JP6977904B1 - 熱可塑性樹脂組成物および成形体 - Google Patents

熱可塑性樹脂組成物および成形体 Download PDF

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Abstract

【課題】再生炭素繊維を用いた場合でも、生産性に優れ、耐衝撃性に優れた再生炭素繊維を含む熱可塑性樹脂組成物および成形体を提供する。【解決手段】本発明の熱可塑性樹脂組成物は、再生炭素繊維(A)と熱可塑性樹脂(B)とを含有する炭素繊維強化用の熱可塑性樹脂組成物であって、再生炭素繊維(A)の酸素含有率が5.0質量%以上であり、熱可塑性樹脂(B)の平均溶解度パラメーターが10〜15である。【選択図】なし

Description

本発明は、再生炭素繊維を含有する熱可塑性樹脂組成物、並びにそれを用いた成形体に関する。
炭素繊維(以下、CFと称することがある)によって強化された炭素繊維強化プラスチック(以下、CFRPと称することがある)は、スポーツ用品、航空機部品などの産業用品に広範な分野に亘って使用されている。これまでガラス繊維複合材料が用いられてきた風力発電の回転羽根は、効率向上および大型化を達成するべく、軽量かつ高強度なCFRPに置き換えられつつある。
使用済みのCFRP廃材やCFRPの製造工程で生じる端材(プリプレグ、シートモールディングコンパウンド等)は、従来、破砕後に埋め立て処分されてきたが、再生炭素繊維(以下、r−CFと称することがある)として再利用する技術が提案されている。
特許文献1には、r−CFの回収方法として、CFPRを鱗片状に破砕した後、実質的に非酸化性雰囲気下にて300〜1,000℃の温度範囲で乾留する方法、並びにCFPRを実質的に非酸化性雰囲気下にて300〜1,000℃の温度範囲で乾留した後、鱗片状に破砕する方法が開示されている。また、特許文献2には、CFおよびマトリックス樹脂を含む炭素繊維強化樹脂(CFRP)からr−CFを得る方法として、炭素繊維強化樹脂を加熱することによってマトリックス樹脂を熱分解して、樹脂残渣含有率が0.01〜30.0質量%である加熱処理物を得、加熱処理物を切断するr−CFの製造方法が開示されている。
しかし、r−CFは、プラスチックとの相溶性に乏しく、樹脂に練り込もうとしても押出が安定せず、r−CFによって強化された再生炭素繊維強化プラスチック(以下、r−CFRPと称することがある)は、生産性および機械的強度に課題がある。
このような課題に対し、特許文献3には、樹脂と、繊維長変動係数が20%以上であり、かつ、サイジング剤を含まない再生炭素繊維とを用いて得られた樹脂組成物が開示されている。しかし、この技術で得られたr−CFRPは物性が不十分であった。また、特許文献4には、再生炭素繊維と、ポリオレフィン樹脂と、塩基性基を有する分散剤とを含むポリオレフィン樹脂組成物が開示されている。この再生炭素繊維は平均繊維長を0.05〜15.0mmとし、熱可塑性樹脂組成物100質量%中、再生炭素繊維の配合量を1〜50質量%とする。しかし、市場ではポリオレフィン以外の樹脂においても物性の高いr−CFRPの開発が求められている。
特開平7−118440号公報 特開2020−075493号公報 特開2019−163354号公報 特開2020−176244号公報
安全性が重視される自動車や航空機の部品においては、CFRPの製造工程において生じる中間製品の端材が多くなる。また、CFRPの需要が拡大していることに加え、航空機部品等のCFRPの寿命が約20年とされているのでCFRP廃材が今後増加する。このため、CFRP廃材等より炭素繊維を回収した再生炭素繊維(以下、r−CFと称することがある)を用いた、特性の優れたr−CFRPの開発が切望されている。
本発明は上記背景に鑑みてなされたものであり、再生炭素繊維を用いた場合でも、生産性に優れ、耐衝撃性に優れた再生炭素繊維を含む熱可塑性樹脂組成物および成形体を提供することを目的とする。
本発明者らが鋭意検討を重ねたところ、以下の態様において、本発明の課題を解決し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
[1]:再生炭素繊維(A)と熱可塑性樹脂(B)とを含有する炭素繊維強化用の熱可塑性樹脂組成物であって、再生炭素繊維(A)中の酸素含有率が5.0質量%以上であり、熱可塑性樹脂(B)の平均溶解度パラメーターが10〜15である熱可塑性樹脂組成物。
