JP6981007B2 - 樹脂組成物、樹脂シート及びプリント配線板 - Google Patents
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Description
[1]
ポリフェニレンエーテル樹脂(A)、SP値が9(cal/cm3)1/2以下、重量平均分子量が80000以上でかつ、25℃で固体であるエラストマー(B)及びSP値が9(cal/cm3)1/2以下、重量平均分子量40000以下でかつ、25℃で液体であるエラストマー(C)を含有する、樹脂組成物。
[2]
前記ポリフェニレンエーテル樹脂(A)が重量平均分子量1000〜5000である[1]に記載の樹脂組成物。
[3]
前記ポリフェニレンエーテル樹脂(A)が一般式(1)で表されるものである、[1]又は[2]に記載の樹脂組成物。
[4]
前記エラストマー(B)が、ポリイソプレン、ポリブタジエン、スチレンブタジエン、ブチルゴム、エチレンプロピレンゴム、フッ素ゴム、シリコーンゴム、それらの水添化合物、それらのアルキル化合物、及びそれらの共重合体からなる群より選択される少なくとも1種である、[1]〜[3]のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
[5]
前記エラストマー(C)が、ポリイソプレン、ポリブタジエン、スチレンブタジエン、ブチルゴム、エチレンプロピレンゴム、フッ素ゴム及びシリコーンゴムからなる群より選択される少なくとも1種である、[1]〜[4]のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
[6]
さらに、無機充填材(D)を含有する[1]〜[5]のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
[7]
前記無機充填材(D)が、天然シリカ、溶融シリカ、合成シリカ、アモルファスシリカ、中空シリカ及びガラス短繊維からなる群より選択される少なくとも1種である、[6]に記載の樹脂組成物。
[8]
さらに、エポキシ樹脂、シアン酸エステル化合物、マレイミド化合物及びホスファゼン化合物からなる群より選択される少なくとも一種を含有する、[1]〜[7]のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
[9]
前記ポリフェニレンエーテル樹脂(A)の含有量が、樹脂固形分100質量部に対し、50〜80質量部である、[1]〜[8]のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
[10]
前記エラストマー(B)の含有量が、樹脂固形分100質量部に対し、0.5〜30質量部である、[1]〜[9]のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
[11]
前記エラストマー(C)の含有量が、樹脂固形分100質量部に対し、0.5〜30質量部である、[1]〜[10]のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
[12]
前記無機充填材(D)の含有量が、樹脂固形分100質量部に対し、10〜250質量部である、[6]〜[11]のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
[13]
[1]〜[12]のいずれか一項に記載の樹脂組成物を含む樹脂シート。
[14]
[13]に記載の樹脂シートからなるプリント配線板のビルドアップ材。
[15]
絶縁層と、該絶縁層の表面に形成された導体層とを有し、該絶縁層が、[1]〜[12]のいずれか一項に記載の樹脂組成物を含む、プリント配線板。
一般式(5)におけるアルキル基としては、飽和炭化水素基を用いることができる。上記のアルキル基としては、炭素数が1〜10のアルキル基を用いるとよい。好ましくは、上記のアルキル基として炭素数が1〜6のアルキル基を用いるとよい。さらに好ましくは、上記のアルキル基として炭素数が1〜4のアルキル基を用いるとよい。さらに好ましくは、上記のアルキル基として炭素数が1又は2のアルキル基を用いるとよい。具体的には、アルキル基として、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec‐ブチル基、tert‐ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基を用いることができる。
