JP2023091655A - 吸収性物品 - Google Patents

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Taiichi Miyazaki
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Abstract

【課題】リサイクル由来の成分による肌への悪影響を軽減させることができる。【解決手段】互いに直交する縦方向、横方向、及び厚さ方向を有し、使用済みの使い捨て吸収性物品をリサイクル処理して得られたリサイクルパルプを有するリサイクル部品(33a)と、厚さ方向に見て、リサイクル部品(33a)の少なくとも一部と重なるシート部材(38、34、37)とを有し、リサイクル部品(33a)は、リサイクル由来の成分を有し、シート部材(38、34、37)は、リサイクル部品(33a)より肌側に設けられていることを特徴とする吸収性物品である。【選択図】図2

Description

本発明は、吸収性物品に関する。
限りある資源の消費を抑制し、環境への負荷を軽減させることを目的として、例えば、特許文献1には、使い捨ておむつ等の吸収性物品からパルプを含むリサイクル紙を回収することが記載されている。
特開2021-75819号公報
特許文献1の吸収性物品のように、使用済みの吸収性物品からリサイクル紙を回収し、回収したリサイクル紙を新たに製造する吸収性物品に用いると、リサイクル紙がリサイクルに伴う成分を有し、着用者の肌に悪影響を与えてしまう恐れがあった。
本発明は、上記のような問題に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、リサイクル由来の成分を有するリサイクル部品と着用者の肌とが直接に接触する恐れを軽減させる吸収性物品を提供することにある。
上記目的を達成するための主たる発明は、互いに直交する縦方向、横方向、及び厚さ方向を有し、使用済みの使い捨て吸収性物品をリサイクル処理して得られたリサイクルパルプを有するリサイクル部品と、前記厚さ方向に見て、前記リサイクル部品の少なくとも一部と重なるシート部材とを有し、前記リサイクル部品は、リサイクル由来の成分を有し、前記シート部材は、前記リサイクル部品より肌側に設けられていることを特徴とする吸収性物品である。
本発明の他の特徴については、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
本発明によれば、リサイクル由来の成分による肌への悪影響を軽減させることができる。
展開かつ伸長状態の吸収パッド1を肌面側から見た概略平面図である。 図1中のA-A矢視断面図である。 図1中のB-B矢視断面図である。 接着部38sを説明する図である。 展開かつ伸長状態の使い捨ておむつ100を肌面側から見た概略平面図である。 図5中のD-D矢視断面図である。 接着部104s及び接着部107sを説明する図である。
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
互いに直交する縦方向、横方向、及び厚さ方向を有し、使用済みの使い捨て吸収性物品をリサイクル処理して得られたリサイクルパルプを有するリサイクル部品と、前記厚さ方向に見て、前記リサイクル部品の少なくとも一部と重なるシート部材とを有し、前記リサイクル部品は、リサイクル由来の成分を有し、前記シート部材は、前記リサイクル部品より肌側に設けられていることを特徴とする吸収性物品である。
このような吸収性物品によれば、シート部材によって、リサイクル由来の成分を有するリサイクル部品と着用者の肌とが直接に接触する恐れを軽減させ、リサイクル部品が有するリサイクル由来の成分による肌への悪影響を軽減させることができる。
かかる吸収性物品であって、前記リサイクル部品は、液体を吸収する吸収性コアであり、前記吸収性コアは、液体吸収性パルプを有し、前記液体吸収性パルプは、少なくとも前記リサイクル由来の成分を有する前記リサイクルパルプを有し、前記液体吸収性パルプ10gに対しイオン交換水100mLを加えた水溶液のpHが5.5以下であることが望ましい。
このような吸収性物品によれば、pHが5.5以下である吸収性コアを用いた場合でも、吸収性コアより肌側に用いられたシート部材によって、吸収性コアと着用者の肌とが接触する恐れを軽減させたり、一旦吸収性コアで吸収した排泄物が、酸性度が高められた状態で着用者の肌に戻る恐れを軽減させたりすることができる。
かかる吸収性物品であって、前記液体吸収性パルプ10gに対しイオン交換水100mLを加えた水溶液のpHが3.0以上5.0以下であることが望ましい。
このような吸収性物品によれば、吸収性コアより肌側に用いられたシート部材によって、着用者の肌への悪影響を軽減させつつ、液体吸収性パルプのpHが5.0以下で、着用者の肌にとって悪影響を与える恐れがある場合でも、液体吸収性パルプのpHを3.0以上であれば、着用中に排泄物によるアルカリ性によって、酸性の吸収性コアの液体吸収性パルプを中和させやすくなり、着用者の肌への悪影響を軽減させることができる。
かかる吸収性物品であって、前記リサイクル部品は、液体を吸収する吸収性コアの少なくとも一部を覆うコアラップシートであり、前記コアラップシート10gに対しイオン交換水100mLを加えた水溶液のpHが5.5以下であることが望ましい。
このような吸収性物品によれば、pHが5.5以下であるコアラップシートを用いた場合でも、コアラップシートより肌側に用いられたシート部材によって、吸収性コアと着用者の肌とが接触する恐れを軽減させたり、一旦吸収性コアで吸収した排泄物が、コアラップシートとの接触によって酸性度が高められた状態で着用者の肌に戻る恐れを軽減させたりすることができる。
かかる吸収性物品であって、前記コアラップシート10gに対しイオン交換水100mLを加えた水溶液のpHが3.0以上5.0以下であることが望ましい。
このような吸収性物品によれば、コアラップシートより肌側に用いられたシート部材によって、着用者の肌への悪影響を軽減させつつ、コアラップシートのpHが5.0以下で、着用者の肌にとって悪影響を与える恐れがある場合でも、コアラップシートのpHを3.0以上であれば、着用中に排泄物によるアルカリ性によって、酸性のコアラップシートの液体吸収性パルプを中和させやすくなり、着用者の肌への悪影響を軽減させることができる。
かかる吸収性物品であって、前記リサイクル由来の成分が硫酸又は次亜塩素酸であることが望ましい。
このような吸収性物品によれば、リサイクル部品が硫酸又は次亜塩素酸のリサイクル由来の成分を有している場合でも、リサイクル部品より肌側に用いられたシート部材によって、リサイクル部品と着用者の肌とが接触する恐れを軽減させたり、一旦リサイクル部品で吸収された排泄物が、リサイクル由来の成分との接触によって酸性度が高められた状態で着用者の肌に戻る恐れを軽減させたりすることができる。
かかる吸収性物品であって、前記リサイクル部品は、液体を吸収する吸収性コアであり、前記吸収性コアは、液体吸収性パルプを有し、前記液体吸収性パルプは、少なくとも前記リサイクル由来の成分を有する前記リサイクルパルプを有し、前記液体吸収性パルプ10gに対しイオン交換水100mLを加えた水溶液のpHが7.0より大きいことが望ましい。
このような吸収性物品によれば、pHが7.0より大きい吸収性コアに用いた場合でも、吸収性コアより肌側に用いられたシート部材によって、吸収性コアと着用者の肌とが接触する恐れを軽減させたり、一旦吸収性コアで吸収した排泄物が、アルカリ度が高められた状態で着用者の肌に戻る恐れを軽減させたりすることができる。
かかる吸収性物品であって、前記吸収性コアは、アクリル酸ナトリウムを含む高吸収性ポリマーも有することが望ましい。
このような吸収性物品によれば、着用中に吸収性コアが排泄物等の水分を吸収したときに、アクリル酸ナトリウムの遊離によって生じるアクリル酸基が、アルカリ性の液体吸収性パルプを中和させやすくなり、着用者の肌への悪影響を軽減させることができる。
かかる吸収性物品であって、前記リサイクル部品は、液体を吸収する吸収性コアの少なくとも一部を覆うコアラップシートであり、前記コアラップシート10gに対しイオン交換水100mLを加えた水溶液のpHが7.0以上であることが望ましい。
このような吸収性物品によれば、pHが5.5以下であるコアラップシートを用いた場合でも、コアラップシートより肌側に用いられたシート部材によって、吸収性コアと着用者の肌とが接触する恐れを軽減させたり、一旦吸収性コアで吸収した排泄物が、コアラップシートとの接触によってアルカリ度が高められた状態で着用者の肌に戻る恐れを軽減させたりすることができる。
かかる吸収性物品であって、前記リサイクル由来の成分が窒素系化合物であり、前記リサイクル部品中の前記窒素系化合物の窒素の重量が、0ppmより大きく、50ppm以下であることが望ましい。
このような吸収性物品によれば、窒素系化合物を有するリサイクル部品を用いた場合でも、窒素系化合物の窒素の重量の割合を50ppm以下とすることで、窒素系化合物の窒素の重量の割合が50ppmより大きい場合よりも、着用者の肌への悪影響を軽減できる。また、リサイクル部品より肌側に設けられたシート部材によって、リサイクル部品と着用者の肌とが接触する恐れを軽減させたり、一旦吸収性物品が吸収した排泄物が、アルカリ度が高められた状態で着用者の肌側に戻った場合でも、着用者の肌に悪影響を与える恐れを軽減させたりすることができる。
かかる吸収性物品であって、前記リサイクル由来の成分が塩化カルシウム又は窒素系化合物であることが望ましい。
