JP6974360B2 - 多分化能性幹細胞増殖促進剤 - Google Patents

多分化能性幹細胞増殖促進剤 Download PDF

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Description

本発明は、多分化能性幹細胞を、その多分化能性を損なうことなく、増殖をより促進させられる素材、及び当該素材を使用した多分化能性幹細胞の培養方法に関する。
本願は、2017年1月31日に日本に出願された特願2017−015313号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
多分化能性幹細胞とは、自己複製能を有する未分化細胞であり、様々な細胞へ分化可能な細胞である。近年、患者の損なわれた組織に多分化能性幹細胞や多分化能性幹細胞から分化誘導させた細胞を移植し、その機能の再生をはかる再生医療が盛んに研究されている。再生医療では、多分化能性幹細胞やその分化細胞を、大量に準備する必要があるため、多分化能性幹細胞を効率よく増殖させる方法の開発も盛んである。特に、多分化能性幹細胞は、培養の過程でその多分化能を失ってしまう場合が多く、このため、多分化能性幹細胞をその多分化能を維持したまま増殖する方法が求められている。
多分化能性幹細胞の培養方法としては、例えば、間葉系幹細胞を、ニコチンアミド(NAM)と繊維芽細胞成長因子4(FGF4)を含む培地中で培養することにより、間葉系幹細胞を効率よく増殖させられることが報告されている(例えば、特許文献1参照。)。また、NAMが、多能性幹細胞の多能性の欠失や、再プログラミングの障害を解消することも報告されている(例えば、非特許文献1参照。)。その他、人工多能性幹細胞(iPS細胞)をNAM存在下で培養すると、NAMがサーチュイン又はPARPの機能を抑制することによって、胚性幹細胞(ES細胞)と遺伝子発現パターンがよく類似したiPS細胞を効率的に製造できることが報告されている(例えば、特許文献2参照。)。
一方で、ニコチンアミドモノヌクレオチド(NMN)は、補酵素NADの生合成中間代謝産物である。近年、NMNは、老化マウスにおけるインスリン分泌能の改善効果、高脂肪食や老化によってひき起こされる2型糖尿病のマウスモデルにおいてインスリン感受性や分泌を劇的に改善する効果を有すること(例えば、特許文献3参照。)、老化した筋肉のミトコンドリア機能を顕著に高める効果を有することなどが報告されている。さらに、NMNの投与により、肥満、血中脂質濃度の上昇、インシュリン感受性の低下、記憶力低下、及び黄斑変性症等の眼機能劣化といった加齢に伴う各種疾患の症状の改善や予防に有用であることも報告されている(例えば、特許文献4参照。)。
特表2015−507921号公報 国際公開第2011/102333号 米国特許第7737158号明細書 国際公開第2014/146044号
Son,et al.,STEM CELLS,2013,vol.31,p.1121-1135.
本発明は、多分化能性幹細胞を、その多分化能性を損なうことなく、増殖をより促進させられる素材、及び当該素材を使用した多分化能性幹細胞の培養方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究した結果、β−ニコチンアミドモノヌクレオチド(β−NMN)の存在下では、多分化能性幹細胞の増殖が促進されており、かつその多分化能性も損なわれないことを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、以下の多分化能性幹細胞増殖促進剤、多分化能性幹細胞の培養方法、及び多分化能性幹細胞の増殖促進方法を提供するものである。
[1] 多分化能性幹細胞の培養培地であって、β−ニコチンアミドモノヌクレオチド若しくはその薬理学的に許容される塩、又はそれらの溶媒和物を有効成分とし、β−ニコチンアミドモノヌクレオチド濃度が0.02〜5mMであり、前記多分化能性幹細胞が、胚性幹細胞、人工多能性幹細胞、及び間葉系幹細胞からなる群より選択される一種以上であり、前記多分化能性幹細胞が、多分化能を維持したまま培養されることを特徴とする、多分化能性幹細胞の培養培地