[2]: 再生炭素繊維(A)のX線回折法にて観測されるブラッグ角2θ=25°における回折強度Iと、2θ=44°における回折強度Iの強度比I/Iが6未満であることを特徴とする[1]記載の熱可塑性樹脂組成物。
[3]: 再生炭素繊維(A)の嵩密度が0.03〜1.0g/cmであることを特徴とする[1]または[2]記載の熱可塑性樹脂組成物。
[4]: 熱可塑性樹脂(B)は、酸変性熱可塑性エラストマー(b−1)を含む[1]〜[3]いずれかに記載の熱可塑性樹脂組成物。
[5]: [1]〜[4]いずれかに記載の熱可塑性樹脂組成物より成形されてなる成形体。
本発明によれば、再生炭素繊維を用いた場合でも、生産性に優れ、耐衝撃性に優れた再生炭素繊維を含む熱可塑性樹脂組成物および成形体を提供できるという優れた効果を奏する。
以下、本発明を適用した実施形態の一例について説明する。なお、本発明の趣旨に合致する限り、他の実施形態も本発明の範疇に含まれる。また、本明細書において「〜」を用いて特定される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を含む。また、本明細書において、再生炭素繊維をr−CF、炭素繊維(即ち、非再生炭素繊維)をCFとして区別し、また、再生炭素繊維強化プラスチックをr−CFRP、炭素繊維強化プラスチック(即ち、非再生炭素繊維強化プラスチック)をCFRPというものとする。「フィルム」や「シート」は、厚みによって区別されないものとする。また、本明細書中に出てくる各種成分は特に注釈しない限り、それぞれ独立に一種単独でも二種以上を併用してもよい。また、本明細書で特定する数値は、実施例に開示した方法により求められる値である。
《熱可塑性樹脂組成物》
本実施形態の炭素繊維強化用の熱可塑性樹脂組成物(以下、熱可塑性樹脂組成物という)は、再生炭素繊維(A)(以下、r−CF(A)ともいう)と熱可塑性樹脂(B)とを含む。r−CF(A)は、r−CF(A)中の酸素含有率が5.0質量%以上のものを用い、且つ熱可塑性樹脂(B)は平均溶解度パラメーターを10〜15とする。
本発明者らが鋭意検討を重ねた結果、酸素含有率が5.0質量%以上のr−CF(A)と、平均溶解度パラメーターが10〜15の熱可塑性樹脂(B)とを組み合わせることにより、樹脂と再生炭素繊維の相溶性が顕著に向上し、樹脂と再生炭素繊維の密着性が向上できることがわかった。
本実施形態の熱可塑性樹脂組成物によれば、衝撃強度、生産性および弾性率が向上する。更に、樹脂と再生炭素繊維の優れた相溶性により、製造設備のダイスへの堆積物を抑制できる。堆積物抑制により、製品に堆積物が混入したり、堆積物がダイスの穴を塞いで材料の吐出不良が発生したりする不具合を抑制し、生産性を高めることができる。また、熱可塑性樹脂(B)とr−CF(A)との密着性が高まることにより、弾性率を高めることができる。その結果、これまで金属材料が用いられてきた部品を、軽量性において優れるr−CFRPに置き換えることが期待できる。以下、各成分について詳述する。
<再生炭素繊維(A)>
r−CF(再生炭素繊維)は、CFRP(炭素繊維強化プラスチック)の端材、またはCFRP廃材等を再生処理して回収した炭素繊維である。r−CFの原料となるCFRPは、CF(炭素繊維)およびマトリックス樹脂を含むものであり、成形後の製品のみならず成形前の中間製品(プリプレグ、トウプレグ、シートモールディングコンパウンド、スタンパブルシート、バルクモールディングコンパウンド等)を含む。なお、CFRPの形状、含まれるCFの形態は特に限定されない。CFRPのマトリックス樹脂には、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂等が用いられる。
本実施形態のr−CF(A)は、r−CF(A)中の酸素含有率を5.0質量%以上とする。本明細書における酸素含有率は、後述する実施例で述べる測定により得られる値をいう。他の元素の含有率についても同様の方法により求められる。r−CF(A)は、前述したように端材やCFRP廃材等を加熱処理および/または加熱水蒸気処理することで、マトリックス樹脂を熱分解(ガス化、炭化等)して得られる炭素繊維である。加熱工程時の酸化性雰囲気を調整することにより、酸素含有率が5.0質量%以上のr−CF(A)を得ることができる。