このような吸収性物品によれば、コアラップシートが塩化カルシウム又は窒素系化合物のリサイクル由来の成分を有している場合でも、コアラップシートより肌側に用いられたシート部材によって、コアラップシートと着用者の肌とが接触する恐れを軽減させたり、一旦吸収性コアで吸収した排泄物が、液体吸収性パルプとの接触によってアルカリ度が高められた状態で着用者の肌に戻る恐れを軽減させたりすることができる。
かかる吸収性物品であって、前記シート部材の非肌側面に、接着剤が設けられており、前記接着剤は、疎水性である
ことが望ましい。
このような吸収性物品によれば、着用中に、吸収性物品が排泄物を吸収して、一旦、リサイクル部品まで到達した排泄物が、着用者の肌まで戻ってしまう恐れを軽減させることができる。
かかる吸収性物品であって、前記接着剤の前記縦方向における両端が、前記シート部材の前記縦方向における両端と一致、又は、前記接着剤の前記横方向における両端が、前記シート部材の前記横方向における両端と一致することが望ましい。
このような吸収性物品によれば、着用中に、吸収性物品が排泄物を吸収して、一旦、リサイクル部品まで到達した排泄物が、着用者の肌まで戻ってしまう恐れをより軽減させることができる。
かかる吸収性物品であって、前記シート部材が、熱可塑性樹脂繊維で形成されており、前記シート部材は、着用者の肌に当接可能に設けられていることが望ましい。
このような吸収性物品によれば、熱可塑性樹脂繊維から形成されたシート部材を着用者の肌に当接する位置に設けることで、着用中に、吸収性物品が排泄物を吸収して、一旦、リサイクル部品まで到達した排泄物が、着用者の肌まで戻ってしまった場合でも、シート部材で排泄物が保持されてしまう恐れを軽減させるため、着用者の肌に、リサイクル由来の成分が接触する恐れを軽減させやすくなる。
かかる吸収性物品であって、前記シート部材は、液透過性シート部及び液不透過性シート部を備えることが望ましい。
このような吸収性物品によれば、液透過性シート部を備えることで、排泄物を吸収可能にしつつ、液不透過性シート部を備えることで、着用中に、吸収性物品が排泄物を吸収して、一旦、リサイクル部品まで到達した排泄物が、着用者の肌まで戻ってしまう恐れを軽減させることができる。
かかる吸収性物品であって、前記縦方向における中央において、前記シート部材の前記横方向の側端が、それぞれ前記リサイクル部品の前記横方向の側端より外側に位置していることが望ましい。
このような吸収性物品によれば、吸収性物品の縦方向における中央において、シート部材が、少なくとも横方向において、リサイクル部品を肌側から覆うことができるため、リサイクル部品が着用者の肌に直接接触する恐れを軽減させることができる。
かかる吸収性物品であって、前記リサイクル由来の成分が、分子量が500より小さいポリアクリル酸ナトリウムを有することが望ましい。
このような吸収性物品によれば、分子量が500より小さいポリアクリル酸ナトリウムは着用者の肌に浸透して着用者の肌に悪影響を与えてしまうところ、リサイクル部品より肌側に用いられたシート部材によって、リサイクル由来の成分が着用者の肌に接触する恐れを軽減させたり、一旦吸収性コアで吸収した排泄物が、液体吸収性パルプとの接触によってリサイクル由来の成分を含んだ状態で着用者の肌に戻る恐れを軽減させたりすることができる。
===実施形態===
限りある資源の消費を抑制し、環境への負荷を軽減させることを目的として、使い捨て吸収性物品をリサイクルして、新たな吸収性物品を製造することが望まれている。本発明に係る吸収性物品は、使用済みの使い捨て吸収性物品をリサイクル処理して得られたパルプ(以下、「リサイクルパルプ」ともいう。)を有している。リサイクルパルプは、使用済みの使い捨て吸収性物品を回収し、リサイクル処理を施すことで回収されたリサイクルパルプである。このリサイクルパルプを有するリサイクル部品を用いて新たな吸収性物品を形成することができる。
リサイクル部品は、リサイクルする吸収性物品に用いられる部材の性質、リサイクルする吸収性物品の使用状態、リサイクル処理方法等によって、リサイクル由来の成分を有している。リサイクル由来の成分は、例えば、リサイクル部品のリサイクルパルプの内側にリサイクル由来の成分が浸透していたり、リサイクル部品のリサイクルパルプの表面にリサイクル由来の成分が付着していたりする。
「リサイクル由来の成分」とは、使用の有無に関わらず吸収性物品自体が備える成分のうちリサイクルを行っていないパルプを除く成分、使用済みの吸収性物品が使用中(着用中)に吸収した排泄物の成分、使用済みの吸収性物品にリサイクル処理を施したことによる成分等の、使用済みの吸収性物品にリサイクル処理を行い、回収されたリサイクルパルプが有する成分である。「使用の有無に関わらず吸収性物品自体が備える成分のうちリサイクルを行っていないパルプを除く成分」とは、例えば、リサイクルをする前の吸収性物品に用いられるプラスチックや高吸収性ポリマー(SAP)等の成分が挙げられる。「使用済みの吸収性物品が使用中(着用中)に吸収した排泄物の成分」とは、吸収性物品の着用中に吸収した便、尿、血液等の排泄物由来の成分が挙げられる。「使用済みの吸収性物品にリサイクル処理を施したことによる成分」とは、使用済みの吸収性物品を洗浄し、加工を加えたことによる成分が挙げられる。このリサイクル由来の成分とは、リサイクルを行っていないパルプ(以下、「バージンパルプ」ともいう。)が有していない成分である。
リサイクルパルプを用いて製造された新たな吸収性物品は、リサイクル由来の成分が着用者の肌に悪影響を与えてしまう恐れがある。以下の実施形態において、リサイクル部品を有する吸収性物品について説明する。
===第1実施形態===
第1実施形態に係る吸収性物品の一例として、尿や便等の排泄物を吸収する吸収パッド1について説明する。
<吸収パッド1の基本的構成>
図1は、展開かつ伸長状態の、第1実施形態に係る吸収性物品としての吸収パッド1を肌面側から見た概略平面図である。図2は、図1中のA-A矢視断面図である。図3は、図1中のB-B矢視断面図である。図1等において、中央線C-Cは、伸長状態における幅方向の中央線であり、中央線CLは、伸長状態における長手方向の中央線である。
図1~図3に示すように、吸収パッド1は、長手方向、幅方向、及び厚さ方向が設定されている。吸収パッド1を構成する各部材が積層された方向を厚さ方向という。厚さ方向において、着用者に接する側を肌側と称し、その反対側を非肌側と称す。吸収パッド1の長手方向は、縦方向ともいい、着用者の腹側に設けられる側が前側であり、着用者の背側に設けられる側が後側である。吸収パッド1の幅方向は、左右方向ともいい、本実施形態の吸収パッド1は幅方向に対称な構成である。
吸収パッド1の展開状態とは、吸収パッド1をその長手方向に開くことで、吸収パッド1を平面上に展開した状態のことである。また、吸収パッド1の伸長状態とは、吸収パッド1全体(製品全体)を皺なく伸長させた状態、具体的には、吸収パッド1を構成する各資材の寸法が、吸収パッド1が有する弾性部材の影響を受けない状態で、その資材単体の寸法と一致又はそれに近い長さになるまで、吸収パッド1を伸長させた状態である。
図1~図3に示すように、吸収パッド1は、表面シート34と、裏面シート35と、吸収体33と、外装シート36と、一対のサイドシート37とを備える。表面シート34は、厚さ方向において吸収体33よりも肌側に設けられた液透過性のシートであり、エアスルー不織布やスパンボンド不織布等を例示できる。裏面シート35は、吸収体33よりも厚さ方向の非肌側に設けられた液不透過性のシートであり、合成樹脂フィルムや、疎水性のSMS不織布等を例示できる。また、表面シート34及び裏面シート35に、熱可塑性樹脂(ポリエチレン(PE)やポリプロピレン(PP)等)が含まれることが好ましい。
一対のサイドシート37は、表面シート34の肌側面上の、幅方向の両側部から幅方向の外側に延出するシート(例えば不織布等)である。一対のサイドシート37は、熱可塑性樹脂(ポリエチレン(PE)やポリプロピレン(PP)等)が含まれている。外装シート36は、厚さ方向において裏面シート35よりも非肌側に位置する液不透過性のシートであり、吸収パッド1の外形形状、すなわち、長手方向の中央部が幅方向の内側に括れた形状を成す。
吸収体33は、厚さ方向において表面シート34と裏面シート35との間に位置する、液吸収性及び液保持性を有する部材である。本実施形態では、吸収体33は、肌側に位置する第1吸収性コア33aと、第1吸収性コア33aの非肌側に位置する第2吸収性コア33bと、第1吸収性コア33aの肌側に位置する第3吸収性コア33cを含んでいる。
第1吸収性コア33a及び第2吸収性コア33bとしては、SAP(高吸収性ポリマー)を含む液体吸収性パルプが所定の形状に成形されたものを例示できる。本実施形態では、具体的に、第1吸収性コア33aの形状は、長手方向に長く、長手方向の中央付近に、幅方向の内側に向かう括れ部を備える略瓢箪形状または略砂時計状である。一方、第2吸収性コア33bの形状は、平面視で長手方向に長く、幅方向が短い略矩形状を有する。第2吸収性コア33bにおいて、長手方向の寸法は第1吸収性コア33aの長手方向の寸法よりも短く、幅方向の寸法は第1吸収性コア33aの幅方向の寸法よりも短い。したがって、第1吸収性コア33aの長手方向および幅方向の両端縁は、それぞれ第2吸収性コア33bの長手方向および幅方向の両端縁よりも外側に位置する。
第3吸収性コア33cは、親水性のシートにSAP(高吸収性ポリマー)を付着させて層状に成形されたSAPシートを例示できる。本実施形態の第3吸収性コア33cは、第3吸収性コア33cは、長手方向に長い略矩形形状であり、幅方向における中央部で、且つ、吸収パッド1の長手方向における背側に設けられており、具体的には、長手方向において、スリット45a(後述)より背側に設けられている。なお、吸収体33の形状について特に制限はない。
