JP6987848B2 - ペレットブロッキングを最小化するための低応力包装設計 - Google Patents

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関連出願への参照
本出願は、２０１６年８月１９日に出願された米国特許出願第６２／３７７，０６２号に対する優先権を主張し、参照により本明細書に組み込まれる。

本開示は、積み重ねられた積荷とともに使用するための、より具体的にはペレット化エラストマー袋詰め物品の積み重ねとともに使用するための包装構成に関する。

袋詰め物品を出荷および保管する従来の方法は、袋詰め物品が互いの上部に層状に積み重ねられるパレットを利用する。ポリオレフィンエラストマーは、典型的には、２０〜２５ｋｇの袋またはスーパーサックとして自由流動性ペレット化形態で消費者に供給される。そのようなエラストマーの例には、Ｄｏｗ Ｃｈｅｍｉｃａｌ Ｃｏｍｐａｎｙから入手可能な、ＥＮＧＡＧＥ（商標）ポリオレフィンエラストマーおよびＡＦＦＩＮＩＴＹ（商標）ポリオレフィンプラストマー、ＩＮＦＵＳＥ（商標）オレフィンブロックコポリマー、ならびにＶＥＲＳＩＦＹ（商標）エラストマーのグレードが含まれる。

様々な複雑なパレットの設計およびアセンブリが、例えば、ＵＳＰ６，８３７，３７７（Ｓｈｕｅｒｔ）、ＵＳＰ７，６５４，４４０（Ｑｕａｉｎｔａｎｃｅ）、ＵＳＰ８，１１３，３５１（Ｄｕｒｃｏ）、ＵＳＰ７，６４０，８６７（Ｏｇｂｕｒｎ）、およびＥＰ１６５７１６９に記載されている。

袋詰めエラストマーのパレットの典型的な構成は、１層あたり５個の袋を有する１１層の高さである。袋の積み重ねの全高は、一般に６０〜７５インチであり、パレットの設置面積は、典型的に幅４２インチ、長さ４８インチである。パレット上の袋詰め物品の底部層にかかる静荷重（圧密応力）は、次の式で推定できる、荷重（応力）＝バルク密度ｘ不支持高さ。一般的に、１１袋の積み重ねの底部袋上に置かれた応力は、約１６５ｌｂ／ｆｔ^２である。

ポリオレフィンエラストマーは、ブロッキングしがちであり、これは時に「塊状化」と呼ばれる。静荷重は、ペレットを圧縮することができ、それによりペレット間の接触表面積が最大化される。結果として生じる変形は、ペレットの物理的連結および流動性の喪失をもたらし得る。特定の積荷の塊状化またはブロッキングに対する感受性は、袋詰め材料にかかる静荷重および圧密応力、温度条件、ならびに積荷および高温への暴露時間によって影響を受ける可能性がある。圧力が高ければ高いほど、変形は大きくなり、これは、積み重ねられた袋詰めペレットのより低い層においてより悪化する。これは特に低密度ポリオレフィンエラストマー（ｄ＜０．８７５ｇ／ｃｍ^３）に当てはまる。積み重ねられた袋の底部層上の応力を低下させることは、袋詰め材料の全体的なブロッキングを低減させるであろう。

時間、温度および静荷重の潜在的な影響を最小化するために、材料を「先入れ先出し」（ＦＩＦＯ）に基づいて利用する典型的な手順が設定されている。しかしながら、ＦＩＦＯに従った動作および気候制御環境における貯蔵は一般に時間および温度要因に対処するが、これらの手段は袋詰めエラストマー製品に関して圧密応力要因に適切に対処していない。他の手法は、ポリマーペレットを粘着防止剤でコーティングすることである。例えば、国際公開第ＷＯ２００１／１２７１６号を参照されたい。しかしながら、そのようなコーティング手順はペレット生産に追加の材料を必要とし、これはコストを追加する。

そのような問題を克服するための１つの手法は、低減した積荷（例えば、典型的な重量の半分）としてパレット上で、または半分充填した箱の中で、袋詰めエラストマー製品を出荷することである。しかしながら、この手順は出荷および包装のコストを著しく増加させ、それを産業および消費者にとって受け入れ難いものにしている。