後述する平均溶解度パラメーターが10〜15の熱可塑性樹脂(B)と酸素含有率が5.0質量%以上のr−CF(A)とを組み合わせることで、互いの相溶性を顕著に高めることができる。r−CF(A)の酸素含有率の上限値は、熱可塑性樹脂組成物の強度を良好に保つ観点から20.0質量%以下とすることが好ましい。より好適な範囲は、5.0〜15.0質量%である。
r−CF(A)の炭素の含有率は95.0質量%以下とする。r−CF(A)を含有する熱可塑性樹脂組成物の強度を良好に保つ観点から、r−CF(A)の炭素の含有率の下限値は80質量%以上とすることが好ましい。なお、本発明の効果に影響を与えない範囲においてr−CF(A)において窒素、ケイ素、ナトリウム、硫黄などの他の元素が含まれていてもよい。
r−CF(A)の繊維長は、耐衝撃性および弾性率を高める観点から0.05mm以上であることが好ましい。上限値は特に限定されないが、入手容易性を考慮すると20mm以下が好適である。
r−CF(A)の市販品としては、例えば、CARBISO MFシリーズ(平均繊維長0.08〜0.1mm、酸素含有率6%)、CARBISO Cシリーズ(平均繊維長3〜10mm、酸素含有率5%)が挙げられる。
r−CF(A)と熱可塑性樹脂(B)の密着性をより良好にする観点からは、r−CF(A)のX線回折法にて観測されるブラッグ角2θ=25°における回折強度Iと、2θ=44°における回折強度Iの強度比I/Iを6未満とすることが好ましい。r−CF(A)の2θ=25°は(002)面の回折、44°は(10)面の回折を表している。
CFRPからの再利用製造工程における加熱処理工程で、酸化性雰囲気にすることによりr−CF(A)の表面の一部に酸素由来の官能基が生成する。この酸素由来の官能基の導入に伴い、r−CF(A)の(002)面の回折強度が低下する。r−CF(A)の(002)面の回折強度を低下させることにより、平均溶解度パラメーターが10〜15の熱可塑性樹脂(B)との密着性を向上させることができる。一方、得られる熱可塑性樹脂組成物の機械的強度を考慮すると、r−CF(A)の(10)面の回折強度はできるだけ高いことが望ましい。上記強度比I/Iの下限値は、得られる熱可塑性樹脂組成物において、優れた機械的強度を実現する観点から3以上とすることが好ましい。強度比I/Iのより好適な範囲は3〜5.9であり、更に好ましい範囲は4〜5.9である。また、I2の解析強度は500〜1000であることが好ましく、より好ましくは600〜900である。酸化性雰囲気下での処理時間を調整することにより、X線回折法にて観測されるブラッグ角2θ=25°における回折強度Iと、2θ=44°における回折強度Iの強度比I/Iが6未満のr−CF(A)を得ることができる。
本実施形態の熱可塑性樹脂組成物の生産性をより高める観点からは、r−CF(A)の嵩密度が0.03〜1.0g/cmであることが好ましい。嵩密度がこの範囲にあるr−CF(A)を用いることにより、熱可塑性樹脂組成物の製造にあたって、生産設備にr−CF(A)を供給する際に供給口に繊維が滞留することを効果的に抑制し、生産性を高めることができる。r−CF(A)の嵩密度のより好適な範囲は0.05〜1.0g/cmであり、更に好ましい範囲は0.1〜1.0g/cmである。粉砕機回転刃の回転数や分級メッシュの目開き等を調整することで、嵩密度0.05〜1.0g/cmのr−CF(A)を得ることができる。
r−CF(A)の配合量は、機械物性、加工性および生産性を両立する観点から熱可塑性樹脂組成物100質量%中、10〜40質量%が好ましく、15〜35質量%であることがより好ましく、更に好ましくは20〜30質量%である。
<熱可塑性樹脂(B)>
熱可塑性樹脂とは、適当な温度に加熱すると軟化して可塑性をもち、冷却すると固化する樹脂であるが、本実施形態に係る熱可塑性樹脂(B)は、このうち平均溶解度パラメーターが10〜15の樹脂をいう。熱可塑性樹脂(B)は一種または二種以上を併用して用いることができる。二種以上用いる場合には、熱可塑性樹脂それぞれの溶解度パラメーターが10〜15の範囲にある必要は無く、用いる熱可塑性樹脂をブレンドしたときの平均溶解度パラメーターが10〜15の範囲にあればよい。
