JP6974391B2 - 高吸水性ポリマーの定量方法及びその定量方法で分析されたリサイクルパルプ繊維 - Google Patents

高吸水性ポリマーの定量方法及びその定量方法で分析されたリサイクルパルプ繊維 Download PDF

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Description

本発明は、高吸水性ポリマーの定量方法及びその定量方法で分析されたリサイクルパルプ繊維に関する。
吸収性物品中のパルプ繊維及び高吸水性ポリマーの混合物に含まれる高吸水性ポリマーを定量する定量方法が知られている。例えば、非特許文献1に、吸収性物品から取り出したパプル繊維中の高吸水性ポリマーの定量方法として、沈降分離方法及びセルラーゼ法が開示されている。非特許文献1では、吸収性物品から取り出した、パルプ繊維と高吸水性ポリマーとが混ざり合った上質パルプ繊維及び低質パルプ繊維の各実試料について、沈降分離方法及びセルラーゼ法により、パルプ繊維中の高吸水性ポリマーの濃度を定量している。それによると、沈降分離方法及びセルラーゼ法では、上質パルプ繊維中の高吸水性ポリマーの濃度はそれぞれ15.8質量%及び11.5質量%であり、低質パルプ繊維中の高吸水性ポリマーの濃度はそれぞれ58.9質量%及び53.1質量%である。
池浦太荘ら、「紙おむつリサイクル工程におけるパルプおよび高分子吸収剤の定量」、全国環境研会誌、Vol.36、No.1、2011、p.51−58
しかし、非特許文献1に記載の方法では、沈降分離方法により測定された高吸水性ポリマーの濃度と、セルラーゼ法により測定された高吸水性ポリマーの濃度とでは、その測定結果に約5質量%の相違が出ている。その上、測定法では同一実試料につき各5回の測定を行っているが、最大値と最小値との差は大きい。その差は、例えば、沈降分離方法では0.6質量%(上質パルプ繊維)及び7.9質量%(低質パルプ繊維)であり、セルラーゼ法では2.3質量%(上質パルプ繊維)及び13.8質量%(低質パルプ繊維)である。したがって、パルプ繊維及び高吸水性ポリマーの混合物に含まれる高吸水性ポリマーを定量するとき、沈降分離方法やセルラーゼ法を用いると、例えば、高吸水性ポリマーが1質量%以下しか含まれない場合、高吸水性ポリマーを正確に定量できないおそれがある。
本発明の目的は、吸収性物品中のパルプ繊維及び高吸水性ポリマーの混合物に含まれる高吸水性ポリマーをより正確に定量する定量方法及びその定量方法で分析されたリサイクルパルプ繊維を提供することにある。
本発明は、吸収性物品中のパルプ繊維及び高吸水性ポリマーの混合物に含まれる高吸水性ポリマーを定量する定量方法であって、高吸水性ポリマーを酸化分解することが可能な水溶液を用いて、前記混合物を処理して、前記高吸水性ポリマーを酸化分解する分解工程と、前記分解工程後の前記水溶液に含まれる前記高吸水性ポリマーの酸化分解による分解物に基づいて高吸水性ポリマーを定量する定量工程と、を備える、定量方法、である。
本発明によれば、吸収性物品中のパルプ繊維及び高吸水性ポリマーの混合物に含まれる高吸水性ポリマーをより正確に定量する定量方法及びその定量方法で分析されたリサイクルパルプ繊維を提供できる。
実施形態に係る高吸水性ポリマーを定量するシステムの構成例を示すブロック図である。 実施形態に係る高吸水性ポリマーを定量する定量方法の例を示すフロー図である。 実施形態に係るリサイクルパルプ繊維を製造するシステムの構成例を示すブロック図である。 実施形態に係るリサイクルパルプ繊維を製造する方法の例を示すフロー図である。 実施形態に係る定量方法の標準溶液のクロマトグラムの例を示す図である。 実施形態に係る定量方法の検量線を示す図である。 実施形態に係る定量方法の実施例のクロマトグラムを示す図である。
本実施形態は、以下の態様に関する。
[態様1]
吸収性物品中のパルプ繊維及び高吸水性ポリマーの混合物に含まれる高吸水性ポリマーを定量する定量方法であって、高吸水性ポリマーを酸化分解することが可能な水溶液を用いて、前記混合物を処理して、前記高吸水性ポリマーを酸化分解する分解工程と、前記分解工程後の前記水溶液に含まれる前記高吸水性ポリマーの酸化分解による分解物に基づいて高吸水性ポリマーを定量する定量工程と、を備える、定量方法。
本定量方法では、分解工程において、高吸水性ポリマーを酸化分解することが可能な水溶液を用いて、高吸水性ポリマーを酸化分解している。それにより、混合物に含まれる高吸水性ポリマーを分解物として水溶液に溶け込ませることができる。したがって、定量工程において、その水溶液に溶け込んでいる分解物を分析することにより、混合物に含まれる高吸水性ポリマーを正確に定量することができる。
[態様2]
前記分解工程は、前記高吸水性ポリマーが酸化分解された前記水溶液から前記パルプ繊維を分離する分離工程を備え、前記定量工程は、前記分離工程後の前記水溶液を液体クロマトグラフに供して、クロマトグラムを取得する測定工程と、前記クロマトグラムにおける所定の保持時間でのピーク面積値と予め作成された検量線とに基づいて、前記混合物に含まれる前記高吸水性ポリマーを定量する分析工程と、を備え、前記所定の保持時間は、前記分解物の模擬的な標準物質のピークが出現する保持時間であり、前記検量線は、前記標準物質の前記所定の保持時間における検量線である、態様1に記載の定量方法。
本定量方法では、高吸水性ポリマーの分解物が溶け込んだ水溶液を、液体クロマトグラフに供し、所定の保持時間でのピーク面積値と、高吸水性ポリマーの分解物を模擬する標準物質の検量線と、に基づいて、高吸水性ポリマーを定量する。それにより、混合物に含まれる高吸水性ポリマーをより正確に定量することができる。
[態様3]
前記高吸水性ポリマーは、三次元架橋されたポリアクリル酸ナトリウムであり、前記標準物質は、重量平均分子量4000〜10000のポリアクリル酸ナトリウムである、態様2に記載の定量方法。
