JP6977598B2 - ヒートポンプ用の内部熱交換装置 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば、車両空調用のヒートポンプに用いられる内部熱交換装置に関するものである。
従来の空調装置として、例えば、特許文献1に記載されたものが知られている。特許文献1の空調装置は、冷凍サイクル、および空調ユニット(HVACユニット)を備えている。冷凍サイクルには圧縮機から吐出される冷媒を冷却する室外熱交換器と、空調空気を冷却するエバポレータとが設けられている。そして、室外熱交換器の出口側冷媒と、エバポレータの出口側冷媒との間で熱交換する内部熱交換器が設けられており、両冷媒間での熱交換を行うことで、エバポレータにおけるエンタルピを増大させて、効率の高い冷房運転を可能としている。
特開2017−165139号公報
しかしながら、上記特許文献1では、内部熱交換器による熱交換は、冷凍サイクルの運転中における冷媒の温度、流量等に応じた成り行きの熱交換しかできず、能力向上分のバラツキが大きいと思われる。
また、特許文献1の内部熱交換器では、室外熱交換器の出口側における液相冷媒と、エバポレータの出口側における気相冷媒とで熱交換を行うものとなっている。液相冷媒および気相冷媒の熱伝達率は、気液二相状態の冷媒の熱伝達率と比べて低いレベルにあり、好適な熱交換が行われているとは言えない。
本発明の目的は、上記問題に鑑み、従来に対して更に好適な内部熱交換を行うことのできる内部熱交換装置を提供することにある。
本発明は上記目的を達成するために、以下の技術的手段を採用する。
本発明では、圧縮機(10)から圧縮吐出された冷媒と外気との間で熱交換する室外熱交換器(40)と、
室外熱交換器から流出されて、膨張弁(60)により減圧された冷媒によって室内の空調用空気を冷却する冷却用熱交換器(70)と、を備え、室外熱交換器を放熱器として作動させて冷房サイクルを形成するヒートポンプ(1)に用いられ、
室外熱交換器から流出される高圧側冷媒と、冷却用熱交換器から流出される低圧側冷媒との間で内部熱交換する内部熱交換装置において、
気液二相状態が維持されて、ヒートポンプとは別系統となる別系統冷媒が循環する循環流路(110)と、
別系統冷媒の流量を調整するポンプ部(120)と、
循環流路の一部に設けられ、高圧側冷媒の熱を別系統冷媒へ移動させる第1熱交換部(130)と、
循環流路の他部に設けられ、別系統冷媒の熱を低圧側冷媒へ移動させる第2熱交換部(140)と、
循環流路に設けられ、別系統冷媒を溜めるレシーバ部(150)と、
レシーバ部の内容量を変化させて、断熱変化により別系統冷媒の圧力を調整する圧力調整部(151)と、
別系統冷媒の圧力を検出する圧力センサ(160)と、
レシーバ部内の別系統冷媒の液面位置を検出する液面センサ(170)と、
圧力センサによって得られる別系統冷媒の圧力、および液面センサによって得られる別系統冷媒の液面位置に応じて、圧力調整部およびポンプ部を制御する制御部(180)と、を備えることを特徴としている。
この発明によれば、室外熱交換器(40)から流出される高圧側冷媒は、液相冷媒となり、また、冷却用熱交換器(70)から流出される低圧側冷媒は、気相冷媒となる。一方、循環流路(110)内においては、別系統冷媒を気液二相状態に維持するようにしているので、別系統冷媒の熱伝達率を、高圧側の液相冷媒および低圧側の気相冷媒における熱伝達率よりも高く設定することができる。よって、高圧側冷媒から別系統冷媒への熱移動量、および別系統冷媒から低圧側冷媒への熱移動量を高めることができ、トータル的に、従来技術に対して、高圧側冷媒から低圧側冷媒への熱移動量を増加させることができる。加えて、制御部(180)が圧力調整部(151)およびポンプ部(120)を制御することで、別系統冷媒の圧力や気液二相状態等の作動条件を調節することができ、従来技術に対して更に好適な内部熱交換を行うことができる。
尚、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
