JP6979804B2 - 情報処理装置とその制御方法、及びプログラム - Google Patents

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Description

本発明は、情報処理装置とその制御方法、及びプログラムに関する。
一般的な情報処理装置である電子機器は、動作に必要とされるデータを格納するための二次記憶装置を有し、このような二次記憶装置として、例えばHDD(ハードディスクドライブ)がよく使用される。またこのような電子機器では、省電力を実現するために、一定時間、ユーザからの指示入力や、ジョブの投入などが無い場合、自動的にスタンバイモード(通常動作)からスリープモード(省電力モード)に移行する節電機能が搭載されている。このスリープモードの間、消費電力をできる限り少なく抑えるために二次記憶装置への給電を停止し、スリープモードからスタンバイモードへ復帰する際に二次記憶装置への給電を再開している。つまり、スタンバイモードとスリープモード間の往復によって、二次記憶装置への電源供給がオフ/オンされることになる。
二次記憶装置として使用されるHDDには寿命制限(オフ/オン回数の制限)がある。このため、例えば上述のスリープモードへの移行が頻繁に発生すると、そのHDDを搭載している電子機器の寿命(約5年間)内にHDDが故障するといった事態が発生する。このような場合は、HDDの交換が必要となり、余分なコストが発生することになる。
このような課題に対処するため、特許文献1には、スタンバイモードから省電力モードに移行する時間間隔を制限することにより、HDDのオフ/オン回数を少なくして、HDDの寿命をできるだけ長くする情報処理装置が記載されている。
特開2011−221708号公報
上述の従来技術では、HDDを搭載する情報処理装置の電源がオンの状態では、電源がオンされた後の経過時間taを計測し、その蓄積時間taと、下限閾値Lと基準時間S(規定されたオンオフ回数にするためのオンオフの時間間隔)の合計とを比較している。そしてta>L+Sになると省電力モードに移行している。
最近は、SSD(ソリッドステートドライブ)の単価が大幅に低下しており、HDDに代えてSSDが装置に装着される場合が増えている。従って、これまでのようにHDDを確保できなくなる可能性があり、また装置の生産開始の当初とは異なるHDDが搭載されたり、故障時に、異なる種類のHDDに切替えられることが起こり得る。また、途中でHDDからSSDに切替えられる等の可能性がある。従って、従来のように、省電力モードに移行できる時間間隔を一定にすると、より寿命の長いHDDやSSDの場合は、ストレージの寿命を十分に利用できず、無駄に電力を消費することになる。また、より寿命の短いHDDや中古HDDに換装された場合は、そのストレージを十分保護できず、装置の寿命よりも、そのストレージが先に壊れるおそれがある。
本発明の目的は、上記従来技術の課題を解決することにある。
本発明の目的は、ストレージの寿命を十分に利用でき、且つ消費電力を抑える技術を提供することにある。
上記目的を達成するために本発明の一態様に係る情報処理装置は以下のような構成を備える。即ち、
ストレージを搭載した情報処理装置であって、
前記情報処理装置の残り寿命を取得する取得手段と、
搭載されたストレージを判別する判別手段と、
前記判別手段により判別された前記ストレージの残りのオフ/オン可能回数と、前記取得手段により取得した前記情報処理装置の残り寿命とに基づいて、前記ストレージの最小のオフ/オン時間間隔を設定する設定手段と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、ストレージの寿命を十分に利用でき、且つ消費電力を抑えることができる。
実施形態に係る画像形成装置の構成を説明するブロック図。 実施形態に係る画像形成装置のコントローラ(制御部)のハードウェア構成を説明するブロック図。 実施形態に係る画像形成装置における電源の供給と電力モードを説明するブロック図。 ストレージの種類に対応したスリープ時間間隔の一例を説明する図。 従来の画像形成装置がスリープモード(省電力モード)に移行するときの処理を説明するフローチャート。 故障したHDDを取り換える例を説明する図。 実施形態に係る画像形成装置においてHDDのオフ/オン時間を制御する構成を説明するブロック図(A)と、実施形態に係る画像形成装置がHDDのオフ/オンの時間間隔を取得して設定する処理を説明するフローチャート(B)。 実施形態に係る画像形成装置の操作部、寿命テーブル、サーバとの接続を説明する図。
