JP6986403B2 - パンツタイプ使い捨ておむつ及びその製造方法 - Google Patents

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本発明は、パンツタイプ使い捨ておむつ及びその製造方法に関するものである。
パンツタイプ使い捨ておむつは、前身頃及び後身頃の少なくとも胴周り部を構成する外装体と、前身頃から後身頃にわたるように外装体に対して取り付けられた、吸収体を含む内装体とを備え、前身頃の外装体の両側縁部と後身頃の外装体の両側縁部とが接合されてサイドシール部が形成されることにより、ウエスト開口及び左右一対の脚開口が形成されているものが一般的である。
また、パンツタイプ使い捨ておむつにおいては、いわゆる横漏れを防止するために、内装体の幅方向の両側に表面から起き上がる起き上がりギャザーを設けることが一般的となっている。起き上がりギャザーには種々の構造のものが存在するが、多くの起き上がりギャザーは次のような基本構造を有する。すなわち、パンツタイプ使い捨ておむつに固定された付根部分と、この付根部分より延び出る本体部分と、本体部分の前端部が倒伏状態に固定されて形成された前倒伏部分及び本体部分の後端部が倒伏状態に固定されて形成された後倒伏部分と、本体部分における前倒伏部分及び後倒伏部分の間に位置する非固定の起き上がり部分と、起き上がり部分の少なくとも先端部に前後方向に沿って取り付けられたギャザー弾性部材とを有するものである。
これに対し、フィット性や漏れ防止効果等を向上させる観点から、種々の構造が提案されている。例えば、特許文献1記載の起き上がりギャザーは、前倒伏部分では、本体部分が、トップシート上で幅方向内側に延びるとともにトップシートに固定されており、後倒伏部分では、本体部分が幅方向外側に展開されるとともに、外装体に固定されているものである。この起き上がりギャザーは、展開状態で起き上がり部分に側方に捲り返る力が作用するため、起き上がりギャザーが確実に起き上がるとともに、後側に向かうにつれて側方に広がりながら起き上がり高さが低くなる、後方拡幅タイプともいうべきものである。この後方拡幅タイプの起き上がりギャザーは、鼠径部から臀部まで全体にわたりフィット性が高く、特に臀部を包み込むようにフィットする利点を有するものである。
しかしながら、特許文献1記載の後方拡幅タイプの起き上がりギャザーは、前後方向の中間で起き上がり部分の先端がねじれる(起き上がり方向が内側から外側に変化する)ため、装着者によっては装着感が悪いと感じるおそれがある。
特開2011−115484号公報 特開2009−56141号公報
そこで、本発明の主たる課題は、後方拡幅タイプの起き上がりギャザーにおける装着感を改善すること等にある。
上記課題を解決したパンツタイプ使い捨ておむつ及びその製造方法は以下のとおりである。
<第1の態様>
前身頃から後身頃にわたる一体的な外装体、又は前身頃及び後身頃に別々に設けられた外装体と、
この外装体の幅方向中間部に取り付けられた、股間部の前後両側にわたる内装体と、
前身頃における外装体の両側部と後身頃における外装体の両側部とがそれぞれ接合されたサイドシール部と、
ウエスト開口及び左右一対の脚開口と、
前記内装体の両側部から起き上がる起き上がりギャザーとを備えており、
前記起き上がりギャザーは、前記内装体に固定された付根部分と、この付根部分より延び出る本体部分と、本体部分の前端部が倒伏状態に固定されて形成された前倒伏部分及び本体部分の後端部が倒伏状態に固定されて形成された後倒伏部分と、本体部分における前倒伏部分及び後倒伏部分の間に位置する非固定の起き上がり部分と、起き上がり部分の少なくとも先端部に前後方向に沿って取り付けられたギャザー弾性部材とを有している、
パンツタイプ使い捨ておむつにおいて、
前記前倒伏部分は、前記内装体の側縁から幅方向内側に延びる第1部分と、この第1部分の先端で幅方向外側に折り返された第2部分とを有するとともに、第1部分及び第2部分が倒伏状態で前記内装体の表面に対して固定されており、
前記後倒伏部分は、付根部分との境界から幅方向外側に展開された展開部分となっており、この展開部分が前記内装体よりも幅方向外側に延びるとともに、前記外装体に対して固定されている、
ことを特徴とするパンツタイプ使い捨ておむつ。
(作用効果)
本態様の起き上がりギャザーでは、前倒伏部分は第1部分及び第2部分を有する屈曲形態となっており、後倒伏部分は展開状態となっているため、起き上がり部分では、第1部分の後側に続く部分が、側方に倒れた状態で後倒伏部分に向かうにつれて幅方向外側に移動し、これに伴い第2部分の後側に続く部分は次第に起き上がり、幅方向外側に倒れていく。したがって、本態様の起き上がりギャザーは、後側に向かうにつれて側方に広がりながら起き上がり高さが低くなる、後方拡幅タイプとなる。そして、本態様の起き上がりギャザーは、起き上がりギャザーの前後方向の全体で第1部分の上面全体が身体表面に接触することとなるため、フィット性及び装着感に優れ、従来のような起き上がりギャザーの先端のねじれによる装着感の悪化のおそれがないものとなる。
<第2の態様>
前記後倒伏部分の幅をXdとし、前記後倒伏部分の前記外装体に対する固定部分の幅をXbとしたとき、
Xb > 2Xd/3の関係を満たし、かつ
前記後倒伏部分における幅方向外側の端部は非接着部分を有しないか、又は5mm以下の非接着部分を有する、
第1の態様のパンツタイプ使い捨ておむつ。
(作用効果)
このように、後倒伏部分の外装体に対する固定部分の幅を十分に確保し、かつ後倒伏部分における幅方向外側の端部に非接着部分を有しないか、又は非接着部分を有するとしても十分に狭くすることにより、第1部分のほとんどが幅方向内側に折れかえることがなく、臀部の被覆幅を確実に確保できるようになる。
<第3の態様>
前記第1部分の幅が、前記第2部分の幅よりも長い、第1又は2の態様のパンツタイプ使い捨ておむつ。
(作用効果)
第1部分の幅が第2部分の幅よりも長いことにより、起き上がり部分において、第1部分の幅方向外側の縁が第2部分の幅方向外側の縁より幅方向外側に張り出し始める位置が、より後側に位置するようになるため、鼠径部から脚周りにかけてのフィット性が良好となる。
<第4の態様>
前記外装体は、前身頃及び後身頃に別々に設けられるとともに、前身頃の外装体と後身頃の外装体とが前後方向に離間しており、
前記後倒伏部分の前記外装体に対する固定部分は、前記後倒伏部分と前記後身頃の外装体とが重なる領域内の前端部から後端部まで設けられており、
前記前倒伏部分における前記第1部分と前記内装体の表面との固定部分の前後方向寸法は、前記前倒伏部分における前記第1部分と前記第2部分との固定部分の前後方向寸法よりも長い、
第3の態様のパンツタイプ使い捨ておむつ。
(作用効果)
本態様のように構成されていると、臀部の被覆範囲が最大限確保されるとともに、前側において起き上がりギャザーが内装体の幅方向外側に突出しにくく、鼠蹊部のフィット性が良好になるため好ましい。
<第5の態様>
前記外装体は、展開状態で、前後方向中央を通る幅方向仮想線について線対称をなすものであり、
前記内装体は、展開状態で、前後方向中央よりも前側の部分の前後方向寸法と、前後方向中央よりも後側の部分の前後方向寸法とが同じである、
第1の態様のパンツタイプ使い捨ておむつの製造方法であって、