本定量方法では、高吸水性ポリマーは、吸収性物品に一般的な三次元架橋されたポリアクリル酸ナトリウムであり、標準物質は、重量平均分子量4000〜10000のポリアクリル酸ナトリウムである。すなわち、本定量方法では、標準物質に、吸収性物品に含まれる高吸水性ポリマーの定量に適した材料を選択している。それより、混合物に含まれる高吸水性ポリマーをより正確に定量することができる。
[態様4]
前記分解工程において、前記水溶液は、次亜塩素酸ナトリウム及び過マンガン酸カリウムのいずれかを含む、態様1乃至3のいずれか一項に記載の定量方法。
本定量方法では、高吸水性ポリマーを酸化分解することが可能な水溶液として、次亜塩素酸ナトリウム及び過マンガン酸カリウムのいずれかを含む水溶液を用いている。それにより、高吸水性ポリマーを酸化分解して、水溶液中に十分に溶け込ませることができる。それより、混合物に含まれる高吸水性ポリマーをより正確に定量することができる。
[態様5]
前記分解工程は、前記混合物を、次亜塩素酸ナトリウムを含む前記水溶液中で、60〜90℃、1〜10時間、処理する工程を含む、態様4に記載の定量方法。
本定量方法では、高吸水性ポリマーを酸化分解することが可能な水溶液として、次亜塩素酸ナトリウムを含む水溶液を用い、60〜90℃、1〜10時間、処理している。それにより、高吸水性ポリマーをより酸化分解し、水溶液中により十分に溶け込ませることができる。したがって、混合物に含まれる高吸水性ポリマーをより正確に定量できる。
[態様6]
前記高吸水性ポリマーの定量下限は、前記混合物に対して、0.1質量%である、態様1乃至5のいずれか一項に記載の定量方法。
本定量方法では、定量下限が0.1質量%である。すなわち、混合物に含まれている高吸水性ポリマーの濃度が非常に低い場合でも、0.1質量%以上であれば、その高吸水性ポリマーを定量することができる。したがって、混合物に含まれる低濃度、例えば2.0質量%以下の高吸水性ポリマーをより高い精度で定量することができる。
[態様7]
前記混合物中の前記高吸水性ポリマーの含有量が0.1〜2.0質量%のとき、前記高吸水性ポリマーの回収率は80質量%以上である、態様1乃至6のいずれか一項に記載の定量方法。
本定量方法では、混合物中の高吸水性ポリマーの含有量が0.1〜2.0質量%のとき、高吸水性ポリマーの回収率、すなわち測定される高吸水性ポリマーの割合が80質量%以上である。すなわち、混合物に残留している高吸水性ポリマーの濃度が非常に低い場合(例示:2.0質量%)でも、回収率が高いので、高吸水性ポリマーの含有量が定量下限を下回ることがなく、その高吸水性ポリマーを定量することができる。したがって、混合物に含まれる低濃度の高吸水性ポリマーをより高い精度で定量することができる。
[態様8]
前記吸収性物品は、使用済み吸収性物品であり、前記混合物は、前記使用済み吸収性物品から回収された、高吸水性ポリマーを含むリサイクルパルプ繊維であり、前記分解工程は、前記水溶液を用いて、前記リサイクルパルプ繊維を処理して、前記高吸水性ポリマーを酸化分解する工程を含む、態様1乃至7のいずれか一項に記載の定量方法。
本定量方法では、使用済み吸収性物品から回収されたリサイクルパルプ繊維を測定対象としているので、リサイクルパルプ繊維に含まれる低濃度の高吸水性ポリマーをより正確に定量することができる。したがって、リサイクルパルプ繊維に含まれる不純物の含有量をより正確に特定できるので、リサイクルパルプ繊維の再利用にあたり、安全性や安心感を高めることができる。
[態様9]
パルプ繊維及び高吸水性ポリマーを含む使用済み吸収性物品から回収されたリサイクルパルプ繊維であり、態様8に記載の定量方法により定量された前記高吸水性ポリマーの含有量が前記リサイクルパルプ繊維に対して1質量%未満である、リサイクルパルプ繊維。
本リサイクルパルプ繊維では、上記方法により測定されたリサイクルパルプ繊維中の高吸水性ポリマーの含有量は1質量%未満である。したがって、リサイクルパルプ繊維中の不純物は極めて少なく、安全、安心であり、人体と直に接触する衛生用品(例示:吸収性物品)に対して再利用することが可能である。
以下、実施形態に係る、吸収性物品中のパルプ繊維及び高吸水性ポリマーの混合物に含まれる高吸水性ポリマーを定量する定量方法について説明する。
ただし、吸収性物品中の混合物としては、例えば、パルプ繊維及び高吸水性ポリマーを含有する吸収体、その吸収体の一部分、表面や内部に高吸水性ポリマーを含むパルプ繊維、などが挙げられる。吸収体又はその吸収体の一部分では、パルプ繊維及び高吸水性ポリマーは概ね一方が他方に分散して配置される。表面や内部に高吸水性ポリマーを含むパルプ繊維では、パルプ繊維と高吸水性ポリマーとが混ざり合い、パルプ繊維の表面に高吸水性ポリマーが付着し、又は、パルプ繊維の内部に高吸水性ポリマーが含有されている。本実施形態では、混合物は、表面や内部に高吸水性ポリマーを含んだパルプ繊維である。
吸収体のパルプ繊維としては、吸収性物品用に使用可能ならば特に制限はない。そのようなプルプ繊維としては、例えばセルロース系繊維が挙げられる。セルロース系繊維としては、例えば木材パルプ、架橋パルプ、非木材パルプ、再生セルロース、半合成セルロースが挙げられる。パルプ繊維の大きさとして、繊維の長径の平均値としては、例えば数十μmが挙げられ、繊維長の平均値としては、例えば数mmが挙げられる。本実施形態では、パルプ繊維は、木材パルプのクラフトパルプ(NBKP)であり、長径の平均値は20〜50μm、繊維長の平均値は3〜6である。
高吸水性ポリマー(SuperAbsorbent Polymer:SAP)としては、吸収性物品として使用可能であれば特に制限はない。そのような高吸水性ポリマーとしては、例えばポリアクリル酸塩系、ポリスルホン酸塩系、無水マレイン酸塩系の吸水性ポリマーが挙げられる。高吸水性ポリマーの大きさ(乾燥時)としては、粒径の平均値が例えば数百μmが挙げられる。本実施形態では、高吸水性ポリマーは、三次元架橋されたポリアクリル酸ナトリウムであり、粒径の平均値は300〜500μmである。
