JP6973933B2 - 耐抜落ち性に優れたバルブシート - Google Patents
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Description
鉄基粉末(純鉄粉)に、黒鉛粉末と、硬質粒子粉末と、固体潤滑剤粉末と、を配合し、混合、混練し、混合粉とした。ついで、得られた混合粉を、金型に充填し、成形プレスで加圧成形して、バルブシート(寸法:φ34mm×φ25mm×8mm)形状の圧粉体とした。ついで、圧粉体に、還元性雰囲気中で焼結処理を施し、焼結体Aとした。
(1)内燃機関の軽金属合金製シリンダヘッドに圧入されるバルブシートであって、前記バルブシートの外周面の少なくとも1箇所に粗面化領域として、円周方向に延在する凹部と凸部とを隣接してなる凹凸を前記円周方向に垂直な方向に複数列有する凹凸混合部、を有してなり、かつ前記凹凸混合部が、前記外周面に対し垂直方向から観察して、圧入する方向に三角形状を呈し、かつ圧入する方向に向く該三角形状の頂点が、頂角α:10〜150°であり、前記粗面化領域を、前記外周面の全域に対する面積率で、合計で0.3%以上有することを特徴とする耐抜落ち性に優れたバルブシート。
(2)(1)において、前記凹凸混合部における前記凹部と前記凸部の延在する方向が、前記円周方向とのなす角で、0°超90°未満であることを特徴とするバルブシート。
(3)(1)または(2)において、前記凸部が、前記外周面を基準として、山高さで3〜80μmとなる凸部であり、前記凹部が、前記外周面を基準として、谷深さで3〜100μmとなる凹部であることを特徴とするバルブシート。
(4)(1)ないし(3)のいずれかにおいて、前記凹凸混合部が、前記延在する方向に垂直な断面で、隣接する2つの前記凸部の間隔であるピッチで、1〜600μmである凹凸を有することを特徴とするバルブシート。
(5)(1)ないし(4)のいずれかにおいて、前記凹凸混合部の複数列の凸部の山高さが、前記外周面を基準として一定の高さであるか、あるいは該基準から、圧入方向に沿って増加することを特徴とするバルブシート。
(6)(1)ないし(5)のいずれかにおいて、前記粗面化領域を、前記外周面上で、前記円周方向に等間隔の各位置に形成することを特徴とするバルブシート。
(7)(1)ないし(6)のいずれかにおいて、前記バルブシートが鉄基焼結合金製であることを特徴とするバルブシート。
このような粗面化領域としての「凹凸混合部」の一例を図4および図5に示す。
原料とする鉄系粉末に、上記した焼結体の組成となるように、黒鉛粉末と、潤滑剤粉末と、あるいはさらに合金用粉末と、あるいはさらに固体潤滑剤粉末および/または硬質粒子粉末と、を配合し、混合機等で混合、混錬し、混合粉とする。ついで、得られた混合粉を、所定形状の金型に装入し、加圧成形して所定形状の圧粉体とする。ついでこれら圧粉体に焼結処理を施し、焼結体とする。焼結処理は、常用の焼結方法である、還元雰囲気、もしくは非酸化性雰囲気中で1100〜1200℃で行うことが好ましい。このようにして得られた焼結体を、切削、研削等の加工により所定寸法形状の内燃機関用バルブシートとする。
図4、図5は、外周面に対し垂直方向から観察した状態で、粗面化領域が圧入する方向で三角形状を呈し、その表面性状が凸凹混合部を呈する場合である。図4(a)はその凸部が、外周面を基準として一定の山高さを有し、しかもその凹部がいずれも外周面を基準として一定の谷深さを有する場合である。図4(b)は、その凸部、凹部が、外周面を基準として連続して増加する山高さ、谷深さを有する場合である。なお、図4は、いずれも円周方向に沿って延在する凸部と凹部を延在する方向に垂直な方向に隣接してなる凹凸を、圧入方向に複数列有する領域とする場合である。また、図5は、延在する凸部と凹部を延在する方向に垂直な方向に隣接してなる凹凸を、延在する方向に垂直な方向に複数列有し、かつ延在する方向を、円周方向に対し45°傾けた領域を有する場合である。なお、列の数(複数列)は、粗面化領域の大きさ、山ピッチに応じて、変化させた。
2 シリンダヘッド相当材
3 押し冶具
4 加熱手段
10 高温保持力測定装置
Claims (7)
- 内燃機関の軽金属合金製シリンダヘッドに圧入されるバルブシートであって、
前記バルブシートの外周面の少なくとも1箇所に粗面化領域として、円周方向に延在する凹部と凸部とを隣接してなる凹凸を前記円周方向に垂直な方向に複数列有する凹凸混合部、を有してなり、かつ
前記凹凸混合部が、前記外周面に対し垂直方向から観察して、圧入する方向に三角形状を呈し、かつ圧入する方向に向く該三角形状の頂点が、頂角α:10〜150°であり、
前記粗面化領域を、前記外周面の全域に対する面積率で、合計で0.3%以上有することを特徴とする耐抜落ち性に優れたバルブシート。 - 内燃機関の軽金属合金製シリンダヘッドに圧入されるバルブシートであって、
前記バルブシートの外周面の少なくとも1箇所に粗面化領域として、円周方向を基準として、時計回りにまたは反時計回りに円周方向とのなす角で、0°超90°未満である方向に延在する凹部と凸部とを隣接してなる凹凸を前記延在する方向に垂直な方向に複数列有する凹凸混合部、を有してなり、かつ
前記凹凸混合部が、前記外周面に対し垂直方向から観察して、圧入する方向に三角形状を呈し、かつ圧入する方向に向く該三角形状の頂点が、頂角α:10〜150°であり、
前記粗面化領域を、前記外周面の全域に対する面積率で、合計で0.3%以上有することを特徴とする耐抜落ち性に優れたバルブシート。 - 前記凸部が、前記外周面を基準として、山高さで3〜80μmとなる凸部であり、前記凹部が、前記外周面を基準として、谷深さで3〜100μmとなる凹部であることを特徴とする請求項1または2に記載のバルブシート。
- 前記凹凸混合部が、前記延在する方向に垂直な断面で、隣接する2つの前記凸部の間隔であるピッチで、1〜600μmである凹凸を有することを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のバルブシート。
- 前記凹凸混合部の複数列の凸部の山高さが、前記外周面を基準として一定の高さであるか、あるいは該基準から、圧入方向に沿って増加することを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のバルブシート。
- 前記粗面化領域を、前記外周面上で、前記円周方向に等間隔の各位置に形成することを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載のバルブシート。
- 前記バルブシートが鉄基焼結合金製であることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載のバルブシート。
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JP2018012447A JP6973933B2 (ja) | 2018-01-29 | 2018-01-29 | 耐抜落ち性に優れたバルブシート |
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-
2018
- 2018-01-29 JP JP2018012447A patent/JP6973933B2/ja active Active
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