一般式(5)におけるアルケニル基としては、構造中に少なくとも一つの炭素‐炭素二重結合を有する不飽和炭化水素基を用いることができる。上記のアルケニル基としては、炭素数が2〜10のアルケニル基を用いるとよい。好ましくは、上記のアルケニル基として炭素数が2〜6のアルケニル基を用いるとよい。さらに好ましくは、上記のアルケニル基として炭素数が2〜4のアルケニル基を用いるとよい。具体的には、アルケニル基として、エチレン基、1−プロピレン基、2−プロピレン基、イソプロピレン基、ブチレン基、イソブチレン基、ペンチレン基、ヘキシレン基を用いることができる。
一般式(5)におけるアルキニル基としては、構造中に少なくとも一つの炭素‐炭素三重結合を有する不飽和炭化水素基を用いることができる。上記のアルキニル基としては、炭素数が2〜10のアルキニル基を用いるとよい。好ましくは、上記のアルキニル基として炭素数が2〜6のアルキニル基を用いるとよい。さらに好ましくは、上記のアルキニル基として炭素数が2〜4のアルキニル基を用いるとよい。具体的には、アルキニル基として、エチン基、1−プロピン基、2−プロピン基、イソプロピン基、ブチン基、イソブチン基、ペンチン基、ヘキシン基を用いることができる。
で定義され、1種類の構造又は2種類以上の構造がランダムに配列している。a,bは、少なくともいずれか一方が0でない、0〜100の整数を示す。)
また、本発明の樹脂組成物には、構造の異なる2種類以上のポリフェニレンエーテル樹脂(A)が混合されていてもよい。
ここで、樹脂固形分とは、樹脂組成物中の無機充填材と溶剤を除いた各成分の合計質量をいうものとする。
その中でも、電気特性の観点からスチレンブタジエン、それらの水添化合物、それらのアルキル化合物、及びそれらの共重合体が好ましい。
そのようなものとして例えば、スチレンブタジエンエチレン、スチレンブタジエンスチレン、スチレンイソプレンスチレン、スチレンエチレンブチレンスチレン、スチレンプロピレンスチレン、スチレンエチレンプロピレンスチレンなどが挙げられる。これらの中でも、ポリフェニレンエーテル樹脂(A)や溶剤との相溶性、電気特性の観点からスチレンブタジエンスチレンが好ましい。
これらのエラストマー成分は、単独で又は2種以上を適宜組み合わせて使用しても良い。
これらの中でも、ポリフェニレンエーテル樹脂(A)とエラストマー(B)との相溶性、電気特性の観点から、スチレンブタジエンゴム、ブタジエンゴム、イソプレンゴムを好適に用いることができる。これらのエラストマー成分は、単独で又は2種以上を適宜組み合わせて使用しても良い。
平均粒径が0.1〜3μmの範囲内では、成形時の流れ特性がよく、小径ドリルビットの使用時の折損などの問題が生じない。
これらの中でも、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ナフタレン骨格変性ノボラック型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂、臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂、臭素化フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、フェノールアラルキル型エポキシ樹脂、ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂、ナフトールアラルキル型エポキシ樹脂は耐熱性を維持するとともに、吸水性や吸湿耐熱性等の特性に優れ、特にビフェニルアラルキル型ノボラック型エポキシ樹脂は誘電特性に優れる。これらのエポキシ樹脂は、単独又は2種以上を適宜組み合わせて使用してもよい。
この中でもナフトールアラルキル型シアン酸エステル化合物、ノボラック型シアン酸エステル化合物、ビスフェノールA型シアン酸エステル化合物、ジアリルビスフェノールA型シアン酸エステル化合物が難燃性に優れ、硬化性が高く、かつ硬化物の熱膨張係数が低いことから好ましい。