したがって、出荷効率を維持しながら、袋詰め物品、特に袋詰めエラストマー製品に対する圧密応力の影響を最小化するためのシステムが必要とされている。

本発明は、そのような製品を出荷する際の効率を向上させかつ維持しながら、袋詰め物品、特に袋詰めエラストマー材料に対する圧密応力の影響を軽減する包装構成を提供する。

包装構成であって、少なくとも、
Ａ．上面、底面および高さ（Ｈ_Ｐ）を備えるパレットと、
Ｂ．パレット上に積み重ねられ、少なくとも２つの層を備える袋詰め物品の第１の積み重ねであって、全高（Ｈ_Ｌ１）を有する、袋詰め物品の第１の積み重ねと、
Ｃ．袋詰め物品の第１の積み重ねの上に載置され、少なくとも部分的にそれらを囲む支持構造であって、支持構造が、少なくとも４つの壁を備え、壁のうちの１つは上部壁であり、壁のうちの少なくとも３つは、各々独立して上部壁に対して垂直方向にある側壁であり、支持構造が、以下の式、
（ｉ）支持構造の少なくとも１つの側壁の底部端が少なくとも１つのパレットの上面に位置決めされているとき、Ｈ_Ｃ＞Ｈ_Ｌ１、または、
（ｉｉ）支持構造の少なくとも１つの側壁の底部端とパレットの底面が、両方が同じ面上に位置決めされているとき、Ｈ_Ｃ＞Ｈ_Ｐ＋Ｈ_Ｌ１、のうちの１つを満たす高さ（Ｈ_Ｃ）を有する、支持構造と、を備え、
空気ギャップが、袋詰め物品の第１の積み重ねの上部層と支持構造の上部壁との間に位置し、空気ギャップが、高さ（Ｈ_ＡＧ）を有し、上部壁が、任意選択で、側壁から着脱可能である、包装構成が提供される。

本発明の実施形態は例として示されており、添付の図面によって限定されず、図中、類似の参照符号は類似の要素を示す。図中の要素は、単純さと明確さのために示されており、必ずしも一定の縮尺で描かれていない。

パレットの一例を示す。 パレットの上に置かれた支持構造の例を示す。 パレット上に置かれた支持構造の一例を示し、支持構造は、取り外し可能な上部壁とラッチ機構を有する。 各々支持構造が地面上にある、２つの包装構成を示す。 各々支持構造がパレット上にある、２つの包装構成を示す。 線６−６に沿って取られた図５ｂの包装構成の平面図であり、支持構造の幅（Ｗ_Ｃ）がパレットの幅（Ｗ_Ｐ）以下であるように支持構造が寸法決めされている。 線７−７に沿って取られた図４ｂの包装構成の平面図であり、支持構造の幅（Ｗ_Ｃ）は、パレットの幅（Ｗ_Ｐ）より大きい。 各々剛性支持パネルを備える２つの包装構成を示す。 シュリンクラップフィルムなどのプラスチックフィルムと一緒に固定した包装構成を示す。

一般的な形態では、本発明の包装構成は、袋詰め物品の２つ以上の層を支持するパレットと、パレット上に積み重ねられた袋詰め物品の上に置かれた上部壁および少なくとも２つの側部パネルを含む少なくとも３つの側壁を有する支持構造と、を含む。一実施形態では、支持構造の底部端は、パレットの上面に位置決めされている（例えば、図５ａおよび５ｂを参照されたい）。別の実施形態では、支持構造の底部端は、パレットの底部端と同じ面上に位置決めされている（例えば、図４ａおよび４ｂを参照されたい）。包装構成の実施形態では、剛性支持パネルが支持構造の上部壁上に置かれる。包装構成の実施形態では、袋詰め物品の１つ以上の層の積荷が、剛性支持パネル上に積み重ねられる。実施形態では、包装構成の構成要素は、シュリンクラップフィルムなどのプラスチックフィルムと一緒に固定される。

本発明の包装構成は、袋詰め物品のより低い積荷の上に置かれる支持構造上の袋詰め物品の上側積荷（例えば、半分のパレット、または例えば、１１個の袋の積み重ねの上部の５つの層）を支持することによって、積み重ねられた（例えば、パレット上に積み重ねられた）袋詰め物品のより下側積荷（例えば、半分のパレット、または例えば、１１個の袋の積み重ねの底部の６つの層）に対する応力を効果的に低減する。本包装構成では、袋詰め物品の上側積荷の重量は、支持構造体の荷重負荷の垂直側面パネルを介して支持および伝達され、それによって積み重ねられた袋詰め物品の下側積荷にかかる有効荷重（応力）を低減し、袋詰め物品、例えば、他の材料の中でも特にポリマーペレットの塊状化（ブロッキング−定義を参照）の低減をもたらす。実施形態では、本包装構成は、積み重ねられた物品の袋（例えば、エラストマーペレット）の下側層への荷重応力を著しく低減させ、それは次に袋詰めエラストマーペレットの塊状化を低減することができる。

以下の計算は、本包装構成の袋詰め物品の底部積荷の袋の底部層における応力のパーセント変化を決定するために実行することができる。

式中、
Δ＝底部荷重の袋の底部層における応力の変化率、
Ｈ_Ｌ１＝袋詰め物品の第１の積み重ねの全高（底部荷重）、および
Ｈ_Ｌ２＝袋詰め物品の第２の積み重ねの全高（上部荷重）。