[2] 多分化能性幹細胞を、β−ニコチンアミドモノヌクレオチド若しくはその薬理学的に許容される塩、又はそれらの溶媒和物を含有する培養培地中で、多分化能を維持したまま培養し、前記培養培地のβ−ニコチンアミドモノヌクレオチド濃度が0.02〜5mMであり、前記多分化能性幹細胞が、胚性幹細胞、人工多能性幹細胞、及び間葉系幹細胞からなる群より選択される一種以上であることを特徴とする、多分化能性幹細胞の培養方法。
[3] 多分化能性幹細胞を、β−ニコチンアミドモノヌクレオチド若しくはその薬理学的に許容される塩、又はそれらの溶媒和物を含有する培養培地中で、多分化能を維持したまま培養し、前記培養培地のβ−ニコチンアミドモノヌクレオチド濃度が0.02〜5mMであり、前記多分化能性幹細胞が、胚性幹細胞、人工多能性幹細胞、及び間葉系幹細胞からなる群より選択される一種以上であることを特徴とする、多分化能性幹細胞の増殖促進方法。
本発明に係る多分化能性幹細胞増殖促進剤は、人工多能性幹細胞(iPS細胞)、胚性幹細胞(ES細胞)などの多分化能性幹細胞に働きかけることにより、その多分化能を維持したまま、増殖を促進させることができる。このため、当該多分化能性幹細胞増殖促進剤を培養培地に含有させることによって、より大量の多分化能性幹細胞を効率よく調製することができる。
実施例1において、iPS細胞201B7株をβ−NMNを添加した培養培地で培養したウェルについて、WSTアッセイを行い、培養培地のβ−NMN濃度ごとに吸光度値(450−595nm)の測定結果を示した図である。 実施例2において、iPS細胞201B7株をβ−NMN又はNAMを添加した培養培地で培養したウェルについて、WSTアッセイを行い、培養培地のβ−NMN濃度又はNAM濃度ごとに吸光度値(450−595nm)の測定結果を示した図である。 実施例3において、iPS細胞253G1株をβ−NMN又はNAMを添加した培養培地で培養したウェルについて、WSTアッセイを行い、培養培地のβ−NMN濃度又はNAM濃度ごとに吸光度値(450−595nm)の測定結果を示した図である。 実施例4において、iPS細胞201B7株を、ROCK阻害剤とβ−NMNを共に添加した培養培地で培養したウェルについて、WSTアッセイを行い、培養培地のβ−NMN濃度ごとに吸光度値(450−595nm)の測定結果を示した図である。 実施例4において、iPS細胞201B7株を、ROCK阻害剤とβ−NMNを共に添加した培養培地で培養したウェルについて、アルカリフォスファターゼ測定試験を行い、培養培地のβ−NMN濃度ごとに405nmの吸光度値の測定結果を示した図である。 実施例6において、β−NMN無添加培養培地で培養した後、抗SSEA4抗体で染色したiPS細胞201B7株のフローサイトメーターの結果を示した図である。 実施例6において、0.25mMのβ−NMNを含有させた培養培地で培養した後、抗SSEA4抗体で染色したiPS細胞201B7株のフローサイトメーターの結果を示した図である。 実施例6において、1mMのβ−NMNを含有させた培養培地で培養した後、抗SSEA4抗体で染色したiPS細胞201B7株のフローサイトメーターの結果を示した図である。 実施例6において、β−NMN無添加培養培地で培養した後、抗低硫酸化ケラタン硫酸抗体(R10G)で染色したiPS細胞201B7株のフローサイトメーターの結果を示した図である。 実施例6において、0.25mMのβ−NMNを含有させた培養培地で培養した後、抗低硫酸化ケラタン硫酸抗体(R10G)で染色したiPS細胞201B7株のフローサイトメーターの結果を示した図である。 実施例6において、1mMのβ−NMNを含有させた培養培地で培養した後、抗低硫酸化ケラタン硫酸抗体(R10G)で染色したiPS細胞201B7株のフローサイトメーターの結果を示した図である。
本発明及び本願明細書において、多分化能性幹細胞とは、自己複製能を有し、かつ多分化能(多様な細胞種へ分化可能な能力)を備える未分化細胞であり、好ましくは外胚葉、中胚葉、内胚葉のいずれの細胞にも分化しうる多能性幹細胞である。多分化能性幹細胞には、ES細胞、iPS細胞、間葉系幹細胞などが挙げられる。