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態を詳しく説明する。尚、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る本発明を限定するものでなく、また本実施形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが本発明の解決手段に必須のものとは限らない。
図1は、実施形態に係る画像形成装置100の構成を説明するブロック図である。尚、実施形態では、本発明に係る情報処理装置の一例として画像形成装置100を例に説明する。この画像形成装置100は、原稿の読み取り機能、ファクシミリの送受信機能、印刷機能、ボックス機能などを備えた複合機の例で説明するが、本発明はこのような複合機に限定されず、例えば携帯端末や通信装置、PC等の電子機器であっても良い。
画像形成装置100は、原稿の画像を光学的に読み取ってデジタル画像信号に変換するスキャナ部101、デジタル画像信号に基づいてシートに画像を印刷するプリンタ部102、ユーザとのインターフェースを司る操作部103を有している。更に装置全体を制御するコントローラ(制御部)104、デジタル画像データや制御プログラム等を記憶する大容量の記憶装置(以下、HDD)105、電話回線等にデジタル画像を送信するFAX部106を有している。また、この画像形成装置100は、LAN107経由でコンピュータ(PC)108との間でデジタル画像データの入出力、ジョブの発行や機器の指示等も行なうことが可能である。
スキャナ部101は、原稿束を積載し、その原稿束から一枚ずつスキャナユニット122に給紙する原稿給紙ユニット121、原稿を光学スキャンし、その原稿の画像をデジタル画像信号に変換するスキャナユニット122を有している。このスキャナユニット122により生成された画像信号はコントローラ104に送信される。プリンタ部102は、紙束から一枚ずつ逐次給紙可能な給紙ユニット142、給紙された紙に、画像データに基づく画像を印刷するマーキングユニット141、印刷後の紙を排紙するための排紙ユニット143を備えている。
またコンピュータ(PC)108は、LAN107を経由で、画像形成装置100に印刷ジョブなどを送信してジョブを実行させる。実施形態では、コンピュータ108は、コントローラ104にOFF指示を出力すると、コントローラ104は画像形成装置100のOFFプロセスを制御する。
次に、実施形態に係る画像形成装置100が有する機能について説明する。
・複写機能
スキャナ部101で読み込んだ原稿の画像データをHDD105に記録し、同時にプリンタ部102を使用して印刷を行なう。
・画像送信機能
スキャナ部101が原稿を読み取って生成した画像データを、LAN107を介してコンピュータ108に送信する。
・画像保存機能(ボックス機能)
スキャナ部101が原稿を読み取って生成した画像データをHDD105に記録し、必要に応じて送信や印刷を行なう。
・画像印刷機能
コンピュータ108から受信した印刷ジョブに含まれる、例えばページ記述言語を解析し、プリンタ部102で印刷する。
図2は、実施形態に係る画像形成装置100のコントローラ(制御部)104のハードウェア構成を説明するブロック図である。
コントローラ104は、メインボード200と、サブボード220を含んでいる。メインボード200はいわゆる汎用的なCPUシステムである。ボード全体を制御するメインCPU201、ブートプログラムを記憶しているブートロム202、CPU201がワークメモリとして使用するメモリ203、外部バスとのブリッジ機能を持つバスコントローラ204、及び不揮発性メモリ205を有している。更に、時計機能を有するRTC211、HDD105等のストレージ装置を制御するディスクコントローラ206と、半導体デバイスで構成された比較的小容量な不揮発性記憶装置であるフラッシュディスク(SSD等)207を有している。更に、USBメモリ209を接続するUSBコントローラ20等を有している。このメインボード200には、USBメモリ209、操作部103、HDD105等が接続される。またメインCPU201は、ストレージとしてHDD105を接続しているか、或いは他の種類のストレージを接続しているかは、それを接続しているコントローラに応じて判別できるものとする。ネットワークインタフェース210は、LAN107に接続して、ネットワークを介したデータの送受信を行う。
