JP6973851B2 - 情報処理システム、車両、道路状況検知方法およびプログラム - Google Patents
情報処理システム、車両、道路状況検知方法およびプログラム Download PDFInfo
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Description
(1)直接的な観測:レーザー光、可視光、音波などを用いて、対象となる道路インフラの不具合を直接観測するもの
(2)間接的な観測:検査車両が道路インフラから受ける影響を観測するもの
の大きく2つに分類される。(2)の技術において安価な検査方法として、例えば、特許文献1〜4に開示されているような、専用の高価なセンサを用いずに道路インフラの不具合を判断する技術が考えられている。
車両と、情報処理装置とを有し、
前記車両は、
当該車両に具備された車輪の回転速度を測定する回転速度測定部と、
前記回転速度測定部が測定した前記車輪の回転速度を示す回転速度情報を前記情報処理装置へ送信する情報送信部とを有し、
前記情報処理装置は、
前記情報送信部から送信されてきた前記回転速度情報が示す回転速度に基づいて、前記車両が走行している道路の状況を検知する検知部と、
前記検知部における検知の結果を出力する出力部とを有する。
また、本発明の情報処理装置は、
車両に具備された車輪の回転速度に基づいて、該車両が走行している道路の状況を検知する検知部と、
前記検知部における検知の結果を出力する出力部とを有する。
また、本発明の道路状況検知方法は、
車両に具備された車輪の回転速度に基づいて、該車両が走行している道路の状況を検知する処理と、
前記検知した結果を出力する処理とを行う。
また、本発明のプログラムは、
コンピュータに実行させるためのプログラムであって、
車両に具備された車輪の回転速度に基づいて、該車両が走行している道路の状況を検知する手順と、
前記検知した結果を出力する手順とを実行させる。
(第1の実施の形態)
(第2の実施の形態)
車輪位置情報取得部231は、地表における車輪の位置を示す車輪位置情報を取得する。この取得方法は、例えば、GPS(Global Positioning System)機能を用いて、車両201の現在位置を取得し、取得した車両の現在位置、車両201の向き、車両201のトレッド、ホイールベースおよび車輪のサイズに基づいて、地表における車輪の位置を算出する方法であっても良い。また、車輪位置情報取得部231は、車両201に搭載された撮像装置(カメラ)を用いて撮影された道路の画像(例えば、車線内における車両201の位置)と、車両201のトレッド、ホイールベースおよび車輪のサイズとに基づいて、地表における車輪の位置を算出しても良い。
車速計241は、車両201の速度である車速を測定する。車速計241は、トランスミッションのアウトプットシャフトの回転をセンサを用いて読み取り、読み取った回転の回転数から車速を算出するもので良い。
温度計251は、車両201の外気温を測定する。
雨滴センサ261は、雨滴を検知する。
ヨーレートセンサ271は、横滑り防止向けに用いられ、車両201が進んでいく方向と、車両201が向いている方向との角度(以下、βアングルと称する)を検出するセンサである。
情報送信部221は、上述した車両201に具備されたセンサが検知した結果を情報処理装置101へ送信する。具体的には、情報送信部221は、回転速度測定部211が測定した回転速度を情報処理装置101へ送信する。また、情報送信部221は、車輪位置情報取得部231が取得した車輪位置情報を情報処理装置101へ送信する。また、情報送信部221は、車速計241が測定した車速を示す車速情報を情報処理装置101へ送信する。また、情報送信部221は、温度計251が測定した外気温を示す外気温情報を情報処理装置101へ送信する。また、情報送信部221は、雨滴センサ261が雨滴を検知した場合、その旨を示す雨滴検知情報を情報処理装置101へ送信する。また、情報送信部221は、ヨーレートセンサ271が検出したβアングルを示す情報を情報処理装置101へ送信する。また、情報送信部221は、車輪のサイズや、車両201の位置を示す位置情報、日時情報、車両201の諸元(メーカー、車種、グレード、ボディサイズ、形状、車軸数、駆動方式など)または諸元を表す車台番号、天候、道路の形状(カーブ/直線、交差点、勾配、車線数など)情報も情報処理装置101へ送信する。また、情報送信部221は、車両201に搭載された撮像装置(例えば、カメラ)が撮像した画像データを情報処理装置101へ送信するものであっても良い。
