JP6984008B2 - 間接活線工事用把持工具 - Google Patents

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Description

本発明は、間接活線工事用把持工具に関する。特に、多様な把持対象物を把持することができる間接活線工事用把持工具に関する。
従来、いわゆる絶縁クイックと呼ばれる間接活線工事用把持工具は、絶縁操作棒の先端に把持部が設けられている。絶縁クイックの把持部は、固定把持部と可動把持部とを有し、可動把持部が固定把持部に向かって回動することにより、把持対象物を挟み込むようにして、固定把持部と可動把持部との間で把持対象物を把持する。すなわち、絶縁クイックは、把持部の中央付近内側で、電線等の断面円形状の把持対象物を把持するために用いられている。(特許文献1参照)
また、絶縁クイックは、把持部が絶縁操作棒の先端具と一体的に形成されており、把持部を絶縁操作棒から取り外すなどして、把持部の交換を容易に行うことができない構造となっている。
国際公開第2017/195868号
従来の絶縁クイックは、把持部の中央付近内側で挟み込むように把持対象物を把持する。すなわち、従来の絶縁クイックの把持部は、先端で把持対象物を摘むように把持することが想定されておらず、可動把持部が、絶縁操作棒の軸線方向を含む面上で、基端部から先端部にかけて、把持部の中央付近内側に向かって湾曲し円弧を描く形状となるとともに、固定把持部が、絶縁操作棒の軸線方向を含む面上で、中央部から先端部にかけて、把持部の中央付近内側に向かって屈曲する形状となっていた。そのため、従来の絶縁クイックは、把持部の中央付近内側で、電線等の断面円形状の把持対象物のみを把持することが可能であり、把持部の先端で、例えば、引下線コネクタ・カバーやスリーブ・カバーを把持することができないという問題があった。一方、いわゆる絶縁ヤットコと呼ばれる間接活線工事用把持工具は、把持部の先端で、引下線コネクタ・カバーやスリーブ・カバーを把持することができる。
したがって、間接活線工事の作業員は、多様な把持対象物、例えば、電線の他、引下線コネクタ・カバーやスリーブ・カバーを把持する必要がある場合、高所作業車のバケット内に、絶縁ヤットコ及び絶縁クイック等の複数の間接活線工事用把持工具を持ち込まなければならず、バケット内の作業スペースが削減される。それゆえに、間接活線工事の作業員は作業がしづらくなるという問題があった。
そこで、本発明は、把持部の中央付近内側及び先端で多様な把持対象物を把持することができる間接活線工事用把持工具を提供することを目的とする。
この発明に係る間接活線工事用把持工具は、電線と人体との間に安全を保つための安全距離以上の長さを有する絶縁性の絶縁操作棒と、絶縁操作棒の軸線方向の先端に設けられ、絶縁操作棒に設けられた把持操作部の操作によって接離される可動把持部と固定把持部とを有する把持部と、先端に接続した把持部の接離操作を補助する絶縁性の補助絶縁操作棒と、絶縁操作棒の基端部近傍に取り付けられ補助絶縁操作棒の基端部に回動可能に接続し梃子の作用で補助絶縁操作棒をその長さ方向に往復移動させて把持部を操作する把持操作部と、を備える間接活線工事用把持工具であって、固定把持部は、絶縁操作棒の先端に接続する基端部と、基端部に接続され絶縁操作棒の軸線方向を含む面上で外向きに凸の略円弧状ないし略L字状に形成された中央部と、中央部に接続する先端部と、を備え、中央部の途中から先端部にかけて且つ2つ以上に分かれて平行に伸びる固定側爪部と、固定側爪部の間に形成された固定側股部と、を有し、可動把持部は、補助絶縁操作棒の先端に回動可能に接続する基端部と、基端部に接続され絶縁操作棒の軸線方向を含む面上で固定把持部の中央部の凸向きと逆の向きである外向きに凸の略円弧状ないし略L字状に形成された中央部と、中央部に接続する先端部と、を備え、中央部の途中から先端部にかけて伸びる1つ以上の可動側爪部を有し、把持操作部の操作によって固定把持部に対して接離可能であるように、基端部が固定把持部の基端部に枢軸を介して回動可能に連結され、固定把持部及び可動把持部の中央部はそれぞれ、外向きに凸となるように屈曲し内側で把持対象物と当接する中央部当接面を有し、前記固定把持部及び前記可動把持部の中央部当接面はそれぞれ、外向きに凸となるように屈曲した2つの平面で構成されており、
固定把持部及び可動把持部の先端部はそれぞれ、接続部分が内側に凸となるように屈曲して中央部当接面に接続し内側で把持対象物と当接する先端部当接面を有し、可動側爪部は、可動把持部の先端部当接面が固定把持部の先端部当接面と交差する瞬間の交差面を超えて回動する時に、固定側股部に入り込むように形成されており、可動把持部の先端部当接面と固定把持部の先端部当接面とは、交差面に位置する時に、略平行であるように形成されている。
この発明によれば、前記固定把持部は、前記絶縁操作棒の先端に接続する基端部と、前記基端部に接続され前記絶縁操作棒の軸線方向を含む面上で外向きに凸の略円弧状ないし略L字状に形成された中央部と、前記中央部に接続する先端部と、を備え、前記中央部の途中から前記先端部にかけて且つ2つ以上に分かれて平行に伸びる固定側爪部と、前記固定側爪部の間に形成された固定側股部と、を有し、前記可動把持部は、前記補助絶縁操作棒の先端に回動可能に接続する基端部と、前記基端部に接続され前記絶縁操作棒の軸線方向を含む面上で前記固定把持部の中央部の凸向きと逆の向きである外向きに凸の略円弧状ないし略L字状に形成された中央部と、前記中央部に接続する先端部と、を備え、前記中央部の途中から前記先端部にかけて伸びる1つ以上の可動側爪部を有し、前記把持操作部の操作によって前記固定把持部に対して接離可能であるように、前記基端部が前記固定把持部の基端部に枢軸を介して回動可能に連結され、前記固定把持部及び前記可動把持部の中央部はそれぞれ、外向きに凸となるように湾曲ないし屈曲し内側で把持対象物と当接する中央部当接面を有し、前記固定把持部及び前記可動把持部の先端部はそれぞれ、接続部分が内側に凸となるように屈曲して中央部当接面に接続し内側で把持対象物と当接する先端部当接面を有し、前記可動側爪部は、前記可動把持部の先端部当接面が前記固定把持部の先端部当接面と交差する瞬間の交差面を超えて回動する時に、前記固定側股部に入り込むように形成されており、前記可動把持部の先端部当接面と前記固定把持部の先端部当接面とは、前記交差面に位置する時に、略平行であるように形成されているので、把持操作部の操作によって可動把持部が固定把持部に接近するにつれて、固定把持部の中央部当接面と可動把持部の中央部当接面とは、互いに外向きに凸に湾曲ないし屈曲していることから、絶縁操作棒の軸線方向を含む面上で、略閉じられた領域を形成し、把持対象物を略閉じられた領域に閉じ込めて両側から挟み込むことができる。すなわち、この発明に係る間接活線工事用把持工具は、把持部の中央付近内側で把持対象物を把持することができる。
さらに、この発明によれば、把持操作部の操作によって可動把持部が固定把持部に接近するにつれて、固定把持部の先端部当接面と可動把持部の先端部当接面とは、接近し、可動把持部が所定の角度まで回動すると、交差するが、この交差する時に、仮想的に通過する平面である交差面に、略平行であるように形成されているので、把持対象物を絶縁操作棒の軸線方向を含む面上で両側から対向するように当接して把持することができる。すなわち、この発明に係る間接活線工事用把持工具は、把持部の先端で把持対象物を把持することができる。
この発明に係る間接活線工事用把持工具は、次のように構成されていてもよい。すなわち、固定把持部は、3つに分かれて並行に伸びる固定側爪部と、固定側爪部の間に形成された2つの固定側股部と、を有し、可動把持部は、2つに分かれて並行に伸びる可動側爪部と、可動側爪部の間に形成された1つの可動側股部と、を有し、2つの可動側爪部は、可動把持部の先端部当接面が固定把持部の先端部当接面と交差する瞬間の交差面を超えて回動する時に、2つの固定側股部に入り込むように形成されており、3つの固定側爪部の間の1つの固定側爪部は、可動把持部の先端部当接面が固定把持部の先端部当接面と交差する瞬間の交差面を超えて回動する時に、1つの可動側股部に入り込むように形成されていてもよい。
