JP6984361B2 - 熱可塑性樹脂製リベットによる接合構造 - Google Patents

熱可塑性樹脂製リベットによる接合構造 Download PDF

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本発明は、熱可塑性樹脂製リベットによる接合構造に関する。
下記特許文献1には、それぞれに設けられた貫通孔の位置を合わせるように重ね合わされたアルミ合金板と鋼板とが、当該貫通孔に挿入されたリベットにより接合されたリベット接合構造が開示されている。アルミ合金板と鋼板には、重ね合わされた側の貫通孔の周辺に隙間が設けられており、貫通孔に挿入された合成樹脂製のリベットには、その中間部の一部が溶融されることにより当該隙間に侵入し、冷えて固化した中間鍔部が形成されている。このリベット接合構造によれば、アルミニウム合金板及び鋼板とリベットとの接触面積が大きくなって位置ずれ等が抑制されるため、接合強度を向上させることができる。また、中間鍔部を設けることにより、アルミニウム合金板と鋼板とが直接接触されないため、電気化学的腐食の発生を抑制することができ、長期間に亘って接合強度を維持することができる。
特開2013−245772公報
しかしながら、特許文献1に記載されたリベット接合方法は、電気化学的腐食が発生するような異種金属製の部材同士の接合を対象としたものである。このため、例えば、一方の部材が熱可塑性樹脂製の部材であり、他方の部材が金属製又は樹脂製の部材であるような異種部材の接合において接合強度を確保する点で改善の余地がある。
本発明は、上記事実を考慮し、熱可塑性樹脂製の部材と熱可塑性樹脂以外の材料製の部材との接合強度を確保することができる熱可塑性樹脂製リベットによる接合構造を得ることが目的である。
請求項1に記載の熱可塑性樹脂製リベットによる接合構造は、金属又は樹脂で成形され、貫通孔が形成された第1部材と、熱可塑性樹脂で成形され、前記第1部材の前記貫通孔が形成された面に当該貫通孔を塞いだ状態で当接された第2部材と、前記第1部材の前記貫通孔に挿入された軸部の先端部と前記第2部材の前記貫通孔を塞いだ部分とが溶着された状態で頭部と前記第2部材により前記第1部材を挟み込む熱可塑性樹脂製リベットと、を含み、前記熱可塑性樹脂製リベットの前記頭部の上方側から、タッピングスクリューが挿入されて構成されている。
請求項1に記載の熱可塑性樹脂製リベットによる接合構造によれば、熱可塑性樹脂で成形された第2部材と熱可塑性樹脂製リベットの軸部の先端部とが溶着される。このとき、熱可塑性樹脂製リベットの軸部の先端部は溶融されるため、当該軸部は、第1部材に形成された貫通孔から第2部材側に引き込まれる。このため、熱可塑性樹脂製リベットの頭部が、貫通孔を塞いだ状態で第1部材に当接され、第1部材は、第2部材と熱可塑性樹脂製リベットの頭部とによって挟み込まれる。これにより、第2部材と熱可塑性樹脂製リベットにより熱可塑性樹脂以外の異種の材質で成形された第1部材を接合することができる。
また、請求項1に記載の熱可塑性樹脂製リベットによる接合構造では、第2部材と熱可塑性樹脂製リベットは、どちらも熱可塑性樹脂で成形されているため、溶着時に混ざり合う。この点において、熱可塑性樹脂で成形された第2部材に金属製のリベットを締結した場合とは異なる。具体的には、熱可塑性樹脂製リベットによる接合構造は、熱可塑性樹脂同士を溶着させて接合する構造であるため、リベットにより第2部材を破損させることなくリベットと第2部材とを接合することができる。これにより、第2部材と熱可塑性樹脂製リベットとを高い接合強度で接合することができる。
さらに、請求項1に記載の熱可塑性樹脂製リベットによる接合構造は、溶着された第2部材及び熱可塑性樹脂製リベットは冷えることにより収縮する。このため、熱可塑性樹脂製リベットは、その頭部が第1部材を更に押えるように収縮する。これにより、第2部材と熱可塑性樹脂製リベットの頭部とにより強固に第1部材を挟み込むため、熱可塑性樹脂製リベットによる接合構造全体として高い接合強度を確保することができる。また、熱可塑性樹脂製リベットの頭部の上方側から、タッピングスクリューが挿入されている。そのため、挿入されたタッピングスクリューのねじ頭部により、熱可塑性樹脂製リベットの頭部は第1部材側へ向けて押さえつけられる。これにより、ねじ頭部によって押さえつけられた熱可塑性樹脂製リベットの頭部は、頭部の径方向外側に拡がるように変形されるので、より広い範囲で第1部材を押えることができる。