本発明に係る多分化能性幹細胞増殖促進剤(以下、「本発明の増殖促進剤」ということがある。)は、NMN(化学式:C1115P)を有効成分とし、多分化能性幹細胞を培養する際にその培養培地中に添加されるものである。NMNの存在下で多分化能性幹細胞を培養することにより、多分化能性幹細胞を、多分化能を維持したまま、より効率よく増殖させることができる。
NMNには、光学異性体としてα、βの2種類が存在するが、本発明の増殖促進剤の有効成分となるNMNは、β−NMN(CAS番号:1094−61−7)である。β−NMNの構造を下記に示す。
Figure 0006974360
β−NMNとしては、いずれの方法で調製されたものであってもよい。例えば、化学合成法、酵素法、発酵法等により、人工的に合成したβ−NMNを精製したものを、有効成分として用いることができる。また、β−NMNは広く生体に存在する成分であるため、動物、植物、微生物などの天然原料から抽出・精製することによって得られたβ−NMNを有効成分として用いることもできる。また、市販されている精製されたβ−NMNを使用してもよい。
β−NMNを合成する化学合成法としては、例えば、NAMとL−リボーステトラアセテートとを反応させ、得られたニコチンアミドモノヌクレオシドをリン酸化することによりβ−NMNを製造できる。また、酵素法としては、例えば、NAMと5’−ホスホリボシル−1’−ピロリン酸(PRPP)から、ニコチンアミドホスホリボシルトランスフェラーゼ(NAMPT)によりβ−NMNを製造できる。発酵法としては、例えば、NAMPTを発現している微生物の代謝系を利用して、NAMからβ−NMNを製造できる。
本発明の増殖促進剤の有効成分としては、β−NMNの薬理学的に許容される塩であってもよい。β−NMNの薬理学的に許容される塩としては、無機酸塩であってもよく、アミンのような塩基性部位を有する有機酸塩であってもよい。このような酸塩を構成する酸としては、例えば、酢酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、カンファースルホン酸、クエン酸、エテンスルホン酸、フマル酸、グルコン酸、グルタミン酸、臭化水素酸、塩酸、イセチオン酸、乳酸、マレイン酸、リンゴ酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、ムチン酸、硝酸、パモ酸、パントテン酸、リン酸、コハク酸、硫酸、酒石酸、p−トルエンスルホン酸等が挙げられる。また、β−NMNの薬理学的に許容される塩としては、アルカリ塩であってもよく、カルボン酸のような酸性部位を有する有機塩であってもよい。このような酸塩を構成する塩基としては、例えば、アルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩であって、水素化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化アルミニウム、水酸化リチウム、水酸化マグネシウム、水酸化亜鉛、アンモニア、トリメチルアンモニア、トリエチルアンモニア、エチレンジアミン、リジン、アルギニン、オルニチン、コリン、N,N’−ジベンジルエチレンジアミン、クロロプロカイン、プロカイン、ジエタノールアミン、N−ベンジルフェネチルアミン、ジエチルアミン、ピペラジン、トリス(ヒドロキシメチル)−アミノメタン、水酸化テトラメチルアンモニウム等の塩基から誘導されるものが挙げられる。
本発明の増殖促進剤の有効成分としては、遊離のβ−NMN又はその薬理学的に許容される塩の溶媒和物であってもよい。当該溶媒和物を形成する溶媒としては、水、エタノール等が挙げられる。
本発明の増殖促進剤は、β−NMNに加えてその他の有効成分を含有していてもよい。当該他の有効成分としては、例えば、多分化能性幹細胞の生存効率や増殖効率を高めることが知られている成分や、多分化能性幹細胞の未分化状態を維持する作用を有することが知られている成分等の中から適宜選択して用いることができる。多分化能性幹細胞の生存効率を高める成分としては、例えば、Rho キナーゼ(ROCK)阻害剤が挙げられる。また、多分化能性幹細胞の未分化状態を維持する成分としては、例えば、FGF−2やTGFβスーパーファミリーが挙げられる。TGFβスーパーファミリーとしては、TGF−β1、アクチビン、NODAL等が挙げられる。β−NMNと併用するその他の有効成分は、1種類のみであってもよく、2種類以上の組み合わせであってもよい。