図1は、本実施形態に係る吸収性物品中のパルプ繊維及び高吸水性ポリマーの混合物に含まれる高吸水性ポリマーを定量するシステム1の構成例を示すブロック図である。図2は、本実施形態に係る吸収性物品中のパルプ繊維及び高吸水性ポリマーの混合物に含まれる高吸水性ポリマーを定量する定量方法の一例を示すフロー図である。
この定量方法は、分解工程S31と定量工程S33とを備えており、好ましくは、分解工程S31が分離工程S32を備え、定量工程S33が測定工程S34と分析工程S35とを備える。一方、この定量方法に使用されるシステム1は、分解装置31と定量装置33とを備えており、好ましくは、分解装置31が分離装置32を備え、定量装置33が測定装置34と分析装置35とを備える。以下、各工程について具体的に説明する。
分解工程S31は、分解装置31により実行される。分解工程S31は、高吸水性ポリマーを酸化分解することが可能な水溶液を用いて、吸収性物品中のパルプ繊維及び高吸水性ポリマーの混合物を処理して、高吸水性ポリマーを酸化分解する。それにより、高吸水性ポリマーの酸化分解による分解物が生成される。ここで、混合物を水溶液で処理するとは、所定の処理条件(例示:処理温度、処理時間)で混合物を水溶液に接触(例示:浸漬)させることをいう。分解装置31は、例えば高吸水性ポリマーを酸化分解することが可能な水溶液を溜め、所定の処理条件で混合物を水溶液に浸漬し得る溶液槽が挙げられる。
高吸水性ポリマーを酸化分解することが可能な水溶液としては、高吸水性ポリマーを酸化分解することが可能であれば特に制限はない。そのような水溶液としては、例えば、次亜塩素酸ナトリウム水溶液、過マンガン酸カリウム水溶液、オゾン水溶液、が挙げられ、好ましくは次亜塩素酸ナトリウム水溶液、過マンガン酸カリウム水溶液である。本実施形態では、次亜塩素酸ナトリウム水溶液である。
分解工程において、混合物を水溶液で処理する処理条件としては、水溶液の種類により、高吸水性ポリマーを酸化分解することが可能なように設定される。水溶液として次亜塩素酸ナトリウム水溶液を用いる場合、処理温度としては60〜90℃が好ましく、70〜85℃がより好ましい。処理時間としては1〜10時間が好ましく、4〜8時間がより好ましい。水溶液中の次亜塩素酸ナトリウムの濃度は、1〜30体積%が好ましく、2〜15体積%がより好ましい。これら処理条件では、下限値未満では酸化分解が進み難く、上限値超では酸化分解が進み過ぎ、いずれも定量が困難になる。本実施形態では、重量平均分子量が数百万程度の三次元架橋ポリアクリル酸ナトリウムを、次亜塩素酸ナトリウム水溶液で処理する。それにより、重量平均分子量が数千〜数万程度の分解物が生成される。
本実施形態では、分解工程S31は分離工程S32を備える。分離工程S32は、分離装置32により実施される。分離工程S32は、高吸水性ポリマーが酸化分解された水溶液からパルプ繊維301を分離する。それにより、測定対象でないパルプ繊維を含まず、測定対象の分解物を含む水溶液302が生成される。分離装置32による分離方法としては、例えば、吸引ろ過機によるろ過、遠心分離機での遠心分離、及び、スクリーン分離機でのふるいなどが挙げられる。本実施形態では吸引ろ過機によるろ過である。なお、分離工程S32は、定量工程S33に含まれてもよい。
定量工程S33は、定量装置33により実行される。定量工程S33は、分解工程S31後の水溶液302に含まれる高吸水性ポリマーの酸化分解による分解物に基づいて高吸水性ポリマーを定量する。すなわち、定量工程S33は、水溶液中の分解物の特性を測定することにより、酸化分解前の高吸水性ポリマーを定量する。
高吸水性ポリマーを定量する方法としては、溶液中の分解物の特性を測定することで高吸水性ポリマーを定量可能な方法であれば、特に制限はない。そのような方法としては、例えば、各種クロマトグラフィーが挙げられ、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)が好ましい。本実施形態では、定量する方法は高速液体クロマトグラフィーであり、したがって、定量装置33は、高速液体クロマトグラフである。
本実施形態では、定量工程S33は、測定工程S34及び分析工程S35を備える。測定工程S34及び分析工程S35は、それぞれ測定装置34及び分析装置35により実行される。測定工程S34は、分離工程S32後の水溶液を液体クロマトグラフに供して、クロマトグラムを取得する。分析工程S35は、クロマトグラムにおける所定の保持時間でのピーク面積値と予め作成された検量線とに基づいて、混合物に含まれる高吸水性ポリマーを定量する。測定装置34は、例えば、高速液体クロマトグラフにおける高速液体クロマトグラムを取得する部分であり、例えば、移動相、送液ポンプ、試料導入機、カラム及びカラムオーブン、検出器である。分析装置35は、高速液体クロマトグラフにおける高速液体クロマトグラムをデータ処理する部分であり、例えば、パーソナルコンピュータのような情報処理装置である。
所定の保持時間は、分解物の模擬的な標準物質のピークが出現する保持時間(Retension Time)である。高吸水性ポリマーを測定対象とする場合、標準物質としては、高吸水性ポリマーの数百分の一程度の重量平均分子量のポリマー(モノマーは共通)を用いることが好ましい。例えば、重量平均分子量が数百万程度の三次元架橋されたポリアクリル酸ナトリウムを測定対象とする場合、標準物質として、重量平均分子量が数千〜数万程度のポリアクリル酸ナトリウムが好ましく、重量平均分子量4000〜10000のポリアクリル酸ナトリウムがより好ましい。本実施形態では、標準物質は、重量平均分子量5100のポリアクリル酸ナトリウムである。