以上説明したように、本発明に係る熱可塑性樹脂製リベットによる接合構造は、熱可塑性樹脂製の部材と熱可塑性樹脂以外の材料製の部材との接合強度を確保することができるという優れた効果を有する。
本実施形態に係る第2部材に当接された第1部材の貫通孔に熱可塑性樹脂製リベットが挿入されている状態を示す熱可塑性樹脂製リベットによる接合構造の概略断面図である。 図1Aに示された第1部材の貫通孔に熱可塑性樹脂製リベットが挿入された状態を示す概略断面図である。 図1Bに示された熱可塑性樹脂製リベットの軸部の先端部と第2部材とが溶着されている状態を示す概略断面図である。 図1Cに示された溶着により、熱可塑性樹脂製リベットの頭部と第2部材とが第1部材を挟み込む状態を示す概略断面図である。 本実施形態の第2実施形態に係る熱可塑性樹脂製リベットによる接合構造において、タッピングスクリューが熱可塑性樹脂製リベットの頭部に挿入されている状態を示す概略断面図である。 図2Aに示された熱可塑性樹脂製リベットによる接合構造において、タッピングスクリューが挿入されたことにより、熱可塑性樹脂製リベットの頭部が拡げられた状態を示す概略断面図である。 本実施形態の第3実施形態に係る熱可塑性樹脂製リベットによる接合構造において、タッピングスクリューが熱可塑性樹脂製リベットの頭部に挿入されている状態を示す概略断面図である。 図3Aに示された熱可塑性樹脂製リベットによる接合構造において、タッピングスクリューが挿入されたことにより、タッピングスクリューの頭部と第2部材とが第3部材を挟み込む状態を示す概略断面図である。
(第1実施形態)
以下、図1A〜図1Dを用いて、本発明の第1実施形態に係る熱可塑性樹脂製リベットによる接合構造について説明する。以下の図において、矢印UPは上方側を示している。
図1Aに示されるように本実施形態に係る熱可塑性樹脂製リベットによる接合構造としての第1接合構造は、鋼製の第1部材12と、熱可塑性樹脂で成形された第2部材14と、第2部材14と第2部材14との接合に用いられる熱可塑性繊維強化樹脂で成形された熱可塑性樹脂製リベットとしてのリベット20と、を含んで構成されている。
第2部材14の第2上面14Aの上方側には、第1部材12が配置されている。第2上面14Aに当接されている下側の面が、一方の表面としての第1下面12Bとされ、第2上面14Aに当接されていない上側の面が、他方の表面としての第1上面12Aとされている。第1部材12には、第1上面12Aから第1下面12Bにかけて貫通された略円柱状の空間である貫通孔30が形成されている。
なお、ここでは、第1部材12の材質は、鋼製として説明したが、これに限らず、構造材として使用されるものであればよく、一例として、鉄鋼以外の金属(例えば、アルミニウム合金、マグネシウム合金、チタン合金等)、熱硬化性樹脂(例えば、ビニルエステル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂及びウレタン樹脂)、熱硬化性樹脂が母材とされたCFRP(炭素繊維強化樹脂)やGFRP(ガラス繊維強化樹脂)等が適用されてもよい。
第2部材14は、第1部材12との接合面である第2上面14Aを上方側へ向けて配置されている。第2部材14の熱可塑性樹脂には、炭素繊維を内部に含ませることにより強化された熱可塑性繊維強化樹脂が用いられている。本実施形態において用いることができる熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリカーボネート樹脂、ポリアミド(PA)樹脂、ポリウレタン(PU)樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS)樹脂及びポリプロピレン(PP)樹脂が挙げられる。
なお、ここでは、第2部材14の熱可塑性繊維強化樹脂は、炭素繊維を用いて強化されているとして説明したが、これに限らず、目的に応じて他の繊維を用いて強化されてもよく、一例として、ガラス繊維、金属繊維並びにアラミド繊維、セルロース繊維、ナイロン繊維、ビニロン繊維、ポリエステル繊維、ポリオレフィン繊維及びレーヨン繊維の樹脂繊維等が挙げられる。また、第1部材には、繊維が含まれていない熱可塑性樹脂が用いられてもよい。