多分化能性幹細胞を培養する際に、その培養培地に本発明の増殖促進剤を含有させることにより、その多分化能を維持したまま、多分化能性幹細胞の増殖を促進させることができる。培養培地に本発明の増殖促進剤を含有させる量としては、当該増殖促進剤を含有させていない培養培地で培養した場合と比較して多分化能性幹細胞の増殖を促進させるために充分な濃度となる量であれば特に限定されるものではなく、多分化能性幹細胞の種類や、培養培地のその他の成分とのバランス等を考慮して適宜調整することができる。培養培地のβ−NMN濃度が低すぎる場合には、多分化能性幹細胞に対する増殖促進効果が弱いおそれがあり、また、β−NMNを過剰量含有させた場合には、却って増殖が抑えられる可能性がある。培養培地の本発明の増殖促進剤の含有量としては、β−NMN濃度が0.01〜5mMとなる量であることが好ましく、0.05〜2mMとなる量であることがより好ましく、0.1〜1mMとなる量であることがさらに好ましい。β−NMN濃度が前記範囲内であることにより、多分化能性を維持させながら、多分化能性幹細胞の増殖を充分に促進することができる。なお、β−NMNによるこの増殖促進効果は、NAMやニコチン酸、ニコチンアミドリボシドといった他のNAM関連物質よりも優れている。
本発明の増殖促進剤の存在下での多分化能性幹細胞の培養は、培養培地に本発明の増殖促進剤を含有させる以外は、常法により行うことができる。例えば、培養培地としては、一般的に、多分化能性幹細胞の維持又は増殖のために用いられる培地や、動物細胞の培養に用いられる培地を用いることができる。また、市販されている各種の多能性幹細胞のための培養培地を用いることもできる。本発明において、本発明の増殖促進剤を含有させて多分化能性幹細胞の培養に使用される培地としては、例えば、イーグル最小必須培地(MEM)、ダルベッコ改変イーグル培地(DMEM)、αイーグル最小必須培地(αMEM)、Iscove改変ダルベッコ培地(IMDM)、F−12培地、F−10培地、DMEM/F12培地、RPMI−1640培地、間葉系細胞基礎培地(MSCBM)、E8(Essential 8)培地、TeSR−E8培地、mTeSR1培地等が挙げられる。これらの培地に、必要に応じて、アミノ酸、無機塩類、ビタミン類、抗生物質等を添加してもよい。
これらの培養培地には、本発明の増殖促進剤のほかに、多分化能性幹細胞の生存効率や増殖効率を高めることが知られている成分や、多分化能性幹細胞の未分化状態を維持する作用を有することが知られている成分等を適宜含有させてもよい。これらの成分としては、前述のものを用いることができる。
また、培養条件は、一般的に動物細胞を培養する培養条件とすることができ、必要に応じて適宜改変してもよい。例えば、培養温度が30〜40℃、CO濃度が1〜10体積%、O濃度が0.1〜25体積%で培養できる。
本発明の増殖促進剤によって増殖促進される多分化能性幹細胞としては、哺乳類に由来する多分化能性幹細胞が好ましく、ヒト由来の多分化能性幹細胞がさらに好ましく、ヒト由来の多能性幹細胞が特に好ましい。また、本発明の増殖促進剤によって増殖促進される多分化能性幹細胞としては、ES細胞、iPS細胞、又は間葉系幹細胞であることが好ましく、ヒト由来のES細胞、iPS細胞、又は間葉系幹細胞であることがより好ましく、ヒト由来のES細胞又はiPS細胞がさらに好ましい。
次に実施例を示して本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
iPS細胞をβ−NMNを含有させた培養培地で培養し、増殖に対するβ−NMNの効果を調べた。
iPS細胞としては、ヒトiPS細胞である201B7株を用いた。また、iPS細胞の基本培養培地としては、基礎培地としてDMEM/F12に19.4mg/Lのインスリン、10.7mg/Lのトランスフェリン、100μg/LのbFGF、2μg/LのTGFβ、14μg/Lの亜セレン酸ナトリウム、64mg/Lのアスコルビン酸、543mg/LのNaHCOを含有するE8培地(LTC)を用いた。