この発明によれば、固定把持部の先端部を構成する3つの固定側爪部と、可動把持部の先端部を構成する2つの可動側爪部とは、把持対象物を両側から対向するように当接して把持することができる。ここで、この発明においては、2つの可動側爪部は、2つの固定側股部に入り込むように形成されており、3つの固定側爪部は、1つの可動側股部又は可動把持部の先端部の両側に入り込むように形成されているが、仮に、固定側爪部が2つであり、可動側爪部が1つである場合には、固定側爪部と可動側爪部とが把持対象物に当接する際に作用するせん断力が2点のみに作用し、把持対象物をせん断しようとする作用が大きい。一方、この発明によれば、固定側爪部が3つであり、可動側爪部が2つであるので、固定側爪部と可動側爪部とが把持対象物に当接する際に作用するせん断力が4点に分散することとなるので、把持対象物をせん断しようとする作用が小さいこととなる。したがって、この発明によれば、把持対象物を把持する時に突合しない可動把持部の先端部と固定把持部の先端部とによっても、把持対象物を損傷することなく把持することができる。
この発明に係る間接活線工事用把持工具は、次のように構成されていてもよい。すなわち、固定把持部及び可動把持部の中央部当接面はそれぞれ、外向きに凸となるように屈曲した2つの平面で構成されており、固定把持部及び可動把持部の屈曲する中央部当接面の内角はそれぞれ、135度ないし155度であってもよい。
この発明によれば、固定把持部及び可動把持部の中央部当接面は、断面角形状を有する把持対象物に対して、その角を屈曲部分に合わせることができるので、把持対象物を両側から確実に把持することができる。特に、固定把持部及び可動把持部の屈曲する中央部当接面の内角がそれぞれ、135度ないし155度であるので、この発明に係る間接活線工事用把持工具は、角部の角度が60度ないし150度である多様な把持対象物を把持することができる。
したがって、本発明に係る間接活線工事用把持工具によれば、把持部の中央付近内側及び先端で多様な把持対象物を把持することができる。
本発明に係る間接活線工事用把持工具の正面図である。 本発明に係る間接活線工事用把持工具の開いた状態にある把持部を示す斜視図である。 本発明に係る間接活線工事用把持工具の固定把持部を示す図であり、(a)は、正面図であり、(b)は、説明図である。 本発明に係る間接活線工事用把持工具の固定把持部を示す図であり、(c)は、内側から見た側面図であり、(d)は、基端側から見た底面図である。 本発明に係る間接活線工事用把持工具の可動把持部を示す図であり、(a)は、正面図であり、(b)は説明図である。 本発明に係る間接活線工事用把持工具の可動把持部を示す図であり、(c)は内側から見た側面図であり、(d)は、外側から見た側面図である。 本発明に係る間接活線工事用把持工具の補助絶縁操作棒の先端部を示す図であり、(a)は、正面図であり、(b)は、側面図であり、(c)は、基端側から見た底面図である。 本発明に係る間接活線工事用把持工具の開いた状態にある把持部において、固定把持部と可動把持部との重なり及び絶縁操作棒の軸線方向を含む面を示す側面図である。 本発明に係る固定把持部が絶縁操作棒の先端部を嵌装している様子を示すための模式的な断面図である。 本発明に係る間接活線工事用把持工具の把持部において、可動把持部の先端部当接面と固定把持部の先端部当接面とが、交差面に位置し、略平行となっている状態を示す正面図である。 本発明に係る間接活線工事用把持工具の把持部の中央部内側において、固定把持部と可動把持部とが交差して、把持対象物である電線を把持している状態を示す正面図である。 本発明に係る間接活線工事用把持工具の把持部の中央部内側において、固定把持部と可動把持部とが開いて、断面四角形状の把持対象物を把持している状態を示す正面図である。 本発明に係る間接活線工事用把持工具の把持部において、固定把持部の先端部と可動把持部の先端部とが内側で挟持するようにして、把持対象物である引下線コネクタ・カバーを把持している状態を示す図である。 本発明に係る間接活線工事用把持工具の把持部において、固定把持部の先端部と可動把持部の先端部とが内側で挟持するようにして、把持対象物であるスリーブ・カバーを把持している状態を示す斜視図である。 本発明に係る間接活線工事用把持工具の他の実施の形態における把持部において、2つの固定側爪部を有する固定把持部と、1つの可動側爪部を有する可動把持部と、を示す斜視図である。 本発明に係る間接活線工事用把持工具の他の実施の形態において、外側に凸となるように湾曲する形状に形成されている固定把持部の中央部当接面及び可動把持部の中央部当接面を示す正面図である。
以下、本発明の実施形態に係る間接活線工事用把持工具について、図を参照して詳細に説明する。なお、以下の説明において用いられる方向を、次のように定義する。絶縁操作棒の軸線と直交ないし交差する向きであって軸線に接近する向きを内向きとし、絶縁操作棒の軸線と直交ないし交差する向きであって軸線から遠ざかる向きを外向きとする。また、絶縁操作棒において、作業者の手に把持される側の端を基端とし、把持部が設けられる側の端を先端とする。基端と先端との位置関係は、把持部ないし間接活線工事用把持工具の全体において、同様とする。また、絶縁操作棒の軸線を通り、基端向き又は先端向きを含む方向を、絶縁操作棒の軸線方向Aとする。また、把持操作部の操作によって接離される可動把持部と固定把持部とを有する把持部において、その接離する方向をB方向とする。また、絶縁操作棒の軸線方向を含む面とは、絶縁操作棒の軸線方向Aと、軸線方向に交差するB方向と、により形成される面であり、図3、図4、図6に示す仮想平面Vである。さらに、把持部を構成する固定把持部及び可動把持部は、絶縁操作棒の軸線方向を含む面上に配設されているものとして、説明する。
なお、以下に示す実施の形態は、本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
図1に示すように、間接活線工事用把持工具10は、絶縁操作棒14と、絶縁操作棒14の先端部に設けられる把持部12と、絶縁操作棒14の基端部近傍に設けられる把持操作部26と、把持操作部26による操作を把持部12に伝達する補助絶縁操作棒24と、を有する。把持操作部26は、把持部12のB方向における接離動作を操作するためのものである。以下、各構成要素について詳述する。
絶縁操作棒14は、絶縁性の材料で構成された円柱状の棒状部材である。間接活線工事用把持工具10は、高圧配電線の引下げ線の切断作業等に用いられる工具であることから、絶縁操作棒14は、電線と人体との間に安全を保つための安全距離以上の長さを有する。絶縁操作棒14には、沿面放電や漏電を避けるために、雨切16や鍔18が設けられている。
前述のように、先端部には把持部12が設けられており、基端部近傍には把持操作部26が設けられている。
この絶縁操作棒14により、先端部に設けられた把持部12を作業位置に位置決めし、把持操作部26により把持部12の接離操作を行う。
補助絶縁操作棒24は、絶縁操作棒14と同じ材質で構成され、同様に漏電、沿面放電を防止するため雨切16や鍔18が設けられている。
補助絶縁操作棒24の先端部は、後述する可動把持部20の基端部20aと回動可能に連結されている。
補助絶縁操作棒24の基端部は、後述する把持操作部26の作動片26eと回動可能に連結されている。
補助絶縁操作棒24は、絶縁操作棒14に並設され、絶縁操作棒14の先端部に取り付けられた把持部12の把持操作部26による接離操作を補助する。