前記外装体となる部分がMD方向に繰り返し連続する外装連続帯を製造し、この外装連続帯をMD方向に移送しつつ、個々のおむつとなる部分に別途製造した前記内装体を、その前後方向が前記外装体製造工程のCD方向となるように回転した後に前記外装連続帯に組み付け、その後、前記内装体を取り付けた外装連続帯をCD方向に二つ折りした後、個々のおむつの両側部となる部分において前記前身頃の外装体となる部分と前記後身頃となる部分とを接合して前記サイドシール部を形成するとともに、個々のおむつの境界となる部分で切断し、個々のおむつを得る、主製造工程と、
前記主製造工程とは別に、前記内装体となる部分がMD方向に繰り返し連続する内装連続帯を製造した後、MD方向に間隔を空けて個々の内装体に切断し、個々の内装体を得る内装体製造工程とを有し、
前記内装連続帯は、前後の向きが逆の個々のおむつとなる部分が交互にMD方向に繰り返し連続し、前記起き上がりギャザーとなる部分もMD方向に繰り返し連続するものであり、
前記内装体を前記外装連続帯に組み付ける際、前記内装体における前記後倒伏部分となる部分を展開した状態で、前記内装体を前記外装体に取り付ける、
ことを特徴とする、パンツタイプ使い捨ておむつの製造方法。
(作用効果)
内装連続帯を、前後の向きが逆の個々のおむつとなる部分が交互にMD方向に繰り返すものとすることにより、前後非対称の形状を有する第1の態様の内装体を連続的に製造することができる。しかし、それだけでは、内装連続帯を切断して得られる内装体の向きが交互に逆向きとなるため、内装体の向きを交互に逆向きに回転させて取り付けることが必要になる。これに対して、上述のように、外装体に前後の区別がなくなるように前後対称の設計とし、かつ内装体の取付け位置も前後の区別がなくなるように前後対称の設計としておけば、内装体の向きを交互に逆向きに回転させて取り付けなくても、製造ラインにおけるおむつの向きが前後交互に製造されることを除けば、従来の一般的な製造工程と変わるところなく、第1の態様のパンツタイプ使い捨ておむつを連続的に製造することができる。
以上のとおり、本発明によれば、後方拡幅タイプの起き上がりギャザーにおける装着感が改善される、等の利点がもたらされる。
展開状態のパンツタイプ使い捨ておむつの内面を示す、平面図である。 展開状態のパンツタイプ使い捨ておむつの外面を示す、平面図である。 図1の2−2断面図である。 図1の7−7断面図である。 図1の6−6断面図である。 図1の3−3断面図である。 (a)図1の4−4断面図、及び(b)図1の5−5断面図である。 展開状態のパンツタイプ使い捨ておむつの外面を要部のみ示す、平面図である。 パンツタイプ使い捨ておむつの斜視図である。 他の例における図1の6−6断面に相当する断面図である。 製造フローを示す概略図である。
以下、本発明の実施形態について、添付図面を参照しつつ詳説する。断面図における点模様部分はその表側及び裏側に位置する各構成部材を接合する接合手段としての接着剤を示しており、ホットメルト接着剤のベタ、ビード、カーテン、サミット若しくはスパイラル塗布、又はパターンコート(凸版方式でのホットメルト接着剤の転写)などにより、あるいは弾性部材の固定部分はこれに代えて又はこれとともにコームガンやシュアラップ塗布などの弾性部材の外周面への塗布により形成されるものである。ホットメルト接着剤としては、例えばEVA系、粘着ゴム系(エラストマー系)、オレフィン系、ポリエステル・ポリアミド系などの種類のものが存在するが、特に限定無く使用できる。各構成部材を接合する接合手段としてはヒートシールや超音波シール等の素材溶着による手段を用いることもできる。
図1〜図9は、パンツタイプ使い捨ておむつの一例を示している。本パンツタイプ使い捨ておむつは、前身頃Fの少なくとも胴周り部を構成する前側外装体12F及び後身頃Bの少なくとも胴周り部を構成する後側外装体12Bと、前側外装体12Fから股間部を経て後側外装体12Bまで延在するように外装体12F,12Bに取り付けられた内装体200とを備えている。前側外装体12Fの両側部と後側外装体12Bの両側部とが接合されることにより、サイドシール部12Aが形成されている。また、これにより、外装体12F,12Bの前後端部により形成される開口が装着者の胴を通すウエスト開口WOとなり、内装体200の幅方向両側において外装体12F,12Bの下縁及び内装体200の側縁によりそれぞれ囲まれる部分が脚を通す脚開口LOとなる。内装体200は、尿等の排泄物等を吸収保持する部分であり、外装体12F,12Bは着用者の身体に対して内装体200を支えるための部分である。また、符号Yは展開状態におけるおむつの全長(前身頃Fのウエスト開口WOの縁から後身頃Bのウエスト開口WOの縁までの前後方向長さ)を示しており、符号Xは展開状態におけるおむつの全幅を示している。
本形態のパンツタイプ使い捨ておむつは、サイドシール部12Aを有する前後方向範囲(ウエスト開口WOから脚開口LOの上端に至る前後方向範囲)として定まる胴周り領域Tと、脚開口LOを形成する部分の前後方向範囲(前身頃Fのサイドシール部12Aを有する前後方向領域と後身頃Bのサイドシール部12Aを有する前後方向領域との間)として定まる中間領域Lとを有する。胴周り領域Tは、概念的にウエスト開口の縁部を形成する「ウエスト部」Wと、これよりも下側の部分である「ウエスト下方部」Uとに分けることができる。通常、胴周り領域T内に幅方向WDの伸縮応力が変化する境界(例えば弾性部材の太さや伸長率が変化する)を有する場合は、最もウエスト開口WO側の境界よりもウエスト開口WO側がウエスト部Wとなり、このような境界が無い場合は吸収体56又は内装体200よりもウエスト開口WO側に延び出たウエスト延出部分12Eがウエスト部Wとなる。これらの前後方向長さは、製品のサイズによって異なり、適宜定めることができるが、一例を挙げると、ウエスト部Wは15〜40mm、ウエスト下方部Uは65〜120mmとすることができる。一方、中間領域Lの両側縁は被着者の脚周りに沿うようにコ字状又は曲線状に括れており、ここが装着者の脚を入れる部位となる。
(外装体)
外装体12F,12Bは、前身頃Fから後身頃Bにかけて股間を通り連続する一体的なものとすることもできるが、図示例では、前身頃Fの少なくとも胴周り部を構成する外装体である前側外装体12Fと、後身頃Bの少なくとも胴周り部を構成する外装体である後側外装体12Bとを有している。前側外装体12F及び後側外装体12Bは股間側で連続しておらず、前後方向LDに離間されている。この離間距離12dは例えば150〜250mm程度とすることができる。
外装体12F,12Bは、胴周り領域Tと対応する前後方向範囲である胴周り部を有する。また、本形態では、前側外装体12Fよりも後側外装体12Bの方が前後方向寸法が長くなっており、前側外装体12Fには中間領域Lと対応する部分を有していないが、後側外装体12Bは胴周り領域Tから中間領域L側に延び出た臀部カバー部Cを有している。図示しないが、前側外装体12Fにも胴周り領域Tから中間領域L側に延び出る鼠蹊カバー部を設けても良い。
後側外装体12Bの前後方向LDの長さは、サイドシール部12Aの前後方向LDの長さの1.1〜1.5倍程度とすることができ、前側外装体12Fよりも長くすることが望ましいが、同じか又は短くしてもよい。
