JP6976649B2 - ワーク処理装置 - Google Patents

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Description

本発明は、処理液にワークを浸漬させることで、当該ワークに表面処理を施すワーク保持装置に関する。
近年、例えば自動車のような大型の部材に対する防錆を目的とした表面処理は、ワーク(被処理物)を処理液が充填された処理槽内へ浸漬させながら搬送させることにより行われている(例えば、特許文献1)。これにより、処理液にワーク全体を浸漬させることができるため、処理ムラがなく迅速に処理することができるとされている。
特開平06−173091号公報
しかしながら、特許文献1に記載されたような表面処理方法では、ワークを処理槽内へ浸漬させた直後にエアーポケット(空気溜り)が少なからず発生する。このため、エアーポケットが発生した部位は処理液と接触しないため、ワークに対して一様に表面処理を施すことが難しいという課題がある。
以上のような事情に鑑み、本発明の目的は、エアーポケットに起因した処理ムラが防止された表面処理をワークに施すことができるワーク保持装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の一形態に係るワーク保持装置は、保持部と、支持部と、回転伝達機構と、を有する。
上記保持部は、貯留槽に溜められた処理液に浸漬されたワークを保持可能に構成される。
上記支持部は、上記処理液中において、上記保持部を一軸周りの回転可能に支持する。
上記回転伝達機構は、上記支持部に設けられ、上記保持部に上記一軸周りの回転を伝達する。
上記構成によれば、ワークを処理液に浸漬させた直後にエアーポケットが生じたとしても、ワークが一軸周りに回転することでワーク内に滞留していた空気が抜け、ワークの全箇所が処理液と触れることとなる。従って、ワークに防錆を目的とした表面処理を一様に施すことができ、エアーポケットに起因した処理ムラが防止された表面処理をワークに施すことが可能となる。
上記保持部は、上記ワークの長手方向と平行な軸周りに回転してもよい。
これにより、ワークが処理液に完全に浸漬された状態でワークを回転させることが可能となり、表面処理中にワークに空気が混入すること、即ち、ワークにエアーポケットが発生することをより効果的に防止することができる。
上記回転伝達機構は、
駆動部と、上記駆動部に支持された駆動軸と、を有する駆動源と、
上記保持部に支持された従動軸を有する従動部と、
上記駆動軸及び上記従動軸に支持され、上記駆動源の動力を上記従動部に伝達する動力伝達部と
を有してもよい。
上記駆動軸及び上記従動軸は、スプロケットを有し、
上記動力伝達部は、上記駆動軸及び上記従動軸の上記スプロケットに支持されたローラーチェーンであってもよい。
上記保持部、上記支持部、上記従動部及び上記動力伝達部は、ステンレス鋼からなるものであってもよい。
これにより、処理液によってワーク保持装置が劣化することが防止される。
上記支持部は、玉掛け用具と連結可能に構成された連結金具を有してもよい。
これにより、クレーン等でワーク保持装置を牽引しながらワークに表面処理を施すことが可能となり、ワーク保持装置の運搬性及びハンドリング性が向上する。
以上のように、本発明によれば、エアーポケットに起因した処理ムラが防止された表面処理をワークに施すことができるワーク保持装置を提供することができる。
本発明の一実施形態に係るワーク保持装置の構成例を示す斜視図である。 上記ワーク保持装置の保持部の平面図である。 上記ワーク保持装置の支持部の平面図である。 貯留槽に溜められた処理液に浸漬された状態でのワーク保持装置を示す断面図である。 図4のA−A'線の断面図である。 上記ワーク保持装置の動作を示す図である。 上記ワーク保持装置の動作を示す図である。 上記ワーク保持装置の動作を示す図である。 上記ワーク保持装置の動作を示す図である。 従来法に基づき処理液に浸漬されたワークを簡略的に示す模式図である。 上記実施形態の表面処理方法に基づき処理液に浸漬されたワークを簡略的に示す模式図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。本実施形態では、例えば、鉄道車両用の配電箱をワークとし、当該ワークに防錆を目的とした表面処理を施すワーク保持装置について説明する。なお、以下の図において、X、Y及びZ軸方向は相互に直交する3軸方向を示し、X及びY軸方向は水平方向、Z軸方向は鉛直方向に相当する。本明細書では、X方向を「右側方」、−X方向を「左側方」、Y方向を「後方向」、−Y方向を「前方向」、Z方向を「鉛直上方」、−Z方向を「鉛直下方」と定義する。