ヒートポンプに使用される内部熱交換装置を示す説明図である。 内部熱交換装置の構成を示す説明図である。 冷房サイクルとして使用される場合の冷媒の流れを示す説明図である。 暖房サイクルとして使用される場合の冷媒の流れを示す説明図である。 制御部が行う制御内容を示すフローチャートである。
以下に、図面を参照しながら本発明を実施するための複数の形態を説明する。各形態において先行する形態で説明した事項に対応する部分には同一の参照符号を付して重複する説明を省略する場合がある。各形態において構成の一部のみを説明している場合は、構成の他の部分については先行して説明した他の形態を適用することができる。各実施形態で具体的に組み合わせが可能であることを明示している部分同士の組み合わせばかりではなく、特に組み合わせに支障が生じなければ、明示していなくても実施形態同士を部分的に組み合せることも可能である。
(第1実施形態)
第1実施形態の内部熱交換装置100について、図1〜図5を用いて説明する。内部熱交換装置100は、例えば、車両に搭載されるヒートポンプ1に用いられて、ヒートポンプ1が冷房サイクルとして作動されるときに、高圧側冷媒と低圧側冷媒との間で熱交換する装置となっている。
まず、図1を用いて、ヒートポンプ1の構成について、簡単に説明する。ヒートポンプ1は、循環流路2、圧縮機10、凝縮器20、電気式膨張弁30、室外熱交換器40、逆止弁50、電気式膨張弁60、蒸発器70、アキュムレータ80、バイパス流路90(電磁弁90a)、および接続流路95(電磁弁95a)等を備えている。凝縮器20、および蒸発器70は、車室内(インストルメントパネル内)に設けられる空調ケース内に配置されており、他の構成部材は、車両のエンジンコンパートメント(エンジンルーム)内に配置されている。
ヒートポンプ1は、電磁弁90aの開閉切替え、および電気式膨張弁30の開度切替えによって、冷房サイクルとして作動される場合と、暖房サイクルとして作動される場合とに切替えられるようになっている。以下、ヒートポンプ1が、冷房サイクルとして作動される場合を冷房運転、暖房サイクルとして作動される場合を暖房運転と呼ぶことにする。
循環流路2は、内部を冷媒が流通(循環)する流路であり、圧縮機10、凝縮器20、電気式膨張弁30、室外熱交換器40、逆止弁50、電気式膨張弁60、蒸発器70、およびアキュムレータ80が設けられている。冷媒は、例えば、HFC系冷媒(134a)等が使用されている。
圧縮機10は、循環流路2内で、アキュムレータ80から流出される冷媒(気相冷媒)を吸入し、高温高圧に圧縮して、凝縮器20に吐出する流体機械である。圧縮機10は、車両エンジンによって駆動されるエンジン駆動式圧縮機や、電動モータによって駆動される電動式圧縮機等が使用される。圧縮機10は、空調用制御部によってその作動が制御されるようになっている。
凝縮器20は、圧縮機10の冷媒流れの下流側に設けられて、圧縮機10から吐出された高温高圧の冷媒が流通する熱交換器となっている。凝縮器20には、エアミックスドアが設けられており、エアミックスドアの開度に応じて、凝縮器20の熱交換部に、室内の空調用空気が流通しない場合と、流通する場合とに切替えられるようになっている。
ヒートポンプ1が冷房運転される場合であると、凝縮器20に対してエアミックスドアが閉じられて、凝縮器20の熱交換部には、空調用空気は流通しない状態となり、空調用空気との熱交換は実質的に行われないようになっている。よって、凝縮器20は、単なる冷媒流路として機能するようになっている。また、暖房運転される場合であると、凝縮器20に対してエアミックスドアが開かれて、凝縮器20の熱交換部に、空調用空気が流通して、高温高圧の冷媒によって空調用空気が加熱されるようになっている。この場合、凝縮器20は、加熱用熱交換器として機能する。