ホスファゼン化合物として具体的には、トリフェノキシトリス(4−メチルフェノキシ)シクロトリホスファゼン、トリフェノキシトリス(4−ヒドロキシフェノキシ)シクロトリホスファゼン、トリフェノキシトリス(4−シアノフェノキシ)シクロトリホスファゼン、フェノキシ基と4−メチルフェノキシ基が混合置換した環状ホスホニトリルの混合物、フェノキシ基と4−ヒドロキシフェノキシ基が混合置換した環状ホスホニトリルの混合物、フェノキシ基と4−シアノフェノキシ基が混合置換した環状ホスホニトリルの混合物が挙げられ、その中でもトリフェノキシトリス(4−メチルフェノキシ)シクロトリホスファゼン、トリフェノキシトリス(4−ヒドロキシフェノキシ)シクロトリホスファゼン、トリフェノキシトリス(4−シアノフェノキシ)シクロトリホスファゼンが好ましく、難燃効果と電気特性の観点から特にトリフェノキシトリス(4−シアノフェノキシ)シクロトリホスファゼンが好ましい。
具体的には、ジビニルベンゼンやジビニルナフタレンやジビニルビフェニルなどの多官能ビニル化合物、フェノールとビニルベンジルクロライドの反応から合成されるビニルベンジルエーテル系化合物、スチレンモノマー,フェノールとアリルクロライドの反応から合成されるアリルエーテル系化合物などが挙げられる。さらにトリアルケニルイソシアヌレートなどが良好である。特に相溶性が良好なトリアルケニルイソシアヌレートが良く、なかでも具体的にはトリアリルイソシアヌレート(TAIC)やトリアリルシアヌレート(TAC)が好ましい。これらは、成形性に優れ、銅箔引き剥がし強度に優れたプリント配線板を得ることができるからである。
有機溶剤を用いた樹脂組成物を調製する際の各成分の溶解手順は特に限定されるものではない。各成分を上記溶剤に溶解した後混合して用いる、あるいは各成分すべてを混合した後に溶剤に溶解して用いることもできる。樹脂固形分濃度としては、ワニスの化合時や基材への塗工時の粘性の観点から、50〜80質量%が好ましく、60〜70質量%が特に好ましい。
(2官能フェニレンエーテルオリゴマーの合成)
攪拌装置、温度計、空気導入管、じゃま板のついた12Lの縦長反応器にCuBr2 3.88g(17.4mmol)、N,N’‐ジ‐t‐ブチルエチレンジアミン0.75g(4.4mmol)、n‐ブチルジメチルアミン28.04g(277.6mmol)、トルエン2,600gを仕込み、反応温度40℃にて攪拌を行い、あらかじめ2,300gのメタノールに溶解させた2,2’,3,3’,5,5’‐ヘキサメチル‐(1,1’‐ビフェノール)‐4,4’‐ジオール129.3g(0.48mol)、2,6‐ジメチルフェノール233.7g(1.92mol)、2,3,6‐トリメチルフェノール64.9g(0.48mol)、N,N’−ジ−t‐ブチルエチレンジアミン0.51g(2.9mmol)、n‐ブチルジメチルアミン10.90g(108.0mmol)の混合溶液を、窒素と空気とを混合して酸素濃度8%に調整した混合ガスを5.2L/minの流速でバブリングを行いながら230分かけて滴下し、攪拌を行った。滴下終了後、エチレンジアミン四酢酸四ナトリウム19.89g(52.3mmol)を溶解した水1,500gを加え、反応を停止した。水層と有機層を分液し、有機層を1Nの塩酸水溶液、次いで純水で洗浄した。得られた溶液をエバポレーターで50wt%に濃縮し、2官能性フェニレンエーテルオリゴマー体のトルエン溶液を836.5g得た。このオリゴマー体の数平均分子量は986、重量平均分子量は1,530、水酸基当量が471であった。
(ポリフェニレンエーテル樹脂の合成)
攪拌装置、温度計、還流管を備えた反応器に前記オリゴマー体のトルエン溶液836.5g、ビニルベンジルクロライド(商品名CMS‐P;セイミケミカル(株)製)162.6g、塩化メチレン1600g、ベンジルジメチルアミン12.95g、純水420g、30.5wt%NaOH水溶液178.0gを仕込み、反応温度40℃で攪拌を行った。24時間攪拌を行った後、有機層を1Nの塩酸水溶液、次いで純水で洗浄した。得られた溶液をエバポレーターで濃縮し、メタノール中へ滴下して固形化を行い、濾過により固体を回収、真空乾燥してポリフェニレンエーテル樹脂(A)503.5gを得た。ポリフェニレンエーテル樹脂(A)は一般式(1)において−(O−X−O)−が一般式(6)、−(Y−O)−が一般式(9)
で定義される構造であり、数平均分子量は1187、重量平均分子量は1675、ビニル基当量は590g/ビニル基であった。