[ワーク保持装置の構成]
図1は、本発明の一実施形態に係るワーク保持装置100の構成例を示す斜視図である。ワーク保持装置100は、図1に示すように、保持部110と、支持部120と、回転伝達機構130と、を有する。
(保持部)
図2は、図1の保持部110を鉛直上方から見た平面図である。保持部110は、図1及び図2に示すように、XY平面内で格子状に組み上げられた複数のフレーム111〜114,117からなる面状体と、この面状体と回転伝達機構130とをつなぐフレーム115,116とから構成され、貯留槽Tに溜められた処理液Eに浸漬されたワークWを保持する(図4及び図5参照)。以下、保持部110を構成するフレームについて説明する。
フレーム111は、Y軸方向に長手方向を取り、鉛直上方に開口したコの字形状の金属フレームである。フレーム111の内周壁(開口部内)には保持部110の強度を向上させる観点から、Y軸方向に所定の間隔を空けて補強リブが複数設けられる。本実施形態では、後述するフレーム112,113,115,116,123,124の内周壁(開口部内)にも同様の理由により補強リブが複数設けられる。
フレーム111の鉛直下方の内壁には、貫通孔H2がY軸方向に所定の間隔を空けて複数設けられる。また、フレーム111は、図1に示すように、一端がフレーム113に接続され、他端がフレーム112よりもY軸方向に突出し、フレーム114に接続される。本実施形態のフレーム111は、図2に示すように、保持部110に4つ設けられ、フレーム113と共に保持部110の外郭を構成する。
フレーム112は、Y軸方向に長手方向を取り、鉛直上方に開口したコの字形状の金属フレームである。フレーム112は、図2に示すように、フレーム111よりフレーム113からのY軸方向の長さが短く、フレーム111,113,114より保持部110の内側に設けられ、フレーム111とX軸方向に対向する。
フレーム112の内周壁(開口部内)には、Y軸方向に所定の間隔を空けて補強リブが複数設けられる。さらに、一端がフレーム113に接続され、他端がフレーム114に接続される。本実施形態のフレーム112は、図2に示すように保持部110に4つ設けられ、鉛直下方の内壁にワークWをボルト固定するための貫通孔H2がY軸方向に所定の間隔を空けて複数設けられる。
フレーム113は、X軸方向に長手方向を取り、前方向(後方向)に開口したコの字形状の金属フレームである。フレーム113は、X軸方向の長さが後述するフレーム124のX軸方向の長さと同程度であり、X軸方向両端部の鉛直上方側においてフレーム111に接続される。本実施形態のフレーム113は、図2に示すように保持部110に2つ設けられ、その内周壁(開口部内)にX軸方向に所定の間隔を空けて補強リブが複数設けられる。
また、フレーム113は、図1に示すように、鉛直下方側のX軸方向両端部のうち一方がフレーム115に接続され、他方がフレーム116に接続される。これにより、本実施形態のフレーム113は、フレーム115,116と共に、保持部110をY軸方向から見た形状が三角状となる枠体を構成する。
フレーム114は、X軸方向に長手方向を取り、鉛直上方に開口したコの字形状の金属フレームである。フレーム114は、X軸方向の長さが後述するフレーム126,127のX軸方向の長さと同程度であり、X軸方向両端部がフレーム111に接続されフレーム113とY軸方向に対向する。
フレーム114の鉛直下方の内壁には、貫通孔H2がX軸方向に所定の間隔を空けて複数設けられる。本実施形態のフレーム114は、図2に示すように保持部110に2つ設けられ、後述する2つのフレーム117に接続される。
フレーム115は、水平方向から鉛直下方に所定角度傾斜した方向に長手方向を取り、前方向(後方向)に開口したコの字状の金属フレームである。フレーム115は、一端がフレーム113に接続され、他端がフレーム116に接続される。本実施形態のフレーム115は、図1に示すように保持部110に2つ設けられ、その内周壁(開口部内)に長手方向に沿って所定の間隔を空けて補強リブが複数設けられる。
