JP6980471B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電子写真複写機、電子写真プリンタなどの画像形成装置に関する。
電子写真式の複写機やプリンタなどの画像形成装置は、記録材を種別毎に収納するための複数のカセットと、複数のカセットから記録材を搬送して供給する記録材搬送部と、記録材搬送部から搬送される記録材にトナー画像を形成する画像形成部と、を有している。更に画像形成装置は、筒状のフィルムやローラなどの定着部材と、電力が供給されることによって発熱して定着部材を加熱する加熱部材と、定着部材と共にニップ部を形成するニップ部形成部材と、を備える定着部を有している。定着部は、画像が形成された記録材ニップ部によって搬送しつつ加熱して記録材上に画像を定着する。
上記の画像形成装置は、ユーザーが使用する記録材の種別をカセット毎に設定している。そしてユーザーによって記録材の種別が選択されると、メーカーが推奨する定着部の定着処理に関する印字設定に従って印字動作を実施している。これによって記録材の種別に応じた最適な画像品質を実現している。
上記の画像形成装置において、記録材の種別に応じた最適な画像品質を実現するには、メーカーが推奨する印字設定を選択する必要がある。メーカーが推奨する印字設定は大多数のユーザーが満足する画質を実現するものであり、個別のユーザーが求める画質とは異なっている。そこで、ユーザーが求める画質を実現するために、装置本体に設けた印字設定入力部からユーザー自身が記録材の種別に応じて印字設定を入力する(以後、ユーザーが設定した印字設定」と記す)ことが行われている。
特許文献1は、センサが判別した記録材の種別に対して「ユーザーが設定した印字設定」と「メーカーが推奨する印字設定」が異なっている場合に、「メーカーが推奨する印字設定」に従って印字動作を実施する発明を開示している。特許文献1の発明によれば、ユーザーが印字設定を入力する際に印字設定を間違えて入力した場合でもメーカーが推奨する画質を得ることができる。
特許文献2は、ユーザーによって記録材の種別が指示された場合に、「ユーザーが設定した印字設定」を「メーカーが推奨する印字設定」よりも優先させる発明を開示している。特許文献2の発明によれば、ユーザーが求める画質とメーカーが推奨する画質が異なる場合でもユーザーはユーザーが求める画質を得ることができる。
特開2012−181223号公報 特開2009−251597号公報
大多数のユーザーが満足するメーカーが推奨する画質と個別のユーザーが求める画質が異なる場合に、特許文献1のように記録材の種別に基づいて「メーカーが推奨する印字設定」を実施すると、ユーザーが求める画質を十分に実現できないことがある。
一方、特許文献2のように「ユーザーが設定した印字設定」を優先すると、ユーザーが記録材の種別を誤って選択指示した場合に、「ユーザーが設定した印字設定」が「メーカーが推奨する印字設定」の範囲から大きく外れてしまう可能性がある。この場合にもユーザーが求める画質を十分に実現できないことになる。
本発明の目的は、「記録材の種別に適した印字設定」と「ユーザーが設定した印字設定」とが異なる場合にも、ユーザーが求める画質を十分に実現できる印字動作を実施可能な画像形成装置を提供することにある。
上記の目的を達成するために、本発明に係る画像形成装置は、
記録材を種別毎に収納するための複数の収納部と、
複数の前記収納部から前記記録材を搬送して供給する供給部と、
前記供給部から搬送される前記記録材に画像を形成する画像形成部と、
定着部材と、電力が供給されることによって発熱して前記定着部材を加熱する加熱部材と、前記定着部材との間にニップ部を形成するニップ部形成部材と、を有し、前記画像が形成された前記記録材を前記ニップ部によって搬送しつつ加熱して前記画像を前記記録材に定着する定着部と
録材搬送路に設置され、前記記録材を検知して前記記録材の種別を判別するための情報を出力する記録材検知部と、
前記情報に基づいて前記記録材の種別を判別するための処理を行い前記処理の結果を出力する判別処理部と、
ユーザーが前記記録材の種別毎に前記記録材の印字設定を入力するための印字設定入力部と、
前記記録材の搬送と前記記録材を前記ニップ部で定着処理する時の定着温度を制御する制御部と、
を有する画像形成装置において、
前記制御部は、前記処理の結果に基づいて前記記録材の種別を判別し、判別した前記記録材の種別に適した印字設定と、前記ユーザーが入力した前記記録材の印字設定と、を比較し、前記ユーザーが入力した前記記録材の印字設定が前記判別した前記記録材の種別に
適した印字設定よりも前記記録材に与える熱量が過多になる場合であって前記判別した前記記録材の種別に適した印字設定と前記ユーザーが入力した前記記録材の印字設定に差があるがその差が所定の範囲より小さい場合は、前記判別した前記記録材の種別に適した印字設定と前記ユーザーが入力した前記記録材の印字設定が同じ場合よりも前記ニップ部で一枚目の前記記録材の定着処理を開始するまでの時間を延長して時間延長しない場合よりも前記ニップ部形成部材の温度を上昇させた後に前記ユーザーが入力した前記記録材の印字設定と同じ記録材の搬送速度、搬送間隔、及び前記定着温度で前記ニップ部における一枚目の前記記録材の定着処理を開始し、