本明細書において平均溶解度パラメーターとは、Fedorの方法により算出された値であり、後述する実施例に記載の方法により求められる値をいう。平均溶解度パラメーターが10〜15である熱可塑性樹脂(B)と酸素含有率が5.0質量%以上のr−CF(A)を組み合わせることにより、前述したように、r−CF(A)と熱可塑性樹脂(B)との相溶性を顕著に高め、密着性を高めることができる。その結果、耐衝撃性を高めることができる。熱可塑性樹脂(B)の溶解度パラメーターのより好ましい範囲は11〜14である。
熱可塑性樹脂(B)は、平均溶解度パラメーターが10〜15であれば特に限定されず、種々の選択が可能である。溶解度パラメーターが10〜15の熱可塑性樹脂として、例えば、ポリアミド樹脂、アクリル酸メチル、ポリアクリロニトリル、ポリエステル樹脂が挙げられる。
前記ポリアミド樹脂の具体例として、−[NH(CHCO]−、−[NH(CHNHCO(CHCO]−、−[NH(CHNHCO(CHCO]−、−[NH(CH10CO]−、−[NH(CH11CO]−、および−[NH(CHNHCO−D−CO]−(式中Dは炭素数3〜4の不飽和炭化水素を示す)からなる群より選ばれた少なくとも一種を構造単位とするポリアミド樹脂が好ましく用いられる。具体例として、6−ナイロン、66−ナイロン、610−ナイロン、11−ナイロン、12−ナイロン、6/66共重合ナイロン、6/610共重合ナイロン、6/11共重合ナイロン、6/12共重合ナイロン、6/66/11共重合ナイロン、6/66/12共重合ナイロン、6/66/11/12共重合ナイロン、6/66/610/11/12共重合ナイロンおよびダイマー酸系ポリアミド樹脂等が挙げられる。これらの重合体または共重合体は、単独であっても2種以上の混合物であってもよい。
前記6−ナイロン樹脂の具体例として、アミランCM1041−LO(東レ社製、MFR:21g/10min)、アミランCM1007(東レ社製、MFR:21g/10min)、ユニチカナイロンA1020LP(ユニチカ社製、MFR:109g/10min)等が挙げられる。
前記66−ナイロン樹脂の具体例として、アミランCM3001N(東レ社製、MFR:103g/10min)等が挙げられる。
前記ポリエステル樹脂の具体例として、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリシクロヘキセレンジメチレンテレフタレート(PCT)、ポリトリメチレンテレフタレート(PTT)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、液晶ポリエステルなどが例示できる。
熱可塑性樹脂(B)の特に好適な例として、ユニチカナイロンA1020LP(6−ナイロン、ユニチカ社製、MFR:109g/10min)、アミランCM3001N(66−ナイロン、東レ社製、MFR:103g/10min)等が挙げられる。
また、ブレンドした後の熱可塑性樹脂(B)の平均溶解度パラメーターが10〜15を満たしていればよく、溶解度パラメーターが10未満の熱可塑性樹脂を好適にブレンドできる。溶解度パラメーターが10未満の熱可塑性樹脂として、プライムPP J704UG(PP、溶解度パラメーター9.3)、アドマーQF500(無水マレイン酸変性PP、溶解度パラメーター9.6)が例示できる。
耐衝撃性をより効果的に高める観点からは、熱可塑性樹脂(B)に用いるそれぞれの樹脂の溶解度パラメーターが10〜15を満たすことがより好適である。
熱可塑性樹脂(B)の平均MFRは10g/min以上が好ましく、20g/min以上が更に好ましい。熱可塑性樹脂(B)の平均MFRを10g/min以上とすることにより、r−CF(A)と熱可塑性樹脂(B)を混錬した際の溶融粘度が下がり、r−CF(A)の破壊を抑制することができるため高い機械物性を発現することができる。熱可塑性樹脂(B)の平均MFRの上限値は特に限定されないが、入手容易性の観点からは通常200g/min以下である。
[酸変性熱可塑性エラストマー(b−1)]
熱可塑性樹脂(B)は、酸変性熱可塑性エラストマー(b−1)を含有していてもよい。ここで本明細書において「熱可塑性エラストマー」とは、適当な温度に加熱すると軟化して可塑性をもち、冷却すると弾性を示し、DSC法にて融点を示さないポリマーである。r−CF(A)と熱可塑性樹脂(B)を組合せ、更に、熱可塑性樹脂(B)として酸変性熱可塑性エラストマー(b−1)を含むことにより、相溶性を顕著に高め、耐衝撃性の高い熱可塑性樹脂組成物を製造することができる。