フレーム116は、水平方向からフレーム115より鉛直下方に所定角度傾斜した方向に長手方向を取り、前方向(後方向)に開口したコの字形状の金属フレームである。フレーム116は、一端がフレーム115に接続され、他端がフレーム113に接続される。
本実施形態のフレーム116は、図1に示すように保持部110に2つ設けられ、フレーム115に接続された端部周辺の内壁に軸受けA1,A2が設けられる。フレーム116の内周壁には、長手方向に沿って所定の間隔を空けて補強リブが複数設けられる。
本実施形態では、フレーム115,116が後述する第1及び第2従動軸132a,132cの回転中心から、水平方向からZ軸方向に所定角度傾斜した方向に突出し、XZ平面内でフレーム113と共に三角状の枠体を構成する。これにより、フレーム111〜114,117から構成される面状のフレーム構造体が、第1及び第2従動軸132a,132cに対して変位した位置において保持される。
従って、第1及び第2従動軸132a,132cの回転中心が、ワークWの回転中心に近づくため、ワークWの回転半径を小さくすることができる。ゆえに、貯留槽Tを大型化させずにワークWを処理液Eに完全に浸漬させた状態で回転させることが可能となる。
フレーム117は、Y軸方向に長手方向を取り、鉛直上方に開口したコの字形状の金属フレームである。フレーム117は、Y軸方向の長さがフレーム111のY軸方向の長さと同程度であり、Y軸方向両端部がフレーム114に接続される。これにより、保持部110において、互いに接続された複数のフレーム111〜116から構成される2つのユニットが、フレーム117を介して連結されるものとなる。また、フレーム117の鉛直下方の内壁には、貫通孔H2がY軸方向に所定の間隔を空けて複数設けられる。
フレーム117は、図2に示すように、X軸方向に所定の間隔を空けて2つ設けられる。本実施形態では保持部110の剛性を向上させる観点から、同図に示すように、フレーム117のY軸方向両端部とフレーム114がL字部材L1に接続される。
(支持部)
図3は、支持部120を鉛直上方から見た平面図である。支持部120は、図1及び図2に示すように、XY平面内で組み上げられたフレーム123,124からなる長方形状の枠体と、2つのフレーム125からなり、この枠体をY軸方向に沿って架橋する架橋部と、上記枠体及び架橋部に接続され、Z軸方向に長手方向を取るフレーム121とから主に構成される。
本実施形態の支持部120は、保持部110を鉛直上方及び前後両方向から保持部110を囲う。支持部120は、処理液E中において保持部110をY軸周りに回転可能に支持する(図6〜図9参照)。以下、支持部120を構成するフレームについて説明する。
フレーム121は、鉛直方向に長手方向を取り、前方向(後方向)に開口するコの字状の金属フレームである。フレーム121は、鉛直上方の端部がフレーム124,125に接続され、鉛直下方の端部がフレーム122に接続される。
フレーム122は、X軸方向に長手方向を取り、前方向(後方向)に開口するコの字状の金属フレームである。フレーム122は、X軸方向中央部においてフレーム121に接続され、ワーク保持装置100の台座として機能する。また、回転伝達機構130側のフレーム122における前方向を向いた内壁には、図1に示すように、後述する安全カバーLとフレーム122とを連結させるL字部材L2が設けられる。
フレーム123は、Y軸方向に長手方向を取り、右側方(左側方)に開口するコの字状の金属フレームである。フレーム123の内周壁(開口部内)には、図1に示すように、Y軸方向に所定の間隔を空けて補強リブが複数設けられる。
本実施形態のフレーム123は、図3に示すようにY軸方向に所定の間隔を空けて2つ設けられ、一端がフレーム124と一体的に接続され、他端が連結部J1に接続される。これにより、2つのフレーム123が連結部J1を介して連結される。
また、フレーム123には、図1,図3に示すように、鉛直上方及び下方の上部壁及び下部壁に、Z軸方向に互いに対向する取付け孔H1がY軸方向に所定の間隔を空けて複数設けられる。
本実施形態では、図1に示すように、連結金具Cが取付け孔H1を挿通して上部壁及び下部壁にボルト固定されることにより、ワイヤースリング等の玉掛け用具(図示略)と連結可能に構成された連結金具Cがフレーム123に取り付けられる。これにより、ワーク保持装置100は、連結金具Cと連結した玉掛け用具に吊るされた状態でワークWを処理液Eに浸漬させ、ワークWに表面処理を施すことが可能となる。