サブボード220は、比較的小さな汎用サブCPUシステムと、画像処理ハードウェアを有している。ボード全体を制御するサブCPU221、CPU221がワークメモリとして使用するメモリ223を有している。更に、外部バスとのブリッジ機能を持つバスコントローラ224、不揮発性メモリ225、リアルタイムでデジタル画像処理を行なう画像処理プロセッサ227と、エンジンコントローラ226を有する。スキャナ部101とプリンタ部102は、エンジンコントローラ226を介してデジタル画像データの受け渡しを行なう。またFAX部106は、サブCPU221が直接制御する。尚、このブロック図は、簡略化して示している。例えばメインCPU201、サブCPU221等にはチップセット、バスブリッジ、クロックジェネレータ等のCPU周辺ハードウェアが多数含まれている。しかしながら、これらは本発明の説明には不要であるため省略しており、このブロック構成が本発明を制限するものではない。
次に、実施形態に係るコントローラ104の動作について、紙への複写を例に説明する。
利用者が操作部103から複写を指示すると、メインCPU201がサブCPU221を介してスキャナ部101に原稿の読み取り命令を送る。スキャナ部101は、原稿を光学スキャンしてデジタル画像データに変換して、その画像データをエンジンコントローラ226を介して画像処理プロセッサ227に入力する。画像処理プロセッサ227は、サブCPU221を介して、DMA転送でデジタル画像データをメモリ223に一時保存する。
メインCPU201は、デジタル画像データがメモリ223に一定量、或いは全て記憶されたことを確認すると、サブCPU221を介してプリンタ部102に画像出力指示を出す。これによりサブCPU221は、画像処理プロセッサ227にメモリ223の画像データのアドレスを通知する。画像処理プロセッサ227は、プリンタ部102からの同期信号に従って、メモリ223の画像データを、画像処理プロセッサ227とエンジンコントローラ226を介してプリンタ部102に出力する。こうしてプリンタ部102により、紙(シート)にデジタル画像データに基づく画像が印刷される。
複数部の印刷を行なう場合、メインCPU201がメモリ223の画像データをHDD105に保存する。これにより2部目以降は、スキャナ部101から画像データを受け取ることなく、プリンタ部102により画像を印刷することができる。
図3は、実施形態に係る画像形成装置100における電源の供給と電力モードを説明するブロック図である。図3では、前述の画像形成装置100のブロック図で示す部分の内、本実施形態に係る部分のみを説明する。ここでは本発明の説明に必要最低限の部分だけを説明するため、本発明を実施する際にその形には限定されない。
ここではメインCPU201、データを格納するHDD105、メインCPU201とHDD105の間にインターフェイスとして動作するディスクコントローラ206を例に挙げている。電源300は、装置へ電力を供給している。常時監視部301は、スタンバイモード、或いはスリープモードに拘らず動作している。
常時監視部301は、メインCPU201から指示を受けて、電源300の制御を行う。またスリープモード中、LAN107や操作部103を監視し、スリープモードからの復帰条件が揃うと(例えば操作部103のボタン押下、或いはLAN107経由でPCから通知が来る)電源300へ指示して、システムを復帰させる。
次に、スタンバイモード時とスリープモード時の通電部に関して説明する。
図3(A)はスタンバイモードの状態を示し、このときは全てのデバイスに電源が供給されている。
図3(B)はスリープモードの状態を示し、メインCPU201、ディスクコントローラ206、HDD105への電源供給が停止している。
このような構成で、スタンバイモードからスリープモードへ移行するとき、またスリープモードからスタンバイモードへ復帰するときに、HDD105にはオフ/オンが発生する。
図4は、ストレージの種類に対応したスリープ時間間隔の一例を説明する図である。
図4(A)に示すように、一般的なHDDのオフ/オン回数は30万回程度である。これに対してサーバ用のHDDのオフ/オン回数は60万回程度である。更にSSDのオフ/オン回数は、無限に近い値である。
いま画像形成装置の設計寿命が5年とすると、その画像形成装置の寿命の5年以内にHDDが故障すると、サービスマンによるHDD交換が発生するため、ユーザが一時的に画像形成装置を利用できなくなるおそれがある。
図4(B)では、画像形成装置の設計寿命を5年としたとき、その5年の間に、HDDのオフ/オンの回数が30万回発生することを前提に計算すると、そのオフ/オンの時間間隔は最低でも8.76分となる。従って、典型的な例では、このオフ/オンの時間間隔を10分としている。