補助絶縁操作棒24の先端部には、可動把持部20の基端部20aと回動可能に連結するための先端具25が設けられている。
図5に示すように、先端具25は、先端25b側が途中から2つに分かれる略円柱状体が補助絶縁操作棒24の軸線方向に伸びるように形成され、基端25a側が開口するような略円筒状に形成されている。先端具25は、基端側25aの開口部分において、その内径が補助絶縁操作棒24の径と一致して、補助絶縁操作棒24の先端部を嵌装できるように形成されている。
先端具25は、先端25bから基端25aに向かって且つ径方向を横断するように、側面視凹状に切り欠かれている。
また、先端具25は、先端25b近傍に、前記凹状の切欠と直交するように且つ中心線を径方向に通るように開口するリベット孔25dが形成されている。また、先端具25は、基端25a近傍に、前記リベット孔25dと平行に開口する、すなわち、中心線を径方向に通るように開口するボルト孔25cが形成されている。
先端具25は、基端25a側から補助絶縁操作棒24の先端部が嵌装され、ボルト孔25cから補助絶縁操作棒24の先端部を貫通するボルト25eを挿通されて、補助絶縁操作棒24と一体化する。
さらに、先端具25は、先端25b側に位置する可動把持部20の基端部20aの後述する基端側リベット孔20eを挿通するリベット42がリベット孔25dに挿通されて、可動把持部20を補助絶縁操作棒24に締結する。
把持部12は、間接活線工事用把持工具10において、把持対象物84に接近して、はさみ部を構成する先端部で把持対象物84を挟持するようにして把持することができ、はさみ部を構成する中央部内側において、把持対象物84を挟み込むようにして把持するものである。
把持部12は、可動把持部20と固定把持部22とを有する。
固定把持部22は、把持部12を構成する部材である。固定把持部22は、硬質材料、例えば金属材料で形成されている。
図3A及び3Bに示すように、固定把持部22は、絶縁操作棒14の先端部を嵌装するための嵌装部15と、嵌装部15の先端側に接続する基端部22aと、基端部22aの先端側に接続する中央部22bと、中央部22bの先端側に接続する先端部22cと、を有する。
固定把持部22は、図3A(a)に示すように、全体形状として、絶縁操作棒14の軸線方向Aに対して外向きに略45度傾斜し、絶縁操作棒14の軸線方向Aを含む面V上で外向きに凸の略円弧状ないし略L字状に形成されているとともに、基端部22aから先端部22cにかけて、絶縁操作棒14の軸線方向Aを含む面V上で徐々に細くなるように形成されている。
なお、図3A(a)において、絶縁操作棒14の軸線方向Aを含む面Vは、紙面と一致する。
すなわち、図2で示すように、軸線方向Aを含む面Vは、絶縁操作棒14の軸線方向Aを含むZ軸と、可動把持部20の回転する方向を含むY軸(左右軸)とを含むPyz基準面を構成する。
枢軸30の軸心に対応する回転軸Xは、Pyz基準面と直交する。
枢軸30の軸心に対応する回転軸Xは、Pyz基準面と直交する。
嵌装部15は、図3A及び3Bに示すように、先端側が閉じて基端部22aに一体的に接続するように形成され、基端15a側が略円筒状に開口するように形成されている。
嵌装部15は、その内径が絶縁操作棒14の径と一致して、絶縁操作棒14の先端部を嵌装できるように形成されている。
嵌装部15は、円筒面を形成している側面に、中心線を径方向(内外方向)に通るように開口するボルト孔15cが形成されている。
図7等に示すように、嵌装部15は、基端15a側から絶縁操作棒14の先端部を内包し、ボルト孔15cから絶縁操作棒14の先端部を貫通するボルト15eを挿通されて、絶縁操作棒14と接続する。
図1等に示すように、固定把持部22の基端部22aは、嵌装部15に接続されている。
図3A(a)に示すように、基端部22aは、絶縁操作棒14の軸線方向Aに対して略45度外向きに傾斜するように形成され、さらに、基端部22aの先端側において、外向きに湾曲し、絶縁操作棒14の軸線方向Aに対して略90度となるように延びる屈曲部22avが形成されている。
図3A(a)及び図3B(c)に示すように、基端部22aは、中央付近ないし屈曲部22avにおいて、絶縁操作棒14の軸線方向Aを含む面Vと直交する方向に開けられて、可動把持部20を回動可能に連結するボルト30を通すためのボルト孔22dが形成されている。
さらに、図3A(a)及び図3B(c)に示すように、基端部22aは、ボルト孔22dの伸びる方向と直交する方向であって絶縁操作棒14の軸線方向Aを含む面V上で伸び、基端部22aから中央部22bの基端側にかけて連続するとともに内側から外側に向かって開けられている可動把持部挿通穴22gが形成されている。
可動把持部挿通穴22gは、例えば図8及び図9に示すように、固定把持部22内に可動把持部20の後述する基端部20aが摺動可能に挿通されるための穴である。
図3A(a)に示すように、中央部22bは、基端部22aに接続され絶縁操作棒14の軸線方向Aを含む面V上で外向きに凸の略円弧状ないし略L字状に形成されている。
中央部22bは、外側において、絶縁操作棒14の軸線方向Aに対して略90度傾斜する基端部22aに滑らかに接続しながらも、内向きに曲率を変えて湾曲する。また、中央部22bは、内側において、2つの平面で構成されており、外向きに凸となるように屈曲し把持対象物と当接するための当接面である中央部当接面220b1及び中央部当接面220b2が形成されている。
具体的には、中央部当接面220b2は、基端部22aの内側面から連続して、絶縁操作棒14の軸線方向Aに対して外向きに傾斜しており、例えば、絶縁操作棒14の軸線方向Aに対して外向きに50度傾斜している。また、中央部当接面220b2は、中央部当接面220b2から伸ばした仮想平面(符号なし)が、ボルト孔22dを通過するように形成されている。
中央部当接面220b1は、中央部当接面220b2に接続するものの、中央部当接面220b2に対して若干内向きに屈曲している。例えば、図3A(a)に示すように、屈曲する中央部当接面220b1及び中央部当接面220b2の内角は、135度ないし155度である。また、中央部当接面220b1及び中央部当接面220b2は、絶縁操作棒14の軸線方向Aを含む面Vに対して、直交するように形成されている。
中央部22bは、外側面及び内側面において、内向きに湾曲ないし屈曲しているため、絶縁操作棒14の軸線方向Aを含む面V上で外向きに凸の略円弧状ないし略L字状に形成されているものである。
また、中央部当接面220b1及び中央部当接面220b2は、図3A(a)及び図3B(c)に示すように、把持対象物84に当接した際に把持部12の中で把持対象物84が摺動しないようにするための並列する複数の突条が形成されている。
図3A(a)に示すように、先端部22cは、中央部22bに接続する。
先端部22cは、外側において、先端部22cの基端が中央部22bに滑らかに連続して接続し、先端部22cの中間付近で外向きに若干湾曲して、絶縁操作棒14の軸線方向Aに対して外向きに略45度傾斜する方向に伸びている。また、先端部22cは、その内側で把持対象物と当接するための当接面である先端部当接面220cが形成されている。
具体的には、先端部当接面220cは、中央部当接面220b1に接続するものの、中央部当接面220b1に対して若干外向きに屈曲している。例えば、図3A(a)に示すように、屈曲する中央部当接面220b1及び先端部当接面220cの内角は、142度ないし162度である。これにより、先端部当接面220cは、絶縁操作棒14の軸線方向Aに対して外向きに略45度傾斜する方向に伸びていることとなり、基端部22aに形成されているボルト孔22dから先端部22cに向かって伸ばした仮想平面C1(後述する交差面C)と略平行となっている。すなわち、固定把持部22の先端部当接面220cは、交差面Cに略平行であるように形成されている。