検量線は、標準物質の所定の保持時間における検量線である。ここで、保持時間は、クロマトグラムにおいて検出器で標準物質を検出したことを示すピークが出現する時間である。したがって、検量線は、保持時間における標準物質の濃度とピークの面積値との関係である。本実施形態では、標準物質である重量平均分子量5100のポリアクリル酸ナトリウムの検量線を用いる。
本定量方法において、高吸水性ポリマーの定量下限は、混合物に対して0.1質量%である。言い換えると、高吸水性ポリマーとパルプ繊維との混合物に対する、測定可能な高吸水性ポリマーの濃度が0.1質量%である。そして、そのようなパルプ繊維中の高吸水性ポリマーの含有量が0.1〜2.0質量%のとき、高吸水性ポリマーの回収率は80質量%以上である。すなわち、本定量方法は、混合物中(又はパルプ繊維中)に含まれる高吸水性ポリマーが極めて微量であっても、精度よく定量が可能である。
本定量方法では、分解工程S31において、高吸水性ポリマーを酸化分解することが可能な水溶液を用いて、高吸水性ポリマーを酸化分解している。それにより、混合物に含まれる高吸水性ポリマーを分解物として水溶液に溶け込ませることができる。したがって、その後に、定量工程S33において、その水溶液に溶け込んでいる分解物を分析することにより、混合物に含まれる高吸水性ポリマーを正確に定量することができる。
本実施形態に係る定量方法の好ましい態様では、分解工程S31の分離工程S32により取得した高吸水性ポリマーの分解物が溶け込んだ水溶液を、定量工程S33の測定工程S34で、液体クロマトグラフに供してクロマトグラムを取得している。そして、定量工程S33の分析工程S35で、そのクロマトグラムを用いて、所定の保持時間でのピーク面積値と、高吸水性ポリマーの分解物を模擬する標準物質の検量線と、に基づいて、高吸水性ポリマーを定量する。それにより、混合物に含まれる高吸水性ポリマーをより正確に定量することができる。
本実施形態に係る定量方法の好ましい態様では、高吸水性ポリマーが、吸収性物品に一般的な三次元架橋されたポリアクリル酸ナトリウムであり、標準物質が、重量平均分子量4000〜10000のポリアクリル酸ナトリウムである。すなわち、本方法では、標準物質に、吸収性物品に含まれる高吸水性ポリマーの定量に適した材料を選択している。それより、混合物に含まれる高吸水性ポリマーをより正確に定量することができる。
本実施形態に係る定量方法の好ましい態様では、高吸水性ポリマーを酸化分解することが可能な水溶液として、次亜塩素酸ナトリウム及び過マンガン酸カリウムのいずれかを含む水溶液を用いている。それにより、高吸水性ポリマーを酸化分解して、水溶液中に十分に溶け込ませることができる。それより、混合物に含まれる高吸水性ポリマーをより正確に定量することができる。
本実施形態に係る定量方法の好ましい態様では、高吸水性ポリマーを酸化分解することが可能な水溶液として、次亜塩素酸ナトリウムを含む水溶液を用い、60〜90℃、1〜10時間、処理している。それにより、高吸水性ポリマーをより酸化分解し、水溶液中により十分に溶け込ませることができる。したがって、混合物に含まれる高吸水性ポリマーをより正確に定量することができる。
本実施形態に係る定量方法の好ましい態様では、定量下限が0.1質量%である。すなわち、混合物に含まれている高吸水性ポリマーの濃度が非常に低い場合でも、0.1質量%以上であれば、その高吸水性ポリマーを定量することができる。したがって、混合物に含まれる低濃度、例えば2.0質量%以下の高吸水性ポリマーをより高い精度で定量することができる。
本実施形態に係る定量方法の好ましい態様では、混合物中の高吸水性ポリマーの含有量が0.1〜2.0質量%のとき、高吸水性ポリマーの回収率、すなわち測定される高吸水性ポリマーの割合が80質量%以上である。すなわち、混合物に残留している高吸水性ポリマーの濃度が非常に低い場合(例示:2.0質量%)でも、回収率が高いので、高吸水性ポリマーの含有量が定量下限を下回ることがなく、その高吸水性ポリマーを定量することができる。したがって、混合物に含まれる低濃度の高吸水性ポリマーをより高い精度で定量することができる。
ところで、使用済み吸収性物品から回収され、再生されたリサイクルパルプ繊維は、表面や内部に高吸水性ポリマーを含んだパルプ繊維である。したがって、リサイクルパプル繊維は、吸収性物品中のパルプ繊維及び高吸水性ポリマーの混合物である。よって、リサイクルパルプ繊維は、本定量方法により高吸水性ポリマーを定量できる。このように、使用済み吸収性物品から回収されたリサイクルパルプ繊維を測定対象とする場合でも、リサイクルパルプ繊維に含まれる低濃度の高吸水性ポリマーをより正確に定量できる。このようにリサイクルパルプ繊維に含まれる不純物の含有量をより正確に特定できるので、リサイクルパルプ繊維の再利用にあたり、安全性や安心感を高めることができる。
ここで、測定対象とするリサイクルパルプ繊維を製造する製造方法については、特に制限はなく、任意の方法を採用できる。そのような製造方法として、例えば以下に示す方法を図3及び図4を参照して説明する。
図3は、本実施形態に係るリサイクルパルプ繊維を製造するシステム100の構成例を示すブロック図である。システム100は、使用済み吸収性物品からリサイクルパルプ繊維を製造する製造装置10を備えている。一方、図4は、本実施形態に係るリサイクルパルプ繊維を製造する方法の一例を示すフロー図である。この方法は、使用済み吸収性物品からフィルム・不織布など、及び、高吸水性ポリマー(SAP)を分離しつつ、リサイクルパルプ繊維を製造する製造工程S10を備えている。そして、図3に示すように、製造装置10は破袋装置11〜第4分離装置20を備え、それらに対応して、図4に示すように、製造工程S10は穴開け工程S11〜第4分離工程S20を備える。以下、各工程について具体的に説明する。
使用済みの吸収性物品としては、再利用のために外部から回収したものを用いる。使用済みの吸収性物品は、複数個まとめられて収集袋に封入される。収集袋内の個々の使用済みの吸収性物品は、例えば排泄物や菌類が表側に露出しないよう排泄物が排泄される表面シートを内側に、主に丸められた状態や折り畳まれた状態で回収等される。