なお、図4に示した車両201が具備する構成要素は、温度計251、雨滴センサ261、車輪位置情報取得部231およびヨーレートセンサ271を用いた構成としたが、検出する路面状況の種類に応じて、いずれかを省略することが可能である。
検知部111は、車両201から送信されてきた各種情報を収集し、収集した情報に基づいて、車両201が走行している道路の状況を検知(不具合を判断)する。具体的には、検知部111は、車両201から送信されてきた車速情報が示す車速と車輪のサイズとに基づいて、車輪の推定回転速度を算出する。そして、検知部111は、算出した推定回転速度と車両201から送信されてきた回転速度情報が示す回転速度とに基づいて、車両201が走行している道路の状況を検知する。このとき、検知部111は、推定回転速度と回転速度情報が示す回転速度との差分が、所定の第1の閾値を超えた場合、道路に異常があることを検知する。また、検知部111は、車両201に具備された複数の車輪のそれぞれの回転速度の互いの差分が、所定の第2の閾値を超えた場合、道路に異常があることを検知する。また、検知部111は、車両201から送信されてきた外気温情報が示す外気温が所定の温度閾値以下であり、且つ車両201に具備された複数の車輪のそれぞれの回転速度の互いの差分が、第2の閾値を超えた場合、道路が凍結していることを検知する。また、検知部111は、車両201から雨滴検知情報が送信されてきて、且つ車両201に具備された複数の車輪のそれぞれの回転速度の互いの差分が、第2の閾値を超えた場合、路面が濡れていることを検知する。
出力部121は、検知部111における検知の結果を出力する。また、出力部121は、車両201から送信されてきた車輪位置情報を出力する。
なお、情報処理装置101は、記憶部(不図示)を有し、記憶部が、車両201から送信されてきた情報を記憶して管理するものであっても良い。
続いて、検知部111は、車両201から送信されてきた情報に基づいて、スリップ判定処理を実施する(ステップS15)。
検知部111は、記憶された車輪位置がなければ(ステップS35のNo)、検知結果を「スリップ無し」とする(ステップS36)。
一方、記憶された車輪位置があれば(ステップS35のYes)、検知部111は、車両201から送信されてきた外気温情報が示す外気温が所定の温度閾値以下、ここでは0℃以下であるかどうか判定する(ステップS37)。車両201から送信されてきた外気温情報が示す外気温が0℃以下である場合、検知部111は、検知結果を「凍結によるスリップ」とする(ステップS38)。
一方、車両201から送信されてきた外気温情報が示す外気温が0℃以下でない場合、検知部111は、車両201から雨滴検知情報が送信されてきたかどうか判定する(ステップS39)。車両201から雨滴検知情報が送信されてきた場合、検知部111は、検知結果を「雨によるスリップ」とする(ステップS40)。
一方、車両201から雨滴検知情報が送信されてきていない場合、検知部111は、検知結果を「その他要因によるスリップ」とする(ステップS41)。
続いて、検知部111は、検知結果、スリップ量および発生位置を記憶する(ステップS42)。発生位置については、車輪位置情報取得部231が取得した車輪の地表における位置である。詳細な車輪の地表における位置が不明である場合は、検知部111は、発生位置をおよその位置(左側なのか右側なのか、両側なのか)とする。また、スリップ量は、推定回転速度hvと、車両201から送信されてきた実際の車輪の回転速度hrの差分に基づいて算出するもので良い。
段差を降りる場合は車輪の空転が多くなるため、車輪速が増える傾向がある。一方、段差を上る場合は車輪を止めようする力が多くなり、瞬間的に車輪速が減る傾向がある。この現象を利用して、検知部111は、上述した(式1)に示す推定回転速度hvと実際に測定した車輪速(回転速度)hrとの差(hv−hr)を算出し、算出した値が一定時間内に変動する量を変異量とする。
(第3の実施の形態)
回転速度測定部212、車輪位置情報取得部232、車速計242、温度計252、雨滴センサ262およびヨーレートセンサ272それぞれは、第2の実施の形態における、回転速度測定部211、車輪位置情報取得部231、車速計241、温度計251、雨滴センサ261およびヨーレートセンサ271それぞれと同じものである。
情報処理装置102−1は、検知部112と、出力部122と、無線通信部132とを有する。
検知部112および出力部122それぞれは、第2の実施の形態における、検知部111および出力部121それぞれと同じものである。