図1Aに示されるように、貫通孔30の上方側、すなわち、第1部材12の第1上面12A側の開口部である上側開口部30Aからリベット20が貫通孔30に挿入されている。本実施形態で用いるリベット20は、炭素繊維を内部に含ませることにより強化された熱可塑性繊維強化樹脂により成形されている。ここでは、リベット20は、第2部材14に用いられている熱可塑性繊維強化樹脂と同じ熱可塑性繊維強化樹脂を用いて形成されている。
リベット20は、略円柱状に形成された軸部22と、軸部22の基端側から軸部22の径方向外側へ向けて張り出した略円板状に形成された頭部24と、を含んで構成されている。軸部22の外径は、貫通孔30の外径よりも大きくならない程度に略同一に形成されている。また、頭部24の外径は、貫通孔30を塞ぐことができる程度に貫通孔30の外径よりも大きく形成されている。図1Bに示されるように、貫通孔30に挿入されたリベット20の軸部22の先端部22Aは、第2部材14の第2上面14Aに当接されている。
なお、ここでは、リベット20は、第2部材14に用いられている熱可塑性繊維強化樹脂と同じ熱可塑性繊維強化樹脂を用いて成形されているとしたが、これに限らず、第2部材14に用いられている熱可塑性繊維強化樹脂と別の熱可塑性繊維強化樹脂を用いて成形されてもよいし、繊維が含まれていない熱可塑性樹脂が用いられて成形されてもよい。リベットとして用いることができる熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリカーボネート樹脂、ポリアミド(PA)樹脂、ポリウレタン(PU)樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS)樹脂及びポリプロピレン(PP)樹脂が挙げられる。
また、ここでは、リベット20は、炭素繊維を用いて強化されているとして説明したが、これに限らず、目的に応じて他の繊維を用いて強化されてもよい。リベットに用いることができる繊維としては、一例として、ガラス繊維、金属繊維並びにアラミド繊維、セルロース繊維、ナイロン繊維、ビニロン繊維、ポリエステル繊維、ポリオレフィン繊維及びレーヨン繊維の樹脂繊維等が挙げられる。
次に、本実施形態の作用並びに効果について説明する。
図1Aに示されるように、熱可塑性繊維強化樹脂で成形された第2部材14の第2上面14Aの上方側には、第1部材12が配置されている。第1部材12に設けられた貫通孔30の上方側、すなわち第1上面12A側からリベット20の軸部22が挿入される。
図1Bに示されるように、貫通孔30に挿入されたリベット20は、その軸部22の先端部22Aが、第2部材14の第2上面14Aの貫通孔30と対向する部分である接合面18に当接される。
図1Cに示されるように、挿入されたリベット20は、公知のスピン溶着機(図示省略)を用いたスピン溶着により第2部材14の第2上面14Aに溶着される。この際、第2部材14の第2上面14Aとリベット20の軸部22の先端部22Aは、スピン溶着の摩擦熱により溶融される。このため、これらの溶融された熱可塑性繊維強化樹脂は、混ざり合い、接合面18の周辺に溶融部26を形成する。これにより、リベット20の軸部22は、貫通孔30の内部(下方側)に引き込まれていくため、軸部22の基端側に形成されたリベット20の頭部24も下方側へ移動される。
図1Dに示されるように、リベット20の頭部24が、貫通孔30を塞ぐように第1部材12に当接された状態でスピン溶着が完了される。スピン溶着が完了して摩擦熱が生じなくなると、第2部材14及びリベット20は冷えるため、溶融部26は凝固される。このため、第2部材14とリベット20とは、溶融部26を介して強固に接合される。これにより、第2部材14とリベット20の頭部24とによって第1部材12が挟み込まれる。
このように、本実施形態の第1接合構造は、熱可塑性樹脂で成形された第2部材14とリベット20とが、金属又は樹脂で成形された第1部材12を挟み込む構造である。これにより、第1部材12が熱可塑性樹脂以外の異種の材質で成形されていても、第2部材14とリベット20により第1部材12を高い接合強度で接合することができる。