穴開け工程S11は破袋装置11により実行される。破袋装置11は、不活化剤を含む不活化水溶液を貯留する溶液槽と、溶液槽内で回転する破袋刃と、を備える。破袋装置11は、溶液槽内に投入された収集袋に、不活化水溶液中で破袋刃により穴を開ける。それにより、不活化水溶液が穴から浸入した収集袋と不活化水溶液との混合液91が生成される。不活化水溶液は、収集袋内の使用済み吸収性物品の高吸水性ポリマーを不活化する。以下、不活化水溶液として酸性水溶液を用いる場合を例に説明する。
不活化剤としては、特に制限はないが、例えば酸が挙げられる。その場合、不活化水溶液は酸性水溶液である。酸性水溶液における不活化剤の酸としては、特に限定されず、例えば、無機酸及び有機酸が挙げられる。無機酸としては、例えば硫酸、塩酸及び硝酸が挙げられる。有機酸としては、例えば、複数のカルボキシル基を有するカルボン酸(例示:クエン酸)、1つのカルボキシル基を有するカルボン酸(例示:酢酸)、スルホン酸(例示:メタンスルホン酸)が挙げられる。本実施形態では、クエン酸である。酸性水溶液のクエン酸濃度は、特に限定されず、0.5〜4質量%が好ましい。酸性水溶液は、pH(25℃での値)4.0〜0.5が好ましい。pHが高過ぎると、高吸水性ポリマーの不活化が十分に行われず、pHが低過ぎると、パルプ繊維が損傷するおそれがある。酸性水溶液の温度は、例えば室温(25℃)が挙げられる。
破砕工程S12は破砕装置12により実行される。破砕装置12は、二軸破砕機(例示:二軸回転式破砕機など)を備える。破砕装置12は、混合液91の使用済み吸収性物品を含む収集袋を、収集袋ごと破砕する。それにより、使用済み吸収性物品を含む収集袋の破砕物と酸性水溶液とを有する混合液92が生成されると共に、使用済み吸収性物品の概ねすべての高吸水性ポリマーが不活化される。ただし、破砕物は、パルプ繊維及び高吸水性ポリマーと、他の資材(フィルム、不織布、収集袋など)と、を含む。
第1分離工程S13は第1分離装置13により実行される。第1分離装置13は、洗浄槽兼ふるい槽として機能する撹拌分離槽を有するパルパー分離機を備える。第1分離装置13は、混合液92を撹拌し、破砕物から排泄物などを除去しつつ、混合液92からパルプ繊維、高吸水性ポリマー、排泄物及び酸性水溶液を分離する。それにより、パルプ繊維、高吸水性ポリマー、排泄物及び酸性水溶液を含む混合液93が生成されると共に、使用済み吸収性物品のフィルム、不織布や、収集袋の素材などが回収される。
第1除塵工程S14は第1除塵装置14により実行される。第1除塵装置14は、スクリーン分離機を備え、混合液93を、スクリーンにより、酸性水溶液中のパルプ繊維、高吸水性ポリマー及び排泄物と他の資材(異物)とに分離する。それにより、異物の量が低減された、パルプ繊維、高吸水性ポリマー、排泄物及び酸性水溶液を含む混合液94が生成されると共に、他の資材が除去される。
第2除塵工程S15は第2除塵装置15により実行される。第2除塵装置15は、スクリーン分離機を備え、混合液94を、第1除塵装置14より細かいスクリーンで、酸性水溶液中のパルプ繊維、高吸水性ポリマー及び排泄物と他の資材(小異物)とに分離する。それにより、異物の量が更に低減された、パルプ繊維、高吸水性ポリマー、排泄物及び酸性水溶液を含む混合液95が生成されると共に、他の資材が更に除去される。
第3除塵工程S16は第3除塵装置16により実行される。第3除塵装置16は、サイクロン分離機を備え、混合液95を、遠心分離により、酸性水溶液中のパルプ繊維、高吸水性ポリマー及び排泄物と他の資材(比重の重い異物)とに分離する。それにより、異物の量がより低減された、パルプ繊維、高吸水性ポリマー、排泄物及び酸性水溶液を含む混合液96が生成されると共に、比重の大きい他の資材が除去される。
なお、混合液92などの状態(例示:異物の量や大きさ)により、第1除塵装置14〜第3除塵装置16のうちの少なくとも一つを省略してもよい。
第2分離工程S17は第2分離装置17により実行される。第2分離装置17は、ドラムスクリーン分離機を備え、混合液96を、ドラムスクリーンにより、酸性水溶液中の高吸水性ポリマーと、パルプ繊維とに分離する。それにより、高吸水性ポリマー、排泄物及び酸性水溶液を含む混合液97が生成され、パルプ繊維が混合物98として除去される。
第3分離工程S18は、第3分離装置18により実行される。第3分離装置18は、傾斜スクリーンを備えており、混合液97を、スクリーンにより、高吸水性ポリマーを含む固体と、排泄物及び酸性水溶液を含む液体とに分離する。それにより、リサイクル高吸水性ポリマー(SAP)が生成されると共に、排泄物を含む酸性水溶液などが除去される。
酸化剤処理工程S19は酸化剤処理装置19により実行される。酸化剤処理装置19は、混合物98を、処理槽の上部又は下部から処理槽内に投入し、処理槽内の酸化剤水溶液と混合する。そして、酸化剤供給装置により処理槽の下部から供給される酸化剤により、酸化剤水溶液中でパルプ繊維に含まれる高吸水性ポリマーを分解して、酸化剤水溶液に可溶化する。それにより、高吸水性ポリマーが除去されたパルプ繊維と高吸水性ポリマーの分解物を含む酸化剤水溶液とを有する混合液99が生成される。酸化剤は、高吸水性ポリマーを分解可能な酸化剤であり、例えばオゾンが挙げられる。