電気式膨張弁30は、凝縮器20の冷媒流れの下流側に設けられて、空調用制御部によって開度が調整される弁となっている。以下、電気式膨張弁30を、単に膨張弁30と呼ぶことにする。膨張弁30の開度は、循環流路2と同等となる全開状態と、冷媒を減圧膨張させるための所定の絞り状態とに切替えられるようになっている。ヒートポンプ1が冷房運転される場合は、膨張弁30は、全開状態に維持され、また、暖房運転される場合は、膨張弁30は、所定の絞り状態に維持されるようになっている。
室外熱交換器40は、膨張弁30の冷媒流れの下流側に設けられて、冷媒と外気(エンジンコンパートメント内に流入する外気)との間で熱交換を行う熱交換器となっている。室外熱交換器40は、ヒートポンプ1が冷房運転される場合は、外気に熱を放出する放熱器として機能し、暖房運転される場合は、外気から熱を吸熱する吸熱器として機能するようになっている。
逆止弁50は、循環流路2における冷媒の流れ方向を規制する弁であり、室外熱交換器40の冷媒流れの下流側に設けられている。逆止弁50は、室外熱交換器40側から電気式膨張弁60側への冷媒流れを許容し、また、電気式膨張弁60側から室外熱交換器40側への冷媒流れを禁止するようになっている。
電気式膨張弁60は、逆止弁50の冷媒流れの下流側に設けられて、冷媒を減圧膨張させる弁となっている。以下、電気式膨張弁60を、単に膨張弁60と呼ぶことにする。膨張弁60は、例えば、蒸発器70の出口側冷媒の温度(過熱度)に応じて絞り状態が調節される温度式膨張弁が使用されている。
蒸発器70は、膨張弁60の冷媒流れの下流側に設けられて、減圧膨張された低温低圧の冷媒と、空調用空気との間で熱交換して、冷媒の吸熱作用(冷媒が蒸発する際の気化熱)によって空調用空気を冷却する冷却用熱交換器となっている。蒸発器70は、ヒートポンプ1が冷房運転されるときに、内部に冷媒が流通されて、空調用空気を冷却するようになっている。尚、蒸発器70は、ヒートポンプ1が暖房運転されるときは、内部への冷媒の流通が阻止される場合と、冷媒の流通が許容される場合(除湿暖房運転)とがある。
アキュムレータ80は、蒸発器70の冷媒流れの下流側に設けられて、蒸発器70から流出される冷媒の気液を分離して、冷媒を溜めると共に、気相冷媒を圧縮機10側に流出させる冷媒容器となっている。
バイパス流路90は、循環流路2において、室外熱交換器40および逆止弁50の間と、蒸発器70およびアキュムレータ80の間とを接続して、逆止弁50、膨張弁60および蒸発器70をバイパスさせる流路となっている。バイパス流路90には、空調用制御部によって制御され、バイパス流路90を開閉する電磁弁90aが設けられている。電磁弁90aは、本発明の開閉弁に対応する。電磁弁90aは、ヒートポンプ1が冷房運転されるときは閉じられ、暖房運転されるときに開かれるようになっている。
接続流路95は、循環流路2において、凝縮器20および膨張弁30の間と、逆止弁50および膨張弁60の間とを接続する流路となっている。接続流路95には、空調用制御部によって制御され、接続流路95を開閉する電磁弁95aが設けられている。電磁弁95aは、ヒートポンプ1が冷房運転されるときは閉じられる。また、電磁弁95aは、暖房運転されるときも基本的に閉じられるが、除湿暖房運転されるときに開かれるようになっている。
次に、内部熱交換装置100の構成について、図2を用いて説明する。内部熱交換装置100は、循環流路110、ポンプ部120、第1熱交換部130、第2熱交換部140、可変容量レシーバ部150、圧力センサ160、液面センサ170、および制御部180等を備えている。内部熱交換装置100は、上記ヒートポンプ1と同様に、エンジンコンパートメント内に設けられている。
循環流路110は、ヒートポンプ1における循環流路2とは独立した別系統の流路を形成するものであり、別系統冷媒が流通(循環)するようになっている。別系統冷媒は、内部熱交換用として使用される冷媒である。別系統冷媒としては、ヒートポンプ1に使用される冷媒と同一のもの(例えば、HFC系冷媒(134a))、あるいは他の異なる冷媒等を使用することができる。別系統冷媒は、循環流路110内において、気液二相状態が維持されるようになっている。
また、内部熱交換装置100の作動時における別系統冷媒の圧力、温度は、ヒートポンプ1の冷房運転時における高圧側冷媒の圧力、温度と、低圧側冷媒の圧力、温度との中間値となって、作動するようになっている。
