JP6983016B2 - 車両の路面描画装置 - Google Patents
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Description
たとえば道路沿いに街灯や商業施設が並び、夜間であっても路面が明るく照らされている可能性がある。この場合、路面が明るいため、車両から路面にパターン光を照射したとしてもパターン光による像が視認し難い可能性がある。
よって、たとえば街灯などにより路面の照度が高い場合には、その高い照度の路面に対して、視認し易くなるように制御されたパターン光を照射できる。視認し易くなるように制御されたパターン光により、路面に像を描画できる。
図1は、本発明の第1実施形態に係る自動車1およびそれが走行する路面30の一例の説明図である。
図1の自動車1では、車体の前部にヘッドライト2が設けられている。自動車1は、運転手の操作に基づいて、たとえば夜間においてヘッドライト2を点灯させながら車道を走行する。路面30がヘッドライト2の光に照らされることにより、運転手は進行方向の路面30などの状態を確認できる。
しかしながら、自動車1が走行する路面30は、パターン光による描画を視認するために適したものであるとは限らない。
たとえば道路沿いに街灯31や商業施設が並び、夜間であっても路面30が明るく照らされている可能性がある。この場合、路面30が明るいため、自動車1から路面30にパターン光を照射したとしてもパターン光による像が視認し難い可能性がある。
このように、路面30や周囲の環境に応じてパターン光による路面描画をコントロールする必要がある。
自動車1に搭載される図2の路面描画装置10は、出力部11、ヘッドライト2、パターン光データの記憶部12、カメラ13、制御部14、要否判断部15、車速センサ16、を有する。
ここで、出力部11、パターン光データの記憶部12、制御部14、および要否判断部15は、1チップマイクロコンピュータに実現されてよい。
なお、出力部11は、ヘッドライト2にパターン光データを連続的に照射させても、間欠的に照射させてもよい。
これにより、ヘッドライト2は、自動車1が走行する路面30または自動車1の周囲へ向けてパターン光を照射する。
たとえば、カメラ13の撮像画像に歩行者が認識された場合、図示外の明るさセンサにより周囲が暗いことが検出された場合、ヘッドライト2が点灯状態に操作された場合、要否判断部15はパターン光の照射を必要と判断し、それ以外の場合には不要と判断する。
また、制御部14は、カメラ13の撮像画像に基づいて、路面30の照度やパターン光の照度について判断し、パターン光の照射を制御する。
パターン光の制御としては、たとえばパターン光の輝度、色彩、パターンの反転がある。また、パターン光の照射を中止する制御もある。
図3の照射制御は、パターン光の照射をしていない期間において周期的に実行される。
たとえば、要否判断部15は、図示外の明るさセンサにより周囲が暗いことが検出された場合、パターン光の照射を必要と判断する。また、ヘッドライト2が点灯状態に操作された場合、パターン光の照射を必要と判断する。それ以外の場合には、要否判断部15は、パターン光の照射を不要と判断する。この場合、図3の照射制御はそのまま終了する。
制御部14は、まず、カメラ13の撮像画像と、車速センサ16の検出速度とを取得する(ステップST2)。
そして、制御部14は、抽出した予定照射範囲の画像に基づいて、路面30の照度を取得する(ステップST3)。予定照射範囲の特徴点の値を路面30の照度としても、予定照射範囲の平均値を路面30の照度としてもよい。ただし、パターン光により路面30に描画される路面描画像は、その全体が好適に視認可能なように描画されることが重要である場合、予定照射範囲の中の最も高い輝度を、路面30の照度として取得するとよい。
制御部14は、まず、パターン光の輝度を調整する(ステップST5)。パターン光の輝度は、たとえば検出した路面30の照度に対して路面描画像が所定の照度差となる輝度とすればよい。
そして、制御部14は、出力部11へパターン光の照射を指示する(ステップST6)。この際、制御部14は、出力部11に対して、パターン光データの選択およびパターン光の照射輝度を指示する。
出力部11は、指定されたパターン光データを記憶部12から読み込み、調整指定された輝度でパターン光をヘッドライト2から照射させる。
これにより、路面30には、たとえば図1に示すように横断歩道を示すラダーパターンが描画される。路面30についての予定照射範囲とされた位置および範囲には、路面30そのものより高い照度の路面描画像が描画される。