外装体12F,12Bは、図5〜図7に示されるように、後述する弾性部材15〜19の外側及び内側にそれぞれ位置する外側シート層12S及び内側シート層12Hがホットメルト接着剤や溶着等の接合手段により接合されたものである。外側シート層12Sを形成するシート材及び内側シート層12Hを形成するシート材は、共通の一枚のシート材とする他、個別のシート材とすることもできる。すなわち、前者の場合、外装体の一部又は全部において、ウエスト開口WOの縁(股間側の縁としても良い)で折り返された一枚のシート材の内側の部分及び外側の部分により内側シート層12H及び外側シート層12Sがそれぞれ形成される。なお、前者の形態では、シート材の資材数が少ないという利点があり、後者の形態では内側シート層12H及び外側シート層12Sを貼り合わせる際に位置ずれしにくいという利点がある。図示例は後者に相当するものであり、内側シート層12Hを形成するシート材はウエスト開口WOの縁までしか延在していないが、外側シート層12Sを形成するシート材は、内側シート層12Hのシート材のウエスト開口WO側の縁を回り込んでその内側に折り返されており、この折り返し部分12rは内装体200のウエスト開口WO側の端部上までを被覆するように延在されている。
外側シート層12S及び内側シート層12Hに用いるシート材としては、特に限定無く使用できるが不織布が好ましく、例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維や、これらから二種以上が使用された混合繊維、複合繊維などからなる不織布を使用することができる。さらに、不織布は、どのような加工によって製造されたものであってもよい。加工方法としては、公知の方法、例えば、スパンレース法、スパンボンド法、サーマルボンド法、メルトブローン法、ニードルパンチ法、エアスルー法、ポイントボンド法等を例示することができる。不織布を用いる場合、その目付けは10〜30g/m2程度とするのが好ましい。
(伸縮領域・非伸縮領域)
外装体12F,12Bには、装着者の胴周りに対するフィット性を高めるために、外側シート層12S及び内側シート層12H間に弾性部材15〜19が設けられ、弾性部材の伸縮を伴って幅方向WDに弾性伸縮する伸縮領域A2が形成されている。この伸縮領域A2では、自然長の状態では外側シート層12S及び内側シート層12Hが弾性部材の収縮に伴って収縮し、皺又は襞が形成されており、弾性部材の長手方向に伸長すると、外側シート層12S及び内側シート層12Hが皺なく伸び切る所定の伸長率まで伸長が可能である。弾性部材15〜19としては、糸ゴム等の細長状の弾性部材(図示例)のほか、帯状、網状、フィルム状等、公知の弾性部材を特に限定なく用いることができる。弾性部材15〜19としては合成ゴムを用いても、天然ゴムを用いても良い。
外装体12F,12Bにおける外側シート層12S及び内側シート層12Hの貼り合わせや、その間に挟まれる弾性部材15〜19の固定には、種々の塗布方法によるホットメルト接着剤及びヒートシールや超音波シール等の素材溶着による固定手段の少なくとも一方を用いることができる。外装体12F,12B全面を強固に固定すると柔軟性を損ねるため、弾性部材15〜19の接着部以外の部分は接着しないか弱く接着するのが好ましい。図示例では、コームガンやシュアラップノズル等の塗布手段により弾性部材15〜19の外周面にのみホットメルト接着剤を塗布して両シート層12S,12H間に挟むことにより、当該弾性部材15〜19の外周面に塗布したホットメルト接着剤のみで、両シート層12S,12Hへの弾性部材15〜19の固定と、両シート層12S,12H間の固定とを行う構造となっている。弾性部材15〜19は伸縮領域における伸縮方向の両端部のみ、外側シート層12S及び内側シート層12Hに固定することができる。
図示例の弾性部材15〜19についてより詳細に説明すると、外装体12F,12Bのウエスト部Wにおける外側シート層12S及び内側シート層12H間には、幅方向WDの全体にわたり連続するように、複数のウエスト部弾性部材17が前後方向に間隔を空けて取り付けられている。また、ウエスト部弾性部材17のうち、ウエスト下方部Uに隣接する領域に配設される1本又は複数本については、内装体200と重なっていてもよいし、内装体200と重なる幅方向中央部を除いてその幅方向両側にそれぞれ設けてもよい。このウエスト部弾性部材17としては、太さ155〜1880dtex、特に470〜1240dtex程度(合成ゴムの場合。天然ゴムの場合には断面積0.05〜1.5mm2、特に0.1〜1.0mm2程度)の糸ゴムを、4〜12mmの間隔で3〜22本程度設けるのが好ましく、これによるウエスト部Wの幅方向WDの伸長率は150〜400%、特に220〜320%程度であるのが好ましい。また、ウエスト部Wは、その前後方向LDの全てに同じ太さのウエスト部弾性部材17を用いたり、同じ伸長率にしたりする必要はなく、例えばウエスト部Wの上部と下部で弾性部材17の太さや伸長率が異なるようにしてもよい。
また、外装体12F,12Bのウエスト下方部Uにおける外側シート層12S及び内側シート層12H間には、細長状の弾性部材からなるウエスト下方部弾性部材15,19が複数本、前後方向に間隔を空けて取り付けられている。
ウエスト下方部弾性部材15,19としては、太さ155〜1880dtex、特に470〜1240dtex程度(合成ゴムの場合。天然ゴムの場合には断面積0.05〜1.5mm2、特に0.1〜1.0mm2程度)の糸ゴムを、1〜15mm、特に3〜8mmの間隔で5〜30本程度設けるのが好ましく、これによるウエスト下方部Uの幅方向WDの伸長率は200〜350%、特に240〜300%程度であるのが好ましい。
また、後側外装体12Bの臀部カバー部Cにおける外側シート層12S及び内側シート層12H間には、細長状の弾性部材からなるカバー部弾性部材16が取り付けられている。臀部カバー部Cはカバー部弾性部材16により幅方向WD中央側に収縮している。
カバー部弾性部材16としては、太さ155〜1880dtex、特に470〜1240dtex程度(合成ゴムの場合。天然ゴムの場合には断面積0.05〜1.5mm2、特に0.1〜1.0mm2程度)の糸ゴムを設けるのが好ましく、これによる臀部カバー部Cの幅方向WDの伸長率は150〜400%、特に250〜350%であるのが好ましい。カバー部弾性部材16は前後方向LDに間隔を空けて複数本設けることができる。
他方、前側外装体12Fに鼠径カバー部を設ける場合には、臀部カバー部Cと同様にカバー部弾性部材を設けることができる。
図示例のウエスト下方部Uや臀部カバー部Cのように、吸収体56を有する前後方向範囲に弾性部材15,16,19を設ける場合には、その一部又は全部において吸収体56の幅方向WDの収縮を防止するために、吸収体56と幅方向WDに重なる部分の一部又は全部を含む幅方向中間(好ましくは内外接合部201,202の全体を含む)が非伸縮領域A1とされ、その幅方向両側が伸縮領域A2とされる。ウエスト部Wは幅方向WDの全体にわたり伸縮領域A2とされるのが好ましいが、ウエスト下方部Uと同様に、幅方向中間に非伸縮領域A1を設けても良い。
このような伸縮領域A2及び非伸縮領域A1は、内側シート層12Hと、外側シート層12Sとの間に、弾性部材15〜17,19を供給し、弾性部材15,16,19を伸縮領域A2における少なくとも伸縮方向の両端部でホットメルト接着剤を介して固定し、非伸縮領域A1となる領域では固定せず、非伸縮領域A1となる領域において、弾性部材15,16,19を加圧及び加熱により幅方向中間の1か所で切断するか、又は多数個所で細かく切断し、伸縮領域A2に伸縮性を残しつつ非伸縮領域A1では伸縮性を殺すことにより構築することができる。前者の場合、図5及び図6に示すように、非伸縮領域A1には、伸縮領域A2の弾性部材15,16,19から連続する切断残部が不要弾性部材18として単独で自然長まで収縮した状態で、外側シート層12S及び内側シート層12H間に残ることとなり、後者の場合、図示しないが、伸縮領域A2の弾性部材15,16,19から連続する切断残部、及び両方の伸縮領域A2の弾性部材15,16,19と連続しない弾性部材の切断片が不要弾性部材として単独で自然長まで収縮した状態で、外側シート層12S及び内側シート層12H間に残ることになる。