上述したように、包装構成であって、少なくとも、
Ａ．上面、底面および高さ（Ｈ_Ｐ）を備えるパレットと、
Ｂ．パレット上に積み重ねられ、少なくとも２つの層を備える袋詰め物品の第１の積み重ねであって、全高（Ｈ_Ｌ１）を有する、袋詰め物品の第１の積み重ねと、
Ｃ．袋詰め物品の第１の積み重ねの上に載置され、少なくとも部分的にそれらを囲む支持構造であって、支持構造が、少なくとも４つの壁を備え、壁のうちの１つは上部壁であり、壁のうちの少なくとも３つは、各々独立して上部壁に対して垂直方向にある側壁であり、支持構造が、以下の式のうちの１つを満たす高さ（Ｈ_Ｃ）を有し、
式が、（ｉ）支持構造の少なくとも１つの側壁の底部端が少なくとも１つのパレットの上面に位置決めされているとき、Ｈ_Ｃ＞Ｈ_Ｌ１（例えば、図５ａ、５ｂ、および８ａ参照）、または、
（ｉｉ）支持構造の少なくとも１つの側壁の底部端とパレットの底面の両方が、同じ面上に位置決めされているとき、Ｈ_Ｃ＞Ｈ_Ｐ＋Ｈ_Ｌ１（例えば、図２、３、４ａ、４ｂ、および８ｂ参照）である支持構造と、を備え、
空気ギャップが、袋詰め物品の第１の積み重ねの上部層と支持構造の上部壁との間に位置し、空気ギャップが、高さ（Ｈ_ＡＧ）を有し、上部壁が、任意選択で、側壁から着脱可能である、包装構成が提供される。

包装構成は、本明細書に記載の２つ以上の実施形態の組み合わせを含み得る。

一実施形態では、パレットは、突出部も空洞もない均一な平らな面を備える。

一実施形態では、面は、建物の床である。

一実施形態では、面は、開放キャビネットの棚の床である。

一実施形態では、支持構造の少なくとも１つの側壁の底部端とパレットの底面は両方とも同じ面上に位置決めされる。

一実施形態において、空気ギャップの高さ（Ｈ_ＡＧ）は、１ｃｍ〜６ｃｍ、または１ｃｍ〜５ｃｍ、または１ｃｍ〜４ｃｍ、または１ｃｍ〜３ｃｍ、または１ｃｍ〜２ｃｍである。

一実施形態では、空気ギャップは、袋詰め物品の第１の積み重ねの上部層と支持構造の上部壁との間で連続的である。

一実施形態では、支持構造は、５つ以下の壁を備える。

一実施形態では、支持構造は、４つ以下の側壁を備える。

一実施形態では、支持構造の上部壁は、取り外し可能な上部カバーを備える。

一実施形態では、支持構造は、ラッチ機構を備える。例えば、図３を参照されたい。

一実施形態では、支持構造の上部壁の強度が、静荷重下または動荷重下での各々周囲条件における最大撓みが、空気ギャップの高さ（Ｈ_ＡＧ）未満となるようなものである。

一実施形態では、支持構造は、支持構造内に囲まれた領域を区画する内壁を含まない。

一実施形態では、支持構造は、上部壁に対向する底部壁を含まない。

一実施形態では、支持構造およびパレットは相互に連結されていない。

一実施形態では、包装構成は、支持構造の上部壁に載置される剛性支持パネルをさらに備える。

一実施形態では、剛性支持パネルは、パレットを備える。

一実施形態では、剛性支持パネルは、平らな剛性材料シートを備える。

一実施形態では、剛性支持パネルは、少なくとも２つの側壁の上に、かつ／またはそれらと接触して載置され、剛性支持体が、各々の側壁に対して垂直方向にある。例えば、図４ｂ、５ｂ、８ａおよび８ｂを参照されたい。

一実施形態では、包装構成は、剛性支持パネル上に積み重ねられた袋詰め物品の第２の積み重ねをさらに備える。

一実施形態では、包装構成は、少なくとも１つのプラスチックフィルムによって一緒に固定される。例えば、図９を参照されたい。

一実施形態では、プラスチックフィルムは、シュリンクラップフィルムまたはストレッチフード包装フィルムを含む。

一実施形態では、袋詰め物品は、自由流動性ポリマーペレット、およびさらに自由流動性エラストマーポリマーペレットを含む。

本明細書に記載のいずれか１つ以上の実施形態の包装構成を使用して袋詰め物品を包装することを含む、袋詰め物品の１つ以上の積み重ねをパレット上に固定する方法も提供される。

一実施形態では、パレットは、上面、底面および高さ（Ｈ_Ｐ）、幅（Ｗ_Ｐ）および長さ（Ｌ_Ｐ）を備える。例えば、図１を参照されたい。実施形態では、当技術分野で知られているように、パレットは、従来のパレットである。実施形態では、パレットは、木材、プラスチック、金属および／またはリサイクル材料で製造することができる。パレットの上面は、（図１に示されるように）単一片または複数の平行に離間したスラットであり得る。実施形態において、パレットは、正方形または長方形状である。典型的なパレットの寸法（幅×長さ）の例には、４０インチ×４８インチ（１０１．６ｃｍ×１２１．９ｃｍ）、４２インチ×４２インチ（１０６．７ｃｍ×１０６．７ｃｍ）が含まれるが、寸法は要望通りに変えることができる。

一実施形態では、支持構造は、パレット上に積み重ねられた袋詰め物品の上に支持構造を置くことできるようにするための開口部を備える。

一実施形態では、支持構造は、少なくとも４つの側壁を備える。

一実施形態では、支持構造は以下の、ボール紙、木材、プラスチック、金属、またはそれらの組み合わせのうちの少なくとも１つから構成される。一実施形態では、支持構造は、再生ボール紙、木材、プラスチック、金属、またはそれらの組み合わせを含む。