また、先端部当接面220cは、絶縁操作棒14の軸線方向Aを含む面Vに対して、直交するように形成されている。また、先端部当接面220cは、図3A(a)及び図3B(c)に示すように、把持対象物84に当接した際に把持対象物84が摺動しないようにするための並列する複数の突条が形成されている。
図3B(c)に示すように、固定把持部22は、中央部22bの途中から先端部22cにかけて且つ3つに分かれて平行に伸びる固定側爪部22t1、22t2、22t3と、固定側爪部22t1、22t2、22t3の間に形成された固定側股部22m1、22m2と、を有する。
具体的には、第1の固定側爪部22t1、第2の固定側爪部22t2及び第3の固定側爪部22t3は、食器のフォークの爪のように伸びるものであり、ボルト孔22dの伸びる方向と直交する面であって絶縁操作棒14の軸線方向Aを含む面Vと平行に伸び、中央部22bの途中から先端部22cの先端にかけて連続して伸びている。そして、第1の固定側股部22m1又は第2の固定側股部22m2は、それぞれ、第1の固定側爪部22t1と第2の固定側爪部22t2との間で、又は、第2の固定側爪部22t2と第3の固定側爪部22t3との間で、先端部22cの先端から中央部22bの途中に向かって、固定側爪部22t1、22t2、22t3の伸びる向きと逆向きに切り欠かれて形成される凹部である。
第2の固定側爪部22t2は、可動把持部20の先端部当接面200cが固定把持部22の先端部当接面220cと交差する瞬間の交差面Cを超えて回動する時に、後述する可動側股部20mに入り込むように形成されている。同様に、第1の固定側爪部22t1又は第3の固定側爪部22t3はそれぞれ、交差面Cを超えて回動する時に、後述する第1の可動側爪部20t1又は第2の可動側爪部20t2の側部に入り込むように形成されている。
第1の固定側股部22m1又は第2の固定側股部22m2はそれぞれ、第1の固定側空間22s1又は第2の固定側空間22s2が固定把持部22の先端部22cの先端から中央部22bの途中まで入り込むことにより形成されている。
第1の固定側空間22s1は、第1の固定側爪部側面22t1iとそれに対向する第2の固定側爪部側面22t2jとにより挟まれた空間である。
第1の固定側爪部側面22t1iは、第1の固定側爪部22t1の第2の固定側爪部22t2側に位置する側面である。第2の固定側爪部側面22t2jは、第2の固定側爪部22t2の第1の固定側爪部22t1側に位置する側面である。
第2の固定側空間22s2は、第2の固定側爪部側面22t2iとそれに対向する第3の固定側爪部側面22t3jとにより挟まれた空間である。
第2の固定側爪部側面22t2iは、第2の固定側爪部22t2の第3の固定側爪部22t3側に位置する側面である。第3の固定側爪部側面22t3jは、第3の固定側爪部22t3の第2の固定側爪部22t2側に位置する側面である。
第1の固定側爪部側面22t1iと第2の固定側爪部側面22t2jと第2の固定側爪部側面22t2iと第3の固定側爪部側面22t3jとはそれぞれ、平行に形成されており、かつ、明確には図示していないが正面視において同一形状に形成されている。
さらに、第1の固定側爪部側面22t1iと第2の固定側爪部側面22t2jと第2の固定側爪部側面22t2iと第3の固定側爪部側面22t3jとはそれぞれ、絶縁操作棒14の軸線方向Aを含む面Vに平行に形成されており、すなわち、中央部当接面220b1及び先端部当接面220cに直交するように形成されている。
図3Aで示すように、第1の固定把持部の中央部当接面220b1と第2の固定把持部の中央部当接面220b2との交点を交点1とし、第2の固定把持部の中央部当接面220b2の延長線と仮想平面C1とが固定把持部のボルト孔22dの近傍において交わる交点を交点2とし、第1の固定把持部の中央部当接面220b1と固定把持部の先端部当接面220cと交わる交点を交点3とする。固定把持部の先端部当接面220cと固定把持部22の先端と交わる点を交点4とする。
交点3と交点1と結ぶ線分(即ち第1の固定把持部の中央部当接面220b1を通る線分)L1と、交点1と交点2とを結ぶ線分(即ち第2の固定把持部の中央部当接面220b2を含む線分)L2と、交点3と交点2とを結ぶ線分L3と、によって形成される三角形の交点1における内角θ1は、135度ないし155度である。
交点3と交点4と結ぶ線分(即ち固定把持部の先端部当接面220cを通る線分)L4と、交点3と交点1とを結ぶ線分(即ち第1の固定把持部の中央部当接面220b1を含む線分)L1と、交点1と交点4とを結ぶ線分L5と、によって形成される三角形の交点3における内角θ2は、142度ないし162度である。
可動把持部20は、把持部12を構成する部材であり、固定把持部20に対して、図1等に示すB方向に、絶縁操作棒14に設けられた把持操作部26の操作によって接離するように構成されている。
可動把持部20は、硬質材料、例えば金属材料で形成されている。
図4A及び4Bに示すように、可動把持部20は、基端部20aと、基端部20aの先端側に接続する中央部20bと、中央部20bの先端側に接続する先端部20cと、を有する。
可動把持部20は、全体形状として、絶縁操作棒14の軸線方向Aを含む面V上で固定把持部22の全体形状の凸向きと逆の向きである外向きに凸の略円弧状ないし略L字状に形成されているとともに、絶縁操作棒14の軸線方向Aを含む面V上で徐々に、基端部20aの基端20fから中央部20bにかけて太くなり、中央部20bから先端部20cにかけて細くなるように形成されている。
なお、図4A(a)において、絶縁操作棒14の軸線方向Aを含む面Vは、紙面と一致する。
すなわち、軸線方向Aを含む面Vは、絶縁操作棒14の軸線方向Aを含むZ軸と、可動把持部20の回転する方向を含むY軸(左右軸)とを含むPyz基準面を構成する。
枢軸30の軸心に対応する回転軸Xは、Pyz基準面と直交する。
枢軸30の軸心に対応する回転軸Xは、Pyz基準面と直交する。
図1等に示すように、可動把持部20の基端部20aは、補助絶縁操作棒24の先端に接続されている。
明確には図示していないが、具体的には、基端部20aは、その基端20fが補助絶縁操作棒24の先端具25の先端25bに形成された凹状の切欠に挟み込まれ、可動把持部20の基端20f近傍に絶縁操作棒14の軸線方向Aと直交する方向に開けられた基端側リベット孔20eと補助絶縁操作棒24の先端具25に開けられたリベット孔25dとに挿通されるリベット42によって締結されている。すなわち、基端部20aは、補助絶縁操作棒24の先端に回動可能に接続する。
また、基端部20aは、基端20f近傍において、リベット42が挿通される方向に薄くなるように形成されている。図4A(a)に示すように、基端部20aは、絶縁操作棒14の軸線方向Aを含む面V上で、当該軸線方向Aの先端向きに向かって、基端20fからC字状に湾曲するように形成されている。
図4A(a)及び図4B(d)に示すように、基端部20aは、中央付近において、絶縁操作棒14の軸線方向Aと直交する方向に開けられて、可動把持部22が固定把持部22に回動可能に連結するボルト30を通すためのボルト孔20dが形成されている。
図4A(a)に示すように、中央部20bは、基端部20aに接続され、絶縁操作棒14の軸線方向Aを含む面V上で固定把持部22の中央部22bの凸向きと逆の向きである外向きに凸の略円弧状ないし略L字状に形成されている。
中央部20bは、外側において、基端部20aに滑らかに接続し、絶縁操作棒14の軸線方向Aの先端向きから内向きに変えながら、さらにC字状に湾曲する。
また、中央部20bは、内側において、外向きに凸となるように屈曲し把持対象物84と当接するための当接面である中央部当接面200b1及び中央部当接面200b2が形成されている。具体的には、中央部当接面200b2は、基端部20aの内側面から連続している。