本実施形態の連結金具Cは、典型的には図1に示すようなアイボルトであるが、これに限られず、例えばシャックルや、クランプ、ハッカー(ヤーク)等の吊り金具であってもよい。
本実施形態のフレーム123は、図3に示すように支持部120に4つ設けられ、X及びY軸方向に互いに対向し、鉛直下方にフレーム111と対向する。フレーム123は同図に示すように、フレーム124と共に鉛直上方から見た形状が長方形の枠体を構成する。
フレーム124は、X軸方向に長手方向を取り、前方向(後方向)に開口するコの字状の金属フレームである。フレーム124の内周壁(開口部内)には、図1に示すように、X軸方向に所定の間隔を空けて補強リブが複数設けられる。
フレーム124は、図1に示すように、X軸方向両端部がフレーム123に接続され、鉛直上方の上部壁におけるX軸方向中央部がフレーム125に接続される。また、フレーム124は、図1に示すように鉛直上方及び下方の上部壁と下部壁とを連結する壁部のX軸方向中央部においてフレーム121に接続される。
フレーム125は、Y軸方向に長手方向を取り、鉛直上方に開口するコの字状の金属フレームである。本実施形態のフレーム125は図3に示すように、Y軸方向に所定の間隔を空けて2つ設けられ、一端がフレーム121,124に接続され、他端が連結部J2に接続される。これにより、2つのフレーム125が連結部J2を介して連結される。本実施形態では、このようにして連結された2つのフレーム125から構成される架橋部が、図1及び図3に示すように、フレーム123及び124から構成される長方形状の枠体を架橋する。
また、2つのフレーム125からなる架橋部のY軸方向両端部は、図1に示すように、支持板Pに接続される。本実施形態では、同図に示すように、架橋部のY軸方向両端部に設けられた2つの支持板Pの内、一方の支持板PにはZ軸方向に延伸するボルトBが取り付けられ、もう一方の支持板Pには後述する駆動部131aが取り付けられる。支持板Pに取り付けられた一部のボルトBは、図1に示すように、クランク部Kに接続される。
フレーム126,127はX軸方向に長手方向を取る金属フレームであり、フレーム126は前方向、フレーム127は後方向に開口するコの字形状の金属フレームである。フレーム126,127は図1に示すように、X軸方向両端部がフレーム123に接続され、X軸方向に互いに対向する2つのフレーム123を架橋する。
本実施形態では、フレーム126,127がフレーム123,124から構成される枠体内部に配置されそのX軸方向両端部がフレーム123に接続されることにより、上記枠体の強度が向上する。これにより、支持部120の耐久性が向上する。
(回転伝達機構)
回転伝達機構130は、駆動源131と、従動部132と、動力伝達部133と、を有する。駆動源131は、図1に示すように、駆動部131aと、駆動軸131bと、を有する。駆動軸131bは、一端が駆動部131aに支持され、他端に第1歯車131cを有する。
駆動部131aは、架橋部のY軸方向の一端に取り付けられた支持板Pに載置され、当該支持板Pにボルト固定されている。本実施形態の駆動部131aは、典型的にはAC(Alternating Current)モータ、DC(Direct Current)モータ、ステッピングモータ又はサーボモータ等のモータであるが、これらに限定されずモータ以外の駆動機構が採用されてもよい。
第1歯車131cは、典型的には図1に示すようなスプロケットであるが、これに限られず、例えば平歯車、斜歯歯車、山歯歯車、かさ歯車、内歯車、クラウンギヤ、ねじ歯車、ウォームホイール等であってもよい。
従動部132は、第1従動軸132aと、第2従動軸132cと、を有する。第1従動軸132aは、一端が保持部110に支持され、他端に第2歯車132bを有する。第2歯車132bは典型的には図1に示すようなスプロケットであるが、これに限られず、例えば上記で列挙したタイプの歯車であってもよい。
動力伝達部133は、図1に示すように、駆動軸131b及び第1従動軸132a(第1及び第2歯車131c,132b)に支持される。動力伝達部133は、駆動源131の動力を従動部132に伝達するローラーチェーンとすることができる。