無線通信部132は、検知部112における検知の結果を、車両202−2に搭載された情報処理装置102−2へ無線を介して送信する車両外通信部である。また、無線通信部132は、車両202−2に搭載された情報処理装置102−2から無線を介して送信されてきた情報を受信する。無線通信部132は、例えば、文献「IEEE 802.11-2016 (IEEE Standard for Information technology--Telecommunications and information exchange between systems Local and metropolitan area networks--Specific requirements - Part 11: Wireless LAN Medium Access Control (MAC) and Physical Layer (PHY) Specifications)」に記載されているような、実際に無線通信を行う装置であり、車両1台につき1つまたはそれ以上搭載される。車両202−1に搭載された無線通信部132と車両202−2に搭載された無線通信部132とは、互いに異なる仕様であっても、異なる仕様の通信ネットワーク同士がインフラ側でインターネットを介して接続されている等、車両202−1と車両202−2とが互いに通信を行うことができるものであれば問題ない。
続いて、検知部112は、各センサが検知した情報に基づいて、スリップ判定処理を実施する(ステップS64)。このスリップ判定処理は、第2の実施の形態におけるものと同じである。また、検知部112は、路面凸凹判定処理を実施する(ステップS65)。この路面凸凹判定処理は、第2の実施の形態におけるものと同じである。すると、無線通信部132は、ステップS64のスリップ判定処理およびステップS65の路面凸凹判定処理の結果を車両202−2へ送信する(ステップS66)。このとき、無線通信部132は、車両202−2から路面状況調査結果が送信されてきた場合、その情報を受信する。これらの情報は、具体的には、例えば、スリップ有無とスリップ発生要因、スリップ量、発生の位置、路面上出っ張りがあるのか窪みがあるのか、その高さと長さ、発生の位置それぞれを示す情報である。図12において、自車が車両202−1であり、交換先が車両202−2である場合、車両202−2に搭載された情報処理装置102−2は、車両202−1の路面状況調査結果を入手することができる。
その後、出力部122は、検知部111における検知結果を出力する(ステップS67)。ここで、交換して入手した路面状況調査状況と、自車の路面状況調査結果を集計する。
(第4の実施の形態)
回転速度測定部213、車輪位置情報取得部233、車速計243、温度計253、雨滴センサ263およびヨーレートセンサ273それぞれは、第2の実施の形態における、回転速度測定部211、車輪位置情報取得部231、車速計241、温度計251、雨滴センサ261およびヨーレートセンサ271それぞれと同じものである。
情報処理装置103−1は、検知部113と、出力部123と、無線通信部133とを有する。
検知部113および出力部123それぞれは、第2の実施の形態における、検知部111および出力部121それぞれと同じものである。
無線通信部133は、検知部113における検知の結果を、無線基地局403および通信ネットワーク503を介して情報収集装置303へ送信する車両外通信部である。
続いて、検知部113は、各センサが検知した情報に基づいて、スリップ判定処理を実施する(ステップS74)。このスリップ判定処理は、第2の実施の形態におけるものと同じである。また、検知部113は、路面凸凹判定処理を実施する(ステップS75)。この路面凸凹判定処理は、第2の実施の形態におけるものと同じである。すると、無線通信部133は、ステップS74のスリップ判定処理およびステップS75の路面凸凹判定処理の結果を情報収集装置303へ送信する(ステップS76)。これらの情報は、具体的には、日時情報、スリップ有無、スリップ発生要因、スリップ量、その発生位置、路面上出っ張りがあるのか窪みがあるのか、その高さと長さ、その発生位置それぞれを示す情報である。また、無線通信部133は、車両203−1の諸元(メーカー、車種、グレード、ボディサイズ、形状、車軸数、駆動方式など)または諸元を表す車台番号、天候、道路の形状(カーブ/直線、交差点、勾配、車線数など)情報、走行日時や走行位置も同時に送信する。諸元、諸元を表す車台番号、天候、道路の形状情報は、毎回送信する必要はなく、1回送信すれば、それ以降は車両203−1を識別できる情報(車台番号、ナンバープレートなど)と関連付けて管理しておけば、車両203−1を識別できる情報のみ送信すれば良い。