(カバー不織布)
外装二分割タイプのパンツタイプ使い捨ておむつでは、前側外装体12F及び後側外装体12Bとの間に内装体200が露出するため、内装体200の裏面に液不透過性シート11が露出しないように、前側外装体12Fと内装体200との間から、後側外装体12Bと内装体200との間にかけて、内装体200の裏面を覆うカバー不織布13を備えていることが好ましい。
カバー不織布13に用いる不織布は、例えば外装体12F,12Bの素材と同様のものを適宜選択することができる等、繊維の種類や、繊維の結合(交絡)方法により特に限定されるものではないが、エアスルー不織布を用いることが望ましく、その場合の目付けは20〜40g/m2、厚みは0.3〜1.0mmであると好ましい。カバー不織布13としては、表裏に貫通する孔を有しない無孔不織布を用いても、また表裏に貫通する孔が間隔を空けて多数設けられた有孔不織布を用いてもよい。
カバー不織布13の前後方向範囲は特に限定されず、図7に示すように、内装体200の前端から後端までの全体にわたり前後方向LDに延在していてもよく、図8に示すように、前側外装体12Fと内装体200とが重なる領域の前後方向中間位置から後側外装体12Bと内装体200とが重なる領域の前後方向中間位置まで前後方向LDに延在していてもよい。また、図8に示す例の場合、カバー不織布13と前側外装体12Fとの重なり部分の前後方向長さ13y、及びカバー不織布13と後側外装体12Bとの重なり部分の前後方向長さ13yは適宜定めることができるが、通常の場合それぞれ20〜40mm程度とすることができる。
カバー不織布13の幅方向範囲は、液不透過性シート11の裏面露出部分を隠しうる範囲とされる。このため、図示例では、左右の起き上がりギャザー60の基端の間に液不透過性シート11が露出するため、少なくとも一方の起き上がりギャザー60の基端部の裏側から他方の起き上がりギャザー60の基端部の裏側までの幅方向範囲を覆うようにカバー不織布13が設けられている。これにより、液不透過性シート11をカバー不織布13と起き上がりギャザー60のギャザーシート62とで隠蔽することができる。また、カバー不織布13の幅方向両端部が起き上がりギャザー60の基端部の裏側を覆うのではなく、ギャザーシート62がカバー不織布13の幅方向両端部の裏側を覆うようにしても、カバー不織布13とギャザーシート62とで液不透過性シート11を隠蔽することは可能である。
カバー不織布13の内面及び外面は、それぞれ対向面にホットメルト接着剤を介して接着することができる。カバー不織布13の固定領域は、カバー不織布13の前後方向全体及び幅方向全体とするほか、一部を非固定とすることもできる。例えばカバー不織布13の幅方向両端部が非固定であると、起き上がりギャザー60の影響で吸収体56の側部がいくらか収縮した状態でもその影響を受けにくくなり、カバー不織布13に皺や折れが形成されにくいという利点がもたらされる。この場合におけるカバー不織布13の幅方向両端部の非固定部分の幅は適宜定めればよいが、例えば3〜10mm、好ましくは5〜8mmとすることができる。
(内外接合部)
内装体200の外装体12F,12Bに対する固定は、ヒートシール、超音波シールのような素材溶着による接合手段や、ホットメルト接着剤により行うことができる。図示例では、内装体200の裏面、つまりこの場合は液不透過性シート11の裏面及び起き上がりギャザー60の付根部分65に塗布されたホットメルト接着剤を介して外装体12F,12Bの内面に対して固定されている。この内装体200と外装体12F,12Bとを固定する内外接合部201,202は、図2に示すように、両者が重なる領域のほぼ全体に設けることができ、例えば内装体200の幅方向両端部を除いた部分に設けることもできる。
(内装体)
内装体200は任意の形状を採ることができるが、図示の形態では長方形である。内装体200は、図3〜図7に示されるように、吸収要素50と、吸収要素50の表側(身体側)を覆うトップシート30と、吸収要素50の裏側を覆う液不透過性シート11とを備えているものであり、吸収保持機能を担う部分である。符号40は、トップシート30を透過した液を速やかに吸収要素50へ移行させるために、トップシート30と吸収要素50との間に設けられた中間シート(セカンドシート)を示しており、符号60は、内装体200の両脇に排泄物が漏れるのを防止するために、内装体200の両側部から装着者の脚周りに接するように延び出た起き上がりギャザー60を示している。
(吸収要素)
吸収要素50は、吸収体56と、この吸収体56の全体を包む包装シート58とを有する。包装シート58は省略することもできる。
(吸収体)
吸収体56は、繊維の集合体により形成することができる。この繊維集合体としては、綿状パルプや合成繊維等の短繊維を積繊したものの他、セルロースアセテート等の合成繊維のトウ(繊維束)を必要に応じて開繊して得られるフィラメント集合体も使用できる。繊維目付けとしては、綿状パルプや短繊維を積繊する場合は、例えば100〜300g/m2程度とすることができ、フィラメント集合体の場合は、例えば30〜120g/m2程度とすることができる。合成繊維の場合の繊度は、例えば、1〜16dtex、好ましくは1〜10dtex、さらに好ましくは1〜5dtexである。フィラメント集合体の場合、フィラメントは、非捲縮繊維であってもよいが、捲縮繊維であるのが好ましい。捲縮繊維の捲縮度は、例えば、2.54cm当たり5〜75個、好ましくは10〜50個、さらに好ましくは15〜50個程度とすることができる。また、均一に捲縮した捲縮繊維を用いることができる。吸収体56中には高吸収性ポリマー粒子を分散保持させるのが好ましい。
吸収体56は長方形形状でも良いが、図8等にも示すように、前後方向中間に、その前後両側よりも幅が狭い括れ部56Nとを有する砂時計形状をなしていると、吸収体56自体と起き上がりギャザー60の、脚周りへのフィット性が向上するため好ましい。
また、吸収体56の寸法は股間部を含む限り適宜定めることができるが、前後方向LD及び幅方向WDにおいて、内装体200の周縁部又はその近傍まで延在しているのが好ましい。なお、符号56Xは吸収体56の全幅を示している。
(高吸収性ポリマー粒子)
吸収体56には、その一部又は全部に高吸収性ポリマー粒子を含有させることができる。高吸収性ポリマー粒子とは、「粒子」以外に「粉体」も含む。高吸収性ポリマー粒子54としては、この種の使い捨ておむつに使用されるものをそのまま使用でき、例えば500μmの標準ふるい(JIS Z8801−1:2006)を用いたふるい分け(5分間の振とう)でふるい上に残る粒子の割合が30重量%以下のものが望ましく、また、180μmの標準ふるい(JIS Z8801−1:2006)を用いたふるい分け(5分間の振とう)でふるい上に残る粒子の割合が60重量%以上のものが望ましい。
高吸収性ポリマー粒子の材料としては、特に限定無く用いることができるが、吸水量が40g/g以上のものが好適である。高吸収性ポリマー粒子としては、でんぷん系、セルロース系や合成ポリマー系などのものがあり、でんぷん−アクリル酸(塩)グラフト共重合体、でんぷん−アクリロニトリル共重合体のケン化物、ナトリウムカルボキシメチルセルロースの架橋物やアクリル酸(塩)重合体などのものを用いることができる。高吸収性ポリマー粒子の形状としては、通常用いられる粉粒体状のものが好適であるが、他の形状のものも用いることができる。