本実施形態では、動力伝達部133としてローラーチェーンが採用される場合、ローラーチェーンを構成する複数のローラが第1及び第2歯車131c,132bの歯底にそれぞれはまり、ローラーチェーンが第1及び第2歯車131c,132bに部分的に架け渡されることで張力が作用する。これにより、ローラーチェーンが第1及び第2歯車131c,132bから外れることなく駆動部131aの動力が第1及び第2歯車131c,132bを介して保持部110に伝達される。
動力伝達部133は、典型的にはローラーチェーンであるが、これに限られず、第1歯車131cと第2歯車132bとの間に介在する上記で列挙したような任意の歯車等であってもよい。
図4は貯留槽Tに溜められた処理液Eに浸漬された状態でのワーク保持装置100を示す断面図であり、図5は図4のA−A'線の断面図である。
ワーク保持装置100は、図4及び図5に示すように、処理液Eに完全に浸漬されたワークWを保持する。ワークWは、典型的にはフレーム112に設けられた貫通孔H2を介してフレーム112にボルト固定されることにより保持部110に保持される。ここで、本実施形態の保持部110は、第1及び第2従動軸132a,132cを介して支持部120に支持される。
第1従動軸132aは、一端に第2歯車132bが取り付けられた状態でフレーム121に設けられた貫通孔を挿通し、他端がフレーム116に設けられた軸受けA1に嵌合固定されることによって支持部120(フレーム121)にY軸周りに回転可能に支持される。
一方、第2従動軸132cは、第1従動軸132aを支持するフレーム121とは反対側のフレーム121に設けられた貫通孔を挿通し、一端がフレーム116に設けられた軸受けA2に嵌合固定されることによって支持部120(フレーム121)にY軸周りに回転可能に支持される。
本実施形態のワークWは、鉄道車両に搭載される直方体状の配電箱であり、配電盤や継電基盤等の鉄道の運行に必要な機器を収納する。ワークWのY軸方向の寸法D1(全長)は3〜4m程度であり、Z軸方向の寸法D2(高さ)は0.6〜0.7m程度である。また、X軸方向の寸法D3(幅)は1m程度である。
ワーク保持装置100のY軸方向の寸法D4(全長)と、Z軸及びX軸方向の寸法D5(最大高さ),D6(最大幅)は、ワークWの寸法D1〜D3に応じて適宜決定され、本実施形態では例えば寸法D4,D5,D6は数m程度である。
特に、本実施形態の支持部120は、図3に示すように、2つのフレーム123が連結部J1を介して連結され、さらに、2つのフレーム125が連結部J2を介して連結される構成をとる。これにより、ワーク保持装置100(支持部120)のY軸方向の長さを自由に変更可能となる。即ち、ワークWのY軸方向の寸法D1に応じて、ワーク保持装置100(支持部120)のY軸方向の寸法D4を適宜決定することができる。
ワーク保持装置100は、図1に示すように、第1及び第2歯車131c,132bと、動力伝達部133とが外部に露出した構成を取り得るが、ワーク保持装置100を扱う作業者の安全性を確保する観点から、図4及び図5に示すように安全カバーLに覆われていることが好ましい。なお、安全カバーLには、第1従動軸132aをY軸方向に露出させる矩形状の開口部H3が設けられる。
また、本実施形態では、ワーク保持装置100において、ワークWに表面処理を施す際に処理液Eに浸漬する箇所(保持部110、支持部120、従動部132、動力伝達部133)が塩酸等の強酸性の溶液に対して耐腐食性を有する材料から構成されていることが好ましく、具体的にはステンレス鋼や、FRP(Fiber-Reinforced Plastics)等から構成されることが好ましい。これにより、処理液Eによってワーク保持装置100が劣化することが防止される。
[ワーク保持装置の動作]
次に、本実施形態のワーク保持装置100の動作について説明する。図6〜図9は、ワークWを保持している状態でのワーク保持装置100の動作を示す図である。図6は、ワークWを保持する保持部110の初期姿勢(ホームポジション)を示す図である。この姿勢では、ワークWの最下面S1が鉛直下方を向いている。
駆動部131aは、図6に示す初期姿勢の状態から、駆動軸131bを時計回りに90°回動させる。すると、動力伝達部133を介して第1及び第2従動軸132a,132cが駆動軸131bと同期して時計回りに90°回動することで、保持部110が時計回りに90°回動する。これにより、保持部110が初期姿勢から図7に示す姿勢に移行する。この姿勢ではワークWの最下面S1が右側方を向いている。