合成例1で得たポリフェニレンエーテル樹脂(A)(数平均分子量1187、ビニル基当量は590g/ビニル基)70質量部、エラストマー(B)としてスチレンブタジエンスチレン(TR2003、JSR(株)製、SP値8.6、重量平均分子量100000)5質量部、エラストマー(C)としてブタジエンゴム(LBR‐307、SP値8.3、重量平均分子量8000、(株)クラレ製)5質量部、α‐ナフトールアラルキル型のシアン酸エステル樹脂(SN495CN、三菱ガス化学(株)製、シアネート当量:244g/eq.)3質量部、ビスマレイミド(BMI‐70、ケイ・アイ化成(株)製)1質量部、ナフタレン骨格変性したノボラック型のエポキシ樹脂(HP‐9900、DIC(株)製)3質量部、シアノ基を有するシクロホスファゼン(FP‐300B、(株)伏見製薬所製)13質量部、球状シリカ(SC2050、平均粒径0.5μm、(株)アドマテックス製)60質量部、オクチル酸亜鉛0.01質量部、2‐エチル‐4‐メチルイミダゾール0.05部(2E4MZ、四国化成工業(株)製)を混合してワニスを得た。このワニスを厚さ12μmの電解銅箔(3EC‐VLP:三井金属鉱業(株)製)のマット面上に塗布し、110℃で3分間加熱乾燥して、樹脂付き銅箔を得た。次に、この銅箔付き樹脂シート2枚を樹脂層が向かい合うように配置し、圧力30kg/cm2、温度210℃で105分間真空プレスを行い、銅張積層板を得た。得られた銅張り積層板の物性値を表1に示す。また、このワニスを厚さ23μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(ルミラー25S10、東レ(株)製)に塗布し、110℃で3分間加熱乾燥して、樹脂層の厚み約20μmの樹脂付きフィルムを得た。
エラストマー(C)としてブタジエンゴム(LBR−307)の代わりにイソプレンゴム(LIR‐30、SP値8.1、重量平均分子量30000、(株)クラレ製)5質量部を使用した以外は実施例1と同様にして、銅張積層版及び樹脂付きフィルムを得た。
エラストマー(C)としてブタジエンゴム(LBR‐307)の代わりにブタジエンゴム(LBR‐305、SP値8.3、重量平均分子量28000、(株)クラレ製)5質量部を使用した以外は実施例1と同様にして、銅張積層版及び樹脂付きフィルムを得た。
エラストマー(C)としてブタジエンゴム(LBR‐307)の代わりにスチレンブタジエンゴム(L‐SBR‐820、SP値8.6、重量平均分子量8000、(株)クラレ製)5質量部を使用した以外は実施例1と同様にして、銅張積層版及び樹脂付きフィルムを得た。
合成例1で得たポリフェニレンエーテル樹脂(A)(数平均分子量1187、ビニル基当量は590g/ビニル基)72質量部、エラストマー(B)としてスチレンブタジエンスチレン(TR2003、JSR(株)製、SP値8.6、重量平均分子量100000)3質量部、エラストマー(C)としてブタジエンゴム(LBR‐305、SP値8.3、重量平均分子量8000、(株)クラレ製)3質量部、α‐ナフトールアラルキル型のシアン酸エステル樹脂(SN495CN、三菱ガス化学(株)製、シアネート当量:244g/eq.)3質量部、ビスマレイミド(BMI‐70、ケイ・アイ化成(株)製)1質量部、ナフタレン骨格変性したノボラック型のエポキシ樹脂(HP‐9900、DIC(株)製)3質量部、シアノ基を有するシクロホスファゼン(FP‐300B、(株)伏見製薬所製)15質量部、球状シリカ(SC2050、平均粒径0.5μm、(株)アドマテックス製)60質量部、オクチル酸亜鉛0.01質量部、2‐エチル‐4‐メチルイミダゾール0.05部(2E4MZ、四国化成工業(株)製)を混合してワニスを得た。それ以外は実施例1と同様にして、銅張積層版及び樹脂付きフィルムを得た。
合成例1で得たポリフェニレンエーテル樹脂(A)76質量部、α‐ナフトールアラルキル型のシアン酸エステル樹脂(SN495CN、シアネート当量:244g/eq.)3質量部、ビスマレイミド(BMI‐70)1質量部、ナフタレン骨格変性したノボラック型のエポキシ樹脂(HP‐9900)3質量部、シアノ基を有するシクロホスファゼン(FP‐300B)17質量部、球状シリカ(SC2050、平均粒径0.5μm)70質量部、オクチル酸亜鉛0.01質量部、2‐エチル‐4‐メチルイミダゾール0.05部(2E4MZ)を混合してワニスを得た。それ以外は実施例1と同様にして、銅張積層版及び樹脂付きフィルムを得た。