本実施形態とは異なり、熱可塑性樹脂で成形された第2部材14に金属製のリベットを締結した場合には、締結部にき裂が生じることがある。これに比べて、本実施形態の第1接合構造では、熱可塑性樹脂で成形された第2部材14とリベット20同士の溶着により溶融部26が形成された状態で接合されるため、第2部材14を破損させることなく接合することができる。これにより、第2部材14とリベット20とを高い接合強度を確保することができる。
さらに、本実施形態の第1接合構造によれば、溶着が完了すると、第2部材14及びリベット20は、冷えることにより収縮する。このため、リベット20の頭部24が、第1部材12を第2部材14の方向へ向けてさらに押えるように収縮する。これにより、第2部材14とリベット20の頭部24とでさらに強固に第1部材12を挟み込むため、接合構造全体として高い接合強度を確保することができる。
これに加えて、本実施形態の第1接合構造を構成する第2部材14とリベット20は、どちらも炭素繊維により強化された熱可塑性繊維強化樹脂で成形されているため、第2部材14とリベット20とが溶融した際に、それぞれに含まれている炭素繊維が互いに絡み合う。このため、溶着が完了して第2部材14とリベット20が冷えると、溶融部26は炭素繊維が絡み合った状態で冷える。これにより、熱可塑性繊維強化樹脂が用いられた第2部材14及びリベット20同士の溶着は、高い接合強度を確保することができる。
以上説明したように、本実施形態に係る熱可塑性樹脂製リベットによる接合構造は、熱可塑性樹脂製の部材と熱可塑性樹脂以外の材料製の部材との接合強度を確保することができる。
なお、ここでは、略円柱状に形成されたリベット20の軸部22の先端部22Aは、略円柱状の空間が形成された貫通孔30を介して第2部材14とスピン溶着により接合されているとしたが、これに限らず、略角柱状に形成されたリベット20の軸部22の先端部22Aは、略直方体状の空間が形成された貫通孔30を介して第2部材14と超音波溶着等の他の溶着方法により接合されてもよい。
また、ここでは、リベット20の頭部24は、軸部22の径方向外側へ向けて張り出した略円板状に形成されているとしたが、これに限らず、例えば、頭部を側面視でキノコ形状(略半円状)とするなど、頭部が上側開口部30Aを塞いだ状態で第1部材12を押えることができる略円板状以外の形状とされてもよい。
(第2実施形態)
次に、図2A及び図2Bを用いて、本発明の第2実施形態に係る熱可塑性樹脂製リベットによる接合構造について説明する。なお、前述した第1実施形態と同一構成部分については、同一番号を付してその説明を省略する。
図2A及び図2Bに示されるように、この第2実施形態に係る熱可塑性樹脂製リベットによる接合構造としての第2接合構造は、第1実施形態で説明した第1接合構造と同様に、熱可塑性繊維強化樹脂で成形された第2部材14と、鋼製の第1部材12と、第2部材14と同じ熱可塑性繊維強化樹脂により成形された熱可塑性樹脂製リベットとしてのリベット20と、を含んで構成されている。
第2実施形態では、第1接合構造の構成に加えて、リベット20の頭部24の上方側から、タッピングスクリュー44が挿入されることにより、第2接合構造が構成されている。
タッピングスクリュー44は、略円柱状に形成されたねじ部46と、ねじ部46の基端側からねじ部46の径方向外側へ向けて張り出した略円板状のねじ頭部48と、を含んで構成されている。ねじ部46の先端側である先端尖部46Aは、略円錐状に尖らせた形状とされている。ねじ部46の基端側から先端尖部46Aにかけて、ねじ部46の外周部には、ねじ山が立設されている。
なお、ここでは、タッピングスクリュー44のねじ頭部48は、略円板状に形成されているとしたが、これに限らず、例えば、ねじ頭部が側面視でキノコ形状(略半円状)とされるなど、略円板状以外の形状とされてもよい。
(第2実施形態の作用・効果)
次に、本実施形態の作用並びに効果について説明する。
図2Aに示されるように、第2部材14の第2上面14Aの上方側に配置された第1部材12に設けられた貫通孔30の上方側(第1上面12A側)からリベット20が挿入されている。挿入されたリベット20の軸部22の先端部22Aと第2部材14とが、スピン溶着により溶融部26を形成した状態で接合されている。