しかし、このようにオフ/オンの時間間隔を設定すると、スリープモードに移行する条件が満足されても、前回、HDDがオフ/オンしたか時間から所定時間(10分)が経過していないと、スリープモードに移行できない事態が発生する。このようにスリープモードに移行できない事態が発生すると、無駄に電力を消費する時間が長くなり、消費電力を低減させることができなくなるという問題がある。
図5は、実施形態に係る画像形成装置がスリープモード(省電力モード)に移行するときの処理を説明するフローチャートである。ここでは、オフ/オンの時間間隔として、少なくとも10分を確保する例で説明する。
処理が開始されるとまずS501で画像形成装置はスタンバイ状態で、スリープ状態に移行できるかどうか、即ち、スリープ可能回数(カウンタのカウント値)が「0」よりも大きいかどうか判定する。ここでスリープ可能回数が「0」よりも大きいと判定するとS504に進むが、そうでないときはS502に進む。S502で画像形成装置は、スタンバイ状態であって、且つ連続してスタンバイ状態である状態が所定時間(ここでは上述の10分)が経過したかどうか判定する。そして10分が経過したと判定するとS503に進んで、上述のスリープ可能回数を+1(カウントアップ)してS501に進む。一方、S502で0分が経過していないと判定するとS501に進む。
S504で画像形成装置は、例えば所定の時間ジョブが投入されないか、或いはユーザが操作しない等により、スリープモードに移行できる条件を満足したかどうか判定する。ここでスリープモードに移行できる条件を満足したと判定するとS505に進み、そうでないときはS502に進む。S505で画像形成装置は、スリープ可能回数を−1(カウントダウン)して、スリープモードへ移行する。尚、このカウンタは、不揮発メモリ205或いはHDD105に格納されている。
このようにして画像形成装置がスタンバイ状態の時に、上述のオフ/オンの時間間隔が10分以上となった回数をスリープ可能回数として記憶しておく。これにより、画像形成装置の設計寿命の間に、HDDのオフ/オンの時間間隔の平均が所定時間(ここでは10分)を下回らないように制御することができる。
図6は、故障したHDDを取り換える例を説明する図である。
前述した通り、昨今、ストレージがHDDからSSDへシフトするなかで、画像形成装置のHDDが故障した場合、同じ種類のHDDを確保することができなくなる場合も出てくる。従って、故障したHDDを取り換える例として、以下の3つのケースが考えられる。
図6(A)は、HDDからSSDへ完全移行した場合、HDDが故障するとSSDが換装された場合を示す。
図6(B)は、同一種類のHDDが確保できない場合を示し、HDDが故障すると別の種類のHDDが換装された場合を示す。
図6(C)は、コスト削減のため、HDDが故障したときに、リサイクルHDD(一定寿命が消費したHDD)が換装された場合を示す。
図6(A)の場合、SSDは構造上、オフ/オン回数の制限がないため、オフ/オンの時間間隔を考慮する必要がない。従って、SSDに交換されたにも拘らず、従前と同様のオフ/オンの回数制御を行うと、無駄な消費電力が発生することになる。
図6(B)(C)の場合、元のHDDより寿命の長いHDDが搭載された場合は、必要以上にオフ/オンの時間間隔が長くなり、無駄な消費電力が発生することになる。また元のHDDより寿命の短いHDDが搭載された場合は、そのHDDは、装置の製品寿命に達する前に、その寿命が尽きるおそれがある。
図7(A)は、実施形態に係る画像形成装置100においてHDD105のオフ/オン時間を制御する構成を説明するブロック図である。
メインCPU201は、この画像形成装置100の初回起動の日付を不揮発メモリ205に記録する。従って、それ以降は、初回起動時の日時と、現在の日時とを比較して、その画像形成装置100の残り寿命を算出する。
メインCPU201は、ディスクコントローラ206を通じてHDD105へ問い合わせて(一般的にSATAコマンドを用いる)、HDD105のSMART情報(HDDの内蔵情報)から、そのHDDで既に実行されたオフ/オンの回数を取得する。
またメインCPU201は、SATAコマンドでHDD105から取得した型番を用いて、例えばLAN107経由でサーバ700へ問い合わせて、そのHDD105の最大オフ/オン回数を取得する。
そしてメインCPU201は、その情報からHDD105の残り寿命を算出する。そしてメインCPU201は、HそのDD105の残りのオフ/オン回数と、画像形成装置100の残り寿命から、これからのHDD105のオフ/オンの時間間隔を算出し、その時間間隔を常時監視部301に設定する。そして常時監視部301は、その設定された時間間隔に応じて電源300を制御し、HDD105のオフ/オンを制御する。