前記ユーザーが入力した前記記録材の印字設定が前記判別した前記記録材の種別に適した印字設定よりも前記記録材に与える熱量が過多になる場合であって前記差が前記所定の範囲より大きい場合は、前記時間延長を設定して前記ニップ部形成部材の温度を上昇させた後に前記ユーザーが入力した前記記録材の印字設定と同じ記録材の搬送速度、搬送間隔、及び前記ユーザーが入力した前記記録材の印字設定よりも低い前記定着温度で前記ニップ部における一枚目の前記記録材の定着処理を開始し、
前記ユーザーが入力した前記記録材の印字設定が前記判別した前記記録材の種別に適した印字設定よりも前記記録材に与える熱量が不足する場合であって前記差が前記所定の範囲より小さい場合は、前記ユーザーが入力した前記記録材の印字設定と同じ記録材の搬送速度、前記定着温度、及び前記ユーザーが入力した前記記録材の印字設定よりも広い前記搬送間隔で前記ニップ部における一枚目の前記記録材の定着処理を開始し、
前記ユーザーが入力した前記記録材の印字設定が前記判別した前記記録材の種別に適した印字設定よりも前記記録材に与える熱量が不足する場合であって前記差が前記所定の範囲より大きい場合は、前記ユーザーが入力した前記記録材の印字設定と同じ記録材の搬送速度且つ前記ユーザーが入力した前記記録材の印字設定よりも高い前記定着温度及び広い前記搬送間隔で前記ニップ部における一枚目の前記記録材の定着処理を開始することを特徴とする。
本発明に係る画像形成装置によれば、「記録材の種別に適した印字設定」と「ユーザーが設定した印字設定」とが異なる場合にも、ユーザーが求める画質を十分に実現できる印字動作を実施可能な画像形成装置を提供することができる。
本発明に係る画像形成装置の概略構成を示す断面図 定着装置の概略構成を示す断面図 定着装置を記録材搬送方向の上流側から見たときの図 定着装置の制御系のブロック図 印字設定入力部のユーザーが選択可能な印字設定を示す図 表面性検知部40の概略構成を示す図 表面性検知部のLEDの照射範囲を示す図 制御部、表面性検知部、及び表面性判別処理部の動作を説明するための制御ブロック図 制御部、坪量検知部、及び坪量判別処理部の動作を説明するための制御ブロック図 「メーカーが推奨する印字設定」と「ユーザーが入力した印字設定」の乖離を示す図 図10の○、△、×、××のそれぞれの状態で「ユーザーが入力した印字設定」のまま印字動作させた場合のトナー画像の定着不良や、スリーブへの記録材巻付きの発生現象を示す図 「メーカーが推奨する印字設定」と「ユーザーが入力した印字設定」との差に応じて印字動作を変更した場合の効果を示す図
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。本発明の好適な実施形態は、本発明における最良の実施形態の一例ではあるものの、本発明は以下の実施形態により限定されるものではなく、本発明の思想の範囲内において他の種々の構成に置き換えることは可能である。
[実施例]
(1)画像形成装置1
図1を参照して、本発明に係る画像形成装置1を説明する。図1は電子写真記録技術を用いた画像形成装置(本実施例においてはフルカラープリンタ)1の一例の概略構成を示す断面図である。
画像形成装置1は、画像形成部10と、定着部としての定着装置20と、を有している。更に画像形成装置1は、記録材Pを種別毎に収納するための複数の収納部としての5つのカセットC1,C2,C3,C4,C5と、各カセットから記録材を搬送して供給する供給部としての記録材搬送部50と、を有している。
トナーを用いて記録材Pに画像を形成する画像形成部10は、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4つの画像形成ステーションSY,SM,SC,SKを有している。各画像形成ステーションは、像担持体としての感光ドラム11と、帯電部材12と、現像器13と、レーザースキャナ14と、感光ドラムの外周面(表面)をクリーニングするクリーナ15と、転写部材16と、を有している。更に画像形成部10は、転写部材によって各感光ドラムから転写したトナー画像を担持しつつ搬送するベルト17と、ベルトから記録材Pへトナー画像を転写する二次転写部材18と、を有している。
以上の画像形成部10の動作は周知であるので詳細な説明は割愛する。
装置本体1Aに設けられた第1のカセットC1には、記録材Pとしての薄紙(坪量60〜74g/m^2)が収納されている。第2のカセットC2には、記録材Pとしての普通紙(坪量75〜90g/m^2)が収納されている。第3のカセットC3には、記録材Pとしての厚紙1(坪量91〜120g/m^2)が収納されている。第4のカセットC4には、記録材Pとしての厚紙2(坪量121〜160g/m^2)が収納されている。第5のカセットC5には、記録材Pとしての厚紙3(坪量161〜300g/m^2)が収納されている。
記録材搬送部50において、各カセットに収納された記録材Pはローラ51の回転によって所定の1つのカセットから1枚ずつローラ52を介してローラ53に供給される。そして記録材Pはローラ53の回転によってベルト17と二次転写ローラ18とによって形成された二次転写部Trに搬送され、二次転写部において記録材上にトナー画像が転写される。未定着のトナー画像が形成された記録材Pは定着装置(定着器)20に送られ、トナー画像は定着装置によって記録材に加熱定着される。定着装置20を出た記録材Pはローラ54の回転によってトレイ55に排出される。
(2)定着装置20
定着装置20について、図2、図3を参照しながら説明する。本実施例に示す定着装置20はフィルム加熱方式の装置である。図2は定着装置20の概略構成を示す断面図である。図3は定着装置20を記録材搬送方向Xの上流側から見たときの図である。
