頭部装着物に着脱可能で加速度センサを備えたコントローラであって、
    前記頭部装着物の加速度を検知可能な前記加速度センサのセンシング信号を受信する受信手段と、
    前記センシング信号に基づいて前記頭部装着物の傾きを演算する傾き演算手段と、
    前記センシング信号に基づいて前記加速度の振幅を演算する振幅演算手段と、
    前記頭部装着物が装着状態であるか否かを判定する装着状態判定手段と、
    これら各手段を制御する制御手段と、を備え、
    前記傾き演算手段は、前記加速度センサの基準軸と重力方向とがなす角度を演算し、
    前記角度は、角度θx、角度θy、角度θzであって、下記式(1)~(3)を満たし、
    -THx ≦θx≦ THx (1)
    -THy ≦θy≦ THy (2)
    -THz ≦θz≦ THz (3)
    角度θx:X軸と前記頭部装着物が載置された水平面との角度
    角度θy:Y軸と前記頭部装着物が載置された水平面との角度
    角度θz:Z軸と重力方向との角度
    THx、THy、THz:角度の閾値=45°
    前記加速度は、Axpp、Aypp、Azppであって、下記式(4)~(6)の少なくとも1つを満たす、
    Axpp ≧ TR (4)
    Aypp ≧ TR (5)
    Azpp ≧ TR (6)
    Axpp:所定時間Δtppにおけるセンシング信号のX軸成分の加速度のピークtoピーク値
    Aypp:所定時間Δtppにおけるセンシング信号のY軸成分の加速度のピークtoピーク値
    Azpp:所定時間Δtppにおけるセンシング信号のZ軸成分の加速度のピークtoピーク値
    TR:人間の一般的な動作で発生する周波数領域内での加速度の閾値
    であって、
    前記装着状態判定手段は、
    前記角度が所定の範囲内であって、且つ、前記振幅が所定の範囲である場合には、前記頭部装着物が装着された装着状態と判定し、
    前記頭部装着物が水平な台に載置された場合には、前記角度θx~θzが全て0°となり、傾き条件を満たすと判定し、前記頭部装着物は水平な台に載置されているために振幅条件を満たさないと判定し、前記頭部装着物が装着されていない非装着状態と判定し、
    前記頭部装着物が水平な台に天地逆さまに載置された場合には、前記角度θzが180°となり、傾き条件を満たさないと判定し、前記頭部装着物は水平な台に載置されているために振幅条件を満たさないと判定し、前記頭部装着物が装着されていない非装着状態と判定し、
    前記頭部装着物のユーザが、前方部を持ってぶら下げた場合には、前記角度θx~θzが、それぞれ、90°、0°、90°となり、傾き条件を満たさないと判定し、前記ユーザの動作による振動が前記頭部装着物に伝わるため、振幅条件を満たすと判定し、前記頭部装着物が装着されていない非装着状態と判定し、
    前記制御手段は、前記装着状態判定手段の判定結果に基づき前記コントローラの電源の状態に応じて前記電源を制御することを特徴とするコントローラ。
  2. 請求項に記載のコントローラを有することを特徴とするヘッドセット。
  3. 請求項に記載のヘッドセットにおいて、
    前記頭部装着物には、マイクとスピーカとが設けられ、
    前記マイクで集音した外部環境音から音圧を測定し、平均化し、前記制御手段に平均化した音圧値を出力する音圧平均化処理部を有し、
    前記制御手段は、前記音圧値と予め設定される音圧閾値とを比較し、比較結果に基づいて、前記スピーカの音量を制御することを特徴とするヘッドセット。
  4. 請求項に記載のヘッドセットにおいて、
    前記ヘッドセットに接続される情報端末で、前記角度、前記頭部装着物へ給電する電源のOFF時間及び前記音圧閾値の少なくとも一つを制御できることを特徴とするヘッドセット。
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