まず、基本培養培地で培養しておいたiPS細胞を細胞剥離液によって培養容器から剥離させて回収した。回収した細胞を計数し、1000〜2000個/ウェルとなるように、マトリゲルでコーティングしておいた96ウェルプレートの各ウェルに播種した。このとき、各ウェルには、ROCK阻害剤を添加した。当該96ウェルプレートを37℃で1日培養して細胞を接着させた後、各ウェルからROCK阻害剤を含む培地を除去し、基本培養培地にβ−NMN(オリエンタル酵母工業社製)を終濃度が0〜2mMとなるように添加した培養培地に交換して3〜4日間培養した。
その後、WST(Water soluble Tetrazolium salts) アッセイにより、各ウェル内に生存している細胞増殖能を測定した。具体的には、各ウェルにWST−1(ナカライテスク社製)を添加し、37℃で1〜4時間インキュベートした後、マイクロプレートリーダー〔BMG Labtech社製〕を用いて、吸光度値(450−595nm)を測定した。なお、「吸光度値(450−595nm)」とは、595nmの吸光度値を参照値とした450nmの吸光度値であり、具体的には、450nmの吸光度値から595nmの吸光度値を差し引いた値である。
培養培地のβ−NMN濃度ごとの吸光度値(450−595nm)の測定結果を図1に示す。iPS細胞を、β−NMN無添加の培養培地(β−NMN:0mM)で培養したウェルよりも、β−NMNを0.1mM以上となるように添加した培養培地で培養したウェルのほうが、吸光度値(450−595nm)が大きく、β−NMN存在下でiPS細胞の増殖が促進されていることがわかった。特に、β−NMN濃度が0.1〜0.2mMでは濃度依存的に当該吸光度値が大きくなり、0.2〜0.6mMでは当該吸光度値は同程度であり、0.8mM以上ではβ−NMN濃度依存的に当該吸光度値がやや低下する傾向が観察された。
[実施例2]
iPS細胞をβ−NMN又はNAMを含有させた培養培地で培養し、増殖に対するβ−NMNとNAMの作用を比較した。iPS細胞としては、201B7株を用いた。
具体的には、ROCK阻害剤を含む培地を除去した後に添加する培養培地を、β−NMNを終濃度が0、0.2、若しくは0.4mMとなるように添加した培養培地又はNAMを終濃度が0、0.2、若しくは0.4mMとなるように添加した培養培地とした以外は、実施例1と同様にして、iPS細胞を培養し、WSTアッセイを行った。
各培養培地の吸光度値(450−595nm)の測定結果を図2に示す。図2中、「E8+NMN」は、各濃度のβ−NMNを添加した培養培地の結果であり、「E8+NAM」は、各濃度のNAMを添加した培養培地の結果である。図2に示すように、β−NMNを添加した培養培地で培養したウェルとNAMを添加した培養培地で培養したウェルのいずれも、基本培地で培養したウェルよりも当該吸光度値が高く、β−NMNとNAMの両方ともiPS細胞の増殖促進効果を有していたが、培養培地の終濃度が0.2mMと0.4mMのいずれにおいても、β−NMN添加培地で培養したウェルのほうがNAM添加培地で培養したウェルよりも有意に当該吸光度値が高く、β−NMNのほうがNAMよりも増殖促進効果が高いことが確認された。
[実施例3]
iPS細胞をβ−NMN又はNAMを含有させた培養培地で培養し、増殖に対するβ−NMNとNAMの作用を比較した。iPS細胞としては、253G1株を用いた。
具体的には、201B7株に代えて253G1株を用いた以外は実施例1と同様にして、iPS細胞を培養し、WSTアッセイを行った。