また、中央部当接面200b2は、中央部当接面200b2から伸ばした仮想平面(符号なし)が、ボルト孔20dを通過するように形成されている。
中央部当接面200b1は、中央部当接面200b2に接続するものの、中央部当接面200b2に対して若干内向きに屈曲している。例えば、図4A(a)に示すように、屈曲する中央部当接面200b1及び中央部当接面200b2の内角は、135度ないし155度である。
中央部20bは、外側面及び内側面において、内向きに湾曲ないし屈曲しているため、絶縁操作棒14の軸線方向Aを含む面V上で外向きに凸の略円弧状ないし略L字状に形成されているものである。
また、中央部当接面200b1及び中央部当接面200b2は、絶縁操作棒14の軸線方向Aを含む面Vに対して、直交するように形成されている。
また、中央部当接面200b1及び中央部当接面200b2は、図4A(a)及び図4B(c)に示すように、把持対象物84に当接した際に把持部12の中で把持対象物84が摺動しないようにするための並列する複数の突条が形成されている。
図4A(a)に示すように、先端部20cは、中央部20bに接続する。
先端部20cは、外側において、先端部20cの基端が中央部20bに滑らかに連続して接続し、先端部20cの中間付近で外向きに若干湾曲するように形成されている。また、先端部20cは、その内側で把持対象物84と当接するための当接面である先端部当接面200cが形成されている。
具体的には、先端部当接面200cは、中央部当接面200b1に接続するものの、中央部当接面220b1に対して若干先端向きないし外向きに屈曲している。例えば、図4A(a)に示すように、屈曲する中央部当接面200b1及び先端部当接面200cの内角は、142度ないし162度である。これにより、先端部当接面200cは、基端部20aに形成されているボルト孔20dから先端部20cに向かって伸ばした仮想平面C2と略平行となっている。
仮想平面C2は、可動把持部20の先端部当接面200cが固定把持部22の先端部当接面220cと交差する瞬間の交差面Cと、その交差する時において一致する。すなわち、可動把持部20の先端部当接面200cは、交差面Cに位置する時に、交差面Cに略平行であるように形成されている。すなわち、可動把持部20の先端部当接面200cと固定把持部22の先端部当接面220cとは、交差面Cに位置する時に、略平行であるように形成されている。
また、先端部当接面200cは、絶縁操作棒14の軸線方向Aを含む面Vに対して、直交するように形成されている。
また、先端部当接面200cは、図4A(a)及び図4B(c)に示すように、把持対象物84に当接した際に把持対象物84が摺動しないようにするための並列する複数の突条が形成されている。
図4B(c)及び(d)に示すように、可動把持部20は、中央部20bの途中から先端部20cにかけて且つ2つに分かれて平行に伸びる可動側爪部20t1、20t2と、可動側爪部20t1、20t2の間に形成された可動側股部20mと、を有する。
具体的には、第1の可動側爪部20t1及び第2の可動側爪部20t2は、食器のフォークの爪のように伸びるものであり、ボルト孔20dの伸びる方向と直交する面であって絶縁操作棒14の軸線方向Aを含む面Vと平行に伸び、中央部20bの途中から先端部20cの先端にかけて連続して伸びている。そして、可動側股部20mは、第1の可動側爪部20t1と第2の可動側爪部20t2との間で、先端部20cの先端から中央部20bの途中に向かって、可動側爪部20t1、20t2の伸びる向きと逆向きに切り欠かれて形成される凹部である。
第1の可動側爪部20t1又は第2の可動側爪部20t2はそれぞれ、可動把持部20の先端部当接面200cが固定把持部22の先端部当接面220cと交差する瞬間の交差面Cを超えて回動する時に、第1の固定側股部22m1又は第2の固定側股部22m2に入り込むように形成されている。
可動側股部20mは、可動側空間20sが可動把持部20の先端部20cの先端から中央部20bの途中まで入り込むことにより形成されている。可動側空間20sは、第1の可動側爪部側面20t1iとそれに対向する第2の可動側爪部側面20t2jとにより挟まれた空間である。
第1の可動側爪部側面20t1iは、第1の可動側爪部20t1の第2の可動側爪部20t2側に位置する側面である。第2の可動側爪部側面20t2jは、第2の可動側爪部20t2の第1の可動側爪部20t1側に位置する側面である。
第1の可動側爪部側面20t1iと第2の可動側爪部側面20t2jとはそれぞれ、平行に形成されており、かつ、明確には図示していないが正面視において同一形状に形成されている。さらに、第1の可動側爪部側面20t1iと第2の可動側爪部側面20t2jとはそれぞれ、絶縁操作棒14の軸線方向Aを含む面Vに平行に形成されており、すなわち、中央部当接面200b1及び先端部当接面200cに直交するように形成されている。
固定側爪部22t1、22t2、22t3の長さは、固定側爪部側面22t1i、22t2j、22t2i、22t3jの長さと一致し、可動側爪部20t1、20t2の長さは、可動側爪部側面20t1i、20t2jの長さと一致するが、固定側爪部22t1、22t2、22t3と、可動側爪部20t1、20t2とは、交差するために必要な長さを有している。
また、第1の固定側爪部側面22t1iと第2の固定側爪部側面22t2jとの間の間隔、すなわち、第1の固定側股部22m1の幅は、第1の可動側爪部20t1の幅に等しいかそれよりも大きいように形成されている。同様に、第2の固定側爪部側面22t2iと第3の固定側爪部側面22t3jとの間の間隔、すなわち、第2の固定側股部22m2の幅は、第2の可動側爪部20t2の幅に等しいかそれよりも大きいように形成されている。さらに、第1の可動側爪部側面20t1iと第2の可動側爪部側面20t2jとの間の間隔、すなわち、可動側股部20mの幅は、第2の固定側爪部22t2の幅に等しいかそれよりも大きいように形成されている。
可動把持部20は、図8に示すように、把持部12において、固定把持部22の可動把持部挿通穴22gを内側から外側に向かって、可動把持部20の基端20fから挿入されて、可動把持部20のボルト孔20dと固定把持部22のボルト孔22dとを絶縁操作棒14の軸線方向Aを含む面V上で重ね合わされて、配置される。
そして、可動把持部20は、重ねあわされたボルト孔20dとボルト孔22dとを挿通するボルト30とナット(符号なし)とを用いられて、B方向に、固定把持部22に対して回動可能かつ先端同士が接離可能に連結される。このとき、ボルト30は、可動把持部20の固定把持部22に対する回動時における枢軸として機能する。
すなわち、可動把持部20は、把持操作部26の操作によって固定把持部22に対してB方向に接離可能であるように、基端部20aが固定把持部22の基端部22aに枢軸30を介して回動可能に連結される。
図4Aで示すように、第1の可動把持部の中央部当接面200b1と第2の可動把持部の中央部当接面200b2との交点を交点5とし、第2の可動把持部の中央部当接面200b2の延長線が可動把持部のボルト孔20dの近傍において交わる交点を交点6とし、第1の可動把持部の中央部当接面200b1と可動把持部の先端部当接面200cと交わる交点を交点7とする。
可動把持部の先端部当接面200cと可動把持部20の先端と交わる点を交点8とする。
交点7と交点5と結ぶ線分(即ち第1の可動把持部の中央部当接面200b1)L6と、交点5と交点6とを結ぶ線分(即ち第2の可動把持部の中央部当接面200b2を含む線分)L7と、交点7と交点6とを結ぶ線分L8と、によって形成される三角形の交点5における内角θ3は、135度ないし155度である。
交点7と交点8と結ぶ線分(即ち可動把持部の先端部当接面200cを通る線分)L9と、交点7と交点5とを結ぶ線分(即ち第1の可動把持部の中央部当接面200b1を含む線分)L6と、交点5と交点8とを結ぶ線分L10と、によって形成される三角形の交点7における内角θ4は、142度ないし162度である。