「酸変性熱可塑性エラストマー」とは、熱可塑性エラストマーにグラフト重合等で酸性官能基を導入したものをいう。酸変性熱可塑性エラストマーの好適例として、酸変性されたスチレン系エラストマー、酸変性されたオレフィン系エラストマーが例示できる。酸変性とは、例えば、無水コハク酸、無水マレイン酸、無水グルタル酸、無水フタル酸等の環状酸無水物などで共重合体側鎖に環状酸無水物基やカルボン酸基を導入することをいう。
前記スチレン系エラストマーとしては、ポリスチレンブロックとポリオレフィン構造のエラストマーブロックにより構成されるブロック共重合体が例示できる。具体例としては、スチレンイソプレンスチレンブロック共重合体(SIS)、スチレン・エチレン・ブチレン・スチレンブロック共重合体の水素添加物(SEPS)、スチレン・ブチレン・スチレンブロック共重合体(SBS)、スチレン・エチレン・ブチレン・スチレンブロック共重合体の水素添加物(SEBS)、スチレン・ブタジエン・イソプレン・スチレンブロック共重合体(SBIS)、スチレン・ブタジエン・イソプレン・スチレンブロック共重合体の水素添加物(SEEPS)等が挙げられる。
前記オレフィン系エラストマーとしては、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−ブテン−1共重合体、エチレン−ヘキセン−1共重合体、エチレン−オクテン−1共重合体、エチレン−エチルアクリレート共重合体、エチレン−メタクリレート共重合体、エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体、イソプレンゴム、ニトリルゴム、ポリブテンゴムなどを挙げることができる。
市販品としては、例えば、LIR−403(クラレ社製)などの無水マレイン酸変性イソプレンゴム;LIR−410(クラレ社製)などの変性イソプレンゴム;クライナック110、221、231(ポリサー社製)などのカルボキシ変性ニトリルゴム;日石ポリブテン(新日本石油社製)などの無水マレイン酸変性ポリブテン;ニュクレル(三井デュポンポリケミカル社製)などのエチレンメタクリル酸コポリマー;ユカロン(三菱化学社製)などのエチレンメタクリル酸共重合体;タフマーM(MA8510(三井化学社製))、TX−1215(三井化学社製)などの無水マレイン酸変性エチレン−プロピレンゴム;タフマーM(MH7020(三井化学社製))などの無水マレイン酸変性エチレン−ブテンゴム;、HPRシリーズ(無水マレイン酸変性EEA(三井・デュポンポリケミカル社製))、ボンダイン(無水マレイン酸変性EEA(アトフィナ社製))、タフテック(無水マレイン酸変性SEBS、M1943(旭化成社製))、クレイトン(無水マレイン酸変性SEBS、FG1901X(クレイトンポリマー社製))、タフプレン(無水マレイン酸変性SBS、912(旭化成社製))、セプトン(無水マレイン酸変性SEPS(クラレ社製))、レクスパール(無水マレイン酸変性EEA、ET−182G、224M、234M(日本ポリオレフィン社製))、アウローレン(無水マレイン酸変性EEA、200S、250S(日本製紙ケミカル社製))などの無水マレイン酸変性ポリエチレン;アドマー(QB550、LF128(三井化学社製))などの無水マレイン酸変性ポリプロピレンなどが挙げられる。
酸変性熱可塑性エラストマー(b−1)の特に好適な例として、無水マレイン酸変性したスチレン−エチレン−ブタジエン−スチレン共重合体が挙げられる。酸変性スチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロック共重合体の市販品としては、旭化成ケミカルズ社製タフテックM1911:酸価2mgCHONa/g、MFR4.5g/10min、旭化成ケミカルズ社製タフテックM1913:酸価10mgCHONa/g、MFR5.0g/10min、旭化成ケミカルズ社製タフテックM1943:酸価10mgCHONa/g、MFR8.0g/10min等が挙げられる。
酸変性熱可塑性エラストマー(b−1)は、得られるr−CFRPの衝撃強度を高めることができることからJIS K7111−1に従って測定したシャルピー衝撃強度が20kJ/m以上であることが好ましく、30kJ/m以上であることがより好ましい。酸変性熱可塑性エラストマー(b−1)のシャルピー衝撃強度の上限値は特に限定されず、破壊しないものを好適に利用できる。