各培養培地の吸光度値(450−595nm)の測定結果を図3に示す。図3中、「E8+NMN」は、各濃度のβ−NMNを添加した培養培地の結果であり、「E8+NAM」は、各濃度のNAMを添加した培養培地の結果である。0mMのグラフは、E8培地での結果である。図3に示すように、β−NMNを添加した培養培地で培養したウェルでは基本培地で培養したウェルよりも当該吸光度値が高く、β−NMNは253G1株に対しても増殖促進効果を有していた。一方で、NAMを添加した培養培地で培養したウェルでは、基本培地で培養したウェルよりもやや吸光度値は高いものの、β−NMNのような明らかな増殖促進効果は確認できず、NAMによる増殖促進効果は、株によっては充分な増殖促進効果が得られないことがわかった。また、実施例2の結果と同様に、培養培地の終濃度が0.2mMと0.4mMのいずれにおいても、β−NMN添加培地で培養したウェルのほうがNAM添加培地で培養したウェルよりも有意に当該吸光度値が高く、253G1株に対しても、β−NMNのほうがNAMよりも増殖促進効果が高いことが確認された。これらの結果から、β−NMNは様々なiPS細胞に対して、NAMよりも有意に優れた増殖促進作用を有することが明らかである。
[実施例4]
iPS細胞をβ−NMNを含有させた培養培地で培養した後、多分化能性と増殖に対するβ−NMNの効果を調べた。iPS細胞としては、201B7株を用いた。多分化能性は、未分化性のマーカーであるアルカリフォスファターゼの酵素活性を指標にして調べた。
<増殖に対する効果>
実施例1で用いた基本培養培地で培養しておいたiPS細胞を細胞剥離液によって培養容器から剥離させて回収した。回収した細胞を計数し、1000〜2000個/ウェルとなるように、マトリゲルでコーティングしておいた96ウェルプレートの各ウェルに播種した。このとき、各ウェルには、ROCK阻害剤と終濃度が0〜1mMとなるβ−NMNを添加した。当該96ウェルプレートを37℃で1日培養して細胞を接着させた後、各ウェルからROCK阻害剤を含む培地を除去し、基本培養培地にβ−NMNを終濃度が0〜1mMとなるように添加した培養培地に交換して3〜4日間培養した。
その後、実施例1と同様にしてWSTアッセイを行った。ROCK阻害剤とβ−NMNを共に添加した培地で培養したウェルの各培養培地の吸光度値(450−595nm)の測定結果を図4に示す。図4に示すように、β−NMNの添加時期にかかわらず、β−NMNの濃度依存的にiPS細胞の増殖促進効果が得られた。
<アルカリフォスファターゼ測定試験>
まず、実施例1で用いた基本培養培地で培養しておいたiPS細胞を細胞剥離液によって培養容器から剥離させて回収した。回収した細胞を計数し、2000個/ウェルとなるように、マトリゲルでコーティングしておいた96ウェルプレートの各ウェルに播種した。このとき、各ウェルには、ROCK阻害剤と終濃度が0〜1mMとなるβ−NMNを添加した。当該96ウェルプレートを37℃で1日培養して細胞を接着させた後、各ウェルからROCK阻害剤を含む培地を除去し、基本培養培地にβ−NMNを終濃度が0〜1mMとなるように添加した培養培地に交換して3〜4日間培養した。この間、培地交換は毎日行った。
次いで、各ウェルの培養培地を除去した後、エタノール・アセトン固定液を添加して、各ウェル内の細胞を固定した。ウェルを乾燥させた後、アルカリフォスファターゼ測定試薬であるp−ニトロフェニルリン酸(p-Nitrophenol tryphosphate acid)を含有する重炭酸バッファー(Bicarbonate buffer)を添加し、37℃で30分間インキュベートした後、マイクロプレートリーダーにより405nmの吸光度を測定した。
ROCK阻害剤とβ−NMNを共に添加した培地で培養したウェルの各培養培地の405nmの吸光度値の測定結果を図5に示す。図5に示すように、β−NMNの添加時期にかかわらず、β−NMNを添加した培養培地で培養したウェルは、β−NMN無添加の培養培地で培養したウェルよりも405nmの吸光度値が高く、未分化性を維持したままiPS細胞が増殖できていることが確認された。
[実施例5]
ヒト間葉系幹細胞(ヒトMSC)をβ−NMNを含有させた培養培地で培養し、増殖に対するβ−NMNの効果を調べた。
ヒトMSCとしては、Lonza社製の細胞を用いた。また、ヒトMSCの基本培養培地としては、Lonza社製の専用維持培地を用いた。
ヒトMSCを2×10個/ウェルとなるように96ウェルプレート(Nunc社製)に播種した(n=3〜4)。当該96ウェルプレートを37℃、COインキュベーター内で培養して細胞を接着させた後、β−NMN(オリエンタル酵母工業社製)を最終濃度が1.0、0.1、0.01又は0.001mMとなるように添加し、さらに37℃、COインキュベーター内で72時間培養した。