一実施形態では、支持構造は、少なくとも１つのオレフィン系ポリマー、例えば高密度ポリエチレン（ＨＤＰＥ）を含む組成物から形成される。

一実施形態では、支持構造は、剛性熱可塑性プラスチック、例えばポリスチレン、ポリカーボネート、ＨＤＰＥ、またはそれらの組み合わせを含む組成物から形成される。

一実施形態では、支持構造は、単一片の剛性材料から製造される。一実施形態では、支持構造は、折り畳み可能であり、留め具（例えば、スロットに収容されたタブ、ストラップなど）によって一緒に取り付けられている側壁（すなわち、上部壁および少なくとも２つのサイドパネル）を有する段ボールの１つの単一ブランクから組み立てることができる。一実施形態では、支持構造は、成形プラスチックまたはリサイクル材料から製造される。

支持構造の側壁は、一般に上部壁に対して垂直に（または直角に）配向されている。図２に示されるように、パレット上に載置された袋詰め物品の積荷（図示せず）の上に支持構造が取り付けられた状態で、少なくとも２つの側部パネルは、支持構造の上面に対して鉛直（垂直）方向（すなわち直角）にある。図示の実施形態では、支持構造は、底部で開いている。

支持構造の追加の実施形態が、図３に示されている。図３に示すように、支持構造は、着脱可能な上部壁を含む４つの側壁を有するように構成され得る。

一実施形態では、支持構造は、側壁上に取り付けられ、嵌合する取り外し可能な上部壁を有するように構成される。例えば、図３を参照されたい。

一実施形態では、支持構造は、≧２、または≧３、または≧４、または≧５、または≧６、または７、または≧８の袋詰め物品の層を含む袋詰め物品の積み重ね上に位置決めされる。例えば、図４ａを参照されたい。

一実施形態では、袋詰め物品の層は、積み重ねられた袋詰め物品の安定した積荷を提供するために交互のパターンで配置することができる。

一実施形態では、袋詰め物品は、ポリマーペレット、さらにエラストマーポリマーペレットを含有することができる。

一実施形態では、支持構造は、支持構造の幅（Ｗ_Ｃ）がパレットの幅（Ｗ_Ｐ）以下であるように寸法決めされる。例えば、図６を参照されたい。一実施形態では、支持構造の幅（Ｗ_Ｃ）および長さ（Ｌ_Ｃ）の両方は、それぞれパレットの幅（Ｗ_Ｐ）および長さ（Ｌ_Ｐ）以下である。一実施形態では、少なくとも支持構造の幅（Ｗ_Ｃ）はパレットの幅（Ｗ_Ｐ）を上回らず、本発明による２つの包装構成を典型的な輸送用コンテナの内側に並べて置くことができることを確実にする。例えば、一実施形態では、支持構造は、４０インチ×４８インチ（１０１．６ｃｍ×１２１．９ｃｍ）のパレットの上面に載置され、支持構造は、３９．５〜３４インチの幅（Ｗ_Ｃ）、および４７．５〜４２インチの長さ（Ｌ_Ｃ）を有することができる。

一実施形態では、支持構造は、支持構造の幅（Ｗ_Ｃ）がパレットの幅（Ｗ_Ｐ）より大きいように寸法決めされる。一実施形態では、支持構造の幅（Ｗ_Ｃ）と長さ（Ｌ_Ｃ）の両方は、それぞれパレットの幅（Ｗ_Ｐ）と長さ（Ｌ_Ｐ）より大きい。例えば、図７を参照されたい。一実施形態では、少なくとも支持構造の幅（Ｗ_Ｃ）は、パレットの幅（Ｗ_Ｐ）を超える。例えば、一実施形態では、支持構造は、４０インチ×４８インチ（１０１．６ｃｍ×１２１．９ｃｍ）のパレットの上面に載置され、支持構造は、４１．５〜４６インチの幅（Ｗ_Ｃ）、および４８．５〜５４インチの長さ（Ｌ_Ｃ）を有することができる。

剛性支持パネルは、支持構造の上部壁の荷重負荷能力を高めるように機能する。例えば、図８ａおよび８ｂを参照されたい。一実施形態では、剛性支持パネルは、第１の（例えば上）面、第２の（例えば底）面、第１および第２の対向端部、ならびに第３および第４の対向端部を含む。一実施形態では、剛性支持パネルは、幅（Ｗ_ＲＳ）、長さ（Ｌ_ＲＳ）（図示せず）および高さ（Ｈ_ＲＳ）を有する。例えば、図８ａおよび８ｂを参照されたい。一実施形態では、Ｗ_ＲＳ≧Ｗ_Ｃである。例えば、図８ｂを参照されたい。

一実施形態では、剛性支持パネルの構成材料は、支持構造と同じでも異なっていてもよい。一実施形態では、剛性支持パネルは、木材、プラスチック、金属、ボール紙、またはそれらの組み合わせのうちの少なくとも１つから製造される。実施形態において、剛性支持パネルは、少なくとも１つのオレフィン系ポリマー、例えば高密度ポリエチレン（ＨＤＰＥ）を含む組成物から形成される。実施形態において、剛性支持パネルは、単一片の剛性材料であり得る。実施形態では、剛性支持パネルは、側面支持体に固定された複数の平行に離間したスラットからなる。一実施形態では、剛性支持パネルは、図１に示すように、パレット、例えば従来の木材またはプラスチック製パレット、またはボール紙パレットである。