循環流路110には、ポンプ部120、第1熱交換部130、第2熱交換部140、可変容量レシーバ部150等が設けられている。
ポンプ部120は、循環流路110途中部位に設けられて、例えば、電動モータによって駆動され、別系統冷媒の流量を調整する流体機械となっている。ポンプ部120の作動(流量調整)は、制御部180によって制御されるようになっている。
第1熱交換部130は、ポンプ部120の別系統冷媒流れの下流側(循環流路110の一部)に設けられて、冷房運転時に室外熱交換器40から流出される高圧側冷媒の熱を別系統冷媒に移動させる熱交換部となっている。第1熱交換部130の内部には、高圧側冷媒が流通する流路と、別系統冷媒が流通する流路とが形成されており、更に、両冷媒が逆向きに流れる(対向流を形成する)ようになっている。
第2熱交換部140は、第1熱交換部130の別系統冷媒流れの下流側(循環流路110の他部)に設けられて、別系統冷媒の熱を、冷房運転時にアキュムレータ80から流出される低圧側冷媒に移動させる熱交換部となっている。第2熱交換部140は、第1熱交換部130と向かい合って並ぶように配置されて、第1熱交換部130と一体的に形成されている。第2熱交換部140の内部には、別系統冷媒が流通する流路と、低圧側冷媒が流通する流路とが形成されており、更に、両冷媒が逆向きに流れる(対向流を形成する)ようになっている。
可変容量レシーバ部150は、第2熱交換部140の別系統冷媒流れの下流側に設けられて、第2熱交換部140から流出される別系統冷媒を溜める冷媒容器となっている。そして、可変容量レシーバ部150は、内部に溜めた別系統冷媒を気液分離し、液相冷媒をポンプ部120側に流出するようになっている。
可変容量レシーバ部150は、例えば、筒状を成しており、筒状の上部側には、筒状の軸線方向に摺動して、可変容量レシーバ部150の内容量(内容積)を変化させるピストン部151が設けられている。ピストン部151は、可変容量レシーバ部150の内容量を断熱変化(断熱圧縮、断熱膨張)させて、別系統冷媒の圧力、および液面位置を調整できるようになっている。ピストン部151の作動は、制御部180によって制御されるようになっている。ピストン部151は、本発明の圧力調整部に対応する。
圧力センサ160は、ポンプ部120の吸入側に設けられて、別系統冷媒の圧力を検出するセンサとなっている。圧力センサ160によって検出された圧力信号は、制御部180に出力されるようになっている。
液面センサ170は、可変容量レシーバ部150に設けられて、別系統冷媒の液面位置を検出するセンサとなっている。液面センサ170によって検出された液面信号は、制御部180に出力されるようになっている。
制御部180は、圧力センサ160によって得られる別系統冷媒の圧力、および液面センサ170によって得られる別系統冷媒の液面位置に応じて、ピストン部151、およびポンプ部120の作動を制御する制御手段となっている。尚、制御部180は、空調用制御部と通信可能となっており、ヒートポンプ1の作動状況が把握できるようになっている。
ヒートポンプ1、およびヒートポンプ1に用いられる内部熱交換装置100の構成は、以上のようになっており、以下、図3〜図5を用いて、作動、作用効果について説明する。
1.冷房運転時(図3)
ヒートポンプ1が冷房運転されるとき、空調制御部によって、膨張弁30は全開状態とされ、また、電磁弁90a、電磁弁95aは、閉じられる。そして、圧縮機10が作動されると、循環流路2における冷媒は、図3中の白矢印に示すように流れる。
凝縮器20においては、エアミックスドアによって熱交換部が閉じられることで、実質的な熱交換は成されず、圧縮機10から吐出された冷媒は、凝縮器20、全開状態の膨張弁30を流通した後に、室外熱交換器40にて、外気によって冷却されて凝縮液化される。