その後、WSTアッセイにより、各ウェル内に生存している細胞増殖能を測定した。具体的には、各ウェルに生細胞数測定試薬SF(ナカライテスク社製)を添加し、37℃で1〜4時間インキュベートした後、マイクロプレートリーダー(BMG Labtech社製)を用いて、吸光度値(450−620nm)を測定した。なお、「吸光度値(450−620nm)」とは、620nmの吸光度値を参照値とした450nmの吸光度値であり、具体的には、450nmの吸光度値から620nmの吸光度値を差し引いた値である。
培養培地のβ−NMN濃度ごとの吸光度値(450−620nm)の測定結果を表1に示す。iPS細胞と同様に、ヒトMSCにおいても、β−NMN添加によって当該吸光度値が高くなっており、細胞増殖が促進されていた。
Figure 0006974360
[実施例6]
β−NMN存在下で維持・増殖させたiPS細胞の多能性を確認した。iPS細胞としては、201B7株を用いた。
具体的には、マトリゲル(コーニング社)でコーティングした35mmディッシュに、iPS細胞を1.5×10個/ディッシュとなるように播種した。培養培地は、iPS細胞の基本培養培地(E8培地)にβ−NMNを終濃度が0、0.25、又は1mMとなるように添加した培養培地を用いた。ただし、播種時には、さらに終濃度10μMになるようRock阻害剤を添加した培養培地を用いて、Rho依存的アポトーシスを抑制した。培地交換は毎日実施し、5〜6日目に継代した。β−NMNを添加した培養培地で5継代以上培養したiPS細胞を、未分化マーカーであるSSEA4及び低硫酸化ケラタン硫酸に対する抗体でそれぞれ染色し、各未分化マーカーが発現している細胞をフローサイトメーターで分析した。
図6〜8はそれぞれ、0、0.25、及び1mMのβ−NMN濃度で培養した後、抗SSEA4抗体で染色したiPS細胞のフローサイトメーターの結果を示した図である。図9〜11はそれぞれ、0、0.25、及び1mMのβ−NMN濃度で培養した後、抗低硫酸化ケラタン硫酸抗体(R10G)で染色したiPS細胞のフローサイトメーターの結果を示した図である。0.25mM又は1mMのβ−NMN存在下で培養したiPS細胞は、β−NMN非存在下(β−NMN濃度0mM)で培養したiPS細胞と同様に、SSEA4及び低硫酸化ケラタン硫酸の発現が維持されていた。これらの結果から、iPS細胞をβ−NMN存在下で培養することにより、多分化能性を保持したまま細胞増殖を促進できることが確認された。

Claims (3)

  1. 多分化能性幹細胞の培養培地であって、
    β−ニコチンアミドモノヌクレオチド若しくはその薬理学的に許容される塩、又はそれらの溶媒和物を有効成分とし、
    β−ニコチンアミドモノヌクレオチド濃度が0.05〜5mMであり、
    前記多分化能性幹細胞が、胚性幹細胞、人工多能性幹細胞、及び間葉系幹細胞からなる群より選択される一種以上であり、
    前記多分化能性幹細胞が、多分化能を維持したまま培養されることを特徴とする、多分化能性幹細胞の培養培地
  2. 多分化能性幹細胞を、β−ニコチンアミドモノヌクレオチド若しくはその薬理学的に許容される塩、又はそれらの溶媒和物を含有する培養培地中で、多分化能を維持したまま培養し、
    前記培養培地のβ−ニコチンアミドモノヌクレオチド濃度が0.05〜5mMであり、
    前記多分化能性幹細胞が、胚性幹細胞、人工多能性幹細胞、及び間葉系幹細胞からなる群より選択される一種以上であることを特徴とする、多分化能性幹細胞の培養方法。
  3. 多分化能性幹細胞を、β−ニコチンアミドモノヌクレオチド若しくはその薬理学的に許容される塩、又はそれらの溶媒和物を含有する培養培地中で、多分化能を維持したまま培養し、
    前記培養培地のβ−ニコチンアミドモノヌクレオチド濃度が0.05〜5mMであり、
    前記多分化能性幹細胞が、胚性幹細胞、人工多能性幹細胞、及び間葉系幹細胞からなる群より選択される一種以上であることを特徴とする、多分化能性幹細胞の増殖促進方法。
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