定着装置20は、加熱部材としてのセラミックヒータ22と、ヒータによって加熱される定着部材としての筒状のフィルム(以後、スリーブと記す)21と、を有している。更に定着装置20は、ヒータを支持する支持部材としてのホルダ23と、ヒータを介してスリーブと共にニップ部Nを形成するニップ部形成部材としての加圧ローラ25と、加圧部材としてのステイ24と、を有している。
ヒータ23は、記録材搬送方向Xに直交する長手方向Yに細長い基板22aを有している。基板22aの加圧ローラ25側の基板面には、通電によって発熱する発熱抵抗体22bが基板の長手方向に沿って形成されている。更に基板面には、発熱抵抗体22bを覆うように保護ガラス層22cが形成されている。基板22aはAlを用いた薄板である。基板22aの材料としてはAlNを用いることも可能である。
発熱抵抗体22aは、Ag/Pdを主成分とした発熱抵抗体ペーストを用いて基板面上にスクリーン印刷等でパターン形成されている。この発熱抵抗体22aは、記録材搬送方向Xに直交する長手方向Yにおいて、基板22aの両端部の内側に設けられた電極(不図示)に電気的に接続されている。
保護ガラス層22cは、発熱抵抗体22bの電気的絶縁性を確保し、かつ、スリーブ21との耐久磨耗性を確保するために発熱抵抗体にコーティングされるガラスコーティング層である。
スリーブ21として、熱容量が小さく、耐熱性、熱可塑性を有する厚み30μmのSUSスリーブ(基層)の外周面上に、シリコーンゴムを成形した耐熱性の300μmの薄膜弾性ゴム層を具備したものを用いている。スリーブ21の基層の材料としては、ポリイミド、ポリアミドイミド、PEEK、PES、PPS、PFA、PTFE、FEP等の樹脂フィルム、あるいは、SUSなどの単層の薄膜金属スリーブも使用することができる。薄膜弾性ゴム層としては、フッ素ゴムなどを用いることもできる。また、薄膜弾性ゴム層の外周面上には、PFA、PTFE、FEP等のフッ素樹脂などから成る耐熱離型性層を形成しても良い。
ホルダ23は、記録材搬送方向Xに直交する長手方向Yにおいて、加圧ローラ25側の平坦面に設けられた溝23aによってヒータ22を支持している。ヒータ22を支持させたホルダ23の外周にはスリーブ21がルーズに外嵌されている。そしてホルダ23は、ホルダの記録材搬送方向Xの上流側、及び下流側に設けられた弧状のガイト゛23bによってスリーブ21の回転をガイドするようになっている。ホルダ23の加圧ローラ25とは反対側の平坦面には、記録材搬送方向Xに直交する長手方向Yにおいて、ホルダに強度を持たせるための金属製のステイ24が設置されている。
ホルダ23として、PPSを型成形したものを用いた。ホルダ23の材料としては、ニップ部Nとは反対側への放熱を防ぐため断熱性に優れたものが好ましく、例えば液晶ポリマー、フェノール樹脂、PEEK等も使用することができる。
加圧ローラ25は、金属製の芯金25aと、芯金の外周面上に設けられた弾性層25bと、弾性層の外周面上に設けられた離型性層25cと、を有している。弾性層25bの材料として、シリコーンゴムを用いた。シリコーンゴムの厚みは3mmである。弾性層25bの材料はシリコーンゴムに限らずフッ素ゴムなどの耐熱ゴムを用いてもよい。離型性層25cの材料として、PFA、PTFE、FEP等のフッ素樹脂を用いた。
図3に示すように、記録材搬送方向Xに直交する長手方向Yにおいて、加圧ローラ25の芯金25aの両端部は定着装置20の左右のフレームFに軸受Bを介して回転可能に支持されている。また、ステイ24、及びホルダ23の両端部は左右のフレームFに支持されている。そしてステイ24の両端部は加圧バネ26によってスリーブ21の母線方向に直交する方向(記録材厚み方向Z)へ加圧されている。
ステイ24によって加圧されたホルダ23はヒータ22をスリーブ21の内周面(内面)に加圧してスリーブの外周面(表面)を加圧ローラ25の外周面(表面)に圧接させる。これによって加圧ローラ25は弾性層25bが潰れて弾性変形し加圧ローラ表面とスリーブ21表面とによって記録材搬送方向Xに所定幅のニップ部Nを形成する。
定着装置20の定着処理動作について、図2、図3、図4を参照しながら説明する。図4は定着装置20の制御系のブロック図である。
図4において、制御部100はCPU111とRAMやROMなどのメモリ(不図示)とからなっている。CPU111はプリント信号に応じてモータMを駆動して加圧ローラ63の芯金25aの端部に設けられたギアG(図3参照)を回転させる。これによって加圧ローラ25は図2に示す矢印方向へ所定の搬送速度(プロセススピード)で回転する。スリーブ21はスリーブ内面がヒータ22の保護ガラス層22cに摺動しながら加圧ローラ25の回転に追従して図2に示す矢印方向へ回転する。
またCPU111はプリント信号に応じて給電制御回路80をONし、これにより給電制御回路はヒータ22の発熱抵抗体22bに電極を介して電力を供給する。これによって発熱抵抗体22bに通電されて発熱抵抗体が発熱しヒータ22は保護ガラス層22cを介して回転中のスリーブ21を加熱する。このとき温度検知部材としての温度センサ27はヒータ22の記録材通過領域の温度を検知してCPU111に出力する。CPU111は、温度センサ27からの出力信号を取り込み、この出力信号に基づいてヒータ22の温度が所定の定着温度(目標温度)を維持するように給電制御回路80を制御する。