また、本実施形態においては、第1吸収性コア33aの肌側に第1コアラップシート38が設けられており、第2吸収性コア33bを非肌側から包むように第2コアラップシート39が設けられている。また、第3吸収性コア33cの肌側に第3コアラップシート41が設けられ、第3吸収性コア33cの非肌側に第4コアラップシート42が設けられている。各コアラップシート38、39、41、42には、液体吸収性繊維としてのパルプ繊維の他に、熱可塑性樹脂が含まれていてもよい。熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン(PE)やポリプロピレン(PP)等を例示できる。
また、吸収パッド1は、防漏壁48を有する。防漏壁48は、着用者の肌面側に起立可能に構成されており、左右一対で設けられている。防漏壁48は、図2及び図3に示すように、サイドシート37の幅方向の内側側部が非肌側に折り返されて、その折り返された部位に長手方向に伸縮する防漏壁弾性部材60が設けられることにより形成されている。防漏壁48によって排泄物の横漏れを抑制できる。なお、図1では、糸状の防漏壁弾性部材60が左右に1本ずつ配置されているが、これらの数や配置は特に限定されるものではない。
本実施形態では、吸収体33において、第1吸収性コア33aは、肌側から非肌側に向かって厚さ方向に窪んだ、好ましくは貫通したスリット45aを有する。スリット45aは、吸収パッド1の長手方向の中央よりも腹側寄りに位置し、吸収体33の幅方向の中心を通って長手方向に延在する。第2吸収性コア33bは、肌側から非肌側に向かって厚さ方向に窪んだ、好ましくは貫通したスリット45bを有する。スリット45bは、吸収パッド1の長手方向の中央よりも背側寄りに位置し、吸収体33の幅方向の中心を通って長手方向に延在する。スリット45a及びスリット45bは、平面視で少なくとも一部が重なるように形成される。それにより、排泄された尿が第1吸収性コア33aのスリット45aを介して第2吸収性コア33bに達したとき、その尿を、スリット45bを介して第2吸収性コア33bの更に内部へ引き込むことができる。スリット45a、45bの平面視での長手方向の寸法(長さ)および幅方向の寸法(幅)等は、第1吸収性コア33aおよび第2吸収性コア33bのサイズ等を考慮して適宜調整される。スリット45a、45bの幅および長さは、例えば、5.0~50mmmおよび50~300mmが挙げられる。
本実施形態の第3吸収性コア33cは、厚さ方向に圧搾されており、第3吸収性コア33cのうち、圧搾されていない部分は、突出部45cとして、肌側に突出している。
本実施形態の吸収体33は、一対の圧搾部46を備える。一対の圧搾部46は、スリット45aの幅方向の両外側に、長手方向に沿って延在する。一対の圧搾部46は、第1吸収性コア33aの肌側の表面から、第1吸収性コア33a及び第2吸収性コア33bを厚さ方向に圧搾することで形成される。ただし、一対の圧搾部46は、表面シート34及び吸収体33の両方を圧搾して形成されてもよい。一対の圧搾部46の各々は、平面視で、直線状に形成されるが、その形状は特に制限されるものではない。一対の圧搾部46により、尿が表面シート34上を外側に向かって移動して外部に漏れることを予防し、尿を吸収体33内へ引き込み易くすることができる。
<吸収パッド1のリサイクル部品>
吸収パッド1は、リサイクル部品として、リサイクルパルプを有する吸収性コア33a、33bを備える。つまり、吸収パッド1の吸収性コア33a、33bは、それぞれ使用済みの使い捨て吸収性物品(例えば、使用済み使い捨ておむつ)をリサイクル処理して得られたリサイクルパルプを含むリサイクル部品である。なお、本実施形態の吸収パッド1は、リサイクル部品として、第1吸収性コア33aと第2吸収性コア33bを備えたが、吸収パッド1が備えるリサイクル部品が、第1吸収性コア33aのみであってもよく、第2吸収性コア33bのみであってもよい。以下、リサイクル部品として吸収性コア33aについて説明するが、リサイクル部品としては吸収性コア33bも同様である。
吸収パッド1の第1吸収性コア33aは、使用済みの使い捨て吸収性物品をリサイクル処理して得られたリサイクルパルプを有している。第1吸収性コア33aは、上述のとおり、SAP(高吸収性ポリマー)を含む液体吸収性パルプが所定の形状に成形されたものであり、この液体吸収性パルプの全てがリサイクルパルプであってもよく、液体吸収性パルプが、リサイクルパルプとバージンパルプとを任意の比率で混ぜ合わせたものでもよい。
リサイクル部品が有するリサイクル由来の成分は、着用者の肌に悪影響を及ぼす恐れがある。そのため、吸収パッド1は、図1~図3に示すように、厚さ方向に見て(平面視において)、リサイクル部品である第1吸収性コア33aの少なくとも一部と重なる「シート部材」として第1コアラップシート38を有している。この第1コアラップシート38は、リサイクル部品である第1吸収性コア33aより肌側に設けられ、着用者の肌と第1吸収性コア33aとの間に設けられている。なお、リサイクル部品(第1吸収性コア33a)より肌側に設けられた「シート部材」(第1コアラップシート38)は、リサイクル由来の成分を有していないシート状の部材である、又は、リサイクル部品(第1吸収性コア33a)よりもリサイクル由来の成分が少ないシート状の部材である。
これによって、厚さ方向に見て、第1吸収性コア33aと第1コアラップシート38とが重なる部分は、着用者の肌が第1吸収性コア33aと直接に接触する恐れを軽減させることができるため、第1吸収性コア33aが有するリサイクル由来の成分が、着用者の肌に悪影響を及ぼす恐れを軽減させることができる。
上述のとおり、リサイクル部品である第1吸収性コア33aは、リサイクルパルプを含む液体吸収性パルプを有している。第1吸収性コア33aの液体吸収性パルプ中のそれぞれリサイクルパルプとバージンパルプの割合は、任意に設定可能である。なお、第1吸収性コア33aにおける液体吸収性パルプは、第1吸収性コア33aからSAP(高吸収性ポリマー)等を除いたパルプ繊維であり、バージンパルプを用いた場合には、リサイクルパルプとバージンパルプとを合わせたものである。
この第1吸収性コア33aの液体吸収性パルプ10gに対し、イオン交換水100mLを加えた水溶液のpHが5.5以下であってもよい。つまり、リサイクル由来の成分を有する第1吸収性コア33aの液体吸収性パルプが酸性の性質を有していてもよい。液体吸収性パルプ10gに対して、イオン交換水100mLを加えた水溶液のpHが5.5以下で、着用者の肌に悪影響を与えてしまう可能性がある場合であっても、第1吸収性コア33aより肌側に設けられた第1コアラップシート38によって、第1吸収性コア33aと着用者の肌とが直接に接触する恐れを軽減させることができる。また、着用中において、一旦、第1吸収性コア33aが吸収した排泄物が、着用者の肌に向かって戻ってしまう恐れがある。このとき、第1吸収性コア33aの液体吸収性パルプによって酸性度が高められた状態の排泄物が、肌側に戻ってしまう恐れがある。これに対し、第1吸収性コア33aより肌側に第1コアラップシート38が設けられていることで、第1吸収性コア33aから着用者の肌にまで戻る排泄物の量を軽減させやすくなり、酸性度が高められた排泄物が着用者の肌に接触してしまう恐れを軽減させることができる。
第1吸収性コア33aの液体吸収性パルプ10gに対し、イオン交換水100mLを加えた水溶液のpHが3.0以上5.0以下であってもよい。このような場合でも、第1吸収性コア33aより肌側に設けられた第1コアラップシート38によって、着用者の肌が第1吸収性コア33aと直接に接触する恐れを軽減させることができる。また、第1吸収性コア33aの液体吸収性パルプ10gに対し、イオン交換水100mLを加えた水溶液のpHについて、5.0以下であって、着用者の肌に悪影響を及ぼす恐れがある場合であっても、3.0以上であることで、着用中に吸収した排泄物が有するアルカリ性によって、液体吸収性パルプの酸性を中和させやすくなり、着用者の肌への悪影響を軽減させやすくなる。
なお、吸収パッド1が吸収した状態の排泄物について、一般的に、消化液等の影響により便がアルカリ性を示す。また、尿は、弱酸性を示すところ、吸収パッド1が吸収した状態で時間が経過するにつれて、アルカリ性に変化する。そのため、吸収パッド1に吸収された状態の排泄物は、総じてアルカリ性であることが多い。しかし、着用者の体質、病状、食事、生活環境等によって、排泄物の酸性度及びアルカリ度は変化することがある。
液体吸収性パルプのpH値は、下記のような方法で測定することができる。
まず、乾いた状態(未使用状態)の吸収パッド1から第1吸収性コア33aを取り出し、第1吸収性コア33aから周知の方法でSAP(高吸収性ポリマー)を取り除いて、液体吸収性パルプの状態とする。
続いて、三角フラスコに液体吸収性パルプ10gに対し、水(イオン交換水)100mLを加え、液体吸収性パルプ10gを水に含浸させた状態で、20~25℃の室温で、1時間載置する。この間、適宜、三角フラスコを振とうする。
そして、得られた抽出液をガラスフィルタでろ過し、ろ液に塩化カリウム(2mL)を加えたものを、pH計で測定して、pH値を得る。
第1吸収性コア33aの液体吸収性パルプのpH値の測定は、第1吸収性コア33aが有する全ての液体吸収性パルプを測定するものであってもよく、第1吸収性コア33aが有する液体吸収性パルプの一部を測定するものであってもよい。なお、pH値の測定は、液体吸収性パルプ10gに対し、イオン交換水100mLを加えて測定するものとし、例えば、第1吸収性コア33aが有する全ての液体吸収性パルプが5gである場合には、イオン交換水50mLを加えた水溶液のpH値を測定する。