高吸収性ポリマー粒子としては、吸水速度が70秒以下、特に40秒以下のものが好適に用いられる。吸水速度が遅すぎると、吸収体56内に供給された液が吸収体56外に戻り出てしまう所謂逆戻りを発生し易くなる。
また、高吸収性ポリマー粒子としては、ゲル強度が1000Pa以上のものが好適に用いられる。これにより、嵩高な吸収体56とした場合であっても、液吸収後のべとつき感を効果的に抑制できる。
高吸収性ポリマー粒子の目付け量は、当該吸収体56の用途で要求される吸収量に応じて適宜定めることができる。したがって一概には言えないが、50〜350g/m2とすることができる。ポリマーの目付け量が50g/m2未満では、吸収量を確保し難くなる。350g/m2を超えると、効果が飽和する。
必要であれば、高吸収性ポリマー粒子は、吸収体56の平面方向で含有量を調整できる。例えば、液の排泄部位を他の部位より含有量を多くすることができる。また、吸収体56の平面方向において局所的(例えばスポット状)に高吸収性ポリマー粒子が存在しない部分を設けることもできる。
(包装シート)
包装シート58を用いる場合、その素材としては、ティッシュペーパ、特にクレープ紙、不織布、ポリラミ不織布、小孔が開いたシート等を用いることができる。ただし、高吸収性ポリマー粒子が抜け出ないシートであるのが望ましい。クレープ紙に換えて不織布を使用する場合、親水性のSMS不織布(SMS、SSMMS等)が特に好適であり、その材質はポリプロピレン、ポリエチレン/ポリプロピレン複合材などを使用できる。目付けは、5〜40g/m2、特に10〜30g/m2のものが望ましい。
包装シート58の包装形態は適宜定めることができるが、製造容易性や前後端縁からの高吸収性ポリマー粒子の漏れ防止等の観点から、吸収体56の表裏面及び両側面を取り囲むように筒状に巻き付け、且つその前後縁部を吸収体56の前後からはみ出させ、巻き重なる部分及び前後はみ出し部分の重なり部分をホットメルト接着剤、素材溶着等の接合手段により接合する形態が好ましい。
(トップシート)
トップシート30は、液を透過する性質を有するものであり、例えば、有孔又は無孔の不織布や、多孔性プラスチックシートなどを例示することができる。また、このうち不織布は、その原料繊維が何であるかは、特に限定されない。例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維などや、これらから二種以上が使用された混合繊維、複合繊維などを例示することができる。さらに、不織布は、どのような加工によって製造されたものであってもよい。加工方法としては、公知の方法、例えば、スパンレース法、スパンボンド法、サーマルボンド法、メルトブローン法、ニードルパンチ法、エアスルー法、ポイントボンド法等を例示することができる。例えば、柔軟性、ドレープ性を求めるのであれば、スパンボンド法、スパンレース法が、嵩高性、ソフト性を求めるのであれば、エアスルー法、ポイントボンド法、サーマルボンド法が、好ましい加工方法となる。
また、トップシート30は、1枚のシートからなるものであっても、2枚以上のシートを貼り合せて得た積層シートからなるものであってもよい。同様に、トップシート30は、平面方向に関して、1枚のシートからなるものであっても、2枚以上のシートからなるものであってもよい。
トップシート30の両側部は、吸収要素50の側縁で裏側に折り返しても良く、また折り返さずに吸収要素50の側縁より側方にはみ出させても良い。
トップシート30は、裏側の部材に対する位置ずれを防止する等の目的で、ヒートシール、超音波シールのような素材溶着による接合手段や、ホットメルト接着剤により裏側に隣接する部材に固定することが望ましい。図示例では、トップシート30はその裏面に塗布されたホットメルト接着剤により中間シート40の表面及び包装シート58のうち吸収体56の表側に位置する部分の表面に固定されている。
(中間シート)
トップシート30を透過した液を速やかに吸収体へ移行させるために、トップシート30より液の透過速度が速い、中間シート(「セカンドシート」とも呼ばれている)40を設けることができる。この中間シート40は、液を速やかに吸収体へ移行させて吸収体による吸収性能を高め、吸収した液の吸収体からの「逆戻り」現象を防止するためのものである。中間シート40は省略することもできる。
中間シート40としては、トップシート30と同様の素材や、スパンレース不織布、スパンボンド不織布、SMS不織布、パルプ不織布、パルプとレーヨンとの混合シート、ポイントボンド不織布又はクレープ紙を例示できる。特にエアスルー不織布が嵩高であるため好ましい。エアスルー不織布には芯鞘構造の複合繊維を用いるのが好ましく、この場合芯に用いる樹脂はポリプロピレン(PP)でも良いが剛性の高いポリエステル(PET)が好ましい。目付けは17〜80g/m2が好ましく、25〜60g/m2がより好ましい。不織布の原料繊維の太さは2.0〜10dtexであるのが好ましい。不織布を嵩高にするために、原料繊維の全部又は一部の混合繊維として、芯が中央にない偏芯の繊維や中空の繊維、偏芯且つ中空の繊維を用いるのも好ましい。
図示例の中間シート40は、吸収体56の幅より短く中央に配置されているが、全幅にわたって設けてもよい。中間シート40の前後方向長さは、おむつの全長と同一でもよいし、吸収要素50の長さと同一でもよいし、液を受け入れる領域を中心にした短い長さ範囲内であってもよい。
中間シート40は、裏側の部材に対する位置ずれを防止する等の目的で、ヒートシール、超音波シールのような素材溶着による接合手段や、ホットメルト接着剤により裏側に隣接する部材に固定することが望ましい。図示例では、中間シート40はその裏面に塗布されたホットメルト接着剤により包装シート58のうち吸収体56の表側に位置する部分の表面に固定されている。
(液不透過性シート)
液不透過性シート11の素材は、特に限定されるものではないが、例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂等からなるプラスチックフィルムや、不織布の表面にプラスチックフィルムを設けたラミネート不織布、プラスチックフィルムに不織布等を重ねて接合した積層シートなどを例示することができる。液不透過性シート11には、ムレ防止の観点から好まれて使用されている液不透過性かつ透湿性を有する素材を用いることが好ましい。透湿性を有するプラスチックフィルムとしては、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂中に無機充填剤を混練して、シートを成形した後、一軸又は二軸方向に延伸して得られた微多孔性プラスチックフィルムが広く用いられている。この他にも、マイクロデニール繊維を用いた不織布、熱や圧力をかけることで繊維の空隙を小さくすることによる防漏性強化、高吸水性樹脂又は疎水性樹脂や撥水剤の塗工といった方法により、プラスチックフィルムを用いずに液不透過性としたシートも、液不透過性シート11として用いることができるが、後述するカバー不織布13とのホットメルト接着剤を介した接着時に十分な接着強度を得るため、樹脂フィルムを用いるのが望ましい。
液不透過性シート11は、図示のように吸収要素50の裏側に収まる幅とする他、防漏性を高めるために、吸収要素50の両側を回り込ませて吸収要素50のトップシート30側面の両側部まで延在させることもできる。この延在部の幅は、左右それぞれ5〜20mm程度が適当である。
(起き上がりギャザー)