続いて、駆動部131aが駆動軸131bを時計回りに90°さらに回動させる。すると、動力伝達部133を介して第1及び第2従動軸132a,132cが駆動軸131bと同期して90°さらに回動することで、保持部110が時計回りに90°さらに回動する。これにより、保持部110が図7に示す姿勢から図8に示す姿勢に移行する。この姿勢ではワークWの最下面S1が鉛直上方を向いている。
続いて、駆動部131aが駆動軸131bを時計回りに90°さらに回動させる。すると、動力伝達部133を介して第1及び第2従動軸132a,132cが駆動軸131bと同期して時計回りに90°さらに回動することで、保持部110が時計回りに90°さらに回動する。これにより、保持部110が図8に示す姿勢から図9に示す姿勢に移行する。この姿勢ではワークWの最下面S1が左側方を向いている。
続いて、駆動部131aが駆動軸131bを時計回りに90°さらに回動させる。すると、動力伝達部133を介して第1及び第2従動軸132a,132cが駆動軸131bと同期して時計回りに90°さらに回動することで、保持部110が時計回りに90°さらに回動する。これにより、保持部110が図9に示す姿勢から図6に示す姿勢に戻る。
このようにして、図6〜図9に示される保持部110の姿勢変更が処理液E中において、図6〜図9の順に順次連続的に繰り返される。即ち、ワークWを保持する保持部110が処理液E中において第1及び第2従動軸132a,132cを中心に回転することで、当該ワークWが処理液Eに完全に浸漬された状態で長手方向に沿った軸周り(Y軸周り)に回転する。
本実施形態では、ワーク保持装置100により上記したワークWの回転動作がアルカリ槽,水槽,塩酸槽中において、この順に順次実行されることでワークWに表面処理が施される。なお、ワーク保持装置100のワークWに対する処理時間は、例えば5〜10分程度である。
また、ワーク保持装置100がワークWを回転させる回転数は、典型的には0.5rpm程度であるがこれに限られず、それぞれ異なる処理液Eが溜められた貯留槽T毎に回転数が異なってもよく、同じであってもよい。
[作用]
次に、本実施形態のワーク保持装置100の作用について、ワークWに表面処理を施す従来法と比較して説明する。図10は従来法に基づき処理液Eに浸漬されたワークWを簡略的に示す模式図であり、図11は本実施形態の表面処理方法に基づき処理液Eに浸漬されたワークWを簡略的に示す模式図である。
ワークWに表面処理を施す従来法では、ワークWを処理液Eに浸漬させ、引き上げることのみにより実行されていた。しかしながら、この方法では、図10に示すように、ワークWを処理液Eの浸漬させた直後にエアポケット(空気溜まり)が発生してしまう。
このため、エアーポケットが発生した部位(図10中太実線で示す箇所)は処理液Eと接触しないため、ワークWに対して一様に防錆を目的とした表面処理を施すことができず、結果、処理液Eと接触しない箇所に赤錆等の不具合が生じ、余計な補修作業を余儀なくされる課題があった。
これに対し、本実施形態のワーク保持装置100は、処理液Eに浸漬されたワークWを回転させる。これにより、ワークWを処理液Eに浸漬させた直後にエアーポケットが生じたとしても、図11に示すようにワークWがY軸周りに360°回転することでワークW内に滞留していた空気が抜け、ワークWの全箇所が処理液Eと触れることとなる。
従って、ワークWに防錆を目的とした表面処理を一様に施すことができ、エアーポケットに起因した処理ムラが防止された表面処理をワークWに施すことが可能となる。ここで、本実施形態のワーク保持装置100は、図6〜図9に示すように、ワークWの長手方向に平行な軸周り(Y軸周り)にワークWを回転させる。
これにより、ワークWが処理液Eに完全に浸漬された状態でワークWを回転させることが可能となり、表面処理中にワークWに空気が混入すること、即ち、ワークWにエアーポケットが発生することをより効果的に防止することができる。
特に、本実施形態では、ワーク保持装置100がワークWをY軸周りに回転させることによって、処理液Eに対流が発生しその対流によってワークWにある溶接部や板同士の合わせ目などのすき間部分(以下、すき間)も表面処理が施される。