図7(B)は、実施形態に係る画像形成装置100がHDDのオフ/オンの時間間隔を取得して設定する処理を説明するフローチャートである。尚、このフローチャートで示す処理は、メインCPU201がメモリ203に展開したプログラムを実行することにより達成される。
この処理は、画像形成装置100の電源がオンされることにより開始される。まずS701でメインCPU201は、画像形成装置100の不揮発メモリ205に記憶されている初回起動の日時と、RTC211により計時されている現在の日時、及び画像形成装置100の寿命とを用いて、画像形成装置100の残り寿命を取得する。次にS702に進みメインCPU201は、HDD105のSMART情報から、HDD105で既に実行されたオフ/オンの回数と、HDD105の最大のオフ/オン回数から残り寿命(残りのオフ/オン回数)を取得する。次にS703に進みメインCPU201は、画像形成装置100の残り寿命と、HDD105の残りのオフ/オン回数から、HDD105のオフ/オン時間間隔を算出して、それを常時監視部301に設定する。
こうして設定した時間間隔は、図5のS503で所定時間が経過したかどうかを判定するときの、所定時間として使用される。
尚、この実施形態では、画像形成装置100の電源がオンされることにより図7(B)の処理を開始しているが、本発明はこれに限定されない。
以下例を使って説明する
(A)例1:設計寿命が5年の画像形成装置を2年間使用した後、新品のHDD(オフ/オン可能回数が50万回)に換装した場合は下記となる。この場合は、設計寿命が5年から使用済の2年を差し引いた差分値を、オフ/オン可能回数(50万回)で除算することにより求められる。
(5−2)年/50万回=3.15(分/回)
この場合は、HDDのオフ/オンの時間間隔を、最小4分となるように制御プログラムに対して設定する。
(B)例2:設計寿命が5年の画像形成装置を2年間使用した後、中古のHDD(残りのオフ/オン可能回数が10万回)に換装した場合は下記となる。
(5−2)年/10万回=15.77(分/回)
この場合は、HDDのオフ/オンの時間間隔を、最小16分となるように制御プログラムに対して設定する。
(C)例3:HDDからSSDに換装した場合、オフ/オンの時間間隔を0分となるように制御プログラムに対して設定する。
実施形態によれば、動的にオフ/オンの時間間隔を制御プログラムに設定することによって、寿命の長いストレージに換装した場合は、ストレージのオフ/オンの時間間隔を短くできるため、消費電力の低減を実現できる。
また残り寿命の短いストレージに換装した場合は、そのストレージのオフ/オンの時間間隔を長くすることにより、ストレージを保護することができる。
図8(A)は、実施形態に係る画像形成装置100の操作部103の表示部802に表示された自動スリープ時間を設定するボタン801の一例を示す図である。
ユーザは、このボタン801を押下することにより、数分〜数時間の単位で、画像形成装置100がスリープモードに移行できる条件を満足した状態が継続したときにスリープモードに移行するための経過時間として設定できる。しかしながら、ユーザが設定した時間によっては、ストレージが許容するオフ/オンの時間間隔を下回るおそれがある。
その際、操作部103の表示部802には、ユーザの設定の通り表示するが、コントローラ104が、ストレージが許容するオフ/オンの時間間隔となるように、画像形成装置100のスリープモードに移行する時間間隔を制御することになる。
図8(B)は、HDDの型番と、その最大寿命を画像形成装置100に格納した寿命テーブルの一例を示す図である。この情報を参照して、HDDの型番に応じたHDDの情報を取得できる。しかし、ここに記憶されていないHDDの型番の場合は、例えば画像形成装置100からサーバ700に問い合わせて、そのHDDの最大寿命を取得する。そして画像形成装置100は、サーバ700から取得したデータに基づいて、ここに格納しているデータを更新したり、或いはデータを追加する。
図8(C)では、メインCPU201は、LAN107を介してサーバ700と接続できない場合、例えば図4に示すような典型的な寿命を使って計算する。一般的に、PC等で使用される安価なHDDの最大オフ/オン回数は、30万回程度である。
尚、HDDのSMART情報は、各メーカに応じてその情報が一定していないが、例えば、Start/Stop Countとして、そのHDDのスピンドルモータが回転/停止した回数を、例えば最大10万回に対してその割合(%)で記憶している。またPower On hours Countとして、そのHDDの電源がオンの積算時間を、例えば最大10時間に対してその割合(%)で記憶しているものがある。
従って、HDDのSMART情報が、これら情報を含んでいれば、これらからHDDの残りの寿命(通電時間、オフ/オン回数)を取得できる。