酸化剤処理装置19は、例えば、処理槽と、循環配管と、酸化剤供給装置と、エジェクタと、を備える。処理槽は、酸化剤水溶液を貯留する。循環配管は、酸化剤水溶液をポンプで処理槽から一度引き抜き、再び処理槽へ戻す。酸化剤供給装置は、エジェクタの吸引流体供給口に酸化剤(例示:オゾン)を供給する。エジェクタ(アスピレータ)は、循環配管の途中に配置され、駆動流体供給口と、吸引流体供給口と、混合流体吐出口とを有する。処理槽の酸化剤水溶液は、循環配管を介してエジェクタの駆動流体供給口に供給される。エジェクタは、駆動流体である酸化剤水溶液を駆動流体供給口から混合流体吐出口へ流し、流路途中の狭窄部をベンチュリ効果で減圧状態にし、吸引流体である酸化剤を吸引流体供給口から狭窄部に引き込み、酸化剤水溶液と混合させて混合流体吐出口から吐出する。吐出された酸化剤水溶液は、循環配管を介して処理槽内へ循環され、処理槽内のパルプ繊維に含まれる高吸水性ポリマーを酸化剤により酸化分解しつつ、処理槽内を旋回し、処理液を攪拌する。それにより、駆動流体の酸化剤水溶液(高吸水性ポリマーとパルプ繊維を含む)と吸引流体の酸化剤とをエジェクタ内で良好に混合でき、処理槽内で効率的に反応を促進できる。なお、酸化剤処理装置19は、エジェクタを備えない、酸化剤水溶液を含む処理槽を前段に有してもよい。
酸化剤水溶液中のオゾン濃度は、好ましくは1〜50質量ppmである。濃度が低すぎると、高吸水性ポリマーを完全に可溶化できず、パルプ繊維に高吸水性ポリマーが残留するおそれがあり、濃度が高すぎると、パルプ繊維に損傷を与えるおそれがある。第オゾンでの処理時間は、酸化剤水溶液中のオゾン濃度が高ければ短く、オゾン濃度が低ければ長くし、典型的には5〜120分である。酸化剤水溶液中のオゾン濃度(ppm)と処理時間(分)の積(以下、「CT値」ともいう。)は、好ましくは100〜6000ppm・分である。CT値が小さすぎると、高吸水性ポリマーを完全に可溶化できず、CT値が大きすぎると、パルプ繊維に損傷を与えるおそれがある。
第4分離工程S20は、第4分離装置20により実行される。第4分離装置20は、スクリーン分離機を備え、混合液99を、スクリーンにより、パルプ繊維と酸化剤水溶液とに分離する。それにより、リサイクルパルプ繊維が生成されると共に、高吸水性ポリマーの分解物を含む酸化剤水溶液が除去される。
上記の酸化剤処理工程S19を経て、特にエジェクタ(アスピレータ)を備える酸化剤処理装置19を用いて得られたリサイクルパルプ繊維は、ほとんど高吸水性ポリマーを含まない。そのため、リサイクルパルプ繊維中の高吸水性ポリマーの濃度は極めて低くなる(例示:1質量%未満)。そのような場合でも、リサイクルパルプ繊維中の高吸水性ポリマーの濃度は、上記の定量方法により測定できる。そして、その定量方法で測定されたリサイクルパルプ繊維中の高吸水性ポリマーの含有量は1質量%未満である。したがって、リサイクルパルプ繊維中の不純物は極めて少なく、安全、安心であり、人体と直に接触する衛生用品(例示:吸収性物品、吸収性物品用の不織布、吸収体、ティッシュ、ウエットティッシュ)などに対して再利用することが可能である。更に、そのようなリサイクルパルプ繊維はセルロースの原料として利用でき、そのセルロースは生成物(例示:セルロースナノファーバー、ビスコースレーヨン、セルロース誘導体、バイオエタノール、成形材料、紙、紙加工品)の原料として利用できる。その場合、リサイクルパルプ繊維中の高吸水性ポリマーの濃度が1質量%未満なので、生成・加工時に不純物による問題を生じ難くすることができ、生成物等の品質を安定化させることができる。
このように、上記のリサイクルパルプ繊維中の高吸水性ポリマーの濃度は、1質量%未満であり、好ましくは0.7%未満であり、より好ましくは0.5%未満であり、更に好ましくは0.3%未満である。リサイクルパルプ繊維中の高吸水性ポリマーの濃度が低いほど、すなわちリサイクルパルプ繊維中の不純物が少ないほど、安全性を高められ、消費者に安心感を与えられるほか、生成物等の生成・加工時での不純物による問題を生じ難くすることができ、生成物等の品質を安定化させることができる。
以下、実施例に基づき、本発明を説明するが、本発明は本実施例に限定されない。本実施例では、リサイクルパルプ繊維に含まれる高吸水性ポリマーの定量方法について検討した。
(1)パルプ繊維の試料
パルプ繊維の試料として、以下の試料を使用した。
試料1 :未使用パルプ繊維(NBKP:ウェアハウザー社製)
試料2 :未使用紙おむつ(オゾン処理品)
試料3 :未使用紙おむつ(オゾン処理品+洗浄品)
試料4 :使用済み紙おむつ(オゾン処理品)
試料5 :使用済み紙おむつ(オゾン処理品+洗浄品)
ただし、試料2の未使用紙おむつ(オゾン処理品)は、未使用の紙おむつについて上記リサイクルパルプ繊維を製造する方法(図4)の処理を行ったものである。試料3の未使用紙おむつ(オゾン処理品+洗浄品)は、試料2について更に流水洗浄を行ったものである。試料4の使用済み紙おむつは、使用済みの紙おむつについて上記リサイクルパルプ繊維を製造する方法(図4)の処理を行ったものである。試料5の使用済み紙おむつ(オゾン処理品+洗浄品)は、試料4について更に流水洗浄を行ったものである。なお、各紙おむつに含まれる高吸収性ポリマーは、三次元架橋されたポリアクリル酸ナトリウムであり、パルプ繊維は、針葉樹由来のクラフトパルプである。
(2)標準物質
高吸水性ポリマーの分解物の模擬的な標準物質として、ポリアクリル酸ナトリウム(重量平均分子量(Mw)5100:MERCK製)を使用した。
(3)試薬及び機器
試薬等及び機器等として、以下の表2及び表3に示すものを使用した。なお、高速液体クロマトグラフについては後述する。
Figure 0006974391

Figure 0006974391
(4)標準溶液の調製
ポリアクリル酸ナトリウムを約10mg精密に量り取り、水に溶解して10mL定容とし、1000mg/Lの標準原液を調製した。そして、標準原液を水で適宜希釈して標準溶液を調製した。
(5)試料の前処理方法(酸化分解の方法)
試料の前処理として、パルプ繊維の試料を約1.0g精密に量り採り、水19mL及び次亜塩素酸ナトリウム溶液1mLを添加して水溶液とし、その水溶液を80℃で6時間の前処理(酸化分解)を行った。この水溶液をセルロース繊維ろ紙を用いて吸引ろ過し、ろ液にチオ硫酸ナトリウムを130mg添加後、水を加えて20mL定容とし、高速液体クロマトグラフに供した。チオ硫酸ナトリウムは酸化分解の停止用に中和剤として用いた。