未定着のトナー画像Tを担持する記録材Pはニップ部Nによって搬送されつつ加熱され、これによってトナー画像は記録材上に定着される。
(3)印字設定入力部70
印字設定入力70について、図5を参照しながら説明する。図5は印字設定入力部70のユーザーが選択可能な印字設定を示す図である。図5において、「A」は第1のカセットC1に対応しており、「B」は第2のカセットC2に対応しており、「C」は第3のカセットC3に対応しており、「D」は第4のカセットC4に対応しており、「E」は第5のカセットC5に対応している。「紙種」は記録材Pの種別に対応している。
図1のように装置本体1Aの上部に設置された印字設定入力部70は、ユーザーが記録材の種別毎に記録材の印字設定を入力するためのものである。つまり、印字設定入力部70によって第1乃至第5のカセットに収納されている記録材Pの印字設定を指定することが出来る。図5において、ユーザーが「紙種」の欄の「薄紙」、「普通紙」、「厚紙1」、「厚紙2」、「厚紙3」のうちの何れか1つを選択することによって入力すると、選択された記録材の種別に応じたメーカーが推奨する搬送速度、定着温度が設定される。
ここで、搬送速度はニップ部Nによって記録材Pを搬送する際の速度であり、定着温度はニップ部によってトナー画像Tを記録材に定着する際の温度である。
記録材Pの表面性が同等の場合、坪量が大きいほどトナーを記録材に定着させるのに必要な熱量が多くなる。そのため、図5に示すように、坪量が大きくなればなるほど、記録材の単位面積あたりに与える熱量が多くなるように搬送速度と定着温度は設定されている。記録材Pの坪量が同等の場合でも、記録材Pの表面性に応じて記録材の単位面積あたりに与える熱量を変更してもよい。本実施例では、記録材の坪量と表面性に応じて搬送速度と定着温度が設定されているが、記録材の坪量のみで搬送速度と定着温度を設定してもよい。
(4)記録材判別装置60
次に、記録材判別手段としての記録材判別装置60について説明する。図1のように記録材判別装置60は、記録材搬送部50のローラ53と二次転写部Trとの間に設置されている。記録材判別装置60は、記録材検知部としての表面性検知部40、及び坪量検知部30と、判別処理部としての表面性判別処理部45、及び坪量判別処理部90と、を有している。
表面性検知部40は記録材Pを検知して記録材の種別を判別するための情報(記録材の表面画像)を出力するものであり、坪量検知部30は記録材を検知して記録材の種別を判別するための情報(記録材の透過係数)を出力するものである。表面性判別処理部45は記録材Pの表面性を判別するための処理を行いその処理の結果を出力するものであり、坪量判別処理部90は記録材の坪量を判別するための処理を行いその処理の結果を出力するものである。
(4−1)表面性検知部40
表面性検知部40について、図6、図7、及び図8を参照しながら説明する。図6は表面性検知部40の概略構成を示す図である。(a)は表面性検知部40の概略構成を示す断面図、(b)は表面性検知部40を記録材搬送方向の上流側から見たときの斜視図である。
表面性検知部40は、図1に示すように、記録材Pの厚み方向において、記録材搬送路と対向するように設置されている。表面性検知部40において、41は記録材Pの表面に光を照射する照射手段としてのLEDである。LED41は、記録材Pの表面に対して略10度の角度で光を照射し、記録材の表面性に応じた明暗(影)を発生させるように配置されている。
42はLED41から照射された光によって記録材Pの表面から反射する反射光を結像する結像手段としての結像レンズである。
43は結像レンズ42により結像された光を撮像する撮像手段としてのCMOSラインセンサである。ラインセンサ43は、記録材Pの表面に発生した明暗(影)を撮像する。
46a,46bはLED41の光が照射可能な領域の端に位置している基準板(以後、内面基準板46aと内面基準板46bとする)である。
47は結像レンズ42及びLED41を保護する保護部材である。
図6(b)に示しているように、結像レンズ42及びラインセンサ43は、記録材Pの記録材搬送方向と直交するように配置されている。これによってラインセンサ43は、LED41から照射された光によって記録材Pの表面から反射する反射光と、LED41から照射された光によって内面基準板46a,46bから反射する反射光を同時に撮像可能である。
図7はLED41の照射範囲を表面性検知部40の上面側から示した図である。図7では、記録材Pの表面性判別に用いるための記録材有効画像範囲と、内面基準板46aからの反射光を検知する内面基準板有効画素範囲aと、内面基準板46bからの反射光を検知する内面基準板有効画素範囲bと、を示している。
図8は制御部10、表面性検知部40、及び表面性判別処理部45の動作を説明するための制御ブロック図である。
表面性検知部40において、搬送されている記録材Pの表面に対して制御部10の照射制御部462(後述する)によって制御されたLED41から光を照射する。記録材Pからの反射光(明暗)は、結像レンズ42を介してラインセンサ43によって撮像される。ラインセンサ43によって撮像した記録材Pの表面画像は記録材の種別を判別するための情報として表面性判別処理部45へ出力される。
表面性判別処理部45は、ラインセンサ43からの記録材Pの表面画像を入力して画素毎にA−D変換部451においてAD変換し、記録材の搬送方向と直交する同一直線上の画像を1ライン単位で同時に読み込む。本実施例では、8ビットA−D変換ICを使用し、A−D変換部451は0から255の値を出力する。