酸変性熱可塑性エラストマー(b−1)の平均MFRは、1.0g/10min以上が好ましく、5.0g/10min以上が更に好ましい。酸変性熱可塑性エラストマー(b−1)の平均MFRが上記範囲にあることで加工時の溶融粘度が下がり、加工によるr−CF(A)の繊維破壊を抑制することができ、高い物性を発現することができる。
酸変性熱可塑性エラストマー(b−1)の配合量は、熱可塑性樹脂組成物100質量部に対し、弾性率と衝撃強度の両立をより向上させる観点から5〜20質量部が好適であり、5〜15質量部がより好ましく、更に好ましくは5〜10質量部である。
酸変性熱可塑性エラストマー(b−1)の好ましい酸価は、0.5〜40であり、1〜30が更に好ましい。酸変性熱可塑性エラストマー(b−1)の酸価が0.5〜40の範囲にあることでr−CF(A)と熱可塑性樹脂(B)の界面密着性を向上させることができる。なお、本発明における酸価はJIS K−0070に従って測定した値である。
<任意成分>
本実施形態の熱可塑性樹脂組成物は、任意成分として無機フィラーを含有させてもよい。無機フィラーとしては、シリカ、放熱性フィラー等、タルク、珪酸カルシウム、珪酸カルシウム、ワラストナイト、モンモリロナイト、ハイドロタルサイトが挙げられる。更に、必要に応じて、耐候安定剤、耐光安定剤、老化防止剤、酸化防止剤、軟化剤、分散剤、充填剤、着色剤、滑剤、耐熱安定剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤、ハロゲン系、リン系または金属酸化物等の難燃剤など、従来から樹脂の改質のために配合されている他の添加剤を、配合してもよい。また、アルカリ金属やアルカリ土類金属または亜鉛の金属石けん、ノニオン系界面活性剤、カチオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、両性界面活性剤を添加してもよい。
<熱可塑性樹脂組成物の製造方法>
熱可塑性樹脂組成物は、熱可塑性樹脂(B)が溶融する温度で、配合成分を混練することで得られる。例えば、r−CF(A)と、熱可塑性樹脂(B)と、更に必要に応じて各種添加剤や着色剤を加え、ニーダー、ロールミル、スーパーミキサー、ハイスピードミキサー、ボールミル、サンドミル、アトライター、バンバリーミキサーのような回分式混練機、単軸押出機、二軸押出機、ローター型二軸混練機等で混練し、ペレット状、粉体状、顆粒状あるいはビーズ状の樹脂組成物とすることができる。混練力が強く、その後の成形加工が容易なことから、二軸押出機にてペレット状とする方法が好適である。
熱可塑性樹脂組成物は、成形時に成形樹脂で希釈して使用するマスターバッチとすることができる。また、熱可塑性樹脂(B)にr−CF(A)を必要量配合し、成形樹脂で希釈せずにそのまま成形するコンパウンドとしてもよい。
マスターバッチ100質量%中のr−CF(A)の配合量は、41〜70質量%であり、50〜65質量%がより好ましい。r−CF(A)の配合量を上記範囲とすることで、マスターバッチの生産性と機械物性を高めることができる。マスターバッチにおいて、成形時に希釈する樹脂は、上述した熱可塑性樹脂(B)に例示したものを用いることができる。相溶性に優れることからr−CF(A)の分散に用いた熱可塑性樹脂(B)と同じ樹脂を用いることが好ましい。本実施形態の熱可塑性樹脂組成物は、r−CF(A)の分散性に優れるため、マスターバッチのような高濃度の樹脂組成物とした場合にも安定して成形することができる。
本実施形態の熱可塑性樹脂組成物をコンパウンドとする場合、コンパウンド100質量%中のr−CF(A)の配合量は10〜40質量%が好適であり、15〜35質量%がより好ましい。r−CF(A)の配合量を上記範囲とすることで、コンパウンドの生産性と成形性を両立することができる。
《成形体》
本実施形態に係る成形体は、本実施形態の熱可塑性樹脂組成物より成形されてなる。成形方法は特に制限されるものではなく、例えば押出成形、射出成形、ブロー成形等によって製造できる。本実施形態の熱可塑性樹脂組成物は強度に優れ、成形性にも優れるので、複雑な形状を有する自動車部品等の射出成形体の成形にも好適である。
以下、実施例に基づき本発明を更に詳しく説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。なお、表中に数値が記載されていない項目は、含有していないことを表す。