一実施形態では、剛性支持パネルの幅（Ｗ_ＲＳ）および／または長さ（Ｌ_ＲＳ）の寸法は、剛性支持パネルの少なくとも２つの対向端部が上部壁の縁部を越えてかつ支持構造の少なくとも２つの垂直側部パネル上部端部を越えて延在するようなものである。例えば、図８ａおよび８ｂを参照されたい。このように、剛性支持パネルは支持構造の縁部で支持され、支持構造の垂直側部パネルは、剛性支持パネルおよび袋詰め物品の積み重ねられた上側積荷の荷重応力（重量）をパレットの底部まで、または地面、建物の床、ラック、グリッド、その他の面まで運ぶ（または伝達する）荷重負荷壁として機能する。

一実施形態では、剛性支持パネルは、支持構造の対応する幅（Ｗ_Ｃ）および／または長さ（Ｌ_Ｃ）よりそれぞれ少なくとも１ｃｍ、または少なくとも２ｃｍ、または少なくとも３ｃｍ、または少なくとも４ｃｍ、または少なくとも５ｃｍ大きい幅（Ｗ_ＲＳ）および／または長さ（Ｌ_ＲＳ）を有する。実施形態において、剛性支持パネルは、少なくとも１ｃｍ、または少なくとも２ｃｍ、または少なくとも３ｃｍ、または少なくとも４ｃｍ、または少なくとも５ｃｍの距離だけ上部壁の縁部を越えて延在する。

袋詰め物品の上側積荷による袋詰め物品の下側積荷への重量（応力）がかかることを防ぐために、包装構成は、袋詰物品の下側積荷の上部層と支持構造の上部壁との間に高さ（Ｈ_ＡＧ）を有する空気ギャップを設けるように構成される。例えば、図４ａを参照されたい。一般に、空気ギャップの高さ（Ｈ_ＡＧ）は、出荷中に経験される、静荷重および動荷重ならびに周囲条件（温度および圧力を含む）の下での支持構造の上部壁の最大撓みを超えなければならない。

一実施形態では、支持構造の上部壁の強度は、静荷重および／または動荷重下（例えば、剛性支持パネルの総重量と袋詰め物品の上側積荷との合計）および出荷中に経験した周囲条件での上部壁の最大下方撓みが空気ギャップの高さ（Ｈ_ＡＧ）未満となるようなものである。実施形態では、支持構造の上部壁と剛性支持パネルとの結合強度は、出荷中に経験される静荷重および／または動荷重および周囲条件の下での上部壁の最大撓みが空気ギャップ（Ｈ_ＡＧ））の高さよりも小さくなるようなものである。

一実施形態では、支持構造の上部壁は、袋詰め物品の第２の（上側）積荷を支持し、剛性支持パネルを使用せずに十分な空気ギャップを維持するのに十分に剛性かつ強力である。上部壁は、支持構造と同じまたは異なる材料から製造することができる。実施形態では、頂壁は、例えば、ボール紙またはＨＤＰＥなどの剛性材料から製造することができる。実施形態では、支持構造の上部壁は、側壁と一体である。例えば、図２を参照されたい。他の実施形態では、支持構造の上部壁は取り外し可能なカバーを含む。例えば、図３を参照されたい。

一実施形態では、支持構造は、袋詰め物品の下側の積荷の上部層と支持構造の上部壁との間に空気ギャップを設けるのに十分な高さ（Ｈ_Ｃ）で寸法決めされる。

一実施形態では、袋詰め物品の下側積荷の全高（Ｈ_Ｌ１）は、袋詰め物品の上部層と支持構造の上部壁との間に十分な空気ギャップを設けるように調整することができる。

一実施形態では、空気ギャップの高さ（Ｈ_ＡＧ）は、少なくとも１ｃｍ、または少なくとも２ｃｍ、または少なくとも３ｃｍ、最大８ｃｍ、または最大７ｃｍである。一実施形態では、空気ギャップの高さ（Ｈ_ＡＧ）は、１〜８ｃｍ、または１〜７ｃｍ、または１〜６ｃｍ、または１〜５ｃｍ、または１〜４ｃｍの範囲であり得る。

一実施形態では、支持構造の底面は、パレットの上面に載置され、支持構造の高さ（Ｈ_Ｃ）は、パレット上に商品が積み重ねられた袋詰め物品の下側積荷の全高（Ｈ_Ｌ１）より大きい（＞）。例えば、図５ａを参照されたい。

フィルムラップ包装構成
一実施形態では、包装構成の構成要素は、少なくとも１つのプラスチックフィルムによって一緒に固定することができる。例えば、図９を参照されたい。このように、フィルムラップ包装構成は、出荷中に構成要素を一緒に保持するのに十分な一体性を有する。