第2接合構造では、リベット20の頭部24の上方側から、タッピングスクリュー44が挿入されている。挿入されたタッピングスクリュー44のねじ頭部48により、リベット20の頭部24は下方側(第1部材12側)へ向けて押さえつけられる。このため、ねじ頭部48によって押さえつけられたリベット20の頭部24は、頭部24の径方向外側に拡がるように変形される。これにより、変形されたリベット20の頭部24は、より広い範囲で第1部材12を押えることができる。
また、タッピングスクリュー44のねじ部46が挿入されたリベット20の軸部22は、軸部22の径方向外側へ向けて押し拡げられる。このため、軸部22は、対向する貫通孔30の側面部32へ向けて押し拡げられる。これにより、リベット20と第1部材12は、密着されるため、リベット20と第1部材12との接合強度を向上させることができる。
このように、本実施形態の第2接合構造は、第1実施形態と同様に、熱可塑性樹脂で成形された第2部材14とリベット20とが溶着により接合されることによって、金属又は樹脂で成形された第1部材12を強く挟み込む構造である。これにより、第1部材12が熱可塑性樹脂以外の異種の材質で成形されていても、第2部材14とリベット20により第1部材12を高い接合強度で接合することができる。
また、本実施形態の第2接合構造によれば、第1実施形態と同様に、熱可塑性繊維強化樹脂で成形された第2部材14とリベット20同士の溶着により炭素繊維で強化された溶融部26が形成された状態で接合される。これにより、第2部材14とリベット20により第1部材12をより高い接合強度を確保することができる。
さらに、本実施形態の第2接合構造では、リベット20の頭部24の上方側から、タッピングスクリュー44が挿入されている。このため、ねじ頭部48によって押し拡げられたリベット20の頭部24とねじ部46によって押し拡げられたリベット20の軸部22とにより、リベット20と第1部材12の接合強度を向上させることができる。これにより、第2接合構造の接合強度を強化することができる。
以上説明したように、本実施形態に係る熱可塑性樹脂製リベットによる接合構造は、熱可塑性樹脂製の部材と熱可塑性樹脂以外の材料製の部材との接合強度を確保することができる。
(第3実施形態)
次に、図3A及び図3Bを用いて、本発明の第3実施形態に係る熱可塑性樹脂製リベットによる接合構造について説明する。なお、前述した第1実施形態と同一構成部分については、同一番号を付してその説明を省略する。
図3A及び図3Bに示されるように、この第3実施形態に係る熱可塑性樹脂製リベットによる接合構造としての第3接合構造は、第1実施形態で説明した第1接合構造と同様に、熱可塑性樹脂で成形された第2部材14と、鋼製の第1部材12と、第2部材14と第2部材14との接合に用いられる熱可塑性繊維強化樹脂で成形された熱可塑性樹脂製リベットとしてのリベット20と、を含んで構成されている。
第3実施形態では、第1接合構造の構成に加えて、第1部材12の上方側に、リベット20の頭部24の外径と略同一の内径を有する第3部材貫通孔54が形成された鋼製の第3部材52が、第3部材貫通孔54に頭部24を挿入された状態で配置され、第3部材52とリベット20の頭部24の上側から、タッピングスクリュー56が挿入されることにより第3接合構造が構成されている。
タッピングスクリュー56は、略円柱状に形成されたねじ部58と、ねじ部58の基端側からねじ部58の径方向外側へ向けて張り出した略円板状のねじ頭部60と、を含んで構成されている。ねじ頭部60は、第3部材貫通孔54の外径よりも長い外径の略円板状に形成されている。ねじ部58の先端側である先端尖部58Aは、略円錐状に尖らせた形状とされている。ねじ部58の基端側から先端尖部58Aにかけて、ねじ部58の外周部には、ねじ山が立設されている。
なお、ここでは、タッピングスクリュー56のねじ頭部60は、略円板状に形成されているとしたが、これに限らず、例えば、ねじ頭部が側面視でキノコ形状(略半円状)とされるなど、略円板状以外の形状とされてもよい。