《測定方法》各原料、実施例、参考例および比較例(以下、実施例等という)の物性測定は以下の方法により行った。
1)再生炭素繊維の酸素含有率の測定
r−CF(A)の酸素含有率は、走査型電子顕微鏡(SEM)に付随のエネルギー分散型X線分光器を用いて加速電圧15kV、視野倍率3000倍にて測定を行った。
2)熱可塑性樹脂(B)等の平均溶解度パラメーターの測定
熱可塑性樹脂の溶解度パラメーターはFedorの方法により算出した。具体的には、Polym.Eng.Sci.,vol.14,p.147(1974)の記載に準拠し、下記式(1)により算出した。
式(1):SP値=√(Ev/v)=√(ΣΔei/ΣΔvi)
(式中、Ev:蒸発エネルギー(cal/mol)、v:モル体積(cm/mol)、Δei:それぞれの原子又は原子団の蒸発エネルギー、Δvi:それぞれの原子又は原子団のモル体積)
3)r−CF(A)等の回折強度I(2θ=25°)と回折強度I(2θ=44°)の測定
XRD(X-rayDiometer)を用い、Cu−Kαを線源とし、粉砕して粉状にしたr−CFの5°<2θ<110°のにおける回折強度を測定した。
4)r−CF(A)等の嵩密度の測定
JIS K5101に準拠してr−CF(A)等の嵩密度を測定した。
5)熱可塑性樹脂(B)等の平均MFRの測定
JIS K7210−1に準拠して、熱可塑性樹脂(B)等のMFRを測定した。
6)熱可塑性樹脂(B)等および成形体のシャルピー衝撃強度の測定
JIS K7111−1に準拠して酸変性熱可塑性エラストマー(b−1)および成形体のシャルピー衝撃強度を測定した。
<r−CFの製造>
《製造例1》
航空機端材由来のCFRPを750℃の加熱水蒸気雰囲気下で4時間加熱処理を行った。続いて空気下で、550℃で6時間加熱処理することにより再生炭素繊維塊を得た。得られた再生炭素繊維塊を切断機で破砕後、4−15mmの繊維を回収することにより、製造例1に係る再生炭素繊維r−CF−Aを得た。
《製造例2》
航空機端材由来CFRPを自動車部品廃材由来のCFRPに変更したこと以外は製造例1と同様の方法により、製造例2に係る再生炭素繊維r−CF-Bを得た。
《製造例3》
切断機で破砕する工程を行わず、粉砕機にて粉砕する工程を行った以外は、製造例1と同様の材料および製造方法により、製造例3に係る再生炭素繊維r−CF-Cを得た。
《原料》実施例等に用いた原料を以下に示す。
<r−CF(A)等>
・A−I:r−CF-A(酸素含有率6質量%、I/I=5.8、嵩密度0.25g/cm
・A−II:r−CF-B(酸素含有率6質量%、I/I=5.0、嵩密度0.10g/cm
・A−III:r−CF-C(酸素含有率6質量%、I/I=5.9、嵩密度0.03g/cm
・A’−IV:v−CF-A(三菱ケミカル社製、酸素含有率0質量%、I/I=6.9、嵩密度0.53g/cm
<熱可塑性樹脂(B)等>
・B−I:PA−6、アミランCM1041−LO(東レ社製、溶解度パラメーター11.6)
・B−II:PA−66、アミランCM3001N(東レ社製、溶解度パラメーター13.6)
・B’−III:PP、PMA60Z(サンアロマー社製、溶解度パラメーター9.3)
[酸変性熱可塑性エラストマー(b−1)等]
・b−1−I:酸変性SEBS、タフテックM1943(旭化成ケミカルズ社製、酸価10mgCHONa/g、MFR8.0g/10min)
・b’−1−II:SEBS、タフテックH1221(旭化成ケミカルズ社製、MFR5g/10min、酸変性無し)
<熱可塑性樹脂組成物の製造>
(実施例1)
r−CF(A)としてA−1を10質量部、熱可塑性樹脂(B)としてB−1を90質量部用い、二軸押出機(日本製鋼所社製)にて280℃で押し出し、造粒することにより熱可塑性樹脂組成物(D−1)を得た(表1参照)。表2に、r−CF(A)および熱可塑性樹脂(B)の物性値を示す。
(実施例2〜13、参考例1,比較例1)
表1に示す材料と配合量(質量部)にそれぞれ変更した以外は、実施例1と同様の方法で熱可塑性樹脂組成物をそれぞれ得た。表2に、各実施例等のr−CF(A)および熱可塑性樹脂(B)の物性値を示す。
Figure 0006977904
Figure 0006977904
<熱可塑性樹脂組成物の評価>
各実施例等に係る熱可塑性樹脂組成物に対し、以下の評価を行った。結果を表3に示す。
α)生産性(ダイス先端の堆積物)の評価