画像抽出部452、及び記憶領域部455において、ラインセンサ43からの記録材Pの表面画像を搬送方向へつなぎ合わせ、2次元の表面画像を取得する。本実施例では、記録材Pの搬送速度を200mm/秒とし、ラインセンサ43の解像度を1ラインの600dpi(1ドットあたり42.3μm)とした。
本実施例では、記録材Pの5mm×5mm相当の領域を撮像する。よって、画像サイズは118ドット×118ドット(600ドット×5mm/25.4mm)とする。ラインセンサ43の撮像は、42.3μm/(200mm/秒)すなわち約211μsec間隔で行う。これにより、記録材P上の撮像エリアが重複せずに撮像することができる。
得られた2次元の表面画像から予め記憶領域部455に記憶されている記録材有効画像範囲の情報に基づき、記録材Pの種別の判別に用いる表面画像の抽出を行う。特徴量算出部453では、抽出された表面画像の明暗の出来方から特徴量を算出する処理を行い、その処理の結果に基づいて制御部100のCPU111は記録材Pの表面性を判別する。
記憶領域部455には、LED41を発光制御する電流値や後述する光量調整時に必要な光量目標値も記憶されている。また記憶領域部455には、内面基準板有効画素範囲a、及び内面基準板有効画素範囲bも記憶されている。
記録材Pの表面画像を正確に取得するためには、LED41の光量調整が必要となる。LED41の光量調整をする理由は、光量過多の場合に、記録材Pからの反射光が多くなり、取得した表面画像が明るくなりすぎてしまい、画像の特徴量(明暗)が正しく得られない可能性があるからである。また光量不足の場合にも、取得した表面画像が暗くなりすぎてしまい、やはり画像の特徴量(明暗)が正しく得られない可能性があるからである。また、LED41は経時変化によって発光光量が低下してくる。
このため、表面画像撮像前に、撮像に適した光量でLED41を発光するように調整を行う。光量の低下を細かく制御するためには、記録材Pを1枚撮像する毎に光量補正をすることが理想である。このため、記録材Pの表面画像の撮像を行う期間内で光量補正量算出部456が内面基準板46a,46bの表面画像も検出し、CPU111に出力する。CPU111は光量補正量算出手段456の算出結果に基づき、所定光量になるように照射制御部462を制御する。
次に、記録材Pの搬送速度が半分(100mm/秒)になった場合について説明する。搬送速度が100mm/秒において搬送方向を600dpiで撮像するためには、ラインセンサ43の撮像は42.3μm/(100mm/秒)すなわち約423μsec間隔で行う必要がある。すなわち、搬送速度が200mm/秒の場合と比較して撮像時間は2倍となる。一方、搬送速度によらず記録材Pの表面に発生した明暗(影)の撮像結果(ラインセンサ43が受光する積算光量)は同じにしたい。
よって、記録材Pへの照射光量を半分にすることで、撮像時間が2倍になった場合でも同一の撮像結果になるように制御している。本実施例では、記録材Pの搬送速度に応じて、光量補正量算出部456が搬送速度に応じた光量に補正している。
ここまでラインセンサを用いた記録材Pの表面性判別方法について説明を行ってきたが、これらは一般的な構成に関して説明したものである。例えば内面基準板46a,46bの位置や有無、LED41の個数等のラインセンサ43の構成は上述した構成に限定されるものではない。
(4−2)坪量検知部30
坪量検知部30について、図9を参照しながら説明する。図9は制御部100、坪量検知部30、及び坪量判別処理部90の動作を説明するための制御ブロック図である。
坪量検知部30は、送信部31と、受信部32と、を有している。送信部31と受信部32は、図1に示すように、記録材搬送路を挟むように設置されている。超音波の送受信や、記録材Pの坪量判別処理を行う坪量判別処理部90は、送信制御部33と、受信制御部34と、を有している。ここで、坪量とは記録材Pの単位面積当たりの質量であり、[g/m]で表わす。
坪量検知部30において、送信部31と受信部32は同様の構成であり、機械的変位と電気信号の相互変換素子である圧電素子(ピエゾ素子ともいう)、及び電極端子から成る。
送信部31では、電極端子に所定周波数のパルス電圧を入力すると圧電素子が発振して音波が発生され空気中を伝搬する。音波が記録材Pまで到達すると、音波によって記録材が振動する。このように送信部31で発生された音波が、記録材Pを介して受信部32に伝搬する。受信部32の圧電素子は、受信した音波の振幅に応じた出力電圧を電極端子に発生させる。これが圧電素子を用いて超音波を送受信する場合の動作原理である。
本実施例では、送信部31および受信部32は、32kHzの周波数特性を持つ超音波を送受信する。超音波の周波数は予め設定されるものであり、送信部31及び受信部32の構成、検知精度等に応じて適切な範囲の周波数を選択すればよい。
坪量判別処理動作について説明する。
CPU111により測定開始を示す信号が受信制御部34の駆動信号制御部341に入力される。駆動信号制御部341は、信号を入力すると所定周波数の超音波を送信するために、送信制御部33の駆動信号生成部331に対して超音波送信信号の生成を通知する。