起き上がりギャザー60は、内装体200の側部から起き上がる起き上がり部分68を有しており、この起き上がり部分68が、装着者の鼠径部から脚周りを経て臀部までの範囲に接して横漏れを防止するものである。
より詳細に説明すると、図示例の起き上がりギャザー60は、内装体200の前後方向長さに等しい長さを有する帯状のギャザーシート62を、先端となる部分で幅方向WDに折り返して二つに折り重ねて二層構造とするとともに、層間に、細長状のギャザー弾性部材63を前後方向LDに沿って伸長状態で幅方向WDに間隔を空けて複数本固定してなるものである。起き上がりギャザー60のうち先端部と反対側に位置する基端部は、内装体200における液不透過性シート11より裏側の側部に固定された付根部分65とされ、この付根部分65以外の部分は付根部分65から延び出る本体部分66とされている。そして、本体部分66のうち前端部及び後端部が倒伏状態でトップシート30の側部表面に対して固定された前倒伏部分67F及び後倒伏部分67Bとなっており、これらの間に位置する前後方向中間部は非固定の起き上がり部分68とされる。この起き上がり部分68の少なくとも先端部にはギャザー弾性部材63が設けられる。
特徴的には、図1及び図5に示すように、前倒伏部分67Fは、内装体200の側縁から幅方向内側に延びる第1部分60Aと、この第1部分60Aの先端で幅方向外側に折り返された第2部分60Bとを有するとともに、第1部分60A及び第2部分60Bが倒伏状態で内装体200の表面に固定されている。一方、図1及び図6に示すように、後倒伏部分67Bは、付根部分65との境界から幅方向外側に展開された展開部分となっており、この展開部分は内装体200よりも幅方向外側に延びるとともに、前側外装体12Fに固定されている。
以上のように構成された起き上がりギャザー60では、ギャザー弾性部材63の収縮力により起き上がり部分68が装着者の身体表面に接するように起き上がる。ここで、図示例の起き上がりギャザー60では、前倒伏部分67Fは第1部分60A及び第2部分60Bを有する屈曲形態となっており、後倒伏部分67Bは展開状態となっている。このため図3及び図4に示すように、起き上がり部分68では、第1部分60Aの後側に続く部分60Cが、側方に倒れた状態で後倒伏部分67Bに向かうにつれて幅方向外側に移動し、これに伴い第2部分60Bの後側に続く部分60Dは次第に起き上がり、幅方向外側に倒れていく。したがって、この起き上がりギャザー60は、後側に向かうにつれて側方に広がりながら起き上がり高さが低くなる、後方拡幅タイプとなる。そして、この起き上がりギャザー60は、図3〜図6に示すように、起き上がりギャザー60の前後方向LDの全体で第1部分60Aの上面全体が身体表面に接触することとなるため、フィット性及び装着感に優れ、従来のような起き上がりギャザー60の先端のねじれによる装着感の悪化のおそれがないものとなる。
前倒伏部分67Fでは、第1部分60Aは第2部分60Bに倒伏状態で固定されるとともに、第2部分60Bは倒伏状態でトップシート30に固定される。一方、後倒伏部分67Bは展開状態で後側外装体12Bの内面に固定される。前倒伏部分67F及び後倒伏部分67Bにおける対向面の接合には、種々の塗布方法によるホットメルト接着剤、及びヒートシールや超音波シール等の素材溶着による手段の少なくとも一方を用いることができる。特に、前倒伏部分67Fにおいて、第2部分60B及びトップシート30の接合と、第1部分60A及び第2部分60Bの接合とを同じ手段により行っても、また異なる手段により行っても良い。例えば、第2部分60B及びトップシート30の接合をホットメルト接着剤により行い、第1部分60A及び第2部分60Bの接合を素材溶着により行うのは一つの好ましい形態である。
ギャザーシート62としてはスパンボンド不織布(SS、SSS等)やSMS不織布(SMS、SSMMS等)、メルトブロー不織布等の柔軟で均一性・隠蔽性に優れた不織布に、必要に応じてシリコーンなどにより撥水処理を施したものを好適に用いることができ、繊維目付けは10〜30g/m2程度とするのが好ましい。ギャザー弾性部材63としては糸ゴム等を用いることができる。スパンデックス糸ゴムを用いる場合は、太さは470〜1240dtexが好ましく、620〜940dtexがより好ましい。固定時の伸長率は、150〜350%が好ましく、200〜300%がより好ましい。なお、用語「伸長率」は自然長を100%としたときの値を意味する。また、図示のように、二つに折り重ねたギャザーシート62の間に防水フィルム64を介在させることもでき、この場合には防水フィルム64の存在部分においてギャザーシート62を部分的に省略することもできるが、製品の外観及び肌触りを布のようにするためには、図示例のように、少なくとも起き上がりギャザー60の基端から先端までの外面がギャザーシート62で形成されていることが必要である。
起き上がり部分68に設けられるギャザー弾性部材63の本数は2〜6本が好ましく、3〜5本がより好ましい。配置間隔60dは3〜10mmが適当である。このように構成すると、ギャザー弾性部材63を配置した範囲で肌に対して面で当たりやすくなる。先端側だけでなく付け根側にもギャザー弾性部材63を配置しても良い。
起き上がりギャザー60の起き上がり部分68では、ギャザーシート62の内側層及び外側層の貼り合わせや、その間に挟まれるギャザー弾性部材63の固定に、種々の塗布方法によるホットメルト接着剤及びヒートシールや超音波シール等の素材溶着による固定手段の少なくとも一方を用いることができる。ギャザーシート62の内側層及び外側層の全面を貼り合わせると柔軟性を損ねるため、ギャザー弾性部材63の接着部以外の部分は接着しないか弱く接着するのが好ましい。図示例では、コームガンやシュアラップノズル等の塗布手段によりギャザー弾性部材63の外周面にのみホットメルト接着剤を塗布してギャザーシート62の内側層及び外側層間に挟むことにより、当該ギャザー弾性部材63の外周面に塗布したホットメルト接着剤のみで、ギャザーシート62の内側層及び外側層へのギャザー弾性部材63の固定と、ギャザーシート62の内側層及び外側層間の固定とを行う構造となっている。
同様に、起き上がりギャザー60に組み込まれる防水フィルム64とギャザーシート62との固定や、倒伏部分67F,67Bの固定についても、種々の塗布方法によるホットメルト接着剤、及びヒートシールや超音波シール等の素材溶着による手段の少なくとも一方を用いることができる。
図示例の起き上がりギャザー60の寸法は適宜定めることができるが、乳幼児用紙おむつの場合は、例えば図3に示すように、起き上がりギャザー60の起立高さ(展開状態における本体部分66の幅方向長さ)W2は15〜60mm、特に20〜40mmであるのが好ましい。また、幅方向両側の前倒伏部分67Fの離間距離W1は60〜190mm、特に70〜140mmであるのが好ましい。
後倒伏部分67Bの寸法、及びその後側外装体12Bに対する固定部分の寸法は適宜定めればよいが、後倒伏部分67Bの幅をXdとし、後倒伏部分67Bの後側外装体12Bに対する固定部分の幅をXbとしたとき、Xb>2Xd/3の関係を満たすことが望ましい。また、後倒伏部分67Bにおける幅方向外側の端部は非接着部分を有しないか、又は5mm以下の非接着部分67tを有することが望ましい。このように、後倒伏部分67Bの後側外装体12Bに対する固定部分の幅を十分に確保し、かつ後倒伏部分67Bにおける幅方向外側の端部に非接着部分を有しないか、又は非接着部分67tを有するとしても十分に狭くすることにより、第1部分60Aの殆どが幅方向内側に折れかえることがなく、起き上がりギャザー60による臀部の被覆幅を確実に確保できるようになる。