室外熱交換器40から流出された冷媒(高圧側冷媒)は、逆止弁50を流通した後に、膨張弁60で減圧膨張され、低温低圧の冷媒として蒸発器70に流入する。蒸発器70では、冷媒は空調用空気によって蒸発され、空調用空気は冷媒蒸発時の吸熱作用によって冷却される。この冷却された空気が室内に吹出され、室内の冷房が行われる。
そして、蒸発器70から流出された冷媒(低圧側冷媒)は、アキュムレータ80にて気液分離されて、気相冷媒が圧縮機10に吸入される。
一方、内部熱交換装置100においては、制御部180によってポンプ部120が作動され、所定流量の別系統冷媒が循環流路110内を流通する。
第1熱交換部130においては、室外熱交換器40から流出される高圧側冷媒が流通し、高圧側冷媒の熱が別系統冷媒に移動される。つまり、高圧側冷媒が冷却される。また、第2熱交換部140においては、アキュムレータ80から流出される低圧側冷媒が流通し、別系統冷媒の熱が低圧側冷媒に移動される。つまり、低圧側冷媒が加熱(過熱)される。よって、室外熱交換器40から流出した液相冷媒は、内部熱交換装置100によって過冷却されて低温化が促進され、室外熱交換器40から蒸発器70への液相冷媒量が増加されると共に、蒸発器70におけるエンタルピが増大されて、蒸発器70での冷房性能が向上される。
また、第2熱交換部140によってアキュムレータ80から流出される冷媒に対して過熱度を持たせることができ、蒸発器70においては、冷媒に過熱度を持たせる必要が無い(飽和ガス状態)ことから、蒸発器70における冷房性能が向上される。そして、アキュムレータ80から流出される冷媒は、第2熱交換部140によって過熱度が与えられて完全なガス冷媒(気相冷媒)とされるので、圧縮機10に対する液圧縮が防止される。
ここで、上記の内部熱交換を実施する際に、制御部180は、図4のフローチャートに示すように、圧力センサ160によって得られる別系統冷媒の圧力、および液面センサ170によって得られる別系統冷媒の液面位置に応じて、ピストン部151を制御するようになっている。
即ち、制御部180は、フローチャートのステップS100で、圧力センサ160によって得られる圧力信号から、別系統冷媒の圧力に変化が発生しているか否かを判定し、肯定判定すると、ステップS110に移行し、否定判定すると、ステップS120に移行する。
ステップS110では、制御部180は、検出された圧力変化を加速させるように可変容量レシーバ部150の内容量(内容積)を変える。つまり、別系統冷媒の圧力が上昇しているとき、ピストン部151を摺動させて、可変容量レシーバ部150の内容量が小さくなるようにして、別系統冷媒の圧力上昇を加速させる。逆に、別系統冷媒の圧力が下降しているとき、ピストン部151を摺動させて、可変容量レシーバ部150の内容量が大きくなるようにして、別系統冷媒の圧力下降を加速させる。この圧力調整によって、別系統冷媒の圧力値は、短時間でバランス点に到達する。
一方、ステップS120では、制御部180は、液面センサ170によって得られる液面信号から、別系統冷媒の液面位置が、予め定めた所定範囲を外れたか否かを判定する。
ステップS120で肯定判定すると、ステップS130で、制御部180は、ピストン部151によって可変容量レシーバ部150の内容量を変えることで、液面位置が所定範囲に入るように調整する。尚、ステップS120で否定判定(液面位置は、所定範囲内ト判定)すると、特に、内容量の変更は行わない。
ヒートポンプ1の冷房運転時においては、室外熱交換器40から流出される高圧側冷媒は、液相冷媒となり、また、蒸発器70から流出される低圧側冷媒は、気相冷媒となる。一方、本実施形態の内部熱交換装置100の循環流路110内においては、別系統冷媒を気液二相状態に維持するようにしているので、別系統冷媒の熱伝達率を、高圧側の液相冷媒および低圧側の気相冷媒における熱伝達率よりも高く設定することができる。よって、高圧側冷媒から別系統冷媒への熱移動量、および別系統冷媒から低圧側冷媒への熱移動量を高めることができ、トータル的に、従来技術に対して、高圧側冷媒から低圧側冷媒への熱移動量を増加させることができる。