制御部14は、パターン光の照射中止を、出力部11に指示する(ステップST7)。出力部11は、ヘッドライト2からのパターン光の照射を中止する。
これにより、路面30には、ラダーパターンなどの路面描画像が描画されなくなる。
図4(A)では、路面30が暗い。そして、街灯31の光は路面30の一部に照射されているが、路面30についての街灯31に照らされた部分と、パターン光の予定照射範囲とはずれていて重なっていない。
この場合、制御部14は、図4(B)に示すように、調整された輝度によりパターン光を照射させる。
これに対して、図4(C)では、道路に沿って配列された複数の街灯31により路面30が照らされて明るい。
この場合、制御部14は、パターン光の照射を中止する。
よって、たとえば街灯31などにより路面30の照度が高い場合には、その高い照度の路面30に対して、視認し易くなるように制御されたパターン光を照射できる。視認し易くなるように制御されたパターン光により、路面30に像を描画できる。
次に、本発明の第2実施形態について説明する。以下の説明では、主に第1実施形態との相違点について説明する。第1実施形態に対応する構成要素については第1実施形態と同一の符号を使用して、その説明を省略する。
図5の照射制御は、パターン光の照射をしていない期間において周期的に実行される。
制御部14は、まず、カメラ13の撮像画像と、車速センサ16の検出速度とを取得する(ステップST2)。
出力部11は、指定されたパターン光データを記憶部12から読み込み、あらかじめ定められた輝度でパターン光をヘッドライト2から照射させる。
これにより、路面30には、路面描画像が描画される。なお、像が描画される範囲は、検出速度が高いほど、自動車1から離れたものになる。
そして、制御部14は、パターン光を照射する前後それぞれについて、照度を取得する(ステップST11)。
検出された照度差が下限照度値以上である場合、制御部14は図5の処理を終了する。
制御部14は、まず、パターン光の輝度を調整する(ステップST5)。パターン光の輝度は、たとえば検出した路面30の照度に対して路面描画像が所定の照度差(たとえば下限照度値)となる輝度とすればよい。
出力部11は、調整指定された輝度でパターン光をヘッドライト2から照射させる。
これにより、路面30には、輝度が視認に適したものとなるように調整された路面描画像が描画される。
制御部14は、パターン光の照射中止を、出力部11に指示する(ステップST7)。出力部11は、ヘッドライト2からのパターン光の照射を中止する。
これにより、視認し難い路面描画像が路面30に描画されなくなる。
次に、本発明の第3実施形態について説明する。以下の説明では、主に第2実施形態との相違点について説明する。第2実施形態に対応する構成要素については第2実施形態と同一の符号を使用して、その説明を省略する。
図6の照射制御は、パターン光の照射をしていない期間において周期的に実行される。
制御部14は、まず、カメラ13の撮像画像と、車速センサ16の検出速度とを取得する(ステップST2)。
出力部11は、指定されたパターン光データを記憶部12から読み込み、あらかじめ定められた輝度でパターン光をヘッドライト2から照射させる。
これにより、路面30には、路面描画像が描画される。なお、像が描画される範囲は、検出速度が高いほど、自動車1から離れたものになる。
そして、制御部14は、パターン光の照射範囲の内外の部位のそれぞれについて、照度を取得する(ステップST21)。
検出された照度差が下限照度値以上である場合、制御部14は図6の処理を終了する。
制御部14は、まず、パターン光の輝度を調整する(ステップST5)。パターン光の輝度は、たとえば検出した路面30の照度に対して路面描画像が所定の照度差(たとえば下限照度値)となる輝度とすればよい。
出力部11は、調整指定された輝度でパターン光をヘッドライト2から照射させる。
これにより、路面30には、輝度が視認に適したものとなるように調整された路面描画像が描画される。
制御部14は、パターン光の照射中止を、出力部11に指示する(ステップST7)。出力部11は、ヘッドライト2からのパターン光の照射を中止する。
これにより、視認し難い路面描画像が路面30に描画されなくなる。
次に、本発明の第4実施形態について説明する。以下の説明では、主に第1実施形態との相違点について説明する。第1実施形態に対応する構成要素については第1実施形態と同一の符号を使用して、その説明を省略する。