情報収集装置303は、車両203−1から送信されてきた情報を用いて、対象となる複数の車両を選択する。選択は条件を指定して行う。例えば、情報収集装置303は、位置情報を利用して同じ車線を通過した車両であり、かつ1時間以内に通過した車両を範囲として選択し、路面状況調査状況と、路面状況調査結果とを統計して最終的な路面状況調査結果として判断する。統計する手法は、多数決や標準偏差利用等の一般的な技術を用いたものであっても良く、特に規定しない。
その後、情報処理装置103−1は、情報収集装置303から送信されてきた判断結果を受信する(ステップS77)。また、出力部123は、検知部113における検知結果を出力する。また、出力部123は、受信した判断結果を出力するものであっても良い。
(第5の実施の形態)
回転速度測定部214、車輪位置情報取得部234、車速計244、温度計254、雨滴センサ264およびヨーレートセンサ274それぞれは、第2の実施の形態における、回転速度測定部211、車輪位置情報取得部231、車速計241、温度計251、雨滴センサ261およびヨーレートセンサ271それぞれと同じものである。
情報送信部224は、車両204の状態(車両状態指標)を示す状態情報を情報処理装置104へ送信する。また、情報送信部224は、車両204の運転手の技量レベル(運転技量指標)を示す技量レベル情報を情報処理装置104へ送信する。ここで、車両204は、状態情報および技量レベル情報をあらかじめ記憶しているものであっても良いし、車両の状態を判断して指標を返す車両状態判断部と、運転者の技量を判断して指標を返す運転技量判断部とを有するものであっても良い。車両状態判断部は、例えば、車両204内の配線の断線や故障、通常と異なる動作が行われたか否かに基づいて、車両204に不具合があるかないかを指標として算出する。この指標は、ある/なしの2値、あるいは、不具合の度合いを段階的に変化する値として算出する。ここでは、不具合最大を0、不具合なしを100とするような指標とする。運転技量判断部は、例えば、特許第5867524号に示されるような技術を用いて、運転の上手/下手の2値、あるいは、運転の技量レベルを段階的に変化する値として算出する。ここでは、運転技量レベルが最低(下手)を0、最高(上手)を100とするような指標とする。
検知部114は、第2の実施の形態における、検知部111と同じものである。
出力部124は、第2の実施の形態における検知部111が具備する機能に加え、情報送信部224から送信されてきた状態情報が示す車両の状態に応じた信頼度を算出する。出力部124は、算出した信頼度を出力する。また、出力部124は、検知部114における検知の結果に、情報送信部224から送信されてきた技量レベル情報が示す技量レベルに応じた信頼度を算出する。また、出力部124は、算出した信頼度を出力する。
また、情報送信部224が、信頼度元情報を取得する(ステップS84)。この信頼度元情報は、上述した状態情報および技量レベル情報である。すると、情報送信部224が、これらの構成要素が検知、測定、取得した情報を、情報処理装置104へ送信する(ステップS85)。
続いて、検知部114は、車両204から送信されてきた情報に基づいて、スリップ判定処理を実施する(ステップS86)。このスリップ判定処理は、第2の実施の形態におけるものと同じである。また、検知部114は、路面凸凹判定処理を実施する(ステップS87)。この路面凸凹判定処理は、第2の実施の形態におけるものと同じである。
(第6の実施の形態)
回転速度測定部215、車輪位置情報取得部235、車速計245、温度計255、雨滴センサ265およびヨーレートセンサ275それぞれは、第2の実施の形態における、回転速度測定部211、車輪位置情報取得部231、車速計241、温度計251、雨滴センサ261およびヨーレートセンサ271それぞれと同じものである。
情報処理装置105−1は、検知部115と、出力部125と、無線通信部135とを有する。
検知部115および無線通信部135それぞれは、第3の実施の形態における、検知部112および無線通信部132それぞれと同じものである。