また、本実施形態では、制御部180は、内部熱交換を行っているときに、別系統冷媒の圧力が変化すると、ピストン部151によって、別系統冷媒の圧力変化を加速させるように変化させる。これにより、循環流路110内の別系統冷媒の圧力挙動に応じた圧力の調整が可能となり、別系統冷媒の圧力値がバランスされるバランス点に速く到達させることができ、短時間で安定した内部熱交換を行うことが可能となる。
また、本実施形態では、制御部180は、内部熱交換を行っているときに、可変容量レシーバ部150内の別系統冷媒の液面位置が、予め定めた所定範囲を外れるときに、所定範囲に入るように、ピストン部151によって内容量を変化させる。これにより、循環流路110内の別系統冷媒を、安定した気液二相状態(液相とガス相との中間)に維持できるので、内部熱交換にかかる熱交換性能を高く維持することができる。
総じて、従来技術に対して更に好適な内部熱交換を行うことができる。
2.冷房運転から暖房運転への切替え時
ヒートポンプ1において、冷房運転から暖房運転への切替えが実施されるとき、制御部180は、ポンプ部120によって、冷房運転時の所定流量に対して、別系統冷媒の流量を増加させる。増加させる流量は、例えば、ポンプ部120の最大能力による最大流量等とすることができる。
ヒートポンプ1を冷房運転しているときは、電磁弁90aの両端側にそれぞれ、高圧側冷媒の圧力と、冷圧側冷媒の圧力がかかる。冷房運転から暖房運転に切替えるためには、電磁弁90aを開いて、バイパス流路90に冷媒を流すことになる。このとき、高圧側冷媒と低圧側冷媒との圧力差により、電磁弁90aを開けることができないため、暖房運転に切替える際には、まず、短時間で圧力差を無くす(均圧化する)ことが望まれる。
ここでは、ポンプ部120によって別系統冷媒の流量を増加させるようにするので、内部熱交換による熱の移動量が増加されて、短時間で高圧側と低圧側の均圧化が可能となり、暖房運転への移行が容易となる。
3.暖房運転時(図5)
ヒートポンプ1が暖房運転されるときは、空調制御部によって、膨張弁30は絞り状態とされ、また、電磁弁90aは開けられる。そして、圧縮機10が作動されると、循環流路2における冷媒は、図5中の黒矢印に示すように流れる。
凝縮器20においては、エアミックスドアによって熱交換部が開かれる。圧縮機10から吐出された冷媒は、凝縮器20を流通し、空調用空気を加熱する。
凝縮器20から流出された冷媒(高圧側冷媒)は、膨張弁30で減圧膨張され、室外熱交換器40に流入する。室外熱交換器40では、冷媒は外気から吸熱する。
そして、室外熱交換器40から流出された冷媒は、バイパス流路90(電磁弁90a)を流通した後に、アキュムレータ80で気液分離され、気相冷媒が圧縮機10に吸入される。
暖房運転時においては、凝縮器20によって加熱された空気が室内に吹出され、室内の暖房が行われる。
尚、暖房運転時に除湿を行いたい場合には、電磁弁95aが開けられて、冷媒の一部は、図5中の破線矢印のように、接続流路95(電磁弁95a)から蒸発器70に流れて、空調用空気に対する除湿(冷却)が行われる。
暖房運転時、内部熱交換装置100においては、制御部180は、ポンプ部120の作動を停止する。
ヒートポンプ1にて暖房運転を行う際には、室外熱交換器40から流出される冷媒(低圧側冷媒)の圧力は、第1熱交換部130から第2熱交換部140に流れるに従って、循環流路2の圧損等によって低下していく。従って、冷媒の温度も低下していき、温度差が発生する。この状況では、内部熱交換装置100によって、低圧側冷媒において、不要な熱交換が発生してしまうことになる。また、この熱交換によって吸熱器として作動する室外熱交換器40でのエンタルピが増加され、冷媒の圧力低下、冷媒の温度(吸熱温度)低下を招き、着霜のおそれが増加してしまう。
本実施形態では、暖房運転時にポンプ部120を停止させて、内部熱交換を行わないようにすることで、上記のような、不要な熱交換をやめて、且つ着霜のおそれを無くすことができる。
(その他の実施形態)