各実施例等の熱可塑性樹脂組成物を吐出20kg/hにて2kg生産した際に押出機先端のダイスに発生する堆積物の多寡について、以下の基準により評価した。
+++:堆積物の重量が1g未満。生産性が特に良好。
++:堆積物の重量は1g以上3g未満。生産性良好。
+:堆積物の重量が3g以上5g未満。生産性可能。
NG:堆積物の重量が5g以上。生産性不良。
β)生産性(繊維の滞留)の評価
同様に、各実施例等の熱可塑性樹脂組成物を押出加工する際の繊維の供給性について、ホッパー容量25Lの重量式フィーダーにて繊維を吐出6kg/hで供給した際の原料供給口での繊維の滞留具合を目視評価した。
+++:滞留が起こらない。生産性特に良好。
++:僅かに滞留が起きる。生産性良好。
+:押出加工に影響が起こらない程度の滞留が起きる。生産性可能。
NG:滞留により押出機に繊維が供給されない。生産性不良。
<成形体の製造>
各実施例等の熱可塑性樹脂組成物を射出成形機(東芝機械社製)にて成形し、縦80mm×横10mm×厚み4mmの多目的試験片を得た。
<成形体の評価>
各実施例等に係る成形体に対し、以下の評価を行った。結果を表3に示す。
γ)弾性率の評価
得られた各実施例等の多目的試験片を用いてJIS K7171:2016に従い、曲げ弾性率を測定した。測定値の値が高いほど、強度に優れている。弾性率の評価基準は以下の通りとした。
+++: 10000MPa以上。優れている。
++: 8000MPa以上、10000MPa未満。良好。
+: 5000MPa以上、8000MPa未満。実用可能範囲。
NG: 5000MPa未満。不良。
δ)シャルピー衝撃強度の評価
得られた各実施例等の多目的試験片を用いてJIS K7111−1:2012に従い、ノッチ付きのシャルピー衝撃強度を測定した。評価基準は以下の通りとした。
+++:15kJ/m以上。優れている。
++7kJ/m以上、15kJ/m未満。良好。
+:5kJ/m以上、7kJ/m未満。実用可能範囲。
NG:5kJ/m未満。
自動車部品等の高い強度が求められる用途には、シャルピー衝撃強度が7kJ/m以上であることが好ましい。
Figure 0006977904
酸素含有率が5.0質量%以上のr−CF(A)と、溶解度パラメーターが10〜15の熱可塑性樹脂(B)を組み合わせた熱可塑性樹脂組成物より形成された成形体は、表3の実施例に示すように、生産性に優れ、弾性率および衝撃強度に優れており、CFと熱可塑性樹脂(B)を組み合わせた熱可塑性樹脂組成物より形成された参考例1の成形体と同等の優れた効果を示すことが確認できた。

Claims (5)

  1. 再生炭素繊維(A)と熱可塑性樹脂(B)とを含有する炭素繊維強化用の熱可塑性樹脂組成物であって、
    熱可塑性樹脂(B)はポリアミド樹脂であり、
    再生炭素繊維(A)中の酸素含有率が5.0質量%以上であり、
    熱可塑性樹脂(B)の平均溶解度パラメーターが10〜15である
    但し、前記酸素含有率は、走査型電子顕微鏡(SEM)に付随のエネルギー分散型X線分光器を用いて加速電圧15kV、視野倍率3000倍にて測定を行ったときの値であり、
    前記平均溶解度パラメーターは、下記式:
    SP値=√(Ev/v)=√(ΣΔei/ΣΔvi)
    (但し、式中、Ev:蒸発エネルギー(cal/mol)、v:モル体積(cm /mol)、Δei:それぞれの原子又は原子団の蒸発エネルギー、Δvi:それぞれの原子又は原子団のモル体積である)により算出した値である熱可塑性樹脂組成物。
  2. 再生炭素繊維(A)のX線回折法にて観測されるブラッグ角2θ=25°における回折強度Iと、2θ=44°における回折強度Iの強度比I/Iが6未満であることを特徴とする請求項1記載の熱可塑性樹脂組成物。
  3. 再生炭素繊維(A)の嵩密度が0.03〜1.0g/cmである
    但し、前記嵩密度は、JIS K5101に準拠して得られた値であることを特徴とする請求項1または2記載の熱可塑性樹脂組成物。
  4. 熱可塑性樹脂(B)は、酸変性熱可塑性エラストマー(b−1)を含む請求項1〜3いずれかに記載の熱可塑性樹脂組成物。
  5. 請求項1〜4いずれかに記載の熱可塑性樹脂組成物より成形されてなる成形体。
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