特に、図示例のように、後倒伏部分67Bの一部又は全部が後側外装体12Bの伸縮領域A2に固定されていると、装着前には起き上がりギャザー60は後側外装体12Bとともに収縮し、脚開口LOが広がっているため、装着作業の際に手や足を脚開口LOに通しやすいという利点がある。
前倒伏部分67Fの寸法は適宜定めればよく、第1部分60Aの幅は第2部分60Bの幅と同じとする他、第1部分60Aの幅は第2部分60Bの幅より長くしてもよい。特に、図10に示すように、第1部分60Aの幅が第2部分60Bの幅よりも長い場合には、起き上がり部分68において、第1部分60Aの幅方向外側の縁が第2部分60Bの幅方向外側の縁より幅方向外側に張り出し始める位置が、より後側に位置するようになるため、鼠径部から脚周りにかけてのフィット性が良好となる。後倒伏部分67Bの幅Xdは前倒伏部分67Fの第1部分60Aの幅及び第2部分60Bの幅の和に等しく、通常の場合、吸収体56の幅56Xの0.03〜0.25倍程度とすることができる。
特に、外装二分割タイプのパンツタイプ使い捨ておむつの場合、図2に示すように、後倒伏部分67Bの後側外装体12Bに対する固定部分(点模様部分)は、後倒伏部分67Bと後側外装体12Bとが重なる領域内の前端部から後端部まで設けられていると、臀部の被覆範囲が最大限確保されるため好ましい。また、図示しないが、前倒伏部分67Fにおける第1部分60Aとトップシート30との固定部分の前後方向寸法は、前倒伏部分67Fにおける第1部分60Aと第2部分60Bとの固定部分の前後方向寸法よりも長いと、前側において起き上がりギャザー60が内装体200の幅方向外側に突出しにくく、鼠蹊部のフィット性が良好となるため好ましい。
他方、図11は、上述の起き上がりギャザー60を備えたパンツタイプ使い捨ておむつと同様の特徴を有する製品の製造方法を示しており、(a)は主製造工程を示し、(b)は内装体製造工程を示している。すなわち、主製造工程では、外装体12F,12Bとなる部分がMD方向に繰り返し連続する外装連続帯120を製造し、この外装連続帯120をMD方向に移送しつつ、個々のおむつとなる部分に別途製造した内装体200を、その前後方向LDが外装体製造工程のCD方向となるように回転した後に外装連続帯120に取り付ける。その後、内装体200を取り付けた外装連続帯120をCD方向に二つ折りした後、個々のおむつの両側部となる部分において前身頃の外装体となる部分と後身頃となる部分とを接合してサイドシール部12Aを形成するとともに、個々のおむつの境界となる部分で切断し、個々のおむつDPを得る。
一方、内装体製造工程では、主製造工程とは別に、内装体200となる部分がMD方向に繰り返し連続する内装連続帯130を製造した後、MD方向に間隔を空けて個々の内装体200に切断し、個々の内装体200を得る。
特徴的には、製品の外装体12F,12Bは、展開状態で、前後方向中央を通る幅方向仮想線について線対称をなすものとされる。ここで線対称にするのは、前後の区別をなくすためであるから、外装体は構造、形状、寸法、素材等のすべてにおいて前後共通とされる。製造ラインでは、外装連続体120は、製品の前後方向中央と対応するCD方向位置CLを通るMD方向仮想線について線対称をなしている。また、製品の内装体200は、展開状態で、前後方向中央よりも前側の部分の前後方向寸法と、前後方向中央よりも後側の部分の前後方向寸法とが同じとなっている。内装体200は前後非対称が前提となるため、取り付け位置のみ前後の区別をなくす。製造ラインでは、製品の前後方向中央と対応するCD方向位置CLに、内装体200のCD方向中央位置を合わせるように、内装体200を外装連続体120に取り付ける。
また、内装連続帯130は、前後の向きが逆の個々のおむつとなる部分が交互(換言すると、個々のおむつとなる部分の前端と前端、後端と後端が繋がるよう)に、MD方向に繰り返し連続し、起き上がりギャザー60となる部分もMD方向に繰り返し連続するものとなっている。そして、内装体200を外装連続帯120に組み付ける際、図中に今の状態を実線で、かつ次の状態を二点鎖線で示すように、後倒伏部分67Bとなる部分を展開した状態で、内装体200を外装連続帯120に取り付ける。後倒伏部分67Bとなる部分は、表面側においてCD方向両側に向かって空気を間欠噴射して、後倒伏部分67Bとなる部分を展開するとともに、裏面側で空気吸引することにより後倒伏部分67Bとなる部分の展開状態を維持し、その状態で方向を回転させて外装連続帯120に組み付けることができる。
このように、内装連続帯130を、前後の向きが逆の個々のおむつとなる部分が交互にMD方向に繰り返すものとすることにより、前後非対称の形状を有する内装体200を連続的に製造することができる。しかし、それだけでは、内装連続帯130を切断して得られる内装体200の向きが二点鎖線で示すように交互に逆向きとなるため、内装体200の向きを交互に逆向きに回転させて取り付けることが必要になる。これに対して、上述のように、外装体12F,12Bに前後の区別がなくなるように前後対称の設計とし、かつ内装体200の取付け位置も前後の区別がなくなるように前後対称の設計としておけば、内装体200の向きを交互に逆向きに回転させて取り付けなくても、製造ラインにおけるおむつの向きが前後交互に製造されることを除けば、従来の一般的な製造工程と変わるところなく、前述の後方拡幅タイプのパンツタイプ使い捨ておむつを連続的に製造することができる。
<明細書中の用語の説明>
明細書中の以下の用語は、明細書中に特に記載が無い限り、以下の意味を有するものである。
・「前後(縦)方向」とは腹側(前側)と背側(後側)を結ぶ方向を意味し、「幅方向」とは前後方向と直交する方向(左右方向)を意味する。
・「表側」とはパンツタイプ使い捨ておむつを着用した際に着用者の肌に近い方を意味し、「裏側」とはパンツタイプ使い捨ておむつを着用した際に着用者の肌から遠い方を意味する。
・「表面」とは部材の、パンツタイプ使い捨ておむつを着用した際に着用者の肌に近い方の面を意味し、「裏面」とはパンツタイプ使い捨ておむつを着用した際に着用者の肌から遠い方の面を意味する。
・「MD方向」及び「CD方向」とは、製造ラインにおける流れ方向(MD方向)及びこれと直交する横方向(CD方向)を意味する。
・「伸長率」は、自然長を100%としたときの値を意味する。
・「ゲル強度」は次のようにして測定されるものである。人工尿(尿素:2wt%、塩化ナトリウム:0.8wt%、塩化カルシウム二水和物:0.03wt%、硫酸マグネシウム七水和物:0.08wt%、及びイオン交換水:97.09wt%を混合したもの)49.0gに、高吸収性ポリマーを1.0g加え、スターラーで攪拌させる。生成したゲルを40℃×60%RHの恒温恒湿槽内に3時間放置したあと常温にもどし、カードメーター(I.techno Engineering社製:Curdmeter−MAX ME−500)でゲル強度を測定する。
・「目付け」は次のようにして測定されるものである。試料又は試験片を予備乾燥した後、標準状態(試験場所は、温度23±1℃、相対湿度50±2%)の試験室又は装置内に放置し、恒量になった状態にする。予備乾燥は、試料又は試験片を温度100℃の環境で恒量にすることをいう。なお、公定水分率が0.0%の繊維については、予備乾燥を行わなくてもよい。恒量になった状態の試験片から、試料採取用の型板(100mm×100mm)を使用し、100mm×100mmの寸法の試料を切り取る。試料の重量を測定し、10倍して1平米あたりの重さを算出し、目付けとする。