出力部125は、第3の実施の形態における出力部122が具備する機能に、以下の機能がさらに備わっている。出力部125は、車両204の状態(車両状態指標)を取得し、取得した車両状態指標に基づいて信頼度を算出する。出力部125は、算出した信頼度を出力する。また、出力部125は、車両204の運転手の技量レベル(運転技量指標)を取得し、取得した運転技量指標に基づいて信頼度を算出する。出力部125は、算出した信頼度を出力する。ここで、車両205は、車両状態指標を示す状態情報および運転技量指標を示す技量レベル情報をあらかじめ記憶しているものであっても良いし、車両の状態を判断して指標を返す車両状態判断部と、運転者の技量を判断して指標を返す運転技量判断部とを有するものであっても良い。車両状態判断部は、例えば、車両205内の配線の断線や故障、通常と異なる動作が行われたか否かに基づいて、車両205に不具合があるかないかを指標として算出する。この指標は、ある/なしの2値、あるいは、不具合の度合いを段階的に変化する値として算出する。ここでは、不具合最大を0、不具合なしを100とするような指標とする。運転技量判断部は、例えば、特許第5867524号に示されるような技術を用いて、運転の上手/下手の2値、あるいは、運転の技量レベルを段階的に変化する値として算出する。ここでは、運転技量レベルが最低(下手)を0、最高(上手)を100とするような指標とする。
続いて、検知部115は、各センサが検知した情報に基づいて、スリップ判定処理を実施する(ステップS95)。このスリップ判定処理は、第2の実施の形態におけるものと同じである。また、検知部115は、路面凸凹判定処理を実施する(ステップS96)。この路面凸凹判定処理は、第2の実施の形態におけるものと同じである。
続いて、出力部125は、取得した信頼度元情報に基づいて、信頼度を算出する(ステップS97)。この算出方法は、第5の実施の形態におけるものと同じで良い。すると、無線通信部135は、ステップS95のスリップ判定処理の結果、ステップS96の路面凸凹判定処理の結果およびステップS97で算出した信頼度を車両205−2へ送信する(ステップS98)。このとき、無線通信部135は、車両205−2から路面状況調査結果が送信されてきた場合、その情報を受信する。これらの情報は、具体的には、例えば、スリップ有無とスリップ発生要因、スリップ量、発生の位置、路面上出っ張りがあるのか窪みがあるのか、その高さと長さ、発生の位置、信頼度それぞれを示す情報である。図22において、自車が車両205−1であり、交換先が車両205−2である場合、車両205−2に搭載された情報処理装置は、車両205−1の路面状況調査結果を入手することができる。なお、情報を交換する車両は、自車両よりも先を走行している車両が好ましい。
その後、出力部125は、検知部115における検知結果および信頼度を出力する(ステップS99)。ここで、交換して入手した路面状況調査状況や、自車の路面状況調査結果を信頼度とともに集計する。この集計時に、出力部125は、信頼度を用いることができる。例えば、出力部125は、閾値を設けて一定の信頼度を超えた情報のみ集計する、または、出力部125は、調査結果に信頼度の値を乗算して集計する。
(第7の実施の形態)
回転速度測定部216、車輪位置情報取得部236、車速計246、温度計256、雨滴センサ266およびヨーレートセンサ276それぞれは、第2の実施の形態における、回転速度測定部211、車輪位置情報取得部231、車速計241、温度計251、雨滴センサ261およびヨーレートセンサ271それぞれと同じものである。
情報処理装置106−1は、検知部116と、出力部126と、無線通信部136とを有する。
検知部116および無線通信部136それぞれは、第4の実施の形態における、検知部113および無線通信部133それぞれと同じものである。
出力部126は、第4の実施の形態における出力部123が具備する機能に、以下の機能がさらに備わっている。出力部126は、車両206−1の状態(車両状態指標)を取得し、取得した車両状態指標に基づいて信頼度を算出する。出力部126は、算出した信頼度を出力する。また、出力部126は、車両206−1の運転手の技量レベル(運転技量指標)を取得し、取得した運転技量指標に基づいて信頼度を算出する。出力部126は、算出した信頼度を出力する。ここで、車両206−1は、車両状態指標を示す状態情報および運転技量指標を示す技量レベル情報をあらかじめ記憶しているものであっても良いし、車両の状態を判断して指標を返す車両状態判断部と、運転者の技量を判断して指標を返す運転技量判断部とを有するものであっても良い。車両状態判断部は、例えば、車両206−1内の配線の断線や故障、通常と異なる動作が行われたか否かに基づいて、車両206−1に不具合があるかないかを指標として算出する。この指標は、ある/なしの2値、あるいは、不具合の度合いを段階的に変化する値として算出する。ここでは、不具合最大を0、不具合なしを100とするような指標とする。運転技量判断部は、例えば、特許第5867524号に示されるような技術を用いて、運転の上手/下手の2値、あるいは、運転の技量レベルを段階的に変化する値として算出する。ここでは、運転技量レベルが最低(下手)を0、最高(上手)を100とするような指標とする。