また、リサイクル部品である第1吸収性コア33aが有するリサイクル由来の成分が、硫酸又は次亜塩素酸であってもよい。この硫酸又は次亜塩素酸は、主に、リサイクル処理を施されたことによるリサイクルパルプが有する成分である。第1吸収性コア33aが、リサイクル由来の成分として、硫酸又は次亜塩素酸を有している場合であっても、第1吸収性コア33aより肌側に設けられた第1コアラップシート38によって、第1吸収性コア33aと着用者の肌とが直接に接触する恐れを軽減させることができる。また、第1吸収性コア33aより肌側に設けられた第1コアラップシート38によって、着用中に、一旦、第1吸収性コア33aで吸収された排泄物が、排泄物が第1吸収性コア33aの液体吸収性パルプによって酸性度が高められた状態で、肌側に戻ってしまう恐れを軽減させることができる。
上述のとおり、リサイクル部品である第1吸収性コア33aは、リサイクルパルプを含む液体吸収性パルプを有しており、液体吸収性パルプは、第1吸収性コア33aからSAP(高吸収性ポリマー)等を除いたパルプ繊維である。バージンパルプを用いた場合には、リサイクルパルプとバージンパルプとを合わせたものを液体吸収性パルプとする。この第1吸収性コア33aの液体吸収性パルプ10gに対し、イオン交換水100mLを加えた水溶液のpHが7.0より大きくてもよい。液体吸収性パルプ10gに対して、イオン交換水100mLを加えた水溶液のpHが7.0より大きい場合、つまり、液体吸収性パルプ10gがアルカリ性の性質を有し、着用者の肌にとって悪影響である場合であっても、第1吸収性コア33aより肌側に設けられた第1コアラップシート38によって、第1吸収性コア33aと着用者の肌とが直接に接触する恐れを軽減させることができる。また、着用中において、一旦、第1吸収性コア33aが吸収した排泄物が第1吸収性コア33aから肌側に向かって戻ってしまう恐れがあり、このとき、排泄物が第1吸収性コア33aの液体吸収性パルプによってアルカリ度が高められた状態で、肌側に戻ってしまう恐れがあるところ、第1吸収性コア33aより肌側に設けられた第1コアラップシート38によって、第1吸収性コア33aから肌側に向かう排泄物の量を軽減させやすくなり、アルカリ度が高められた排泄物が着用者の肌と接触してしまう恐れを軽減させることができる。液体吸収性パルプのpH値については、上述と同じ方法で測定可能である。
リサイクル部品である第1吸収性コア33aが有するリサイクル由来の成分が、塩化カルシウム又は窒素系化合物であってもよい。この塩化カルシウム又は窒素系化合物は、主に、リサイクル処理を施されたことによるリサイクルパルプが有する成分や排泄物由来の成分である。第1吸収性コア33aが、リサイクル由来の成分として、塩化カルシウム又は窒素系化合物を有している場合であっても、第1吸収性コア33aより肌側に設けられた第1コアラップシート38によって、第1吸収性コア33aと着用者の肌とが直接に接触する恐れを軽減させることができる。また、第1吸収性コア33aより肌側に設けられた第1コアラップシート38によって、着用中に、一旦、第1吸収性コア33aで吸収された排泄物が、排泄物が第1吸収性コア33aの液体吸収性パルプによってアルカリ度が高められた状態で、肌側に戻ってしまう恐れを軽減させることができる。
第1吸収性コア33aの液体吸収性パルプ10gに対し、イオン交換水100mLを加えた水溶液のpHが7.0より大きい場合において、第1吸収性コア33aが、アクリル酸ナトリウムを含む高吸収性ポリマーも有していることが好ましい。本実施形態の吸収パッド1の第1吸収性コア33aは、リサイクルパルプを含む液体吸収性パルプとともに、ポリアクリル酸ナトリウムからなるSAP(高吸収性ポリマー)を有している。このポリアクリル酸ナトリウムは、弱酸性を示す。そのため、着用中に、第1吸収性コア33aが排泄物等の水分を吸収すると、アクリル酸ナトリウムの遊離によって生じるアクリル酸基が、液体吸収性パルプのアルカリ性を中和させることができる。
例えば、第1吸収性コア33a(液体吸収性パルプ)が有するリサイクル由来の成分が塩化カルシウムで、液体吸収性パルプ10gに対し、イオン交換水100mLを加えた水溶液のpHが7.0より大きい場合の中和の反応を下記に示す。
Figure 2023091655000002
リサイクル由来の成分によって、第1吸収性コア33aの液体吸収性パルプがアルカリ性を示す場合であっても、酸性を示すポリアクリル酸ナトリウム(SAP)を有することで、水分存在下で、中和が促されやすくなり、液体吸収性パルプのアルカリ性が弱められて、着用者の肌への悪影響を軽減させやすくなる。
また、リサイクル部品である第1吸収性コア33a(液体吸収性パルプ)が有するリサイクル由来の成分が窒素系化合物である場合に、第1吸収性コア33a(リサイクル部品)中の窒素系化合物の窒素の重量が、0ppmより大きく、50ppm以下であることが好ましい。リサイクル由来の成分が窒素系化合物である場合、窒素系化合物は、リサイクル前に吸収性物品が吸収した排泄物に由来する成分である。例えば、タンパク質やアミノ酸に由来するもの、アンモニアの分解物等の、リサイクルする前に吸収性物品が吸収した排泄物に由来するものである。リサイクル由来の成分として窒素系化合物を有する液体吸収性パルプのpH値はアルカリ性を示す(pHが7より大きい)。リサイクル由来の成分として窒素系化合物を第1吸収性コア33aが有する場合でも、第1吸収性コア33a中の窒素系化合物の窒素の重量を0ppmより大きく、50ppm以下とすることで、窒素系化合物の窒素の重量の割合が50ppmより大きい場合よりも、着用者の肌への悪影響を軽減できる。また、第1吸収性コア33aより肌側に設けられた第1コアラップシート38によって、第1吸収性コア33aと着用者の肌とが直接に接触する恐れを軽減させつつ、着用中に、一旦、第1吸収性コア33aで吸収された排泄物が、窒素系化合物を有する第1吸収性コア33a(液体吸収性パルプ)によってアルカリ度が高められた場合でも、吸収した排泄物が肌側に戻ることを抑制しやすくして、着用者の肌に悪影響を与えてしまう恐れを軽減させることができる。
第1吸収性コア33a(リサイクル部品)に対する窒素系化合物の窒素の重量の割合は、周知の方法で得られる。例えば、リサイクル部品である第1吸収性コア33aに対する窒素系化合物の窒素含有量は、まず、第1吸収性コア33aの重量を測定する。そして、第1吸収性コア33a中の窒素を含まない高吸収性ポリマー(SAP)を取り除く。第1吸収性コア33aから高吸収性ポリマー(SAP)が取り除き、液体吸収性パルプのみとした状態で、ケルダール法、微量窒素量計等の方法で窒素含有量を測定し、得られた窒素の重量を第1吸収性コア33aの重量と比較することで、第1吸収性コア33a(リサイクル部品)に対する窒素系化合物の窒素の重量の割合を得られる。
リサイクル部品である第1吸収性コア33aが有するリサイクル由来の成分が、分子量が500より小さいSAP(高吸収性ポリマー)の分解物であってもよく、特に、分子量が500より小さいポリアクリル酸ナトリウムであってもよい。リサイクル由来の成分が、500より小さいポリアクリル酸ナトリウム(SAPの分解物)である場合、500より小さいポリアクリル酸ナトリウム(SAPの分解物)は、リサイクルをする前の吸収性物品に用いられる高吸収性ポリマー(SAP)の分解物であり、使用済みの吸収性物品のリサイクル処理での高吸収性ポリマー(SAP)の分解によって、分子量が500より小さくなったポリアクリル酸ナトリウムである。
皮膚科学の分野において、分子量が500より小さい成分は皮膚内に浸透しやすいことが知られている(所謂「500ダルトンルール」)。そのため、リサイクル部品に500より小さい分子量のポリアクリル酸ナトリウム(SAPの分解物)が含まれていると、リサイクル部品を備えた吸収性物品を着用した着用者の肌に、ポリアクリル酸ナトリウムが浸透されて、着用者の肌に悪影響を及ぼしてしまう恐れがある。これに対して、吸収パッド1において、リサイクル部品である第1吸収性コア33aより肌側に第1コアラップシート38を設けることで、第1吸収性コア33aと着用者の肌とが直接に接触する恐れを軽減させることで、500より小さい分子量のポリアクリル酸ナトリウムが着用者の皮膚内に浸透されてしまう恐れを軽減させることができる。また、一旦、第1吸収性コア33aで吸収された排泄物が、500より小さい分子量のポリアクリル酸ナトリウムを含んだ場合でも、吸収した排泄物が肌側に戻ることを抑制しやすくして、着用者の肌に悪影響を与えてしまう恐れを軽減させることができる。
リサイクル部品である第1吸収性コア33aより肌側に設けられた第1コアラップシート38について、第1コアラップシート38の非肌側面に接着剤が塗布された接着部38sが設けられており、この接着剤が疎水性であることが好ましい。また、この疎水性の接着剤について、接着剤の長手方向における両端が、第1コアラップシート38の長手方向における両端と一致、又は接着剤の幅方向における両端が、第1コアラップシート38の幅方向における両端と一致することがより好ましい。
図4は、第1コアラップシート38の非肌側面に設けられた接着部38sを説明する図である。便宜上、図4において、第1吸収性コア33a、第1コアラップシート38、接着部38sを実線で示し、スリット45a、45b、圧搾部46等を省略して示す。