一実施形態では、包装構成は、パレット上に積み重ねられた袋詰め物品の第１の（下側の）積荷の上に載置された支持構造を含み、支持構造および積み重ねられた袋詰め物品の積荷を有するパレットは、少なくとも１つのプラスチックフィルムによって一緒に固定される。

一実施形態では、包装構成は、パレット上に積み重ねられた袋詰め物品の第１の（下側の）積荷と、支持構造の上部に載置された剛性支持パネルと、支持構造を有する、剛性支持パネル上に積み重ねられた袋詰め物品の第２の（上側の）積荷と、の上に載置された支持構造を含み、積み重ねられた袋詰め物品の第１の（下側）積荷を有するパレットと積み重ねられた袋詰め物品の第２の（上側）積荷を有する剛性支持パネルとは、少なくとも１つのプラスチックフィルムによって一緒に固定されている。

一実施形態では、プラスチックフィルムは、当技術分野で知られ使用されているように、シュリンクラップフィルムまたはストレッチフード包装フィルムを含む。実施形態では、プラスチックフィルムは、エチレン系ポリマーをベースとする単層または多層フィルム構造を含む。

方法
さらに別の態様では、袋詰め物品の１つ以上の積み重ねをパレット上に固定する方法が提供される。

一実施形態では、方法は以下を含む。
Ａ．上面、底面および高さ（Ｈ_Ｐ）を有するパレットと、パレットの上面に積み重ねられた第１の積み重ね袋詰め物品とを提供することと、
Ｂ．上部壁と少なくとも３つの側壁と、１つのおよび高さ（Ｈ_Ｃ）とを有する支持構造を提供することであって、３つの側壁が、上部壁に対して垂直方向にある、提供することと、
Ｃ．支持構造を袋詰め物品の第１の積み重ねの上にまたは周りに置くことと、を含み、
空気ギャップは、袋詰め物品の第１の積み重ねの上部層と支持構造の上部壁との間に位置し、空気ギャップは、高さ（Ｈ_ＡＧ）を有する。

一実施形態では、支持構造の開放底部端は、パレットの上面に位置決めされ、支持構造の高さ（Ｈ_Ｃ）は、袋詰め物品の第１の積み重ねの高さより大きい。

一実施形態では、支持構造は、パレットを囲み、支持構造の底面は、パレットの底面と同じ面上に位置決めされ、支持構造の高さ（Ｈ_Ｃ）は、パレットの結合高さ（Ｈ_Ｐ）と第１の積み重ね袋詰め物品高さ（Ｈ_Ｌ）を超える。

一実施形態では、この方法は、支持構造の上部壁の上に剛性支持パネルを置くことをさらに含む。一実施形態では、この方法は、袋詰め物品の第２の（上側の）積み重ねを剛性支持パネル上に置くことをさらに含む。

一実施形態では、この方法は、プラスチックフィルムによって少なくとも支持構造とパレットとを（第１の（下側の）積み重ね袋詰め物品とともに）固定することを含む。

定義
矛盾する記載、文脈から暗示的、または本技術分野において慣習的でない限り、全ての部およびパーセントは重量に基づくものであり、全ての試験方法は本開示の出願日現在のものである。

米国特許慣行のため、参照されるいかなる特許、特許出願、または刊行物の内容は、特に合成技術、製品および加工設計、ポリマー、触媒、定義（本開示に具体的に提供されるいかなる定義とも矛盾しない程度まで）の開示、および当該技術分野における一般的知識に関して、参照により組み込まれる（またはその米国版に相当するものの全体が、参照によりそのように組み込まれる）。

明細書および特許請求の範囲にある「上部」、「底部」、「上側」、「下側」、「上に」、「下に」、「上にある」、「下にある」、および同様の用語は、もしあれば、説明目的であり、必ずしも恒久的な相対位置を説明するために使用されない。そのように使用される用語は、本明細書に記載された本発明の例示的実施形態が、例えば、本明細書に例示または他に記載されたもの以外の配向で動作できるように適切な状況下で交換可能である。

本明細書で使用される「包装構成」という用語は、物品を包装するためのアセンブリを指し、そのアセンブリは、少なくともパレットと、袋詰め物品の積み重ねと、本明細書で説明されるような支持構造と、を含む。

本明細書で使用される「パレット」という用語は、物品を保管および／または輸送するために使用され、フォークリフトトラックを使用して移動することができる、携帯可能で剛性かつ平らな構造を指す。パレットは、少なくとも１つの上面を含み、その上に包装物品が積み重ねられる。パレットは、１種類以上の木材、１種類以上のプラスチック、１種類以上の金属、またはそれらの任意の組み合わせから形成することができる。例えば、図１を参照されたい。パレットの高さ（Ｈ_Ｐ）は、パレットと地面との接触点からパレットの上面とその上に積み重ねられた袋（複数可）との接触点までを測定する。

本明細書で使用される「袋詰め物品の積み重ね」という語句は、ベース層として働く１つの層と、ベース層の上部に位置決めされた第２の層とを有する、袋詰め物品の多層（≧２）を指す。追加の層を第２の層の上部などに位置決めすることができる。第１の積み重ねられた袋詰め物品の高さ（Ｈ_Ｌ１）は、パレット上の袋詰め物品の最初の積み重ねの接触点と、袋詰め物品の第１の積み重ねの最後の層上の袋の上部との間の距離を測定することによって決定される。