続いて、検知部116は、各センサが検知した情報に基づいて、スリップ判定処理を実施する(ステップS105)。このスリップ判定処理は、第2の実施の形態におけるものと同じである。また、検知部116は、路面凸凹判定処理を実施する(ステップS106)。この路面凸凹判定処理は、第2の実施の形態におけるものと同じである。
続いて、出力部126は、取得した信頼度元情報に基づいて、信頼度を算出する(ステップS107)。この算出方法は、第5の実施の形態におけるものと同じで良い。すると、無線通信部136は、ステップS105のスリップ判定処理の結果、ステップS106の路面凸凹判定処理の結果およびステップS107で算出した信頼度を情報収集装置306へ送信する(ステップS108)。これらの情報は、具体的には、日時情報、スリップ有無、スリップ発生要因、スリップ量、その発生位置、路面上出っ張りがあるのか窪みがあるのか、その高さと長さ、その発生位置、信頼度それぞれを示す情報である。また、無線通信部136は、車両206−1の諸元(メーカー、車種、グレード、ボディサイズ、形状、車軸数、駆動方式など)または諸元を表す車台番号、天候、道路の形状(カーブ/直線、交差点、勾配、車線数など)情報も同時に送信する。後者の情報は、毎回送信する必要はなく、1回送信すれば、それ以降は車両206−1を識別できる情報(車台番号、ナンバープレートなど)と関連付けて管理しておけば、車両206−1を識別できる情報のみ送信すれば良い。
情報収集装置306は、車両206−1から送信されてきた情報を用いて、対象となる複数の車両を選択する。選択は条件を指定して行う。例えば、情報収集装置306は、位置情報を利用して同じ車線を通過した車両であり、かつ1時間以内に通過した車両を範囲として選択し、路面状況調査状況と、路面状況調査結果とを統計して最終的な路面状況調査結果として判定する。統計する手法は、多数決や標準偏差利用等の一般的な技術を用いたものであっても良く、特に規定しない。情報収集装置306は、この統計時に信頼度を用いることができる。例えば、情報収集装置306は、閾値を設けて一定の信頼度を超えた情報のみ統計する、または、調査結果に信頼度の値を乗算して統計する。
その後、情報処理装置106−1は、情報収集装置306から送信されてきた判断結果を受信する(ステップS109)。また、出力部126は、検知部116における検知結果を出力する。また、出力部126は、受信した判断結果を出力するものであっても良い。
(変形例)
(付記1)車両と、情報処理装置とを有し、
前記車両は、
当該車両に具備された車輪の回転速度を測定する回転速度測定部と、
前記回転速度測定部が測定した前記車輪の回転速度を示す回転速度情報を前記情報処理装置へ送信する情報送信部とを有し、
前記情報処理装置は、
前記情報送信部から送信されてきた前記回転速度情報が示す回転速度に基づいて、前記車両が走行している道路の状況を検知する検知部と、
前記検知部における検知の結果を出力する出力部とを有する情報処理システム。
(付記2)前記車両は、
地表における前記車輪の位置を示す車輪位置情報を取得する車輪位置情報取得部を有し、
前記情報送信部は、前記車輪位置情報取得部が取得した車輪位置情報を前記情報処理装置へ送信し、
前記出力部は、前記情報送信部から送信されてきた車輪位置情報を出力する、付記1に記載の情報処理システム。
(付記3)
前記検知部は、前記車両に具備された車輪のサイズに基づいて、前記車輪の推定回転速度を算出し、該算出した推定回転速度と前記情報送信部から送信されてきた前記回転速度情報が示す回転速度とに基づいて、該車両が走行している道路の状況を検知する、付記1または付記2に記載の情報処理システム。
(付記4)前記車両は、
当該車両の速度である車速を測定する車速計を有し、
前記情報送信部は、前記車速計が測定した車速を示す車速情報を前記情報処理装置へ送信し、
前記検知部は、前記情報送信部から送信されてきた前記車速情報が示す車速と前記車両に具備された車輪のサイズとに基づいて、前記車輪の推定回転速度を算出し、該算出した推定回転速度と前記情報送信部から送信されてきた前記回転速度情報が示す回転速度とに基づいて、該車両が走行している道路の状況を検知する、付記1から3のいずれか1項に記載の情報処理システム。
(付記5)前記検知部は、前記推定回転速度と前記回転速度情報が示す回転速度との差分が、所定の第1の閾値を超えた場合、前記道路に異常があることを検知する、付記3または4に記載の情報処理システム。
(付記6)前記検知部は、前記車両に具備された複数の車輪のそれぞれの回転速度の互いの差分が、所定の第2の閾値を超えた場合、前記道路に異常があることを検知する、付記1から5のいずれか1項に記載の情報処理システム。