本実施形態の吸収パッド1は、第1コアラップシート38の非肌側面に接着剤を塗布して、第1コアラップシート38と第1吸収性コア33aとを接着する接着部38sを有している。図2~図4に示すように、接着部38sは、複数の帯状(矩形形状)の接着領域が幅方向に複数配置されており、接着部38sの長手方向の両端は、第1コアラップシート38の長手方向の両端と一致し、第1吸収性コア33aの長手方向の両端と一致している。また、接着部38sの幅方向の両端は、第1コアラップシート38の幅方向の両端より内側で、第1吸収性コア33aの幅方向の両端より内側に設けられている。
第1コアラップシート38と第1吸収性コア33aとの間に設けられた疎水性の接着剤によって、着用中に吸収パッド1が吸収した排泄物が、第1吸収性コア33aまで到達した場合でも、第1吸収性コア33aでリサイクル由来の成分と当接する排泄物が着用者の肌まで戻ることを軽減させやすくなる。また、第1コアラップシート38の非肌側面に設ける接着剤の面積が広いほど、第1吸収性コア33aから着用者の肌まで戻る排泄物の量を軽減させることができることから、第1コアラップシート38の非肌側面に設ける接着剤の長手方向の両端が第1コアラップシート38の長手方向の両端と一致、又は接着剤の幅方向の両端が第1コアラップシート38の幅方向の両端と一致することがより好ましい。
なお、接着部38sにおける接着剤の塗布パターンは、任意に変更可能である。本実施形態の吸収パッド1は、所謂長手方向に長いストライプ状の塗布パターンであるが、例えば、横方向に長いストライプパターンやオメガパターン等であってもよく、第1コアラップシート108内の所定領域に隙間なく接着剤を塗布するものであってもよい。
また、リサイクル部品である第1吸収性コア33aより肌側に設けるシート部材としては、第1コアラップシート38に限られない。シート部材としては、リサイクル由来の成分を有していないシート状の部材、又はリサイクル部品(第1吸収性コア33a)よりもリサイクル由来の成分が少ないシート状の部材であり、且つ、厚さ方向において、第1吸収性コア33aより肌側に設けられていればよい。
本実施形態の吸収パッド1では、図2等に示すように、第1吸収性コア33aより肌側に設けられた表面シート34又はサイドシート37であってもよい。厚さ方向に見て、表面シート34、サイドシート37は、それぞれリサイクル部品である第1吸収性コア33aの少なくとも一部と重なり、第1吸収性コア33aより肌側に設けられている。そのため、着用者の肌が第1吸収性コア33aと直接に接触する恐れを軽減させることができるため、第1吸収性コア33aが有するリサイクル由来の成分が、着用者の肌に悪影響を及ぼす恐れを軽減させることができる。
表面シート34、サイドシート37が、それぞれ着用状態において、着用者の肌に当接可能に設けられ、この表面シート34及びサイドシート37は、それぞれ不織布等で形成され、熱可塑性樹脂繊維(ポリエチレン(PE)やポリプロピレン(PP)等)で形成されていることが好ましい。着用状態で、熱可塑性樹脂繊維で形成された表面シート34、サイドシート37を肌に当接可能とすることで、着用中に吸収パッド1が排泄物を吸収して、一旦、第1吸収性コア33aまで到達した排泄物が、着用者の肌まで戻ってしまう場合でも、表面シート34、サイドシート37で排泄物が保持されて、排泄物が着用者の肌に接する状態で留まってしまう恐れを軽減させることができる。これによって、リサイクル由来の成分を含んだ排泄物が、着用者の肌に接触し続ける恐れを軽減させやすくなる。
さらに、第1吸収性コア33aより肌側に設けるシート部材が、熱可塑性樹脂繊維で形成され、着用者の肌に当接可能である場合に、シート部材が、液透過性シートと液不透過性シートを備えることが好ましい。吸収パッド1は、第1吸収性コア33aより肌側に設けられたシート部材として、液透過性の表面シート34と液不透過性のサイドシート37を有している。これによって、液透過性の表面シート34で排泄物の吸収を可能にしつつ、液不透過性のサイドシート37を備えることで、着用中に、吸収パッド1が排泄物を吸収して、一旦、第1吸収性コア33aまで到達した場合でも、リサイクル由来の成分を含んだ排泄物が、着用者の肌まで戻ってしまう恐れを軽減させることができる。
また、長手方向における中央(中央線CL)において、リサイクル部品である第1吸収性コア33aより肌側に位置するシート部材の幅方向の側端が、それぞれ第1吸収性コア33aの幅方向の側端より外側に位置していることが好ましい。本実施形態の吸収パッド1は、長手方向における中央線CLにおいて、表面シート34の幅方向の側端が、それぞれ第1吸収性コア33aの幅方向の側端より外側に位置している。つまり、幅方向において、第1吸収性コア33aは、表面シート34の内側に設けられている。これによって、少なくとも幅方向において、リサイクル部品である第1吸収性コア33aを肌側から完全に覆うことができるため、リサイクル由来の成分を有する第1吸収性コア33aが着用者の肌に直接に接触する恐れを軽減させやすくなる。
さらに、リサイクル部品である第1吸収性コア33aより肌側に設けるシート部材が、高吸収性ポリマー(所謂SAP)で形成されたシート状の層であってもよい。吸収パッド1において、第3吸収性コア33cをシート部材としてもよい。図1及び図3に示すように、第3吸収性コア33cは、厚さ方向に見て、リサイクル部品である第1吸収性コア33aの一部(背側の一部分)と重なっており、第1吸収性コア33aより肌側に設けられている。また、第3吸収性コア33cは、リサイクル由来の成分を有していない、又は第1吸収性コア33aよりリサイクル由来の成分が少ないシート状の部材である。なお、第3吸収性コア33cとしては、不織布等にSAP粒子を付着させてシート状にしたものや、SAPのみをシート状に成形したものを用いることができる。
この第3吸収性コア33cによって、厚さ方向に見て、第1吸収性コア33aと第3吸収性コアとが重なる部分は、着用者の肌が第1吸収性コア33aと直接に接触する恐れを軽減させることができるため、第1吸収性コア33aが有するリサイクル由来の成分が、着用者の肌に悪影響を及ぼす恐れを軽減させることができる。
また、第3吸収性コア33cは、高吸収性ポリマーが、ポリアクリル酸ナトリウムである場合には、第3吸収性コア33cが弱酸性の性質を有する。そのため、リサイクル由来の成分によって、第1吸収性コア33aの液体吸収性パルプがアルカリ性の性質を有する場合に、ポリアクリル酸ナトリウムからなる第3吸収性コア33cをシート部材とすることが好ましい。吸収コア1の着用中において、第1吸収性コア33aが排泄物等の水分を吸収すると、アクリル酸ナトリウムの遊離によって生じるアクリル酸基が、液体吸収性パルプのアルカリ性を中和させることができる。つまり、リサイクル由来の成分によって、第1吸収性コア33aの液体吸収性パルプがアルカリ性を示す場合であっても、酸性を示すポリアクリル酸ナトリウム(SAP)を有することで、水分存在下で、中和が促されやすくなり、液体吸収性パルプのアルカリ性が弱められて、着用者の肌への悪影響を軽減させやすくなる。
なお、図2及び図3に示すように、表面シート34とサイドシート37のそれぞれ肌側面に接着剤が塗布された接着部34s、接着部37sが設けられている。接着部34sは、主に表面シート34と第1コアラップシート38との間に設けられ、接着部37sは、主にサイドシート37と表面シート34との間に設けられ、各部材同士を接着して固定した部分である。この接着剤は、第1コアラップシート38の接着部38sと同様に、疎水性の接着剤が塗布された領域であることが好ましい。
===第2実施形態===
第1実施形態に係る吸収性物品の一例としての大人用のテープ型使い捨ておむつ(以下、おむつ1とも呼ぶ)を例に挙げて説明する。
図5は、展開かつ伸長状態の、第2実施形態に係る吸収性物品としての使い捨ておむつ100を肌面側から見た概略平面図である。図6は、図5中のD-D矢視断面図である。
おむつ100は、図5に示すように、展開かつ伸長状態において、長手方向、幅方向、及び厚さ方向を有する。また、おむつ100は、長手方向に3つの領域に区分され、着用者の腹側部に当てられる腹側胴回り部101Aと、着用者の背側部に当てられる背側胴回り部101Cと、長手方向において腹側胴回り部101Aと背側胴回り部101Cの間に位置する股下部101Bを有する。また、図6に示すように、おむつ100を構成する各部材が積層された方向を厚さ方向という。厚さ方向において、着用者に接する側を肌側と称し、その反対側を非肌側と称す。吸収パッド1の長手方向は、縦方向ともいい、着用者の腹側に設けられる側が前側であり、着用者の背側に設けられる側が後側である。吸収パッド1の幅方向は、左右方向ともいい、本実施形態のおむつ1は幅方向に対称な構成である。なお、おむつ100の展開状態及び伸長状態については、第1実施形態の吸収パッド1の展開状態及び伸長状態の定義と同様である。
おむつ100は、図6に示すように、吸収性コア103と、吸収性コア103よりも厚さ方向の肌側に設けられた表面シート104と、吸収性コア103よりも厚さ方向の非肌側に設けられた裏面シート105及び外装シート106と、一対のサイドシート107とを備える。
表面シート104は、液透過性のシートであればよく、エアスルー不織布やスパンボンド不織布等を例示できる。裏面シート105は、液不透過性のシートであればよく、合成樹脂フィルムや、疎水性のSMS不織布等を例示できる。また、表面シート104及び裏面シート105には、熱可塑性樹脂(ポリエチレン(PE)やポリプロピレン(PP)等)が含まれていることが好ましい。