本明細書で使用される「支持構造」という用語は、袋詰め物品の積み重ねの底部層上の（袋詰め物品の上側層からの）圧密応力を低減する構造を指す。少なくとも４つの壁を備え、１つの壁が上部壁であり、少なくとも３つの壁が上部壁に対して垂直方向にあり、支持構造体が上述の高さ（Ｈ_Ｃ）を有する。

本明細書で使用される「垂直方向」という語句は、上部壁と支持構造の各々のそれぞれの側壁との間の９０°±５°の角度（または８５°〜９５°の角度）を指す。

支持構造に関して本明細書で使用される「と整列する」という語句は、支持構造の各々がパレットのそれぞれ対向する外側縁部を有する２つの対向する側壁の平行載置を指す。各々の平行載置は、パレットの長手方向の外側縁部から５度以内にある。

本明細書で使用される「空気ギャップ」という用語は、袋詰め物品の第１の積み重ねの最後の層の上面と支持構造の上部壁の下面との間の空間を指す。空気ギャップは、袋詰め物品の第１の積み重ねの最後の層の上面から支持構造の上部壁の内面まで測定される高さ（Ｈ_ＡＧ）を有する。

本明細書で使用される「周囲条件」という用語は、所与の区域を囲む環境条件を指す。これらの条件には、温度、圧力、湿度、雑音、および光が含まれるが、しかしながら、典型的には、関連パラメータは気温、気圧および湿度（例えば、室温、大気圧および相対湿度）である。

本明細書で使用される「荷重」および同様の用語は、物体またはシステムに加えられる機械的な力または重さを指す。

本明細書で使用される「静荷重」および同様の用語は、大きさまたは位置が時間とともに変化せず、一定である力を指す。

本明細書で使用される「動荷重」および同様の用語は、時間とともに変化する力を指す。

本明細書で使用される「圧密応力」および同様の用語は、袋詰め物品の積み重ねの底部層にかかる「静荷重」を指す。

本明細書で使用される「バルク密度」および同様の用語は、材料、例えばペレットの粒子の質量をそれらが占める総容積で割ったものを指す。総容積は、粒子容積、粒子間空隙容積、および内部細孔容積を含む。

本明細書で使用される「最大撓み」、「最大下方向撓み」、および同様の用語は、構造要素（例えば支持構造の上部壁）が荷重下で変位する程度（すなわち距離）を指す。

本明細書で使用される「オレフィン系ポリマー」という用語は、過半重量パーセントのオレフィンモノマー、例えば、エチレンまたはプロピレン（ポリマーの重量に基づいて）を重合形態で含むポリマーを指し、任意選択で１つ以上のコモノマーを含んでもよい。

本明細書で使用される「エチレン系ポリマー」という用語は、過半重量パーセントのエチレン（ポリマーの重量に基づく）を重合形態で含むポリマーを指し、任意に１つ以上のコモノマーを含んでもよい。

本明細書で使用される「塊状」、「ブロッキング」、または同様の用語は、材料が経験する時間、温度および／または応力による、材料、例えばポリマーペレットの凝集の増大および／または流れの減少を指す。

本明細書で使用される「シュリンクラップフィルム」という用語は、商品の品物のための保護ラッピングを指し、品物の周りに巻かれ、次いで熱によって収縮して、封止されたぴったり合ったパッケージを形成するプラスチックフィルムからなる。

本明細書で使用される「ストレッチフード包装フィルム」という用語は、一端が封止され、内容物を積荷に固定するために物品、例えばパレット積載積荷の上に伸ばされるフィルムのチューブを指す。フィルムを適切な長さに切断し、上部端をヒートシールし、そして４本の指に集める。これらの指は、フィルムの寸法が積荷の寸法よりわずかに大きくなるまでフィルムを水平（横）方向に伸ばし、次に伸したフィルムを積荷またはパレットの上に引き下げながら、伸ばしながら展開する。展開速度を変えることによって、積荷またはパレット上の積荷をよりよく保持するために、ある程度の垂直（縦）方向の伸びを得ることができる。積荷またはパレットの底部で、指が、典型的には積荷またはパレットの底部の下に包むフィルムを解放する。

「含む（ｃｏｍｐｒｉｓｉｎｇ）」、「含む（ｉｎｃｌｕｄｉｎｇ）」、「有する（ｈａｖｉｎｇ）」という用語、およびそれらの派生語は、任意の追加の構成要素、ステップ、または手順が、本明細書で具体的に開示されているかに関わらず、それらの存在を除外するよう意図されない。疑義が生じないようにするために、「含む」という用語の使用を通じて主張されるすべての組成物は、相反する記載がない限り、ポリマーであるか、ポリマーでないかに関わらない、任意の追加の添加剤、アジュバント、または化合物を含むことができる。対照的に、「から本質的になる」という用語は、実施可能性に不可欠でないものを除き、任意の次に続く詳説の範囲から、任意の他の構成要素、ステップ、または手順を除外する。「からなる」という用語は、具体的に規定または列挙されていない任意の構成要素、ステップ、または手順を除外する。