(付記7)前記車両は、
当該車両の外気温を測定する温度計を有し、
前記情報送信部は、前記温度計が測定した外気温を示す外気温情報を前記情報処理装置へ送信し、
前記検知部は、前記情報送信部から送信されてきた外気温情報が示す外気温が所定の温度閾値以下であり、且つ前記車両に具備された複数の車輪のそれぞれの回転速度の互いの差分が、前記第2の閾値を超えた場合、前記道路が凍結していることを検知する、付記6に記載の情報処理システム。
(付記8)前記車両は、
雨滴を検知する雨滴センサを有し、
前記情報送信部は、前記雨滴センサが雨滴を検知した旨を示す雨滴検知情報を前記情報処理装置へ送信し、
前記検知部は、前記情報送信部から前記雨滴検知情報が送信されてきて、且つ前記車両に具備された複数の車輪のそれぞれの回転速度の互いの差分が、前記第2の閾値を超えた場合、前記道路の路面が濡れていることを検知する、付記6または付記7に記載の情報処理システム。
(付記9)前記情報送信部は、当該車両の状態を示す状態情報を前記情報処理装置へ送信し、
前記出力部は、前記情報送信部から送信されてきた状態情報が示す車両の状態に応じた信頼度を算出し、該信頼度を出力する、付記1から8のいずれか1項に記載の情報処理システム。
(付記10)前記情報送信部は、当該車両の運転手の技量レベルを示す技量レベル情報を前記情報処理装置へ送信し、
前記出力部は、前記検知部における検知の結果に、前記情報送信部から送信されてきた技量レベル情報が示す技量レベルに応じた信頼度を算出し、該信頼度を出力する、付記1から9のいずれか1項に記載の情報処理システム。
(付記11)前記情報処理装置は、前記車両に搭載されており、
前記検知部における検知の結果を他の車両へ送信する車両外通信部を有する、付記1から10のいずれか1項に記載の情報処理システム。
(付記12)複数の車両における前記車両外通信部それぞれから送信されてきた情報を収集し、該情報のうちの車両の走行日時、走行位置およびトレッドが互いに異なる車両の情報に基づいて、前記道路の状況を判断する情報収集装置を有する、付記11に記載の情報処理システム。
(付記13)車両に具備された車輪の回転速度に基づいて、該車両が走行している道路の状況を検知する検知部と、
前記検知部における検知の結果を出力する出力部とを有する情報処理装置。
(付記14)車両に具備された車輪の回転速度に基づいて、該車両が走行している道路の状況を検知する処理と、
前記検知した結果を出力する処理とを行う道路状況検知方法。
(付記15)コンピュータに、
車両に具備された車輪の回転速度に基づいて、該車両が走行している道路の状況を検知する手順と、
前記検知した結果を出力する手順とを実行させるためのプログラム。
110,111,112,113,114,115,116 検知部
120,121,122,123,124,125,126 出力部
132,133,135,136 無線通信部
200,201,202−1,202−2,203−1,203−2,204,205−1,205−2,206−1,206−2 車両
210,211,212,213,214,215,216 回転速度測定部
220,221,224 情報送信部
231,232,233,234,235,236 車輪位置情報取得部
241,242,243,244,245,246 車速計
251,252,253,254,255,256 温度計
261,262,263,264,265,266 雨滴センサ
271,272,273,274,275,276 ヨーレートセンサ
303,306 情報収集装置
403,406 無線基地局
503,506 通信ネットワーク
2011−1〜2011−4 タイヤ
Claims (10)
- 複数の車両を有し、
前記複数の車両それぞれは、
当該車両に具備された車輪の回転速度を測定する回転速度測定部と、
地表における前記車輪の位置を示す車輪位置情報を取得する車輪位置情報取得部と、
前記回転速度測定部が測定した前記車輪の回転速度に基づいて、当該車両が走行している道路の状況を検知する検知部と、
前記検知部における検知の結果を出力する出力部と、
前記検知部における検知の結果と、前記車輪位置情報取得部が取得した前記車輪位置情報とを、当該車両以外の車両へ送信する無線通信部とを有し、
前記無線通信部は、当該車両以外の車両から送信されてきた前記検知の結果と前記車輪位置情報とを受信し、
前記受信した検知の結果および前記受信した前記車輪位置情報と、前記検知部における検知の結果および前記車輪位置情報取得部が取得した前記車輪位置情報とを集計する情報処理システム。 - 請求項1に記載の情報処理システムにおいて、