(6)高速液体クロマトグラフの分析条件
高吸水性ポリマーの分解物であるポリアクリル酸ナトリウムについて、高速液体クロマトグラフの分析条件を以下のようにした。
・装置:送液ポンプ LC−20AD(島津製作所製)
デガッサー DGU−20A(島津製作所製)
オートサンプラー SIL−20AC(島津製作所製)
カラムオーブン CTO−20A(島津製作所製)
UV検出器 SPD−20AV(島津製作所製)
・カラム:Ohpak SB−802.5HQ(昭和電工製)
(300mm×8mm,6μm,排除限界分子量プルランにて10,000)
Ohpak SB−806MHQ(昭和電工製)
(300mm×8mm,6μm,排除限界分子量プルランにて2,000,000)
上記2つのカラムを連結して使用
・カラム温度:40℃
・移動相:移動相(A):移動相(B)90:10
移動相(A)0.005%アンモニア含有5mmol/Lギ酸アンモニウム水溶液
移動相(B)アセトニトリル
・流量:0.5mL/min
・注入量:10μL
・検出器:紫外可視分光検出器(UV−VIS)
・測定波長:210nm
(7)検量線
濃度50、100、250、500mg/Lの標準溶液の試料を、上記(6)の分析条件で、高速液体クロマトグラフにより測定した。そして、得られたクロマトグラムにおいて、ポリアクリル酸ナトリウムの保持時間として予め確認した25.5〜28.5min.でのピークの面積値を求めた。図5は、標準溶液のクロマトグラムの例を示す図である(濃度:50mg/L)。縦軸は強度I(mV)、横軸は保持時間RT(min.)である。ピークAの面積値は、基準線Bより上の部分の面積値である。図6は、分析による得られた、所定の保持時間における標準溶液の濃度とピークの面積値との関係、すなわち検量線を示す図である。縦軸はピークの面積値Area(a.u.)、横軸は濃度n(mg/L)である。本測定により、(面積値)=3209.9×(濃度)+12983、決定係数(R)=0.9999、の直線性の高い検量線が得られた。
(8)定量下限値
本定量方法における試料の定量下限値は、次式(I)により算出した。ただし、上記の検量線の最低濃度を高速液体クロマトグラフの定量下限値とした。定量下限値の算出結果を表3に示す。
C=R×Q/V×10−4 …(I)
C:本分析法の定量下限値(質量%)
R:高速液体クロマトグラフの定量下限値(mg/L)
Q:最終定容量(mL)
V:パルプ繊維の試料の量(g)
Figure 0006974391
(9)高吸水性ポリマー添加回収試験
高吸水性ポリマーを既知量添加したパルプ繊維の試料1を、本定量方法で分析した高吸水性ポリマー添加回収試験を行った。パルプ繊維の試料1を約1.0g精密に量り採り、そこに高吸水性ポリマーを、試料1に対する濃度が0.1、0.3、0.5、1.0、2.0質量%となるように精密に量り採り、添加した。その後、上記(5)の前処理方法を実施し、上記(6)の方法で分析した。この高吸水性ポリマー添加回収試験の結果を表4に示す。図7は、高吸水性ポリマーの濃度別のクロマトグラムの例を示す図であり、縦軸は強度I(mV)、横軸は保持時間RT(min.)である。ただし、図7(a)はブランク(高吸水性ポリマー無添加)の場合であり、ピークの位置にピークは存在しない(図中、Xで表示)。図7(b)は0.1質量%の場合であり、ピークAが存在している。図7(c)は1.0質量%の場合であり、ピークAが存在している。いずれも回収率80%以上となり、添加濃度1.0質量%については変動係数5.7%の良好な結果が得られた。ただし、高吸水性ポリマーの回収率は、次式(II)により算出される。
R=C×Q/W×100 …(II)
R:高吸水性ポリマー回収率(%)
C:検量線から算出した試料溶液の高吸水性ポリマー濃度
Q:最終定容量(本方法では0.02L)
W:高吸水性ポリマー添加量
Figure 0006974391
(10)実試料の分析
実試料、すなわちパルプ繊維の試料2〜5について、上記(5)の前処理方法を実施し、上記(6)の方法で分析した。分析結果を表5に示す。パルプ繊維の試料2〜5の分析おいても、添加回収試験の場合と同様に分析を行うことができた。なお、リサイクルパルプ繊維は水を含むため、各試料の絶乾率(105℃乾燥における含水率)を測定し、乾燥重量における高吸水性ポリマー濃度(質量%−dry)を算出した。各試料中における高吸水性ポリマー濃度は、0.5、0.3、0.1質量%又は定量下限値(0.1質量%)以下であった。
Figure 0006974391
(11)既存の分析法との比較
本定量方法と非特許文献1に記載の沈降分析法及びセルラーゼ法とを比較した。
非特許文献1では、高吸水性ポリマーがリサイクルパルプ繊維中に高濃度(50質量%)で残存する場合において、高吸水性ポリマー添加回収試験を行っており、高濃度の領域では良好な回収率が得られていた。しかし、非特許文献1には、高吸水性ポリマーが低濃度(1質量%)で残存する場合において回収率を確認したデータはなかった。そのため、高吸水性ポリマーが低濃度における、高吸水性ポリマー添加回収率を確認し、本方法法と比較を行った。ただし、沈降分析法及びセルラーゼ法は以下のように実行した。
(i)沈降分析法
ろ紙を入れたアルミカップを110℃で3時間加熱し、デシケーター中で24時間放冷した後、その重量を量った。500mLビーカーにパルプ繊維の試料1約1g及び高吸水性ポリマー約10mgを精密に量り取り、そこに水400mL及び4%塩化コバルト(II)六水和物溶液5mLを加え、10分間撹拌し高吸水性ポリマーを着色させた。試験液をスターラーにより撹拌し、パルプ繊維と高吸水性ポリマーを分離させた後、全量を500mLの分液ロートに入れ、振とう後、沈降分離させた高吸水性ポリマーを300mLビーカーに分取し、パルプが含まれないことを確認した後、ろ紙でろ取した。高吸水性ポリマーをろ取したろ紙を各々アルミカップに入れて110℃で3時間乾燥し、デシケーター中で24時間放冷した後重量を測定し、その重量から高吸水性ポリマー重量を算出した。