本明細書で使用される「剛性支持パネル」という用語は、その材料が上部積荷による、空気ギャップ（Ｈ_ＡＧ）未満の撓みの許容範囲内の応力に耐えることができるような、剛性材料で作製された剛性構造（例えば、パレット、平らなシートなど）を指す。

比較例では、ＥＮＧＡＧＥ（商標）７４６７ポリオレフィンエラストマーのペレットを含む袋を従来のパレット構成で１１層の高さに積み重ね、夏季に６週間、倉庫内で３０〜３７℃の循環温度に供した。次いで、上部層から始めて袋を除荷した。各々の層について、袋内のペレットの塊状化の程度に関して観察を行った。結果を、以下の表１に要約する。実験を繰り返したところ、同様の結果が得られた。

表１に示されるように、エラストマーペレットは、底部層上の荷重応力と比較した、層上の荷重応力が５０パーセント（５０％）未満である場合、塊状化傾向を示さない。

本発明の実施例（下記）は、図４に示すような包装構成を表す（補強された上部壁なし）。表２に示されるように、エラストマーペレットは、加えられた荷重のいずれにおいても塊状化を示さない。これらの結果は、本発明の包装構成で提供されるように、袋詰めエラストマーペレットへの荷重応力を低減させると、塊状化傾向が低減することを示している。

本開示は、本明細書に含まれる実施形態および例示に限定されず、実施形態の一部、および異なる実施形態の要素の組み合わせを含むこれらの実施形態の修正された形態を、以下の特許請求の範囲内にあるものとして含むことが明確に意図される。

Claims (9)

1. 包装構成であって、少なくとも、
   Ａ．上面、底面および高さ（Ｈ_Ｐ）を備えるパレットと、
   Ｂ．前記パレット上に積み重ねられる、袋詰め物品の第1の積み重ねであって、当該袋詰め物品は、自由流動性エラストマーポリマーペレットを含み、前記袋詰め物品の第1の積み重ねは、少なくとも２つの層を備え、全高（Ｈ_Ｌ１）を有する、前記袋詰め物品の第１の積み重ねと、
   Ｃ．前記袋詰め物品の第１の積み重ねの上に載置され、少なくとも部分的にそれらを囲む支持構造であって、前記支持構造が、少なくとも４つの壁を備え、前記壁のうちの１つが、上部壁であり、前記壁のうちの少なくとも３つが、各々独立して前記上部壁に対して垂直方向にある側壁であり、前記支持構造が、以下の式、
   （ｉ）前記支持構造の少なくとも１つの側壁の底部端が、前記少なくとも１つのパレットの前記上面に位置決めされているとき、Ｈ_Ｃ＞Ｈ_Ｌ１、または
   （ｉｉ）前記支持構造の少なくとも１つの側壁の前記底部端および前記パレットの前記底面の両方が、同じ面に位置決めされているとき、Ｈ_Ｃ＞Ｈ_Ｐ＋Ｈ_Ｌ１
   のうちの１つを満たす高さ（Ｈ_Ｃ）を有する、前記支持構造と
   を備え、
   空気ギャップが、前記袋詰め物品の第１の積み重ねの上部層と前記支持構造の前記上部壁との間に位置し、前記空気ギャップが、高さ（Ｈ_ＡＧ）を有し、前記上部壁が、前記側壁から着脱可能であり、
   前記包装構成は、
   Ｄ．前記上部壁上に積み重ねられる袋詰め物品の第２の積み重ねであって、当該袋詰め物品は、自由流動性エラストマーポリマーペレットを含む、前記袋詰め物品の第２の積み重ねをさらに備え、
   前記上部壁の強度は、静荷重下または動荷重下での各々周囲条件における前記上部壁の最大撓みが、前記空気ギャップの前記高さ（Ｈ _ＡＧ ）未満となるようなものである、前記包装構成。
2. 前記空気ギャップの前記高さ（Ｈ_ＡＧ）が、１ｃｍ〜６ｃｍである、請求項１に記載の包装構成。
3. 前記支持構造の前記上部壁が、取り外し可能な上部カバーを備える、請求項１または請求項２に記載の包装構成。
4. 前記支持構造が、ラッチ機構を備える、請求項１〜３のいずれか１項に記載の包装構成。
5. 前記包装構成が、少なくとも１つのプラスチックフィルムによって一緒に固定されている、請求項１〜４のいずれか１項に記載の包装構成。
6. 前記プラスチックフィルムは、シュリンクラップフィルムである、請求項５に記載の包装構成。
7. 前記第1の積み重ねは、６つの層を含み、前記第２の積み重ねは、５つの層を含む、請求項１〜６のいずれか１項に記載の包装構成。
8. 前記第１の積み重ねは、６つの層のみからなり、前記第２の積み重ねは、５つの層のみからなる、請求項７に記載の包装構成。
9. １つ以上の袋詰め物品の積み重ねをパレット上に固定する方法であって、請求項１〜８のいずれか１項に記載の包装構成を使用して前記袋詰め物品を包装することを含む、方法。

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