図7の照射制御は、パターン光の照射をしていない期間において周期的に実行される。
制御部14は、まず、カメラ13の撮像画像と、車速センサ16の検出速度とを取得する(ステップST2)。
そして、制御部14は、抽出した画像に含まれる光源を抽出する(ステップST31)。
制御部14は、まず、パターン光の輝度を調整する(ステップST5)。パターン光の輝度は、たとえば検出した光源で予想される路面30の照度に対して路面描画像が所定の照度差となる輝度とすればよい。
そして、制御部14は、出力部11へパターン光の照射を指示する(ステップST6)。この際、制御部14は、出力部11に対して、パターン光データの選択およびパターン光の照射輝度を指示する。
出力部11は、指定されたパターン光データを記憶部12から読み込み、調整指定された輝度でパターン光をヘッドライト2から照射させる。
これにより、路面30には、路面30そのものより高い照度の路面描画像が描画される。
制御部14は、パターン光の照射中止を、出力部11に指示する(ステップST7)。出力部11は、ヘッドライト2からのパターン光の照射を中止する。
これにより、視認し難い路面描画像が路面30に描画されなくなる。
この他にもたとえば、制御部14は、カメラ13の撮像画像やその他の照度測定装置の検出結果に基づいて、パターン光を照射する予定照射範囲の照射前の照度を取得し、所定の閾値と比較することにより、パターン光の照射(輝度)を制御している。この場合、制御部14は、検出した照度が所定の閾値以上である場合にはヘッドライト2によるパターン光の照射を中止させ、小さい場合には実際にパターン光を照射するための制御を実施すればよい。
Claims (9)
- 車両が走行する路面へ向けてパターン光を照射可能な照射装置と、
前記パターン光を照射する部位を含む前記路面を撮像して撮像画像を取得する撮像装置と、
前記撮像画像の中の前記路面における、次に前記パターン光を照射する予定照射範囲の画像を抽出し、前記予定照射範囲の画像から得られる前記路面の照度に応じて、前記照射装置による前記パターン光の照射を制御する制御部と、
を有する、車両の路面描画装置。 - 前記制御部は、前記撮像画像から抽出する前記予定照射範囲を、前記車両の速度に応じて調整する、
請求項1記載の車両の路面描画装置。 - 前記照射装置は、前記路面についての前記予定照射範囲へ向けてパターン光を照射する、
請求項1または2記載の車両の路面描画装置。 - 前記制御部は、前記予定照射範囲の前記路面の照度より高い照度が得られるように、前記照射装置による前記パターン光の輝度を制御する、
請求項1から3のいずれか一項記載の車両の路面描画装置。 - 前記制御部は、
前記予定照射範囲の前記路面の照度が所定の上限照度値より小さい場合、前記照射装置による前記パターン光の輝度を調整して照射させ、
前記予定照射範囲の前記路面の照度が所定の上限照度値以上である場合、前記照射装置による前記パターン光の照射を中止させる、
請求項4記載の車両の路面描画装置。 - 前記制御部は、
パターン光を照射する前後の前記路面の照度の差が所定の照度差以上である場合、前記照射装置による前記パターン光の輝度を調整して照射させ、
パターン光を照射する前後の前記路面の照度の差が所定の照度差未満である場合、前記照射装置による前記パターン光の照射を中止させる、
請求項4記載の車両の路面描画装置。 - 前記撮像装置は、前記路面についての、前記照射装置がパターン光を照射する部位および前記照射装置がパターン光を照射しない部位を撮像し、
前記制御部は、
前記路面についてのパターン光を照射している部位とパターン光を照射していない部位との照度の差が所定の照度差以上である場合、前記照射装置による前記パターン光の輝度を調整して照射させ、
パターン光を照射している部位とパターン光を照射していない部位との照度の差が所定の照度差未満である場合、前記照射装置による前記パターン光の照射を中止させる、
請求項4記載の車両の路面描画装置。 - 前記制御部は、前記予定照射範囲の前記路面の周囲に存在する光源を検出することにより、前記パターン光を照射する前記路面の照度を検出し、前記路面の周囲に存在する光源に応じて、前記照射装置による前記パターン光の照射を制御する、
請求項1から7のいずれか一項記載の車両の路面描画装置。 - 前記制御部は、前記パターン光の輝度、色彩、および反転の少なくともいずれか一つを変更する、
請求項1から8のいずれか一項記載の車両の路面描画装置。
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