前記複数の車両それぞれは、
当該車両の速度である車速を測定する車速計を有し、
前記無線通信部は、前記車速計が測定した車速を示す車速情報を当該車両以外の車両へ送信し、
前記検知部は、前記車速計が測定した車速と前記車両に具備された車輪のサイズとに基づいて、前記車輪の推定回転速度を算出し、該算出した推定回転速度と前記回転速度測定部が測定した回転速度とに基づいて、該車両が走行している道路の状況を検知する情報処理システム。 - 請求項2に記載の情報処理システムにおいて、
前記検知部は、前記推定回転速度と前記回転速度情報が示す回転速度との差分が、所定の第1の閾値を超えた場合、前記道路に異常があることを検知する情報処理システム。 - 請求項1から3のいずれか1項に記載の情報処理システムにおいて、
前記検知部は、前記車両に具備された複数の車輪のそれぞれの回転速度の互いの差分が、所定の第2の閾値を超えた場合、前記道路に異常があることを検知する情報処理システム。 - 請求項4に記載の情報処理システムにおいて、
前記車両それぞれは、
当該車両の外気温を測定する温度計を有し、
前記無線通信部は、前記温度計が測定した外気温を示す外気温情報を当該車両以外の車両へ送信し、
前記検知部は、前記温度計が測定した外気温情報が示す外気温が所定の温度閾値以下であり、且つ前記車両に具備された複数の車輪のそれぞれの回転速度の互いの差分が、前記第2の閾値を超えた場合、前記道路が凍結していることを検知する情報処理システム。 - 請求項4または請求項5に記載の情報処理システムにおいて、
前記複数の車両それぞれは、
雨滴を検知する雨滴センサを有し、
前記無線通信部は、前記雨滴センサが雨滴を検知した旨を示す雨滴検知情報を当該車両以外の車両へ送信し、
前記検知部は、前記雨滴センサが前記雨滴を検知し、且つ当該車両に具備された複数の車輪のそれぞれの回転速度の互いの差分が、前記第2の閾値を超えた場合、前記道路の路面が濡れていることを検知する情報処理システム。 - 請求項1から6のいずれか1項に記載の情報処理システムにおいて、
前記複数の車両における前記無線通信部それぞれから送信されてきた情報を収集し、該情報のうちの車両の走行日時、走行位置およびトレッドが互いに異なる車両の情報に基づいて、前記道路の状況を判断する情報収集装置を有する情報処理システム。 - 車両であって、
当該車両に具備された車輪の回転速度を測定する回転速度測定部と、
地表における前記車輪の位置を示す車輪位置情報を取得する車輪位置情報取得部と、
前記回転速度測定部が測定した前記車輪の回転速度に基づいて、当該車両が走行している道路の状況を検知する検知部と、
前記検知部における検知の結果を出力する出力部と、
前記検知部における検知の結果と、前記車輪位置情報取得部が取得した前記車輪位置情報とを、当該車両以外の車両へ送信する無線通信部とを有し、
前記無線通信部は、当該車両以外の車両から送信されてきた前記検知の結果と前記車輪位置情報とを受信し、
前記受信した検知の結果および前記受信した前記車輪位置情報と、前記検知部における検知の結果および前記車輪位置情報取得部が取得した前記車輪位置情報とを集計する車両。 - 車両に具備された車輪の回転速度を測定する処理と、
地表における前記車輪の位置を示す車輪位置情報を取得する処理と、
前記測定した前記車輪の回転速度に基づいて、当該車両が走行している道路の状況を検知する処理と、
前記検知した結果を出力する処理と、
前記検知の結果と、前記取得した前記車輪位置情報とを、当該車両以外の車両へ送信する処理と、
当該車両以外の車両から送信されてきた前記検知の結果と前記車輪位置情報とを受信する処理と、
前記受信した検知の結果および前記受信した前記車輪位置情報と、当該車両における前記検知の結果および前記取得した前記車輪位置情報とを集計する処理とを行う道路状況検知方法。 - コンピュータに、
車両に具備された車輪の回転速度を測定する手順と、
地表における前記車輪の位置を示す車輪位置情報を取得する手順と、
前記測定した前記車輪の回転速度に基づいて、当該車両が走行している道路の状況を検知する手順と、
前記検知した結果を出力する手順と、
前記検知の結果と、前記取得した前記車輪位置情報とを、当該車両以外の車両へ送信する手順と、
当該車両以外の車両から送信されてきた前記検知の結果と前記車輪位置情報とを受信する手順と、
前記受信した検知の結果および前記受信した前記車輪位置情報と、当該車両における前記検知の結果および前記取得した前記車輪位置情報とを集計する手順とを実行させるためのプログラム。
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