合成例1で得たポリフェニレンエーテル樹脂(A)70質量部、エラストマー(B)としてアクリロニトリルブタジエンゴム(N220S、SP値10.4、重量平均分子量300000、JSR(株)製)10質量部、α‐ナフトールアラルキル型のシアン酸エステル樹脂(SN495CN)3質量部、ビスマレイミド(BMI‐70)1質量部、ナフタレン骨格変性したノボラック型のエポキシ樹脂(HP‐9900)3質量部、シアノ基を有するシクロホスファゼン(FP‐300B)13質量部、球状シリカ(SC2050、平均粒径0.5μm)60質量部、オクチル酸亜鉛0.01質量部、2‐エチル‐4‐メチルイミダゾール0.05部(2E4MZ)を混合してワニスを得た。それ以外は実施例1と同様にして、銅張積層版及び樹脂付きフィルムを得た。
合成例1で得たポリフェニレンエーテル樹脂(A)70質量部、エラストマー(B)としてスチレンブタジエンスチレン(TR2003)10質量部、α‐ナフトールアラルキル型のシアン酸エステル樹脂(SN495CN)3質量部、ビスマレイミド(BMI‐70)1質量部、ナフタレン骨格変性したノボラック型のエポキシ樹脂(HP‐9900)3質量部、シアノ基を有するシクロホスファゼン(FP‐300B)13質量部、球状シリカ(SC2050、平均粒径0.5μm)60質量部、オクチル酸亜鉛0.01質量部、2‐エチル‐4‐メチルイミダゾール0.05部(2E4MZ)を混合してワニスを得た。それ以外は実施例1と同様にして、銅張積層版及び樹脂付きフィルムを得た。
合成例1で得たポリフェニレンエーテル樹脂(A)70質量部、エラストマー(C)としてブタジエンゴム(LBR‐307)10質量部、α‐ナフトールアラルキル型のシアン酸エステル樹脂(SN495CN、シアネート当量:244g/eq.)3質量部、ビスマレイミド(BMI‐70)1質量部、ナフタレン骨格変性したノボラック型のエポキシ樹脂(HP‐9900)3質量部、シアノ基を有するシクロホスファゼン(FP‐300B)13質量部、球状シリカ(SC2050、平均粒径0.5μm)60質量部、オクチル酸亜鉛0.01質量部、2‐エチル‐4‐メチルイミダゾール0.05部(2E4MZ)を混合してワニスを得た。それ以外は実施例1と同様にして、銅張積層版及び樹脂付きフィルムを得た。
合成例1で得たポリフェニレンエーテル樹脂(A)70質量部、エラストマー(C)としてブタジエンゴム(LBR‐305)10質量部、α‐ナフトールアラルキル型のシアン酸エステル樹脂(SN495CN、シアネート当量:244g/eq.)3質量部、ビスマレイミド(BMI‐70)1質量部、ナフタレン骨格変性したノボラック型のエポキシ樹脂(HP‐9900)3質量部、シアノ基を有するシクロホスファゼン(FP‐300B)13質量部、球状シリカ(SC2050、平均粒径0.5μm)60質量部、オクチル酸亜鉛0.01質量部、2‐エチル‐4‐メチルイミダゾール0.05部(2E4MZ)を混合してワニスを得た。それ以外は実施例1と同様にして、銅張積層版及び樹脂付きフィルムを得た。
1)数平均分子量及び重量平均分子量はゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法により求めた。試料のGPC曲線と分子量校正曲線よりデータ処理を行った。分子量校正曲線は、標準ポリスチレンの分子量と溶出時間の関係を次の式に近似して得た。LogM=A0X3+A1X2+A2X+A3+A4/X2(ここでM:分子量、X:溶出時間−19(分)、A:係数である。)
2)ビニル基当量は、1‐オクテンを標準物質とし、溶剤に二硫化炭素を使用してIR分析(液セル法:セル長=1mm)を行い、910cm−1の吸収強度より求めた。
3)シアネート当量は、赤外吸収スペクトルにおいて、2264cm−1付近のシアン酸エステル基の吸収を確認後、13C‐NMR及び1H−NMRにより、構造を同定し、OH基からOCN基への転化率を測定。その転化率をもとに評価に使用したナフトールアラルキル樹脂のOH当量から算出。
4)銅箔ピール強度
JIS C6481に準じて、得られた銅張積層版を用い、銅箔の引き剥がし強度を測定した。
5)誘電率、誘電正接