・「厚み」は、自動厚み測定器(KES−G5 ハンディ圧縮計測プログラム)を用い、荷重:0.098N/cm2、及び加圧面積:2cm2の条件下で自動測定する。
・吸水量は、JIS K7223−1996「高吸水性樹脂の吸水量試験方法」によって測定する。
・吸水速度は、2gの高吸収性ポリマー及び50gの生理食塩水を使用して、JIS K7224‐1996「高吸水性樹脂の吸水速度試験法」を行ったときの「終点までの時間」とする。
・「展開状態」とは、収縮や弛み無く平坦に展開した状態を意味する。
・各部の寸法は、特に記載が無い限り、自然長状態ではなく展開状態における寸法を意味する。
・試験や測定における環境条件についての記載が無い場合、その試験や測定は、標準状態(試験場所は、温度23±1℃、相対湿度50±2%)の試験室又は装置内で行うものとする。
本発明は、パンツタイプ使い捨ておむつに利用できるものである。
11…液不透過性シート、12A…サイドシール部、12B…後側外装体、12E…ウエスト延出部分、12F…前側外装体、12H…内側シート層、12S…外側シート層、13…カバー不織布、16…カバー部弾性部材、17…ウエスト部弾性部材、18…不要弾性部材、200…内装体、201,202…内外接合部、30…トップシート、40…中間シート、50…吸収要素、56…吸収体、58…包装シート、60…起き上がりギャザー、60A…第1部分、60B…第2部分、62…ギャザーシート、65…付根部分、66…本体部分、67t…非接着部分、67F…前倒伏部分、67B…後倒伏部分、68…起き上がり部分、A1…非伸縮領域、A2…伸縮領域、C…臀部カバー部、L…中間領域、LD…前後方向、T…胴周り領域、U…ウエスト下方部、W…ウエスト部、WD…幅方向、WO…ウエスト開口、LO…脚開口。

Claims (4)

  1. 前身頃から後身頃にわたる一体的な外装体、又は前身頃及び後身頃に別々に設けられた外装体と、
    この外装体の幅方向中間部に取り付けられた、股間部の前後両側にわたる内装体と、
    前身頃における外装体の両側部と後身頃における外装体の両側部とがそれぞれ接合されたサイドシール部と、
    ウエスト開口及び左右一対の脚開口と、
    前記内装体の両側部から起き上がる起き上がりギャザーとを備えており、
    前記起き上がりギャザーは、前記内装体に固定された付根部分と、この付根部分より延び出る本体部分と、本体部分の前端部が倒伏状態に固定されて形成された前倒伏部分及び本体部分の後端部が倒伏状態に固定されて形成された後倒伏部分と、本体部分における前倒伏部分及び後倒伏部分の間に位置する非固定の起き上がり部分と、起き上がり部分の少なくとも先端部に前後方向に沿って取り付けられたギャザー弾性部材とを有している、
    パンツタイプ使い捨ておむつにおいて、
    前記前倒伏部分は、前記内装体の側縁から幅方向内側に延びる第1部分と、この第1部分の先端で幅方向外側に折り返された第2部分とを有するとともに、第1部分及び第2部分が倒伏状態で前記内装体の表面に対して固定されており、
    前記後倒伏部分は、付根部分との境界から幅方向外側に展開された展開部分となっており、この展開部分が前記内装体よりも幅方向外側に延びるとともに、前記外装体に対して固定されており
    前記後倒伏部分の幅をXdとし、前記後倒伏部分の前記外装体に対する固定部分の幅をXbとしたとき、
    Xb > 2Xd/3の関係を満たし、かつ
    前記後倒伏部分における幅方向外側の端部は非接着部分を有しないか、又は5mm以下の非接着部分を有する、
    ことを特徴とするパンツタイプ使い捨ておむつ。
  2. 前記第1部分の幅が、前記第2部分の幅よりも長い、請求項1記載のパンツタイプ使い捨ておむつ。
  3. 前身頃及び後身頃に別々に設けられた外装体と、
    この外装体の幅方向中間部に取り付けられた、股間部の前後両側にわたる内装体と、
    前身頃における外装体の両側部と後身頃における外装体の両側部とがそれぞれ接合されたサイドシール部と、
    ウエスト開口及び左右一対の脚開口と、
    前記内装体の両側部から起き上がる起き上がりギャザーとを備えており、
    前記起き上がりギャザーは、前記内装体に固定された付根部分と、この付根部分より延び出る本体部分と、本体部分の前端部が倒伏状態に固定されて形成された前倒伏部分及び本体部分の後端部が倒伏状態に固定されて形成された後倒伏部分と、本体部分における前倒伏部分及び後倒伏部分の間に位置する非固定の起き上がり部分と、起き上がり部分の少なくとも先端部に前後方向に沿って取り付けられたギャザー弾性部材とを有している、
    パンツタイプ使い捨ておむつにおいて、
    前記前倒伏部分は、前記内装体の側縁から幅方向内側に延びる第1部分と、この第1部分の先端で幅方向外側に折り返された第2部分とを有するとともに、第1部分及び第2部分が倒伏状態で前記内装体の表面に対して固定されており、
    前記後倒伏部分は、付根部分との境界から幅方向外側に展開された展開部分となっており、この展開部分が前記内装体よりも幅方向外側に延びるとともに、前記外装体に対して固定されており、
    前記第1部分の幅が、前記第2部分の幅よりも長く、
    前身頃の外装体と後身頃の外装体とが前後方向に離間しており、
    前記後倒伏部分の前記外装体に対する固定部分は、前記後倒伏部分と前記後身頃の外装体とが重なる領域内の前端部から後端部まで設けられており、
    前記前倒伏部分における前記第1部分と前記内装体の表面との固定部分の前後方向寸法は、前記前倒伏部分における前記第1部分と前記第2部分との固定部分の前後方向寸法よりも長い、
    ことを特徴とする、パンツタイプ使い捨ておむつ。
  4. 前記外装体は、展開状態で、前後方向中央を通る幅方向仮想線について線対称をなすものであり、
    前記内装体は、展開状態で、前後方向中央よりも前側の部分の前後方向寸法と、前後方向中央よりも後側の部分の前後方向寸法とが同じである、
    請求項1記載のパンツタイプ使い捨ておむつの製造方法であって、
    前記外装体となる部分がMD方向に繰り返し連続する外装連続帯を製造し、この外装連続帯をMD方向に移送しつつ、個々のおむつとなる部分に別途製造した前記内装体を、その前後方向が前記外装体製造工程のCD方向となるように回転した後に前記外装連続帯に組み付け、その後、前記内装体を取り付けた外装連続帯をCD方向に二つ折りした後、個々のおむつの両側部となる部分において前記前身頃の外装体となる部分と前記後身頃となる部分とを接合して前記サイドシール部を形成するとともに、個々のおむつの境界となる部分で切断し、個々のおむつを得る、主製造工程と、
    前記主製造工程とは別に、前記内装体となる部分がMD方向に繰り返し連続する内装連続帯を製造した後、MD方向に間隔を空けて個々の内装体に切断し、個々の内装体を得る内装体製造工程とを有し、
    前記内装連続帯は、前後の向きが逆の個々のおむつとなる部分が交互にMD方向に繰り返し連続し、前記起き上がりギャザーとなる部分もMD方向に繰り返し連続するものであり、
    前記内装体を前記外装連続帯に組み付ける際、前記内装体における前記後倒伏部分となる部分を展開した状態で、前記内装体を前記外装体に取り付ける、
    ことを特徴とする、パンツタイプ使い捨ておむつの製造方法。
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