(その他の実施形態)
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
本発明は上記実施形態に制限されるものではなく、本発明の精神及び範囲から離脱することなく、様々な変更及び変形が可能である。従って、本発明の範囲を公にするために、以下の請求項を添付する。
100…画像形成装置、101…スキャナ部、102…プリンタ部、103…操作部、104…コントローラ(制御部)、105…大容量記憶装置(HDD)、300…電源、301…常時監視部

Claims (9)

  1. ストレージを搭載した情報処理装置であって、
    前記情報処理装置の残り寿命を取得する取得手段と、
    搭載されたストレージを判別する判別手段と、
    前記判別手段により判別された前記ストレージの残りのオフ/オン可能回数と、前記取得手段により取得した前記情報処理装置の残り寿命とに基づいて、前記ストレージの最小のオフ/オン時間間隔を設定する設定手段と、
    を有することを特徴とする情報処理装置。
  2. 前記情報処理装置の初回起動時の日時、及び前記情報処理装置の設計寿命を不揮発に記憶する記憶手段と、
    現在の日時を計時する計時手段と、を更に有し、
    前記取得手段は、前記記憶手段に記憶された前記情報処理装置の初回起動時の日時と、前記計時手段により計時された現在の日時との差分と、前記情報処理装置の設計寿命とに基づいて前記情報処理装置の残り寿命を取得することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
  3. 前記設定手段は、前記取得手段により取得した前記情報処理装置の残り寿命を、前記ストレージの残りのオフ/オン可能回数で除算した値に基づいて、前記ストレージの最小のオフ/オン時間間隔を求めることを特徴とする請求項1又は2に記載の情報処理装置。
  4. 前記設定手段は、前記判別手段により判別された前記ストレージがオフ/オン可能回数の制限がないストレージの場合は、前記ストレージの最小のオフ/オン時間間隔を0に設定することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
  5. スタンバイ状態からスリープ状態への移行を制御する制御手段と、
    前記スタンバイ状態が継続する時間が、前記最小のオフ/オン時間間隔となる度にカウントアップし、前記スリープ状態に移行する度にカウントダウンされるカウンタとを、更に有し、
    前記制御手段は、前記スリープ状態に移行する条件に、前記カウンタのカウント値が0よりも大きいことを含むことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
  6. 前記ストレージのSMART情報に含まれるスピンドルモータの回転/停止した回数の情報と前記ストレージの電源のオンの積算時間の情報に基づいて前記ストレージの残りのオフ/オン可能回数を取得する回数取得手段を、更に有することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
  7. スタンバイ状態からスリープ状態への移行を制御する制御手段と、
    ユーザからの指示に応じて、前記スリープ状態に移行する条件として、当該スリープ状態に移行できる条件を満足した状態が継続する時間を設定する設定手段とを、更に有し、
    前記制御手段は、前記設定手段により設定された時間、前記スリープ状態に移行できる条件を満足した状態が継続しても、前記ストレージの最小のオフ/オン時間間隔が確保できない場合は、前記スリープ状態に移行しないことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
  8. ストレージを搭載した情報処理装置制御方法であって、
    前記情報処理装置の取得手段が、前記情報処理装置の残り寿命を取得する取得工程と、
    前記情報処理装置の判別手段が、搭載されたストレージを判別する判別工程と、
    前記情報処理装置の設定手段が、前記判別工程で判別された前記ストレージの残りのオフ/オン可能回数と、前記取得工程により取得した前記情報処理装置の残り寿命とに基づいて、前記ストレージの最小のオフ/オン時間間隔を設定する設定工程と、
    を有することを特徴とする制御方法。
  9. コンピュータを、請求項1乃至のいずれか1項に記載の情報処理装置の各手段として機能させるためのプログラム。
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