駆動信号生成部331によって生成される駆動信号は、記録材Pや、記録材の搬送路周囲の部材による反射波等の外乱の影響を低減するために、送信部31が照射した直接波のみを受信部32で受信できるように、一定周期のパルス波を出力する。これは、バースト波と呼ばれている。本実施例では、1回の測定で、32[kHz]のパルス波を5パルス連続出力する。
駆動信号生成部331では、予め設定された周波数を持つ駆動信号を生成し、出力する。増幅器332は、駆動信号生成部331から入力した信号のレベル(電圧値)を増幅し、送信部31へ出力する。受信部32は、送信部31から送信された超音波、または、記録材Pを透過した超音波を受信して、その超音波を記録材の種別を判別するための情報として受信制御部34の検知回路部342に出力する。
検知回路部342は、信号の増幅機能と信号の整流機能を持っており、記録材Pが送信部31と受信部32との間に存在しない状態と、存在する状態とで増幅率を可変できるようにしている。検知回路部342によって生成された信号はA−D変換部343によってアナログ信号からデジタル信号に変換される。
ピーク抽出部344では変換されたデジタル信号に基づいて信号のピーク(極大値)を抽出し、その値(ピーク値)を記憶部346が記憶する。上記のピーク抽出部344から記憶部346までの一連の処理を「ピーク検出動作」と呼ぶ。上記のピーク検出動作は、送信部31と受信部32の間に記録材Pが無い状態と有る状態に対して各々所定間隔で所定回数実施する。
演算部347では、記録材Pが無い状態での所定回数の平均値と、記録材Pが有る状態での所定回数の平均値との比から透過係数を算出する処理を行う。透過係数は坪量に相当する値であり、演算部347で算出された透過係数に基づいて制御部100のCPU111は記録材Pの坪量を判別する。
制御部100は、以上説明してきた表面性判別処理部45、及び坪量判別処理部90の処理結果を基に、記録材Pの種別を判別する。
以上、表面性判別処理部45、及び坪量判別処理部90の処理結果を基に、制御部100が記録材Pの種別を判別する方法について説明したが、記録材の種別を判別する方法は上記に限定されるものではない。定着処理動作中の定着装置20の消費電力から記録材Pの坪量を検知する方法や、定着処理動作中のスリーブ21とヒータ22の温度差から記録材の坪量を検知する方法など、その他の方法を使用することもできる。つまり、記録材Pの種別を判別するための情報は、記録材の表面性と坪量の何れか一方もしくは両方を含んでいてもよい。
(5)印字設定決定方法
制御部100の図示しないメモリには、記録材Pの種別毎に、記録材の表面性特徴量と、記録材の坪量に相当する値である透過係数と、の組み合わせに応じて、記録材の種別に適した印字設定が記憶されている。CPU111は、上記のように表面性判別処理部45、及び坪量判別処理部90が処理した結果を基に記録材の種別を判別する。
そしてCPU111は、判別した記録材Pの種別に適した印字設定(以後、メーカーが推奨する印字設定と記す)と、印字設定入力部70を用いてユーザーが入力した印字設定と、を比較する。メーカーが推奨する印字設定と、ユーザーが入力した印字設定と、の差が所定の範囲より小さい場合は、ユーザーが入力した印字設定に従って印字動作を実施する。差が所定の範囲より大きい場合は、差が所定の範囲より小さい場合のユーザーが入力した印字設定を変更して印字動作を実施する。
図10と図11を用いて、「メーカーが推奨する印字設定」と「ユーザーが入力した印字設定」の比較から、印字設定を決定する方法を説明する。
図10は「メーカーが推奨する印字設定」と「ユーザーが入力した印字設定」の乖離を示す図であり、AからEの順に記録材Pの単位面積当たりに与える熱量が10%ずつ増加する設定になっている。制御部100のメモリには、全ての印字設定の記録材Pの単位面積当たりに与える熱量の大小関係の情報をあらかじめ記憶させておく。
図10において、○は「メーカーが推奨する印字設定」と「ユーザーが入力した印字設定」が一致していることを示している。△は印字設定を記録材Pの単位面積当たりに与える熱量順に並べた場合に、「メーカーが推奨する印字設定」と「ユーザーが入力した印字設定」が1ずれていて、×は2〜3ずれていて、××は4ずれていることを示している。ここで、△は「メーカーが推奨する印字設定」と「ユーザーが入力した印字設定」との差が所定の範囲より小さい場合に相当する。一方、×及び××は「メーカーが推奨する印字設定」と「ユーザーが入力した印字設定」との差が所定の範囲より大きい場合に相当する。
図11は図10に示す○、△、×、××のそれぞれの状態で「ユーザーが入力した印字設定」のまま印字動作させた場合のトナー画像の定着不良や、スリーブ21への記録材巻付き(以後、巻付きと記す)の発生現象を示す図である。
図11において、○は定着不良や巻付きが発生することなく記録材Pをニップ部Nによって搬送できることを示している。×と××は定着不良や巻付きが発生する可能性があることを示している。×よりも××の方が、定着不良や巻付きの発生確率が高い。そのため、×と××の部分では画質への影響を最小限に抑えつつ「ユーザーが入力した印字設定」に変更を加える必要がある。
図11の左下にある×と××の部分は、「ユーザーが入力した印字設定」を用いて定着装置20の定着処理動作を行うと記録材Pに対して熱量過多となり、トナー画像の過定着によるスリーブ21への記録材の巻付きが発生する確率が高い(case1)。