把持操作部26は、図1に示すように、絶縁操作棒14の基端部近傍に設けられ、操作レバー26aと、支持金具26bと、解除レバー26cと、操作用回動軸26dと、作動片26eと、を有する。
支持金具26bには、操作レバー26aが操作用回動軸26dで軸支されている。
操作レバー26aと同一側に突出した作動片26eは、補助絶縁操作棒24の基端部に回動可能に連結されている。
したがって、作業者が操作レバー26aを握る操作を行うと、梃子の作用で補助絶縁操作棒24が下向きに引っ張られ、ボルト30を中心として可動把持部20が固定把持部22に向かって閉じるように動作する。
また、支持金具26bと操作レバー26aの間には、操作レバー26aを開く向に付勢するバネ28が取り付けられており、作業者が操作レバー26aを操作していないときには、操作レバー26aが開状態となり、それに伴って、可動把持部20も固定把持部22に対し離間した開状態に保持される。
支持金具26bにはロック機構が備えられており、このロック機構は、周知のものであるので、以下に簡単に説明する。
ロック機構は、操作レバー26aの梃子の支点位置に取り付けたころ(図示せず)を使用するベアリング状のワンウェイクラッチ(図示せず)と、このワンウェイクラッチを軸支する操作用回動軸26dと、この操作用回動軸26dの回動を任意の位置で固定・開放する複数の係止機構(図示せず)とを備えている。
この係止機構は、図示省略しているが、操作用回動軸26dに固定した係止歯車と、係止歯車を係止する係止ピンと、係止ピンを係止歯車の向きに付勢する係止スプリングと、係止ピンのピンを押し上げて係止ピンの係止を解除する解除レバー26cと、解除レバー26cを回動可能に支持するレバー支持軸と、解除レバー26cを係止解除位置に保持または開放する係止解除つまみと、係止解除つまみを回動可能に支持するつまみ支持軸とを備えている。
そして、係止機構を開放位置にセットしてロック機構を開放した場合には、操作用回動軸26dが自由に回動可能となり、ワンウェイクラッチの作用が操作レバー26aの操作と無関係となって操作レバー26aが自由に回動し、操作レバー26aの開閉操作が補助絶縁操作棒24に伝わり、可動把持部20が操作レバー26aの開閉操作に応じて開閉する。
一方、係止機構を係止位置にセットしてロック機構が作用するようにした場合には、操作用回動軸26dが係止されて、ワンウェイクラッチの作用により操作レバー26aが閉じる向き、つまり補助絶縁操作棒24を下向きに引っ張る様にしか回動せず、且つ無段階で任意の位置に操作レバー26aがロックされる。
したがって、作業者が操作レバー26aを閉じる向きに操作すると、操作レバー26aは、作業者が閉じる向きに操作した位置に停止し、可動把持部20は、補助絶縁操作棒24を介して操作レバー26aの閉じ位置に応じた位置でロックされる状態となる。
この際、把持対象物の大きさの如何に関らず、作業者が把持対象物を作業に適した力で把持できたと判断した時点で操作レバー26aから手を離せば、その状態で、そのまま操作レバー26aをロックできるようになっている。
図8に示すように、把持操作部26の操作によって、可動把持部20の先端部20cは、ボルト30を中心としてB方向に回転しながら、固定把持部22の先端部22cに接近する。
可動把持部20の先端部20cの先端部当接面200cは、所定の角度まで回転すると、交差面C上に位置する。このとき、先端部当接面200cは、交差面Cに略平行となる。同時に、固定把持部22の先端部22cの先端部当接面220cは、交差面Cに略平行である。すなわち、可動把持部20の先端部当接面200cと固定把持部22の先端部当接面220cとは、交差面Cに位置する時に、略平行であるように形成されている。
(使用状態及び作用効果)
つぎに、図9ないし図12に基づいて、間接活線工事用把持工具10が把持対象物を把持する使用状態及び作用効果について説明する。
図9は、本発明に係る間接活線工事用把持工具の把持部の中央部内側において、固定把持部と可動把持部とが交差して、把持対象物である電線を把持している状態を示す正面図である。図10は、本発明に係る間接活線工事用把持工具の把持部の中央部内側において、固定把持部と可動把持部とが開いて、断面四角形状の把持対象物を把持している状態を示す正面図である。図11は、本発明に係る間接活線工事用把持工具の把持部において、固定把持部の先端部と可動把持部の先端部とが内側で挟持するようにして、把持対象物である引下線コネクタ・カバーを把持している状態を示す図である。図12は、本発明に係る間接活線工事用把持工具の把持部において、固定把持部の先端部と可動把持部の先端部とが内側で挟持するようにして、把持対象物であるスリーブ・カバーを把持している状態を示す斜視図である。
図9に示すように、間接活線工事用把持工具10が、断面形状の小さな把持対象物84、例えば、径の小さな電線84を把持する場合において、可動把持部20は、固定把持部22に接近した配置となる。
具体的には、可動把持部20の先端部20cは、その先端部当接面200cが交差面Cを通過して、固定把持部22の先端部22cと交差する。すなわち、2つの可動側爪部20t1、20t2は、可動把持部20の先端部当接面200cが固定把持部22の先端部当接面220cと交差する瞬間の交差面Cを超えてB方向に回動する時に、2つの固定側股部22m1、22m2に入り込む。同時に、3つの固定側爪部22t1、22t2、22t3の間の1つの固定側爪部22t2は、1つの可動側股部20mに入り込む。
このとき、可動把持部20の中央部20bは、固定把持部22の中央部22bと、若干離間した状態となる。
可動把持部20の中央部当接面200b2と固定把持部22の中央部当接面220b2とは、略平行又はボルト30を中心として若干開くような位置に配置される。
そして、可動把持部20の中央部当接面200b1と固定把持部22の中央部当接面220b1とは、互いに接近して閉じるような位置に配置される。
そして、可動把持部20の中央部当接面200b1及び中央部当接面200b2と固定把持部22の中央部当接面220b1及び中央部当接面220b2とが、絶縁操作棒14の軸線方向Aを含む面V上で、その間に閉じられた領域Tを形成する。
この閉じられた領域Tの中に、電線84を閉じ込めて、可動把持部20の中央部20bと固定把持部22の中央部22bとは、両側から電線84を挟み込むことができる。
一方、図10に示すように、間接活線工事用把持工具10が、断面四角形状であって断面形状の大きな把持対象物84を把持する場合において、可動把持部20は、固定把持部22に大きく離間した配置となる。
具体的には、可動把持部20と固定把持部22とは、全体形状において、ボルト30を中心として、略Vの字の両側を形成するような位置に配置される。このとき、可動把持部20の中央部当接面200b2と固定把持部22の中央部当接面220b2とは、同様に、ボルト30を中心として、略Vの字の両側を形成するような位置に配置される。
一方、可動把持部20の中央部当接面200b1と固定把持部22の中央部当接面220b1とは、それぞれ中央部当接面200b2、220b2から内側に屈曲しているので、絶縁操作棒14の軸線方向Aを含む面V上で、閉じるような又は略平行な位置に配置される。
そして、可動把持部20の中央部当接面200b1及び中央部当接面200b2と固定把持部22の中央部当接面220b1及び中央部当接面220b2とが、絶縁操作棒14の軸線方向Aを含む面V上で、その間に略閉じられた領域Tを形成する。この略閉じられた領域Tの中に、把持対象物84を閉じ込めて、可動把持部20の中央部20bと固定把持部22の中央部22bとは、両側から把持対象物84を挟み込むことができる。