一対のサイドシート107は、表面シート104の肌側面上の、幅方向の両側部から幅方向の外側に延出するシート(例えば不織布等)である。外装シート106は、厚さ方向において裏面シート105よりも非肌側に位置する液不透過性のシートであり、おむつ100の外形形状、すなわち、長手方向の中央部(股下部101B)が幅方向の内側に括れた形状を成す。
吸収性コア103としては、SAP(高吸収性ポリマー)を含むパルプ等の液体吸収性繊維が所定の形状に成形されたものを例示できる。また、本実施形態の液透過性の肌側コアラップシート108は吸収性コア103の肌側に隣接して配置されており、さらに、液透過性の非肌側コアラップシート109が吸収性コア103の非肌側に隣接して配置されている。肌側コアラップシート108及び非肌側コアラップシート109は、例えばティッシュ等によって構成されるが、詳細については後述する。
また、おむつ100は、図5に示すように、背側胴回り部101Cから幅方向の両外側に延出するフラップ部110を備える。フラップ部110は、基材シート111と、基材シート111上に接合された第1止着部材112と第2止着部材113とを有する。基材シート11は、サイドシート107と外装シート106との間に接合されている。第1止着部材112と第2止着部材113とは、長手方向に間隔を空けて配置されており、おむつ100の装着時に、腹側胴回り部101Aに設けられたターゲット部114に止着可能に構成されている。第1止着部材112と第2止着部材113としては、フック材を例示できる。なお、止着部材は、左右それぞれに一つずつ設けられていてもよい。また、おむつ100は、フラップ部110の基材シート111を備えずに、サイドシート107及び外装シート106が幅方向の外側に延出し、サイドシート107上に止着部材が接合されていてもよい。
おむつ100は、幅方向の両側部において、長手方向に伸縮する脚回り弾性部材116を有する(図6参照)。脚回り弾性部材116は、幅方向に間隔を空けて左右3本ずつ設けられている。より詳細には、最も幅方向の内側に位置する脚回り弾性部材116は、表面シート104と裏面シート105との間に配置されている。残りの2本の脚回り弾性部材116は、サイドシート107と裏面シート105との間に配置されている。尚、脚回り弾性部材116の本数は特に限定されるものではない。
また、おむつ100は、内側防漏ギャザー117及び外側防漏ギャザー118を有する。内側防漏ギャザー117及び外側防漏ギャザー118は、着用者の肌面側に起立可能に構成されており、左右一対で設けられている。内側防漏ギャザー117は、いわゆる内倒れのギャザーであり、外側防漏ギャザー118は、いわゆる外倒れのギャザーである。内側防漏ギャザー117は、外側防漏ギャザー118及び脚回り弾性部材116よりも幅方向の内側に設けられている。なお、内側防漏ギャザー117の少なくとも一部が外側防漏ギャザー118よりも幅方向の内側に位置していればよい。なお、おむつ100は、必ずしも内側防漏ギャザー17及び外側防漏ギャザー118を有する必要はなく、また、外側防漏ギャザー118のみを有していてもよい。
内側防漏ギャザー117は、図6に示すように、表面シート104が折り畳まれることによって形成されている。具体的には、内側防漏ギャザー117は、図6に示される折り曲げ線f1にて表面シート104が幅方向の外側から内側、且つ肌側に折り曲げられ、折り曲げ線f2にて表面シート104が幅方向の内側から外側、且つ非肌側に折り返されて、その折り返された部位に長手方向に伸縮する内側防漏弾性部材171が設けられることにより形成されている。内側防漏弾性部材171としては、例えば糸ゴムが挙げられる。
外側防漏ギャザー118は、図6に示すように、サイドシート107が折り畳まれることによって形成されている。具体的には、外側防漏ギャザー118は、図6に示される折り曲げ線f3にてサイドシート107が幅方向の内側から外側、且つ肌側に折り曲げられ、折り曲げ線f4にてサイドシート107が幅方向の外側から内側、且つ非肌側に折り返されて、その折り返された部位に長手方向に伸縮する外側防漏弾性部材181が設けられることにより形成されている。外側防漏弾性部材181としては、例えば糸ゴムが挙げられる。内側防漏ギャザー117及び外側防漏ギャザー118によって、排泄物の横漏れを抑制できる。
おむつ100の背側胴回り部101Cの長手方向の端部、且つ、幅方向の中央部には、複数の胴回り弾性部材121により形成されるウエストギャザー122が配置されている。ウエストギャザー122により、着用時に着用者の胴部の形状に沿うように変形してフィットすると共に、おむつ100の位置ずれが抑制される。
<おむつ100のリサイクル部品>
おむつ100は、リサイクル部品として、リサイクルパルプを有する肌側コアラップシート108、非肌側コアラップシート109を備える。つまり、おむつ100の肌側コアラップシート108、非肌側コアラップシート109は、それぞれ使用済みの使い捨て吸収性物品(例えば、使用済み使い捨ておむつ)から回収したパルプをリサイクルしたリサイクルパルプを含むリサイクル部品である。なお、本実施形態のおむつ100は、リサイクル部品として、肌側コアラップシート108と非肌側コアラップシート109を備えたが、おむつ100が備えるリサイクル部品が、肌側コアラップシート108のみであってもよく、非肌側コアラップシート109のみであってもよい。以下、リサイクル部品として、肌側コアラップシート108について説明するが、非肌側コアラップシート109についても同様である。
肌側コアラップシート108は、使用済みの吸収性物品から回収したリサイクルパルプを原料として、増粘剤等の添加剤を加えてシート状に成形した所謂ティッシュである。肌側コアラップシート108に含まれるパルプが、リサイクルパルプのみであってもよく、リサイクルパルプとバージンパルプとが任意の比率で混ぜ合わされたものであってもよい。
リサイクル部品が有するリサイクル由来の成分は、着用者の肌に悪影響を及ぼす恐れがある。そのため、おむつ100は、図5及び図6に示すように、厚さ方向に見て(平面視において)、リサイクル部品である肌側コアラップシート108の少なくとも一部と重なる「シート部材」として表面シート104を有している。この表面シート104は、リサイクル部品である肌側コアラップシート108より肌側に設けられ、着用者の肌と肌側コアラップシート108との間に設けられている。なお、リサイクル部品(肌側コアラップシート108)より肌側に設けられた「シート部材」(表面シート104)は、リサイクル由来の成分を有していないシート状の部材である、又は、リサイクル部品(肌側コアラップシート108)よりもリサイクル由来の成分が少ないシート状の部材である。
これによって、厚さ方向に見て、肌側コアラップシート108と表面シート104とが重なる部分は、着用者の肌が肌側コアラップシート108と直接に接触する恐れを軽減させることができるため、肌側コアラップシート108が有するリサイクル由来の成分が、着用者の肌に悪影響を及ぼす恐れを軽減させることができる。
また、本実施形態のおむつ100は、肌側コアラップシート108より肌側に設けるシート部材を表面シート104とすることで、おむつ100が備える資材の数を増やさずに、着用者の肌がリサイクル部材である肌側コアラップシート108と直接に接触する恐れを軽減させている。なお、表面シート104は、着用中において、着用者の肌に当接可能であり、不織布等の熱可塑性樹脂繊維(ポリエチレン(PE)やポリプロピレン(PP)等)で形成されていることが好ましい。これによって、着用中に吸収パッド1が排泄物を吸収して、一旦、肌側コアラップシート108まで到達した排泄物が、着用者の肌まで戻ってしまう場合でも、着用者の肌に当接する表面シート34で排泄物が保持されて、排泄物が着用者の肌に接する状態で留まってしまう恐れを軽減させることができる。これによって、リサイクル由来の成分を含んだ排泄物が、着用者の肌に接触し続ける恐れを軽減させやすくなる。
表面シート104について、長手方向における中央(中央線CL)において、リサイクル部品である肌側コアラップシート108より肌側に位置する表面シート104の幅方向の側端が、それぞれ肌側コアラップシート108の幅方向の側端より外側に位置していることが好ましい。本実施形態のおむつ100は、図6に示すように、長手方向における中央線CLにおいて、表面シート104の幅方向の側端が、それぞれ肌側コアラップシート108の幅方向の側端より外側に位置している。つまり、幅方向において、肌側コアラップシート108は、表面シート104の内側に設けられている。これによって、少なくとも幅方向において、リサイクル部品である肌側コアラップシート108を肌側から完全に覆うことができるため、リサイクル由来の成分を有する肌側コアラップシート108が着用者の肌に直接に接触する恐れを軽減させやすくなる。
さらに、本実施形態のおむつ100では、表面シート104をシート部材としたが、表面シート104とサイドシート107とを合わせてシート部材としてもよい。サイドシート107についても、表面シート104と同様に、不織布等の熱可塑性樹脂繊維(ポリエチレン(PE)やポリプロピレン(PP)等)で形成されていることが好ましい。本実施形態のおむつ100は、肌側コアラップシート108より肌側に設けられたシート部材として、液透過性の表面シート104と、液不透過性のサイドシート107とを有している。これによって、おむつ100のシート部材として、液透過性の表面シート104で排泄物の吸収を可能にしつつ、液不透過性のサイドシート107を備えることで、着用中に、おむつ100が排泄物を吸収して、一旦、肌側コアラップシート108まで到達した場合でも、リサイクル由来の成分を含んだ排泄物が、着用者の肌まで戻ってしまう恐れを軽減させることができる。