得られた銅張積層板の銅箔を除去した試験片を使用し、空洞共振器摂動法(Agilent8722ES、アジレントテクノロジー製)にて2GHzの誘電率、誘電正接を測定した。
6)耐クラック性
得られた樹脂付きフィルムを345mm×260mm×厚さ0.1mmの銅箔を除去した銅張積層版(CCL‐HL832NS、三菱ガス化学(株)製)に真空ラミネーター(ニチゴー・モートン製)を用いて、30秒間真空引きを行った後、圧力10kgf/cm2、温度90℃で30秒間、さらに圧力20kgf/cm2、温度90℃で60秒間ラミネートした。その後、基材を剥離して特定の径を持った円管に巻き付け、光学顕微鏡で樹脂に入るクラックの有無を観察した。クラックの入った円管の径の大きさを表1に記載した。40mm未満を○、40mm以上を×とした。
7)反り量
得られた樹脂付きフィルムを上記と同様にラミネートし、直後に試験片の4隅の浮き上がり量の平均値を測定し、表1に記載した。10mm未満を○、10mm以上を×とした。
Claims (14)
- 末端に不飽和炭化水素含有基を有するポリフェニレンエーテル樹脂(A)、SP値が9(cal/cm3)1/2以下、重量平均分子量が80000以上でかつ、25℃で固体であるエラストマー(B)、SP値が9(cal/cm3)1/2以下、重量平均分子量40000以下でかつ、25℃で液体であるエラストマー(C)、および、シアン酸エステル化合物を含有し、
前記ポリフェニレンエーテル樹脂(A)の含有量が、樹脂固形分100質量部に対し、50〜95質量部である、樹脂組成物。 - 前記ポリフェニレンエーテル樹脂(A)が重量平均分子量1000〜5000である、請求項1に記載の樹脂組成物。
- 前記ポリフェニレンエーテル樹脂(A)が一般式(1)で表されるものである、請求項1又は2に記載の樹脂組成物。
- 前記エラストマー(B)が、ポリイソプレン、ポリブタジエン、スチレンブタジエン、ブチルゴム、エチレンプロピレンゴム、フッ素ゴム、シリコーンゴム、それらの水添化合物、それらのアルキル化合物、及びそれらの共重合体からなる群より選択される少なくとも1種である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
- 前記エラストマー(C)が、ポリイソプレン、ポリブタジエン、スチレンブタジエン、ブチルゴム、エチレンプロピレンゴム、フッ素ゴム及びシリコーンゴムからなる群より選択される少なくとも1種である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
- さらに、無機充填材(D)を含有する請求項1〜5のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
- 前記無機充填材(D)が、天然シリカ、溶融シリカ、合成シリカ、アモルファスシリカ、中空シリカ及びガラス短繊維からなる群より選択される少なくとも1種である、請求項6に記載の樹脂組成物。
- 前記無機充填材(D)の含有量が、樹脂固形分100質量部に対し、10〜250質量部である、請求項6または7に記載の樹脂組成物。
- さらに、エポキシ樹脂、マレイミド化合物及びホスファゼン化合物からなる群より選択される少なくとも一種を含有する、請求項1〜8のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
- 前記エラストマー(B)の含有量が、樹脂固形分100質量部に対し、0.5〜30質量部である、請求項1〜9のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
- 前記エラストマー(C)の含有量が、樹脂固形分100質量部に対し、0.5〜30質量部である、請求項1〜10のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
- 請求項1〜11のいずれか一項に記載の樹脂組成物を含む樹脂シート。
- 請求項12に記載の樹脂シートからなるプリント配線板のビルドアップ材。
- 絶縁層と、該絶縁層の表面に形成された導体層とを有し、該絶縁層が、請求項1〜11のいずれか一項に記載の樹脂組成物を含む、プリント配線板。
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