より詳細には、可動把持部20の中央部当接面200b1と中央部当接面200b2との折れ曲がり部分と、固定把持部22の中央部当接面220b1と中央部当接面220b2との折れ曲がり部分と、に、断面四角形状の把持対象物84の角部を合わせて、可動把持部20の中央部当接面200b1と固定把持部22の中央部当接面220b1とは、両側から把持対象物84を挟み込むことができる。
すなわち、間接活線工事用把持工具10によれば、把持操作部26の操作によって可動把持部20が固定把持部22に接近するにつれて、固定把持部22の中央部当接面220b1及び中央部当接面220b2と可動把持部20の中央部当接面200b1及び中央部当接面200b2とは、互いに外向きに凸に湾曲ないし屈曲していることから、絶縁操作棒14の軸線方向Aを含む面V上で、(略)閉じられた領域Tを形成し、把持対象物84を(略)閉じられた領域Tに閉じ込めて両側から挟み込むことができる。
すなわち、間接活線工事用把持工具10は、把持部12の中央付近内側で把持対象物84を把持することができる。
また、可動把持部20の先端部当接面200cと固定把持部22の先端部当接面220cとが交差面Cに位置し略平行である時に、間接活線工事用把持工具10は、可動把持部20の先端部20cと固定把持部22の先端部22cとの間で、少なくとも一部が断面板形状である把持対象物84又は少なくとも一部が筒形状である把持対象物84を把持することができる。例えば、図11に示すように、間接活線工事用把持工具10は、把持部12の先端部20c、22cによって、把持対象物84である引下線コネクタ・カバーを把持することができる。また、例えば、図12に示すように、スリーブ・カバーを把持することができる。
すなわち、間接活線工事用把持工具10によれば、把持操作部26の操作によって可動把持部20が固定把持部22に接近するにつれて、固定把持部22の先端部当接面220cと可動把持部20の先端部当接面200cとは、接近し、可動把持部20が所定の角度まで回動すると、交差するが、この交差する時に、仮想的に通過する平面である交差面Cに、略平行であるように形成されているので、把持対象物84を絶縁操作棒14の軸線方向Aを含む面V上で両側から対向するように当接して把持することができる。すなわち、間接活線工事用把持工具10は、把持部12の先端で把持対象物84を把持することができる。
間接活線工事用把持工具10によれば、固定把持部22の先端部22cを構成する3つの固定側爪部22t1、22t2、22t3と、可動把持部20の先端部20cを構成する2つの可動側爪部20t1、20t2とは、把持対象物84を両側から対向するように当接して把持することができる。
ここで、2つの可動側爪部20t1、20t2は、2つの固定側股部22m1、22m2に入り込むように形成されており、3つの固定側爪部22t1、22t2、22t3は、1つの可動側股部20m又は可動把持部20の先端部20cの両側に入り込むように形成されている。
しかしながら、仮に、固定側爪部22t1、22t2が2つであり、可動側爪部20t1が1つである場合には、固定側爪部22t1、22t2と可動側爪部20t1とが把持対象物84に当接する際に作用するせん断力が2点のみに作用し、その点において把持対象物84をせん断しようとする作用が大きい。
一方、間接活線工事用把持工具10によれば、固定側爪部22t1、22t2、22t3が3つであり、可動側爪部20t1、20t2が2つであるので、固定側爪部22t1、22t2、22t3と可動側爪部20t1、20t2とが把持対象物に当接する際に作用するせん断力が4点に分散することとなるので、把持対象物84をせん断しようとする作用が小さいこととなる。したがって、間接活線工事用把持工具10によれば、把持対象物84を把持する時に突合しない可動把持部20の先端部20cと固定把持部22の先端部22cとによっても、把持対象物84を損傷することなく把持することができる。
間接活線工事用把持工具10によれば、間接活線工事用把持工具10は、固定側爪部側面22t1i、22t2j、22t2i、22t3j及び可動側爪部側面20t1i、20t2jが、絶縁操作棒14の軸線方向Aを含む面Vと平行に形成されており、かつ、第1の固定側股部22m1の幅が、第1の可動側爪部20t1の幅に等しいかそれよりも大きいように形成され、第2の固定側股部22m2の幅が、第2の可動側爪部20t2の幅に等しいかそれよりも大きいように形成され、可動側股部20mの幅が、第2の固定側爪部22t2の幅に等しいかそれよりも大きいように形成されており、さらに、固定側爪部22t1、22t2、22t3と、可動側爪部20t1、20t2とが、交差するために必要な長さを有している。
したがって、間接活線工事用把持工具10によれば、固定側爪部22t1、22t2、22t3と可動側爪部20t1、20t2とは、滑らかに交差することができる。
間接活線工事用把持工具10は、固定把持部22の中央部当接面220b1及び中央部当接面220b2及び可動把持部20の中央部当接面200b1及び中央部当接面200b2がそれぞれ、外向きに凸となるように屈曲した2つの平面で構成されており、固定把持部22の屈曲する中央部当接面220b1及び中央部当接面220b2及び可動把持部20の屈曲する中央部当接面200b1及び中央部当接面200b2の内角がそれぞれ、135度ないし155度である。
したがって、固定把持部22の中央部当接面220b1及び中央部当接面220b2及び可動把持部20の中央部当接面200b1及び中央部当接面200b2は、断面四角形状等の角形状を有する把持対象物84に対して、その角部を屈曲部分に合わせることができるので、把持対象物84を両側から確実に把持することができる。
特に、屈曲する中央部当接面220b1及び中央部当接面220b2及び屈曲する中央部当接面200b1及び中央部当接面200b2の内角が、135度ないし155度であるので、間接活線工事用把持工具10は、角部の角度が60度ないし150度である多様な把持対象物84を把持することができる。
(変形例)
この発明は、前記実施の形態に限定されず、この発明の思想に基づき種々変更することができる。以下、本発明の他の実施形態を説明する。
前記実施の形態では、絶縁操作棒14の中ほどにおいて雨切16及び鍔18を設けていたが、雨切16及び鍔18は沿面放電や漏電を防止するための構成要素である。したがって、間接活線工事用把持工具10の絶縁操作棒14において雨切16及び鍔18を設けない構成としても、前記実施の形態と同様に、本発明の効果を得ることができる。
また、例えば、可動把持部20と補助絶縁操作棒24とを回動可能に連結するものであるリベット42は、容易に連結解除できるよう、ボルトとナットとで構成されるものであってもよい。
また、本発明の他の実施形態としての間接活線工事用把持工具10Aについて、図13に示すように、固定把持部22は、2つに分かれて並行に伸びる固定側爪部22t1、22t2と、固定側爪部22t1、22t2の間に形成された1つの固定側股部22m1と、を有し、可動把持部20は、1つの可動側爪部20t1を有するように構成されていてもよい。そして、1つの可動側爪部20t1は、可動把持部20の先端部当接面200cが固定把持部22の先端部当接面220cと交差する瞬間の交差面Cを超えて回動する時に、1つの固定側股部22m1に入り込むように形成されていてもよい。
間接活線工事用把持工具10Aによれば、前記実施の形態と同様に、把持部12の中央付近内側及び先端で多様な把持対象物84を把持することができるとともに、前述のとおり、固定側爪部22t1、22t2と可動側爪部20t1とが把持対象物84に当接する際に作用するせん断力が2点のみに作用し、把持対象物84をせん断しようとする作用が大きいものの、把持部12を小型軽量化することができるとともに、加工の困難度を低下することができる。