上記実施形態では、ヒートポンプ1は、冷房運転、および暖房運転の両者を切替え可能なものとして、冷房運転から暖房運転への切替え時、および暖房運転時についても、内部熱交換装置100の作動、および作用効果について説明した。しかしながら、冷房運転のみを行うヒートポンプとして、内部熱交換装置100としては、冷房運転時における内部熱交換のみを行うものとしてもよい。
また、ヒートポンプ1および内部熱交換装置100は、車両に搭載されるものとして説明したが、これに限らず、家庭用等の使用されるものとしてもよい。
1 ヒートポンプ
10 圧縮機
20 凝縮器(加熱用熱交換器)
40 室外熱交換器
60 電気式膨張弁
70 蒸発器(冷却用熱交換器)
90 バイパス流路
90a 電磁弁(開閉弁)
100 内部熱交換装置
110 循環流路
120 ポンプ部
130 第1熱交換部
140 第2熱交換部
150 可変容量レシーバ部
151 ピストン部(圧力調整部)
160 圧力センサ
170 液面センサ
180 制御部

Claims (5)

  1. 圧縮機(10)から圧縮吐出された冷媒と外気との間で熱交換する室外熱交換器(40)と、
    前記室外熱交換器から流出されて、膨張弁(60)により減圧された冷媒によって室内の空調用空気を冷却する冷却用熱交換器(70)と、を備え、前記室外熱交換器を放熱器として作動させて冷房サイクルを形成するヒートポンプ(1)に用いられ、
    前記室外熱交換器から流出される高圧側冷媒と、前記冷却用熱交換器から流出される低圧側冷媒との間で内部熱交換する内部熱交換装置において、
    気液二相状態が維持されて、前記ヒートポンプとは別系統となる別系統冷媒が循環する循環流路(110)と、
    前記別系統冷媒の流量を調整するポンプ部(120)と、
    前記循環流路の一部に設けられ、前記高圧側冷媒の熱を前記別系統冷媒へ移動させる第1熱交換部(130)と、
    前記循環流路の他部に設けられ、前記別系統冷媒の熱を前記低圧側冷媒へ移動させる第2熱交換部(140)と、
    前記循環流路に設けられ、前記別系統冷媒を溜めるレシーバ部(150)と、
    前記レシーバ部の内容量を変化させて、断熱変化により前記別系統冷媒の圧力を調整する圧力調整部(151)と、
    前記別系統冷媒の圧力を検出する圧力センサ(160)と、
    前記レシーバ部内の前記別系統冷媒の液面位置を検出する液面センサ(170)と、
    前記圧力センサによって得られる前記別系統冷媒の圧力、および前記液面センサによって得られる前記別系統冷媒の液面位置に応じて、前記圧力調整部および前記ポンプ部を制御する制御部(180)と、を備える内部熱交換装置。
  2. 前記制御部は、前記内部熱交換を行っているときに、前記別系統冷媒の圧力が変化すると、前記圧力調整部によって、前記別系統冷媒の圧力変化を加速させるように変化させる請求項1に記載の内部熱交換装置。
  3. 前記制御部は、前記内部熱交換を行っているときに、前記レシーバ部内の前記別系統冷媒の液面位置が、予め定めた所定範囲を外れるときに、前記所定範囲に入るように、前記圧力調整部によって前記内容量を変化させる請求項1または請求項2に記載の内部熱交換装置。
  4. 前記ヒートポンプは、前記圧縮機と前記室外熱交換器との間に設けられて、前記空調用空気を加熱する加熱用熱交換器(20)と、前記膨張弁および前記冷却用熱交換器をバイパスするバイパス流路(90)と、前記バイパス流路を開閉する開閉弁(90a)と、を備え、前記開閉弁を開き、前記加熱用熱交換器と前記室外熱交換器との間で減圧することで、前記加熱用熱交換器で放熱して、前記室外熱交換器で吸熱する暖房サイクルへの切替えが可能となっており、
    前記制御部は、前記冷房サイクルから前記暖房サイクルへの切替えが実施されるときに、前記ポンプ部によって、前記別系統冷媒の流量を増加させる請求項1〜請求項3のいずれか1つに記載の内部熱交換装置。
  5. 前記制御部は、前記暖房サイクルによる暖房が実施される際に、前記ポンプ部を停止させる請求項4に記載の内部熱交換装置。
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