これにより、すき間の入口付近に発生し、滞留していたエアーポケットを除去することができたり、あるいは、すき間の内部にも処理液Eが進入しやすくなったりすることで、従来法では表面処理が不十分であったすき間の中についても表面処理が可能となる。
また、本実施形態では、ワーク保持装置100がワークWを動的に回転させることで、回転方向に水流が形成され、ワークWの表面に一定の処理液Eの流れが発生する。これにより、貯留槽T内でワークWがスタティック(静的)な状態にある時よりもワークWに対して効率的に表面処理を施すことができる。
さらに、本実施形態のワーク保持装置100には、図1に示すように、ワイヤースリング等の玉掛け用具と連結する連結金具Cが取り付けられている。これにより、クレーン等でワーク保持装置100を牽引しながらワークWに表面処理を施すことが可能となり、ワーク保持装置100の運搬性及びハンドリング性が向上する。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく種々変更を加え得ることは勿論である。
例えば、上記実施形態のワーク保持装置100は、連結金具Cと連結した玉掛け用具に吊るされる構成であるが、これに限られず、貯留槽Tの鉛直下方の底面に載置された構成であってもよい。
また、上記実施形態では、回転伝達機構130としてスプロケットとローラーチェーンから構成されるスプロケット機構が採用されるが、これに限られず、例えばウォームギア等の任意の回転伝達機構が採用されてもよい。
さらに、上記実施形態では、回転伝達機構130が駆動源131を有する構成であるが、これに限られない。例えば、処理液Eが溜められた貯留槽Tに保持部110を回転させる任意の駆動源があれば、駆動源131は必要に応じて省略されてもよい。
加えて、上記実施形態のワーク保持装置100は、ワークWに防錆を目的とした表面処理を施す際に用いられるが、その用途は問わない。例えば、ワーク保持装置100は、表面処理が施されたワークWを回転させながら空気を吹き付けることにより、ワークWを乾燥させる乾燥工程に用いられてもよく、乾燥後のワークWを回転させながら塗装する塗装工程に用いられてもよい。
また、上記実施形態のワーク保持装置100は、鉄道車両用の配電箱に適用されるが、これに限られず、例えば自動車等の他の任意のワークに適用されてもよい。
100・・・ワーク保持装置
110・・・保持部
120・・・支持部
130・・・回転伝達機構
131・・・駆動源
131a・・駆動部
131b・・駆動軸
131c・・第1歯車
132・・・従動部
132a・・第1従動軸
132b・・第2歯車
132c・・第2従動軸
133・・・動力伝達部
C・・・・・連結金具
E・・・・・処理液
T・・・・・貯留槽
W・・・・・ワーク

Claims (5)

  1. 処理液を収容可能な貯留槽と、
    前記処理液で処理すべきワークを保持可能な保持部と、台座部を有し前記保持部を前記ワークの長手方向と平行な一軸周りに回転可能に支持する支持部と、前記支持部に設けられ、前記保持部に前記一軸周りの回転を伝達する回転伝達機構と、を有し、前記ワークが前記処理液に浸漬されるように前記保持部および前記支持部の前記台座部が前記貯留槽の内部に配置可能なワーク保持装置と、
    を具備するワーク処理装置。
  2. 請求項1に記載のワーク処理装置であって、
    前記回転伝達機構は、
    駆動部と、前記駆動部に支持された駆動軸と、を有する駆動源と、
    前記保持部に支持された従動軸を有する従動部と、
    前記駆動軸及び前記従動軸に支持され、前記駆動源の動力を前記従動部に伝達する動力伝達部と
    を有するワーク処理装装置。
  3. 請求項2に記載のワーク処理装置であって、
    前記駆動軸及び前記従動軸は、スプロケットを有し、
    前記動力伝達部は、前記駆動軸及び前記従動軸の前記スプロケットに支持されたローラーチェーンである
    ワーク処理装置。
  4. 請求項2又は3に記載のワーク処理装置であって、
    前記保持部、前記支持部、前記従動部及び前記動力伝達部は、ステンレス鋼からなる
    ワーク処理装置。
  5. 請求項1から4のいずれか1つに記載のワーク処理装置であって、
    前記支持部は、玉掛け用具と連結可能に構成された連結金具を有する
    ワーク処理装置。
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