また、ここでは、第3部材54の材質は、鋼製として説明したが、これに限らず、構造材として使用されるものであればよく、一例として、鉄鋼以外の金属(例えば、アルミニウム合金、マグネシウム合金、チタン合金等)、熱硬化性樹脂(例えば、ビニルエステル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂及びウレタン樹脂)、熱硬化性樹脂が母材とされたCFRP(炭素繊維強化樹脂)やGFRP(ガラス繊維強化樹脂)等が使用されてもよい。
(第3実施形態の作用・効果)
次に、本実施形態の作用並びに効果について説明する。
図3Aに示されるように、第2部材14の第2上面14Aの上方側に配置された第1部材12に設けられた貫通孔30の上方側(第1上面12A側)からリベット20が挿入されている。挿入されたリベット20の軸部22の先端部22Aと第2部材14とが、スピン溶着により溶融部26を形成した状態で接合されている。
第3接合構造では、リベット20の頭部24の上方側から、タッピングスクリュー56が挿入されている。挿入されたタッピングスクリュー56のねじ頭部60により、第3部材54は下方側(第1部材12側)へ向けて押さえつけられる。このため、第3部材54は、第1部材12とタッピングスクリュー56により挟み込まれる。これにより、異種材料で形成された第3部材54を高い接合強度で接合することができる。
また、タッピングスクリュー56のねじ部58が挿入されたリベット20の軸部22は、軸部22の径方向外側へ向けて押し拡げられる。このため、軸部22は、対向する貫通孔30の側面部32へ向けて押し拡げられる。これにより、リベット20と第1部材12は、密着されるため、リベット20と第1部材12との接合強度を向上させることができる。同様に、リベット20の頭部24は、頭部24の径方向外側へ向けて押し拡げられる。これにより、リベット20と第3部材54は、密着されるため、リベット20と第3部材54との接合強度を向上させることができる。
このように、本実施形態の第3接合構造は、第1実施形態と同様に、熱可塑性樹脂で成形された第2部材14とリベット20とが溶着により接合されることによって、金属又は樹脂で成形された第1部材12を強く挟み込む構造である。これにより、第1部材12が熱可塑性樹脂以外の異種の材質で成形されていても、第2部材14とリベット20により第1部材12を高い接合強度で接合することができる。
また、本実施形態の第3接合構造によれば、第1実施形態と同様に、熱可塑性繊維強化樹脂で成形された第2部材14とリベット20同士の溶着により炭素繊維で強化された溶融部26が形成された状態で接合される。これにより、第2部材14とリベット20により第1部材12をより高い接合強度で接合することができる。
さらに、本実施形態の第3接合構造では、リベット20の頭部24の上方側から、タッピングスクリュー56が挿入されている。このため、第3部材54は、第1部材12とタッピングスクリュー56により挟み込まれる。これにより、異種材料で形成された第3部材54を高い接合強度で接合することができる。
以上説明したように、本実施形態に係る熱可塑性樹脂製リベットによる接合構造は、熱可塑性樹脂製の部材と熱可塑性樹脂以外の材料製の部材との接合強度を確保することができる。
12 第1部材
14 第2部材
20 リベット(熱可塑性樹脂製リベット)
22 軸部
22A 先端部
24 頭部
30 貫通孔

Claims (1)

  1. 金属又は樹脂で成形され、貫通孔が形成された第1部材と、
    熱可塑性樹脂で成形され、前記第1部材の前記貫通孔が形成された面に当該貫通孔を塞いだ状態で当接された第2部材と、
    前記第1部材の前記貫通孔に挿入された軸部の先端部と前記第2部材の前記貫通孔を塞いだ部分とが溶着された状態で頭部と前記第2部材により前記第1部材を挟み込む熱可塑性樹脂製リベットと、をみ、
    前記熱可塑性樹脂製リベットの前記頭部の上方側から、タッピングスクリューが挿入されて構成された熱可塑性樹脂製リベットによる接合構造。
JP2017231827A 2017-12-01 2017-12-01 熱可塑性樹脂製リベットによる接合構造 Active JP6984361B2 (ja)

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