また、本発明の他の実施形態としての間接活線工事用把持工具10Bについて、図14に示すように、固定把持部22の中央部22b及び可動把持部20の中央部20bの内側、すなわち、固定把持部22の中央部当接面220b及び可動把持部20の中央部当接面200bはそれぞれ、2つの面が外向きに凸となるように屈曲して形成されている。しかしながら、それに限定されず、1つの面が、外向きに凸となるように湾曲して形成されていてもよい。
間接活線工事用把持工具10Bによれば、前記実施の形態と同様に、把持部12の中央付近内側及び先端で多様な把持対象物84を把持することができるとともに、固定把持部22の中央部22bと可動把持部20の中央部20bとの間で、断面円形状の把持対象物84をより確実に把持することができる。なぜなら、断面円形状の把持対象物84は、角部のない滑らかな表面を有している。そして、略閉じられた領域Tは、中央部当接面200b及び中央部当接面220bとにより、正面視において略アーモンド形状となっている。したがって、間接活線工事用把持工具10Bによれば、その略アーモンド形状を形成する中央部当接面200b及び中央部当接面220bが断面円形状を形成する把持対象物84の表面に沿うように当接するからである。
以上のように、本発明の実施の形態は、前記記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。
すなわち、本発明の技術的思想及び目的の範囲から逸脱することなく、以上説明した実施の形態に対し、機序、形状、材質、数量、位置又は配列等に関して、様々の変更を加えることができるものであり、それらは、本発明に含まれるものである。
10、10A、10B 間接活線工事用把持工具
12 把持部
14 絶縁操作棒
15 絶縁操作棒の先端具
15a 先端具の基端
15c 先端具のボルト孔
15e 先端具のボルト
16 雨切
18 鍔
20 可動把持部
20a 可動把持部の基端部
20b 可動把持部の中央部
20c 可動把持部の先端部
20d 可動把持部のボルト孔
20e 可動把持部の基端側リベット孔
20f 可動把持部の基端
20t1 第1の可動側爪部
20t2 第2の可動側爪部
20t1i 第1の可動側爪部側面
20t2j 第2の可動側爪部側面
20m 可動側股部
20s 可動側空間
200b、200b1、200b2 可動把持部の中央部当接面
200c 可動把持部の先端部当接面
22 固定把持部
22a 固定把持部の基端部
22av 固定把持部の基端部の屈曲部
22b 固定把持部の中央部
22c 固定把持部の先端部
22d 固定把持部のボルト孔
22g 固定把持部の可動把持部挿通穴
22t1 第1の固定側爪部
22t2 第2の固定側爪部
22t3 第3の固定側爪部
22t1i 第1の固定側爪部側面
22t2j、22t2i 第2の固定側爪部側面
22t3j 第3の固定側爪部側面
22m1 第1の固定側股部
22m2 第2の固定側股部
22s 固定側空間
22s1 第1の固定側空間
22s2 第2の固定側空間
220b、220b1、220b2 固定把持部の中央部当接面
220c 固定把持部の先端部当接面
24 補助絶縁操作棒
25 補助絶縁操作棒の先端具
25a 先端具の基端
25b 先端具の先端
25c 先端具のボルト孔
25d 先端具のリベット孔
25e 先端具のボルト
26 把持操作部
26a 操作レバー
26b 支持金具
26c 解除レバー
26d 操作用回動軸
26e 作動片
28 バネ
30 枢軸(固定把持部と可動把持部との連結用ボルト)
42 リベット(可動把持部と補助絶縁操作棒との締結用リベット)
84 把持対象物(電線、引下線コネクタ・カバー、スリーブ・カバー等)
A 絶縁操作棒の軸線を通り基端向き又は先端向きを含む方向
B 把持操作部の操作によって接離される可動把持部と固定把持部とを有する把持部において、その接離する方向(可動把持部の枢軸を中心とした回動方向)
V 仮想平面(絶縁操作棒の軸線方向を含む面)
C 可動把持部の先端部当接面が固定把持部の先端部当接面と交差する瞬間の交差面
C1 仮想平面
C2 仮想平面
T (略)閉じられた領域

Claims (3)

  1. 電線と人体との間に安全を保つための安全距離以上の長さを有する絶縁性の絶縁操作棒と、
    前記絶縁操作棒の軸線方向の先端に設けられ、前記絶縁操作棒に設けられた把持操作部の操作によって接離される可動把持部と固定把持部とを有する把持部と、
    先端に接続した前記把持部の接離操作を補助する絶縁性の補助絶縁操作棒と、
    前記絶縁操作棒の基端部近傍に取り付けられ前記補助絶縁操作棒の基端部に回動可能に接続し梃子の作用で前記補助絶縁操作棒をその長さ方向に往復移動させて前記把持部を操作する把持操作部と、
    を備える間接活線工事用把持工具であって、
    前記固定把持部は、
    前記絶縁操作棒の先端に接続する基端部と、前記基端部に接続され前記絶縁操作棒の軸線方向を含む面上で外向きに凸の略円弧状ないし略L字状に形成された中央部と、前記中央部に接続する先端部と、を備え、
    前記中央部の途中から前記先端部にかけて且つ2つ以上に分かれて平行に伸びる固定側爪部と、前記固定側爪部の間に形成された固定側股部と、を有し、
    前記可動把持部は、
    前記補助絶縁操作棒の先端に回動可能に接続する基端部と、前記基端部に接続され前記絶縁操作棒の軸線方向を含む面上で前記固定把持部の中央部の凸向きと逆の向きである外向きに凸の略円弧状ないし略L字状に形成された中央部と、前記中央部に接続する先端部と、を備え、
    前記中央部の途中から前記先端部にかけて伸びる1つ以上の可動側爪部を有し、
    前記把持操作部の操作によって前記固定把持部に対して接離可能であるように、前記基端部が前記固定把持部の基端部に枢軸を介して回動可能に連結され、
    前記固定把持部及び前記可動把持部の中央部はそれぞれ、外向きに凸となるように屈曲し内側で把持対象物と当接する中央部当接面を有し、
    前記固定把持部及び前記可動把持部の中央部当接面はそれぞれ、外向きに凸となるように屈曲した2つの平面で構成されており、
    前記固定把持部及び前記可動把持部の先端部はそれぞれ、接続部分が内側に凸となるように屈曲して中央部当接面に接続し内側で把持対象物と当接する先端部当接面を有し、
    前記可動側爪部は、前記可動把持部の先端部当接面が前記固定把持部の先端部当接面と交差する瞬間の交差面を超えて回動する時に、前記固定側股部に入り込むように形成されており、
    前記可動把持部の先端部当接面と前記固定把持部の先端部当接面とは、前記交差面に位置する時に、略平行であるように形成されている、間接活線工事用把持工具。
  2. 前記固定把持部は、3つに分かれて並行に伸びる固定側爪部と、前記固定側爪部の間に形成された2つの固定側股部と、を有し、
    前記可動把持部は、2つに分かれて並行に伸びる可動側爪部と、前記可動側爪部の間に形成された1つの可動側股部と、を有し、
    2つの前記可動側爪部は、前記可動把持部の先端部当接面が前記固定把持部の先端部当接面と交差する瞬間の交差面を超えて回動する時に、2つの前記固定側股部に入り込むように形成されており、
    3つの前記固定側爪部の間の1つの前記固定側爪部は、前記可動把持部の先端部当接面が前記固定把持部の先端部当接面と交差する瞬間の交差面を超えて回動する時に、1つの前記可動側股部に入り込むように形成されている、請求項1に記載の間接活線工事用把持工具。
  3. 前記固定把持部及び前記可動把持部の中央部当接面はそれぞれ、外向きに凸となるように屈曲した2つの平面で構成されており、
    前記固定把持部及び前記可動把持部の屈曲する中央部当接面の内角はそれぞれ、135度ないし155度である、請求項1又は請求項2に記載の間接活線工事用把持工具。
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