10gの肌側コアラップシート108に対し、イオン交換水100mLを加えた水溶液のpHが5.5以下であってもよい。つまり、リサイクル由来の成分を有する肌側コアラップシート108が酸性であってもよい。10gの肌側コアラップシート108に対して、イオン交換水100mLを加えた水溶液のpHが5.5以下で、着用者の肌に悪影響を与えてしまう可能性がある場合であっても、肌側コアラップシート108より肌側に設けられた表面シート104によって、肌側コアラップシート108と着用者の肌とが直接に接触する恐れを軽減させることができる。また、着用中において、一旦、肌側コアラップシート108が吸収した排泄物が、着用者の肌に向かって戻ってしまう恐れがある。このとき、肌側コアラップシート108によって酸性度が高められた状態の排泄物が、肌側に戻ってしまう恐れがある。これに対し、肌側コアラップシート108より肌側に表面シート104が設けられていることで、肌側コアラップシート108から着用者の肌にまで戻る排泄物の量を軽減させやすくなり、酸性度が高められた排泄物が着用者の肌に接触してしまう恐れを軽減させることができる。
10gの肌側コアラップシート108に対し、イオン交換水100mLを加えた水溶液のpHが3.0以上5.0以下であってもよい。このような場合でも、肌側コアラップシート108より肌側に設けられた表面シート104によって、着用者の肌が肌側個ラップシート108と直接に接触する恐れを軽減させることができる。また、10gの肌側コアラップシート108に対し、イオン交換水100mLを加えた水溶液のpHについて、5.0以下であって、着用者の肌に悪影響を及ぼす恐れがある場合であっても、3.0以上であることで、着用中に吸収した排泄物が有するアルカリ性によって、肌側コアラップシート108の酸性を中和させやすくなり、着用者の肌への悪影響を軽減させやすくなる。なお、おむつ100が吸収した状態の排泄物のアルカリ性については、第1実施形態の吸収パッド1と同様である。
肌側コアラップシート108のpH値は、上述と同様の方法で測定することができる。なお、肌側コアラップシート108のpH値の測定は、肌側コアラップシート108の全部について測定するものであってもよく、肌側コアラップシート108の一部分について測定するものであってもよい。pHの測定は、10gの肌側コアラップシート108当たり、イオン交換水100mLを加えた水溶液を測定するものとし、例えば、肌側コアラップシート108が1gである場合には、イオン交換水を10mL加えた水溶液のpH値を測定する。
また、リサイクル部品である肌側コアラップシート108が有するリサイクル由来の成分が、硫酸又は次亜塩素酸であってもよい。この硫酸又は次亜塩素酸は、主に、リサイクル処理を施されたことによるリサイクルパルプが有する成分である。肌側コアラップシート108が、リサイクル由来の成分として、硫酸又は次亜塩素酸を有している場合であっても、肌側コアラップシート108より肌側に設けられた表面シート104によって、肌側コアラップシート108と着用者の肌とが直接に接触する恐れを軽減させることができる。また、肌側コアラップシート108より肌側に設けられた表面シート104によって、着用中に、一旦、肌側コアラップシート108で吸収された排泄物が、排泄物が第1吸収性コア33aの液体吸収性パルプによって酸性度が高められた状態で、肌側に戻り、着用者の肌に接触してしまう恐れを軽減させることができる。
10gの肌側コアラップシート108に対し、イオン交換水100mLを加えた水溶液のpHが7.0より大きくてもよい。つまり、肌側コアラップシート108がアルカリ性の性質を有していてもよい。10gの肌側コアラップシート108に対し、イオン交換水100mLを加えた水溶液pHが7.0より大きい場合は、着用者の肌に悪影響を及ぼす可能性がある。このような場合でも、肌側コアラップシート108より肌側に設けられた表面シート108によって、肌側コアラップシート108と着用者の肌とが直接に接触する恐れを軽減させることができる。また、着用中において、一旦、肌側コアラップシート108が吸収した排泄物が、着用者の肌に向かって戻ってしまう恐れがある。このとき、肌側コアラップシート108によってアルカリ度が高められた状態の排泄物が、肌側に戻ってしまう恐れがある。これに対し、肌側コアラップシート108より肌側に表面シート104が設けられていることで、肌側コアラップシート108から着用者の肌にまで戻る排泄物の量を軽減させやすくなり、アルカリ度が高められた排泄物が着用者の肌に接触してしまう恐れを軽減させることができる。
リサイクル部品である肌側コアラップシート108が有するリサイクル由来の成分が、塩化カルシウム又は窒素系化合物であってもよい。この塩化カルシウム又は窒素系化合物は、主に、リサイクル処理を施されたことによるリサイクルパルプが有する成分や排泄物由来の成分である。肌側コアラップシート108が、リサイクル由来の成分として、塩化カルシウム又は窒素系化合物を有している場合であっても、肌側コアラップシート108より肌側に設けられた肌側コアラップシート108によって、肌側コアラップシート108と着用者の肌とが直接に接触する恐れを軽減させることができる。また、肌側コアラップシート108より肌側に設けられた表面シート104によって、着用中に、一旦、肌側コアラップシート108で吸収され、肌側コアラップシート108のリサイクル由来の成分でアルカリ度が高められた状態となった場合でも、肌側コアラップシート108から着用者の肌にまで戻る排泄物の量を軽減させやすくなり、アルカリ度が高められた排泄物が着用者の肌に接触してしまう恐れを軽減させることができる。
また、リサイクル部品である肌側コアラップシート108が有するリサイクル由来の成分が窒素系化合物である場合に、肌側コアラップシート108(リサイクル部品)中の窒素系化合物の窒素の重量が、0ppmより大きく、50ppm以下であることが好ましい。リサイクル由来の成分が窒素系化合物である場合、窒素系化合物は、リサイクル前に吸収性物品が吸収した排泄物に由来する成分である。例えば、タンパク質やアミノ酸に由来するもの、アンモニアの分解物等の、リサイクルする前に吸収性物品が吸収した排泄物に由来するものである。リサイクル由来の成分として窒素系化合物を有する液体吸収性パルプのpH値はアルカリ性を示す(pHが7より大きい)。
リサイクル由来の成分として窒素系化合物を肌側コアラップシート108が有する場合でも、肌側コアラップシート108中の、窒素系化合物の窒素の重量を0ppmより大きく、50ppm以下とすることで、窒素系化合物の窒素の重量の割合が50ppmより大きい場合よりも、着用者の肌への悪影響を軽減できる。また、肌側コアラップシート108より肌側に設けられた表面シート104によって、着用中に、一旦、肌側コアラップシート108で吸収され、肌側コアラップシート108のリサイクル由来の成分でアルカリ度が高められた状態となった場合でも、肌側コアラップシート108から着用者の肌にまで戻る排泄物の量を軽減させやすくなり、アルカリ度が高められた排泄物が着用者の肌に接触してしまう恐れを軽減させることができる。なお、肌側コアラップシート108(リサイクル部品)に対する窒素系化合物の窒素の重量の割合は、第1実施形態の吸収パッド1と同様の方法で得られる。
リサイクル部品である肌側コアラップシート108が有するリサイクル由来の成分が、分子量が500より小さいSAP(高吸収性ポリマー)の分解物であってもよく、特に、分子量が500より小さいポリアクリル酸ナトリウムであってもよい。リサイクル由来の成分が、500より小さいポリアクリル酸ナトリウム(SAPの分解物)である場合、500より小さいポリアクリル酸ナトリウム(SAPの分解物)は、リサイクルをする前の吸収性物品に用いられる高吸収性ポリマー(SAP)の分解物であり、使用済みの吸収性物品のリサイクル処理での高吸収性ポリマー(SAP)の分解によって、分子量が500より小さくなったポリアクリル酸ナトリウムである。
おむつ100において、リサイクル部品である肌側コアラップシート108より肌側に表面シート104を設けることで、肌側コアラップシート108と着用者の肌とが直接に接触する恐れを軽減させることで、500より小さい分子量のポリアクリル酸ナトリウムが着用者の皮膚内に浸透されてしまう恐れを軽減させることができる。また、一旦、肌側コアラップシート108で吸収された排泄物が、500より小さい分子量のポリアクリル酸ナトリウムを含んだ場合でも、吸収した排泄物が肌側に戻ることを抑制しやすくして、着用者の肌に悪影響を与えてしまう恐れを軽減させることができる。
リサイクル部品である肌側コアラップシート108より肌側に設けられた表面シート104について、表面シート104の非肌側面に接着剤が塗布された接着部104sが設けられており、この接着剤が疎水性であることが好ましい。また、この疎水性の接着剤について、接着剤の長手方向における両端が、表面シート104の長手方向における両端と一致、又は接着剤の幅方向における両端が、表面シート104の幅方向における両端と一致することがより好ましい。
図7は、接着部104s及び接着部107sを説明する図である。便宜上、表面シート104、接着部104s、接着部107sを実線で示し、弾性部材171、181、121等の部材を省略して示す。
本実施形態のおむつ100は、表面シート104の非肌側面に接着剤を塗布して、表面シート104とコアラップシート108とを接着する接着部104sを有している。図6及び図7に示すように、接着部104Sは、複数の矩形形状の接着領域が幅方向に複数配置されており、接着部104sの長手方向の両端は、表面シート104の長手方向の両端と一致している。また、接着部104sの幅方向の両端は、表面シート104の幅方向の両端より内側で、肌側コアラップシート108の幅方向の両端より内側に設けられている。