(ii)セルラーゼ法
ろ紙を入れたアルミカップを110℃で3時間加熱し、デシケーター中で24時間放冷した後、その重量を量った。パルプ繊維の試料1約1g及び高吸水性ポリマー10mgを精密に量り取り、水160mL、0.5Mグリシン塩酸緩衝液(pH4.0)40mL、セルラーゼオノズカ3S1g及びセルラーゼY−NC1gを添加して、45℃で3時間撹拌した。炭酸水素ナトリウムを加えpH約7とした後、塩化カルシウムを0.5g添加した。上澄みを捨て、高吸水性ポリマーに水を加えて撹拌し、上澄みを捨てた。高吸水性ポリマーをろ過後、110℃で3時間乾燥し、デシケーターで24時間放冷した後重量を測定し、SAP重量を算出した。
本定量方法と非特許文献1に記載の沈降分析法及びセルラーゼ法との比較を表6に示す。高吸水性ポリマーの添加濃度が1.0質量%の場合、沈降分析法及びセルラーゼ法は回収率が低く変動係数も大きくなった。しかし、本定量方法は回収率91.6%、変動係数も5.7%と良好な結果が得られた。非特許文献1の沈降分析法及びセルラーゼ法は、定量下限値が不明であるが、高吸水性ポリマー添加濃度50%で高吸水性ポリマー添加回収試験を行っており、比較的高濃度の高吸水性ポリマーを想定した分析法と考えられる。このことから、リサイクルパルプ繊維中に残留する高吸水性ポリマーを低濃度まで分析する上で、本定量方法は、沈降分析法及びセルラーゼ法より優れていると考えられる。また、沈降分析法及びセルラーゼ法では分析工程で使用した水を除去するため、その際、水溶性の高吸水性ポリマー分解物も除去されて分析できないが、本定量方法は水の除去工程がなく、水溶性の高吸水性ポリマー分解物も分析可能である点でも優れていると言える。
Figure 0006974391
なお、上記(5)試料の前処理方法として、次亜塩素酸ナトリウムに替えて過マンガン酸カリウムを用いても、同様の結果が得られた。なお、処理温度や処理時間は次亜塩素酸ナトリウムと同じとした。また、上記(2)の標準物質として、ポリアクリル酸ナトリウム(重量平均分子量5000)に替えてポリアクリル酸ナトリウム(重量平均分子量8000:MERCK製)を用いても、同様の結果が得られた。また、上記(6)高速液体クロマトグラフの分析条件において、カラムを一つ(OhpakSB−802.5HQ)にした場合でも、他のピークとの分離性はやや劣るが概ね同様の結果が得られた。また、移動相(A)をアンモニア含有ギ酸アンモニウム水溶液に替えて、リン酸緩衝液(pH9)を用いても、概ね同様の結果が得られた。
本発明の定量方法は、上述した実施形態や実施例などに制限されることなく、本発明の目的、趣旨を逸脱しない範囲内において、適宜組合せや変更等が可能である。
S31 分解工程
S33 定量工程

Claims (9)

  1. 吸収性物品中のパルプ繊維及び高吸水性ポリマーの混合物に含まれる高吸水性ポリマーを定量する定量方法であって、
    高吸水性ポリマーを酸化分解することが可能な水溶液を用いて、前記混合物を処理して、前記高吸水性ポリマーを酸化分解する分解工程と、
    前記分解工程後の前記水溶液に含まれる前記高吸水性ポリマーの酸化分解による分解物に基づいて高吸水性ポリマーを定量する定量工程と、
    を備える、定量方法。
  2. 前記分解工程は、
    前記高吸水性ポリマーが酸化分解された前記水溶液から前記パルプ繊維を分離する分離工程を備え、
    前記定量工程は、
    前記分離工程後の前記水溶液を液体クロマトグラフに供して、クロマトグラムを取得する測定工程と、
    前記クロマトグラムにおける所定の保持時間でのピーク面積値と予め作成された検量線とに基づいて、前記混合物に含まれる前記高吸水性ポリマーを定量する分析工程と、
    を備え、
    前記所定の保持時間は、前記分解物の模擬的な標準物質のピークが出現する保持時間であり、前記検量線は、前記標準物質の前記所定の保持時間における検量線である、
    請求項1に記載の定量方法。
  3. 前記高吸水性ポリマーは、三次元架橋されたポリアクリル酸ナトリウムであり、
    前記標準物質は、重量平均分子量4000〜10000のポリアクリル酸ナトリウムである、
    請求項2に記載の定量方法。
  4. 前記分解工程において、前記水溶液は、次亜塩素酸ナトリウム及び過マンガン酸カリウムのいずれかを含む、
    請求項1乃至3のいずれか一項に記載の定量方法。
  5. 前記分解工程は、前記混合物を、次亜塩素酸ナトリウムを含む前記水溶液中で、60〜90℃、1〜10時間、処理する工程を含む、
    請求項4に記載の定量方法。
  6. 前記高吸水性ポリマーの定量下限は、前記混合物に対して、0.1質量%である、
    請求項1乃至5のいずれか一項に記載の定量方法。
  7. 前記混合物中の前記高吸水性ポリマーの含有量が0.1〜2.0質量%のとき、前記高吸水性ポリマーの回収率は80質量%以上である、
    請求項1乃至6のいずれか一項に記載の定量方法。
  8. 前記吸収性物品は、使用済み吸収性物品であり、
    前記混合物は、前記使用済み吸収性物品から回収された、高吸水性ポリマーを含むリサイクルパルプ繊維であり、
    前記分解工程は、前記水溶液を用いて、前記リサイクルパルプ繊維を処理して、前記高吸水性ポリマーを酸化分解する工程を含む、
    請求項1乃至7のいずれか一項に記載の定量方法。
  9. パルプ繊維及び高吸水性ポリマーを含む使用済み吸収性物品から回収されたリサイクルパルプ繊維であって、請求項8に記載の定量方法により定量された前記高吸水性ポリマーの含有量が前記リサイクルパルプ繊維に対して1質量%未満である、
    リサイクルパルプ繊維。
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