この巻付きは記録材がニップ部Nによって搬送される際にスリーブ21に対して加圧ローラ25の温度が低い朝一状態において1枚目の記録材を定着処理する場合に発生しやすい。これは記録材Pのトナー画像形成面に接するスリーブ21の温度と、トナー画像非形成面に接する加圧ローラ25の温度に差があると、トナー画像形成面とトナー画像非形成面とで記録材に含有される水分の抜け方が異なるためである。
そこで、1枚目の記録材Pにトナー画像を定着する際にヒータ22に対して電力の供給を開始してから1枚目の記録材がニップ部Nによって搬送が開始されるまでの時間を通常より延長する。本実施例では、定着処理動作を開始する前に加圧ローラ25とスリーブ21を所定の時間回転させて、1枚目の記録材がニップ部Nによって搬送が開始されるまでの時間を通常より延長している(以後、前回転動作の延長と記す)。これによってスリーブ21の熱が加圧ローラ25に伝わって加圧ローラの温度が上がるため、スリーブ21への巻付きの可能性を低減することができる。
また、連続プリントする場合、1枚目の記録材Pをプリントする前に前回転動作を延長したとしても、1枚目の記録材へのトナー画像の定着により加圧ローラ25の温度が低下し、2枚目の記録材をプリントする際に前回転動作の延長が必要な場合もある。
その場合、1枚目の記録材Pをプリントした後に後回転動作を行ってから2枚目の記録材をプリントすることで加圧ローラ25の温度を上げても構わない。ここで、後回転動作とは、定着処理動作が終了した後に加圧ローラ25とスリーブ21を所定の時間回転させることをいう。これによってスリーブ21の熱が加圧ローラ25に伝わって加圧ローラの温度が上がるため、2枚目の記録材のスリーブ21への巻付きの可能性を低減することができる。
図11の左下にある×で示す「メーカーが推奨する印字設定」と「ユーザーが入力した印字設定」が2〜3ずれている場合(case1の×)は、前回転動作を延長して「ユーザーが入力した印字設定」を用いて印字動作を行う(図12のmode1)。この場合、ニップ部Nによって記録材Pを搬送するときの搬送速度や、記録材にトナー画像を定着するときの定着温度を変更していないので、ユーザーが求める画質を得ることが出来る。
図11の左下にある××で示す「メーカーが推奨する印字設定」と「ユーザーが入力した印字設定」が4ずれている場合(case1の××)は、前回転動作の延長のみでは巻付きが発生する確率が高い。そのため、「ユーザーが入力した印字設定」より前回転動作を延長し、かつ、定着温度を低く設定する(図12のmode2)。これによって記録材Pの単位面積あたりに与える熱量を小さくすることができるので、トナーの過定着によるスリーブ21への巻付きの可能性を低減することができる。
図11の右上にある×と××の部分は、「ユーザーが入力した印字設定」を用いて印字動作を連続して行うと記録材Pに対して熱量不足のため、定着不良が発生し、定着装置以降の記録材搬送経路に汚染が発生する(case2)。そのため、記録材搬送部50によって記録材Pを画像形成部10に連続して供給するときの記録材供給間隔(以後、出力間隔と記す)を通常より広げる(図12のmode3、mode4)。これによって先行の記録材Pの後端がニップ部を抜けてから後続の記録材の先端がニップ部に到達するまでの記録材間における加圧ローラ25への蓄熱効果が大きくなるため、定着不良の可能性を低減することができる。
図11の右上にある×で示す「メーカーが推奨する印字設定」と「ユーザーが入力した印字設定」が2〜3ずれている場合(case2の×)は、出力間隔を通常より広げて「ユーザーが入力した印字設定」を用いて印字動作を行う(図12のmode3)。この場合、ニップ部Nによって記録材Pを搬送するときの搬送速度や、記録材にトナー画像を定着するときの定着温度を変更していないので、ユーザーが求める画質を得ることが出来る。
図11の右上にある××で示す「メーカーが推奨する印字設定」と「ユーザーが入力した印字設定」が4ずれている場合(case2の××)は、出力間隔を通常より広げるだけでは定着不良が発生する。そのため、「ユーザーが入力した印字設定」より出力間隔を広げ、かつ、定着温度を高く設定する(図12のmode4)。これによって記録材Pの単位面積あたりに与える熱量を大きくすることができるので、熱量不足による定着不良の可能性を低減することができる。
記録材Pの単位面積あたりに与える熱量を大きくする1つの手段として定着温度を高く設定してもよいが、他にも印字速度を遅く設定する、または印字速度の変更と定着温度の変更を組み合わせるなどの手段を用いてもよい。
図12は「メーカーが推奨する印字設定」と「ユーザーが入力した印字設定」との差に応じて印字動作を変更した場合の効果を示した図である。「ユーザーが入力した印字設定」を振って、薄紙、普通紙、厚紙1、厚紙2、厚紙3をそれぞれ10枚連続してニップ部Nに通過させ、定着不良や巻付きが発生しないか確認を行った。
「メーカーが推奨する印字設定」と「ユーザーが入力した印字設定」との差が所定の範囲より大きい場合に、「ユーザーが入力した印字設定」の印字動作の変更を行う(mode1〜mode4)。これによっていずれの組み合わせにおいても定着不良や巻付きは発生することがなく、図11に示した「ユーザーが入力した印字設定」のまま印字動作させた場合と比べて大きく利便性が向上した。
以上説明したように、本実施例の画像形成装置1は、「メーカーが推奨する印字設定」と「ユーザーが入力した印字設定」が所定の範囲より大きい場合に、「ユーザーが入力した印字設定」の印字動作の変更を行う。これによってユーザーが求める画質とメーカーが推奨する画質が異なる場合でも、ユーザーはユーザーが求める画質を得ることができる。更に本実施例の画像形成装置1は、できる限りユーザーが求める画質を優先させつつ、定着不良や巻付きの発生を抑制することが出来る。