表面シート104と肌側コアラップシート108との間に設けられた疎水性の接着剤によって、着用中におむつ100が吸収した排泄物が、肌側コアラップシート108まで到達した場合でも、肌側コアラップシート108でリサイクル由来の成分と当接する排泄物が着用者の肌まで戻ることを軽減させやすくなる。なお、表面シート104の非肌側面に設ける接着剤の面積が広いほど、肌側コアラップシート108から着用者の肌まで戻る排泄物の量を軽減させることができることから、表面シート104の非肌側面に設ける接着剤の長手方向の両端が表面シート104の長手方向の両端と一致、又は接着剤の幅方向の両端が表面シート104の幅方向の両端と一致することがより好ましい。
また、より好ましくは、図5~図7に示すように、サイドシート107の非肌側面に接着剤を塗布し、サイドシート107の非肌側に位置する部材(おむつ100では裏面シート105)と接着する接着部107sを有することが好ましく、この接着部107sの接着剤が疎水性であることが好ましい。
===その他の実施形態===
上述の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更・改良され得ると共に、本発明には、その等価物が含まれることは言うまでもない。
上述の実施形態において、吸収パッド1と大人用のテープ型使い捨ておむつ100を例に挙げて説明したが、これに限られない。本発明の吸収性物品は、子供用のテープ型使い捨ておむつ、大人用又は子供用のパンツ型使い捨ておむつ、尿取りパッド、生理用ナプキン、ショーツ型ナプキン、ペット用の使い捨ておむつ等としても適用可能である。
上述の実施形態において、吸収パッド1では吸収性コア33a、33bをリサイクル部品とし、大人用のテープ型使い捨ておむつ2では、コアラップシート108、109をリサイクル部品としたが、これに限られない。吸収パッド1のコアラップシート38、39、41、42をリサイクル部品としてもよく、おむつ2の吸収性コア103をリサイクル部品としてもよい。また、吸収パッド1の吸収性コア33、33bとコアラップシート38、39、41、42の両方をリサイクル部品にしてもよく、おむつ2の吸収性コア3とコアラップシート108、109の両方をリサイクル部品としてもよい。
さらに、吸収性物品(吸収パッド1、おむつ100)における吸収性コア、コアラップシートに限らず、任意の部材を、リサイクルパルプを有するリサイクル部品としてもよい。任意の部材をリサイクル部品とした場合であっても、リサイクル部品より肌側にシート部材を備えることで、リサイクル部品が着用者の肌に接触する恐れを軽減させて、リサイクル部品が有するリサイクル由来の成分が着用者の肌に悪影響を与えてしまう恐れを軽減させることができる。
また、リサイクル部品より肌側に設けるシート部材としては、コアラップシート、表面シート、サイドシートに限られない。リサイクル部品より肌側に設けるものであれば、別途シート状の部材を設ける等、所望の部材を加えることができる。
1 吸収パッド(吸収性物品)、
33 吸収体、
33a 第1吸収性コア(吸収性コア、リサイクル部品)、
33b 第2吸収性コア(吸収性コア、リサイクル部品)、
33c 第3吸収性コア(シート部材)、
34 表面シート(シート部材)、
35 裏面シート、36 外装シート、
37 サイドシート(シート部材)、
38 第1コアラップシート(シート部材)、
38s 接着部(接着剤が塗布された接着部)、
39 第2コアラップシート、
41 第3コアラップシート、
42 第4コアラップシート、
45a、45b スリット、46 一対の圧搾部、48 防漏壁、
60 防漏壁弾性部材、
100 おむつ(吸収性物品)、
101A 腹側胴回り部、101B 股下部、101C 背側胴回り部、
103 吸収性コア、
104 表面シート、
104s 接着部(接着剤が塗布された接着部)、
105 裏面シート、106 外装シート、
107 サイドシート、
107s 接着部(接着剤が塗布された接着部)、
108 肌側コアラップシート(コアラップシート、リサイクル部品)、
109 非肌側コアラップシート(コアラップシート、リサイクル部品)、
110 フラップ部、111 基材シート、
112 第1止着部材、113 第2止着部材、
114 ターゲット部、
116 脚回り弾性部材、
117 内側防漏ギャザー、118 外側防漏ギャザー、
121 胴回り弾性部材、122 ウエストギャザー、
171 内側防漏弾性部材、181 外側防漏弾性部材

Claims (17)

  1. 互いに直交する縦方向、横方向、及び厚さ方向を有し、
    使用済みの使い捨て吸収性物品をリサイクル処理して得られたリサイクルパルプを有するリサイクル部品と、
    前記厚さ方向に見て、前記リサイクル部品の少なくとも一部と重なるシート部材と
    を有し、
    前記リサイクル部品は、リサイクル由来の成分を有し、
    前記シート部材は、前記リサイクル部品より肌側に設けられている
    ことを特徴とする吸収性物品。
  2. 請求項1に記載の吸収性物品であって、
    前記リサイクル部品は、液体を吸収する吸収性コアであり、
    前記吸収性コアは、液体吸収性パルプを有し、
    前記液体吸収性パルプは、少なくとも前記リサイクル由来の成分を有する前記リサイクルパルプを有し、
    前記液体吸収性パルプ10gに対しイオン交換水100mLを加えた水溶液のpHが5.5以下であることを特徴とする吸収性物品。
  3. 請求項2に記載の吸収性物品であって、
    前記液体吸収性パルプ10gに対しイオン交換水100mLを加えた水溶液のpHが3.0以上5.0以下であることを特徴とする吸収性物品。
  4. 請求項1に記載の吸収性物品であって、
    前記リサイクル部品は、液体を吸収する吸収性コアの少なくとも一部を覆うコアラップシートであり、
    前記コアラップシート10gに対しイオン交換水100mLを加えた水溶液のpHが5.5以下であることを特徴とする吸収性物品。

  5. 請求項4に記載の吸収性物品であって、
    前記コアラップシート10gに対しイオン交換水100mLを加えた水溶液のpHが3.0以上5.0以下であることを特徴とする吸収性物品。
  6. 請求項1から5のいずれか1項に記載の吸収性物品であって、
    前記リサイクル由来の成分が硫酸又は次亜塩素酸であることを特徴とする吸収性物品。
  7. 請求項1に記載の吸収性物品であって、
    前記リサイクル部品は、液体を吸収する吸収性コアであり、
    前記吸収性コアは、液体吸収性パルプを有し、
    前記液体吸収性パルプは、少なくとも前記リサイクル由来の成分を有する前記リサイクルパルプを有し、
    前記液体吸収性パルプ10gに対しイオン交換水100mLを加えた水溶液のpHが7.0より大きいことを特徴とする吸収性物品。
  8. 請求項7に記載の吸収性物品であって、
    前記吸収性コアは、アクリル酸ナトリウムを含む高吸収性ポリマーも有することを特徴とする吸収性物品。
  9. 請求項1に記載の吸収性物品であって、
    前記リサイクル部品は、液体を吸収する吸収性コアの少なくとも一部を覆うコアラップシートであり、
    前記コアラップシート10gに対しイオン交換水100mLを加えた水溶液のpHが7.0以上であることを特徴とする吸収性物品。
  10. 請求項1、請求項7から9のいずれか1項に記載の吸収性物品であって、
    前記リサイクル由来の成分が窒素系化合物であり、
    前記リサイクル部品中の前記窒素系化合物の窒素の重量が、0ppmより大きく、50ppm以下であることを特徴とする吸収性物品。
  11. 請求項1、請求項7から10のいずれか1項に記載の吸収性物品であって、
    前記リサイクル由来の成分が塩化カルシウム又は窒素系化合物であることを特徴とする吸収性物品。
  12. 請求項1から11のいずれか1項に記載の吸収性物品であって、
    前記シート部材の非肌側面に、接着剤が設けられており、
    前記接着剤は、疎水性であることを特徴とする吸収性物品。
  13. 請求項12に記載の吸収性物品であって、
    前記接着剤の前記縦方向における両端が、前記シート部材の前記縦方向における両端と一致、又は、
    前記接着剤の前記横方向における両端が、前記シート部材の前記横方向における両端と一致することを特徴とする吸収性物品。
  14. 請求項1から13のいずれか1項に記載の吸収性物品であって、
    前記シート部材が、熱可塑性樹脂繊維で形成されており、
    前記シート部材は、着用者の肌に当接可能に設けられていることを特徴とする吸収性物品。
  15. 請求項14に記載の吸収性物品であって、
    前記シート部材は、液透過性シート部及び液不透過性シート部を備えることを特徴とする吸収性物品。
  16. 請求項1から15のいずれか1項に記載の吸収性物品であって、
    前記縦方向における中央において、
    前記シート部材の前記横方向の側端が、それぞれ前記リサイクル部品の前記横方向の側端より外側に位置していることを特徴とする吸収性物品。
  17. 請求項1から16のいずれか1項に記載の吸収性物品であって、
    前記リサイクル由来の成分が、分子量が500より小さいポリアクリル酸ナトリウムを有することを特徴とする吸収性物品。
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