[他の実施例]
定着装置20はフィルム加熱方式に限られない。定着装置として、定着部材としての筒状のローラと、ローラを加熱する加熱部材としてのハロゲンランプと、ローラと共にニップ部を形成するニップ部形成部材としての加圧ローラと、を有する熱ローラ方式の装置を用いてもよい。或いは、定着装置として、定着部材としての筒状の金属製スリーブと、スリーブを電磁誘導発熱させる加熱部材としてのコイルと、スリーブと共にニップ部を形成するニップ部形成部材としての加圧ローラと、を有する電磁誘導加熱方式の装置を用いてもよい。
10 画像形成部、20 定着装置(定着部)、21 筒状のフィルム、
22 セラミックヒータ、25 加圧ローラ、N ニップ部、
30 表面性検知部、40 坪量検知部、45 表面性判別処理部、
50 記録材搬送部、70 印字設定入力部、90 坪量判別処理部、
100 制御部、C1,C2,C3,C4,C5 カセット、N ニップ部、
P 記録材

Claims (3)

  1. 記録材を種別毎に収納するための複数の収納部と、
    複数の前記収納部から前記記録材を搬送して供給する供給部と、
    前記供給部から搬送される前記記録材に画像を形成する画像形成部と、
    定着部材と、電力が供給されることによって発熱して前記定着部材を加熱する加熱部材と、前記定着部材との間にニップ部を形成するニップ部形成部材と、を有し、前記画像が形成された前記記録材を前記ニップ部によって搬送しつつ加熱して前記画像を前記記録材に定着する定着部と
    録材搬送路に設置され、前記記録材を検知して前記記録材の種別を判別するための情報を出力する記録材検知部と、
    前記情報に基づいて前記記録材の種別を判別するための処理を行い前記処理の結果を出力する判別処理部と、
    ユーザーが前記記録材の種別毎に前記記録材の印字設定を入力するための印字設定入力部と、
    前記記録材の搬送と前記記録材を前記ニップ部で定着処理する時の定着温度を制御する制御部と、
    を有する画像形成装置において、
    前記制御部は、前記処理の結果に基づいて前記記録材の種別を判別し、判別した前記記録材の種別に適した印字設定と、前記ユーザーが入力した前記記録材の印字設定と、を比較し、前記ユーザーが入力した前記記録材の印字設定が前記判別した前記記録材の種別に適した印字設定よりも前記記録材に与える熱量が過多になる場合であって前記判別した前記記録材の種別に適した印字設定と前記ユーザーが入力した前記記録材の印字設定に差があるがその差が所定の範囲より小さい場合は、前記判別した前記記録材の種別に適した印字設定と前記ユーザーが入力した前記記録材の印字設定が同じ場合よりも前記ニップ部で一枚目の前記記録材の定着処理を開始するまでの時間を延長して時間延長しない場合よりも前記ニップ部形成部材の温度を上昇させた後に前記ユーザーが入力した前記記録材の印字設定と同じ記録材の搬送速度、搬送間隔、及び前記定着温度で前記ニップ部における一枚目の前記記録材の定着処理を開始し、
    前記ユーザーが入力した前記記録材の印字設定が前記判別した前記記録材の種別に適し
    た印字設定よりも前記記録材に与える熱量が過多になる場合であって前記差が前記所定の範囲より大きい場合は、前記時間延長を設定して前記ニップ部形成部材の温度を上昇させた後に前記ユーザーが入力した前記記録材の印字設定と同じ記録材の搬送速度、搬送間隔、及び前記ユーザーが入力した前記記録材の印字設定よりも低い前記定着温度で前記ニップ部における一枚目の前記記録材の定着処理を開始し、
    前記ユーザーが入力した前記記録材の印字設定が前記判別した前記記録材の種別に適した印字設定よりも前記記録材に与える熱量が不足する場合であって前記差が前記所定の範囲より小さい場合は、前記ユーザーが入力した前記記録材の印字設定と同じ記録材の搬送速度、前記定着温度、及び前記ユーザーが入力した前記記録材の印字設定よりも広い前記搬送間隔で前記ニップ部における一枚目の前記記録材の定着処理を開始し、
    前記ユーザーが入力した前記記録材の印字設定が前記判別した前記記録材の種別に適した印字設定よりも前記記録材に与える熱量が不足する場合であって前記差が前記所定の範囲より大きい場合は、前記ユーザーが入力した前記記録材の印字設定と同じ記録材の搬送速度且つ前記ユーザーが入力した前記記録材の印字設定よりも高い前記定着温度及び広い前記搬送間隔で前記ニップ部における一枚目の前記記録材の定着処理を開始することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記記録材の種別を判別するための情報は、前記記録材の表面性と坪量の何れか一方もしくは両方を含むことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記定着部材は筒状のフィルムであり、前記加熱部材は前記フィルムの内部空間に配置されており、前記ニップ部は前記フィルムを介して前記加熱部材と前記ニップ部形成部材によって形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
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